(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-16
(45)【発行日】2024-07-24
(54)【発明の名称】仕分け装置
(51)【国際特許分類】
B65G 47/46 20060101AFI20240717BHJP
【FI】
B65G47/46 G
(21)【出願番号】P 2021049709
(22)【出願日】2021-03-24
【審査請求日】2023-06-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100124062
【氏名又は名称】三上 敬史
(74)【代理人】
【識別番号】100148013
【氏名又は名称】中山 浩光
(74)【代理人】
【識別番号】100162640
【氏名又は名称】柳 康樹
(72)【発明者】
【氏名】若林 昭徳
(72)【発明者】
【氏名】橋本 賢司
(72)【発明者】
【氏名】柳澤 秀生
(72)【発明者】
【氏名】小原 生光
【審査官】板澤 敏明
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-075783(JP,A)
【文献】特開2010-228003(JP,A)
【文献】特開2010-028090(JP,A)
【文献】特開2004-290845(JP,A)
【文献】特開平05-213410(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/34-47/51
B07C 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬入手段における搬入口と、
水平方向移動手段を有する搬送機を少なくとも含む仕分け部と、
搬出手段における搬出口と、
予め準備されたパターンテーブルに基づいて、前記仕分け部に対す
る搬送物の搬入順序を制御する搬入順序制御部と、を備える仕分け装置であって、
前記パターンテーブルは、所定の基準個数の前記搬送物に関して、それぞれの搬送物の搬送先をリスト化した複数のパターンと、各パターンについての搬入順序の情報とを紐付けたデータであり、
前記搬入順序制御部は、前記基準個数以上の前記搬送物の搬入順序を決定する場合、一グループ当たり前記基準個数以下となるように、各前記搬送物を複数のグループに分割し、前記パターンテーブルに基づいて、前記グループの前記搬送物の搬入順序をそれぞれ決定する、仕分け装置。
【請求項2】
前記搬入順序制御部は、線形計画法を用いて、各前記搬送物を複数の前記グループに分割する、請求項1に記載の仕分け装置。
【請求項3】
前記搬入順序制御部は、一のグループにおいて、同率に評価される複数の搬入順序を取得した場合、搬入順序の端部における順序パターンを抽出し、他のグループの順序パターンと連結させて、当該連結順序パターンと所定のパターンとを比較することで、前記一のグループにおける搬入順序を決定する、請求項1又は2に記載の仕分け装置。
【請求項4】
前記基準個数は、前記仕分け部が処理可能な前記搬送物の個数より大きい値に設定される、請求項1~3の何れか一項に記載の仕分け装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仕分け装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、搬送物を搬送するシステムとして、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。このシステムは、搬送物を搬入して、所定の階数の棚に仕分ける。仕分けられた搬送物は、各階にて、保管されて、出庫のタイミングになったら、搬送されて出庫される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、搬入コンベアから搬入した搬送物を仕分ける場合、仕分け装置が、搬送機を用いて、複数の搬送物を同時に仕分けることで、作業効率を向上させることがある。しかしながら、このような仕分け装置においては、適切な搬入順序で搬送物を搬入しなくては、仕分け時間が長くなる場合がある。
【0005】
従って、本発明は、適切な搬入順序にて、搬送物を搬入することができる仕分け装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る仕分け装置は、搬入手段における搬入口と、水平方向移動手段を有する搬送機を少なくとも含む仕分け部と、搬出手段における搬出口と、予め準備されたパターンテーブルに基づいて、仕分け部に対する搬送物の搬入順序を制御する搬入順序制御部と、を備える仕分け装置であって、パターンテーブルは、所定の基準個数の搬送物に関して、それぞれの搬送物の搬送先をリスト化した複数のパターンと、各パターンについての搬入順序の情報とを紐付けたデータであり、搬入順序制御部は、基準個数以上の搬送物の搬入順序を決定する場合、一グループ当たり基準個数以下となるように、各搬送物を複数のグループに分割し、パターンテーブルに基づいて、グループの搬送物の搬入順序をそれぞれ決定する。
