(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-16
(45)【発行日】2024-07-24
(54)【発明の名称】転送制御装置、転送制御システム、転送制御方法、及び、転送制御プログラム
(51)【国際特許分類】
H04L 43/00 20220101AFI20240717BHJP
H04L 45/60 20220101ALI20240717BHJP
H04L 67/00 20220101ALI20240717BHJP
H04N 21/24 20110101ALI20240717BHJP
【FI】
H04L43/00
H04L45/60
H04L67/00
H04N21/24
(21)【出願番号】P 2020143156
(22)【出願日】2020-08-27
【審査請求日】2023-07-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】篠原 隆
(72)【発明者】
【氏名】奥野 義幸
【審査官】和平 悠希
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-070184(JP,A)
【文献】特開2016-066246(JP,A)
【文献】特開2011-203573(JP,A)
【文献】国際公開第2011/161934(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/00-12/66
H04L 41/00-101/695
H04N 21/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送素材の入力元あるいは出力先となり得る情報処理資源を管理する転送制御装置を複数備えたシステムにおける前記転送制御装置であって、
前記転送制御装置が管理する前記情報処理資源の第1の管理情報の更新履歴を管理する管理手段と、
前記システムにおける他の転送制御装置から、前記他の転送制御装置における前記第1の管理情報の取得状況を表す第1の取得状況情報を受信する第1の受信手段と、
前記更新履歴と前記第1の取得状況情報とに基づいて、現在の前記第1の管理情報のうち、前記他の転送制御装置が未取得である情報を、前記他の転送制御装置に送信する第1の送信手段と、
前記他の転送制御装置が管理する前記情報処理資源の第2の管理情報の取得状況を表す第2の取得状況情報を、前記他の転送制御装置に送信する第2の送信手段と、
前記他の転送制御装置から、現在の前記第2の管理情報のうち未取得である情報を受信する第2の受信手段と、
現在の前記第1及び第2の管理情報に基づいて、前記転送制御装置が管理する前記情報処理資源及び前記他の転送制御装置に対する前記放送素材の転送を制御する制御手段と、
を備え
、
前記第1の受信手段は、前記他の転送制御装置が前記第1の管理情報を前回取得した時刻を表す前記第1の取得状況情報を受信し、
前記第2の送信手段は、前記転送制御装置が前記第2の管理情報を前回取得した時刻を表す前記第2の取得状況情報を送信する、
転送制御装置。
【請求項2】
前記第1の受信手段は、前記他の転送制御装置が前回取得した前記第1の管理情報の版数を表す前記第1の取得状況情報を受信し、
前記第1の送信手段は、前記第1の管理情報の版数を、前記他の転送制御装置に送信し、
前記第2の送信手段は、前記転送制御装置が前回取得した前記第2の管理情報の版数を表す前記第2の取得状況情報を送信する、
請求項1に記載の転送制御装置。
【請求項3】
SDI(Serial Digital Interface)によって前記情報処理資源と通信可能に接続し、
SDIに準じた信号とIP(Internet Protocol)に準じた信号との間の変換を行うゲートウェイをさらに備える、
請求項1
または請求項
2に記載の転送制御装置。
【請求項4】
複数の請求項1乃至請求項
3のいずれか1項に記載の転送制御装置と、
前記情報処理資源と、
を含む転送制御システム。
【請求項5】
複数の前記転送制御装置は、NMOS(Networked Media Open Specifications)に準じた通信ネットワークによって、通信可能に接続されている、
請求項
4に記載の転送制御システム。
【請求項6】
放送素材の入力元あるいは出力先となり得る情報処理資源を管理する転送制御装置を複数備えたシステムにおける個々の前記転送制御装置が、
前記転送制御装置が管理する前記情報処理資源の第1の管理情報の更新履歴を管理し、
前記システムにおける他の転送制御装置から、前記他の転送制御装置における前記第1の管理情報の取得状況を表す第1の取得状況情報を受信し、
前記更新履歴と前記第1の取得状況情報とに基づいて、現在の前記第1の管理情報のうち、前記他の転送制御装置が未取得である情報を、前記他の転送制御装置に送信し、
前記他の転送制御装置が管理する前記情報処理資源の第2の管理情報の取得状況を表す第2の取得状況情報を、前記他の転送制御装置に送信し、
前記他の転送制御装置から、現在の前記第2の管理情報のうち未取得である情報を受信し、
現在の前記第1及び第2の管理情報に基づいて、前記転送制御装置が管理する前記情報処理資源及び前記他の転送制御装置に対する前記放送素材の転送を制御する、
方法であって、
前記他の転送制御装置が前記第1の管理情報を前回取得した時刻を表す前記第1の取得状況情報を受信し、
前記転送制御装置が前記第2の管理情報を前回取得した時刻を表す前記第2の取得状況情報を送信する、
