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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-16
(45)【発行日】2024-07-24
(54)【発明の名称】プログラム、方法、および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240717BHJP
   G06Q 30/0217 20230101ALI20240717BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/0217
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2023196804
(22)【出願日】2023-11-20
【審査請求日】2023-12-06
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517201127
【氏名又は名称】playground株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 圭史
【審査官】渡邉 加寿磨
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-175385(JP,A)
【文献】特開2001-155203(JP,A)
【文献】特開2003-233694(JP,A)
【文献】特開2002-150088(JP,A)
【文献】特開2018-67078(JP,A)
【文献】特開2018-51219(JP,A)
【文献】特表2022-532891(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを動作させるためのプログラムであって、前記プログラムは、前記コンピュータのプロセッサに、
会場のサイズのため参加者数の上限があるイベントに参加するためのチケットの購入ではなく、イベントの出演者に関連してユーザがとったユーザ行動に対応するNFT(Non-Fungible Token)について、ユーザの保有状況に関する情報と、前記NFTに関連付けられたポイントに関する情報とを取得するステップと、
前記ユーザが保有する前記NFTに関連付けられたポイントの値に基づいて、前記ユーザについて第1のパラメータを出力するステップと、
前記第1のパラメータに基づいて、前記ユーザに、前記出演者に関するイベントへの参加機会を増加させるための特典を付与するステップと、
を実行させるプログラム。
【請求項2】
前記イベントは、参加のためには事前に申し込みを行う必要があり、前記申し込みの数が前記参加者数の上限を超えた場合、抽選により参加者が決定されるものであり、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記第1のパラメータに応じて、前記抽選の当選確率を変化させるステップを実行させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記イベントは、前記第1のパラメータに応じて参加の申込可否が決定されるものであり、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記第1のパラメータに基づいて、前記イベントに申込可能なユーザを特定するステップを実行させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記イベントに申込可能なユーザに、前記イベントに申込可能であることを通知するステップを実行する、請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記イベントは、
参加のためには事前に申し込みを行う必要があり、前記申し込みの数が前記参加者数の上限を超えた場合、抽選により参加者が決定されるものであり、かつ、
前記第1のパラメータに応じて参加の申込可否が決定されないイベントより、前記抽選の当選確率が高いものである、請求項3に記載のプログラム。
【請求項6】
前記NFTには、前記特典の付与の対象となるイベントごとにそれぞれ異なるポイントが関連付けられ
第1のパラメータを出力するステップにおいて、前記特典の付与の対象となるイベントごとに前記第1のパラメータを出力する、請求項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記第1のパラメータを出力するステップにおいて、
前記ユーザが、前記イベントの出演者に関する所定のイベントに参加した履歴に基づいて、前記第1のパラメータを出力する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項8】
前記第1のパラメータを出力するステップにおいて、
前記ユーザが、前記イベントの出演者に関する所定の物品を購入した履歴に基づいて、前記第1のパラメータを出力する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項9】
前記第1のパラメータを出力するステップにおいて、
前記ユーザがソーシャル・ネットワーキング・サービスにおいて前記イベントの出演者に関する投稿を行った履歴に基づいて、前記第1のパラメータを出力する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項10】
前記第1のパラメータを出力するステップにおいて、
前記ユーザが前記出演者に関する所定のコンテンツを他の言語に翻訳した履歴に基づいて、前記第1のパラメータを出力する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項11】
前記第1のパラメータを出力するステップにおいて、
前記ユーザの、前記出演者に関する所定の会員サービスへの在籍期間に基づいて前記第1のパラメータを出力する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項12】
前記第1のパラメータを出力するステップにおいて、
特定の時期における、前記出演者に関する所定の会員サービスへの前記ユーザの在籍有無に基づいて前記第1のパラメータを出力する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項13】
プロセッサを備えるコンピュータによって実行される方法であって、前記プロセッサが、
会場のサイズのため参加者数の上限があるイベントに参加するためのチケットの購入ではなく、イベントの出演者に関連してユーザがとったユーザ行動に対応するNFT(Non-Fungible Token)について、ユーザの保有状況に関する情報と、前記NFTに関連付けられたポイントに関する情報とを取得するステップと、
前記ユーザが保有する前記NFTに関連付けられたポイントの値に基づいて、前記ユーザについて第1のパラメータを出力するステップと、
前記第1のパラメータに基づいて、前記ユーザに、前記出演者に関するイベントへの参加機会を増加させるための特典を付与するステップと、
を実行する方法。
【請求項14】
制御部を備える情報処理装置であって、
前記制御部が、
会場のサイズのため参加者数の上限があるイベントに参加するためのチケットの購入ではなく、イベントの出演者に関連してユーザがとったユーザ行動に対応するNFT(Non-Fungible Token)について、ユーザの保有状況に関する情報と、前記NFTに関連付けられたポイントに関する情報とを取得するステップと、
前記ユーザが保有する前記NFTに関連付けられたポイントの値に基づいて、前記ユーザについて第1のパラメータを出力するステップと、
前記第1のパラメータに基づいて、前記ユーザに、前記出演者に関するイベントへの参加機会を増加させるための特典を付与するステップと、
を実行する情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、方法、および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
イベントに出演する出演者とファンとの関係を向上させるための技術がある。
【0003】
例えば、特許文献1には、視聴ユーザが配信ユーザに関してプロモーション操作を行うと、プロモーション操作に応じた行動量に対応するポイントを付与し、メモリに記憶された獲得ポイントに付与されたポイントを加算し、加算後の獲得ポイントに応じた第1の報酬を視聴ユーザに付与する技術について記載されている。これにより、配信ユーザの動画を視聴ユーザが視聴する意欲を向上させられる、とされている。
【0004】
特許文献1では、出演者である配信ユーザが、配信サイトにおいて、ファンである視聴ユーザに対して動画を配信する。このような配信サイトでの動画配信イベントは、参加者数の制限がない。
【0005】
一方で、会場のサイズのために参加者数の上限があるイベントでは、イベント参加の申込人数が参加可能人数の上限を超えた場合は抽選を行い、当選者に参加チケットを販売する。人気のあるイベントはチケットの希少性が高くなるため、チケットを他のユーザに高額で転売できてしまう場合がある。そのため、特にファンではないにも関わらず、転売を目的として抽選の申込を行うユーザが増加している。そうすると、本当にイベントに参加したいファンへチケットが行き渡らず、イベントに参加して出演者とファンとの関係を向上させる機会が失われてしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2023-075408号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以上の理由から、参加者数に制限があるイベントにおいて、出演者とファンとの関係をより一層向上させる技術が必要とされている。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑み、参加者数に制限があるイベントにおいて、出演者とファンとの関係をより一層向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
コンピュータを動作させるためのプログラムであって、コンピュータのプロセッサに、会場のサイズのため参加者数の上限があるイベントに参加するためのチケットの購入履歴ではなく、イベントの出演者に関連してユーザがとったユーザ行動に関する情報を取得するステップと、ユーザ行動に関する情報に基づいて、ユーザについて第1のパラメータを出力するステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、参加人数に制限があるイベントにおいて、出演者とファンとの関係をより一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】システム1の全体構成の例を示すブロック図である。
図2】端末装置10の構成例を表すブロック図である。
図3】サーバ20の機能的な構成の例を示す図である。
図4】分散型台帳システム90の構成を示す図である。
図5】ユーザテーブル202aのデータ構造を示す図である。
図6】出演者テーブル202bのデータ構造を示す図である。
図7】イベントテーブル202cのデータ構造を示す図である。
図8】チケットテーブル202dのデータ構造を示す図である。
図9】申込履歴テーブル202eのデータ構造を示す図である。
図10】NFT種別テーブル202fのデータ構造を示す図である。
図11】NFT管理テーブル202gのデータ構造を示す図である。
図12】ポイント条件テーブル202hのデータ構造を示す図である。
図13】分散型台帳システム90においてNFTに関連付けられる情報の例を示す図である。
図14】所定のユーザ行動を行ったユーザに対して、ユーザ行動に対応するNFTを付与する際の、サーバ20および分散型台帳システム50の動作の例を示すフローチャートである。
図15】ユーザが保有するNFTに基づいて第1のパラメータを算出し、第1のパラメータに応じて、抽選イベントへの当選率を変化させつつ抽選を行う際の、サーバ20および分散型台帳システム90の動作の例を示すフローチャートである。
図16】申込リストの例を示す図である。
図17】ユーザが保有するNFTに基づいて第1のパラメータを算出し、第1のパラメータに応じて、特別イベントへの参加の申込可否を決定し、特別イベントへ申込可能なユーザに特別イベントの情報を通知する際の、サーバ20および分散型台帳システム90の動作の例を示すフローチャートである。
図18】案内リストの例を示す図である。
図19】特定の1または複数の種別のNFTを保有すること自体が申込条件として設定されている場合の、特別イベント案内処理におけるサーバ20および分散型台帳システム90の動作の例を示すフローチャートである。
図20】端末装置10に表示される、ユーザが保有するNFTに関連付けられた情報を示す画面の例を表す模式図である。