【0007】
仕分け装置において、搬入順序制御部は、予め準備されたパターンテーブルに基づいて、仕分け部に対する搬送物の搬入順序を制御する。パターンテーブルは、所定の基準個数の搬送物に関して、それぞれの搬送物の搬送先をリスト化した複数のパターンと、各パターンについての搬入順序の情報とを紐付けたデータである。そのため、搬入順序制御部は、基準個数以下の搬送物については、予め準備されたパターンテーブルに基づいて、速やかに搬入順序を決定することができる。また、搬入順序制御部は、基準個数以上の搬送物の搬入順序を決定する場合、一グループ当たり基準個数以下となるように、各搬送物を複数のグループに分割し、パターンテーブルに基づいて、グループの搬送物の搬入順序をそれぞれ決定する。各グループの搬送物の個数は基準個数以下であるため、搬入順序制御部は、パターンテーブルに基づいて各グループの搬入順序を速やかに決定することができる。そして、搬入順序制御部は、各グループの搬入順序を連結することで、全体の個数に対する搬入順序を速やかに決定できる。このように、搬入物が多数となる場合でも、予め準備されたパターンテーブルを用いて速やかに搬入順序を決定する事が可能となる。以上より、適切な搬入順序にて、搬送物を搬入することができる。
【0008】
搬入順序制御部は、線形計画法を用いて、各搬送物を複数のグループに分割してよい。このように、搬入順序制御部が、最適化された解を求めるために有効に用いられる線形計画法を用いることで、搬送時間の合計が小さくなるようなグループ分けを行ことが可能となる。
【0009】
搬入順序制御部は、一のグループにおいて、同率に評価される複数の搬入順序を取得した場合、搬入順序の端部における順序パターンを抽出し、他のグループの順序パターンと連結させて、当該連結順序パターンと所定のパターンとを比較することで、一のグループにおける搬入順序を決定してよい。この場合、搬入順序制御部は、グループ間の連結順序パターンが適切なパターンとなるように、複数の搬入順序の中から一つの搬入順序を選択することができる。
【0010】
基準個数は、仕分け部が処理可能な搬送物の個数より大きい値に設定されてよい。この場合、多数の搬送物が連続的に搬入されてきたとしても、搬入順序制御部は、基準個数以下の個数である、仕分け部の処理能力に応じた個数の搬送物の最適順序の決定の繰り返しと仮定することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、適切な搬入順序にて、搬送物を搬入することができる仕分け装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施形態に係る仕分け装置が適用される倉庫システムを示す概略側面図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る仕分け装置の構成を示す概略構成図である。
【
図4】本実施形態に係る仕分け装置のブロック構成図である。
【
図6】搬送順序制御部の処理内容を示す概念図である。
【
図7】パターンテーブルについて説明する概念図である。
【
図9】グループ分けについて説明する概念図である。
【
図10】グループ分けについて説明する概念図である。
【
図11】パターンテーブルの拡張について説明する概念図である。
【
図12】分割後の搬入順序の決定の自由度について説明する概念図である。
【
図13】連結順序パターンについて説明する概念図である。
【
図14】制御部の処理内容を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係る仕分け装置1が適用される倉庫システム100を示す概略側面図である。
図1に示すように、倉庫システム100は、複数の搬送物150を入庫して保管し、保管された各搬送物150のうち、出庫すべきものを出庫可能なシステムである。倉庫システム100は、倉庫本体部101と、入庫渡り通路103と、出庫渡り通路102と、入庫エレベータ105と、出庫エレベータ104と、を備える。倉庫本体部101は、複数段の棚110を有している。棚110は、倉庫本体部101の一方側の端部から他方側の端部へ延在している。棚110では、移載装置111にて、入庫経路から出庫経路への搬送物の移載動作が行われる。入庫渡り通路103は、倉庫本体部101の一方側の端部に設けられ、各段の棚110に対して搬送物150を入庫する機構である。出庫渡り通路102は、倉庫本体部101の他方側の端部に設けられ、各段の棚110から搬送物150を出庫する機構である。入庫エレベータ105は、搬入コンベア21から入庫される搬送物150を上下させて、所望の棚110に対応する段の入庫渡り通路103へ搬送物150を供給する。出庫エレベータ104は、出庫対象となる搬送物150を棚110及び出庫渡り通路102から受け取り、図示しない出庫口へ昇降させる。出庫エレベータ104から出庫された搬送物150は、搬出コンベア121へ搬出される。このうち、入庫エレベータ105付近に、本実施形態に係る仕分け装置1が適用される。
