(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-16
(45)【発行日】2024-07-24
(54)【発明の名称】プリンタとサーバとそれらのためのコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20240717BHJP
G03G 21/02 20060101ALI20240717BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20240717BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20240717BHJP
【FI】
G06F3/12 339
G06F3/12 331
G06F3/12 329
G06F3/12 303
G06F3/12 373
G03G21/02
B41J29/38 801
H04N1/00 127A
(21)【出願番号】P 2020065911
(22)【出願日】2020-04-01
【審査請求日】2023-03-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】幡田 久美
【審査官】征矢 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-164720(JP,A)
【文献】特開2018-190031(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/12
G03G21/02
B41J29/00-29/70
H04N1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のプリンタであって、
表示部と、
サーバと通信するための通信インターフェースであって、前記サーバは、1個以上のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタを識別するプリンタ識別情報と、当該プリンタを利用したサービスを提供するためのサービス関係情報であって、当該プリンタから取得される情報を用いて得られる前記サービス関係情報と、当該プリンタのユーザのアカウント情報と、を対応付けて記憶する、前記通信インターフェースと、
前記サーバにおいて、前記第1のプリンタとは異なる第2のプリンタを識別する第2のプリンタ識別情報と、特定のサービス関係情報と、が対応付けて記憶されている状態において、第1の所定操作が受け付けられる場合に、前記サービスに利用されるプリンタを前記第2のプリンタから前記第1のプリンタに変更するための第2の所定操作の実行を促す通知画面を前記表示部に表示させる表示制御部と、
前記通知画面が表示された後に、前記第2の所定操作が受け付けられる場合に、前記サーバ内の位置を示す位置情報であって、第1のアカウント情報を入力するための入力画面を表わす入力画面データの位置を示す前記位置情報を出力部に出力させる出力制御部であって、前記位置情報が出力されることに応じて前記位置情報が端末装置によって取得され、前記入力画面データが前記サーバから前記端末装置に送信され、前記入力画面が前記端末装置に表示される、前記出力制御部と、
前記通知画面が表示された後に、前記第2の所定操作が受け付けられる場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第1のプリンタを識別する第1のプリンタ識別情報を含むプリンタ変更要求を前記サーバに送信するプリンタ変更要求送信部であって、前記サーバにおいて、前記第2のプリンタ識別情報と前記特定のサービス関係情報と第2のアカウント情報とが対応付けて記憶されている状態において、前記プリンタ変更要求が前記サーバに送信され、かつ、前記第1のプリンタのユーザによって前記端末装置に入力される前記第1のアカウント情報と前記サーバに記憶されている前記第2のアカウント情報とが一致する場合に、前記サーバにおいて、前記プリンタ変更要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報が、前記第2のアカウント情報に対応付けられている前記第2のプリンタ識別情報に代えて、前記特定のサービス関係情報に対応付けて記憶される、前記プリンタ変更要求送信部と、
を備える、第1のプリンタ。
【請求項2】
前記出力部は、前記表示部であり、
前記出力制御部は、前記位置情報がコード化されたコード画像を前記表示部に表示させる、請求項1に記載の第1のプリンタ。
【請求項3】
第1のプリンタであって、
表示部と、
サーバと通信するための通信インターフェースであって、前記サーバは、1個以上のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタを識別するプリンタ識別情報と、当該プリンタを利用したサービスを提供するためのサービス関係情報であって、当該プリンタから取得される情報を用いて得られる前記サービス関係情報と、当該プリンタのユーザのアカウント情報と、当該ユーザのメールアドレスと、当該ユーザに発送された色材カートリッジを識別するカートリッジ識別情報と、を対応付けて記憶する、前記通信インターフェースと、
前記サーバにおいて、前記第1のプリンタとは異なる第2のプリンタを識別する第2のプリンタ識別情報と、特定のサービス関係情報と、が対応付けて記憶されている状態において、第1の所定操作が受け付けられる場合に、前記サービスに利用されるプリンタを前記第2のプリンタから前記第1のプリンタに変更するための第2の所定操作の実行を促す通知画面を前記表示部に表示させる表示制御部と、
前記通知画面が表示された後に、前記第2の所定操作が受け付けられる場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第1のプリンタを識別する第1のプリンタ識別情報と、前記第1のプリンタに装着済みである特定の色材カートリッジを識別する特定のカートリッジ識別情報と、を含むプリンタ変更要求を前記サーバに送信するプリンタ変更要求送信部であって、
前記プリンタ変更要求が前記サーバに送信されることに応じて前記サーバから電子メールが送信され、
前記電子メールは、前記サーバにおいて、前記プリンタ変更要求に含まれる前記特定のカートリッジ識別情報に対応付けられている特定のメールアドレスを送信先アドレスとして含むと共に、前記サーバ内の位置を示す位置情報であって、第1のアカウント情報を入力するための入力画面を表わす入力画面データの位置を示す前記位置情報を含み、
前記電子メールが送信されることに応じて前記位置情報が端末装置によって取得され、前記入力画面データが前記サーバから前記端末装置に送信され、前記入力画面が前記端末装置に表示され、
前記サーバにおいて、前記第2のプリンタ識別情報と前記特定のサービス関係情報と第2のアカウント情報とが対応付けて記憶されている状態において、前記プリンタ変更要求が前記サーバに送信され、かつ、前記第1のプリンタのユーザによって前記端末装置に入力される前記第1のアカウント情報と前記サーバに記憶されている前記第2のアカウント情報とが一致する場合に、前記サーバにおいて、前記プリンタ変更要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報が、前記第2のアカウント情報に対応付けられている前記第2のプリンタ識別情報に代えて、前記特定のサービス関係情報に対応付けて記憶される、前記プリンタ変更要求送信部と、
を備える、第1のプリンタ。
【請求項4】
第1のプリンタであって、
表示部と、
サーバと通信するための通信インターフェースであって、前記サーバは、1個以上のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタを識別するプリンタ識別情報と、当該プリンタを利用したサービスを提供するためのサービス関係情報であって、当該プリンタから取得される情報を用いて得られる前記サービス関係情報と、当該プリンタのユーザのアカウント情報と、を対応付けて記憶する、前記通信インターフェースと、
前記サーバにおいて、前記第1のプリンタとは異なる第2のプリンタを識別する第2のプリンタ識別情報と、特定のサービス関係情報と、が対応付けて記憶されている状態において、第1の所定操作が受け付けられる場合に、前記サービスに利用されるプリンタを前記第2のプリンタから前記第1のプリンタに変更するための第2の所定操作であって、特定のメールアドレスを前記第1のプリンタに入力する操作を含む前記第2の所定操作の実行を促す通知画面を前記表示部に表示させる表示制御部と、
前記通知画面が表示された後に、前記第2の所定操作が受け付けられる場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第1のプリンタを識別する第1のプリンタ識別情報と、入力済みの前記特定のメールアドレスと、を含むプリンタ変更要求を前記サーバに送信するプリンタ変更要求送信部であって、
前記プリンタ変更要求が前記サーバに送信されることに応じて前記サーバから電子メールが送信され、
前記電子メールは、前記プリンタ変更要求に含まれる前記特定のメールアドレスを送信先アドレスとして含むと共に、前記サーバ内の位置を示す位置情報であって、第1のアカウント情報を入力するための入力画面を表わす入力画面データの位置を示す前記位置情報を含み、
前記電子メールが送信されることに応じて前記位置情報
が端末装置によって取得され、前記入力画面データが前記サーバから前記端末装置に送信され、前記入力画面が前記端末装置に表示され、
前記サーバにおいて、前記第2のプリンタ識別情報と前記特定のサービス関係情報と第2のアカウント情報とが対応付けて記憶されている状態において、前記プリンタ変更要求が前記サーバに送信され、かつ、前記第1のプリンタのユーザによって
前記端末装置に入力される
前記第1のアカウント情報と前記サーバに記憶されている前記第2のアカウント情報とが一致する場合に、前記サーバにおいて、前記プリンタ変更要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報が、前記第2のアカウント情報に対応付けられている前記第2のプリンタ識別情報に代えて、前記特定のサービス関係情報に対応付けて記憶される、前記プリンタ変更要求送信部と、
を備える、第1のプリンタ。
【請求項5】
第1のプリンタであって、
表示部と、
サーバと通信するための通信インターフェースであって、前記サーバは、1個以上のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタを識別するプリンタ識別情報と、当該プリンタを利用したサービスを提供するためのサービス関係情報であって、当該プリンタから取得される情報を用いて得られる前記サービス関係情報と、を対応付けて記憶し、前記第1のプリンタとは異なる第2のプリンタから、前記第2のプリンタを識別する第2のプリンタ識別情報を含む認証情報要求が受信される場合に、前記第2のプリンタ識別情報と特定のサービス関係情報とに対応付けて特定の認証情報を記憶し、前記特定の認証情報を前記第2のプリンタに送信し、前記特定の認証情報が送信されることに応じて前記特定の認証情報が前記第2のプリンタによって出力される、前記通信インターフェースと、
前記サーバにおいて、前記第2のプリンタ識別情報と、前記特定のサービス関係情報と、が対応付けて記憶されている状態において、第1の所定操作が受け付けられる場合に、前記サービスに利用されるプリンタを前記第2のプリンタから前記第1のプリンタに変更するための第2の所定操作であって、前記特定の認証情報を前記第1のプリンタに入力する操作を含む前記第2の所定操作の実行を促す通知画面を前記表示部に表示させる表示制御部と、
前記通知画面が表示された後に、前記第2の所定操作が受け付けられる場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第1のプリンタを識別する第1のプリンタ識別情報と、入力済みの前記特定の認証情報と、を含むプリンタ変更要求を前記サーバに送信するプリンタ変更要求送信部であって、前記プリンタ変更要求が前記サーバに送信される場合に、前記サーバにおいて、前記プリンタ変更要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報が、前記プリンタ変更要求に含まれる前記特定の認証情報に対応付けられている前記第2のプリンタ識別情報に代えて、前記特定のサービス関係情報に対応付けて記憶される、前記プリンタ変更要求送信部と、
を備える、第1のプリンタ。
【請求項6】
前記第1のプリンタは、前記サービスの提供を受けるための専用色材カートリッジと、前記専用色材カートリッジとは異なる汎用色材カートリッジと、のどちらを利用しても印刷可能であり、
前記第1の所定操作は、前記専用色材カートリッジを前記第1のプリンタに装着する操作を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の第1のプリンタ。
【請求項7】
第1のプリンタであって、
前記第1のプリンタは、サービスの提供を受けるための専用色材カートリッジと、前記専用色材カートリッジとは異なる汎用色材カートリッジと、のどちらを利用しても印刷可能であり、
前記第1のプリンタは、
表示部と、
サーバと通信するための通信インターフェースであって、前記サーバは、1個以上のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタを識別するプリンタ識別情報と、当該プリンタを利用したサービスを提供するためのサービス関係情報であって、当該プリンタから取得される情報を用いて得られる前記サービス関係情報と、を対応付けて記憶する、前記通信インターフェースと、
前記サーバにおいて、前記第1のプリンタとは異なる第2のプリンタを識別する第2のプリンタ識別情報と、特定のサービス関係情報と、が対応付けて記憶されている状態において、前記専用色材カートリッジを前記第1のプリンタに装着する操作を含む第1の所定操作が受け付けられる場合に、前記サービスに利用されるプリンタを前記第2のプリンタから前記第1のプリンタに変更するための第2の所定操作の実行を促す通知画面を前記表示部に表示させる表示制御部と、
