(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-16
(45)【発行日】2024-07-24
(54)【発明の名称】処理システム、処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
H04L 43/0823 20220101AFI20240717BHJP
G06F 11/14 20060101ALI20240717BHJP
【FI】
H04L43/0823
G06F11/14 641Z
(21)【出願番号】P 2023042518
(22)【出願日】2023-03-17
【審査請求日】2023-03-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100181135
【氏名又は名称】橋本 隆史
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 傑
【審査官】速水 雄太
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-214942(JP,A)
【文献】特開2004-110619(JP,A)
【文献】米国特許第10256944(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 43/0823
G06F 11/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パケットに含まれるデータと、前記データに対応するEOP(End Of Packet)を示すEOPビットとを保管可能な第1保管手段と、
前記パケットの種別を示すパケット種別と、前記パケットの長さを示すパケット長とを関連付けて保管可能な第2保管手段と、
前記第2保管手段から得た前記パケット長に相当する長さのデータを、前記第1保管手段から読み出し可能な読み出し手段と、
前記読み出し手段が読み出した前記パケット長に相当する長さのデータにおける最後のデータに対応する前記EOPビットが1であり、かつ、前記パケット長に相当する長さのデータにおける途中のデータに対応する前記EOPビットのすべてが0である場合に正常状態であると判定し、前記パケット長に相当する長さのデータにおける最後のデータに対応する前記EOPビットが0である、または、前記パケット長に相当する長さのデータにおける途中のデータに対応する前記EOPビットの少なくとも1つが
1である場合に異常状態であると判定する判定手段と、
を備える処理システム。
【請求項2】
前記判定手段が異常状態であると判定した場合、処理システムをリセットする復旧手段、
を備える請求項1に記載の処理システム。
【請求項3】
前記パケット長をカウントするカウント手段、
を備え、
前記第2保管手段は、
前記パケット種別と、前記カウント手段がカウントした前記パケット長とを関連付けて保管する、
請求項1に記載の処理システム。
【請求項4】
前記読み出し手段は、
前記第2保管手段が、前記パケット種別と、前記パケット長とを関連付けて保管していない場合、前記第2保管手段から得た前記パケット長に相当する長さのデータの前記第1保管手段からの読み出しを保留する、
請求項1から請求項3の何れか一項に記載の処理システム。
【請求項5】
パケットに含まれるデータと、前記データに対応するEOPを示すEOPビットとを保管することと、
前記パケットの種別を示すパケット種別と、前記パケットの長さを示すパケット長とを関連付けて保管することと、
前記パケット長に相当する長さのデータを読み出すことと、
読み出した前記パケット長に相当する長さのデータにおける最後のデータに対応する前記EOPビットが1であり、かつ、前記パケット長に相当する長さのデータにおける途中のデータに対応する前記EOPビットのすべてが0である場合に正常状態であると判定し、前記パケット長に相当する長さのデータにおける最後のデータに対応する前記EOPビットが0である、または、前記パケット長に相当する長さのデータにおける途中のデータに対応する前記EOPビットの少なくとも1つが
1である場合に異常状態であると判定することと、
を含む処理方法。
【請求項6】
パケットに含まれるデータと、前記データに対応するEOPを示すEOPビットとを保管することと、
前記パケットの種別を示すパケット種別と、前記パケットの長さを示すパケット長とを関連付けて保管することと、
前記パケット長に相当する長さのデータを読み出すことと、
読み出した前記パケット長に相当する長さのデータにおける最後のデータに対応する前記EOPビットが1であり、かつ、前記パケット長に相当する長さのデータにおける途中のデータに対応する前記EOPビットのすべてが0である場合に正常状態であると判定し、前記パケット長に相当する長さのデータにおける最後のデータに対応する前記EOPビットが0である、または、前記パケット長に相当する長さのデータにおける途中のデータに対応する前記EOPビットの少なくとも1つが
1である場合に異常状態であると判定することと、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、処理システム、処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
さまざまな分野で通信技術が使用されている。通信を行う場合、データをパケット単位で送受信することがある。特許文献1には、関連する技術として、パケットを伝送する装置に関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、パケットが用いられる通信において、パケットに含まれるデータ長を示すデータにソフトエラーが発生した場合、誤ったパケット長に相当する長さでデータが認識されることになる。その結果、通信において適切なデータとして送受信されなくなく可能性がある。そのため、通信において、容易にソフトエラーの発生を判定することのできる技術が求められている。
【0005】
本開示の各態様は、上記の課題を解決することのできる処理システム、処理方法、およびプログラムを提供することを目的の1つとしている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本開示の一態様によれば、処理システムは、パケットに含まれるデータと、前記データに対応するEOP(End Of Packet)を示すEOPビットとを保管可能な第1保管手段と、前記パケットの種別を示すパケット種別と、前記パケットの長さを示すパケット長とを関連付けて保管可能な第2保管手段と、前記第2保管手段から得た前記パケット長に相当する長さのデータを、前記第1保管手段から読み出し可能な読み出し手段と、前記読み出し手段が読み出した前記パケット長に相当する長さのデータにおける最後のデータに対応する前記EOPビットが1であり、かつ、前記パケット長に相当する長さのデータにおける途中のデータに対応する前記EOPビットのすべてが0である場合に正常状態であると判定し、前記パケット長に相当する長さのデータにおける最後のデータに対応する前記EOPビットが0である、または、前記パケット長に相当する長さのデータにおける途中のデータに対応する前記EOPビットの少なくとも1つが1である場合に異常状態であると判定する判定手段と、を備える。
【0007】
上記目的を達成するために、本開示の別の態様によれば、処理方法は、パケットに含まれるデータと、前記データに対応するEOPを示すEOPビットとを保管することと、前記パケットの種別を示すパケット種別と、前記パケットの長さを示すパケット長とを関連付けて保管することと、前記パケット長に相当する長さのデータを読み出すことと、読み出した前記パケット長に相当する長さのデータにおける最後のデータに対応する前記EOPビットが1であり、かつ、前記パケット長に相当する長さのデータにおける途中のデータに対応する前記EOPビットのすべてが0である場合に正常状態であると判定し、前記パケット長に相当する長さのデータにおける最後のデータに対応する前記EOPビットが0である、または、前記パケット長に相当する長さのデータにおける途中のデータに対応する前記EOPビットの少なくとも1つが1である場合に異常状態であると判定することと、を含む。
