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特許7521901航空機向けの四次元飛翔経路アップリンクシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-16
(45)【発行日】2024-07-24
(54)【発明の名称】航空機向けの四次元飛翔経路アップリンクシステム
(51)【国際特許分類】
   G08G 5/00 20060101AFI20240717BHJP
   B64C 13/18 20060101ALI20240717BHJP
   G01C 21/36 20060101ALI20240717BHJP
【FI】
G08G5/00 A
B64C13/18 Z
G01C21/36
【請求項の数】 16
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020012485
(22)【出願日】2020-01-29
(65)【公開番号】P2020144850
(43)【公開日】2020-09-10
【審査請求日】2023-01-23
(31)【優先権主張番号】16/262,519
(32)【優先日】2019-01-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】アイハン, サメット エム.
(72)【発明者】
【氏名】ウィルソン, イーアン エー.
【審査官】白石 剛史
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-016167(JP,A)
【文献】特開2012-203907(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 5/00
B64C 13/18
G01C 21/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータシステム(204)、並びに
前記コンピュータシステム(204)上で実行される飛翔経路管理器(202)を備え、前記飛翔経路管理器(202)が、
航空機(212)の飛行(210)向けの四次元飛翔経路(208)向けの四次元飛翔経路情報(206)を特定することであって、前記四次元飛翔経路情報(206)が、前記四次元飛翔経路(208)を表す飛翔経路変更点(228)を含む、四次元飛翔経路情報(206)を特定すること、
前記四次元飛翔経路(208)の形状(234)を表す前記飛翔経路変更点(228)のサブセット(232)を選択すること、
前記航空機(212)内の航空機コンピュータシステム(244)(224)によって使用されるフォーマットを有する前記飛翔経路変更点(228)の前記サブセット(232)を含むメッセージ(236)を生成すること、及び
前記メッセージ(236)を前記航空機コンピュータシステム(244)(224)に送信すること、を実行するように動作する、航空機飛翔経路アップリンクシステム(215)。
【請求項2】
前記四次元飛翔経路情報(206)内の前記飛翔経路変更点(228)を特定することにおいて、前記飛翔経路管理器(202)が、前記飛翔経路変更点(228)を特定するために、前記四次元飛翔経路情報(206)を解析すること、を実行するように動作する、請求項1に記載の航空機飛翔経路アップリンクシステム(215)。
【請求項3】
前記四次元飛翔経路(208)の前記形状(234)を表す前記飛翔経路変更点(228)の前記サブセット(232)を選択することにおいて、前記飛翔経路管理器(202)が、前記四次元飛翔経路(208)の前記形状(234)を表すために、どの飛翔経路変更点(228)が必要とされるかを規定するポリシー(242)を使用して、前記四次元飛翔経路(208)の前記形状(234)を表す前記飛翔経路変更点(228)の前記サブセット(232)を選択すること、を実行するように動作する、請求項1に記載の航空機飛翔経路アップリンクシステム(215)。
【請求項4】
前記ポリシー(242)が、アップリンク(240)向けの帯域幅と前記航空機(212)内の飛行(210)管理システムによる管理容易性のうちの少なくとも一方に基づいて、どの飛翔経路変更点(228)及び幾つの飛翔経路変更点(228)が選択されるかを規定する、請求項3に記載の航空機飛翔経路アップリンクシステム(215)。
【請求項5】
前記航空機(212)向けの前記四次元飛翔経路(208)向けの前記四次元飛翔経路情報(206)が、飛行情報交換モデル(222)から受け取られる、請求項1に記載の航空機飛翔経路アップリンクシステム(215)。
【請求項6】
前記メッセージ(236)が、前記航空機コンピュータシステム(244)内の飛行(210)管理コンピュータによって使用される前記航空機(212)向けの修正された飛行計画である、請求項1に記載の航空機飛翔経路アップリンクシステム(215)。
【請求項7】
前記四次元飛翔経路情報(206)が、前記飛翔経路変更点(228)及びウェイポイント(230)を含む、請求項1に記載の航空機飛翔経路アップリンクシステム(215)。
【請求項8】
前記飛翔経路変更点(228)が、速度飛翔経路変更点、ターン開始飛翔経路変更点、又は高度飛翔経路変更点のうちの少なくとも1つから選択される、請求項1に記載の航空機飛翔経路アップリンクシステム(215)。
【請求項9】
四次元飛翔経路を航空機(212)に送信するための方法であって、
航空機コンピュータシステム(204)によって、航空機(212)の飛行(210)向けの四次元飛翔経路(208)向けの四次元飛翔経路情報(206)を特定すること(700)であって、前記四次元飛翔経路情報(206)が、前記四次元飛翔経路(208)を表す飛翔経路変更点(228)を含む、四次元飛翔経路情報(206)を特定すること(700)、
前記航空機コンピュータシステム(204)によって、前記四次元飛翔経路(208)の形状(234)を表す前記飛翔経路変更点(228)のサブセット(232)を選択すること(702)、
前記航空機コンピュータシステム(204)によって、前記航空機(212)内の航空機コンピュータシステム(244)によって使用されるフォーマットを有する前記飛翔経路変更点(228)の前記サブセット(232)を含むメッセージ(236)を生成すること(704)、及び
前記航空機コンピュータシステム(204)によって、前記メッセージ(236)を前記航空機コンピュータシステム(244)に送信すること(706)を含む、方法。
【請求項10】
前記飛翔経路変更点(228)向けの前記四次元飛翔経路情報(206)を解析することを更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記航空機コンピュータシステム(244)に送信された前記メッセージ(236)内の前記飛翔経路変更点(228)の前記サブセット(232)を使用して、前記航空機(212)の飛行(210)を制御することを更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記四次元飛翔経路(208)の前記形状(234)を表す前記飛翔経路変更点(228)の前記サブセット(232)を選択すること(702)が、
前記四次元飛翔経路(208)の前記形状(234)を表すために、どの飛翔経路変更点(228)が必要とされるかを規定するポリシー(242)を使用して、前記四次元飛翔経路(208)の前記形状(234)を表す前記飛翔経路変更点(228)の前記サブセット(232)を選択することを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記ポリシー(242)が、アップリンク(240)向けの帯域幅と前記航空機(212)内の飛行(210)管理システムによる管理容易性のうちの少なくとも一方に基づいて、前記四次元飛翔経路(208)の前記形状(234)を表す、どの及び幾つの飛翔経路変更点(228)が選択されるかを規定し、更に、前記航空機(212)の前記飛行(210)を制御することが、前記航空機(212)内の飛行(210)管理コンピュータ又はパイロットのうちの少なくとも一方によって実行される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記航空機(212)向けの前記四次元飛翔経路(208)向けの前記四次元飛翔経路情報(206)が、飛行情報交換モデル(222)から受け取られる、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記メッセージ(236)が、前記航空機コンピュータシステム(244)内の飛行(210)管理コンピュータによって使用される前記航空機(212)向けの修正された飛行計画である、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記四次元飛翔経路情報(206)が、ウェイポイント(230)及び前記飛翔経路変更点(228)を含み、更に、前記飛翔経路変更点(228)が、速度飛翔経路変更点、ターン開始飛翔経路変更点、又は高度飛翔経路変更点のうちの少なくとも1つから選択される、請求項9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、広くは、航空機に関し、特に、四次元飛翔経路を有する飛行計画を航空機コンピュータシステムに送るための方法、装置、及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
