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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-16
(45)【発行日】2024-07-24
(54)【発明の名称】申請用シート
(51)【国際特許分類】
   B42D 15/00 20060101AFI20240717BHJP
   B42D 11/00 20060101ALI20240717BHJP
   G09B 21/00 20060101ALI20240717BHJP
【FI】
B42D15/00 311A
B42D11/00 Z
G09B21/00 B
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020206571
(22)【出願日】2020-12-14
(65)【公開番号】P2022093858
(43)【公開日】2022-06-24
【審査請求日】2023-09-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】今井 尋
【審査官】砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】実開昭55-136577(JP,U)
【文献】特開平8-282154(JP,A)
【文献】実開平6-55159(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B42D 1/00-25/485
G09B 21/00
G09F 3/00- 3/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
手続きの申請に用いられる申請用シートであって、
前記申請用シートを用いて手続きを申請するための必要情報が表示され、
前記必要情報に基づいて前記手続きの申請に必要な申請情報を付与するための申請情報付与欄を有し、
前記申請情報付与欄の枠部にエンボス加工が施されており、
前記エンボス加工は、ドット状のエンボスが連なるように施されている、申請用シート。
【請求項2】
請求項1に記載の申請用シートにおいて、
前記必要情報が点字によって表されている、申請用シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手続きの申請に用いられる申請用シートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、手続きを申請するために様々なフォーマットの申請用シートが用いられている。このような申請用シートにおいては、手続きに必要な情報を記入するための記入欄が設けられており、手続きを申請する者はこの記入欄に必要事項を記入することになる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実用新案登録第3103988号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述したような申請用シートを用いて手続きを申請する者には、健常者のみならず、全盲や弱視といった視力に障がいがある、いわゆる視覚障がい者もいる。視覚障がい者が申請用シートを用いて手続きをする場合、例え介護者の補助があったとしても、申請用シートに設けられた記入欄を認識することは困難であり、手続きを円滑に進めることができないという問題点がある。
【0005】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、所定の申請情報を付与することで手続きの申請を行うための申請用シートにおいて、視覚障がい者でも、申請情報の付与を容易に行うことができる申請用シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明は、
手続きの申請に用いられる申請用シートであって、
前記申請用シートを用いて手続きを申請するための必要情報が表示され、
前記必要情報に基づいて前記手続きの申請に必要な申請情報を付与するための申請情報付与欄を有し、
前記申請情報付与欄の枠部にエンボス加工が施されている。
【0007】
上記のように構成された本発明においては、申請用シートに表示された必要情報に基づいて手続きに必要な申請情報を申請情報付与欄に付与することで手続きの申請を行うことになるが、申請情報付与欄の枠部にエンボス加工が施されていることで、申請情報付与欄を視覚によらずに認識することができる。また、エンボス加工によって申請情報付与欄が認識しやすくなっていることで、健常者にとっても申請情報付与欄がわかりやすく、介護者が記入ミスをしてしまうことが回避される。また、エンボス加工によって申請用シートの表裏を視覚によらずに判別することができ、申請情報を付与する面を間違えてしまう虞がない。また、申請情報付与欄に申請情報を記入する場合、申請情報付与欄の枠部にエンボス加工が施されていることで、申請情報が申請情報付与欄からはみ出そうになっても、申請情報を記入するためのペン先がエンボス加工による凸部にひっかかるような感じを与え、それにより、申請情報が申請情報付与欄からはみ出てしまうことが回避される。さらに、申請情報付与欄に申請情報を記入する場合、エンボス加工が申請情報付与欄の全体ではなく枠部に施されていることで、エンボス加工によって申請情報付与欄に申請情報を記入しにくくなってしまうことがない。
