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特許7522091稟議申請確認装置、稟議申請確認方法および稟議申請確認プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-16
(45)【発行日】2024-07-24
(54)【発明の名称】稟議申請確認装置、稟議申請確認方法および稟議申請確認プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20230101AFI20240717BHJP
   G06Q 10/0633 20230101ALI20240717BHJP
【FI】
G06Q10/10 310
G06Q10/0633
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021209108
(22)【出願日】2021-12-23
(65)【公開番号】P2023093954
(43)【公開日】2023-07-05
【審査請求日】2024-05-17
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】河原 宏俊
(72)【発明者】
【氏名】松林 憲一
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【審査官】松野 広一
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-184395(JP,A)
【文献】特開2016-027465(JP,A)
【文献】特開2016-122385(JP,A)
【文献】特開2002-092282(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107615325(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第111192021(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備える稟議申請確認装置であって、
事業所、データ区分および取引区分毎に、申請される稟議の判定対象の項目、判定時の動作および閾値を対応付けた稟議申請条件マスタと、
データ区分および取引区分毎に、比較対象のワークフロー申請種別を対応付けた取引別ワークフロー種別マスタと、
にアクセス可能であり、
前記制御部は、
モニタに表示される入力画面において入力される事業者、取引区分、伝票売上金額および伝票粗利金額を含む入力情報を取得する取得部と、
前記稟議申請条件マスタおよび前記取引別ワークフロー種別マスタを参照し、前記入力情報における前記伝票売上金額および前記伝票粗利金額の少なくとも一方が前記閾値以上であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部が前記伝票売上金額および前記伝票粗利金額の少なくとも一方が前記閾値以上であると判定した場合、ワークフローにおいて稟議申請を行った際のワークフロー申請番号の入力を促すメッセージを前記モニタに表示させる表示制御部と、
を備えること、
を特徴とする稟議申請確認装置。
【請求項2】
請求項1に記載の稟議申請確認装置であって、
前記ワークフロー申請番号毎に、前記ワークフロー申請種別と、申請事業所、申請内容および承認ステータスを対応付けたワークフロー申請データにさらにアクセス可能であり、
前記判定部は、
前記ワークフロー申請データを参照し、入力される前記ワークフロー申請番号に基づいて、前記ワークフロー申請種別、前記申請事業所および前記承認ステータスの各々が正しいか否かを判定する、
稟議申請確認装置。
【請求項3】
請求項2に記載の稟議申請確認装置であって、
前記表示制御部は、
前記判定部によって前記ワークフロー申請種別、前記申請事業所および前記承認ステータスのいずれか一つ以上が正しくないと判定された場合、前記ワークフロー申請種別、前記申請事業所および前記承認ステータスのいずれか一つ以上の入力が正しくないとことを示す警告を前記モニタに表示させる、
稟議申請確認装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一つに記載の稟議申請確認装置であって、
前記稟議申請条件マスタは、
前記判定時の動作として、前記ワークフロー申請番号の未入力の状態で前記入力情報に応じた伝票を起票して登録する動作と、前記ワークフロー申請番号を入力させて前記ワークフロー申請番号に応じた確認を行った後に前記入力情報に応じた伝票を起票して登録する動作と、を示す申請チェック要否フラグをさらに含み、
前記表示制御部は、
前記申請チェック要否フラグの状態に応じて、前記ワークフロー申請番号の入力を指示する指示信号の入力を受け付ける第1のアイコンおよび前記ワークフロー申請番号の未入力の状態で起票する指示信号の入力を受け付ける第2のアイコンを前記モニタに表示させる、
稟議申請確認装置。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一つに記載の稟議申請確認装置であって、
前記制御部は、
前記判定部によって前記伝票売上金額および前記伝票粗利金額が前記閾値以上でないと判定された場合、前記入力情報に応じた伝票を起票して登録する登録部をさらに備える、
稟議申請確認装置。
【請求項6】
制御部を備える稟議申請確認装置で実行される稟議申請確認方法であって、
事業所、データ区分および取引区分毎に、申請される稟議の判定対象の項目、判定時の動作および閾値を対応付けた稟議申請条件マスタと、
データ区分および取引区分毎に、比較対象のワークフロー申請種別を対応付けた取引別ワークフロー種別マスタと、
にアクセス可能であり、
前記制御部で実行される、
モニタに表示される入力画面において入力される事業者、取引区分、伝票売上金額および伝票粗利金額を含む入力情報を取得する取得ステップと、
前記稟議申請条件マスタおよび前記取引別ワークフロー種別マスタを参照し、前記入力情報における前記伝票売上金額および前記伝票粗利金額の少なくとも一方が前記閾値以上であるか否かを判定する判定ステップと、
