(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-17
(45)【発行日】2024-07-25
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
B60Q 3/217 20170101AFI20240718BHJP
F21V 17/00 20060101ALI20240718BHJP
F21V 17/10 20060101ALI20240718BHJP
F21V 17/16 20060101ALI20240718BHJP
B60Q 3/76 20170101ALI20240718BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240718BHJP
F21Y 115/15 20160101ALN20240718BHJP
【FI】
B60Q3/217
F21V17/00 154
F21V17/10 150
F21V17/16 300
B60Q3/76
F21Y115:10 500
F21Y115:15
(21)【出願番号】P 2022127403
(22)【出願日】2022-08-09
(62)【分割の表示】P 2017141194の分割
【原出願日】2017-07-20
【審査請求日】2022-09-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000220066
【氏名又は名称】テイ・エス テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088580
【氏名又は名称】秋山 敦
(74)【代理人】
【識別番号】100195453
【氏名又は名称】福士 智恵子
(74)【代理人】
【識別番号】100205501
【氏名又は名称】角渕 由英
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 生佳
(72)【発明者】
【氏名】成田 一真
【審査官】河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】特表2008-517832(JP,A)
【文献】特開2010-083210(JP,A)
【文献】特開2013-098040(JP,A)
【文献】特開2006-024460(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60Q 3/217
F21V 17/00
F21V 17/10
F21V 17/16
B60Q 3/76
F21Y 115/10
F21Y 115/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子と、
前記発光素子を保持するホルダと、
前記ホルダに取り付けられ、前記発光素子をカバーするカバー部材と、を備え、
前記カバー部材は、
前記カバー部材を前記ホルダの所定位置に取り付けるためのガイド部と、
前記ホルダに係合する係合部と、を左右に有し、
前記ホルダからは、導電性部材の一部である露出部が露出しており、
前記露出部は、前記ホルダの側面に形成された凹部に配置され、
前記ガイド部は、前記ホルダの上面の中央部に設けられ、前記カバー部材を前記ホルダに取り付ける取付方向に沿って形成され、
前記カバー部材は、前記発光素子と対向する位置に設けられるレンズ部を有し、
前記レンズ部の中心は、前記発光素子が取り付けられる面を正面とした正面視において、前記係合部と前記ガイド部により囲まれる領域の中に含まれ、かつ、左右の前記係合部の間を避けて配置されており、
前記カバー部材には照明装置を取り付ける対象となる取付対象体に固定するための固定部が形成されており、
前記固定部は前記係合部と隣接して設けられていることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記固定部は、前記発光素子が取り付けられる面を正面とした正面視において、前記係合部と前後で重なる位置に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記ホルダは、前記ガイド部に沿って摺動する摺動部を有する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記摺動部は、凸部であり、
前記ガイド部は、前記取付方向に延びるスリットであり、
前記凸部は、前記スリットに沿って摺動する、
ことを特徴とする請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記スリットの前記取付方向における前側の第1端部は開口している、
ことを特徴とする請求項4に記載の照明装置。
【請求項6】
前記カバー部材は、前記ガイド部と前記係合部が形成された側面部を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項7】
前記ガイド部の少なくとも一部は、前記係合部に対し前記取付方向の前方にある、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項8】
前記係合部は、前記カバー部材の前記ホルダに対する前記取付方向の動きを規制し、
前記ガイド部は、前記カバー部材の前記ホルダに対する前記取付方向と垂直な方向の動きを規制する、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項9】
前記ガイド部は、第1段形状部を有し、
前記ホルダは、前記第1段形状部と係合する第2段形状部を有し、
前記第1段形状部は、前記第2段形状部に沿って前記取付方向の移動を案内する、
ことを特徴とする請求項1乃至
