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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-16
(45)【発行日】2024-07-24
(54)【発明の名称】光学膜塗布製造装置
(51)【国際特許分類】
   B05C 9/14 20060101AFI20240717BHJP
   G01N 21/892 20060101ALI20240717BHJP
   G02B 7/00 20210101ALI20240717BHJP
   G02B 5/20 20060101ALI20240717BHJP
   B05C 11/00 20060101ALI20240717BHJP
   G02B 1/14 20150101ALN20240717BHJP
【FI】
B05C9/14
G01N21/892 A
G02B7/00 D
G02B5/20
B05C11/00
G02B1/14
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023045309
(22)【出願日】2023-03-22
(65)【公開番号】P2023140341
(43)【公開日】2023-10-04
【審査請求日】2023-03-22
(31)【優先権主張番号】202210284718.2
(32)【優先日】2022-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】523104672
【氏名又は名称】南京貝迪新材料科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Nanjing Bready Advanced Materials Technology Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.8 Baoding Road,Jiangning District,Nanjing,Jiangsu 211100,China
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】劉 勇
(72)【発明者】
【氏名】朱 洪亮
【審査官】河内 浩志
(56)【参考文献】
【文献】特開平04-131749(JP,A)
【文献】特開2017-203693(JP,A)
【文献】特開2020-079753(JP,A)
【文献】特開2010-203813(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05C 7/00-21/00
G01N21/84-21/958
G02B 1/10- 1/18
5/20- 5/28
7/00
7/18- 7/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
底板(1)を備える、光学膜を乾燥及び観察する装置であって、前記底板(1)の前後両側の頂部には、いずれも支持バー(3)が固定され、2つの前記支持バー(3)の対向面の外壁には、固定バーによって横板(15)が共通に固定され、前記横板(15)の底部には、Y字管(4)が取り付けられ、前記Y字管(4)は、縦管(11)と、縦管(11)の両側外壁に連通された二又管(10)と、を含み、2つの前記二又管(10)の上端は、取付バーによって横板(15)の両側の底部にそれぞれ取り付けられ、前記縦管(11)の内部には、上下動可能な発光デバイス(30)が設けられ、
前記発光デバイス(30)の下方に位置する底板(1)の頂部には、画像受信器(9)が取り付けられ、更に、表面に接着剤が塗布された光学膜(2)を含み、表面に接着剤が塗布された光学膜(2)は、画像受信器(9)と縦管(11)との間を通過し、前記画像受信器(9)は、光学膜(2)間を透過する光画像を受信する、ことを特徴とする、光学膜を乾燥及び観察する装置。
【請求項2】
前記光学膜を乾燥及び観察する装置は更に、乾燥コンポーネントと、伝動コンポーネントと、を備え、前記乾燥コンポーネントは、2つの前記二又管(10)の上方に位置する横板(15)の外壁にいずれも孔が開設され、それぞれ2つの孔内に回転して取り付けられる、2つの回転バー(17)を備え、2つの前記回転バー(17)の基端は、それぞれ2つの二又管(10)内に延びてファンブレード(21)が固定され、そのうちの1つの前記回転バー(17)に接近する前記横板(15)の底部には電気ヒータ(16)が取り付けられており、前記伝動コンポーネントは、2つの回転バー(17)を駆動して交互に回転させ、且つ前記電気ヒータ(16)に接近する回転バー(17)が回転する場合にのみ前記電気ヒータ(16)が加熱されることを特徴とする、