【0008】
また、必要情報が点字によって表されていれば、視覚障がい者が介護者の補助によらなくても必要情報を認識することができる。
【0009】
また、エンボス加工が、ドット状のエンボスが連なるように施されていることで、エンボスによる凹凸の変化によって申請情報付与欄の枠部がさらに認識しやすくなる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、手続きの申請に必要な申請情報を付与するための申請情報付与欄の枠部にエンボス加工が施されていることにより、申請情報付与欄を視覚によらずに認識することができ、視覚障がい者でも、申請情報の付与を容易に行うことができる。また、エンボス加工によって申請情報付与欄が認識しやすくなっていることで、健常者にとっても申請情報付与欄がわかりやすく、介護者が記入ミスをしてしまうことが回避される。また、エンボス加工によって申請用シートの表裏を視覚によらずに判別することができ、申請情報を付与する面を間違えてしまう虞がない。また、申請情報付与欄に申請情報を記入する場合、申請情報付与欄の枠部にエンボス加工が施されていることで、申請情報が申請情報付与欄からはみ出そうになっても、申請情報を記入するためのペン先がエンボス加工による凸部にひっかかるような感じを与え、それにより、申請情報が申請情報付与欄からはみ出てしまうことを回避できる。さらに、申請情報付与欄に申請情報を記入する場合、エンボス加工が申請情報付与欄の全体ではなく枠部に施されていることで、エンボス加工によって申請情報付与欄に申請情報を記入しにくくなってしまうことを回避できる。
【0011】
また、必要情報が点字によって表されているものにおいては、視覚障がい者が介護者の補助によらなくても必要情報を認識することができる。
【0012】
また、エンボス加工が、ドット状のエンボスが連なるように施されていることにより、エンボスによる凹凸の変化によって申請情報付与欄の枠部をさらに認識しやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の申請用シートの実施の一形態を示す図であり、(a)は表面の構成を示す図、(b)は(a)に示したA部拡大図、(c)は(b)に示したA-A’断面図である。
図2図1に示した申請用シートの記入日記入欄に申請情報となる記入日を記入する際の作用を説明するための図である。
図3図1に示した申請用シートにおいてドット状のエンボスが連なるようにしてエンボス加工が施されていることによる作用を説明するための図である。
図4】本発明の申請用シートの他の実施の形態を示す図であり、(a)は表面の一部の構成を示す図、(b)は(a)に示したA部拡大図、(c)は(b)に示したA-A’断面図である。
図5】本発明の申請用シートの他の実施の形態を示す図であり、(a)は表面の一部の構成を示す図、(b)は(a)に示したA部拡大図、(c)は(b)に示したA-A’断面図、(d)は(b)に示したB-B’断面図である。
図6】本発明の申請用シートの他の実施の形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、本発明の申請用シートの実施の一形態を示す図であり、(a)は表面の構成を示す図、(b)は(a)に示したA部拡大図、(c)は(b)に示したA-A’断面図である。
【0016】
本形態は図1に示すように、基材シート2上に、記入日記入欄10と、住所記入欄20と、氏名記入欄30と、付加情報記入欄40と、写真貼付欄50と、押印欄60とが設けられるとともに、説明情報3が印字されて構成され、所定の手続きの申請に用いられる申請用シート1である。
【0017】
記入日記入欄10は、本願発明にて申請情報付与欄となるものである。記入日記入欄10は、枠部11によって囲まれることで区画されており、申請用シート1を用いて手続きをするために記入日記入欄10に記入すべき情報である記入日を示す必要情報12が表示されている。枠部11には図1(b),(c)に示すように、申請用シート1の表面側に突出したドット状のエンボス4が連なるようにしてエンボス加工が施されている。なお、エンボス4の間隔は適宜調整することができる。
【0018】
住所記入欄20は、本願発明にて申請情報付与欄となるものである。住所記入欄20は、枠部21によって囲まれることで区画されており、申請用シート1を用いて手続きをするために住所記入欄20に記入すべき情報である住所を示す必要情報22aが表示されている。枠部21には、記入日記入欄10の枠部11と同様に、申請用シート1の表面側に突出したドット状のエンボス4が連なるようにしてエンボス加工が施されている。なお、エンボス4の間隔は適宜調整することができる。また、枠部22aの外側の領域においても、住所記入欄20に記入する住所についての注意事項となる必要情報22bが表示されている。
