(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-16
(45)【発行日】2024-07-24
(54)【発明の名称】システム、ドアロック制御装置、ドアロック制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
E05B 49/00 20060101AFI20240717BHJP
G06Q 30/06 20230101ALI20240717BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20240717BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20240717BHJP
【FI】
E05B49/00 R
G06Q30/06
G06Q50/10
G06T7/00 510F
G06T7/00 650B
(21)【出願番号】P 2023078340
(22)【出願日】2023-05-11
(62)【分割の表示】P 2021548357の分割
【原出願日】2020-07-06
【審査請求日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】P 2019175073
(32)【優先日】2019-09-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】阿久津 樹輝
(72)【発明者】
【氏名】福里 篤司
(72)【発明者】
【氏名】渡部 大介
【審査官】砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-159768(JP,A)
【文献】国際公開第2019/003826(WO,A1)
【文献】特開2002-168025(JP,A)
【文献】特開2011-32782(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0009010(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 1/00-85/28
B60R 1/00-99/00
G06Q 10/00-99/00
G06T 7/00- 7/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両が存在する敷地内に設置されたカメラが撮影する画像を取得する敷地内画像取得手段と、
前記車両の予約された利用者が前記画像に写っていることを検知する敷地内検知手段と、
前記利用者が前記画像に写っていることが検知されると、前記車両のドアロックを、所定の条件を満たす場合に解除することを示す指示を出力する解除指示出力手段と、
を備えるシステム。
【請求項2】
前記解除指示出力手段は、前記指示として、前記車両のドアロックを、前記車両の周囲で前記利用者が検知された場合に解除することを示す指示を出力する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記解除指示出力手段は、前記指示として、前記車両のドアロックを、前記車両が備える情報収集装置で収集される情報に基づき前記車両の周囲で前記利用者が検知された場合に解除することを示す指示を出力する、
請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記敷地内検知手段は、前記画像に対する顔認識処理により、前記利用者が前記画像に写っていることを検知する、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記カメラは、前記敷地内に設置された操作端末に備えられ、当該操作端末に対して所定の入力が行われた場合に前記画像を撮影する、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
車両が存在する敷地内に設置されたカメラが撮影する画像を取得する敷地内画像取得手段と、
前記車両の予約された利用者が前記画像に写っていることを検知する敷地内検知手段と、
前記利用者が前記画像に写っていることが検知されると、前記車両のドアロックを、所定の条件を満たす場合に解除することを示す指示を出力する解除指示出力手段と、
を備えるドアロック制御装置。
【請求項7】
車両が存在する敷地内に設置されたカメラが撮影する画像を取得し、
前記車両の予約された利用者が前記画像に写っていることを検知し、
前記利用者が前記画像に写っていることが検知されると、前記車両のドアロックを、所定の条件を満たす場合に解除することを示す指示を出力する、
ドアロック制御方法。
【請求項8】
コンピュータを、
車両が存在する敷地内に設置されたカメラが撮影する画像を取得する敷地内画像取得手段、
前記車両の予約された利用者が前記画像に写っていることを検知する敷地内検知手段と、
前記利用者が前記画像に写っていることが検知されると、前記車両のドアロックを、所定の条件を満たす場合に解除することを示す指示を出力する解除指示出力手段、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドアロック制御装置、車載装置、ドアロック制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明に関連する技術が、特許文献1及び2に開示されている。特許文献1は、カーシェアリングで利用される車両の車内を監視する技術を開示している。特許文献2は、車内カメラが生成した運転者の顔画像と、予め登録されている運転手の顔画像との比較結果が一致である場合、始動許可信号を出力する技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-43042号公報
【文献】特開2004-330979号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数の車両を複数の会員で共有するカーシェアリングサービスにおいては、各会員に車両のキーを予め配布することはできない。このため、車両のキーは例えば車両内の所定場所に格納される。そして、利用開始時の車両のドアロック解除は、例えば予め各会員に配布又は各会員が登録した電子カードを車両に搭載されたリーダに読み取らせることでなされていた。
【0005】
当該ドアロック解除手段の場合、「ドアロックを解除するための作業に手間がかかる」という問題がある。例えば、多くの荷物を持っている場合や、雨の場合などに利用者の負担がより大きくなる。結果、サービスの利便性が悪くなる。
【0006】
本発明の目的は、カーシェアリングサービスの利便性を向上することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、
予約された車両が存在する敷地内を撮影するカメラが生成した敷地内画像を取得する敷地内画像取得手段と、
前記敷地内画像に基づき、予約者が前記敷地内に存在することを検知する敷地内検知手段と、
前記予約者が前記敷地内に存在することが検知されると、前記予約された車両のドアロックを解除する指示を出力する解除指示出力手段と、
を有するドアロック制御装置が提供される。
【0008】
また、本発明によれば、
コンピュータが、
予約された車両が存在する敷地内を撮影するカメラが生成した敷地内画像を取得し、
前記敷地内画像に基づき、予約者が前記敷地内に存在することを検知し、
前記予約者が前記敷地内に存在することが検知されると、前記予約された車両のドアロックを解除する指示を出力するドアロック制御方法が提供される。
【0009】
また、本発明によれば、
コンピュータを、
予約された車両が存在する敷地内を撮影するカメラが生成した敷地内画像を取得する敷地内画像取得手段、
前記敷地内画像に基づき、予約者が前記敷地内に存在することを検知する敷地内検知手段、