航空交通データは、現在、システム全体の情報管理(SWIM)によって、地上に配信されている。システム全体の情報管理は、気象情報及び飛行情報の交換を調和させることに向けられたイニシアチブである。システム全体の情報管理は、運航状況、気象情報、飛行データ、特殊用途空域のステータス、及び国営空域(NAS)の規制などの、航空交通管理システム情報のより大きな共有を促進するために実施されてきた。
【0003】
システム全体の情報管理は、飛行情報交換モデル(FIXM)をデータモデルとして使用する。このデータモデルは、航空機用の飛行データついての情報の交換向けのフォーマットを提供する。このモデルは、拡張マークアップ言語(XML)をメッセージ向けのプロトコルとして採用する。
【0004】
飛行管理コンピュータ(FMC)は、データモデルとしてAeronautical Radio, Incorporated(ARINC)702Aを使用し、通信プロトコルとしてAircraft Communications Addressing and Reporting System(ACARS)を使用する航空機内の通信ポイントである。
【発明の概要】
【0005】
本開示の一実施形態は、コンピュータシステム、及びコンピュータシステム上で実行される飛翔経路管理器を備えた、航空機飛翔経路アップリンクシステムを提供する。飛翔経路管理器は、データモデルを使用して生成されたデータモデルメッセージを受け取るように動作する。データモデルメッセージは、航空機の飛行向けの四次元飛翔経路向けの四次元飛翔経路情報を含む。飛翔経路管理器は、四次元飛翔経路情報内の飛翔経路変更点を特定し、四次元飛翔経路の形状を表す飛翔経路変更点のサブセットを選択する。飛翔経路管理器は、航空機内の航空機コンピュータシステムによって使用されるフォーマットを有する飛翔経路変更点のサブセットを含むアップリンクメッセージを生成し、そのアップリンクメッセージをアップリンク内で航空機コンピュータシステムに送信するように動作する。そのアップリンクメッセージは、航空機コンピュータシステムによって使用されるフォーマットを有し、アップリンクメッセージ内の飛翔経路変更点によって表される四次元飛翔経路を辿るために、アップリンクメッセージ内の飛翔経路変更点のサブセットが、航空機の飛行中に航空機コンピュータシステムによって使用される。
【0006】
本開示の別の一実施形態は、コンピュータシステム、及びコンピュータシステム上で実行される飛翔経路管理器を備えた、航空機飛翔経路アップリンクシステムを提供する。飛翔経路管理器は、航空機の飛行向けの四次元飛翔経路向けの四次元飛翔経路情報を特定することであって、四次元飛翔経路情報が、四次元飛翔経路を表す飛翔経路変更点を含む、四次元飛翔経路情報を特定すること、四次元飛翔経路の形状を表す飛翔経路変更点のサブセットを選択すること、航空機内の航空機コンピュータシステムによって使用されるフォーマットを有する飛翔経路変更点のサブセットを含むメッセージを生成すること、及び、そのメッセージを航空機コンピュータシステムに送信すること、を実行するように動作する。
【0007】
本開示の更に別の一実施形態は、四次元飛翔経路を航空機に送信するための方法を提供する。航空機の飛行向けの四次元飛翔経路向けの四次元飛翔経路情報が受け取られる。四次元飛翔経路情報は、四次元飛翔経路を表す飛翔経路変更点を含む。四次元飛翔経路の形状を表す飛翔経路変更点のサブセットが選択される。飛翔経路変更点のサブセットを含むメッセージが、航空機内の航空機コンピュータシステムによって使用されるフォーマットで生成される。このメッセージは、航空機コンピュータシステムに送信される。
【0008】
特徴及び機能は、本開示の様々な実施形態において単独で実現することが可能であるか、又は以下の説明及び図面を参照して更なる詳細が理解され得る、更に別の実施形態において組み合わされることが可能である。
【0009】
例示的な実施形態の特性と考えられる新規な特徴は、付随する特許請求の範囲に明記される。しかし、例示的な実施形態並びに好ましい使用モード、さらなる目的及びそれらの特徴は、添付図面を参照しつつ本開示の例示的な実施形態に関する以下の詳細な説明を読むことによって、最もよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】例示的な一実施形態による、データ処理システムのネットワークの図である。
図2】例示的な一実施形態による、航空機経路指定環境のブロック図の例示である。
図3】例示的な一実施形態による、四次元飛翔経路向けの四次元飛翔経路情報の図である。
図4】例示的な一実施形態による、航空機コンピュータシステムによって使用される四次元飛翔経路向けの四次元飛翔経路情報の図である。
図5】例示的な一実施形態による、四次元飛翔経路向けのデータモデルメッセージの図である。
図6】例示的な一実施形態による、航空機への送信用のメッセージの図である。
図7】例示的な一実施形態による、四次元飛翔経路を航空機に送信するためのプロセスのフローチャートの例示である。
図8】例示的な一実施形態による、四次元飛翔経路向けの四次元飛翔経路情報を航空機にアップリンクするためのプロセスのフローチャートの例示である。
図9】例示的な一実施形態による、航空機を動作させるためのプロセスのフローチャートの例示である。
図10】例示的な一実施形態による、データ処理システムのブロック図の例示である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
例示的な実施形態は、1以上の種々の検討事項を認識し考慮する。例えば、例示的な実施形態は、航空会社が、適時性や費用などの航空会社の運航上の検討事項に基づいた飛翔経路を使用して航空機を運航したいと望んでいることを認識し考慮する。例えば、例示的な実施形態は、航空会社が、しばしば、航空会社の運航の総飛行時間を低減させ、燃料を節約し、他の利益をもたらす、四次元飛翔経路を所望していることを認識し考慮する。
【0012】
例示的な実施形態は、現在、航空機によって使用される四次元飛翔経路についての決定が、米国連邦航空局(FAA)などの航空航行サービス提供者によって行われていることを認識し考慮する。例示的な実施形態は、航空航行サービス提供者によって選択された四次元飛翔経路が、衝突回避及び他の安全パラメータを考慮していることを認識し考慮する。
【0013】
例示的な実施形態は、ネゴシエーションの飛翔経路が、地上の航空航行サービス提供者と空中の飛行機向けの航空機との間で飛翔経路を交換するためのメカニズムを提供し得ることを認識し考慮する。しかし、例示的な実施形態は、情報を通信するための現在のデータモデル及びプロトコルが、地上で使用されるものと空中の航空機で使用されるものとの間で異なっていることを認識し考慮する。
【0014】
例示的な実施形態は、四次元飛翔経路を航空機に送ることを困難にしている、幾つかの異なる要因が存在することを認識し考慮する。例えば、例示的な実施形態は、飛行情報交換モデル(FIXM)を使用することによって、メッセージが、ACARSを使用して送信される、現在ARINC 702Aの下で使用されているものよりも大きくなることを認識し考慮する。例示的な実施形態は、地上ベースのモデル及びプロトコルを使用する現在のデータの量が、空中の航空機と通信することにおいて使用されるために現在利用可能な帯域幅の制限された量にとって望ましくないことを認識し考慮する。
【0015】
したがって、少なくとも上述の問題点のうちの幾つかと、起こり得る他の問題点を考慮した方法及び装置を有することが望ましいであろう。例えば、飛行制御コンピュータなどの航空機コンピュータシステムによって使用可能なやり方で、現在地上で生成されている四次元飛翔経路情報を航空機に送ることによって、技術的な問題を克服する方法及び装置を有することが望ましいだろう。
【0016】
