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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-16
(45)【発行日】2024-07-24
(54)【発明の名称】情報処理システム、および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/01 20230101AFI20240717BHJP
   G06Q 50/40 20240101ALI20240717BHJP
【FI】
G06Q30/01
G06Q50/40
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2021083400
(22)【出願日】2021-05-17
(65)【公開番号】P2022176791
(43)【公開日】2022-11-30
【審査請求日】2023-03-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐久間 智
【審査官】松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-132960(JP,A)
【文献】特開2003-006407(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一制御部を有する車両と、
前記車両と通信可能なサーバであって、第二制御部および前記第二制御部に接続する記憶部を有するサーバと、
を備える情報処理システムであって、
前記第一制御部は、前記車両を特定するための情報である車両IDを前記サーバに送信し、
前記記憶部は、前記車両IDと、前記車両において提供されるサービスを契約した第一ユーザに関する情報と、が関連付けられた情報を記憶し、
前記第二制御部は、
前記送信された車両IDを前記車両から受信し、
前記受信した車両IDに関連付けられた前記第一ユーザに関する情報を前記記憶部から抽出し、
前記抽出した第一ユーザに関する情報を前記車両へ送信し、
前記第一制御部は、さらに、
前記第一ユーザに関する情報を前記サーバから受信し、
前記受信した第一ユーザに関する情報を前記車両のディスプレイに表示させ、
前記サービスの契約を解除する旨の操作に関する情報を取得
前記サービスの契約を解除する旨の操作に関する情報を取得した場合に、前記一ユーザとは異なる第二ユーザが前記契約を解除するときの依頼に関する情報を、前記ィスプレイに表示させること
を実行する
情報処理システム
【請求項2】
前記第一制御部は、
前記サービスの契約を解除する旨の操作が前記第一ユーザから行われたものか確認するときに前記ディスプレイに表示させる画面に、前記依頼に関する情報を表示させる、
請求項1に記載の情報処理システム
【請求項3】
前記第一制御部は、
前記第一ユーザが前記契約を解除するためにアカウントまたはパスワードを入力すると
きに前記ディスプレイに表示させる画面に、前記依頼に関する情報を表示させる、
請求項1または2に記載の情報処理システム
【請求項4】
前記第一制御部は、
前記依頼に関する情報に、電話番号に関する情報を含む、
請求項1から3の何れか1項に記載の情報処理システム
【請求項5】
前記第一制御部は、
前記依頼に関する情報に、前記契約の解除を依頼可能なURLに関する情報を含む、
請求項1から4の何れか1項に記載の情報処理システム
【請求項6】
前記第一制御部は、
前記第一ユーザに関する情報を、前記サービスのメニュー画面に表示させる、
請求項1から5の何れか1項に記載の情報処理システム
【請求項7】
前記第一制御部は、
前記第一ユーザに関する情報として、前記第一ユーザのEメールアドレスに関する情報を前記ディスプレイに表示させる、
請求項1から6の何れか1項に記載の情報処理システム
【請求項8】
前記第一制御部は、
前記第一ユーザに関する情報として、前記第一ユーザの氏名またはニックネームに関する情報を前記ディスプレイに表示させる、
請求項1から6の何れか1項に記載の情報処理システム
【請求項9】
車両が有する第一コンピュータおよび前記車両に通信可能なサーバが有する第二コンピュータが実行する情報処理方法であって、
前記第一コンピュータが、前記車両を特定するための情報である車両IDを前記サーバに送信し、
前記第二コンピュータは、
前記車両IDと、前記車両において提供されるサービスを契約した第一ユーザに関する情報と、が関連付けられた情報を記憶し、
前記送信された車両IDを前記車両から受信し、
前記受信した車両IDに関連付けられた前記第一ユーザに関する情報を抽出し、
前記抽出した第一ユーザに関する情報を前記車両へ送信し、
前記第一コンピュータは、さらに、
前記第一ユーザに関する情報を前記第二コンピュータから受信し、
前記受信した第一ユーザに関する情報を前記車両のディスプレイに表示させ、
前記サービスの契約を解除する旨の操作に関する情報を取得
前記サービスの契約を解除する旨の操作に関する情報を取得した場合に、前記一ユーザとは異なる第二ユーザが前記契約を解除するときの依頼に関する情報を、前記ィスプレイに表示させること
を実行する情報処理方法。
【請求項10】
前記第一コンピュータが、
前記サービスの契約を解除する旨の操作が前記第一ユーザから行われたものか確認するときに前記ディスプレイに表示させる画面に、前記依頼に関する情報を表示させる、
請求項に記載の情報処理方法。
【請求項11】
前記第一コンピュータが、
前記第一ユーザが前記契約を解除するためにアカウントまたはパスワードを入力するときに前記ディスプレイに表示させる画面に、前記依頼に関する情報を表示させる、
請求項または10に記載の情報処理方法。
【請求項12】
前記依頼に関する情報に、電話番号に関する情報を含む、
請求項から11の何れか1項に記載の情報処理方法。
【請求項13】
前記依頼に関する情報に、前記契約の解除を依頼可能なURLに関する情報を含む、
請求項から12の何れか1項に記載の情報処理方法。
【請求項14】
前記第一コンピュータが、
前記第一ユーザに関する情報を、前記サービスのメニュー画面に表示させる、
請求項9から13の何れか1項に記載の情報処理方法。
【請求項15】
前記第一コンピュータが、
前記第一ユーザに関する情報として、前記第一ユーザのEメールアドレスに関する情報を前記ディスプレイに表示させる、
請求項9から14の何れか1項に記載の情報処理方法。
【請求項16】
前記第一コンピュータが、