前記予約者が前記敷地内に存在することが検知されると、前記予約された車両のドアロックを解除する指示を出力する解除指示出力手段、
として機能させるプログラムが提供される。
【0010】
また、本発明によれば、
外部装置からドアロックを解除する指示を取得する指示取得手段と、
前記指示を取得してから所定時間が経過したことを検知すると、車両のドアロックを解除するロック制御手段と、
を有する車載装置が提供される。
【0011】
また、本発明によれば、
ドアロックを解除する指示を取得する指示取得手段と、
前記指示を取得した後、車両の周囲で人又は予約者を検知すると、車両のドアロックを解除するロック制御手段と、
を有する車載装置が提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、カーシェアリングサービスの利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本実施形態のカーシェアリングシステムの機能ブロック図の一例である。
【
図2】本実施形態のドアロック制御装置の機能ブロック図の一例である。
【
図3】本実施形態の装置のハードウエア構成の一例を示す図である。
【
図4】本実施形態のカーシェアリングシステムが処理する情報の一例を模式的に示す図である。
【
図5】本実施形態のカーシェアリングシステムが処理する情報の一例を模式的に示す図である。
【
図6】本実施形態のドアロック制御装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図7】本実施形態のドアロック制御装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図8】本実施形態のドアロック制御装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図9】本実施形態のカーシェアリングシステムの機能ブロック図の一例である。
【
図10】本実施形態のカーシェアリングシステムの機能ブロック図の一例である。
【
図11】本実施形態のカーシェアリングシステムの機能ブロック図の一例である。
【
図12】本実施形態のカーシェアリングシステムが処理する情報の一例を模式的に示す図である。
【
図13】本実施形態のカーシェアリングシステムが処理する情報の一例を模式的に示す図である。
【
図14】本実施形態の車載装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図15】本実施形態のドアロック制御装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図16】本実施形態の車載装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図17】本実施形態の車載装置の機能ブロック図の一例である。
【
図18】本実施形態の走行制御装置の機能ブロック図の一例である。
【
図19】本実施形態の走行制御装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図20】本実施形態の走行制御装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図21】本実施形態の走行制御装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図22】本実施形態の走行制御装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図23】本実施形態の走行制御装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図24】本実施形態のカーシェアリングシステムの機能ブロック図の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<第1の実施形態>
「カーシェアリングシステムの全体像及び概要」
まず、
図1の機能ブロック図を用いて、本実施形態のカーシェアリングシステムの全体像及び概要を説明する。
【0015】
カーシェリングシステムは、カメラ2と、サーバ3と、車載装置4とを有する。カメラ2とサーバ3とは互いに通信可能に構成されている。また、サーバ3と車載装置4とは互いに通信可能に構成されている。
【0016】
カメラ2は、カーシェアリングサービスで利用される車両6が存在する敷地1内を撮影する。
【0017】
サーバ3は、カメラ2が生成した敷地内画像を取得する。そして、サーバ3は、敷地内画像と、予め登録されている予約者5(車両6の利用者)の画像とに基づき、予約者5が敷地1内に存在することを検知する。そして、サーバ3は、予約者5が敷地1内に存在することを検知すると、車両6のドアロックを解除する指示を出力する。
【0018】
車載装置4は、車両6に搭載されている。車載装置4は、サーバ3が出力したドアロックを解除する指示を取得すると、車両6のドアロックを解除する。
【0019】
このようなカーシェアリングシステムによれば、ドアロック解除のための利用者の負担を軽減できる。結果、利便性の高いカーシェアリングサービスが実現される。
【0020】
「サーバ3の構成」
次に、サーバ3の構成を詳細に説明する。サーバ3は、ドアロック制御装置10を有する。
図2に、ドアロック制御装置10の機能ブロック図の一例を示す。図示するように、ドアロック制御装置10は、敷地内画像取得部11と、敷地内検知部12と、解除指示出力部13と、記憶部14とを有する。なお、ドアロック制御装置10は、記憶部14を有さなくてもよい。この場合、ドアロック制御装置10と通信可能に構成された外部装置が記憶部14を備える。
【0021】
ドアロック制御装置10が備える各機能部は、任意のコンピュータのCPU(Central Processing Unit)、メモリ、メモリにロードされるプログラム、そのプログラムを格納するハードディスク等の記憶ユニット(あらかじめ装置を出荷する段階から格納されているプログラムのほか、CD(Compact Disc)等の記憶媒体やインターネット上のサーバ等からダウンロードされたプログラムをも格納できる)、ネットワーク接続用インターフェイスを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。
【0022】
図3は、ドアロック制御装置10のハードウエア構成を例示するブロック図である。
図3に示すように、ドアロック制御装置10は、プロセッサ1A、メモリ2A、入出力インターフェイス3A、周辺回路4A、バス5Aを有する。周辺回路4Aには、様々なモジュールが含まれる。なお、周辺回路4Aは有さなくてもよい。なお、ドアロック制御装置10は物理的及び/又は論理的に一体となった1つの装置で構成されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分かれた複数の装置で構成されてもよい。物理的及び/又は論理的に分かれた複数の装置で構成される場合、複数の装置各々が上記ハードウエア構成を備えることができる。
【0023】
バス5Aは、プロセッサ1A、メモリ2A、周辺回路4A及び入出力インターフェイス3Aが相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。プロセッサ1Aは、例えばCPU、GPU(Graphics Processing Unit)等の演算処理装置である。メモリ2Aは、例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等のメモリである。入出力インターフェイス3Aは、入力装置、外部装置、外部サーバ、外部センサ、カメラ等から情報を取得するためのインターフェイスや、出力装置、外部装置、外部サーバ等に情報を出力するためのインターフェイス等を含む。入力装置は、例えばキーボード、マウス、マイク、タッチパネル、物理ボタン、カメラ等である。出力装置は、例えばディスプレイ、スピーカ、プリンター、メーラ等である。プロセッサ1Aは、各モジュールに指令を出し、それらの演算結果をもとに演算を行うことができる。