【0015】
図2は、本発明の実施形態に係る仕分け装置1の構成を示す概略構成図である。
図2に示すように、仕分け装置1は、搬送物150を搬送する搬送系2と、搬送系2を制御する制御部10と、を備える。搬送系2は、搬入コンベア21(搬入手段)と、搬送機22と、搬出コンベア23(搬出手段)と、を備える。このうち、搬送機22は、前述の入庫エレベータ105を構成する機器である。搬入コンベア21は、搬送機22に搬入される搬送物150を当該搬送機22側へ水平に搬送する装置である。搬入コンベア21は、搬送機22の所定の段に対して設けられている。搬出コンベア23は、搬送機22から搬出される搬送物150を水平に搬送する装置である。搬出コンベア23は、入庫渡り通路103の各階(ここでは四階)に設けられる。
【0016】
搬送機22は、水平方向移動手段(例えばコンベア)と、上下移動手段と、を備え、搬送物150を上下方向及び水平方向に移動させる装置である。これにより、搬送機22は、各搬送物150を入庫渡り通路103における目的階へ移動させる。なお、図では、「n階」を目的地とした搬送物150に対して、「n」の数字が付されている。以降の図においても同様である。また、以降の説明では、n階を目的値とした搬送物150を「n階への搬送物」と称する場合がある。
【0017】
。搬送機22は、交互動作式の昇降装置であり、搬入コンベア21側の搬送棚22Aと、搬出コンベア23側の搬送棚22Bを有している。搬送棚22A、22Bは、それぞれ「仕分けの階数+一階」分の段数の収容可能エリアCEを有している。そして、「仕分けの階数」分の段数(ここでは四段)で連続した搬送箱22aを有している。連続した搬送箱22aは、同時に上下移動する。連続した搬送箱22aが下側へ移動すると、下から順に一段目から四段目の収容可能エリアCEに各搬送箱22aが配置される。連続した搬送箱22aが上側へ移動すると、下から順に二段目から五段目の収容可能エリアCEに各搬送箱22aが配置される。なお、以降の説明において、単に段数について述べた場合、特に注意が無い限り、下からカウントした段数を示すものとする。また、搬送棚22Aの搬送箱22aと搬送棚22Bの搬送箱22aは、交互に上下移動する。すなわち、搬送棚22Aの搬送箱22aが上側へ移動すると、搬送棚22Bの搬送箱22aが下側へ移動し、搬送棚22Aの搬送箱22aが下側へ移動すると、搬送棚22Bの搬送箱22aが上側へ移動する。また、同じ段数において、搬送棚22Aの搬送箱22aと搬送棚22Bの搬送箱22aとの間にて、搬送物150を水平方向に移動させることができ、相互に搬送物150の受け渡しと受け取りを行うことができる。
【0018】
本実施形態では、下から二段目の収容可能エリアCEに対して搬入コンベア21が設けられ、下から二段目~五段目の収容可能エリアCEに対して四つの搬出コンベア23が設けられる。なお、
図2において収容可能エリアCEの中で「L」「R」と示された箇所は、搬送棚22A,22Bが昇降動作をするために設けられたスペースである。ただし、収容可能エリアCE、搬入コンベア21、及び搬出コンベア23との位置関係は特に限定されるものではなく、倉庫システム100の構成に応じて、適宜設定されてよい。
【0019】
上述のような装置構成により、仕分け装置1の搬送系2は、搬入口30と、仕分け部31と、搬出口32と、を備える。搬入口30は、搬入コンベア21のうち、搬送方向の最も下流側の搬送物配置エリアに設定される。搬出口32は、各階の搬出コンベア23のうち、搬送方向の最も上流側の搬送物配置エリアに設定される。仕分け部31は、搬送機22を少なくとも含む。更に、三階分の搬出コンベア23のうち、搬送方向の最も上流側の搬送物配置エリアは、搬送物150の仕分けに用いることができる。例えば、一階の搬出コンベア23は、一階への搬送物150にとっては目的地であるが、三階への搬送物150にとっては目的地ではない。従って、三階の搬送物150を一階の搬出コンベア23に一時的に配置してよい。このようなエリアは、仕分け部31の一部である一時配置エリア34となる。なお一時配置エリア34は、搬入口30に設けられていてもよい。
【0020】