前記通知画面が表示された後に、前記第2の所定操作が受け付けられる場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第1のプリンタを識別する第1のプリンタ識別情報を含むプリンタ変更要求を前記サーバに送信するプリンタ変更要求送信部であって、前記プリンタ変更要求が前記サーバに送信される場合に、前記サーバにおいて、前記プリンタ変更要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報が、前記第2のプリンタ識別情報に代えて、前記特定のサービス関係情報に対応付けて記憶される、前記プリンタ変更要求送信部と、
を備える、第1のプリンタ。
【請求項8】
前記第1のプリンタは、前記専用色材カートリッジを利用して印刷可能である第1のモードと、前記汎用色材カートリッジを利用して印刷可能であると共に前記専用色材カートリッジを利用して印刷不可能である第2のモードと、を含む複数のモードのいずれかで選択的に動作可能であり、
前記表示制御部は、前記第1のプリンタが前記第2のモードで動作しており、かつ、前記専用色材カートリッジを前記第1のプリンタに装着する操作を含む前記第1の所定操作が受け付けられる場合に、前記通知画面を前記表示部に表示させ、
前記第1のプリンタが前記第1のモードで動作しており、かつ、前記専用色材カートリッジを前記第1のプリンタに装着する操作を含む前記第1の所定操作が受け付けられる場合に、前記通知画面は表示されない、請求項6又は7に記載の第1のプリンタ。
【請求項9】
サーバであって、
プリンタと通信するための通信インターフェースと、
1個以上のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタを識別するプリンタ識別情報と、当該プリンタを利用したサービスを提供するためのサービス関係情報であって、当該プリンタから受信される情報を用いて得られる前記サービス関係情報と、当該プリンタのユーザのアカウント情報と、を対応付けて記憶するメモリと、
前記メモリにおいて、第2のプリンタを識別する第2のプリンタ識別情報と、特定のサービス関係情報と、が対応付けて記憶されている状態において、前記第2のプリンタとは異なる第1のプリンタから、前記通信インターフェースを介して、前記第1のプリンタを識別する第1のプリンタ識別情報を含むプリンタ変更要求を受信するプリンタ変更要求受信部と、
端末装置から、前記通信インターフェースを介して、前記第1のプリンタのユーザによって前記端末装置に入力される第1のアカウント情報を受信するアカウント情報受信部と、
前記メモリにおいて、前記第2のプリンタ識別情報と前記特定のサービス関係情報と第2のアカウント情報とが対応付けて記憶されている状態において、前記第1のプリンタから前記プリンタ変更要求が受信され、かつ、前記端末装置から受信される前記第1のアカウント情報と前記メモリに記憶されている前記第2のアカウント情報とが一致する場合に、前記プリンタ変更要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報を、前記第2のアカウント情報に対応付けられている前記第2のプリンタ識別情報に代えて、前記特定のサービス関係情報に対応付けて記憶させる第1の記憶制御部と、
を備える、サーバ。
【請求項10】
前記サーバは、さらに、
前記第1のプリンタから前記プリンタ変更要求が受信される場合に、前記通信インターフェースを介して、電子メールを送信する電子メール送信部であって、前記電子メールは、特定のメールアドレスを送信先アドレスとして含むと共に、前記サーバ内の位置を示す位置情報であって、前記第1のアカウント情報を入力するための入力画面を表わす入力画面データの位置を示す前記位置情報を含む、前記電子メール送信部と、
前記電子メールが送信された後に、前記電子メールを受信した前記端末装置から、前記通信インターフェースを介して、前記位置情報を含むデータ要求を受信するデータ要求受信部と、
前記端末装置から前記データ要求が受信される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記入力画面データを前記端末装置に送信するデータ送信部と、を備え、
前記アカウント情報受信部は、前記入力画面データが前記端末装置に送信された後に、前記端末装置から、前記入力画面データによって表わされる前記入力画面に入力される前記第1のアカウント情報を受信する、請求項9に記載のサーバ。
【請求項11】
前記メモリは、前記1個以上のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタを識別する前記プリンタ識別情報と、当該プリンタを利用した前記サービスを提供するための前記サービス関係情報と、当該プリンタのユーザの前記アカウント情報と、当該ユーザのメールアドレスと、当該ユーザに発送された色材カートリッジを識別するカートリッジ識別情報と、を対応付けて記憶し、
前記プリンタ変更要求は、前記第1のプリンタ識別情報と、前記第1のプリンタに装着済みである特定の色材カートリッジを識別する特定のカートリッジ識別情報と、を含み、
前記電子メールは、前記プリンタ変更要求に含まれる前記特定のカートリッジ識別情報に対応付けられている前記特定のメールアドレスを送信先アドレスとして含む、請求項10に記載のサーバ。
【請求項12】
前記プリンタ変更要求は、前記第1のプリンタ識別情報と、前記第1のプリンタに入力される前記特定のメールアドレスと、を含み、
前記電子メールは、前記プリンタ変更要求に含まれる前記特定のメールアドレスを送信先アドレスとして含む、請求項10に記載のサーバ。
【請求項13】
サーバであって、
プリンタと通信するための通信インターフェースと、
1個以上のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタを識別するプリンタ識別情報と、当該プリンタを利用したサービスを提供するためのサービス関係情報であって、当該プリンタから受信される情報を用いて得られる前記サービス関係情報と、を対応付けて記憶するメモリと、
第2のプリンタから、前記通信インターフェースを介して、前記第2のプリンタを識別する第2のプリンタ識別情報を含む認証情報要求を受信する認証情報要求受信部と、
前記第2のプリンタから前記認証情報要求が受信される場合に、前記第2のプリンタ識別情報と特定のサービス関係情報とに対応付けて特定の認証情報を前記メモリに記憶させる第2の記憶制御部と、
前記第2のプリンタから前記認証情報要求が受信される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記特定の認証情報を前記第2のプリンタに送信する認証情報送信部であって、前記特定の認証情報が前記第2のプリンタに送信されることに応じて前記特定の認証情報が前記第2のプリンタによって出力される、前記認証情報送信部と、
前記メモリにおいて、前記第2のプリンタ識別情報と、前記特定のサービス関係情報と、が対応付けて記憶されている状態において、前記第2のプリンタとは異なる第1のプリンタから、前記通信インターフェースを介して、前記第1のプリンタを識別する第1のプリンタ識別情報と、前記第1のプリンタに入力される前記特定の認証情報と、を含むプリンタ変更要求を受信するプリンタ変更要求受信部と、
前記第1のプリンタから前記プリンタ変更要求が受信される場合に、前記プリンタ変更要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報を、前記プリンタ変更要求に含まれる前記特定の認証情報に対応付けられている前記第2のプリンタ識別情報に代えて、前記特定のサービス関係情報に対応付けて記憶させる第1の記憶制御部と、
を備える、サーバ。
【請求項14】
前記サーバは、さらに、
前記第1のプリンタから前記プリンタ変更要求が受信される場合に、前記通信インターフェースを介して、情報要求を前記第2のプリンタに送信する情報要求送信部と、
前記情報要求が前記第2のプリンタに送信される場合に、前記第2のプリンタから、前記通信インターフェースを介して、前記第2のプリンタに現在記憶されている情報である現行情報を受信する現行情報受信部と、
前記第2のプリンタから前記現行情報が受信される場合に、前記現行情報を利用して、前記特定のサービス関係情報を更新する更新部と、
を備える、請求項9~13のいずれか一項に記載のサーバ。
【請求項15】
前記第1のプリンタ及び前記第2のプリンタのそれぞれは、前記サービスの提供を受けるための専用色材カートリッジと、前記専用色材カートリッジとは異なる汎用色材カートリッジと、のどちらを利用しても印刷可能であり、
前記第1のプリンタ及び前記第2のプリンタのそれぞれは、前記専用色材カートリッジを利用して印刷可能である第1のモードと、前記汎用色材カートリッジを利用して印刷可能であると共に前記専用色材カートリッジを利用して印刷不可能である第2のモードと、を含む複数のモードのいずれかで選択的に動作可能であり、
前記サーバは、さらに、
前記第1のプリンタから前記プリンタ変更要求が受信される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第2のプリンタの動作モードを前記第1のモードから前記第2のモードに変更するモード変更要求を前記第2のプリンタに送信するモード変更要求送信部を備える、請求項9~14のいずれか一項に記載のサーバ。
【請求項16】
第1のプリンタのためのコンピュータプログラムであって、
前記第1のプリンタは、
表示部と、
サーバと通信するための通信インターフェースであって、前記サーバは、1個以上のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタを識別するプリンタ識別情報と、当該プリンタを利用したサービスを提供するためのサービス関係情報であって、当該プリンタから取得される情報を用いて得られる前記サービス関係情報と、当該プリンタのユーザのアカウント情報と、を対応付けて記憶する、前記通信インターフェースと、
コンピュータと、
を備え、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、以下の各部、即ち、
前記サーバにおいて、前記第1のプリンタとは異なる第2のプリンタを識別する第2のプリンタ識別情報と、特定のサービス関係情報と、が対応付けて記憶されている状態において、第1の所定操作が受け付けられる場合に、前記サービスに利用されるプリンタを前記第2のプリンタから前記第1のプリンタに変更するための第2の所定操作の実行を促す通知画面を前記表示部に表示させる表示制御部と、
前記通知画面が表示された後に、前記第2の所定操作が受け付けられる場合に、前記サーバ内の位置を示す位置情報であって、第1のアカウント情報を入力するための入力画面を表わす入力画面データの位置を示す前記位置情報を出力部に出力させる出力制御部であって、前記位置情報が出力されることに応じて前記位置情報が端末装置によって取得され、前記入力画面データが前記サーバから前記端末装置に送信され、前記入力画面が前記端末装置に表示される、前記出力制御部と、
前記通知画面が表示された後に、前記第2の所定操作が受け付けられる場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第1のプリンタを識別する第1のプリンタ識別情報を含むプリンタ変更要求を前記サーバに送信するプリンタ変更要求送信部であって、前記サーバにおいて、前記第2のプリンタ識別情報と前記特定のサービス関係情報と第2のアカウント情報とが対応付けて記憶されている状態において、前記プリンタ変更要求が前記サーバに送信され、かつ、前記第1のプリンタのユーザによって前記端末装置に入力される前記第1のアカウント情報と前記サーバに記憶されている前記第2のアカウント情報とが一致する場合に、前記サーバにおいて、前記プリンタ変更要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報が、前記第2のアカウント情報に対応付けられている前記第2のプリンタ識別情報に代えて、前記特定のサービス関係情報に対応付けて記憶される、前記プリンタ変更要求送信部と、
として機能させる、コンピュータプログラム。
【請求項17】
第1のプリンタのためのコンピュータプログラムであって、
前記第1のプリンタは、
表示部と、
サーバと通信するための通信インターフェースであって、前記サーバは、1個以上のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタを識別するプリンタ識別情報と、当該プリンタを利用したサービスを提供するためのサービス関係情報であって、当該プリンタから取得される情報を用いて得られる前記サービス関係情報と、当該プリンタのユーザのアカウント情報と、当該ユーザのメールアドレスと、当該ユーザに発送された色材カートリッジを識別するカートリッジ識別情報と、を対応付けて記憶する、前記通信インターフェースと、
コンピュータと、
を備え、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、以下の各部、即ち、
前記サーバにおいて、前記第1のプリンタとは異なる第2のプリンタを識別する第2のプリンタ識別情報と、特定のサービス関係情報と、が対応付けて記憶されている状態において、第1の所定操作が受け付けられる場合に、前記サービスに利用されるプリンタを前記第2のプリンタから前記第1のプリンタに変更するための第2の所定操作の実行を促す通知画面を前記表示部に表示させる表示制御部と、
前記通知画面が表示された後に、前記第2の所定操作が受け付けられる場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第1のプリンタを識別する第1のプリンタ識別情報と、前記第1のプリンタに装着済みである特定の色材カートリッジを識別する特定のカートリッジ識別情報と、を含むプリンタ変更要求を前記サーバに送信するプリンタ変更要求送信部であって、
前記プリンタ変更要求が前記サーバに送信されることに応じて前記サーバから電子メールが送信され、
前記電子メールは、前記サーバにおいて、前記プリンタ変更要求に含まれる前記特定のカートリッジ識別情報に対応付けられている特定のメールアドレスを送信先アドレスとして含むと共に、前記サーバ内の位置を示す位置情報であって、第1のアカウント情報を入力するための入力画面を表わす入力画面データの位置を示す前記位置情報を含み、