図21】端末装置10に表示されるイベントの情報を示す画面の例を表す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0013】
<概略>
本実施形態に係るシステムは、出演者に関連してユーザがとった行動(特に、出演者のファンとしてユーザが取った行動)に関する情報を取得し、その情報に応じて、ユーザについて第1のパラメータを出力する。システムは、第1のパラメータに応じてユーザに特典を付与する。特典は、例えば、出演者が出演するイベントへのユーザの参加機会を増加させるための特典である。これにより、出演者のファンであるユーザが出演者に関連して取った行動に応じて、イベント出演者とユーザとの関係を向上させることができる。
【0014】
本実施形態において、イベントとは、イベントの出演者と、出演者を支持するファンとが存在するイベントである。本実施形態におけるイベントは、例えば以下のイベントを含む。本実施形態において、イベントは、会場のサイズのため参加者数の上限があるイベントであってもよく、現実の会場で開催されるイベントであってもよい。
・コンサート、ライブなどの音楽イベント
・球技、水泳、格闘技などのスポーツイベント(プロリーグ、アマチュア競技会を含む)
・ゲーム大会
・舞台演劇、漫才、落語、その他の芸能を含む演芸イベント
【0015】
本実施形態において、出演者とは、所定のイベントにおいて演芸、演技、またはパフォーマンスを行う者、スポーツイベント、ゲーム大会に出場する選手を含む。
【0016】
本実施形態において、第1のパラメータとは、出演者とユーザとの関係に関する数値である。本実施形態に係るシステムは、ユーザが出演者に関連してとった行動(ユーザ行動)の実績を、第1のパラメータとして可視化する。ユーザ行動は、出演者のファンとしてユーザが取った行動を含む。
【0017】
本実施形態において、ユーザは、出演者のファンであるユーザ、および出演者のファンではないユーザを含む。
【0018】
<1 システム全体の構成図>
図1は、システム1の全体構成の例を示すブロック図である。図1に示すシステム1は、例えば、端末装置10と、サーバ20と、分散型台帳システム90とを含む。端末装置10、サーバ20、および分散型台帳システム90は、例えば、ネットワーク80を介して通信接続する。
【0019】
本実施形態において、システム1に含まれる端末装置10は、複数台であってもよい。
【0020】
本実施形態において、複数の装置の集合体を1つのサーバとしてもよい。1つ又は複数のハードウェアに対して本実施形態に係るサーバ20を実現することに要する複数の機能の配分の仕方は、各ハードウェアの処理能力及び/又はサーバ20に求められる仕様等に鑑みて適宜決定することができる。
【0021】
図1に示す端末装置10は、ユーザが操作する情報処理装置である。端末装置10は、例えば、スマートフォン、タブレット等の携帯端末により実現される。端末装置10は、据え置き型のPC(Personal Computer)またはラップトップPCであってもよい。端末装置10は、HMD(Head Mount Display)、腕時計型端末等のウェアラブル端末であってもよい。
【0022】
端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、ストレージ16と、プロセッサ19とを備える。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための装置(例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等)である。出力装置14は、ユーザに対して情報を提示するための装置(ディスプレイ、スピーカー等)である。
【0023】
図1に示すサーバ20は、端末装置10からの接続を受け付け、端末装置10から要求される処理を実行する情報処理装置である。サーバ20は、例えば、ネットワーク80に接続されたコンピュータにより実現される情報処理装置である。図1に示すように、サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対して情報を出力するための出力装置とのインタフェースとして機能する。
【0024】
分散型台帳システム90は、分散型台帳を管理する。一例として、分散型台帳システム90は、暗号資産またはトークン(NFT(Non-Fungible Token)を含み得る)の移転に関する取引の履歴を管理する。特に分散型台帳システム90は、所定のスマートコントラクトを用いて実現される分散型アプリケーションにより、NFTに関連付けてデジタルコンテンツを管理する。例えば、端末装置10からの要求に応じて当該スマートコントラクトが実行される。デジタルコンテンツの管理には、以下の少なくとも1つが含まれ得る。
・デジタルコンテンツに関連付けたNFTの発行
・デジタルコンテンツの発行者(本開示に係るサービス運営者、イベント運営者、出演者等)のウォレットから他のウォレットへのNFTの移転
・他のウォレットから発行者のウォレットへのNFTの移転
【0025】
分散型台帳は、例えばブロックチェーンである。分散型台帳システム90は、相互に接続された複数のコンピュータ(端末装置10を含み得る)を含む。
【0026】
<1.1 端末装置の構成>
図2は、図1に示す端末装置10の構成例を表すブロック図である。図2に示すように、端末装置10は、通信部120と、入力装置13と、出力装置14と、音声処理部17と、マイク171と、スピーカー172と、カメラ160と、位置情報センサ150と、記憶部180と、制御部190とを備える。端末装置10に含まれる各ブロックは、例えば、バス等により電気的に接続される。
【0027】
通信部120は、端末装置10が他の装置と通信するための変復調処理等の処理を行う。通信部120は、制御部190で生成された信号に送信処理を施し、外部(例えば、サーバ20)へ送信する。通信部120は、外部から受信した信号に受信処理を施し、制御部190へ出力する。
【0028】
入力装置13は、端末装置10を操作するユーザが指示、又は情報を入力するための装置である。入力装置13は、例えば、操作面へ触れることで指示が入力されるタッチ・センシティブ・デバイス131により実現される。端末装置10がPC等である場合、入力装置13は、キーボードおよびマウス等により実現されてもよい。入力装置13は、ユーザから入力される指示を電気信号へ変換し、電気信号を制御部190へ出力する。なお、入力装置13には、例えば、外部の入力機器から入力される電気信号を受け付ける受信ポートが含まれてもよい。
【0029】
出力装置14は、端末装置10を操作するユーザへ情報を提示するための装置である。出力装置14は、例えば、ディスプレイ141等により実現される。ディスプレイ141は、制御部190の制御に応じたデータを表示する。ディスプレイ141は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、又は有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現される。
【0030】
音声処理部17は、例えば、音声信号のデジタル-アナログ変換処理を行う。音声処理部17は、マイク171から与えられる信号をデジタル信号に変換して、変換後の信号を制御部190へ与える。また、音声処理部17は、音声信号をスピーカー172へ与える。音声処理部17は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク171は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部17へ与える。スピーカー172は、音声処理部17から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0031】
カメラ160は、受光素子により光を受光し、撮影信号として出力するためのデバイスである。
【0032】
位置情報センサ150は、端末装置10の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個または4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載される端末装置10の現在位置を検出する。位置情報センサ150は、端末装置10が接続する無線基地局の位置から、端末装置10の現在の位置を検出してもよい。
【0033】
記憶部180は、例えば、メモリ15、及びストレージ16等により実現され、端末装置10が使用するデータ、及びプログラムを記憶する。記憶部180は、例えば、ユーザ情報181、チケット情報182を記憶する。
【0034】
ユーザ情報181は、例えば、端末装置10を使用するユーザについての情報を含む。ユーザについての情報には、例えば、ユーザIDを含む。ユーザ情報181は、メールアドレス、ウォレットアドレス等を含んでもよい。
【0035】
チケット情報182は、例えば、端末装置10へダウンロードされた電子チケットの情報である。チケット情報182は、例えば、チケットのチケットIDを含む。チケット情報182は、チケットの所有ユーザのユーザID、チケットに係るイベントのイベントIDを含んでもよい。
【0036】
制御部190は、プロセッサ19が記憶部180に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部190は、端末装置10の動作を制御する。制御部190は、プログラムに従って動作することにより、操作受付部191と、送受信部192と、提示制御部194としての機能を発揮する。
【0037】
操作受付部191は、入力装置13から入力される指示、又は情報を受け付けるための処理を行う。具体的には、例えば、操作受付部191は、タッチ・センシティブ・デバイス131等から入力される指示、又は情報を受け付ける。
【0038】
また、操作受付部191は、マイク171から入力される音声指示を受け付ける。具体的には、例えば、操作受付部191は、マイク171から入力され、音声処理部17でデジタル信号に変換された音声信号を受信する。操作受付部191は、例えば、受信した音声信号を分析して所定の名詞を抽出することで、ユーザからの指示を取得する。
【0039】
送受信部192は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。具体的には、例えば、送受信部192は、ユーザから入力された情報、又はユーザから指示をサーバ20へ送信する。また、送受信部192は、サーバ20から提供される情報を受信する。
【0040】
提示制御部194は、所定の情報をユーザに対して提示するため、出力装置14を制御する。具体的には、例えば、提示制御部194は、ユーザに係るユーザ行動に関する情報をディスプレイ141に表示させる。また、提示制御部194は、所定のイベントに関する情報をディスプレイ141に表示させる。また、提示制御部194は、ユーザ行動に関連付けられたデジタルコンテンツに関する情報を、ディスプレイ141に表示させる。
【0041】
<1.2 サーバの機能的な構成>
図3は、サーバ20の機能的な構成の例を示す図である。図5に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0042】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0043】
記憶部202は、例えば、ユーザテーブル202a、出演者テーブル202b、イベントテーブル202c、チケットテーブル202d、申込履歴テーブル202e、NFT種別テーブル202f、NFT管理テーブル202g、ポイント条件テーブル202h、等を有する。記憶部202で記憶されるテーブルは、これらに限定されない。例えば、記憶部202は、ユーザ行動の履歴を蓄積するためのテーブルを記憶してもよい。
【0044】
ユーザテーブル202aは、ユーザに関する情報を記憶するテーブルである。詳細は後述する。
【0045】
出演者テーブル202bは、出演者に関する情報を記憶するテーブルである。詳細は後述する。
【0046】
イベントテーブル202cは、イベントに関する情報を記憶するテーブルである。詳細は後述する。
【0047】
チケットテーブル202dは、イベントの参加チケットに関する情報を記憶するテーブルである。詳細は後述する。
【0048】
申込履歴テーブル202eは、イベントへの参加申込履歴に関する情報を記憶するテーブルである。詳細は後述する。
【0049】
NFT種別テーブル202fは、NFTの種別に関する情報を記憶するテーブルである。本実施形態では、特定のユーザ行動を行ったユーザに対して、所定のデジタルコンテンツが関連付けられたNFTを付与する。例えば、特定のイベントへ来場したユーザに対して、当該イベントへ来場したことを証明するためのNFTを付与する。この場合、NFTに関連付けられたシリアルナンバーにより、ユーザに付与されたNFTがそれぞれ区別される。このように、シリアルナンバーにより互いが区別されるNFTを、同一種別のNFTと定義する。なお、同一種別のNFTに関連付けられる情報において、シリアルナンバー以外の情報がNFTごとに異なっていてもよい。