前記第一ユーザに関する情報として、前記第一ユーザの氏名またはニックネームに関する情報を前記ディスプレイに表示させる、
請求項9から14の何れか1項に記載の情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理システム、および情報処理方に関する。
【背景技術】
【0002】
移動体通信を利用して様々なサービス(テレマティックスサービス)を利用することができる。例えば、運転者の運転に関連する運転関連情報を車載端末から通信回線を介してサーバに送信し、サーバで運転関連情報に基づいて運転者の運転状況を判定するとともに、判定結果に基づいて保険会社端末で自動車保険料を算出することが知られている(例えば、特許文献1)。このようなテレマティックスサービスを契約すると、契約した情報が車両またはサーバに記憶されるため、その後は契約に関する情報を入力せずともテレマティックサービスを利用することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-149984号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
テレマティックサービスを契約した一次ユーザが、テレマティックサービスを解約せずに車両を売却することがある。サービスを解約するためには、例えばパスワード等の入力が必要になるため、パスワード等を知らない二次ユーザが契約を解除することは困難である。したがって、中古車を購入した二次ユーザがテレマティックサービスを利用できない虞がある。
【0005】
本開示の目的は、車両の前の所有者がテレマティクスサービスを契約していた場合に、その契約の解除を促進させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の態様の一つは、
車両において提供されるサービスの契約を解除する旨の操作に関する情報を取得することと、
前記サービスの契約を解除する旨の操作に関する情報を取得した場合に、前記サービスを契約した第一ユーザとは異なる第二ユーザが前記契約を解除するときの依頼に関する情報を、前記車両のディスプレイに表示させることと、
を実行する制御部を備える情報処理装置である。
【0007】
本開示の態様の一つは、
コンピュータが、
車両において提供されるサービスの契約を解除する旨の操作に関する情報を取得することと、
前記サービスの契約を解除する旨の操作に関する情報を取得した場合に、前記サービスを契約した第一ユーザとは異なる第二ユーザが前記契約を解除するときの依頼に関する情報を、前記車両のディスプレイに表示させることと、
を実行する情報処理方法である。
【0008】
本開示の態様の一つは、
車両において提供されるサービスの契約を解除する旨の操作に関する情報を取得するこ
とと、
前記サービスの契約を解除する旨の操作に関する情報を取得した場合に、前記サービスを契約した第一ユーザとは異なる第二ユーザが前記契約を解除するときの依頼に関する情報を、前記車両のディスプレイに表示させることと、
を実行する制御部を備える車両である。
【0009】
また、本開示の他の態様は、上記の情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、または、そのプログラムを非一時的に記憶した記憶媒体である。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、車両の前の所有者がテレマティクスサービスを契約していた場合に、その契約の解除を促進させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施形態に係るシステムの概略構成を示す図である。
図2】実施形態に係るシステムを構成する車両、ユーザ端末、サーバ、及び、サポート端末のそれぞれの構成の一例を概略的に示すブロック図である。
図3】サーバの機能構成を例示した図である。
図4】車両情報DBに格納される車両情報のテーブル構成を例示した図である。
図5】車両の機能構成を例示した図である。
図6】車両の起動後に、タッチパネルに表示されるコネクテッドメニューの一例を示した図である。
図7】サービスメニューを表示した画面を例示した図である。
図8】解約のための認証画面を例示した図である。
図9】サービスを解約するための画面を例示した図である。
図10】解約のための認証画面に、二次ユーザが解約を依頼するためのタッチボタンを表示させた場合の図である。
図11図10の「解約を依頼する」と記載されたタッチボタンをタップした後に表示される画面の一例を示した図である。
図12】システムの全体の処理を示すシーケンス図である。
図13】サーバがユーザにテレマティクスサービスを提供する処理のフローチャートである。
図14】車両における処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の態様の一つである情報処理装置は、車両において提供されるサービスの契約を解除する旨の操作に関する情報を取得することと、サービスの契約を解除する旨の操作に関する情報を取得した場合に、サービスを契約した第一ユーザとは異なる第二ユーザが契約を解除するときの依頼に関する情報を、車両のディスプレイに表示させることと、を実行する制御部を備える。
【0013】
サービスは、例えばテレマティクスサービスである。サービスには、天気予報、ニュース、または、渋滞情報などを車両内のディスプレイに表示させるものや、車両に備わる機器をユーザの端末を用いて遠隔操作するもの、車両の位置情報をユーザの端末に送信するものなどを例示できる。サービスの一部または全部を利用するためには契約をする必要がある。サービスの契約とは、例えば、ユーザが毎月の利用料金を支払うことで、コンテンツを利用することができる契約である。この契約は、ユーザが行ってもよいし、車両の販売店が行ってもよい。また、契約は、例えば、サービスを提供している企業と結んでもよい。
【0014】
一次ユーザは、例えば、車両の前の所有者であって、サービスの契約をしたユーザである。一次ユーザは、車両を譲り渡す前に、サービスを契約しており、サービスの契約を解除せずに車両を譲り渡している。サービスの契約時には、例えば、パスワード、暗証番号、または、ユーザアカウント等が設定される。ここで、ユーザの利便性を向上させるため、パスワード等を一度入力すればその後はこれらの入力なしにサービスを利用可能であってもよい。別法として、サービスを利用する度にパスワード等の入力を求めてもよい。ただし、サービスの解約のリクエストは、正規のユーザからのリクエストであることを確認するために、パスワード等の入力が求められる。
