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特許7521308画像表示方法、画像表示装置及び表示制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-16
(45)【発行日】2024-07-24
(54)【発明の名称】画像表示方法、画像表示装置及び表示制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0485 20220101AFI20240717BHJP
   G06F 3/0488 20220101ALI20240717BHJP
【FI】
G06F3/0485
G06F3/0488
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020130907
(22)【出願日】2020-07-31
(65)【公開番号】P2022027106
(43)【公開日】2022-02-10
【審査請求日】2023-05-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 裕幸
(74)【代理人】
【識別番号】100196058
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 彰雄
(72)【発明者】
【氏名】山田 裕介
【審査官】滝谷 亮一
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-022625(JP,A)
【文献】特開2012-010172(JP,A)
【文献】特開2017-142711(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/0485
G06F 3/0488
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示面に第1画像面を有する3次元表示された第1画像を表示し、
前記表示面内の軸とは異なる軸を中心に回転移動させる指示を受けたとき、
前記表示面に対して垂直な軸とは異なる前記第1画像面に垂直な第1仮想軸を中心に、前記第1画像を回転移動させた第1回転画像を表示し、
3次元表示された前記第1画像に対応する2次元表示された拡大画像を表示し、
前記指示を受けたとき、前記表示面に対して垂直な軸を中心に前記拡大画像を回転移動させた回転拡大画像を表示する、
画像表示方法。
【請求項2】
前記指示を受けたとき、前記第1画像と前記拡大画像とを連動させて回転移動させる、
請求項に記載の画像表示方法。
【請求項3】
前記表示面に、第2画像面を有する3次元表示された第2画像を表示し、
前記指示を受けたとき、
前記表示面に対して垂直な軸とは異なる前記第2画像面に垂直な第2仮想軸を中心に前記第2画像を回転移動させた第2回転画像を表示する、
請求項1または請求項に記載の画像表示方法。
【請求項4】
前記第1仮想軸と前記第2仮想軸は、前記表示面に対して垂直な軸に対してそれぞれ異なる角度を有する、
請求項に記載の画像表示方法。
【請求項5】
前記第2画像は、前記第1画像と隣り合い、
前記第1回転画像及び前記第2回転画像を表示するときに、回転移動の回転角度及び前記第1画像のアスペクト比に基づいて、前記第1回転画像と前記第2回転画像との間の距離を変更する、
請求項または請求項に記載の画像表示方法。
【請求項6】
前記指示を受けたとき、前記第1画像と前記第2画像とを、連動させて回転移動させる、
請求項から請求項のいずれか1項に記載の画像表示方法。
【請求項7】
前記第1画像を回転移動させるとき、前記第1画像を回転移動をさせる表示をアニメーションで行う、
請求項1から請求項のいずれか1項に記載の画像表示方法。
【請求項8】
表示面を有する表示部と、
第1画像面を有する3次元表示された第1画像を前記表示面に表示させる表示制御部と、
前記第1画像を前記表示面内の軸とは異なる軸を中心に回転移動させる指示を受け付ける入力部と、を備え、
前記表示制御部は、前記入力部により前記指示を受け付けたとき、前記表示面に対して垂直な軸とは異なる前記第1画像面に垂直な第1仮想軸を中心に前記第1画像を回転移動させた第1回転画像を表示させ
前記表示制御部は、3次元表示された前記第1画像に対応する2次元表示された拡大画像を表示させ、前記指示を受けたとき、前記表示面に対して垂直な軸を中心に前記拡大画像を回転移動させた回転拡大画像を表示させる、
画像表示装置。
【請求項9】
コンピューターで実行される表示制御プログラムであって、
表示面に第1画像面を有する3次元表示された第1画像を表示させ、
前記第1画像を前記表示面内の軸とは異なる軸を中心に回転移動させる指示を受けたとき、前記表示面に対して垂直な軸とは異なる前記第1画像面に垂直な第1仮想軸を中心に前記第1画像を回転移動させた第1回転画像を表示させ
3次元表示された前記第1画像に対応する2次元表示された拡大画像を表示させ、
前記指示を受けたとき、前記表示面に対して垂直な軸を中心に前記拡大画像を回転移動させた回転拡大画像を表示させる、
表示制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像表示方法、画像表示装置及び表示制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
モバイルの端末装置等では、複数の画像を画面に表示することが行われている。
【0003】
特許文献1に記載された情報表示プログラム等では、ディスプレイ上に3次元物体の形状を示すオブジェクトを表示し、表示面内の軸を中心に回転移動を表示することが行われている(特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-159571号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、表示面内の軸を中心に3次元表示された画像を回転させても画像の乱れは生じないが、特に3次元表示された画像を表示面と垂直な軸に回転移動させた場合には、画像が乱れる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために一態様は、表示面に第1画像面を有する3次元表示された第1画像を表示し、前記表示面内の軸とは異なる軸を中心に回転移動させる指示を受けたとき、前記表示面に対して垂直な軸とは異なる前記第1画像面に垂直な第1仮想軸を中心に、前記第1画像を回転移動させた第1回転画像を表示し、3次元表示された前記第1画像に対応する2次元表示された拡大画像を表示し、前記指示を受けたとき、前記表示面に対して垂直な軸を中心に前記拡大画像を回転移動させた回転拡大画像を表示する、画像表示方法である。
【0007】
上記課題を解決するために一態様は、表示面を有する表示部と、第1画像面を有する3次元表示された第1画像を前記表示面に表示させる表示制御部と、前記第1画像を前記表示面内の軸とは異なる軸を中心に回転移動させる指示を受け付ける入力部と、を備え、前記表示制御部は、前記入力部により前記指示を受け付けたとき、前記表示面に対して垂直な軸とは異なる前記第1画像面に垂直な第1仮想軸を中心に前記第1画像を回転移動させた第1回転画像を表示させ、前記表示制御部は、3次元表示された前記第1画像に対応する2次元表示された拡大画像を表示させ、前記指示を受けたとき、前記表示面に対して垂直な軸を中心に前記拡大画像を回転移動させた回転拡大画像を表示させる、画像表示装置である。