前記電子メールが送信されることに応じて前記位置情報が端末装置によって取得され、前記入力画面データが前記サーバから前記端末装置に送信され、前記入力画面が前記端末装置に表示され、
前記サーバにおいて、前記第2のプリンタ識別情報と前記特定のサービス関係情報と第2のアカウント情報とが対応付けて記憶されている状態において、前記プリンタ変更要求が前記サーバに送信され、かつ、前記第1のプリンタのユーザによって前記端末装置に入力される前記第1のアカウント情報と前記サーバに記憶されている前記第2のアカウント情報とが一致する場合に、前記サーバにおいて、前記プリンタ変更要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報が、前記第2のアカウント情報に対応付けられている前記第2のプリンタ識別情報に代えて、前記特定のサービス関係情報に対応付けて記憶される、前記プリンタ変更要求送信部と、
として機能させる、コンピュータプログラム。
【請求項18】
第1のプリンタのためのコンピュータプログラムであって、
前記第1のプリンタは、
表示部と、
サーバと通信するための通信インターフェースであって、前記サーバは、1個以上のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタを識別するプリンタ識別情報と、当該プリンタを利用したサービスを提供するためのサービス関係情報であって、当該プリンタから取得される情報を用いて得られる前記サービス関係情報と、当該プリンタのユーザのアカウント情報と、を対応付けて記憶する、前記通信インターフェースと、
コンピュータと、
を備え、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、以下の各部、即ち、
前記サーバにおいて、前記第1のプリンタとは異なる第2のプリンタを識別する第2のプリンタ識別情報と、特定のサービス関係情報と、が対応付けて記憶されている状態において、第1の所定操作が受け付けられる場合に、前記サービスに利用されるプリンタを前記第2のプリンタから前記第1のプリンタに変更するための第2の所定操作であって、特定のメールアドレスを前記第1のプリンタに入力する操作を含む前記第2の所定操作の実行を促す通知画面を前記表示部に表示させる表示制御部と、
前記通知画面が表示された後に、前記第2の所定操作が受け付けられる場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第1のプリンタを識別する第1のプリンタ識別情報と、入力済みの前記特定のメールアドレスと、を含むプリンタ変更要求を前記サーバに送信するプリンタ変更要求送信部であって、
前記プリンタ変更要求が前記サーバに送信されることに応じて前記サーバから電子メールが送信され、
前記電子メールは、前記プリンタ変更要求に含まれる前記特定のメールアドレスを送信先アドレスとして含むと共に、前記サーバ内の位置を示す位置情報であって、第1のアカウント情報を入力するための入力画面を表わす入力画面データの位置を示す前記位置情報を含み、
前記電子メールが送信されることに応じて前記位置情報
が端末装置によって取得され、前記入力画面データが前記サーバから前記端末装置に送信され、前記入力画面が前記端末装置に表示され、
前記サーバにおいて、前記第2のプリンタ識別情報と前記特定のサービス関係情報と第2のアカウント情報とが対応付けて記憶されている状態において、前記プリンタ変更要求が前記サーバに送信され、かつ、前記第1のプリンタのユーザによって前記端末装置に入力される前記第1のアカウント情報と前記サーバに記憶されている前記第2のアカウント情報とが一致する場合に、前記サーバにおいて、前記プリンタ変更要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報が、前記第2のアカウント情報に対応付けられている前記第2のプリンタ識別情報に代えて、前記特定のサービス関係情報に対応付けて記憶される、前記プリンタ変更要求送信部と、
として機能させる、コンピュータプログラム。
【請求項19】
第1のプリンタのためのコンピュータプログラムであって、
前記第1のプリンタは、
表示部と、
サーバと通信するための通信インターフェースであって、前記サーバは、1個以上のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタを識別するプリンタ識別情報と、当該プリンタを利用したサービスを提供するためのサービス関係情報であって、当該プリンタから取得される情報を用いて得られる前記サービス関係情報と、を対応付けて記憶し、前記第1のプリンタとは異なる第2のプリンタから、前記第2のプリンタを識別する第2のプリンタ識別情報を含む認証情報要求が受信される場合に、前記第2のプリンタ識別情報と特定のサービス関係情報とに対応付けて特定の認証情報を記憶し、前記特定の認証情報を前記第2のプリンタに送信し、前記特定の認証情報が送信されることに応じて前記特定の認証情報が前記第2のプリンタによって出力される、前記通信インターフェースと、
コンピュータと、
を備え、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、以下の各部、即ち、
前記サーバにおいて、前記第2のプリンタ識別情報と、前記特定のサービス関係情報と、が対応付けて記憶されている状態において、第1の所定操作が受け付けられる場合に、前記サービスに利用されるプリンタを前記第2のプリンタから前記第1のプリンタに変更するための第2の所定操作であって、前記特定の認証情報を前記第1のプリンタに入力する操作を含む前記第2の所定操作の実行を促す通知画面を前記表示部に表示させる表示制御部と、
前記通知画面が表示された後に、前記第2の所定操作が受け付けられる場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第1のプリンタを識別する第1のプリンタ識別情報と、入力済みの前記特定の認証情報と、を含むプリンタ変更要求を前記サーバに送信するプリンタ変更要求送信部であって、前記プリンタ変更要求が前記サーバに送信される場合に、前記サーバにおいて、前記プリンタ変更要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報が、前記プリンタ変更要求に含まれる前記特定の認証情報に対応付けられている前記第2のプリンタ識別情報に代えて、前記特定のサービス関係情報に対応付けて記憶される、前記プリンタ変更要求送信部と、
として機能させる、コンピュータプログラム。
【請求項20】
第1のプリンタのためのコンピュータプログラムであって、
前記第1のプリンタは、サービスの提供を受けるための専用色材カートリッジと、前記専用色材カートリッジとは異なる汎用色材カートリッジと、のどちらを利用しても印刷可能であり、
前記第1のプリンタは、
表示部と、
サーバと通信するための通信インターフェースであって、前記サーバは、1個以上のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタを識別するプリンタ識別情報と、当該プリンタを利用したサービスを提供するためのサービス関係情報であって、当該プリンタから取得される情報を用いて得られる前記サービス関係情報と、を対応付けて記憶する、前記通信インターフェースと、
コンピュータと、
を備え、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、以下の各部、即ち、
前記サーバにおいて、前記第1のプリンタとは異なる第2のプリンタを識別する第2のプリンタ識別情報と、特定のサービス関係情報と、が対応付けて記憶されている状態において、前記専用色材カートリッジを前記第1のプリンタに装着する操作を含む第1の所定操作が受け付けられる場合に、前記サービスに利用されるプリンタを前記第2のプリンタから前記第1のプリンタに変更するための第2の所定操作の実行を促す通知画面を前記表示部に表示させる表示制御部と、
前記通知画面が表示された後に、前記第2の所定操作が受け付けられる場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第1のプリンタを識別する第1のプリンタ識別情報を含むプリンタ変更要求を前記サーバに送信するプリンタ変更要求送信部であって、前記プリンタ変更要求が前記サーバに送信される場合に、前記サーバにおいて、前記プリンタ変更要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報が、前記第2のプリンタ識別情報に代えて、前記特定のサービス関係情報に対応付けて記憶される、前記プリンタ変更要求送信部と、
として機能させる、コンピュータプログラム。
【請求項21】
サーバのためのコンピュータプログラムであって、
前記サーバは、
プリンタと通信するための通信インターフェースと、
1個以上のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタを識別するプリンタ識別情報と、当該プリンタを利用したサービスを提供するためのサービス関係情報であって、当該プリンタから受信される情報を用いて得られる前記サービス関係情報と、当該プリンタのユーザのアカウント情報と、を対応付けて記憶するメモリと、
コンピュータと、
を備え、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、以下の各部、即ち、
前記メモリにおいて、第2のプリンタを識別する第2のプリンタ識別情報と、特定のサービス関係情報と、が対応付けて記憶されている状態において、前記第2のプリンタとは異なる第1のプリンタから、前記通信インターフェースを介して、前記第1のプリンタを識別する第1のプリンタ識別情報を含むプリンタ変更要求を受信するプリンタ変更要求受信部と、
端末装置から、前記通信インターフェースを介して、前記第1のプリンタのユーザによって前記端末装置に入力される第1のアカウント情報を受信するアカウント情報受信部と、
前記メモリにおいて、前記第2のプリンタ識別情報と前記特定のサービス関係情報と第2のアカウント情報とが対応付けて記憶されている状態において、前記第1のプリンタから前記プリンタ変更要求が受信され、かつ、前記端末装置から受信される前記第1のアカウント情報と前記メモリに記憶されている前記第2のアカウント情報とが一致する場合に、前記プリンタ変更要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報を、前記第2のアカウント情報に対応付けられている前記第2のプリンタ識別情報に代えて、前記特定のサービス関係情報に対応付けて記憶させる第1の記憶制御部と、
として機能させる、コンピュータプログラム。
【請求項22】
サーバのためのコンピュータプログラムであって、
前記サーバは、
プリンタと通信するための通信インターフェースと、
1個以上のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタを識別するプリンタ識別情報と、当該プリンタを利用したサービスを提供するためのサービス関係情報であって、当該プリンタから受信される情報を用いて得られる前記サービス関係情報と、を対応付けて記憶するメモリと、
コンピュータと、
を備え、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、以下の各部、即ち、
第2のプリンタから、前記通信インターフェースを介して、前記第2のプリンタを識別する第2のプリンタ識別情報を含む認証情報要求を受信する認証情報要求受信部と、
前記第2のプリンタから前記認証情報要求が受信される場合に、前記第2のプリンタ識別情報と特定のサービス関係情報とに対応付けて特定の認証情報を前記メモリに記憶させる第2の記憶制御部と、
前記第2のプリンタから前記認証情報要求が受信される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記特定の認証情報を前記第2のプリンタに送信する認証情報送信部であって、前記特定の認証情報が前記第2のプリンタに送信されることに応じて前記特定の認証情報が前記第2のプリンタによって出力される、前記認証情報送信部と、
前記メモリにおいて、前記第2のプリンタ識別情報と、前記特定のサービス関係情報と、が対応付けて記憶されている状態において、前記第2のプリンタとは異なる第1のプリンタから、前記通信インターフェースを介して、前記第1のプリンタを識別する第1のプリンタ識別情報と、前記第1のプリンタに入力される前記特定の認証情報と、を含むプリンタ変更要求を受信するプリンタ変更要求受信部と、
前記第1のプリンタから前記プリンタ変更要求が受信される場合に、前記プリンタ変更要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報を、前記プリンタ変更要求に含まれる前記特定の認証情報に対応付けられている前記第2のプリンタ識別情報に代えて、前記特定のサービス関係情報に対応付けて記憶させる第1の記憶制御部と、