転送制御方法。
【請求項7】
個々の前記転送制御装置が、
前記他の転送制御装置が前回取得した前記第1の管理情報の版数を表す前記第1の取得状況情報を受信し、
前記第1の管理情報の版数を、前記他の転送制御装置に送信し、
前記転送制御装置が前回取得した前記第2の管理情報の版数を表す前記第2の取得状況情報を送信する、
請求項
6に記載の転送制御方法。
【請求項8】
放送素材の入力元あるいは出力先となり得る情報処理資源を管理する転送制御装置を複数備えたシステムにおける前記転送制御装置に、
前記転送制御装置が管理する前記情報処理資源の第1の管理情報の更新履歴を管理する管理処理と、
前記システムにおける他の転送制御装置から、前記他の転送制御装置における前記第1の管理情報の取得状況を表す第1の取得状況情報を受信する第1の受信処理と、
前記更新履歴と前記第1の取得状況情報とに基づいて、現在の前記第1の管理情報のうち、前記他の転送制御装置が未取得である情報を、前記他の転送制御装置に送信する第1の送信処理と、
前記他の転送制御装置が管理する前記情報処理資源の第2の管理情報の取得状況を表す第2の取得状況情報を、前記他の転送制御装置に送信する第2の送信処理と、
前記他の転送制御装置から、現在の前記第2の管理情報のうち未取得である情報を受信する第2の受信処理と、
現在の前記第1及び第2の管理情報に基づいて、前記転送制御装置が管理する前記情報処理資源及び前記他の転送制御装置に対する前記放送素材の転送を制御する制御処理と、
を実行させるための
プログラムであって、
前記第1の受信処理は、前記他の転送制御装置が前記第1の管理情報を前回取得した時刻を表す前記第1の取得状況情報を受信し、
前記第2の送信処理は、前記転送制御装置が前記第2の管理情報を前回取得した時刻を表す前記第2の取得状況情報を送信する、
転送制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、転送制御装置、転送制御システム、転送制御方法、及び、転送制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
IP(Internet Protocol)技術の発展に伴い、放送局において、IPベースの通信ネットワークを用いたシステムの構築が促進されている。IPベースのネットワークアーキテクチャを採用すれば、例えば、汎用のルータ及びスイッチといったIPベースの通信機器を用いて高速かつ大容量の通信ネットワークを低コストで構築することが可能となる。そして、このような放送システムにおいて、放送素材(映像データあるいは音声データ等)のストリーム(通信ネットワークを流れるデータ)の転送を高性能かつ効率的に行う技術が期待されている。
【0003】
このような技術に関連する技術として、特許文献1には、低価格で実現可能な構成で、高ビットレート伝送に対応可能なIPビデオルータが開示されている。このルータは、出力チャンネルを指示するチャンネル指示部と、入力されたパケットから映像信号を含むペイロードを分離するペイロード分離部と、分離されたペイロードを出力チャンネルに転送するクロスポイントスイッチと、を有している。そしてこのルータは、パケットのペイロード以外の情報を出力チャンネルに転送するIPマトリックスイッチと、転送されたペイロード及びペイロード以外の情報に基づいて出力パケットを組み立てて出力するパケット組立部と、を有している。
【0004】
また、特許文献2には、ローカルレシーバを含むローカルデバイスを制御するノードにおいてNMOS(Networked Media Open Specifications)のAPI(Application Programming Interface)を動作させるミラーリング方法が開示されている。この方法では、遠隔ノードにおけるターゲットレシーバのフロー状態に関するフローメッセージを、NMOSのAPIを介して受け取る。この方法では、遠隔ノードのターゲットレシーバのフロー状態をミラーリングするように、ローカルデバイスにおけるローカルレシーバを設定する。そしてこの方法では、NMOSのAPIを介して、ローカルデバイスにおけるローカルレシーバのアップデートされたフロー状態に関して、レジストリに通知する。
【0005】
また、特許文献3には、ネットワーク上で損失した損失パケットを補完するために再送要求を送信する受信端末が開示されている。この受信端末は、他の複数の受信端末との間のネットワーク上の距離に対応する時間を計測する。この端末は、再送されるパケットが再生される再生時刻から現在時刻と計測された時間とを引き算して求められる余裕時間を受信端末毎に算出する。そしてこの端末は、算出した余裕時間に基づいて、再送要求の送信タイミングおよび再送要求の送信先を受信端末毎に決定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2019-201309号公報
【文献】特開2019-068422号公報
【文献】特開2009-017143号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
IPネットワークを用いた放送局のシステムでは、放送素材のストリームの入力元となる放送機器(情報処理資源)からストリームの出力先となる放送機器に対して、ルータ等の通信機器を介してストリームの転送が行われる。各通信機器には放送機器が接続され、各通信機器は配下の放送機器及び他の通信機器との間で、転送するストリームに対するルーティング制御を行う。この際、各通信機器は、配下の放送機器に関する管理情報(リソース情報)を互いに共有し、共有した管理情報に基づいてルーティング制御を行う。