【0024】
次に、
図2に戻り、各機能部の構成を詳細に説明する。
【0025】
記憶部14は、カーシェアリングサービスに関する各種情報を記憶する。
【0026】
例えば、記憶部14は、
図4に示すような利用者登録情報を記憶する。カーシェアリングサービスで車両6を利用する利用者は、予め自身の情報を登録する。記憶部14は、登録された情報を利用者登録情報として記憶する。
図4に示す例の場合、利用者登録情報は、複数の利用者を互いに識別する利用者識別情報と、氏名と、年齢と、住所と、電話番号と、顔画像と、顔画像から抽出された特徴量とを含む。なお、利用者登録情報はその他の情報を含んでもよいし、例示した情報の一部を含まなくてもよい。その他の情報の例としては、車両の運転免許証に関する情報や、クレジットカード等の利用料金の支払いに利用するツールに関する情報等が例示されるが、これらに限定されない。
【0027】
事前登録の実現手段は、ホームページ利用、アプリケーション利用等が例示されるが、これらに限定されない。
【0028】
また、記憶部14は、
図5に示すような予約情報を記憶する。カーシェアリングサービスで車両6を利用する利用者は、上記事前登録を行った後、車両6の利用予約を行う。記憶部14は、利用予約で指定された内容を予約情報として記憶する。
図5に示す例の場合、予約情報は、予約した車両6の車両識別情報と、予約した車両6の利用を開始する場所(駐車場等)を識別する駐車場識別情報と、予約詳細情報とを含む。予約詳細情報は、利用開始日時、利用終了日時、利用者識別情報(予約者を識別する情報)等を含む。また、予約者情報は、予約者以外の運転手に関する情報(氏名、年齢、顔画像、顔画像から抽出された特徴量等)を含んでもよい。予約者以外の人間が運転する可能性がある場合、予約者は、予め予約者以外の運転手に関する情報を登録する。なお、予約情報はその他の情報を含んでもよいし、例示した情報の一部を含まなくてもよい。
【0029】
車両6の利用予約の実現手段は、ホームページ利用、アプリケーション利用等が例示されるが、これらに限定されない。
【0030】
敷地内画像取得部11は、予約された車両6が存在する敷地1内を撮影するカメラ2が生成した敷地内画像をカメラ2から取得する。
【0031】
敷地1は、車両6の利用を開始する場所であり、車両6が存在する場所である。敷地1は、駐車場であってもよいし、カーシェアリングサービスを提供する事業体が管理しているエリア(所有している土地、借りている土地)であってもよいし、その他であってもよい。
【0032】
カメラ2は、敷地1内に存在する人を顔認識処理で精度よく認識できる画像を生成可能な位置、向き及び設定となっている。敷地1内に1台のカメラ2が設置されてもよいし、複数のカメラ2が設置されてもよい。カメラ2は、動画像を連続的に撮影してもよいし、比較的短い所定時間毎に静止画像を撮影してもよい。敷地内画像取得部11は、カメラ2が生成した敷地内画像をリアルタイム処理でカメラ2から取得する。
【0033】
敷地内検知部12は、敷地内画像取得部11が取得した敷地内画像と、記憶部14に記憶されている予め登録された予約者5の顔画像とに基づく顔認識処理により、予約者5が敷地1内に存在することを検知する。
【0034】
例えば、敷地内検知部12は、記憶部14が記憶する予約情報に基づき、敷地1内に存在する車両6の利用予約を行っている利用者(予約者5)を特定する。そして、敷地内検知部12は、記憶部14が記憶する利用者登録情報を参照し、特定した予約者5の顔画像又はその特徴量を取得する。そして、敷地内検知部12は、取得した顔画像又はその特徴量と、敷地内画像とに基づく顔認識処理により、予約者5が敷地1内に存在することを検知する。
【0035】
なお、敷地内検知部12は、記憶部14が記憶する予約情報と現在日時とに基づき、敷地1内に存在する車両6の利用予約を行っており、かつ、予め登録された利用開始日時(又は、利用開始日時の所定時間前)になった利用者(予約者5)を特定してもよい。そして、敷地内検知部12は、記憶部14が記憶する利用者登録情報を参照し、特定した予約者5の顔画像又はその特徴量を取得してもよい。そして、敷地内検知部12は、取得した顔画像又はその特徴量と、敷地内画像とに基づく顔認識処理により、利用開始日時になった予約者5が敷地1内に存在することを検知してもよい。
【0036】
解除指示出力部13は、予約者5が敷地1内に存在することが検知されると、予約された車両6のドアロックを解除する指示を出力する。出力された指示は、車載装置4に入力される。
【0037】
なお、解除指示出力部13は、予約者5が敷地1内に存在することが検知され、かつ、予め登録された利用開始日時になると、予約された車両6のドアロックを解除する指示を出力してもよい。
【0038】
次に、
図6のフローチャートを用いて、ドアロック制御装置10の処理の流れの一例を説明する。
【0039】
まず、敷地内画像取得部11が敷地内画像を取得すると(S10)、敷地内検知部12は敷地内画像に基づき、予約された車両6のドアロックを解除するドアロック解除条件を満たすか判断する(S11)。
【0040】
ドアロック解除条件を満たす場合(S11のYes)、解除指示出力部13は予約された車両6のドアロックを解除する指示を出力する(S12)。一方、ドアロック解除条件を満たさない場合(S11のNo)、解除指示出力部13は当該指示を出力しない。
【0041】
ここで、
図7のフローチャートを用いて、S11の判断の一例を説明する。
【0042】
敷地内検知部12は、予め登録された予約者5の顔画像又はその特徴量と、敷地内画像とに基づき、予約者5が敷地1内に存在するか否かを判断する。予約者5が敷地1内で検知された場合(S20のYes)、ドアロック解除条件を満たす(S21)。一方、予約者5が敷地1内で検知されない場合(S20のNo)、ドアロック解除条件を満たさない(S22)。
【0043】
ここで、
図8のフローチャートを用いて、S11の判断の他の一例を説明する。
【0044】
敷地内検知部12は、予め登録された予約者5の顔画像又はその特徴量と、敷地内画像とに基づき、予約者5が敷地1内に存在するか否かを判断する。予約者5が敷地1内で検知され(S30のYes)、かつ、現在日時が予め登録された利用開始日時を過ぎている場合(S31のYes)、ドアロック解除条件を満たす(S32)。一方、予約者5が敷地1内で検知されない場合(S30のNo)、また、現在日時が予め登録された利用開始日時になっていない場合(S31のNo)、ドアロック解除条件を満たさない(S33)。
【0045】
「車載装置4の構成」
次に、車載装置4の構成を詳細に説明する。車載装置4は、例えばECU(Electronic Control Unit)である。
図9に、車載装置4の機能ブロック図の一例を示す。図示するように、車載装置4は指示取得部15とロック制御部16とを有する。
【0046】
車載装置4が備える各機能部は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされるプログラム、そのプログラムを格納するハードディスク等の記憶ユニット(あらかじめ装置を出荷する段階から格納されているプログラムのほか、CD等の記憶媒体やインターネット上のサーバ等からダウンロードされたプログラムをも格納できる)、ネットワーク接続用インターフェイスを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。車載装置4のハードウエア構成の一例は、ドアロック制御装置10と同様に、
図3で示される。
【0047】
次に、
図9に戻り、各機能部の構成を詳細に説明する。
