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特許7521155回転電機のコアと導線の絶縁材の組立方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-16
(45)【発行日】2024-07-24
(54)【発明の名称】回転電機のコアと導線の絶縁材の組立方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 45/14 20060101AFI20240717BHJP
   B29C 45/26 20060101ALI20240717BHJP
【FI】
B29C45/14
B29C45/26
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020087568
(22)【出願日】2020-05-19
(65)【公開番号】P2021181192
(43)【公開日】2021-11-25
【審査請求日】2023-05-15
(73)【特許権者】
【識別番号】391029392
【氏名又は名称】中川特殊鋼株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100093687
【弁理士】
【氏名又は名称】富崎 元成
(74)【代理人】
【氏名又は名称】町田 光信
(74)【代理人】
【識別番号】100168468
【弁理士】
【氏名又は名称】富崎 曜
(72)【発明者】
【氏名】小川 典孝
【審査官】▲高▼橋 理絵
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-026930(JP,A)
【文献】特開2003-324913(JP,A)
【文献】特開2019-161964(JP,A)
【文献】国際公開第2016/203780(WO,A1)
【文献】特開2016-053188(JP,A)
【文献】特開2010-005977(JP,A)
【文献】特開2002-321254(JP,A)
【文献】特開2018-125924(JP,A)
【文献】特開2008-035687(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0236297(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 45/00-45/84
B29C 33/00-33/76
H02K 1/00- 1/34
H02K 3/30- 3/52
H02K 15/00-15/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転電機のステータ又はロータに設けられたスロットに挿入され、導線を挿入するために断面形状が矩形で、複数の貫通孔が形成され、熱可塑性合成樹脂で成形され、かつ前記貫通孔は互いに平行で、前記導線を互いに電気的に絶縁するための隔壁及び外周壁からなる絶縁材と、
前記貫通孔と断面形状が相似形で、かつ前記貫通孔に挿入される導線と
で構成されるスロットコイルを有する回転電機のコアと絶縁材の組立方法において、
前記絶縁材は、
前記ステータ又は前記ロータを構成するコアを射出成形金型にインサートするコアインサート工程、
前記スロットに前記貫通孔用の中子を前記ステータ又は前記ロータの軸線方向に挿入し、かつ、前記貫通孔の一端の最外周に形成され、かつ前記隔壁及び前記外周壁より断面積が大きいフランジを成形するためのキャビティを区画する絶縁材区画工程、及び
前記キャビティに溶融した前記熱可塑性合成樹脂を射出する樹脂射出工程
とから成形され
前記フランジと連通して前記フランジの側部に設けられ、前記溶融した前記熱可塑性合成樹脂を前記軸線方向に射出するためのゲートを有する
ことを特徴とする回転電機のコアと絶縁材の組立方法。
【請求項2】
請求項1に記載の回転電機のコアと絶縁材の組立方法において、
前記コアは、円環状の前記ステータ又は前記ロータを等角度で分割した分割コアである
ことを特徴とする回転電機のコアと絶縁材の組立方法。
【請求項3】
請求項に記載の回転電機のコアと絶縁材の組立方法において、
前記熱可塑性合成樹脂は、耐熱性と電気絶縁性を有する液晶性全芳香族ポリエステルであり、
前記隔壁及び前記外周壁の肉厚は、0.15ないし0.55mmであり、
前記樹脂射出工程を行う成形機は、0.1秒以内に射出速度がピークに達する高速射出成形機である
ことを特徴とする回転電機のコアと絶縁材の組立方法。
【請求項4】
請求項に記載の回転電機のコアと絶縁材の組立方法であって、
前記ゲートは、ピンポイントゲートであり、
前記ピンポイントゲートは、1スロットの前記絶縁材に前記コアの円周方向に離間して2箇所に配置されている
ことを特徴とする回転電機のコアと絶縁材の組立方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機のコアと導線の絶縁材の組立方法に関する。さらに詳しくは、回転電機のステータ、ロータ等のコアと、このコアのスロットに挿入される導線の絶縁材とを射出成形金型内で一体に組み立てる、回転電機のコアと導線の絶縁材の組立方法に関する。
