(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-16
(45)【発行日】2024-07-24
(54)【発明の名称】運行管理装置及び運行管理方法
(51)【国際特許分類】
G08G 1/127 20060101AFI20240717BHJP
【FI】
G08G1/127 A
(21)【出願番号】P 2021022888
(22)【出願日】2021-02-16
【審査請求日】2023-08-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100187078
【氏名又は名称】甲原 秀俊
(74)【代理人】
【識別番号】100217113
【氏名又は名称】高坂 晶子
(72)【発明者】
【氏名】村上 涼
(72)【発明者】
【氏名】橘 勇次
(72)【発明者】
【氏名】中通 実
(72)【発明者】
【氏名】兼市 大輝
【審査官】貞光 大樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-318805(JP,A)
【文献】特開2011-227550(JP,A)
【文献】特開2012-234379(JP,A)
【文献】特開2019-185816(JP,A)
【文献】特開2020-100380(JP,A)
【文献】特開2004-70766(JP,A)
【文献】特開2000-76595(JP,A)
【文献】特開2008-15612(JP,A)
【文献】特開2012-103823(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00 - 1/16
G01C 21/00 - 21/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の道路及び複数の停留所を含む経路に沿って移動し、前記複数の停留所のうち、車両ごとに定められた1つ以上の停留所に停車する複数の車両のそれぞれについて、車両が前記複数の停留所のうち、ユーザが待機中の少なくとも1つの停留所に停車するかどうかに応じて異なる案内を前記ユーザに提示する制御部を備える、運行管理装置
において、
前記1つ以上の停留所は、車両ごとに割り当てられた運行の順番によって車両ごとに定められ、
前記制御部は、前記複数の車両のそれぞれについて、前記順番に基づいて、車両が前記少なくとも1つの停留所に停車するかどうかを判定する、運行管理装置。
【請求項2】
前記1つ以上の停留所は、前記順番が奇数であるか偶数であるかによって車両ごとに定められる、請求項
1に記載の運行管理装置。
【請求項3】
前記複数の車両のうち、前記順番として偶数の順番が割り当てられた車両は、前記複数の停留所のうち、前記順番として奇数の順番が割り当てられた車両が停車する停留所以外の停留所に停車する、請求項
2に記載の運行管理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記複数の車両のうち第1車両の先を行く第2車両が前記少なくとも1つの停留所に停車したかどうかに応じて、前記第1車両が前記少なくとも1つの停留所に停車するかどうかを判定する、請求項
3に記載の運行管理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記第2車両が前記少なくとも1つの停留所に停車した場合に、前記第1車両が前記少なくとも1つの停留所に停車しないと判定し、前記第2車両が前記少なくとも1つの停留所を通過した場合に、前記第1車両が前記少なくとも1つの停留所に停車すると判定する、請求項
4に記載の運行管理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記複数の車両のそれぞれについて、車両が前記少なくとも1つの停留所に停車すると判定した場合に、前記案内として、乗車を促す案内を提示する、請求項1から請求項
5のいずれか1項に記載の運行管理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記複数の車両のそれぞれについて、車両が前記少なくとも1つの停留所に停車しないと判定した場合に、前記案内として、前記少なくとも1つの停留所に次に停車する車両の到着時刻を通知する案内を提示する、請求項1から請求項
5のいずれか1項に記載の運行管理装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記少なくとも1つの停留所に設けられたディスプレイを介して前記案内を提示する、請求項1から請求項
7のいずれか1項に記載の運行管理装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記少なくとも1つの停留所が設置された路面上に前記案内を表示させることにより前記案内を提示する、請求項1から請求項
7のいずれか1項に記載の運行管理装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記ユーザの保持する端末装置を介して前記案内を提示する、請求項1から請求項
7のいずれか1項に記載の運行管理装置。
【請求項11】
前記制御部は、各車両に設けられた出力機器を介して前記案内を提示する、請求項1から請求項
7のいずれか1項に記載の運行管理装置。
【請求項12】