【0048】
指示取得部15は、外部装置からドアロックを解除する指示を取得する。具体的には、指示取得部15は、ドアロック制御装置10の解除指示出力部13が出力した当該指示を取得する。
【0049】
ロック制御部16は、指示取得部15がドアロックを解除する指示を取得すると、それに応じて、車両6のドアロックを解除する。
【0050】
「本実施形態の変形例」
カメラ2は敷地1内に設置された操作端末に備えられてもよい。そして、カメラ2は、所定の撮影条件を満たした場合、1つ又は複数の静止画像を撮影してもよい。撮影条件は、操作端末に対して撮影指示入力が行われたこと、操作端末の前で人を検知したこと等が例示されるが、これらに限定されない。
【0051】
また、利用者の顔画像は、車両6の利用予約時に登録されてもよい。この場合、利用者登録情報(
図4)でなく、予約情報(
図5)に、利用者の顔画像やその特徴量が含まれる。
【0052】
また、車載装置4は、ドアロック制御装置10からの指示に応じてドアロックを解除する場合、所定のライト(ヘッドライト、スモールライト、ウインカー、フォグライト、テールライト、ブレーキライト、バックライト、ナンバーを照らすライト、車内灯等)を短時間、点灯、点滅等させてもよい。これにより、敷地1内に複数の車両が存在する場合、予約者5は、自身が予約した車両6がどれか容易に把握できる。
【0053】
「作用効果」
以上説明した本実施形態のカーシェリングシステムによれば、予約者5が敷地1内に現れると、予約した車両6のドアロックが自動的に(予約者5の操作なしで)解除される。このようなカーシェアリングシステムによれば、ドアロック解除のための利用者の負担を軽減できる。結果、利便性の高いカーシェアリングサービスが実現される。
【0054】
また、本実施形態のカーシェアリングシステムによれば、予約者5が敷地1内に現れ、かつ、予め登録された利用開始日時になると、予約した車両6のドアロックが自動的に(予約者5の操作なしで)解除される。このようなカーシェアリングシステムによれば、予め登録された利用時間以外に車両6のドアロックが解除される不都合を抑制できる。結果、予め登録された予約時間以外における車両6の不正利用を抑制できる。
【0055】
<第2の実施形態>
図10の機能ブロック図に示すように、本実施形態のカーシェアリングシステムでは、サーバ3と車載装置4とは互いに通信可能に構成されている。また、カメラ2と車載装置4とは互いに通信可能に構成されている。
【0056】
そして、
図11の機能ブロック図に示すように、本実施形態のカーシェアリングシステムでは、車載装置4がドアロック制御装置10を有する。そして、ドアロック制御装置10でなくサーバ3が、記憶部14を有する。
【0057】
車載装置4は、自車両に関する予約情報、及び、自車両を予約した利用者の利用者登録情報の少なくとも一部をサーバ3から取得し、自装置の記憶部17に記憶させる。
図12に、記憶部17が記憶する情報の一例を模式的に示す。図示する例では、自車両の利用開始日時及び利用終了日時を示す予約日時と、予約者の氏名、顔画像、顔画像の特徴量等を示す予約者情報と、予約者以外の運転手の氏名、顔画像、顔画像の特徴量等を示す運転手情報とを含む。なお、記憶部17が記憶する情報はその他の情報を含んでもよいし、例示した情報の一部を含まなくてもよい。
【0058】
本実施形態のカーシェアリングシステムのその他の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0059】
本実施形態のカーシェアリングシステムによれば、第1の実施形態と同様の作用効果が実現される。また、本実施形態のカーシェアリングシステムによれば、各車両6に搭載された車載装置4各々が、自車両のドアロック制御を行うので、サーバ3の負担を軽減できる。
【0060】
<第3の実施形態>
図13の機能ブロック図に示すように、本実施形態のカーシェアリングシステムでは、各車両6にカメラ2が搭載されている点で、第2の実施形態と異なる。車両6に搭載れるカメラ2は、1台であってもよいし、複数台であってもよい。本実施形態のカーシェアリングシステムのその他の構成は、第2の実施形態と同様である。
【0061】
本実施形態のカーシェアリングシステムによれば、第1及び第2の実施形態と同様の作用効果が実現される。
【0062】
<第4の実施形態>
カメラ2が生成した敷地内画像に基づき敷地1内における予約者5の存在を検知したことに応じて車両6のドアロックを解除する場合、ドアロックの解除のタイミングが早すぎる場合がある。例えば、敷地1がある程度広く、車両6が存在する位置とカメラ2の撮影エリアとが離れている場合等にこのような状況が発生し得る。ドアロックの解除のタイミングが早すぎると、他人による不正利用等の不都合が発生し得る。
【0063】
当該不都合を解消するため、本実施形態のカーシェアリングシステムは、カメラ2が生成した敷地内画像に基づき敷地1内における予約者5の存在を検知した後、所定時間経過後に、ドアロックを解除する手段を備える。具体的には、本実施形態のカーシェアリングシステムは以下の第1乃至第第3のディレイ方法の中の1つを実現する。
【0064】
「第1のディレイ方法」
当該方法の場合、ドアロック制御装置10の解除指示出力部13は、敷地内検知部12により予約者5が敷地1内に存在することが検知されると、当該検知に応じて、ドアロックを解除する指示を出力する。そして、当該指示は、当該指示を取得してから所定時間経過後にドアロックを解除することを示す。
【0065】
車載装置4のロック制御部16は、
図14のフローチャートに示すように、指示取得部15が当該指示を取得した後(S40)、所定時間が経過したことを検知すると(S41のYes)、当該検知に応じて車両6のドアロックを解除する(S42)。
【0066】
なお、所定時間は予め定められた固定値であってもよいし、解除指示出力部13が予約ごとに決定してもよい。
【0067】
例えば、解除指示出力部13は、予約者5に関する情報、敷地1内における予約者5の位置、予約された車両6に関する情報及び敷地1内における予約された車両6の位置の中の少なくとも1つに基づき、所定時間を決定してもよい。具体的には、解除指示出力部13は以下の第1乃至第第3の所定時間決定手段の中の1つを備えてもよい。
【0068】
"第1の所定時間決定手段"
当該手段の場合、解除指示出力部13は、敷地内画像に基づき敷地1内における予約者5の位置及び敷地1内における予約された車両6の位置を特定する。そして、解除指示出力部13は、特定した予約者5及び車両6の位置に基づき、予約者5と車両6との間の距離を算出する。そして、解除指示出力部13は、算出した「距離」を「予め登録されている人の移動速度」で割ることで算出した移動時間を、上記所定時間とする。
【0069】
"第2の所定時間決定手段"
当該手段の場合、利用者ごとに移動速度が登録されている。そして、解除指示出力部13は、第1の所定時間決定手段と同様の手法で算出した「距離」を「予め登録されている予約者5の移動速度」で割ることで算出した移動時間を、上記所定時間とする。
【0070】
なお登録される各利用者の移動速度は、利用者が申告した内容(例:「速い:V1[m/s]」、「普通:V2[m/s]」、「遅い:V3[m/s]」の中から選択)に基づくものであってもよいし、各利用者の過去の利用時に測定した移動速度であってもよい。移動速度の測定は、カメラ2が生成した敷地内画像に基づき実現されてもよいし、その他であってもよい。
【0071】
"第3の所定時間決定手段"
当該手段の場合、車両6ごとに各車両6を利用する利用者の移動速度の統計値(平均値、最頻値、最大値、最小値、中央値等)が登録されている。そして、解除指示出力部13は、第1の所定時間決定手段と同様の手法で算出した「距離」を「予め登録されているその車両6を利用する利用者の移動速度の統計値」で割ることで算出した移動時間を、上記所定時間とする。