【0008】
上記目的を達成するために、本開示の別の態様によれば、プログラムは、パケットに含まれるデータと、前記データに対応するEOPを示すEOPビットとを保管することと、前記パケットの種別を示すパケット種別と、前記パケットの長さを示すパケット長とを関連付けて保管することと、前記パケット長に相当する長さのデータを読み出すことと、読み出した前記パケット長に相当する長さのデータにおける最後のデータに対応する前記EOPビットが1であり、かつ、前記パケット長に相当する長さのデータにおける途中のデータに対応する前記EOPビットのすべてが0である場合に正常状態であると判定し、前記パケット長に相当する長さのデータにおける最後のデータに対応する前記EOPビットが0である、または、前記パケット長に相当する長さのデータにおける途中のデータに対応する前記EOPビットの少なくとも1つが1である場合に異常状態であると判定することと、を実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本開示の各態様によれば、通信において、容易にソフトエラーの発生を判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の一実施形態による異常検出システムの構成の一例を示す図である。
【
図2】本開示の一実施形態におけるビットエラーが発生していない正常状態のパケットの一例を示す図である。
【
図3】本開示の一実施形態におけるビットエラーが発生している異常状態のパケットの一例を示す図である。
【
図4】本開示の一実施形態による異常検出システムの構成の一具体例を示す図である。
【
図5】
図4に示す本開示の一実施形態による情報FIFO部に格納したデータ長のビットにソフトエラーが発生していない場合の異常検出システムにおける信号の一例を示す図である。
【
図6】
図4に示す本開示の一実施形態による情報FIFO部に格納したデータ長のビットにソフトエラーが発生している場合の異常検出システムにおける信号の一例を示す図である。
【
図7】
図6に示す異常検出システムにおける信号の一部を拡大した図である。
【
図8】本開示の一実施形態による異常検出システムの比較対象である関連する第1の信号処理技術を説明するための図である。
【
図9】本開示の一実施形態による異常検出システムの比較対象である関連する第2の信号処理技術を説明するための第1の図である。
【
図10】本開示の一実施形態による異常検出システムの比較対象である関連する第2の信号処理技術を説明するための第2の図である。
【
図11】本開示の一実施形態による異常検出システムの比較対象である関連する第2の信号処理技術を説明するための第3の図である。
【
図12】本開示の一実施形態による異常検出システムの比較対象である関連する第3の信号処理技術を説明するための第1の図である。
【
図13】本開示の一実施形態による異常検出システムの比較対象である関連する第3の信号処理技術を説明するための第2の図である。
【
図14】本開示の一実施形態による異常検出システムの比較対象である関連する第3の信号処理技術を説明するための第3の図である。
【
図15】本開示の一実施形態による異常検出システムの比較対象である関連する第4の信号処理技術を説明するための第1の図である。
【
図16】本開示の一実施形態による異常検出システムの比較対象である関連する第4の信号処理技術を説明するための第2の図である。
【
図17】本開示の一実施形態による異常検出システムの比較対象である関連する第4の信号処理技術を説明するための第3の図である。
【
図18】本開示の別の実施形態による異常検出システムの構成の一例を示す図である。
【
図19】本開示の別の実施形態による異常検出システムにおける信号の一例を示す図である。
【
図20】本開示の別の実施形態による異常検出システムの構成の一例を示す図である。
【
図21】本開示の実施形態による処理システムの最小構成を示す図である。
【
図22】本開示の実施形態による最小構成の処理システムの処理フローの一例を示す図である。
【
図23】少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら実施形態について詳しく説明する。
<実施形態>
本開示の一実施形態による異常検出システム1(処理システムの一例)は、通信において、容易にソフトエラーの発生を判定することのできるシステムである。
【0012】
(異常検出システムの構成)
図1は、本開示の一実施形態による異常検出システム1の構成の一例を示す図である。異常検出システム1は、
図1に示すように、データFIFO(First In First Out)部10、EOP(End Of Packet)確認部20、復旧処理部30、パケット長カウント部40、パケット種別判定部50、情報FIFO部60、1パケットリード制御部70、パケット種別信号処理選択部80、パケット種別#A信号処理部90a、パケット種別#B信号処理部90b、・・・、パケット種別#n信号処理部90nを備える。なお、パケット種別#A信号処理部90a、パケット種別#B信号処理部90b、・・・、パケット種別#n信号処理部90nを総称して、パケット種別信号処理部90ということがある。
【0013】
データFIFO部10は、パケットがEOPとともに異常検出システム1に入力されると、データおよびEOPを保管する。
【0014】
EOP確認部20は、1パケットリード制御部70がデータFIFO部10から1パケット読み出している間、その1パケットにおける最後のデータに対応するEOPビットが1であり、かつ、その1パケットにおける途中のデータに対応するEOPビットのすべてが0であるか否かを判定する。
【0015】
EOP確認部20は、1パケットにおける最後のデータに対応するEOPビットが1であり、かつ、その1パケットにおける途中のデータに対応するEOPビットのすべてが0であると判定した場合、読み出した1パケットが異常検出システム1に入力された1パケットに一致する(すなわち、ソフトエラーが発生しておらず、正常状態である)と判定する。
【0016】
また、EOP確認部20は、1パケットにおける最後のデータに対応するEOPビットが0である、または、その1パケットにおける途中のデータに対応するEOPビットのうち少なくとも1つが1であると判定した場合、読み出した1パケットが異常検出システム1に入力された1パケットと異なる(すなわち、情報FIFO部60が格納しているパケット長を示すビットにおいてソフトエラーが発生しており、異常状態である)と判定する。
【0017】
図2は、本開示の一実施形態におけるビットエラーが発生していない正常状態のパケットの一例を示す図である。
図3は、本開示の一実施形態におけるビットエラーが発生している異常状態のパケットの一例を示す図である。
図2に示す正常状態のパケットおよび
図3に示す異常状態のパケットは、ともに、パケット長Xの第1パケット(
図2および
図3では、「パケットNo.1」と記載)、パケット長Yの第2パケット(
図2および
図3では、「パケットNo.2」と記載)、パケット長Zの第3パケット(
図2および
図3では、「パケットNo.3」と記載)が順番に異常検出システム1に入力された場合のデータFIFO部10および情報FIFO部60の状態を表している。
図2に示す正常状態のパケットでは、パケット長X、パケット長Y、およびパケット長Zのそれぞれを示すビットにおいてソフトエラーが発生していない。そのため、パケット長X、パケット長Y、およびパケット長Zのそれぞれは、正しいパケット長になっている。その結果、第1パケット、第2パケット、および第3パケットそれぞれの境界はずれない。
【0018】
また、
図3に示す異常状態のパケットは、