前記制御部は、前記ユーザが視覚障碍者であるか否かを判定し、視覚障碍者であると判定した場合に、指向性スピーカーを介して前記案内を音声で出力することにより前記案内を提示する、請求項1から請求項
11のいずれか1項に記載の運行管理装置。
【請求項13】
異なる目的地に向かう2台以上の車両が前記少なくとも1つの停留所に同時に到着した場合、前記制御部は、前記2台以上の車両のそれぞれを識別する情報を前記ユーザに更に提示する、請求項1に記載の運行管理装置。
【請求項14】
運行管理装置により、1つ以上の道路及び複数の停留所を含む経路に沿って移動し、前記複数の停留所のうち、車両ごとに定められた1つ以上の停留所に停車する複数の車両のそれぞれについて、車両が前記複数の停留所のうち、ユーザが待機中の少なくとも1つの停留所に停車するかどうかに応じて異なる案内を前記ユーザに提示することを含む運行管理方法
であって、
前記1つ以上の停留所は、車両ごとに割り当てられた運行の順番によって車両ごとに定められ、
前記運行管理装置により、前記複数の車両のそれぞれについて、前記順番に基づいて、車両が前記少なくとも1つの停留所に停車するかどうかを判定することを含む運行管理方法。
【請求項15】
前記1つ以上の停留所は、前記順番が奇数であるか偶数であるかによって車両ごとに定められる、請求項
14に記載の運行管理方法。
【請求項16】
前記複数の車両のうち、前記順番として偶数の順番が割り当てられた車両は、前記複数の停留所のうち、前記順番として奇数の順番が割り当てられた車両が停車する停留所以外の停留所に停車する、請求項
15に記載の運行管理方法。
【請求項17】
前記運行管理装置により、前記複数の車両のうち第1車両の先を行く第2車両が前記少なくとも1つの停留所に停車したかどうかに応じて、前記第1車両が前記少なくとも1つの停留所に停車するかどうかを判定することを含む、請求項16に記載の運行管理方法。
【請求項18】
前記運行管理装置により、前記第2車両が前記少なくとも1つの停留所に停車した場合に、前記第1車両が前記少なくとも1つの停留所に停車しないと判定し、前記第2車両が前記少なくとも1つの停留所を通過した場合に、前記第1車両が前記少なくとも1つの停留所に停車すると判定することを含む、請求項17に記載の運行管理方法。
【請求項19】
前記運行管理装置により、前記複数の車両のそれぞれについて、車両が前記少なくとも1つの停留所に停車すると判定した場合に、前記案内として、乗車を促す案内を提示することを含む、請求項14から請求項18のいずれか1項に記載の運行管理方法。
【請求項20】
前記運行管理装置により、前記複数の車両のそれぞれについて、車両が前記少なくとも1つの停留所に停車しないと判定した場合に、前記案内として、前記少なくとも1つの停留所に次に停車する車両の到着時刻を通知する案内を提示することを含む、請求項14から請求項18のいずれか1項に記載の運行管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、運行管理装置及び運行管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、目的地に近い停留所を、複数の路線から選択する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術では、停留所で待機中のユーザに対し、ユーザが乗るべき車両をわかりやすく提示することは図られていない。
【0005】
本開示の目的は、停留所で待機中のユーザに対し、ユーザが乗るべき車両をわかりやすく提示することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る運行管理装置は、
1つ以上の道路及び複数の停留所を含む経路に沿って移動し、前記複数の停留所のうち、車両ごとに定められた1つ以上の停留所に停車する複数の車両のそれぞれについて、車両が前記複数の停留所のうち、ユーザが待機中の少なくとも1つの停留所に停車するかどうかに応じて異なる案内を前記ユーザに提示する制御部を備える。
【0007】
本開示に係る運行管理方法は、
運行管理装置により、1つ以上の道路及び複数の停留所を含む経路に沿って移動し、前記複数の停留所のうち、車両ごとに定められた1つ以上の停留所に停車する複数の車両のそれぞれについて、車両が前記複数の停留所のうち、ユーザが待機中の少なくとも1つの停留所に停車するかどうかに応じて異なる案内を前記ユーザに提示することを含む。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、停留所で待機中のユーザに対し、ユーザが乗るべき車両をわかりやすく提示することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の実施形態に係る運行管理システムの構成を示す図である。
【
図2】本開示の実施形態に係る車両と経路との例を示す図である。
【
図3】本開示の実施形態に係る車両と経路との別の例を示す図である。
【
図4】本開示の実施形態に係る停留所に設置されたディスプレイの例を示す図である。
【
図5】本開示の実施形態に係る運行管理装置の構成を示すブロック図である。
【
図6】本開示の実施形態に係る車両の構成を示すブロック図である。
【
図7】本開示の実施形態に係る運行管理システムの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の一実施形態について、図を参照して説明する。