【0072】
なお各利用者の移動速度は、第2の所定時間決定手段と同様の手法で算出することができる。
【0073】
「第2のディレイ方法」
当該方法の場合、ドアロック制御装置10の解除指示出力部13は、
図15のフローチャートに示すように、予約された車両6のドアロックを解除する指示を出力する条件(ドアロック解除条件)が満たされた後(S51のYes)、所定時間が経過したことを検知すると(S52のYes)、予約された車両6のドアロックを解除する指示を出力する(S53)。
【0074】
車載装置4のロック制御部16は、指示取得部15が当該指示を取得すると、当該取得に応じて車両6のドアロックを解除する。
【0075】
なお、所定時間は予め定められた固定値であってもよいし、解除指示出力部13が予約ごとに決定してもよい。解除指示出力部13が所定時間を決定する手段は、第1のディレイ手段で説明したものと同様である。
【0076】
「第3のディレイ方法」
当該方法の場合、車載装置4の指示取得部15がドアロックを解除する指示を取得した後(S60)、車両6の周囲で人又は予約者が検知されると(S61のYes)、ロック制御部16は車両6のドアロックを解除する(S62)。車載装置4は、車両6が備える情報収集装置で収集された情報に基づき、車両6の周囲に存在する人や予約者の検知を実現する。情報収集装置は、カメラ、ライダー等が例示されるが、これらに限定されない。
【0077】
本実施形態のカーシェアリングシステムのその他の構成は、第1乃至第3の実施形態と同様である。
【0078】
本実施形態のカーシェアリングシステムによれば、第1乃至第3の実施形態と同様の作用効果が実現される。また、本実施形態のカーシェアリングシステムによれば、カメラ2が生成した敷地内画像に基づき敷地1内における予約者5の存在を検知した後、所定時間経過後に、車両6のドアロックを解除することができる。このため、ドアロック解除のタイミングが早過ぎるという不都合を抑制できる。
【0079】
<第5の実施形態>
本実施形態のカーシェアリングシステムは、予約した会員(予約者5)が乗車していない状態での車両6の利用(走行等)を制限する機能を備える。具体的には、
図17の機能ブロック図に示すように、本実施形態の車載装置4は走行制御装置20を備える。走行制御装置20は、車内を撮影するカメラが生成した車内画像に基づき車内で予約者5を検知すると、車両6の走行許可を出力する。そして、走行許可が得られると、車両6の走行が可能となる。
【0080】
なお、図示しないが、車載装置4は、指示取得部15、ロック制御部16を備えてもよい。また、車載装置4は、さらに、ドアロック制御装置10及び記憶部17を備えてもよい。
【0081】
図18に、走行制御装置20の機能ブロック図の一例を示す。図示するように、走行制御装置20は、車内画像取得部21と、車内検知部22と、許可出力部23と、記憶部24とを有する。
【0082】
走行制御装置20が備える各機能部は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされるプログラム、そのプログラムを格納するハードディスク等の記憶ユニット(あらかじめ装置を出荷する段階から格納されているプログラムのほか、CD等の記憶媒体やインターネット上のサーバ等からダウンロードされたプログラムをも格納できる)、ネットワーク接続用インターフェイスを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。走行制御装置20のハードウエア構成の一例は、ドアロック制御装置10と同様に、
図3で示される。
【0083】
次に、
図18に戻り、各機能部の構成を詳細に説明する。
【0084】
記憶部24は、車載装置4が備える記憶部であり、第2の実施形態で説明した記憶部17と同様の情報を記憶する。すなわち、記憶部24は、
図12に示すように、自車両の利用開始日時及び利用終了日時を示す予約日時と、予約者の氏名、顔画像、顔画像の特徴量等を示す予約者情報と、予約者以外の運転手の氏名、顔画像、顔画像の特徴量等を示す運転手情報とを含む。なお、車載装置4は、記憶部17及び記憶部24のいずれかを備えればよく、両方を備える必要はない。
【0085】
車内画像取得部21は、予約された車両6の車内を撮影するカメラ(以下、「車内カメラ」)が生成した車内画像を取得する。車内カメラは、座席に座った人を顔認識処理で精度よく認識できる画像を生成可能な位置、向き及び設定となっている。車内に1台の車内カメラが設置されてもよいし、複数台の車内カメラが設置されてもよい。車内カメラは、動画像を連続的に撮影してもよいし、比較的短い所定時間毎に静止画像を撮影してもよい。また、車内カメラは、所定の撮影条件を満たすと、それに応じて静止画像を撮影してもよい。撮影条件は、「運転席のドアが開いた後に閉まったこと」、「少なくとも1つのドアが開いた後に、すべてのドアがしまったこと」、「車両6のACC電源(アクセサリー電源)がONになったこと」、「車両6のIG電源(イグニッション電源)がONになったこと」、「車両6の始動操作(エンジン始動操作、モーター始動操作等)を受付けたこと」等が例示されるが、これらに限定されない。
【0086】
車内検知部22は、車内画像取得部21が取得した車内画像と、記憶部24に記憶されている予め登録された予約者5の顔画像またはその特徴量とに基づく顔認識処理により、予約者5が予約された車両6の中に存在することを検知する。
【0087】
許可出力部23は、予約者5が車両6の中に存在することが検知されると、車両6の走行許可を出力する。車載装置4は、走行許可がある状態での車両6の始動操作(エンジン始動操作、モーター始動操作等)に応じて、車両6のエンジン又はモータを始動させる。
【0088】
なお、エンジン又はモータの始動にはさらに車両6のキーの存在が要求されてもよい。例えば、「車載装置4と無線通信可能なエリアにキーが存在すること」、「車両6の所定位置にキーが挿入されていること」等がエンジン又はモータの始動の条件であってもよい。その他、キーレスでのエンジン又はモータの始動が可能であってもよい。この場合、例えば、車載装置4は、生体情報(顔画像、指紋、声紋、虹彩等)を用いた生体認証を行ってもよい。そして、エンジン又はモータの始動にはさらに生体認証の成功が要求されてもよい。
【0089】
次に、
図19及び
図20のフローチャートを用いて、走行制御装置20の処理の流れの一例を説明する。
【0090】
「第1の例」
所定の撮影開始条件を満たすと、車内画像取得部21は車内カメラに車内の撮影開始リクエストを送信する。撮影開始リクエストに応じて、車内カメラは撮影を開始する。当該例では、車内カメラは、動画像を連続的に撮影するか、又は、比較的短い所定時間毎に静止画像を連続的に撮影する。撮影開始条件は、「車両6のACC電源(アクセサリー電源)がONになったこと」や「車両6のIG電源(イグニッション電源)がONになったこと」等が例示されるが、これらに限定されない。そして、撮影終了条件は、「車両6のACC電源(アクセサリー電源)がOFFになったこと」や「車両6のIG電源(イグニッション電源)がOFFになったこと」等が例示されるが、これらに限定されない。
【0091】
図19のフローチャートに示すように、車内画像取得部21が、車内カメラが生成した車内画像を取得した後(S70)、車内検知部22は車内画像に基づき走行許可条件を満たすか判断する(S71)。
【0092】
ここで、
図20のフローチャートを用いて、S71の判断の処理の流れの一例を説明する。車内検知部22は、車内画像取得部21が取得した車内画像と、記憶部24に記憶されている予め登録された予約者5の顔画像又はその特徴量とに基づく顔認識処理により、予約者5が車両6の中に存在するか判断する(S80)。
【0093】
予約者5が車両6の中に存在する場合(S80のYes)、走行許可条件を満たす(S81)。一方、予約者5が車両6の中に存在しない場合(S80のNo)、走行許可条件を満たさない(S82)。
