(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-16
(45)【発行日】2024-07-24
(54)【発明の名称】トークルームシステム、トークルームシステムの制御方法、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
H04M 3/56 20060101AFI20240717BHJP
H04M 3/42 20060101ALI20240717BHJP
G10L 15/00 20130101ALI20240717BHJP
【FI】
H04M3/56
H04M3/42 P
G10L15/00 200U
(21)【出願番号】P 2023036438
(22)【出願日】2023-03-09
【審査請求日】2023-03-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】藤岡 涼
【審査官】山中 実
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-180427(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 3/56
H04M 3/42
G10L 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トークルームサーバ、1又は複数のWebブラウザ、音声会議ブリッジ部、ワークフロー制御サーバ、音声認識サーバ、自然言語解析エンジンを備えたトークルームシステムにおいて、
前記トークルームサーバは、ユーザのWebブラウザから、前記ユーザの呼び出し元IDと会話したい相手の呼び出し先IDを含むトークルームへの参加依頼を受信した場合に、前記呼び出し元IDと前記呼び出し先IDとトークルームIDを、前記ユーザのWebブラウザと会話したい相手のWebブラウザへ送信し、
前記ユーザのWebブラウザと前記会話したい相手のWebブラウザが、前記音声会議ブリッジ部へ、前記トークルームIDを通知すると、前記音声会議ブリッジ部は、前記トークルームIDに対応した音声会議ブリッジに、前記ユーザのWebブラウザと前記会話したい相手のWebブラウザからの会話音声を接続し、
前記音声認識サーバは、前記音声会議ブリッジから前記ワークフロー制御サーバを介して受信した前記会話音声を音声認識してテキスト文章に変換し、前記音声会議ブリッジは、前記テキスト文章を前記自然言語解析エンジンに送信し、前記自然言語解析エンジンが前記テキスト文章からキーワードを抽出し、
前記ワークフロー制御サーバは、前記テキスト文章と前記キーワードを、前記トークルームサーバへ送信し、
前記トークルームサーバは、前記トークルームIDに対応した前記トークルームのテーマ、参加者、会話内容、会話の前記キーワードを、外部から閲覧可能に表示するトークルームシステム。
【請求項2】
前記トークルームの参加依頼は、前記ユーザの前記Webブラウザ上で、会話したい相手を示すアイコンをドラックアンドドロップすることにより生成される請求項1に記載のトークルームシステム。
【請求項3】
構内交換機をさらに含み、
前記会話したい相手の前記呼び出し先IDは、会話したい相手の電話端末の電話番号であり、
前記トークルームサーバは、前記ユーザのWebブラウザから、前記ユーザの呼び出し元IDと前記会話したい相手の前記電話端末の前記電話番号を含む前記トークルームへの参加依頼を受信した場合に、前記呼び出し元IDと前記呼び出し先IDと前記トークルームIDを、前記ユーザのWebブラウザへ送信し、
前記ユーザのWebブラウザが、前記音声会議ブリッジ部へ、前記トークルームIDを通知すると、前記音声会議ブリッジ部は、前記トークルームIDに対応した前記音声会議ブリッジに、前記ユーザのWebブラウザからの前記会話音声を接続し、
前記トークルームサーバは、前記ワークフロー制御サーバを介して前記構内交換機を制御して、前記電話端末を呼び出し、
前記構内交換機は、前記電話端末の音声パスを、前記トークルームに対応する前記音声会議ブリッジ部に接続し、
前記音声会議ブリッジ部は、前記電話端末の音声パスを、前記トークルームIDに対応した前記音声会議ブリッジに接続する、請求項1に記載のトークルームシステム。
【請求項4】
トークルームサーバ、1又は複数のWebブラウザ、音声会議ブリッジ部、構内交換機、音声認識サーバを備えたトークルームシステムにおいて、
電話端末からの着信呼が前記構内交換機から
転送された前記音声会議ブリッジ部
により、前記
トークルームサーバへ
前記着信呼の電話番号を含む会議室作成依頼が通知された場合、前記トークルームサーバは、前記着信呼にトークルームIDを割り当て、前記トークルームIDを前記音声会議ブリッジ部へ通知し、
前記音声会議ブリッジ部が、前記着信呼を前記トークルームIDに対応する音声会議ブリッジへ接続し、
前記トークルームサーバは、前記トークルームIDに対応するトークルームをそれぞれのユーザのWebブラウザ上に表示し、前記トークルーム内に前記着信呼の
前記電話番号を表示する、トークルームシステム。
【請求項5】
前記着信呼に応答する前記ユーザのWebブラウザは、前記トークルームIDを、前記音声会議ブリッジ部に送信し、
前記音声会議ブリッジ部は、前記トークルームIDに対応した前記音声会議ブリッジに前記ユーザのWebブラウザからの会話音声を接続する、請求項4に記載のトークルームシステム。
【請求項6】
トークルームサーバ、1又は複数のWebブラウザ、音声会議ブリッジ部、ワークフロー制御サーバ、音声認識サーバ、自然言語解析エンジンを備えたトークルームシステムにおいて、
前記トークルームサーバは、ユーザのWebブラウザから、前記ユーザの呼び出し元IDと会話したい相手の呼び出し先IDを含むトークルームへの参加依頼を受信した場合に、前記呼び出し元IDと前記呼び出し先IDとトークルームIDを、前記ユーザのWebブラウザと会話したい相手のWebブラウザへ送信し、
