特許 7522361 情報処理装置、情報処理プログラム、情報処理方法、及び情報端末プログラム

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2024-07-17

(45)【発行日】2024-07-25

(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理プログラム、情報処理方法、及び情報端末プログラム

(51)【国際特許分類】

   G06Q 30/0241 20230101AFI20240718BHJP

【ＦＩ】

G06Q30/0241 446

【請求項の数】 3

(21)【出願番号】P 2021103144

(22)【出願日】2021-06-22

(62)【分割の表示】P 2020008111の分割

【原出願日】2020-01-22

(65)【公開番号】P2021144761

(43)【公開日】2021-09-24

【審査請求日】2023-01-17

(73)【特許権者】

【識別番号】500033117

【氏名又は名称】株式会社ＭＩＸＩ

(72)【発明者】

【氏名】石井 公二

(72)【発明者】

【氏名】内田 仁

【審査官】池田 聡史

(56)【参考文献】

【文献】特開２０１４－００８２９６（ＪＰ，Ａ）

【文献】特許第６６２８２６５（ＪＰ，Ｂ１）

【文献】国際公開第２０１７／２０８９８９（ＷＯ，Ａ１）

【文献】特開２００１－１８７２７２（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０１８－０９３９６２（ＪＰ，Ａ）

【文献】中国特許出願公開第１０８８７４８５４（ＣＮ，Ａ）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ｇ０６Ｑ １０／００－９９／００

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

プロセッサを備え、前記プロセッサは、
ユーザにより使用される端末装置から、競技に対する複数の投票対象の指定した金額の情報を受け付け、
前記複数の投票対象に対して指定された金額の合計が多いほど、ユーザに付与する価値の量を多くなるように決定し、
ユーザに付与する価値の量が多いほど、より長い最大再生時間の広告を決定し、
前記端末装置に、決定した広告を表示させ、
前記端末装置において広告が所定時間再生された場合に、広告に対応する価値を加えて前記投票対象に投票可能とする、
情報処理装置。

【請求項2】

プロセッサが、ユーザにより使用される端末装置から、競技に対する複数の投票対象の指定した金額の情報を受け付け、
プロセッサが、前記複数の投票対象に対して指定された金額が多いほど、ユーザに付与する価値の量を多くなるように決定し、
プロセッサが、ユーザに付与する価値の量が多いほど、より長い最大再生時間の広告を決定し、
プロセッサが、前記端末装置に、決定した広告を表示させ、
プロセッサが、前記端末装置において広告が所定時間再生された場合に、広告に対応する価値を加えて前記投票対象に投票可能とする、
情報処理方法。

【請求項3】

プロセッサに、ユーザにより使用される端末装置から、競技に対する複数の投票対象の指定した金額の情報を受け付けさせ、
プロセッサに、前記複数の投票対象に対して指定された金額の合計が多いほど、ユーザに付与する価値の量を多くなるように決定させ、
プロセッサに、ユーザに付与する価値の量が多いほど、より長い最大再生時間の広告を決定させ、
プロセッサに、前記端末装置に、決定した広告を表示させ、
プロセッサに、前記端末装置において広告が所定時間再生された場合に、広告に対応する価値を加えて前記投票対象に投票可能とさせる、
処理を実行させるプログラム。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、情報処理装置、情報処理プログラム、情報処理方法、及び情報端末プログラムに関する。

【背景技術】

【0002】

近年、インターネットの飛躍的な普及及び通信環境の改善に伴い、通信ネットワークを介して様々なサービスが提供されている。そのようなサービスの１つとして、例えば、競馬、競艇、競輪等の公営競技において投票を可能にする投票券購入システムが開示されている。

【0003】

また、近年、スマートフォンの利用の拡大や動画共有サービス等の普及により、インターネット上での動画広告の利用が増加している。これに関連する技術として、ネットワークゲームによる広告制御に関する技術がある。当該技術の一例として、ゲームの進行を制御するゲーム実行部と、所定のタイミングにて、広告を表示させる広告表示部と、前記広告の表示を契機として、ゲームを有利に進めるためのゲームコンテンツをプレイヤに報酬として提供する報酬提供部と、を備える情報処理装置において、前記広告表示部は、前記広告の表示に際し、広告主から前記報酬を提供されたことを報知する技術が開示されている（例えば、特許文献１参照）。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0004】

【文献】特開２０１８－２７１８３号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0005】

インターネット等を介して提供されるゲームのうち無償でプレイできるゲーム等は、一般的に、広告収入により成り立っていることが多い。一方で、広告媒体はより広く閲覧してもらうほど広告効果が上がる。

【0006】

そこで、ユーザの広告を閲覧しようとする意欲を高めて、広告の閲覧効果を高める技術を提供する。

【課題を解決するための手段】

【0007】

本発明の一態様に係る、通信ネットワークを介して、ユーザにより使用される端末装置と通信可能な情報処理装置は、競技に対するユーザの投票内容が指定された投票券情報が指定され、且つ、前記端末装置において所定の広告が再生された場合、再生された前記広告に応じて、投票に利用可能な価値を前記投票内容に含まれる投票対象に設定し投票する投票処理部、を備える。

【発明の効果】

【0008】

本発明の一態様によれば、広告を閲覧することで、レースへの投票に利用できる価値を投票券に設定することができる。

【図面の簡単な説明】

【0009】

【図1】本実施形態における情報処理装置の一例を示す図である。

【図2】本実施形態における投票券購入システムのネットワーク構成の一例を示す図である。

【図3】本実施形態における投票券購入システムの機能ブロックの一例を示す図である。

【図4】本実施形態におけるサーバにより管理されるデータベースのデータ構造例を示す図である。

【図5】本実施形態における投票券指定画面例を示す図である。

【図6】本実施形態における所定の条件においてポイントが付与される旨を通知する広告表示確認画面の一例を示す図である。

【図7】本実施形態における動画広告選択画面の一例を示す図である。

【図8】本実施形態における動画広告閲覧後の投票券指定画面例を示す図である。

【図9】本実施形態の他の実施例における投票対象別で広告閲覧可能な広告閲覧指定画面例を示す図である。

【図10】本実施形態におけるユーザ端末１２とサーバ１６との間のシーケンス図である。

【図11】本実施形態（実施例１）におけるサーバ側の処理に関するフローチャートである。

【図12】本実施形態（実施例２）におけるサーバ側の処理に関するフローチャートである。

【図13】本実施形態（実施例３）におけるサーバ側の処理に関するフローチャートである。

【図14】本実施形態（実施例４）におけるサーバ側の処理に関するフローチャートである。

【図15】本実施形態におけるプログラムを実行するコンピュータのハードウェア環境の構成ブロック図の一例である。

【発明を実施するための形態】

【0010】

図１は、本実施形態における情報処理装置の一例を示す図である。情報処理装置１は、通信ネットワークを介して、ユーザにより使用される端末装置と通信可能であり、投票処理部２を含む。情報処理装置１の一例として、後述するサーバ１６が挙げられる。端末装置の一例として、後述するユーザ端末１２が挙げられる。

【0011】

投票処理部２は、競技に対するユーザの投票内容が指定された投票券情報が指定され、且つ、端末装置において所定の広告が再生された場合、再生された広告に応じて、投票に利用可能な価値を投票内容に含まれる投票対象に設定し投票する。投票券情報は、例えば、１以上の投票内容を含む情報である。投票内容は、投票対象、賭式（単勝、複勝等に対応。）、及び賭け金（投票額、投票価値）の組み合わせを１組以上含むものである。投票対象とは、競技において投票する対象の番号または組番号を示であり、例えば、車番、馬番、組番号等に対応する。投票処理部２の一例としては、後述するユーザ投票券情報取得部３４、広告配信制御部３５、付加部３７が挙げられる。

【0012】

このように構成することにより、ユーザの広告を閲覧しようとする意欲を高めて、広告の閲覧効果を高めることができる。すなわち、広告動画を閲覧することで、投票に利用することができる価値を投票対象に対して設定することができるため、ユーザが積極的に動画を見てくれるようになる。

【0013】

投票対象毎に広告を再生可能にし、投票処理部２は、再生された広告に対応する投票対象に投票に利用可能な価値を設定し投票してもよい。このように構成することにより、ユーザが見る広告の選択肢を増やすことができる。

【0014】

広告は、広告動画である。このとき、受け付けた投票券情報に含まれる投票対象それぞれに対して指定された価値の合計量に応じて、再生時間の異なる広告動画が端末装置に表示されてもよい。

【0015】

このように構成することにより、ユーザ側においては、投票しようとする額が大きいほど、例えばより長い再生時間を見ることにより、その再生時間に応じた無償コイン又は現金ポイントを得ることができる。一方、運営側は、ユーザが得ることができる価値に応じた動画広告をユーザに見せることで、広告主からの広告収入が増え、無償コイン又は現金ポイントによる収入の獲得機会損失による実質的な損失の発生を防ぐことができる。