図2に示す第1パケットを情報FIFO部60から読み出す前に、情報FIFO部60が格納している第1パケットのパケット長を示すビットにおいてソフトエラーが発生し、パケット長Xよりも短いパケット長Vになってしまったことを表す。この場合、誤ったパケット長VでデータFIFO部10から第1パケットを読み出すことになる。そのため、第1パケットの境界がずれてしまい、第1パケット以降に読み出す第2パケットおよび第3パケットが、異常検出システム1に入力したパケットと異なってしまう。この場合、EOP確認部20は、データFIFO部10から読み出した第1パケット、第2パケット、第3パケットを異常状態と判定する。
【0019】
復旧処理部30は、異常状態であるとEOP確認部20が判定した場合、異常検出システム1をリセットすることにより異常検出システム1を再起動させる。
【0020】
パケット長カウント部40は、異常検出システム1に入力されたパケットのデータ長(すなわち、パケット長)をカウントする。
【0021】
パケット種別判定部50は、パケットのデータから、パケット種別がパケット種別#A~#nのどれに該当するかを判定する。
【0022】
情報FIFO部60は、パケット種別判定部50が判定したパケット種別と、パケット長カウント部40がカウントしたパケット長とを関連付けて保管する。情報FIFO部60は、1パケットに1つ存在するパケットの最終データがデータFIFO部10に保管される度に、この保管を行う。
【0023】
1パケットリード制御部70は、情報FIFO部60が空である(すなわち、パケット種別とパケット長とが関連付けられて情報FIFO部60に保管されていない)場合、情報FIFO60からのパケット種別とパケット長の読み出しを保留する。また、1パケットリード制御部70は、情報FIFO部60が空でない(すなわち、パケット種別とパケット長とが関連付けられて情報FIFO部60に保管されている)場合、情報FIFO部60に関連付けて保管されているパケット種別とパケット長を1回読み出す。そして、1パケットリード制御部70は、読み出したパケット長分のデータおよびEOPを、データFIFO部10から読み出す。ただし、1パケットリード制御部70は、パケット種別信号処理選択部80がReady状態でない場合、データFIFO部10からのデータおよびEOPの読み出しを保留する。
【0024】
パケット種別信号処理選択部80は、パケット種別判定部50が判定したパケット種別に対応するパケット種別信号処理部90にパケットを出力する。
【0025】
また、パケット種別信号処理選択部80は、取得したパケット種別に対応するパケット種別信号処理部90のReady情報を選択する。パケット種別信号処理選択部80は、選択したReady情報をパケット種別信号処理部90から取得する。そして、パケット種別信号処理選択部80は、取得したReady情報を1パケットリード制御部70に出力する。
【0026】
例えば、パケット種別信号処理選択部80は、情報FIFO部60から得たパケット種別がパケット種別#Aである場合、パケット種別#A信号処理部90aのReady信号を、1パケットリード制御部70に出力する。そして、パケット種別信号処理選択部80は、データFIFO部10から読み出したパケットをパケット種別#A信号処理部90aに出力する。
【0027】
パケット種別信号処理部90のそれぞれは、受信したパケットに対して所定の信号処理を行う。例えば、パケット種別#A信号処理部90aは、受信したパケットの最後に受信した時刻を付加して外部に出力する。そして、パケット種別#A信号処理部90aは、その出力中、Ready状態ではないことをパケット種別信号処理選択部80に通知する。また、例えば、パケット種別#B信号処理部90bは、受信したパケットのヘッダーを削除して外部に出力する。そして、パケット種別#B信号処理部90bは、その出力中、Ready状態ではないことをパケット種別信号処理選択部80に通知する。また、例えば、パケット種別#n信号処理部90nは、受信したパケットをそのまま外部に出力する。そして、パケット種別#n信号処理部90nは、その出力中、Ready状態ではないことをパケット種別信号処理選択部80に通知する。
【0028】
(具体例)
ここで、
図1に示す異常検出システム1がEthernetでパケットを伝送する具体例について説明する。
図4は、本開示の一実施形態による異常検出システム1の構成の一具体例を示す図である。Ethernetでパケットを伝送する異常検出システム1は、
図4に示すように、信号処理選択機能部100、EOP確認部20、および自律リセット生成部200を備える。
【0029】
信号処理選択機能部100は、Ethernetで伝送されるパケットP1を、M-Plane、S-Plane、U-Plane、およびC-Planeに分別する機能部である。パケットP1は、数バイトのデータと、データが有効であることを示すVALIDと、パケットの最終データを示すEOPとを含む。また、信号処理選択機能部100は、M-PlaneのパケットをM-Plane信号処理用パケットP2とし、S-PlaneのパケットをS-Plane信号処理用パケットP3とし、U-PlaneのパケットをU-Plane信号処理用パケットP4とし、C-PlaneのパケットをC-Plane信号処理用パケットP5のパケットとして外部に出力する。
【0030】
信号処理選択機能部100は、
図4に示すように、データFIFO部10、パケット長カウント部40、パケット種別判定部50、情報FIFO部60、1パケットリード制御部70、および信号処理選択部80aを備える。
【0031】
データFIFO部10は、パケットP1のデータ、およびEOPビットを受ける。データFIFO部10は、受けたパケットP1のデータ、およびEOPビットを格納する。
【0032】
パケット長カウント部40は、パケットP1のサイクル数をカウントする。パケット長カウント部40は、パケットP1のVALIDが1の場合、サイクル数をカウントアップする。
【0033】
パケット種別判定部50は、パケットP1のデータを解析することにより、M-Plane、S-Plane、U-Plane、およびC-Planeの何れかに分別する。例えば、パケット種別判定部50は、パケットP1のデータを解析し、解析結果がEtherType=0x88F7である場合、解析したパケットP1のデータをS-Planeに分別する。また、例えば、パケット種別判定部50は、パケットP1のデータを解析し、解析結果がEtherType=0xAEFE、かつ、eCPRI messageType=0x00である場合、解析したパケットP1のデータをS-Planeに分別する。また、例えば、パケット種別判定部50は、パケットP1のデータを解析し、解析結果がEtherType=0xAEFE、かつ、eCPRI messageType=0x00である場合、解析したパケットP1のデータをU-Planeに分別する。また、例えば、パケット種別判定部50は、パケットP1のデータを解析し、解析結果がEtherType=0xAEFE、かつ、eCPRI messageType=0x02である場合、解析したパケットP1のデータをC-Planeに分別する。また、例えば、パケット種別判定部50は、パケットP1のデータを解析し、解析結果が上述の解析結果以外である場合、解析したパケットP1のデータをM-Planeに分別する。
【0034】
情報FIFO部60は、パケット長カウント部40からパケットP1のパケット長を取得する。また、情報FIFO部60は、パケット種別判定部50からパケットP1のパケット種別を取得する。情報FIFO部60は、取得したパケットP1のパケット長、および取得したパケットP1のパケット種別を、情報FIFO部60自身へ書き込む。この情報FIFO部60が行う書き込みは、1パケットに対して1回行われる。
【0035】