【背景技術】
【0002】
モータ、発電機等の回転電機のステータとして、セグメントコイルを有する回転電機が提案されている。セグメントコイルの導線は、モータの効率向上(占積率の向上)のために、断面形状が真四角、平角線等の矩形のものが用いられている(特許文献1、特許文献2)。更に、組立効率の向上のために、このセグメントコイルをスロットルコイルにするものも提案されている。スロットルコイルの導線の絶縁材を絶縁紙に換えて、樹脂で射出成形で成形し、これに平角線コイルをステータのスロットに挿入して組立てて、セグメントコイルとするものである(特許文献3)。この絶縁材の一端にフランジ(鍔部)を形成し、このフランジにより絶縁材とスロットの間の隙間を封止して、巻線固定用のワニスの流れを封止するものである。特許文献2には、円環状のバックヨークの周方向に多数のティースを配置し、このティースを射出成形金型にインサートし、合成樹脂製のボビンを射出成形するものも提案されている。
【0003】
セグメントコイルによる電動モータの電気的な損失を防ぐには、導線の占積率を高くし、かつスロットルコイルの導線間を電気的に絶縁性を高くする必要がある。絶縁性を高くするには肉厚を厚くすることで実現できるが、導線の密度が低くなり占積率が低下し、しかもモータが大型化する。一方、電動モータのステータの銅損による発熱は避けられないので耐熱性も要求される。即ち、セグメントコイルを構成する絶縁材は、電気的な絶縁性と耐熱性の両方が要求され、しかも導線間の隙間は狭いので、薄肉のものが要求されているので、可能な限り薄く形成しなければならない。しかしながら、一般的に絶縁性と耐熱性の両方が要求され、かつ薄肉の絶縁材を射出成形により成形することは、金型内での樹脂の流れが悪く困難である。他方、電気自動車等に採用されている大量生産が必要な電動モータは、コストダウン等の要求から生産性の高い生産技術が求められている。取り分け、上述した制約下において、ステータ等の組立てのための生産工程の簡略化も求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2008-35687号公報
【文献】特開2019-161964号公報
【文献】特開2018-125924号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、以上のような技術背景で発明されたものであり、以下の目的を達成するものである。
本発明の目的は、生産性向上のために、射出成形により、回転電機のコアと導線の絶縁材を一体にする、回転電機のコアと絶縁材の組立方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、コアのスロット内に、絶縁性、耐熱性が高い熱可塑性合成樹脂で成形された導線の絶縁材を成形する、回転電機のコアと絶縁材の組立方法を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、大量生産に向けた生産性の高い、回転電機のコアと絶縁材の組立方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記課題を解決するために、次の手段を採る。
即ち、本発明1の回転電機のコアと絶縁材の組立方法は、回転電機のステータ又はロータに設けられたスロットに挿入され、導線を挿入するために断面形状が矩形で、複数の貫通孔が形成され、熱可塑性合成樹脂で成形され、かつ前記貫通孔は互いに平行で、前記導線を互いに電気的に絶縁するための隔壁及び外周壁からなる絶縁材と、
前記貫通孔と断面形状が相似形で、かつ前記貫通孔に挿入される導線と
で構成されるスロットコイルを有する回転電機のコアと絶縁材の組立方法において、
前記絶縁材は、
前記ステータ又は前記ロータを構成するコアを射出成形金型にインサートするコアインサート工程、
前記スロットに前記貫通孔用の中子を前記ステータ又は前記ロータの軸線方向に挿入し、かつ、前記貫通孔の一端の最外周に形成され、かつ前記隔壁及び前記外周壁より断面積が大きいフランジを成形するためのキャビティを区画する絶縁材区画工程、及び
前記キャビティに溶融した前記熱可塑性合成樹脂を射出する樹脂射出工程
とから成形され
前記フランジと連通して前記フランジの側部に設けられ、前記溶融した前記熱可塑性合成樹脂を前記軸線方向に射出するためのゲートを有することを特徴とする。
【0007】
本発明2の回転電機のコアと絶縁材の組立方法は、本発明1において、前記コアは、円環状の前記ステータ又は前記ロータを等角度で分割した分割コアであることを特徴とする。
本発明の回転電機のコアと絶縁材の組立方法は、本発明において、前記熱可塑性合成樹脂は、耐熱性と電気絶縁性を有する液晶性全芳香族ポリエステルであり、前記隔壁及び前記外周壁の肉厚は、0.15ないし0.55mmであり、前記樹脂射出工程を行う成形機は、0.1秒以内に射出速度がピークに達する高速射出成形機であることを特徴とする。
【0008】