【0016】

投票処理部２は、端末装置において表示された複数の広告のうちユーザが選択した広告に応じて投票に利用可能な価値を設定してもよい。このように構成することにより、ユーザは、自身の選択に応じて投票の価値（量）及び見る広告を変更できる。

【0017】

投票処理部２は、競技（レース）毎に、広告を再生可能にしてもよい。このように構成することにより、レース毎に動画を閲覧する権限が付与されることで、1日に複数回、ユーザが動画を見てくれるようになる。

【0018】

投票処理部２は、受け付けた投票券情報に含まれる投票対象それぞれに対して投票に対する払戻率に影響を与える第１価値（例えば、現金）を指定していた場合、第１価値から所定の割合で算出される投票に対する払戻率に影響を与えない第２価値（例えば、無償コイン又は現金ポイント等）を、投票対象に対して指定してもよい。

【0019】

このように構成することにより、払戻率に影響を与えない価値が広告に対して付与されるため、払い戻し率には影響を与えない。一方で、ユーザは、自身が負担した金額に加えた特典が得られる。

【0020】

投票処理部２は、受け付けた投票券情報に含まれる投票対象それぞれに対して投票に対する払戻率に影響を与えない第２価値を指定していた場合、指定した第２価値に所定の割合を割り増しして指定してもよい。

【0021】

このように構成することにより、払戻率に影響を与えない価値が広告に対して付与されるため、払い戻し率には影響を与えない。一方、ユーザは、自身が負担した金額に加えた特典が得られる。

【0022】

投票処理部２は、広告を閲覧中に端末装置への所定の入力操作がなされた旨の通知を受け付けると、投票に利用可能な価値を前記投票対象それぞれに設定してもよい。このように構成することにより、ユーザが広告を見ないで価値を得ることを回避することができる。

【0023】

投票処理部２は、広告の再生時間に応じて、投票に利用可能な価値を投票対象それぞれに設定する。このように構成することにより、閲覧時間に応じて付加されるポイントの割合を決定することができる。

【0024】

図２は、本実施形態における投票券購入システムのネットワーク構成の一例を示す図である。投票券購入システム１１は、１以上のユーザ端末１２、１以上の広告主端末１５、サーバ１６、及び通信ネットワーク１７を含む。１以上のユーザ端末１２、１以上の広告主端末１５、及びサーバ１６は、通信ネットワーク１７を介して、相互に通信可能に接続されている。

【0025】

ユーザ端末１２は、例えばユーザが携帯するスマートフォン、タブレット端末、携帯電話等の通信ネットワーク１７に接続可能な通信機能を有する携帯電子端末装置である。ユーザ端末１２は、操作表示部１３、音が入力されるマイクロフォン、音を出力するスピーカ等を有する。操作表示部１３は、画面１４への入力操作が可能であるとともに、画面１４に画像を表示するデバイスであり、例えばタッチパネルディスプレイである。なお、ユーザ端末１２は、いわゆるパーソナルコンピュータであってもよい。

【0026】

ユーザ端末１２は、インターネット上のアプリケーションプログラムのダウンロードサイトから所定のアプリケーションプログラムをダウンロードしてインストールすることができる。これにより、ユーザは、ユーザ端末１２の操作表示部１３に入力操作を行うことにより、そのアプリケーションプログラムを操作することができる。本実施形態では、一例として、競馬、競艇、競輪等の公営競技（以下、「競技」と記述する場合もある。）における投票券を購入等可能で、かつ、配信者による着順予想を閲覧可能な専用のアプリケーションソフトウエア（以下「専用アプリケーションソフトウエア」という。）がユーザ端末１２にインストールされるものとする。

【0027】

ユーザは、この専用アプリケーションソフトウエアをユーザ端末１２で起動させることによって、ユーザ端末１２をサーバ１６へアクセスさせることができる。ユーザ端末１２がサーバ１６にアクセスする場合には、例えば、予め登録されているユーザＩＤの入力が求められてもよい。

【0028】

ユーザ端末１２にインストールされた専用アプリケーションソフトウエアが起動すると、ユーザ端末１２の画面１４には、後述するグラフィカルユーザインターフェース（ＧＵＩ）画面が表示される。ＧＵＩ画像には、配信者による競技の着順予想に関する動画コンテンツ及び投票券情報等が表示される。ユーザは、ＧＵＩ画像に表示される動画コンテンツ等を参考にして、競技の着順予想を行い、所定の入力を行うことによって、ユーザ端末１２を介して投票券の購入を行うことができる。

【0029】

そして、ユーザは、購入した投票券がレース結果に対して的中した場合に、配当倍率（「オッズ」ともいう。）に基づいた配当を受け取る。なお、投票券の購入は有償でも無償でも購入することができる。例えば、投票対象のオッズは、投票対象への第１価値（有償）の投票額（購入金額）に基づいて算出されることとしてよい。投票券の購入が有償の場合には、配当は一例として金銭で行われる。このため、ユーザＩＤには、決済を行うための、例えばユーザのクレジットカードの番号や銀行口座の番号等が関連付けられる。また、投票券の購入が無償の場合には、当該投票券購入システム１１内で利用できる第２価値
（例えば、無償のポイントや現金ポイントである。以下、単に「ポイント」と記す場合もある。）を用いて購入することができる。

【0030】

広告主端末１５は、例えば広告主または広告主より広告制作の業務委託を受けた者（以下、「広告主等」という。）が使用するコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話等の通信ネットワーク１７に接続可能な通信機能を有する電信端末装置である。本実施形態では、広告主端末１５は、一例として、パーソナルコンピュータであってもよい。

【0031】

広告主等は、広告主端末１５を用いてサーバ１６にアクセスし、ユーザ端末１２に対して配信する動画広告のデータ及びそれに関する管理情報（例えば、閲覧回数、課金方法等）をサーバ１６に登録する。

【0032】

サーバ１６は、ユーザ端末１２にインストールされた専用アプリケーションプログラムに関する管理を行う情報処理装置である。例えば、サーバ１６は、ユーザ端末１２からの要求に基づいて、広告主端末１５より提供された動画広告をユーザ端末１２に対して配信
（例えばストリーミング配信）することができる。サーバ１６は、動画広告が再生された場合には、ユーザに対して、投票に利用できるポイントを付与することができる。

【0033】

また、サーバ１６は、ユーザ端末１２からの投票券の購入指示に基づいて、投票券購入のための決済処理等を行うことができる。また、サーバ１６は、競技の着順の確定後、購入した投票券が的中したユーザに対して、的中した投票対象と賭金とオッズに基づいて配当金（払戻金）を配当する配当処理を行う。

【0034】

サーバ１６は、１台以上の物理的な情報処理装置により構成されるサーバシステムであってもよいし、１台以上の仮想サーバ装置により構成される仮想サーバシステムであってもよい。なお、動画広告の配信は、サーバ１６とは異なる動作配信サーバ等を介して行ってもよい。

【0035】

図３は、本実施形態における投票券購入システム１１の機能ブロックの一例を示す図である。以下では、ユーザ端末１２、サーバ１６のそれぞれが有する機能について説明する。

【0036】

ユーザ端末１２は、操作表示部１３、通信部２１、制御部２２、記憶部２５を含む。通信部２１は、通信ネットワーク１７に接続された機器との通信を可能にするインターフェースである。ここでは、通信部２１は、通信ネットワーク１７を介して、サーバ１６と通信を行う。

【0037】

操作表示部１３は、ユーザの入力操作により入力が可能であると共に、表示も可能なタッチパネルディスプレイである。なお、本実施形態では、一例として、タッチパネルディスプレイを用いるが、これに限定されず、入力部と表示部とがそれぞれ独立していてもよい。

【0038】

制御部２２は、ユーザ端末１２全体の動作を制御する。制御部２２は、本実施形態に係るアプリケーションプログラムを実行することにより、表示制御部２３、購入要求部２４として機能する。

【0039】

表示制御部２３は、記憶部２６に格納されている専用アプリケーションプログラムのユーザインターフェース（ＵＩ）データ２６に基づいて、画面１４の表示状態を制御する。また、表示制御部２３は、サーバ１６からの指示に基づいて、専用アプリケーションプログラムを介して、画面１４の表示状態を制御する。これにより、表示制御部２３は、サーバ１６より提供されたレースの投票対象となる番号または組番号及びオッズを画面１４に表示する。ユーザは、画面１４を参照しながら、レースの着順を予想し、操作表示部１３を操作して、予想に応じた投票券を指定する。