【0050】
なお、本実施形態では、NFT種別テーブル202fとして、出演者ごとに異なるテーブルを作成することにより、出演者ごとにNFT種別が管理される。具体的には、出演者Aに対してはNFT種別テーブル202f-A、出演者Bに対してはNFT種別テーブル202f-Bが、それぞれ作成される。例えば、出演者Aに関して新たな種別のNFTを定義する場合、NFT種別テーブル202f-Aに新たなレコードが追加される。
【0051】
NFT管理テーブル202gは、NFTに関する情報を記憶するテーブルである。詳細は後述する。本実施形態では、NFT管理テーブル202gとして、NFT種別ごとに異なるテーブルを作成することにより、NFT種別ごとにNFTに関する情報が管理される。具体的には、NFT種別ID「C001」のNFTについてはNFT管理テーブル202g-C001が、NFT種別ID「C002」のNFTについてはNFT管理テーブル202g-C002が、それぞれ作成される。
【0052】
ポイント条件テーブル202hは、第1のパラメータを算出する際に、所定のNFT種別に対して与えられるポイントの条件に関する情報を記憶するテーブルである。詳細は後述する。なお、本実施形態では、ポイント条件テーブル202hとして、開催されるイベントごとに異なるテーブルが作成される。例えば、イベントAに対してはポイント条件テーブル202h-A、イベントBに対してはポイント条件テーブル202h-Bが、それぞれ作成される。
【0053】
制御部203は、プロセッサ29が記憶部202に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部203は、プログラムに従って動作することにより、受信制御モジュール2031、送信制御モジュール2032、イベント管理モジュール2033、チケット管理モジュール2034、行動情報取得モジュール2035、パラメータ算出モジュール2036、抽選モジュール2037、提示制御モジュール2038として示す機能を発揮する。
【0054】
受信制御モジュール2031は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0055】
送信制御モジュール2032は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0056】
イベント管理モジュール2033は、本開示のサービスに係るイベントの情報を管理する。具体的には、イベント管理モジュール2033は、サーバ20に送信された、各イベントの情報の登録を受け付けて、イベントテーブル202cを更新する。
【0057】
チケット管理モジュール2034は、イベントへ参加するためのチケットの情報を管理する。具体的には、チケット管理モジュール2034は、イベントへの申込に関する情報、チケットの抽選結果に関する情報、チケットの購入に関する情報、チケットの譲渡に関する情報等の登録を受け付けて、チケットテーブル202dを更新する。
【0058】
行動情報取得モジュール2035は、イベントの出演者に関連してユーザがとったユーザ行動に関する情報を取得する。特に、行動情報取得モジュール2035は、イベントの出演者のファンとしてユーザがとったユーザ行動に関する情報を取得する。具体的には、ユーザ行動に関する情報は、ユーザ行動をとったユーザを特定するための情報、および、ユーザ行動に係るNFTの種別を特定するための情報を含む。ユーザ行動に関する情報は、例えば、ユーザ行動の識別情報、ユーザ行動に係るユーザのユーザID、ユーザ行動に係るNFT種別ID(当該ユーザ行動をとったユーザに対して付与されるNFTのNFT種別ID)を含む。なお、行動情報取得モジュール2035は、会場のサイズのため参加者数の上限があるイベントに参加するためのチケットの購入履歴に関する情報を、ユーザ行動に関する情報として取得しないこととしてもよい。
【0059】
行動情報取得モジュール2035は、例えば以下に示すユーザ行動に関する情報を取得してもよい。これにより、以下に示すユーザ行動をとったユーザに対してNFTを付与することが可能となり、ユーザ行動の実績を代替不可能な資産として取り扱うことができるようになる。さらに、詳細は後述するが、制御部203は、ユーザに対して付与したNFTに基づいて第1のパラメータを算出する。したがって、制御部203は、以下に示すユーザ行動に関する情報を取得し、取得した情報に基づいて、第1のパラメータを算出することができる。
【0060】
なお、行動情報取得モジュール2035は、本開示に示すユーザ行動のうち、所定の1または複数の種別のユーザ行動について、ユーザ行動に関する情報を取得してもよい。また、行動情報取得モジュール2035は、本開示に示すユーザ行動の種別のうち、所定の1または複数の種別のユーザ行動について、ユーザ行動に関する情報を取得しないこととしてもよい。情報の取得の対象となるユーザ行動の種別は、イベントの運営者、出演者等により異なっていてもよい。
【0061】
また、制御部203は、行動情報取得モジュール2035により情報が取得されたユーザ行動のうち、所定の1または複数の種別のユーザ行動について、NFTの付与の対象および/または第1のパラメータの算出の対象としてもよい。また、制御部203は、行動情報取得モジュール2035により情報が取得されたユーザ行動のうち、所定の1または複数の種別のユーザ行動について、NFTの付与の対象および/または第1のパラメータの算出の対象としないこととしてもよい。NFTの付与の対象および/または第1のパラメータの算出の対象となるユーザ行動の種別は、イベントの運営者、出演者等により異なっていてもよい。
【0062】
(1)イベントへの参加申込
行動情報取得モジュール2035は、出演者に関する所定のイベントへの参加申込に関する情報を取得してもよい。例えば、イベントへ申し込むユーザが操作する端末装置10から、イベントへの参加申込に関する情報がサーバ20へ送信された場合、行動情報取得モジュール2035は、参加申込に係るイベントのイベントIDと、参加申込に係るユーザのユーザIDとを含む情報を取得する。
【0063】
また、行動情報取得モジュール2035は、イベントへの参加申込に関する情報として、以下に関する行動を行ったことに関する情報を取得してもよい。
・イベントに参加するための抽選への申し込みを行ったこと
・同一のイベントの抽選へ申し込んだ回数。この情報を取得することにより、同一のイベントへ複数回申し込んだユーザは、出演者の熱心なファンであることが推定できる。
・抽選に当選したか否か。この情報を取得することにより、抽選への当落に応じて異なる処理を行うことができる。例えば、落選したユーザに対するポイントを増加させることで、次回のイベントへの参加機会を増加させることができる。
・抽選に当選したユーザが、実際にチケットを入手したか否か。この情報を取得することにより、抽選に当選したユーザが、支払い手続き等を失念することなく行い、実際にチケットを入手したか否かを判別することができる。
・参加申込を行ったユーザが、入手したチケットを適切な手段で他社に譲渡したこと。この情報を取得することにより、ユーザがチケットの譲渡に関して適切な行動を取っていることを、ユーザ行動として評価することができる。例えば、ユーザが、イベントを運営する団体により公式に実施されるチケット譲渡サービスを介してチケットを譲渡した場合、行動情報取得モジュール2035は、譲渡されたチケットに関連付けられたユーザIDから、チケットの譲渡者を特定する。そして、行動情報取得モジュール2035は、当該譲渡者が適切な手段でチケットを譲渡したことを示す情報を取得する。
【0064】
(2)イベントへの参加
行動情報取得モジュール2035は、出演者に関する所定のイベントに参加したことに関する情報を取得してもよい。行動情報取得モジュール2035は、出演者に関するイベントへ参加したことに関する情報として、以下のユーザ行動に関する情報を取得してもよい。
【0065】
・イベント会場への入場
ユーザがイベント会場へ入場する際、例えば、イベントへ参加するユーザの端末装置10は、ディスプレイ141に入場チケットの画像(電子チケット)を表示する。イベントのスタッフは、端末装置10を操作することによって当該電子チケットを使用済みとする。端末装置10は、サーバ20へ、当該電子チケットが使用済みとなったこと、つまりユーザがイベント会場に入場したことを示す情報を送信する。当該情報には、例えば、入場するユーザのユーザID、開催されるイベントのイベントID、使用済みとなったチケットのチケットID、入場日時(例えば、チケットが使用済みとされた日時)が含まれる。
【0066】
この際、上記のように、入場日時を取得することで、イベントの主催者が指定した規則に従ってユーザが入場したか否かを判定することができる。
【0067】
また、例えば、ユーザが退場する際に、イベントのスタッフが端末装置10を操作することにより、ユーザの退場日時を示す情報がサーバ20へ送信されてもよい。行動情報取得モジュール2035は、当該退場日時を示す情報を取得してもよい。これにより、例えば規制退場など、イベントの主催者が指定した規則に従ってユーザが退場したか否かを判定することができる。
【0068】
・イベント会場におけるグッズの購入
例えば、ユーザがイベント会場内において所定のグッズを購入する際、当該グッズには、会場において開催されているイベントのイベントIDが格納されたコードが付属している。端末装置10は、ユーザからの操作に応じて当該コードを読み取ると、ユーザのユーザID、コードに格納されたイベントID、ユーザが購入した各グッズの情報、グッズの購入日時を示す情報等を、サーバ20へ送信する。行動情報取得モジュール2035は、これらの情報を、すなわちユーザが実際にイベント会場に来場した履歴として取得する。
【0069】
(3)出演者に関する物品の購入
行動情報取得モジュール2035は、ユーザ行動に関する情報として、出演者に関する物品を購入した履歴に関する情報を取得してもよい。出演者に関する物品は、例えば以下の物品を含む。
・出演者が出演するコンテンツを記録した媒体(CD、DVD等)
・出演者に関するグッズ(例えば、衣服、タオル、ペンライト、アクセサリー、ステッカー等)。グッズは、出演者が出演するイベントに関連付けられたグッズであってもよい。
【0070】
例えば、上記の物品には、物品の識別情報およびNFT種別IDが格納されたコードを印刷した印刷物が付属していてもよい。ユーザは、物品を購入した後、当該物品に付属した印刷物に印刷されたコードを、端末装置10のカメラにより読み取る。これにより、端末装置10はサーバ20にアクセスし、当該物品を購入したことを示す情報を送信する。当該情報には、ユーザのユーザID、コードに格納された物品の識別情報、NFT種別IDが含まれる。行動情報取得モジュール2035は、端末装置10から送信された情報を取得する。
【0071】
(4)出演者に関する情報発信
行動情報取得モジュール2035は、出演者に関する情報発信を行った履歴に関する情報を取得してもよい。行動情報取得モジュール2035は、出演者に関する情報発信を行ったことに関する情報として、以下のユーザ行動に関する情報を取得してもよい。
【0072】
・所定のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)における出演者に関する投稿
例えば、ユーザは、予め、端末装置10を操作して、SNSにおけるユーザID(以下、SNSユーザID)と、本開示のサービスのユーザID(ユーザテーブル202aに記憶されるユーザID)とを、サーバ20を介して関連付ける。
【0073】
サーバ20は、所定のタイミングでSNSを運営するサーバへアクセスし、所定の検索条件に基づいて、出演者に関するSNSの投稿履歴および投稿したユーザのSNSユーザIDを取得する。所定の検索条件とは、例えば、出演者に関連した特定の単語のタグが付与されている、出演者に関する単語が含まれている、等である。また、検索条件と、当該検索条件に係る投稿に応じて付与されるNFTのNFT種別IDとは、予め関連付けられている。これにより、当該検索条件に該当する投稿をユーザ行動として評価し、対象のユーザに、当該検索条件に関連付けられたNFT種別IDに係るNFTを付与することが可能となる。
【0074】
・出演者に関するコンテンツの作成
サーバ20は、予め、ユーザがコンテンツを投稿するための所定のプラットフォームにおけるユーザIDと、本開示のサービスのユーザIDと関連付けておく。
【0075】
例えば、ユーザは、出演者に関するコンテンツを作成し、端末装置10等を操作してインターネット上の所定のプラットフォームに投稿する。サーバ20は、所定のタイミングでプラットフォームを運営するサーバへアクセスし、所定の検索条件に基づいて投稿を取得する。所定の検索条件とは、例えば、出演者に関連した特定の単語のタグが付与されている、出演者に関する単語が含まれている、等である。また、検索条件と、当該検索条件に係る投稿に応じて付与されるNFTのNFT種別IDとは、予め関連付けられている。これにより、所定の検索条件に該当する投稿をユーザ行動として評価し、対象のユーザにNFTを付与することができる。