【0008】
上記課題を解決するために一態様は、コンピューターで実行される表示制御プログラムであって、表示面に第1画像面を有する3次元表示された第1画像を表示させ、前記第1画像を前記表示面内の軸とは異なる軸を中心に回転移動させる指示を受けたとき、前記表示面に対して垂直な軸とは異なる前記第1画像面に垂直な第1仮想軸を中心に前記第1画像を回転移動させた第1回転画像を表示させ、3次元表示された前記第1画像に対応する2次元表示された拡大画像を表示させ、前記指示を受けたとき、前記表示面に対して垂直な軸を中心に前記拡大画像を回転移動させた回転拡大画像を表示させる、表示制御プログラムである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】情報処理システムの概略的な構成例を示す図である。
図2】端末装置の機能ブロックの構成例を示す図である。
図3】1枚の画像のローカル座標系の一例を示す図である。
図4】第1表示画面の一例を示す図である。
図5】第2表示画面の一例を示す図である。
図6】第3表示画面の一例を示す図である。
図7】ローカル座標系での画像の回転の一例を示す図である。
図8】ローカル座標系での画像の回転の一例を示す図である。
図9】表示座標系での画像の回転の一例を示す図である。
図10】表示座標系での画像の回転の一例を示す図である。
図11】第4表示画面の一例を示す図である。
図12】第5表示画面の一例を示す図である。
図13】複数の表示画像の回転の一例を示す図である。
図14】隣り合う表示画像の距離の調整を説明するための図である。
図15】隣り合う表示画像の距離の調整を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、実施形態に係る情報処理システム1の概略的な構成例を示す図である。
情報処理システム1は、画像処理装置11と、モバイルの端末装置12と、を備える。
画像処理装置11と、端末装置12とは、無線により通信を行う。
【0012】
端末装置12は、タブレット型の端末装置またはスマートフォンなどであり、ユーザーによって持ち運ばれることが可能な携帯型の装置である。
端末装置12は、タッチ入力機能を有するタッチパネルである表示部112を備える。表示部112はディスプレイである。端末装置12は、ユーザーによって操作され、各種の情報を表示部112に表示する。
端末装置12は、画像処理装置11と通信することで、画像処理装置11によって行われる画像処理を制御する。
【0013】
画像処理装置11は、端末装置12から受信する指示などに基づいて制御され、制御内容にしたがって画像処理を実行する。
画像処理装置11は、スキャナー機能を有している。画像処理装置11は、スキャナー機能によって複数の画像を読み取り、読み取った複数の画像のデータを無線により端末装置12に送信する。画像処理装置11は、オートドキュメントフィーダー31を備えて、オートドキュメントフィーダー31に設置された複数枚の用紙を自動的に搬送して、それぞれの用紙に表された画像を読み取る。当該用紙は、A4あるいはA3などのサイズを有する用紙である。複数の用紙の枚数は、任意であってもよく、100枚などであってもよい。
【0014】
端末装置12は、画像処理装置11から受信された複数の画像のデータに基づいて、複数の画像を表示部112に表示する。
端末装置12は、表示部112に表示されている画像に対して、ユーザーによって行われる操作に応じた指示を入力し、入力した指示に応じた処理を実行する。
ユーザーは、端末装置12の表示部112に表示される画像を見ることで、画像処理装置11によって処理されている画像を、一覧して確認すること、あるいは、編集することなどが可能である。
【0015】
図2は、実施形態に係る端末装置12の機能ブロックの構成例を示す図である。
端末装置12は、入力部111と、表示部112と、記憶部113と、通信部114と、制御部115と、を備える。
制御部115は、表示制御部131を備える。
入力部111と表示部112は、タッチ入力機能を有する画面で構成されている。
【0016】
入力部111は、画面に対してユーザーによって行われるタッチ操作の内容を入力する。入力部111は、ユーザーの指、もしくはタッチペンの接触及び移動を検出して、その検出結果に応じた操作の内容を受け付ける。
表示部112は、各種の情報を画面に表示する。
記憶部113は、各種の情報を記憶するメモリーである。当該情報は、表示対象となる原画像及び当該原画像に基づいて生成される関連画像などのデータを含む。
記憶部113は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などを備える。
通信部114は、画像処理装置11と無線により通信を行う。
通信部114は、通信回路、通信ポート、あるいは、通信インターフェイスと呼ばれてもよい。
【0017】
制御部115は、各種の処理及び制御を行うコントローラーである。制御部115は、CPU(Central Processing Unit)を備えるコントローラーである。
制御部115は、表示制御部131を含む。
表示制御部131は、各種の情報を表示部112に表示する処理を制御する。
【0018】
制御部115のCPUが、記憶部113に記憶された制御プログラムを実行することで、各種の処理及び制御を行う。
当該制御プログラムは、表示の制御を行う表示制御プログラムを含む。制御部115のCPUが、記憶部113に記憶された表示制御プログラムを実行することにより、表示制御部131の機能が実現される。
当該表示制御プログラムは、画像処理装置11に専用のアプリケーションのプログラムであってもよい。端末装置12は、当該表示制御プログラムを予め記憶部113に記憶していてもよく、あるいは、当該表示制御プログラムをダウンロードしてインストールしてもよい。
【0019】
ここで、端末装置12は、制御部115に表示制御部131を含む構成としたが、表示の制御を行う表示制御部131の機能が制御部115とは別に専用の機能部として構成されてもよい。
【0020】
以下、端末装置12で行われる表示制御について説明する。
通信部114は、画像処理装置11から複数の画像のデータを受信する。
表示制御部131は、画像処理装置11から送信された複数の画像のデータを取得する。これらの画像が原画像であるとして説明する。
これら複数の画像は、並び順にしたがって、連続番号であるページ番号と対応付けられる。当該ページ番号は、端末装置12で付与されてもよく、あるいは、画像処理装置11で付与されてもよい。
【0021】
表示制御部131は、これら複数の画像に対して、それぞれの3次元座標系を設定する。このような3次元座標系をローカル座標系と呼んで説明する。ローカル座標系は3次元直交座標系である。
【0022】
図3は、実施形態に係る1枚の画像211のローカル座標系の一例を示す図である。
画像211に対して、X1軸、Y1軸、及び、Z1軸からなるローカル座標系が設定されている。
複数の画像に、それぞれのローカル座標系が設定される。
それぞれの画像に対するローカル座標系の配置は任意であってもよい。
【0023】