【0019】
氏名記入欄30は、本願発明にて申請情報付与欄となるものである。氏名記入欄30は、枠部31によって囲まれることで区画されており、申請用シート1を用いて手続きをするために氏名記入欄30に記入すべき情報である氏名を示す必要情報32が表示されている。枠部31には、記入日記入欄10の枠部11と同様に、申請用シート1の表面側に突出したドット状のエンボス4が連なるようにしてエンボス加工が施されている。なお、エンボス4の間隔は適宜調整することができる。
【0020】
付加情報記入欄40は、本願発明にて申請情報付与欄となるものである。付加情報記入欄40は、枠部41によって囲まれることで区画されており、申請用シート1を用いて手続きをするために付加情報記入欄40に記入すべき情報である電話番号及び生年月日を示す必要情報42が表示されている。枠部41には、記入日記入欄10の枠部11と同様に、申請用シート1の表面側に突出したドット状のエンボス4が連なるようにしてエンボス加工が施されている。なお、エンボス4の間隔は適宜調整することができる。
【0021】
写真貼付欄50は、本願発明にて申請情報付与欄となるものである。写真貼付欄50は、枠部51によって囲まれることで区画されており、申請用シート1を用いて手続きをするために写真貼付欄50に写真を貼付することを示す必要情報52が表示されている。枠部51には、記入日記入欄10の枠部11と同様に、申請用シート1の表面側に突出したドット状のエンボス4が連なるようにしてエンボス加工が施されている。なお、エンボス4の間隔は適宜調整することができる。
【0022】
押印欄60は、本願発明にて申請情報付与欄となるものである。押印欄60は、枠部61によって囲まれることで区画されており、申請用シート1を用いて手続きをするために押印欄60に捺印をすることを示す必要情報62が表示されている。枠部61には、記入日記入欄10の枠部11と同様に、申請用シート1の表面側に突出したドット状のエンボス4が連なるようにしてエンボス加工が施されている。なお、エンボス4の間隔は適宜調整することができる。
【0023】
説明情報3は、記入日記入欄10、住所記入欄20、氏名記入欄30、付加情報記入欄40、写真貼付欄50及び押印欄60の枠部11,21,31,41,51,61にエンボス加工が施され、それにより凹凸が存在する旨を表示している。
【0024】
以下に、上記のように構成された申請用シート1の使用方法及びその際の作用について説明する。
【0025】
図1に示した申請用シート1は、視覚障がい者が所定の手続きを申請する場合に使用することができる。その場合、申請用シート1に表示された必要情報12,22a,22b,32,42に基づいて手続きに必要な申請情報を、記入日記入欄10、住所記入欄20、氏名記入欄30及び付加情報記入欄40のそれぞれに記入するとともに、必要情報52に基づいて写真貼付欄50に写真を貼付し、必要情報62に基づいて押印欄60に捺印をすることで、手続きに必要な申請情報を付与して手続きの申請を行うことになるが、上述したように、記入日記入欄10、住所記入欄20、氏名記入欄30、付加情報記入欄40、写真貼付欄50及び押印欄60のそれぞれの枠部11,21,31,41,51,61にエンボス加工が施されていることで、記入日記入欄10、住所記入欄20、氏名記入欄30、付加情報記入欄40、写真貼付欄50及び押印欄60を視覚によらずに認識することができる。
【0026】
図2は、図1に示した申請用シート1の記入日記入欄10に申請情報となる記入日を記入する際の作用を説明するための図である。
【0027】
例えば、記入日記入欄10に申請用シート1の記入日を記入する場合、図2(a)に示すように、記入日記入欄10の枠部11には、エンボス加工によるエンボス4が申請用シート1の表面側に突出して存在しているため、申請用シート1に指5で触れていくと、記入日記入欄10の枠部11にて指5がエンボス4に触れることで、記入日記入欄10の枠部11を視覚によらずに認識することができる。また、エンボス加工によって記入日記入欄10が認識しやすくなっていることで、健常者にとっても記入日記入欄10がわかりやすく、介護者が記入ミスをしてしまうことが回避される。さらには、上述したように、エンボス加工によるエンボス4が申請用シート1の表面側に突出して存在していることで、申請用シート1の表裏を視覚によらずに判別することができ、記入日記入欄10、住所記入欄20、氏名記入欄30及び付加情報記入欄40のそれぞれに必要情報12,22a,22b,32,42によって示される申請情報を記入したり、写真貼付欄50に写真を貼付したり、押印欄60に捺印をしたりする面を間違えてしまう虞がない。
【0028】
