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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-16
(45)【発行日】2024-07-24
(54)【発明の名称】現像装置および現像装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/08 20060101AFI20240717BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20240717BHJP
【FI】
G03G15/08 226
G03G21/16 176
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2020198272
(22)【出願日】2020-11-30
(65)【公開番号】P2022086327
(43)【公開日】2022-06-09
【審査請求日】2023-11-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116034
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 啓輔
(74)【代理人】
【識別番号】100144624
【弁理士】
【氏名又は名称】稲垣 達也
(74)【代理人】
【識別番号】100195224
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 宏憲
(72)【発明者】
【氏名】前田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】河邊 和也
(72)【発明者】
【氏名】仁戸田 繁
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 俊爾
【審査官】藤井 達也
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-069169(JP,A)
【文献】特開2004-086056(JP,A)
【文献】特開平04-160724(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 13/00
G03G 13/01
G03G 13/02
G03G 13/08
G03G 13/09
G03G 13/095
G03G 13/14 -13/16
G03G 15/00
G03G 15/01
G03G 15/02
G03G 15/08
G03G 15/09
G03G 15/095
G03G 15/14 -15/16
G03G 21/00
G03G 21/04
G03G 21/10 -21/12
G03G 21/16 -21/18
G03G 15/00
B23K 26/00 -26/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に延びる現像ローラ軸について回転可能な現像ローラと、
前記現像ローラに接触するブレードであって、前記第1方向に延びるブレードであり、第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面と、を有するブレードと、
前記第1方向に延びるホルダであって、前記ブレードの前記第2面と接合される第3面と、前記第3面の反対側に位置する第4面と、を有するホルダと、を備え、
前記ブレードは、
前記ブレードの前記第1面にレーザ光が照射されることにより形成された溶接痕であって、前記ブレードの前記第2面と前記ホルダの前記第3面とを接合する溶接痕であり、前記第1方向に延び、前記ブレードの前記第1面に位置する溶接痕を有し、
前記ホルダは、
前記ホルダの前記第4面にレーザ光が照射されることにより形成された溶融痕であって、前記第1方向に延び、前記ホルダの前記第4面に位置する溶融痕を有することを特徴とする現像装置。
【請求項2】
前記溶融痕は、前記ホルダの前記第3面と前記ブレードの前記第2面とを接合しないことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項3】
前記ホルダは、第1突起と、前記第1方向において前記第1突起から離れて位置する第2突起と、を有し、
前記ブレードは、前記第1突起が嵌る第1孔と、前記第2突起が嵌る第2孔であって、前記第1方向において前記第1孔から離れて位置する第2孔と、を有し、
前記第1方向における前記溶融痕の長さは、前記第1方向における前記第1孔と前記第2孔の間の長さよりも長いことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の現像装置。
【請求項4】
前記溶接痕は、
第1溶接部と、
前記第1方向において前記第1溶接部から離れて位置する第2溶接部と、を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項5】
前記ホルダは、第1突起を有し、
前記ブレードは、前記第1突起が嵌る第1孔を有し、
前記第1孔は、前記第1方向において前記第1溶接部と前記第2溶接部の間に位置することを特徴とする請求項4に記載の現像装置。
【請求項6】
前記ホルダは、前記第1方向において前記第1突起から離れて位置する第2突起を有し、
前記ブレードは、前記第2突起が嵌る第2孔であって、前記第1方向において前記第1孔から離れて位置する第2孔を有し、
前記第2溶接部は、前記第1方向において前記第1孔と前記第2孔の間に位置し、
前記第2溶接部は、複数あり、
複数の前記第2溶接部は、前記第1方向に離れて位置することを特徴とする請求項5に記載の現像装置。
【請求項7】
前記溶接痕は、
前記第1方向に延びる第1溶接痕と、
前記第1方向に延びる第2溶接痕であって、前記第1方向と直交する第2方向において前記第1溶接痕から離れて位置する第2溶接痕と、を含むことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項8】
前記ブレードは、前記現像ローラに接触するゴム部を有し、
前記第1溶接痕は、前記第2方向において前記第2溶接痕と前記ゴム部の間に位置することを特徴とする請求項7に記載の現像装置。
【請求項9】
第1方向に延びる現像ローラ軸について回転可能な現像ローラと、
前記現像ローラに接触するブレードであって、前記第1方向に延びるブレードであり、第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面と、を有するブレードと、
前記第1方向に延びるホルダであって、前記ブレードの前記第2面と接合される第3面と、前記第3面の反対側に位置する第4面と、を有するホルダと、を備える現像装置の製造方法であって、
前記ホルダの前記第3面と前記ブレードの前記第2面とを接触させた状態の前記ブレードおよび前記ホルダに対してレーザ光を前記第1方向に移動させながら、前記ブレードの前記第1面にレーザ光を照射して前記ブレードの前記第2面と前記ホルダの前記第3面とを接合する第1溶接工程と、
前記第1溶接工程の後に行う溶融工程であって、前記ブレードおよび前記ホルダに対してレーザ光を前記第1方向に移動させながら、前記ホルダの前記第4面にレーザ光を照射する溶融工程と、を含むことを特徴とする現像装置の製造方法。
【請求項10】