【0040】

購入要求部２４は、操作表示部１３からの指示に応じて、投票券を購入するための購入要求を、サーバ１６へ送信する。購入要求部２４は、その購入要求に対して決済処理を行ったサーバ１６から、購入完了通知を受信する。

【0041】

記憶部２５は、インストールされたプログラム（本実施形態に係る専用アプリケーションプログラムを含む。）や各種データ等を格納する。記憶部２５は、本実施形態では、一例として、ＵＩデータ２７等を格納する。ここで、データにはステータス情報や文字データだけでなく、グラフィカルデータも含む。

【0042】

サーバ１６は、通信部３１、制御部３２、記憶部４１を含む。通信部３１は、通信ネットワーク１７に接続された機器との通信を可能にするインターフェースである。通信部３１は、通信ネットワーク１７を介して、ユーザ端末１２、広告主端末１５と通信を行う。

【0043】

制御部３２は、サーバ１６全体の動作を制御する。それと共に、制御部３２は、ユーザ端末１２または広告主端末１５からの要求に応じて処理を実行し、実行結果をユーザ端末１２または広告主端末１５に返す等の制御を行う。制御部４２は、本実施形態に係るアプリケーションプログラムを実行することにより、広告登録部３３、ユーザ投票券情報取得部３４、広告配信制御部３５、付与部３６、決済処理部３７として機能する。

【0044】

広告登録部３３は、広告主端末１５から登録依頼に応じて、動画広告データを受け付ける。広告登録部３３は、動画広告データを記憶部４１に登録し、動画広告データを管理する情報を広告管理データベース４２に登録する。

【0045】

ユーザ投票券情報取得部３４は、ユーザ端末１２からの投票券指定要求に応じて、ユーザにより指定された投票券情報を取得する。投票券情報は、ユーザ端末１２における１回の購入操作で購入された投票券に関する情報であり、投票対象としての番号または組番号と、それに対して賭けた金額（またはポイント）との組み合わせを１組以上含む。投票対象としての番号とは、例えば、賭け式として、単勝、複勝等を選択した場合に一着または１～３着までになる投票対象を特定する番号である。投票対象としての組番号とは、例えば、賭け式として、３連単（車番３連勝単式）、３連複（車番３連勝複式）、２車単（車番２連勝単式）、２連複（車番２連勝複式）、２枠単（枠番２連勝単式）、２枠複（枠番２連勝複式）、ワイド（拡大２連勝複式）等を選択した場合にその投票対象を特定する番号の組み合わせである。

【0046】

広告配信制御部３５は、投票対象が指定された場合、ユーザのユーザ端末１２に対して、動画広告を閲覧可能に提供する。広告配信制御部３５は、提供した動画広告の配信状況
（再生開始、再生中、中断、再生終了等）を監視し、再生が開始された場合、動画広告の再生時間を計測する。

【0047】

付与部３６は、広告配信制御部３５により提供された動画広告を閲覧したユーザに対して、所定の量のポイントを付与する。ここで、付与部３６は、付与するポイントの値を、投票券に対して投票しようとする金額またはポイントの値よりも、低く設定するようにしてもよい。これにより無償コイン又は現金ポイントの流通量を調整することができる。また、付与部３６は、ポイントを付加したユーザのユーザ端末１２にポイント付与が完了した旨を通知する。

【0048】

決済処理部３７は、ユーザ投票券情報取得部３４により取得されたユーザの投票券情報に基づいて、投票券を購入するための決済処理を行う。決済処理は、予め登録しているクレジットカード、口座番号等に基づいて、行われる。

【0049】

記憶部４１は、広告管理データベース４２、ユーザ情報管理データベース４３、ユーザ投票券情報データベース４４を格納する。なお、以下では、データベースを「ＤＢ」と称する。

【0050】

広告管理ＤＢ４２は、広告主端末１５により登録された動画広告データを管理するデータベースである。ユーザ情報管理ＤＢ４３は、ユーザに関する情報を管理するデータベースである。ユーザ投票券情報ＤＢ４４は、ユーザが購入した投票券情報を管理するデータベースである。

【0051】

図４は、本実施形態におけるサーバ１６により管理されるデータベースのデータ構造例を示す図である。

【0052】

広告管理ＤＢ４２は、「広告ＩＤ」、「広告主」、「格納場所」、「最大再生時間」のデータ項目を含む。以下では、広告管理ＤＢ４２の各レコードを広告情報と称する場合がある。項目「広告ＩＤ」には、動画広告を特定する情報（広告ＩＤ）が格納される。項目「広告主」には、広告主を特定する情報が格納される。項目「格納場所」には、動画広告データの格納場所を示すアドレスが格納される。項目「最大再生時間」には、動画広告を最後まで再生した場合の再生時間が格納される。

【0053】

ユーザ情報管理ＤＢ４３は、「ユーザＩＤ」、「ユーザ名」、「メールアドレス」、「保有金額」、「保有ポイント」のデータ項目を含む。項目「ユーザＩＤ」には、ユーザを特定する情報（ユーザＩＤ）が格納される。項目「ユーザ名」には、ユーザの名前が格納される。項目「保有金額」には、投票券購入システム１１において、現在ユーザが使用可能な金額が格納される。項目「保有ポイント」には、投票券購入システム１１において、現在ユーザが使用可能なポイントが格納される。

【0054】

ユーザ投票券情報ＤＢ４４は、「ユーザＩＤ」、「レースＩＤ」、「投票券ＩＤ」、「賭け式」、「投票対象」、「購入金額」、「購入ポイント」のデータ項目を含む。項目「ユーザＩＤ」には、ユーザを特定する情報（ユーザＩＤ）が格納される。項目「レースＩＤ」には、競技を特定する情報（レースＩＤ）が格納される。項目「投票券ＩＤ」には、ユーザによる１回の購入操作で購入された投票券を特定する情報（投票券ＩＤ）が格納される。項目「賭け式」には、賭け式の種類を特定する情報（単勝、複勝、３連単（車番３連勝単式）、３連複（車番３連勝複式）、２車単（車番２連勝単式）、２連複（車番２連勝複式）、２枠単（枠番２連勝単式）、２枠複（枠番２連勝複式）、ワイド（拡大２連勝複式）等）が格納される。項目「投票対象」には、レースＩＤで特定される競技（レース）における１着の番号または１着から所定の順位までの着順の組番号が格納される。項目「購入金額」には、投票券情報に対応する賭金（有償の場合に用いられる項目であり、通貨が賭金となる）が格納される。項目「購入ポイント」には、投票券情報に対応する賭金
（無償の場合に用いられる項目であり、ポイントが賭金となる）が格納される。

【0055】

次に、ユーザ端末１２においてインストールされた専用アプリケーションプログラムのユーザインターフェースについて、図５～図９を用いて説明する。ユーザ端末１２において、専用アプリケーションプログラムを起動させると、画面１４にはその時点において投票券を購入可能なレースを選択する画面が表示される。ユーザは、操作表示部１３を操作して対象となるレースを選択し、さらに投票対象及び掛金（または掛けポイント）を指定すると、図５の画面が表示される。

【0056】

図５は、本実施形態における投票券指定画面例を示す図である。投票券指定画面５１は、ユーザ名表示欄５２、保有ポイント表示欄５３、保有ポイント追加指定欄５４、保有金額表示欄５５、保有金追加指定欄５６、購入対象投票券表示欄５７、進むボタン６２を含む。進むボタン６２を押下すると、図６の画面が表示される。

【0057】

ユーザ名表示欄５２には、専用アプリケーションプログラムを介して投票券購入システム１１にログインしているユーザ名が表示される。保有ポイント表示欄５３には、現在、投票券購入システム１１においてそのユーザが保有しているポイントが表示される。保有ポイント追加指定欄５４をタップすると、投票券を無償で購入するために投票券購入システム１１内だけで使用するポイント（チャージ）を追加することができる。保有金額表示欄５５には、現在、投票券購入システム１１においてそのユーザが保有している金額が表示される。保有金追加指定欄５６をタップすると、投票券を有償で購入するための金額を投票券購入システム１１に追加（チャージ）することができる。なお、投票券購入システム１１では、このチャージした金額内またはポイント内にて投票券を購入することができる。

【0058】

購入対象投票券表示欄５７は、１回の購入操作で購入する対象の投票券に関する情報を表示する。購入対象投票券表示欄５７は、予想投票券一覧５７ａ、賭金／賭ポイント合計表示欄６２を含む。

【0059】

予想投票券一覧５７ａは、組番号表示欄５８、オッズ表示欄５９、賭金／賭ポイント表示欄６０、賭金／賭ポイント増減設定ボタン６１を含む。投票組番号表示欄５８は、投票する番号または組番号を表示する欄である。図５の例では、予想投票券一覧５７ａには、「１着１番、２着４番」の組番号、「１着３番、２着８番」の組番号、「１着５番、２着２番」の組番号、「１着８番、２着５番、３着２番」の組番号の４つの組番号が表示されている。