前記伝票売上金額および前記伝票粗利金額の少なくとも一方が前記閾値以上であると判定された場合、ワークフローにおいて稟議申請を行った際のワークフロー申請番号の入力を促すメッセージを前記モニタに表示させる表示制御ステップと、
を含むこと、
を特徴とする稟議申請確認方法。
【請求項7】
制御部を備える稟議申請確認装置で実行される稟議申請確認プログラムであって、
事業所、データ区分および取引区分毎に、申請される稟議の判定対象の項目、判定時の動作および閾値を対応付けた稟議申請条件マスタと、
データ区分および取引区分毎に、比較対象のワークフロー申請種別を対応付けた取引別ワークフロー種別マスタと、
にアクセス可能であり、
前記制御部で実行されるための、
モニタに表示される入力画面において入力される事業者、取引区分、伝票売上金額および伝票粗利金額を含む入力情報を取得する取得ステップと、
前記稟議申請条件マスタおよび前記取引別ワークフロー種別マスタを参照し、前記入力情報における前記伝票売上金額および前記伝票粗利金額の少なくとも一方が前記閾値以上であるか否かを判定する判定ステップと、
前記伝票売上金額および前記伝票粗利金額の少なくとも一方が前記閾値以上であると判定された場合、ワークフローにおいて稟議申請を行った際のワークフロー申請番号の入力を促すメッセージを前記モニタに表示させる表示制御ステップと、
を含むこと、
を特徴とする稟議申請確認プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、稟議申請確認装置、稟議申請確認方法および稟議申請確認プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、購買申請のあった申請データの稟議内容で承認を得るための承認処理を行い、最終承認の得られた申請データの稟議内容に基づいて発注した商品の入荷があると検品を行う稟議ワークフロー発注装置に関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6893570号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、システム上に伝票を登録する場合には、取引の内容によっては予め稟議申請を起票して承認を得る必要がある場合がある。しかしながら、稟議申請は、基幹システム外で行われていることが多いうえ、全ての取引で必要となることがない。
【0005】
このため、システム上に伝票を登録するユーザは、登録した伝票が正しく稟議申請が行われている伝票であるか否かの確認作業を行わなければならず、確認作業が非常に煩雑なものとなるという問題点があった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、システム上に伝票を登録する場合に、取引毎に稟議申請の要否の確認作業の効率化を図ることができる稟議申請確認装置、稟議申請確認方法および稟議申請確認プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る稟議申請確認装置は、制御部を備える稟議申請確認装置であって、事業所、データ区分および取引区分毎に、申請される稟議の判定対象の項目、判定時の動作および閾値を対応付けた稟議申請条件マスタと、データ区分および取引区分毎に、比較対象のワークフロー申請種別を対応付けた取引別ワークフロー種別マスタと、にアクセス可能であり、前記制御部は、モニタに表示される入力画面において入力される事業者、取引区分、伝票売上金額および伝票粗利金額を含む入力情報を取得する取得部と、前記稟議申請条件マスタおよび前記取引別ワークフロー種別マスタを参照し、前記入力情報における前記伝票売上金額および前記伝票粗利金額の少なくとも一方が前記閾値以上であるか否かを判定する判定部と、前記伝票売上金額および前記伝票粗利金額の少なくとも一方が前記閾値以上である場合、ワークフローにおいて稟議申請を行った際のワークフロー申請番号の入力を促すメッセージを前記モニタに表示させる表示制御部と、を備えること、を特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る稟議申請確認方法は、制御部を備える稟議申請確認装置で実行される稟議申請確認方法であって、事業所、データ区分および取引区分毎に、申請される稟議の判定対象の項目、判定時の動作および閾値を対応付けた稟議申請条件マスタと、データ区分および取引区分毎に、比較対象のワークフロー申請種別を対応付けた取引別ワークフロー種別マスタと、にアクセス可能であり、前記制御部は、モニタに表示される入力画面において入力される事業者、取引区分、伝票売上金額および伝票粗利金額を含む入力情報を取得する取得ステップと、前記稟議申請条件マスタおよび前記取引別ワークフロー種別マスタを参照し、前記入力情報における前記伝票売上金額および前記伝票粗利金額の少なくとも一方が前記閾値以上であるか否かを判定する判定ステップと、前記伝票売上金額および前記伝票粗利金額の少なくとも一方が前記閾値以上である場合、ワークフローにおいて稟議申請を行った際のワークフロー申請番号の入力を促すメッセージを前記モニタに表示させる表示制御ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る稟議申請確認プログラムは、制御部を備える稟議申請確認装置で実行される稟議申請確認プログラムであって、事業所、データ区分および取引区分毎に、申請される稟議の判定対象の項目、判定時の動作および閾値を対応付けた稟議申請条件マスタと、データ区分および取引区分毎に、比較対象のワークフロー申請種別を対応付けた取引別ワークフロー種別マスタと、にアクセス可能であり、前記制御部は、モニタに表示される入力画面において入力される事業者、取引区分、伝票売上金額および伝票粗利金額を含む入力情報を取得する取得ステップと、前記稟議申請条件マスタおよび前記取引別ワークフロー種別マスタを参照し、前記入力情報における前記伝票売上金額および前記伝票粗利金額の少なくとも一方が前記閾値以上であるか否かを判定する判定ステップと、前記伝票売上金額および前記伝票粗利金額の少なくとも一方が前記閾値以上である場合、ワークフローにおいて稟議申請を行った際のワークフロー申請番号の入力を促すメッセージを前記モニタに表示させる表示制御ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、システム上に伝票を登録する場合に、取引毎に稟議申請の要否の確認作業の効率化を図ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施形態に係る稟議申請確認装置の構成の一例を示すブロック図での概要を示す模式図である。