上述のような搬送系2の動作の一例について説明する。ここでは、搬送棚22Aが下がった状態(搬送棚22Bが上がった状態)で、搬送物150を四階の搬出コンベア23へ移動させる場合の動作の一例について説明する。まず、搬送棚22Aは、二段目の収容可能エリアCEにて、二段目の搬送箱22aで搬送物150を受容する(M1)。搬送棚22Aは、搬送箱22aと共に搬送物150を一段上昇させる(M2)。搬送棚22Aの二段目の搬送箱22aは、三段目の収容可能エリアCEにて搬送棚22Bの三段目の搬送箱22aへ搬送物150を受け渡す(M3)。搬送棚22Bは、搬送箱22aと共に搬送物150を一段上昇させる(M4)。搬送棚22Bの三段目の搬送箱22aは、三段目の一時配置エリア34へ搬送物150を受け渡して(M5)、一段下がる。三段目の搬出コンベア23は、搬送棚22Bの四段目の搬送箱22aへ搬送物150を受け渡す(M6)。搬送棚22Bは、搬送箱22aと共に搬送物150を一段上昇させる(M7)。搬送棚22Bの四段目の搬送箱22aは、五段目の収容可能エリアCEにて、四階の搬出コンベア23の搬出口32へ搬送物150を受け渡す(M8)。これにより、四階の搬送物150が目的地に到達する。なお、搬送物150を移動させる際に、搬送棚22A,22Bの状態と搬送物150の目的地によっては、一時配置エリア34へ搬送物150を受け渡さず、搬送棚22A,22Bのやり取りだけで目的地に搬送する場合もある。
【0021】
以降の説明においては、仕分け装置1の搬送系2を
図3のようにモデル化して示す場合がある。一つの搬送物150を配置可能なエリアが、一つの四角形で示されている。なお、各搬送物150は、干渉物がないかぎり、水平方向に同時動作が可能である。垂直動作としては、搬送機22の搬送棚の垂直動作中は、搬送機22内の搬送物150は動作不可である。搬送機22の垂直動作中は、搬入コンベア21及び搬出コンベア23は水平動作可能である。動作速度は特に限定されないが、水平動作は約1.0秒に設定され、垂直動作は約1.75秒に設定されてよい。
【0022】
次に、
図4を参照して、仕分け装置1のブロック構成について説明する。
図4は、本実施形態に係る仕分け装置1のブロック構成図である。制御部10は、搬送系2を制御するユニットである。制御部10は、搬入口30から搬入された搬送物150を仕分け部31で仕分けして搬出口32から搬出する。制御部10は、仕分け装置1を統括的に管理するECU[ElectronicControl Unit]を備えている。ECUは、CPU[Central Processing Unit]、ROM[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]、CAN[Controller Area Network]、通信回路等を有する電子制御ユニットである。ECUでは、例えば、ROMに記憶されているプログラムをRAMにロードし、RAMにロードされたプログラムをCPUで実行することにより各種の機能を実現する。制御部10は、動作制御部11、経路探索部12と、搬入順序制御部13と、パターンテーブル取得部14と、を備える。
【0023】
動作制御部11は、経路探索部12で探索した経路に従って各搬送物150が搬送されるように、また、搬入順序制御部13の制御内容に基づいて各搬送物150が搬入されるように、搬送系2の動作を制御するユニットである。動作制御部11は、搬送系2の搬入コンベア21、搬送機22、及び搬出コンベア23の各駆動部へ制御信号を送信することで、各駆動部を動作させる。
【0024】
経路探索部12は、搬送系2の仕分け部31における、各搬送物150の経路を探索するユニットである。ここで、仕分け部31における経路について
図5を参照して説明する。例えば、
図5の左上に示す状態をスタート状態とし、
図5の右下に示すように、全ての搬送物150が状態をゴール状態とする。スタート状態とゴール状態との間では、仕分け装置1は、各搬送物の水平移動、及び垂直移動を同時に行い、各動作を組み合わせることによって、各搬送物150の目的地まで搬送する。このとき、仕分け装置1は、複数の搬送物150を仕分け部31によって、搬送機22の動作的制限下において、互いの搬送物150が干渉しないように、且つ、速やかに仕分けできるように、搬送物150を移動させる。この際、経路探索部12は、各搬送物150が仕分け部31内にてどのような経路を通って、目的地まで到達するかを演算する。
【0025】
経路探索部12は、所定個数の搬送物150を仕分け部31で仕分けをするときに、少なくとも搬入口30、及び仕分け部31の各部位を探索ノードとして、最短経路探索手法を用いて各搬送物150の経路を探索する。
図3のモデルでは、一つ当たりの四角形を、一つの探索ノードとして取り扱うことができる。例えば、経路探索部12は、最短経路探索手法としてエースターアルゴリズム(A*アルゴリズム)を用いてよい。
【0026】
搬入順序制御部13は、仕分け部31に対する搬送物150の搬入順序を制御するユニットである。まず、搬入順序制御部13は、上位のシステムなどからの情報に基づいて、搬入コンベア21によって仕分け部31に搬入される搬送物150の個数を決定する。また、搬入順序制御部13は、倉庫本体部101の各階に対して、何個の搬送物150を搬送するかの情報を取得する。すなわち、搬入順序制御部13は、仕分け部31によって各階の搬出コンベア23へ何個の搬送物150が仕分けられるかの状態を予め取得する。搬入順序制御部13は、各階に対する搬送物150の個数の情報に基づいて、複数の搬送物150の搬送順序を決定する。例えば、
図6に示すように、四個の搬送物150について、各階に一個ずつ搬送物150を搬送するものとする。