したがって、例示的な実施形態は、四次元飛翔経路を航空機に送信するための方法、装置、及びシステムを提供する。例示的な一実施例では、該方法が、四次元飛翔経路を航空機に送信する。航空機の飛行向けの四次元飛翔経路向けの四次元飛翔経路情報が受け取られる。四次元飛翔経路情報は、四次元飛翔経路を表す飛翔経路変更点を含む。四次元飛翔経路の形状を表す飛翔経路変更点のサブセットが選択される。飛翔経路変更点のサブセットを含むメッセージが、航空機内の航空機コンピュータシステムによって使用されるフォーマットで生成される。このメッセージは、航空機コンピュータシステムに送信される。
【0017】
次に、図面、特に、図1を参照すると、例示的な一実施形態による、データ処理システムのネットワークの図が描かれている。ネットワークデータ処理システム100は、例示的な実施形態が実装され得るコンピュータのネットワークである。ネットワークデータ処理システム100は、ネットワーク102を含み、ネットワーク102は、ネットワークデータ処理システム100内で共に接続された様々なデバイスとコンピュータとの間に通信リンクを提供するように構成された媒体である。ネットワーク102は、有線、無線通信リンク、又は光ファイバーケーブルなどの接続を含み得る。
【0018】
図示した実施例では、サーバコンピュータ104とサーバコンピュータ106が、記憶装置108と共にネットワーク102に接続されている。加えて、クライアントデバイス110が、ネットワーク102に接続されている。図示したように、クライアントデバイス110は、クライアントコンピュータ112、クライアントコンピュータ114、及びクライアントコンピュータ116を含む。クライアントデバイス110は、例えば、コンピュータ、ワークステーション、又はネットワークコンピュータであってよい。図示した実施例では、サーバコンピュータ104が、ブートファイル、オペレーティングシステム画像、及びアプリケーションなどの、情報をクライアントデバイス110に提供する。更に、クライアントデバイス110は、携帯電話118、タブレットコンピュータ120、及び航空機122などの、他の種類のクライアントデバイスも含み得る。この例示的な実施例では、サーバコンピュータ104、サーバコンピュータ106、記憶装置108、及びクライアントデバイス110が、ネットワーク102に接続されたネットワークデバイスである。ネットワーク102は、これらのネットワークデバイス向けの通信媒体である。クライアントデバイス110の一部又は全部は、これらの物理的なデバイスが、ネットワーク102に接続されてよく、ネットワーク102を介して互いと情報を交換することができる、インターネットオブシングス(IoT)を形成してよい。
【0019】
例えば、航空機122は、インターネットオブシングス(IoT)内にあり得る輸送体の形態を採るデバイスである。描かれているように、航空機122は、情報の処理、並びにネットワークデータ処理システム100内の他のクライアントデバイス及びサーバコンピュータ104とサーバコンピュータ106などの他のコンピュータとの通信を可能にする、飛行管理コンピュータ124を含む。
【0020】
この実施例では、クライアントデバイス110は、サーバコンピュータ104に対するクライアントである。ネットワークデータ処理システム100は、追加のサーバコンピュータ、クライアントコンピュータ、及び図示していない他のデバイスを含み得る。クライアントデバイス110は、有線、光ファイバー、又は無線接続のうちの少なくとも1つを利用してネットワーク102に接続されている。
【0021】
ネットワークデータ処理システム100内に位置付けられたプログラムコードは、コンピュータで記録可能な記憶媒体に保存されてよく、使用時にデータ処理システム又は他のデバイスにダウンロードされてよい。例えば、プログラムコードは、サーバコンピュータ104のコンピュータで記録可能な記憶媒体上に保存されてよく、クライアントデバイス110で使用するため、ネットワーク102上のクライアントデバイス110にダウンロードされてよい。
【0022】
図示した実施例では、ネットワークデータ処理システム100が、インターネットを含み、そのネットワーク102は、相互通信のための一式のプロトコルであるTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)を使用するネットワーク及びゲートウェイの世界規模の集合体を表わしている。インターネットの心臓部には、データとメッセージを転送する数千台の商用、政府機関、教育機関のコンピュータシステムからなる、主要なノード又はホストコンピュータ間の高速データ通信ラインのバックボーンがある。言うまでもなく、ネットワークデータ処理システム100は、幾つかの異なる種類のネットワークを使用して実装されてもよい。
【0023】
例えば、ネットワーク102は、インターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、都市規模ネットワーク(MAN)、又はワイドエリアネットワーク(WAN)のうちの少なくとも1つから成ってよい。図1は、実施例として意図されたもので、異なる例示的な実施形態の構造的な限界を意図しているわけではない。
【0024】
別の一実施例として、ネットワークデータ処理システム100は、地上のデータ処理システムが、航空機122内の飛行管理コンピュータ124と通信するときに、種々の通信プロトコルを使用する。例示的な一実施例では、別のプロトコル、Aircraft Communications Addressing and Reporting System(ACARS)が、地上のデータ処理システムによって使用されて、航空機122と通信する。
【0025】
本明細書で使用されている、アイテムに関連して使用される際の「幾つかの」は、1以上のアイテムを意味する。例えば、「幾つかの異なる種類のネットワーク」とは、1以上の異なる種類のネットワークである。
【0026】
更に、列挙されたアイテムと共に使用される「~のうちの少なくとも1つ(at least one of)」という表現は、列挙されたアイテムのうちの1以上の種々の組み合わせが使用され得ること、及び、列挙された各アイテムのうちの1つだけが必要とされ得ることを、意味している。換言すると、「~のうちの少なくとも1つ」とは、アイテムの任意の組み合わせ、及び幾つかのアイテムが、列挙された中から使用され得ることを意味するが、列挙されたアイテムの全てが必要となる訳ではないことを意味する。アイテムは、特定の物体、物、又はカテゴリであってよい。
【0027】
例えば、限定するものではないが、「アイテムA、アイテムB、及びアイテムCのうちの少なくとも1つ」は、アイテムA、アイテムA及びアイテムB、若しくはアイテムBを含むことができる。この例はまた、アイテムA、アイテムB、及びアイテムC、若しくはアイテムB及びアイテムCも含むことができる。言うまでもなく、これらのアイテムのいずれかの組み合わせが存在し得る。幾つかの実施例では、「~のうちの少なくとも1つ」は、限定しないが例として、「2個のアイテムA、1個のアイテムB、及び10個のアイテムC」、「4個のアイテムB及び7個のアイテムC」、又は他の好適な組み合わせであってよい。
【0028】
この例示的な実施例では、サーバコンピュータ104が、航空航行サービス提供者(ANSP)130によって動作される。この例示的な実施例では、航空航行サービス提供者130が、米国連邦航空局(FAA)である。描かれているように、飛翔経路管理器132は、サーバコンピュータ104上で実行され、航空機122向けの四次元飛翔経路137を生成する。四次元飛翔経路137は、四次元飛翔経路情報134によって表される。
【0029】
描かれているように、四次元飛翔経路情報134は、飛行情報交換モデルデータ構造135内に記憶される。このデータ構造は、幾つかの異なる形態を採ってよい。例えば、飛行情報交換モデルデータ構造135は、ファイル、メッセージ、データベース、又は何らかの他の適切な種類のデータ構造であってよい。
【0030】
四次元飛翔経路情報134は、航空機122が、出発地から目的地に飛行するための経路を表す。この例示的な実施例では、四次元飛翔経路137が、飛行情報交換モデル(FIXM)によって明記されているような四次元飛翔経路情報134によって表され、拡張マークアップ言語(XML)を使用して送信される。飛行情報交換モデルは、四次元飛翔経路を表すための地上ベースの飛翔経路スキーマ(schema)である。
【0031】
飛行情報交換モデルによって明記された四次元飛翔経路情報134、及び拡張マークアップ言語のこの情報のフォーマットは、航空機122への四次元飛翔経路137のアップリンク向けの送信に使用できない。
【0032】