【0076】
ユーザが作成する出演者に関するコンテンツの例を、コンテンツの種類ごとに示す。なお、コンテンツの例は以下に示すものに限られない。
・文章コンテンツ:出演者に関する情報をまとめた文章等
・動画コンテンツ:出演者を紹介する動画、出演者に関する他の動画を再編集した動画等
・静止画コンテンツ:イラスト、写真等
・音声コンテンツ:出演者を紹介するラジオコンテンツ等
・音楽コンテンツ:出演者に関する楽曲を編集した楽曲等
・上記のコンテンツの少なくともいずれかの内容を他の言語に翻訳したコンテンツ
【0077】
また、コンテンツが投稿される所定のプラットフォームは、例えば以下のプラットフォームを含む。
・出演者または出演者に関係する者が公式に運営するウェブサイト
・出演者に関係しない者が非公式に運営するウェブサイト
・SNS
【0078】
なお、ユーザは、出演者に関するコンテンツを作成し、現実の所定のプラットフォームにて販売(例えば、即売会における雑誌等の販売)、掲示(例えば、駅等の所定の施設における広告の掲示)等する場合がある。この場合、例えば、ユーザは、所定の申請用のwebページを介して、コンテンツの販売、掲示等を行う旨の情報をサーバ20へ送信する。行動情報取得モジュール2035は、当該情報に基づいて、ユーザが、当該出演者に関するコンテンツを作成して現実の場所にて販売、掲示等を行うことに関する情報を、当該webページに関連付けられたNFT種別IDと関連付けて取得する。
【0079】
(5)出演者の存在を周知させるための行動
行動情報取得モジュール2035は、ユーザ行動に関する情報として、出演者の存在を周知させるための行動に関する情報を取得してもよい。行動情報取得モジュール2035は、出演者の存在を周知させるための行動に関する情報として、以下のユーザ行動に関する情報を取得してもよい。
【0080】
・所定のメディア(ラジオ番組、テレビ番組等)における、出演者のコンテンツ(出演者が作成に関わった音楽コンテンツ、動画コンテンツ等)のリクエスト。リクエストに応じて出演者のコンテンツが再生されれば、出演者の存在が一般に周知される。
・音楽コンテンツ、動画コンテンツ等を提供する所定のストリーミングサービスにおける、出演者のコンテンツの再生。ユーザがストリーミングサービスにおいてコンテンツの再生を行うことで、ストリーミングサービスにおけるコンテンツの再生回数が増加すれば、当該サービスにおけるランキング等に入る機会が増加するため、出演者の存在が一般に周知される。
【0081】
例えば、ユーザは、予め、端末装置10を操作して、上記メディアまたはストリーミングサービスにおけるユーザIDと、本開示のサービスのユーザID(ユーザテーブル202aに記憶されるユーザID)とを、サーバ20を介して関連付ける。そして、ユーザは、上記メディアまたはストリーミングサービスにログインし、メディアへのリクエストの投稿、または、ストリーミングサービスにおける再生を行う。
【0082】
行動情報取得モジュール2035は、所定のタイミングで、上記メディアまたは上記ストリーミングサービスを運営するサーバへアクセスし、メディアへのリクエストの投稿、または、ストリーミングサービスにおける再生の履歴を取得する。行動情報取得モジュール2035は、取得した情報に含まれるメディアのタイトル、アーティスト名等から、ユーザに付与すべきNFT種別を特定する。
【0083】
なお、上述した「出演者に関する情報発信」は、出演者の存在を周知させるための行動に含まれうる。
【0084】
(6)出演者に関する会員制サービスに係る行動
行動情報取得モジュール2035は、ユーザ行動に関する情報として、出演者に関する会員制サービスに係る行動に関する情報を取得してもよい。出演者に関する会員制サービスに係る行動は、例えば、出演者に関する会員制サービスへの入会(新規入会および再入会を含む)、退会、および加入の継続に関する操作を含む。
【0085】
例えば、ユーザは、予め、端末装置10を操作して、会員制サービスにおけるユーザID(以下会員ID)と、本開示のサービスにおけるユーザIDとを、サーバ20を介して関連付ける。
【0086】
サーバ20は、所定のタイミングで会員制サービスを運営するサーバへアクセスし、会員IDに係るユーザの会員制サービスへの入会日(新規入会日、再入会日を区別してもよい)、退会日、および在籍期間の少なくともいずれかに関する情報を取得する。
【0087】
会員制サービスの入会日、退会日、在籍期間からは、ユーザが出演者のファンとして活動している期間を推定することができる。これにより、ユーザが新規のファンであるか、古参のファンであるかを推定することができる。したがって、ユーザのファン歴を区別して、ユーザ行動を評価できる。
【0088】
また、行動情報取得モジュール2035は、会員制サービスの入会日、退会日、在籍期間から、ユーザの、特定の時期における会員制サービスへの在籍有無を特定することができる。これにより、特定の時期にユーザがファンとして活動していたかを推定することができる。特定の時期は、出演者等が適宜決定することができ、例えば、出演者に関する所定の記念日(出演者の誕生日、結成記念日、活動開始日等)等である。または、特定の時期は、過去に行われた特定のイベントに関する期間(開催日、一連のイベントの開催期間中等)であってもよい。
【0089】
(7)その他、出演者とユーザとの関係を向上させるための行動
行動情報取得モジュール2035は、ユーザ行動に関する情報として、例えば以下の行動に関する情報を取得してもよい。
・出演者に関する社会的な支援活動に参加すること。例えば、出演者が開催、賛同、支持、または後援しているボランティア、慈善活動等に参加すること。
・イベント会場等において、出演者を支援する団体(例えば、スポンサー)が運営する催しに参加すること
【0090】
例えば、ユーザは、上記の活動等に参加する際、上記の活動の識別情報と、NFT種別IDが格納されたコードを、端末装置10のカメラにより読み取る。これにより、端末装置10は、上記の活動等にユーザが参加したことを示す情報を、ユーザIDと関連付けてサーバ20へ送信する。行動情報取得モジュール2035は、ユーザが上記の活動等に参加したことを示す情報を、ユーザに付与すべきNFTの種別IDとともに取得する。
【0091】
以上のように、行動情報取得モジュール2035は、上記に例示したユーザ行動に関する情報を取得する。これにより、制御部203は、ユーザが行ったユーザ行動に対応したNFTを付与することが可能となり、ユーザ行動の実績を代替不可能な資産として取り扱うことができるようになる。
【0092】
パラメータ算出モジュール2036は、ユーザのユーザ行動に関する情報に基づいて、第1のパラメータを算出する。具体的には、パラメータ算出モジュール2036は、ユーザが行ったユーザ行動に対して付与されたNFTの保有状況を取得し、各NFTについて定められたポイントを合計することで、第1のパラメータを算出する。各NFTに係るポイントは、ポイント条件テーブル202hにおいて、例えば第1のパラメータの算出対象となるイベントごとに定められる。
【0093】
抽選モジュール2037は、イベントへの申込に対して抽選を行い、イベントへの参加者を決定する。具体的には、抽選モジュール2037は、抽選に申し込んだユーザの第1のパラメータに応じて当選確率を変化させつつ抽選を行い、参加者を決定する。例えば、抽選モジュール2037は、抽選に申し込んだユーザの、抽選対象のイベントの出演者に係る第1のパラメータを取得する。抽選モジュール2037は、第1のパラメータに応じて、対応するユーザの当選確率を増加または減少させることにより、各ユーザの当選確率に重み付けを行う。抽選モジュール2037は、重み付けを行った当選確率に基づいて抽選を行い、当選者を決定する。これにより、ユーザ行動の実績に応じて抽選への当選確率が変化するため、ユーザ行動の実績がある熱心なファンであるほどイベントへの参加機会が向上し、ファンと出演者との関係を向上させることができる。
【0094】
提示制御モジュール2038は、記憶部202から抽出した情報を、ユーザに提示する。
【0095】
<1.3 分散型台帳システム90の構成>
図4は、分散型台帳システム90の構成を示す図である。図4に示すように、分散型台帳システム90は、複数のノードコンピュータ90A~90Eを備える。
【0096】
ノードコンピュータ90A~90Eは、ネットワーク(図1のネットワーク80を含み得る)を介して互いに接続される。本実施形態では、ネットワークは、公衆網、プライベートネットワーク、専用線、VPN(Virtual Private Network)、またはそれらの組み合わせを含み得る。ノードコンピュータ90A~90Eは、ネットワークと、例えば、有線または無線により接続されている。ノードコンピュータ90A~90Eは、ピア・ツー・ピア方式で互いに通信する。
【0097】
ノードコンピュータ90A~90Eは、例えばブロックチェーン技術を用いて分散型台帳を管理する。
具体的には、いずれかのノードコンピュータ90A~90Eは、記録すべき暗号資産またはトークンのトランザクションに関するデータを取得する。ノードコンピュータ90A~90Eは、取得したデータを含むブロックを作成し、ブロックチェーンに追加する。ノードコンピュータ90A~90Eは、追加したブロックの情報を他のノードコンピュータ90A~90Eへ送信する。他のノードコンピュータ90A~90Eは、受信したブロックの正しさを検証し、検証に成功すると、ブロックチェーンに当該ブロックを追加する。ノードコンピュータ90A~90Eは、例えば、連結されるブロックの数(承認数)に従ってブロックチェーンを確定する。これにより、分散型台帳システム90を構成する複数のノードコンピュータ90A~90Eに亘って、同一の分散型台帳が保存されることになる。なお、保存されるデータは、適宜に暗号化される。
【0098】
分散型台帳システム90の構成は、図4に示されるものに限定されない。例えば、分散型台帳システム90は、6台以上のノードコンピュータを備えていてもよいし、2~4台のノードコンピュータを備えていてもよい。また、分散型台帳システム90を構成するノードコンピュータの数は、時間とともに変動してもよい。
【0099】
ノードコンピュータ90A~90Eのハードウェア構成は、端末装置10と同一または類似であってよいので詳細な説明を省略する。一例として、ノードコンピュータ90A~90Eは、プロセッサ、記憶装置、入出力インタフェース、通信インタフェース、入力デバイス、出力デバイス、またはそれらの組み合わせを備える。
【0100】
<2 データ構造>
図5図12は、サーバ20が記憶するテーブルのデータ構造を示す図である。なお、図5図12は一例であり、記載されていないデータを除外するものではない。また、同一のテーブルに記載されるデータであっても、記憶部202において離れた記憶領域に記憶されていることもあり得る。
【0101】
図5は、ユーザテーブル202aのデータ構造を示す図である。ユーザテーブル202aは、項目「ユーザID」と、項目「ユーザ名」と、項目「メールアドレス」と、項目「ウォレットアドレス」と、項目「NFT種別ID」を含む。
【0102】
項目「ユーザID」は、ユーザを識別するユーザIDを記憶する項目である。
【0103】
項目「ユーザ名」は、ユーザの名称を記憶する項目である。ユーザ名は、ユーザの氏名、ニックネームなど、任意の文字列を設定してもよい。
【0104】
項目「メールアドレス」は、ユーザのメールアドレスを記憶する項目である。
【0105】
項目「ウォレットアドレス」は、ユーザのウォレットアドレスを記憶する項目である。ウォレットアドレスとは、ブロックチェーン上においてトークンの保有を管理するためのウォレットを一意に識別するためのアドレスである。
【0106】
項目「NFT種別ID」は、ユーザが保有するNFTのNFT種別IDを記憶する項目である。
【0107】
図6は、出演者テーブル202bのデータ構造を示す図である。出演者テーブル202bは、項目「出演者ID」と、項目「出演者名」と、を含む。
【0108】
項目「出演者ID」は、出演者を識別する出演者IDを記憶する項目である。出演者IDは、複数人のメンバーで構成されるグループ(例えば、音楽グループ、アイドルグループ、スポーツチーム等)の単位で付与されてもよいし、グループのメンバーそれぞれに対して異なる出演者IDが付与されてもよいし、これらの両方であってもよい。所定のグループに付与された出演者IDと、当該グループのメンバーに付与された出演者IDとは、互いに関連付けられていてもよい。
【0109】
項目「出演者名」は、出演者の名称を記憶する項目である。出演者名は、出演者の氏名、芸名、グループ名など、任意の文字列を設定してもよい。
【0110】
図7は、イベントテーブル202cのデータ構造を示す図である。イベントテーブル202cは、項目「イベントID」と、項目「イベント名称」と、項目「イベント種別」と、項目「出演者ID」と、項目「会場」と、項目「主催者ID」と、項目「開催日時」と、項目「申込条件」と、項目「NFT種別ID」と、を含む。
【0111】
項目「イベントID」は、イベントを識別するIDを記憶する項目である。
【0112】