図6の左側の状態では、搬入コンベア21上の四個の搬送物150が、それぞれ何階に搬送されるかは決定されていない。従って、搬入順序制御部13は、四個の搬送物150のそれぞれに対して、搬送先の階数を決定することによって、搬入順序を決定する。このとき、
図6の右側に示すように、搬入順序の組み合わせは複数パターン存在している。ここで、経路探索部12が、各パターンについて、
図5に示すような経路探索を行った場合、最適経路、及びゴール状態までの搬送時間を決定することができる。このような搬送時間は、パターンによって異なっており、複数パターンの中には、搬送時間を最短にできるようなパターンが存在する。従って、搬入順序制御部13は、このような搬送時間を最短にできるパターンを、搬入順序として採用する。
【0027】
ここで、搬入順序のパターンの数は、搬送物150の数が増えると膨大となる。それらの全てのパターンについて、最適経路を演算すると処理時間が膨大となる。従って、搬入順序制御部13は、予め準備したパターンテーブルに基づいて、搬入順序を決定する。パターンテーブル取得部14は、このようなパターンテーブルを取得するユニットである。パターンテーブルは、記憶部3に記憶されている。従って、パターンテーブル取得部14は、記憶部3からパターンテーブルを読み出して取得する。このようなパターンテーブルは、仕分け装置1によって実際のパターンを仕分けすることにより、事前に取得された結果に基づくデータを記憶部3に保存することによって作成される。従って、パターンテーブルは、予め準備されたデータである。
【0028】
次に、
図7及び
図8を参照して、パターンテーブルについて説明する。パターンテーブルは、所定の基準個数の搬送物150に関して、それぞれの搬送物の搬送先をリスト化した複数のパターンと、各パターンについての搬入順序の情報とを紐付けたデータである。リスト化した複数のパターンとして、搬送先(階数)を総当たりで組み合わせた複数のパターンが採用される。ここで、基準個数は、特に限定されないが、仕分け部31が処理可能な搬送物150の個数より大きい値に設定されることが好ましい。すなわち、本実施形態における仕分け部31が同時に搬送することができる搬送物150は最大でも8個である。すなわち、仕分け部31が受け入れ可能な搬送物150の個数と考える事ができる。従って、本実施形態における基準個数として、8個よりも大きい個数を設定しておけば、多数の搬送物150が連続的に搬入されてきたとしても、基準個数以下の搬送物150の最適順序の決定の繰り返しと仮定することができる。例えば、基準個数は、「10個」に設定されてよい。
【0029】
「基準個数=10個」とした場合、
図7の左上の「搬入のパターン」の図に示すように、パターン作成の対象となる搬送物150の個数は、1~10個となる。また、所定個数の搬送物150が、それぞれどの階数を目的階として搬送されるかについても、複数の組み合わせが存在する。このような「個数」と「目的階」の組み合わせを総当たりで計算すると、合計1398100パターンの搬送順序の組み合わせが得られる。これらのパターンを階数で分類すると、
図7の左下の「階数分布の分類結果」に示すような階数分布が得られる。階数分布は、合計1000個に分類される。ここで、経路探索部12は、合計1398100パターンの搬入順序の全てについて、ゴール状態となるまでの最適な経路、及び搬送時間を事前に演算する。また、搬入順序制御部13は、各階数分布において、経路探索部12の演算結果の中から、搬送時間を最短とすることができるような搬入順序を抽出する。なお、搬入順序の決め方は、搬送時間を最短とすることを目的とすることに限られず、例えば、単位時間あたりの出庫能力(搬送能力)を最大にできるような搬入順序を抽出してもよい。その場合は、ゴール状態となるまでの最適な経路、及び搬送能力に関する指標を事前に演算し、線形計画法で最大化する解を求める構成をとる。
【0030】
以上によって、例えば、
図8に示すようなパターンテーブルを作成することができる。パターンテーブルには、入力情報としての各階数分布と、各階数分布に紐付けられた出力情報が保存されている。出力情報として、能力、搬送時間、最適搬入順序の情報が保存される。なお、ある階数分布に対する最適搬入順序は、一つとは限らない。例えば、「No899」の階数分布では、最短の搬送時間である21.5秒でゴール状態となるような最適搬送順序が二つ以上存在している。なお、
図8では最適搬送順序の欄は三つしか示されていないが、十個以上の最適搬送順序が保存される場合もある。例えば、
図12では、11個、5個、14個の最適搬送順序が羅列されている。以上より、例えば、
図7の右側の「入力・出力」で示すように、搬入順序制御部13が「1階:3個、2階:2個、3階:2個、4階:3個」という階数分布について最適な搬入順序を決定する場合、当該階数分布をパターンテーブルに入力する。すると、搬入順序制御部13は、パターンテーブルから、最適搬入順序と、最短搬送時間を出力情報として取得する。これにより、搬入順序制御部13は、パターンテーブルから取得した最適搬入順序を搬入順序として決定する。