として機能させる、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書では、サーバがプリンタを利用したサービスを提供する技術を開示する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、定額印刷処理が実行可能なプリンタが開示されている。定額印刷処理では、プリンタは、所定の期間毎に、予め設定された枚数の印刷を定額で実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術では、定額印刷処理の対象のプリンタを変更することについて何ら考慮されていない。本明細書では、サービスに利用されるプリンタを変更可能な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書によって開示される第1のプリンタは、表示部と、サーバと通信するための通信インターフェースであって、前記サーバは、1個以上のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタを識別するプリンタ識別情報と、当該プリンタを利用したサービスを提供するためのサービス関係情報であって、当該プリンタから取得される情報を用いて得られる前記サービス関係情報と、を対応付けて記憶する、前記通信インターフェースと、前記サーバにおいて、前記第1のプリンタとは異なる第2のプリンタを識別する第2のプリンタ識別情報と、特定のサービス関係情報と、が対応付けて記憶されている状態において、第1の所定操作が受け付けられる場合に、前記サービスに利用されるプリンタを前記第2のプリンタから前記第1のプリンタに変更するための第2の所定操作の実行を促す通知画面を前記表示部に表示させる表示制御部と、前記通知画面が表示された後に、前記第2の所定操作が受け付けられる場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第1のプリンタを識別する第1のプリンタ識別情報を含むプリンタ変更要求を前記サーバに送信するプリンタ変更要求送信部であって、前記プリンタ変更要求が前記サーバに送信される場合に、前記サーバにおいて、前記プリンタ変更要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報が、前記第2のプリンタ識別情報に代えて、前記特定のサービス関係情報に対応付けて記憶される、前記プリンタ変更要求送信部と、を備えてもよい。
【0006】
上記の構成によると、第1のプリンタは、第1の所定操作を受け付ける場合に、通知画面を表示し、これに応じて第2の所定操作を受け付ける場合に、第1のプリンタ識別情報を含むプリンタ変更要求をサーバに送信する。これにより、サーバにおいて、第1のプリンタ識別情報が、第2のプリンタ識別情報に代えて、特定のサービス関係情報に対応付けて記憶される。このために、サービスに利用されるプリンタを第2のプリンタから第1のプリンタに変更することができる。
【0007】
また、本明細書によって開示されるサーバは、プリンタと通信するための通信インターフェースと、1個以上のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタを識別するプリンタ識別情報と、当該プリンタを利用したサービスを提供するためのサービス関係情報であって、当該プリンタから受信される情報を用いて得られる前記サービス関係情報と、を対応付けて記憶するメモリと、前記メモリにおいて、第2のプリンタを識別する第2のプリンタ識別情報と、特定のサービス関係情報と、が対応付けて記憶されている状態において、前記第2のプリンタとは異なる第1のプリンタから、前記通信インターフェースを介して、前記第1のプリンタを識別する第1のプリンタ識別情報を含むプリンタ変更要求を受信するプリンタ変更要求受信部と、前記第1のプリンタから前記プリンタ変更要求が受信される場合に、前記プリンタ変更要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報を、前記第2のプリンタ識別情報に代えて、前記特定のサービス関係情報に対応付けて記憶させる第1の記憶制御部と、を備えてもよい。
【0008】
上記の構成によると、サーバは、第1のプリンタから、第1のプリンタ識別情報を含むプリンタ変更要求を受信する。これにより、サーバにおいて、第1プリンタ識別情報が、第2のプリンタ識別情報に代えて、特定のサービス関係情報に対応付けて記憶される。このために、サービスに利用されるプリンタを第2のプリンタから第1のプリンタに変更することができる。
【0009】
第1のプリンタのためのコンピュータプログラム、及び、当該コンピュータプログラムを記憶するコンピュータ可読記録媒体も新規で有用である。サーバのためのコンピュータプログラム、及び、当該コンピュータプログラムを記憶するコンピュータ可読記録媒体も新規で有用である。第1のプリンタによって実行される方法、及び、サーバによって実行される方法も新規で有用である。また、第1のプリンタとサーバとを備える通信システムも新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1実施例)
(通信システム2の構成;
図1)
図1に示されるように、通信システム2は、サーバ10と端末50と複数個のプリンタ100,200とを備える。プリンタ200と端末50は、LAN(Local Area Networkの略)4に接続されている。LAN4は、有線LAN及び無線LANのどちらでもよい。本実施例では、このような状況において、ユーザは、プリンタ100をLAN4に新たに接続する。この結果、各装置50,100,200がLAN4を介して互いに通信可能な状態になる。例えば、端末50は、LAN4を介して、プリンタ(例えば100)に印刷の実行を指示することによって、当該プリンタに印刷を実行させることができる。
【0012】
LAN4は、インターネット6に接続されている。インターネット6には、サーバ10が設置されている。サーバ10は、定額制の印刷サービスを提供するためのサーバである。サーバ10は、インターネット6を介して、各装置50,100,200と通信可能である。
【0013】
定額制の印刷サービスは、所定の期間(例えば1か月)毎に、予め設定された枚数(例えば200枚)の印刷媒体に対する印刷を定額で許容するサービスである。本実施例では、特に、定額制の印刷サービスに利用されるプリンタをプリンタ200からプリンタ100に変更する状況を想定する。
【0014】
ここで、プリンタを利用した定額制の印刷サービスと一般的な携帯電話を利用した定額制の通信サービス(即ち予め設定されたデータ量の通信を定額で許容するサービス)とは、以下の点で異なる。即ち、定額制の印刷サービスでは、サーバは、印刷枚数を管理するために、定期的に、プリンタから印刷枚数に関する情報を受信する必要がある。一方、定額制の通信サービスでは、携帯電話における通信がサーバを介して行われるため、サーバは、携帯電話からデータ量に関する情報を受信する必要がない。このような相違点が存在するので、定額制の印刷サービスに利用されるプリンタを変更するための仕組みは、定額制の通信サービスに利用される携帯電話を変更するための仕組みとは異なる。以下では、定額制の印刷サービスに利用されるプリンタを適切に変更可能な技術を説明する。
【0015】
(プリンタ100の構成)
プリンタ100は、印刷機能を実行可能な周辺装置(即ち端末50等の周辺装置)である。プリンタ100は、印刷機能に加えて、スキャン機能、FAX機能等を実行可能な多機能機であってもよい。プリンタ100には、プリンタ100を識別する情報であるプリンタID「AAA」が割り当てられている。
【0016】
プリンタ100は、色材を収容するカートリッジ(以下ではカートリッジのことを単に「CTG」と記載する)が装着されることによって、当該色材を利用した印刷を実行することができる。本実施例では、プリンタ100は、定額制の印刷サービスを受けるための専用CTGと、専用CTGとは異なる汎用CTGと、のどちらを利用しても印刷可能である。例えば、ユーザによって定額制の印刷サービスの契約が締結されると、プリンタ100のベンダ又は当該ベンダに関連する事業者から当該ユーザに専用CTGが発送される。また、汎用CTGは、ユーザが例えば家電店、通販等で購入可能な一般的に流通しているCTGである。
【0017】
プリンタ100は、操作部112と、表示部114と、印刷実行部116と、通信インターフェース(以下ではインターフェースのことを「I/F」と記載する)120と、制御部130と、を備える。各部112~130は、バス線(符号省略)に接続されている。操作部112は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部112を操作することによって、様々な指示をプリンタ100に入力することができる。表示部114は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。通信I/F120は、通信を実行するためのI/Fであり、LAN4に接続される。
【0018】
印刷実行部116は、インクジェット方式又はレーザ方式の印刷機構を備える。印刷実行部116には、インク、トナー等の色材を収容するCTGが装着される。CTGにはICチップが設けられており、印刷実行部116は、当該ICチップ内の情報を読み取る読取部(図示省略)を備える。専用CTGのICチップには、当該CTGが専用CTGであることを示す情報である専用情報(例えば所定のコード等)が記述されている。汎用CTGのICチップには、当該専用情報が記述されていない。このために、プリンタ100は、CTGが装着された際に、当該CTGのICチップ内の情報を読み取ることによって、当該CTGが専用CTGであるのか汎用CTGであるのかを知ることができる。
【0019】
制御部130は、CPU132とメモリ134とを備える。CPU132は、メモリ134に記憶されているプログラム136に従って、様々な処理を実行する。メモリ134は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。メモリ134は、サービスモードフラグ138と累積枚数とを記憶する。
【0020】
サービスモードフラグ138は、「ON」及び「OFF」のどちらかのフラグ値を示す。プリンタ100は、専用CTGを利用して印刷可能であるモードと、汎用CTGを利用して印刷可能であると共に専用CTGを利用して印刷不可能であるモードと、を含む複数の動作モードのいずれかで選択的に動作可能である。以下では、前者のモード、後者のモードのことを、それぞれ、「サービスモードON」、「サービスモードOFF」と記載する。プリンタ100の動作モードがサービスモードONである場合には、サービスモードフラグ138が「ON」を示し、プリンタ100の動作モードがサービスモードOFFである場合には、サービスモードフラグ138が「OFF」を示す。また、累積枚数は、専用CTGを利用して印刷された印刷媒体の累積枚数である。
【0021】
プリンタ100は、累積枚数を示す情報をサーバ10に定期的に送信する。これにより、サーバ10は、累積枚数に基づいて所定期間内の総印刷枚数を知ることができ、定額制の印刷サービスを提供することができる。また、図面等を利用した詳細な説明を省略するが、プリンタ100は、専用CTG内の色材の残量等を示す情報もサーバ10に定期的に送信する。これにより、サーバ10は、当該残量が閾値未満であることを検知すると、新品の専用CTGをユーザに発送するための処理を実行することができる。
【0022】
(プリンタ200の構成)
プリンタ200には、プリンタID「BBB」が割り当てられている。プリンタ200は、操作部212と表示部214と印刷実行部216と通信I/F220と制御部230とを備える。制御部230は、CPU232とメモリ234とを備える。メモリ234は、プログラム236とサービスモードフラグ238と累積枚数とを記憶する。これらの構成は、プリンタ100の各構成と同様である。
【0023】
(端末50の構成)
端末50は、例えば、携帯電話、スマートフォン、PDA、タブレットPC等の可搬型の端末装置である。なお、変形例では、端末50は、据置型のPC、ノートPC等であってもよい。端末50は、カメラと、インターネット6を介した通信を実行するためのアプリケーション(例えばブラウザ)と、電子メール通信を実行するためのアプリケーション(例えばメーラ)と、QRコード(登録商標)のデコードを実行するためのアプリケーションと、を備える。
【0024】
(サーバ10の構成)
サーバ10は、プリンタ100,200のベンダによってインターネット6上に設置される。なお、変形例では、サーバ10は、当該ベンダとは異なる事業者によってインターネット6上に設置されてもよい。
【0025】
サーバ10は、通信I/F20と制御部30とを備える。各部20~30は、バス線(符号省略)に接続されている。通信I/F20は、インターネット6に接続されている。制御部30は、CPU32とメモリ34とを備える。CPU32は、メモリ34に記憶されているプログラム36に従って、様々な処理を実行する。メモリ34は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。メモリ34は、ユーザテーブル38と枚数テーブル40とを記憶する。
【0026】
ユーザテーブル38は、ユーザを識別するためのユーザIDと、パスワード(以下では単に「PW」と記載する)と、プリンタIDと、を対応付けて記憶する。これらの情報は、後述の
図2の処理によってユーザテーブル38に記憶される。以下では、ユーザIDとPWとをまとめて「アカウント情報」と記載することがある。
【0027】
枚数テーブル40は、プリンタIDと、当該プリンタIDによって識別されるプリンタの累積枚数と、定額制の印刷サービスにおいて所定期間に許容される印刷枚数の上限である上限枚数と、当該所定期間の実際の印刷枚数である現行枚数と、を対応付けて記憶する。これらの情報は、後述の
図2又は
図4の処理によって枚数テーブル40に記憶される。
【0028】
(プリンタ登録処理;
図2)
続いて、
図2を参照して、プリンタ200に関する情報をサーバ10に登録するための登録処理について説明する。
図2の初期状態では、プリンタ200の動作モードはサービスモードOFFである。即ち、プリンタ200は、専用CTGを利用した印刷を実行不可能である。また、
図2の初期状態では、サーバ10は、ユーザテーブル38において、ユーザID「XXX」と、PW「YYY」と、を対応付けて記憶している。ユーザは、例えば端末50を利用してサーバ10にアクセスして、これらの情報(即ちアカウント情報)をサーバ10に予め登録しておく。
【0029】
なお、以下では、各デバイス(例えばサーバ10)のCPU(例えばCPU32)が実行する処理について、理解の容易さの観点から、各CPUを主体として記載せずに、各デバイス(例えばサーバ10)を主体として記載する。また、サーバ10及びプリンタ100,200によって実行される以下の全ての通信は、通信I/F20,120,220を介して実行される。従って、以下では、通信に関する処理を説明する際に、「通信I/F20(又は120,220)を介して」という記載を省略する。
【0030】
端末50は、T10において、ユーザから、サーバ10のURL(Uniform Resource Locatorの略)の指定と、アカウント情報(即ちユーザID「XXX」及びPW「YYY」)の入力と、を含むログイン操作を受け付けると、T12において、当該アカウント情報をサーバ10に送信する。