請求項1に記載の光学膜を乾燥及び観察する装置。
【請求項3】
前記伝動コンポーネントは、正逆方向に回転可能な回転軸(13)を備え、前記横板(15)の中間の上部には孔が開設され、前記回転軸(13)は、孔内に回転して取り付けられ、前記横板(15)の上下両側に位置する回転軸(13)の外壁には、いずれも内輪(31)が固定され、前記横板(15)の上下両側の外壁にはいずれも、2つの内輪(31)の外輪にそれぞれ嵌って設置された従動リング(8)が回転して取り付けられ、且つ2つの前記従動リング(8)の弧面の外壁にはいずれも歯が設けられ、2つの前記回転バー(17)の外壁には、いずれも歯車(14)が固定され、且つ2つの前記歯車(14)はそれぞれ、2つの従動リング(8)の歯に噛み合い、2つの前記従動リング(8)の内側リングにはラチェット溝(33)が設けられ、且つ2つの前記ラチェット溝(33)の向きは逆であり、2つの前記内輪(31)の弧面の外壁には、いずれも溝(32)が設けられ、2つの前記溝(32)内には、いずれもピン軸によってストッパー爪(27)が回転して取り付けられ、且つ2つの前記ストッパー爪(27)の向きは逆であり、前記ストッパー爪(27)と溝(32)との間には、ストッパー爪(27)を溝(32)の外に突出させることができるトーションバネが取り付けられることを特徴とする、
請求項2に記載の光学膜を乾燥及び観察する装置。
【請求項4】
前記回転軸(13)の頂部には摩擦ディスク(7)が固定され、2つの前記支持バー(3)の頂部には、いずれも取付板(5)が固定され、2つの前記取付板(5)の対向面には、回転可能なネジ棒(29)とスライドバー(28)が共通に取り付けられ、前記スライドバー(28)の外壁には、平行キーによって、摩擦車(24)が摺動に取り付けられ、前記摩擦車(24)と摩擦ディスク(7)との間は、互いに摩擦接触し、前記スライドバー(28)とネジ棒(29)との間には、移動板(26)が共通に取り付けられ、前記ネジ棒(29)は、移動板(26)を貫通し且つ移動板(26)の貫通箇所にネジ接続され、前記移動板(26)におけるネジ棒(29)から離れた一端は、摩擦車(24)の外壁に回転して連結されることを特徴とする、
請求項3に記載の光学膜を乾燥及び観察する装置。
【請求項5】
2つの前記取付板(5)の頂部には天板(6)が共通に固定され、前記移動板(26)の上方に位置する天板(6)の底部には、接触ストリップ(23)が取り付けられ、且つ前記接触ストリップ(23)の終点は、摩擦ディスク(7)の円心で終わり、前記移動板(26)の頂部には、トリガレバー(25)が固定され、前記天板(6)の底部には、摩擦ディスク(7)の回転速度を感知できる速度センサー(12)が取り付けられ、前記電気ヒータ(16)の発熱電力は、速度センサー(12)が摩擦ディスク(7)の回転速度の速さの変化を検出することにつれて共に変化し、前記トリガレバー(25)が接触ストリップ(23)に接触するとき、前記速度センサー(12)は通電されて開始し、初期状態の場合、前記摩擦車(24)は、摩擦ディスク(7)のエッジ寄りに位置し、前記トリガレバー(25)は、接触ストリップ(23)の起点に位置することを特徴とする、
請求項4に記載の光学膜を乾燥及び観察する装置。
【請求項6】
前記移動板(26)の外壁には、水平に設けられた横棒(19)が固定され、前記横棒(19)の一端は、取付板(5)の外壁を貫通し、且つ前記取付板(5)の貫通箇所に摺動連結され、取付板(5)を通過する前記横棒(19)の一端には連結バー(20)が回転して取り付けられ、前記縦管(11)の頂部に孔が開設され、且つ孔の内壁に縦棒(18)が垂直に摺動に取り付けられ、前記発光デバイス(30)は、縦棒(18)の底部に取り付けられ、前記連結バー(20)の底部は、縦棒(18)の上端に回転して連結されることを特徴とする、
請求項4又は5に記載の光学膜を乾燥及び観察する装置。
【請求項7】