描かれているように、四次元飛翔経路情報134は、ウェイポイント136及び飛翔経路変更点138を含む。例えば、ウェイポイント136は、出発地ウェイポイント及び目的地ウェイポイントを含む。飛翔経路変更点138は、速度飛翔経路変更点、ターン開始飛翔経路変更点、高度飛翔経路変更点、又は他の適切な種類の飛翔経路変更点のうちの少なくとも1つを含む。
【0033】
この例示的な実施例では、飛翔経路管理器132が、四次元飛翔経路137を表す四次元飛翔経路情報142を含む、Aircraft Communications Addressing and Reporting System(ACARS)メッセージ144を生成するために、四次元飛翔経路137を表す情報を処理する。この例示的な実施例では、ACARSメッセージ144が、飛行情報交換モデルフォーマットからARINC 702Aフォーマットへの四次元飛翔経路情報134の単なる翻訳ではない。
【0034】
飛翔経路管理器132は、飛行情報交換モデルを使用して表されるウェイポイント136及び飛翔経路変更点138を特定するために、四次元飛翔経路情報134を解析する。飛翔経路管理器132は、飛翔経路変更点138のサブセット146を特定する。飛翔経路変更点138のサブセット146は、航空機122が飛行する四次元飛翔経路137向けのルート又は経路の三次元形状を表す、最小数の飛翔経路変更点138である。飛翔経路変更点138のサブセット146は、最小数を超える数の飛翔経路変更点138が、航空機122内の飛行管理コンピュータ124によって使用され得るときに、その数の飛翔経路変更点138を含んでよい。
【0035】
ACARSメッセージ140は、航空機122を動作させることにおいて使用されるために、航空機122内の飛行管理コンピュータ124にアップリンクされる。この情報は、四次元飛翔経路137を辿るために航空機122の飛行を制御するように、飛行管理コンピュータ又はパイロットのうちの少なくとも一方によって使用されてよい。
【0036】
ACARSメッセージ144内の四次元飛翔経路情報142を生成するために、プロセスが飛翔経路管理器132によって使用される場合、地上と空中の間の通信は、飛行管理コンピュータ124によるプロトコル変更を要求することなしに可能である。このプロセスはまた、飛行管理コンピュータ124向けの管理可能な数に飛翔経路変更点138の数を低減させながら、航空機122向けのルート又は経路の三次元形状を維持する。
【0037】
次に図2を参照すると、例示的な一実施形態による、航空機経路指定環境のブロック図の例示が描かれている。この例示的な実施例では、航空機経路指定環境200が、図1のネットワークデータ処理システム100内で示されたハードウェアなどのハードウェア内に実装され得る構成要素を含む。
【0038】
この例示的な実施例では、コンピュータシステム204内の飛翔経路管理器202が、航空機212の飛行210向けの四次元飛翔経路208向けの四次元飛翔経路情報206を特定する。この実施例で描かれているように、コンピュータシステム204内の飛翔経路管理器202は、飛翔経路アップリンクシステム215を形成する。この例示的な実施例では、四次元飛翔経路情報206が、幾つかの異なるやり方で特定されてよい。
【0039】
例えば、四次元飛翔経路情報206は、データモデルメッセージ214として受け取られ、飛翔経路データベース216から読み出され、飛行情報交換モデル222から受け取られ、又は何らかの他のソースから読み出され若しくは受け取られてよい。
【0040】
この例示的な実施例では、データモデル220が、四次元飛翔経路208を表す四次元飛翔経路情報206が、どのようにして構築されるかを規定する。例えば、データモデル220は、飛行情報交換モデル(FIXM)222であってよい。この実施例では、飛行情報交換モデル222が、拡張マークアップ言語(XML)を使用して明記し、四次元飛翔経路208向けの四次元飛翔経路情報206を符号化する。
【0041】
描かれているように、飛翔経路管理器202は、四次元飛翔経路情報206内の飛翔経路変更点228を特定する。この実施例では、飛翔経路変更点228が、四次元である。例えば、飛翔経路変更点228内の飛翔経路変更点は、緯度、経度、高度、及び時間を含む。時間は、航空機212の飛行210中に特定の変更が行われる時を示している。四次元飛翔経路情報206は、予測される対気速度、高度基準、及び他の適切な情報などの、他の情報も含んでよい。
【0042】
この例示的な実施例では、飛翔経路管理器202が、四次元飛翔経路情報206内に存在する飛翔経路変更点228を特定するために、四次元飛翔経路情報206を解析することによって、飛翔経路変更点228を特定することができる。
【0043】
更に、飛翔経路管理器202は、四次元飛翔経路情報206内のウェイポイント230特定することもできる。例えば、ウェイポイント230は、出発地ウェイポイント及び目的地ウェイポイントを含んでよい。飛翔経路管理器202は、四次元飛翔経路208の形状234を表す飛翔経路変更点228のサブセット232を選択する。描かれているように、形状234は、三次元形状である。形状234は、ある時間に三次元形状の特定のポイントにおいて飛行している場合に、その場所を表すために時間が含まれるときに、四次元形状であり得る。
【0044】
この例示的な実施例では、四次元飛翔経路208向けの形状234を表す飛翔経路変更点228のサブセット232の選択が、ポリシー242を使用して飛翔経路管理器202によって実行されてよい。ポリシー242は、サブセット232を選択することにおいて規則を適用するためのデータも含み得るところの、幾つかの規則である。この例示的な実施例では、ポリシー242が、四次元飛翔経路208の形状234を表すために、飛翔経路変更点228のうちのどれが必要とされるかを規定する。例えば、ポリシー242内の規則は、所望のレベルの精度で又は他の適切な考慮事項を伴って、形状234を表すために必要とされることが考えられる、飛翔経路変更点228の数、飛翔経路変更点228の種類、飛翔経路変更点228のうちのどれかのうちの少なくとも1つを規定してよい。
【0045】
更に、サブセット232は、常に、形状234を表すのに必要な飛翔経路変更点228の最小のサブセットであるとは限らないだろう。ある例示的な実施例では、飛翔経路変更点228の更なる幾つかが含まれてよい。ポリシー242を使用してサブセット232向けに選択される飛翔経路変更点228の数は、アップリンクされた送信向けの帯域幅、航空機212内のコンピュータシステム204内の飛行管理システムによる管理容易性若しくは使用可能性、又は他の適切な状況のうちの少なくとも1つから選択されてよい。
【0046】
飛翔経路管理器202は、飛翔経路変更点228のサブセット232を含むメッセージ236を生成する。使用される情報は、Aeronautical Radio, Incorporated(ARINC)702Aなどの標準によって明記されてよい。この例示的な実施例では、メッセージ236が、幾つかのウェイポイント230、及び飛翔経路変更点228のサブセット232を含んでよい。メッセージ236は、航空機212の飛行210向けの航空機コンピュータシステム224内の飛行管理コンピュータによって使用される、航空機212向けの修正された飛行計画であってよい。
【0047】
例示的な一実施例では、飛翔経路変更点228が、形状234を表す、ターン開始飛翔経路変更点又は高度飛翔経路変更点のうちの少なくとも一方から選択されてよい。この特定の実施例では、速度飛翔経路変更点が、不必要であるとして省略されている。
【0048】
更に、メッセージ236は、航空機212内の航空機コンピュータシステム224によって使用されるフォーマットを有する。例えば、プロトコルは、Aircraft Communications Addressing and Reporting System(ACARS)であってよい。この実施例では、メッセージ236が、無線接続又は有線接続のうちの少なくとも一方を介して、航空機212に送信されてよい。有線接続は、ワイヤー、ケーブル、及び光ファイバーを含む群から選択されてよい。
【0049】
この例示的な実施例では、飛翔経路管理器202が、航空機212内の航空機コンピュータシステム224にメッセージ236を送信してよい。この例示的な実施例では、メッセージ236が、アップリンクメッセージ238と称され得る。アップリンクメッセージ238は、アップリンク240内で航空機コンピュータシステム224に送信されてよい。この実施例では、アップリンク240が、無線接続である。
【0050】