図2図2は、実施形態に係る稟議申請確認装置の記憶部が記憶する稟議申請条件マスタにおける稟議申請条件マスタテーブルの一例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る稟議申請確認装置の記憶部が記憶する取引別WF種別マスタにおける取引別WF種別テーブルの一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る稟議申請確認装置の記憶部が記憶するWF申請データにおけるWF申請データテーブルの一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る稟議申請確認装置が実行する処理のデータ遷移の概要を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る稟議申請確認装置が実行する処理の概要を示すフローチャートである。
図7図7は、実施形態に係る稟議申請確認装置が備えるモニタが表示する入力画面の一例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係る稟議申請確認装置が備えるモニタが表示する受注入力画面にユーザが入力した入力後の状態を示す図である。
図9図9は、実施形態に係る稟議申請確認装置の表示制御部がモニタに表示させるメッセージの一例を示す図である。
図10図10は、実施形態に係る稟議申請確認装置の表示制御部がモニタに表示させるメッセージの別の一例を示す図である。
図11図11は、WF申請番号が入力された状態の一例を示す図である。
図12図12は、別のWF申請番号が入力された状態の一例を示す図である。
図13図13は、稟議申請における経費入力の概要を説明する図である。
図14図14は、稟議申請における経費入力の概要を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明に係る稟議申請確認装置、債権管理方法および債権管理プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0013】
[1.構成]
本実施形態に係る稟議申請確認装置の構成の一例について、図1等を参照して説明する。図1は、稟議申請確認装置の構成の一例を示すブロック図での概要を示す模式図である。
【0014】
図1に示す稟議申請確認装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、稟議申請確認装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0015】
稟議申請確認装置100は、制御部102と、通信インターフェース部104と、記憶部106と、入出力インターフェース部108と、を備えている。稟議申請確認装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0016】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、稟議申請確認装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と、通信回線と、を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、稟議申請確認装置100と、サーバ200と、を相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、記憶部106に格納されるデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0017】
入出力インターフェース部108には、入力装置112と、出力装置114と、が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0018】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記憶される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、稟議申請条件マスタ106aと、取引別ワークフロー種別マスタ106b(以下、単に「取引別WF種別マスタ106b」という)と、ワークフロー申請データ106c(以下、単に「WF申請データ106c」という)と、を記憶している。
【0019】
稟議申請条件マスタ106aは、事業所、データ区分および取引区分毎に、申請される稟議の判定対象の項目、判定時の動作および閾値を対応付けて記憶する。
【0020】
図2は、稟議申請条件マスタ106aにおける稟議申請条件マスタテーブルの一例を示す図である。図2に示す稟議申請条件マスタテーブルT1には、事業所、データ区分および取引区分毎に、行NOと、対象項目と、申請チェック要否フラグ(以下、単に「申請チェック要否FLG」という)と、閾値と、を対応付けて記憶されている。
【0021】
具体的には、稟議申請条件マスタテーブルT1の1行目には、事業所「100:東京」、データ区分「20:受注」および取引区分「1:倉出受注」に、行NO「1」と、対応項目「0:伝票金額」、申請チェック要否FLG「1:警告」、チェック符号「0:正」および閾値「5,000,000」を対応付けて記憶されている。ここで、行NOとは、後述する入力画面において申請内容を確認する行の位置を示す。また、申請チェック要否FLGにおける警告とは、後述する受注申請、経費申請および発注申請においてワークフロー申請番号(以下、単に「WF申請番号」という)の入力の要否を示す。さらに、申請チェック要否FLGにおける「1:警告」は、WF申請番号の未入力を容認することを示すものである。さらに、申請チェック要否FLGにおける「0:エラー」は、WF申請番号の入力を必須とすることを示すものである。