8のいずれか一項に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両内装用の照明として、例えばLED等の発光素子を備える照明装置が用いられることがある。例えば、特許文献1には、ケースに、発光素子が実装された回路と、回路の接続端子を取り付けた上で、ケースにレンズが設けられたカバーを嵌め込んで構成した照明装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、カバーとケースとの位置決めを行う機構を備えていないため、カバーをケースに嵌め込む際にケースの凸部とカバーの開口との位置がずれてしまうことがある。そのため、カバーをケースに嵌め込む作業を何度か行う必要が生じることがある。
また、カバーがケースに対して位置ずれした状態で嵌ってしまうこともある。こうした場合には、発光素子とレンズの位置が合わないため、発光素子からレンズを通って出射する光の強度や方向等が設計通りにならないことがある。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、カバー部材をホルダに取り付ける際の位置ずれを抑制することができる照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題は、本発明に係る照明装置によれば、発光素子と、前記発光素子を保持するホルダと、前記ホルダに取り付けられ、前記発光素子をカバーするカバー部材と、を備え、前記カバー部材は、前記カバー部材を前記ホルダの所定位置に取り付けるためのガイド部と、前記ホルダに係合する係合部と、を左右に有し、前記ホルダからは、導電性部材の一部である露出部が露出しており、前記露出部は、前記ホルダの側面に形成された凹部に配置され、前記ガイド部は、前記ホルダの上面の中央部に設けられ、前記カバー部材を前記ホルダに取り付ける取付方向に沿って形成され、前記カバー部材は、前記発光素子と対向する位置に設けられるレンズ部を有し、前記レンズ部の中心は、前記発光素子が取り付けられる面を正面とした正面視において、前記係合部と前記ガイド部により囲まれる領域の中に含まれ、かつ、左右の前記係合部の間を避けて配置されており、前記カバー部材には照明装置を取り付ける対象となる取付対象体に固定するための固定部が形成されており、前記固定部は前記係合部と隣接して設けられていることにより解決される。
上記の照明装置によれば、カバー部材をホルダに取り付ける際に、カバー部材をホルダの所定位置に位置決めしながらカバー部材をホルダに係合させることができる。
これにより、カバー部材をホルダの所定位置に取り付けることが容易となる。すなわち、上記の照明装置によれば、カバー部材をホルダに取り付ける際の位置ずれを抑制することができる。
また、カバー部材のレンズ部の中心が、係合部とガイド部に囲まれた状態で、カバー部材がホルダに固定される。レンズ部の周囲が固定されることで、レンズ部がホルダに取り付けられた発光素子に対して位置ずれすることを抑制できる。そのため、照明装置の光学系の精度を向上できる。
上記の照明装置において、前記固定部は、前記発光素子が取り付けられる面を正面とした正面視において、前記係合部と前後で重なる位置に形成されていると好適である。
【0007】
上記の照明装置において、前記ホルダは、前記ガイド部に沿って摺動する摺動部を有すると好適である。
こうすることで、摺動部をガイド部に沿って摺動させながらカバー部材をホルダに取り付けることができる。これにより、カバー部材をホルダに取り付けやすくなる。
【0008】
上記の照明装置において、前記摺動部は、凸部であり、前記ガイド部は、前記取付方向に延びるスリットであり、前記凸部は、前記スリットに沿って摺動すると好適である。
このように、ホルダの凸部を、カバー部材のスリットに沿って摺動させることで、カバー部材をホルダの所定位置に係合させることができる。これにより、カバー部材をホルダの所定位置に摺動させながら取り付ける機構を簡単な構造で実現できる。そして、構造が簡単であるため、設計、製造の点で有利となる。
【0009】
上記の照明装置において、前記スリットの前記取付方向における前側の第1端部は開口していると好適である。
こうすることで、カバー部材をホルダに取り付ける際に、スリットの前方端部から、ホルダの凸部を入れやすくなる。これにより、カバー部材をホルダに取り付けやすくなる。
【0010】
上記の照明装置において、前記カバー部材は、前記ガイド部と前記係合部が形成された側面部を有すると好適である。
こうすることで、カバー部材の側面部にガイド部と係合部の両方が形成されているため、ガイド部と係合部の両者を同時に視認できる。これにより、ガイド部と係合部におけるカバー部材とホルダの係合状態を確認しやすくなる。
【0011】
上記の照明装置において、前記ガイド部の少なくとも一部は、前記係合部に対し前記取付方向の前方にあると好適である。
【0012】
上記の照明装置において、前記係合部は、前記カバー部材の前記ホルダに対する前記取付方向の動きを規制し、前記ガイド部は、前記カバー部材の前記ホルダに対する前記取付方向と垂直な方向の動きを規制すると好適である。
こうすることで、カバー部材とホルダが取付方向に関しずれてしまうことも、取付方向と垂直な方向に関しずれてしまうことも抑制できる。これにより、カバー部材のガタツキを抑制できる。
【0015】
上記の照明装置において、前記ガイド部は、第1段形状部を有し、前記ホルダは、前記第1段形状部と係合する第2段形状部を有し、前記第1段形状部は、前記第2段形状部に沿って前記取付方向の移動を案内すると好適である。
こうすることで、第1段形状部と第2段形状部とを突き当てた状態でカバー部材をホルダに対してスライドさせることができる。これにより、カバー部材をホルダに取り付ける際の位置ずれを抑制することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、カバー部材をホルダに取り付ける際の位置ずれを抑制することができる。
本発明によれば、摺動部をガイド部に沿って摺動させながらカバー部材をホルダに取り付けることができる。
本発明によれば、カバー部材をホルダの所定位置に摺動させながら取り付ける機構を簡単な構造で実現できる。
本発明によれば、カバー部材をホルダに取り付ける際に、スリットの前方端部から、ホルダの凸部を入れやすくなる。