前記第1溶接工程の後に行う第2溶接工程であって、前記ブレードおよび前記ホルダに対してレーザ光を前記第1方向に移動させながら、前記ブレードの前記第1面にレーザ光を照射して前記ブレードの前記第2面と前記ホルダの前記第3面とを接合する第2溶接工程を含むことを特徴とする請求項9に記載の現像装置の製造方法。
【請求項11】
前記ブレードは、前記現像ローラに接触するゴム部を有し、
前記第2溶接工程では、前記ブレードの前記第1面のうち、前記第1方向と直交する第2方向において前記ブレードの前記ゴム部から前記第1溶接工程で形成された第1溶接痕よりも遠い位置にレーザ光を照射することを特徴とする請求項10に記載の現像装置の製造方法。
【請求項12】
前記第2溶接工程を、前記溶融工程の前に行うことを特徴とする請求項10または請求項11に記載の現像装置の製造方法。
【請求項13】
前記第1溶接工程では、前記第1方向における前記ブレードの一端部から前記第1方向における前記ブレードの他端部までレーザ光を照射することを特徴とする請求項9から請求項12のいずれか1項に記載の現像装置の製造方法。
【請求項14】
前記第1溶接工程では、前記ブレードおよび前記ホルダに対するレーザ光の速度を所定速度に維持しながら、前記ブレードの前記第1面にレーザ光を照射することを特徴とする請求項9から請求項13のいずれか1項に記載の現像装置の製造方法。
【請求項15】
前記第1溶接工程の前に行う第1セット工程であって、第1セット治具に前記ホルダと前記ブレードを、前記ホルダの前記第3面と前記ブレードの前記第2面とを接触させ、前記ブレードの前記第1面を露出させた状態でセットする第1セット工程と、
前記第1セット工程の後、前記第1溶接工程の前に行う第1押さえ工程であって、第1押さえ治具で前記ブレードの前記第1面を前記第1方向に沿って押さえる第1押さえ工程と、を含むことを特徴とする請求項9から請求項14のいずれか1項に記載の現像装置の製造方法。
【請求項16】
前記第1溶接工程の後、前記溶融工程の前に行う第2セット工程であって、第2セット治具に前記ブレードと前記ホルダを、前記ホルダの前記第4面を露出させた状態でセットする第2セット工程と、
前記第2セット工程の後、前記溶融工程の前に行う第2押さえ工程であって、第2押さえ治具で前記ホルダの前記第4面を前記第1方向に沿って押さえる第2押さえ工程と、を含むことを特徴とする請求項15に記載の現像装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、現像ローラに接触するブレードと、ブレードが溶接されるホルダとを備える現像装置および現像装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現像装置として、現像ローラと、現像ローラに接触するブレードと、ブレードが溶接されるホルダとを備えるものが知られている(特許文献1)。この技術では、ブレードは、ブレードの長手方向における複数箇所でホルダにレーザ溶接されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-069165号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ブレードとホルダの接合強度を確保しようとすると、溶接の際に発生する熱によりブレードが変形して反りが発生するおそれがある。ブレードの反りが大きいと、ブレードにより現像ローラ上に担持されるトナーの厚さを一定にできなくなるので、画質が低下する可能性がある。また、ブレードの反りが大きいと、ブレードと現像ローラの間からトナーが漏れる可能性がある。一方で、レーザ光の出力を小さくするなどして熱の発生を抑えて溶接を行うと、ブレードの反りは抑えられるかもしれないが、ブレードとホルダの接合強度を確保できない可能性がある。
【0005】
そこで、ブレードとホルダの接合強度を確保しつつ、ブレードの反りを抑えることができる現像装置および現像装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を達成するための現像装置は、第1方向に延びる現像ローラ軸について回転可能な現像ローラと、現像ローラに接触するブレードであって、第1方向に延びるブレードであり、第1面、および、第1面の反対側に位置する第2面を有するブレードと、第1方向に延びるホルダであって、ブレードの第2面と接合される第3面、および、第3面の反対側に位置する第4面を有するホルダと、を備える。
ブレードは、ブレードの第1面にレーザ光が照射されることにより形成された溶接痕であって、ブレードの第2面とホルダの第3面とを接合する溶接痕であり、第1方向に延び、ブレードの第1面に位置する溶接痕を有する。
ホルダは、ホルダの第4面にレーザ光が照射されることにより形成された溶融痕であって、第1方向に延び、ホルダの第4面に位置する溶融痕を有する。
【0007】
この構成によれば、ブレードとホルダを溶接する際にブレードに反りが発生しても、ホルダの第4面に第1方向に延びる溶融痕を形成することで、ホルダをブレードの反りとは逆向きに変形させることができる。これにより、ブレードの反りを矯正し、ブレードとホルダの接合強度を確保しつつ、ブレードの反りを抑えることができる。
【0008】
また、溶融痕は、ホルダの第3面とブレードの第2面とを接合しない構成とすることができる。
【0009】
また、ホルダは、第1突起と、第1方向において第1突起から離れて位置する第2突起と、を有し、ブレードは、第1突起が嵌る第1孔と、第2突起が嵌る第2孔であって、第1方向において第1孔から離れて位置する第2孔と、を有し、第1方向における溶融痕の長さは、第1方向における第1孔と第2孔の間の長さよりも長い構成とすることができる。
【0010】
前記した現像装置において、溶接痕は、第1溶接部と、第1方向において第1溶接部から離れて位置する第2溶接部と、を有する構成とすることができる。
【0011】
また、ホルダは、第1突起を有し、ブレードは、第1突起が嵌る第1孔を有し、第1孔は、第1方向において第1溶接部と第2溶接部の間に位置する構成とすることができる。
【0012】
また、ホルダは、第1方向において第1突起から離れて位置する第2突起を有し、ブレードは、第2突起が嵌る第2孔であって、第1方向において第1孔から離れて位置する第2孔を有し、第2溶接部は、第1方向において第1孔と第2孔の間に位置し、第2溶接部は、複数あり、複数の第2溶接部は、第1方向に離れて位置する構成とすることができる。
【0013】
また、溶接痕は、第1方向に延びる第1溶接痕と、第1方向に延びる第2溶接痕であって、第1方向と直交する第2方向において第1溶接痕から離れて位置する第2溶接痕と、を含む構成とすることができる。
【0014】
これによれば、第1溶接痕と第2溶接痕とによりブレードとホルダの接合強度を高めることができる。
【0015】
また、ブレードは、現像ローラに接触するゴム部を有し、第1溶接痕は、第2方向において第2溶接痕とゴム部の間に位置する構成とすることができる。
【0016】
また、上述の目的を達成するための現像装置の製造方法は、第1方向に延びる現像ローラ軸について回転可能な現像ローラと、現像ローラに接触するブレードであって、第1方向に延びるブレードであり、第1面、および、第1面の反対側に位置する第2面を有するブレードと、第1方向に延びるホルダであって、ブレードの第2面と接合される第3面、および、第3面の反対側に位置する第4面を有するホルダと、を備える現像装置の製造方法であって、第1溶接工程と、第1溶接工程の後に行う溶融工程と、を含む。