項目「イベント名称」は、イベントの名称を記憶する項目である。
【0113】
項目「イベント種別」は、イベントの種別を記憶する項目である。具体的には、項目「イベント種別」は、「音楽ライブ」、「トークライブ」等、イベントの種別を示す情報を記憶する。項目「イベント種別」は、複数の種別を示す情報を記憶してもよい。
【0114】
項目「出演者ID」は、イベントIDに係るイベントに出演する出演者の出演者IDを記憶する項目である。項目「出演者ID」は、複数の出演者IDを記憶してもよい。
【0115】
項目「会場」は、イベントの会場を示す情報、例えば会場の名称を示す文字列を記憶する項目である。
【0116】
項目「主催者」は、イベントの主催者を識別する情報、例えば主催者の名称を記憶する項目である。
【0117】
項目「開催日時」は、イベントの開催日時を記憶する項目である。
【0118】
項目「申込条件」は、イベントへの申込可否に関する申込条件を示す情報を記憶する項目である。具体的には、項目「申込条件」は、イベントへの申込可否に関して、ユーザが有する第1のパラメータの条件に関する情報を記憶する。項目「申込条件」は、例えば、第1のパラメータと所定の値との比較に基づく条件に関する情報を記憶する。条件を以下に例示する。
・ユーザの、所定のイベントに係る第1のパラメータが所定の値以上または以下
・ユーザの同行者となる他のユーザの、所定のイベントに係る第1のパラメータが所定の値以上または以下
【0119】
また、申込条件は、ユーザが特定のNFTを保有していること、つまりユーザのウォレットアドレスに特定のNFTが関連付けられていることであってもよい。
【0120】
なお、イベントへの申込可否に関して特に条件が設定されない場合、項目「申込条件」は、ブランク、ヌル値など、この項目へは申込条件が記憶されないことを示す情報を記憶する。
【0121】
項目「NFT種別ID」は、イベントIDに係るイベントに関して、所定のユーザ行動を行ったユーザに付与されるNFTのNFT種別IDを記憶する項目である。例えば、項目「NFT種別ID」は、イベントIDに係るイベントへ来場したユーザに付与されるNFTのNFT種別IDを記憶する。なお、イベントIDに係るイベントに関連して、ユーザにNFTが付与されない場合、項目「NFT種別ID」は、ブランク、ヌル値など、この項目へはNFT種別IDが記憶されないことを示す情報を記憶する。
【0122】
図8は、チケットテーブル202dのデータ構造を示す図である。チケットテーブル202dは、項目「チケットID」と、項目「イベントID」と、項目「申込ID」と、項目「保有者」と、項目「ステータス」と、を含む。
【0123】
項目「チケットID」は、チケットを識別するチケットIDを記憶する項目である。
【0124】
項目「イベントID」は、チケットに関連付けられたイベントのイベントIDを記憶する項目である。
【0125】
項目「申込ID」は、チケットに関連付けられた参加申込を識別する申込IDを記憶する項目である。
【0126】
項目「購入日時」は、ユーザがチケットを購入した日時を記憶する項目である。
【0127】
項目「保有者」は、チケットの保有者であるユーザの情報を記憶する項目である。具体的には、項目「保有者」は、チケットを保有するユーザのユーザIDを記憶する。保有者のユーザから他のユーザへチケットが譲渡される場合は、譲渡先となる他のユーザのユーザIDにより、項目「保有者」の情報が更新される。項目「保有者」は、元々のチケットの保有者であるユーザ、および、チケットの譲渡の履歴を記憶してもよい。
【0128】
項目「ステータス」は、チケットIDに係るチケットの使用状況を記憶する項目である。具体的には、項目「ステータス」は、チケットが未使用であるかまたは使用済みであるかのいずれかを示す情報を記憶する。
【0129】
図9は、申込履歴テーブル202eのデータ構造を示す図である。申込履歴テーブル202eは、項目「申込ID」と、項目「イベントID」と、項目「ユーザID」と、項目「申込日時」と、項目「抽選結果」と、を含む。
【0130】
項目「申込ID」は、イベントへの参加申込を識別する申込IDを記憶する項目である。
【0131】
項目「イベントID」は、申込の対象となるイベントのイベントIDを記憶する項目である。
【0132】
項目「ユーザID」は、申し込みを行ったユーザのユーザIDを記憶する項目である。
【0133】
項目「申込日時」は、申し込みを行った日時を記憶する項目である。
【0134】
項目「抽選結果」は、イベントの参加チケットの抽選結果を記憶する項目である。具体的には、項目「抽選結果」は、申込が当選したか否かを示す情報を記憶する。抽選方式以外の方式により参加者を決定するイベントの場合、項目「抽選結果」は、ブランク、ヌル値など、この項目へは抽選結果が記憶されないことを示す情報を記憶する。
【0135】
図10は、NFT種別テーブル202fのデータ構造を示す図である。NFT種別テーブル202fは、項目「NFT種別ID」と、項目「NFT種別名」と、を含む。
【0136】
項目「NFT種別ID」は、NFT種別を識別するNFT種別IDを記憶する項目である。
【0137】
項目「NFT種別名」は、NFT種別の名称に関する情報を記憶する項目である。具体的には、項目「NFT種別名」は、NFT種別IDに係るNFTに関連付けられた特定の事象の名称を記憶する。例えば、項目「NFT種別名」は、「〇〇イベント来場証明」、「〇〇グッズ購入証明」等の、NFTに関連付けられたユーザ行動の内容・種別、イベントのタイトル、グッズの名称、等に関する文字列を記憶する。または、項目「NFT種別名」は、「1周年記念」等の、NFTに関連付けられた特定の事象に関する文字列を記憶する。なお、「NFT種別名」に記憶される情報は、当該NFT種別に係るそれぞれのNFT自体に与えられた名称ということもできる。
【0138】
図11は、NFT管理テーブル202gのデータ構造を示す図である。NFT管理テーブル202gは、項目「NFTID」と、項目「シリアルナンバー」と、項目「付与ステータス」と、を含む。
【0139】
項目「NFTID」は、NFTを識別するNFTIDを記憶する項目である。
【0140】
項目「シリアルナンバー」は、NFTに関連付けられたシリアルナンバーを記憶する項目である。具体的には、項目「シリアルナンバー」は、NFT種別が同一であるNFTを互いに識別するための番号を示す情報を記憶する。
【0141】
項目「付与ステータス」は、NFTIDに係るNFTの付与状況に関する情報を記憶する項目である。具体的には、項目「付与ステータス」は、NFTIDに係るNFTが所定のユーザに移転済であるか、または、未移転である(NFT発行者が保有したままである)かを示す情報を記憶する。
【0142】
図12は、ポイント条件テーブル202hのデータ構造を示す図である。ポイント条件テーブル202hは、項目「条件ID」と、項目「条件」と、項目「付与ポイント」と、を含む。
【0143】
項目「条件ID」は、ポイント付与の条件を識別する条件IDを記憶する項目である。
【0144】
項目「NFT種別ID」は、ポイント付与の対象となるNFT種別のNFT種別IDを記憶する項目である。
【0145】
項目「NFT種別名」は、ポイント付与の対象となるNFT種別名を記憶する項目である。
【0146】
項目「ポイント」は、項目「NFT種別ID」に記憶されるNFT種別IDに係るNFTに関連付けられるポイントの数値を記憶する項目である。項目「ポイント」の数値は、項目「NFT種別ID」に記憶されるNFT種別IDに係るNFTを保有するユーザに与えられるポイントの数値ということもできる。図12に示す例では、NFT種別ID「C001」に係るNFTを保有するユーザには、100ポイントが与えられる。ユーザが保有するNFTに対して与えられたポイントを合計することで、ユーザに係る第1のパラメータが算出される。
【0147】
上述したとおり、本実施形態では、ポイント条件テーブル202hとして、開催されるイベントごとに異なるテーブルが作成される。例えば、イベントAに対してはポイント条件テーブル202h-A、イベントBに対してはポイント条件テーブル202h-Bが、それぞれ作成される。したがって、ユーザが保有するNFTの種別に関連付けられるポイントの値の条件は、開催されるイベントごとに異なる。例えば、図12に示すテーブルでは、NFT種別ID「C001」、「C010」、「C003」、・・・に対してそれぞれポイントが関連付けられている一方、他のテーブル(他のイベント)では、これらのNFT種別IDには図12に示す例と異なる値のポイントが関連付けられていてもよいし、ポイントが関連付けられていなくてもよい(すなわち0ポイントであってもよい)。ポイントの条件は、イベントごとに、イベントの出演者等が適宜定めることができる。なお、ポイントの条件は、開催されるイベントごとに異なっていなくてもよい。
【0148】
すなわち、本実施形態では、開催されるイベントごとにポイントの条件を定めることで、開催されるイベントごとに、ユーザが保有するNFTの価値を定めることができる。例えば、イベントAの開催者や出演者が、特定のイベントaに関するユーザ行動を行った実績のあるユーザを高く評価したい場合、イベントaに係るNFT種別(例えば「イベントaへの来場証明」、「イベントaのグッズの購入証明」等)に関連付けるポイントを、他のNFT種別に対して高く設定する一方、イベントaに関連しないNFT種別には、関連付けるポイントを低く設定するまたはポイントを関連付けないこととしてもよい。
【0149】
<分散型台帳システム90においてNFTに関連付けられる情報>
図13は、分散型台帳システム90においてNFTに関連付けられる情報の例を示す図である。図13に示す情報は、例えば、分散型台帳システム90においてNFTが発行される際に、当該NFTに関連付けられて、分散型台帳システム90上に記録される。
【0150】
「NFTID」は、NFTのNFTIDを示す情報であり、NFT管理テーブル202gの項目「NFTID」の情報等と対応する。
【0151】
「NFT種別ID」は、NFTのNFT種別IDを示す情報であり、NFT種別テーブル202fの項目「NFT種別ID」の情報等と対応する。
【0152】
「NFT種別名」は、NFTの種別名を示す情報であり、NFT種別テーブル202fの項目「NFT種別名」の情報等と対応する。
【0153】
「デジタルコンテンツアドレス」は、NFTに関連付けられるデジタルコンテンツを特定するための情報である。例えば、デジタルコンテンツが所定のサーバに記憶されている場合、デジタルコンテンツアドレスは、デジタルコンテンツの参照先を示す情報である。例えば、デジタルコンテンツが分散型ストレージシステムによって管理されている場合、デジタルコンテンツアドレスは、分散型ストレージシステムにおいてデジタルコンテンツを識別するための情報(当該コンテンツの識別ID等)である。
【0154】
なお、NFTに関連付けられる情報は、デジタルコンテンツのデータを直接に含んでいてもよい。この際、デジタルコンテンツのデータは任意の形式に変換されていてもよい。また、NFTに関連付けられる情報がデジタルコンテンツのデータを直接に含む場合、NFTに関連付けられる情報は、「デジタルコンテンツアドレス」に対応する情報を含まなくてもよい。
【0155】
「シリアルナンバー」は、NFTに関連付けられるシリアルナンバーを示す情報であり、NFT管理テーブル202gの項目「シリアルナンバー」の情報等と対応する。
【0156】
「発行日時」は、NFTが発行された日時を示す情報である。「発行日時」は、例えば、NFTの発行に係る取引(トランザクション)が分散型台帳システム90に記録された日時を示す情報である。
【0157】
なお、NFTに関連付けられる情報は、図13に示す情報以外の情報を含んでもよい。例えば、NFTに関連付けられる情報は、NFTの移転可否に関する情報を含んでもよい。移転可否に関する情報とは、当該NFTが発行者から所定のユーザに移転した後に、当該ユーザから他のユーザにさらに移転されることを認めるか否かに関する情報である。
【0158】
<3 動作>
端末装置10およびサーバ20の動作について説明する。
【0159】
(ユーザに対するNFTの付与処理)
図14は、所定のユーザ行動を行ったユーザに対して、ユーザ行動に対応するNFTを付与する際の、サーバ20および分散型台帳システム50の動作の例を示すフローチャートである。
【0160】
なお、図14に示す処理の内容を説明する場合、ユーザ行動として、所定の出演者に係るイベント会場への入場を例に挙げて説明する。
【0161】
まず、ユーザが所定のユーザ行動を行うと、当該ユーザ行動に関する所定の情報処理装置は、ユーザ行動に関する情報をサーバ20へ送信する。ユーザ行動に関する情報は、少なくとも、ユーザ行動を行ったユーザを特定するための情報、ユーザ行動に係るNFTを特定するための情報を含む。
例えば、ユーザは、イベント会場へ入場する際、入場口において端末装置10を操作し、ディスプレイ141に電子チケットを表示させる。電子チケットがイベント会場の入場スタッフ等により使用済みとされると、端末装置10は、電子チケットに係るチケットID、ユーザのユーザIDを含む情報をサーバ20へ送信する。