描かれているように、アップリンクメッセージ238は、航空機コンピュータシステム224によって使用されるフォーマットを有する。アップリンクメッセージ238内の飛翔経路変更点228のサブセット232は、アップリンクメッセージ238内の飛翔経路変更点228によって表される四次元飛翔経路208を辿るために、航空機212の飛行210中に航空機コンピュータシステム224によって使用されてよい。四次元飛翔経路情報206は、航空機212を動作させることにおいて使用されるために、パイロット、副操縦士、又はそれらの両方に対して、航空機コンピュータシステム224によって航空機212内のディスプレイシステム上に表示されてもよい。
【0051】
飛翔経路管理器202は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はこれらの組み合わせ内に実装されてよい。ソフトウェアが使用されるときに、飛翔経路管理器202によって実行される動作は、プロセッサユニットなどのハードウェア上で動作するように構成されたプログラムコード内に実装されてよい。ファームウェアが使用されるときに、飛翔経路管理器202によって実行される動作は、プロセッサユニット上で実行されるよう、プログラムコード及びデータ内に実装され、永続メモリ内に記憶されてよい。ハードウェアが用いられる場合、ハードウェアは、飛翔経路管理器202において動作を実施するように動作する回路を含んでよい。
【0052】
例示的な実施例において、ハードウェアは、回路システム、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理デバイス、又は幾つかの動作を実行するよう構成された何らかの他の適切な種類のハードウェア、のうちの少なくとも1つから選択された形態を採り得る。プログラマブル論理デバイスを用いる場合、デバイスは、幾つかの動作を実施するように構成することができる。デバイスは、後で再構成されてよく、又は数々の動作を実行するように恒久的に構成されてよい。プログラマブル論理デバイスは、例えば、プログラマブル論理アレイ、プログラマブルアレイ論理、フィールドプログラマブル論理アレイ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、及び他の適切なハードウェアデバイスを含む。更に、これらのプロセスは、無機構成要素と一体化された有機構成要素内に実装されてよく、人間以外の有機構成要素から全体的に構成されてよい。例えば、これらのプロセスは、有機半導体内の回路として実装されてよい。
【0053】
コンピュータシステム204及び航空機コンピュータシステム224は、物理的なハードウェアシステムであり、それぞれ、1以上のデータ処理システムを含む。2つ以上のデータ処理システムが、コンピュータシステム204と航空機コンピュータシステム224のうちの一方又は両方内に存在するときに、それらのデータ処理システムは、それぞれ、通信媒体を使用して互いと通信する。通信媒体は、ネットワークであってよい。データ処理システムは、コンピュータ、電子飛行バッグ、サーバコンピュータ、タブレットコンピュータ、又は何らかの他の適切なデータ処理システムのうちの少なくとも1つから選択されてよい。
【0054】
例示的な一実施例では、四次元飛翔経路208向けの四次元飛翔経路情報206を、航空機212内の航空機コンピュータシステム224に送ることにおける、技術的な問題を克服する1以上の技術的な解決策が存在する。結果として、1以上の技術的な解決策は、航空機コンピュータシステム224によって使用可能なやり方で、四次元飛翔経路208の送信を可能にする技術的な効果を提供することができる。例えば、飛行情報交換モデル(FIXM)の形態を採り且つ拡張マークアップ言語(XML)に符号化されたデータモデル220を使用して表される、四次元飛翔経路208を送ることを可能にするための1以上の技術的な解決策が存在する。
【0055】
例示的な実施例では、メッセージ236が、飛行情報交換モデル(FIXM)を使用して表される情報の、Aeronautical Radio, Incorporated(ARINC)702Aに従って表されるやり方への、単なる翻訳ではない、1以上の技術的な解決策が存在する。例示的な実施例は、データモデルメッセージ214内の情報の量を、航空機212内の航空機コンピュータシステム224によって使用可能な又は管理可能な、ある量の四次元飛翔経路情報206を含むメッセージ236へと低減させる、1以上の技術的な解決策を提供する。
【0056】
このやり方では、飛行情報交換モデル(FIXM)などのデータモデルに従う、地上ベースの飛翔経路は、モデル又はプロトコルを変更する必要がないやり方で、ARINC 702Aなどの標準に従う空中ベースの飛翔経路を形成するように処理されてよい。地上局と航空機の間で四次元飛翔経路情報を送ることを可能にする種々のプロセスが、実際の用途で実施される。このやり方で、四次元飛翔経路のネゴシエーションによって、種々の例示的な実施例で説明されるプロセスの実際の用途を使用することが行われてよい。
【0057】
したがって、例示的な実施例では、データモデル220に基づいて四次元飛翔経路情報206を使用して表される四次元飛翔経路208が、航空機212内の航空機コンピュータシステム224によって使用されるために処理され得る、1以上の技術的な解決策が存在する。例示的な実施例では、該プロセスが、航空機212の飛行210中に航空機コンピュータシステム224によって使用可能な四次元飛翔経路情報206の部分を特定する。例えば、例示的な実施例では、飛翔経路管理器202が、四次元飛翔経路208内の飛翔経路変更点228のサブセット232を特定する。このサブセットは、航空機212が飛行する経路又はルートの形状234を表すのに十分な、幾つかの飛翔経路変更点228を含む。飛翔経路変更点228のこのサブセットは、メッセージ236の中に置かれる。幾つかのウェイポイント230などの他の情報も、メッセージ236内に含まれてよい。メッセージ236は、データモデル220によって明記されるフォーマットとは対照的に、航空機コンピュータシステム224によって使用されるフォーマットを有する。
【0058】
コンピュータシステム204は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はそれらの組み合わせを使用する種々の例示的な実施例において説明される、ステップ、動作、又は作業のうちの少なくとも1つを実行するように構成されてよい。結果として、コンピュータシステム204は、コンピュータシステム204内の飛翔経路管理器202が、データモデル220に従うように生成された四次元飛翔経路情報206内で表される四次元飛翔経路208を、アップリンクメッセージ238内で航空機212に送ることを可能にする、専用コンピュータシステムとして動作する。特に、飛翔経路管理器202は、飛翔経路管理器202を有さない現在利用可能な汎用コンピュータシステムと比較して、コンピュータシステム204を専用コンピュータシステムに変換する。
【0059】
例示的な実施例では、コンピュータシステム204内での飛翔経路管理器202の使用が、プロセスを、四次元飛翔経路を航空機に送信するための方法の実際の用途に統合し、航空機コンピュータシステム224の性能を向上させる。言い換えると、コンピュータシステム204内の飛翔経路管理器202は、四次元飛翔経路208向けの四次元飛翔経路情報206内の飛翔経路変更点228のサブセット232を特定し、飛翔経路変更点228のサブセット232を、航空機コンピュータシステム224によって使用可能なメッセージ236の中に置く、コンピュータシステム204内の飛翔経路管理器202に統合されたプロセスの実際の用途を対象とする。このやり方では、コンピュータシステム204内の飛翔経路管理器202が、航空機コンピュータシステム224にアップリンクされ得るやり方で、四次元飛翔経路情報206を管理するプロセスの実際の用途を提供する。それによって、航空機コンピュータシステム224は、航空機212を飛行させるために四次元飛翔経路情報206を使用することができる。
【0060】
図2の航空機経路指定環境200の図は、例示的な一実施形態が実装され得るやり方への物理的な又は構造上の限定を示唆することを意図するものではない。示されている構成要素に加えて又は代えて他の構成要素が使用されてよい。幾つかの構成要素は不要であってよい。更に、一部の機能構成要素を図示するために、ブロックが提示されている。例示的な実施形態に実装されるときに、これらのブロックのうちの1以上が、結合され、分割され、又は結合且つ分割されて異なるブロックになってよい。
【0061】
例えば、速度飛翔経路変更点も、飛翔経路変更点228のサブセット232内のメッセージ236内に含まれてよい。この種類の飛翔経路変更点は、メッセージ236内で航空機コンピュータシステム224に送信される情報のサイズ又は量に依存して含まれ得る。更に、ある例示的な実施例では、航空機コンピュータシステム224が、速度飛翔経路変更点を使用するように構成されてよい。