【0022】
取引別WF種別マスタ106bは、データ区分および取引区分毎に、比較対象のWF申請種別を対応付けて記憶する。
【0023】
図3は、取引別WF種別マスタ106bにおける取引別WF種別テーブルの一例を示す図である。図3に示す取引別WF種別マスタテーブルT2には、データ区分および取引区分毎に、比較対象のWF申請種別を対応付けて記憶されている。
【0024】
具体的には、取引別WF種別マスタテーブルT2の1行目には、データ区分「20:受注」および取引区分「1:倉出受注」に、比較対象のWF申請種別「J20」を対応付けて記憶されている。
【0025】
WF申請データ106cは、WF申請番号毎に、WF申請種別と、申請事業所、申請内容および承認ステータスを対応付けて記憶されている。
【0026】
図4は、WF申請データ106cにおけるWF申請データテーブルの一例を示す図である。図4に示すWF申請データテーブルT3には、WF申請番号毎に、WF申請種別と、申請事業所と、申請内容と、承認ステータス(承認済または未承認)と、を対応付けて記憶されている。
【0027】
具体的には、WF申請データテーブルT3の1行目には、申請番号「WF000001」に、申請種別「J20」と、申請事業所「東京」と、申請内容「AB工業向け 売上5,500(千円)予定」と、承認ステータス「承認済」と、を対応付けて記憶されている。
【0028】
図1に戻り、稟議申請確認装置100の構成の説明を続ける。
制御部102は、稟議申請確認装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、取得部102aと、判定部102bと、表示制御部102cと、登録部102dと、を備える。
【0029】
取得部102aは、取得部102aは、モニタ114が表示する入力画面においてユーザが入力装置112を操作して入力した入力情報を取得する。
【0030】
判定部102bは、稟議申請条件マスタ106aおよび取引別WF種別マスタ106bを参照し、取得部102aが取得した入力情報に含まれる事業所、データ区分および取引区分に基づいて、伝票売上金額および伝票粗利金額の少なくとも一方が閾値以上であるか否かを判定する。
【0031】
表示制御部102cは、判定部102bによって伝票売上金額および伝票粗利金額の少なくとも一方が稟議申請条件マスタ106aにおける事業所、データ区分および取引区分に応じた閾値以上であると判定した場合、WFにおいて稟議申請を行った際のWF申請番号の入力を促すメッセージをモニタ114に表示させる。また、表示制御部102cは、表示制御部102cは、稟議申請条件マスタテーブルT1を参照し、申請チェック要否FLGに応じたメッセージをモニタ114に表示させる。
【0032】
登録部102dは、登録部102dは、モニタ114が表示する入力画面において入力された内容に応じて伝票の起票を行い、この起票した伝票を登録する。
【0033】
[2.稟議申請確認装置100におけるデータ遷移の概要]
次に、稟議申請確認装置100が実行する処理の概要について説明する。図5は、稟議申請確認装置100が実行する処理のデータ遷移の概要を示す図である。
【0034】
図5に示すように、まず、ユーザは、入力装置112を操作し、後述するモニタ114に表示される入力画面の各種項目に入力することによって稟議申請(受注、発注および経費)を行い(ステップS1)、WF申請を行う(ステップS2)。
【0035】
続いて、ユーザの上長や経理管理者は、入力装置112を操作し、稟議申請されたWFに対して承認を行う(ステップS3)。この場合、稟議申請確認装置100は、承認された稟議申請されたWFデータをWF申請データ106cに格納して記憶する。
【0036】
その後、稟議申請確認装置100は、稟議申請条件マスタ106a、取引別WF種別マスタ106bおよびWF申請データ106cを参照し、後述するモニタ114に表示される入力画面の各種項目に対してユーザが入力装置112を用いて入力した稟議申請に対する確認判定を行って伝票を起案して伝票登録を行う(ステップS4)。なお、詳細な稟議申請における伝票登録については、後述する。これにより、ユーザは、システム上に伝票を登録する場合であっても、取引毎に稟議申請の要否の確認作業の効率化を図ることができる。
【0037】
[3.稟議申請確認装置100が実行する処理]
次に、稟議申請確認装置100が実行する処理について説明する。図6は、稟議申請確認装置100が実行する処理の概要を示すフローチャートである。なお、以下においては、稟議申請確認装置100が稟議申請における受注の処理の一例について説明する。
【0038】
図6に示すように、まず、表示制御部102cは、入力画面をモニタ114に表示させる(ステップS101)。
【0039】
図7は、モニタ114が表示する入力画面の一例を示す図である。なお、図7では、入力画面における受注入力画面について説明する。
【0040】
図7に示すように、受注入力画面P1には、事業所テキスト入力ボックスB1と、受注日テキスト入力ボックスB2と、得意先テキスト入力ボックスB3と、取引区分テキスト入力ボックスB4と、WF申請番号テキスト入力ボックスB5と、受注商品テキスト入力テーブルT10と、が含まれる。
【0041】
ユーザは、入力装置112を操作することによって、各テキスト入力ボックスおよび受注商品テキスト入力テーブルT10にテキスト等を入力する。この場合、表示制御部102cは、図示しない事業所マスタ、得意先マスタ、取引区分マスタおよび商品マスタを参照し、各テキスト入力ボックスに入力さえたテキストに応じた事業所、得意先、取引区分および商品を表示する。
【0042】
図6に戻り、ステップS102以降の説明を続ける。