【0031】
サーバ10は、T12において、端末50からアカウント情報を受信すると、T14において、アカウント認証を実行する。具体的には、サーバ10は、受信済みのアカウント情報がユーザテーブル38に記憶されているのか否かを判断する。本実施例では、サーバ10は、受信済みのアカウント情報がユーザテーブル38に記憶されていると判断し(即ちアカウント認証が成功したと判断し)、T16以降の処理を実行する。サーバ10は、T16において、登録情報画面データを端末50に送信する。
【0032】
端末50は、T16において、サーバ10から登録情報画面データを受信すると、T18において、登録情報画面データによって表わされる登録情報画面SC0を表示する。登録情報画面SC0は、プリンタを登録するのか否かを問い合わせるメッセージと、登録ボタンと、キャンセルボタンと、を含む。端末50は、T20において、登録情報画面SC0内の登録ボタンの選択を受け付けると、T22において、PINコード要求をサーバ10に送信する。
【0033】
サーバ10は、T22において、端末50からPINコード要求を受信すると、T24において、PINコード「C」を生成し、T14で認証が成功したアカウント情報(即ちユーザID「XXX」及びPW「YYY」)に対応付けてPINコード「C」をメモリ34に記憶する。そして、サーバ10は、T26において、T24で生成済みのPINコード「C」を端末50に送信する。
【0034】
端末50は、T26において、サーバ10からPINコード「C」を受信すると、T28において、PINコード「C」を表示する。この結果、ユーザは、PINコード「C」を知ることができる。
【0035】
プリンタ200は、T30において、ユーザからPINコード「C」の入力を受け付けると、T40において、登録要求をサーバ10に送信する。登録要求は、プリンタ200のプリンタID「BBB」と、T30で入力済みのPINコード「C」と、を含む。
【0036】
サーバ10は、T40において、プリンタ200から登録要求を受信すると、T42において、登録要求に含まれるプリンタID「BBB」をユーザテーブル38及び枚数テーブル40に記憶する。具体的には、サーバ10は、まず、ユーザテーブル38から、登録要求に含まれるPINコード「C」に対応付けて記憶されているアカウント情報(即ちユーザID「XXX」及びPW「YYY」)を特定する。そして、サーバ10は、特定済みのアカウント情報に対応付けて、プリンタID「BBB」をユーザテーブル38に記憶する。また、サーバ10は、プリンタID「BBB」と累積枚数「0」と予め決められている上限枚数「200」と現行枚数「0」とを枚数テーブル40に記憶する。
【0037】
その後、サーバ10とプリンタ200との間で、いわゆる常時接続であるXMPP(eXtensible Messaging and Presence Protocolの略)接続を確立するための情報(例えばアクセストークン)が通信され、この結果、T50において、サーバ10とプリンタ200との間にXMPP接続が確立される。サーバ10は、XMPP接続を利用すれば、プリンタ200から要求を受信しなくても、プリンタ200が所属するLAN4のファイヤーウォールを越えて、信号をプリンタ200に送信することができる。
【0038】
次いで、サーバ10は、T52において、XMPP接続を利用して、モード変更要求をプリンタ200に送信する。当該モード変更要求は、プリンタ200の動作モードをサービスモードOFFからサービスモードONに変更することを要求する信号である。
【0039】
プリンタ200は、T52において、サーバ10からモード変更要求を受信すると、T54において、サービスモードフラグ238をOFFからONに変更する。即ち、プリンタ200の動作モードがサービスモードONに設定される。これにより、プリンタ200が利用される定額制の印刷サービスをユーザに提供可能な状態になる。この際に、プリンタ200は、累積枚数として「0」を記憶する。
【0040】
上記のT40の登録要求がサーバ10に送信されると、専用CTGをプリンタ200のユーザに発送するための処理がサーバ10によって実行される。このために、ユーザは、専用CTGを取得することができる。そして、T60において、プリンタ200に専用CTGが装着される。この際に、プリンタ200は、専用CTGのICチップ内の情報を読み取ることによって、専用CTGが装着されたことを知ることができる。このために、プリンタ200は、専用CTGが装着済みである状態で印刷を実行する毎に、メモリ234内の累積枚数を更新する。また、プリンタ200に専用CTGが装着される際に、プリンタ200の動作モードがサービスモードONであるために(即ちサービスモードフラグ238がONであるために)、プリンタ200は、後述の通知画面SC1(
図3参照)を表示しない。これにより、不必要な画面が表示されることを抑制することができる。
【0041】
プリンタ200は、T62において、専用CTGを利用して印刷を実行し、メモリ234内の累積枚数を更新する。本実施例では、T62において50枚の印刷媒体に対する印刷が実行されるので、累積枚数として「50」が記憶される。プリンタ200は、所定のタイミング(例えば1日の所定時刻)が到来すると、T70において、プリンタID「BBB」とメモリ234内の累積枚数「50」とを含む通知をサーバ10に送信する。
【0042】
サーバ10は、T70において、プリンタ200から通知を受信すると、T80において、枚数テーブル40を更新する。具体的には、サーバ10は、まず、枚数テーブル40から、T70の通知に含まれるプリンタID「BBB」に対応付けられている累積枚数「0」及び現行枚数「0」を特定する。次いで、サーバ10は、特定済みの累積枚数(本ケースでは「0」)と、T70の通知に含まれる累積枚数「50」と、の差分「50」を算出する。そして、サーバ10は、特定済みの現行枚数(本ケースでは「0」)に差分「50」を加算することによって、現行枚数を更新する。サーバ10は、さらに、特定済みの累積枚数(本ケースでは「0」)を、T70の通知に含まれる累積枚数「50」に更新する。T70及びT80の処理は、定期的(例えば1日毎)に実行される。
【0043】
(プリンタの変更;
図3及び
図4)
続いて、
図3及び
図4を参照して、定額制の印刷サービスに利用されるプリンタをプリンタ200からプリンタ100に変更するための処理を説明する。以下では、定額制の印刷サービスに利用されるプリンタのことを「サービス対象のプリンタ」と記載する。
図3は
図2の続きの状態であり、プリンタ100の動作モードはサービスモードOFFであり、プリンタ200の動作モードはサービスモードONである(
図2のT54参照)。
【0044】
T110において、プリンタ100がLAN4に新たに接続される。次いで、T112において、プリンタ100に専用CTGが装着される。当該専用CTGは、
図2のT60において、プリンタ200に装着されていた専用CTGであってもよいし、ユーザに新たに発送された専用CTG(即ち、プリンタ200用に発送された専用CTGであって、プリンタ200に未装着である専用CTG)であってもよい。プリンタ100は、専用CTGが装着される操作を受け付け、かつ、プリンタ100の動作モードがサービスモードOFFであると判断すると、T114において、通知画面SC1を表示する。通知画面SC1は、定額制の印刷サービスに利用されるプリンタを変更するのか否かを問い合わせるためのメッセージと、YESボタンと、NOボタンと、を含む。従って、ユーザは、通知画面SC1を見てYESボタンを操作することによって、定額制の印刷サービスが利用されるプリンタを変更するための処理をプリンタ100に開始させることができる。このために、ユーザの利便性が向上する。
【0045】
ここで、プリンタ100の電源がONされる際に、専用CTGが装着される前に、通知画面SC1が表示される比較例を想定する。この比較例では、定額制の印刷サービスの提供を受けることを望んでいないユーザがプリンタ100の電源をONする場合でも通知画面SC1が表示される。即ち、通知画面SC1が表示される必要がない状況でも、通知画面SC1が表示されてしまう。これに対し、本実施例では、プリンタ100は、専用CTGを装着する操作を受け付けると、通知画面SC1を表示する。上記の通り、専用CTGは、定額制の印刷サービスの契約が締結される場合に発送されるCTGであるので、定額制の印刷サービスの提供を受けることを望んでいないユーザは、専用CTGを所持していない。従って、定額制の印刷サービスの提供を受けることを望んでいないユーザがプリンタ100を利用する状況において、通知画面SC1が表示されない。このように、本実施例では、通知画面SC1が表示される必要がない状況において、通知画面SC1が表示される事象が発生することを抑制することができる。
【0046】
プリンタ100は、T116において、通知画面SC1内のYESボタンを選択する操作を受け付けると、T120において、プリンタ100のプリンタID「AAA」を含むプリンタ変更要求をサーバ10に送信する。プリンタ変更要求は、サービス対象のプリンタの変更をサーバ10に要求する信号である。次いで、プリンタ100は、T122において、QRコードを表示する。当該QRコードは、URL1がコード化された画像である。URL1は、メモリ134に予め記憶されている。URL1は、サーバ10内の位置を示す情報であり、特に、アカウント情報を入力するための入力画面SC2を表わす入力画面データの位置を示す情報である。URL1は、さらに、プリンタ100のプリンタID「AAA」をクエリとして含む。
【0047】
ユーザは、T124において、端末50のカメラを利用して、T122で表示されたQRコードを撮影する。この場合、端末50は、T126において、当該QRコードをデコードすることによって、URL1を取得する。そして、端末50は、T130において、URL1を含むデータ要求をサーバ10に送信する。当該データ要求は、入力画面SC2を表わす入力画面データの送信をサーバ10に要求する信号である。
【0048】
サーバ10は、T130において、端末50からデータ要求を受信すると、T132において、入力画面データを端末50に送信する。ここで、サーバ10は、データ要求に含まれるURL1のクエリに基づいて、プリンタID「AAA」を取得することができる。そして、サーバ10は、T120で受信されたプリンタ変更要求に含まれるプリンタID「AAA」と、URL1から取得されるプリンタID「AAA」と、が一致すると判断し、サービス対象のプリンタをプリンタID「AAA」によって識別されるプリンタ100に変更すべきことを知ることができる。そして、サーバ10は、当該変更のためのアカウント認証を実行するために、T132において、入力画面データを端末50に送信する。
【0049】
端末50は、T132において、サーバ10から入力画面データを受信すると、T134において、入力画面データによって表わされる入力画面SC2を表示する。入力画面SC2は、アカウント情報を入力することを促すメッセージと、ユーザIDの入力欄と、PWの入力欄と、完了ボタンと、を含む。
【0050】
このように、プリンタ100において通知画面SC1内のYESボタンが選択されるとQRコードが表示され(T122)、当該QRコードが端末50によって撮影され(T124)、入力画面SC2が端末50に表示される。従って、ユーザは、入力画面SC2を端末50に表示させるために、URL1を端末50に手入力せずに済む。このために、ユーザの利便性が向上する。
【0051】
端末50は、T136において、ユーザから、アカウント情報(即ちユーザID「XXX」及びPW「YYY」)の入力と完了ボタンの選択とを含む操作を受け付けると、T140において、アカウント情報をサーバ10に送信する。
【0052】
サーバ10は、T140において、端末50からアカウント情報を受信すると、T142において、アカウント認証を実行する。本実施例では、サーバ10は、受信済みのアカウント情報がユーザテーブル38に記憶されていると判断し(即ちアカウント認証が成功したと判断し)、
図4の処理を実行する。特に、上述したように、サーバ10は、当該アカウント認証がサービス対象のプリンタをプリンタ100に変更するための認証であることを認識している(T130及びT132の上記説明参照)。このために、サーバ10は、アカウント認証が成功すると、サービス対象のプリンタをプリンタ100に変更するために、
図4の処理を実行する。これにより、サーバ10は、アカウント認証が成功したアカウント情報(即ちユーザID「XXX」及びPW「YYY」)に対応付けられているプリンタID「BBB」によって識別されるプリンタ200に代えて、プリンタ100をサービス対象のプリンタとして適切に登録することができる。
【0053】
また、サービス対象のプリンタをプリンタ200からプリンタ100に変更する際に、アカウント認証を実行しない比較例を想定する。この比較例では、第三者が、専用CTGを入手し、当該専用CTGを当該第三者のプリンタに装着する場合に、サービス対象のプリンタがプリンタ200から当該第三者のプリンタに変更され得る。即ち、プリンタ200のユーザが認知しない状況において、サービス対象のプリンタが変更され得る。本実施例では、サービス対象のプリンタを変更する際にアカウント認証が実行されるので、第三者によってサービス対象のプリンタが変更されることを抑制することができる。
【0054】
(
図3の処理の続き;
図4)
サーバ10は、
図4のT150において、XMPP接続を利用して、モード変更要求をプリンタ200に送信する。当該モード変更要求は、プリンタ200の動作モードをサービスモードONからサービスモードOFFに変更することを要求する信号である。
【0055】
プリンタ200は、T150において、サーバ10からモード変更要求を受信すると、T152において、サービスモードフラグ238をONからOFFに変更する。即ち、プリンタ200の動作モードがサービスモードOFFに設定される。これにより、プリンタ200は、専用CTGを利用して印刷不可能な状態に移行する。即ち、プリンタ200は、汎用CTGが装着されない限り、印刷不可能である。このように、ユーザがプリンタ200を操作しなくても、プリンタ200の動作モードが自動的にサービスモードOFFに変更される。これにより、同じユーザが利用可能な2個以上のプリンタ100,200のそれぞれの動作モードが同時的にサービスモードONである状態になってしまうことを抑制することができる。