【0162】
ステップS11において、サーバ20の制御部203は、ユーザ行動に関する情報を取得する。具体的には、制御部203は、所定の情報処理装置から送信された、ユーザ行動に関する情報を取得する。例えば、制御部203は、端末装置10から送信されたチケットID、ユーザIDを含む情報を取得する。また、制御部203は、取得したチケットIDによりチケットテーブル202dを検索し、該当するレコードの「イベントID」の情報を取得するとともに、項目「ステータス」を「使用済」とする。
【0163】
ステップS12において、制御部203は、ユーザ行動に係るNFT種別を特定する。具体的には、例えば、制御部203は、取得したイベントIDによりイベントテーブル202cを検索し、該当するレコードの項目「出演者ID」および項目「NFT種別ID」の情報を取得する。これにより、ユーザ行動を行ったユーザに対して付与するNFTの種別が特定される。
【0164】
ステップS13において、制御部203は、ユーザに付与するNFTを特定する。具体的には、例えば、制御部203は、取得したNFT種別IDに係るNFT管理テーブルにおいて、付与ステータスが「未付与」であるレコードのうち、1のレコードを選択して当該レコードの「NFTID」および「シリアルナンバー」の項目の情報を取得する。これにより、ユーザ行動を行ったユーザに対して付与するNFTが特定される。また、この際、制御部203は、ステータスが「未付与」であるレコードのうち、「シリアルナンバー」の項目の値が最も小さいレコードを選択してもよい。
【0165】
制御部203は、ステップS11において端末装置10から取得したユーザIDに基づいてユーザテーブル202aを検索し、「ウォレットアドレス」の項目の情報を取得する。これにより、NFTの移転先であるユーザのウォレットが特定される。
【0166】
ステップS14において、制御部203は、分散型台帳システム50へ、ユーザに対してNFTを付与するための指示を行う。具体的には、制御部203は、ユーザに付与するNFTの識別情報、NFTの移転元のウォレットアドレス、NFTの移転先であるユーザのウォレットアドレスを含む情報を、所定のコントラクトアドレスを指定して分散型台帳システム50へ送信することで、NFTの付与指示を行う。なお、NFTの移転元は例えば本開示に係るサービスの運営者、イベントの運営者、出演者等であり、移転元のウォレットアドレスは予めサーバ20に記憶されている。
【0167】
ステップS15において、分散型台帳システム50は、ユーザに対してNFTを付与する。具体的には、移転元のウォレットからユーザのウォレットへNFTを移転させるトランザクションを実行することで、NFTをユーザのウォレットに移転させる。NFTがユーザに付与されることにより、NFTに関連付けられているデジタルコンテンツも、実質的にユーザに付与されることとなる。NFTが移転されると、分散型台帳システム50は、サーバ20へその旨を通知する。
【0168】
なお、ステップS15においてユーザに付与するNFTは、予め作成されていなくてもよい。例えば、分散型台帳システム90は、サーバ20から受信した情報を関連付けた新たなNFTを、ユーザのウォレットに対して発行することにより、NFTをユーザに付与することとしてもよい。
【0169】
ステップS16において、制御部203は、ユーザのNFT保有状況を更新する。具体的には、例えば、制御部203は、ユーザのユーザIDに基づいてユーザテーブル202aを検索し、項目「NFT種別ID」に、ステップS15においてユーザに付与されたNFTのNFT種別IDを追加する。
【0170】
ステップS17において、制御部203は、ユーザ行動によってユーザにNFTが付与されたことを、ユーザへ通知する。具体的には、例えば、NFTが付与された旨を示す情報をユーザの端末装置10へ送信する。当該情報は、ユーザに付与されたNFTに係るNFT種別名、シリアルナンバー、デジタルコンテンツの参照先等の情報を含んでもよい。
【0171】
なお、付与されたNFTは他のユーザへ移転することができる。これにより、NFTに関連付けられたデジタルコンテンツも実質的に他のユーザに移転することとなる。例えば、NFTを移転させたいユーザは、端末装置10を操作し、移転の対象とするNFTのNFTIDと、NFTを受け取る他のユーザのユーザIDとを指定して、NFTを移転することを示す情報をサーバ20に送信する。
【0172】
制御部203は、ユーザテーブル202aを検索し、ユーザのウォレットアドレスおよび他のユーザのウォレットアドレスを特定する。制御部203は、各ユーザのウォレットアドレスと移転に係るNFTの情報とを分散型台帳システム50へ送信し、NFTを移転させる処理を実行させる。移転に係るトランザクションがブロックチェーン上に記録されることにより、他のユーザのウォレットにNFTが登録され、ユーザのウォレットにおけるNFTの登録が解除される。
【0173】
制御部203は、例えば下記情報を記憶部202に記憶することにより、サーバ20においてNFTの流通を管理してもよい。
・移転したNFTのNFTID
・移転元のユーザのユーザID
・移転先のユーザのユーザID
・NFTの移転に係る取引のタイムスタンプ
【0174】
また、制御部203は、ユーザが他のユーザへNFTを移転したことに関する情報を、ユーザのユーザ行動に係る情報として取得してもよい。これにより、NFTの移転をユーザ行動として評価し、NFT付与の対象および第1のパラメータの出力の対象とすることができる。NFTの移転をユーザ行動として評価するケースとしては、出演者やイベントの魅力を伝える等の目的で、ユーザが、出演者やイベントに慣れ親しんでいない他のユーザにNFTを移転する場合等が想定される。
【0175】
デジタルコンテンツはNFTに関連付けられている。そのため、NFTが移転することで、デジタルコンテンツを実質的に他者へ譲渡することが可能であり、かつ、譲渡した履歴が記録される。
【0176】
(抽選処理)
イベントの中には、参加のためには事前に申し込みを行う必要があり、申込の数が参加者数の上限を超えた場合、抽選により参加者(参加の権利を有する者、イベントチケットの購入権利を有する者)が決定されるイベントがある。以下、このようなイベントを抽選イベントと称することがある。図15は、ユーザが保有するNFTに基づいて第1のパラメータを算出し、第1のパラメータに応じて、抽選イベントへの当選率を変化させつつ抽選を行う際の、サーバ20および分散型台帳システム90の動作の例を示すフローチャートである。
【0177】
図15に示す抽選処理は、例えば、抽選への申込期間が終了した後の所定のタイミングで、サーバ20の制御部203が当該イベントのイベントIDを記憶部202から取得することにより開始される。
【0178】
ステップS21において、サーバ20の制御部203は、抽選処理の対象のイベントへ参加するための抽選の申込を行ったユーザ(申込ユーザ)のユーザIDを記憶部202から取得する。具体的には、例えば、制御部203は、抽選処理の対象のイベントのイベントIDに基づいて申込履歴テーブル202eを検索し、項目「ユーザID」の情報を取得する。
【0179】
ステップS22において、制御部203は、取得したユーザIDに基づいてユーザテーブル202aを検索し、申込ユーザのウォレットアドレスを取得する。制御部203は、分散型台帳システム90に、取得したウォレットアドレスに係るウォレットのNFT保有状況を問い合わせる。
【0180】
ステップS23において、分散型台帳システム90は、取得したウォレットアドレスに基づいて各申込ユーザのウォレットを特定し、各申込ユーザが保有するNFTのNFT種別IDの一覧を取得する。分散型台帳システム90は、申込ユーザのユーザIDごとに、各申込ユーザが保有するNFTのNFT種別IDの一覧に関する情報を、サーバ20へ送信する。
【0181】
ステップS24において、制御部203は、分散型台帳システム90から、各申し込みユーザが保有するNFTのNFT種別IDの一覧に関する情報を取得する。制御部203は、取得した情報に基づいて、申込ユーザのNFT保有状況を更新する。具体的には、制御部203は、分散型台帳システム90から取得したユーザIDによりユーザテーブル202aを検索し、項目「NFT種別ID」の情報を、分散型台帳システム90から取得したNFT種別IDにより更新する。
【0182】
ステップS25において、制御部203は、抽選対象とするイベントのイベントIDに基づいて、抽選対象とするイベントに係るポイント条件テーブル202hを特定する。なお、抽選対象とするイベントに係るポイント条件テーブル202hは予め作成されていなくてもよく、当該ステップにおいて、イベントの運営者等が操作する端末装置により、抽選対象とするイベントに係るポイント条件テーブル202hが作成されてもよい。
【0183】
制御部203は、申込ユーザに係る第1のパラメータを算出する。具体的には、例えば、制御部203は、ステップS24において取得した、申込ユーザが保有する各NFTのNFT種別IDに基づいてポイント条件テーブル202hを検索し、該当するレコードの項目「ポイント」に記憶される値を合計する。これにより、抽選対象とするイベントにおける、申込ユーザが保有するNFTに係る第1のパラメータが算出される。
【0184】
ここで、申込ユーザが保有するNFTは、図14に示した処理のとおり、申込ユーザのユーザ行動に関する情報に基づいて、申込ユーザに付与されている。したがって、ステップS25では、申込ユーザのユーザ行動に関する情報に基づいて、申込ユーザについて第1のパラメータが出力されているといえる。
【0185】
ステップS26において、制御部203は、算出した第1のパラメータに基づいて、申込ユーザの抽選への当選確率を変化させる。具体的には、制御部203は、ユーザの元の当選確率に、第1のパラメータに応じた重み付けを行うことによって、申込ユーザの当選確率を変化させる。例えば、制御部203は、第1のパラメータの数値を所定の数で除した数値を元の当選確率に加えることで、申込ユーザについて当選確率の重みを算出する。そして、制御部203は、申込ユーザの当選確率の重みを、各申込ユーザの当選確率の重みの合計で除することで、申込ユーザの新たな当選確率を算出する。なお、当選確率を変化させる手法はあくまで一例であり、制御部203は任意の手法を用いて当選確率を変化させてもよい。
【0186】
なお、ステップS26において、制御部203は、第1のパラメータを算出することなく、特定の1または複数の種別のNFTを保有するユーザの当選確率を変動させてもよい。例えば、特定の種別のNFTを保有する数だけ、当選確率に所定の倍率を掛けることにより、申込ユーザの当選確率を変化させてもよい。これにより、第1のパラメータを算出することなく、NFTの保有状況に応じて当選確率を変化させることができる。
【0187】
ステップS27において、制御部203は、当選者および落選者を決定する抽選を行う。具体的には、例えば、新たな当選確率に基づいて、任意の抽選アルゴリズムにより抽選を行う。これにより、申込ユーザから、当選者である当選ユーザおよび落選者である落選ユーザが決定される。
【0188】
なお、ステップS27において、制御部203は、第1のパラメータが特定の値以上または特定の値より大きいユーザ、および/または特定の1または複数の種別のNFTを保有するユーザを、抽選の対象とせずに当選させることで、当該ユーザにイベントへの参加権利を獲得させてもよい。この方式により全ての当選者を決定してもよく、すなわち実際に抽選を行わなくてもよい。なお、当選枠が残る場合は、当該ユーザ以外の他のユーザを対象として、残りの当選枠に対する抽選を行ってもよい。この場合、当選確率は変化させても変化させなくてもよい。
【0189】
また、制御部203は、第1のパラメータが特定の値以下または特定の値未満のユーザ、および/または特定の1または複数の種別のNFTを保有しないユーザを、抽選の対象とせずに落選させることで、当該ユーザにイベントへの参加権利を獲得させないこととしてもよい。
【0190】
また、制御部203は、特定の1または複数の種別のNFTを保有するユーザを、抽選の対象とせずに落選させることで、当該ユーザにイベントの参加権利を獲得させないこととしてもよい。例えば、制御部203は、抽選に係るイベントから遡って所定の期間内または所定の開催回数内に開催されたイベントに参加したことに係るNFTを保有するユーザを、抽選の対象とせずに落選させてもよい。
【0191】
制御部203は、申込ユーザのユーザIDおよび抽選に係るイベントのイベントIDに基づいて申込履歴テーブル202eを検索し、各申込ユーザの抽選結果に応じて、項目「抽選結果」に、当選または落選を示す情報を記憶させる。
【0192】
制御部203は、図16に示すような申込リストを作成することにより、申込ユーザに関する情報を管理してもよい。申込リストにおいて、項目「ユーザID」は、申込ユーザのユーザIDを記憶する。項目「保有NFT」は、申込ユーザが保有するNFTのNFT種別IDを記憶する。項目「パラメータ」は、申込ユーザについて算出された第1のパラメータの値を記憶する。項目「抽選結果」は、申込ユーザの抽選結果を示す情報を記憶する。