【0060】

オッズ表示欄５９には、投票組番号表示欄５８に表示されている番号または組番号に対応するオッズが表示される。賭金／賭ポイント表示欄６０には、各番号または各組番号に対しての賭金または賭けポイントが表示される。賭金／賭ポイント増減設定ボタン６１において、「＋」ボタンをタップすると、対応する組番号に設定する賭金または賭ポイントを増額することができる。「－」ボタンをタップすると、対応する組番号に設定する賭金または賭ポイントを減額することができる。賭金／賭ポイント合計表示欄６２には、予想投票券一覧５７ａ中の賭金／賭ポイント表示欄６０の合計が表示される。

【0061】

図６は、本実施形態における所定の条件においてポイントが付与される旨を通知する広告表示確認画面の一例を示す図である。図５において進むボタン６２がタップされた場合に、広告表示確認画面６１が表示される。

【0062】

広告表示確認画面６１は、「広告を表示する」ボタン６２、「金銭で購入する」ボタン６３を含む。「広告を表示する」ボタン６２には、「動画広告を閲覧すると、ポイントが付与されます。動画広告を閲覧する場合は、以下のボタンをタップしてください。」旨の説明が記載されている。「広告を表示する」ボタン６２をタップすると、図７の動画広告選択画面７１が表示される。

【0063】

「金銭で購入する」ボタン６３には、「金銭で投票される場合は、以下のボタンをタップしてください。」旨の説明が記載されている。「金銭で購入する」ボタン６３をタップすると、図７の動画広告選択画面７１が表示される。図５で指定した内容で、投票対象及びそれに指定する賭け金または賭けポイントが確定し、サーバ１６において決済処理がなされる。

【0064】

図７は、本実施形態における動画広告選択画面の一例を示す図である。動画広告選択画面７１は、動画広告一覧７２、「閉じる」ボタン７５を含む。「進む」ボタン７５がタップされると、図８の画面に遷移する。

【0065】

動画広告一覧７２は、閲覧可能な１以上の動画広告７３の一覧であり、スクロールバー７４を操作して、スクロールすることが可能である。図７では、動画広告７３ａ，７３ｂ，７３ｃ，・・・が表示されている。動画広告７３ａ，７３ｂ，７３ｃ，・・・には、それぞれ配信元のアドレス（リンク先）が設定されている。ユーザは、動画広告一覧７２に表示された動画広告７３から、いずれかの動画広告をタップすると、動画広告のリンク先に基づいて、リンク先から動画広告の配信が行われる。すると、ユーザ端末１２において、その動画広告が再生されて、ユーザはその動画広告を視聴することができる。

【0066】

ここで、動画広告７３は、例えば、インバナー動画広告であってもよいし、インリード動画広告であってもよく、その種類に限定されない。インバナー動画広告とは、従来のバナー枠に配信されるタイプの動画広告である。インリード動画広告とは、ユーザがＷｅｂページをスクロールして動画広告が画面に表示されたら動画が再生されるという仕様の動画広告である。また、動画広告の仕様によっては、インストリーム動画広告であってもよい。インストリーム動画広告とは、動画サイトなどにある動画再生画面に流れる動画広告である。

【0067】

図８は、本実施形態における動画広告閲覧後の投票券指定画面例を示す図である。図８では、投票券指定画面５１の「進む」ボタン６３が、「購入」ボタン６５に切り替わっている。

【0068】

図５の投票券指定画面の保有ポイント表示欄５３に対して、図８の投票券指定画面の保有ポイント表示欄５３では、ユーザの保有ポイントが１０００ポイント増えている。この増加したポイント量が動画広告を閲覧したことにより付与された価値である。この付与されたポイントを予想投票券一覧５７ａに賭けポイントとして、投票対象に設定することができる。

【0069】

図９は、本実施形態の他の実施例における投票対象別で広告閲覧可能な広告閲覧指定画面例を示す図である。図６において、「広告を表示する」ボタン６２をタップすると、広告閲覧指定画面８１が表示されてもよい。広告閲覧指定画面８１は、購入対象投票券表示欄８２、進むボタン８６を含む。進むボタン８６がタップされると、図７の場合と同様に、図８の画面に遷移する。

【0070】

購入対象投票券表示欄８２は、組番号表示欄８３、オッズ表示欄８４、動画広告表示欄８５を含む。組番号表示欄８３は、投票する番号または組番号を表示する欄である。オッズ表示欄８４には、組番号表示欄８３に表示されている番号または組番号に対応するオッズが表示される。

【0071】

動画広告欄８５は、投票対象毎に閲覧可能な動画広告である。図９では、動画広告８５ａ，８５ｂ，８５ｃ，・・・が表示されている。動画広告８５ａ，８５ｂ，８５ｃ，・・・には、それぞれ配信元のアドレス（リンク先）が設定されている。

【0072】

例えば、ユーザは、購入対象投票券表示欄８２に表示された動画広告８５から、いずれかの動画広告をタップすると想定する。例えば、ユーザは、動画広告８５ａをタップすると、動画広告のリンク先に基づいて、リンク先から動画広告８５ａの配信が行われる。すると、ユーザ端末１２において、その動画広告が再生されて、ユーザはその動画広告を閲覧することができる。動画広告の閲覧後、進むボタン８６がタップされると、図７の場合と同様に、図８の画面に遷移する。すると、図８の投票券指定画面５１の対応する投票対象（１着１番-２着４番）の賭金／賭ポイント表示欄６０に、所定のポイントが加算されている。

【0073】

すなわち、図９の例には、再生された広告に対応する投票対象に投票に利用可能な価値を設定し投票することができる。これにより、ユーザが見る広告の選択肢を増やすことができる。

【0074】

図１０は、本実施形態におけるユーザ端末１２とサーバ１６との間のシーケンス図である。ユーザは、ユーザ端末１２を操作して、インストールされている専用アプリケーションプログラムを起動させる（Ｓ１）。すると、専用アプリケーションプログラムが起動したユーザ端末１２は、サーバ１６にレース情報を要求する（Ｓ２）。

【0075】

サーバ１６は、これから開始されるレース情報（レース名、レース内容、投票対象、オッズ等）をユーザ端末１２へ送信する（Ｓ３）。

【0076】

ユーザ端末１２は、サーバ１６からレース情報を受信すると、そのレースに関する詳細情報を表示するレース詳細画面を画面１４に表示する（Ｓ４）。ユーザは、操作表示部１３を操作して、投票券を購入したいレースを選択し、投票対象を指定する。すると、図５の投票券指定画面５１が表示される（Ｓ５）。

【0077】

投票券指定画面５１において、ユーザは、投票対象に対して賭け金または賭けポイントを指定する。購入する投票券が確定すると、進むボタン６２をタップする（Ｓ６）。すると、ユーザ端末１２は、図５の内容に基づいて、ユーザ投票券情報（ユーザＩＤ、レースＩＤ、賭け式、投票対象（番号または組番号）、購入金額（または購入ポイント）を含む。）を含む仮購入要求をサーバ１６へ送信する（Ｓ６）。ここで、仮購入要求としたのは、後述するように、ユーザは所定の動画広告を閲覧することにより、投票に利用に可能なポイントが付与され、そのポイントを利用して再度賭け金または賭けポイントを再設定して、投票券を購入するために、ユーザ端末１２からサーバ１６へ本購入要求が発行されるからである。

【0078】

サーバ１６（ユーザ投票券情報取得部３４）は、その購入要求を取得する。サーバ１６
（ユーザ投票券情報取得部３４）は、取得した購入要求からユーザ投票券情報を取得して、投票券ＩＤを割り当て、ユーザ投票券情報の内容をユーザ投票券情報ＤＢ４４に登録する。サーバ１６は、ユーザ端末１２に対して、広告表示確認画面を表示させる指示を行う
（Ｓ７）。

【0079】

ユーザ端末１２は、サーバ１６からの指示に基づいて、広告表示確認画面６１（図６）を表示する（Ｓ８）。ユーザは、広告表示確認画面６１において、「広告を表示する」ボタン６２をタップすると、ユーザ端末１２は、広告表示画面の表示要求をサーバ１６に送信する（Ｓ９）。

【0080】

サーバ１６（広告配信制御部３５）は、広告表示画面の表示要求を受け取ると、広告表示処理を行う（Ｓ１０）。広告表示処理は、ユーザ端末１２において動画広告を閲覧可能に表示する制御処理を行う。また、サーバ１６（広告配信制御部３５）は、図７で示した動画広告選択画面７１を表示させるための広告表示確認通知をユーザ端末１２に送信する
（Ｓ１１）。広告表示確認通知は、１以上の動画広告の配信元のアドレス（リンク先情報）を含む。