【0056】
また、サーバ10は、T154において、XMPP接続を利用して、印刷枚数要求をプリンタ200に送信する。当該印刷枚数要求は、プリンタ200が現在記憶している最新の累積枚数の送信を要求する信号である。
【0057】
プリンタ200は、T154において、サーバ10から印刷枚数要求を受信すると、T156において、プリンタ200のプリンタID「BBB」と、メモリ234内の累積枚数(本ケースでは「60」)と、を含む印刷枚数応答をサーバ10に送信する。ここで、プリンタ200の累積枚数が「50」ではなく「60」である理由は、プリンタ200において、
図2のT62の印刷が実行された後に、10枚の印刷媒体に対する印刷が実行されたからである。上記の通り、
図2のT70及びT80の処理は例えば1日毎に実行される。このように、T70の通知が実行される周期が比較的長い。このために、プリンタ200が累積枚数を含む通知をサーバ10に送信してから次回の通知が送信されるまでの間に、プリンタ200において印刷が実行され得る。この場合、プリンタ200に記憶されている最新の累積枚数と、サーバ10に記憶されている累積枚数と、が異なる状況が発生する。本実施例では、プリンタ200の累積枚数が「60」に変更された後に、累積枚数「60」を含む通知がサーバ10にまだ送信されていない。このために、T156の時点では、サーバ10の枚数テーブル40において、プリンタID「BBB」に対応付けて、累積枚数「50」と現行枚数「50」とが記憶されている(
図2のT80参照)。T156の処理は、プリンタ200の最新の累積枚数をサーバ10に記憶させるために実行される。なお、T156の処理が終了すると、
図2のT50で確立されたXMPP接続は切断されてもよい。
【0058】
サーバ10は、T156において、印刷枚数応答を受信すると、T158において、ユーザテーブル38及び枚数テーブル40を更新する。サーバ10は、まず、ユーザテーブル38を更新する。具体的には、サーバ10は、
図3のT142でアカウント認証が成功したアカウント情報に対応付けて、プリンタID「BBB」に代えて、
図3のT120で受信済みのプリンタ変更要求に含まれるプリンタID「AAA」(即ち及びT130で受信済みのデータ要求内のURL1に含まれるプリンタID「AAA」)を記憶する。
【0059】
サーバ10は、さらに、枚数テーブル40を更新する。具体的には、サーバ10は、プリンタID「BBB」に対応付けられている累積枚数「50」を特定し、特定済みの累積枚数「50」とT156の印刷枚数応答に含まれる累積枚数「60」との差分「10」を算出する。そして、サーバ10は、プリンタID「BBB」に対応付けられている現行枚数「50」に差分「10」を加算して、現行枚数を更新する。このために、サーバ10は、最新の現行枚数を適切に記憶することができる。サーバ10は、さらに、プリンタID「BBB」に対応付けられている累積枚数を「0」に更新する。サーバ10は、さらに、プリンタID「BBB」に代えてプリンタID「AAA」を記憶する。
【0060】
T160~T190の処理は、プリンタ200に代えてプリンタ100が利用される点と、累積枚数「40」がサーバ10に送信されることに応じて現行枚数が「60」(T158参照)から「100」に更新される点と、を除くと、
図2のT50~T80の処理と同様である。
【0061】
その後、プリンタ100は、専用CTGを利用した印刷を繰り返し実行する。この結果、専用CTG内の色材の残量がなくなる。このため、T192において、プリンタ100の専用CTGが交換される。即ち、プリンタ100において、装着済みの専用CTGが取り外され、新しい専用CTGが装着される。この際、プリンタ100の動作モードがサービスモードONであるために(即ちサービスモードフラグ138がONであるために)、プリンタ100は、通知画面SC1(
図3のT114)を表示しない。これにより、不必要な画面が表示されることを抑制することができる。
【0062】
(第1実施例の効果)
上述したように、プリンタ100は、サーバ10において、プリンタ200のプリンタID「BBB」と現行枚数とが対応付けて記憶されている状態において、専用CTGを装着する操作を受け付ける場合(
図3のT112)に、通知画面SC1を表示する(T114)。そして、プリンタ100は、ユーザによって通知画面SC1内のYESボタンを選択する操作を受け付ける場合(T116)に、プリンタ100のプリンタID「AAA」を含むプリンタ変更要求をサーバ10に送信する(T120)。これにより、サーバ10において、プリンタID「AAA」が、プリンタID「BBB」に代えて、現行枚数に対応付けて記憶される(
図4のT158)。従って、定額制の印刷サービスに利用されるプリンタ(即ちサービス対象のプリンタ)をプリンタ200からプリンタ100に変更することができる。
【0063】
なお、ユーザが、サービス対象のプリンタとしてプリンタ100を新たに登録するために、
図2と同様の各操作を実行する比較例を想定する。即ち、比較例では、ユーザは、サーバ10へのログイン操作(
図2のT10)と、登録情報画面SC0における登録ボタンの選択操作(T20)と、プリンタ100へのPINコードの入力操作(プリンタ100に対するT30と同様の操作)と、を実行する。この場合、サーバ10は、アカウント情報(即ちユーザID「XXX」等)に対応付けて、プリンタID「BBB」に代えてプリンタID「AAA」を記憶し得る(
図2のT42参照)。サーバ10は、さらに、
図4のT154及びT156と同様の処理を実行すれば、枚数テーブル40を更新し得る。しかしながら、比較例によると、プリンタ100へのPINコードの入力操作が必要であり、ユーザの作業負荷が高い。これに対し、本実施例によると、ユーザは、プリンタ100へのPINコードの入力操作を実行せずに済む(
図3及び
図4参照)。このために、比較例と比べて、ユーザの利便性が向上し得る。
【0064】
(対応関係)
プリンタ100、プリンタ200、端末50が、それぞれ、「第1のプリンタ」、「第2のプリンタ」、「端末装置」の一例である。表示部114が、「表示部(及び出力部)」の一例である。プリンタID「AAA」、プリンタID「BBB」が、それぞれ、「第1のプリンタ識別情報」、「第2のプリンタ識別情報」の一例である。定額制の印刷サービスが、「サービス」の一例である。現行枚数が、「サービス関係情報」の一例である。専用CTGを装着する操作(
図3のT112)、通知画面SC1内のYESボタンを選択する操作(T116)が、それぞれ、「第1の所定操作」、「第2の所定操作」の一例である。ユーザID「XXX」及びPW「YYY」が、「第1のアカウント情報(及び第2のアカウント情報)」の一例である。URL1が、「位置情報」の一例である。サービスモードON、サービスモードOFFが、それぞれ、「第1のモード」、「第2のモード」の一例である。
図4のT154で送信される印刷枚数要求、T156で送信される印刷枚数応答が、それぞれ、「情報要求」、「現行情報」の一例である。
【0065】
図3のT114の処理、T120の処理、T122の処理が、それぞれ、「第1のプリンタ」の「表示制御部」、「プリンタ変更要求送信部」、「出力制御部」によって実行される処理の一例である。
【0066】
図3のT120の処理、
図4のT158の処理が、それぞれ、「サーバ」の「プリンタ変更要求受信部」、「第1の記憶制御部」によって実行される処理の一例である。T140の処理が、「アカウント情報受信部」によって実行される処理の一例である。T154の処理、T156の処理、T158の処理が、それぞれ、「情報要求送信部」、「現行情報受信部」、「更新部」によって実行される処理の一例である。T150の処理が、「モード変更要求部」によって実行される処理の一例である。
【0067】
(第2実施例;
図5)
続いて、
図5を参照して第2実施例を説明する。第2実施例では、端末50がURL1を取得する手法が第1実施例とは異なる。サーバ10のメモリ34は、ユーザテーブル38において、ユーザIDと、PWと、プリンタIDと、メールアドレス(以下では単に「MA」と記載する)と、CTGIDと、を対応付けて記憶する。MAは、電子メールを送信する宛先である。電子メールは、本文内においてURL1を含む。ユーザは、例えば端末50を利用してサーバ10にアクセスし、アカウント情報とMAとを対応付けてサーバ10に予め登録しておく。CTGIDは、専用CTGを識別するための情報である。CTGIDは、専用CTGのICチップ内に記憶されている。
【0068】
サーバ10は、専用CTGをユーザに発送するための処理を実行する毎に、当該ユーザのアカウント情報に対応付けて、当該専用CTGのCTGIDをユーザテーブル38に記憶する。
図5の初期状態では、サーバ10は、ユーザテーブル38において、ユーザID「XXX」と、PW「YYY」と、プリンタID「BBB」と、MA「MA1」と、CTGID「ZZZ」と、を対応付けて記憶している。
【0069】
図5の処理は、
図2の続きの処理である。
図5のT210の処理は、
図3のT110の処理と同様である。T212において、プリンタ100に専用CTGが装着される。当該専用CTGのICチップ内にはCTGID「ZZZ」が記憶されているために、プリンタ100は、当該専用CTGのICチップからCTGID「ZZZ」を読み取ることができる。T214及びT216の処理は、
図3のT114及びT116の処理と同様である。また、T220の処理は、専用CTGのCTGID「ZZZ」がプリンタ変更要求に含まれる点を除いて、
図3のT120の処理と同様である。
【0070】
サーバ10は、T220において、プリンタID「AAA」とCTGID「ZZZ」とを含むプリンタ変更要求を受信すると、T222において、プリンタ変更要求に含まれるCTGID「ZZZ」に対応付けられているMA「MA1」を特定する。そして、サーバ10は、T230において、送信先アドレスとしてのMA「MA1」とURL1とを含む電子メールを端末50に送信する。
【0071】
端末50は、T230において、サーバ10から電子メールを受信すると、当該電子メールを表示することができる。そして、ユーザは、T232において、端末50を利用して、当該電子メールに含まれるURL1にアクセスするための操作(例えばURL1をクリックする操作)を実行する。これに応じて実行されるT240~T252の処理は、
図3のT130~T142の処理と同様である。このように、ユーザは、入力画面SC2を端末50に表示させるために、URL1を端末50に手入力せずに済む。このために、ユーザの利便性が向上する。以降の処理は、
図4の処理と同様である。
【0072】
(対応関係)
CTGID、CTGID「ZZZ」が、それぞれ、「カートリッジ識別情報」、「特定のカートリッジ識別情報」の一例である。MA「MA1」が、「特定のメールアドレス」の一例である。
図5のT230の処理、T240の処理、T242の処理が、それぞれ、「サーバ」の「電子メール送信部」、「データ要求受信部」、「データ送信部」によって実行される処理の一例である。
【0073】
(第3実施例;
図6)
続いて、
図6を参照して第3実施例を説明する。第3実施例では、サーバ10がメールアドレス「MA1」を特定する手法が第2実施例とは異なる。本実施例では、サーバ10は、ユーザテーブル38において、MA及びCTGIDを記憶しない。
【0074】
図6の処理は、
図2の続きの処理である。
図6のT310及びT312の処理は、
図3のT110及びT112の処理と同様である。プリンタ100は、T314において、通知画面SC3を表示する。通知画面SC3は、定額制の印刷サービスに利用されるプリンタを変更するのか否かを問い合わせるためのメッセージと、MAの入力を促すメッセージと、MA入力欄と、YESボタンと、NOボタンと、を含む。プリンタ100は、T316において、MA入力欄にMA「MA1」を入力する操作、及び、YESボタンを選択する操作を受け付けると、T320において、プリンタ100のプリンタID「AAA」と、T316で入力済みのMA「MA1」と、を含むプリンタ変更要求をサーバ10に送信する。
【0075】
サーバ10は、T320において、プリンタ100からプリンタ変更要求を受信することによって、プリンタ変更要求に含まれるメールアドレス「MA1」を特定することができる。T330~T352の処理は、
図5のT230~T252の処理と同様である。このように、ユーザは、入力画面SC2を端末50に表示させるために、URL1を端末50に手入力せずに済む。このために、ユーザの利便性が向上する。
【0076】
(対応関係)
通知画面SC3が、「通知画面」の一例である。通知画面SC3内のMA入力欄にMA「MA1」を入力する操作、及び、YESボタンを選択する操作が、「第2の所定操作」の一例である。
【0077】
(第4実施例;
図7)
続いて、
図7を参照して第4実施例を説明する。第4実施例では、アカウント情報を端末50に入力することなく、サービス対象のプリンタをプリンタ200からプリンタ100に変更する点が、第1実施例とは異なる。サーバ10のメモリ34は、ユーザテーブル38において、ユーザIDと、PWと、プリンタIDと、移行コードと、を対応付けて記憶する。移行コードは、サービス対象のプリンタを変更するための認証に利用される情報である。
【0078】
図7の処理は、
図2の続きの処理である。
図7の初期状態では、アカウント情報(即ちユーザID「XXX」等)に対応付けて移行コードが記憶されていない。
【0079】
プリンタ200は、
図7のT410において、ユーザから移行ボタンを選択する操作を受け付けると、T412において、移行コードの発行を要求する移行コード要求をサーバ10に送信する。当該移行コード要求は、プリンタ200のプリンタID「BBB」を含む。
【0080】
サーバ10は、T412において、プリンタ200から移行コード要求を受信すると、T420において、移行コード「WWW」を発行(即ち生成)し、移行コード要求に含まれるプリンタID「BBB」に対応付けて移行コード「WWW」をユーザテーブル38に記憶する。そして、サーバ10は、T422において、T420で発行済みの移行コード「WWW」をプリンタ200に送信する。
【0081】