前記ユーザのWebブラウザと前記会話したい相手のWebブラウザが、前記音声会議ブリッジ部へ、前記トークルームIDを通知すると、前記音声会議ブリッジ部は、前記トークルームIDに対応した音声会議ブリッジに、前記ユーザのWebブラウザと前記会話したい相手のWebブラウザからの会話音声を接続し、
前記音声認識サーバは、前記音声会議ブリッジから前記ワークフロー制御サーバを介して受信した前記会話音声を音声認識してテキスト文章に変換し、前記音声会議ブリッジは、前記テキスト文章を前記自然言語解析エンジンに送信し、前記自然言語解析エンジンが前記テキスト文章からキーワードを抽出し、
前記ワークフロー制御サーバは、前記テキスト文章と前記キーワードを、前記トークルームサーバへ送信し、
前記トークルームサーバは、前記トークルームIDに対応した前記トークルームのテーマ、参加者、会話内容、会話の前記キーワードを、外部から閲覧可能に表示する、トークルームシステムの制御方法。
【請求項7】
前記トークルームの参加依頼は、前記ユーザの前記Webブラウザ上で、会話したい相手を示すアイコンをドラックアンドドロップすることにより生成される請求項6に記載のトークルームシステムの制御方法。
【請求項8】
前記トークルームシステムは構内交換機をさらに含み、
前記会話したい相手の前記呼び出し先IDは、会話したい相手の電話端末の電話番号であり、
前記トークルームサーバは、前記ユーザのWebブラウザから、前記ユーザの呼び出し元IDと会話したい相手の前記電話端末の前記電話番号を含む前記トークルームへの参加依頼を受信した場合に、前記呼び出し元IDと前記呼び出し先IDと前記トークルームIDを、前記ユーザのWebブラウザへ送信し、
前記ユーザのWebブラウザが、前記音声会議ブリッジ部へ、前記トークルームIDを通知すると、前記音声会議ブリッジ部は、前記トークルームIDに対応した前記音声会議ブリッジに、前記ユーザのWebブラウザからの前記会話音声を接続し、
前記トークルームサーバは、前記ワークフロー制御サーバを介して前記構内交換機を制御して、前記電話端末を呼び出し、
前記構内交換機は、前記電話端末の音声パスを、前記トークルームIDに対応する前記音声会議ブリッジ部に接続し、
前記音声会議ブリッジ部は、前記電話端末の音声パスを、前記トークルームIDに対応した前記音声会議ブリッジに接続する、請求項6に記載のトークルームシステムの制御方法。
【請求項9】
コンピュータに、
ユーザのWebブラウザから、前記ユーザの呼び出し元IDと会話したい相手の呼び出し先IDを含むトークルームへの参加依頼を受信した場合に、前記呼び出し元IDと前記呼び出し先IDとトークルームIDを、前記ユーザのWebブラウザと会話したい相手のWebブラウザへ送信する処理と、
前記ユーザのWebブラウザと前記会話したい相手のWebブラウザが、前記トークルームIDを通知すると、前記トークルームIDに対応した前記ユーザのWebブラウザと前記会話したい相手のWebブラウザからの会話音声を接続する処理と、
前記会話音声を音声認識してテキスト文章に変換する処理と、
前記テキスト文章からキーワードを抽出する処理と、
前記トークルームIDに対応した前記トークルームのテーマ、参加者、会話内容、会話の前記キーワードを、外部から閲覧可能に表示する処理と、
を実行させるプログラム。
【請求項10】
前記トークルームの参加依頼は、前記ユーザの前記Webブラウザ上で、会話したい相手を示すアイコンをドラックアンドドロップすることにより生成される請求項9に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トークルームシステム、トークルームシステムの制御方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
グループ通信システムについては、以下のような文献がある。
【0003】
特許文献1は、参加者が一斉に集合して通話することにより生じる不便さ等を解消するグループ通信システムに関するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以下の分析は、本発明者によって与えられたものである。
【0006】
近年は、テレワークが中心となり、オフィスに勤務する場合には日常的に行われてきた雑談をする機会が減っていることが問題となっている。このために、テレワークを行っている場合に、雑談を容易に行うことができるようにすることが課題となっている。
【0007】
一方、Web会議等の通信回線を通して会話する技術があるが、これは、あらかじめ決められたメンバーで、決められたトピックについて話をする会議に向いた技術である。従って、Web会議技術は、簡単に開始し、途中からでも気軽に会話に参加することが求められる、雑談をすることに使用するのには、不向きである。
【0008】
本発明は、ユーザが気楽に雑談できるように、途中からでも簡易に会話に参加することができ、簡単に会話を開始できるトークルーム(会話で参加できるチャットルーム)を提供することに貢献する、トークルームシステム、トークルームシステムの制御方法、及び、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の視点によれば、トークルームサーバ、1又は複数のWebブラウザ、音声会議ブリッジ部、ワークフロー制御サーバ、音声認識サーバ、自然言語解析エンジンを備えたトークルームシステムにおいて、
トークルームサーバは、ユーザのWebブラウザから、ユーザの呼び出し元IDと会話したい相手の呼び出し先IDを含むトークルームへの参加依頼を受信した場合に、呼び出し元IDと呼び出し先IDとトークルームIDを、ユーザのWebブラウザと会話したい相手のWebブラウザへ送信し、
ユーザのWebブラウザと会話したい相手のWebブラウザが、音声会議ブリッジ部へ、トークルームIDを通知すると、音声会議ブリッジ部は、トークルームIDに対応した音声会議ブリッジに、ユーザのWebブラウザと会話したい相手のWebブラウザからの会話音声を接続し、
音声認識サーバは、音声会議ブリッジからワークフロー制御サーバを介して受信した会話音声を音声認識してテキスト文章に変換し、音声会議ブリッジは、テキスト文章を自然言語解析エンジンに送信し、自然言語解析エンジンがテキスト文章からキーワードを抽出し、
