(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-16
(45)【発行日】2024-07-24
(54)【発明の名称】データ分類装置および方法
(51)【国際特許分類】
G06N 20/00 20190101AFI20240717BHJP
G06F 18/20 20230101ALI20240717BHJP
【FI】
G06N20/00 160
G06F18/20
(21)【出願番号】P 2022577388
(86)(22)【出願日】2022-05-25
(86)【国際出願番号】 KR2022007423
(87)【国際公開番号】W WO2022250449
(87)【国際公開日】2022-12-01
【審査請求日】2022-12-14
(31)【優先権主張番号】10-2021-0067260
(32)【優先日】2021-05-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0063906
(32)【優先日】2022-05-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】522486450
【氏名又は名称】ジェントル・エナジー・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ヒュン・ジュン・パク
(72)【発明者】
【氏名】サン・ジュン・ナム
(72)【発明者】
【氏名】チャールズ・キソク・ソン
【審査官】北川 純次
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-181380(JP,A)
【文献】特開2020-011330(JP,A)
【文献】特開2007-114896(JP,A)
【文献】国際公開第2016/137848(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06N 20/00
G06N 3/02- 3/10
G06F 18/00-18/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ分類装置のプロセッサによって実行されるデータ分類方法であって、
機械に装備または設置可能なIoTセンサから時系列センサデータを収集するステップと、
前記時系列センサデータを強調した第1処理データを生成するステップと、
前記第1処理データに基づいて前記機械の状態を決定するための第2処理データを生成するステップ、および
前記第2処理データに基づいて前記第1処理データから前記機械の状態を分類するステップを含み、
前記機械の状態は、
前記機械が活性化されて前記第1処理データが一定区間にわたって任意のパターンに可視化されない非パターン区間に含まれる第1状態
、または、前記機械が活性化され、前記第1処理データが一定区間にわたって任意のパターンで可視化されるパターン区間に含まれる第2状
態を含
み、
前記第1状態は、前記機械に電源が供給され、前記機械が未作動である状態を含み、前記第2状態は、前記機械に電源が供給され、前記機械が作動している状態を含み、
前記時系列センサデータを収集するステップは、
前記IoTセンサが前記機械をセンシングした時間情報を示すタイムスタンプ、および前記タイムスタンプにおいて前記IoTセンサが前記機械を対象にしてセンシングした物理値を含む時系列センサデータを収集するステップを含み、
前記第1処理データを生成するステップの前に、
前記時系列センサデータから前記IoTセンサの基本物理値に基づいて基線(baseline)を推定するステップ、および
前記基線の推定結果から前記機械が非活性化される区間に含まれる第0状態を分類するステップをさらに含む、
データ分類方法。
【請求項2】
前記第1処理データを生成するステップは、
前記時系列センサデータに前記基線の推定結果を適用して下位時系列センサデータを生成するステップ、および
前記下位時系列センサデータからノイズを除去して、前記第1処理データを生成するステップを含む、請求項
1に記載のデータ分類方法。
【請求項3】
前記第2処理データを生成するステップは、
前記第1処理データの統計的特性および高次微分値を利用して、前記機械に対して前記第1状態および前記第2状態を決定することができる動的しきい値としての第2処理データを生成するステップを含む、請求項1に記載のデータ分類方法。
【請求項4】
前記機械の状態を分類するステップは、
第1処理データおよび第2処理データを入力することによって機械の状態を分類する第1機械学習分類モデル
を用いて、前記第1処理データに対応する機械の状態を分類するステップを含む、請求項
1に記載のデータ分類方法。
【請求項5】
前記機械の状態を分類するステップの後、
前記パターン区間に含まれる前記第1処理データに動的時間伸縮法(dynamic time warping;DTW)を適用して類似度を測定するステップ、および
前記類似度の測定結果に基づいて、前記パターン区間に含まれる前記第1処理データから前記機械の状態を第2-1状態、第2-2状態、第2-3状態のうちの1つ以上にさらに分類するステップを含み、
前記第2-1状態は、前記第2状態に含まれる任意のパターンが予め設定された数以上繰り返して可視化される第1パターン区間に含まれる状態を示し、
前記第2-2状態は、前記第2状態に含まれる任意のパターンが予め設定された数未満で繰り返し可視化される第2パターン区間に含まれる状態を示し、
前記第2-3状態は、前記第1状態に含まれる第1処理データが前記動的時間伸縮法を介して前記第1パターン区間に変更された状態を示す、請求項
4に記載のデータ分類方法。
【請求項6】
前記追加分類するステップは、
パターン区間に含まれる第1処理データおよび第1機械学習分類モデルを用いて分類した機械の状態を入力することによって機械の状態をさらに分類する第2機械学習分類モデルを用いて、前記第0状態ないし前記第2状態に含まれる第1処理データに対応する前記機械の状態をさらに分類するステップを含む、請求項
5に記載のデータ分類方法。
【請求項7】
コンピュータを用いて請求項1~請求項
6のいずれか一項に記載の方法を実行するためのコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項8】
データ分類装置として、
プロセッサ、および
前記プロセッサと動作可能に接続され、前記プロセッサで実行される少なくとも1つのコードを記憶するメモリを含み、
前記メモリは、前記プロセッサを介して実行される時、プロセッサが機械に装備または 設置可能なIoTセンサから時系列センサデータを収集し、
前記時系列センサデータを強調した第1処理データを生成し、
前記第1処理データに基づいて前記機械の状態を決定するための第2処理データを生成し、
前記第2処理データに基づいて前記第1処理データから前記機械の状態を分類するよう促すコードを含み、
前記機械の状態は、
前記機械が活性化され、前記第1処理データが一定区間にわたって任意のパターンに可視化されない非パターン区間に含まれる第1状態、
または、前記機械が活性化され、前記第1処理データが一定区間にわたって任意のパターンに可視化されるパターン区間に含まれる第2状
態を含
み、
前記第1状態は、前記機械に電源が供給され、前記機械が未作動である状態を含み、前記第2状態は、前記機械に電源が供給され、前記機械が作動している状態を含み、
前記メモリは前記プロセッサにとって、
前記時系列センサデータを収集する際に、前記IoTセンサが前記機械をセンシングした時間情報を示すタイムスタンプ、および前記タイムスタンプで前記IoTセンサが前記機械を対象にしてセンシングした物理値を含む時系列センサデータを収集するように促すコードを記憶し、
前記メモリは前記プロセッサにとって、
前記第1処理データを生成する前に、前記時系列センサデータから前記IoTセンサの 基本物理値に基づいて基線(baseline)を推定し、
前記基線(baseline)の推定結果から、前記機械が非活性化される区間に含まれる第0状態を分類するように促すコードをさらに記憶する、
データ分類装置。
【請求項9】
前記メモリは前記プロセッサにとって、
前記第1処理データを生成する際に、前記時系列センサデータに前記基線の推定結果を適用して下位時系列センサデータを生成し、
前記下位時系列センサデータからノイズを除去して前記第1処理データを生成するように促すコードを記憶する、請求項
8に記載のデータ分類装置。
【請求項10】
前記メモリは前記プロセッサにとって、
前記第2処理データを生成する際に、前記第1処理データに対する統計的特性と高次微分値を活用して前記機械に対して前記第1状態および前記第2状態を決定できる動的しきい値としての第2処理データを生成するように促すコードを記憶する、請求項