1パケットリード制御部70は、信号処理選択部80aがReady状態であり、かつ、情報FIFO部60にデータが格納されている場合、情報FIFO部60からデータを1回読み出す。なお、1パケットリード制御部70は、信号処理できない場合に0となるReady信号を信号処理選択部80aから受けた場合に、信号処理選択部80aがReady状態であると判定すればよい。そして、1パケットリード制御部70は、読み出したデータのパケット長(サイクル数)回だけデータFIFO部10からデータを読み出す。
【0036】
信号処理選択部80aは、
図1に示したパケット種別信号処理選択部80に対応する処理部である。信号処理選択部80aは、データFIFO部10からパケットデータを読み出す。また、信号処理選択部80aは、情報FIFO部60からパケット種別を読み出す。そして、信号処理選択部80aは、読み出したパケットデータを、読み出したパケット種別により選択した信号処理用パケットP2~P5の何れかとして出力する。
【0037】
EOP確認部20は、データFIFO部10からEOPビットを読み出す。EOP確認部20は、読み出したEOPビットとEOP期待値とを比較する。EOP期待値は、EOPの期待値を表す。EOP確認部20は、比較結果に基づいて、EOPビットとEOP期待値とが異なると判定した場合、異常状態であると判定する。そして、EOP確認部20は、異常状態であることを自律リセット生成部200に出力する。EOP期待値は、1パケットリード制御部70のリードカウンタが情報FIFO部60から読み出したパケット長と一致する場合、1であり、一致しない場合、0である。
【0038】
自律リセット生成部200は、EOP確認部20が異常状態であると判定した場合、EOP確認部20から異常状態であることを示す異常通知を受ける。自律リセット生成部200は、異常通知を受けた場合、信号処理選択機能部100をリセットさせるリセット信号を生成する。そして、自律リセット生成部200は、生成したリセット信号を信号処理選択機能部100に出力する。
【0039】
図5は、
図4に示す本開示の一実施形態による情報FIFO部60に格納したデータ長のビットにソフトエラーが発生していない場合の異常検出システム1における信号の一例を示す図である。また、
図6は、
図4に示す本開示の一実施形態による情報FIFO部60に格納したデータ長のビットにソフトエラーが発生している場合の異常検出システム1における信号の一例を示す図である。また、
図7は、
図6に示す異常検出システム1における信号の一部を拡大した図である。なお、パケットP1としては、第1パケット~第5パケットが順番に異常検出システム1に入力されるものとする。
【0040】
まず、
図5に示すソフトエラーが発生していない場合の信号に対応する異常検出システム1の動作について説明する。
【0041】
パケットP1が第1パケット~第5パケットの順に異常検出システム1に入力される(
図5の(1)の部分に相当)。すると、異常検出システム1は、第1パケット~第5パケットをその順番にデータFIFO部10および情報FIFO部60に書き込む(
図5の(2)の部分に相当)。異常検出システム1は、第1パケット~第5パケットをその順番にデータFIFO部10および情報FIFO部60から読み出す(
図5の(3)の部分に相当)。異常検出システム1は、第1パケット~第5パケットをその順番にEOP確認部20および自律リセット生成部200に出力する(
図5の(4)の部分に相当)。また、それと並行して、異常検出システム1は、第1パケット~第5パケットをその順番に信号処理選択部80aに出力する(
図5の(5)の部分に相当)。この時点で、データFIFO部10には、パケットデータおよびEOPビットが格納されている。また、情報FIFO部60には、パケット長とパケット種別が格納されている。また、異常検出システム1は、データFIFO部10から読み出したEOPビットをEOP期待値と比較する。そして、異常検出システム1は、その比較結果から、データFIFO部10から読み出したEOPビットがEOP期待値と一致していると判定する。そのため、異常検出システム1は、ソフトエラーが発生しておらず正常動作している。
【0042】
次に、
図6および
図7に示すソフトエラーが発生している場合の信号に対応する異常検出システム1の動作について説明する。
【0043】
図6および
図7に示す信号の例では、情報FIFOに格納されている第1パケットのパケット長が40(28hex)から1bitのソフトエラーにより42(2Ahex)に変わっている。1パケットリード制御部70は、情報FIFO部60から読み出した第1パケットのデータのパケット長に従い、データFIFO部10からデータを読み出す。データFIFO部10から読み出した第1パケットのデータのEOPビットは、40サイクル目で1となるが、EOP期待値は42サイクル目で1となる。よって、EOP確認部20は、データFIFO部10から読み出した第1パケットのデータの40サイクル目でビットずれを検出する。そして、EOP確認部20は、異常状態であることを自律リセット生成部200へ通知する。自律リセット生成部200は、通知に応じて信号処理選択機能部100をリセットする。この自律リセット生成部200によるリセットにより、データFIFO部10および情報FIFO部60がクリアされる。そのため、信号処理選択機能部100は、リセット後に入力された第3パケット~第5パケットを、データがずれることのない正常状態の信号として出力する。
【0044】
以上、本開示の一実施形態による異常検出システム1について説明した。異常検出システム1(処理システムの一例)は、データFIFO部10(第1保管手段の一例)、情報FIFO部60(第2保管手段の一例)、1パケットリード制御部70(読み出し手段の一例)、およびEOP確認部20(判定手段の一例)を備える。
【0045】
データFIFO部10は、パケットに含まれるデータと、前記データに対応するEOP(End Of Packet)を示すEOPビットとを保管可能である。情報FIFO部60は、前記パケットの種別を示すパケット種別と、前記パケットの長さを示すパケット長とを関連付けて保管可能である。1パケットリード制御部70は、前記情報FIFO部60から得た前記パケット長に相当する長さのデータを、前記データFIFO部10から読み出し可能である。EOP確認部20は、前記1パケットリード制御部70が読み出した前記パケット長に相当する長さのデータにおける最後のデータに対応する前記EOPビットが1であり、かつ、前記パケット長に相当する長さのデータにおける途中のデータに対応する前記EOPビットのすべてが0である場合に正常状態であると判定し、前記パケット長に相当する長さのデータにおける最後のデータに対応する前記EOPビットが0である、または、前記パケット長に相当する長さのデータにおける途中のデータに対応する前記EOPビットの少なくとも1つが0である場合に異常状態であると判定する。
【0046】
この異常検出システム1により、通信において、容易にソフトエラーの発生を判定することができる。
【0047】
ここで、本開示の一実施形態による異常検出システム1の比較対象である関連する信号処理技術について、以下で説明する。
図8は、本開示の一実施形態による異常検出システム1の比較対象である関連する第1の信号処理技術を説明するための図である。
図9は、本開示の一実施形態による異常検出システム1の比較対象である関連する第2の信号処理技術を説明するための第1の図である。
図10は、本開示の一実施形態による異常検出システム1の比較対象である関連する第2の信号処理技術を説明するための第2の図である。
図11は、本開示の一実施形態による異常検出システム1の比較対象である関連する第2の信号処理技術を説明するための第3の図である。
図12は、本開示の一実施形態による異常検出システム1の比較対象である関連する第3の信号処理技術を説明するための第1の図である。
図13は、本開示の一実施形態による異常検出システム1の比較対象である関連する第3の信号処理技術を説明するための第2の図である。
図14は、本開示の一実施形態による異常検出システム1の比較対象である関連する第3の信号処理技術を説明するための第3の図である。