【0015】
二次ユーザは、例えば、一次ユーザがサービスを契約した車両を譲り受けたユーザである。二次ユーザは、サービスに対応するパスワード等が分からないため、二次ユーザ自身が契約を解除することは困難である。また、一次ユーザが結んだ契約を二次ユーザが勝手に解除することは問題になり得る。
【0016】
そこで、制御部は、まず、車両において提供されるサービスの契約を解除する旨の操作に関する情報を取得する。この操作に関する情報は、第一ユーザまたは第二ユーザが、契約を解除することを望んでいることが判断可能な情報である。例えば、操作に関する情報には、ユーザが解約のためのタッチボタンをタップしたときに出力される情報が含まれる。
【0017】
次に、制御部は、サービスの契約を解除する旨の操作に関する情報を取得した場合に、サービスを契約した第一ユーザとは異なる第二ユーザが契約を解除するときの依頼に関する情報を、車両のディスプレイに表示させる。第二ユーザが契約を解除するときの依頼は、例えば、第一ユーザに代わって契約を解除可能な人、端末、または、サーバなどに対して行われる依頼である。第二ユーザが契約の解除を依頼することにより、サービスの契約が解除され得る。したがって、第二ユーザは、パスワード等が分からなくても、サービスの契約を解除することが可能となる。また、契約の解除の依頼先がディスプレイに表示されるので、第二ユーザが自身で依頼先を調べることなく、直ぐに契約の解除を依頼することができる。このようにして、契約の解除を促進させることができる。
【0018】
以下、図面に基づいて、本開示の実施の形態を説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本開示は実施形態の構成に限定されない。また、以下の実施形態は可能な限り組み合わせることができる。
【0019】
<第1実施形態>
図1は、本実施形態に係るシステム1の概略構成を示す図である。システム1は、車両10の購入時にユーザ端末20においてテレマティクスサービス(以下、単にサービスともいう。)の契約をした車両10において、その契約の解除に関する情報を車両10に備わるディスプレイに表示させるシステムである。サービスの契約時には、ユーザに関する情報と車両10に関する情報とが紐付けされて、車両10またはサーバ30に記憶される。
【0020】
ここで、車両10の最初の所有者(一次ユーザ)がサービスの解約を行わずに車両10を売却した場合には、車両10またはサーバ30に一次ユーザが契約したときの情報が残る。この状態では、次に車両10を購入したユーザ(二次ユーザ)がサービスの契約をしようとしても、契約ができない場合がある。この場合、二次ユーザがサービスを利用できない虞がある。また、例えば、一次ユーザが、車両10の位置情報をユーザ端末20に通知するサービスを契約していた場合には、二次ユーザの位置情報が一次ユーザに知られる虞がある。
【0021】
これに対して本開示では、車両10のディスプレイにサービスの契約を解除するときの依頼に関する情報を表示させる。ディスプレイには、例えば、一次ユーザがした契約の解除を望む二次ユーザが契約の解除を依頼するための連絡先を表示させる。この連絡先は、例えば、サポートセンターの電話番号、FAX番号、Eメールアドレス、または、URL(Uniform Resource Locator)等である。そして、ユーザは、サポートセンターに対して、一次ユーザの契約の解除を依頼する。サポートセンターでは、従業員(以下、サポート員ともいう。)がサポート端末40を操作することにより、一次ユーザの契約が解除される。なお、サポートセンターからサーバ30へ契約の解除を依頼してもよい。また、別法として、車両10のディスプレイに、依頼に関する情報として、サーバ30に契約の解除を依頼するためのURLが表示されてもよい。そして、車両10またはユーザ端末20からそのURLにアクセスして所定の入力をすることで、サーバ30に対して契約の解除を依頼してもよい。さらに別法として、車両10のディスプレイに、サービスの契約を解除するときの依頼に関する情報として、契約の解除を依頼するためのタッチボタンを表示させてもよい。このタッチボタンをタップすることにより、例えばサーバ30に契約の解除を依頼するための情報が送信されてもよい。
【0022】
図1の例では、システム1は、車両10、ユーザ端末20、サーバ30、及び、サポート端末40を含む。ユーザ端末20は車両10の所有者、または、販売店の従業員が利用する端末である。例えば、ユーザが販売店にサービスの契約または解約を依頼することもできる。また、車両10は、ユーザが所有する車両である。この車両10の前の所有者は、車両10においてサービスを受けるための契約をしている。サポート端末40は、サポート員が利用する端末である。
【0023】
車両10、ユーザ端末20、サーバ30、及び、サポート端末40は、ネットワークN1によって相互に接続されている。なお、ネットワークN1は、例えば、インターネット等の世界規模の公衆通信網でありWAN(Wide Area Network)やその他の通信網が採用されてもよい。また、ネットワークN1は、携帯電話等の電話通信網、Wi-Fi(登録商標)等の無線通信網を含んでもよい。
【0024】
図2に基づいて、車両10、ユーザ端末20、サーバ30、及び、サポート端末40のハードウェア構成について説明する。図2は、本実施形態に係るシステム1を構成する車両10、ユーザ端末20、サーバ30、及び、サポート端末40のそれぞれの構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【0025】
サーバ30は、一般的なコンピュータの構成を有している。サーバ30は、車両10に乗っているユーザに対してサービスを提供する。サーバ30は、プロセッサ301、主記憶部302、補助記憶部303、及び、通信部304を有する。これらは、バスにより相互に接続される。
【0026】
プロセッサ301は、CPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)等である。プロセッサ301は、サーバ30を制御し、様々な情報処理の演
算を行う。主記憶部302は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等である。補助記憶部303は、EPROM(Erasable Programmable ROM)、ハ