【0031】
次に、搬入順序制御部13が、基準個数以上の搬送物150の搬入順序を決定する場合の制御内容について説明する。この場合、搬入順序制御部13は、一グループ当たり基準個数以下となるように、各搬送物150を複数のグループに分割する。そして、搬入順序制御部13は、パターンテーブルに基づいて、グループの搬送物150の搬入順序をそれぞれ決定する。搬入順序制御部13は、線形計画法を用いて、各搬送物150を複数のグループに分割する。線形計画法とは、いくつかの一次式で表わされる制約条件を満たし、かつ一次式で表わされる目的関数を最適化(最大化・最小化)する解を求める数学的手法のことである。線形計画法は、限られた資源を最大限に利用したい場合、あるいは最小の費用で目的を達成したいような場合、すなわち最適資源を配分する際に用いられる手法である。搬入順序制御部13は、搬入する階数分布が与えられたとき、搬送時間の合計が最小となるようにグループ分けを行う。
【0032】
図9及び
図10を参照して、グループへの分割の手順の一例について説明する。ここでは、「1階:8個、2階:4個、3階:8個、4階:8個」という階数分布を分割対象とする。当該階層分布の搬送物150の合計は、基準個数である10個よりも多い。当該階数分布は、パターンテーブルには保存されていない。搬入順序制御部13は、パターンテーブルに基づいて条件表を作成し、当該条件表を定式化して演算することで、最適なグループ分けを行う。
【0033】
具体的に、
図9の左側の図に示すように、搬入順序制御部13は、パターンテーブルを参照して、条件表を読み出すと共に、今回の分割対象となる階数分布を読み込む。条件表では、パターンテーブルで「0~1000」でナンバリングされた階数分布(10個以下の階数分布)の各階数の搬送物150の個数と、分割対象となる階数分布の各階数の搬送物150の個数とが、同じ列に配置される。また、パターンテーブルの「0~1000」の階数分布(10個以下の階数分布)の搬送時間が同じ列に配置される。搬入順序制御部13は、条件表を定式化することで、
図9の右側の図のような式を作成する。当該式では、ナンバリングされた階数分布の分布を「x
n」と置く。なお、ここでのnには、各階数分布のナンバーが入る。「制約」の欄の一段目の式は四階の式であり、二段目は三階の式であり、三段目は二階の式であり、四段目は一階の式である。「目的」の欄の式は、搬送時間の式である。搬入順序制御部13は、「目的」の式が最小となるように、計算を行う。
【0034】
搬入順序制御部13は、
図9の右側の式を、所定のプログラミングを用いて計算する。採用するプログラミングは、特に限定されず公知のものを用いればよいが、例えば線形計画法ソルバーとして、「MATLAB(登録商標)スクリプト」などが採用されてよい。これにより、搬入順序制御部13は、グループ分けの最適解を取得することができる。例えば、
図10に示すように、「1階:8個、2階:4個、3階:8個、4階:8個」のグループ分けの最適解として、「グループ1:No.X」、「グループ2:No.Y」、「グループ3:No.Z」が得られる。次に、搬入順序制御部13は、パターンテーブルから、「0~1000」でナンバリングされた階数分布の中から、「No.X」、「No.Y」、「No.Z」の最適搬入順序を読み出す。搬入順序制御部13は、読み出した三つの最適搬入順序を「グループ1、グループ2、グループ3の順で接続する。以上により、搬入順序制御部13は、最適搬入順序を決定する。
【0035】
図11に示すように、仕分け装置1は、基準個数以上の個数についても、各階数分布に対して
図9及び
図10で説明したようなグループ分けを用いて、最適搬入順序を計算しておき、パターンテーブルとして保存してよい。例えば、32個の階数分布まで、パターンテーブル化してよい。この場合、搬入順序制御部13は、32個以下の搬送物150であれば、拡張パターンテーブルを用いて、直ちに最適搬入順序を決定することができる。なお、拡張パターンテーブルして、階数分布の搬送物150の個数を増やした場合、拡張後の個数が基準個数となる。ここでは、基準個数が32個となる。
【0036】
なお、前述のようなグループ分けを行って基準個数以上の階数分布について最適搬入順序を求める場合、グループ分け以降も自由度が残る。例えば、
図12に示すように、分割後のグループ1は最適搬入順序を11個有しており、グループ2は最適搬入順序を5個有しており、グループ3は最適搬入順序を14個有している。また、グループ1、グループ2、グループ3の三つのグループに分割した場合、順序の組み合わせとして六個の組み合わせが存在する。これらの組み合わせを掛け合わせると、グループ分けを行った後も、合計4620通りの組み合わせが残存する。従って、拡張パターンテーブルを作成する際は、これらの組み合わせの中から最適解を予め計算した上で、パターンテーブルに保存する。