図15は、本開示の一実施形態による異常検出システム1の比較対象である関連する第4の信号処理技術を説明するための第1の図である。
図16は、本開示の一実施形態による異常検出システム1の比較対象である関連する第4の信号処理技術を説明するための第2の図である。
図17は、本開示の一実施形態による異常検出システム1の比較対象である関連する第4の信号処理技術を説明するための第3の図である。
【0048】
図8に示す第1の信号処理技術は、同一の伝送路から入力される複数種類のパケットについて種類毎に異なる信号処理を行う装置に関する技術である。
図8に示す装置は、「パケット種別判定」、「パケット種別信号処理選択」、「パケット種別判定」、「信号処理」、「パケット種別#A信号処理」、「パケット種別#B信号処理」、および「パケット種別#n信号処理」の処理部を有する。
【0049】
「パケット種別判定」の処理部により、装置は、パケットのデータからパケット種別#A~nのどれに該当するかを判定する。「パケット種別信号処理選択」の処理部により、装置は、「パケット種別判定」の処理部により判定したパケット種別の「信号処理」の処理部へパケットを出力する。例えば、装置がパケット種別#Aと判定したパケットは、「パケット種別#A信号処理」の処理部へだけ出力される。「パケット種別#A信号処理」の処理部により装置は、受信した時刻を受信したパケットの最後に付加する。そして、装置は、時刻を付加したパケットを出力する。また、「パケット種別#B信号処理」の処理部により装置は、受信したパケットのヘッダーを削除する。そして、装置は、ヘッダーを削除したパケットを出力する。また、「パケット種別#n信号処理」の処理部により装置は、受信したパケットをそのまま出力する。
【0050】
図9に示す第2の信号処理技術は、パケット単位で信号処理を行うために、パケットの長さをカウントしパケットの種類の判別結果と一緒に情報FIFOへ保管する装置である。
図9に示す装置は、「パケット長カウンタ」、「パケット種別判定」、「データFIFO」、「情報FIFO」、「1パケットリード制御」、「パケット種別信号処理選択」、「信号処理」、「パケット種別#A信号処理」、「パケット種別#B信号処理」、「パケット種別#n信号処理」の処理部を有する。
【0051】
「パケット長カウンタ」の処理部により装置は、パケットのデータ長をカウントする。
「パケット種別判定」の処理部により装置は、パケットのデータからパケット種別#A~nのどれに該当するか判定する。「データFIFO」の処理部により装置は、パケットを保管する。「情報FIFO」の処理部により装置は、「パケット種別判定」の処理部により得たパケット種別と、「パケット長カウンタ」の処理部により得たデータ長を保管する。この保管は、1パケットに1回であるパケットの最終データを「データFIFO」の処理部に保管した後に行う。「1パケットリード制御」の処理部により装置は、「情報FIFO」の処理部のデータが空でないとき、「情報FIFO」の処理部のデータを1回読み出す。そして、装置は、「情報FIFO」の処理部により得たパケット長分のデータを「データFIFO」の処理部から読み出す。ただし、「パケット種別信号処理選択」の処理部により装置がReady状態でない場合、装置は「データFIFO」の処理部による読み出しを保留する。
【0052】
「パケット種別信号処理選択」の処理部は、「パケット種別判定」の処理部で判定したパケット種別の「信号処理」の処理部へパケットを出力する。また、「情報FIFO」の処理部から得たパケット種別の「信号処理」の処理部により装置は、Ready情報を選択する。そして、装置は、選択したReady情報を「1パケットリード制御」の処理部へ出力する。例えば、「情報FIFO」の処理部から得たパケット種別がパケット種別#Aであれば「パケット種別#A信号処理」の処理部により装置は、Ready信号を「1パケットリード制御」の処理部へ出力する。そして、装置は、「データFIFO」の処理部から読み出されたパケットを「パケット種別#A信号処理」の処理部へ入力する。
【0053】
「パケット種別#A信号処理」の処理部により装置は、受信した時刻をパケットの最後に付加する。そして、装置は、時刻を付加したパケットを出力する。装置は、出力中、Ready状態ではないことを「パケット種別信号処理選択」の処理部へ通知する。
【0054】
「パケット種別#B信号処理」の処理部により装置は、受信したパケットのヘッダーを削除する。そして、装置は、ヘッダーを削除したパケットを出力する。装置は、出力中、Ready状態ではないことを「パケット種別信号処理選択」の処理部へ通知する。
【0055】
「パケット種別#n信号処理」の処理部により装置は、受信したパケットをそのまま出力する。装置は、出力中、Ready状態ではないことを「パケット種別信号処理選択」の処理部へ通知する。
【0056】
図10は、パケット長Xの第1パケットと、パケット長Yの第2パケットと、パケット長Zの第3パケットが順番に
図9に示す装置へ入力されたときの「データFIFO」の処理部と「情報FIFO」の処理部の状態を表している。「データFIFO」の処理部により装置は、パケットを詰めて保管するためのパケットの境界がわからない。しかしながら、「情報FIFO」の処理部により装置は、パケット長分「データFIFO」の処理部からデータを読み取ることで、装置へ入力したパケットと同じパケットを生成することができる。
【0057】
図11は、
図10の第1パケットを「情報FIFO」の処理部から読み出す前に「情報FIFO」の処理部に格納されている第1パケットのデータのパケット長を表すビットにソフトエラー(ビット化け)が発生しパケット長Xよりも短いパケット長Vになってしまったことを表す。第1パケットに対して誤ったパケット長Vで「データFIFO」の処理部のデータを読み出しているため、パケットの境界がずれてしまい、以降の第2パケット、第3パケットのデータが装置に入力されたパケットと異なってしまう。
【0058】
図12に示す第3の信号処理技術は、パケットに巡回冗長検査(以下、CRCと記載)を付けてデータFIFOから1パケットリード後にCRCチェックを行う方法を用いた装置である。
図12に示す装置は、
図13に示すデータずれが発生しない「情報FIFO」の処理部へ保存したCRCビットのビットエラー、または
図14に示す「データFIFO」の処理部に保存したパケットデータのビットエラーと、ソフトエラー(ビット化け)により発生したデータずれによるパケットデータのエラーとを区別することができない。
【0059】
図12に示す装置は、「ライトデータCRC生成」、「情報FIFO」、「パケット種別判定」、「パケット長カウンタ」、「リードデータCRC生成」、「データFIFO」、「CRC比較」、「パケット長カウンタ」、「パケット種別判定」、「1パケットリード制御」、「パケット種別信号処理選択」、「信号処理」、「パケット種別#A信号処理」、「パケット種別#B信号処理」、「パケット種別#n信号処理」の処理部を有する。
【0060】
「ライトデータCRC生成」の処理部により装置は、入力されるパケットをNビット毎に1パケットの間積算する。そして、装置は、積算結果の下位NビットをライトCRCとする。装置は、次のパケットの積算を0から開始する。
【0061】
「情報FIFO」の処理部により装置は、「ライトデータCRC生成」の処理部により得たNビットのライトCRCと、「パケット種別判定」の処理部により得たパケット種別と、「パケット長カウンタ」の処理部により得たデータ長を保管する。この保管は、1パケットに1回であるパケットの最終データを「データFIFO」の処理部へ保管した後に行う。
【0062】
「リードデータCRC生成」の処理部により装置は、「データFIFO」の処理部から読み出したパケットをNビット毎に1パケットの間積算する。そして、装置は、積算結果の下位NビットをリードCRCとする。装置は、次のパケットの積算を0から開始する。
【0063】