ワークフロー制御サーバは、テキスト文章とキーワードを、トークルームサーバへ送信し、
トークルームサーバは、トークルームIDに対応したトークルームのテーマ、参加者、会話内容、会話のキーワードを、外部から閲覧可能に表示するトークルームシステムを提供できる。
【0010】
本発明の第2の視点によれば、トークルームサーバ、1又は複数のWebブラウザ、音声会議ブリッジ部、構内交換機、音声認識サーバを備えたトークルームシステムにおいて、
前記構内交換機から前記音声会議ブリッジ部を介して、前記音声会議ブリッジ部へ電話端末からの着信呼が転送された場合、前記トークルームサーバは、前記着信呼にトークルームIDを割り当て、前記トークルームIDを前記音声会議ブリッジ部へ通知し、
前記音声会議ブリッジ部が、前記着信呼を前記トークルームIDに対応する音声会議ブリッジへ接続し、
前記トークルームサーバは、前記トークルームIDに対応するトークルームをそれぞれのユーザのWebブラウザ上に表示し、前記トークルーム内に前記着信呼の電話番号を表示する、トークルームシステムを提供できる。
【0011】
本発明の第3の視点によれば、トークルームサーバ、1又は複数のWebブラウザ、音声会議ブリッジ部、ワークフロー制御サーバ、音声認識サーバ、自然言語解析エンジンを備えたトークルームシステムにおいて、
トークルームサーバは、ユーザのWebブラウザから、ユーザの呼び出し元IDと会話したい相手の呼び出し先IDを含むトークルームへの参加依頼を受信した場合に、呼び出し元IDと呼び出し先IDとトークルームIDを、ユーザのWebブラウザと会話したい相手のWebブラウザへ送信し、
ユーザのWebブラウザと会話したい相手のWebブラウザが、音声会議ブリッジ部へ、トークルームIDを通知すると、音声会議ブリッジ部は、トークルームIDに対応した音声会議ブリッジに、ユーザのWebブラウザと会話したい相手のWebブラウザからの会話音声を接続し、
音声認識サーバは、音声会議ブリッジからワークフロー制御サーバを介して受信した会話音声を音声認識してテキスト文章に変換し、音声会議ブリッジは、テキスト文章を自然言語解析エンジンに送信し、自然言語解析エンジンがテキスト文章からキーワードを抽出し、
ワークフロー制御サーバは、テキスト文章とキーワードを、トークルームサーバへ送信し、
トークルームサーバは、トークルームIDに対応したトークルームのテーマ、参加者、会話内容、会話のキーワードを、外部から閲覧可能に表示する、トークルームシステムの制御方法を、提供できる。本方法は、トークルームシステムの制御方法を行うコンピュータという、特定の機械に結びつけられている。
【0012】
本発明の第4の視点によれば、コンピュータに、
ユーザのWebブラウザから、ユーザの呼び出し元IDと会話したい相手の呼び出し先IDを含むトークルームへの参加依頼を受信した場合に、呼び出し元IDと呼び出し先IDとトークルームIDを、ユーザのWebブラウザと会話したい相手のWebブラウザへ送信する処理と、
ユーザのWebブラウザと会話したい相手のWebブラウザが、トークルームIDを通知すると、トークルームIDに対応したユーザのWebブラウザと会話したい相手のWebブラウザからの会話音声を接続する処理と、
会話音声を音声認識してテキスト文章に変換する処理と、
テキスト文章からキーワードを抽出する処理と、
トークルームIDに対応したトークルームのテーマ、参加者、会話内容、会話のキーワードを、外部から閲覧可能に表示する処理と、
を実行させるプログラム、を提供できる。
【0013】
なお、これらのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。記憶媒体は、半導体メモリ、ハードディスク、磁気記録媒体、光記録媒体等の非トランジェント(non-transient)なものとすることができる。本発明は、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ユーザが気楽に雑談できるように、途中からでも簡易に会話に参加することができ、簡単に会話を開始できるトークルーム(会話で参加できるチャットルーム)を提供することに貢献する、トークルームシステム、トークルームシステムの制御方法、及び、プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一実施形態のトークルームシステムの構成の一例を示す図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態のトークルームシステムの構成の一例を示す図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態のトークルームシステムのユーザのWebブラウザを会話可能に接続する処理の一例を示すフローチャートである。
【
図4】本発明の第1の実施形態のトークルームシステムの会話音声の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図5】本発明の第1の実施形態のユーザのWebブラウザ上のトークルームの表示の一例を示す図である。
【
図6】本発明の第2の実施形態のトークルームシステムのユーザのWebブラウザと電話端末を会話可能に接続する処理の一例を示すフローチャートである。
【
図7】本発明の第2の実施形態のユーザのWebブラウザ上のトークルームの表示の一例を示す図である。
【
図8】本発明の第3の実施形態の顧客の電話端末とトークルームシステムのユーザのWebブラウザを会話可能に接続する処理の一例を示すフローチャートである。
【
図9】本発明の第3の実施形態のトークルームシステムのユーザのWebブラウザ上のトークルームの表示の一例を示す図である。
【
図10】本発明のトークルームシステムのトークルームサーバ。音声会議ブリッジ部、音声会議ブリッジ、ワークフローサーバ、音声認識サーバを構成するコンピュータの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