8に記載のデータ分類装置。
【請求項11】
前記メモリは前記プロセッサにとって、
前記機械の状態を分類した後、前記パターン区間に含まれる前記第1処理データに動的時間伸縮法を適用して類似度を測定し、
前記類似度の測定結果に基づいて、前記パターン区間に含まれる前記第1処理データから、前記機械の状態を第2-1状態、第2-2状態および第2-3状態のうちの1つ以上にさらに分類するように促すコードをさらに記憶し、
前記第2-1状態は、前記第2状態に含まれる任意のパターンが予め設定された数以上繰り返して可視化される第1パターン区間に含まれる状態を示し、
前記第2-2状態は、前記第2状態に含まれる任意のパターンが予め設定された数未満で繰り返し可視化される第2パターン区間に含まれる状態を示し、
前記第2-3状態は、前記第1状態に含まれる前記第1処理データが前記動的時間伸縮法を介して前記第1パターン区間に変更される状態を示す、請求項
8に記載のデータ分類装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、IoTセンサから収集されたデータを分析して拡張情報を提供するデータ分類装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、CNC(computerized numerical control)工作機械は高性能の演算装置を内蔵したNC(numerical control)工作機械であり、加工形状、加工条件、加工動作などのデータをコンピュータで自動プログラミングしてNCデータに変換し、NCデータをパルス信号化された状態に変換して工作機械を駆動する。近年、IoT技術の発展に伴って、CNC工作機械も様々な形態のセンサと通信モジュールを装着し、遠隔モニタリングまたは制御が可能になるように発展している。
【0003】
前述した背景技術は、発明者が本発明の導出のために保有していたか、本発明の導出過程で習得した技術情報であり、必ずしも本発明の出願前に一般公衆に公開された公知技術とは言えない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】韓国登録特許公報第10-0952619号(2010.04.06)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の一課題は、機械に装備または設置可能なIoTセンサから収集されたデータを分析して機械の状態を分類するデータ分類装置および方法を提供することにある。
本発明の一課題は、機械に装備または設置可能なIoTセンサから収集されたデータ分析時に、教師なし学習のカテゴリーに属する分析モデルを用いて別途のトレーニングデータとトレーニング期間を必要とせず、異機種データにも適用可能なデータ分類装置および方法を提供することにある。
【0006】
本発明の一課題は、IoTセンサで収集された超小型データ構造にも適用可能な汎用性を有するデータ分類装置および方法を提供することにある。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、以上で言及した課題に限定されず、言及されていない本発明の他の課題および利点は、以下の説明によって理解することができ、本発明の実施例によって、より明らかに理解されるであろう。さらに、本発明が解決しようとする課題および利点は、特許請求の範囲に示される手段およびその組み合わせによって実現され得ることが理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施例に係るデータ分類方法は、データ分類装置のプロセッサによって実行されるデータ分類方法であって、機械に装備または設置可能なIoTセンサから時系列センサデータを収集するステップと、時系列センサデータを強調した第1処理データを生成するステップと、第1処理データに基づいて機械の状態を決定するための第2処理データを生成するステップと、第2処理データに基づいて第1処理データから機械の状態を分類するステップを含み、機械の状態は、機械が活性化されて第1処理データが一定区間にわたって任意のパターンに可視化されない非パターン区間に含まれる第1の状態、および機械が活性化され第1処理データが一定区間にわたって任意のパターンに可視化されるパターン区間に含まれる第2の状態のうちの1つ以上を含むことができる。
【0009】
本発明の一実施例に係るデータ分類装置は、プロセッサと、プロセッサと動作可能に接続されプロセッサで実行される少なくとも1つのコードを記憶するメモリとを含み、メモリは、プロセッサを介して実行されるとき、プロセッサが機械に装備または設置可能なIoTセンサから時系列センサデータを収集し、時系列センサデータを強調した第1処理データを生成し、第1処理データに基づいて機械の状態を決定するための第2処理データを生成し、第2処理データに基づいて第1処理データから機械の状態を分類するよう促すコードを含み、機械の状態は、機械が活性化されて第1処理データが一定区間にわたって任意のパターンで可視化されない非パターン区間に含まれる第1の状態、および機械が活性化され第1処理データが一定区間にわたって任意のパターンで可視化されるパターン区間に含まれる第2の状態のうちの1つ以上を含むことができる。
【0010】
これに加えて、本発明を実施するための他の方法、他のシステム、および前記方法を実行するためのコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体をさらに提供することができる。
【0011】
前述以外の他の側面、特徴、利点が、以下の図面、特許請求の範囲、および発明の詳細な説明から明らかになるであろう。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、機械に装備または設置可能なIoTセンサから収集されたデータを分析して機械の状態を分類する際に、分類精度が高いデータ分類装置および方法を提供することができる。
【0013】
また、機械に装備または設置可能なIoTセンサから収集されたデータの分析時に教師なし学習のカテゴリーに属する分析モデルを用いて、別途のトレーニングデータとトレーニング期間を必要とせず異機種データにも適用可能なデータ分類装置および方法を提供できる。
【0014】
また、IoTセンサで収集された超小型データ構造にも適用可能な汎用性を有しており、比較的性能の低い演算装置を通じても実質的に活用可能なデータ分類が可能であり、コスト削減が可能なデータ分類装置および方法を提供することができる。
【0015】
本発明の効果は以上で言及されたものに限定されず、言及されていない他の効果は以下の説明から当業者には明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本実施例に係るデータ分類環境の例示図である。
【
図2】本実施例に係るデータ分類装置の構成を概略的に説明するために示すブロック図である。
【
図3】
図2のデータ分類装置のうち分類処理部の構成を概略的に説明するために示すブロック図である。
【
図4】本実施例に係るデータ分類を説明するためのグラフである。
【
図5】本実施例に係るデータ分類を説明するためのグラフである。
【
図6】本実施例に係るデータ分類を説明するためのグラフである。
【
図7】本実施例に係るデータ分類を説明するためのグラフである。
【
図8】本実施例に係るデータ分類を説明するためのグラフである。
【
図9】本実施例に係るデータ分類を説明するためのグラフである。
【
図10】本実施例に係るデータ分類を説明するためのグラフである。
【
図11】本実施例に係るデータ分類を説明するためのグラフである。
【
図12】他の実施例に係るデータ分類装置の構成を概略的に説明するために示すブロック図である。
【
図13】本実施例に係るデータ分類方法を説明するためのフローチャートである。
【
図14】本実施例に係るデータ分類方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の利点および特徴、並びにそれらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に説明される実施例を参照すれば明らかになるであろう。しかしながら、本発明は、以下に提示される実施例に限定されるものではなく、それぞれの様々な形態で実施することができ、本発明の精神および技術範囲に含まれるすべての変換、均等物ないし代替物を含むことと理解すべきである。以下に提示される実施例は、本発明の開示を完全なものにし、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者に発明の範囲を完全に知らせるために提供されるものである。本発明の説明において、関連する公知技術の具体的な説明が本発明の要旨を不明瞭にすると判断される場合、その詳細な説明は省略する。