「CRC比較」の処理部により装置は、「情報FIFO」の処理部から読み出したライトCRCと、「リードデータCRC生成」の処理部の出力のリードCRCとを比較する。そして、装置は、一致するまたは一致しない(不一致)ことを示す比較結果を出力する。
【0064】
「パケット長カウンタ」の処理部により装置は、パケットのデータ長をカウントする。「パケット種別判定」の処理部により装置は、パケットのデータからパケット種別#A~nのどれに該当するのかを判定する。「データFIFO」の処理部により装置は、パケットを保管する。
【0065】
「1パケットリード制御」の処理部により装置は、「情報FIFO」の処理部が空でない場合、「情報FIFO」の処理部からデータを1回読み出す。そして、装置は、「情報FIFO」の処理部から得たパケット長分、「データFIFO」の処理部からデータを読み出す。ただし、「パケット種別信号処理選択」の処理部がReady状態でない場合、「データFIFO」の処理部からのデータの読み出しを保留する。
【0066】
「パケット種別信号処理選択」の処理部により装置は、「パケット種別判定」の処理部で判定したパケット種別の「信号処理」の処理部へパケットを入力する。また、装置は、「情報FIFO」の処理部から得たパケット種別の「信号処理」の処理部のReady情報を選択する。そして、装置は、選択したReady情報を「1パケットリード制御」の処理部へ出力する。例えば、「情報FIFO」の処理部から得たパケット種別がパケット種別#Aである場合、装置は、「パケット種別#A信号処理」の処理部のReady信号を「1パケットリード制御」の処理部へ出力する。そして、装置は、「データFIFO」の処理部から読み出したパケットを「パケット種別#A信号処理」の処理部を出力する。
【0067】
「パケット種別#A信号処理」の処理部により装置は、受信した時刻をパケットの最後に付加する。そして、装置は、時刻を付加したパケットを出力する。装置は、出力中、Ready状態ではないことを「パケット種別信号処理選択」の処理部へ通知する。
【0068】
「パケット種別#B信号処理」の処理部により装置は、受信したパケットのヘッダーを削除する。そして、装置は、ヘッダーを削除したパケットを出力する。装置は、出力中、Ready状態ではないことを「パケット種別信号処理選択」の処理部へ通知する。
【0069】
「パケット種別#n信号処理」の処理部により装置は、受信したパケットをそのまま出力する。装置は、出力中、Ready状態ではないことを「パケット種別信号処理選択」の処理部へ通知する。
【0070】
装置は、「情報FIFO」の処理部のパケット長分「データFIFO」の処理部のデータを読み取る。装置が、その後、ライトCRCとリードCRCとが一致していると判定した場合、「データFIFO」の処理部から読み出したパケットは、装置に入力されたパケットと一致している可能性が高いと言える。
【0071】
図13は、パケット長XでライトCRC=Jの第1パケットと、パケット長YでライトCRC=Kの第2パケットと、パケット長ZでライトCRC=Lの第3パケットとが順番に、
図12に示す装置へ入力されたときの「データFIFO」の処理部と「情報FIFO」の処理部の状態を表している。
【0072】
図13は、第1パケットを「情報FIFO」の処理部から読み出す前に、「情報FIFO」の処理部に格納されている第1パケットのデータのライトCRCにビットエラーが発生したことを表している。第1パケットに対してパケット長Xで「データFIFO」の処理部からデータを読み出した場合、「リードデータCRC生成」の処理部が出力する第1パケットのリードCRCは、Jである。しかしながら、第1パケットのライトCRCは、「情報FIFO」の処理部でビットエラーが発生しMである。そのため、「CRC比較」の処理部により装置は、「データFIFO」の処理部から読み出したパケットが、装置に入力されたパケットと一致しないと判定する。
【0073】
図14は、パケット長XでライトCRC=Jの第1パケットと、パケット長YでライトCRC=Kの第2パケットと、パケット長ZでライトCRC=Lの第3パケットとが順番に、
図12に示す装置へ入力されたときの「データFIFO」の処理部と「情報FIFO」の処理部の状態を表している。
【0074】
図14は、第1パケットを「情報FIFO」の処理部から読み出す前に、「データFIFO」の処理部に格納されている第1パケットのデータにビットエラーが発生したことを表している。第1パケットに対してパケット長Xで「データFIFO」の処理部のデータを読み出した場合、「リードデータCRC生成」の処理部が出力する第1パケットのリードCRCは、Mである。しかしながら、第1パケットのライトCRCは、Jである。そのため「CRC比較」の処理により装置は、「データFIFO」の処理部から読み出したパケットが、装置に入力されたパケットと一致しないと判定する。
【0075】
図15に示す装置は、「パケット長カウンタ」、「パケット種別判定」、「データFIFO」、「情報FIFO」、「1パケットリード制御」、「パケット種別信号処理選択」の処理部を有する。
【0076】
「パケット長カウンタ」の処理部により装置は、パケットのデータ長をカウントする。
「パケット種別判定」の処理部により装置は、パケットのデータを解析しM-Plane、S-Plane、U-Plane、C-Planeに分別する。例えば、装置は、EtherType=0x88F7である場合、S-Planeに分別する。また、装置は、EtherType=0xAEFE、かつ、eCPRI messageType=0x00である場合、U-Planeに分別する。また、装置は、EtherType=0xAEFE、かつ、eCPRI messageType=0x02である場合、C-Planeに分別する。また、装置は、それ以外の場合、M-Planeに分別する。
【0077】
「データFIFO」の処理部により装置は、パケットを保管する。「情報FIFO」の処理部により装置は、「パケット種別判定」の処理部により得たパケット種別と、「パケット長カウンタ」の処理部により得たデータ長とを保管する。保管は、1パケットに1回であるパケットの最終データを「データFIFO」の処理部へ保管した後に行う。
【0078】
「1パケットリード制御」の処理部により装置は、「情報FIFO」の処理部が空でない場合、「情報FIFO」の処理部のデータを1回読み出す。装置は、「情報FIFO」の処理部から得たパケット長分のデータを「データFIFO」の処理部から読み出す。ただし、「パケット種別信号処理選択」の処理部がReady状態でない場合、装置は、「データFIFO」の処理部からのデータの読み出しを保留する。
【0079】
「パケット種別信号処理選択」の処理部により装置は、「パケット種別判定」の処理部で判定したパケット種別の「信号処理」の処理部へパケットを入力する。また、装置は、「情報FIFO」の処理部から得たパケット種別の「信号処理」の処理部のReady情報を選択する。そして、装置は、選択したReady情報を「1パケットリード制御」の処理部へ出力する。例えば、「情報FIFO」の処理部から得たパケット種別がS-Planeである場合、装置は、S-Plane用のReady信号を「1パケットリード制御」の処理部へ出力する。そして、装置は、「データFIFO」の処理部から読み出したパケットをS-Plane信号処理用パケットとして出力する。
【0080】
図16は、
図15に示す装置の「情報FIFO」の処理部に格納したデータ長のビットにビットエラーが発生している場合の装置における信号の一例を示す図である。また、
図17は、
図16に示す装置における信号の一部を拡大した図である。
【0081】
図16および