【0008】
放送局のシステムの規模は、年々増大する傾向にある。そして、放送局のシステムの規模が大きくなると、通信機器の間で共有する管理情報の量も大きくなり、管理情報の共有に要する通信の負荷が大きくなることによって、管理情報の共有に遅延が生ずる場合がある。その結果、ストリームに対するルーティング制御に遅延が発生し、システムの運用に支障をきたすおそれがある。特許文献1乃至3は、このような問題に関して特に言及していない。
【0009】
本発明の主たる目的は、放送素材の入力元となる情報処理資源から出力先となる情報処理資源に放送素材を転送することを制御する際に、当該情報処理資源の管理情報を共有するのに要する通信負荷を軽減する転送制御装置(通信機器)を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様に係る転送制御装置は、放送素材の入力元あるいは出力先となり得る情報処理資源を管理する転送制御装置を複数備えたシステムにおける前記転送制御装置であって、前記転送制御装置が管理する前記情報処理資源の第1の管理情報の更新履歴を管理する管理手段と、前記システムにおける他の転送制御装置から、前記他の転送制御装置における前記第1の管理情報の取得状況を表す第1の取得状況情報を受信する第1の受信手段と、前記更新履歴と前記第1の取得状況情報とに基づいて、現在の前記第1の管理情報のうち、前記他の転送制御装置が未取得である情報を、前記他の転送制御装置に送信する第1の送信手段と、前記他の転送制御装置が管理する前記情報処理資源の第2の管理情報の取得状況を表す第2の取得状況情報を、前記他の転送制御装置に送信する第2の送信手段と、前記他の転送制御装置から、現在の前記第2の管理情報のうち未取得である情報を受信する第2の受信手段と、現在の前記第1及び第2の管理情報に基づいて、前記転送制御装置が管理する前記情報処理資源及び前記他の転送制御装置に対する前記放送素材の転送を制御する制御手段と、を備える。
【0011】
上記目的を達成する他の見地において、本発明の一態様に係る転送制御方法は、放送素材の入力元あるいは出力先となり得る情報処理資源を管理する転送制御装置を複数備えたシステムにおける個々の前記転送制御装置が、前記転送制御装置が管理する前記情報処理資源の第1の管理情報の更新履歴を管理し、前記システムにおける他の転送制御装置から、前記他の転送制御装置における前記第1の管理情報の取得状況を表す第1の取得状況情報を受信し、前記更新履歴と前記第1の取得状況情報とに基づいて、現在の前記第1の管理情報のうち、前記他の転送制御装置が未取得である情報を、前記他の転送制御装置に送信し、前記他の転送制御装置が管理する前記情報処理資源の第2の管理情報の取得状況を表す第2の取得状況情報を、前記他の転送制御装置に送信し、前記他の転送制御装置から、現在の前記第2の管理情報のうち未取得である情報を受信し、現在の前記第1及び第2の管理情報に基づいて、前記転送制御装置が管理する前記情報処理資源及び前記他の転送制御装置に対する前記放送素材の転送を制御する。
【0012】
また、上記目的を達成する更なる見地において、本発明の一態様に係る転送制御プログラムは、放送素材の入力元あるいは出力先となり得る情報処理資源を管理する転送制御装置を複数備えたシステムにおける前記転送制御装置に、前記転送制御装置が管理する前記情報処理資源の第1の管理情報の更新履歴を管理する管理処理と、前記システムにおける他の転送制御装置から、前記他の転送制御装置における前記第1の管理情報の取得状況を表す第1の取得状況情報を受信する第1の受信処理と、前記更新履歴と前記第1の取得状況情報とに基づいて、現在の前記第1の管理情報のうち、前記他の転送制御装置が未取得である情報を、前記他の転送制御装置に送信する第1の送信処理と、前記他の転送制御装置が管理する前記情報処理資源の第2の管理情報の取得状況を表す第2の取得状況情報を、前記他の転送制御装置に送信する第2の送信処理と、前記他の転送制御装置から、現在の前記第2の管理情報のうち未取得である情報を受信する第2の受信処理と、現在の前記第1及び第2の管理情報に基づいて、前記転送制御装置が管理する前記情報処理資源及び前記他の転送制御装置に対する前記放送素材の転送を制御する制御処理と、をコンピュータに実行させる。
【0013】
更に、本発明は、係る転送制御プログラム(コンピュータプログラム)が格納された、コンピュータ読み取り可能な、不揮発性の記録媒体によっても実現可能である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、放送素材の入力元となる情報処理資源から出力先となる情報処理資源に放送素材を転送することを制御する際に、当該情報処理資源の管理情報を共有するのに要する通信負荷を軽減する転送制御装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係る転送制御システム1の構成を示すブロック図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態に係る転送制御装置10-1における管理情報100-1のデータの内容を例示する図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態に係る転送制御装置10-2における管理情報100-1のデータの内容を例示する図である。