【0037】
拡張パターンテーブルを作成する場合であっても、個数が増えすぎると予め全パターンについて計算して保存することが難しい場合がある。例えば、搬入順序制御部13は、32個より多い搬送物150に対しては、拡張パターンテーブルを用いて、32個以下のグループに分割してよい。このとき、分割した各グループが、最適搬入順序を複数有しているので、それらの中のどの最適搬入順序を採用するかを決定する必要がある。
【0038】
これに対して、搬入順序制御部13は、一のグループにおいて、同率に評価される複数の搬入順序(すなわち、複数の最適搬入順序)を取得した場合、搬入順序の端部における順序パターンを抽出し、他のグループの順序パターンと連結させて連結順序パターンを作成する。また、搬入順序制御部13は、連結順序パターンとパターンテーブルのデータとを比較することで、一のグループにおける搬入順序を決定する。なお、以降の説明においては、同率解の個数は、データテーブルに登録されている最適搬入順序の数を意味する。当該連結順序パターンとパターンテーブルのデータとのマッチ度を評価する。なお、理想的な順序リストなどを保持しておき、連結順序パターンを理想的な順序リストと比較してもよい。
【0039】
例えば、
図13の上側の図に示すように、搬入順序制御部13は、階数分布をグループA(同率解44個)、グループB(同率解44個)、グループC(同率解5個)、及びグループD(同率解20個)に分割する。ここでは、グループA、グループB、グループC、グループDの順で最適搬入順序を連結するものとする。
【0040】
搬入順序制御部13が、どのようにして各グループの複数の最適搬入順序の中から、一つの最適搬入順序を決定するかについて説明する。まず、搬入順序制御部13は、一番目のグループAの一列目の最適搬入順序LAを選択し、当該最適搬入順序LAの後端部の四つ分の順序パターンを抽出する。次に、搬入順序制御部13は、二番目のグループBの一列目の最適搬入順序LBを選択し、当該最適搬入順序LBの前端部の四つ分の順序パターンを抽出する。そして、搬入順序制御部13は、最適搬入順序LAの後端部の順序パターンと、最適搬入順序LBの前端部の順序パターンとを連結させて、連結順序パターンPABを作成する。搬入順序制御部13は、連結順序パターンPABをグループAの44個の最適搬入順序に照会させ、同じ順序パターンが存在しているかを検索する。搬入順序制御部13は、連結順序パターンPABと同じ順序パターンを最適搬入順序中で発見したため、一列目の最適搬入順序LAをグループAの搬入順序として決定し、一列目の最適搬入順序LBをグループBの搬入順序として決定している。
【0041】
次に、搬入順序制御部13は、二番目のグループBについて、決定された一列目の最適搬入順序LBの後端部の四つ分の順序パターンを抽出する。搬入順序制御部13は、三番目のグループCの一列目の最適搬入順序LCを選択し、当該最適搬入順序LCの前端部の四つ分の順序パターンを抽出する。そして、搬入順序制御部13は、前述と同趣旨の連結順序パターンP
BCを作成し、グループAの44個の最適搬入順序に照会する。ここで、搬入順序制御部13は、連結順序パターンP
BCを発見できなかったら、グループCの最適搬入順序LCを一列切り替え、一列目の最適搬入順序LB及び二列目の最適搬入順序LCの連結順序パターンP
BCを検索する。これでも連結順序パターンP
BCを発見できなかったら、搬入順序制御部13は、グループCの最適搬入順序LCを一列切り替え、一列目の最適搬入順序LB及び三列目の最適搬入順序LCの連結順序パターンP
BCを検索する。
図13の例では、ここで連結順序パターンP
BCを発見したため、搬入順序制御部13は、三列目の最適搬入順序LCをグループCの搬入順序として決定する。
【0042】
次に、搬入順序制御部13は、三番目のグループCについて、決定された三列目の最適搬入順序LCの後端部の四つ分の順序パターンを抽出する。搬入順序制御部13は、四番目のグループDの一列目の最適搬入順序LDを選択し、当該最適搬入順序LDの前端部の四つ分の順序パターンを抽出する。そして、搬入順序制御部13は、前述と同趣旨の連結順序パターンP
CDを作成し、グループAの44個の最適搬入順序に照会する。ここで、搬入順序制御部13は、グループDの最適搬入順序LDを全て切り替えても連結順序パターンP
CDを発見できなかった場合、端部の順序パターンの数を一つ減らして、連結順序パターン中の数を八個から六個とし、検索条件を緩和する。搬入順序制御部13は、緩和した連結順序パターンP
CDにて検索を行う。搬入順序制御部13は、検索条件を緩和してグループDの最適搬入順序LDを全て切り替えても連結順序パターンP
CDを発見できなかった場合、端部の順序パターンの数を更に一つ減らして、連結順序パターン中の数を六個から四個とし、検索条件を更に緩和する。搬入順序制御部13は、更に緩和した連結順序パターンP
CDにて検索を行う。
図13の例では、搬入順序制御部13は、連結順序パターンP