【0018】
本出願で使用される用語は、単に特定の実施例を説明するために使用されたものであり、本発明を限定することを意図していない。単数の表現は、文脈上明らかに他に意味がない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」または「有する」などの用語は、本明細書に記載の特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはそれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであり、1つまたは複数の他の特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはそれらを組み合わせたものの存在または追加の可能性を予め排除しないことと理解されるベきである。第1、第2などの用語は様々な構成要素を説明するために使用することができるが、構成要素は前記用語によって限定されるべきではない。前記用語は、ある構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使用される。
【0019】
さらに、本出願において、「部」は、プロセッサまたは回路などのハードウェア構成(hardware component)、および/またはプロセッサなどのハードウェア構成によって実行されるソフトウェア構成(software component)であり得る。
【0020】
以下、本発明に係る実施例を添付された図面を参照して詳細に説明するが、添付図面を参照して説明するにあたり、同一または対応する構成要素には同一の図面番号を付与し、重複する説明は省略することにする。
【0021】
図1は、本実施例に係るデータ分類環境の例示図である。
図1を参照すると、データ分類環境1は、データ分類装置100、機械200、IoTセンサ300、ユーザ端末400、およびネットワーク500を含むことができる。
【0022】
データ分類装置100は、機械200に装備または設置可能なIoTセンサ300から収集されたデータがどのような意味を有するかをより効率的に分析するためにデータを処理することができる。データ分類装置100は、機械200に装備または設置可能なIoTセンサ300から単に収集されたデータの解釈を通じて機械200に関する拡張情報を分類することができる。ここで、機械200に関連する拡張情報は、例えば、機械200の状態情報を含むことができる。
【0023】
本実施例では、機械200は、電気モータによって金属物体を成形する金属加工機械を含むことができる。しかしながら、これに限定されず、内外にIoTセンサ300を装備し、データ分類装置100と通信可能な機械であれば、本実施例に適用することができる。
【0024】
本実施例では、IoTセンサ300は、モノのインターネット環境に適用されるセンサであり、機械200に装備され、機械200に関するデータをセンシングしてデータ分類装置100に送信することができる。そのようなIoTセンサ300は、電流センサ、振動センサ、照度センサ、温度センサ、近接度センサなどを含むことができる。本実施例では、説明の便宜上、IoTセンサ300が電流センサであると仮定して説明する。
【0025】
本実施例では、データ分類装置100が分類する機械200の状態は、第0状態、第1状態、第2状態および第2-1状態~第2-3状態を含むことができる。
【0026】
第0状態は、機械200が非活性化区間に含まれる状態を含み得る。ここで、非活性化(inactive)区間とは、機械200の電源が遮断される区間を含むことができる。例えば、機械200がミキサーである場合、第0状態はミキサーの電源が遮断された状態であり得る。本実施例では、第0状態とは対照的に、第1状態、第2状態および第2-1状態~第2-3状態は、活性化区間に含まれる状態を含むことができる。ここで、活性化(active)区間とは、機械200の電源が供給される区間を含むことができる。
【0027】
第1状態は、機械200が活性化され、後述する第1処理データが一定区間にわたって任意のパターンに可視化されない非パターン区間に含まれる状態を表すことができる。すなわち、第1状態は、機械200の電源が供給され、機械200が未作動である状態を含むことができる。例えば、機械200がミキサーである場合、第1状態はミキサーの電源を供給した後に操作ボタンを押す前の状態であり得る。
【0028】
第2状態は、機械200が活性化され、後述する第1処理データが一定区間にわたって任意のパターンに可視化されるパターン区間に含まれる状態を表すことができる。すなわち、第2状態は、機械200の電源が供給されて機械200が作動する状態を含むことができる。例えば、機械200がミキサーである場合、第2状態はミキサーの電源を供給した後に操作ボタンを入力してミキサーを作動させる状態であり得る。ここで、ミキサーの操作ボタンを入力すると、それに対応する任意のパターンを生成することができる。
【0029】
第2-1状態は、第2状態に含まれる任意のパターンが予め設定された数以上繰り返して可視化される第1パターン区間に含まれる状態を示すことができる。すなわち、第2-1状態は、機械200の電源が供給され、機械200が正常に動作する状態を含むことができる。例えば、機械200がミキサーである場合、第2-1状態は、操作ボタンを所定の回数以上入力してミキサーを作動させる状態であり得る。ここで、ミキサーの操作ボタンが所定の回数以上入力されると、それに対応する任意のパターンが予め設定された回数以上生成されることができる。所定の回数以上生成された任意のパターンは、第1のパターン区間を形成することができる。
【0030】
第2-2状態は、第2状態に含まれる任意のパターンが予め設定された数未満で繰り返して可視化される第2パターン区間に含まれる状態を表すことができる。すなわち、第2-2状態は、機械200の電源が供給されて機械200にエラーが発生した状況ではなく、異常動作する状態を含むことができる。例えば、機械200がミキサーである場合、第2-2状態はミキサーの電源を供給した後に操作ボタンを入力してミキサーが正常に動作しているかどうかをテストする状態であり得る。ミキサーをテストするために入力する操作ボタンと、ミキサーに充填した内容物を混合するために入力する操作ボタンとは、時間と強度が異なる場合がある。したがって、ミキサーをテストするために入力された操作ボタンに従って生成されるパターンと、ミキサーに充填された内容物を混合するために入力された操作ボタンに従って生成されるパターンとは異なる場合がある。このようにミキサーをテストして生成されたパターンは第2パターン区間を形成することができる。別の実施例では、機械200が金属加工機械である場合、第2-2状態は金属加工機械をウォームアップ(warm up)、クールダウン(cool down)、またはテスト(test)する状態であり得る。
【0031】
第2-3状態は、第1状態に含まれる第1処理データが後述する動的時間伸縮法(dynamic time warping;DTW)を介して第1パターン区間に変更される状態を表すことができる。すなわち、第2-3状態は、もともと非パターン区間に含まれていた第1処理データが信号処理を通じて第1パターン区間、および第2パターン区間を含むパターン区間のうち第1パターン区間に変更された場合を含むことができる。
【0032】
例えば、機械200がミキサーである場合、第2-3状態を以下のように説明することができる。第1過程でミキサー内部の内容物を混合するために操作ボタンを入力してミキサーを作動させることができる。第1過程では、任意のパターンによって第1パターン区間に含まれるパターン区間を生成することができる。第2過程でミキサーが動作している間、ミキサーの刃に内容物がかかって一定時間ミキサーの動作が止まる場合が発生することがあり、ミキサーの動作が始まり、内容物がかかる前までを第2-0過程、かかった内容物が抜けるまでを第2-1過程、そして内容物が抜けた後から混合が完了するまでを第2-3過程に細分化することができる。第2-1過程ではミキサーの動作が停止して非パターン区間を生成することができ、第2-0および第2-2過程ではそれぞれ任意のパターン区間を生成することができる。第1過程と第2過程で同じ内容物を同じ程度に混合した場合、第2-0過程および第2-2過程のパターンを接合する場合、第1パターン区間に含まれるパターンであってもよい。したがって、第2-0過程~第2-2過程の信号に動的時間伸縮法を適用した時、第2-0過程および第2-2過程の接合パターンが第1パターン区間に含まれる場合、第2過程の非パターン区間を第1パターン区間に変更することができる。このように、第2過程の非パターン区間を第1パターン区間に変更した状態を第2-3状態と表すことができる。データ分類装置100は、機械200の状態を分類するために機械200に装備または設置可能なIoTセンサ300から時系列センサデータを収集することができる。ここで時系列センサデータは、IoTセンサ300が機械200をセンシングした時間情報を示すタイムスタンプおよびタイムスタンプでIoTセンサ300が機械200を対象としてセンシングした物理値(例えば、電流値)を含むことができる。また、時系列センサデータを元データと呼ぶことができる。本実施例で、元データは、タイムスタンプ(x軸)に対する物理値(y軸)で表される多数の点で表示することができ、これらの点を連結するとグラフ(