前記縦管(11)の頂部にガイドバー(35)が固定され、前記ガイドバー(35)の外壁に昇降板(36)が摺動に取り付けられ、前記昇降板(36)の頂部には第2モータ(37)が取り付けられ、前記第2モータ(37)の底部の出力軸は昇降板(36)を通過し、第1ネジ棒(34)が固定され、前記縦管(11)の頂部には、第1ネジ棒(34)を通過させるための孔が開設され、且つ孔に位置する縦管(11)の頂部には、ねじブロック(38)が固定され、前記第1ネジ棒(34)は、ねじブロック(38)から通過され、且つねじブロック(38)の雌ねじにネジ接続され、前記発光デバイス(30)は、縦管(11)内に貫通した第1ネジ棒(34)の底部に取り付けられることを特徴とする、
請求項4又は5に記載の光学膜を乾燥及び観察する装置。
【請求項8】
一方の前記取付板(5)の外壁には、スライドバー(28)とネジ棒(29)をそれぞれ駆動して回転させるための2つの第1モータ(22)が取り付けられることを特徴とする、
請求項4に記載の光学膜を乾燥及び観察する装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学膜技術分野に関するものであり、具体的には、光学膜塗布製造装置である。
【背景技術】
【0002】
光学フィルムは、適用に応じて、反射膜、透過膜、フィルタ膜、光学保護膜、偏光膜、分光膜と位相膜に分けられ、現在は、最初の4種を一般的に使用しており、塗布機は主に、フィルム、紙などの表面塗布工程の製造のために使用され、この機械は、ロール状の基材に特定の機能を持つ接着剤、塗料、又はインクなどを1層塗布し、乾燥した後に巻き取る。
【0003】
現在、光学膜を製造するときには、まず、塗布機で光学膜に接着剤を1層塗布した後、乾燥装置で乾燥した後、巻き取る必要がある。
【0004】
しかしながら、既存の塗布装置は、接着剤を塗布した後、接着剤のブラシヘッドの劣化、目詰まり、または接着剤の不均一な溶融などの多くの要因により、光学膜に塗布された接着剤が不均一になる可能性があり、また、接着剤層は肉眼で確認することも困難であり、直接乾燥させて巻き取ると、最終的な光学膜の品質に影響を与えるため、接着剤を塗布した後の光学膜を検出する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、光画像を観察することにより、光学膜上の欠陥や接着剤層の塗布均一性を検出する効果を奏し、さらに、発光デバイスが光学膜に接近する同時に、光学膜を透過する光画像には、暗から徐々に明るくなるような動的変化があるため、画像に形成された黒点を動的に変化させ、それをより顕著に現れるようにし、静的な写真検出と比較して、それに対する検出の精度を更に向上させ、背景技術における課題を解決することができる、光学膜塗布製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を実現するために、本発明は、以下のような技術的解決策を提供する:光学膜塗布製造装置であって、底板を備え、前記底板の前後両側の頂部には、いずれも支持バーが固定され、2つの前記支持バーの対向面の外壁には、固定バーによって横板が共通に固定され、前記横板の底部には、Y字管が取り付けられ、前記Y字管は、縦管と、縦管の両側外壁に連通された二又管と、を含み、2つの前記二又管の上端は、取付バーによって横板の両側の底部にそれぞれ取り付けられ、前記縦管の内部には、上下動可能な発光デバイス(30)が設けられる。
【0007】
前記発光デバイスの下方に位置する底板の頂部には、画像受信器が取り付けられ、更に、表面に接着剤が塗布された光学膜を含み、表面に接着剤が塗布された光学膜は、画像受信器と縦管との間を通過し、前記画像受信器は、光学膜間を透過する光画像を受信する。
【0008】
好ましくは、更に、乾燥コンポーネントと、伝動コンポーネントと、を備え、前記乾燥コンポーネントは、2つの前記二又管の上方に位置する横板の外壁にいずれも孔が開設され、それぞれ2つの孔内に回転して取り付けられる、2つの回転バーを備え、2つの前記回転バーの基端は、それぞれ2つの二又管内に延びてファンブレードが固定され、そのうちの1つの前記回転バーに接近する前記横板の底部には電気ヒータが取り付けられており、前記伝動コンポーネントは、2つの回転バーを駆動して交互に回転させ、且つ前記電気ヒータに接近する回転バーが回転する場合にのみ前記電気ヒータが加熱される。
【0009】