ステップS102において、取得部102aは、受注入力画面P1においてユーザが入力装置112を操作して入力した入力情報を取得する。図8は、受注入力画面P1にユーザが入力した入力後の状態を示す図である。図8に示すように、取得部102aは、各テキスト入力ボックス、受注商品テキスト入力テーブルT10および受注商品テキスト入力テーブルT10に入力された入力結果(売上金額の合計額)に基づく伝票売上金額K1「5,500,000」および伝票粗利金額K2「1,700,000」を入力情報として取得する。
【0043】
続いて、判定部102bは、稟議申請条件マスタ106aおよび取引別WF種別マスタ106bを参照し、取得部102aが取得した入力情報に含まれる事業所、データ区分および取引区分に基づいて、伝票売上金額および伝票粗利金額の少なくとも一方が閾値を超過しているか否かを判定する(ステップS103)。具体的には、判定部102bは、図2に示した稟議申請条件マスタテーブルT1を参照し、図8に示す入力情報に含まれる事業所「100:東京」、データ区分「20:受注」および取引区分「1:倉出受注」の場合、伝票売上金額が閾値以上(5,000,000)であるか否かを判定する。即ち、判定部102bは、図8に示す入力情報に含まれる事業所「100:東京」、データ区分「20:受注」および取引区分「1:倉出受注」の場合において、伝票売上金額のとき、稟議申請条件マスタテーブルT1におけるチェック符号が「0:正」のため、対象金額である伝票売上金額が閾値以上であるか否かを判定する(対象金額>閾値)。この場合、判定部102bは、対象金額である伝票売上金額が閾値以上であると判定する。さらに、判定部102bは、図2に示した稟議申請条件マスタテーブルT1を参照し、図8に示す入力情報に含まれる事業所「100:東京」、データ区分「20:受注」および取引区分「1:倉出受注」の場合、伝票粗利金額が閾値以上(-500,000)であるか否かを判定する。即ち、図8に示す入力情報に含まれる事業所「100:東京」、データ区分「20:受注」および取引区分「1:倉出受注」の場合において、伝票粗利金額のとき、稟議申請条件マスタテーブルT1におけるチェック符号が「1:負」のため、対象金額である伝票粗利金額が閾値を超えているか否かを判定する(対象金額<閾値)。この場合、判定部102dは、対象金額である伝票粗利金額が閾値を超えていないと判定する。判定部102bによって伝票売上金額および伝票粗利金額の少なくとも一方が閾値以上であると判定された場合(ステップS103:Yes)、稟議申請確認装置100は、後述するステップS104へ移行する。これに対して、判定部102bによって伝票売上金額および伝票粗利金額が閾値以上でないと判定された場合(ステップS103:No)、稟議申請確認装置100は、後述するステップS109へ移行する。
【0044】
ステップS104において、表示制御部102cは、稟議申請条件マスタテーブルT1を参照し、申請チェック要否FLGに応じたメッセージをモニタ114に表示させる。
【0045】
図9は、表示制御部102cがモニタ114に表示させるメッセージの一例を示す図である。図10は、表示制御部102cがモニタ114に表示させるメッセージの別の一例を示す図である。なお、図9では、申請チェック要否FLGが「1:警告」の場合に表示されるメッセージの一例を示す図である。さらに、図10では、申請チェック要否FLGが「2:エラー」の場合に表示されるメッセージの一例を示す図である。なお、以下では、申請チェック要否FLGが「1:警告」の場合について説明する。
【0046】
図9に示すように、メッセージ画面M1には、WF申請番号の入力を促すメッセージM11と、WF申請番号の入力を承諾する指示信号の入力を受け付けるアイコンA1(「はい」)と、WF申請番号の入力を拒否する指示信号の入力を受け付けるアイコンA2(「いいえ」)と、が含まれる。
【0047】
図6に戻り、ステップS105以降の説明を続ける。
ステップS105において、判定部102bは、アイコンA1が押下されたか否かを判定する(ステップS105)。判定部102bによってアイコンA1が押下されたと判定された場合(ステップS105:Yes)、稟議申請確認装置100は、後述するステップS106へ移行する。これに対して、判定部102bによってアイコンA1が押下されていないと判定された場合(ステップS105:No)、稟議申請確認装置100は、後述するステップS111へ移行する。
【0048】
ステップS106において、判定部102bは、ユーザが入力装置112を操作することによって、WF申請番号が入力されたか否かを判定する。判定部102bによってWF申請番号が入力されたと判定された場合(ステップS106:Yes)、稟議申請確認装置100は、後述するステップS107へ移行する。これに対して、判定部102bによってWF申請番号が入力されていないと判定された場合(ステップS106:No)、判定部102bは、WF申請番号が入力されるまで、この判定を繰り返す。
【0049】
ステップS107において、判定部102bは、WF申請データ106cを参照し、WF申請データ106cのWF申請番号および入力されたWF申請番号が一致するか否かを判定する。判定部102bによってWF申請データ106cのWF申請番号および入力されたWF申請番号が一致すると判定された場合(ステップS107:Yes)、稟議申請確認装置100は、後述するステップS109へ移行する。これに対して、判定部102bによってWF申請データ106cのWF申請番号および入力されたWF申請番号が一致しないと判定された場合(ステップS107:No)、稟議申請確認装置100は、後述するステップS108へ移行する。
【0050】
ここで、判定部102bによるWF申請番の判定方法について説明する。図11は、WF申請番号が入力された状態の一例を示す図である。図11に示すように、判定部102bは、WF申請データ106cを参照し、取得部102aが取得した入力情報に含まれる事業所「100:東京」、データ区分「20:受注」および取引区分「1:倉出受注」およびWF申請番号「WF000003」に基づいて、事業所整合確認判定、承認済確認判定および申請種別確認判定を行う。
【0051】