【0081】

ユーザ端末１２は、広告表示確認通知を取得すると、表示制御部２３により、画面１４には、例えば動画広告選択画面７１が表示される（Ｓ１２）。動画広告選択画面７１の動画広告一覧７２には、リンク先情報に基づいて、１以上の動画広告７３が閲覧可能に表示されている。

【0082】

それから、ユーザは、たとえば、図７における動画広告選択画面７１の動画広告一覧７２から、いずれかの動画広告７３をタップする。するとユーザ端末１２は、サーバ１６に対して、広告閲覧要求を行う（Ｓ１３）。

【0083】

サーバ１６（広告配信制御部３５）は、要求元のユーザ端末１２に対して、その広告閲覧要求に対する動画広告の配信を開始する（Ｓ１４、Ｓ１５）。ユーザ端末１２の画面１４には、配信された動画広告が再生される（Ｓ１６）。

【0084】

サーバ１６（付与部３６）は、動画広告の配信が終了すると（Ｓ１７）、ユーザに対してポイントを付与するためにポイント付与処理（Ｓ１８）を行う。サーバ１６（付与部３６）は、ポイント付与処理により、ユーザ情報管理ＤＢ４３の項目「保有ポイント」の更新が完了した場合、対象ユーザに対してポイントの付与が完了した旨を通知する（Ｓ１９）。図８に示すように、ユーザ端末１２の画面１４に表示された投票券指定画面５１の保有ポイント表示欄５３には、その通知に基づいて付与されたポイントが反映されている（Ｓ２０）。

【0085】

ユーザは、その付与されたポイントを投票対象に対して、さらに、設定することができる。その付与されたポイントを投票対象に対して、さらに、設定した後、進むボタン６２がタップされると、ユーザ端末１２は、図８の内容に基づいて、ユーザ投票券情報（ユーザＩＤ、レースＩＤ、投票券ＩＤ、賭け式、投票対象（番号または組番号）、購入金額（または購入ポイント）を含む。）を含む購入要求をサーバ１６へ送信する（Ｓ２１）。

【0086】

サーバ１６（ユーザ投票券情報取得部３４）は、その購入要求を取得する。サーバ１６
（ユーザ投票券情報取得部３４）は、ユーザ投票券情報ＤＢ４４に登録された、ユーザＩＤ、レースＩＤ、投票券ＩＤに対応するユーザ投票券情報を、購入要求に含まれるユーザ投票券情報で更新する。

【0087】

サーバ１６（決済処理部３７）は、その購入要求に基づいて、投票券の購入に関する決済処理を行う（Ｓ２２）。決済処理が完了した場合、サーバ１６は、決済内容に基づいてユーザ情報管理ＤＢ４３の内容を更新すると共に、決済処理の完了をユーザ端末１２に通知する（Ｓ２３）。

【0088】

サーバ１６は、そのレースの投票時間が締め切られて、レース後、着順が確定すると、的中した投票対象を含む投票券情報について配当処理を行う。

【0089】

次に、サーバによる広告表示処理（Ｓ１０）、動画広告配信処理（Ｓ１４，Ｓ１７）、及びポイント付加処理（Ｓ１８）に関する処理の実施例のバリエーションについて説明する。

【0090】

図１１は、本実施形態（実施例１）におけるサーバ側の処理に関するフローチャートである。ユーザ投票券情報取得部３４は、ユーザ端末１２からユーザ投票券情報（ユーザＩＤ、レースＩＤ、賭け式、投票対象（番号または組番号）、購入金額（または購入ポイント）を含む。）を含む仮購入要求を取得する（Ｓ３１）。

【0091】

ユーザ投票券情報取得部３４は、取得した仮購入要求からユーザ投票券情報を取得して、投票券ＩＤを割り当て、ユーザ投票券情報の内容をユーザ投票券情報ＤＢ４４に登録する。それから、ユーザ投票券情報取得部３４は、ユーザ端末１２に広告表示確認画面６１を表示させる制御を行う（Ｓ３２）。

【0092】

その後、広告配信制御部３５は、ユーザ端末１２から動画広告選択画面７１の表示要求を受け取ると（Ｓ３３）、広告管理ＤＢ４２から１以上の広告情報（広告ＩＤ、広告主、格納場所、最大再生時間）を取得する（Ｓ３４）。広告配信制御部３５は、ユーザ端末１２に対して、Ｓ３４で取得した広告ＩＤに対応する動画広告の格納場所（リンク先情報）を送信する（Ｓ３５）。ユーザ端末１２側では、動画広告のリンク先情報を取得すると、画面１４に動画広告選択画面７１が表示される（図６）。

【0093】

広告配信制御部３５は、ユーザ端末１２から応答があるまで待ち状態となる（Ｓ３６でＮＯ）。ユーザ端末１２から応答があった場合、広告配信制御部３５は、動画広告の配信要求か否かを判定する（Ｓ３７）。動画広告の配信要求は、ユーザＩＤ、リンク先情報を含む。応答内容が動画広告の配信要求でない場合（Ｓ３７でＮＯ）、本フローは終了する。

【0094】

応答内容が動画広告の配信要求の場合（Ｓ３７でＹＥＳ）、広告配信制御部３５は、ユーザ端末１２に、リンク先情報に基づいて、動画広告の配信を行う（Ｓ３８）。動画広告の再生が中断されるか、所定時間（または最後まで）再生されるまで、広告配信制御部３５は、動画の配信を継続する（Ｓ３９でＮＯ，Ｓ４０でＮＯ）。

【0095】

広告配信制御部３５は、動画広告が所定時間（または最後まで）再生されたかを判定する（Ｓ３９）。動画広告の再生が中断された場合（Ｓ３９でＮＯ，Ｓ４０でＹＥＳ）、本フローは終了する。

【0096】

広告配信制御部３５により動画広告が所定時間（または最後まで）再生されたと判定された場合（Ｓ３９でＹＥＳ）、付加部３７は、ユーザＩＤに基づいてユーザ情報管理ＤＢ４３の保有ポイントを更新し、ユーザに所定のポイントを付与する（Ｓ４１）。付与するポイントの値は、予め決められていてもよいし、その都度決定するようにしてもよいし、閲覧された動画広告に応じて決定するようにしてもよい。

【0097】

その後、付加部３７は、ユーザ端末１２にポイントの付与が完了した旨を通知する（Ｓ４２）。すると、ユーザ端末１２側では、画面１４に保有ポイント表示欄５３のポイントが更新された投票券指定画面８１が表示される（図８）。

【0098】

広告配信制御部３５は、ユーザ端末１２から応答があるまで待ち状態となる（Ｓ４３でＮＯ）。ユーザ端末１２から応答があった場合、広告配信制御部３５は、その応答内容が投票券の本購入要求か否かを判定する（Ｓ４４）。本購入要求は、ユーザ投票券情報（ユーザＩＤ、レースＩＤ、投票券ＩＤ、賭け式、投票対象（番号または組番号）、購入金額
（または購入ポイント）を含む。）を含む。応答内容が動画広告の配信要求でない場合（Ｓ４４でＮＯ）、本フローは終了する。応答内容が動画広告の配信要求である場合（Ｓ４４でＮＯ）、広告配信制御部３５は、取得したユーザ投票券情報を用いて、ユーザ投票券情報ＤＢ４４を更新する。

【0099】

決済処理部３７は、その購入要求に基づいて、投票券の購入に関する決済処理を行う（Ｓ４５）。決済処理が完了した場合、決済処理部３７は、決済内容に基づいてユーザ情報管理ＤＢ４３の内容を更新すると共に、決済処理の完了をユーザ端末１２に通知する。

【0100】

図１２は、本実施形態（実施例２）におけるサーバ側の処理に関するフローチャートである。図１２のフローは、図１０のフローにＳ５１，Ｓ５２の処理を追加したものである。

【0101】

ユーザ投票券情報取得部３４は、ユーザ端末１２からユーザ投票券情報（ユーザＩＤ、レースＩＤ、賭け式、投票対象（番号または組番号）、購入金額（または購入ポイント）を含む。）を含む仮購入要求を取得する（Ｓ３１）。

【0102】

ユーザ投票券情報取得部３４は、取得した仮購入要求からユーザ投票券情報を取得して、投票券ＩＤを割り当て、ユーザ投票券情報の内容をユーザ投票券情報ＤＢ４４に登録する。

【0103】

広告配信制御部３５は、ユーザＩＤに基づいて、ユーザ情報管理ＤＢ４３から、ユーザの保有ポイントを取得する（Ｓ５１）。広告配信制御部３５は、取得したユーザの保有ポイントが所定量以下か否かを判定する（Ｓ５２）。広告配信制御部３５は、取得したユーザの保有ポイントが所定量以下の場合（Ｓ５２でＮＯ）、当該ユーザに関する本フローを終了する。