【0011】
各図中、同一又は相当する部分には、同一符号を付している。本実施形態の説明において、同一又は相当する部分については、説明を適宜省略又は簡略化する。
【0012】
図1を参照して、本実施形態に係る運行管理システム10の構成を説明する。
【0013】
図1に示すように、運行管理システム10は、運行管理装置20と、複数の車両VHと、複数のディスプレイ40とを備える。
【0014】
運行管理装置20は、ネットワーク50を介して、車両VH及びディスプレイ40と通信可能である。
【0015】
ネットワーク50は、インターネット、少なくとも1つのWAN、少なくとも1つのMAN、又はこれらの組合せを含む。「WAN」は、wide area networkの略語である。「MAN」は、metropolitan area networkの略語である。ネットワーク50は、少なくとも1つの無線ネットワーク、少なくとも1つの光ネットワーク、又はこれらの組合せを含んでもよい。無線ネットワークは、例えば、アドホックネットワーク、セルラーネットワーク、無線LAN、衛星通信ネットワーク、又は地上マイクロ波ネットワークである。「LAN」は、local area networkの略語である。
【0016】
運行管理装置20は、データセンタなどの施設に設置される。運行管理装置20は、例えば、クラウドコンピューティングシステム又はその他のコンピューティングシステムに属するサーバである。
【0017】
各車両VHは、本実施形態では、バスであるが、これに限られず任意の車両であってもよい。各車両VHは、例えば、ガソリン車、ディーゼル車、HV、PHV、EV、又はFCVなどの任意の種類の車両である。「HV」は、hybrid vehicleの略語である。「PHV」は、plug-in hybrid vehicleの略語である。「EV」は、electric vehicleの略語である。「FCV」は、fuel cell vehicleの略語である。各車両VHは、運転手によって運転されてもよいし、又は任意のレベルで運転が自動化されていてもよい。自動化のレベルは、例えば、SAEのレベル分けにおけるレベル1からレベル5のいずれかである。「SAE」は、Society of Automotive Engineersの略語である。各車両VHは、MaaS専用車両でもよい。「MaaS」は、Mobility as a Serviceの略語である。
【0018】
各ディスプレイ40は、対応する停留所に設置される。各ディスプレイ40は、具体的には、サイネージである。各ディスプレイ40は、対応する車両VHに搭載されてもよい。各ディスプレイ40は、例えば、路面に設置されたLEDであってもよい。「LED」は、light emitting diodeの略語である。各ディスプレイ40は、例えば、文字、映像、又はその組み合わせをプロジェクションマッピングの形式で表示するように構成されてもよい。各ディスプレイ40は、ユーザインタフェースとしての機能を有していてもよい。
【0019】
図2、
図3、及び
図4を参照して、本実施形態の概要を説明する。
【0020】
本実施形態において、複数の車両VHは、1つ以上の道路及び複数の停留所BSを含む経路11に沿って移動する。複数の車両VHは、複数の停留所BSのうち、車両ごとに定められた1つ以上の停留所に停車する。運行管理装置20は、複数の車両VHのそれぞれについて、車両が複数の停留所BSのうち、ユーザ12が待機中の少なくとも1つの停留所に停車するかどうかに応じて異なる案内13をユーザ12に提示する。
【0021】
本実施形態において、複数の車両VHには、車両VH1から車両VHnが含まれる。本実施形態において、nは自然数である。車両VHの数は、任意に定められてよい。複数の停留所BSには、停留所BS1から停留所BS8までの8つの停留所が含まれる。停留所BSの数は8つに限定されず、任意に定められてよい。
図2及び
図3の例において、複数の車両VHは、車両VH1から順に、経路11上を紙面右上から矢印の方向に運行される。
【0022】
図2の例では、時刻Taにおいて、複数の車両VHのうち、車両VH1及び車両VH2が経路11に沿って運行されている。車両VH1が、複数の停留所BSのうち、5番目の停留所BS5に近づいている。車両VH2が、複数の停留所BSのうち、3番目の停留所BS3に近づいている。停留所BS5ではユーザ12が待機中である。
【0023】
図3の例では、時刻Taよりも後の時刻Tbにおいて、複数の車両VHのうち、車両VH1、車両VH2、及び車両VH3が運行されている。車両VH1が、複数の停留所BSのうち、8番目の停留所BS8に近づいている。車両VH2が、複数の停留所BSのうち、5番目の停留所BS5に近づいている。車両VH3が、複数の停留所BSのうち、3番目の停留所BS3に近づいている。停留所BS5ではユーザ12が待機中である。
【0024】
車両VH1、車両VH2、及び車両VH3を含む複数の車両VHは、車両ごとに複数の停留所BSのうちいずれの停留所に停車するかが定められている。車両が停車する停留所は任意の方法で定められてよいが、本実施形態では、車両に割り当てられた運行の順番によって車両ごとに定められている。具体的には、車両が停車する停留所は、運行の順番が奇数であるか偶数であるかによって車両ごとに定められている。例えば、
図2及び