本発明の回転電機のコアと絶縁材の組立方法は、本発明において、前記ゲートは、ピンポイントゲートであり、前記ピンポイントゲートは、1スロットの前記絶縁材に前記コアの円周方向に離間して2箇所に配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の回転電機のコアと絶縁材の組立方法によれば、導線を挿入するための絶縁材をコアの複数のスロットに射出成形で一体に成形することができるので、コアと絶縁材の組立時間を短縮することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の実施の形態の回転電機のコアと絶縁材の組立方法で組立てられたコアを示す斜視図である。
図2図2は、組立前のコアを示す斜視図である。
図3図3は、図2のコアを固定型に挿入した状態を示し、図1のA-A断面図相当である。
図4図4は、図3の後行程を示し、中子と可動型を固定型に押し付けて射出成形中の状態を示し、図1のA-A断面図相当である。
図5図5は、図4のP部拡大断面図である。
図6図6は、中子と可動型を固定型に押し付けて射出成形中の状態を示し、図1のB-B断面図相当である。
図7図7は、本発明の実施の形態のスロットコイル用絶縁材を示す斜視図である。
図8図8は、図7のC-C断面図である。
図9図9は、本発明の実施の形態のスロットコイル用絶縁材を成形する射出成形機の射出速度波形を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施の形態の回転電機のコアと絶縁材の組立方法で組立てられたコアを示す斜視図、図2は組立前のコアを示す斜視図である。図3図2のコアを固定型に挿入した状態を示し、図1のA-A断面図相当である。図4図3の後行程を示し、中子と可動型を固定型に押し付けて射出成形中の状態を示し、図1のA-A断面図相当である。図5図4のP部拡大断面図、図6は中子と可動型を固定型に押し付けて射出成形中の状態を示し、図1のB-B断面図相当である。図1は本発明の実施の形態の組立方法で組立てられた分割コア100を示し、図2に示す組立前の分割コア99の8個のスロット98に、図1図7に示す絶縁材1を射出成形で8個一体に成形した状態を示す。
【0012】
分割コア99、100は、円環状のステータを60度間隔で分割したもので、右側面にダブテイル溝97が形成され、左側面にダブテイル突起96が形成されている。図1のダブテイル溝97が隣接する分割コアのダブテイル突起96に連結され、図1のダブテイル突起96が隣接する分割コアのダブテイル溝97に連結されて円環状のコアが形成される。分割コア99、100の内周面には、8個のスロット98に各々連通するラジアルギャップ95が形成されている。図7図8に、本発明の実施の形態の組立方法で8個のスロット98に射出成形されるスロットコイル用絶縁材1を示す。本発明の実施の形態の絶縁材1には、矩形断面の導線11を挿入するための6個の貫通孔12が形成されている。貫通孔12は、導線11と断面形状が相似形の矩形に形成され、互いに平行に形成されている。導線(銅線等)11は、絶縁被覆のないもの、又は、樹脂被覆線(60μ程度)を使用する。絶縁材1は、熱可塑性合成樹脂で射出成形により成形される。
【0013】
図8に示すように、絶縁材1は、貫通孔12の外周壁131、132及び隔壁133の厚さ(a、b、c)が同一で、0.15mmから0.55mmに薄く形成されている。絶縁材1には、貫通孔12の上端の外周にフランジ14が成形されている。フランジ14は、2個の長辺側フランジ15、15と1個の短辺側フランジ16で構成されている。長辺側フランジ15、15は2個の長辺の全長に渡って形成され、短辺側フランジ16は、長辺側フランジ15、15の一端に、短辺の全長に渡って形成されている。長辺側フランジ15、15と短辺側フランジ16の厚さd、長辺側フランジ15、15と短辺側フランジ16の高さfは、外周壁131、132及び隔壁133の厚さa、b、cよりも大きく(例えば1mm)形成されている。長辺側フランジ15、15の長さ方向の中間位置には、長辺側フランジ15、15の側部に、長辺側フランジ15、15から外側に突出する半円形の耳状フランジ17、17が形成されている。
【0014】
本発明の実施の形態の回転電機のコアと絶縁材の組立方法は下記の通りである。まず、図3に示すように、図示しない射出成形機の固定型2と固定型3に囲まれた空間に、図2に示す分割コア99を装着する。次に、図4から図6に示すように、分割コア99のスロット98に、絶縁材1の貫通孔12用の中子4を分割コア99の軸線方向に挿入する。また固定型3の上面に可動型5を押し付けて、分割コア99を固定型2と可動型5で挟み込む。中子4には、貫通孔12と断面形状が同一の矩形で、角柱状の貫通孔用中子棒41が一列に6個、互いに平行に、かつ、扇形に八列形成されている。また、図4に示すように、中子4には、貫通孔用中子棒41の右端に、ラジアルギャップ用中子棒42が1個形成されている。貫通孔用中子棒41の寸法は、本発明の実施の形態では、断面が3mm×4mmの矩形で、長さが100mmに形成されている。
【0015】