はじめに、本発明の一実施形態の概要について図面を参照して説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではない。また、以降の説明で参照する図面等のブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。一方向矢印については、主たる信号(データ)の流れを模式的に示すものであり、双方向性を排除するものではない。
【0017】
図1は、本発明の一実施形態のトークルームシステムの構成の一例を示す図である。
図1を参照すると、発明の一実施形態のトークルームシステム100は、トークルームサーバ11、1又は複数のWeb(ウェブ)ブラウザ12、音声会議ブリッジ部13、ワークフロー制御サーバ15、音声認識サーバ16、自然言語解析エンジン17を備える。なお、ユーザ及び会話したい相手は、一例として、会社の社員でもよいが、これに制限されず、会話を行いたい任意の人でもよい。
【0018】
ユーザは、ユーザのWebブラウザ121にURLを入力すると、トークルームサーバ11に接続され、ユーザのWebブラウザ121のトークルームに自分のアイコンをドラックアンドドロップして、トークルームに参加する。従って、ユーザは、途中からでも簡易に、既にあるトークルームの会話に参加することができ、簡単に会話を開始できる。
【0019】
トークルームサーバ11は、ユーザのWebブラウザ121から、ユーザの呼び出し元IDと会話したい相手の呼び出し先IDを含むトークルームへの参加依頼を受信した場合に、呼び出し元IDと前記呼び出し先IDとトークルームIDを、ユーザのWebブラウザ121と会話したい相手のWebブラウザ122へ送信する。すなわち、ユーザは、参加依頼をトークルームサーバ11へ送ることにより、会話したい相手と簡単に会話を開始できる。
【0020】
なお、トークルームの参加依頼は、ユーザのWebブラウザ121上で、会話したい相手を示すアイコンをドラックアンドドロップすることにより生成される。従って、ユーザのWebブラウザ121上で、会話したい相手を示すアイコンをドラックアンドドロップするというような簡単な方法で、会話したい相手と会話を開始できる。
【0021】
ユーザのWebブラウザ121と会話したい相手のWebブラウザ122が、音声会議ブリッジ部13へ、トークルームIDを通知すると、音声会議ブリッジ部13は、トークルームIDに対応した音声会議ブリッジ131に、ユーザのWebブラウザ121と会話したい相手のWebブラウザ122からの会話音声を接続する。
【0022】
音声認識サーバ16は、音声会議ブリッジ131からワークフロー制御サーバ15を介して受信した会話音声を音声認識してテキスト文章に変換し、音声会議ブリッジ131は、テキスト文章を自然言語解析エンジン17に送信する。
【0023】
自然言語解析エンジン17は、テキスト文章からキーワードを抽出する。ワークフロー制御サーバ15は、テキスト文章とキーワードを、トークルームサーバ11へ送信する。
【0024】
トークルームサーバ11は、トークルームIDに対応したトークルームのテーマ、参加者、会話内容、会話のキーワードを、外部から閲覧可能に表示する。
【0025】
上記のように、本発明の一実施形態によれば、ユーザが気楽に雑談できるように、途中からでも簡易に会話に参加することができ、簡単に会話を開始できるトークルーム(会話で参加できるチャットルーム)を提供することに貢献する、トークルームシステム、トークルームシステムの制御方法、及び、プログラムを提供することができる。
【0026】
[第1の実施形態]
次に、本発明の第1の実施形態のトークルームシステムについて、図面を参照して説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態のトークルームシステムの構成の一例を示す図である。
図2において、
図1と同一の参照符号を付した構成要素は、同一の構成要素を示すものとする。
図2を参照すると、本発明の第1の実施形態のトークルームシステム100は、トークルームサーバ11、1又は複数のWebブラウザ12、音声会議ブリッジ部13、構内交換機14、ワークフロー制御サーバ15、音声認識サーバ16、自然言語解析エンジン17、電話端末18を備える。1又は複数のWebブラウザ12、音声会議ブリッジ部13、構内交換機14、電話端末18は、イントラネット(Intranet)20により構成されてもよい。なお、電話端末30は、第3の実施形態で説明するように、外部の顧客の電話端末であるとする。
【0027】
トークルームサーバ11は、トークルームシステムに登録されているユーザ情報および複数のトークルームの会議情報(呼び出し元ID、呼び出し先ID、トークルームID)を管理する。
【0028】
音声会議ブリッジ部13は、各トークルームIDに対応する音声会議ブリッジを含み、例えば、音声会議ブリッジ131により同じトークルームIDに接続されたユーザ同志を会話可能に接続する。
【0029】
Webブラウザ12は、各ユーザのPC、又はスマートフォンにインストールされたWebブラウザアプリケーションで、例えばユーザがURLを入力すると、トークルームサーバ11に接続され、ユーザリスト、トークルームがWebブラウザ上に表示される。
【0030】
音声認識サーバ16はAPI(Application Programing Interface)から入力される音声データをテキスト文章に変換し、APIを介して出力する。
【0031】
自然言語解析エンジン17は、テキスト文章からキーワードを抽出する。
【0032】
構内交換機14は電話端末18を制御し、電話端末18によるトークルームへの参加を可能にする。
【0033】
ワークフロー制御サーバ15は、トークルームサーバ11、音声会議ブリッジ部13、音声認識サーバ16、自然言語解析エンジン17と接続され、各サーバ間のデータの送受信を作成されたワークフローにより制御する。
【0034】
次に、本発明の第1の実施形態のトークルームシステム100の動作を、図面を参照して、説明する。
図3は、本発明の第1の実施形態のトークルームシステムのユーザのWebブラウザを会話可能に接続する処理の一例を示すフローチャートである。また、