図3に示す例において、順番として奇数の順番が割り当てられた車両VH1、VH3、VH5、VH7、・・・は、複数の停留所BSのうち、奇数番目の停留所、すなわち、停留所BS1、BS3、BS5、BS7に停車することが定められている。順番として偶数の順番が割り当てられた車両VH2、VH4、VH6、VH8、・・・は、複数の停留所BSのうち、偶数番目の停留所、すなわち、停留所BS2、BS4、BS6、BS8に停車することが定められている。つまり、本実施形態では、順番として偶数の順番が割り当てられた車両は、複数の停留所BSのうち、順番として奇数の順番が割り当てられた車両が停車する停留所以外の停留所に停車すると定められている。
【0025】
図2の例において、複数の停留所BSのうち、ユーザ12が待機中の5番目の停留所BS5に着目する。上述のように、車両VH1に割り当てられた順番は奇数であり、車両VH1は停留所BS1、BS3、BS5、BS7に停車することが定められている。上述のように、車両VH2に割り当てられた順番は偶数であり、車両VH2は、車両VH1が停車する停留所BS1、BS3、BS5、BS7以外の停留所に停車することが定められている。すなわち、車両VH2は、停留所BS5に停車しないことが定められている。
図2の例において、車両VH1が停留所BS5に近づくと、運行管理装置20は、車両VH1が停留所BS5に停車するかどうかを判定する。また、
図3の例において、車両VH2が停留所BS5に近づくと、運行管理装置20は、車両VH2が停留所BS5に停車するかどうかを判定する。
【0026】
本実施形態では、運行管理装置20は、複数の車両VHのそれぞれについて、車両が少なくとも1つの停留所に停車するかどうかを判定する。本実施形態では、運行管理装置20は、車両ごとに割り当てられた順番に基づいて、車両が少なくとも1つの停留所に停車するかどうかを判定する。
図2の例では、運行管理装置20は、車両VH1に割り当てられた順番に基づいて、車両VH1が停留所BS5に停車するかどうかを判定する。運行管理装置20は、車両VH1が停留所BS5に停車すると判定し、停留所BS5に待機中のユーザ12に対し、案内13として、車両VH1への乗車を促す案内を提示する。具体的には、
図4の例に示すように、停留所BS5に設けられたディスプレイ40に、案内13として「このバスに乗ってください」というメッセージが表示される。同様に、
図3の例では、車両VH2が停留所BS5に近づくと、運行管理装置20は、車両VH2が停留所BS5に停車するかどうかを判定する。運行管理装置20は、車両VH2が停留所BS5に停車しないと判定し、停留所BS5に待機中のユーザ12に対し、案内13として、停留所BS5に車両VH2の次に停車する車両VH3の到着時刻を通知する案内を提示する。具体的には、停留所BS5に設置されたディスプレイ40に、案内13として車両VH3の到着時刻が表示される。
【0027】
運行管理装置20は、複数の車両VHのぞれぞれについて、車両VH1及び車両VH2について行われた処理と同様の処理を行い、各車両が複数の停留所BSのうち少なくとも1つの停留所に停車するかどうかを判定する。また、運行管理装置20は、経路11上の複数の停留所BSのそれぞれについて、停留所BS5について行われた処理と同様の処理を行い、各停留所に車両が停車するかどうかを判定する。
【0028】
本実施形態では、複数の車両VHの停車する停留所が車両ごとに異なっていても、複数の車両VHのそれぞれについて、車両が停留所に停車するかどうかが判定される。そして、案内13として、車両が停車する場合には乗車を促す案内、車両が停車しない場合には当該車両の次に停車する車両の到着時刻を通知する案内が、停留所BSで待機中のユーザ12に対して提示される。したがって、本実施形態によれば、ユーザ12が乗車すべき車両を、ユーザ12に対して見える化、すなわち、わかりやすく提示することが可能となる。
【0029】
図5を参照して、本実施形態に係る運行管理装置20の構成を説明する。
【0030】
運行管理装置20は、制御部21と、記憶部22と、通信部23とを備える。
【0031】
制御部21は、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つのプログラマブル回路、少なくとも1つの専用回路、又はこれらの組合せを含む。プロセッサは、CPU若しくはGPUなどの汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。「CPU」は、central processing unitの略語である。「GPU」は、graphics processing unitの略語である。プログラマブル回路は、例えば、FPGAである。「FPGA」は、field-programmable gate arrayの略語である。専用回路は、例えば、ASICである。「ASIC」は、application specific integrated circuitの略語である。制御部21は、運行管理装置20の各部を制御しながら、運行管理装置20の動作に関わる処理を実行する。
【0032】