本発明によれば、ガイド部と係合部におけるカバー部材とホルダの係合状態を確認しやすくなる。
本発明によれば、カバー部材とホルダについて、取付方向と垂直な方向に位置ずれすることを抑制できる。
本発明によれば、カバー部材のガタツキを抑制できる。
本発明によれば、レンズ部がホルダに取り付けられた発光素子に対して位置ずれすることを抑制できる。
本発明によれば、ガイド部の凸部をホルダの溝部に沿って摺動させながらカバー部材をホルダに取り付けることができる。
本発明によれば、第1段形状部と第2段形状部とを突き当てた状態でカバー部材をホルダに対してスライドさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】第1実施形態に係る照明装置の斜視図である。
【
図2】第1実施形態に係る照明装置の正面図である。
【
図3】第1実施形態に係る照明装置の背面図である。
【
図4】第1実施形態に係る照明装置の上面図である。
【
図5】第1実施形態に係る照明装置の右側面図である。
【
図7】導電性部材に連結されたホルダの正面図である。
【
図8】導電性部材を切断したホルダの正面図である。
【
図12】照明装置を搭載したドアライニングを示す図である。
【
図13】第2実施形態に係る照明装置の正面図である。
【
図14】第2実施形態に係る照明装置の背面図である。
【
図15】第2実施形態に係る照明装置の上面図である。
【
図16】第3実施形態に係る照明装置の正面図である。
【
図17】第3実施形態に係る照明装置の背面図である。
【
図18】第4実施形態に係る照明装置の正面図である。
【
図19】第4実施形態に係る照明装置の背面図である。
【
図20】第5実施形態に係る照明装置の背面図である。
【
図21】露出部に絶縁膜を成膜したホルダの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、
図1乃至
図21を参照しながら、本発明の実施の形態(以下、本実施形態)に係る照明装置について説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、以下に説明する部材の形状、寸法、配置等については、本発明の趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
【0019】
[第1実施形態]
図1乃至
図12を参照しながら、本発明の第1実施形態に係る照明装置1について説明する。
【0020】
まず、
図1乃至
図12の各図の概要について説明する。
図1は、第1実施形態に係る照明装置1の斜視図である。
図2は、第1実施形態に係る照明装置1の正面図である。
図3は、第1実施形態に係る照明装置1の背面図である。
図4は、第1実施形態に係る照明装置1の上面図である。
図5は、第1実施形態に係る照明装置1の右側面図である。
図6は、ホルダ2の斜視図である。
図7は、導電性部材10に連結されたホルダ2の正面図である。
図8は、導電性部材10を切断したホルダ2の正面図である。
図9は、ホルダ2の背面図である。
図10は、ホルダ2の上面図である。
図11は、ホルダ2の右側面図である。
図12は、照明装置1を搭載したドアライニングDを示す図である。
なお、以下の説明において、「上下」、「左右」、「前後」の各方向は、カバー部材5が上側になるようにし、レンズ部52が手前側を向いた状態で照明装置1を見た場合の「上下」、「左右」、「前後」の各方向に一致する。
【0021】
図1乃至
図5に示されるように、照明装置1は、主な構成として、本体部3とカバー部材5を備える。照明装置1は、カバー部材5を本体部3に取り付けたものである。以下、
図6乃至
図11を参照しながら、本体部3の構成について説明し、その後カバー部材5とその取り付け手順について説明する。
【0022】
図6乃至
図11に示すように、本体部3は、主な構成としてホルダ2、発光素子7及び導電性部材10を備える。
ホルダ2は、発光素子7が取り付けられる実装部2aと、導電性部材10の一部として構成された接続端子が収容される端子収容部2bとを有する。
【0023】
上記の接続端子は、上下方向に延出し、外部の電源回路や制御回路に接続される端子である。そして、端子収容部2bは、中空形状をなし、その内部に導電性部材10の接続端子を収容している。
【0024】
なお、導電性部材10は、少なくとも一部がホルダ2にインサートされた状態で保持される電気回路である。そして、導電性部材10の一部がホルダ2から露出した電極パッド12となり、電極パッド12には発光素子7、抵抗素子35等の電子素子が取り付けられる。
ここで、導電性部材10は、型成形により形成されることとしてもよいし、打ち抜き成形と曲げ加工等により形成されることとしてもよい。
【0025】
そして、ホルダ2は、導電性部材10をインサートした状態で樹脂材料を射出成形することで(すなわちインサート成形により)形成される。樹脂材料には、例えば液晶ポリマー、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)等を用いることとしてよい。
【0026】
図7には、導電性部材10をインサートした状態で射出成形により形成された状態のホルダ2を示している。なお、
図7では省略しているが、導電性部材10には複数のホルダ2が接続されている。そして、導電性部材10とホルダ2とを接続する接続部11を切断することにより、個々のホルダ2に分割される。
【0027】
この際、接続部11の切断部はホルダ2から外部に露出することとなる。本実施形態では、ホルダ2の上面21b、右側面21c、左側面21dのそれぞれから導電性部材10の一部が露出する。
具体的には、ホルダ2からは、それぞれ導電性部材10の一部である露出部11a、露出部11b、露出部11c、露出部11d、露出部11e及び露出部11fが露出する。
【0028】
上記の露出部は、ホルダ2の正面21a(第1の面に相当)とは異なる第2の面(上面21b、右側面21c、左側面21d)から露出している。