図4)で表示することができる。グラフを参照すると、所定のパターンが可視化されるパターン区間とパターンが可視化されない非パターン区間とに分割されていることが分かる。
【0033】
データ分類装置100は、IoTセンサ300から収集した元データから基線(baseline)を推定することができる。ここで、基線とは、電源供給および電源遮断区間を含めて機械200が作動していない場合にIoTセンサ300がセンシングする基本物理値に基づく線と言える。本実施例で、基線は非パターン区間に属することができる。データ分類装置100は、基線の推定結果から機械が非活性化される区間に含まれる第0状態を分類することができる。
【0034】
データ分類装置100は、元データを強調した第1処理データを生成することができる。ここで、元データを強調するということは、非パターン区間およびパターン区間を含む元データにおいて、パターン区間を特徴づけて明確に可視化するという意味を含むことができる。データ分類装置100は、第1処理データを生成するために、元データから推定した基線を適用して下位時系列センサデータを生成することができる。データ分類装置100は、下位時系列センサデータからノイズを除去して、元データのパターン区間が強調された第1処理データを生成することができる。
【0035】
データ分類装置100は、第1処理データに基づいて機械200の状態を決定するための第2処理データを生成することができる。ここで、第2処理データは、機械200に対して第1状態および第2状態を決定することができる動的しきい値(dynamic threshold)を含み得る。データ分類装置100は、第1処理データの統計的特性と高次微分(例えば、4次微分)値を利用して第2処理データを生成することができる。
【0036】
データ分類装置100は、第2処理データに基づいて第1処理データから機械200の状態を分類することができる。ここで、機械200の状態は、第1状態および第2状態のうちの1つ以上を含み得る。例えば、データ分類装置100は、第2処理データを基準として第1方向のデータに対する機械200の状態を第1状態に分類することができる。また、データ分類装置100は、第2処理データを基準として第1方向から180度離れた第2方向のデータに対する機械200の状態を第2状態に分類することができる。本実施例では、データ分類装置100は、第1処理データおよび第2処理データを入力することによって機械の状態を分類する第1機械学習分類モデルを用いて第1処理データに対応する機械200の状態を分類することができる。
【0037】
データ分類装置100は、分類精度を向上させ、分類を細分化するために一連のデータ処理をさらに実行することができる。ここで、一連のデータ処理とは、第0状態ないし第2状態に含まれる第1処理データに類似度を測定する処理を含むことができる。データ分類装置100は、類似度測定結果に基づいてパターン区間に含まれる第1処理データおよび第1機械学習分類モデルを用いて分類した機械200の状態から機械200の状態を第2-1状態、第2-2状態および第2-3状態のうちの1つ以上にさらに分類することができる。本実施例で、データ分類装置100は、パターン区間に含まれる第1処理データおよび第1機械学習分類モデルを用いて分類した機械200の状態を入力することによって機械の状態をさらに分類する第2機械学習分類モデルを用いて、第0状態ないし第2状態に含まれる第1処理データに対応する機械200の状態をさらに分類することができる。
【0038】
本実施例で、機械200の状態を第0状態ないし第2状態のうちの1つ以上に分類する作業を一次分類と呼ぶことができる。また、機械200の第2状態を第2-1状態ないし第2-3状態のうちの1つ以上にさらに分類する作業を2次分類と呼ぶことができる。
データ分類装置100は、一次分類および二次分類の結果を元データとしての時系列センサデータに適用して、時系列センサデータのそれぞれが機械200の状態のどこに属するかを正確に分類することができる。
【0039】
本実施例では、データ分類装置100は、サーバ形態で独立して存在してもよく、データ分類装置100が行うデータ分類機能をアプリケーション形態で具現してユーザ端末400に搭載してもよい。
【0040】
さらに、データ分類装置100は、各種の人工知能アルゴリズムを適用するために必要なデータを提供するデータベースサーバであり得る。
【0041】
ここで人工知能(artificial intelligence, AI)は、人間の知能でできる思考、学習、自己啓発などがコンピュータにもできるようにする方法を研究するコンピュータ工学および情報技術の一分野で、コンピュータが人間のインテリジェントな行動を模倣できるようにすることを意味し得る。
また、人工知能はそれ自体で存在するのではなく、コンピュータサイエンスの他の分野と直接的または間接的に多くの関連がある。特に現代には情報技術の様々な分野で人工知能的要素を導入し、その分野の問題解決に活用しようとする試みが非常に活発に行われている。
【0042】
機械学習(machine learning)は人工知能の一分野であり、コンピュータに明示的なプログラムなしで学ぶ能力を与える研究分野を含むことができる。具体的に機械学習は、経験的データに基づいて学習を行い、予測を行い、自らの性能を向上させるシステムと、そのためのアルゴリズムを研究して構築する技術といえる。機械学習のアルゴリズムは、厳格に定められた静的プログラム命令を実行するのではなく、入力データに基づいて予測または決定を導くために特定のモデルを構築する方法をとることができる。
【0043】
ユーザ端末400は、データ分類装置100が提供するデータ分類アプリケーションおよび/またはデータ分類サイトに接続してデータ分類サービスを受けることができる。
このようなユーザ端末400は、コンピューティングデバイス(図示せず)の機能を実行することができる通信端末を含むことができ、ユーザが操作するデスクトップコンピュータ401、スマートフォン403、ノートパソコン404に加えて、タブレットPC、スマートTV、携帯電話、PDA(personal digital assistant)、メディアプレーヤー、マイクロサーバー、GPS(global positioning system)機器、電子書籍リーダー、デジタル放送用端末、カーナビ、キオスク、MP3プレーヤー、デジタルカメラ、家電機器、他のモバイルまたは非モバイルのコンピューティングデバイスであってもよいが、これらに限定されない。また、ユーザ端末400は、通信機能およびデータ処理機能を備えた時計、メガネ、ヘアバンド、指輪などのウェアラブル端末であってもよい。このようなユーザ端末400は上述した内容に限定されず、ウェブ閲覧可能な端末は制限なく採用することができる。
【0044】
ネットワーク500は、データ分類装置100、IoTセンサ300、およびユーザ端末400をつなげる役割を果たすことができる。このようなネットワーク500は、例えば、LAN(local area network)、WAN(wide area network)、MAN(metropolitan area network)、ISDN(integrated service digital network)などの有線ネットワークや、WLAN(wireless LAN)、CDMA(code-division multiple access)、衛星通信などの無線ネットワークを網羅することができるが、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。さらに、ネットワーク500は、近距離通信および/または遠距離通信を利用して情報を送受信することができる。ここで、近距離通信はBluetooth、RFID(radio frequency identification)、IrDA(infrared data association)、UWB(ultra-wideband)、ZigBee、Wi-Fi技術を含むことができ、遠距離通信はCDMA(code-division multiple access)、FDMA(frequency-division multiple access)、TDMA(time-division multiple access)、OFDMA(orthogonal frequency-division multiple access)、SC-FDMA(single carrier frequency-division multiple access)技術を含むことができる。