図5は、本発明の第1の実施形態のユーザのWebブラウザ121上のトークルーム500の表示の一例を示す図である。
【0035】
図3に示す処理は、ステップS101で開始する。次にステップS102で、ユーザは、ユーザのPC、又はスマートフォンのWebブラウザ121に、例えばURL(Uniform Resource Locator)を入力すると、トークルームサーバ11に接続され、ユーザのWebブラウザ121上に、
図5に示す、トークルーム500が表示される。
【0036】
最初にトークルーム500を開始する場合の動作を説明する。
【0037】
図5は、ユーザのWebブラウザ121上に表示された、トークルーム500の一例を示すものである。ユーザのWebブラウザ121上で、トークルームサーバに登録されているユーザのリスト501、トークルームの参加者502、503、トークルーム500での会話内容504等を閲覧することができる。
【0038】
登録されているユーザのリスト501は、ユーザを示すアイコン、一例として、丸印の中にAからI、MからXが記載されたアイコンによって、ユーザを表示している。
【0039】
図3のステップS103で、ユーザは、自分のアイコン、例えば、丸印の中にMが記載されたアイコン、をトークルーム500にドラックアンドドロップ操作することで、トークルーム500に参加することができる。
【0040】
また、
図3のステップS104で、ユーザは、会話したい相手のアイコン、例えば、丸印の中にUが記載されたアイコンを、トークルーム500にドラックアンドドロップ操作することで、自分及び会話したい相手の2人を、トークルーム500に参加させることができる。
【0041】
図3のステップS104で、ユーザが、ユーザのWebブラウザ121上で会話したい相手のアイコン、例えば、
図5に示す丸印の中にUが記載されたアイコンを、トークルーム500にドラックアンドドロップ操作すると、次に、
図3のステップS105で、ユーザのWebブラウザ121は、ユーザのクライアントID(呼び出し元ID)、会話したい相手のクライアントID(呼び出し先ID)をトークルームサーバ11に通知する。すなわち、ユーザのWebブラウザ121は、トークルームサーバ11へ、呼び出し元IDと呼び出し先IDを含む参加依頼を通知する。
【0042】
次に、
図3のステップS106で、トークルームサーバ11は、呼び出し元ID、呼び出し先ID、トークルームIDを含む会議データベースを作成し、呼び出し元ID、呼び出し先ID、トークルームIDを含む会議情報をユーザのWebブラウザ121、及び会話したい相手のWebブラウザ122に通知する。
【0043】
次に、
図3のステップS107で、ユーザのWebブラウザ121、及び会話したい相手のWebブラウザ122は、自身のクライアントIDがトークルームサーバ11から通知された会議情報に含まれていることを確認すると、音声会議ブリッジ部13にトークルームIDを通知し、音声会議ブリッジ部13に接続する。
【0044】
次に、
図3のステップS108で、音声会議ブリッジ部13は、トークルームIDに対応する音声会議ブリッジ131に音声パスを接続し、ユーザと会話したい相手は会話可能に接続される。なお、会話したい相手のWebブラウザ122に許可/拒否を表示し、許可操作を受けたユーザのみを音声会議ブリッジ部13に接続するようにしてもよい。
【0045】
【0046】
図4は、本発明の第1の実施形態のトークルームシステムの会話音声の処理の一例を示すフローチャートである。
【0047】
ユーザ、及び会話したい相手がトークルーム500に参加すると、
図4のステップS201で、会話音声は、音声会議ブリッジ部13からワークフロー制御サーバ15を介して音声認識サーバ16へ送信される。
【0048】
次に、
図4のステップS202で、会話音声は、音声認識サーバ16でテキストに変換され、ワークフロー制御サーバ15に返信される。
【0049】
次に、
図4のステップS203で、ワークフロー制御サーバ15は、音声認識サーバ16で変換されたテキスト文章を自然言語解析エンジン17へ送信する。
【0050】
次に、
図4のステップS204で、ワークフロー制御サーバ15は、自然言語解析エンジン17により、テキスト文章から抽出されたキーワードを取得する。
【0051】
次に、
図4のステップS205で、ワークフロー制御サーバ15は、テキスト文章とキーワードをトークルームサーバ11に送信する。
【0052】
次に、
図4のステップS206で、トークルームサーバ11は各ユーザのWebブラウザ121上に表示されたトークルーム500に、会話の内容のテキストおよび会話内でのキーワードのリストを表示する。また、ワードクラウド機能を使ってキーワードを表示してもよい。
【0053】
トークルームから退室したい場合には、トークルーム500内に表示されている退室ボタン505をクリックすることで、いつでもトークルーム500から退出し、音声パスを切断することができる。
図4のステップS207で、退室ボタン505が押されたかどうかがチェックされ、退室ボタン505が押された場合(S207、Yes)の場合は、ステップS208へ進み、処理は終了する。
【0054】
一方、
図4のステップS207で、退室ボタン505が押されていない場合(S207、No)の場合は、ステップS201に戻り、処理は継続する。
【0055】
このように、社員が気楽に雑談できるトークルームを提供できる。また、トークルームは、ドラッグアンドドロップのような、1アクションで会話を開始でき、トークルームのテーマ、参加者、会話内容、会話のキーワードを外部から閲覧可能で、自由にトークルームに参加することができる。
【0056】
以上説明したように、本発明の第1の実施形態によれば、ユーザが気楽に雑談できるように、途中からでも簡易に会話に参加することができ、簡単に会話を開始できるトークルーム(会話で参加できるチャットルーム)を提供することに貢献する、トークルームシステム、トークルームシステムの制御方法、及び、プログラムを提供することができる。