より具体的には、露出部11a及び露出部11bは、上面21bから露出している。また、露出部11c及び露出部11dは、右側面21cから露出している。そして、露出部11e及び露出部11fは、左側面21dから露出している。
【0029】
また、
図8に示されるように、露出部11aと露出部11bの間には、外側(上方向)に突出した凸部24が形成される。
この凸部24は、露出部11aと露出部11bよりも外側まで突出している。すなわち、露出部11aと露出部11bは、凸部24よりも内側に位置している。
換言すれば、
図8に示すように、凸部24は、ホルダ2の正面視における最外周部30に位置している。この最外周部30とは、ホルダ2の正面視における外接矩形に相当する。
【0030】
また、露出部11aの左側には、外側(左方向)に突出した凸部23が形成される。同様に、露出部11bの右側には、外側(右方向)に突出した凸部23が形成される。
この凸部23も凸部24と同様にホルダ2の最外周部30に位置している。
すなわち、露出部11a及び露出部11bは、最外周部30より内側に位置していることとなる。このように、露出部11aと露出部11bは、隣接して設けられた凸部23及び凸部24が障壁となることにより、外部の物体に接触する可能性が低減する。そのため、例えば、露出部11aと露出部11bに金属等の導体が接触することによる短絡が発生するリスクを低減できる。
【0031】
このように、凸部23及び凸部24は、露出部11a及び露出部11bを保護する保護部として機能する。ここで、上記の「保護する」ことは、露出部11a及び露出部11bに対して、外部の物体が接触する可能性を低減させること、衝撃を和らげること、短絡を防止すること等の効果を発揮する作用である。
【0032】
また、露出部11cは、右側面21cに形成された凹部25から露出している。換言すれば、露出部11cは右側面21cに形成された凹部25に配置されている。具体的には、露出部11cは、凹部25の底部から露出した状態で配置される。
【0033】
凹部25は、右側面21cの基準面(係合爪28が形成される面)よりも一段内側に凹んだ部分である。そして、露出部11cの先端部は、最外周部30よりも内側に位置している。
そして、露出部11cは凹部25に配置されていることで、凹部25の両側の壁により、露出部11cが保護される。この凹部25の両側の壁とは、凹部25の底部から照明装置1の外側に向けて立ち上がる部分である。
さらに、凹部25に近接して凸部23が形成されていることで、より露出部11cを保護することができる。
なお、凹部25と、凸部23の間には段差部29が形成されている。そして、凸部23に隣接する段差部29は凸部23よりも内側であり、且つ露出部11cよりも外側に位置する。
【0034】
このように、露出部11cを凹部25に配置したことにより、露出部11cが外部の物体に接触する可能性を低減させることができる。そのため、露出部11cに金属導体が接触することによる短絡が発生するリスクを低減できる。
すなわち、凹部25は、露出部11cを保護する保護部として機能することとなる。
【0035】
また、露出部11dは、右側面21cに形成された凹部26から露出している。換言すれば、露出部11dは、凹部26に配置されている。具体的には、露出部11dは、凹部26の底部から露出した状態で配置される。
【0036】
凹部26は、右側面21cの基準面(係合爪28が形成される面)よりも一段内側に凹んだ部分である。そして、露出部11dの先端部は、最外周部30よりも内側に位置している。
このように、露出部11dを凹部26に配置されていることで、凹部26の両側の壁により、露出部11dが保護される。この凹部26の両側の壁とは、凹部26の底部から照明装置1の外側に向けて立ち上がる部分である。
【0037】
すなわち、露出部11dを凹部26に配置したことにより、露出部11dが外部の物体に接触する可能性を低減させることができる。そのため、露出部11dに金属導体が接触することによる短絡が発生するリスクを低減できる。
すなわち、凹部26は、露出部11dを保護する保護部として機能することとなる。
【0038】
また、露出部11dは、係合爪28と、ホルダ2の端子収容部2bとの間に設けられる。係合爪28と、端子収容部2bの外側端部は、露出部11dよりも外側に位置しているため、上記の配置により露出部11dを保護することができる。
【0039】
なお、左側面21dの構成は、右側面21cと左右対称であり実質的に同一であるため、説明を省略する。
【0040】
また、導電性部材10のうちホルダ2の正面21aから露出する部分は、電極パッド12となる。そして、この電極パッド12には発光素子7等の電子素子がはんだ付けにより取り付けられる。
すなわち、ホルダ2の正面21aに配置された電極パッド12にはんだペーストを塗布し、その後発光素子7等の電子素子を配置した上で、リフロー炉で加熱する。これにより、電極パッド12に発光素子7等の電子素子を取り付けることができる。
上記のリフロー工程を実行するために、ホルダ2の正面21aは段差のない平坦な面となっている。
なお、上記の発光素子7には、LED、有機EL光源を用いることが小型化、低消費電力、及び低発熱の観点で好適であるが、蛍光灯等の他の形態の発光装置を用いてもよい。
【0041】
また、ホルダ2の右側面21cと左側面21dにはそれぞれ、外側に突出した係合爪28が形成される。この係合爪28は、カバー部材5の係合部56に係合する部分(係合部)である。
右側面21cにおいては、係合爪28は、露出部11cと露出部11dの間に形成される。
そして、左側面21dにおいては、係合爪28は、露出部11eと露出部11fの間に形成される。
【0042】
次に、
図1乃至
図5を参照しながら、カバー部材5の構成及びカバー部材5の本体部3への取り付け方法について説明する。
【0043】
カバー部材5は、主な構成として正面部51、上面部53、左右の側面部54を備える。
【0044】
正面部51は、カバー部材5の正面を構成し、ホルダ2の正面21aに対向する部分である。そして、正面部51は、ホルダ2の正面21aを覆うサイズに構成される。なお、ホルダ2の正面21aは、発光素子7等の電子素子が実装される実装面である。