ードディスクドライブ(HDD、Hard Disk Drive)、リムーバブルメディア等である。
補助記憶部303には、オペレーティングシステム(Operating System :OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納される。補助記憶部303に格納されたプログラムをプロセッサ301が主記憶部302の作業領域にロードして実行し、このプログラムの実行を通じて各構成部等が制御される。これにより、所定の目的に合致した機能をサーバ30が実現する。主記憶部302および補助記憶部303は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体である。なお、サーバ30は、単一のコンピュータであってもよいし、複数台の
コンピュータが連携したものであってもよい。また、補助記憶部303に格納される情報は、主記憶部302に格納されてもよい。また、主記憶部302に格納される情報は、補助記憶部303に格納されてもよい。
【0027】
通信部304は、ネットワークN1経由で車両10、ユーザ端末20、及び、サポート端末40と通信を行う手段である。通信部304は、例えば、LAN(Local Area Network)インターフェースボード、無線通信のための無線通信回路である。LANインターフェースボードや無線通信回路は、ネットワークN1に接続される。
【0028】
次に、ユーザ端末20について説明する。ユーザ端末20は、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、個人情報端末、ウェアラブルコンピュータ(スマートウォッチ等)、パーソナルコンピュータ(Personal Computer、PC)といった小型のコンピュータである。ユーザ端末20は、プロセッサ201、主記憶部202、補助記憶部203、入力部204、出力部205、及び、通信部206を有する。これらは、バスにより相互に接続される。プロセッサ201、主記憶部202、補助記憶部203、及び、通信部206については、サーバ30のプロセッサ301、主記憶部302、補助記憶部303、及び、通信部304と同様であるため、説明を省略する。
【0029】
入力部204は、ユーザが行った入力操作を受け付ける手段であり、例えば、タッチパネル、マウス、キーボード、または、マイク等である。出力部205は、ユーザに対して情報を提示する手段であり、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、EL(Electroluminescence)パネル、スピーカ、ランプ等である。入力部204及び出力部205は
、1つのタッチパネルディスプレイとして構成してもよい。
【0030】
次に、車両10について説明する。車両10は、プロセッサ101、主記憶部102、補助記憶部103、タッチパネル104、スピーカ105、及び、通信部106を有する。これらは、バスにより相互に接続される。プロセッサ101、主記憶部102、補助記憶部103、及び、通信部106については、ユーザ端末20のプロセッサ201、主記憶部202、補助記憶部203、及び、通信部206と同様であるため、説明を省略する。なお、車両10のプロセッサ101、または、サーバ30のプロセッサ301は、本開示に係る制御部の一例である。また、車両10の主記憶部102若しくは補助記憶部103、または、サーバ30の主記憶部302若しくは補助記憶部303は、本開示に係る記憶部の一例である。
【0031】
タッチパネル104は、ユーザが行った入力操作を受け付ける手段であり、ユーザに対して情報を提示する手段でもある。タッチパネル104には、ディスプレイ(例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、または、EL(Electroluminescence)パネル等)が
含まれる。スピーカ105は、車内に音を流す装置である。
【0032】
次に、サポート端末40について説明する。サポート端末40は、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、個人情報端末、ウェアラブルコンピュータ(スマートウォッチ等)、パーソナルコンピュータ(Personal Computer、PC)といった小型のコンピュータである。サポート端末40は、プロセッサ401、主記憶部402、補助記憶部403、入力部404、出力部405、及び、通信部406を有する。これらは、バスにより相互に接続される。これらは、ユーザ端末20のプロセッサ201、主記憶部202、補助記憶部203、入力部204、出力部205、及び、通信部206と同様であるため、説明を省略する。
【0033】
次に、サーバ30の機能について説明する。図3は、サーバ30の機能構成を例示した図である。サーバ30は、機能構成要素として、制御部31、及び、車両情報DB32を
備える。サーバ30のプロセッサ301は、主記憶部302上のコンピュータプログラムにより、制御部31の処理を実行する。なお、制御部31の処理の一部は、ネットワークN1に接続される他のコンピュータにより実行されてもよい。
【0034】
車両情報DB32は、プロセッサ301によって実行されるデータベース管理システム(Database Management System、DBMS)のプログラムが、補助記憶部303に記憶されるデータを管理することで構築される。車両情報DB32は、例えば、リレーショナルデータベースである。
【0035】
制御部31は、ユーザ端末20から利用開始要求を受信する。利用開始要求は、サービスの契約を結ぶ要求である。利用開始要求には、車両10に関する情報及びユーザに関する情報が含まれる。制御部31は、利用開始要求を受信すると、利用開始処理を実行する。利用開始処理において、ユーザに関する情報を車両10に関する情報と紐付けして車両情報DB32に格納する。ユーザに関する情報には、ユーザの氏名、住所、Eメールアドレス、パスワード、及び、電話番号など、ユーザを特定したりユーザに連絡したりすることが可能な情報が含まれる。
【0036】