【0104】

広告配信制御部３５は、取得したユーザの保有ポイントが所定量を超える場合、ユーザ端末１２に広告表示確認画面６１を表示させる制御を行う（Ｓ３２）。

【0105】

その後、広告配信制御部３５は、ユーザ端末１２から動画広告選択画面７１の表示要求を受け取ると（Ｓ３３）、広告管理ＤＢ４２から１以上の広告情報（広告ＩＤ、広告主、格納場所、最大再生時間）を取得する（Ｓ３４）。広告配信制御部３５は、ユーザ端末１２に対して、Ｓ３４で取得した広告ＩＤに対応する動画広告の格納場所（リンク先情報）を送信する（Ｓ３５）。ユーザ端末１２側では、動画広告のリンク先情報を取得すると、画面１４に動画広告選択画面７１が表示される（図６）。

【0106】

広告配信制御部３５は、ユーザ端末１２から応答があるまで待ち状態となる（Ｓ３６でＮＯ）。ユーザ端末１２から応答があった場合、広告配信制御部３５は、動画広告の配信要求か否かを判定する（Ｓ３７）。動画広告の配信要求は、ユーザＩＤ、リンク先情報を含む。応答内容が動画広告の配信要求でない場合（Ｓ３７でＮＯ）、本フローは終了する。

【0107】

応答内容が動画広告の配信要求の場合（Ｓ３７でＹＥＳ）、広告配信制御部３５は、ユーザ端末１２に、リンク先情報に基づいて、動画広告の配信を行う（Ｓ３８）。動画広告の再生が中断されるか、所定時間（または最後まで）再生されるまで、広告配信制御部３５は、動画の配信を継続する（Ｓ３９でＮＯ，Ｓ４０でＮＯ）。

【0108】

広告配信制御部３５は、動画広告が所定時間（または最後まで）再生されたかを判定する（Ｓ３９）。動画広告の再生が中断された場合（Ｓ３９でＮＯ，Ｓ４０でＹＥＳ）、本フローは終了する。

【0109】

広告配信制御部３５により動画広告が所定時間（または最後まで）再生されたと判定された場合（Ｓ３９でＹＥＳ）、付加部３７は、ユーザＩＤに基づいてユーザ情報管理ＤＢ４３の保有ポイントを更新し、ユーザに所定のポイントを付与する（Ｓ４１）。付与するポイントの値は、予め決められていてもよいし、その都度決定するようにしてもよい。

【0110】

その後、付加部３７は、ユーザ端末１２にポイントの付与が完了した旨を通知する（Ｓ４２）。すると、ユーザ端末１２側では、画面１４に保有ポイント表示欄５３のポイントが更新された投票券指定画面８１が表示される（図８）。

【0111】

広告配信制御部３５は、ユーザ端末１２から応答があるまで待ち状態となる（Ｓ４３でＮＯ）。ユーザ端末１２から応答があった場合、広告配信制御部３５は、その応答内容が投票券の本購入要求か否かを判定する（Ｓ４４）。本購入要求は、ユーザ投票券情報（ユーザＩＤ、レースＩＤ、投票券ＩＤ、賭け式、投票対象（番号または組番号）、購入金額
（または購入ポイント）を含む。）を含む。応答内容が動画広告の配信要求でない場合（Ｓ４４でＮＯ）、本フローは終了する。応答内容が動画広告の配信要求である場合（Ｓ４４でＮＯ）、広告配信制御部３５は、取得したユーザ投票券情報を用いて、ユーザ投票券情報ＤＢ４４を更新する。

【0112】

決済処理部３７は、その購入要求に基づいて、投票券の購入に関する決済処理を行う（Ｓ４５）。決済処理が完了した場合、決済処理部３７は、決済内容に基づいてユーザ情報管理ＤＢ４３の内容を更新すると共に、決済処理の完了をユーザ端末１２に通知する。

【0113】

実施例２によれば、ユーザが保有する価値の量が所定量以下である場合に、動画広告を表示させることができる。これにより、無償コイン又は現金ポイントの保有量が少ない場合に、動画広告を見ることにより、ユーザの閲覧する意欲を高めることができる。

【0114】

図１３は、本実施形態（実施例３）におけるサーバ側の処理に関するフローチャートである。図１３のフローは、図１１のフローにＳ６１～Ｓ６３の処理を追加し、Ｓ３４、Ｓ４１の処理を調整したものである。

【0115】

ユーザ投票券情報取得部３４は、ユーザ端末１２からユーザ投票券情報（ユーザＩＤ、レースＩＤ、賭け式、投票対象（番号または組番号）、購入金額（または購入ポイント）を含む。）を含む仮購入要求を取得する（Ｓ３１）。

【0116】

ユーザ投票券情報取得部３４は、取得した仮購入要求からユーザ投票券情報を取得して、投票券ＩＤを割り当て、ユーザ投票券情報の内容をユーザ投票券情報ＤＢ４４に登録する。

【0117】

広告配信制御部３５は、ユーザＩＤに基づいて、ユーザ情報管理ＤＢ４３から、ユーザを特定する（Ｓ６１）。

【0118】

付与部３６は、ユーザ投票券情報ＤＢ４４から、特定したユーザが投票対象に対して指定した額（購入金額または購入ポイント）を取得し、その額の合計量（購入金額の合計量または購入ポイントの合計量）を算出する（Ｓ６２）。

【0119】

付与部３６は、算出した合計量に応じて、付与するポイントを決定する（Ｓ６３）。このとき、例えば、合計量が多いほど、付与するポイント数を多くしてもよい。その後、広告配信制御部３５は、ユーザ端末１２に広告表示確認画面６１を表示させる制御を行う（Ｓ３２）。

【0120】

その後、広告配信制御部３５は、ユーザ端末１２から動画広告選択画面７１の表示要求を受け取ると（Ｓ３３）、Ｓ６２で算出した合計量に基づいて、広告管理ＤＢ４２から１以上の広告情報（広告ＩＤ，広告主、格納場所、最大再生時間）を取得する（Ｓ３４ａ）。例えば、広告配信制御部３５は、算出した合計量が多いほど、より長い最大再生時間の動画広告の広告情報を取得するようにしてもよい。例えば、広告配信制御部３５は、合計値がｍ未満の場合、最大再生時間がＴ１未満の動画広告の広告情報を取得し、合計値がｍ以上ｎ未満の場合、最大再生時間がＴ１以上Ｔ２未満の動画広告の広告情報を取得し、合計値がｎ以上の場合、最大再生時間がＴ２以上の動画広告の広告情報を取得してもよい。このとき、ｍ：整数、ｎ：整数でｍ＜ｎである。また、Ｔ１：整数、Ｔ２整数でＴ１＜Ｔ２である。

【0121】

広告配信制御部３５は、ユーザ端末１２に対して、Ｓ３４ａで取得した広告ＩＤに対応する動画広告の格納場所（リンク先情報）を送信する（Ｓ３５）。ユーザ端末１２側では、動画広告のリンク先情報を取得すると、画面１４に動画広告選択画面７１が表示される
（図６）。

【0122】

広告配信制御部３５は、ユーザ端末１２から応答があるまで待ち状態となる（Ｓ３６でＮＯ）。ユーザ端末１２から応答があった場合、広告配信制御部３５は、動画広告の配信要求か否かを判定する（Ｓ３７）。動画広告の配信要求は、ユーザＩＤ、リンク先情報を含む。応答内容が動画広告の配信要求でない場合（Ｓ３７でＮＯ）、本フローは終了する。

【0123】

応答内容が動画広告の配信要求の場合（Ｓ３７でＹＥＳ）、広告配信制御部３５は、ユーザ端末１２に、リンク先情報に基づいて、動画広告の配信を行う（Ｓ３８）。動画広告の再生が中断されるか、所定時間（または最後まで）再生されるまで、広告配信制御部３５は、動画の配信を継続する（Ｓ３９でＮＯ，Ｓ４０でＮＯ）。

【0124】

広告配信制御部３５は、動画広告が所定時間（または最後まで）再生されたかを判定する（Ｓ３９）。動画広告の再生が中断された場合（Ｓ３９でＮＯ，Ｓ４０でＹＥＳ）、本フローは終了する。

【0125】

広告配信制御部３５により動画広告が所定時間（または最後まで）再生されたと判定された場合（Ｓ２９でＹＥＳ）、付加部３７は、ユーザＩＤに基づいてユーザ情報管理ＤＢ４３の保有ポイントを更新し、ユーザに対して、Ｓ５２で決定したポイントを付与する（Ｓ４１ａ）。