上述した作用は、記入日記入欄10に限らず、その他の申請情報付与欄となる、住所記入欄20、氏名記入欄30、付加情報記入欄40、写真貼付欄50及び押印欄60においても、住所記入欄20に住所を記入したり、氏名記入欄30に氏名を記入したり、付加情報記入欄40に付加情報を記入したり、写真貼付欄50に写真を貼付したり、押印欄60に捺印をしたりする際にも同様に生じるものである。また、必要情報12,22a,22b,32,42,52,62が点字によって表されていれば、視覚障がい者が介護者の補助によらなくても必要情報12,22a,22b,32,42,52,62を認識することができる。
【0029】
また、記入日記入欄10に申請用シート1の記入日を記入する際、記入日記入欄10の枠部11にエンボス加工によるエンボス4が申請用シート1の表面側に突出して存在していることで、図2(b)に示すように、記入日記入欄10に申請用シート1の記入日を記入していき、記入日が記入日記入欄10からはみ出そうになっても、記入日を記入するための筆記具6のペン先がエンボス4による凸部にひっかかるような感じを与え、それにより、記入日が記入日記入欄10からはみ出てしまうことが回避される。
【0030】
また、記入日記入欄10に記入日を記入する場合、エンボス加工が記入日記入欄10の全体ではなく枠部11に施されていることで、エンボス加工によって記入日記入欄10に記入日を記入しにくくなってしまうことがない。
【0031】
上述した作用は、記入日記入欄10に限らず、その他の申請情報付与欄となる、住所記入欄20、氏名記入欄30及び付加情報記入欄40においても、住所記入欄20に住所を記入したり、氏名記入欄30に氏名を記入したり、付加情報記入欄40に付加情報を記入したりする際にも同様に生じるものである。
【0032】
図3は、図1に示した申請用シート1においてドット状のエンボス4が連なるようにしてエンボス加工が施されていることによる作用を説明するための図である。
【0033】
上述したように、図1に示した申請用シート1においては、記入日記入欄10、住所記入欄20、氏名記入欄30、付加情報記入欄40、写真貼付欄50及び押印欄60の枠部11,21,31,41,51,61のそれぞれに、ドット状のエンボス4が連なるようにしてエンボス加工が施されている。そのため、図3に示すように、エンボス4に指5を触れた場合、エンボス4による凹凸の変化によって、記入日記入欄10、住所記入欄20、氏名記入欄30、付加情報記入欄40、写真貼付欄50及び押印欄60の枠部11,21,31,41,51,61をさらに認識しやすくすることができる。特にエンボス4が連なる方向に指5を動かした場合、エンボス4による凹凸の変化を感じやすい。また、エンボス加工を、後述するようなライン状のものではなくドット状のエンボスから構成することで、製造方法によってはエンボス加工による突出高さが高くなりやすく、それによっても、記入日記入欄10、住所記入欄20、氏名記入欄30、付加情報記入欄40、写真貼付欄50及び押印欄60の枠部11,21,31,41,51,61をさらに認識しやすくすることができる。また、申請用シート1が折られた際に生じる折り目や筋押しと区別するためには、エンボス加工を、後述するようなライン状のものではなくドット状のエンボスから構成すると、エンボスに触れた時に折り目等との区別がつきやすくなり、より好ましい。ただし、ドット状のエンボス加工とミシン線とを区別しやすくするために、ドット状のエンボス加工を用いた際にはミシン加工にマイクロミシン線を使用したり、ミシン線を使用したりしない工夫や、ドット状のエンボス加工の周囲にはミシン線を施さない配置の工夫をするとよい。
【0034】
なお、本形態においては、申請情報付与欄として、記入日記入欄10、住所記入欄20、氏名記入欄30、付加情報記入欄40、写真貼付欄50及び押印欄60を例に挙げ、これらの全ての枠部11,21,31,41,51,61にエンボス加工が施されている構成について説明したが、記入日記入欄10、住所記入欄20、氏名記入欄30、付加情報記入欄40、写真貼付欄50及び押印欄60のうち、枠部にエンボス加工が施されていないものがあってもよい。
【0035】
(他の実施の形態)
図4は、本発明の申請用シートの他の実施の形態を示す図であり、(a)は表面の一部の構成を示す図、(b)は(a)に示したA部拡大図、(c)は(b)に示したA-A’断面図である。
【0036】
本形態は図4に示すように、図1に示したものに対して、ライン状のエンボス104が形成されることでエンボス加工が施されている点が異なる申請用シート101である。本形態の申請用シート101は、申請情報付与欄として情報記入欄110を有している。情報記入欄110は、枠部111によって囲まれることで区画されており、申請用シート101を用いて手続きをするために情報記入欄110に記入すべき情報を示す必要情報112が表示されている。枠部111には図4(b),(c)に示すように、申請用シート101の表面側に突出したライン状のエンボス104が形成されることでエンボス加工が施されている。
【0037】
上記のように構成された申請用シート101においても、情報記入欄110の枠部111に、ライン状のエンボス104が形成されることでエンボス加工が施されているため、情報記入欄110を視覚によらずに認識することができ、図1に示したものと同様の作用、効果が生じることになる。