プリンタ200は、T422において、サーバ10から移行コード「WWW」を受信すると、T424において、移行コード「WWW」を表示する。この結果、ユーザは、移行コード「WWW」を知ることができる。なお、変形例では、プリンタ200は、移行コード「WWW」を印刷してもよい。
【0082】
T430及びT432の処理は、
図3のT110及びT112処理と同様である。プリンタ100は、T434において、通知画面SC4を表示する。通知画面SC4は、定額制の印刷サービスに利用されるプリンタを変更するのか否かを問い合わせるためのメッセージと、移行コードの入力を促すメッセージと、移行コード入力欄と、YESボタンと、NOボタンと、を含む。プリンタ100は、T436において、移行コード入力欄に移行コード「WWW」を入力する操作、及び、YESボタンを選択する操作を受け付けると、T440において、プリンタ100のプリンタID「AAA」と、T436で入力済みの移行コード「WWW」と、を含むプリンタ変更要求をサーバ10に送信する。
【0083】
サーバ10は、T440において、プリンタ100からプリンタID「AAA」と移行コード「WWW」とを含むプリンタ変更要求を受信すると、T442において、移行コードの認証を実行する。具体的には、サーバ10は、プリンタ変更要求に含まれる移行コード「WWW」がユーザテーブル38に記憶されているのか否かを判断する。本実施例では、移行コード「WWW」がユーザテーブル38に記憶されていると判断し(即ち認証が成功したと判断し)、
図4の処理を実行する。このように、ユーザは、サービス対象のプリンタを変更するために、アカウント情報を端末50に入力せずに済む。このために、ユーザの利便性が向上する。また、サーバ10は、ユーザテーブル38において、移行コード「WWW」とプリンタID「BBB」とを対応付けて記憶している。このために、サーバ10は、T440で受信されるプリンタ変更要求に含まれる移行コード「WWW」に対応付けられているプリンタID「BBB」によって識別されるプリンタ200に代えて、プリンタ100をサービス対象のプリンタとして適切に登録することができる。
【0084】
(対応関係)
移行コード、移行コード「WWW」が、それぞれ、「認証情報」、「特定の認証情報」の一例である。
図7のT412で送信される移行コード要求が、「認証情報要求」の一例である。通知画面SC4が、「通知画面」の一例である。通知画面SC4内の移行コード入力欄へ移行コード「WWW」を入力する操作、及び、YESボタンを選択する操作が、「第2の所定操作」の一例である。T412の処理、T420の処理、T422の処理が、それぞれ、「サーバ」の「認証情報要求受信部」、「第2の記憶制御部」、「認証情報送信部」によって実行される処理の一例である。
【0085】
以上、本明細書が開示する技術の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0086】
(変形例1)「サービス」は、上記の実施例の定額制の印刷サービスに限定されず、例えば、従量制の印刷サービスであってもよい。従量制の印刷サービスは、所定の期間(例えば1か月)毎に、当該所定の期間の印刷枚数をカウントし、印刷枚数に応じた料金が課金されるサービスである。
【0087】
(変形例2)定額制の印刷サービスは、上記の実施例の形態に限られない。例えば、定額制の印刷サービスは、所定の期間毎に、予め設定された個数のCTGを利用した印刷を定額で許容するサービスであってもよい。本変形例では、所定の期間におけるCTGの交換回数が「サービス関係情報」の一例である。また、別の変形例では、定額制の印刷サービスは、所定の期間毎に、予め設定された色材の量を利用した印刷を定額で許容するサービスであってもよい。本変形例では、所定の期間における使用済みの色材の量が「サービス関係情報」の一例である。
【0088】
(変形例3)上記の各実施例では「サーバ」は単一のサーバ10によって構成されていたが、変形例では、「サーバ」は、第1のサーバと第2のサーバとを含む複数のサーバによって構成されていてもよい。本変形例では、例えば、第1のサーバによって、
図2のT14、
図3のT132、T142の各処理が実行されてもよい。また、第2のサーバによって、
図2のT24、T42、T50、T52、T80、
図4のT150、T154、T158、T160、T162、及び、T190の各処理が実行されてもよい。
【0089】
(変形例4)サーバ10のテーブル38,40は、サーバ10とは別体に構成されているデータベースに記憶されていてもよい。本変形例では、上記のデータベースが、「サーバ」の「メモリ」の一例である。
【0090】
(変形例5)プリンタ100がURL1を出力する処理は、
図3のT122におけるQRコードの表示に限定されず、例えば、URL1を示すバーコードを表示する処理であってもよい。また、別の変形例では、プリンタ100は、NFC(Near Field Communicationの略)I/FへURL1を供給してもよい。この場合、NFCI/FがURL1を記憶するので、端末50がプリンタ100に近づけられることに応じて、プリンタ100は、URL1を端末50に送信することができる。本実施例では、NFCI/FへのURL1の供給が、「第1のプリンタ」の「出力制御部」によって実行される処理の一例である。また、別の変形例では、プリンタ100は、BT(Bluetooth(登録商標)の略)I/Fを介して、URL1を端末50に送信してもよい。本変形例では、BTI/Fを介したURL1の送信が、「第1のプリンタ」の「出力制御部」によって実行される処理の一例である。
【0091】
(変形例6)上記の各実施例では、プリンタ100は、専用CTGが装着される操作を受け付けると(
図3のT112、
図5のT212、
図6のT312、又は、
図7のT432)、通知画面(SC1、SC3、又は、SC4)を表示した。変形例では、プリンタ100は、プリンタ100の電源をONする操作を受け付ける場合に、通知画面を表示してもよい。本変形例では、プリンタ100の電源をONする操作が、「第1の所定操作」の一例である。また、別の変形例では、プリンタ100は、サービスに利用されるプリンタとしてプリンタ100を設定するための設定ボタンの操作を受け付ける場合に、通知画面を表示してもよい。本変形例では、プリンタ100の設定ボタンの操作が、「第1の所定操作」の一例である。
【0092】
(変形例7)各プリンタ100,200は、専用CTGと汎用CTGの2種類のCTGを利用可能でなくてもよく、1種類のCTG(例えば汎用CTG;以下では「通常CTG」と記載する)のみを利用可能であってもよい。この場合、
図2のT60において、専用CTGに代えて通常CTGが装着されればよい。また、
図3のT112において、通常CTGが装着される場合に、T114において、通知画面が表示されればよい。一般的に言うと、「第1のプリンタ」は、専用色材カートリッジと汎用色材カートリッジとの双方を利用することに限定されず、また、第1のモードと第2のモードとを含む複数のモードで選択的に動作することに限定されない。
【0093】
(変形例8)サーバ10は、
図4のT150においてモード変更要求をプリンタ200に送信した後に、T154及びT156の処理をスキップしてT158の処理を実行してもよい。具体的には、本変形例では、サーバ10は、ユーザテーブル38において、ユーザID「XXX」及びPW「YYY」に対応付けてプリンタID「AAA」を記憶し、枚数テーブル40において、現行枚数を更新することなく累積枚数を「0」に更新すると共にプリンタID「BBB」に代えてプリンタID「AAA」を記憶してもよい。一般的に言うと、「サーバ」の「情報要求送信部」、「現行情報受信部」、「更新部」は省略可能である。
【0094】
(変形例9)サーバ10は、プリンタ100からプリンタ変更要求が受信されても、モード変更要求をプリンタ200に送信しなくてもよい。即ち、本変形例では、
図4のT150の処理を省略可能である。一般的に言うと、「サーバ」の「モード変更要求送信部」は省略可能である。
【0095】
(変形例10)プリンタ100(又は200)の動作モードがサービスモードONである場合には、プリンタ100(又は200)は、専用CTGを利用して印刷可能であると共に汎用CTGを利用して印刷可能であってもよい。この場合、プリンタ100(又は200)は、専用CTGを利用して印刷された印刷媒体の累積枚数を記憶し、汎用CTGを利用して印刷された印刷媒体の累積枚数を記憶しなくてもよい。
【0096】
(変形例11)上記の各実施例では、
図2~
図7の各処理がソフトウェア(例えばプログラム36,136,236)によって実現されるが、これらの各処理の少なくとも1つが論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
【0097】
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独で、あるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
以下の項目は、出願時の特許請求の範囲に記載の要素である。
(項目1)
第1のプリンタであって、
表示部と、
サーバと通信するための通信インターフェースであって、前記サーバは、1個以上のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタを識別するプリンタ識別情報と、当該プリンタを利用したサービスを提供するためのサービス関係情報であって、当該プリンタから取得される情報を用いて得られる前記サービス関係情報と、を対応付けて記憶する、前記通信インターフェースと、
前記サーバにおいて、前記第1のプリンタとは異なる第2のプリンタを識別する第2のプリンタ識別情報と、特定のサービス関係情報と、が対応付けて記憶されている状態において、第1の所定操作が受け付けられる場合に、前記サービスに利用されるプリンタを前記第2のプリンタから前記第1のプリンタに変更するための第2の所定操作の実行を促す通知画面を前記表示部に表示させる表示制御部と、
前記通知画面が表示された後に、前記第2の所定操作が受け付けられる場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第1のプリンタを識別する第1のプリンタ識別情報を含むプリンタ変更要求を前記サーバに送信するプリンタ変更要求送信部であって、前記プリンタ変更要求が前記サーバに送信される場合に、前記サーバにおいて、前記プリンタ変更要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報が、前記第2のプリンタ識別情報に代えて、前記特定のサービス関係情報に対応付けて記憶される、前記プリンタ変更要求送信部と、
を備える、第1のプリンタ。
(項目2)
前記サーバは、前記1個以上のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタを識別する前記プリンタ識別情報と、当該プリンタを利用した前記サービスを提供するための前記サービス関係情報と、当該プリンタのユーザのアカウント情報と、を対応付けて記憶し、
前記サーバにおいて、前記第2のプリンタ識別情報と前記特定のサービス関係情報と第2のアカウント情報とが対応付けて記憶されている状態において、前記プリンタ変更要求が前記サーバに送信され、かつ、前記第1のプリンタのユーザによって端末装置に入力される第1のアカウント情報と前記サーバに記憶されている前記第2のアカウント情報とが一致する場合に、前記サーバにおいて、前記プリンタ変更要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報が、前記第2のアカウント情報に対応付けられている前記第2のプリンタ識別情報に代えて、前記特定のサービス関係情報に対応付けて記憶される、項目1に記載の第1のプリンタ。
(項目3)
前記第1のプリンタは、さらに、
前記通知画面が表示された後に、前記第2の所定操作が受け付けられる場合に、前記サーバ内の位置を示す位置情報であって、前記第1のアカウント情報を入力するための入力画面を表わす入力画面データの位置を示す前記位置情報を出力部に出力させる出力制御部であって、前記位置情報が出力されることに応じて前記位置情報が前記端末装置によって取得され、前記入力画面データが前記サーバから前記端末装置に送信され、前記入力画面が前記端末装置に表示される、前記出力制御部を備える、項目2に記載の第1のプリンタ。
(項目4)
前記出力部は、前記表示部であり、
前記出力制御部は、前記位置情報がコード化されたコード画像を前記表示部に表示させる、項目3に記載の第1のプリンタ。
(項目5)
前記サーバは、前記1個以上のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタを識別する前記プリンタ識別情報と、当該プリンタを利用した前記サービスを提供するための前記サービス関係情報と、当該プリンタのユーザの前記アカウント情報と、当該ユーザのメールアドレスと、当該ユーザに発送された色材カートリッジを識別するカートリッジ識別情報と、を対応付けて記憶し、
前記プリンタ変更要求は、前記第1のプリンタ識別情報と、前記第1のプリンタに装着済みである特定の色材カートリッジを識別する特定のカートリッジ識別情報と、を含み、
前記プリンタ変更要求が前記サーバに送信されることに応じて前記サーバから電子メールが送信され、
前記電子メールは、前記サーバにおいて、前記プリンタ変更要求に含まれる前記特定のカートリッジ識別情報に対応付けられている特定のメールアドレスを送信先アドレスとして含むと共に、前記サーバ内の位置を示す位置情報であって、前記第1のアカウント情報を入力するための入力画面を表わす入力画面データの位置を示す前記位置情報を含み、
前記電子メールが送信されることに応じて前記位置情報が前記端末装置によって取得され、前記入力画面データが前記サーバから前記端末装置に送信され、前記入力画面が前記端末装置に表示される、項目2に記載の第1のプリンタ。
(項目6)
前記第2の所定操作は、特定のメールアドレスを前記第1のプリンタに入力する操作を含み、
前記プリンタ変更要求は、前記第1のプリンタ識別情報と入力済みの前記特定のメールアドレスとを含み、
前記プリンタ変更要求が前記サーバに送信されることに応じて前記サーバから電子メールが送信され、