【
図4】本発明の第1の実施形態に係る転送制御装置10の動作を示すフローチャートである。
【
図5】本発明の第2の実施形態に係る転送制御装置30の構成を示すブロック図である。
【
図6】本発明の各実施形態に係る転送制御装置を実現可能な情報処理装置900の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る転送制御システム1の構成を示すブロック図である。転送制御システム1は、n個(nは2以上の任意の整数)の転送制御装置10-1乃至10-n、及び、転送制御装置10-1乃至10-nの個々に接続された複数の放送機器20を含む。尚、本実施形態では以降の説明において、転送制御装置10-1乃至10-nのいずれか、あるいはそれらをまとめて、転送制御装置10と称する場合がある。また、本実施形態では以降の説明において、転送制御装置10-1に接続された放送機器20を放送機器20-1、転送制御装置10-nに接続された放送機器20を放送機器20-nというように、放送機器20を区別して記載する場合がある。また、本実施形態では以降の説明において、1以上の放送機器20-1を放送機器20-1-1乃至20-1-m1(m1は1以上の任意の整数)、1以上の放送機器20-nを放送機器20-n-1乃至20-n-mn(mnは1以上の任意の整数)というように、放送機器20をさらに区別して記載する場合がある。
【0018】
転送制御システム1は、放送局内あるいは放送局間において、ある放送機器20から別の放送機器20に対して、映像データあるいは音声データ等の放送素材のストリームを転送することを制御(ルーティング制御)するシステムである。放送機器20は、放送素材の加工、保存、あるいは表示など、放送素材に対する様々な処理を行う機器であり、情報処理資源とも称する。
【0019】
転送制御装置10-1乃至10-nは、転送制御システム1におけるIPベースの通信ネットワークを構成し、ルータあるいはスイッチのような通信機器として動作する情報処理装置である。転送制御装置10-1乃至10-nは、同等の機能を備えることとする。当該通信ネットワークは、例えばNMOS(Networked Media Open Specifications)に準じた通信ネットワークであってもよいし、他の規格に準じた通信ネットワークであってもよい。
【0020】
転送制御装置10は、管理部11、送信部12、受信部13、制御部14、ゲートウェイ15、及び、記憶部16を備えている。管理部11、送信部12、受信部13、制御部14は、順に、管理手段、第1及び第2の送信手段、第1及び第2の受信手段、制御手段の一例である。
【0021】
記憶部16は、例えば、
図6を参照して後述するRAM(Random Access Memory)あるいはハードディスク904のような記憶デバイスである。記憶部16は、管理情報100-1乃至100-nを記憶している。記憶部16に記憶されたこれらの情報の詳細については後述する。
【0022】
ゲートウェイ15は、1以上の放送機器20と、例えばSDI(Serial Digital Interface)によって通信可能に接続している。但し、SDIは、業務用放送機器において使用されている高速シリアルインタフェースの規格である。ゲートウェイ15は、SDIに準じた信号とIPに準じた信号との間の変換を行う。即ち、転送制御装置10は、配下の放送機器20との間において、SDIに準じた信号によりストリームを送受信し、他の転送制御装置10との間において、IPに準じた信号によりストリームを送受信する。ゲートウェイ15は、後述する制御部14との間において、IPに準じた信号によりストリームを入出力する。
【0023】
転送制御装置10-1における管理部11は、管理情報100-1(第1の管理情報)の更新履歴を管理する。但し、管理情報100-1は、転送制御装置10-1に接続された1以上の放送機器20-1-1乃至20-1-m1の管理に用いる、例えば、放送機器20の属性、及び、放送機器20が処理対象とする放送素材の仕様等を表す情報である。管理情報100-1は、放送機器20-1-1乃至20-1-m1の個々に対して存在する。管理情報100-1は、例えば転送制御システム1の管理者によって転送制御装置10-1に与えられてもよいし、転送制御装置10-1によって生成された情報であってもよい。
【0024】
図2は、本実施形態に係る転送制御装置10-1における管理情報100-1のデータの内容を例示する図である。但し、
図2の例では、転送制御装置10-1に10個の放送機器20-1-1乃至20-1-10が接続されている。即ち、
図2の例では、m1の値を10とするが、m1の値は10に限定されない。
【0025】
管理情報100-1は、
図2に例示する通り、個々の放送機器20-1に関する管理情報のデータ本体を含むとともに、そのデータ本体が更新された更新日時(時刻)を表している。
図2に例示する管理情報100-1は、例えば、放送機器20-1-1に関する管理情報が、2019年11月18日の16時50分に更新されたことを表している。転送制御装置10-1における管理部11は、例えばいずれかの放送機器20-1の動作環境等が変更されたことに伴い、当該放送機器20-1に関する管理情報が更新された際に、管理情報100-1における当該放送機器20-1に関する更新日時を更新する。
【0026】
管理部11は、管理情報100-1の更新履歴を、