好ましくは、前記伝動コンポーネントは、正逆方向に回転可能な回転軸を備え、前記横板の中間の上部には孔が開設され、前記回転軸は、孔内に回転して取り付けられ、前記横板の上下両側に位置する回転軸の外壁には、いずれも内輪が固定され、前記横板の上下両側の外壁にはいずれも、2つの内輪の外輪にそれぞれ嵌って設置された従動リングが回転して取り付けられ、且つ2つの前記従動リングの弧面の外壁にはいずれも歯が設けられ、2つの前記回転バーの外壁には、いずれも歯車が固定され、且つ2つの前記歯車はそれぞれ、2つの従動リングの歯に噛み合い、2つの前記従動リングの内側リングにはラチェット溝が設けられ、且つ2つの前記ラチェット溝の向きは逆であり、2つの前記内輪の弧面の外壁には、いずれも溝が設けられ、2つの前記溝内には、いずれもピン軸によってストッパー爪が回転して取り付けられ、且つ2つの前記ストッパー爪の向きは逆であり、前記ストッパー爪と溝との間には、ストッパー爪を溝の外に突出させることができるトーションバネが取り付けられる。
【0010】
好ましくは、前記回転軸の頂部には摩擦ディスクが固定され、2つの前記支持バーの頂部には、いずれも取付板が固定され、2つの前記取付板の対向面には、回転可能なネジ棒とスライドバーが共通に取り付けられ、前記スライドバーの外壁には、平行キーによって、摩擦車が摺動に取り付けられ、前記摩擦車と摩擦ディスクとの間は、互いに摩擦接触し、前記スライドバーとネジ棒との間には、移動板が共通に取り付けられ、前記ネジ棒は、移動板を貫通し且つ移動板の貫通箇所にネジ接続され、前記移動板におけるネジ棒から離れた一端は、摩擦車の外壁に回転して連結される。
【0011】
好ましくは、2つの前記取付板の頂部には天板が共通に固定され、前記移動板の上方に位置する天板の底部には、接触ストリップが取り付けられ、且つ前記接触ストリップの終点は、摩擦ディスクの円心で終わり、前記移動板の頂部には、トリガレバーが固定され、前記天板の底部には、摩擦ディスクの回転速度を感知できる速度センサーが取り付けられ、前記電気ヒータの発熱電力は、速度センサーが摩擦ディスクの回転速度の速さの変化を検出することにつれて共に変化し、前記トリガレバーが接触ストリップに接触するとき、前記速度センサーは通電されて開始し、初期状態の場合、前記摩擦車は、摩擦ディスクのエッジ寄りに位置し、前記トリガレバーは、接触ストリップの起点に位置する。
【0012】
好ましくは、前記移動板の外壁には、水平に設けられた横棒が固定され、前記横棒の一端は、取付板の外壁を貫通し、且つ前記取付板の貫通箇所に摺動連結され、取付板を通過する前記横棒の一端には連結バーが回転して取り付けられ、前記縦管の頂部に孔が開設され、且つ孔の内壁に縦棒が垂直に摺動に取り付けられ、前記発光デバイスは、縦棒の底部に取り付けられ、前記連結バーの底部は、縦棒の上端に回転して連結される。
【0013】
好ましくは、前記縦管の頂部にガイドバーが固定され、前記ガイドバーの外壁に昇降板が摺動に取り付けられ、前記昇降板の頂部には第2モータが取り付けられ、前記第2モータの底部の出力軸は昇降板を通過し、第1ネジ棒が固定され、前記縦管の頂部には、第1ネジ棒を通過させるための孔が開設され、且つ孔に位置する縦管の頂部には、ねじブロックが固定され、前記第1ネジ棒は、ねじブロックから通過され、且つねじブロックの雌ねじにネジ接続され、前記発光デバイスは、縦管内を通過した第1ネジ棒の底部に取り付けられる。
【0014】
好ましくは、一方の前記取付板の外壁には、スライドバーとネジ棒を駆動して回転させるための2つの第1モータが取り付けられる。
【発明の効果】
【0015】
従来技術と比較して、本発明の有益な効果は以下の通りである:
1、本発明は、構造間の協働により、発光デバイスによって発光し、そして、画像受信器によって、光学膜を透過した光画像を受信し、光画像を観察することにより、光学膜上の欠陥や接着剤層の塗布均一性を検出する効果を奏し、発光デバイスが光学膜に接近する同時に、光学膜を透過する光画像には、暗から徐々に明るくなるような動的変化があるため、画像に形成された黒点を動的に変化させ、それをより顕著に現れるようにし、静的な写真検出と比較して、それに対する検出の精度を更に向上させることができる。
【0016】
2、本発明は、構造間の協働により、2つのファンブレード回転の切り替えにより、電気ヒータと協働して、まず、縦管の底部を通って下に向かって熱風を吹き、光学膜表面の接着剤層を乾燥することにより、検出する同時に接着剤層を乾燥する効果を奏し、そして、冷風を吹いて、加熱された光学膜と接着剤層を冷却、クールダウンし、光学膜の接着剤が塗布されていない面同士の接着を防ぎ、さらに、接着剤層の乾燥に伴い、その内部の水分が徐々に失われ、接着剤層と光学膜を透過した光の画像はより鮮明になり、同時に、接着剤層の乾燥に伴い、その局所に塗布が不均一である場合、光画像に形成された黒点をより顕著に現れるようにし、そして、熱風の乾燥に伴い、光学膜に若干の揺れが生じ、同時に、形成された光画像も変化させ、その上に黒点がある場合、黒点は、光学膜の揺れに伴って黒い線又は黒いクラスタを形成し、それにより、それをより顕著に現れるようにし、それに対する検出結果の精度を更に向上させる。