【0045】
ネットワーク500は、ハブ、ブリッジ、ルータ、スイッチなどのネットワーク要素の接続を含み得る。ネットワーク500は、インターネットなどのパブリックネットワーク、および安全な企業内のプライベートネットワークなどのプライベートネットワークを含む複数の接続ネットワーク、例えばマルチネットワーク環境を含むことができる。ネットワーク500へのアクセスは、1つ以上の有線または無線アクセスネットワークを介して提供されてもよい。
【0046】
さらにネットワーク500は、CAN(controller area network)、V2I(vehicle-to-infrastructure)、V2X(vehicle-to-everything)、WAVE(wireless access in vehicular environment)通信技術と、モノなど分散した構成要素の間で情報をやり取りして処理するIoT(Internet of Things)ネットワークおよび/またはNB-IoTネットワークおよび/または5G通信をサポートできる。ここで、NB(narrowband)-IoTは、LTE(Long-Term Evolution)周波数を利用した低消費費電力/広域のモノのインターネット技術の一つであり、低容量データを間欠的に伝送する追跡、センシング、検針などに活用することができる。
【0047】
図2は、本実施例に係るデータ分類装置の構成を概略的に説明するために示すブロック図である。以下の説明において
図1の説明と重複する部分はその説明を省略する。
図2を参照すると、データ分類装置100は、通信部110、記憶媒体120、プログラム記憶部130、データベース140、分類処理部150および制御部160を含むことができる。
【0048】
通信部110は、ネットワーク500と連動してデータ分類装置100、機械200、IoTセンサ300およびユーザ端末400間の送受信信号をパケットデータの形態で提供するために必要な通信インタフェースを提供することができる。さらに、通信部110は、ユーザ端末400から所定の情報要求信号を受信する役割を果たすことができ、分類処理部150が処理した情報をユーザ端末400に送信する役割を果たすことができる。ここで、通信網とは、データ分類装置100とユーザ端末400とをつなげる役割を果たす媒体であり、ユーザ端末400がデータ分類装置100に接続した後に情報を送受信することができるように接続経路を提供する経路を含むことができる。また、通信部110は、他のネットワーク装置と有無線接続を介して制御信号またはデータ信号などの信号を送受信するために必要なハードウェアおよびソフトウェアを含む装置であってもよい。
記憶媒体120は、制御部160が処理するデータを一時的または永久的に記憶する機能を実行する。ここで、記憶媒体120は磁気記憶媒体(magnetic storage media)またはフラッシュ記憶媒体(flash storage media)を含むことができるが、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。そのような記憶媒体120は、内蔵メモリおよび/または外部メモリを含むことができ、DRAM、SRAM、またはSDRAMなどの揮発性メモリ、OTPROM(one time programmable ROM)、PROM、EPROM、EEPROM、マスクROM、フラッシュROM、NAND型フラッシュメモリ、またはNOR型フラッシュメモリなどの不揮発性メモリ、SSD、 CF(compact flash)カード、SDカード、Micro-SDカード、Mini-SDカード、xDカード、またはメモリースティック(memory stick)などのフラッシュドライブ、またはHDDなどの記憶装置を含むことができる。
【0049】
プログラム記憶部130は、機械200に装備または設置可能なIoTセンサ300から時系列センサデータを収集する作業、時系列センサデータからIoTセンサ300の基本物理値に基づいて基線を推定する作業、基線の推定結果から機械200に対する第0状態を分類する作業、時系列センサデータを強調した第1処理データを生成する作業、第1処理データに基づいて機械200の状態を決定するための第2処理データを生成する作業、第2処理データに基づいて第1処理データから機械200の状態を第1状態および第2状態のうちの1つ以上に分類する作業、パターン区間に含まれる第1処理データに対する類似度を測定する作業、類似度の測定結果に基づいてパターン区間に含まれる第1処理データから機械200の状態を第2-1状態、第2-2状態および第2-3状態の1つ以上に追加分類する作業などを行う制御ソフトウェアを搭載している。
【0050】
データベース140は、機械200の種類および仕様情報と、機械200に装備または設置可能なIoTセンサ300の種類および仕様情報を記憶する管理データベースを含むことができる。また、管理データベースには、機械200の状態を分類するためにIoTセンサ300から収集した時系列センサデータと、分類処理部150が処理したデータとを記憶することができる。
【0051】
また、データベース140は、データ分類サービスの提供を受けるユーザの情報を記憶するユーザデータベースを含むことができる。ここで、ユーザの情報は、ユーザの名前、所属、人的事項、性別、年齢、連絡先、電子メールアドレス、住所、画像などのユーザに関する基本的な情報と、ID(または電子メールアドレス)およびパスワード(PASSWORD)などユーザの認証(ログイン)に関する情報、接続した国・地域、接続位置、接続に使用した装置に関する情報、接続されたネットワーク環境などの接続に関する情報などを含むことができる。
【0052】
また、ユーザデータベースには、ユーザの固有情報と、データ分類アプリケーションまたはデータ分類サイトに接続したユーザが提供を受けた情報および/またはカテゴリー履歴、ユーザが設定した環境設定情報、ユーザが利用したリソース使用量情報、ユーザのリソース使用量に対応した課金および決済情報を記憶することができる。
【0053】
分類処理部150は、機械200に装備または設置可能なIoTセンサ300から時系列センサデータを収集することができる。分類処理部150は、時系列センサデータからIoTセンサ300の基本物理値に基づいて基線を推定し、基線の推定結果から機械200に対する第0状態を分類することができる。分類処理部150は、時系列センサデータを強調した第1処理データを生成することができる。分類処理部150は、第1処理データに基づいて機械200の状態を決定するための第2処理データを生成することができる。分類処理部150は、第2処理データに基づいて第1処理データから機械200の状態を第1状態および第2状態のうちの1つ以上に分類することができる。分類処理部150は、第0状態ないし第2状態に含まれる第1処理データに対する類似度を測定し、類似度の測定結果に基づいて第0状態ないし第2状態に含まれる第1処理データから機械200の状態を、第2-1状態、第2-2状態、および第2-3状態のうちの1つ以上にさらに分類することができる。
【0054】
制御部160は、一種の中央処理装置としてプログラム記憶部130に搭載された制御ソフトウェアを駆動してデータ分類装置100全体の動作を制御することができる。制御部160は、プロセッサ(processor)などのデータを処理することができるあらゆる種類の装置を含むことができる。ここで、「プロセッサ(processor)」とは、例えば、プログラムに含まれるコードまたは命令で表される機能を実行するために物理的に構造化された回路を有するハードウェアに組み込まれたデータ処理装置を意味することができる。このようにハードウェアに組み込まれたデータ処理装置の一例として、マイクロプロセッサ(microprocessor)、中央処理装置(central processing unit:CPU)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(application-specific integrated circuit)、FPGA(field programmable gate array)などの処理装置を網羅することができるが、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。