図2に示す例よりも細かい粒度で管理してもよい。管理部11は、例えば、個々の放送機器20-1に関する管理情報に含まれる複数の管理項目の個々に関して、更新履歴を管理するようにしてもよい。
【0027】
このような管理部11による処理は、転送制御装置10-2乃至10-nにおいても同様に行われる。即ち、転送制御装置10-2における管理部11は、転送制御装置10-2における記憶部16に記憶されている管理情報100-2の更新履歴を管理する。但し、転送制御装置10-2における管理情報100-2は、転送制御装置10-2に接続された1以上の放送機器20-2-1乃至20-2-m2の管理に用いる、
図2に例示する転送制御装置10-1における管理情報100-1と同様な情報である。また、転送制御装置10-nにおける管理部11は、転送制御装置10-nにおける記憶部16に記憶されている管理情報100-nの更新履歴を管理する。但し、転送制御装置10-nにおける管理情報100-nは、転送制御装置10-nに接続された1以上の放送機器20-n-1乃至20-n-mnの管理に用いる、
図2に例示する転送制御装置10-1における管理情報100-1、及び、転送制御装置10-2における管理情報100-2と同様な情報である。
【0028】
転送制御装置10-1における記憶部16に記憶された管理情報100-2は、転送制御装置10-1が転送制御装置10-2から入手した情報である。転送制御装置10-1における記憶部16に記憶された管理情報100-nは、転送制御装置10-1が転送制御装置10-nから入手した情報である。同様に、転送制御装置10-2は、転送制御装置10-1から管理情報100-1を入手するとともに、転送制御装置10-nから管理情報100-nを入手する。同様に、転送制御装置10-nは、転送制御装置10-1から管理情報100-1を入手するとともに、転送制御装置10-2から管理情報100-2を入手する。
【0029】
次に、転送制御装置10-1乃至10-nが、管理情報100-1乃至100-nを共有するために、管理情報100-1乃至100-nを互いに送受信する動作の詳細について説明する。
【0030】
図3は、本実施形態に係る転送制御装置10-2における管理情報100-1のデータの内容を例示する図である。但し、転送制御装置10-2が
図3に例示する管理情報100-1を入手する入手元である転送制御装置10-1は、
図2に例示する通り、管理情報100-1を管理していることとする。
【0031】
転送制御装置10-2における管理部11は、放送機器20-1-1乃至20-1-10の管理情報のデータ本体を含む管理情報100-1を、転送制御装置10-1から管理情報100-1を前回受信した日時(タイムスタンプ)を表す取得状況情報を含めて管理する。
図3に示す例では、転送制御装置10-2が転送制御装置10-1から管理情報100-1を前回受信した日時は、2020年6月20日の15時30分である。
【0032】
転送制御装置10-2における送信部12は、転送制御装置10-1に最新の管理情報100-1を要求するのにあたって、転送制御装置10-2における管理情報100-1が示す取得状況情報を送信する。尚、このような動作を行う転送制御装置10-2における送信部12は、第2の送信手段の一例である。
【0033】
転送制御装置10-1における受信部13は、転送制御装置10-2から、管理情報100-1に関する取得状況情報を受信する。尚、このような動作を行う転送制御装置10-1における受信部13は、第1の受信手段の一例である。
【0034】
転送制御装置10-1における送信部12は、転送制御装置10-1における管理情報100-1の更新履歴(更新日時)と転送制御装置10-2から受信した取得状況情報とに基づいて、管理情報100-1に関して転送制御装置10-2が未取得である情報を特定する。
【0035】
例えば
図2及び
図3に示す例では、転送制御装置10-2における管理情報100-1の取得状況情報が示す2020年6月20日15時30分よりも後に転送制御装置10-1における管理情報100-1が更新されたのは、放送機器20-1-3及び20-1-8に関する管理情報である。したがってこの場合、転送制御装置10-1における送信部12は、放送機器20-1-3及び20-1-8に関する管理情報を、管理情報100-1に関して転送制御装置10-2が未取得である情報として特定する。
【0036】
転送制御装置10-1における送信部12は、特定した放送機器20-1-3及び20-1-8に関する管理情報を、転送制御装置10-2に送信する。
【0037】
尚、このような動作を行う転送制御装置10-1における送信部12は、第1の送信手段の一例である。
【0038】
転送制御装置10-2における受信部13は、転送制御装置10-1から、放送機器20-1-3及び20-1-8に関する管理情報を受信する。転送制御装置10-2における受信部13は、転送制御装置10-2における管理情報100-1の放送機器20-1-3及び20-1-8に関する管理情報を、受信した情報に更新する。尚、このような動作を行う転送制御装置10-2における受信部13は、第2の受信手段の一例である。
【0039】
転送制御装置10-2における管理部11は、転送制御装置10-2における管理情報100-1の取得状況情報が表す前回受信日時を、受信部13が放送機器20-1-3及び20-1-8に関する管理情報を今回受信した日時に更新する。
【0040】