第1溶接工程では、ホルダの第3面とブレードの第2面とを接触させた状態のブレードおよびホルダに対してレーザ光を第1方向に移動させながら、ブレードの第1面にレーザ光を照射してブレードの第2面とホルダの第3面とを接合する。
溶融工程では、ブレードおよびホルダに対してレーザ光を第1方向に移動させながら、ホルダの第4面にレーザ光を照射する。
【0017】
この方法によれば、第1溶接工程においてブレードに反りが発生しても、溶融工程を行うことで、ホルダをブレードの反りとは逆向きに変形させることができる。これにより、ブレードの反りを矯正し、ブレードとホルダの接合強度を確保しつつ、ブレードの反りを抑えることができる。
【0018】
また、現像装置の製造方法は、第1溶接工程の後に行う第2溶接工程であって、ブレードおよびホルダに対してレーザ光を第1方向に移動させながら、ブレードの第1面にレーザ光を照射してブレードの第2面とホルダの第3面とを接合する第2溶接工程を含むものとすることができる。
【0019】
これによれば、第1溶接工程で形成された溶接痕と第2溶接工程で形成された溶接痕とによりブレードとホルダの接合強度を高めることができる。
【0020】
また、ブレードが、現像ローラに接触するゴム部を有する場合、第2溶接工程は、ブレードの第1面のうち、第1方向と直交する第2方向においてブレードのゴム部から第1溶接工程で形成された第1溶接痕よりも遠い位置にレーザ光を照射する工程とすることができる。
【0021】
また、第2溶接工程を、溶融工程の前に行うものとすることができる。
【0022】
これによれば、工程を減らすことができる。
【0023】
また、第1溶接工程は、第1方向におけるブレードの一端部から第1方向におけるブレードの他端部までレーザ光を照射する工程とすることができる。
【0024】
また、第1溶接工程は、ブレードおよびホルダに対するレーザ光の速度を所定速度に維持しながら、ブレードの第1面にレーザ光を照射する工程とすることができる。
【0025】
また、現像装置の製造方法は、第1溶接工程の前に行う第1セット工程であって、第1セット治具にホルダとブレードを、ホルダの第3面とブレードの第2面とを接触させ、ブレードの第1面を露出させた状態でセットする第1セット工程と、第1セット工程の後、第1溶接工程の前に行う第1押さえ工程であって、第1押さえ治具でブレードの第1面を第1方向に沿って押さえる第1押さえ工程と、を含むものとすることができる。
【0026】
これによれば、第1溶接工程において発生するブレードの反りを抑制することができる。
【0027】
また、現像装置の製造方法は、第1溶接工程の後、溶融工程の前に行う第2セット工程であって、第2セット治具にブレードとホルダを、ホルダの第4面を露出させた状態でセットする第2セット工程と、第2セット工程の後、溶融工程の前に行う第2押さえ工程であって、第2押さえ治具でホルダの第4面を第1方向に沿って押さえる第2押さえ工程と、を含むものとすることができる。
【0028】
これによれば、溶融工程におけるブレードの変形量をコントロールすることができる。
【発明の効果】
【0029】
本開示の現像装置および現像装置の製造方法によれば、ブレードとホルダの接合強度を確保しつつ、ブレードの反りを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】実施形態の現像装置の断面図である。
図2】現像装置の分解斜視図である。
図3】ブレードユニットの分解斜視図である。
図4】ブレードユニットの表側を示す図である。
図5】ブレードユニットの裏側を示す図である。
図6】ブレードユニットの製造方法を示すフローチャートである。
図7】第1セット工程を説明する図である。
図8】第1押さえ工程を説明する図である。
図9】第1溶接工程を説明する図である。
図10】第2溶接工程を説明する図である。
図11】第2セット工程を説明する図である。
図12】第2押さえ工程を説明する図である。
図13】溶融工程を説明する図である。
図14】溶接痕、溶融痕の変形例を示す図(a)~(c)である。
図15】変形例のブレードユニットの裏側を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
次に、現像装置および現像装置の製造方法の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1および図2に示すように、現像装置1は、レーザプリンタなどの電子写真方式の画像形成装置で使用される。現像装置1は、画像形成装置に着脱可能に装着される。現像装置1は、現像ローラ2と、供給ローラ3と、ブレードユニット4と、筐体5とを備えている。
【0032】
筐体5は、現像ローラ2、供給ローラ3およびブレードユニット4を支持する。筐体5は、現像ローラ2および供給ローラ3を回転可能に支持する。筐体5は、トナーを収容する収容室5Aを有している。また、筐体5は、収容室5A内のトナーを現像ローラ2に供給するための開口5Bを有している。また、筐体5は、ブレードユニット4が固定される第1ブレード固定部5Cおよび第2ブレード固定部5Dを有している。第2ブレード固定部5Dは、第1方向(図2参照)において、第1ブレード固定部5Cから離れて位置する。
【0033】
現像ローラ2は、トナーを担持する。現像ローラ2は、第1方向に延びる現像ローラ軸2Xについて回転可能である。現像ローラ2は、筐体5に回転可能に支持される金属製の現像ローラシャフト2Aと、現像ローラシャフト2Aを覆う現像ローラ本体2Bとを有している。現像ローラ本体2Bは、導電性を有するゴムなどからなる。
【0034】
供給ローラ3は、現像ローラ2にトナーを供給する。供給ローラ3は、第1方向に延びる供給ローラ軸3Xについて回転可能である。供給ローラ3は、筐体5に回転可能に支持される供給ローラシャフト3Aと、供給ローラシャフト3Aを覆う供給ローラ本体3Bとを有している。供給ローラ本体3Bは、スポンジなどからなる。
【0035】
ブレードユニット4は、現像ローラ2に供給されたトナーを一定の厚さの薄層に規制する。ブレードユニット4は、現像ローラ2に接触するブレード10と、ブレード10を支持するホルダ20とを備えている。
【0036】
図3に示すように、ブレード10は、第1方向に延びている。ブレード10は、ブレード板金11と、ゴム部12とを有している。また、ブレード10は、第1面10Aと、第1面10Aの反対側に位置する第2面10Bとを有している。詳しくは、ブレード板金11は、第1面10Aと、第2面10Bとを有している。
【0037】
ブレード板金11の第2方向における一端部は、ホルダ20に固定される。ゴム部12は、現像ローラ2の周面に接触する部分である。ゴム部12は、ブレード板金11の第1面10Aのうち、第2方向における他端部に固定されている。
ここで、第2方向は、第1方向と交差する方向である。好ましくは、第2方向は、第1方向と直交する方向である。第1方向は、ブレード10の長手方向であり、第2方向は、ブレード10の短手方向である。
【0038】