表示制御部131は、複数の画像に対して、それぞれのローカル座標系を基準として、それぞれの画像の配置を調整する。
表示制御部131は、複数の画像に共通な3次元座標系に、これら複数の画像を配置する。このような共通な3次元座標系をグローバル座標系と呼んで説明する。グローバル座標系は3次元直交座標系である。
【0024】
表示制御部131は、グローバル座標系に複数の画像が配置された全体像を2次元座標系にマッピングし、マッピングされた結果を表示データとする。当該表示データは、ピクセルデータである。このような表示データに基づく画像をサムネイル画像と呼んで説明し、また、このような2次元座標系を表示座標系と呼んで説明する。表示座標系は2次元直交座標系である。当該表示データの表示領域は、ビューポートと呼ばれる。
ここでは、グローバル座標系に複数の画像が配置されて表示される場合を示したが、グローバル座標系に1枚の画像が配置されて表示されてもよい。
サムネイル画像は、原画像が縮小された画像であり、2次元直交座標系に3次元表示された画像である。
【0025】
図4は、実施形態に係る第1表示画面401の一例を示す図である。
図4は、X軸及びY軸からなる表示座標系を示している。
端末装置12の表示部112の画面を正面から見た視点で、X軸の正方向が右方向であり、X軸の負方向が左方向であり、Y軸の正方向が上方向であり、Y軸の負方向が下方向である。画面に対する表示座標系の配置は任意であってもよい。
【0026】
第1表示画面401は、端末装置12の表示部112により表示される表示画面の一例である。
第1表示画面401は、第1表示領域411と、第2表示領域412と、第3表示領域451と、を有する。当該表示領域内の、第3表示領域451以外の領域は、第1表示領域411と、第2表示領域412と、に分割されている。
【0027】
表示制御部131は、第3表示領域451に、無線通信の電波状況、及び、ユーザーによって操作されることが可能な「キャンセル」などの文字情報を表示する。
表示制御部131は、第3表示領域451の表示を行わなくてもよい。
【0028】
第1表示領域411と第2表示領域412は、それぞれ、X軸に平行な辺とY軸に平行な辺で示される矩形の領域である。
図4では、第1表示領域411及び第2表示領域412は、Y軸に平行な辺の幅よりもX軸に平行な辺の幅の方が大きく示されているが、これに限らない。
Y軸に対して、第1表示領域411はY軸の負側に配置されており、第2表示領域412はY軸の正側に配置されている。X軸に対して、第1表示領域411の辺の幅と第2表示領域412の辺の幅とは同じである。第1表示領域411のY軸の正側の辺と第2表示領域412のY軸の負側の辺とが重なるように配置されている。これにより、第1表示領域411と第2表示領域412とで、矩形の表示領域が構成されている。
図4の第1表示画面401は、第1表示領域411と第2表示領域412との境界線を境界軸413として示している。境界軸413は、表示されなくてもよい。
【0029】
図4では、第1表示領域411に、複数のサムネイル画像331が第1軸321に沿って並んで表示されている。第1表示領域411で、これら複数のサムネイル画像331は、X軸の負側から正側に向かって、ページ番号の昇順に配置されている。
第1軸321は、仮想的な軸であり、実際には表示されないが、他の構成例として、表示されてもよい。
図4では、第1軸321は、X軸に平行であり、Y軸に対して第1表示領域411の中点を通る。
【0030】
図4は、複数のサムネイル画像331を、ページ番号の順に第iサムネイル画像331-iとして示している。ここで、iは1以上の任意の整数であって、最大値Pが複数のサムネイル画像331の枚数である。ページに関わらないサムネイル画像を、サムネイル画像331と表す。
図4では、第iサムネイル画像331-iは、矩形の画像である。
第iサムネイル画像331-iは、X軸の幅よりもY軸の幅の方が大きく配置されてもよく、あるいは、他の向きで配置されてもよく、配置の向きが変更されてもよい。
【0031】
表示制御部131により、第1表示領域411内で、第1軸321に沿って、中央に近い第kページの第kサムネイル画像331-kは、サムネイル画像331の画像面と表示部112の表示面との角度が小さく、中央から所定の枚数mまでは、中央から離れた第k+mサムネイル画像331-(k+m)は、画像面と表示面との角度が第kサムネイル画像331-kより大きく配置する。ここで、kは1以上P以下の整数であり、mはkよりも小さい整数である。画像面は、第1表示領域411内の第iサムネイル画像331-iで表示される面である。画像面と表示面との角度は、第iサムネイル画像331-iのローカル座標系のZ1軸と表示面に垂直な軸との間の角度である。表示制御部131は、第1表示領域411内で、第1軸321に沿って、中央から当該所定の枚数mよりも離れたところでは、サムネイル画像331のそれぞれが等間隔で配置し、表示させる。
第1表示領域411の、第1軸321に沿った中央から最も離れた部分は第1表示領域411の左右の辺に相当する。
【0032】
複数のサムネイル画像331は、それぞれに対応するページ番号の画像が付与画像として付与されて表示されている。
図4は、第iサムネイル画像331-iのページ番号の画像を、第iページ番号画像341-iとして示してある。
【0033】
図4は、表示制御部131が複数のサムネイル画像331を第1表示領域411に表示している場合を示している。
図4の第1表示画面401は、第1軸321に沿った第1表示領域411の中央付近に、第11ページの第11サムネイル画像331-11及び第11ページ番号画像341-11を表示している。また、第1軸321に沿った第1表示領域411の中央付近よりもX軸の正方向に向かって、第11ページよりもページ番号が大きい第12サムネイル画像331-12及び第12ページ番号画像341-12などがページ番号の昇順に表示されている。同様に、第1軸321に沿った第1表示領域411の中央付近よりもX軸の負方向に向かって、第11ページよりもページ番号が小さい第10サムネイル画像331-10及び第10ページ番号画像341-10などが、ページ番号の降順に表示されている。
【0034】
表示制御部131は、第iサムネイル画像331-iのローカル座標系に対して、第iサムネイル画像331-iの配置に応じて、第iページ番号画像341-iの配置を調整する。表示制御部131は、第iサムネイル画像331-iと第iページ番号画像341-iとを含めて、表示座標系に対する表示データを生成する。
【0035】
表示制御部131は、第iページ番号画像341-iに対して、Y軸の正側に、第iページ番号画像341-iを配置して、表示させる。
表示制御部131は、第iページ番号画像341-iを第1表示領域411の内部に収めて配置して表示させる。表示制御部131は、第iページ番号画像341-iを第1表示領域411のY軸の正側の境界線である境界軸413から外部に飛び出させないで表示させる。図4では、当該境界線は、X軸に平行な線である。
表示制御部131は、一部または全部の第iページ番号画像341-iを第1表示領域411の外側に飛び出させる態様で表示してもよい。
【0036】
表示制御部131は、ページごとに、第iページ番号画像341-iを表示する濃度を調整する。
濃度を調整することは、透明度を調整することによって実現されてもよく、透明度が低くなると濃度が高くなり、透明度が高くなると濃度が低くなる。
