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  • 特許-負荷時タップ切換装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-16
(45)【発行日】2024-07-24
(54)【発明の名称】負荷時タップ切換装置
(51)【国際特許分類】
   H01F 29/04 20060101AFI20240717BHJP
【FI】
H01F29/04 502Z
H01F29/04 502K
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2023045412
(22)【出願日】2023-03-22
【審査請求日】2023-04-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000000262
【氏名又は名称】株式会社ダイヘン
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】辻本 剛平
【審査官】古河 雅輝
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-037117(JP,A)
【文献】特開平03-093497(JP,A)
【文献】特開平02-131397(JP,A)
【文献】特開昭63-140695(JP,A)
【文献】特開2008-130957(JP,A)
【文献】特開2015-192054(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 29/00-38/12
H01F 38/16
H02J 13/00
H02P 8/00- 8/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
負荷時タップ切換器と、
前記負荷時タップ切換器のタップ切換を制御する制御装置を備える制御盤と、
前記制御盤からの制御信号に応じて、前記負荷時タップ切換器の切換動作を行う切換駆動部とを備え、
前記制御装置は、
前記切換駆動部に設けられた位置センサからの位置情報を取得し、
取得した位置情報に基づき、前記負荷時タップ切換器におけるタップ位置を示すタップ位置信号を生成し、
生成したタップ位置信号を前記制御盤に設けられた表示器に出力し、
前記制御装置の出力接点には、カムスイッチが接続されており、
前記カムスイッチは、奇数側のタップに対応する奇数側カムスイッチと、偶数側のタップに対応する偶数側カムスイッチとを含み、
前記負荷時タップ切換器のタップが切り換えられる際、前記奇数側カムスイッチ及び前記偶数側カムスイッチは非通電状態となることにより、前記制御装置の前記出力接点から前記表示器への導通を遮断する
負荷時タップ切換装置。
【請求項2】
前記切換駆動部は、ステッピングモータ又はサーボモータであり、
前記位置センサは、前記ステッピングモータ又はサーボモータを駆動するパルス信号に基づき生成した位置情報を出力する
請求項1に記載の負荷時タップ切換装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、負荷時タップ切換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
タップ切換器制御機構により駆動されるように構成されたタップ位置信号器が知られている(特許文献1)。特許文献1のタップ位置信号器は、タップ切換器の現在のタップ位置でオン又はオフするスイッチであり、制御盤のタップ位置表示等にて使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実全昭52-047712号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のタップ位置信号器は、負荷時タップ切換器の切換動作を行う切換駆動部に設けられた位置センサからの位置情報に基づき、タップ位置信号を生成する観点について考慮されていない。