【0126】

その後、付加部３７は、ユーザ端末１２にポイントの付与が完了した旨を通知する（Ｓ４２）。すると、ユーザ端末１２側では、画面１４に保有ポイント表示欄５３のポイントが更新された投票券指定画面８１が表示される（図８）。

【0127】

広告配信制御部３５は、ユーザ端末１２から応答があるまで待ち状態となる（Ｓ４３でＮＯ）。ユーザ端末１２から応答があった場合、広告配信制御部３５は、その応答内容が投票券の本購入要求か否かを判定する（Ｓ４４）。本購入要求は、ユーザ投票券情報（ユーザＩＤ、レースＩＤ、投票券ＩＤ、賭け式、投票対象（番号または組番号）、購入金額
（または購入ポイント）を含む。）を含む。応答内容が動画広告の配信要求でない場合（Ｓ４４でＮＯ）、本フローは終了する。応答内容が動画広告の配信要求である場合（Ｓ４４でＮＯ）、広告配信制御部３５は、取得したユーザ投票券情報を用いて、ユーザ投票券情報ＤＢ４４を更新する。

【0128】

決済処理部３７は、その購入要求に基づいて、投票券の購入に関する決済処理を行う（Ｓ４５）。決済処理が完了した場合、決済処理部３７は、決済内容に基づいてユーザ情報管理ＤＢ４３の内容を更新すると共に、決済処理の完了をユーザ端末１２に通知する。

【0129】

実施例３によれば、投票対象それぞれに対して指定した金額またはポイントの合計量に基づいて、ユーザに付与するポイントを決定することができる。これにより、投票しようとする額に応じて無償コイン又は現金ポイントを付与することができることで、継続的にレースへの投票意欲を保つことができるようになる。

【0130】

また、ユーザ側は、より長い再生時間の動画広告を見ることにより、その再生時間に応じたポイントを得ることができる。運営側は、ユーザが得ることができる価値に応じた動画広告をユーザに見せることで、広告主からの広告収入が増え、無償コイン又は現金ポイントによる収入の獲得機会損失による実質的な損失の発生を防ぐことができる。

【0131】

図１４は、本実施形態（実施例４）におけるサーバ側の処理に関するフローチャートである。図１４のフローは、図１１のフローのＳ３８～４１を、Ｓ３８ａ，Ｓ７１，Ｓ７２、Ｓ４１ａに置き換えたものである。以下では、Ｓ３１～Ｓ２７の処理の説明については、図１１と同様なので、その説明を省略し、Ｓ３８ａ以降の処理について説明する。

【0132】

応答内容が動画広告の配信要求の場合（Ｓ３７でＹＥＳ）、広告配信制御部３５は、ユーザ端末１２に、リンク先情報に基づいて、動画広告の配信を行う。このとき、広告配信制御部３５は、動画広告の再生時間の計測を開始する（Ｓ３８ａ）。動画広告の再生が中断または終了するまで、広告配信制御部３５は、動画の配信を継続する（Ｓ７１でＮＯ）。

【0133】

動画広告の再生が中断または終了した場合（Ｓ７１でＹＥＳ）、付加部３６は、動画広告の再生時間に応じて、ポイントを決定する（Ｓ７２）。例えば、動画の再生時間が長いほど、より多くのポイントを付与するようにしてもよい。

【0134】

付加部３６は、ユーザＩＤに基づいてユーザ情報管理ＤＢ４３の保有ポイントを更新し、ユーザに対して、Ｓ７２で決定したポイントを付与する（Ｓ４１ａ）。

【0135】

その後、付加部３７は、ユーザ端末１２にポイントの付与が完了した旨を通知する（Ｓ４２）。すると、ユーザ端末１２側では、画面１４に保有ポイント表示欄５３のポイントが更新された投票券指定画面８１が表示される（図８）。

【0136】

広告配信制御部３５は、ユーザ端末１２から応答があるまで待ち状態となる（Ｓ４３でＮＯ）。ユーザ端末１２から応答があった場合、広告配信制御部３５は、その応答内容が投票券の本購入要求か否かを判定する（Ｓ４４）。本購入要求は、ユーザ投票券情報（ユーザＩＤ、レースＩＤ、投票券ＩＤ、賭け式、投票対象（番号または組番号）、購入金額
（または購入ポイント）を含む。）を含む。応答内容が動画広告の配信要求でない場合（Ｓ４４でＮＯ）、本フローは終了する。応答内容が動画広告の配信要求である場合（Ｓ４４でＮＯ）、広告配信制御部３５は、取得したユーザ投票券情報を用いて、ユーザ投票券情報ＤＢ４４を更新する。

【0137】

決済処理部３７は、その購入要求に基づいて、投票券の購入に関する決済処理を行う（Ｓ４５）。決済処理が完了した場合、決済処理部３７は、決済内容に基づいてユーザ情報管理ＤＢ４３の内容を更新すると共に、決済処理の完了をユーザ端末１２に通知する。

【0138】

実施例４によれば、付与部３６は、広告の再生時間に応じて、ユーザに付与するポイントを決定することができる。これにより、動画広告の再生時間に応じて、ユーザへ付与するポイントを増やすことができる。

【0139】

なお、実施例１～４においては、レース毎に、動画広告が閲覧可能になるようにしてもよい。このように構成することにより、レース毎に動画を閲覧する権限が付与されることで、1日に複数回、ユーザが動画を見てくれるようになる。

【0140】

実施例１～４において、付与部３６は、付与するポイントの値を、投票券に対して投票しようとする金額またはポイントの値よりも、低く設定するようにしてもよい。これにより無償コイン又は現金ポイントの流通量を調整することができる。

【0141】

また、例えば、制御部３２は、受け付けた投票券情報に含まれる投票対象それぞれに対して指定した価値が通貨である場合に、実施例１～実施例４にて、通貨から所定の割合で算出される投票に対する払戻率に影響を与えない無償コイン又は現金ポイント等をユーザに付与するようにしてもよい。これにより、払戻率に影響を与えない価値が広告に対して付与されるため、払い戻し率には影響を与えない。一方で、ユーザは、自身が負担した金額に加えた特典が得られる。

【0142】

また、例えば、制御部３２は、受け付けた投票券情報に含まれる投票対象それぞれに対して指定した価値がポイントである場合に、実施例１～実施例４にて、指定したポイントに所定の割合を割り増ししたポイントをユーザに付与するようにしてもよい。これにより、払戻率に影響を与えない価値が広告に対して付与されるため、払い戻し率には影響を与えない。一方、ユーザは、自身が負担した金額に加えた特典が得られる。

【0143】

また、付与部３６は、ユーザ端末１２から、動画広告の再生中に操作表示１３への所定の入力操作がなされた旨の通知を受け付けることができるようにしてもよい。その通知を受け付けた場合、付加部３７は、ユーザがきちんと動画広告を閲覧しているものとして、ユーザにポイント付与するようにしてもよい。これにより、ユーザが広告を見ないで価値を得ることを回避することができる。

【0144】

また、ユーザ端末１２において再生される広告は、動画だけでなく、静止画であってもよい。その動画や静止画を用いた広告データには、音声データや楽曲データが含まれていてもよい。

【0145】

図１５は、本実施形態におけるプログラムを実行するコンピュータのハードウェア環境の構成ブロック図の一例である。コンピュータ１０１は、ユーザ端末１２、サーバ１６として機能する。コンピュータ１０１は、ＣＰＵ１０２、ＲＯＭ１０３、ＲＡＭ１０４、記憶装置１０５、入力Ｉ／Ｆ１０６、出力Ｉ／Ｆ１０７、通信Ｉ／Ｆ１０８、読取装置１０９、バス１１０によって構成されている。

【0146】

ここで、ＣＰＵは、中央演算装置を示す。ＲＯＭは、リードオンリメモリを示す。ＲＡＭは、ランダムアクセスメモリを示す。Ｉ／Ｆは、インターフェースを示す。バス１１０には、ＣＰＵ１０２、ＲＯＭ１０３、ＲＡＭ１０４、記憶装置１０５、入力Ｉ／Ｆ１０６、出力Ｉ／Ｆ１０７、通信Ｉ／Ｆ１０８、及び必要に応じて読取装置１０９が接続されている。

【0147】

コンピュータ１０１がサーバ１６の場合、ＣＰＵ１０２は、記憶装置１０５から本実施形態に係るプログラムを読み出し、広告登録部３３、ユーザ投票券情報取得部３４、広告配信制御部３５、付加部３６、決済処理部３７として機能する。ＲＯＭ１０３は、読み出し専用のメモリを示す。ＲＡＭ１０４は、一時的に記憶するメモリである。