【0045】
正面部51には、レンズ部52が形成される。このレンズ部52は、発光素子7から遠ざかる方向に膨らんだ湾曲形状に形成され、発光素子7から入射される光を透過させる際に屈折させる。
なお、レンズ部52は、凸レンズ、凹レンズのいずれであってもよい。例えば、レンズ部52を凸レンズとした場合には、レンズ部52を透過した光は収束し、集光された光が外部に出射される。一方で、レンズ部52に凹レンズを用いた場合には、レンズ部52を透過した光は拡散しながら外部に出射されることとなる。
【0046】
上面部53は、カバー部材5の上面を構成し、ホルダ2の上面21bに対向する面となる。具体的には、上面部53は、略平板形状に形成される。
【0047】
側面部54は、カバー部材5の側面を構成する。なお、左右の側面部54は左右対称に形成され、実質的に同一の構成である。そのため、以下では、右側の側面部54について説明する。
【0048】
右側の側面部54は、正面部51及び上面部53と連結し、ホルダ2の右側面21cと対向する面となる。具体的には、
図1に示されるように、右側の側面部54には、突起部55、係合部56、ガイド部57が形成される。
【0049】
突起部55は、例えば係合爪であり、照明装置1を取り付ける対象となる取付対象体に固定するための固定部として用いられる。
【0050】
係合部56は、ホルダ2の右側面21cに形成された係合爪28と係合する部分である。具体的には、係合部56は、矩形状の穴であり、係合爪28が係合部56に係止されることで、カバー部材5がホルダ2に対して固定される。
【0051】
係合部56は、カバー部材5のホルダ2に対する取付方向の動きを規制する。ここで、上記の「取付方向」とは、カバー部材5をホルダ2に取り付ける際に、カバー部材5を移動させる方向である。換言すれば、正面部51の法線方向であって、レンズ部52の突出方向と反対側に向かう方向が、上記の「取付方向」となる。具体的には、
図1における前方向が上記の「取付方向」に相当する。
【0052】
ガイド部57は、カバー部材5をホルダ2の所定位置に取り付けるための機構である。ここで、上記の所定位置とは、例えば、カバー部材5のレンズ部52のレンズ中心52aと、ホルダ2に取り付けられた発光素子7の光軸とが略一致する位置である。
【0053】
ガイド部57は、カバー部材5をホルダ2に取り付ける取付方向に沿って形成される。具体的には、
図5に示されるように、ガイド部57は、取付方向に延びる略矩形状のスリットである。
ここで、ガイド部57において取付方向に対し前側の端部である第1端部57aは、テーパー状に切り欠かれた開口部である。
そして、ガイド部57において取付方向に対し後側の端部である第2端部57bは、閉じている。すなわち、ガイド部57の第2端部57bは、正面部51までは達しない位置に形成される。より具体的には、第2端部57bは、側面部54の前後方向の略中央位置に形成される。
【0054】
ここで、ガイド部57のスリット幅(上下方向の幅)は、凸部23の幅(上下方向の幅)よりも僅かに広くなっている。そのため、カバー部材5をホルダ2に取り付ける際に、ガイド部57は、ホルダ2の凸部23が取付方向に沿って摺動するスライド溝として機能する。換言すれば、ホルダ2の凸部23は、ガイド部57(スリット)に沿って摺動する摺動部として機能する。
【0055】
また、ガイド部57は、カバー部材5のホルダ2に対する取付方向と垂直な方向(ここでは上下方向)の動きを規制する。すなわち、凸部23がガイド部57に入り込んでいる場合では、凸部23の上下方向の動きがガイド部57により規制される。これにより、カバー部材5をホルダ2に取り付けている間から取り付けが完了した後のいずれにおいても、カバー部材5がホルダ2に対して上下方向に位置ずれすることを抑制することができる。
【0056】
次に、ガイド部57と係合部56の位置関係について説明する。
ガイド部57と係合部56は、側面部54において、取付方向と垂直な方向に並んで設けられる。
すなわち、ガイド部57の少なくとも一部は、係合部56に対し取付方向の前方にある。一方で、ガイド部57の少なくとも一部は、係合部56に対し取付方向の前方にある。
具体的には、
図5に示されるように、ガイド部57の第1端部57aは、係合部56よりも取付方向の前方に位置する。そして、ガイド部57の第2端部57bは、係合部56よりも取付方向の後方に位置する。
【0057】
次に、ガイド部57、係合部56とレンズ部52の位置関係について説明する。
図2に示されるように、レンズ部52のレンズ中心52aは、発光素子7が取り付けられる正面21aを正面とした正面視において、左右の係合部56と左右のガイド部57により囲まれる領域A1の中に含まれる。
このように、左右の係合部56と左右のガイド部57により、レンズ部52のレンズ中心52aを囲むようにすることで、カバー部材5のレンズ部52と、ホルダ2に取り付けられた発光素子7との位置ずれを抑制することができる。
【0058】
[照明装置1の取り付け例]
ここで、
図12を参照しながら、照明装置1を取り付け例について説明する。
図12には、照明装置1を取り付けたドアライニングDを示した。
図12に示されるように、ドアライニングDは、上部部品であるドアアームレストD1と、下部部品であるロア部D2を備える。
ドアアームレストD1は、車両の前後方向(進行方向)に沿って設けられている。また、ロア部D2は、物品を収容するドアポケットD3を有する。
ドアポケットD3の上部には、照明装置1が取り付けられる。この照明装置1のレンズ部52からの照射光は、ドアポケットD3に形成された照射用孔部Hを通じて、車両の座席の下方を照らす。
なお、照明装置1は、ドアライニングDに対し、複数設けられていてもよい。例えば、車両の前後方向に沿って複数の照明装置1を一列に並べて配置することとしてよい。この場合、一列に並べた照明装置1を順次光らせる等により、各種の発光演出が可能となる。
【0059】
[第2実施形態]
次に、
図13乃至