【0017】
3、本発明は、構造間の協働により、乾燥に使用される熱風に変化の過程を有するようにし、同時に、電気ヒータの電力の変化と配合して、受け取る乾燥速度を小さいものから徐々に大きくなるようにし、このようにして、光学膜とその上の接着剤層は、前期予熱と漸進的な昇温の効果があり、直接の高温乾燥により接着剤層内の関連溶媒の揮発速度が速く過ぎて適時にレベリングできなくなり、接着剤層にピンホール気泡点が生成されることを防ぎ、これにより、均一に塗布されていない接着剤層を適時にレベリングすることができ、前に塗布が不均一であっても、乾燥の過程で自動的に均一にレベリングすることができ、なお、その接着剤層の硬化効果を更に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の正面図の構成を示す概略図である。
図2】本発明の斜視図の構成を示す概略図である。
図3】本発明の右側面図の構成を示す概略図である。
図4】本発明の図3のA-Aに沿った断面図の構成を示す概略図である。
図5】本発明の図3のB-Bに沿った断面図の構成を示す概略図である。
図6】本発明の図3のC-Cに沿った断面図の構成を示す概略図である。
図7】本発明の実施例8のA-Aに沿った視角の断面図の構成を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施例の図面を参照して、本発明の実施例の技術的解決策を明確且つ完全に説明し、明らかに、説明される実施例は、単に発明の実施例の一部であり、実施例の全てではない。本発明の実施例に基づいて、創造的な労力なしに当業者によって得られる他のすべての実施例は、本発明の保護範囲に含まれるものとする。
【0020】
実施例1
図1ないし図7を参照すると、本発明は、以下のような技術的解決策を提供する:光学膜塗布製造装置であって、底板1を備え、前記底板1の前後両側の頂部には、いずれも支持バー3が固定され、2つの前記支持バー3の対向面の外壁には、固定バーによって横板15が共通に固定され、前記横板15の底部には、Y字管4が取り付けられ、Y字管4は、縦管11と、縦管11の両側外壁に連通された二又管10と、を含み、2つの前記二又管10の上端は、取付バーによって横板15の両側の底部にそれぞれ取り付けられ、前記縦管11の内部には、上下動可能な発光デバイス30が設けられる。
【0021】
発光デバイス30の下方に位置する底板1の頂部には、画像受信器9が取り付けられ、更に、表面に接着剤が塗布された光学膜2を含み、表面に接着剤が塗布された光学膜2は、画像受信器9と縦管11との間を通過し、画像受信器9は、光学膜2間を透過する光画像を受信する。
【0022】
当該装置を、光学膜2の表面に接着剤を塗布するために使用される装置と巻き取り装置との間に取り付けてもよく、単独に使用してもよく、接着剤が塗布されている光学膜2が画像受信器9と縦管11との間を通過する場合、発光デバイス30は発光し、光学膜2を照射し、次に、光学膜2を透過する光画像は画像受信器9によって受信され、それにより、受信された鮮明な映像によって光学膜2表面の欠陥を検出し、同時に、外部コンポーネントによって発光デバイス30を駆動して下に移動させ、この場合、発光デバイス30は光学膜2に近接し、光学膜2を透過する光画像はますます鮮明になり、同時に、光学膜2に欠陥があるか又はその表面の接着剤層の塗布が不均一である場合、画像受信器9によって受信された画像に黒点があるようになり、それにより、光学膜2上の欠陥や接着剤層の塗布均一性を検出する効果を奏し、発光デバイス30が光学膜2に接近する同時に、光学膜2を透過する光画像には、暗から徐々に明るくなるような動的変化があるため、画像に形成された黒点を動的に変化させ、それをより顕著に現れるようにし、静的な写真検出と比較して、それに対する検出の精度を更に向上させることができる。
【0023】
実施例2