図4は、車両情報DB32に格納される車両情報のテーブル構成を例示した図である。車両情報テーブルは、車両ID、ユーザアカウント、パスワード、氏名、住所、電話番号、及び、契約コンテンツの各フィールドを有する。車両IDフィールドには、車両10を特定するための情報(車両ID)が入力される。ユーザアカウントフィールドには、ユーザを特定するための情報(ユーザアカウント)が入力される。ユーザアカウントには、例えば、ユーザのEメールアドレスが用いられる。パスワードフィールドには、ユーザまたは制御部31が設定したパスワードが入力される。このパスワードは、ユーザがサービスを利用するとき、又は、サービスの契約を解除するときに入力が要求される。氏名フィールドには、ユーザの氏名が入力される。住所フィールドには、ユーザの住所が入力される。電話番号フィールドには、ユーザの電話番号が入力される。契約コンテンツフィールドには、ユーザが契約しているコンテンツを判断可能な情報が入力される。コンテンツは、例えば、天気予報を音声で伝えるもの、ニュースを音声で伝えるもの、タッチパネル104にインターネットブラウザを表示させるもの、または、オペレータとの通話を可能にするものなどが含まれる。コンテンツの契約は、車両10の購入時に販売店で行うことができるが、その後にユーザがタッチパネル104に表示されるメニュー画面から追加することもできる。
【0037】
制御部31は、車両情報DB32に格納されている契約コンテンツに基づいて、契約コンテンツに対応した画像を車両10のタッチパネル104に表示させるための情報を車両10へ送信する。
【0038】
また、制御部31は、サービスのメニュー画面に表示させるための情報として、ユーザアカウントに関する情報を車両10へ送信する。なお、本実施形態では、サービスのメニュー画面に、ユーザアカウント(すなわち、Eメールアドレス)を表示させるが、別法として、ユーザの氏名、ニックネーム、電話番号などを表示させてもよい。また、本実施形態では、ユーザアカウントの一部を伏字にしてメニュー画面に表示させるように、ユーザアカウントに関する情報を車両10へ送信してもよい。
【0039】
次に、車両10の機能について説明する。図5は、車両10の機能構成を例示した図である。車両10は、機能構成要素として、制御部11を備える。車両10のプロセッサ101は、主記憶部102上のコンピュータプログラムにより、制御部11の処理を実行する。
【0040】
制御部11は、車両10が起動される度にサーバ30と通信する。なお、車両10の起動とは、少なくとも、コンテンツが利用可能な状態になることを含み、所謂アクセサリモード(車両10の駆動はできないが各種機器に電力が供給されるモード)になることを含む。別法として、車両10の起動には、所謂イグニッションスイッチがONになることを含んでいてもよい。さらに別法として、ユーザが車両10のスタートスイッチを押したときに、車両10が起動したと考えてもよい。
【0041】
制御部11は、車両10の起動後に、サーバ30から利用可能なコンテンツ(契約コンテンツとしてもよい。)に関する情報を受信する。この情報に基づいて、制御部11は、利用可能なコンテンツを選択可能な画面(以下、コネクテッドメニューともいう。)をタッチパネル104に表示させる。このコネクテッドメニュー画面では、利用可能なコンテンツに対応するタッチボタンが表示される。このタッチボタンをユーザがタップすることにより、制御部11は、そのコンテンツの利用の要求をサーバ30へ送信する。その要求に応じてサーバ30から送られる情報を、制御部11は、ユーザに提供する。例えば、コネクテッドメニュー画面で天気予報のタッチボタンをユーザがタップした場合には、サーバ30から車両10へ天気予報に関する情報が送られる。車両10では、例えば、制御部11が、スピーカ105から音声で天気予報を流したり、タッチパネル104に天気予報を表示させたりする。
【0042】
図6は、車両10の起動後に、タッチパネル104に表示されるコネクテッドメニューの一例を示した図である。コネクテッドメニューには、利用可能な契約コンテンツが選択可能なタッチボタンが表示される。このときには、画面上にユーザアカウントを表示させる。図6に示した例では、ユーザのEメールアドレスをユーザアカウントとして利用しており、このEメールアドレスの一部を伏字にしてタッチパネル104に表示させている。Eメールアドレスの一部を伏字にしても、ユーザ自身が利用しているEメールアドレスであれば、ユーザは自分のEメールアドレスであると認識可能である。一方、ユーザ自身のEメールアドレスとは異なるEメールアドレスが表示されている場合には、ユーザは、他人のアカウントであると認識可能である。本実施形態では、ユーザアカウントはサーバ30から送信されるが、別法として、車両10の補助記憶部103に記憶されていてもよい。
【0043】
また、コネクテッドメニューには、ユーザが契約についての内容の確認及び解約が可能なサービスメニューの画面に移動するためのタッチボタン(図6において「サービスメニュー」で示されるタッチボタン)も表示させる。ユーザが「サービスメニュー」のタッチボタンをタップして、サービスメニューを開いた場合にも、画面上にユーザアカウントを表示させる。図7は、サービスメニューを表示した画面を例示した図である。図7に示した例においても、ユーザのEメールアドレスをユーザアカウントとして利用しており、このEメールアドレスの一部を伏字にしてタッチパネル104に表示させている。なお、ユーザアカウントは、図6に示したコネクテッドメニュー及び図7に示したサービスメニューの何れか一方のメニューにのみ表示させもよい。
【0044】
図6及び図7に示したようにユーザアカウントをタッチパネル104に表示させることにより、一次ユーザの契約が解除されていないことに二次ユーザが気付くことができる。これにより、契約の解除を促進させることができる。
【0045】
サービスメニューのうち、ユーザが「解約」のボタンをタップすると、制御部11は、図8に示したサービスの解約のための認証画面をタッチパネル104に表示させる。図8は、解約のための認証画面を例示した図である。図8に示した例では、制御部11がパスワードの入力を求める画面を表示させる。ユーザがパスワードを入力した後に「ログイン」のタッチボタンをタップすると、制御部11は、車両ID、ユーザアカウント、及び、
ユーザが入力したパスワードをサーバ30に送信する。サーバ30ではユーザの認証が行われ、認証が成功するとサーバ30から図9に示した画面を表示させるための情報が送信される。この情報に基づいて、制御部11は、図9に示した画面を表示させる。図9は、サービスを解約するための画面を例示した図である。ユーザが「解約」のタッチボタンをタップすると、制御部11は、車両ID、ユーザアカウント、及び、解約の依頼の夫々に関する情報をサーバ30に送信する。この情報を受信したサーバ30は、車両IDに対応するレコードを例えば削除することにより、サービスの解約が完了する。