図15を参照しながら、本発明の第2実施形態に係る照明装置1Aについて説明する。
図13乃至
図15の各図の概要は以下の通りである。
図13は、第2実施形態に係る照明装置1Aの正面図である。
図14は、第2実施形態に係る照明装置1Aの背面図である。
図15は、第2実施形態に係る照明装置1Aの上面図である。
【0060】
第2の実施形態に係る照明装置1Aは、第1の実施形態に係る照明装置1とは、ホルダ2の凸部23と、カバー部材5のガイド部57の構成が相違し、他の点では共通している。
以下では、第2の実施形態に係る照明装置1Aに関する、第1の実施形態に係る照明装置1からの相違点について説明する。
【0061】
図13乃至
図15に示されるように、照明装置1Aでは、ホルダ2の凸部23が、ホルダ2の上面21bに設けられている。具体的には、凸部23は、ホルダ2の上面21bの中央部に形成されている。
【0062】
そして、照明装置1Aでは、カバー部材5のガイド部57が、カバー部材5の上面部53に設けられている。具体的には、ガイド部57は、上面部53の中央部に形成されている。
なお、凸部23とガイド部57の形状は、第1の実施形態と同じとしてよい。
【0063】
第2実施形態においても、
図13に示されるように、レンズ部52のレンズ中心52aは、発光素子7が取り付けられる正面21aを正面とした正面視において、左右の係合部56と上方のガイド部57により囲まれる領域A2の中に含まれる。
このように、左右の係合部56と上方のガイド部57により、レンズ部52のレンズ中心52aを囲むようにすることで、カバー部材5のレンズ部52と、ホルダ2に取り付けられた発光素子7との位置ずれを抑制することができる。
【0064】
[第3実施形態]
次に、
図16及び
図17を参照しながら、本発明の第3実施形態に係る照明装置1Bについて説明する。
図16及び
図17の各図の概要は以下の通りである。
図16は、第3実施形態に係る照明装置1Bの正面図である。
図17は、第3実施形態に係る照明装置1Bの背面図である。
【0065】
第3実施形態に係る照明装置1Bは、第1実施形態に係る照明装置1の凸部23及びスリット状のガイド部57に代えて、溝部31及び凸部60を採用した点で相違し、他の点では共通している。
以下では、第3実施形態に係る照明装置1Bに関する、第1の実施形態に係る照明装置1からの相違点について説明する。
【0066】
図16及び
図17に示されるように、照明装置1Bでは、カバー部材5に凸部60を形成し、ホルダ2に凸部60が係合する溝部31を設ける。そして、凸部60が溝部31に沿ってスライドする。この場合、凸部60が「ガイド部」として機能する。
【0067】
[第4実施形態]
次に、
図18及び
図19を参照しながら、本発明の第4実施形態に係る照明装置1Cについて説明する。
図18及び
図19の各図の概要は以下の通りである。
図18は、第4実施形態に係る照明装置1Cの正面図である。
図19は、第4実施形態に係る照明装置1Cの背面図である。
【0068】
第4実施形態に係る照明装置1Cは、第1実施形態に係る照明装置1の凸部23及びスリット状のガイド部57に代えて、第1段形状部61及び第2段形状部32を採用した点で相違し、他の点では共通している。
以下では、第4実施形態に係る照明装置1Cに関し、第1の実施形態に係る照明装置1からの相違点について説明する。
【0069】
図18及び
図19に示されるように、カバー部材5は、ガイド部として第1段形状部61を有する。そして、ホルダ2は、第1段形状部61と係合する第2段形状部32を有する。
この第1段形状部61及び第2段形状部32はそれぞれ二段以上の段差を有する。そして、カバー部材5の第1段形状部61は、ホルダ2の第2段形状部32に沿ってスライドする。すなわち、第1段形状部61は、第2段形状部32に沿って取付方向の移動を案内する「ガイド部」として機能する。
【0070】
[第5実施形態]
次に、
図20を参照しながら、本発明の第5実施形態に係る照明装置1Dについて説明する。
図20は、第5実施形態に係る照明装置1Dの背面図である。
【0071】
第5実施形態に係る照明装置1Dは、第1実施形態に係る照明装置1の上面21b、右側面21c、左側面21dに壁部13a~壁部13fが形成されている点で相違し、他の点では共通している。
以下では、第5実施形態に係る照明装置1Dに関し、第1の実施形態に係る照明装置1からの相違点について説明する。
【0072】
図3に示されるように、照明装置1では、露出部11a~露出部11fは、背面側からは露出している。すなわち、照明装置1では、露出部11a~露出部11fに対して、裏面側から導体が接触可能な隙間が形成されている。
【0073】
これに対し、照明装置1Dでは、
図20に示されるように、照明装置1Dのホルダ2は、露出部11a~露出部11fよりも取付方向の前方側に、壁部13a~壁部13fが形成されている。
【0074】
具体的には、ホルダ2の上面21bには、壁部13a及び壁部13bが設けられる。
壁部13aは、露出部11aに対して取付方向の前方側に形成された、上方に突き出た部分である。
壁部13bは、露出部11bに対して取付方向の前方側に形成された、上方に突き出た部分である。
【0075】
また、ホルダ2の右側面21cには、壁部13c及び壁部13dが設けられる。
壁部13cは、露出部11cに対して取付方向の前方側に形成された、外側に突き出た部分である。
壁部13dは、露出部11dに対して取付方向の前方側に形成された、外側に突き出た部分である。
【0076】
また、ホルダ2の左側面21dには、壁部13e及び壁部13fが設けられる。
壁部13eは、露出部11eに対して取付方向の前方側に形成された、外側に突き出た部分である。
壁部13fは、露出部11fに対して取付方向の前方側に形成された、外側に突出した部分である。
【0077】
以上のように、第5実施形態に係る照明装置1Dは、壁部13a~壁部13fを有することにより、照明装置1Dの裏面側において、露出部11a~露出部11fを保護するとともに、カバー部材5とホルダ2の隙間を狭くすることができる。