【0055】
本実施例で制御部160は、機械200の状態を分類するためにIoTセンサ300から収集した時系列センサデータに対して機械学習を行うことができ、データベース140は機械学習に使用されるデータ、結果データなどを記憶することができる。
【0056】
一方、制御部160には機械学習アルゴリズムを搭載することができ、収集したIoTセンサ300の時系列センサデータを入力データとする機械学習に基づいて機械200の状態情報分類を行うことができる。
【0057】
図3は、
図2のデータ分類装置のうち分類処理部の構成を概略的に説明するために示すブロック図であり、
図4~
図11は、本実施例に係るデータ分類を説明するためのグラフである。以下の説明において
図1の説明と重複する部分はその説明を省略する。
図3ないし
図11を参照すると、分類処理部150は、収集部151、推定部152、第1生成部153、第2生成部154、第1分類部155および第2分類部156を含むことができる。
【0058】
収集部151は、機械200に装備又は設置可能なIoTセンサ300から時系列センサデータを収集することができる。ここで、時系列センサデータは、IoTセンサ300が機械200をセンシングした時間情報を示すタイムスタンプおよびタイムスタンプでIoTセンサ300が機械200を対象としてセンシングした物理値を含むことができる。
【0059】
図4は、IoTセンサ300から収集した時系列センサデータのグラフを示す。
図4を参照すると、x軸は時間を表し、y軸は物理値を表すことができる。IoTセンサ300が電流センサである場合、x軸は電流センサが機械200の電流をセンシングした時間としてのタイムスタンプを表し、y軸はタイムスタンプで電流センサが機械200を対象としてセンシングした電流値を表すことができます。
図4から、所定のパターンが可視化されるパターン区間とパターンが可視化されない非パターン区間とに分割されていることが分かる。また、パターン区間が繰り返されていることがわかる。
【0060】
推定部152は、IoTセンサ300から収集した時系列センサデータから基線を推定することができる。ここで、基線とは、電源供給および電源遮断区間を含めて機械200が作動していない場合にIoTセンサ300がセンシングする基本物理値に基づく線と言える。本実施例で、基線は非パターン区間に属することができる。
図5は、
図4の時系列センサデータグラフから推定した基線のグラフを示す。
【0061】
一般的な機械(例えば、ミキサー)は、電源が供給され、機械が作動していない状態で消費している待機電力が一定であり得る。したがって、このような待機電力または誤差範囲内の待機電力を使用して基線を生成することができる。これから基線が固定されていることがわかる。
【0062】
しかしながら、本実施例に係る機械200は工場に整備されており、工場で使用される電力は常時異なるため、機械200は待機電力が一定であるとは見られない。これから基線が変動的であると見ることができる。したがって、機械200に対する第1状態を正確に判断するためには、基線を把握する必要がある。したがって、推定部152は、一次的に時系列センサデータのうち、IoTセンサ300の基本物理値に追従した線を基線と推定することができる。一方、待機電力が一定である場合には、誤差範囲内の待機電力を活用して生成した基線を利用することができる。待機電力が一定である場合には、本実施例に係る推定部152を省略することができる。
【0063】
推定部152は、基線の推定結果から機械200の第0状態を分類することができる。データ分類装置100は、基線の推定結果から物理値がジャンプするジャンプポイント510を見つけることができる。推定部152は、ジャンプポイント510の発生時点を基準にして以前の区間を第0状態に分類することができる。
【0064】
第1生成部153は、時系列センサデータを強調した第1処理データを生成することができる。第1生成部153は、時系列センサデータに推定した基線を適用して下位時系列センサデータを生成することができる。ここで、下位時系列センサデータ、時系列センサデータと推定した基線の減算結果と見なすことができる。
図6は、時系列センサデータおよび推定した基線の減算結果としての下位時系列センサデータのグラフを示している。
【0065】
第1生成部153は、下位時系列センサデータからノイズを除去して時系列センサデータのパターン区間が強調された第1処理データを生成することができる。
図7は、下位時系列センサデータからノイズを除去して生成した第1処理データのグラフを示している。
【0066】
本実施例で第1生成部153は、第1処理データを生成するために様々な方法を適用することができる。一実施例として、第1生成部153は、下位時系列センサデータに対してサンプリング周波数を固定するためのリサンプリング(resampling)、周波数が固定された下位時系列センサデータを平坦化するためのダウンサンプリング(downsampling)、ノイズを除去するためのフィルタリング(filtering)などを適用して第1処理データを生成することができる。本実施例で、第1生成部153が第1処理データを生成する過程を前処理(preprocessing)過程と呼ぶことができる。
【0067】
このような前処理過程を行わずに、単に時系列センサデータを用いて機械200の状態を分類すると、次のような問題が発生する可能性がある。本実施例で、IoTセンサ300の収集周期は、1ミリ秒(ms)~10万秒(s)の間の固定間隔に設定することができる。しかしながら、データの収集過程で発生する通信遅延などの問題により、実際の時系列センサデータは一定した周期で収集されない可能性がある。また、IoTセンサ300がセンシングする物理値には微小ノイズが存在し得、機械200の特性によるノイズが存在し得る。例えば、CNC工作機械の場合、データ分析の観点から明らかな妨害要素となるスパイクノイズ(spike)などのノイズが発生する可能性がある。
【0068】
時系列センサデータの周期が一定しないため、パターン区間に属するデータの数が異なり、分析のためのデータを抽出する時点によって物理値が変わり、またノイズによりパターン区間の特性を抽出することが難しい可能性がある。この問題により、機械200の状態を分類する精度が著しく低下する可能性がある。しかしながら、本実施例の場合、前処理過程を通じて上述した問題を解決することにより、機械200の状態を分類する精度を向上させることができる。
【0069】
第2生成部154は、第1処理データに基づいて機械200の状態を決定するための第2処理データを生成することができる。ここで、第2処理データは、機械200に対して第1状態および第2状態を決定することができる動的しきい値(dynamic threshold)を含み得る。第2生成部154は、第1処理データの統計的特性(例えば、分布関数の特性)と高次微分(例えば、4次微分)値を利用して第2処理データを生成することができる。
図8は、第1処理データに基づいて生成された第2処理データを示している。
【0070】
本実施例では、基線を正確に見つけると、第2処理データ(動的しきい値)を見つける必要がない。しかし、基線が正確にわからないので、推定部152が基線を推定した。このように推定した基線を用いて機械200の状態を分類すると、分類精度が低くなる可能性があり、分類精度を高めるために第2処理データを生成することができる。
【0071】
本実施例で、第2処理データを生成するために静的しきい値(static threshold)を使用せずに動的しきい値を使用する理由は以下の通りである。静的しきい値を使用するモデルでは、元データに2つ以上の異なるパターンが存在する場合、または基線がIoTセンサの検出誤差範囲を超える変動性を持つ場合、分類精度が著しく低下する可能性がある。しかしながら、本実施例の場合、第2処理データ(動的しきい値)の生成を通じて上述した問題を解決することにより、機械200の状態を分類する精度を向上させることができる。
【0072】
第1分類部155は、第2処理データに基づいて第1処理データから機械200の状態を分類することができる。ここで、機械200の状態は、第1状態および第2状態のうちの1つ以上を含み得る。例えば、データ分類装置100は、第2処理データを基準として第1方向(