【0005】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、負荷時タップ切換器の切換動作を行う切換駆動部に設けられた位置センサからの位置情報に基づき、タップ位置信号を効率的に出力することができる負荷時タップ切換装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る負荷時タップ切換装置は、負荷時タップ切換器と、前記負荷時タップ切換器のタップ切換を制御する制御装置を備える制御盤と、前記制御盤からの制御信号に応じて、前記負荷時タップ切換器の切換動作を行う切換駆動部とを備え、前記制御装置は、前記切換駆動部に設けられた位置センサからの位置情報を取得し、取得した位置情報に基づき、前記負荷時タップ切換器におけるタップ位置を示すタップ位置信号を生成し、生成したタップ位置信号を前記制御盤に設けられた表示器に出力する。
【0007】
本態様にあたっては、負荷時タップ切換装置は、負荷時タップ切換器の動力に、例えばステッピングモータ又はサーボモータ等にて構成された切換駆動部を用いる。負荷時タップ切換装置を制御する制御盤は、例えば、PLC(Programmable Logic Controller)にて構成される制御装置を含み、当該制御装置は、制御信号を切換駆動部に出力することにより、切換駆動部の駆動量を制御する。これにより、負荷時タップ切換器のタップを切り換え、定められている変圧比となるタップ位置にすることができる。制御装置(PLC)は、切換駆動部に設けられた位置センサからの位置情報を取得し、当該位置情報を変換することにより、タップ位置信号を生成する。制御装置(PLC)は、生成したタップ位置信号を例えば、制御盤に設けられた表示器(制御盤表示器)に出力する。このように切換駆動部に設けられた位置センサからの位置情報を用いて、タップ位置信号を生成することにより、タップ位置信号器の機能を満足しつつ、低コスト、省スペース及び高寿命化を図った負荷時タップ切換装置を提供することができる。すなわち、タップ点数分の固定接点とこれを選択する可動接点から構成されたタップ位置信号器においては、組み立て工数、配線作業の難易性、及び設置スペースの占有が大きくなる等が想定される。更にスペース上の観点から接点容量を大きくすることにも制約があり、比較的に接点寿命が短いことに加え、機械的な摺動による摩耗も寿命に影響することが懸念される。これに対し、本態様の負荷時タップ切換装置を用いることにより、これら事項に対し有効に対応することができる。
【0008】
本開示の一態様に係る負荷時タップ切換装置は、前記制御装置の出力接点には、カムスイッチが接続されており、前記カムスイッチは、奇数側のタップに対応する奇数側カムスイッチと、偶数側のタップに対応する偶数側カムスイッチとを含み、前記負荷時タップ切換器のタップが切り換えられる際、前記奇数側カムスイッチ及び前記偶数側カムスイッチは非通電状態となることにより、前記制御装置の前記出力接点から前記表示器への導通を遮断する。
【0009】
本態様にあたっては、制御装置(PLC)の出力接点(PLC出力接点)には、カムスイッチが接続されており、カムスイッチは、奇数側のタップに対応する奇数側カムスイッチと、偶数側のタップに対応する偶数側カムスイッチとを含む。負荷時タップ切換器のタップが切り換えられる際、奇数側カムスイッチ及び偶数側カムスイッチは無通電状態となることにより、制御装置(PLC)の出力接点(PLC出力接点)から表示器への導通が、遮断されるものとなる。このように負荷時タップ切換器の外部に設けた独立したカムスイッチを用いることにより、仮に、制御装置(PLC)の出力接点(PLC出力接点)の接点寿命が、従来のタップ位置信号器に相当する寿命を満足していない場合であっても、タップが切り換えられる際において制御装置(PLC)の出力接点(PLC出力接点)は無通電状態とすることができる。これにより、制御装置の出力接点(PLC出力接点)を保護することができ、制御装置の出力接点(PLC出力接点)の経年劣化が過度に進むことを抑制し、製品寿命を担保することができる。
【0010】
本開示の一態様に係る負荷時タップ切換装置は、前記切換駆動部は、ステッピングモータ又はサーボモータであり、前記位置センサは、前記ステッピングモータ又はサーボモータを駆動するパルス信号に基づき生成した位置情報を出力する。
【0011】
本態様にあたっては、切換駆動部(ステッピングモータ又はサーボモータ)は、ステッピングモータ又はサーボモータであり、当該ステッピングモータ又はサーボモータは、制御装置(PLC)から出力された制御信号が変換されたパルス信号に応じて、回転数又は回転角度等の駆動制御が行われる。位置センサは、当該パルス信号に基づき生成した位置情報を制御装置(PLC)に出力するため、制御装置(PLC)は、タップ位置信号の元データとなる位置情報を効率的に取得することができる。なお、位置センサによる位置情報の生成はパルス信号に基づく場合に限定されず、位置センサは、例えば、ロータリーエンコーダ又はフォトトランジスタ等のセンサにて構成され、ステッピングモータ又はサーボモータの回転子の回転状態(回転位置)を検出することにより、位置情報を生成するものであってもよい。