記憶部22は、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ、又はこれらのうち少なくとも2種類の組合せを含む。半導体メモリは、例えば、RAM又はROMである。「RAM」は、random access memoryの略語である。「ROM」は、read only memoryの略語である。RAMは、例えば、SRAM又はDRAMである。「SRAM」は、static random access memoryの略語である。「DRAM」は、dynamic random access memoryの略語である。ROMは、例えば、EEPROMである。「EEPROM」は、electrically erasable programmable read only memoryの略語である。記憶部22は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部22には、運行管理装置20の動作に用いられるデータと、運行管理装置20の動作によって得られたデータとが記憶される。
【0033】
通信部23は、少なくとも1つの通信用インタフェースを含む。通信用インタフェースは、例えば、LANインタフェースである。通信部23は、運行管理装置20の動作に用いられるデータを受信し、また運行管理装置20の動作によって得られるデータを送信する。本実施形態において、通信部23は、車両VH及びディスプレイ40と通信を行う。
【0034】
運行管理装置20の機能は、本実施形態に係る運行管理プログラムを、制御部21としてのプロセッサで実行することにより実現される。すなわち、運行管理装置20の機能は、ソフトウェアにより実現される。運行管理プログラムは、運行管理装置20の動作をコンピュータに実行させることで、コンピュータを運行管理装置20として機能させる。すなわち、コンピュータは、運行管理プログラムに従って運行管理装置20の動作を実行することにより運行管理装置20として機能する。
【0035】
プログラムは、非一時的なコンピュータ読取り可能な媒体に記憶しておくことができる。非一時的なコンピュータ読取り可能な媒体は、例えば、フラッシュメモリ、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、又はROMである。プログラムの流通は、例えば、プログラムを記憶したSDカード、DVD、又はCD-ROMなどの可搬型媒体を販売、譲渡、又は貸与することによって行う。「SD」は、Secure Digitalの略語である。「DVD」は、digital versatile discの略語である。「CD-ROM」は、compact disc read only memoryの略語である。プログラムをサーバのストレージに格納しておき、サーバから他のコンピュータにプログラムを転送することにより、プログラムを流通させてもよい。プログラムをプログラムプロダクトとして提供してもよい。
【0036】
コンピュータは、例えば、可搬型媒体に記憶されたプログラム又はサーバから転送されたプログラムを、一旦、主記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、主記憶装置に格納されたプログラムをプロセッサで読み取り、読み取ったプログラムに従った処理をプロセッサで実行する。コンピュータは、可搬型媒体から直接プログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行してもよい。コンピュータは、コンピュータにサーバからプログラムが転送される度に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行してもよい。サーバからコンピュータへのプログラムの転送は行わず、実行指示及び結果取得のみによって機能を実現する、いわゆるASP型のサービスによって処理を実行してもよい。「ASP」は、application service providerの略語である。プログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるものが含まれる。例えば、コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータは、「プログラムに準ずるもの」に該当する。
【0037】
運行管理装置20の一部又は全ての機能が、制御部21としてのプログラマブル回路又は専用回路により実現されてもよい。すなわち、運行管理装置20の一部又は全ての機能が、ハードウェアにより実現されてもよい。
【0038】
図6を参照して、本実施形態に係る車両VHiの構成を説明する。
図2及び
図3の例では、i=1、2、・・・、nである。
【0039】
車両VHiは、制御部31と、記憶部32と、通信部33と、測位部34とを備える。
【0040】
制御部31は、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つのプログラマブル回路、少なくとも1つの専用回路、少なくとも1つのECU、又はこれらの組合せを含む。「ECU」は、electronic control unitの略語である。プロセッサは、CPU若しくはGPUなどの汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。プログラマブル回路は、例えば、FPGAである。専用回路は、例えば、ASICである。制御部31は、車両VHiの各機能部品を制御しながら、車両VHiの動作に関わる処理を実行する。
【0041】