【0193】
ステップS28において、制御部203は、当選ユーザの情報を記憶部202から取得する。具体的には、例えば、制御部203は、ステップS24において項目「抽選結果」に「当選」を示す情報を記憶したレコードの、項目「申込ID」および項目「ユーザID」の情報を取得する。
【0194】
制御部203は、当選ユーザについてイベントのチケット情報を生成する。具体的には、例えば、制御部203は、抽選に係るイベントのイベントID、ステップS25において取得した申込ID、ステップS25において取得したユーザIDを、チケットテーブル202dにおける新しいレコードに記憶させる。なお、チケット情報は、当選ユーザがチケットの購入処理を行ったことを契機として作成されてもよい。
【0195】
ステップS29において、制御部203は、抽選結果を申込ユーザに通知する。具体的には、制御部203は、申込ユーザが抽選に当選したか否かに関する情報を端末装置10へ送信する。
【0196】
端末装置10は、サーバ20から送信された情報を受け付ける。端末装置10は、例えば、抽選結果に関する情報をディスプレイ141に表示させることで、抽選結果をユーザに通知する。端末装置10は、当選ユーザについて、イベントに参加するためのチケットを受け取るための情報を、ディスプレイ141を介してユーザに提示してもよい。
【0197】
以上のように、抽選処理では、ユーザが保有するNFTに基づいて第1のパラメータを算出し、第1のパラメータに応じて、抽選イベントへの当選率を変化させつつ抽選を行う。上述したとおり、NFTはユーザ行動の実績に応じて付与される。したがって、換言すれば、ユーザ行動を積極的に行った(NFTを積極的に獲得した)ユーザであるほど、イベントへの当選確率が変化(増加)する。そのため、ユーザ行動を行ったユーザは、イベントへの参加機会を増加させることができ、ユーザ行動を行ったユーザと出演者との関係を向上させることができる。
【0198】
以上の説明では、イベントの参加者を決定するための抽選を行う態様を例示して説明したが、抽選の対象はこれに限られない。抽選処理は、当選者と落選者とを決定するあらゆる抽選に対して適用することができる。例えば、抽選処理は、購入希望者が実際の商品の数より多い場合に行われる抽選に対して適用することができる。この場合、商品は、出演者が関連付けられた商品(例えば、限定グッズ)であってよい。これにより、ユーザ行動を積極的に行った(NFTを積極的に獲得した)ユーザであるほど、商品を入手しやすくなる。一方で、出演者のファンではない者、例えば商品の高額転売を目的とする者は、当該商品を入手しにくくなる。
【0199】
なお、商品は、抽選販売など、入手のために抽選を行う必要がある商品であれば、出演者に関する商品でなくてもよい。商品の例としては、例えば、ブランド品、数量限定商品、期間限定商品、新商品、高額商品等が挙げられるが、これに限られない。
【0200】
(特別イベント案内処理)
図17は、ユーザが保有するNFTに基づいて第1のパラメータを算出し、第1のパラメータに応じて参加の申込可否が決定されるイベント(以下、特別イベントと称することがある)への参加の申込可否を第1のパラメータに基づいて決定し、特別イベントへ申込可能なユーザに特別イベントの情報を通知する際の、サーバ20および分散型台帳システム90の動作の例を示すフローチャートである。
【0201】
まず、特別イベントの運営者等は、所定の端末を操作して、特別イベントに関する情報をサーバ20へ送信する。特別イベントに関する情報は、イベントテーブル202cの各項目に対応する情報(少なくとも項目「申込条件」に対応する情報)を含む。また、特別イベントに関する情報は、特別イベントに係るポイント条件テーブル202hを生成するための情報(ポイント条件テーブル202hの各項目に対応する情報)を含む。
【0202】
ステップS31において、サーバ20の制御部203は、上記の端末から、特別イベントに関する情報を受け付ける。制御部203は、受け付けた情報を、イベントテーブル202cの新しいレコードに記憶させる。また、制御部203は、受け付けた情報に基づいて、特別イベントに係るポイント条件テーブル202hを生成する。
【0203】
ステップS32において、制御部203は、ユーザテーブル202aを参照して、ユーザのウォレットアドレスを取得する。制御部203は、分散型台帳システム90に、取得したウォレットアドレスに係るウォレットのNFT保有状況を問い合わせる。
【0204】
ステップS33において、分散型台帳システム90は、取得したウォレットアドレスに基づいてユーザのウォレットを特定し、ユーザが保有するNFTのNFT種別IDの一覧を取得する。分散型台帳システム90は、ユーザIDごとに、ユーザが保有するNFTのNFT種別IDの一覧に関する情報を、サーバ20へ送信する。
【0205】
ステップS34において、制御部203は、分散型台帳システム90から、各ユーザが保有するNFTのNFT種別IDの一覧に関する情報を取得する。制御部203は、取得した情報に基づいて、各ユーザのNFT保有状況を更新する。具体的には、制御部203は、分散型台帳システム90から取得したユーザIDによりユーザテーブル202aを検索し、項目「NFT種別ID」の情報を、分散型台帳システム90から取得したNFT種別IDにより更新する。
【0206】
ステップS35において、制御部203は、特別イベントに係るNFTを保有するユーザを特定する。具体的には、例えば、制御部203は、特別イベントに係るポイント条件テーブル202hにおける項目「NFT種別ID」の一覧を取得し、取得した各NFT種別IDに基づいてユーザテーブル202aを検索することで、各NFT種別IDに係るNFTを保有するユーザのユーザIDを取得する。
【0207】
ステップS36において、制御部203は、特別イベントに係るNFTを保有するユーザについて、第1のパラメータを算出する。具体的には、制御部203は、特別イベントに係るNFTを保有するユーザが保有する各NFTのNFT種別IDに基づいてポイント条件テーブル202hを検索し、該当するレコードの項目「ポイント」に記憶される値を合計することにより、第1のパラメータを算出する。
【0208】
ここで、特別イベントに係るNFTは、図14に示した処理のとおり、特別イベントに係るNFTを保有するユーザのユーザ行動に関する情報に基づいて、特別イベントに係るNFTを保有するユーザに付与されている。したがって、ステップS36では、特別イベントに係るNFTを保有するユーザのユーザ行動に関する情報に基づいて、特別イベントに係るNFTを保有するユーザについて第1のパラメータが出力されているといえる。
【0209】
ステップS37において、制御部203は、第1のパラメータに基づいて、特別イベントに申込可能なユーザを特定する。具体的には、制御部203は、特別イベントに係る、イベントテーブル202cの項目「申込条件」の情報と、算出した各ユーザの第1のパラメータとを比較することで、申込条件に該当するユーザのユーザIDを抽出する。例えば、申込条件が「第1のパラメータが100以上」である場合、算出した第1のパラメータが100以上であるユーザのユーザIDを抽出することにより、特別イベントに申込可能なユーザを特定する。
【0210】
制御部203は、図18に示すような案内リストを作成することにより、特別イベントに申込可能なユーザに関する情報を管理してもよい。案内リストにおいて、項目「ユーザID」は、特別イベントに申込可能なユーザのユーザIDを記憶する。項目「保有NFT」は、当該ユーザが保有するNFTのNFT種別IDを記憶する。項目「パラメータ」は、当該ユーザについて算出された第1のパラメータの値を記憶する。
【0211】
ステップS38において、制御部203は、特別イベントに申込可能なユーザに、特別イベントに申込可能であることを通知する。例えば、制御部203は、特別イベントに申込可能なユーザのユーザIDに関連付けられたメールアドレスに宛てて、特別イベントへ申し込み可能である旨のメッセージを送信する。特別イベントに申込可能なユーザの端末装置10は、例えば当該メッセージを受信した旨を示す情報をディスプレイ141に表示することで、特別イベントへ申込可能であることを通知する。なお、特別イベントに申込可能なユーザではないユーザには、特別イベントに申込可能であることは通知されない。
【0212】
また、特別イベントに申込可能なユーザが端末装置10を操作して、本実施形態のサービスにおいてユーザ毎に用意されたマイページへアクセスした際、制御部203は、特別イベントへ申込可能であることを示す情報を端末装置10のディスプレイ141へ表示させることで、当該特別イベントに申込可能なユーザが特別イベントへ申込可能であることを、当該特別イベントに申込可能なユーザに通知または提示する。なお、記憶部202に記憶されているユーザIDは、システム1とは異なる他のシステム(例えば、所定の顧客管理システム)等において記憶および管理されているユーザIDと、予め関連付けられていてもよい。ユーザID同士の関連付けは、例えば所定のAPIを活用した任意の手法により行われてもよい。そして、サーバ20は、当該他のシステムに対して、特別イベントへ申込可能なユーザに関する情報を送信してもよい。これにより、当該他のシステムにおいても、ユーザの特別イベントへの申込可否に関する情報を記憶及び管理することができるようになる。したがって、当該他のシステムにより提供されるサービスにおいても、ユーザの特別イベントへの申込可否を制御するとともに、特別イベントの申込み可否に関する情報をユーザに対して提供することができるようになる。
【0213】
なお、特別イベントに申込可能なユーザではないユーザが端末装置10を操作してマイページにアクセスしたとしても、当該特別イベントに申込可能なユーザではないユーザが特別イベントへ申込可能である情報は通知または提示されない。ただし、特別イベントに申込可能なユーザではないユーザのマイページに、特別イベントが開催される旨の情報、当該ユーザは特別イベントに申込不可である旨の情報、所定のユーザ行動(所定のNFTを獲得するためのユーザ行動)をとることにより特別イベントへの参加機会が与えられる旨の情報の少なくともいずれかを提示してもよい。これにより、特別イベントへの参加の権利がないユーザが、次回の特別イベントへ参加するために、ユーザ行動を行う意欲を増加させることができる。
【0214】
特別イベントは、抽選イベントであってもよい。この場合、特別イベントの抽選に申し込むことができるユーザの数は、イベントテーブル202cの項目「申込条件」に記憶される条件に応じて変動する。そのため、制御部203は、例えば特別イベントの開催者、運営者等の端末からサーバ20へ送信される、申込条件に関する第1パラメータの条件の情報に基づき、項目「申込条件」に記憶される第1パラメータの条件を設定することで、特別イベントの抽選へ申込可能なユーザの母数を設定することができる。例えば、抽選へ申込可能なユーザの母数が少なくなるように、第1パラメータの条件を設定すると、特別イベントへの当選確率は増加することとなる。したがって、制御部203は、特別イベントではないイベントの抽選の当選確率より、特別イベントの抽選の当選確率を高くすることができる。
【0215】
(NFTを保有すること自体が申込条件となる場合)
図17に示す特別イベント案内処理では、申込条件として第1のパラメータに関する条件が設定されていた。しかしながら、特別イベントにおいて、第1のパラメータに関する条件ではなく、特定の1または複数の種別のNFTを保有すること自体が申込条件として設定されていてもよい。なお、この場合、イベントテーブル202cの項目「申込条件」には、第1のパラメータに関する条件ではなく、特定の1または複数のNFT種別IDに係る1または複数のNFTを保有することが条件として記憶されている。例えば、項目「申込条件」には、ある特定のイベントaに参加した履歴に関するNFTを保有することが条件として記憶されていてもよい。
【0216】
図19は、特定の1または複数の種別のNFTを保有すること自体が申込条件として設定されている場合の、特別イベント案内処理におけるサーバ20および分散型台帳システム90の動作の例を示すフローチャートである。
【0217】
ステップS41~ステップS44の処理は、図17に示すステップS31~ステップS34の処理と同様である。
【0218】
ステップS45において、制御部203は、ステップS35と同様の処理により、特別イベントに係るNFTを保有するユーザを特定する。ただし、ステップS45では、図17に示す処理と異なり、特別イベントに係るNFTを保有するユーザすべてが、特別イベントに申込可能なユーザとして特定される。これにより、特別イベントに係るNFTを保有するユーザは、特別イベントへ申込む権利を平等に獲得することができる。
【0219】
ステップS46の処理は、ステップS38の処理と同様である。
【0220】
なお、図19に示す処理において、特別イベントが抽選イベントである場合、抽選へ申込可能なユーザの母数が少なくなるようにNFT保有の条件を設定すると、特別イベントへの当選確率は増加することとなる。したがって、制御部203は、特別イベントではないイベントの抽選の当選確率より、特別イベントの抽選の当選確率を高くすることができる。