図8の810)のデータに対する機械200の状態を第1状態に分類することができる。また、データ分類装置100は、第2処理データを基準として第1方向から180度離れた第2方向(
図8の820)のデータに対する機械200の状態を第2状態に分類することができる。
【0073】
図9は、第2処理データに基づいて第1処理データから機械200の状態を一次分類した結果を示している。本実施例で一次分類は、機械200の状態を第0状態、第1状態および第2状態に分類した結果を含むことができる。
【0074】
図9の(a)は、第1処理データから機械200が第0状態に分類される区間を示している。
図9の(b)は、第1処理データから機械200が第1状態に分類される区間を示している。
図9の(c)は、第1処理データから機械200が第2状態に分類される区間を示している。
図9の(d)は一次分類結果をまとめて示している。
【0075】
本実施例で第1分類部155は、第1処理データおよび第2処理データを入力することによって機械の状態を分類する第1機械学習分類モデルを用いて、第1処理データに対応する機械の状態を分類できる。
【0076】
第2分類部156は、分類精度を向上させ、分類を細分化するために一連のデータ処理をさらに行うことができる。ここで、一連のデータ処理とは、第0状態ないし第2状態に含まれる第1処理データに動的時間伸縮法を適用して類似度を測定する処理を含むことができる。第2分類部156は、類似度の測定結果に基づいて、第0状態ないし第2状態に含まれる第1処理データからの機械の状態を第2-1状態、第2-2状態および第2-3状態のうちの1つ以上にさらに分類することができる。
【0077】
第2分類部156は、1つ以上の連続的なパターンを組み合わせて生成した複合パターンと隣接パターンとの類似度を測定することができる。第2分類部156は、誤差範囲内の類似度を有する2つ以上のパターンを1つのグループにクラスタリングすることができる。
【0078】
第2分類部156は、クラスタリングの結果、いずれかのグループに含まれるパターンの数が予め設定された数以上である場合、当該グループに含まれるパターンを第2-1状態に分類することができる。第2-1状態に分類されたパターンは、第1パターン区間に含まれてもよい。
【0079】
第2分類部156は、クラスタリングの結果、他のグループに含まれるパターンの数が予め設定された数未満であるグループに含まれるパターンを第2-2状態に分類することができる。ここで、第2分類部156は、クラスタリングの結果、グループに含まれないパターンも第2-2状態に分類することができる。第2-2状態に分類されたパターンは、第2パターン区間に含まれてもよい。
【0080】
第2分類部156は、元々は第1状態に含まれていたが、動的時間伸縮法を通じて第1パターン区間に含まれたパターンを別途に分離して第2-3状態に分類することができる。
【0081】
図10は、パターン区間に含まれる第1処理データを信号処理して機械200の状態を2次分類した結果を示している。本実施例で2次分類は、第2状態を第2-1状態、第2-2状態および第2-3状態に分類した結果を含むことができる。
【0082】
図10の(a)および(b)は、
図9の(c)に対して、動的時間伸縮法を適用した結果を示している。
図9の(c)に示す2,3に該当する区間と、9,10に該当する区間と、11,12に該当する区間と、15,16に該当する区間とに動的時間伸縮法を適用すると、
図10の(a)および(b)に示すような1~12に該当するパターンを生成することができる。
【0083】
図10の(a)に示す1~11に該当するパターンは、パターンの形状が類似しており、予め設定された数(例えば、3つ)以上繰り返されるため、第2-1状態に分類することができる。
【0084】
図10の(b)に示す12のパターンは、
図10の(a)に示した1番ないし11番のパターンと比較した時、パターンの形状が異なり、予め設定された数以上繰り返されないため、第2-2状態に分類できる。
【0085】
図10の(c)に示す8,9に該当するパターンは、
図9の(b)において9,11に該当するパターンに対応してもよく、第1状態に含まれるパターンであってもよい。これも、動的時間伸縮法を適用した類似度の測定により、
図10の(c)に示す8,9に該当するパターンは、
図10の(a)の8,9パターンに吸収された。したがって、
図10の(c)に示す8,9に該当するパターンは、第1状態から第1パターン区間に吸収されて第2-1状態に変更され、これを第2-3状態に分類することができる。
【0086】
図10の(d)は一次分類結果を示しており、
図10の(e)は二次分類結果をまとめて示している。
【0087】
本実施例において、第2分類部156は、パターン区間に含まれる第1処理データおよび第1機械学習分類モデルを用いて分類した機械200の状態を入力することによって機械の状態を追加分類する第2機械学習分類モデルを用いて、第0状態ないし第2状態に含まれる第1処理データに対応する機械200の状態をさらに分類することができる。ここで、第2機械学習分類モデルは、教師なし学習のカテゴリーに属する分析モデルであり得る。
【0088】
データ学習が必要な教師あり教師あり学習系の分析モデルは、パターン区間に対する先制的な学習データと学習期間が必要であるため、最初の学習以降、従来と異なるパターンが現れる場合、分類精度が著しく低くなることがある。しかし、本実施例の場合、第2機械学習分類モデルが教師なし学習のカテゴリーに属する分析モデルであるため、与えられたデータ内に存在するパターン区間の特性のみを活用し、別途の学習データと学習期間が必要なく、異機種データにも適用可能であり、パターンの形状に依存しないため、分類精度を向上させることができる。
【0089】
本実施例で分類処理部150は、時系列センサデータのそれぞれに上述した一次分類および二次分類を適用して機械200がどのような状態であるかを分類することができる。
【0090】
図11は、元データとしての時系列センサデータに対する一次分類および二次分類結果を示している。
図11を参照すると、
図11の(a)は、
図4に示す元データとしての時系列センサデータを示している。
図11の(b)は、元データに対する1次分類および2次分類結果をまとめて示している。
【0091】
データ分類装置100は、一次分類および二次分類の結果を元データとしての時系列センサデータに適用して、時系列センサデータのそれぞれが機械200の状態のどこに属するかを正確に分類することができる。
【0092】
図12は、他の実施例に係るデータ分類装置の構成を概略的に説明するために示すブロック図である。以下の説明で
図1ないし
図11の説明と重複する部分はその説明を省略する。
図12を参照すると、別の実施例に係るデータ分類装置100は、プロセッサ170とメモリ180とを含むことができる。
【0093】
本実施例において、プロセッサ170は、
図2および
図3に開示された通信部110、記憶媒体120、プログラム記憶部130、データベース140、分類処理部150および制御部160が行う機能を処理することができる。
【0094】
そのようなプロセッサ170は、データ分類装置100全体の動作を制御することができる。ここで、「プロセッサ(processor)」とは、例えば、プログラムに含まれるコードまたは命令で表される機能を実行するために物理的に構造化された回路を有するハードウェアに組み込まれたデータ処理装置を意味することができる。このようにハードウェアに組み込まれたデータ処理装置の一例として、マイクロプロセッサ、中央処理装置、プロセッサコア、マルチプロセッサ、ASIC、FPGAなどの処理装置を網羅することができるが、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。
【0095】
メモリ180はプロセッサ170と動作可能に連結され、プロセッサ170で実行される動作に関連して少なくとも1つのコードを記憶することができる。
【0096】
さらに、メモリ180は、プロセッサ170が処理するデータを一時的または恒久的に記憶する機能を実行することができ、データベース140に構築されたデータを含むことができる。ここで、メモリ180は磁気記憶媒体またはフラッシュ記憶媒体を含むことができるが、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。そのようなメモリ180は、内蔵メモリおよび/または外部メモリを含むことができ、DRAM、SRAM、またはSDRAMなどの揮発性メモリ、OTPROM、PROM、EPROM、EEPROM、マスクROM、フラッシュROM、NAND型フラッシュメモリ、またはNOR型フラッシュメモリなどの不揮発性メモリ、SSD、CFカード、SDカード、Micro-SDカード、Mini-SDカード、xDカード、またはメモリースティックなどのフラッシュドライブ、またはHDDなどの記憶装置を含むことができる。