図5に示すように、貫通孔用中子棒41にはテーパ面411とストレート面412が形成されている。同様に、ラジアルギャップ用中子棒42の先端にも、テーパ面421とストレート面422が形成されている。固定型2の底面にはテーパ孔21、22とストレート孔23、24が形成されている。中子4を分割コア99に挿入すると、貫通孔用中子棒41のテーパ面411がテーパ孔21に案内されて円滑に挿入され、ストレート面412がストレート孔23に嵌合して、貫通孔用中子棒41の正確な位置決めが行われる。同様に、ラジアルギャップ用中子棒42のテーパ面421がテーパ孔22に案内されて円滑に挿入され、ストレート面422がストレート孔24に嵌合して、ラジアルギャップ用中子棒42の正確な位置決めが行われる。
【0016】
図4に示すように、分割コア99のスロット98と貫通孔用中子棒41、ラジアルギャップ用中子棒42で構成される隙間には、外周壁131、132及び隔壁133を成形するためのキャビティが出来る。また、可動型5の下面、分割コア99の上面、左端の貫通孔用中子棒41で構成される隙間には、短辺側フランジ16を成形するためのキャビティが出来る。また、図6に示すように、分割コア99のスロット98と貫通孔用中子棒41で構成される隙間には、外周壁131、131を成形するためのキャビティが出来る。また、図6に示すように、分割コア99の上面と中子4、貫通孔用中子棒41で構成される隙間には、長辺側フランジ15、15、耳状フランジ17、17を成形するためのキャビティが出来る。
【0017】
図6に示すように、図示しない射出成形機のノズルから注入された熱可塑性合成樹脂は、ランナー61からゲート62、62を介して耳状フランジ17、17に各々流入する。ゲート62、62は、分割コア99の円周方向に離間して2箇所に配置されている。また、ゲート62、62は、小さな点で耳状フランジ17、17に接続するピンポイントゲートである。熱可塑性合成樹脂がゲート62、62から耳状フランジ17、17に流入する方向は、耳状フランジ17、17の高さ方向である。図6に示すように、ゲート62、62から耳状フランジ17、17に流入した熱可塑性合成樹脂は、分割コア99の上面にぶつかって90度方向転換して流入速度が減少し、長辺側フランジ15、15の肉厚方向に向かって流れる。
【0018】
その後、耳状フランジ17、17、長辺側フランジ15、15、短辺側フランジ16を熱可塑性合成樹脂で満たす。その後、肉厚の薄い外周壁131、132及び隔壁133に熱可塑性合成樹脂が最適な流入速度で流れ込むため、熱可塑性合成樹脂の流れが良くなり、形状が正確で、滑らかな成形品を作ることが可能となる。すなわち、耳状フランジ17、17、長辺側フランジ15、15、短辺側フランジ16が、ランナーとして機能するため、肉厚の薄い外周壁131、132及び隔壁133に熱可塑性合成樹脂が円滑に流入する。
【0019】
本発明の実施の形態の絶縁材1の材料として使用する熱可塑性合成樹脂は、液晶性全芳香族ポリエステルが好ましい。液晶性全芳香族ポリエステルは、電気的な絶縁性、耐熱性があり、しかも温度管理(成形温度320℃~400℃)を正確にすれば、流動性が高いので、成形性が良い。但し、液晶性全芳香族ポリエステルは、成形時の溶融粘度が低く、固化速度が速いため、0.2mm以下の超薄肉製品の場合、薄肉部で樹脂が固化し十分な流動性が得られない場合がある。そのため、汎用の成形機では成形できないので、図9に示すような、0.1秒以内に射出速度がピークに達する高速射出成形機を用いるのが好ましい。
【0020】
前述した実施の形態は、スロットを有するステータの分割コアの例であったが、これに限らずモータのロータのスロットを有するコア又はこれの分割コアであっても良い。更に、分割コアでなくても、分割構造でないコアそのものをインサートして、絶縁材1を成形するものでも良い。熱可塑性合成樹脂は、液晶性全芳香族ポリエステルが好ましいとしたが、必要に応じて、これに流動性を高める熱可塑性エラストマー等の添加剤、ガラス繊維、無機フィラー等の充填材を添加したものでも良い。
【0021】
本発明の実施の形態の回転電機のコアと絶縁材の組立方法によれば、導線を挿入するための絶縁材をコアの複数のスロットに射出成形で一体に成形することができるので、コアと絶縁材の組立時間を短縮することが可能となる。また、スロットの内周面と絶縁材の外周面との隙間にワニスを充填する必要がなくなるため、製造コストを低減することが可能となる。さらに、分割コアを採用すれば、細長いため精度の良い加工が難しい貫通孔用中子棒、ラジアルギャップ用中子棒の数を削減できるので、金型の製造が容易になる。
【符号の説明】
【0022】
95…ラジアルギャップ
96…ダブテイル突起
97…ダブテイル溝
98…スロット
99、100…分割コア
1…絶縁材
11…導線
12…貫通孔
131、132…外周壁
133…隔壁
14…フランジ
15…長辺側フランジ
16…短辺側フランジ
17…耳状フランジ
2…固定型
21、22…テーパ孔
23、24…ストレート孔
3…固定型
4…中子
41…貫通孔用中子棒
411…テーパ面
412…ストレート面
42…ラジアルギャップ用中子棒
421…テーパ面
422…ストレート面
5…可動型
61…ランナー
62…ゲート(ピンポイントゲート)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9