前記電子メールは、前記プリンタ変更要求に含まれる前記特定のメールアドレスを送信先アドレスとして含むと共に、前記サーバ内の位置を示す位置情報であって、前記第1のアカウント情報を入力するための入力画面を表わす入力画面データの位置を示す前記位置情報を含み、
前記電子メールが送信されることに応じて前記位置情報が前記端末装置によって取得され、前記入力画面データが前記サーバから前記端末装置に送信され、前記入力画面が前記端末装置に表示される、項目2に記載の第1のプリンタ。
(項目7)
前記サーバは、前記第2のプリンタから、前記第2のプリンタ識別情報を含む認証情報要求が受信される場合に、前記第2のプリンタ識別情報と前記特定のサービス関係情報とに対応付けて特定の認証情報を記憶し、前記特定の認証情報を前記第2のプリンタに送信し、
前記特定の認証情報が送信されることに応じて前記特定の認証情報が前記第2のプリンタによって出力され、
前記第2の所定操作は、前記特定の認証情報を前記第1のプリンタに入力する操作を含み、
前記プリンタ変更要求は、前記第1のプリンタ識別情報と入力済みの前記特定の認証情報とを含み、
前記プリンタ変更要求が前記サーバに送信される場合に、前記サーバにおいて、前記プリンタ変更要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報が、前記プリンタ変更要求に含まれる前記特定の認証情報に対応付けられている前記第2のプリンタ識別情報に代えて、前記特定のサービス関係情報に対応付けて記憶される、項目1に記載の第1のプリンタ。
(項目8)
前記第1のプリンタは、前記サービスの提供を受けるための専用色材カートリッジと、前記専用色材カートリッジとは異なる汎用色材カートリッジと、のどちらを利用しても印刷可能であり、
前記第1の所定操作は、前記専用色材カートリッジを前記第1のプリンタに装着する操作を含む、項目1~7のいずれか一項に記載の第1のプリンタ。
(項目9)
前記第1のプリンタは、前記専用色材カートリッジを利用して印刷可能である第1のモードと、前記汎用色材カートリッジを利用して印刷可能であると共に前記専用色材カートリッジを利用して印刷不可能である第2のモードと、を含む複数のモードのいずれかで選択的に動作可能であり、
前記表示制御部は、前記第1のプリンタが前記第2のモードで動作しており、かつ、前記専用色材カートリッジを前記第1のプリンタに装着する操作を含む前記第1の所定操作が受け付けられる場合に、前記通知画面を前記表示部に表示させ、
前記第1のプリンタが前記第1のモードで動作しており、かつ、前記専用色材カートリッジを前記第1のプリンタに装着する操作を含む前記第1の所定操作が受け付けられる場合に、前記通知画面は表示されない、項目8に記載の第1のプリンタ。
(項目10)
サーバであって、
プリンタと通信するための通信インターフェースと、
1個以上のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタを識別するプリンタ識別情報と、当該プリンタを利用したサービスを提供するためのサービス関係情報であって、当該プリンタから受信される情報を用いて得られる前記サービス関係情報と、を対応付けて記憶するメモリと、
前記メモリにおいて、第2のプリンタを識別する第2のプリンタ識別情報と、特定のサービス関係情報と、が対応付けて記憶されている状態において、前記第2のプリンタとは異なる第1のプリンタから、前記通信インターフェースを介して、前記第1のプリンタを識別する第1のプリンタ識別情報を含むプリンタ変更要求を受信するプリンタ変更要求受信部と、
前記第1のプリンタから前記プリンタ変更要求が受信される場合に、前記プリンタ変更要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報を、前記第2のプリンタ識別情報に代えて、前記特定のサービス関係情報に対応付けて記憶させる第1の記憶制御部と、
を備える、サーバ。
(項目11)
前記メモリは、前記1個以上のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタを識別する前記プリンタ識別情報と、当該プリンタを利用した前記サービスを提供するための前記サービス関係情報と、当該プリンタのユーザのアカウント情報と、を対応付けて記憶し、
前記サーバは、さらに、
端末装置から、前記通信インターフェースを介して、前記第1のプリンタのユーザによって前記端末装置に入力される第1のアカウント情報を受信するアカウント情報受信部を備え、
前記第1の記憶制御部は、前記メモリにおいて、前記第2のプリンタ識別情報と前記特定のサービス関係情報と第2のアカウント情報とが対応付けて記憶されている状態において、前記第1のプリンタから前記プリンタ変更要求が受信され、かつ、前記端末装置から受信される前記第1のアカウント情報と前記メモリに記憶されている前記第2のアカウント情報とが一致する場合に、前記プリンタ変更要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報を、前記第2のアカウント情報に対応付けられている前記第2のプリンタ識別情報に代えて、前記特定のサービス関係情報に対応付けて記憶させる、項目10に記載のサーバ。
(項目12)
前記サーバは、さらに、
前記第1のプリンタから前記プリンタ変更要求が受信される場合に、前記通信インターフェースを介して、電子メールを送信する電子メール送信部であって、前記電子メールは、特定のメールアドレスを送信先アドレスとして含むと共に、前記サーバ内の位置を示す位置情報であって、前記第1のアカウント情報を入力するための入力画面を表わす入力画面データの位置を示す前記位置情報を含む、前記電子メール送信部と、
前記電子メールが送信された後に、前記電子メールを受信した前記端末装置から、前記通信インターフェースを介して、前記位置情報を含むデータ要求を受信するデータ要求受信部と、
前記端末装置から前記データ要求が受信される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記入力画面データを前記端末装置に送信するデータ送信部と、を備え、
前記アカウント情報受信部は、前記入力画面データが前記端末装置に送信された後に、前記端末装置から、前記入力画面データによって表わされる前記入力画面に入力される前記第1のアカウント情報を受信する、項目11に記載のサーバ。
(項目13)
前記メモリは、前記1個以上のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタを識別する前記プリンタ識別情報と、当該プリンタを利用した前記サービスを提供するための前記サービス関係情報と、当該プリンタのユーザの前記アカウント情報と、当該ユーザのメールアドレスと、当該ユーザに発送された色材カートリッジを識別するカートリッジ識別情報と、を対応付けて記憶し、
前記プリンタ変更要求は、前記第1のプリンタ識別情報と、前記第1のプリンタに装着済みである特定の色材カートリッジを識別する特定のカートリッジ識別情報と、を含み、
前記電子メールは、前記プリンタ変更要求に含まれる前記特定のカートリッジ識別情報に対応付けられている前記特定のメールアドレスを送信先アドレスとして含む、項目12に記載のサーバ。
(項目14)
前記プリンタ変更要求は、前記第1のプリンタ識別情報と、前記第1のプリンタに入力される前記特定のメールアドレスと、を含み、
前記電子メールは、前記プリンタ変更要求に含まれる前記特定のメールアドレスを送信先アドレスとして含む、項目12に記載のサーバ。
(項目15)
前記サーバは、さらに、
前記第2のプリンタから、前記通信インターフェースを介して、前記第2のプリンタ識別情報を含む認証情報要求を受信する認証情報要求受信部と、
前記第2のプリンタから前記認証情報要求が受信される場合に、前記第2のプリンタ識別情報と前記特定のサービス関係情報とに対応付けて特定の認証情報を前記メモリに記憶させる第2の記憶制御部と、
前記第2のプリンタから前記認証情報要求が受信される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記特定の認証情報を前記第2のプリンタに送信する認証情報送信部であって、前記特定の認証情報が前記第2のプリンタに送信されることに応じて前記特定の認証情報が前記第2のプリンタによって出力される、前記認証情報送信部を備え、
前記プリンタ変更要求は、前記第1のプリンタ識別情報と、前記第1のプリンタに入力される前記特定の認証情報と、を含み、
前記第1の記憶制御部は、前記プリンタ変更要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報を、前記プリンタ変更要求に含まれる前記特定の認証情報に対応付けられている前記第2のプリンタ識別情報に代えて、前記特定のサービス関係情報に対応付けて記憶させる、項目10に記載のサーバ。
(項目16)
前記サーバは、さらに、
前記第1のプリンタから前記プリンタ変更要求が受信される場合に、前記通信インターフェースを介して、情報要求を前記第2のプリンタに送信する情報要求送信部と、
前記情報要求が前記第2のプリンタに送信される場合に、前記第2のプリンタから、前記通信インターフェースを介して、前記第2のプリンタに現在記憶されている情報である現行情報を受信する現行情報受信部と、
前記第2のプリンタから前記現行情報が受信される場合に、前記現行情報を利用して、前記特定のサービス関係情報を更新する更新部と、
を備える、項目10~15のいずれか一項に記載のサーバ。
(項目17)
前記第1のプリンタ及び前記第2のプリンタのそれぞれは、前記サービスの提供を受けるための専用色材カートリッジと、前記専用色材カートリッジとは異なる汎用色材カートリッジと、のどちらを利用しても印刷可能であり、
前記第1のプリンタ及び前記第2のプリンタのそれぞれは、前記専用色材カートリッジを利用して印刷可能である第1のモードと、前記汎用色材カートリッジを利用して印刷可能であると共に前記専用色材カートリッジを利用して印刷不可能である第2のモードと、を含む複数のモードのいずれかで選択的に動作可能であり、
前記サーバは、さらに、
前記第1のプリンタから前記プリンタ変更要求が受信される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第2のプリンタの動作モードを前記第1のモードから前記第2のモードに変更するモード変更要求を前記第2のプリンタに送信するモード変更要求送信部を備える、項目10~16のいずれか一項に記載のサーバ。
(項目18)
第1のプリンタのためのコンピュータプログラムであって、
前記第1のプリンタは、
表示部と、
サーバと通信するための通信インターフェースであって、前記サーバは、1個以上のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタを識別するプリンタ識別情報と、当該プリンタを利用したサービスを提供するためのサービス関係情報であって、当該プリンタから取得される情報を用いて得られる前記サービス関係情報と、を対応付けて記憶する、前記通信インターフェースと、
コンピュータと、
を備え、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、以下の各部、即ち、
前記サーバにおいて、前記第1のプリンタとは異なる第2のプリンタを識別する第2のプリンタ識別情報と、特定のサービス関係情報と、が対応付けて記憶されている状態において、第1の所定操作が受け付けられる場合に、前記サービスに利用されるプリンタを前記第2のプリンタから前記第1のプリンタに変更するための第2の所定操作の実行を促す通知画面を前記表示部に表示させる表示制御部と、
前記通知画面が表示された後に、前記第2の所定操作が受け付けられる場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第1のプリンタを識別する第1のプリンタ識別情報を含むプリンタ変更要求を前記サーバに送信するプリンタ変更要求送信部であって、前記プリンタ変更要求が前記サーバに送信される場合に、前記サーバにおいて、前記プリンタ変更要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報が、前記第2のプリンタ識別情報に代えて、前記特定のサービス関係情報に対応付けて記憶される、前記プリンタ変更要求送信部と、
として機能させる、コンピュータプログラム。
(項目19)
サーバのためのコンピュータプログラムであって、
前記サーバは、
プリンタと通信するための通信インターフェースと、
1個以上のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタを識別するプリンタ識別情報と、当該プリンタを利用したサービスを提供するためのサービス関係情報であって、当該プリンタから受信される情報を用いて得られる前記サービス関係情報と、を対応付けて記憶するメモリと、
コンピュータと、
を備え、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、以下の各部、即ち、
前記メモリにおいて、第2のプリンタを識別する第2のプリンタ識別情報と、特定のサービス関係情報と、が対応付けて記憶されている状態において、前記第2のプリンタとは異なる第1のプリンタから、前記通信インターフェースを介して、前記第1のプリンタを識別する第1のプリンタ識別情報を含むプリンタ変更要求を受信するプリンタ変更要求受信部と、
前記第1のプリンタから前記プリンタ変更要求が受信される場合に、前記プリンタ変更要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報を、前記第2のプリンタ識別情報に代えて、前記特定のサービス関係情報に対応付けて記憶させる第1の記憶制御部と、
として機能させる、コンピュータプログラム。
【符号の説明】
【0098】
2:通信システム、4:LAN、6:インターネット、10:サーバ、20,120,220:通信I/F、30,130,230:制御部、32,132,232:CPU、34,134,234:メモリ、36,136,236:プログラム、38:ユーザテーブル、40:枚数テーブル、100,200:プリンタ、112,212:操作部、114,214:表示部、116,216:印刷実行部、138,238:サービスモードフラグ