更に、乾燥コンポーネントと、伝動コンポーネントと、を備え、乾燥コンポーネントは、2つの二又管10の上方に位置する横板15の外壁にいずれも孔が開設され、それぞれ2つの孔内に回転して取り付けられる、2つの回転バー17を備え、2つの回転バー17の基端は、それぞれ2つの二又管10内に延びてファンブレード21が固定され、そのうちの1つの回転バー17に接近する横板15の底部には電気ヒータ16が取り付けられており、前記伝動コンポーネントは、2つの回転バー17を駆動して交互に回転させ、且つ電気ヒータ16に接近する回転バー17が回転する場合にのみ電気ヒータ16が加熱される。
【0024】
実施例1の基で、発光デバイス30が下に移動するとともに、伝動コンポーネントによって2つの回転バー17を交互に回転させ、電気ヒータ16に接近する回転バー17が先に回転し、他の回転バー17は静止状態であり、この場合、回転された回転バー17は、その底部のファンブレード21を回転させ、二又管10内に風を吹き込み、同時に、電気ヒータ16の加熱に伴い、熱風が吹き出すようにし、次に、熱風は、縦管11の底部を通って下に吹き出し、光学膜2の表面の接着剤層を乾燥することにより、検出の同時に接着剤層を乾燥する効果を奏し、そして、接着剤層の乾燥に伴い、その内部の水分が徐々に失われ、接着剤層と光学膜2を透過する光の画像はより鮮明になり、同時に、接着剤層の乾燥に伴い、その局所に塗布が不均一である場合、光画像に形成された黒点をより顕著に現れるようにし、そして、熱風の乾燥に伴い、光学膜に若干の揺れが生じ、同時に、形成された光画像も変化させ、その上に黒点がある場合、黒点は、光学膜の揺れに伴って黒い線又は黒いクラスタを形成し、それにより、それをより顕著に現れるようにし、それに対する検出結果の精度を更に向上させる。
【0025】
次に、発光デバイス30が下に移動し続けることにより、伝動コンポーネントは、他の回転バー17を駆動して回転させ、その同時に電気ヒータ16はオフになり、この場合、縦管11の下方から冷風が吹き出され、このようにして、乾燥された接着剤層と光学膜2に対してクールダウンの役割を果たし、加熱後の光学膜2に若干の軟化現象が生じたり、接着剤が塗布されていない一面に粘性が生じる恐れがあるため、乾燥後にクールダウンすることにより、光学膜2の後続の巻き取りを容易にし、引張力の役割による破損を回避し、シート状の光学膜2である場合、更に、光学膜2の接着剤が塗布されていない面同士の接着現象を防ぐことができる。
【0026】
実施例3
更に、伝動コンポーネントは、正逆方向に回転可能な回転軸13を備え、横板15の中間の上部には孔が開設され、回転軸13は、孔内に回転して取り付けられ、横板15の上下両側に位置する回転軸13の外壁には、いずれも内輪31が固定され、横板15の上下両側の外壁にはいずれも、2つの内輪31の外輪にそれぞれ嵌って設置された従動リング8が回転して取り付けられ、且つ2つの従動リング8の弧面の外壁にはいずれも歯が設けられ、2つの回転バー17の外壁には、いずれも歯車14が固定され、且つ2つの歯車14はそれぞれ、2つの従動リング8の歯に噛み合い、2つの従動リング8の内側リングにはラチェット溝33が設けられ、且つ2つのラチェット溝33の向きは逆であり、2つの内輪31の弧面の外壁には、いずれも溝32が設けられ、2つの溝32内には、いずれもピン軸によってストッパー爪27が回転して取り付けられ、且つ2つのストッパー爪27の向きは逆であり、ストッパー爪27と溝32との間には、ストッパー爪27を溝32の外に突出させることができるトーションバネが取り付けられる。
【0027】
図5図6を参照すると、伝動コンポーネントの実施形態を提供し、外部構造コンポーネントによって回転軸13を駆動して回転させる場合、回転軸13は、2つの内輪31を連れて一緒に回転し、2つの従動リング8上のストッパー爪27の向きが逆であるため、そのうちの1つの従動リング8は、ストッパー爪27によって、それに対応する従動リング8を連れて回転し、それに噛み合わす歯車14を連れて回転し、それにより、回転バー17を連れて回転し、他の従動リング8上のストッパー爪27は、ラチェット溝33を回転させず、それに対応するラチェット溝33の向きに沿って回転するため、回転軸13が正方向に回転する場合、そのうちの1つの回転バー17を連れて回転し、逆に、回転軸13が逆方向に回転する場合、他の回転バー17を連れて回転し、それにより、2つの回転バー17を交互に回転させる効果を果たす。
【0028】
実施例4