【0046】
一方、ユーザが二次ユーザであり、一次ユーザの契約が解除されていない場合には、図8に示した画面においてパスワードを入力することができない。しかし、図8に示した画面にはサポートセンターに連絡することを促すメッセージと、電話番号が表示されている。すなわち、二次ユーザが契約を解除するときの依頼に関する情報が示されている。ユーザは、この電話番号に電話することにより、サポートセンターに一次ユーザの契約の解除を依頼することができる。
【0047】
なお、本実施形態では、ユーザがサポートセンターに電話で契約の解除を依頼するが、別法として、ユーザがサポートセンターにEメールで契約の解除を依頼してもよい。この場合、図8に示した画面には、電話番号の代わりにサポートセンターのEメールアドレスが表示される。なお、解約の依頼を受けたサポートセンターは、すぐに契約を解除するのではなく、郵送で解約の依頼書をユーザに送付し、ユーザがこの依頼書に所定の事項を記入した後サポートセンターに返送してもよい。そして、サポートセンターにおいて返送された依頼書をチェックして、問題がない場合に解約をしてよい。また、このときに、ユーザが車両10の正規の所有者であることを証明可能な書類(例えば、車検証及び運転免許証)のコピーをサポートセンターに送付するようにしてもよい。
【0048】
また、別法として、図8に示した画面に、サポート端末40またはサーバ30に契約の解除を依頼可能なURLを表示してもよい。例えば、車両10またはユーザ端末20から所定のURLに接続して所定の情報を入力することで、契約の解除を依頼してもよい。
【0049】
このように、ユーザがパスワードを入力しなくても、契約の解除を依頼するための連絡先が表示されるため、ユーザは簡単に契約の解除を依頼することができる。
【0050】
なお、図8では、サポートセンターの連絡先が表示されている例を示したが、別法として、図10に示すように、解約を依頼するためのタッチボタンを表示させてもよい。ここで、図10は、解約のための認証画面に、二次ユーザが解約を依頼するためのタッチボタンを表示させた場合の図である。図10は、サービスの契約を解除する旨の操作が正規のユーザ(契約したユーザ)から行われたものか確認するときにタッチパネル104に表示させる画面ともいえる。図10に示したように、例えば「ご利用申し込みにお心当たりのない方は、サポートセンターに解約をお申しつけください。」との文言と共に、「解約を依頼する」と記載されたタッチボタンを表示させる。これらの表示は、ユーザが契約を解除するときの依頼に関する情報である。パスワードが分からないユーザは、「解約を依頼する」と記載されたタッチボタンをタップすることで、サーバ30またはサポート端末40に解約を依頼することができる。このときに、解約を依頼するユーザに関する情報の入力を求めてもよい。
【0051】
ここで、図11は、図10の「解約を依頼する」と記載されたタッチボタンをタップした後に表示される画面の一例を示した図である。ここでは、ユーザを特定するための情報の入力が求められる。図11では、ユーザの氏名、住所、電話番号、Eメールアドレスを入力した後に「解約を依頼する」と記載されたタッチボタンをタップすることにより、ユーザが入力した情報がサーバ30またはサポート端末40に送信される。
【0052】
サーバ30またはサポート端末40は、例えば、ユーザが入力した住所に申込書を郵送し、ユーザに申込書を記入して返送してもらう。そのときに、例えば、車検証のコピーを添付してもらうように依頼してもよい。このように住所及び車検証を確認することで、例えば、正規のユーザが知り合いに車両10を貸したときに、その知り合いが勝手にサービスを解約してしまうことを抑制できる。同様に、Eメールで車検証の画像データを送ってもらったり、所定のURLにアクセスして車検証の画像データをアップロードしてもらったりしてもよい。これらのデータは、サポート端末40の出力部405を介してサポート員が確認してもよく、サーバ30の制御部31が画像処理を行うことで確認してもよい。
【0053】
また、図11に示した「解約を依頼する」と記載されたボタンを押すことで、既存の契約の解除をするだけでなく、契約の解除を依頼したユーザを新たなユーザとして登録してもよい。この場合、車両10の制御部11は、車両ID、ユーザの氏名、住所、電話番号、及び、Eメールアドレスの夫々の情報をサーバ30に送信し、サーバ30の制御部31が、車両情報DB32にこれらの情報を格納する。
【0054】
また、上記の車検証のコピーの送付、又は、画像データの送信は必須ではなく、例えば、図11に示した「解約を依頼する」と記載されたタッチボタンを押すことにより、サーバ30またはサポート端末40へ解約を依頼するための情報が送信され、この情報に基づいて、サーバ30またはサポート端末40がサービスを解約してもよい。また、図10に示した「解約を依頼する」と記載されたタッチボタンを押すことにより、サーバ30またはサポート端末40へ解約を依頼するための情報が送信され、この情報に基づいて、サーバ30またはサポート端末40がサービスを解約してもよい。
【0055】
次に、システム1の全体の処理について説明する。図12は、システム1の全体の処理を示すシーケンス図である。図12では、一次ユーザによるサービスの契約が行われている状態で二次ユーザがサービスの解約を依頼しようとした場合を想定している。すなわち、車両情報DB32には、車両10に一次ユーザが紐付けされた情報が格納されている。また、図12では、ユーザがサーバ30に対して、サービスの解約を直接依頼する場合を想定している。
【0056】
例えば車両10の起動後にユーザがコネクテッドメニューを起動させようとしてタッチパネル104に所定の入力をすると、その入力を車両10が取得し(S11)、起動情報としてサーバ30へ送信する(S12)。起動情報には、車両IDが含まれる。起動情報を取得したサーバ30は、車両情報DB32にアクセスして車両IDに対応するレコードを抽出する。そして、そのレコードに含まれるユーザアカウント及び利用可能なコンテンツの夫々に関する情報を生成して(S13)、車両10へ送信する(S14)。
【0057】