【0148】

記憶装置１０５は、大容量の情報を記憶する装置である。記憶装置１０５としては、ハードディスク、ソリッドステートドライブ（ＳＳＤ）、フラッシュメモリカードなど様々な形式の記憶装置を使用することができる。記憶装置１０５には、本発明の実施形態に係るプログラムや、記憶部４０に格納されている各種データが記憶されている。

【0149】

入力Ｉ／Ｆ１０６は、キーボード、マウス、電子カメラ、ウェブカメラ、マイク、スキャナ、センサ、タブレット、タッチパネルディスプレイ、情報読取装置等の入力装置と接続することが可能である。また、出力Ｉ／Ｆ１０７は、ディスプレイ、タッチパネル、プロジェクタ、プリンタ、スピーカ等の出力装置と接続することが可能である。

【0150】

通信Ｉ／Ｆ１０８は、通信ネットワークと接続して他の装置と通信するためのポート等のインターフェースである。通信ネットワークは、インターネット、ローカルエリアネットワーク（ＬＡＮ）、ワイドエリアネットワーク（ＷＡＮ）、専用線、有線、無線等の通信網であってよい。読取装置１０９は、可搬型記録媒体を読み出す装置である。

【0151】

上記実施形態で説明した処理を実現するプログラムは、プログラム提供者側から通信ネットワークおよび通信Ｉ／Ｆ１０８を介して、例えば記憶装置１０５に格納されてもよい。また、上記実施形態で説明した処理を実現するプログラムは、市販され、流通している可搬型記憶媒体に格納されていてもよい。この場合、この可搬型記憶媒体は読取装置１０５にセットされて、ＣＰＵ１０２によってそのプログラムが読み出されて、実行されてもよい。可搬型記憶媒体としてはＣＤ－ＲＯＭ、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、ＩＣカード、ＵＳＢメモリ装置、半導体メモリカードなど様々な形式の記憶媒体を使用することができる。このような記憶媒体に格納されたプログラムが読取装置１０９によって読み取られる。

【0152】

また、当該プログラムは、スタンドアローン型のコンピュータにインストールされてもよいし、クラウドコンピュータによりインストールされて機能のみをユーザに提供してもよい。また、本実施形態では、ユーザ端末１２にサーバ１６と通信可能なアプリケーションプログラムをインストールして、本実施形態における投票券購入システムの制御を行ったが、これに限定されない。例えば、ユーザ端末１２にインストールされたＷｅｂブラウザを用いて、サーバ１６にアクセスし、サーバ１６側で運用されている本実施形態に係るシステムを使用してもよい。

【0153】

本実施形態によれば、ユーザの広告を閲覧しようとする意欲を高めて、広告の閲覧効果を高めることができる。

【0154】

以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本態様にはその等価物が含まれる。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することができる。

【0155】

上記実施形態に加え、さらに、以下を付記する。
（付記１）
通信ネットワークを介して、ユーザにより使用される端末装置と通信可能な情報処理装置であって、
競技に対するユーザの投票内容が指定された投票券情報が指定され、且つ、前記端末装置において所定の広告が再生された場合、再生された前記広告に応じて、投票に利用可能な価値を前記投票内容に含まれる投票対象に設定し投票する投票処理部、を備える、
情報処理装置。
このように構成することにより、ユーザの広告を閲覧しようとする意欲を高めて、広告の閲覧効果を高めることができる。
（付記２）
前記投票対象毎に前記広告を再生可能にし、
前記投票処理部は、再生された前記広告に対応する前記投票対象に前記投票に利用可能な価値を設定し投票する、
付記１に記載の情報処理装置。このように構成することにより、ユーザが見る広告の選択肢を増やすことができる。
（付記３）
前記広告は、広告動画であり、
受け付けた前記投票券情報に含まれる投票対象それぞれに対して指定された価値の合計量に応じて、再生時間の異なる広告動画が前記端末装置に表示される
付記１又は２記載の情報処理装置。このように構成することにより、ユーザ側においては、投票しようとする額が大きいほど、例えばより長い再生時間を見ることにより、その再生時間に応じた無償コイン又は現金ポイントを得ることができる。一方、運営側は、ユーザが得ることができる価値に応じた動画広告をユーザに見せることで、広告主からの広告収入が増え、無償コイン又は現金ポイントによる収入の獲得機会損失による実質的な損失の発生を防ぐことができる。
（付記４）
前記投票処理部は、前記端末装置において表示された複数の広告のうちユーザが選択した前記広告に応じて前記投票に利用可能な価値を設定する
付記１～５のうち何れか１項記載の情報処理装置。
このように構成することにより、ユーザの選択に応じて投票の価値（量）を変更できる。
（付記５）
前記投票処理部は、前記競技毎に、前記広告を再生可能にする、
付記１～４のうち何れか１項記載の情報処理装置。このように構成することにより、レース毎に動画を閲覧する権限が付与されることで、1日に複数回、ユーザが動画を見てくれるようになる。
（付記６）
前記投票処理部は、受け付けた前記投票券情報に含まれる投票対象それぞれに対して前記投票に対する払戻率に影響を与える第１価値を指定していた場合、前記第１価値から所定の割合で算出される前記投票に対する払戻率に影響を与えない第２価値を、前記投票対象に対して指定する
付記１～５のうち何れか１項記載の情報処理装置。
このように構成することにより、払戻率に影響を与えない価値が広告に対して付与されるため、払い戻し率には影響を与えない。一方で、ユーザは、自身が負担した金額に加えた特典が得られる。
（付記７）
前記投票処理部は、受け付けた前記投票券情報に含まれる投票対象それぞれに対して前記投票に対する払戻率に影響を与えない第２価値を指定していた場合、指定した前記第２価値に所定の割合を割り増しして指定する
付記１～６のうち何れか１項記載の情報処理装置。
このように構成することにより、払戻率に影響を与えない価値が広告に対して付与されるため、払い戻し率には影響を与えない。一方、ユーザは、自身が負担した金額に加えた特典が得られる。
（付記８）
前記投票処理部は、前記広告を閲覧中に前記端末装置への所定の入力操作がなされた旨の通知を受け付けると、前記投票に利用可能な価値を前記投票対象それぞれに設定する
付記１～７のうち何れか１項記載の情報処理装置。
このように構成することにより、ユーザが広告を見ないで価値を得ることを回避することができる。
（付記９）
前記投票処理部は、前記広告の再生時間に応じて、前記投票に利用可能な価値を前記投票対象それぞれに設定する
付記１～８のうち何れか１項記載の情報処理装置。
このように構成することにより、閲覧時間に応じて付加されるポイントの割合を決定することができる。
（付記１０）
通信ネットワークを介して、ユーザにより使用される端末装置と通信可能な情報処理装置に、
前記端末装置において、競技に対するユーザの投票内容が指定された投票券情報が指定され、且つ、前記端末装置において所定の広告が再生された場合、再生された前記広告に応じて、投票に利用可能な価値を投票対象に設定し投票する処理
を実行させる情報処理プログラム。
このように構成することにより、ユーザの広告を閲覧しようとする意欲を高めて、広告の閲覧効果を高めることができる。
（付記１１）
通信ネットワークを介して、ユーザにより使用される端末装置と通信可能な情報処理装置が、
前記端末装置において、競技に対するユーザの投票内容が指定された投票券情報が指定され、且つ、前記端末装置において所定の広告が再生された場合、再生された前記広告に応じて、投票に利用可能な価値を投票対象に設定し投票する
ことを特徴とする情報処理方法。
このように構成することにより、ユーザの広告を閲覧しようとする意欲を高めて、広告の閲覧効果を高めることができる。
（付記１２）
情報処理装置と通信可能な端末装置に、
入力操作により指定された、競技に対するユーザの投票内容が指定された投票券情報を受け付ける受付処理と、
前記投票券情報の受け付け後、所定の広告を再生可能に表示する表示制御処理と、
前記広告の再生状況を前記情報処理装置に通知する通知処理と、
を実行させ、
前記表示制御処理は、前記情報処理装置から前記通知に対する応答を受け取った場合、前記応答に基づいて、投票に利用可能な価値を投票対象に設定して表示する
ことを特徴とする情報端末プログラム。
このように構成することにより、ユーザの広告を閲覧しようとする意欲を高めて、広告の閲覧効果を高めることができる。

【符号の説明】

【0156】

１ 情報処理装置
２ 提供部
３ 取得部
４ 決定部
５ 端末装置
１１ 投票券購入システム
１２ ユーザ端末
１５ 広告主端末
１６ サーバ
１７ 通信ネットワーク
３１ 通信部
３２ 制御部
３３ 広告登録部
３４ ユーザ投票券情報取得部
３５ 広告配信制御部
３６ 付加部
３７ 決済処理部
４１ 記憶部
４２ 広告管理ＤＢ
４３ ユーザ情報管理ＤＢ
４４ ユーザ投票券情報ＤＢ

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】