【0094】
図19のフローチャートに戻り、走行許可条件を満たす場合(S71のYes)、許可出力部23は、車両6の走行許可を出力する(S72)。一方、走行許可条件を満たさない場合(S71のNo)、許可出力部23は、車両6の走行許可を出力しない。
【0095】
なお、走行制御装置20は、車両6のエンジンやモータが始動するまで、車内画像に基づく車内での予約者5の検知を継続してもよい。そして、走行許可を出力した後に、予約者5を車内で検知できなくなった場合、走行制御装置20は、走行許可を取り消す出力を行ってもよい。
【0096】
図示しないが、車載装置4は、走行許可が出されている状態(「走行許可が出力された状態」、「走行許可が出力後、走行許可を取り消す出力がなされていない状態」)で、車両6の始動操作(エンジン始動操作、モーター始動操作等)を受付けると、車両6のエンジン又はモータを始動させる。
【0097】
「第2の例」
所定の撮影条件を満たすと、車内画像取得部21は車内カメラに車内の撮影リクエストを送信する。車内カメラは撮影リクエストに応じて車内を撮影し、1枚又は複数枚の静止画像(車内画像)を生成する。撮影条件は、「車両6の始動操作(エンジン始動操作、モーター始動操作等)を受付けたこと」である。
【0098】
図19のフローチャートに示すように、車内画像取得部21が、車内カメラが生成した車内画像を取得した後(S70)、車内検知部22は車内画像に基づき走行許可条件を満たすか判断する(S71)。S71の判断の処理の流れは、
図20のフローチャートで示される。なお、
図20のフローチャートの説明は上記したので、ここでは省略する。
【0099】
走行許可条件を満たす場合(S71のYes)、許可出力部23は、車両6の走行許可を出力する(S72)。そして、図示しないが、当該出力に応じて、車載装置4は車両6のエンジン又はモータを始動させる。
【0100】
一方、走行許可条件を満たさない場合(S71のNo)、許可出力部23は、車両6の走行許可を出力しない。この場合、車載装置4は車両6のエンジン又はモータを始動させない。そして、車載装置4は、予約者5が車内にいないためエンジン又はモータを始動できないことを示すエラー通知を行ってもよい。エラー通知は、車内に存在する人に向けて行われる。エラー通知は、ディスプレイ、スピーカ、ランプ等のあらゆる出力装置を介して実現される。
【0101】
「第3の例」
所定の撮影条件を満たすと、車内画像取得部21は車内カメラに車内の撮影リクエストを送信する。車内カメラは撮影リクエストに応じて車内を撮影し、1枚又は複数枚の静止画像(車内画像)を生成する。撮影条件は、「運転席のドアが開いた後に閉まったこと」、「少なくとも1つのドアが開いた後に、すべてのドアがしまったこと」、「車両6のACC電源(アクセサリー電源)がONになったこと」、「車両6のIG電源(イグニッション電源)がONになったこと」等である。
【0102】
図19のフローチャートに示すように、車内画像取得部21が、車内カメラが生成した車内画像を取得した後(S70)、車内検知部22は車内画像に基づき走行許可条件を満たすか判断する(S71)。S71の判断の処理の流れは、
図20のフローチャートで示される。なお、
図20のフローチャートの説明は上記したので、ここでは省略する。
【0103】
走行許可条件を満たす場合(S71のYes)、許可出力部23は、車両6の走行許可を出力する(S72)。一方、走行許可条件を満たさない場合(S71のNo)、許可出力部23は、車両6の走行許可を出力しない。
【0104】
なお、走行制御装置20は、車両6のエンジンやモータが始動するまで、上記撮影条件を満たすごとに、上記処理を行ってもよい。そして、走行許可を出力した後に、予約者5を車内で検知できなくなった場合、走行制御装置20は、走行許可を取り消す出力を行ってもよい。
【0105】
図示しないが、車載装置4は、走行許可が出されている状態(「走行許可が出力された状態」、「走行許可が出力後、走行許可を取り消す出力がなされていない状態」)で、車両6の始動操作(エンジン始動操作、モーター始動操作等)を受付けると、車両6のエンジン又はモータを始動させる。
【0106】
なお、本実施形態のカーシェアリングシステムは、第1乃至第4の実施形態と同様な構成を備えてもよい。
【0107】
以上、本実施形態のカーシェアリングシステムによれば、第1乃至第4の実施形態と同様な構成を備える場合、それらと同様の作用効果が実現される。
【0108】
また、本実施形態のカーシェアリングシステムによれば、走行制御装置20は、車内を撮影するカメラが生成した車内画像に基づき車内で予約者5を検知すると、車両6の走行許可を出力する。そして、車両6は、走行許可が出力された場合に、エンジン又はモータを始動させ、走行可能な状態となることができる。このような本実施形態のカーシェアリングシステムの場合、予約者5が車内で検知されていない場合、車両6は走行可能な状態とならない。このため、予約者5が乗車していない状態での車両6の利用を効果的に制限できる。
【0109】
<第6の実施形態>
本実施形態の走行制御装置20は、予約した会員(予約者5)又は予め登録した運転手以外の人間の運転による車両6の利用を制限する機能を備える。
【0110】
走行制御装置20の機能ブロック図の一例は、第5の実施形態と同様に
図18で示される。
【0111】
車内検知部22は、車内画像に基づき、予約者5が車両6の運転席に座っていることを検知する。当該検知を実現する手段は特段制限されないが、以下一例を示す。
【0112】
例えば、車内カメラの1つは、運転席に座った人のみを撮影する位置及び向きで設置されてもよい。そして、車内検知部22は、この車内カメラが生成した車内画像と、記憶部24に記憶されている予め登録された予約者5の顔画像又はその特徴量とに基づく顔認識処理により、予約者5が運転席に座っていることを検知してもよい。
【0113】
その他、車内カメラの1つは、運転席を含む車内全体を撮影する位置及び向きで設置されてもよい。そして、予め、この車内カメラが生成した車内画像において運転席に座った人の顔が存在することになるエリアが登録されていてもよい。そして、車内検知部22は、この車内カメラが生成した車内画像における上記登録されたエリア内の画像と、記憶部24に記憶されている予め登録された予約者5の顔画像又はその特徴量とに基づく顔認識処理により、予約者5が運転席に座っていることを検知してもよい。
【0114】
また、車内検知部22は、車内画像に基づき、予め登録された予約者5以外の運転手が運転席に座っていることを検知する。当該検知は、予約者5が車両6の運転席に座っていることの検知と同様にして実現できる。
【0115】
そして、許可出力部23は、予約者5が運転席に座っていることが検知されると、予約された車両6の走行許可を出力する。
【0116】
また、許可出力部23は、予め登録された予約者5以外の運転手が運転席に座っていることが検知された場合、さらに、予約者5が車両6の車内に存在することが検知されると、予約された車両6の走行許可を出力する。すなわち、許可出力部23は、予約者5が予約された車両6の車内に存在することが検知され、かつ、予め登録された運転手が運転席に座っていることが検知されると、予約された車両6の走行許可を出力する。
【0117】
本実施形態の走行制御装置20の処理の流れの一例は、第5の実施形態で説明した第1乃至第3の例と概ね同様であるが、
図19のS71の走行許可条件を満たすか否かの判断の処理の流れが異なる。以下、
図21のフローチャートを用いて、
図19のS71の判断の処理の流れの一例を説明する。
【0118】
車内検知部22は、車内画像取得部21が取得した車内画像と、記憶部24に記憶されている予め登録された予約者5の顔画像又はその特徴量とに基づく顔認識処理により、予約者5が車両6の運転席に座っているか判断する(S90)。