【0038】
図5は、本発明の申請用シートの他の実施の形態を示す図であり、(a)は表面の一部の構成を示す図、(b)は(a)に示したA部拡大図、(c)は(b)に示したA-A’断面図、(d)は(b)に示したB-B’断面図である。
【0039】
本形態は図5に示すように、図4に示したものに対して、エンボス204が、枠部211に沿って断続的に形成されることでエンボス加工が施されている点が異なる申請用シート201である。本形態の申請用シート201は、申請情報付与欄として情報記入欄210を有している。情報記入欄210は、枠部211によって囲まれることで区画されており、申請用シート201を用いて手続きをするために情報記入欄210に記入すべき情報を示す必要情報212が表示されている。枠部211には図5(b)~(d)に示すように、申請用シート201の表面側に突出したエンボス204が、枠部211に沿って断続的に形成されることでエンボス加工が施されている。
【0040】
上記のように構成された申請用シート201においても、情報記入欄210の枠部211に、枠部211に沿ってエンボス204が断続的に形成されることでエンボス加工が施されているため、情報記入欄210を視覚によらずに認識することができ、図1に示したものと同様の作用、効果が生じることになる。
【0041】
図6は、本発明の申請用シートの他の実施の形態を示す図であり、表面の一部の構成を示す。
【0042】
本形態は、図1に示したものに対して、申請情報付与欄の枠部の一部のみにエンボスが形成されている点が異なる。本形態は図6に示すように、申請情報付与欄として情報記入欄310を有している申請用シート301である。情報記入欄310は、枠部311によって囲まれることで区画されており、申請用シート301を用いて手続きをするために情報記入欄310に記入すべき情報を示す必要情報312が表示されている。枠部311には、その四隅にそれぞれエンボス形成部307が設けられており、エンボスが形成されることでエンボス加工が施されている。エンボス形成部307に形成されるエンボスとしては、図1に示したもののようにドット状のものが連なっていてもよいし、図4に示したもののようにライン状のものであってもよいし、図5に示したもののように枠部311に沿って断続的に形成されたものであってもよい。
【0043】
上記のように構成された申請用シート301においても、情報記入欄310の枠部311に、その四隅のエンボス形成部307にエンボスが形成されることでエンボス加工が施されているため、情報記入欄310を視覚によらずに認識することができ、図1に示したものと同様の作用、効果が生じることになる。
【0044】
なお、本形態においては、枠部311の四隅にそれぞれエンボス形成部307が設けられ、このエンボス形成部307にエンボスが形成されることで枠部311にエンボス加工が施されているが、本形態のように、申請情報付与欄の枠部の一部のみにエンボスが形成された構成においては、エンボスが形成される領域としては、枠部の四隅に限らず、枠部の四辺等、申請情報付与欄が視覚によらずに認識しやすい領域であればよい。ただし、枠部の全体に亘ってエンボスが形成されていれば、それだけ、申請情報付与欄を視覚によらずに認識しやすくなる。
【0045】
上述した実施の形態に示した申請用シート1,101,201,301においては、申請情報付与欄となる、記入日記入欄10、住所記入欄20、氏名記入欄30、写真貼付欄50、押印欄60及び情報記入欄110,210,310を視覚によらずに認識することができるようにするために、これら記入日記入欄10、住所記入欄20、氏名記入欄30、写真貼付欄50、押印欄60及び情報記入欄110,210,310の枠部11,21,31,41,51,61,111,211,311にエンボス加工が施されているが、エンボス加工は、専用の刃型を作製してしまえば、その刃型をシートに押し付けるだけで施すことができるため、申請情報付与欄を視覚によらずに認識することができるようにする構成を、低コストで実現することができる。
【0046】
なお、申請情報付与欄としては、上述した記入日記入欄10、住所記入欄20、氏名記入欄30、付加情報記入欄40、情報記入欄110,210,310といった、情報を記入する欄や、写真貼付欄50や押印欄60に限らず、チェックマークを選択的に記入するチェックボックスや、本人確認書類等の書類を貼付する書類貼付欄も適用することができる。
【符号の説明】
【0047】
1,101,201,301 申請用シート
2 基材シート
3 説明情報
4,104,204 エンボス
5 指
6 筆記具
10 記入日記入欄
11,21,31,41,51,61,111,211,311 枠部
12,22a,22b,32,42,52,62,112,212,312 必要情報
20 住所記入欄
30 氏名記入欄
40 付加情報記入欄
50 写真貼付欄
60 押印欄
110,210,310 情報記入欄
307 エンボス形成部
図1
図2
図3
図4
図5
図6