上述した転送制御装置10-1及び10-2における送信部12及び受信部13による処理は、転送制御装置10-1乃至10-nの任意の2つの転送制御装置10の間においても同様に行われる。そして、転送制御装置10-1乃至10-nにおける送信部12及び受信部13の上述した動作によって、管理情報100-1乃至100-nは、転送制御装置10-1乃至10-nにおいて共有される。
【0041】
転送制御装置10-1における制御部14は、管理情報100-1乃至100-nに基づいて、ストリームを自装置の配下の放送機器20-1及び別の転送制御装置10-2乃至10-nの少なくともいずれかに転送することを制御する。転送制御装置10-2乃至10-nにおける制御部14も、管理情報100-1乃至100-nに基づいて、同様の処理を行う。尚、制御部14による放送素材のストリームの転送制御は、周知の技術であるので、本実施形態ではその詳細な説明を省略する。
【0042】
次に
図4のフローチャートを参照して、本実施形態に係る転送制御装置10の動作(処理)について詳細に説明する。
【0043】
転送制御装置10-1における受信部13は、転送制御装置10-2乃至10-nから、管理情報100-1を前回取得した日時を表す取得状況情報を受信する(ステップS101)。転送制御装置10-1における送信部12は、受信した取得状況情報と管理情報100-1の更新履歴とに基づいて、管理情報100-1に関して転送制御装置10-2乃至10-nの個々が未取得である情報を特定する。そして送信部12は、転送制御装置10-2乃至10-nの個々に関して特定した情報を、個々の転送制御装置10-2乃至10-nへ送信する(ステップS102)。
【0044】
転送制御装置10-1における送信部12は、管理情報100-2乃至100-nにおける取得状況情報を、順に、転送制御装置10-2乃至10-nへ送信する(ステップS103)。転送制御装置10-1における受信部13は、転送制御装置10-2乃至10-nから、順に、管理情報100-2乃至100-nにおいて、転送制御装置10-1が未取得である情報を受信する(ステップS104)。
【0045】
転送制御装置10-1における受信部13は、管理情報100-2乃至100-nを、新たに受信した情報に更新する。転送制御装置10-1における管理部11は、管理情報100-2乃至100-nの取得状況情報を、受信部13が今回受信した日時に更新する(ステップS105)。転送制御装置10-1における制御部14は、管理情報100-1乃至100-nに基づいて、放送機器20-1及び転送制御装置10-2乃至10-nに対するストリームの転送を制御し(ステップS106)、全体の処理は終了する。
【0046】
尚、上述した
図4のフローチャートにおいて、転送制御装置10-1は、ステップS103からステップS105の処理を行ったのち、ステップS101からステップS102の処理を行ってもよい。また、転送制御装置10-1の管理部11は、
図4のフローチャートに示す処理と並行して、管理情報100-1の更新履歴を管理する。
【0047】
本実施形態に係る転送制御装置10は、放送素材の入力元となる情報処理資源から出力先となる情報処理資源に放送素材を転送することを制御する際に、当該情報処理資源の管理情報を共有するのに要する通信負荷を軽減することができる。その理由は、個々の転送制御装置10は、放送素材のストリームの転送制御を行うにあたり、それぞれ管理情報100-1乃至100-nの更新履歴を管理して、管理情報100-1乃至100-nのうち、共有できていない部分の情報のみを互いに送受信するからである。
【0048】
以下に、本実施形態に係る転送制御装置10によって実現される効果について、詳細に説明する。
【0049】
IPネットワークを用いた放送局のシステムでは、放送素材のストリームの入力元となる放送機器からストリームの出力先となる放送機器に対して、通信機器を介してストリームの転送が行われる。各通信機器には放送機器が接続され、各通信機器は配下の放送機器及び他の通信機器との間で、転送するストリームに対するルーティング制御を行う。この際、各通信機器は、配下の放送機器に関する管理情報を互いに共有し、共有した管理情報に基づいてルーティング制御を行う。放送局のシステムの規模が大きくなると、通信機器の間で共有する管理情報の量も大きくなり、管理情報の共有に要する通信の負荷が大きくなることによって、管理情報の共有に遅延が生ずる場合がある。その結果、ストリームに対するルーティング制御に遅延が発生し、システムの運用に支障をきたすおそれがある。
【0050】
このような問題に対して、本実施形態に係る転送制御装置10は、管理部11と送信部12と受信部13と制御部14とを備え、例えば、
図1乃至
図4を参照して上述した通り動作する。即ち、転送制御装置10は、放送素材の入力元あるいは出力先となり得る放送機器20を管理する複数の転送制御装置10-1乃至10-nを備えた転送制御システム1における転送制御装置の1つである。管理部11は、転送制御装置10が管理する放送機器20の管理情報100-1の更新履歴を管理する。受信部13は、転送制御システム1における他の転送制御装置10から、他の転送制御装置10における管理情報100-1の取得状況を表す第1の取得状況情報を受信する。送信部12は、当該更新履歴と第1の取得状況情報とに基づいて、現在の第1の管理情報のうち、他の転送制御装置30が未取得である情報を、他の転送制御装置10に送信する。送信部12は、さらに、他の転送制御装置10が管理する放送機器20の管理情報100-2乃至100-nの取得状況を表す第2の取得状況情報を、他の転送制御装置10に送信する。受信部13は、さらに、他の転送制御装置10から、現在の第2の管理情報のうち未取得である情報を受信する。そして、制御部14は、現在の管理情報100-1及び管理情報100-2乃至100-nに基づいて、転送制御装置10が管理する放送機器20及び他の転送制御装置10に対する放送素材の転送を制御する。