【0062】
図3及び図4は、例示的な一実施形態による、四次元飛翔経路向けの四次元飛翔経路情報を示している。先ず図3を参照すると、例示的な一実施形態による、四次元飛翔経路向けの四次元飛翔経路情報の図が描かれている。この例示的な実施例では、四次元飛翔経路300向けの四次元飛翔経路情報の側面像(profile view)が描かれている。四次元飛翔経路300は、図2のブロック形態で示された四次元飛翔経路208の一例である。この例示的な実施例において描かれた像は、緯度及び高度を示している。図3図4の間で四次元飛翔経路変更情報がどのように処理されるかの説明が曖昧になることを避けるために、この実施例では、経度及び時間が示されていない。
【0063】
描かれているように、ウェイポイントと飛翔経路変更点は、四次元飛翔経路300向けの四次元飛翔経路情報である。これらのウェイポイントと飛翔経路変更点は、図2のブロック形態で示された四次元飛翔経路情報206の一例である。この実施例で示されている四次元飛翔経路は、飛行情報交換モデル(FIXM)などのデータモデルに適合するウェイポイントと飛翔経路変更点を含む。
【0064】
この実施例で描かれているように、四次元飛翔経路300向けの四次元飛翔経路変更情報は、ウェイポイントA 301とウェイポイントB302を含む。この情報は、以下の飛翔経路変更点も含む。すなわち、飛翔経路変更点304、飛翔経路変更点306、飛翔経路変更点308、飛翔経路変更点310、飛翔経路変更点312、飛翔経路変更点314、飛翔経路変更点316、飛翔経路変更点318、飛翔経路変更点322、及び飛翔経路変更点324である。
【0065】
この例示的な実施例では、四次元飛翔経路300向けに航空機が飛行することとなるルート又は経路の四次元形状を表すのに必要なものより多くの情報が存在する。図2のブロック形態で示されている飛翔経路管理器202は、航空機コンピュータシステムに送られる情報の量を低減させてよい。飛翔経路変更情報は、ウェイポイントA301とウェイポイントB302だけを含めばよい。この例示的な実施例では、ウェイポイントA301が、36,000フィートであり、ウェイポイントB 302が、10,000フィートである。これらの2つのウェイポイントは、航空機向けの飛行計画として使用されてよいが、ウェイポイントA301によって表されている36,000フィートの上側高度とウェイポイントB 302によって表されている10,000フィートの下側高度との間の空域を、他の航空機が使用することを不能にし得る。
【0066】
四次元飛翔経路300は、飛翔経路変更点の数を、所望の精度で四次元飛翔経路300の形状を表す飛翔経路変更点に減らすことによって、十分に詳細に表され得る。この例示的な実施例では、所望のレベルの精度で四次元飛翔経路300の形状を表す、これらの飛翔経路変更点のサブセットが選択されてよい。
【0067】
次に図4を参照すると、例示的な一実施形態による、航空機コンピュータシステムによって使用される四次元飛翔経路向けの四次元飛翔経路情報の図が描かれている。描かれているように、四次元飛翔経路300は、図3で示されたこの同じ飛翔経路の図と比較して、低減された量の四次元飛翔経路情報を伴って示されている。
【0068】
この例示的な実施例では、ウェイポイントA 301、飛翔経路変更点312、飛翔経路変更点320、及びウェイポイントB 302が、航空機コンピュータシステムに送られ得る四次元飛翔経路情報を含む。飛翔経路変更点は、図3で示された飛翔経路変更点のサブセットであり、所望のレベルの精度で四次元飛翔経路300の形状を表すことができる、最小数の飛翔経路変更点である。
【0069】
描かれているように、飛翔経路変更点312は、航空機向けの下降の上部である。飛翔経路変更点320は、航空機向けの下降の底部である。この例示的な実施例では、保持されている飛翔経路変更点が、四次元飛翔経路300の形状を表すのに貢献するものである。図3で示された他の飛翔経路変更点は、省略されている。
【0070】
これらの2つのウェイポイント及び2つの飛翔経路変更点は、修正された飛行計画を生成するために使用されてよい。この飛行計画は、ARINC 702A標準を使用して生成されてよく、フォーマットとしてACARSを使用して指定することができる。
【0071】
この例示的な実施例では、図5及び図6が、四次元飛翔経路向けの四次元飛翔経路情報を示している。これらの2つの図面は、同じ四次元飛翔経路を表す情報を示している。
【0072】
先ず図5を参照すると、例示的な一実施形態による、四次元飛翔経路向けのデータモデルメッセージの図が描かれている。描かれているように、データモデルメッセージ500は、図2のブロック形態で示されたデータモデルメッセージ214の一例である。この実施例では、データモデルメッセージ500が、飛行情報交換モデル(FIXM)に従う四次元飛翔経路を表している。描かれているように、データモデルメッセージ500は、拡張マークアップ言語(XML)のヘッダー502、飛翔経路変更点504、飛翔経路変更点506、飛翔経路変更点508、飛翔経路変更点510、及び拡張マークアップ言語(XML)のフッター512を含む。
【0073】
次に図6を参照すると、例示的な一実施形態による、航空機への送信向けのメッセージの図が描かれている。この例示的な実施例では、メッセージ600が、ACARSを送信プロトコルとして使用して、航空機コンピュータシステム内の飛行管理コンピュータにアップロードされ得る、ARINC 702A内の修正された飛行を含む。
【0074】
見られ得るように、メッセージ600は、ヘッダー602、飛翔経路変更点604、及び飛翔経路変更点606を含む。飛翔経路変更点604は、図5の飛翔経路変更点506に対応する。飛翔経路変更点606は、図5の飛翔経路変更点510に対応する。
【0075】
描かれているように、拡張マークアップ言語(XML)データ、飛翔経路変更点504、及び飛翔経路変更点508は、省略されている。これらの2つの飛翔経路変更点は、速度飛翔経路変更点であり、四次元飛翔経路の形状を表すためにデータモデルメッセージ500内で使用される必要がない。
【0076】
更に、飛翔経路変更点506及び飛翔経路変更点508を表すために、拡張マークアップ言語を使用する必要はない。結果として、メッセージ600は、データモデルメッセージ500と比較して、かなり少ない情報の送信をもたらすフォーマットで、飛翔経路変更点を表している。
【0077】
次に図7を参照すると、例示的な一実施形態による、四次元飛翔経路を航空機に送信するためのプロセスのフローチャートの例示が描かれている。図7のプロセスは、ハードウェア、ソフトウェア、又はその両方の中に実装可能である。ソフトウェア内に実装されるとときに、プロセスは、1以上のコンピュータシステム内の1以上のハードウェアデバイスに位置付けられた1以上のプロセッサユニットによって実行されるプログラムコードの形態を採ってよい。例えば、該プロセスは、図2のコンピュータシステム204内の飛翔経路管理器202内に実装されてよい。
【0078】
該プロセスは、航空機の飛行向けの四次元飛翔経路向けの四次元飛翔経路情報を特定することによって開始する(動作700)。動作700では、四次元飛翔経路情報が、四次元飛翔経路を表す飛翔経路変更点を含む。四次元飛翔経路情報は、ウェイポイントなどの他の情報も含んでよい。
【0079】
動作700では、四次元飛翔経路情報が、飛行情報交換モデル(FIXM)内の航空機向けの四次元飛翔経路向けの四次元飛翔経路情報を受け取ることによって特定されてよい。他の例示的な実施例では、四次元飛翔経路情報が、別のコンピュータからのメッセージとして受け取られてよく、又は航空機によって使用される四次元飛翔経路のデータベースに対する問い合わせに応答して受け取られてよい。
【0080】
該プロセスは、四次元飛翔経路の形状を表す飛翔経路変更点のサブセットを選択する(動作702)。該プロセスは、航空機内の航空機コンピュータシステムによって使用されるフォーマットを有する飛翔経路変更点のサブセットを含むメッセージを生成する(動作704)。該プロセスは、航空機コンピュータシステムにメッセージを送信する(動作706)。その後、該プロセスは終了する。
【0081】
次に図8を参照すると、例示的な一実施形態による、四次元飛翔経路向けの四次元飛翔経路情報を航空機にアップリンクするためのプロセスのフローチャートの例示が描かれている。図8のプロセスは、ハードウェア、ソフトウェア、又はその両方の中に実装可能である。ソフトウェア内に実装されるとときに、プロセスは、1以上のコンピュータシステム内の1以上のハードウェアデバイスに位置付けられた1以上のプロセッサユニットによって実行されるプログラムコードの形態を採ってよい。例えば、プロセスは、図2のコンピュータシステム204内の飛翔経路管理器202内に実装されてよい。この描かれている実施例は、飛行情報交換モデル(FIXM)をデータモデルとして使用して、四次元飛翔経路情報が表される、地上の場所で生成された四次元飛翔経路情報を処理することを表している。