これにより、照明装置1Dの裏面側から針金のような導体が照明装置1D内に侵入しにくくなるため、そうした導体が露出部11a~露出部11fに接触することによる短絡の発生を防止できる。
【0078】
[第6実施形態]
次に、
図20を参照しながら、本発明の第6実施形態に係る照明装置に備えられるホルダ2の構成について説明する。
図21は、露出部に絶縁膜70を成膜したホルダ2の正面図である。
【0079】
第6実施形態に係る照明装置のホルダ2は、第1実施形態に係る照明装置1のホルダ2の上面21b、右側面21c、左側面21dから段差構造を無くし、露出部11a~露出部11fに絶縁膜70を成膜した点で相違し、他の点では共通している。
【0080】
絶縁膜70には、例えば、シリコーン、ウレタン、ポリエステル、エポキシポリエステル、ポリフェニレンサルファイド、塩ビ等の材料を用いることができる。
このように、露出部11a~露出部11fを絶縁膜70により被覆することにより、露出部11a~露出部11fを保護することができる。そのため、例えば、露出部11a~露出部11fに金属導体が接触することによる短絡が発生するリスクを低減できる。
なお、第6実施形態では、絶縁膜70がホルダ2に備えられる「保護部」として機能する。
【0081】
本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、凸部23とガイド部57の組は2つに限らず、3つ以上形成されてもよい。
【0082】
[効果]
上記の照明装置1、照明装置1A、照明装置1B、照明装置1C及び照明装置1D(以下、照明装置1等)によれば、カバー部材5をホルダ2に取り付ける際に、カバー部材5をホルダ2の所定位置に位置決めしながらカバー部材5をホルダ2に係合させることができる。
これにより、カバー部材5をホルダ2の所定位置に取り付けることが容易となる。すなわち、上記の照明装置によれば、カバー部材5をホルダ2に取り付ける際の位置ずれを抑制することができる。
【0083】
上記の照明装置1等において、ホルダ2は、ガイド部57に沿って摺動する摺動部を有することで、摺動部をガイド部57に沿って摺動させながらカバー部材5をホルダ2に取り付けることができる。これにより、カバー部材5をホルダ2に取り付けやすくなる。
【0084】
上記の実施形態に係る照明装置1等において、摺動部は、凸部23であり、ガイド部57は、取付方向に延びるスリットであり、凸部23は、スリットに沿って摺動する。
このように、ホルダ2の凸部23を、カバー部材5のスリットに沿って摺動させることで、カバー部材5をホルダ2の所定位置に係合させることができる。これにより、カバー部材5をホルダ2の所定位置に摺動させながら取り付ける機構を簡単な構造で実現できる。そして、構造が簡単であるため、設計、製造の点で有利となる。
また、カバー部材5にスリットを形成することで、カバー部材5が弾性変形しやすくなる。これにより、カバー部材5をホルダ2に嵌めやすくなる。
【0085】
上記の照明装置1等において、スリット(ガイド部57)の取付方向における前側の第1端部57aは開口している。
こうすることで、スリットの第1端部57aから、ホルダ2の凸部23を入れやすくなる。これにより、カバー部材5をホルダ2に取り付けやすくなる。
【0086】
上記の照明装置1等において、カバー部材5は、ガイド部57と係合部56が形成された側面部54を有する。
こうすることで、カバー部材5の側面部54にガイド部57と係合部56の両方が形成されているため、ガイド部57と係合部56の両者を同時に視認できる。これにより、ガイド部57と係合部56におけるカバー部材5とホルダ2の係合状態を確認しやすくなる。
【0087】
上記の照明装置1等において、ガイド部57と係合部56は、側面部54において、取付方向と垂直な方向に並んで設けられる。
こうすることで、カバー部材5とホルダ2について、取付方向と垂直な方向に位置ずれすることを抑制できる。
【0088】
上記の照明装置1等において、係合部56は、カバー部材5のホルダ2に対する取付方向の動きを規制し、ガイド部57は、カバー部材5のホルダ2に対する取付方向と垂直な方向の動きを規制する。
こうすることで、カバー部材5とホルダ2が取付方向に関しずれてしまうことも、取付方向と垂直な方向に関しずれてしまうことも抑制できる。これにより、カバー部材5のガタツキを抑制できる。
【0089】
上記の照明装置1等において、レンズ部52の中心は、発光素子7が取り付けられる面を正面とした正面視において、複数の係合部56とガイド部57により囲まれる領域の中に含まれる。
こうすることで、カバー部材5のレンズ部52の中心が、係合部56とガイド部57に囲まれた状態で、カバー部材5がホルダ2に固定される。レンズ部52の周囲が固定されることで、レンズ部52がホルダ2に取り付けられた発光素子7に対して位置ずれすることを抑制できる。そのため、照明装置の光学系の精度を向上できる。
【0090】
上記の照明装置1Bにおいて、ガイド部は、凸部60であり、ホルダ2は、凸部60が係合する溝部31を有する。
こうすることで、ガイド部の凸部60をホルダ2の溝部31に沿って摺動させながらカバー部材5をホルダ2に取り付けることができる。これにより、ガイド部の機構を簡単なものとすることができる。そして、構造が簡単であるため、設計、製造の点で有利となる。
【0091】
上記の照明装置1Cにおいて、ガイド部は、第1段形状部61を有し、ホルダ2は、第1段形状部61と係合する第2段形状部32を有し、第1段形状部61は、第2段形状部32に沿って取付方向の移動を案内する。
こうすることで、第1段形状部61と第2段形状部32とを突き当てた状態でカバー部材5をホルダ2に対してスライドさせることができる。これにより、カバー部材5をホルダ2に取り付ける際の位置ずれを抑制することができる。
【0092】
上記の照明装置1等によれば、ホルダ2において発光素子7を取り付ける面(正面21a)以外の面(上面21b、右側面21c、左側面21d)から露出する導電性部材10の露出部11a~露出部11fを保護することができる。これにより、導電性部材10の露出部11a~露出部11fが他の金属部材と接触して短絡を引き起こすことを防止できる。