【発明の効果】
【0012】
負荷時タップ切換器の切換動作を行う切換駆動部に設けられた位置センサからの位置情報に基づき、タップ位置信号を効率的に出力する負荷時タップ切換装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施形態1に係る負荷時タップ切換装置の構成例を示す図である。
図2】負荷時タップ切換器の回路図である。
図3】カムスイッチの動作態様を示す説明図である。
図4】制御装置(PLC)の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(実施形態1)
以下、実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係る負荷時タップ切換装置1の構成例を示す図である。図2は、負荷時タップ切換器2の回路図である。負荷時タップ切換装置1は、負荷時タップ切換器2、制御盤3、及び切換駆動部5を備える。
【0015】
負荷時タップ切換器2は、タップ選択器21と切換開閉器22とを備える。タップ選択器21は、主巻線Wが接続されるタップ巻線Wtと、タップ巻線Wtに設けられた偶数側タップ(t2,t4,t6,t8,t10)及び奇数側タップ(t1,t3,t5,t7,t9,t11,)を有する。タップ選択器21は、更に偶数タップ選択器T2と奇数タップ選択器T1とを有する。奇数タップ選択器T1は、奇数側タップ(t1,t3,t5,t7,t9,t11,)のいずれかのタップと電気的に接続され、タップ巻線Wtのリアクトルの巻き数を可変させることにより、変圧比を調整する。偶数タップ選択器T2は、偶数側タップ(t2,t4,t6,t8,t10)のいずれかのタップと電気的に接続され、タップ巻線Wtのリアクトルの巻き数を可変させることにより、変圧比を調整する。
【0016】
負荷時タップ切換器2は、切換駆動部5からの動力によって動かされる可動接点として、奇数タップ選択器T1と偶数タップ選択器T2とを有する。負荷時タップ切換器2は、偶数側タップ(t2,t4,t6,t8,t10)及び奇数側タップ(t1,t3,t5,t7,t9,t11,)から成るタップ点数分の固定接点を有する。
【0017】
切換開閉器22は、第1固定接点、第2固定接点及び可動接点を備える。第1固定接点は、奇数タップ選択器T1に電気的に接続されている。第2固定接点は、偶数タップ選択器T2に電気的に接続されている。可動接点は、中性線に接続されている。第1固定接点と、可動接点と中性線との接続接点との間には、限流抵抗Rが介在してある。可動接点は、第1固定接点及び第2固定接点の間で揺動可能に構成されており、いずれかの固定接点と接触することにより、この固定接点に接続されているタップを介して、主巻線Wと中性線Nとが接続される。可動接点を第1固定接点及び第2固定接点の間で切り替える際に循環電流が流れるが、限流抵抗(R)によって循環電流を抑制することができる。
【0018】
制御盤3は、例えばPLC(Programmable Logic Controller)にて構成される制御装置4、及び表示器31、切換駆動部5、カムスイッチ6を含む。切換駆動部5は、制御盤3の内部に設けられている場合に限定されず、制御盤3の外部に配置されているものであってもよい。制御盤3に設けられた制御装置4は、切換駆動部5及び表示器31(制御盤表示器)と、例えば信号線又は通信線等により通信可能に接続されている。切換駆動部5と負荷時タップ切換器2とは連接されており、負荷時タップ切換器2のタップの切り換えは、切換駆動部5から印加された動力によって行われる。すなわち、負荷時タップ切換器2の動力に切換駆動部5が用いられている。
【0019】
制御盤3に設けられた制御装置4は、所定の変圧比となるように制御信号を切換駆動部5に出力する。切換駆動部5は、例えばステッピングモータ又はサーボモータにて構成されており、制御装置4からの制御信号に応じて回転駆動することにより、負荷時タップ切換器2のタップを所定の変圧比となるタップ位置に切り換える。
【0020】