ブレード10は、第1孔13と、第2孔14とを有している。詳しくは、ブレード板金11は、第1孔13と、第2孔14とを有している。第1孔13は、丸穴であり、第2孔14は、第1方向に長い長穴である。第2孔14は、第1方向において、第1孔13から離れて位置する。具体的には、第1孔13は、ブレード板金11の第1方向における一端部に位置し、第2孔14は、ブレード板金11の第1方向における他端部に位置する。また、第1孔13および第2孔14は、第2方向において、ゴム部12から離れて位置する。具体的には、第1孔13および第2孔14は、ブレード板金11の第2方向における一端部に位置し、ゴム部12は、ブレード板金11の第2方向における他端部に位置する。
【0039】
ホルダ20は、第1方向に延びている。ホルダ20は、金属板からなる。ホルダ20の厚みは、ブレード板金11の厚みよりも厚い。ホルダ20は、第3面20Aと、第3面20Aの反対側に位置する第4面20Bとを有している。第3面20Aは、ブレード10の第2面10Bと接合される面である。
【0040】
ホルダ20は、第1突起23と、第2突起24と、第1固定孔25と、第2固定孔26とを有している。第1突起23および第2突起24は、略円柱状の突起であり、第3面20Aからブレード10側に突出する。第2突起24は、第1方向において、第1突起23から離れて位置する。具体的には、第1突起23は、ホルダ20の第1方向における一端部に位置し、第2突起24は、ホルダ20の第1方向における他端部に位置する。
【0041】
ブレード10の第2面10Bとホルダ20の第3面20Aとを接触させた状態において、第1突起23は、ブレード10の第1孔13に嵌り、第2突起24は、ブレード10の第2孔14に嵌る。なお、第2孔14が第1方向に長い長穴であることで、第1孔13と第2孔14の第1方向における寸法誤差を吸収したり、ブレード板金11やホルダ20の第1方向における線膨張を吸収したりすることができる。
【0042】
第1固定孔25は、ブレードユニット4を筐体5の第1ブレード固定部5Cに固定するための第1ネジ6A(図2参照)が通る孔である。第2固定孔26は、ブレードユニット4を筐体5の第2ブレード固定部5Dに固定するための第2ネジ6Bが通る孔である。第1固定孔25は、丸穴であり、第2固定孔26は、第1方向に長い長穴である。第1固定孔25は、ホルダ20の第1方向における一端部に位置し、第2固定孔26は、ホルダ20の第1方向における他端部に位置する。詳しくは、第1固定孔25は、第1方向において第1突起23よりもホルダ20の一端に近い位置に位置し、第2固定孔26は、第1方向において第2突起24よりもホルダ20の他端に近い位置に位置する。
【0043】
図4に示すように、ブレード10は、ホルダ20に溶接されている。詳しくは、ブレード10の第2面10Bは、ホルダ20の第3面20Aにレーザ溶接されている。ブレード10は、ブレード10の第2面10Bとホルダ20の第3面20Aとを接合する溶接痕30を有している。溶接痕30は、ブレード10の第1面10Aにレーザ光が照射されることにより形成された部分であり、ブレード10の第1面10Aに位置する。
【0044】
溶接痕30は、第1溶接痕30Aと、第2溶接痕30Bとを含む。第1溶接痕30Aおよび第2溶接痕30Bは、第1方向に延びるように形成されている。第2溶接痕30Bは、第2方向において、第1溶接痕30Aから離れて位置する。また、第2溶接痕30Bは、第2方向において、第1溶接痕30Aよりもゴム部12から遠い位置に位置する。言い換えると、第1溶接痕30Aは、第2方向において、第2溶接痕30Bとゴム部12の間に位置する。
【0045】
第1溶接痕30Aは、第1溶接部31Aと、第2溶接部32Aと、第3溶接部33Aとを有している。第2溶接痕30Bは、第1溶接部31Bと、第2溶接部32Bと、第3溶接部33Bとを有している。
【0046】
第1溶接部31Aは、第1方向において、第1孔13よりもブレード10の第1方向における一端に近い位置に位置する。第1溶接部31Aは、複数あり、複数の第1溶接部31Aは、第1方向に互いに離れて位置する。具体的には、第1溶接部31Aは、2つあり、2つの第1溶接部31Aは、第1方向に離れて位置する。
【0047】
第1溶接部31Bは、第1方向において、第1孔13よりもブレード10の第1方向における一端に近い位置に位置する。第1溶接部31Bは、複数あり、複数の第1溶接部31Bは、第1方向に互いに離れて位置する。具体的には、第1溶接部31Bは、2つあり、2つの第1溶接部31Bは、第1方向に離れて位置する。
【0048】
第2溶接部32Aは、第1方向において、第1孔13と第2孔14の間に位置する。第2溶接部32Aは、第1方向において、第1溶接部31Aから離れて位置する。詳しくは、第2溶接部32Aは、第1方向において、第1溶接部31Aとの間で第1孔13を挟む位置に位置する。言い換えると、第1孔13は、第1方向において、第1溶接部31Aと第2溶接部32Aの間に位置する。第2溶接部32Aは、複数あり、複数の第2溶接部32Aは、第1方向に沿って並ぶ。また、複数の第2溶接部32Aは、第1方向に互いに離れて位置する。
【0049】
第2溶接部32Bは、第1方向において、第1孔13と第2孔14の間に位置する。第2溶接部32Bは、第1方向において、第1溶接部31Bから離れて位置する。詳しくは、第2溶接部32Bは、第1方向において、第1溶接部31Bとの間で第1孔13を挟む位置に位置する。言い換えると、第1孔13は、第1方向において、第1溶接部31Bと第2溶接部32Bの間に位置する。第2溶接部32Bは、複数あり、複数の第2溶接部32Bは、第1方向に沿って並ぶ。また、複数の第2溶接部32Bは、第1方向に互いに離れて位置する。
【0050】
第3溶接部33Aは、第1方向において、第2孔14よりもブレード10の第1方向における他端に近い位置に位置する。第3溶接部33Aは、第1方向において、第2溶接部32Aから離れて位置する。詳しくは、第3溶接部33Aは、第1方向において、第2溶接部32Aとの間で第2孔14を挟む位置に位置する。言い換えると、第2孔14は、第1方向において、第2溶接部32Aと第3溶接部33Aの間に位置する。第3溶接部33Aは、複数あり、複数の第3溶接部33Aは、第1方向に互いに離れて位置する。具体的には、第3溶接部33Aは、2つあり、2つの第3溶接部33Aは、第1方向に離れて位置する。
【0051】
第3溶接部33Bは、第1方向において、第2孔14よりもブレード10の第1方向における他端に近い位置に位置する。第3溶接部33Bは、第1方向において、第2溶接部32Bから離れて位置する。詳しくは、第3溶接部33Bは、第1方向において、第2溶接部32Bとの間で第2孔14を挟む位置に位置する。言い換えると、第2孔14は、第1方向において、第2溶接部32Bと第3溶接部33Bの間に位置する。第3溶接部33Bは、複数あり、複数の第3溶接部33Bは、第1方向に互いに離れて位置する。具体的には、第3溶接部33Bは、2つあり、2つの第3溶接部33Bは、第1方向に離れて位置する。
【0052】
第1溶接部31A、第2溶接部32A、第3溶接部33A、第1溶接部31B、第2溶接部32B、および、第3溶接部33Bは、それぞれ、第1方向に延びる形状を有する。第1方向における第1溶接部31Aの長さは、第1方向における第1溶接部31Bの長さと略同じである。第1方向における第2溶接部32Aの長さは、第1方向における第2溶接部32Bの長さと略同じである。第1方向における第3溶接部33Aの長さは、第1方向における第3溶接部33Bの長さと略同じである。
【0053】