【0097】
図13は、本実施例に係るデータ分類方法を説明するためのフローチャートである。以下の説明で
図1ないし
図12の説明と重複する部分はその説明を省略する。本実施例に係るデータ分類方法は、データ分類装置100が周辺構成要素の助けを借りてプロセッサ170で実行すると仮定して説明することにする。
【0098】
図13を参照すると、ステップS1310において、プロセッサ170は、機械200に装備又は設置可能なIoTセンサ300から時系列センサデータを収集することができる。ここで、時系列センサデータは、IoTセンサ300が機械200をセンシングした時間情報を示すタイムスタンプおよびタイムスタンプでIoTセンサ300が機械200を対象としてセンシングした物理値を含むことができる。
【0099】
ステップS1320において、プロセッサ170は時系列センサデータからIoTセンサ300の基本物理値に基づいて基線を推定し、基線の推定結果から機械200が非活性化される区間に含まれる第0状態を分類できる。ここで、基線とは、電源遮断および電源区間を含めて機械200が作動していない場合にIoTセンサ300がセンシングする基本物理値に基づく線と言える。本実施例で基線は、非パターン区間に属することができる。本実施例で、待機電力が一定しない場合は、基線の推定を行い、待機電力が一定した基線の推定を省略し、誤差範囲内の待機電力を活用して生成した基線を用いることができる。
【0100】
ステップS1330において、プロセッサ170は、時系列センサデータを強調した第1処理データを生成することができる。ここで時系列センサデータを強調するということは、非パターン区間およびパターン区間を含む時系列センサデータにおいてパターン区間を特徴づけて明確に可視化するという意味を含むことができる。プロセッサ170は、時系列センサデータに基線の推定結果を適用して下位時系列センサデータを生成することができる。プロセッサ170は、下位時系列センサデータからノイズを除去して第1処理データを生成することができる。
【0101】
ステップS1340において、プロセッサ170は、第1処理データに基づいて機械の状態を決定するための第2処理データを生成することができる。プロセッサ170は、第1処理データに対する統計的特徴と高次微分値を活用して、機械に対し第1状態および第2状態を決定することができる動的しきい値として第2処理データを生成することができる。
【0102】
ステップS1350において、プロセッサ170は、第2処理データに基づいて第1処理データから機械200の状態を分類することができる。ここで、機械200の状態は、第1状態および第2状態のうちの1つ以上を含むことができる。第1状態は、機械200が活性化され、第1処理データが一定区間にわたって任意のパターンに可視化されない非パターン区間に含まれる状態を表すことができる。第2状態は、機械200が活性化され、後述する第1処理データが一定区間にわたって任意のパターンに可視化されるパターン区間に含まれる状態を表すことができる。本実施例では、プロセッサ170は、第1処理データおよび第2処理データを入力することによって機械の状態を分類する第1機械学習分類モデルを用いて第1処理データに対応する機械200の状態を分類できる。
【0103】
図14は、他の実施例に係るデータ分類方法を説明するためのフローチャートである。以下の説明で
図1ないし
図13の説明と重複する部分はその説明を省略する。本実施例に係るデータ分類方法は、データ分類装置100が周辺構成要素の助けを借りてプロセッサ170で実行すると仮定して説明する。
【0104】
図14を参照すると、ステップS1410において、プロセッサ170は、機械200に装備又は設置可能なIoTセンサ300から時系列センサデータを収集することができる。
【0105】
ステップS1420において、プロセッサ170は時系列センサデータからIoTセンサ300の基本物理値に基づいて基線を推定し、基線の推定結果から機械200が非活性化される区間に含まれる第0状態を分類できる。
【0106】
ステップS1430段階において、プロセッサ170は、時系列センサデータを強調した第1処理データを生成することができる。
【0107】
ステップS1440において、プロセッサ170は、第1処理データに基づいて機械の状態を決定するための第2処理データを生成することができる。
【0108】
ステップS1450において、プロセッサ170は、第2処理データに基づいて第1処理データから機械200に対して第1状態および第2状態のうちの1つ以上を分類することができる。
【0109】
ステップS1460において、プロセッサ170は、第0状態ないし第2状態に含まれる第1処理データに動的時間伸縮法を適用して類似度を測定4することができる。
ステップS1470において、プロセッサ170は、類似度の測定結果に基づいて第0状態ないし第2状態に含まれる第1処理データから機械200の状態を第2-1状態、第2-2状態および第2-3状態のうちの1つ以上にさらに分類することができる。ここで、第2-1状態は、第2状態に含まれる任意のパターンが予め設定された数以上繰り返して可視化される第1パターン区間に含まれる状態を表すことができる。第2-2状態は、第2状態に含まれる任意のパターンが予め設定された数未満で繰り返して可視化される第2パターン区間に含まれる状態を表すことができる。第2-3状態は、第1状態に含まれる第1処理データが動的時間伸縮法を介して第1パターン区間に変更される状態を含むことができる。
【0110】
本実施例によれば、IoTセンサ300から収集された超小型データ構造にも適用可能な汎用性を有しており、比較的低い演算装置を通じても実質的にデータ分類が可能であり、従ってコストを削減することができる。
【0111】
上述した本発明に係る実施例は、コンピュータ上で様々な構成要素を介して実行することができるコンピュータプログラムの形態で具現することができ、このようなコンピュータプログラムはコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され得る。この時の媒体は、ハードディスク、フロッピーディスク、磁気テープなどの磁気媒体、CD-ROMおよびDVDなどの光記録媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)などの光磁気記録媒体(magneto-optical medium)およびROM、RAM、フラッシュメモリなどのプログラム命令を記憶して実行するように特別に構成されたハードウェア装置を含むことができる。
【0112】
一方、前記コンピュータプログラムは、本発明のために特別に設計され構成されたものであってもよく、コンピュータソフトウェア分野の当業者に公知され利用可能なものであってもよい。コンピュータプログラムの例には、コンパイラによって作成されるような機械語コードだけでなく、インタプリタなどを使用してコンピュータによって実行できる高水準言語も含まれ得る。
【0113】
本発明の明細書(特に、特許請求の範囲において)における「前記」の用語および同様の指示用語の使用は、単数および複数の両方に該当するものであり得る。また、本発明において範囲(range)を記載した場合、前記範囲に属する個別の値を適用した発明を含むものとして(これに反する記載がない場合)、発明の詳細な説明に前記範囲を構成する各個別の値を記載したものと同じである。
【0114】
本発明に係る方法を構成するステップについて明らかに順序を記載または反する記載がない場合、前記ステップは適切な順序で行われてもよい。必ずしも前記ステップの記載順序によって本発明が限定されるものではない。本発明において、すべての例または例示的な用語(例えば、等々)の使用は、単に本発明を詳細に説明するためのものであり、特許請求の範囲によって限定されない限り、前記例または例示的な用語のため本発明の範囲が限定されるものではない。また、当業者は様々な修正、組み合わせ、および変更が追加された特許請求の範囲またはその均等物の範囲内で設計条件および要因に従って構成され得ることを理解するであろう。
【0115】
したがって、本発明の精神は、上述した実施例に限定されてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等またはそれから等価的に変更された全ての範囲は、本発明の精神の範囲に属する。
【符号の説明】
【0116】
100:データ分類装置
200:機会
300:IoTセンサ
400:ユーザ端末
500:ネットワーク