【0051】
即ち、本実施形態に係る転送制御装置10は、放送素材の転送制御を行うにあたり、他の転送制御装置10との間で、管理情報100-1乃至100-nの全てではなく、既に共有済みの情報から変更が生じた部分の情報のみを送受信する。これにより、本実施形態に係る転送制御装置10は、放送素材の入力元となる情報処理資源から出力先となる情報処理資源に放送素材を転送することを制御するために発生する、管理情報に関する通信負荷を軽減することができる。
【0052】
また、上述した転送制御装置10は、管理情報100-1において更新が発生した日時、及び、他の転送制御装置10から管理情報100-2乃至100-nを前回受信した日時を管理する。しかしながら、転送制御装置10が管理情報100-1乃至100-nの更新あるいは受信を管理する方法は、上述した方法に限定されない。例えば、受信部13(第1の受信手段の一例)は、他の転送制御装置10が前回取得した管理情報100-1(第1の管理情報)の版数を表す第1の取得状況情報を受信してもよい。そしてこの場合、送信部12(第1の送信手段の一例)は、第1の管理情報の版数を、他の転送制御装置30に送信すればよい。そしてこの場合、送信部12(第2の送信手段の一例)は、転送制御装置10が前回取得した第2の管理情報の版数を表す第2の取得状況情報を送信すればよい。
【0053】
<第2の実施形態>
図5は、本発明の第2の実施形態に係る転送制御装置30の構成を示すブロック図である。転送制御装置30は、放送素材の入力元あるいは出力先となり得る情報処理資源40を管理する複数の転送制御装置30-1乃至30-n(nは2以上の任意の整数)を備えたシステムにおける転送制御装置30-1乃至30-nのうちの1つである。転送制御装置30-1乃至30-nは、同等の構成を備えることとする。情報処理資源40は、例えば第1の実施形態に係る放送機器20のような機器である。
【0054】
本実施形態に係る転送制御装置30は、管理部31、第1の受信部32、第1の送信部33、第2の送信部34、第2の受信部35、及び、制御部36を備えている。管理部31、第1の受信部32、第1の送信部33、第2の送信部34、第2の受信部35、制御部36は、順に、管理手段、第1の受信手段、第1の送信手段、第2の送信手段、第2の受信手段、制御手段の一例である。
【0055】
転送制御装置30-1において、管理部31は、転送制御装置30-1が管理する情報処理資源40の第1の管理情報301-1の更新履歴を管理する。管理部31は、例えば第1の実施形態に係る管理部11と同様に、
図2に例示する管理情報100-1の様に、第1の管理情報301-1の更新履歴を管理する。転送制御装置30-2乃至30-nにおける管理部31も、同様な処理を行う。
【0056】
転送制御装置30-1において、第1の受信部32は、当該システムにおける他の転送制御装置30-2乃至30-nの個々から、他の転送制御装置30-2乃至30-nにおける第1の管理情報301-1の取得状況を表す第1の取得状況情報302-1を受信する。第1の取得状況情報302-1は、例えば
図3に例示する第1の実施形態に係る転送制御装置10-2における管理情報100-1に含まれる取得状況情報のような情報である。第1の受信部32は、例えば、第1の実施形態に係る受信部13と同様に動作する。転送制御装置30-2乃至30-nにおける第1の受信部32も、同様な処理を行う。
【0057】
転送制御装置30-1において、第1の送信部33は、第1の管理情報301-1の更新履歴と第1の取得状況情報302-1とに基づいて、現在の第1の管理情報301-1のうち、他の転送制御装置30-2乃至30-nの個々が未取得である情報を、他の転送制御装置30-2乃至30-nの個々に送信する。第1の送信部33は、例えば、第1の実施形態に係る送信部12と同様に動作する。転送制御装置30-2乃至30-nにおける第1の送信部33も、同様な処理を行う。
【0058】
転送制御装置30-1において、第2の送信部34は、他の転送制御装置30-2乃至30-nが管理する情報処理資源40の第2の管理情報301-2乃至301-nの取得状況を表す第2の取得状況情報302-2乃至302-nを、他の転送制御装置30-2乃至30-nに送信する。第2の送信部34は、例えば、第1の実施形態に係る送信部12と同様に動作する。転送制御装置30-2乃至30-nにおける第2の送信部34も、同様な処理を行う。
【0059】
転送制御装置30-1において、第2の受信部35は、他の転送制御装置30-2乃至30-nから、現在の第2の管理情報301-2乃至301-nのうち未取得である情報を受信する。第2の受信部35は、例えば、第1の実施形態に係る受信部13と同様に動作する。転送制御装置30-2乃至30-nにおける第2の受信部35も、同様な処理を行う。
【0060】
転送制御装置30-1において、制御部36は、現在の第1の管理情報301-1及び第2の管理情報301-2乃至301-nに基づいて、転送制御装置30-1が管理する情報処理資源40及び他の転送制御装置30-2乃至30-nに対する放送素材の転送を制御する。制御部36は、例えば、第1の実施形態に係る制御部36と同様に動作する。転送制御装置30-2乃至30-nにおける制御部36も、同様な処理を行う。