【0093】
上記の照明装置1等において、露出部11a~露出部11fを最外周部30より内側に配置したことで、露出部11a~露出部11fを最外周部30により保護することができる。すなわち、最外周部30が露出部11a~露出部11fよりも先に他の金属部材等と接触するため、露出部11a~露出部11fに他の金属部材等が接触することを防止できる。
【0094】
上記の照明装置1等において、保護部は、ホルダ2の第2の面(上面21b、右側面21c、左側面21d)に形成された凸部(凸部23、凸部24)であり、凸部は、露出部11a~露出部11fよりも外側に突出している。
こうすることで、露出部11a~露出部11fを凸部(凸部23、凸部24)により保護することができる。すなわち、凸部(凸部23、凸部24)が露出部11a~露出部11fよりも先に他の金属部材等と接触することで、露出部11a~露出部11fに他の金属部材等が接触することを防止できる。
【0095】
上記の照明装置1等において、導電性部材10は、ホルダ2の第2の面(上面21b、右側面21c、左側面21d)に複数の露出部(露出部11a~露出部11f)を有し、凸部(凸部23、凸部24)は、複数の露出部の間に配置される。
こうすることで、1つの凸部により複数の露出部を保護することができる。これにより、ホルダの第2の面に設ける凸部の数を低減することができる。また、ホルダの第2の面の形状を簡単な構造にできる。そして、構造が簡単であるため、設計、製造の点で有利となる。
【0096】
上記の照明装置1等において、複数の凸部(凸部23、凸部24)を有し、複数の凸部は、露出部(露出部11a、露出部11b)を挟む位置に設けられると好適である。
こうすることで、露出部の両側からの部材の衝突を抑制することができる。これにより、露出部をより確実に保護することができる。
【0097】
上記の照明装置1等において、保護部は、ホルダ2の第2の面(上面21b、右側面21c、左側面21d)に形成された凹部(凹部25、凹部26)であり、露出部(露出部11c、露出部11d、露出部11e、露出部11f)は、凹部に配置される。
このように、ホルダ2の第2の面における凹部に露出部を配置することで、露出部を第2の面よりも内側に配置することができる。これにより、露出部を凹部により保護することができる。そのため、ホルダ2の形状を小型化しやすくなる。
【0098】
上記の照明装置1等において、凹部(凹部25)に隣接する段差部29は、ホルダ2の第2の面の最外周部30よりも内側であり、且つ露出部(露出部11c)よりも外側にある。
このように、露出部の周囲に段差を設けることで、露出部に外部から部材が衝突しにくくなる。また、凹部の周囲の強度を高めることができる。
【0099】
上記の照明装置1等において、ホルダ2に取り付けられ、発光素子7と露出部(露出部11a~露出部11f)をカバーするカバー部材5と、を備える。
こうすることで、露出部を保護部とカバー部材5の両者で保護することができる。また、ホルダ2にカバー部材5を取り付けている場合と、取り付けていない場合の両方において、露出部を保護することができる。
【0100】
上記の照明装置1等において、保護部は、露出部(露出部11a~露出部11f)を被覆する絶縁膜70である。
こうすることで、露出部の周囲に凹凸を設けない場合にも露出部を保護できる。これにより、ホルダ2の形状を簡単な構造にできる。
【0101】
上記の照明装置1等において、第2の面は、第1の面(正面21a)を正面とした場合の左側面21d及び右側面21cを含む。そして、左側面21dに形成される露出部(露出部11e、露出部11f)と、右側面21cに形成される露出部(露出部11c、露出部11d)は、左右対称の位置に配される。
こうすることで、左右対象の構造により露出部を保護することができる。構造を簡単にすることができるため、設計、製造の点で有利となる。
【0102】
上記の照明装置1等において、第2の面は、第1の面(正面21a)を正面とした場合の上面21bを含み、露出部(露出部11a、露出部11b)は、上面21bに形成される。
こうすることで、上面21bに形成される露出部(露出部11a、露出部11b)を保護することができる。
【0103】
上記の照明装置1等において、ホルダ2に取り付けられ、発光素子7をカバーするカバー部材5を備える。そして、ホルダ2は、第2の面にカバー部材5と係合する係合部(係合爪28)と、導電性部材10の接続端子を収容する端子収容部2bと、を有する。そして、露出部(露出部11d、露出部11f)は、係合部(係合爪28)と、端子収容部2bとの間に配置される。
こうすることで、係合部(係合爪28)と端子収容部2bにより(露出部11d、露出部11f)を更に保護することができる。
【符号の説明】
【0104】
1 照明装置
1A 照明装置
1B 照明装置
1C 照明装置
1D 照明装置
2 ホルダ
2a 実装部
2b 端子収容部
3 本体部
5 カバー部材
7 発光素子
10 導電性部材
11 接続部
11a 露出部
11b 露出部
11c 露出部
11d 露出部
11e 露出部
11f 露出部
12 電極パッド
13a 壁部
13b 壁部
13c 壁部
13d 壁部
13e 壁部
13f 壁部
21a 正面(第1の面)
21b 上面(第2の面)
21c 右側面(第2の面)
21d 左側面(第2の面)
23 凸部(摺動部、保護部)
24 凸部(保護部)
25 凹部(保護部)
26 凹部(保護部)
28 係合爪(係合部)
29 段差部
30 最外周部
31 溝部
32 第2段形状部
51 正面部
52 レンズ部
52a レンズ中心
53 上面部
54 側面部
55 突起部
56 係合部
57 ガイド部
57a 第1端部
57b 第2端部
60 凸部
61 第1段形状部
70 絶縁膜(保護部)
A1 領域
A2 領域
D ドアライニング
D1 ドアアームレスト
D2 ロア部
D3 ドアポケット
H 照射用孔部