表示制御部131は、第iサムネイル画像331-iの表示態様に応じて、第iサムネイル画像331-iに対応する第iページ番号画像341-iの形状、サイズ、姿勢、濃度、配置位置、表示色などの1以上の表示態様を変化させてもよい。
【0037】
図4では、表示制御部131は、第iサムネイル画像331-iに対応する第iページ番号画像341-iを、第iサムネイル画像331-iに対してY軸の正側に配置したが、これに限られない。表示制御部131は、第iサムネイル画像331-iに対応する第iページ番号画像341-iを、第iサムネイル画像331-iに対して、Y軸の負側、X軸の正側、あるいは、X軸の負側に配置してもよい。
図4では、表示制御部131は、第iサムネイル画像331-iに対応する第iページ番号画像341-iを、第iサムネイル画像331-iの外部に配置したが、これに限られない。表示制御部131は、第iサムネイル画像331-iに対応する第iページ番号画像341-iを、第iサムネイル画像331-iの内部に配置してもよい。
【0038】
図4では、第1表示領域411に表示される複数のサムネイル画像331の原画像のサイズが同一である場合を示したが、これらの原画像は異なるサイズの原画像を含んでもよい。表示制御部131は、それぞれの原画像のサイズに応じて異なるサイズのサムネイル画像331を第1表示領域411に表示してもよく、あるいは、X軸とY軸との一方または両方に対してすべてのサムネイル画像331の幅を揃える処理を行ってもよい。
【0039】
図4では、第1軸321は、直線であるが、直線以外の線であってもよい。
第1軸321は、X軸に対して、第1表示領域411の中央位置からX軸の正側に向かってY軸の正側に曲がり、第1表示領域411の中央位置からX軸の負側に向かってY軸の正側に曲がる線が用いられてもよい。第1軸321は、X軸に対して、第1表示領域411の中央位置からX軸の正側と負側とが中央位置を基準にして対称的な線であってもよい。
【0040】
表示制御部131は、第2表示領域412に、第1表示領域411に表示された複数のサムネイル画像331のうち1枚の第iサムネイル画像331-iに対応する画像を表示させる。このような画像を中間画像と呼んで説明する。ページに関わらない中間画像を、中間画像431と表す。
図4は、第2表示領域412に、第11サムネイル画像331-11に対応する第11中間画像431-11を中間画像431として表示している。中間画像は、原画像に基づいて生成された画像であり、対応するサムネイル画像よりも表示サイズが大きい2次元表示された拡大画像である。2次元表示された画像は、2次元直交座標系に平面表示された画像である。
中間画像431は、第i中間画像431-iに対応する第iサムネイル画像331-iよりも拡大された画像である。また、中間画像431は、原画像と比べて、縮小されていてもよく、同じサイズであってもよく、あるいは、拡大されていてもよい。
【0041】
第i中間画像431-iが表示される第iサムネイル画像331-iは、第1表示領域411で選択された状態となっている。この選択は、第1表示領域411あるいは第2表示領域412に対するユーザーによる操作によって行われる。
【0042】
図4は、表示制御部131の制御により、第iページ番号画像341-iの表示態様を制御する場合を示すが、第iページ番号画像341-iの表示態様を同一としてもよい。
表示制御部131は、第iページ番号画像341-iを表示させなくてもよい。
【0043】
表示制御部131は、ユーザーが端末装置12に対して所定の操作を行ったことを検出すると、第2表示領域412に表示する画像を変更する制御を行う。
表示制御部131は、ユーザーが第2表示領域412に表示された中間画像431をスワイプする操作を行ったことを検出した場合、中間画像431の隣のページの中間画像431を第2表示領域412に表示させる。
表示制御部131は、当該操作がX軸の正側から負側に指などを移動させる操作であることを検出した場合にはページ数が1つ増加したページの中間画像431を表示させ、当該操作がX軸の負側から正側に指などを移動させる操作であることを検出した場合にはページ数が1つ減少したページの中間画像431を表示させる。
【0044】
表示制御部131は、ユーザーが第1表示領域411に表示された複数のサムネイル画像331のうち現在選択されている第iサムネイル画像331-i以外のサムネイル画像331をタッチする操作が行なわれたことを検出した場合、タッチされたサムネイル画像331が現在選択されている状態へ変更し、タッチされたサムネイル画像331に対応する中間画像431を第2表示領域412に表示させる。
【0045】
図4では、表示制御部131の制御により、第2表示領域412は、第1回転アイコン511、第2回転アイコン512、削除アイコン513を含む所定のアイコン群を表示している。ユーザーの指などなどによって当該アイコン群のうちの1つのアイコンがタップ等される操作が行われた場合に、表示制御部131は、当該操作に応じた指示を受け付ける。表示制御部131は、第1表示領域411と第2表示領域412との一方または両方に、任意のアイコンを表示させてもよい。
表示制御部131は、ユーザーの指などによって表示部112の所定箇所がタップ等される操作が行われた場合に、表示部112に所定のメニューを表示させてもよい。ユーザーの指などによって当該メニューのうちの所定箇所がタップ等される操作が行われた場合に、表示制御部131は、当該操作に応じた指示を受け付ける。
【0046】
第1表示領域411は、表示部112の表示面に原画像を3次元表示するマッピングがされたサムネイル画像331を表示する。
第2表示領域412は、表示部112の表示面に原画像の画像面を中間画像として2次元表示する。原画像の画像面は、当該原画像を正面から見た場合の平面である。
【0047】
表示制御部131は、ユーザーの操作によって、表示された画像に対して表示部112の表示面内の軸とは異なる軸に対して回転移動の指示を受ける。
表示制御部131は、第1表示領域411に、所定の仮想軸を中心に当該画像を回転移動させた画像を表示させる。当該所定の仮想軸は、表示部112の表示面に対して垂直な軸と異なる角度を有し、回転対象となる3次元表示されたサムネイル画像331の画像面に垂直な軸である。
【0048】
表示部112は、第1回転アイコン511と、第2回転アイコン512と、削除アイコン513を表示する。
第1回転アイコン511は、中間画像431及びすべてのサムネイル画像331について回転の指示を受け付けるアイコンである。第1回転アイコン511が1回タップされるたびに90度の回転を受け付ける。
第2回転アイコン512は、第i中間画像431-i及び当該第i中間画像431-iに対応する1枚の第iサムネイル画像331-iに対する回転の指示を受け付けるアイコンである。第2回転アイコン512が1回タップされるたびに90度の回転を受け付ける。
【0049】
表示制御部131は、アイコンの代わりに、ポップアップなどのメニューを用いて、回転の指示などを受け付けてもよい。
表示制御部131は、すべてのサムネイル画像331または1枚の第iサムネイル画像331-iを選択することが可能なメニューを表示してユーザーの操作を受け付けること、及び、90度または180度などのように2種類以上の回転角度を選択することが可能なメニューを表示させてユーザーの操作を受け付けることにより、回転の指示を受け付けてもよい。