第1溶接部31A、第2溶接部32A、および、第3溶接部33Aは、第1方向に沿って並ぶ。また、第1溶接部31A、第2溶接部32A、および、第3溶接部33Aのそれぞれは、第1方向に互いに離れて位置する。第1溶接痕30Aは、全体としては第1方向に延びている。
第1溶接部31B、第2溶接部32B、および、第3溶接部33Bは、第1方向に沿って並ぶ。また、第1溶接部31B、第2溶接部32B、および、第3溶接部33Bのそれぞれは、第1方向に互いに離れて位置する。第2溶接痕30Bは、全体としては第1方向に延びている。
【0054】
図5に示すように、ホルダ20は、溶融痕40を有している。溶融痕40は、ホルダ20の第4面20Bにレーザ光が照射されることにより形成された部分であり、ホルダ20の第4面20Bに位置する。溶融痕40は、ブレード10の第1面10Aに第1溶接痕30Aおよび第2溶接痕30Bの少なくとも一方を形成した後に形成される。溶融痕40は、ホルダ20の第3面20Aには達しておらず、ホルダ20の第3面20Aとブレード10の第2面10Bとを接合しない。
【0055】
溶融痕40は、第1方向に連続して延びている。第1方向における溶融痕40の長さL1は、第1方向における第1孔13と第2孔14の間の長さL2よりも長い。溶融痕40は、第1方向において、ホルダ20の第1固定孔25と第2固定孔26の間に位置する。溶融痕40は、第1固定孔25の第2方向における中央よりも、第2方向において、ゴム部12から離れて位置する。また、溶融痕40は、第2固定孔26の第2方向における中央よりも、第2方向において、ゴム部12から離れて位置する。
【0056】
次に、現像装置1の製造方法について説明する。なお、以下では、現像装置1の製造方法のうち、主にブレードユニット4の製造方法について詳細に説明する。
図6に示すように、現像装置1の製造方法は、準備工程S101と、第1セット工程S102と、第1押さえ工程S103と、第1溶接工程S104と、第2溶接工程S105と、第1取り外し工程S106と、第2セット工程S107と、第2押さえ工程S108と、溶融工程S109と、第2取り外し工程S110と、取付工程S111とを含む。
【0057】
準備工程S101では、ブレード10とホルダ20を準備する。
【0058】
図7に示すように、第1セット工程S102では、第1セット治具50にホルダ20とブレード10をセットする。詳しくは、まず、第1セット治具50にホルダ20をセットする。具体的には、ホルダ20を第1セット治具50の凹部51に、凹部51の底面とホルダ20の第4面20Bとが向かい合うように配置する。そして、ホルダ20の第3面20Aを露出させた状態で、第1セット治具50にホルダ20をセットする。
【0059】
ここで、第1セット治具50は、ホルダ20が配置される凹部51と、ブレード10を支持するブレード支持面52と、ホルダ20の第1固定孔25に嵌るボス53Aと、ホルダ20の第2固定孔26に嵌るボス53Aとを有している。ブレード支持面52は、凹部51にホルダ20が配置された状態で、ホルダ20の第3面20Aと略面一となるように形成されている。ボス53Aがホルダ20の第1固定孔25に嵌り、ボス53Bがホルダ20の第2固定孔26に嵌ることで、ホルダ20の位置がずれるのを抑制することができる。
【0060】
次に、ホルダ20の第3面20Aを清掃する。これにより、第3面20Aに付着した付着物、例えば、塵埃や金属粉、油などを取り除く。
次に、ブレード10の第2面10Bを清掃する。これにより、第2面10Bに付着した付着物、例えば、塵埃や金属粉、油などを取り除く。
【0061】
次に、第1セット治具50にブレード10をセットする。詳しくは、ホルダ20の第3面20Aとブレード10の第2面10Bとを接触させるようにブレード10をホルダ20に重ねる。そして、ブレード10の第1面10Aを露出させた状態で、第1セット治具50にブレード10をセットする。具体的には、ブレード10を第2面10Bがホルダ20の第3面20Aと向かい合うように配置する。そして、ブレード10の第1孔13をホルダ20の第1突起23に嵌め、ブレード10の第2孔14をホルダ20の第2突起24に嵌めることでブレード10をセットする。第1セット治具50にセットされたブレード10は、第2面10Bが、第1セット治具50のブレード支持面52と、ホルダ20の第3面20Aとにより支持される。
【0062】
その後、ブレード10の第1面10Aを清掃する。これにより、第1面10Aに付着した付着物、例えば、塵埃や金属粉、油などを取り除く。
【0063】
第1セット工程S102の後、第1押さえ工程S103を行う。図8に示すように、第1押さえ工程S103では、ホルダ20とブレード10を第1押さえ治具60で押さえる。
ここで、第1押さえ治具60は、ホルダ20とブレード10を押さえる第1押さえ板61と、第1押さえ板61を保持する第1押さえ板保持具62とを備えている。第1押さえ板61は、第1方向に延びている。
【0064】
第1押さえ工程S103では、第1押さえ板61の先端部をブレード10の第1面10Aに押し当てることで、ブレード10の第1面10Aを第1方向に沿って押さえる。
第1押さえ板61の先端部は、ブレード10の第1面10Aのうち、第2方向において第1突起23とゴム部12の間の位置を押さえる。詳しくは、第1押さえ板61の先端部は、ブレード10の第1面10Aのうち、第1突起23の第2方向における中心から、第2方向において第1距離D1だけ離れた位置を押さえるように配置する。
【0065】
また、第1押さえ板61の先端部は、ブレード10の第1面10Aのうち、第2方向において第2突起24とゴム部12の間の位置を押さえる。詳しくは、第1押さえ板61の先端部は、ブレード10の第1面10Aのうち、第2突起24の第2方向における中心から、第2方向において第1距離D1だけ離れた位置を押さえるように配置する。
【0066】
第1距離D1は、一例として、0~3mmである。なお、第1距離D1が0mmに近い場合には、第1押さえ板61の先端部と第1突起23とが干渉する可能性があるので、第1押さえ板61の先端部に、第1突起23を受け入れる凹部(切欠)を形成してもよい。また、第1距離D1が0mmに近い場合には、第1押さえ板61の先端部と第2突起24とが干渉する可能性があるので、第1押さえ板61の先端部に、第2突起24を受け入れる凹部(切欠)を形成してもよい。
【0067】
第1押さえ工程S103の後、ブレード10とホルダ20を溶接する、第1溶接工程S104および第2溶接工程S105をこの順に行う。
図9に示すように、第1溶接工程S104では、ホルダ20の第3面20Aとブレード10の第2面10Bとを接触させた状態のブレード10の第1面10Aに、レーザ光71Aを照射する。詳しくは、ブレード10の第1面10Aに、溶接機71から出射されるレーザ光71Aを、第1押さえ板61(図8参照)の先端部と平行に照射する。このとき、ブレード10およびホルダ20に対して、レーザ光71A(溶接機71)を第1方向に移動させながら照射する。第1溶接工程S104を行うことで、ブレード10の第1面10Aに第1溶接痕30Aが形成される。
【0068】