まず、判定部102bが行う事業所整合確認判定について説明する。判定部102bは、WF申請データ106cを参照し、ユーザが入力装置112を用いて入力したWF申請番号に基づいて、受注入力画面P1における事業所と、WF申請データ106cの事業所チェック(100:東京)とが一致するか否かを判定する事業所整合確認判定を行う。具体的には、図11に示す場合、判定部102bは、WF申請番号「WF000003」に基づいて、伝票計上(受注入力画面P1)の事業所(100:東京)と、WF申請データ106cの事業所チェック(100:東京)とが一致するか否かを判定する。このとき、判定部102bは、伝票計上の事業所(100:東京)とWF申請データ106cの事業所チェック(100:東京)とが一致すると判定する。
【0052】
次に、判定部102bが行う承認済確認判定について説明する。判定部102bは、WF申請データ106cを参照し、ユーザが入力装置112を用いて入力したWF申請番号が承認済であるか否かの承認済確認判定を行う。具体的には、図11に示す場合、判定部102bは、WF申請番号「WF000003」に基づいて、WF申請データ106cの承認ステータスを確認することによって承認済であるか否かを判定する。このとき、判定部102bは、WF申請番号「WF000003」が承認済であると判定する。
【0053】
最後、判定部102bが行う申請種別確認判定について説明する。判定部102bは、WF申請データ106cおよび取引別WF種別マスタ106bを参照し、ユーザが入力装置112を用いて入力したWF申請番号および取引区分に対応するWF申請種別が正しいか否かの確認判定を行う。具体的には、図11に示す場合、判定部102bは、WF申請番号「WF000003」および取引区分「1:倉出受注」のとき、WF申請データ106cにおける申請種別が「H20」であるため、WF申請種別が異なると判定する。この結果、判定部102bは、WF申請種別が異常であると判定する。即ち、判定部102bは、WF申請データ106cのWF申請番号および入力されたWF申請番号が一致しないと判定する。
【0054】
図12は、別のWF申請番号が入力された状態の一例を示す図である。図12に示すように、判定部102bは、WF申請データ106cを参照し、取得部102aが取得した入力情報に含まれる事業所「100:東京」、データ区分「20:受注」および取引区分「1:倉出受注」およびWF申請番号「WF000001」に基づいて、事業所整合確認判定、承認済確認判定および申請種別確認判定を行う。
【0055】
まず、判定部102bが行う事業所整合確認判定について説明する。判定部102bは、WF申請データ106cを参照し、ユーザが入力装置112を用いて入力したWF申請番号に基づいて、受注入力画面P1における事業所と、WF申請データ106cの事業所チェック(100:東京)とが一致するか否かを判定する事業所整合確認判定を行う。具体的には、図11に示す場合、判定部102bは、WF申請番号「WF000001」に基づいて、伝票計上(受注入力画面P1)の事業所(100:東京)と、WF申請データ106cの事業所チェック(100:東京)とが一致するか否かを判定する。このとき、判定部102bは、伝票計上の事業所(100:東京)とWF申請データ106cの事業所チェック(100:東京)とが一致すると判定する。
【0056】
次に、判定部102bが行う承認済確認判定について説明する。判定部102bは、WF申請データ106cを参照し、ユーザが入力装置112を用いて入力したWF申請番号が承認済であるか否かの承認済確認判定を行う。具体的には、図11に示す場合、判定部102bは、WF申請番号「WF000001」に基づいて、WF申請データ106cの承認ステータスを確認することによって承認済であるか否かを判定する。このとき、判定部102bは、WF申請番号「WF000001」が承認済であると判定する。
【0057】
最後、判定部102bが行う申請種別確認判定について説明する。判定部102bは、WF申請データ106cおよび取引別WF種別マスタ106bを参照し、ユーザが入力装置112を用いて入力したWF申請番号および取引区分に対応するWF申請種別が正しいか否かの確認判定を行う。具体的には、図11に示す場合、判定部102bは、WF申請番号「WF000001」および取引区分「1:倉出受注」のとき、WF申請データ106cにおけるWF申請種別が「J20」であるため、WF申請種別が一致すると判定する。この結果、判定部102bは、事業所、承認ステータスおよびWF申請番号が正常であると判定する。即ち、判定部102bは、WF申請データ106cのWF申請番号および入力されたWF申請番号が一致すると判定する。
【0058】
このように、ユーザは、稟議申請確認装置100上に伝票を登録する場合に、取引毎に稟議申請の要否の確認作業の効率化を図ることができる。
【0059】
図6に戻り、ステップS108以降の説明を続ける。
ステップS108において、表示制御部102cは、入力したWF申請番号がWF申請データ106cで承認済みのWF申請番号と異なる旨の警告をモニタ114に表示させる。この場合、表示制御部102cは、申請種別が異なる旨の警告をモニタ114に表示させてもよい。例えば、表示制御部102cは、正しい申請種別またはWF申請番号の入力を促すメッセージをモニタ114に表示させる。これにより、ユーザは、受注入力画面P1に入力したWF申請番号または申請種別が間違っていることを把握することができる。ステップS108の後、稟議申請確認装置100は、上述したステップS104へ戻る。
【0060】
ステップS109において、登録部102dは、受注入力画面P1において入力された内容に応じて伝票の起票を行う。
【0061】
続いて、登録部102dは、起票した伝票を登録する(ステップS110)。ステップS110の後、稟議申請確認装置100は、本処理を終了する。
【0062】
ステップS111において、判定部102bは、アイコンA2が押下されたか否かを判定する。判定部102bによってアイコンA2が押下されたと判定された場合(ステップS111:Yes)、稟議申請確認装置100は、後述するステップS112へ移行する。これに対して、判定部102bによってアイコンA2が押下されていないと判定された場合(ステップS111:No)、稟議申請確認装置100は、上述したステップS104へ戻る。