【0050】
図5及び図6は、図4に示される第1表示画面401から、第11ページの第11中間画像431-11及び第11サムネイル画像331-11に対して90度の回転が行われる場合の例である。
ユーザーは、第11サムネイル画像331-11が選択された状態で、第2回転アイコン512をクリックする操作を行う。表示制御部131は、当該操作を受け付ける。
【0051】
図5は、実施形態に係る第2表示画面402の一例を示す図である。
図5は、第1表示領域411に、図4に示される第11サムネイル画像331-11が90度未満の角度回転した第11aサムネイル画像331-11aを表示している。第11aサムネイル画像331-11aは、第11サムネイル画像331-11を回転移動させた回転画像の一例である。
図5の第2表示画面402は、第2表示領域412に、図4に示される第11中間画像431-11が第11aサムネイル画像331-11aと同じ角度回転した第11a中間画像431-11aを表示している。第11a中間画像431-11aは、第11中間画像431-11を回転移動させた回転拡大画像の一例である。
【0052】
図6は、実施形態に係る第3表示画面403の一例を示す図である。
図6の第3表示画面403は、第1表示領域411に、図5に示される第11aサムネイル画像331-11aがさらに回転して90度の角度回転した第11bサムネイル画像331-11bを表示している。第11bサムネイル画像331-11bは、第11サムネイル画像331-11を回転移動させた回転画像の一例である。
図6の第3表示画面403は、第2表示領域412に、図5に示される第11a中間画像431-11aがさらに回転して90度の角度回転した第11b中間画像431-11bを表示している。
【0053】
表示制御部131は、画像表示を図4図5図6の順に変化させていくときに、第1表示領域411の第11サムネイル画像331-11の回転と、第2表示領域412の第11中間画像431-11の回転とを、連動させる。
【0054】
表示制御部131は、第1表示領域411に表示されるサムネイル画像331の回転方法と、第2表示領域412に表示される中間画像431の回転方法として、異なる回転方法を用いる。
【0055】
図7及び図8を参照して、第1表示領域411に表示されるサムネイル画像331の回転方法について説明する。
図7及び図8は、実施形態に係るローカル座標系での画像の回転の一例を示す図である。
図7及び図8は、X1軸とY1軸とZ1軸からなるローカル座標系を示している。
図7に示される第1対象画像601が回転前の画像を表し、図8に示される第2対象画像602が回転後の画像を表す。
図7は、概念的に第1回転方向603を表している。
図8は、図7に示される第1対象画像601が90度回転した第2対象画像602を示している。
【0056】
第1対象画像601と第2対象画像602は、同一の画像である。
図7及び図8では、表示制御部131は、ローカル座標系における第1対象画像601の画像面に対する法線であり当該画像面の中央位置を通るZ1軸を中心軸として、第1対象画像601を回転させる。当該法線は、ローカル座標系におけるページの中心を通る仮想軸である。
当該法線として、法線ベクトルが用いられてもよい。法線ベクトルは、大きさと向きを有する。回転軸となる仮想軸は、多少の誤差があってもよく、当該法線に対してプラスマイナス5度の誤差があってもよい。
表示制御部131は、回転後の第2対象画像602を2次元の表示面にマッピングして、サムネイル画像331として第1表示領域411に表示する。
【0057】
図9及び図10を参照して、第2表示領域412に表示される中間画像431の回転方法について説明する。
図9及び図10は、実施形態に係る表示座標系での中間画像431の回転の一例を示す図である。
図9及び図10には、X軸とY軸からなる表示座標系を示し、表示座標系で第3対象画像611の表示面に対して法線となり当該表示面の中央位置を通るZ軸を示している。
図9に示される第3対象画像611が回転前の中間画像431を表し、図10に示される第4対象画像612が回転後の中間画像431を表す。
図9には、概念的に第2回転方向621を表している。
図9及び図10の例では、90度の回転を示している。
【0058】
第3対象画像611と第4対象画像612は、同一の中間画像431である。
図9及び図10では、表示制御部131は、Z軸を中心軸として、第3対象画像611を回転させる。当該法線は、表示座標系でページの中心を起点とする仮想軸である。
当該法線として、法線ベクトルが用いられてもよい。法線ベクトルは、大きさと向きを有する。回転軸となる仮想軸としては、多少の誤差があってもよく、例えば、当該法線に対してプラスマイナス5度の誤差があってもよい。
表示制御部131は、回転後の第4対象画像612を中間画像431として第2表示領域412に表示する。
【0059】
表示制御部131は、第1表示領域411に表示されるサムネイル画像331の回転の表示として、アニメーションの表示をさせてもよい。
表示制御部131は、第2表示領域412に表示される中間画像431の回転の表示として、アニメーションの表示をさせてもよい。
アニメーションは、最初の表示内容と最後の表示内容が定められて、最初の表示内容から最後の表示内容まで所定の時間等間隔で変化させる表示である。サムネイル画像331及び中間画像431を、等間隔の経時変化で、回転させてもよい。
【0060】
図11及び図12は、図4に示される第1表示画面401から、第11中間画像431-11及びすべてのサムネイル画像331に対して90度の回転が行われる場合の例である。
ユーザーは、第1回転アイコン511をクリックする操作を行う。表示制御部131は、当該操作を受け付ける。
【0061】
図11は、実施形態に係る第4表示画面701の一例を示す図である。
図11の第4表示画面701は、第1表示領域411に、図4に示されるすべてのサムネイル画像331が90度未満の角度回転したサムネイル画像331を表示している。
また、図11の第4表示画面701は、第2表示領域412に、図4に示される第11中間画像431-11が第11aサムネイル画像331-11aと同じ角度回転した第11a中間画像431-11aを表示している。
【0062】
図12は、実施形態に係る第5表示画面702の一例を示す図である。
図12の第5表示画面702は、第1表示領域411に、図11に示されるすべてのサムネイル画像331がさらに回転して90度の角度回転したサムネイル画像331を表示している。
図12の第5表示画面702は、第2表示領域412に、図11に示される第11a中間画像431-11aがさらに回転して90度の角度回転した第11b中間画像431-11bを表示している。
【0063】
図11及び図12では、第1表示領域411に、複数のサムネイル画像331のなかに初期の配置が異なるサムネイル画像331が含まれる場合には、表示制御部131は、当該サムネイル画像331については当該初期の配置を開始点として他のサムネイル画像331と同様に回転させる。初期の配置が異なるサムネイル画像331は、回転中の配置も異なる。
一のサムネイル画像331と他のサムネイル画像331とで初期の配置が異なることは、過去に行われた回転の結果、初期に、これらのサムネイル画像331の回転角度が互いに異なることである。