記憶部32は、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ、又はこれらのうち少なくとも2種類の組合せを含む。半導体メモリは、例えば、RAM又はROMである。RAMは、例えば、SRAM又はDRAMである。ROMは、例えば、EEPROMである。記憶部32は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部32には、車両VHiの動作に用いられるデータと、車両VHiの動作によって得られたデータとが記憶される。
【0042】
通信部33は、少なくとも1つの通信用インタフェースを含む。通信用インタフェースは、例えば、LTE、4G規格、若しくは5G規格などの移動通信規格に対応したインタフェース、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信規格に対応したインタフェース、又はLANインタフェースである。「LTE」は、Long Term Evolutionの略語である。「4G」は、4th generationの略語である。「5G」は、5th generationの略語である。通信部33は、車両VHiの動作に用いられるデータを受信し、また車両VHiの動作によって得られるデータを送信する。
【0043】
測位部34は、少なくとも1つのGNSS受信機を含む。「GNSS」は、global navigation satellite systemの略語である。GNSSは、例えば、GPS、QZSS、BeiDou、GLONASS、又はGalileoである。「GPS」は、Global Positioning Systemの略語である。「QZSS」は、Quasi-Zenith Satellite Systemの略語である。QZSSの衛星は、準天頂衛星と呼ばれる。「GLONASS」は、Global Navigation Satellite Systemの略語である。測位部34は、車両VHiの位置を測定する。
【0044】
図7を参照して、本実施形態に係る運行管理システム10の動作を説明する。この動作は、本実施形態に係る運行管理方法に相当する。
【0045】
ステップS100において、運行管理装置20の制御部21は、複数の車両VHのそれぞれについて、車両ごとに割り当てられた運行の順番を特定する。具体的には、制御部21は、車両VH1、車両VH2、車両VH3、・・・、車両VHnのそれぞれに割り当てられた順番を特定する。順番は任意の手法で特定されてよいが、例えば、以下の手法により特定される。すなわち、記憶部22は、通信部23を介して通信可能な車両VHの車両ナンバーごとに運行の順番を示す車両データベースを予め記憶してもよい。制御部21は、経路11に存在する各車両から通信部23を介して車両ナンバーを示す識別情報を取得し、当該識別情報を含むクエリを用いて車両データベースを検索することにより、各車両の運行の順番を特定してもよい。あるいは、制御部21は、経路11上に存在する各車両から通信部23を介して、運行の順番を示す情報を直接受信してもよい。上述したように、本例では、車両VHは、車両VH1、車両VH2、車両VH3、・・・、車両VHnの順に運行される。制御部21は、車両VH1、車両VH2、車両VH3、・・・、車両VHnに割り当てられた順番を、それぞれ「1」、「2」、「3」、・・・、「n」と特定する。
【0046】
ステップS101において、運行管理装置20の制御部21は、複数の車両VHのそれぞれについて、車両が少なくとも1つの停留所に停車するかどうかを判定する。具体的には、制御部21は、車両VH1、車両VH2、車両VH3、・・・、車両VHnのそれぞれについて、少なくとも1つの停留所としての停留所BS5に停車するかどうかを判定する。
【0047】
上述したように、本実施形態において、車両VHが停車する1つ以上の停留所は、順番が奇数であるか偶数であるかによって車両ごとに定められている。本例では、奇数の順番が割り当てられた車両は、複数の停留所BSのうち、奇数番目の停留所に停車することが定められている。また、偶数の順番が割り当てられた車両は、複数の停留所BSのうち、偶数番目の停留所に停車することが定められている。
【0048】
運行管理装置20の制御部21は、例えば、車両VH1について、少なくとも1つの停留所としての停留所BS5に停車するかどうかを判定する。制御部21は、ステップS100において車両VH1について特定された順番「1」が奇数であるため、奇数番目の停留所BS5に停車すると判定する。そして、ステップS102の処理が行われる。
【0049】
運行管理装置20の制御部21は、車両VH2についても、車両VH1と同様に、少なくとも1つの停留所としての停留所BS5に停車するかどうかを判定する。制御部21は、ステップS100において車両VH2について特定された順番「2」が偶数であるため、奇数番目の停留所BS5に停車しないと判定する。あるいは、本実施形態では、上述したように、順番として偶数の順番が割り当てられた車両は、複数の停留所BSのうち、順番として奇数の順番が割り当てられた車両が停車する停留所以外の停留所に停車すると定められている。よって、制御部21は、奇数の順番である「1」が割り当てられた車両VH1が停車した停留所BS5には、偶数の順番である「2」が割り当てられた車両VH2は停車しないと判定してもよい。そして、ステップS103の処理が行われる。
【0050】
本実施形態において、ステップS101の処理は、車両VH1、車両VH2だけに限られず、複数の車両VHに含まれる他の車両についても同様に行われうる。