図10に示すように、第2溶接工程S105では、ブレード10の第1面10Aに、レーザ光71Aを照射する。詳しくは、ブレード10の第1面10Aに、溶接機71から出射されるレーザ光71Aを、第1溶接痕30Aと平行に照射する。このとき、ブレード10およびホルダ20に対して、レーザ光71A(溶接機71)を第1方向に移動させながら照射する。第2溶接工程S105では、ブレード10の第1面10Aのうち、第2方向においてブレード10のゴム部12から第1溶接工程S104で形成された第1溶接痕30Aよりも遠い位置にレーザ光71Aを照射する。第2溶接工程S105を行うことで、ブレード10の第1面10Aに第2溶接痕30Bが形成される。
【0069】
ここで、溶接機71は、パルスレーザにより、溶接機71に対向する部分にレーザ光71Aを照射するように構成されている。パルスレーザとしては、例えば、YAG(yttrium aluminum garnet)レーザやファイバーレーザを採用することができる。なお、溶接機は、内部に設けられた反射鏡を動かすことで、溶接機自体は移動させずに、レーザ光をブレード10およびホルダ20に対して移動させるように構成されていてもよい。
【0070】
第1溶接工程S104では、ブレード10の第1面10Aに、溶接機71からレーザ光71Aを断続的に照射して、複数の溶接部31A~33Aが第1方向に沿って断続的に並ぶ第1溶接痕30Aを形成する。また、第2溶接工程S105では、ブレード10の第1面10Aに、溶接機71からレーザ光71Aを断続的に照射して、複数の溶接部31B~33Bが第1方向に沿って断続的に並ぶ第2溶接痕30Bを形成する。
【0071】
また、第1溶接工程S104および第2溶接工程S105では、第1方向におけるブレード10の一端部(第1孔13側)から第1方向におけるブレード10の他端部(第2孔14側)までレーザ光71Aを一方向に移動させながら照射する。また、第1溶接工程S104および第2溶接工程S105では、ブレード10およびホルダ20に対するレーザ光71Aの速度を所定速度に維持しながら、ブレード10の第1面10Aにレーザ光71Aを等速で移動させながら照射する。
【0072】
第1溶接工程S104におけるレーザ光71Aの出力と、第2溶接工程S105におけるレーザ光71Aの出力は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、第1溶接工程S104におけるレーザ光71Aの出力を、第2溶接工程S105におけるレーザ光71Aの出力よりも小さくして、第1溶接痕30Aによりブレード10とホルダ20を仮に接合し、第2溶接痕30Bによりブレード10とホルダ20を接合するようにしてもよい。
【0073】
第1溶接工程S104および第2溶接工程S105の後、第1取り外し工程S106を行う。第1取り外し工程S106では、第1セット治具50から、溶接されたブレード10とホルダ20を取り外す。
【0074】
図11に示すように、第2セット工程S107では、第2セット治具80にブレード10とホルダ20をセットする。詳しくは、ブレード10とホルダ20を第2セット治具80の支持面81にブレード10の第1面10Aが接触するように配置する。そして、ホルダ20の第4面20Bを露出させた状態で第2セット治具80にブレード10とホルダ20をセットする。
【0075】
ここで、第2セット治具80は、ブレード10およびホルダ20を支持する支持面81と、ブレード10のゴム部12を受け入れる凹部82と、ホルダ20の第1突起23を受け入れる凹部83Aと、ホルダ20の第2突起24を受け入れる凹部83Bと、ホルダ20の第1固定孔25に嵌るボス84Aと、ホルダ20の第2固定孔26に嵌るボス84Bとを有している。ボス84Aがホルダ20の第1固定孔25に嵌り、ボス84Bがホルダ20の第2固定孔26に嵌ることで、ホルダ20およびブレード10の位置がずれるのを抑制することができる。
【0076】
その後、ホルダ20の第4面20Bを清掃する。これにより、第4面20Bに付着した付着物、例えば、塵埃や溶接スパッタなどを取り除く。
【0077】
第2セット工程S107の後、第2押さえ工程S108を行う。図12に示すように、第2押さえ工程S108では、ブレード10とホルダ20を第2押さえ治具90で押さえる。
ここで、第2押さえ治具90は、ブレード10とホルダ20を押さえる第2押さえ板91と、第2押さえ板91を保持する第2押さえ板保持具92とを備えている。第2押さえ板91は、第1方向に延びている。本実施形態では、第2押さえ治具90は、第1押さえ治具60(図8参照)とは異なる治具である。
【0078】
第2押さえ工程S108では、第2押さえ板91の先端部をホルダ20の第4面20Bに押し当てることで、ホルダ20の第4面20Bを第1方向に沿って押さえる。
第2押さえ板91の先端部は、ホルダ20の第4面20Bのうち、第2方向において第1突起23とゴム部12の間の位置を押さえる。詳しくは、第2押さえ板91の先端部は、ホルダ20の第4面20Bのうち、第1突起23の第2方向における中心から、第2方向において第2距離D2だけ離れた位置を押さえるように配置する。
【0079】
第2押さえ板91の先端部は、ホルダ20の第4面20Bのうち、第2方向において第2突起24とゴム部12の間の位置を押さえる。詳しくは、第2押さえ板91の先端部は、ホルダ20の第4面20Bのうち、第2突起24の第2方向における中心から、第2方向において第2距離D2だけ離れた位置を押さえるように配置する。
第2距離D2は、一例として、0~1mmである。
【0080】
第2押さえ工程S108の後、溶融工程S109を行う。図13に示すように、溶融工程S109では、ホルダ20の第4面20Bに、レーザ光72Aを照射する。詳しくは、ホルダ20の第4面20Bに、溶接機72から出射されるレーザ光72Aを、第2押さえ板91(図12参照)の先端部と平行に照射する。このとき、ブレード10およびホルダ20に対して、レーザ光72A(溶接機72)を第1方向に移動させながら照射する。溶融工程S109を行うことで、ホルダ20の第4面20Bに溶融痕40が形成される。
【0081】
ここで、溶接機72は、連続波レーザまたはパルスレーザにより、溶接機72に対向する部分にレーザ光72Aを照射するように構成されている。連続波レーザとしては、例えば、ファイバーレーザを採用することができる。また、パルスレーザとしては、例えば、YAGレーザやファイバーレーザを採用することができる。なお、溶接機は、内部に設けられた反射鏡を動かすことで、溶接機自体は移動させずに、レーザ光をブレード10およびホルダ20に対して移動させるように構成されていてもよい。
【0082】
溶融工程S109では、ホルダ20の第4面20Bに、溶接機72からレーザ光72Aを連続的または断続的に照射して、第1方向に延びる連続した溶融痕40を形成する。また、溶融工程S109では、第1方向におけるホルダ20の他端部(第2固定孔26側)から第1方向におけるホルダ20の一端部(第1固定孔25側)までレーザ光72Aを一方向に移動させながら照射する。また、溶融工程S109では、ブレード10およびホルダ20に対するレーザ光72Aの速度を所定速度に維持しながら、ホルダ20の第4面20Bにレーザ光72Aを等速で移動させながら照射する。
【0083】
溶融工程S109におけるレーザ光72Aの出力は、第1溶接工程S104および第2溶接工程S105におけるレーザ光71Aの出力よりも小さい。
【0084】
溶融工程S109の後、第2取り外し工程S110を行う。第2取り外し工程S110では、ブレード10とホルダ20を第2セット治具80から取り外す。以上のような工程を経て、ブレードユニット4を製造することができる。
【0085】