車両10では、ユーザアカウント及び利用可能なコンテンツの夫々に関する情報が補助記憶部103に記憶されると共に、タッチパネル104に表示されるコネクテッドメニューに、ユーザアカウント及び利用可能なコンテンツを表示させる(S15)。ユーザが、図6に示した「サービスメニュー」のタッチボタンをタップし、さらに、図7に示したサービスメニューの「解約」のタッチボタンをタップすると(S16)、車両10のタッチパネル104に、図10に示した利用解約のための画面が表示される。さらに、ユーザが図10に示した「解約を依頼する」のタッチボタンをタップすると(S17)、車両10のタッチパネル104に、図11に示した解約を依頼するユーザの情報を入力するための画面が表示される(S18)。図11に示した各項目にユーザが情報を入力し、その後に「解約を依頼する」のタッチボタンをタップすると(S19)、車両ID、解約の依頼、及び、ユーザが入力した情報が、解約要求としてサーバ30へ送信される(S20)。
【0058】
サーバ30では、解約要求を受信すると、解約処理が実行される(S21)。この解約処理では、車両情報DB32の該当する車両IDのレコードを、ユーザが入力した情報で更新する。車両情報DB32の更新が終了すると、車両情報DB32にアクセスして車両IDに対応するレコードを抽出する。そして、そのレコードに含まれるユーザアカウント及び利用可能なコンテンツの夫々に関する情報を生成して(S22)、車両10へ送信する(S23)。そして、車両10では、ユーザアカウント及び利用可能なコンテンツの夫々に関する情報が補助記憶部103に記憶されると共に、タッチパネル104に表示されるコネクテッドメニューに、ユーザアカウント及び利用可能なコンテンツを表示させる(S24)。このときにタッチパネル104に表示されるユーザアカウントは、図11に示した画面において入力したEメールアドレスである。
【0059】
次に、図13は、サーバ30がユーザにテレマティクスサービスを提供する処理のフローチャートである。図13に示した処理は、サーバ30において所定の時間毎に繰り返し実行される。
【0060】
ステップS101において制御部31は、車両10から起動情報を受信したか否か判定する。ステップS101で肯定判定された場合にはステップS102へ進み、否定判定された場合には本ルーチンを終了させる。ステップS102において制御部31は、利用可能コンテンツ及びユーザアカウントを生成する。利用可能コンテンツは、ユーザが利用可能なコンテンツであり、ユーザが契約しているコンテンツである。利用可能なコンテンツは、車両情報DB32に格納されているため、制御部31は、車両IDに対応する車両情報DB32のレコードを抽出する。また、制御部31は、車両情報DB32の同じレコードに格納されているユーザアカウントを読み込む。そして、制御部31は、車両10へ送るための情報を生成する。この情報には、利用可能コンテンツ及びユーザアカウントの夫々に関する情報が含まれる。ステップS103において制御部31は、利用可能コンテンツに関する情報及びユーザアカウントに関する情報を車両10へ送信する。
【0061】
ステップS104において制御部31は、車両10からコンテンツ利用要求を受信したか否か判定する。コンテンツ利用要求は、ユーザが図6のコネクテッドメニューでタップしたコンテンツを利用する要求である。ステップS104で肯定判定された場合にはステップS105へ進み、否定判定された場合にはステップS106へ進む。ステップS105において制御部31は、要求されたコンテンツに関する情報を車両10へ送信する。例えば、天気予報が要求された場合には、天気に関する音声データまたは画像データを車両10へ送信する。
【0062】
一方、ステップS106において制御部31は、車両10から解約要求を受信したか否か判定する。解約要求は、例えば、図11に示した「解約を依頼する」のタッチボタンをユーザがタップしたときに車両10からサーバ30へ送信される。解約要求には、例えば、車両ID、解約を要求する旨の情報、及び、解約を要求したユーザに関する情報(例えば、氏名、住所、電話番号、及び、Eメールアドレス)が含まれる。なお、解約を要求したユーザに関する情報は必ずしも含む必要はない。ステップS106において肯定判定された場合にはステップS107へ進み、否定判定された場合には本ルーチンを終了させる。
【0063】
ステップS107において制御部31は、車両情報DB32を更新する。制御部31は、車両IDに対応する車両情報DB32のレコードを更新する。このときに、例えば、解約を要求したユーザに関する情報に基づいて、新たなユーザを車両情報DB32に登録してもよい。この場合、解約を要求したユーザが、サービスを契約したユーザとして登録される。このときに、車両情報DB32の契約コンテンツフィールドに格納されている契約コンテンツに関する情報が削除されるので、新たなユーザは申し込みが必要なコンテンツ
を利用できなくなる。また、別法として、車両IDに対応するレコードを車両情報DB32にから削除することで、車両10に対応するユーザアカウントを削除してもよい。これにより、契約の解除が行われるが、新たなユーザがサービスを利用する場合には、新たに契約をする必要がある。
【0064】
ステップS108において制御部31は、利用可能コンテンツ及びユーザアカウントを生成する。利用可能コンテンツは、ユーザが利用可能なコンテンツであり、ユーザが契約しているコンテンツである。利用可能なコンテンツは、車両情報DB32に格納されているため、制御部31は、車両情報DB32の情報を読み込む。しかし、上記ステップS107において利用可能コンテンツに関する情報は削除されているので、ここでは、利用可能なコンテンツがないこと示す情報が読み込まれる。また、制御部31は、車両情報DB32の車両IDに対応するユーザアカウントを読み込む。そして、制御部31は、車両10へ送るための情報を生成する。この情報には、利用可能コンテンツ及びユーザアカウントの夫々に関する情報が含まれる。ステップS109において制御部31は、利用可能コンテンツに関する情報及びユーザアカウントに関する情報を車両10へ送信する。
【0065】
次に、図14は、車両10における処理のフローチャートである。図14に示した処理は、車両10において所定の時間毎に繰り返し実行される。
【0066】
ステップS201において制御部11は、コネクテッドサービスが起動されたか否か判定する。例えば、ユーザが、タッチパネル104の所定箇所をタップすることによりコネクテッドサービスが起動される。したがって、制御部11は、タッチパネル104の所定箇所がタップされたか否かを判定してもよい。ステップS201で肯定判定された場合にはステップS202へ進み、否定判定された場合には本ルーチンを終了させる。