更に、回転軸13の頂部には摩擦ディスク7が固定され、2つの支持バー3の頂部には、いずれも取付板5が固定され、2つの取付板5の対向面には、回転可能なネジ棒29とスライドバー28が共通に取り付けられ、スライドバー28の外壁には、平行キーによって、摩擦車24が摺動に取り付けられ、摩擦車24と摩擦ディスク7との間は、互いに摩擦接触し、スライドバー28とネジ棒29との間には、移動板26が共通に取り付けられ、ネジ棒29は、移動板26を貫通し且つ移動板26の貫通箇所にネジ接続され、移動板26におけるネジ棒29から離れた一端は、摩擦車24の外壁に回転して連結される。
【0029】
図4を参照すると、外部構造によってネジ棒29とスライドバー28を連れて回転し、スライドバー28の移動板26へのストッパ役割により、ネジ棒29が回転するとき、移動板26を連れて移動し、同時にスライドバー28の回転は、平行キーによって摩擦車24を連れて回転し、摩擦車24は、移動板26間と相対的に回転し、摩擦車24が回転するとき、摩擦ディスク7を連れて回転し、それにより、その底部の回転軸13を回転させるため、摩擦車24の回転の同時に、移動板26の移動に伴って移動し、同時に、摩擦車24は、摩擦ディスク7のエッジから徐々に円心に向かって移動し、そして、円心を通ってエッジに移動し、この過程において、摩擦ディスク7の回転速度は、遅いものから徐々に速くなり、そして、摩擦車24が円心に位置するとき、一時的に停止し、次に遅いものから徐々に速くなり、さらに、摩擦車24は、摩擦ディスク7の円心を通った後、摩擦ディスク7を連れて逆方向に回転する。
【0030】
上記の内容から分かるように、構造間の伝動により、電気ヒータ16に近づくファンブレード21を先に回転させ、同時に、電気ヒータ16の加熱役割に伴い、熱風を吹き出すようにし、さらに、風力は小さいから大きくなるため、光学膜2とその上の接着剤層に対して前期予熱と漸進的な昇温の効果があり、直接の高温乾燥により接着剤層内の関連溶媒の揮発速度が速く過ぎて適時にレベリングできなくなり、接着剤層にピンホール気泡点が生成されることを防ぎ、これにより、均一に塗布されていない接着剤層を適時にレベリングすることができ、前に塗布が不均一であっても、乾燥の過程で自動的に均一にレベリングすることができ、なお、その接着剤層の硬化効果を更に向上させることができる。
【0031】
そして、摩擦車24が摩擦ディスク7の円心を通った後、摩擦ディスク7を連れて逆方向に回転するとともに、電気ヒータ16はオフになり、次に、他のファンブレード21が回転して、冷風を吹き出し、光学膜2と接着剤層を冷却、クールダウンし、更に、初期光学膜2の温度が高いため、クールダウンのためのファンブレード21の回転速度も速くなり、次に、摩擦車24が摩擦ディスク7のエッジに近づいて移動するにつれて徐々に減速する。
【0032】
実施例5
更に、2つの取付板5の頂部には天板6が共通に固定され、移動板26の上方に位置する天板6の底部には、接触ストリップ23が取り付けられ、且つ接触ストリップ23の終点は、摩擦ディスク7の円心で終わり、移動板26の頂部には、トリガレバー25が固定され、天板6の底部には、摩擦ディスク7の回転速度を感知できる速度センサー12が取り付けられ、電気ヒータ16の発熱電力は、速度センサー12が摩擦ディスク7の回転速度の速さの変化を検出することにつれて共に変化し、トリガレバー25が接触ストリップ23に接触するとき、速度センサー12は通電されて開始し、初期状態の場合、摩擦車24は、摩擦ディスク7のエッジ寄りに位置し、トリガレバー25は、接触ストリップ23の起点に位置する。
【0033】
上記の内容から分かるように、図3図4を参照すると、移動板26が初期状態から移動し始める場合、このとき、電気ヒータ16に近づいた回転バー17とファンブレード21が回転し、その同時に、トリガレバー25は接触ストリップ23に接触し、電気信号によって速度センサー12を制御して通電し開始させ、摩擦ディスク7の回転速度を感知し、同時に、電気ヒータ16は通電され加熱し、次に、摩擦車24が摩擦ディスク7のエッジから円心に徐々に移動するにつれて、摩擦ディスク7の回転速度は徐々に速くなり、そして、速度センサー12の制御により、電気ヒータ16の加熱電力も徐々に大きくなり、ファンブレード21の回転速度に合わせて、更に、接着剤層と光学膜2に対して事前に予熱する効果を果たすために、熱風に漸増させる過程を有するようにする。
【0034】
そして、移動板26の移動により、摩擦車24が摩擦ディスク7の円心を通るようにする場合、トリガレバー25は接触ストリップ23から離脱し、電気ヒータ16の電気が切れて、加熱を停止し、その同時に、摩擦ディスク7は逆方向に回転する。