ステッピングモータ又はサーボモータにて構成された切換駆動部5は、当該ステッピングモータ又はサーボモータの位置情報を検出する位置センサ51を備える。当該位置センサ51は、ステッピングモータ又はサーボモータに内蔵されているものであってもよい。切換駆動部5(ステッピングモータ又はサーボモータ)は、制御装置4からの制御信号に応じて回転駆動するものとなり、当該制御信号が変換されたパルス信号に応じて、回転数又は回転角度等の駆動制御を行う。
【0021】
位置センサ51は、例えば、当該パルス信号に基づき位置情報を生成する。又は、位置センサ51は、例えば、ロータリーエンコーダ又はフォトトランジスタ等のセンサにて構成されるものであってもよい。この場合、位置センサ51は、ステッピングモータ又はサーボモータの回転子の回転状態(回転位置)を検出することにより、位置情報を生成するものであってもよい。位置センサ51は、生成した位置情報を、信号線等を介して制御装置4に出力する。
【0022】
制御装置4は、位置センサ51から取得した位置情報に基づき、負荷時タップ切換器2におけるタップ位置を示すタップ位置信号を生成する。制御装置4は、例えば、ステッピングモータ又はサーボモータの回転特性等に基づき位置情報を変換することにより、タップ位置信号を生成(導出)するものであってもよい。制御装置4は、生成したタップ位置信号を制御盤3に設けられた表示器31に出力する。表示器31は、制御装置4からのタップ位置信号に応じた表示態様を行うことにより、当該タップ位置信号に対応した現時点におけるタップ位置が表示又は報知される。
【0023】
図3は、カムスイッチ6の動作態様を示す説明図である。本実施形態における図示にて、タップ位置が変更(タップ位置:1から2)される際における、カムスイッチ6及び制御装置4の出力接点41(PLC出力接点)の状態遷移について説明する。
【0024】
カムスイッチ6は、奇数側カムスイッチ61と偶数側カムスイッチ62とを含む。奇数側カムスイッチ61は、奇数側の出力接点41(PLC出力接点)に接続される。偶数側カムスイッチ62は、偶数側の出力接点41(PLC出力接点)に接続される。奇数側の出力接点41(PLC出力接点)それぞれは、奇数側タップ(t1,t3,t5,t7,t9,t11,)それぞれに対応して配設されている。偶数側の出力接点41(PLC出力接点)それぞれは、偶数側タップ(t2,t4,t6,t8,t10)それぞれに対応して配設されている。偶数側及び奇数側の出力接点41(PLC出力接点)それぞれは、制御盤3の表示器31(制御盤表示器)に接続されている。表示器31(制御盤表示器)は、例えばタップ位置それぞれに対応して点灯する点灯部それぞれを備えているものであってもよい。
【0025】
本実施形態における図示において、導通状態は、白丸又は黒丸にて示され、黒丸は導通がされている状態(導通ON)を示し、白丸は導通がされていない状態(導通OFF)を示す。図3の上段部はカムスイッチ6及び出力接点41の開閉状態を図示し、当該開閉状態を時間経過に応じたチャートにて示している。
【0026】
タップ位置が1(タップ位置:1)の際においては、奇数側タップであるタップ(1)の導通がオンとなっている。この場合、奇数側カムスイッチ61は閉(オン)となっており、偶数側カムスイッチ62は開(オフ)となっている。奇数側タップであるタップ(1)に対応する奇数側の出力接点41(1)は閉(オン)となっており、他の出力接点41開(オフ)となっている。
【0027】
タップ位置が1から2に移行中における前半(タップ位置:1→2移行中)においては、カムスイッチ6にて表示器31(制御盤表示器)の導通が遮断される。この場合、奇数側カムスイッチ61及び偶数側カムスイッチ62は開(オフ)となっている。奇数側タップであるタップ(1)に対応する奇数側の出力接点41(1)は閉(オン)となっており、他の出力接点41は、開(オフ)となっている。
【0028】
タップ位置が1から2に移行中における後半(タップ位置:1→2移行中)においては、制御装置4(PLC)からの出力をオフにする。この際、無通電となるため、出力接点41(PLC出力接点)は、電流遮断を行わないものとなる。この場合、奇数側カムスイッチ61及び偶数側カムスイッチ62は開(オフ)となっている。奇数側タップであるタップ(1)に対応する奇数側の出力接点41(1)及び他の出力接点41は、開(オフ)となっている。
【0029】