【0064】
表示制御部131は、画像表示を図4図11図12の順に変化させていくときに、第1表示領域411の第11サムネイル画像331-11の回転と、第2表示領域412の第11中間画像431-11の回転とを、連動させ、かつ、第1表示領域411のすべてのサムネイル画像331の回転を連動させる。
【0065】
図4図12を用いて説明したように、端末装置12は、表示部112の表示面に、画像面を有する3次元表示されたサムネイル画像331を表示する。端末装置12では、当該サムネイル画像331を表示面内の軸とは異なる軸を中心に回転移動させる指示を受けたとき、表示面に対して垂直な軸とは異なる角度を有して当該画像面に垂直な仮想軸を中心に当該サムネイル画像331を回転移動させたサムネイル画像331を表示する。
【0066】
端末装置12は、3次元表示されたサムネイル画像331に対応する原画像を2次元表示した中間画像431を表示し、当該中間画像431を表示面に対して垂直な軸を中心に回転移動させる指示を受けたとき、表示面に対して垂直な軸を中心に回転移動した中間画像を表示する。
端末装置12は、第1表示領域411の第iサムネイル画像331-iに対する回転移動の指示、もしくは、第2表示領域412の中間画像431に対する回転移動の指示の一方を受けたときに、これら両方の回転移動の指示を受けたと判定するが、これらの指示を別々に受け付ける構成が用いられてもよい。
【0067】
端末装置12は、第1表示領域411に表示される第iサムネイル画像331-iと、第2表示領域412に表示される当該第iサムネイル画像331-iに対応する第i中間画像431-iとを、互いに連動させた回転移動の表示を行う。
端末装置12は、複数のサムネイル画像331のそれぞれは、それぞれの仮想軸が表示面に対して垂直な軸に対してそれぞれ異なる角度を有して、配置される。
端末装置12は、第1表示領域411に表示される複数のサムネイル画像331に対して、互いに連動させた回転移動の表示を行う。
端末装置12は、回転移動の表示をアニメーションで行う。
【0068】
図13図15を参照して、第1表示領域411に表示される複数のサムネイル画像331について、隣り合うサムネイル画像331の距離の調整について説明する。
表示制御部131は、第1表示領域411に表示される複数のサムネイル画像331に対して、回転移動の回転角度及び画像のアスペクト比に基づいて、隣り合うサムネイル画像の距離を調整する。
【0069】
図13は、実施形態に係る複数の表示画像の回転の一例を示す図である。
図13には、6枚の第j画像811-jと、それぞれのローカル座標系を構成するXj軸、Yj軸、Zj軸を示してある。図13では、jは1から6までの整数を表す。
図13では、第1画像811-1~第6画像811-6が、第2軸821に沿って、順に並べられている。第2軸821は、図4に示される第1軸321と同様な仮想的な軸である。第j画像811-jのそれぞれは、それぞれのローカル座標系を基準として、回転移動されている途中である。
図13は、これらの第j画像811-jが2次元にマッピングされたと仮定した場合の表示座標系も示している。
【0070】
図14及び図15は、実施形態に係る隣り合う表示画像の距離の調整を説明するための図である。
図14及び図15は、表示座標系を示している。
図14は、第1表示領域411に表示される複数のサムネイル画像331に対して、隣り合うサムネイル画像331の距離を調整する前の例として第1表示画像911-1~第3表示画像911-3を示している。
第2表示画像911-2に着目すると、第2表示画像911-2は隣り合う2つの表示画像である第1表示画像911-1及び第3表示画像911-3のそれぞれと重なっている。
【0071】
表示制御部131は、第2表示画像911-2が隣り合う第1表示画像911-1及び第3表示画像911-3のそれぞれと重ならないように、第2表示画像911-2と第1表示画像911-1との距離を大きくし、第2表示画像911-2と第3表示画像911-3との距離を大きくする調整を行う。
【0072】
図15は、このような調整が行われた後に第1表示領域411に表示される複数のサムネイル画像331の表示例として第1a表示画像911-1a~第3a表示画像911-3aを示している。
図15に示される第1a表示画像911-1a~第3a表示画像911-3aのそれぞれは、図14に示される第1表示画像911-1~第3表示画像911-3に対応する画像である。
【0073】
図14に示される第2表示画像911-2と第1表示画像911-1との距離L1よりも、図15に示される第2a表示画像911-2aと第1a表示画像911-1aとの距離L11の方が大きい。
また、図14に示される第2表示画像911-2と第3表示画像911-3との距離L2よりも、図15に示される第2a表示画像911-2aと第3a表示画像911-3aとの距離L12の方が大きい。
隣り合う表示画像911の距離として、第3軸921に沿った距離であって、隣り合う2つの表示画像911の中央位置の間の距離が用いられている。第3軸921は、図4に示される第1軸321と同様な仮想的な軸である。
【0074】
表示制御部131が、隣り合うサムネイル画像331が重ならない調整をする場合を示したが、これに限られず、隣り合うサムネイル画像331の重なりを低減する調整をしてもよい。
【0075】
表示制御部131は、複数のサムネイル画像331に対して、所定の回転をさせながら、隣り合うサムネイル画像331の間の距離を調整する。
図4の第1表示画面401で、表示制御部131は、第1軸321に対して、第1表示領域411の中央に近いサムネイル画像331同士の距離を、中央から遠いサムネイル画像331同士の距離よりも、大きくする調整を行ってもよい。
図4の第1表示画面401で、表示制御部131は、第1軸321に対して、幅が大きいサムネイル画像331同士の距離を、幅が小さいサムネイル画像331同士の距離もよりも、大きくする調整を行ってもよい。
当該距離は、ピッチと呼ばれてもよい。
【0076】
図13図15を用いて説明したように、端末装置12は、複数のサムネイル画像331に対して回転移動の表示を行う場合に、隣り合うサムネイル画像331のそれぞれの回転角度及びアスペクト比に基づいて、これらのサムネイル画像331の間の距離を調整して、表示させる。
隣り合う2つのサムネイル画像331の間の距離の調整は、一方のサムネイル画像331のアスペクト比に基づいて行われてもよく、あるいは、両方のサムネイル画像331のアスペクト比に基づいて行われてもよい。
【0077】
本実施形態に係る情報処理システム1における端末装置12は、表示面に画像面を有する3次元表示されたサムネイル画像331を表示する際に、表示面内の軸と異なる軸に対してサムネイル画像331の回転移動の指示を受けた場合に、画像面に垂直な軸を中心に回転移動したサムネイル画像331を表示する。
したがって、端末装置12は、3次元表示されるサムネイル画像331に対して回転移動させる指示を受けたとき、画像の表示乱れを防ぐことができる。端末装置12は、表示面内の軸と異なる軸に対してサムネイル画像331の回転移動の指示を受けた場合に、サムネイル画像の表示乱れを防ぐことが可能である。
【0078】