【0057】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態のトークルームシステムについて、図面を参照して説明する。本発明の第2の実施形態のトークルームシステムの構成の一例は、
図2に示す本発明の第1の実施形態のトークルームシステムの構成の一例と同様である。本発明の第2の実施形態は、トークルーム500に、イントラネット20内の電話端末18から参加するようにする場合の実施形態である。
【0058】
図6は、本発明の第2の実施形態のトークルームシステムのユーザのWebブラウザと電話端末を会話可能に接続する処理の一例を示すフローチャートである。
図6を参照して、本発明の第2の実施形態の動作について説明する。
図7は本発明の第2の実施形態のユーザのWebブラウザ上のトークルームの表示の一例を示す図である。
【0059】
図7に示すユーザのWebブラウザ121上の登録されているユーザのリスト501内の、例えば、
図5の丸印の中にXが記載されたアイコンの代わりに、電話端末の電話番号、例えば、XXXYYYZZZZが表示された電話端末アイコン510を用意する。
【0060】
電話端末アイコン510をトークルーム500へドラッグアンドドロップした場合は、トークルームサーバ11はワークフロー制御サーバ15を介して、構内交換機14を制御し、電話端末18を呼び出す。電話端末18にて応答後、構内交換機14は、電話端末18の音声パスをドラッグアンドドロップされたトークルーム500に対応する音声会議ブリッジ131に接続する。
【0061】
電話端末18からの会話音声もユーザのWebブラウザ121からの音声と同様に、音声認識サーバ16、自然言語解析エンジン17へ送信され、会話内容をテキスト表示およびキーワード表示することができる。
【0062】
次に、
図6を参照して、本発明の第2の実施形態の動作について説明する。処理は、ステップS301で開始する。
【0063】
ステップS302で、ユーザは、ユーザのWebブラウザ121にURLを入力すると、トークルームサーバ11に接続され、トークルーム500に登録されている、ユーザのリスト501、トークルームの参加者、トークルームの会話内容を閲覧することができる。
【0064】
次に、ステップS303で、ユーザは、自分のアイコン、例えば、丸印の中にMが記載されたアイコンを、トークルーム500にドラックアンドドロップして、トークルーム500に参加する。
【0065】
次に、ステップS304で、ユーザは、会話したい相手の電話端末アイコン510を、トークルーム500にドラックアンドドロップする。
【0066】
ステップS305で、ユーザのWebブラウザ121は、ユーザのクライアントID(呼び出し元ID)と会話したい相手の電話番号を、トークルームサーバ11に通知する。すなわち、ユーザのWebブラウザ121は、トークルームサーバ11へ、呼び出し元IDと会話したい相手の電話番号を含むトークルームへの参加依頼を通知する。
【0067】
ステップS306で、トークルームサーバ11は、呼び出し元ID、会話したい相手の電話端末の電話番号(XXXYYYZZZZ)、トークルームIDを含む会議データベースを作成し、呼び出し元ID、会話したい相手の電話番号(XXXYYYZZZZ)、トークルームIDを含む会議情報をユーザのWebブラウザ121に通知する。
【0068】
ステップS307で、ユーザのWebブラウザ121は、自分のクライアントIDが、会議情報に含まれていると、音声会議ブリッジ部13に、トークルームIDを通知し、音声会議ブリッジ部13に接続する。
【0069】
一方、ステップS308で、トークルームサーバ11は、ワークフロー制御サーバ15を介して、構内交換機14を制御し、電話端末18を呼び出す。
【0070】
ステップS309で、構内交換機14は、電話端末18の音声パスを、トークルームに対応する音声会議ブリッジ部13に接続する。
【0071】
ステップS310で、音声会議ブリッジ部13は、トークルームIDに対応する音声会議ブリッジ131に、音声パスを接続し、ユーザのWebブラウザ121と、会話したい相手の電話端末18は、会話可能に接続される。
【0072】
次に、
図4のステップS201へ進む。ステップS201以降の処理は、上述した第1の実施形態の処理と同一である。
【0073】
以上説明したように、本発明の第2の実施形態により、電話端末18からトークルーム500に参加することができる。
【0074】
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態のトークルームシステムについて、図面を参照して説明する。本発明の第3の実施形態のトークルームシステムの構成の一例は、
図2に示す本発明の第1の実施形態のトークルームシステムの構成の一例と同様である。本発明の第3の実施形態は、顧客からの着信した電話の応対にトークルームを使用する場合の実施形態である。
図2に示すイントラネット20の外の電話端末30は、顧客の電話端末であるものとし、イントラネット20内の構内交換機14に、回線40を介して接続されているものとする。
【0075】
図8は、本発明の第3の実施形態の顧客の電話端末とトークルームシステムのユーザのWebブラウザを会話可能に接続する処理の一例を示すフローチャートである。また、
図9は、本発明の第3の実施形態のトークルームシステムのユーザのWebブラウザ上のトークルームの表示の一例を示す図である。
図8のステップS401で、処理は開始する。
【0076】
ステップS402で、顧客の電話端末30から着信があった場合に、構内交換機14は、顧客の電話端末30からの着信呼を音声会議ブリッジ部13に転送する。
【0077】
ステップS403で、音声会議ブリッジ部13は、会議室作成依頼(呼び出し元ID:電話番号、呼び出し先ID:なし、PBX(Private Branch Exchange)からの参加)をトークルームサーバ11に通知する。
【0078】
ステップS404で、トークルームサーバ11は、未使用のトークルームIDをアサインして、会議データベース(呼び出し元ID、呼び出し先ID、トークルームID)を作成し、トークルームIDを音声会議ブリッジ部13に通知する。
【0079】