その後、取付工程S111を行う。図2に示すように、取付工程S111では、ブレードユニット4を筐体5に取り付ける。具体的には、第1ネジ6Aをホルダ20の第1固定孔25に通して筐体5の第1ブレード固定部5Cに固定し、第2ネジ6Bをホルダ20の第2固定孔26に通して筐体5の第2ブレード固定部5Dに固定することで、ブレードユニット4を筐体5に取り付ける。
【0086】
本実施形態の現像装置1によれば、ブレード10とホルダ20を溶接する際にブレード10に反りが発生しても、ホルダ20の第4面20Bに第1方向に延びる溶融痕40を形成することで、ホルダ20をブレード10の反りとは逆向きに変形させることができる。これにより、ブレード10の反りを矯正し、ブレード10とホルダ20の接合強度を確保しつつ、ブレード10の反りを抑えることができる。
【0087】
また、ブレード10の第1面10Aに位置する溶接痕30が第1溶接痕30Aと第2溶接痕30Bとを含むので、第1溶接痕30Aと第2溶接痕30Bとによりブレード10とホルダ20の接合強度を高めることができる。
【0088】
また、本実施形態の現像装置1の製造方法によれば、第1溶接工程S104や第2溶接工程S105においてブレード10に反りが発生しても、溶融工程S109を行うことで、ホルダ20をブレード10の反りとは逆向きに変形させることができる。これにより、ブレード10の反りを矯正し、ブレード10とホルダ20の接合強度を確保しつつ、ブレード10の反りを抑えることができる。
【0089】
また、第1溶接工程S104の後に第2溶接工程S105を行うので、第1溶接工程S104で形成された第1溶接痕30Aと、第2溶接工程S105で形成された第2溶接痕30Bとによりブレード10とホルダ20の接合強度を高めることができる。
【0090】
また、第2溶接工程S105を、溶融工程S109の前に行うので、第1溶接工程S104、第2溶接工程S105、溶融工程S109をこの順に行うことができる。ここで、第1溶接工程S104、溶融工程S109、第2溶接工程S105をこの順に行う場合には、溶融工程S109と第2溶接工程S105の間でブレード10とホルダ20を第2セット治具80から第1セット治具50にセットし直す必要があるが、本実施形態では、第2セット治具80から第1セット治具50にセットし直す必要はない。すなわち、第1溶接工程S104、第2溶接工程S105、溶融工程S109をこの順に行うことで、第2セット治具80から第1セット治具50のセットし直す工程を減らすことができる。
【0091】
また、第1押さえ治具60でブレード10の第1面10Aを第1方向に沿って押さえる第1押さえ工程S103を含むことで、第1溶接工程S104および第2溶接工程S105において発生するブレード10の反りを抑制することができる。
【0092】
また、第2押さえ治具90でホルダ20の第4面20Bを第1方向に沿って押さえる第2押さえ工程S108を含むことで、溶融工程S109におけるブレード10の変形量をコントロールすることができる。具体的には、ホルダ20の変形が過度に大きくなるのを抑制することができる。
【0093】
以上、実施形態について説明したが、現像装置および現像装置の製造方法は上述の実施形態に限定されることなく、以下に例示するように適宜変形して実施することができる。なお、以下では、上述の実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0094】
上述の実施形態では、第1溶接痕30Aの第1溶接部31Aが複数あったが、これに限定されず、1つであってもよい。また、上述の実施形態では、第1溶接痕30Aの第2溶接部32Aが複数あったが、これに限定されず、1つであってもよい。また、上述の実施形態では、第1溶接痕30Aの第3溶接部33Aが複数あったが、これに限定されず、1つであってもよい。第2溶接痕30Bの第1溶接部31B、第2溶接部32Bおよび第3溶接部33Bも同様である。
【0095】
上述の実施形態では、第1方向における第1溶接部31Aの長さは、第1方向における第1溶接部31Bの長さと略同じであったが、これに限定されない。例えば、第1方向における第1溶接部31Aの長さは、第1方向における第1溶接部31Bの長さよりも長くてもよい。また、第1溶接部31Aの長さは、第1方向における第1溶接部31Bの長さよりも短くてもよい。
【0096】
また、第1方向における第2溶接部32Aの長さは、第1方向における第2溶接部32Bの長さと略同じであったが、これに限定されない。例えば、第1方向における第2溶接部32Aの長さは、第1方向における第2溶接部32Bの長さよりも長くてもよい。また、第2溶接部32Aの長さは、第1方向における第2溶接部32Bの長さよりも短くてもよい。
【0097】
また、第1方向における第3溶接部33Aの長さは、第1方向における第3溶接部33Bの長さと略同じであったが、これに限定されない。例えば、第1方向における第3溶接部33Aの長さは、第1方向における第3溶接部33Bの長さよりも長くてもよい。また、第3溶接部33Aの長さは、第1方向における第3溶接部33Bの長さよりも短くてもよい。
【0098】
上述の実施形態では、各第2溶接部32Aの第1方向における長さが略同じであったが、これに限定されない。例えば、図14(a)に示すように、第2溶接部は、複数の溶接部P1と、第1方向における長さが複数の溶接部P1と異なる複数の溶接部P2とを含み、溶接部P1と溶接部P2が所定の組み合わせで第1方向に並んでいてもよい。また、図14(b)に示すように、第2溶接部は、溶接部PLと、第1方向における長さが溶接部PLよりも短い溶接部PSとを含み、溶接部PLと溶接部PSが第1方向に交互に並んでいてもよい。また、複数の第2溶接部同士の第1方向における間隔は、等間隔であってもよいし、異なる間隔であってもよい。
【0099】
また、溶接痕は、複数の溶接部が第1方向に沿って断続的に並ぶ形状ではなく、上述の実施形態の溶融痕40のように、第1方向に連続して延びる直線状であってもよい。また、図14(c)に示すように、溶接痕30は、螺旋状であってもよい。
【0100】
上述の実施形態では、第1溶接痕30Aを形成した後に第2溶接痕30Bを形成したが、これに限定されず、第2溶接痕30Bを形成した後に第1溶接痕30Aを形成してもよい。
【0101】
上述の実施形態では、溶接痕30が第1溶接痕30Aおよび第2溶接痕30Bを有する構成であった。言い換えると、溶接痕が2つであったが、これに限定されない。例えば、溶接痕は、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。なお、溶接痕を1つだけ形成する場合には、第2溶接工程を省略することができる。
【0102】
上述の実施形態では、溶融痕40が第1方向に連続して延びる直線状であったが、これに限定されない。例えば、図14(c)に示すように、溶融痕40は、螺旋状であってもよい。
【0103】
また、図15に示すように、溶融痕40は、複数の溶融部、例えば、第1溶融部41と、第2溶融部42と、第3溶融部43とを有していてもよい。
第1溶融部41は、第1方向において、第1孔13よりもホルダ20の一端に近い位置に位置する。
【0104】
第2溶融部42は、第1方向において、第1孔13と第2孔14の間に位置する。第2溶融部42は、第1方向において、第1溶融部41から離れて位置する。詳しくは、第2溶融部42は、第1方向において、第1溶融部41との間で第1孔13を挟む位置に位置する。言い換えると、第1孔13は、第1方向において、第1溶融部41と第2溶融部42の間に位置する。