端末装置12は、表示面に画像面を有する3次元表示されたサムネイル画像331を表示する際に、表示面内の軸と異なる軸に対してサムネイル画像331の回転移動の指示を受けた場合に、サムネイル画像331ごとに、それぞれのローカル座標系での法線ベクトルに相当する回転軸を基準に回転させて、回転後のサムネイル画像331を生成する。
端末装置12は、回転後のそれぞれのサムネイル画像331のアスペクト比に応じてページのピッチを調整する。端末装置12は、回転中においても、回転の進捗に応じて、徐々にページのピッチを変更してもよい。
【0079】
表示面に2次元表示された画像は、表示面と垂直な方向の回転軸を基準に画像を回転しても画像の乱れが生じないが、表示面に3次元表示された画像が表示される場合については画像が乱れる場合がある。
【0080】
これに対して、端末装置12は、ユーザーにとって視覚的に、表示面に表示されるサムネイル画像331が自然な回転をしているように見せることができる。
端末装置12は、回転させているサムネイル画像331と隣り合う一方または両方の他のサムネイル画像331との間隔を、これらのサムネイル画像331の重なり量に応じて、調整してもよい。これにより、端末装置12は、サムネイル画像331同士の重なり量が増えて奥のページのサムネイル画像331がユーザーにとって見えにくくなることを防ぐことができる。
端末装置12は、回転の変遷をアニメーションで表示してもよく、これにより、回転の変遷をユーザーにとって視覚的に把握し易くすることができる。
【0081】
以上の実施形態では、画像処理装置11のスキャナー機能について説明したが、画像処理装置11は他の機能を有してもよい。画像処理装置11は印刷の機能を有してもよく、端末装置12は、画像処理装置11により行われる印刷を制御し、当該印刷の対象となる画像に関するデータを受信して、当該画像に関するデータを表示部112により表示する。
画像処理装置11は、スキャナー機能及び印刷機能など、複数の機能を有してもよく、複合機であってもよい。
【0082】
以上の実施形態では、端末装置12は、モバイルの端末装置である場合を示したが、端末装置12は、設置型の装置であってもよく、ディスプレイなどの画面を有する様々な装置であってもよい。
端末装置12は、ビューワーなどと呼ばれてもよい。
【0083】
画像処理装置11は、データベースなどに記憶された画像のデータを端末装置12に提供するサーバー装置などであってもよい。
当該画像のデータは、電子書籍のデータであってもよい。
【0084】
端末装置12の表示部112の表示領域は、1つの表示領域を用いてもよく、あるいは、第1表示領域411及び第2表示領域412のように2つの表示領域を区別して用いてもよく、あるいは、3つ以上の表示領域を区別して用いてもよい。
端末装置12に複数の表示領域を用いる場合に、複数の表示領域の配置は任意であり、端末装置12を正面から見る視点で、複数の表示領域は、左右に配置されてもよく、上下に配置されてもよく、あるいは、他の配置を用いてもよい。
端末装置12に、第1表示領域411の位置と第2表示領域412の位置とが逆に配置されてもよい。
【0085】
端末装置12が、第2表示領域412に1つの中間画像431を表示する場合を示したが、第2表示領域412に2つ以上の中間画像431を表示する場合があってもよい。
【0086】
端末装置12の表示制御部131が様々な表示の制御を行う場合を示したが、これと同様な表示の制御が画像処理装置11で行われてもよい。画像処理装置11は、画像処理装置11に備えられて表示を行うコントロールパネル、外付けのディスプレイ、または、遠隔のディスプレイなどに対して、表示の制御を行う。
【0087】
表示制御部131は、ローカル座標系、グローバル座標系、及び、表示座標系を用いて表示データを生成する場合について説明したが、これに限られず、任意の方法で表示データを生成してもよい。
【0088】
以上の実施形態に関する構成例を示す。
実施形態に係る情報処理システム1における端末装置12は、次のような画像表示方法を実行する。
画像表示方法は、表示面に第1画像面を有する3次元表示された第1画像を表示し、表示面内の軸とは異なる軸を中心に回転移動させる指示を受けたとき、表示面に対して垂直な軸とは異なる第1画像面に垂直な第1仮想軸を中心に、第1画像を回転移動させた第1回転画像を表示する。
【0089】
図4では、表示部112の表示面に、第11サムネイル画像331-11が表示されている。第11サムネイル画像331-11は、第1画像の一例である。第1画像の画像面は、第1画像面の一例である。図5及び図6では、第11aサムネイル画像331-11a及び第11bサムネイル画像331-11bのように回転移動したサムネイル画像331が、第1画像を回転移動させた第1回転画像の一例である。
図7及び図8では、回転移動の中心軸とされているZ1軸が第1仮想軸の一例である。また、図7及び図8では、第1対象画像601の平面の画像面が、第1画像面の一例である。
【0090】
画像表示方法は、3次元表示された第1画像に対応する2次元表示された拡大画像を表示し、指示を受けたとき、表示面に対して垂直な軸を中心に拡大画像を回転移動させた回転拡大画像を表示する。
図4では、中間画像431が、拡大画像の一例である。図5及び図6では、第11a中間画像431-11a及び第11b中間画像431-11bが、拡大画像を回転移動させた回転拡大画像の一例である。
図9及び図10では、このような回転移動の例が示されている。
拡大画像の回転移動は、他の態様で行われてもよい。
【0091】
画像表示方法は、指示を受けたとき、第1画像と拡大画像とを連動させて回転移動させる。
図4図6では、第1画像と拡大画像とが連動して回転移動している。
第1画像と拡大画像とが連動して回転移動しなくてもよい。
【0092】
画像表示方法は、表示面に、第2画像面を有する3次元表示された第2画像を表示し、指示を受けたとき、表示面に対して垂直な軸とは異なる第2画像面に垂直な第2仮想軸を中心に第2画像を回転移動させた第2回転画像を表示する。
図4図11及び図12では、第11サムネイル画像331-11以外のサムネイル画像331は、第2画像の一例である。当該サムネイル画像331の画像面は、第2画像面の一例である。また、図11及び図12では、第11aサムネイル画像331-11a及び第11bサムネイル画像331-11b以外のサムネイル画像331のように回転移動した画像が、第2画像を回転移動した第2回転画像の一例である。
第2仮想軸は、第2画像に対する軸であり、第1画像に対する第1仮想軸のように、それぞれの原画像ごとに定められる。
第2画像の回転移動は、他の態様で行われてもよい。
【0093】
画像表示方法は、第1仮想軸と第2仮想軸は、表示面に対して垂直な軸に対してそれぞれ異なる角度を有する。
図13では、このような構成が示されている。
第1仮想軸と第2仮想軸は、他の態様の軸であってもよい。
【0094】
画像表示方法は、第2画像は、第1画像と隣り合い、第1回転画像及び第2回転画像を表示するときに、回転移動の回転角度及び第1画像のアスペクト比に基づいて、第1回転画像と第2回転画像との間の距離を変更する。
図14及び図15は、当該距離の変更が行われる場合の様子の一例を示している。
第1画像と第2画像との間の距離の変更は、他の態様で行われてもよく、あるいは、行われなくてもよい。
【0095】