【0082】
該プロセスは、飛行情報交換モデル(FIXM)を使用して四次元飛翔経路情報を受け取ることによって開始する(動作800)。該プロセスは、四次元飛翔経路情報が、航空機内の航空機コンピュータシステム上で飛行管理コンピュータによって使用されるのに十分小さいサイズであるかどうかを判定する(動作802)。例えば、サイズは、航空機への送信向けの帯域幅、飛行管理コンピュータ内で利用可能な記憶容量、又は他の適切な要因のうちの少なくとも1つに基づいてよい。四次元飛翔経路情報が、十分に小さいサイズでない場合、該プロセスは、四次元飛翔経路の三次元形状を表すために不必要な飛翔経路変更点を除去する(動作804)。該プロセスは、その後、動作802に戻る。
【0083】
動作802を再び参照すると、飛翔経路の記述が十分に小さいサイズである場合、該プロセスは、飛翔経路の記述が航空機内の飛行管理コンピュータへのアップリンク向けのフォーマットを有するかどうかを判定する(動作806)。この実施例では、フォーマットが、ARINC 702Aであり、四次元飛翔経路情報を送信するために使用されるプロトコルが、ACARSである。
【0084】
四次元飛翔経路情報が、アップリンクするためのフォーマットにない場合、該プロセスは、四次元飛翔経路情報を、航空機内の飛行管理コンピュータにアップリンクするために使用されるフォーマットに変換する(動作808)。この例示的な実施例では、アップリンク向けのこのフォーマットを有する四次元飛翔経路情報が、四次元飛翔経路情報向けの修正された計画とも称され、ARINC 702Aに従って表される。
【0085】
次いで、該プロセスは、四次元飛翔経路情報を飛行管理コンピュータにアップリンクする(動作810)。その後、該プロセスは終了する。動作806を再び参照すると、飛翔経路情報が、アップリンク向けのフォーマットを有する場合、該プロセスは動作810に進む。
【0086】
次に図9を参照すると、例示的な一実施形態による、航空機を動作させるためのプロセスのフローチャートの例示が描かれている。図9のプロセスは、ハードウェア、ソフトウェア、又はその両方の中に実装可能である。ソフトウェア内に実装されるとときに、プロセスは、1以上のコンピュータシステム内の1以上のハードウェアデバイスに位置付けられた1以上のプロセッサユニットによって実行されるプログラムコードの形態を採ってよい。例えば、プロセスは、図2の航空機コンピュータシステム224内の飛翔経路管理器202内に実装されてよい。
【0087】
該プロセスは、地上の場所にあるコンピュータシステムからのアップリンク内で四次元飛翔経路情報を受け取ることによって開始する(動作900)。該プロセスは、四次元飛翔経路情報を記憶する(動作902)。該プロセスは、航空機の飛行中に四次元飛翔経路情報を使用する(動作904)。その後、該プロセスは終了する。
【0088】
動作904は、幾つかの異なるやり方で実行されてよい。動作904は、航空機コンピュータシステムに送信されたメッセージ内の飛翔経路変更点のサブセットを使用して、航空機の飛行を制御することができる。例えば、四次元飛翔経路情報は、コンピュータシステム内のオートパイロット機能によって使用されてよく、航空機の飛行の1以上の部分中に四次元飛翔経路情報内で表された四次元飛翔経路を辿るように、飛行機を飛行させることができる。別の例示的な一実施例では、該プロセスが、パイロットや副操縦士などの航空機内の作業人員に対して、航空機コンピュータシステム内のディスプレイシステム上に四次元飛翔経路を表示することができる。この情報の表示は、航空機を動作させるためにパイロット又は副操縦士によって使用されてよい。
【0089】
別の一実施例として、ARINC 702A内のACARSメッセージが、空中の飛行管理コンピュータによって受け取られると、飛行管理コンピュータは、メッセージでパイロットに警告することができる。パイロットは、四次元飛翔経路を有する修正された飛行計画を受け入れ、ロードし、実行することができる。言い換えると、受け取られた飛翔経路は、航空機の飛行のために航空機が辿ることとなる四次元飛翔経路であるだろう。
【0090】
図示した種々の実施形態におけるフローチャート及びブロック図は、例示的な一実施形態における、装置及び方法の幾つかの可能な実施態様の構造、機能、及び動作を示している。これに関し、フローチャート又はブロック図内の各ブロックは、モジュール、セグメント、機能、又は動作若しくはステップの一部分のうちの少なくとも1つを表し得る。例えば、1以上のブロックは、プログラムコード、ハードウェア、又はプログラムコードとハードウェアの組み合わせとして実装されてよい。ハードウェア内に実装されたときに、ハードウェアは、例えば、フローチャート又はブロック図の1以上の動作を実行するように製造又は構成された集積回路の形態を採り得る。プログラムコードとハードウェアの組み合わせとして実装されたときに、この実装態様は、ファームウェアの形態を採り得る。フローチャート又はブロック図の各ブロックは、種々の動作を実行する専用ハードウェアシステム、又は専用ハードウェアと専用ハードウェアによって実行されるプログラムコードとの組み合わせを使用して実装され得る。
【0091】
例示的な一実施形態の幾つかの代替的な実施態様では、ブロック内に記載された1以上の機能が、図中に記載された順序を逸脱して出現し得る。例えば、場合によっては、連続して示される2つのブロックが、ほぼ同時に実施されること、又は時には含まれる機能に応じてブロックが逆順に実施されることもあり得る。また、フローチャート又はブロック図に示されているブロックに加えて、他のブロックが追加されることもある。
【0092】
次に図10を参照すると、例示的な一実施形態による、データ処理システムのブロック図の例示が描かれている。データ処理システム1000を使用して、図1のサーバコンピュータ104、サーバコンピュータ106、クライアントデバイス110を実装することができる。データ処理システム1000を使用して、図2のコンピュータシステム204及び航空機コンピュータシステム224を実装することもできる。この例示的な実施例では、データ処理システム1000が、通信フレームワーク1002を含み、これによりプロセッサユニット1004、メモリ1006、固定記憶装置1008、通信ユニット1010、入出力(I/O)ユニット1012、及び表示ユニット1014間の通信が行われる。この実施例では、通信フレームワーク1002が、バスシステムの形態を採る。
【0093】
プロセッサユニット1004は、メモリ1006にロードされ得るソフトウェア向けの指示命令を実行する役割を果たす。プロセッサユニット1004は、1以上のプロセッサを含む。例えば、プロセッサユニット1004は、マルチコアプロセッサ、中央処理装置(CPU)、グラフィックス処理装置(GPU)、物理処理装置(PPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ネットワークプロセッサ、又は何らかの他の適切な種類のプロセッサのうちの少なくとも1つから選択されてよい。
【0094】
メモリ1006及び固定記憶装置1008は、記憶デバイス1016の例である。記憶デバイスは、例えば、限定するものではないが、データ、機能的な形態のプログラムコードなどの情報、又は他の適切な情報のうちの少なくとも1つを一時的に及び/若しくは永続的に記憶できる任意のハードウェアである。これらの例示的な実施例では、記憶デバイス1016が、コンピュータ可読記憶デバイスとも称され得る。これらの実施例では、例えば、メモリ1006が、ランダムアクセスメモリ、又は任意の他の適切な揮発性若しくは不揮発性の記憶デバイスであってよい。固定記憶装置1008は、特定の実行形態に応じて様々な形態を採ってよい。
【0095】
例えば、固定記憶装置1008は、1以上の構成要素又はデバイスを含んでよい。例えば、固定記憶装置1008は、ハードドライブ、ソリッドステートドライブ(SSD)、フラッシュメモリ、書換え型光学ディスク、書換え可能磁気テープ、又は上述の何らかの合わせであってよい。固定記憶装置1008によって使用される媒体は、着脱式のものであってもよい。例えば、固定記憶装置1008には、着脱式ハードドライブを使用してよい。
【0096】
これらの例示的な実施例では、通信ユニット1010が、他のデータ処理システム又はデバイスとの通信を提供する。これらの例示的な実施例では、通信ユニット1010が、ネットワークインターフェースカードである。
【0097】