タップ位置が2(タップ位置:2)の際においては、偶数側タップであるタップ(2)に対応する制御装置4(PLC)の出力をオンにし、表示器31(制御盤表示器)の導通をオンにする。偶数側タップであるタップ(2)の導通がオンとなっている。この場合、奇数側カムスイッチ61は開(オフ)となっており、偶数側カムスイッチ62は閉(オン)となっている。偶数側タップであるタップ(2)に対応する偶数側の出力接点41(2)は閉(オン)となっており、他の出力接点41開(オフ)となっている。
【0030】
奇数側カムスイッチ61及び偶数側カムスイッチ62を含むカムスイッチ6は、負荷時タップ切換器2の外部にて配設され、当該奇数側カムスイッチ61と偶数側カムスイッチ62とが独立して備えられているものであってもよい。その上で、これら奇数側カムスイッチ61と偶数側カムスイッチ62は、上述のとおりタップ切り換えが行われる際、開閉状態を遷移することにより、出力接点41(PLC出力接点)の製品寿命を例えば従来のタップ位置信号器に相当するものとし、当該製品寿命を担保することができる。
【0031】
図4は、制御装置4(PLC)の処理手順の一例を示すフローチャートである。例えば、PLCにて構成される制御装置4は、CPU又はMPU等の演算素子、RAM又はROM等の記憶素子、及び切換駆動部5又は表示器31に接続される信号線が配設される入出力I/Fを含む。制御装置4は、制御盤3に設けられた電源スイッチ等に対する操作に応じて起動し、切換駆動部5及び負荷時タップ切換器2に対する制御処理を開始する。制御装置4は、負荷時タップ切換器2における現時点のタップ位置を導出するにあたり、以下の処理を行う。
【0032】
制御装置4(PLC)は、切換駆動部5に設けられた位置センサ51からの位置情報を取得する(S101)。ステッピングモータ又はサーボモータ等にて構成されている切換駆動部5は、例えば当該ステッピングモータ又はサーボモータに内蔵されている位置センサ51が検出した位置情報を制御装置4に出力する。制御装置4は、信号線等を介して通信可能接続されている切換駆動部5から、位置情報を取得する。
【0033】
制御装置4(PLC)は、取得した位置情報に基づき、負荷時タップ切換器2におけるタップ位置を示すタップ位置信号を生成する(S102)。制御装置4は、切換駆動部5からの位置情報を、例えば切換駆動部5を構成するステッピングモータ又はサーボモータのモータ特性に基づき変換することにより、タップ位置信号を生成する。
【0034】
制御装置4(PLC)は、生成したタップ位置信号を制御盤3に設けられた表示器31に出力する(S103)。制御装置4は、信号線等を介して通信可能接続されている表示器31(制御盤表示器)に対し、生成したタップ位置信号を出力する。これにより、表示器31(制御盤表示器)にて、当該タップ位置信号に対応した現時点におけるタップ位置が表示又は報知される。
【0035】
今回開示された実施形態は全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【0036】
特許請求の範囲に記載されている複数の請求項に関して、引用形式に関わらず、相互に組み合わせることが可能である。特許請求の範囲では、複数の請求項に従属する多項従属請求項が記載されている。特許請求の範囲では、多項従属請求項に従属する多項従属請求項は記載されていないが、多項従属請求項に従属する多項従属請求項を記載してもよい。
【符号の説明】
【0037】
1 負荷時タップ切換装置
2 負荷時タップ切換器
21 タップ選択器
22 切換開閉器
3 制御盤
31 表示器(制御盤表示器)
4 制御装置(PLC)
41 出力接点(PLC出力接点)
5 切換駆動部(ステッピングモータ又はサーボモータ)
51 位置センサ
6 カムスイッチ
61 奇数側カムスイッチ
62 偶数側カムスイッチ
【要約】
【課題】負荷時タップ切換器の切換動作を行う切換駆動部に設けられた位置センサからの位置情報に基づき、タップ位置信号を効率的に出力することができる負荷時タップ切換装置を提供する。
【解決手段】負荷時タップ切換装置は、負荷時タップ切換器と、前記負荷時タップ切換器のタップ切換を制御する制御装置を備える制御盤と、前記制御盤からの制御信号に応じて、前記負荷時タップ切換器の切換動作を行う切換駆動部とを備え、前記制御装置は、前記切換駆動部に設けられた位置センサからの位置情報を取得し、取得した位置情報に基づき、前記負荷時タップ切換器におけるタップ位置を示すタップ位置信号を生成し、生成したタップ位置信号を前記制御盤に設けられた表示器に出力する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4