【0051】
ステップS102において、運行管理装置20の制御部21は、ユーザ12に対し、案内13として、乗車を促す案内を提示する。具体的には、制御部21は、停留所BS5に設けられたディスプレイ40を介して案内13を提示する。例えば、制御部21は、「このバスに乗ってください」というメッセージを、停留所BS5に設けられたディスプレイ40としてのサイネージに表示させる。
【0052】
ステップS103において、運行管理装置20の制御部21は、ユーザ12に対し、案内13として、少なくとも1つの停留所に次に停車する車両の到着時刻を通知する案内を提示する。具体的には、制御部21は、車両VH2が停留所BS5を通過した後に停留所BS5に停車する車両VH3の到着時刻を通知する案内を提示する。車両VH3の停留所BS5への到着時刻は任意の手法で求められてよいが、例えば、以下の手法により求められる。すなわち、制御部21は、車両VH3の測位部34により取得された、車両VH3の位置を示す位置情報を通信部23を介して受信する。制御部21は、受信された位置情報で示される車両VH3の位置から停留所BS5までの所要時間を算出することにより車両VH3の到着時刻を求める。制御部21は、求めた車両VH3の到着時刻を、停留所BS5に設けられたディスプレイ40としてのサイネージに表示させる。制御部21は、案内13として、車両VH3の到着時刻を通知する案内を提示する代わりに、単に車両VH2が停留所BS5を通過することを通知する案内を提示してもよい。具体的には、制御部21は、車両VH2が停留所BS5を通過する際に、案内13として、「通過します」というメッセージを停留所BS5に設置されたディスプレイ40に表示させてもよい。
【0053】
本実施形態によれば、ユーザデバイス以外の設備を用いた通知方法により案内13が提示される。よって、ユーザ12は特定のデバイスに頼らずに乗車を行うことが可能となる。
【0054】
以上述べたように、運行管理装置20の制御部21は、1つ以上の道路及び複数の停留所BSを含む経路11に沿って移動し、複数の停留所BSのうち、車両ごとに定められた1つ以上の停留所に停車する複数の車両VHのそれぞれについて、車両が複数の停留所BSのうち、ユーザ12が待機中の少なくとも1つの停留所BS5に停車するかどうかに応じて異なる案内13をユーザ12に提示する。
【0055】
本実施形態によれば、停留所で待機中のユーザ12に対し、ユーザ12が乗るべき車両をわかりやすく提示することが可能になる。
【0056】
本開示は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、ブロック図に記載の複数のブロックを統合してもよいし、又は1つのブロックを分割してもよい。フローチャートに記載の複数のステップを記述に従って時系列に実行する代わりに、各ステップを実行する装置の処理能力に応じて、又は必要に応じて、並列的に又は異なる順序で実行してもよい。その他、本開示の趣旨を逸脱しない範囲での変更が可能である。
【0057】
本実施形態の一変形例として、運行管理装置20の制御部21は、複数の車両VHのそれぞれについて、運行の順番に基づいて、車両が少なくとも1つの停留所に停車するかどうかを判定する代わりに、複数の車両VHの運行スケジュールに基づいて、車両が少なくとも1つの停留所に停車するかどうかを判定してもよい。運行スケジュールには、各車両の出発時刻が含まれる。各車両の運行スケジュールは、任意の手法で取得してよいが、例えば以下の手法により取得される。すなわち、記憶部22は、通信部23を介して通信可能な車両VHの車両ナンバーごとに各車両の運行スケジュールを示す車両データベースを予め記憶してもよい。制御部21は、経路11に存在する各車両から通信部23を介して車両ナンバーを示す識別情報を取得し、当該識別情報を含むクエリを用いて車両データベースを検索することにより、各車両の運行スケジュールを取得してもよい。あるいは、制御部21は、経路11上に存在する各車両から通信部23を介して、各車両の運行スケジュールを示す情報を各車両から直接受信してもよい。
【0058】
本実施形態の一変形例として、運行管理装置20の制御部21は、複数の車両VHのうち第1車両の先を行く第2車両が少なくとも1つの停留所に停車したかどうかに応じて、第1車両が少なくとも1つの停留所に停車するかどうかを判定してもよい。具体的には、制御部21は、車両VH2の先を行く車両VH1が停留所BS5に停車した場合に、車両VH2が停留所BS5に停車しないと判定してもよい。制御部21は、車両VH3の先を行く車両VH2が停留所BS5を通過した場合に、車両VH3が停留所BS5に停車すると判定してもよい。この変形例では、制御部21は、車両VH1が停留所BS5に停車したことがわかっていれば、車両VH2に割り当てられた順番の特定又は車両VH2の運行スケジュールの取得を行わなくてよい。また、制御部21は、車両VH2が停留所BS5を通過したことがわかっていれば、車両VH3に割り当てられた順番の特定又は車両VH3の運行スケジュールの取得を行わなくてよい。
【0059】