図17に示す信号の例では、「情報FIFO」の処理部に格納されている第1パケットのパケット長が40(28hex)から1ビットのビットエラーにより42(2Ahex)に変わっている。「1パケットリード制御」の処理部は、「情報FIFO」の処理部から読み出した第1パケットのデータのパケット長に従い、「データFIFO」の処理部からデータを読み出す。パケット入力された第1パケットのデータ長は、40サイクルであるのに対し、第1パケットの「データFIFO」の処理部からのデータの読み出しは、42サイクルである。そのため、第1パケットの41サイクルと42サイクル目のデータは、第2パケットの1サイクル目と2サイクル目のデータが出力される。「データFIFO」の処理部からの読み出した第2パケットのデータは、パケット入力された第2パケットの3サイクル目のデータから出力され、ずれたデータで「信号処理」の処理部へ出力される。
【0082】
本開示の一実施形態による異常検出システム1は、上述の
図8~
図17を用いて説明した装置に比べて、通信において、容易にソフトエラーの発生を判定することができる。
【0083】
<別の実施形態>
図18は、本開示の別の実施形態による異常検出システム1の構成の一例を示す図である。本開示の別の実施形態による異常検出システム1は、パケット種別毎にデータFIFO部10、情報FIFO部60、および1パケットリード制御部70を備える。
【0084】
図19は、本開示の別の実施形態による異常検出システム1における信号の一例を示す図である。本開示の別の実施形態による異常検出システム1は、
図4に示す自律リセット生成部200が、さらに、自律リセット解除後に入力パケットの途中からデータFIFO部10へ格納することを防止するために、自律リセット時にパケット入力があった場合、
図19に示すように、パケットの入力が終わるまで自律リセットを伸長する機能を有する。
【0085】
データFIFO部10は、RAM(Random Access Memory)で構成されている。データFIFO部10は、入力パケットP1のデータとEOPとを保管する。パケット種別判定部50は、パケット種別の判定結果が#AならばデータFIFO部10a以外のデータFIFO部10のライトアドレスを1パケットライト前に戻す。また、情報FIFO部60aへパケット長カウント部40がカウントしたパケット長を書き込む。パケット種別判定部50は、パケット種別の判定結果が#BならばデータFIFO部10b以外のデータFIFO部10のライトアドレスを1パケットライト前に戻す。また、情報FIFO部60bへパケット長カウント部40がカウントしたパケット長を書き込む。パケット種別判定部50は、パケット種別の判定結果が#nならばデータFIFO部10n以外のデータFIFO部10のライトアドレスを1パケットライト前に戻す。また、情報FIFO部60nへパケット長カウント部40がカウントしたパケット長を書き込む。情報FIFO部60にデータがあり、信号処理部90がReady状態のとき情報FIFO部60からデータを1回読み出し、情報FIFO60のリードデータのパケット長分データFIFO部10からデータを読み出し、データFIFO部10から読み出したリードデータを信号処理90へ出力する。並行して、データFIFO部10のリードデータのEOPビットをEOP確認部20が確認し、確認結果を自律リセット生成部200へ出力する。EOP確認部20の確認結果が異常状態である場合、自律リセット生成部200は、信号処理選択機能部100をリセットする。
【0086】
図20は、本開示の別の実施形態による異常検出システム1の構成の一例を示す図である。パケット種別判定部50がない異常検出システム1である。
【0087】
本開示の別の実施形態では、パケットの入力がEthernetではない異常検出システム1であってもよい。
【0088】
本開示の別の実施形態では、EOP確認部20は、確認結果が異常状態である場合、外部のCPUへ異常状態を通知し、他律のリセットで異常検出システム1を再起動させるものであってもよい。
【0089】
本開示の別の実施形態では、EOP確認部20は、確認結果が異常状態である場合、異常検出システム1全体をリセットするものであってもよい。
【0090】
本開示の別の実施形態では、EOP確認部20は、データFIFO部10がデータを読み出している間のすべてタイミングではなく、1パケットを読み出している制御のリードカウンタが情報FIFO部60から読み出したパケット長と一致したタイミングで、データFIFO部10から読み出したデータのEOPビットが1であるか否かを確認するものであってもよい。
【0091】
本開示の別の実施形態では、他の実施例として、EOP確認部20は、確認結果が指定された回数連続して異常状態であると判定した場合、異常検出システム1を復旧させるものであってもよい。
【0092】
図21は、本開示の実施形態による処理システム500の最小構成を示す図である。処理システム500は、
図21に示すように、第1保管手段501、第2保管手段502、読み出し手段503、および判定手段504を備える。
【0093】
第1保管手段501は、パケットに含まれるデータと、前記データに対応するEOP(End Of Packet)を示すEOPビットとを保管可能である。第2保管手段502は、前記パケットの種別を示すパケット種別と、前記パケットの長さを示すパケット長とを関連付けて保管可能である。読み出し手段503は、前記第2保管手段502から得た前記パケット長に相当する長さのデータを、前記第1保管手段501から読み出し可能である。判定手段504は、前記読み出し手段503が読み出した前記パケット長に相当する長さのデータにおける最後のデータに対応する前記EOPビットが1であり、かつ、前記パケット長に相当する長さのデータにおける途中のデータに対応する前記EOPビットのすべてが0である場合に正常状態であると判定し、前記パケット長に相当する長さのデータにおける最後のデータに対応する前記EOPビットが0である、または、前記パケット長に相当する長さのデータにおける途中のデータに対応する前記EOPビットの少なくとも1つが0である場合に異常状態であると判定する。
【0094】
第1保管手段501は、例えば、
図1に例示されているデータFIFO部10が有する機能を用いて実現することができる。第2保管手段502は、例えば、
図1に例示されている情報FIFO部60が有する機能を用いて実現することができる。読み出し手段503は、例えば、
図1に例示されている1パケットリード制御部70が有する機能を用いて実現することができる。判定手段504は、例えば、
図1に例示されているEOP確認部20が有する機能を用いて実現することができる。
【0095】
図22は、本開示の実施形態による最小構成の処理システム500の処理フローの一例を示す図である。次に、本開示の実施形態による最小構成の処理システム500の処理について
図22を参照して説明する。
【0096】
第1保管手段501は、パケットに含まれるデータと、前記データに対応するEOP(End Of Packet)を示すEOPビットとを保管可能である(ステップS101)。第2保管手段502は、前記パケットの種別を示すパケット種別と、前記パケットの長さを示すパケット長とを関連付けて保管可能である(ステップS102)。読み出し手段503は、前記第2保管手段502から得た前記パケット長に相当する長さのデータを、前記第1保管手段501から読み出し可能である(ステップS103)。判定手段504は、前記読み出し手段503が読み出した前記パケット長に相当する長さのデータにおける最後のデータに対応する前記EOPビットが1であり、かつ、前記パケット長に相当する長さのデータにおける途中のデータに対応する前記EOPビットのすべてが0である場合に正常状態であると判定し、前記パケット長に相当する長さのデータにおける最後のデータに対応する前記EOPビットが0である、または、前記パケット長に相当する長さのデータにおける途中のデータに対応する前記EOPビットの少なくとも1つが0である場合に異常状態であると判定する(ステップS104)。
【0097】
以上、本開示の実施形態による最小構成の処理システム500について説明した。この処理システム500により、通信において、容易にソフトエラーの発生を判定することができる。
【0098】
なお、本開示の実施形態における処理は、適切な処理が行われる範囲において、処理の順番が入れ替わってもよい。
【0099】