入/出力ユニット1012は、データ処理システム1000に接続され得る他のデバイスとの間で、データの入出力を可能にする。例えば、入/出力ユニット1012は、キーボード、マウス、又は何らかの他の適切な入力デバイスのうちの少なくとも1つを通じて、ユーザ入力用の接続を提供してよい。更に、入/出力ユニット1012は、プリンタに出力を送ってよい。ディスプレイ1014は、ユーザに情報を表示するための機構を提供する。
【0098】
オペレーティングシステム、アプリケーション、又はプログラムのうちの少なくとも1つに対する指示命令が、通信フレームワーク1002を通じてプロセッサユニット1004と通信する記憶デバイス1016内に位置付けられてよい。種々の実施形態のプロセスは、メモリ1006などのメモリ内に位置付けられ得る、コンピュータに実装された指示命令を使用して、プロセッサユニット1004によって実行されてよい。
【0099】
これらの指示命令は、プロセッサユニット1004内のプロセッサによって読まれ実行され得る、プログラムコード、コンピュータ使用可能プログラムコード、又はコンピュータ可読プログラムコードと称される。種々の実施形態のプログラムコードは、メモリ1006や固定記憶装置1008などの種々の物理的な媒体又はコンピュータ可読記憶媒体上に具現化されてよい。
【0100】
プログラムコード1018は、選択的に着脱可能であるコンピュータ可読媒体1020上に機能的な形態で位置付けられ、プロセッサユニット1004による実行向けにデータ処理システム1000にロードしたり転送したりしてよい。これらの実施例では、プログラムコード1018コンピュータ可読媒体1020、コンピュータプログラム製品1022を形成する。例示的な実施例では、コンピュータ可読媒体1020が、コンピュータ可読記憶媒体1024である。
【0101】
これらの例示的な実施例では、コンピュータ可読記憶媒体1024が、プログラムコード1018を伝搬させるか又は送信する媒体というよりはむしろ、プログラムコード1018を記憶するために使用される物理的な又は有形の記憶デバイスである。
【0102】
代替的に、プログラムコード1018は、コンピュータ可読信号媒体を使用して、データ処理システム1000に伝送されてよい。コンピュータ可読信号媒体は、例えば、プログラムコード1018を含む伝播データ信号であってよい。例えば、コンピュータ可読信号媒体は、電磁信号、光信号、又は他の任意の適切な種類の信号のうちの少なくとも1つであってよい。これらの信号は、無線接続、光ファイバーケーブル、同軸ケーブル、電線、又は任意の他の適切な種類の接続などの、接続を経由して送信されてよい。
【0103】
データ処理システム1000に関して図示されている種々の構成要素は、種々の実施形態が実施され得るやり方に対して構造的制限を設けることを意図していない。ある例示的な実施例では、構成要素の1以上が、別の構成要素内に組み込まれてよく又はさもなければ別の構成要素の一部分を形成してよい。例えば、メモリ1006又はその部分は、幾つかの例示的な実施例では、プロセッサユニット1004内に組み込まれてよい。種々の例示的実施形態は、データ処理システム1000に対して図示されている構成要素に対する追加的又は代替的な構成要素を含む、データ処理システム内に実装されてよい。図10に示した他の構成要素は、図示されている例示的な実施例と異なることがある。種々の実施形態は、プログラムコード1018を実行し得る任意のハードウェアデバイス又はシステムを使用して実装されてよい。
【0104】
したがって、例示的な実施形態は、四次元飛翔経路を航空機に送信するための方法、装置、及びシステムを提供する。例示的な一実施例では、該方法が、四次元飛翔経路を航空機に送信する。航空機の飛行向けの四次元飛翔経路向けの四次元飛翔経路情報が受け取られる。四次元飛翔経路情報は、四次元飛翔経路を表す飛翔経路変更点を含む。四次元飛翔経路の形状を表す飛翔経路変更点のサブセットが選択される。飛翔経路変更点のサブセットを含むメッセージが、航空機内の航空機コンピュータシステムによって使用されるフォーマットで生成される。このメッセージは、航空機コンピュータシステムに送信される。
【0105】
したがって、例示的な実施例は、四次元飛翔経路向けの四次元飛翔経路情報を、四次元飛翔経路情報が、航空機コンピュータシステムによって使用可能でない、航空機内の航空機コンピュータシステムに送ることにおける、技術的な問題を克服する1以上の技術的な解決策を提供する。1以上の例示的な実施例は、航空機コンピュータシステムによって使用可能なやり方で、四次元飛翔経路の送信を可能にする技術的な効果を提供する。
【0106】
このやり方では、飛行情報交換モデル(FIXM)などのデータモデルに従う、地上ベースの飛翔経路は、モデル又はプロトコルを変更する必要がないやり方で、ARINC 702Aなどの標準に従う空中ベースの飛翔経路を形成するように処理されてよい。飛翔経路変更点などの情報の選択が行われて、一標準又はプロトコルから別の一標準又はプロトコルへの機械的な情報の変換よりもむしろ、四次元飛翔経路の形状を表す飛翔経路変更点のサブセットを特定する。
【0107】
種々の例示的な実施形態の説明は、例示及び説明を目的として提示されており、網羅的であること、又は開示された形態の実施形態に限定することは意図されていない。動作又は作業を実施する構成要素が、種々の実施例によって説明される。例示的な一実施形態では、構成要素が、説明された作業や動作を実行するように構成され得る。例えば、この構成要素は、実施例において構成要素によって実施されると説明されている動作又は作業を実施する能力をこの構成要素に提供する構造向けの構成又は設計を有し得る。
【0108】
当業者には、多くの修正例及び変形例が明らかであろう。更に、種々の例示的な実施形態によって、他の好ましい実施形態と比較して異なる特徴が提供され得る。選択された1以上の実施形態は、実施形態の原理、実際の用途を最もよく説明するため、及び他の当業者に対して、様々な実施形態の開示内容と考慮される特定の用途に適した様々な修正の理解を促すために選択及び記述されている。
【0109】
付記:以下の段落は、本発明の実施形態の更なる態様を説明している。
A1.
航空機飛翔経路アップリンクシステム(215)であって、
コンピュータシステム(204)、並びに
前記コンピュータシステム(204)上で実行される飛翔経路管理器(202)を備え、前記飛翔経路管理器(202)が、
データモデル(220)を使用して生成されたデータモデル(220)メッセージ(214)を受け取ることであって、前記データモデル(220)メッセージ(214)が、航空機(212)の飛行(210)向けの四次元飛翔経路(208)向けの四次元飛翔経路情報(206)を含む、データモデル(220)メッセージ(214)を受け取ること、
前記四次元飛翔経路情報(206)内の飛翔経路変更点(228)を特定すること、
前記四次元飛翔経路(208)の形状(234)を表す前記飛翔経路変更点(228)のサブセット(232)を選択すること、
前記航空機(212)内の航空機コンピュータシステム(244)によって使用されるフォーマットを有する前記飛翔経路変更点(228)の前記サブセット(232)を含むアップリンクメッセージ(238)を生成すること、及び
前記アップリンクメッセージ(238)を、アップリンク(240)内で前記航空機コンピュータシステム(244)に送信することであって、前記アップリンクメッセージ(238)が、前記航空機コンピュータシステム(244)によって使用されるフォーマットを有し、前記アップリンクメッセージ(238)内の前記飛翔経路変更点(228)によって表される前記四次元飛翔経路(208)を辿るために、前記アップリンクメッセージ(238)内の前記飛翔経路変更点(228)の前記サブセット(232)が、前記航空機(212)の前記飛行(210)中に前記航空機コンピュータシステム(244)によって使用される、アップリンク(240)内で前記航空機コンピュータシステム(244)に送信すること、を実行するように動作する、航空機飛翔経路アップリンクシステム(215)。
A2.
前記アップリンクメッセージ(238)が、幾つかのウェイポイント(230)、及び前記飛翔経路変更点(228)の前記サブセット(232)を含み、前記飛翔経路変更点(228)が、ターン開始飛翔経路変更点又は高度飛翔経路変更点のうちの少なくとも一方から選択される、段落A1に記載の航空機飛翔経路アップリンクシステム(215)。
A3.
速度飛翔経路変更点が(228)が、前記飛翔経路変更点(228)の前記サブセット(232)から省略される、段落A1又はA2に記載の航空機飛翔経路アップリンクシステム(215)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10