【0119】
予約者5が車両6の運転席に座っている場合(S90のYes)、走行許可条件を満たす(S91)。
【0120】
一方、予約者5が車両6の運転席に座っていない場合(S90のNo)、車内検知部22は、車内画像取得部21が取得した車内画像と、記憶部24に記憶されている予め登録された予約者5以外の運転手の顔画像又はその特徴量とに基づく顔認識処理により、予め登録された予約者5以外の運転手が車両6の運転席に座っているか判断する(S92)。
【0121】
予め登録された予約者5以外の運転手が車両6の運転席に座っていない場合(S92のNo)、走行許可条件を満たさない(S94)。
【0122】
一方、予め登録された予約者5以外の運転手が車両6の運転席に座っている場合(S92のYes)、車内検知部22は、車内画像取得部21が取得した車内画像と、記憶部24に記憶されている予め登録された予約者5の顔画像又はその特徴量とに基づく顔認識処理により、予約者5が車両6の車内に存在するか判断する(S93)。
【0123】
予約者5が車両6の車内に存在する場合(S93のYes)、走行許可条件を満たす(S91)。一方、予約者5が車両6の車内に存在しない場合(S93のNo)、走行許可条件を満たさない(S94)。
【0124】
本実施形態のカーシェアリングシステムのその他の構成は、第5の実施形態と同様である。
【0125】
以上、本実施形態のカーシェアリングシステムによれば、第5の実施形態と同様の作用効果が実現される。また、本実施形態のカーシェアリングシステムによれば、予約者5又は予め登録した運転手以外の人間の運転による車両6の利用を効果的に制限できる。
【0126】
<第7の実施形態>
第5及び第6の実施形態の走行制御装置20によれば、「予約者5が車内に存在しない状態」や、「予約者5又は予め登録された運転手が運転席に座っていない状態」でのエンジン始動やモータ始動を制限できる。しかし、エンジンやモータを始動させた後に、予約者5が下車したり、予約者5又は予め登録した運転手以外の人間が運転席に座って運転したりする不正行為が行われる可能性がある。
【0127】
本実施形態の走行制御装置20は、このような不正行為を制限する機能を備える。具体的には、走行制御装置20は、エンジン又はモータが始動した後、所定の認証条件を満たすごとに繰り返し車内画像を取得し、「予約者5が車内に存在するか」、「予約者5又は予め登録された運転手が運転席に座っているか」等を判断する。そして、判断結果に応じた処理を実行する。
【0128】
走行制御装置20の機能ブロック図の一例は、第5及び第6の実施形態と同様に
図18で示される。
【0129】
車内画像取得部21は、エンジン又はモータが始動した後、所定の認証条件を満たすか否かの監視を継続する。そして、認証条件を満たしたと判断した場合、車内画像取得部21は車内カメラに新たな車内画像を要求する。車内カメラは、要求に応じて新たな車内画像を車内画像取得部21に入力する。車内画像取得部21は、エンジン又はモータが駆動している間、当該監視を継続してもよい。
【0130】
所定の認証条件は、例えば、車両6のドアが開いたこと、車両6のシートベルトが外されたこと、又は、車両6が走行していない状態(停止し続けている状態)が所定時間以上継続したことである。これらが検知された場合、予約者5が下車したり、運転手が変わったりする可能性がある。
【0131】
車内検知部22は、新たな車内画像に基づき、予約者5が車両6の車内に存在すること、予約者5が車両6の運転席に座っていること、予め登録された運転手が車両6の運転席に座っていること等を検知する。
【0132】
許可出力部23は、予約者5が車両6の車内に存在することが検知されなかった場合、エラー処理を実行する。また、許可出力部23は、予約者5又は予め登録された運転手が車両6の運転席に座っていることが検知されなかった場合、エラー処理を実行する。実行されるエラー処理は、以下の第1のエラー処理又は第2のエラー処理である。
【0133】
「第1のエラー処理」
第1のエラー処理は、カーシェアリングサービスを提供する事業体への通知である。例えば、走行制御装置20は、通信ネットワークを介して通知を行う。通知の内容には、エラー内容(予約者5が車両6の車内に存在しない、予約者5及び予め登録された運転手以外の人間が運転している等)、車両6の車両識別情報、予約者5の情報(氏名等)、車内画像等が含まれてもよい。
【0134】
なお、許可出力部23は、事業体への通知の前に、利用者への警告を行ってもよい。許可出力部23は、ディスプレイ、スピーカ等の出力装置を介してエラー内容を通知し、それの改善を要求してもよい。そして、警告後、所定時間以上、エラー状態が改善されないまま車両6の走行が継続された場合、許可出力部23は、上記事業体への通知を行ってもよい。
【0135】
「第2のエラー処理」
第2のエラー処理は、エンジン又はモータの停止である。これにより、車両6の走行ができない状態となる。
【0136】
なお、許可出力部23は、エンジン又はモータの停止の前に、利用者への警告を行ってもよい。許可出力部23は、ディスプレイ、スピーカ等の出力装置を介してエラー内容を通知し、それの改善を要求してもよい。そして、警告後、所定時間以上、エラー状態が改善されないまま車両6の走行が継続された場合、許可出力部23は、エンジン又はモータを停止してもよい。
【0137】
なお、走行中にエンジン又はモータを停止すると危険なので、許可出力部23は、車両6が動いていない状態でエンジン又はモータを停止してもよい。また、エンジン又はモータの停止前に、「エラー状態が改善されませんので、M分後にエンジン又はモータを停止します。安全な場所に車両6を移動後、停止して下さい。」等の警告を出力してもよい。
【0138】
次に、
図22のフローチャートを用いて、走行制御装置20の処理の流れの一例を説明する。
【0139】
車内画像取得部21は、エンジン又はモータが始動した後、所定の認証条件を満たすか否かの監視を継続する(S100)。そして、認証条件を満たしたと判断した場合(S100のYes)、車内画像取得部21は車内カメラに新たな車内画像を要求し、新たな車内画像を取得する(S101)。
【0140】
その後、車内検知部22は、走行許可条件を満たすか判断する(S102)。S102の判断の処理の流れは、
図20又は
図21のフローチャートで示される。なお、これらのフローチャートの説明は上述の通りであるので、ここでは省略する。
【0141】
走行許可条件を満たさない場合(S102のNo)、許可出力部23は上述したエラー処理を実行する(S103)。一方、走行許可条件を満たす場合(S102のYes)、許可出力部23は上述したエラー処理を実行しない。
【0142】
次に、
図23のフローチャートを用いて、走行制御装置20の処理の流れの他の一例を説明する。
【0143】
車内画像取得部21は、エンジン又はモータが始動した後、所定の認証条件を満たすか否かの監視を継続する(S110)。そして、認証条件を満たしたと判断した場合(S110のYes)、車内画像取得部21は車内カメラに新たな車内画像を要求し、新たな車内画像を取得する(S111)。
【0144】
その後、車内検知部22は、走行許可条件を満たすか判断する(S112)。S112の判断の処理の流れは、
図20又は
図21のフローチャートで示される。なお、これらのフローチャートの説明は上述の通りであるので、ここでは省略する。
【0145】
走行許可条件を満たさない場合(S112のNo)、許可出力部23は車両6のシフトレバーの状態を確認する。シフトレバーがパーキング以外に入っている場合(S113のNo)、許可出力部23は上述したエラー処理を実行する(S114)。一方、シフトレバーがパーキングに入っている場合(S113のYes)、S111に戻り、車内画像の取得(S111)、及び、走行許可条件を満たすか否かの判断(S112)を繰り返す。
【0146】