本実施形態の一変形例として、運行管理装置20の制御部21は、停留所BS5に設けられたディスプレイ40を介して案内13を提示する代わりに、停留所BS5が設置された路面上に案内13を表示させることにより案内13を提示してもよい。例えば、制御部21は、「このバスに乗ってください」というメッセージを、停留所BS5が設置された路面上にディスプレイ40として設けられたLEDに表示させてもよい。あるいは、制御部21は、ユーザ12の保持する端末装置を介して案内13を提示してもよい。例えば、制御部21は、「このバスに乗ってください」というメッセージを、ユーザ12の保持する端末装置としてのスマートフォンに表示させてもよい。あるいは、制御部21は、各車両に設けられた出力機器を介して案内13を提示してもよい。例えば、制御部21は、「このバスに乗ってください」というメッセージを、車両VH1の車体に出力機器として取り付けられたディスプレイに表示させてもよい。これらの変形例では、制御部21は、停留所BSにサイネージなどのディスプレイ40が設置されていなくても、ユーザ12に対して案内を提示することができる。
【0060】
本実施形態の一変形例として、運行管理装置20の制御部21は、さらに、ユーザ12が視覚障碍者であるか否かを判定してもよい。ユーザ12が視覚障碍者であるか否かの判定は任意の手法で行われてよいが、例えば、車両VHに搭載された車載カメラなどの撮像装置により撮影したユーザ12の画像の画像認識により行われてよい。または、判定は、ユーザ12が視覚障碍者を対象とした歩行支援装置、読み上げカメラ、又は眼鏡などのウェアラブルデバイスを持っているかどうかにより行われてよい。さらに、制御部21は、ユーザ12が視覚障碍者であると判定された場合に、指向性スピーカーを介して案内13を音声で出力することにより案内13を提示してもよい。指向性スピーカーは、ある一方向にだけ直線的に音を飛ばすことができるため、音が騒音に混ざることなく、対象とする人にだけ情報を届けることができる。
【0061】
本変形例によれば、視覚障碍者に対しては指向性スピーカーを介して案内13を提示することにより、ユーザ12の氏名などの個人情報を案内13に含めて提示することが可能となる。よって、ユーザ12は案内13に気づきやすくなる。その結果、ユーザ12が視覚障碍者であっても、ユーザ12が乗車すべき車両をわかりやすく提示することが可能となる。
【0062】
上述の実施形態において、運行管理装置20の制御部21は、さらに、歩道に自動運転車が入ってくる場合に、路面のLEDを光らせて自動運転車が近づいていることをユーザ12に通知してもよい。自動運転車両にはシェアカーが含まれうる。例えば、制御部21は、「バス以外の車両が接近中です」というメッセージを、ディスプレイ40に表示させてもよい。この場合、ディスプレイ40は、停留所BS5に設けられたサイネージ、又は停留所BS5が設置された路面上に設けられたLEDであってよい。制御部21は、メッセージを表示する代わりに、ディスプレイ40が備える出力装置を介して警告音などの音声を出力させてもよい。この実施形態によれば、車両VH以外の車両が停留所に近づいてきたときにも、当該車両の入線を、停留所又は道路などのインフラ側からユーザ12に気付かせることができるので、ユーザ12は、衝突などの危険をいち早く察知し回避することができる。
【0063】
上述の実施形態において、運行管理装置20の制御部21は、異なる目的地に向かう2台以上の車両が少なくとも1つの停留所に同時に到着した場合、それぞれの車両を識別する情報をユーザ12に更に提示してもよい。具体的には、複数の車両VHとは目的地を異にする車両VGが経路11と一部が共通する経路に沿って運行されており、車両VGが、複数の車両VHのうちの少なくとも1台と同時に、複数の停留所BSのいずれか一つに到着した場合を考える。この場合、制御部21は、車両ごとに目的地に対応する色又は目的地の名称等を示す情報を、車両を識別する情報としてディスプレイ40に表示させてもよい。例えば、車両VHは目的地Xに向かっており、車両VGは目的地Yに向かっているが、
図2又は
図3の例において、少なくとも停留所BS8までは、車両VGも、車両VHと同様に、経路11に沿って運行されるとする。目的地Xに対応する色が青であり、目的地Yに対応する色が赤であるとする。制御部21は、車両ごとに目的地を識別する情報として、車両VHについて目的地Xの名称を青い文字で、ディスプレイ40に表示させる。制御部21は、車両ごとに目的地を識別する情報として、車両VGについて目的地Yの名称を赤い文字で、ディスプレイ40に表示させる。この場合、ディスプレイ40は、停留所BS5に設けられたサイネージ、あるいは車両VH1又は車両VGの車体に取り付けられた出力機器であってよい。そうすれば、ユーザ12は、目的地に応じて乗るべき車両を見分けることができる。あるいは、制御部21は、停留所BS5が設置された路面上にディスプレイ40として設けられたLEDのうち、車両VHが停車する位置に対応するLEDを青く光らせ、車両VGが停車する位置に対応するLEDを赤く光らせることにより、車両ごとに目的地を識別する情報をユーザ12に提示させてもよい。そうすれば、ユーザ12は、目的地に応じて乗るべき車両の停車位置の近くで予め待機することができる。この実施形態によれば、ユーザ12が乗車すべき車両を、ユーザ12に対してさらにわかりやすく提示することが可能となる。
【符号の説明】
【0064】
10 運行管理システム
11 経路
12 ユーザ
13 案内
20 運行管理装置
21 制御部
22 記憶部
23 通信部
31 制御部
32 記憶部
33 通信部
34 測位部
40 ディスプレイ
50 ネットワーク
BS 停留所
VH、VG 車両