【0063】
ステップS112において、判定部102bは、申請チェック要否FLGが警告(1:警告)であるか否かを判定する。判定部102bによって申請チェック要否FLGが警告であると判定された場合(ステップS112:Yes)、稟議申請確認装置100は、ステップS109へ移行する。この場合、稟議申請確認装置100は、WF申請番号が未入力であっても、WF申請番号が不要のため、登録部102dが起票し、かつ、登録を行う。これに対して、判定部102bによって申請チェック要否FLGが警告でないと判定された場合(ステップS112:No)、稟議申請確認装置100は、上述したステップS104へ戻る。
【0064】
[4.稟議申請における経費入力]
次に、稟議申請における経費入力の場合について説明する。図13および図14は、稟議申請における経費入力の概要を説明する図である。図13および図14において、経費入力画面P2には、事業所テキスト入力ボックスB11と、計上日テキスト入力ボックスB12と、仕入先テキスト入力ボックスB13と、経費テキスト入力テーブルT11と、が含まれる。
【0065】
図13および図14の経費入力画面P2に示すように、ユーザは、入力装置112を操作することによって、各テキスト入力ボックスおよび経費テキスト入力テーブルT11にテキスト等を入力する。具体的には、経費入力画面P2には、事業所テキスト入力ボックスB11に「100」、計上日テキスト入力ボックスB12に「2018/04/01」と、仕入先テキスト入力ボックスB13に「SR001」が入力される。さらに、経費入力画面P2の経費テキスト入力テーブルT11には、取引区分、費目、WF申請番号および金額が入力されている。具体的には、経費テキスト入力テーブルT11の1行目には、取引区分「1」(研究開発費)、費目「H001」(研究費)、WF申請番号「WF000004」(研究開発費 AAカラー 新色開発)および金額「600,000」が入力されている。さらに、経費テキスト入力テーブルT11の2行目には、取引区分「2」(経費)、費目「H002」(セミナー関連)、WF申請番号「WF000005」(AA業界向け セミナー 会場)および金額「200,000」が入力されている。
【0066】
図13および図14に示す場合、稟議申請確認装置100は、上述した受注の処理と同様の処理を行う。以下においては、稟議申請確認装置100は、図13において、経費テキスト入力テーブルT11の1行目に入力された内容に対して行う処理について説明後、図14において、経費テキスト入力テーブルT11の2行目に入力された内容に対して行う処理について説明する。
【0067】
まず、稟議申請確認装置100が図13の経費テキスト入力テーブルT11の1行目に入力された内容に対して行う処理について説明する。図13に示すように、取得部102aは、経費入力画面P2に入力された入力情報を取得する。具体的には、取得部102aは、事業所テキスト入力ボックスB11、計上日テキスト入力ボックスB12、仕入先テキスト入力ボックスB13および経費テキスト入力テーブルT11の1行目に入力された内容を入力情報として取得する。
【0068】
その後、判定部102bは、事業所、データ区分および取引区分毎に、稟議申請の要否を判定する。具体的には、判定部102bは、稟議申請条件マスタ106aを参照し、WF申請番号の要否を判定する。図13に示す場合、判定部102bは、事業者「100:東京」、データ区分「80:経費」および取引区分「1:研究開発費」であり、閾値「500,000」に対して、金額が「600,000」のため、WF申請番号の入力を必要と判定する。
【0069】
続いて、判定部102bは、データ区分および取引区分毎に確認するWF申請種別を判定する。具体的には、判定部102bは、取引別WF種別マスタ106bを参照し、データ区分および取引区分毎に確認するWF申請種別を判定する。図13に示す場合、判定部102bは、データ区分「80」および取引区分「1:研究開発費」のため、取引別WF種別マスタ106bからWF申請種別「K80」を取得する。即ち、研究開発費では、WF申請種別が「K80」である必要がある。
【0070】
その後、判定部102bは、WF申請番号における事業者、申請種別および承認ステータスの確認判定を行う。図13に示す場合、判定部102bは、WF申請データ106cおよび取引別WF種別マスタ106bを参照し、WF申請番号「WF000004」における申請事業所の事業者制御確認判定、WF申請種別の申請種別確認判定および承認ステータスの承認済み確認判定を行う。この場合、判定部102bは、申請事業所「東京」、WF申請種別「K80」および承認ステータス「承認済」のため、入力が正常であると判定する。この場合、登録部102dは、経費入力画面P2の経費テキスト入力テーブルT11の1行目に入力された内容に応じた伝票の起票を行い、伝票の登録を行う。
【0071】
次に、稟議申請確認装置100が図14の経費テキスト入力テーブルT11の2行目に入力された内容に対して行う処理について説明する。図14に示すように、取得部102aは、経費入力画面P2に入力された入力情報を取得する。具体的には、取得部102aは、事業所テキスト入力ボックスB11、計上日テキスト入力ボックスB12、仕入先テキスト入力ボックスB13および経費テキスト入力テーブルT11の2行目に入力された内容を入力情報として取得する。
【0072】
その後、判定部102bは、事業所、データ区分および取引区分毎に、稟議申請の要否を判定する。具体的には、判定部102bは、稟議申請条件マスタ106aを参照し、WF申請番号の要否を判定する。図14に示す場合、判定部102bは、事業者「100:東京」、データ区分「80:経費」および取引区分「2:経費」であり、閾値「200,000」に対して、金額が「100,000」のため、WF申請番号の入力を必要と判定する。
【0073】