本開示の実施形態について説明したが、上述の異常検出システム1、その他の制御装置は内部に、コンピュータシステムを有していてもよい。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。コンピュータの具体例を以下に示す。
【0100】
図23は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。コンピュータ5は、
図23に示すように、CPU6、メインメモリ7、ストレージ8、インターフェース9を備える。例えば、上述の異常検出システム1、その他の制御装置のそれぞれは、コンピュータ5に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ8に記憶されている。CPU6は、プログラムをストレージ8から読み出してメインメモリ7に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU6は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ7に確保する。
【0101】
ストレージ8の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。ストレージ8は、コンピュータ5のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インターフェース9または通信回線を介してコンピュータ5に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ5に配信される場合、配信を受けたコンピュータ5が当該プログラムをメインメモリ7に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ストレージ8は、一時的でない有形の記憶媒体である。
【0102】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現してもよい。さらに、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるファイル、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0103】
本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例であり、開示の範囲を限定しない。これらの実施形態は、開示の要旨を逸脱しない範囲で、種々の追加、省略、置き換え、変更を行ってよい。
【0104】
なお、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0105】
(付記1)
パケットに含まれるデータと、前記データに対応するEOP(End Of Packet)を示すEOPビットとを保管可能な第1保管手段と、
前記パケットの種別を示すパケット種別と、前記パケットの長さを示すパケット長とを関連付けて保管可能な第2保管手段と、
前記第2保管手段から得た前記パケット長に相当する長さのデータを、前記第1保管手段から読み出し可能な読み出し手段と、
前記読み出し手段が読み出した前記パケット長に相当する長さのデータにおける最後のデータに対応する前記EOPビットが1であり、かつ、前記パケット長に相当する長さのデータにおける途中のデータに対応する前記EOPビットのすべてが0である場合に正常状態であると判定し、前記パケット長に相当する長さのデータにおける最後のデータに対応する前記EOPビットが0である、または、前記パケット長に相当する長さのデータにおける途中のデータに対応する前記EOPビットの少なくとも1つが0である場合に異常状態であると判定する判定手段と、
を備える処理システム。
【0106】
(付記2)
前記判定手段が異常状態であると判定した場合、処理システムをリセットする復旧手段、
を備える付記1に記載の処理システム。
【0107】
(付記3)
前記パケット長をカウントするカウント手段、
を備え、
前記第2保管手段は、
前記パケット種別と、前記カウント手段がカウントした前記パケット長とを関連付けて保管する、
付記1または付記2に記載の処理システム。
【0108】
(付記4)
前記読み出し手段は、
前記第2保管手段が、前記パケット種別と、前記パケット長とを関連付けて保管していない場合、前記第2保管手段から得た前記パケット長に相当する長さのデータの前記第1保管手段からの読み出しを保留する、
付記1から付記3の何れか一項に記載の処理システム。
【0109】
(付記5)
パケットに含まれるデータと、前記データに対応するEOPを示すEOPビットとを保管することと、
前記パケットの種別を示すパケット種別と、前記パケットの長さを示すパケット長とを関連付けて保管することと、
前記パケット長に相当する長さのデータを読み出すことと、
読み出した前記パケット長に相当する長さのデータにおける最後のデータに対応する前記EOPビットが1であり、かつ、前記パケット長に相当する長さのデータにおける途中のデータに対応する前記EOPビットのすべてが0である場合に正常状態であると判定し、前記パケット長に相当する長さのデータにおける最後のデータに対応する前記EOPビットが0である、または、前記パケット長に相当する長さのデータにおける途中のデータに対応する前記EOPビットの少なくとも1つが0である場合に異常状態であると判定することと、
を含む処理方法。
【0110】
(付記6)
パケットに含まれるデータと、前記データに対応するEOPを示すEOPビットとを保管することと、
前記パケットの種別を示すパケット種別と、前記パケットの長さを示すパケット長とを関連付けて保管することと、
前記パケット長に相当する長さのデータを読み出すことと、
読み出した前記パケット長に相当する長さのデータにおける最後のデータに対応する前記EOPビットが1であり、かつ、前記パケット長に相当する長さのデータにおける途中のデータに対応する前記EOPビットのすべてが0である場合に正常状態であると判定し、前記パケット長に相当する長さのデータにおける最後のデータに対応する前記EOPビットが0である、または、前記パケット長に相当する長さのデータにおける途中のデータに対応する前記EOPビットの少なくとも1つが0である場合に異常状態であると判定することと、
を実行させるプログラム。
【符号の説明】
【0111】
1・・・異常検出システム
5・・・コンピュータ
6・・・CPU
7・・・メインメモリ
8・・・ストレージ
9・・・インターフェース
10・・・データFIFO部
20・・・EOP確認部
30・・・復旧処理部
40・・・パケット長カウント部
50・・・パケット種別判定部
60・・・情報FIFO部
70・・・1パケットリード制御部
80・・・パケット種別信号処理選択部
80a・・・信号処理選択部
90・・・パケット種別信号処理部
100・・・信号処理選択機能部
500・・・処理システム
501・・・第1保管手段
502・・・第2保管手段
503・・・読み出し手段
504・・・判定手段
【要約】
【課題】通信において、容易にソフトエラーの発生を判定することのできる処理システムを提供する。
【解決手段】処理システムは、パケットに含まれるデータと、データに対応するEOPを示すEOPビットとを保管し、パケットの種別を示すパケット種別と、パケットの長さを示すパケット長とを関連付けて保管し、得たパケット長に相当する長さのデータを読み出し、読み出したパケット長に相当する長さのデータにおける最後のデータに対応するEOPビットが1であり、かつ、パケット長に相当する長さのデータにおける途中のデータに対応するEOPビットのすべてが0である場合に正常状態であると判定し、パケット長に相当する長さのデータにおける最後のデータに対応するEOPビットが0である、または、パケット長に相当する長さのデータにおける途中のデータに対応するEOPビットの少なくとも1つが0である場合に異常状態であると判定する。
【選択図】
図21