ステップS405で、音声会議ブリッジ部13は、構内交換機14から転送された着信呼をトークルームIDに対応する音声会議ブリッジ131に接続し、アナウンスを送出する。このとき顧客の電話端末30へはアナウンスが流れる。
【0080】
ステップS406で、また、トークルームサーバ11は、
図9に示すように、トークルームIDに対応したトークルーム500をユーザのWebブラウザ121上に表示すると同時に、顧客の電話端末30の電話番号のアイコン901をトークルーム500内の参加者として表示する。
【0081】
ステップS407で、顧客からの着信に応答したいユーザは自分のアイコン、例えば、
図9に示す丸印の中にRが記載されたアイコン902を、トークルーム500へドラッグアンドドロップする。
【0082】
ステップS408で、ユーザのWebブラウザ121は、ユーザが参加したトークルーム500のトークルームIDを音声会議ブリッジ部13へ送信し、音声会議ブリッジ部13は、トークルームIDに対応する音声会議ブリッジ131へ音声パスを接続し、トークルームサーバ11へ会議情報(呼び出し先ID、トークルームID)を通知する。
【0083】
ステップS409で、トークルームサーバ11は、すでに顧客の電話端末30用に作成されているトークルーム500の会議データベースに、会話に参加するユーザの情報を追加する。
【0084】
これにより、ステップS410で、ユーザは顧客の電話端末30が待機しているトークルーム500へ参加することができる。
【0085】
ステップS411で、ユーザはトークルーム500へ参加後に顧客の電話番号のアイコン901の保留ボタン(Hold)をクリックし、保留解除することで顧客の電話端末30との音声パスが接続され、会話可能となる。
【0086】
処理は、ステップS412で終了する。
【0087】
また、顧客と通話中のユーザが相談したい相手のアイコン(複数であっても良い)、例えば、丸印の中にWが記載されたアイコンを、トークルーム500へドラックアンドドロップ操作すると、トークルームサーバ11は、トークルーム500の会議データベースを更新し、ユーザ、及び相談したい(すなわち会話したい)相手(例えば、Wさん)のWebブラウザ122に会議情報を通知する。相談したい(すなわち会話したい)相手のWebブラウザ122が、音声会議ブリッジ部13にトークルームIDを通知し、音声会議ブリッジ部13に接続し、音声会議ブリッジ部13が、トークルームIDに対応する音声会議ブリッジ131へ音声パスを接続することで、ユーザは、相談したい(すなわち会話したい)相手と会話可能となる。
【0088】
なお、顧客の電話端末30を保留状態にすることで、ユーザは相談したい(すなわち会話したい)相手とのみ会話でき、必要に応じてさらにメンバーをトークルーム500に追加し、相談相手を増やすこともできる。そのまま複数のメンバーが参加した状態で、ユーザが顧客の電話端末30の保留解除操作をすると、トークルームサーバ11は、ワークフロー制御サーバ15を介して音声会議ブリッジ131に保留解除を通知し、複数のユーザと顧客の電話端末30との会話が可能となる。
【0089】
以上説明したように、本発明の第3の実施形態によれば、外部から電話をかけてきた顧客との応対にトークルームを使用することで、顧客からの情報を伝えたい、誰に転送すべきか相談したい、顧客からの問い合わせ内容について相談したい、また転送すべき相手が社内勤務かテレワークか不明であるような場合であっても、顧客からの電話の応対が可能となる。さらには、複数のメンバーで同時に顧客と応対することができる。
【0090】
このように、本発明の第3の実施形態では、ユーザが、簡単な操作で外部の顧客からの着信に応答することを可能とし、また、ユーザが、顧客からの電話に応答中もしくは応答前に、顧客からの情報を伝えたい、誰に転送すべきか相談したい、また転送すべき相手が応答可能か確認したい場合であっても、対応を可能とすることに貢献する、トークルームシステム、トークルームシステムの制御方法、及び、プログラムを提供することができる。
【0091】
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の基本的技術的思想を逸脱しない範囲で、更なる変形・置換・調整を加えることができる。例えば、各図面に示したネットワーク構成、各要素の構成、メッセージの表現形態は、本発明の理解を助けるための一例であり、これらの図面に示した構成に限定されるものではない。また、「A及び/又はB」は、A又はBの少なくともいずれかという意味で用いる。
【0092】
また、上記した一実施形態から第3の実施形態に示した手順は、本発明のトークルームシステムのトークルームサーバ、音声会議ブリッジ部、音声会議ブリッジ、ワークフローサーバ、音声認識サーバ、自然言語解析エンジンとして機能するコンピュータ(
図10の9000)に、トークルームシステムのトークルームサーバ、音声会議ブリッジ部、音声会議ブリッジ、ワークフローサーバ、音声認識サーバ、自然言語解析エンジンとしての機能を実現させるプログラムにより実現可能である。このようなコンピュータは、
図10のCPU(Central Processing Unit)9010、通信インタフェース9020、メモリ9030、補助記憶装置9040を備える構成に例示される。すなわち、
図10のCPU9010にて、トークルームシステムのトークルームサーバ、音声会議ブリッジ部、音声会議ブリッジ、ワークフローサーバ、音声認識サーバ、自然言語解析エンジンの制御プログラムを実行し、その補助記憶装置9040等に保持された各計算パラメータの更新処理を実施させればよい。
【0093】
メモリ9030は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等である。
【0094】
即ち、上記した一実施形態から第3の実施形態に示したトークルームシステムのトークルームサーバ、音声会議ブリッジ部、音声会議ブリッジ、ワークフローサーバ、音声認識サーバ、自然言語解析エンジンの各部(処理手段、機能)は、上記コンピュータのプロセッサに、そのハードウェアを用いて、上記した各処理を実行させるコンピュータプログラムにより実現することができる。