【0035】
実施例6
更に、移動板26の外壁には、水平に設けられた横棒19が固定され、横棒19の一端は、取付板5の外壁を貫通し、且つ取付板5の貫通箇所に摺動連結され、取付板5を通過する横棒19の一端には連結バー20が回転して取り付けられ、前記縦管11の頂部に孔が開設され、且つ孔の内壁に縦棒18が垂直に摺動に取り付けられ、発光デバイス30は、縦棒18の底部に取り付けられ、連結バー20の底部は、縦棒18の上端に回転して連結される。
【0036】
発光デバイス30を上下動させることができる実施形態を提供し、図3を参照すると、移動板26は、初期状態から移動し始める場合、横棒19を連れて移動し、連結バー20の連結役割下で、縦棒18を連れて下に移動して、発光デバイス30を画像受信器9に接近させ、逆に、移動板26が復帰すると、連結バー20によって縦棒18を連れて上に移動して、発光デバイス30が画像受信器9から遠ざかるようにする。
【0037】
実施例7
更に、縦管11の頂部にガイドバー35が固定され、ガイドバー35の外壁に昇降板36が摺動に取り付けられ、昇降板36の頂部には第2モータ37が取り付けられ、第2モータ37の底部の出力軸は昇降板36を通過し、第1ネジ棒34が固定され、縦管11の頂部には、第1ネジ棒34を通過させるための孔が開設され、且つ孔に位置する縦管11の頂部には、ねじブロック38が固定され、第1ネジ棒34は、ねじブロック38から通過され、且つねじブロック38の雌ねじにネジ接続され、発光デバイス30は、縦管11内に貫通した第1ネジ棒34の底部に取り付けられる。
【0038】
発光デバイス30を上下動させることができる別の実施形態を提供し、図7を参照すると、移動板26が初期状態から移動し始める場合、第2モータ37の出力軸は正方向に回転し、第1ネジ棒34を連れて回転し、第1ネジ棒34とねじブロック38との間のねじ嵌合、及びねじブロック38の固定接続により、第1ネジ棒34は下に移動し、発光デバイス30と昇降板36を連れて一緒に下に移動し、そして、移動板26が復帰移動すると、第2モータ37の出力軸は逆方向に回転して、第1ネジ棒34を上に移動させ、昇降板36と発光デバイス30を連れて上に移動し、第2モータ37の正逆方向回転の切り替えにより、実施例6による実施形態と比較して、操作性を向上させ、より自動化される。
【0039】
実施例8
更に、一方の取付板5の外壁には、スライドバー28とネジ棒29をそれぞれ駆動して回転させるための2つの第1モータ22が取り付けられる。
【0040】
2つの第1モータ22をそれぞれ制御することにより、スライドバー28とネジ棒29を駆動して回転させ、同時に、両者の回転速度をそれぞれ制御することができ、これにより、実際の操作に応じて調節できるようにする。
【0041】
本実施例で使用される標準部品は、市場から直接購入することができ、明細書と図面の記載による非標準構造部品も、既存の技術的常識に基づいて、疑いの余地なく加工して得られることができ、各部品の接続方式は、従来技術における成熟した従来の手段を採用し、機械、部品及び装置はすべて、従来技術における従来のモデルを採用するため、ここでは具体的に説明しない。
【0042】
本発明の実施例を示し説明したが、当業者であれば、本発明の原理と趣旨からの逸脱することなく、これらの実施例に対して、様々な変化、修正、置き替え、変形を実行することができ、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物によって限定される。
【符号の説明】
【0043】
1 底板
2 光学膜
3 支持バー
4 Y字管
5 取付板
6 天板
7 摩擦ディスク
8 従動リング
9 画像受信器
10 二又管
11 縦管
12 速度センサー
13 回転軸
14 歯車
15 横板
16 電気ヒータ
17 回転バー
18 縦棒
19 横棒
20 連結バー
21 ファンブレード
22 第1モータ
23 接触ストリップ
24 摩擦車
25 トリガレバー
26 移動板
27 ストッパー爪
28 スライドバー
29 ネジ棒
30 発光デバイス
31 内輪
32 溝
33 ラチェット溝
34 第1ネジ棒
35 ガイドバー
36 昇降板
37 第2モータ
38 ねじブロック
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7