CDを四個とすることで、六列目の最適搬入順序LDにて、発見できている。従って、搬入順序制御部13は、六列目の最適搬入順序LDをグループDの搬入順序として決定する。
【0043】
図14を参照して、仕分け装置1の制御部10の処理内容の一例について説明する。
図14に示すように、搬入順序制御部13は、搬入されてくる搬送物150の階数分布を取得する(ステップS10)。次に、搬入順序制御部13は、ステップS10で取得した階数分布の搬送物150の合計の個数が基準個数より多いか否かを判定する(ステップS20)。ステップS20において、基準個数より多いと判定された場合、搬入順序制御部13は、階数分布を複数のグループに分割する(ステップS30)。そして、搬入順序制御部13は、分割された各グループについて、パターンテーブルに基づいて搬入順序を決定する(ステップS40)。これにより、搬入される搬送物150に対しての搬入順序が決定される。なお、ステップS20において、基準個数以下であると判定された場合、搬入順序制御部13は、グループ分けを行うことなく、搬入順序を決定する。ステップS40の後、経路探索部12は、決定された搬送物の搬入順序に基づいて、各搬送物150の経路探索を行うと共に、探索した経路にて仕分けを行う(ステップS50)。以上により、
図14の処理が終了する。なお、次の搬送物150が搬入されたら、再び
図14の処理が実行される。
【0044】
次に、本実施形態に係る仕分け装置1の作用・効果について説明する。
【0045】
仕分け装置1において、搬入順序制御部13は、予め準備されたパターンテーブルに基づいて、仕分け部31に対する搬送物の搬入順序を制御する。パターンテーブルは、所定の基準個数の搬送物に関して、それぞれの搬送物の搬送先をリスト化した複数のパターンと、各パターンについての搬入順序の情報とを紐付けたデータである。そのため、搬入順序制御部13は、基準個数以下の搬送物については、予め準備されたパターンテーブルに基づいて、速やかに搬入順序を決定することができる。また、搬入順序制御部13は、基準個数以上の搬送物の搬入順序を決定する場合、一グループ当たり基準個数以下となるように、各搬送物を複数のグループに分割し、パターンテーブルに基づいて、グループの搬送物の搬入順序をそれぞれ決定する。各グループの搬送物の個数は基準個数以下であるため、搬入順序制御部13は、パターンテーブルに基づいて各グループの搬入順序を速やかに決定することができる。そして、搬入順序制御部13は、各グループの搬入順序を連結することで、全体の個数に対する搬入順序を速やかに決定できる。このように、搬入物が多数となる場合でも、予め準備されたパターンテーブルを用いて速やかに搬入順序を決定する事が可能となる。以上より、適切な搬入順序にて、搬送物を搬入することができる。
【0046】
搬入順序制御部13は、線形計画法を用いて、各搬送物を複数のグループに分割してよい。このように、搬入順序制御部13が、最適化された解を求めるために有効に用いられる線形計画法を用いることで、搬送時間の合計が小さくなったり、搬送能力が最大化となるようなグループ分けを行うことが可能となる。
【0047】
搬入順序制御部13は、一のグループにおいて、同率に評価される複数の搬入順序を取得した場合、搬入順序の端部における順序パターンを抽出し、他のグループの順序パターンと連結させて、当該連結順序パターンと所定のパターン(パターンテーブルや、理想的な順序リストなど)とを比較することで、一のグループにおける搬入順序を決定してよい。この場合、搬入順序制御部13は、グループ間の連結順序パターンが適切なパターンとなるように、複数の搬入順序の中から一つの搬入順序を選択することができる。
【0048】
基準個数は、仕分け部が処理可能な搬送物の個数より大きい値に設定されてよい。この場合、多数の搬送物が連続的に搬入されてきたとしても、搬入順序制御部13は、基準個数以下の個数である、仕分け部の処理能力に応じた個数の搬送物の最適順序の決定の繰り返しと仮定することができる。
【0049】
本発明は、上述の実施形態に限定されない。
【0050】
例えば、仕分け装置が適用されるシステムは、
図1に示す倉庫システムに限定されない。また、仕分け部の搬送機は、
図2に示すような交互に上下動するような一対の収容棚を有するタイプのものでなくてよい。例えば、ロータリー式の搬送機(収容棚が一段ずつ一定方向に周回移動するとともに、収容棚が周回移動しない際には、搬送物が収容棚間で移動可能な搬送機)を採用してよい。
【0051】
また、グループに分割するための演算方法として線形計画法を用いたが、手法は限定されず、例えば、分割ルールを予め設定し、ルールベースにより分割などの手法を用いてよい。その際は、経験的や統計的に良いルールを構築しておくのが好ましい。
【符号の説明】
【0052】
1…仕分け装置、10…制御部、13…搬入順序制御部、21…搬入コンベア(搬入手段)、22…搬送機、23…搬出コンベア(搬出手段)、30…搬入口、31・・仕分け部、32…搬出口。