続いて、判定部102bは、データ区分および取引区分毎に確認するWF申請種別を判定する。具体的には、判定部102bは、取引別WF種別マスタ106bを参照し、データ区分および取引区分毎に確認するWF申請種別を判定する。図14に示す場合、判定部102bは、データ区分「80」および取引区分「2:経費」のため、取引別WF種別マスタ106bからWF申請種別「K81」を取得する。即ち、研究開発費では、WF申請種別が「K81」である必要がある。
【0074】
その後、判定部102bは、WF申請番号における事業者、申請種別および承認ステータスの確認判定を行う。図13に示す場合、判定部102bは、WF申請データ106cおよび取引別WF種別マスタ106bを参照し、WF申請番号「WF000005」における申請事業所の事業者制御確認判定、WF申請種別の申請種別確認判定および承認ステータスの承認済み確認判定を行う。この場合、判定部102bは、申請事業所「東京」、WF申請種別「K81」が正常であるが、承認ステータス「未承認済」のため、異常であると判定する。このとき、表示制御部102cは、WF申請番号が未承認である旨の警告をモニタ114に表示させる。これにより、ユーザは、稟議申請したWFが未承認であることを把握することができる。
【0075】
以上説明した実施形態によれば、表示制御部102cが判定部102bによって伝票売上金額および伝票粗利金額の少なくとも一方が稟議申請条件マスタ106aにおける事業所、データ区分および取引区分に応じた閾値以上であると判定した場合、WFにおいて稟議申請を行った際のWF申請番号の入力を促すメッセージをモニタ114に表示させる。これにより、システム上に伝票を登録する場合に、取引毎に稟議申請の要否の確認作業の効率化を図ることができる。
【0076】
また、実施形態によれば、判定部102bがWF申請データ106cを参照し、入力されるWF申請番号に基づいて、WF申請種別、申請事業所および承認ステータスの各々が正しいか否かを判定するため、稟議申請の要否の確認作業の効率化を図ることができる。
【0077】
また、実施形態によれば、表示制御部102cは、稟議申請条件マスタテーブルT1を参照し、申請チェック要否FLGに応じたメッセージをモニタ114に表示させるため、WF申請番号が必要ない稟議申請に対して、効率化を図ることができる。
【0078】
また、実施形態によれば、登録部102dが判定部102bによって伝票売上金額および伝票粗利金額が閾値以上でないと判定された場合、入力情報に応じた伝票を起票して登録するため、稟議申請の要否の確認作業の効率化を図ることができる。
【0079】
[5.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8および9に貢献することが可能となる。
【0080】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13および15に貢献することが可能となる。
【0081】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0082】
[6.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0083】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0084】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメーターを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0085】
また、稟議申請確認装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0086】
例えば、稟議申請確認装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。なお、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されており、必要に応じて稟議申請確認装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記憶されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0087】
また、このコンピュータプログラムは、稟議申請確認装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0088】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記憶媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0089】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記憶媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0090】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0091】
また、稟議申請確認装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、稟議申請確認装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0092】
さらに、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0093】
本発明は、システムでの内部統制要件のある企業、特に化学業界や商社業界等において有用である。
【符号の説明】
【0094】
100 稟議申請確認装置
102 制御部
102a 取得部
102b 判定部
102c 表示制御部
102d 登録部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 稟議申請条件マスタ
106b 取引別ワークフロー種別マスタ
106c ワークフロー申請データ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14