【0221】
以上の説明では、ユーザが保有するNFTに基づいて第1のパラメータを算出し、第1のパラメータに応じて特別イベントへの参加の申し込み可否を決定する態様を例示して説明したが、サーバ20は、所定の人数のユーザから、当該所定の人数以下の人数のユーザを選出する場面において、上記の処理を適用することができる。例えば、上記の処理は、特定の商品(例えば、所定の出演者に関する商品(特に限定グッズ))の購入を申し込む権利を、ある限られたユーザに付与したい場合に、上記の処理を適用することができる。これにより、ユーザ行動を積極的に行った(NFTを積極的に獲得した)ユーザは、当該商品の入手が容易になる。一方で、出演者のファンではない者、例えば当該商品の高額転売を目的とする者は、当該商品の入手が困難となる。
【0222】
<画面例>
図20は、端末装置10が、本実施形態のサービスにおいてユーザ毎に用意されたマイページへアクセスした際に端末装置10に表示される、ユーザが保有するNFTに関連付けられた情報を示す画面の例を表す模式図である。
【0223】
ユーザ名表示部1411は、マイページにアクセスしたユーザのユーザ名を表示する領域である。
【0224】
出演者名表示部1412は、ユーザが保有するNFTに係る出演者の名称を表示する領域である。
【0225】
NFT情報表示部1413は、ユーザが保有するNFTに関連付けられた情報を、NFTごとに表示する領域である。NFT情報表示部1413は、日付表示部14131、NFT種別名表示部14132、コンテンツ表示部14133を含む。
【0226】
日付表示部14131は、ユーザがNFTを取得した日付を表示する領域である。日付表示部14131は、ユーザがNFTの付与に係るユーザ行動を行った日付を表示してもよい。
【0227】
NFT種別名表示部14132は、NFT種別名を表示する領域である。具体的には、NFT種別名表示部14132は、NFTに係るNFT種別名を示す文字列を表示する。
【0228】
コンテンツ表示部14133は、NFTに関連付けられたデジタルコンテンツを表示する領域である。
【0229】
図21は、端末装置10に表示されるイベントの情報を示す画面の例を表す模式図である。
【0230】
イベント表示部1415は、イベントごとに、イベントが開催される日付、イベントの名称、イベントの申込画面へ画面を遷移させるための申込みボタンを表示する。図19に示す例では、イベント表示部1415は、個々のイベントの情報を表示する領域1415A、1415B、1415C、1415Dを含む。
【0231】
イベント表示部1415は、抽選の当選確率が第1のパラメータに応じて変化しているイベントの情報、および、申込可否が第1のパラメータに応じて決定されているイベントの情報を、他のイベントと識別可能に表示する。以下、NFTに関する情報とは、例えば、NFTに関してユーザテーブル202a~ポイント条件テーブル202hに記憶される情報である。
【0232】
例えば、領域1415Bに含まれるアイコン14151Bは、領域1415Bに情報が表示されるイベントは抽選イベントであり、ユーザの当選確率がユーザの第1のパラメータに応じて変化(増加)していることを示す。イベント表示部1415は、ユーザからのアイコン14151Bの選択操作を受け付けることで、当選確率の増加に寄与したNFTに関する情報を表示してもよい。
【0233】
また、例えば、アイコン14152Cは、領域1415Cに情報が表示されるイベントは申込可否が第1のパラメータに応じて決定されるイベントであり、かつ、ユーザが当該イベントに申し込み可能であることを示す。イベント表示部1415は、ユーザからのアイコン14152Cの選択操作を受け付けることで、申込可否の決定に寄与したNFTに関する情報を表示してもよい。
【0234】
また、例えば、アイコン14153Dは、領域1415Dに情報が表示されるイベントは申込可否が第1のパラメータに応じて決定され、かつ、抽選イベントであり、かつ、ユーザが当該イベントに申し込み可能であることを示す。イベント表示部1415は、ユーザからのアイコン14153Dの選択操作を受け付けることで、申込可否の決定に寄与したNFTに関する情報を表示してもよい。
【0235】
<変形例>
【0236】
上記の実施形態では、制御部203は、ユーザ行動を行ったユーザに対して、ユーザ行動に対応する種別のNFTを付与していた。そして、保有するNFTの種別に応じて第1のパラメータを算出していた。しかしながら、ユーザに対するNFTの付与は必須ではない。例えば、制御部203は、ユーザ行動の履歴に関する情報(例えば、イベントへの来場履歴、グッズの購入履歴、SNSへの投稿履歴など、上述した行動情報取得モジュール2035により取得されるような情報)を記憶部202へ蓄積してもよい。そして、記憶部202に蓄積したユーザ行動の履歴に基づいて、各ユーザの第1のパラメータを算出してもよい。
【0237】
また、上記の実施形態では、ユーザ行動は、ファンとしての評価が高まるような行動であった。しかしながら、行動情報取得モジュール2035は、ユーザ行動として、ファンとしての評価が低くなるような行動に関する情報を取得してもよい。そして、制御部203は、ファンとしての評価が低くなるような行動を行ったユーザに対しては、第1のパラメータに1未満の所定の倍率を掛ける等して、算出される第1のパラメータが低くなるように、新たな第1のパラメータを算出してもよい。
【0238】
本変形例におけるユーザ行動を以下に例示する。
・チケットを入手したにも関わらず、イベントへ参加しない。例えば、制御部203は、チケットテーブル202dから所定のイベントのチケットの取得履歴を取得する。そして、イベント開催後に、当該イベントの入場履歴データを取得する。制御部203は、チケットの取得履歴とイベントの入場履歴を比較することにより、チケットを入手したにも関わらずイベントへ参加しなかったユーザを特定する。
・入手したチケットを非公式の流通サイトにて他者へ譲渡している。例えば、制御部203は、非公式の流通サイトに販売が登録されているチケットのチケットIDを、当該流通サイトのサーバから取得し、チケットテーブル202dに記憶されるチケットIDと照合することで、当該流通サイトにてチケットを譲渡しているユーザを特定する。
・非公式の流通サイトにてチケットを入手している。例えば、制御部203は、非公式の流通サイトに販売が登録されているチケットのチケットIDを、当該流通サイトのサーバから取得し、チケットに係るイベント会場の入場履歴データと照合することで、当該流通サイトからチケットを入手したユーザを特定する。
【0239】
また、制御部203は、ファンとしての評価が必ずしも低くなる行動ではなくとも、第1のパラメータが低くなる(第1のパラメータに応じた特典を受けにくくなる)ような行動を設定してもよい。例えば、特定の出演者が出演するイベントへのユーザの参加履歴データから、当該イベントに所定の回数以上参加しているユーザを特定してもよい。そして、当該ユーザに対して第1のパラメータを低く算出してもよい。これにより、当該出演者が出演するイベントへの参加回数が少ないユーザ、または、まだ参加したことがないユーザがイベントへ参加できる機会が相対的に増加する。したがって、新規のファンの増加およびファン歴が浅いファンの定着を促進することができる。
【0240】
以上、本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【0241】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
(付記1)
コンピュータを動作させるためのプログラムであって、プログラムは、コンピュータのプロセッサに、会場のサイズのため参加者数の上限があるイベントに参加するためのチケットの購入履歴ではなく、イベントの出演者に関連してユーザがとったユーザ行動に関する情報を取得するステップと、ユーザ行動に関する情報に基づいて、ユーザについて第1のパラメータを出力するステップと、を実行させるプログラム。
(付記2)
イベントは、参加のためには事前に申し込みを行う必要があり、申し込みの数が参加者数の上限を超えた場合、抽選により参加者が決定されるものであり、プログラムは、プロセッサに、第1のパラメータに応じて、抽選の当選確率を変化させるステップを実行させる、付記1に記載のプログラム。
(付記3)
イベントは、第1のパラメータに応じて参加の申込可否が決定されるものであり、プログラムは、プロセッサに、第1のパラメータに基づいて、イベントに申込可能なユーザを特定するステップを実行させる、付記1または付記2に記載のプログラム。
(付記4)
プログラムは、プロセッサに、イベントに申込可能なユーザに、イベントに申込可能であることを通知するステップを実行する、付記3に記載のプログラム。
(付記5)
イベントは、参加のためには事前に申し込みを行う必要があり、申し込みの数が参加者数の上限を超えた場合、抽選により参加者が決定されるものであり、かつ、第1のパラメータに応じて参加の申込可否が決定されないイベントより、抽選の当選確率が高いものである、付記3または付記4に記載のプログラム。
(付記6)
第1のパラメータを出力するステップにおいて、ユーザのウォレットに保有されている、ユーザ行動に関連してユーザのウォレットに付与されたNFT(Non-Fungible Token)に基づいて、第1のパラメータを出力する、付記1から付記5のいずれかに記載のプログラム。
(付記7)
第1のパラメータを出力するステップにおいて、NFTに関連付けられた所定のポイントの値に基づいて、第1のパラメータを出力する、付記6に記載のプログラム。
(付記8)
NFTには、イベントごとにそれぞれ異なるポイントの値が関連付けられる、付記7に記載のプログラム。
(付記9)
第1のパラメータを出力するステップにおいて、ユーザが、イベントの出演者に関する所定のイベントに参加した履歴に基づいて、第1のパラメータを出力する、付記1から付記8のいずれかに記載のプログラム。
(付記10)
第1のパラメータを出力するステップにおいて、ユーザが、イベントの出演者に関する所定の物品を購入した履歴に基づいて、第1のパラメータを出力する、付記1から付記9のいずれかに記載のプログラム。
(付記11)
第1のパラメータを出力するステップにおいて、ユーザがソーシャル・ネットワーキング・サービスにおいてイベントの出演者に関する投稿を行った履歴に基づいて、第1のパラメータを出力する、付記1から付記10のいずれかに記載のプログラム。
(付記12)
第1のパラメータを出力するステップにおいて、ユーザが出演者に関する所定のコンテンツを他の言語に翻訳した履歴に基づいて、第1のパラメータを出力する、付記1から付記11のいずれかに記載のプログラム。
(付記13)
第1のパラメータを出力するステップにおいて、ユーザの、出演者に関する所定の会員サービスへの在籍期間に基づいて第1のパラメータを出力する、付記1から付記12のいずれかに記載のプログラム。
(付記14)
第1のパラメータを出力するステップにおいて、特定の時期における、出演者に関する所定の会員サービスへのユーザの在籍有無に基づいて第1のパラメータを出力する、付記1から付記13のいずれかに記載のプログラム。
(付記15)
プロセッサを備えるコンピュータによって実行される方法であって、プロセッサが、会場のサイズのため参加者数の上限があるイベントに参加するためのチケットの購入履歴ではなく、イベントの出演者に関連してユーザがとったユーザ行動に関する情報を取得するステップと、ユーザ行動に関する情報に基づいて、ユーザについて第1のパラメータを出力するステップと、を実行する方法。
(付記16)
制御部を備える情報処理装置であって、制御部が、会場のサイズのため参加者数の上限があるイベントに参加するためのチケットの購入履歴ではなく、イベントの出演者に関連してユーザがとったユーザ行動に関する情報を取得するステップと、ユーザ行動に関する情報に基づいて、ユーザについて第1のパラメータを出力するステップと、を実行する情報処理装置。
【符号の説明】
【0242】
1…システム
10…端末装置
120…通信部
13…入力装置
131…タッチ・センシティブ・デバイス
14…出力装置
15…メモリ
16…ストレージ
19…プロセッサ
20…サーバ
22…通信IF
23…入出力IF
25…メモリ
26…ストレージ
29…プロセッサ
【要約】
【課題】参加者数に制限があるイベントにおいて、出演者とファンとの関係をより一層向上させる。
【解決手段】コンピュータを動作させるためのプログラムであって、コンピュータのプロセッサに、会場のサイズのため参加者数の上限があるイベントに参加するためのチケットの購入履歴ではなく、イベントの出演者に関連してユーザがとったユーザ行動に関する情報を取得するステップと、ユーザ行動に関する情報に基づいて、ユーザについて第1のパラメータを出力するステップと、を実行させる。
【選択図】図20
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21