【0061】
本実施形態に係る転送制御装置30は、放送素材の入力元となる情報処理資源から出力先となる情報処理資源に放送素材を転送することを制御する際に、当該情報処理資源の管理情報を共有するのに要する通信負荷を軽減することができる。その理由は、個々の転送制御装置30は、放送素材のストリームの転送制御を行うにあたり、それぞれ第1の管理情報301-1及び第2の管理情報301-2乃至301-nの更新履歴を管理して、それらの管理情報のうち、共有できていない部分の情報のみを互いに送受信するからである。
【0062】
<ハードウェア構成例>
上述した各実施形態において
図1、及び、
図5に示した転送制御装置における各部は、専用のHW(HardWare)(電子回路)によって実現することができる。また、
図1、及び、
図5において、少なくとも、下記構成は、プロセッサによって実行される命令を含むソフトウェアプログラムの機能(処理)単位(ソフトウェアモジュール)と捉えることができる。
・管理部11及び31、
・送信部12、第1の送信部33、及び、第2の送信部34における通信制御機能、
・受信部13、第1の受信部32、及び、第2の受信部35における通信制御機能、
・制御部14及び36、
・ゲートウェイ15における通信制御機能、
・記憶部16における記憶制御機能。
【0063】
但し、これらの図面に示した各部の区分けは、説明の便宜上の構成であり、実装に際しては、様々な構成が想定され得る。この場合のハードウェア環境の一例を、
図6を参照して説明する。
【0064】
図6は、本発明の各実施形態に係る転送制御装置を実現可能な情報処理装置900(コンピュータ)の構成を例示的に説明する図である。即ち、
図6は、
図1、及び、
図5の転送制御装置を実現可能なコンピュータ(情報処理装置)の構成であって、上述した実施形態における各機能を実現可能なハードウェア環境を表す。
【0065】
図6に示した情報処理装置900は、構成要素として下記を備えている。
・CPU(Central_Processing_Unit)901、
・ROM(Read_Only_Memory)902、
・RAM(Random_Access_Memory)903、
・ハードディスク(記憶装置)904、
・通信インタフェース905、
・バス906(通信線)、
・CD-ROM(Compact_Disc_Read_Only_Memory)等の記録媒体907に格納されたデータを読み書き可能なリーダライタ908、
・モニターやスピーカ、キーボード等の入出力インタフェース909。
【0066】
即ち、上記構成要素を備える情報処理装置900は、これらの構成がバス906を介して接続された一般的なコンピュータである。情報処理装置900は、CPU901を複数備える場合もあれば、マルチコアにより構成されたCPU901を備える場合もある。
【0067】
そして、上述した実施形態を例に説明した本発明は、
図6に示した情報処理装置900に対して、次の機能を実現可能なコンピュータプログラムを供給する。その機能とは、その実施形態の説明において参照したブロック構成図(
図1、及び、
図5)における上述した構成、或いはフローチャート(
図4)の機能である。本発明は、その後、そのコンピュータプログラムを、当該ハードウェアのCPU901に読み出して解釈し実行することによって達成される。また、当該装置内に供給されたコンピュータプログラムは、読み書き可能な揮発性のメモリ(RAM903)、または、ROM902やハードディスク904等の不揮発性の記憶デバイスに格納すれば良い。
【0068】
また、前記の場合において、当該ハードウェア内へのコンピュータプログラムの供給方法は、現在では一般的な手順を採用することができる。その手順としては、例えば、CD-ROM等の各種記録媒体907を介して当該装置内にインストールする方法や、インターネット等の通信回線を介して外部よりダウンロードする方法等がある。そして、このような場合において、本発明は、係るコンピュータプログラムを構成するコード或いは、そのコードが格納された記録媒体907によって構成されると捉えることができる。
【0069】
以上、上述した実施形態を模範的な例として本発明を説明した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態には限定されない。即ち、本発明は、本発明のスコープ内において、当業者が理解し得る様々な態様を適用することができる。
【符号の説明】
【0070】
1 転送制御システム
10 転送制御装置
11 管理部
12 送信部
13 受信部
14 制御部
15 ゲートウェイ
16 記憶部
100-1乃至100-n 管理情報
20 放送機器
30 転送制御装置
31 管理部
32 第1の受信部
33 第1の送信部
34 第2の送信部
35 第2の受信部
36 制御部
301-1 第1の管理情報
301-2乃至301-n 第2の管理情報
302-1 第1の取得状況情報
302-2乃至302-n 第2の取得状況情報
40 情報処理資源
900 情報処理装置
901 CPU
902 ROM
903 RAM
904 ハードディスク(記憶装置)
905 通信インタフェース
906 バス
907 記録媒体
908 リーダライタ
909 入出力インタフェース