また、走行許可条件を満たさない場合(S112のYes)、許可出力部23は上述したエラー処理を実行しない。
【0147】
なお、本実施形態では、所定の認証条件を満たすと、車内画像の取得、走行許可条件を満たすか否かの判断及び判断結果に応じた処理を実行するとしたが、変形例として、エンジン又はモータが駆動している間これらの処理を継続してもよい。
【0148】
本実施形態のカーシェアリングシステムのその他の構成は、第5及び第6の実施形態と同様である。
【0149】
以上、本実施形態のカーシェアリングシステムによれば、第5及び第6の実施形態と同様の作用効果が実現される。
【0150】
また、本実施形態のカーシェアリングシステムによれば、エンジンやモータを始動させた後に、「予約者5が車内に存在すること」や、「予約者5又は予め登録された運転手が運転席に座っていること」等を検知する処理を行い、検知できなかった場合にエラー処理を実行することができる。このため、エンジンやモータを始動させた後に、予約者5が下車したり、予約者5又は予め登録した運転手以外の人間が運転席に座って運転したりする不正行為を効果的に制限できる。
【0151】
また、本実施形態のカーシェアリングシステムによれば、走行中の車両に対する上記エラー処理として警告などを行い、走行中の車両を直ちに走行不可な状態にしない。このため、安全性を担保しつつ、不正利用を制限できる。
【0152】
また、本実施形態のカーシェアリングシステムによれば、予約された車両6のドアが開いたことや、予約された車両6のシートベルトが外されたことや、車両6が走行していない状態が所定時間以上継続したことなど、予約者5が下車したり、運転手が変わったりする可能性がある行為の検知に応じて、「予約者5が車内に存在すること」や、「予約者5又は予め登録された運転手が運転席に座っていること」等を検知する処理を実行することができる。結果、不要な検知処理が回避されるので、コンピュータの処理負担が軽減される。
【0153】
また、本実施形態のカーシェアリングシステムによれば、シフトレバーがパーキングに入っていない場合に、上述したエラー処理を実行することができる。シフトレバーがパーキングに入っている時は、車両6の走行の意図はなく、単に休憩で予約者5が下車したり、運転以外の意図で予約者5又は予め登録された運転手以外の人間が運転席に座ったりし得る。このような場合にエラー処理を実行すると、利便性が悪くなる。本実施形態のカーシェアリングシステムによれば、適切なタイミングでエラー処理を実行できるので、不必要なエラー処理の実行による利便性の悪化を回避できる。
【0154】
<第8の実施形態>
図24の機能ブロック図に示すように、本実施形態のカーシェリングシステムでは、車載装置4と通信可能に構成されたサーバ3が走行制御装置20を備える。なお、サーバ3は、ドアロック制御装置10をさらに備えてもよい。本実施形態のカーシェリングシステムによれば、第1乃至第7の実施形態と同様の作用効果が実現される。
【0155】
なお、本明細書において、「取得」とは、ユーザ入力に基づき、又は、プログラムの指示に基づき、「自装置が他の装置や記憶媒体に格納されているデータを取りに行くこと(能動的な取得)」、たとえば、他の装置にリクエストまたは問い合わせして受信すること、他の装置や記憶媒体にアクセスして読み出すこと等を含んでもよい。また、「取得」とは、ユーザ入力に基づき、又は、プログラムの指示に基づき、「自装置に他の装置から出力されるデータを入力すること(受動的な取得)」、たとえば、配信(または、送信、プッシュ通知等)されるデータを受信すること等を含んでもよい。また、「取得」とは、受信したデータまたは情報の中から選択して取得すること、及び、「データを編集(テキスト化、データの並び替え、一部データの抽出、ファイル形式の変更等)などして新たなデータを生成し、当該新たなデータを取得すること」を含んでもよい。
【0156】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限定されない。
1. 予約された車両が存在する敷地内を撮影するカメラが生成した敷地内画像を取得する敷地内画像取得手段と、
前記敷地内画像に基づき、予約者が前記敷地内に存在することを検知する敷地内検知手段と、
前記予約者が前記敷地内に存在することが検知されると、前記予約された車両のドアロックを解除する指示を出力する解除指示出力手段と、
を有するドアロック制御装置。
2. 前記敷地内検知手段は、予め登録された前記予約者の顔画像又は前記顔画像の特徴量と、前記敷地内画像とに基づき、前記予約者が前記敷地内に存在することを検知する1に記載のドアロック制御装置。
3. 前記解除指示出力手段は、前記予約者が前記敷地内に存在することが検知され、かつ、予め登録された利用開始日時になると、前記予約された車両のドアロックを解除する指示を出力する1又は2に記載のドアロック制御装置。
4. 前記指示は、前記指示を取得してから所定時間経過後にドアロックを解除することを示す1から3のいずれかに記載のドアロック制御装置。
5. 前記解除指示出力手段は、前記指示を出力する条件を満たしてから所定時間経過後に、前記指示を出力する1から3のいずれかに記載のドアロック制御装置。
6. 前記解除指示出力手段は、前記予約者に関する情報、前記敷地内における前記予約者の位置、前記予約された車両に関する情報及び前記敷地内における前記予約された車両の位置の中の少なくとも1つに基づき、前記所定時間を決定する4又は5に記載のドアロック制御装置。
7. サーバ、又は、前記予約された車両に搭載された車載装置が備える1から6のいずれかに記載のドアロック制御装置。
8. コンピュータが、
予約された車両が存在する敷地内を撮影するカメラが生成した敷地内画像を取得し、
前記敷地内画像に基づき、予約者が前記敷地内に存在することを検知し、
前記予約者が前記敷地内に存在することが検知されると、前記予約された車両のドアロックを解除する指示を出力するドアロック制御方法。
9. コンピュータを、
予約された車両が存在する敷地内を撮影するカメラが生成した敷地内画像を取得する敷地内画像取得手段、
前記敷地内画像に基づき、予約者が前記敷地内に存在することを検知する敷地内検知手段、
前記予約者が前記敷地内に存在することが検知されると、前記予約された車両のドアロックを解除する指示を出力する解除指示出力手段、
として機能させるプログラム。
10. 外部装置からドアロックを解除する指示を取得する指示取得手段と、
前記指示を取得してから所定時間が経過したことを検知すると、車両のドアロックを解除するロック制御手段と、
を有する車載装置。
11. 前記指示取得手段は、前記所定時間を示す前記指示を取得する10に記載の車載装置。
12. ドアロックを解除する指示を取得する指示取得手段と、
前記指示を取得した後、車両の周囲で人又は予約者を検知すると、車両のドアロックを解除するロック制御手段と、
を有する車載装置。
【0157】
以上、実施形態(及び実施例)を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態(及び実施例)に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0158】
この出願は、2019年9月26日に出願された日本出願特願2019-175073号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0159】
1A プロセッサ
2A メモリ
3A 入出力I/F
4A 周辺回路
5A バス
1 敷地
2 カメラ
3 サーバ
4 車載装置
5 予約者
6 車両
10 ドアロック制御装置
11 敷地内画像取得部
12 敷地内検知部
13 解除指示出力部
14 記憶部
15 指示取得部
16 ロック制御部
17 記憶部
20 走行制御装置
21 車内画像取得部
22 車内検知部
23 許可出力部
24 記憶部