【0067】
ステップS202において制御部11は、サーバ30へ起動情報を送信する。起動情報は、車両IDが含まれる情報であって、コネクテッドサービスが起動されたことを示す情報である。ステップS203において制御部11は、サーバ30から利用可能コンテンツに関する情報、及び、ユーザアカウントに関する情報を受信する。ステップS204において制御部11は、コネクテッドサービスを利用するためのコネクテッドメニューをタッチパネル104に表示する。このときに、ユーザアカウントの全部または一部を併せて表示する。このコネクテッドメニューは、図6に示した画面が対応する。
【0068】
ステップS205において制御部11は、ユーザが「サービスメニュー」のタッチボタンをタップしたか否か判定する。ステップS205で肯定判定された場合にはステップS206へ進み、否定判定された場合には本ルーチンを終了させる。なお、ステップS205で否定判定された場合には、本ルーチン終了後に、ユーザがタップしたタッチボタンに応じた処理が実行される。
【0069】
ステップS206において制御部11は、サービスを利用するためのサービスメニューをタッチパネル104に表示する。このときに、ユーザアカウントの全部または一部を併せて表示する。このサービスメニューは、図7に示した画面が対応する。ステップS207において制御部11は、ユーザが「解約」のタッチボタンをタップしたか否か判定する。ステップS207で肯定判定された場合にステップS208へ進み、否定判定された場合には本ルーチンを終了させる。なお、ステップS207で否定判定された場合には、本ルーチン終了後に、ユーザがタップしたタッチボタンに応じた処理が実行される。
【0070】
ステップS208において制御部11は、解約画面をタッチパネル104に表示する。この解約画面は、図10に示した画面が対応する。なお、別法として、図8に示した画面を表示させてもよい。この場合、ユーザは自身でサポートセンターに連絡して解約を申し
込む。ステップS209において制御部11は、ユーザが「解約を依頼する」のタッチボタンをタップしたか否か判定する。ステップS209で肯定判定された場合にステップS210へ進み、否定判定された場合には本ルーチンを終了させる。なお、ユーザがパスワードを入力して「ログイン」のタッチボタンをタップした場合には、制御部11は、図9に示した画面を表示させる。そして、さらにユーザが「解約」のタッチボタンをタップした場合に、制御部11は、解約要求を生成してサーバ30へ送信する。
【0071】
ステップS210において制御部11は、解約依頼画面をタッチパネル104に表示する。この解約依頼画面は、図11に示した画面が対応する。さらに、ステップS211において制御部11は、ユーザが入力した情報であるユーザ情報を取得する。図11に示したように、ユーザには、例えば、氏名、住所、電話番号、及び、Eメールアドレスの入力が促される。ステップS212において制御部11は、ユーザが「解約を依頼する」のタッチボタンをタップしたか否か判定する。ステップS212で肯定判定された場合にステップS213へ進み、否定判定された場合には本ルーチンを終了させる。
【0072】
ステップS213において制御部11は、解約要求を生成する。ここでいう解約要求は、サーバ30へサービスの解約を要求するための情報であって、車両ID、解約を希望していることを示す情報、及び、ユーザが入力した情報が含まれる。そして、ステップS214において制御部11は、解約要求をサーバ30へ送信する。この解約要求をサーバ30が受信して処理することにより、一次ユーザがした契約を解除することができる。
【0073】
以上説明したように本実施形態によれば、既にサービスの契約がされている車両10を購入したユーザが、契約を解除するための連絡先を知ることができる。また、サービスの解約をユーザが依頼することができる。したがって、サービスの解約を促進させることができる。また、メニュー画面に、一次ユーザのユーザアカウントが表示させるため、二次ユーザが違和感を覚えることになる。これは、二次ユーザがサービスの解約を依頼する契機となる。
【0074】
<その他の実施形態>
上記の実施形態はあくまでも一例であって、本開示はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。
【0075】
本開示において説明した処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
【0076】
また、1つの装置が行うものとして説明した処理が、複数の装置によって分担して実行されてもよい。あるいは、異なる装置が行うものとして説明した処理が、1つの装置によって実行されても構わない。コンピュータシステムにおいて、各機能をどのようなハードウェア構成(サーバ構成)によって実現するかは柔軟に変更可能である。例えば、ユーザ端末20の機能の一部または全部を車両10が有していてもよい。また、サポート端末40の機能の一部または全部をサーバ30が有していてもよい。
【0077】
本開示は、上記の実施形態で説明した機能を実装したコンピュータプログラムをコンピュータに供給し、当該コンピュータが有する1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータのシステムバスに接続可能な非一時的なコンピュータ可読記憶媒体によってコンピュータに提供されてもよいし、ネットワークを介してコンピュータに提供されてもよい。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ(HDD)等)、光ディスク(CD-ROM、DVDディスク、ブルーレイディスク等)など任意のタイプのディスク、読み込み専用メ
モリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気カード、フラッシュメモリ、光学式カード、電子的命令を格納するために適した任意のタイプの媒体を含む。
【符号の説明】
【0078】
1 システム
10 車両
11 制御部
20 ユーザ端末
30 サーバ
31 制御部
40 サポート端末
101 プロセッサ
102 主記憶部
103 補助記憶部
104 タッチパネル
105 スピーカ
106 通信部
301 プロセッサ
302 主記憶部
303 補助記憶部
304 通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14