【0095】
最後に、本発明の好ましい形態を要約する。
[第1の形態]
(上記第1の視点によるトークルームシステムを参照)
[第2の形態]
第1の形態のトークルームシステムは、前記トークルームの参加依頼は、前記ユーザの前記Webブラウザ上で、会話したい相手を示すアイコンをドラックアンドドロップすることにより生成される、ことが好ましい。
[第3の形態]
第1の形態のトークルームシステムは、構内交換機をさらに含み、
前記会話したい相手の前記呼び出し先IDは、会話したい相手の電話端末の電話番号であり、
前記トークルームサーバは、前記ユーザのWebブラウザから、前記ユーザの呼び出し元IDと前記会話したい相手の前記電話端末の前記電話番号を含む前記トークルームへの参加依頼を受信した場合に、前記呼び出し元IDと前記呼び出し先IDと前記トークルームIDを、前記ユーザのWebブラウザへ送信し、
前記ユーザのWebブラウザが、前記音声会議ブリッジ部へ、前記トークルームIDを通知すると、前記音声会議ブリッジ部は、前記トークルームIDに対応した前記音声会議ブリッジに、前記ユーザのWebブラウザからの前記会話音声を接続し、
前記トークルームサーバは、前記ワークフロー制御サーバを介して前記構内交換機を制御して、前記電話端末を呼び出し、
前記構内交換機は、前記電話端末の音声パスを、前記トークルームIDに対応する前記音声会議ブリッジ部に接続し、
前記音声会議ブリッジ部は、前記電話端末の音声パスを、前記トークルームIDに対応した前記音声会議ブリッジに接続する、ことが好ましい。
[第4の形態]
(上記第2の視点によるトークルームシステムを参照)
[第5の形態]
第4の形態のトークルームシステムは、前記着信呼に応答する前記ユーザのWebブラウザは、前記トークルームIDを、前記音声会議ブリッジ部に送信し、
前記音声会議ブリッジ部は、前記トークルームIDに対応した前記音声会議ブリッジに前記ユーザのWebブラウザからの会話音声を接続する、ことが好ましい。
[第6の形態]
(上記第3の視点によるトークルームシステムの制御方法を参照)
[第7の形態]
第6の形態のトークルームシステムの制御方法は、前記トークルームの参加依頼は、前記ユーザの前記Webブラウザ上で、会話したい相手を示すアイコンをドラックアンドドロップすることにより生成されることが好ましい。
[第8の形態]
第6の形態のトークルームシステムの制御方法は、前記トークルームシステムは構内交換機をさらに含み、
前記会話したい相手の前記呼び出し先IDは、会話したい相手の電話端末の電話番号であり、
前記トークルームサーバは、前記ユーザのWebブラウザから、前記ユーザの呼び出し元IDと会話したい相手の前記電話端末の前記電話番号を含む前記トークルームへの参加依頼を受信した場合に、前記呼び出し元IDと前記呼び出し先IDと前記トークルームIDを、前記ユーザのWebブラウザへ送信し、
前記ユーザのWebブラウザが、前記音声会議ブリッジ部へ、前記トークルームIDを通知すると、前記音声会議ブリッジ部は、前記トークルームIDに対応した前記音声会議ブリッジに、前記ユーザのWebブラウザからの前記会話音声を接続し、
前記トークルームサーバは、前記ワークフロー制御サーバを介して前記構内交換機を制御して、前記電話端末を呼び出し、
前記構内交換機は、前記電話端末の音声パスを、前記トークルームIDに対応する前記音声会議ブリッジ部に接続し、
前記音声会議ブリッジ部は、前記電話端末の音声パスを、前記トークルームIDに対応した前記音声会議ブリッジに接続する、ことが好ましい
[第9の形態]
(上記第4の視点によるプログラムを参照)
[第10の形態]
第9の形態のプログラムは、前記トークルームの参加依頼は、前記ユーザの前記Webブラウザ上で、会話したい相手を示すアイコンをドラックアンドドロップすることにより生成されることが好ましい。
なお、上記第9の形態は、第1の形態と同様に、第3の形態に展開することが可能である。
【0096】
なお、上記の特許文献の開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。さらに、上記引用した文献の各開示事項は、必要に応じ、本発明の趣旨に則り、本発明の開示の一部として、その一部又は全部を、本書の記載事項と組み合わせて用いることも、本願の開示事項に含まれるものと、みなされる。
【符号の説明】
【0097】
11 トークルームサーバ
12 Webブラウザ
13 音声会議ブリッジ部
14 構内交換機
15 ワークフロー制御サーバ
16 音声認識サーバ
17 自然言語解析エンジン
18 電話端末
20 イントラネット
30 電話端末
40 回線
100 トークルームシステム
121 ユーザのWebブラウザ
122 会話したい相手のWebブラウザ
131 音声会議ブリッジ
500 トークルーム
501 登録されているユーザのリスト
502、503 トークルームの参加者
504 会話内容
505 退室ボタン
510 電話端末アイコン
901 電話番号のアイコン
902 丸印の中にRが記載されたアイコン
9000 コンピュータ
9010 CPU
9020 通信インタフェース
9030 メモリ
9040 補助記憶装置
【要約】
【課題】ユーザが、途中からでも簡易に会話に参加することができ、簡単に会話を開始できるトークルームを提供する。
【解決手段】トークルームシステムにおいて、トークルームサーバは、ユーザのWebブラウザから、ユーザの呼び出し元IDと会話したい相手の呼び出し先IDを含むトークルームへの参加依頼を受信した場合に、トークルームIDを、前記ユーザのWebブラウザと会話したい相手のWebブラウザへ送信する。音声会議ブリッジ部は、トークルームIDに対応した音声会議ブリッジに、ユーザのWebブラウザと会話したい相手のWebブラウザからの会話音声を接続する。音声認識サーバは、会話音声を音声認識してテキスト文章に変換し、自然言語解析エンジンがテキスト文章からキーワードを抽出する。トークルームサーバは、トークルームIDに対応したトークルームのテーマ、参加者、会話内容、会話のキーワードを、外部から閲覧可能に表示する。
【選択図】
図1