画像表示方法は、指示を受けたとき、第1画像と第2画像とを、連動させて回転移動させる。
図4図11及び図12では、第1画像と第2画像とが連動して回転移動している。
第1画像と第2画像とが連動して回転移動しなくてもよい。
【0096】
画像表示方法は、第1画像を回転移動させるとき、第1画像を回転移動をさせる表示をアニメーションで行う。
図4図6の表示が、アニメーションで行われる。
図4図11及び図12の表示が、アニメーションで行われる。
なお、回転移動の表示は、アニメーション以外の表示であってもよい。
【0097】
画像表示方法に対応する画像表示装置が提供されてもよい。
画像表示装置は、表示面を有する表示部と、第1画像面を有する3次元表示された第1画像を表示面に表示させる表示制御部と、第1画像を表示面内の軸とは異なる軸を中心に回転移動させる指示を受け付ける入力部と、を備え、表示制御部は、入力部により指示を受け付けたとき、表示面に対して垂直な軸とは異なる第1画像面に垂直な第1仮想軸を中心に第1画像を回転移動させた第1回転画像を表示させる。
図2では、端末装置12は画像表示装置の一例である。端末装置12は、表示部112、入力部111、及び表示制御部131を備える。
【0098】
画像表示方法に対応する表示制御プログラムが提供されてもよい。
コンピューターで実行される表示制御プログラムであって、表示面に第1画像面を有する3次元表示された第1画像を表示させ、第1画像を表示面内の軸とは異なる軸を中心に回転移動させる指示を受けたとき、表示面に対して垂直な軸とは異なる第1画像面に垂直な第1仮想軸を中心に第1画像を回転移動させた第1回転画像を表示させる、表示制御プログラムである。
ここで、図2では、端末装置12を構成するコンピューターが表示制御プログラムを実行する。
【0099】
以上に説明した端末装置12、画像処理装置11などの任意の装置における任意の構成部の機能を実現するための表示制御プログラムを、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピューターシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。ここでいう「コンピューターシステム」は、オペレーティングシステムあるいは周辺機器等のハードウェアを含むものとする。「コンピューター読み取り可能な記録媒体」は、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD(Compact Disc)-ROM等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。「コンピューター読み取り可能な記録媒体」は、インターネット等のネットワークあるいは電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバーあるいはクライアントとなるコンピューターシステム内部の揮発性メモリーのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。当該揮発性メモリーは、RAMであってもよい。記録媒体は、非一時的記録媒体であってもよい。
【0100】
上記のプログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピューターシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピューターシステムに伝送されてもよい。プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワークあるいは電話回線等の通信回線のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。上記のプログラムは、前述した機能をコンピューターシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイルであってもよい。差分ファイルは、差分プログラムと呼ばれてもよい。
【0101】
以上に説明した端末装置12、画像処理装置11などの任意の装置における任意の構成部の機能は、プロセッサーにより実現されてもよい。実施形態における各処理は、プログラム等の情報に基づき動作するプロセッサーと、プログラム等の情報を記憶するコンピューター読み取り可能な記録媒体により実現されてもよい。プロセッサーは、各部の機能が個別のハードウェアで実現されてもよく、あるいは、各部の機能が一体のハードウェアで実現されてもよい。プロセッサーはハードウェアを含み、当該ハードウェアは、デジタル信号を処理する回路及びアナログ信号を処理する回路のうちの少なくとも一方を含んでもよい。プロセッサーは、回路基板に実装された1または複数の回路装置、あるいは、1または複数の回路素子のうちの一方または両方を用いて、構成されてもよい。回路装置としてはIC(Integrated Circuit)などが用いられてもよく、回路素子としては抵抗あるいはキャパシターなどが用いられてもよい。
【0102】
プロセッサーは、CPUであってもよい。ただし、プロセッサーは、CPUに限定されるものではなく、GPU(Graphics Processing Unit)、あるいは、DSP(Digital Signal Processor)等のような、各種のプロセッサーが用いられてもよい。プロセッサーは、ASICによるハードウェア回路であってもよい。プロセッサーは、複数のCPUにより構成されていてもよく、あるいは、複数のASICによるハードウェア回路により構成されていてもよい。プロセッサーは、複数のCPUと、複数のASICによるハードウェア回路と、の組み合わせにより構成されていてもよい。プロセッサーは、アナログ信号を処理するアンプ回路あるいはフィルター回路等のうちの1以上を含んでもよい。
【0103】
以上、実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0104】
1…情報処理システム、11…画像処理装置、12…端末装置、31…オートドキュメントフィーダー、111…入力部、112…表示部、113…記憶部、114…通信部、115…制御部、131…表示制御部、211…画像、321…第1軸、331…サムネイル画像、331-i…第iサムネイル画像、331-ia…第iaサムネイル画像、331-ib…第ibサムネイル画像、341-i…第iページ番号画像、401…第1表示画面、402…第2表示画面、403…第3表示画面、411…第1表示領域、412…第2表示領域、413…境界軸、431…中間画像、431-i…第i中間画像、431-ia…第ia中間画像、431-ib…第ib中間画像、451…第3表示領域、511…第1回転アイコン、512…第2回転アイコン、513…削除アイコン、601…第1対象画像、602…第2対象画像、603…第1回転方向、611…第3対象画像、612…第4対象画像、621…第2回転方向、701…第4表示画面、702…第5表示画面、811-j…第j画像、821…第2軸、911…表示画像、911-1…第1表示画像、911-1a…第1a表示画像、911-2…第2表示画像、911-2a…第2a表示画像、911-3…第3表示画像、911-3a…第3a表示画像、921…第3軸
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