【0105】
第3溶融部43は、第1方向において、第2孔14よりもホルダ20の他端に近い位置に位置する。第3溶融部43は、第1方向において、第2溶融部42から離れて位置する。詳しくは、第3溶融部43は、第1方向において、第2溶融部42との間で第2孔14を挟む位置に位置する。言い換えると、第2孔14は、第1方向において、第2溶融部42と第3溶融部43の間に位置する。
【0106】
第1溶融部41、第2溶融部42、および、第3溶融部43は、それぞれ、第1方向に連続して延びている。第1方向における第2溶融部42の長さは、第1方向における第1溶融部41の長さよりも長い。また、第1方向における第2溶融部42の長さは、第1方向における第3溶融部43の長さよりも長い。第1溶融部41、第2溶融部42、および、第3溶融部43は、第1方向に沿って並ぶ。また、第1溶融部41、第2溶融部42、および、第3溶融部43のそれぞれは、第1方向に互いに離れて位置する。溶融痕40は、全体としては第1方向に延びている。
【0107】
また、溶融痕は、上述の実施形態の溶接痕30(30A,30B)のように、複数の溶融部が第1方向に沿って断続的に並ぶ形状であってもよい。この場合、各溶融部の第1方向における長さは、溶融痕は、上述の実施形態の第2溶接部32Aと同様に、略同じであってもよい。また、図14(a)に示すように、溶融痕は、複数の溶融部P1と、第1方向における長さが複数の溶融部P1と異なる複数の溶融部P2とを含み、溶融部P1と溶融部P2が所定の組み合わせで第1方向に並んでいてもよい。また、図14(b)に示すように、溶融痕は、溶融部PLと、第1方向における長さが溶融部PLよりも短い溶融部PSとを含み、溶融部PLと溶融部PSが、第1方向に交互に並んでいてもよい。また、複数の溶融部同士の第1方向における間隔は、等間隔であってもよいし、異なる間隔であってもよい。
【0108】
上述の実施形態では、ホルダ20の第4面20Bに溶融痕40が1つだけ形成されていたが、これに限定されない。例えば、溶融痕は、上述の実施形態の溶接痕30(30A,30B)のように、第2方向に離れて位置するものが複数形成されていてもよい。
【0109】
上述の実施形態では、溶融痕40は、ホルダ20の第3面20Aとブレード10の第2面10Bとを接合しないものであったが、これに限定されない。すなわち、溶融痕は、ホルダの第3面とブレードの第2面とを接合するものであってもよい。
【0110】
上述の実施形態では、ホルダ20が第1突起23を有し、ブレード10が第1孔13を有していたが、これに限定されず、ブレードが第1突起を有し、ホルダが第1孔を有していてもよい。同様に、上述の実施形態では、ホルダ20が第2突起24を有し、ブレード10が第2孔14を有していたが、これに限定されず、ブレードが第2突起を有し、ホルダが第2孔を有していてもよい。
【0111】
上述の実施形態では、ブレード10がゴム部12を有する構成であったが、これに限定されない。例えば、ブレードは、ゴム部を備えない構成であってもよい。すなわち、ブレードは、ブレード板金が直接、現像ローラに接触するものであってもよい。
【0112】
上述の実施形態では、第2溶接工程S105を第1溶接工程S104の後、溶融工程S109の前に行う方法、すなわち、第1溶接工程S104、第2溶接工程S105、溶融工程S109をこの順に行う方法を説明したが、これに限定されない。例えば、第1溶接工程、溶融工程、第2溶接工程の順に行ってもよい。
【0113】
上述の実施形態では、第1溶接工程S104の前に第1セット工程S102と第1押さえ工程S103を行い、溶融工程S109の前に第2セット工程S107と第2押さえ工程S108を行う方法について説明したが、これに限定されない。例えば、第2押さえ工程を省略してもよいし、第1押さえ工程を省略してもよい。また、第1押さえ工程と第2押さえ工程の両方を省略してもよい。
【0114】
上述の実施形態では、第1溶接工程S104において、第1方向におけるブレード10の一端部から第1方向におけるブレード10の他端部までレーザ光71Aを一方向に移動させながら照射する方法を説明したが、これに限定されない。例えば、第1溶接工程において、レーザ光を2回に分けて照射してもよい。一例として、第1方向におけるブレードの一端部から第1方向におけるブレードの中央部までレーザ光を一方向に移動させながら照射し、その後、第1方向におけるブレードの中央部から第1方向におけるブレードの他端部までレーザ光を一方向に移動させながら照射してもよい。
【0115】
また、第1方向におけるブレードの一端部から第1方向におけるブレードの中央部に向けてレーザ光を移動させながら照射し、その後、第1方向におけるブレードの他端部から第1方向におけるブレードの中央部に向けてレーザ光を移動させながら照射してもよい。また、第1方向におけるブレードの中央部から第1方向におけるブレードの一端部に向けてレーザ光を移動させながら照射し、その後、第1方向におけるブレードの中央部から第1方向におけるブレードの他端部に向けてレーザ光を移動させながら照射してもよい。また、第1溶接工程において、レーザ光を3回以上に分けて照射してもよい。
【0116】
第2溶接工程および溶融工程も同様である。また、ブレードの第1面に第2方向に離れて位置する複数の溶接痕を形成する場合には、第1方向における溶接痕の長さを溶接痕ごとに異なるようにしてもよい。同様に、ホルダの第4面に第2方向に離れて位置する複数の溶融痕を形成する場合には、第1方向における溶融痕の長さを溶融痕ごとに異なるようにしてもよい。
【0117】
上述の実施形態では、第1溶接工程S104において、ブレード10の第1面10Aにレーザ光71Aを等速で移動させながら照射したが、これに限定されない。例えば、第1溶接工程において、レーザ光の速度(溶接速度)を変えてもよい。一例として、第1方向におけるブレードの一端部および他端部では中央部よりも溶接速度を遅くしてもよい。また、第1方向におけるブレードの一端部および他端部では中央部よりも溶接速度を速くしてもよい。第2溶接工程および溶融工程も同様である。
【0118】
上述の実施形態では、第1溶接工程S104において、ブレード10およびホルダ20に対してレーザ光71Aを移動させたが、これに限定されない。例えば、第1溶接工程において、レーザ光に対してブレードおよびホルダを移動させてもよい。また、第1溶接工程において、ブレードおよびホルダと、レーザ光の両方を相手に対して移動させてもよい。第2溶接工程および溶融工程も同様である。
【0119】
上述の実施形態では、溶接工程S104,S105で用いる溶接機71と、溶融工程S109で用いる溶接機72とが異なる機器であったが、これに限定されない。例えば、溶接工程で用いる溶接機と、溶融工程で用いる溶接機は、同一の機器であってもよい。
【0120】
上述の実施形態および変形例で説明した各要素は、任意に組み合わせて実施してもよい。
【符号の説明】
【0121】
1 現像装置
2 現像ローラ
2X 現像ローラ軸
10 ブレード
10A 第1面
10B 第2面
20 ホルダ
20A 第3面
20B 第4面
30 溶接痕
30A 第1溶接痕
30B 第2溶接痕
40 溶融痕
図1
図2
図3
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