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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-17
(45)【発行日】2024-07-25
(54)【発明の名称】ラベル印刷システム及びラベル印刷方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240718BHJP
   G05B 19/418 20060101ALI20240718BHJP
【FI】
G06Q50/10
G05B19/418 Z
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021538397
(86)(22)【出願日】2019-12-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-21
(86)【国際出願番号】 US2019068963
(87)【国際公開番号】W WO2020140120
(87)【国際公開日】2020-07-02
【審査請求日】2022-12-27
(31)【優先権主張番号】62/785,932
(32)【優先日】2018-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521285023
【氏名又は名称】メタス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100147511
【弁理士】
【氏名又は名称】北来 亘
(72)【発明者】
【氏名】ミドルトン,ブレディ
(72)【発明者】
【氏名】ミドルトン,スティーブ
(72)【発明者】
【氏名】ケマン,マイク
(72)【発明者】
【氏名】ミドルトン,ブレーク
【審査官】庄司 琴美
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-272848(JP,A)
【文献】特開2012-094168(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0144853(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0350624(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G05B 19/418
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザー所在地に配備するための最適化されたラベル生産システムであって、当該ラベル生産システムは、
ラベルに関連するフォーマットされたデジタルデータを受信し、前記関連するラベルを媒体上に印刷するように構成されたラベル印刷エンジンと、
印刷済みラベルを前記ラベル印刷エンジンから受け取り、1つ又はそれ以上の印刷済みラベルへの仕上げタスクを遂行するように構成された仕上げ機械と、
前記ラベル印刷エンジン及び前記仕上げ機械へ接続されていて、ラベル印刷情報及び仕上げ情報を前記ラベル印刷エンジン及び前記仕上げ機械へそれぞれ送信するように構成された中央プロセッサと、
前記中央プロセッサへ接続されているユーザーポータルであって、当該ユーザーポータルは印刷されるべきラベルに関連するアートファイルを前記中央プロセッサへ送信するように構成されている、ユーザーポータルと、を備え、
前記中央プロセッサは、前記アートファイルを受信し、ラベルの印刷のために前記ラベル印刷エンジンへ送信されるべきファーマットされたデジタルデータを前記アートファイルに基づいて生成するように構成されている、ラベル生産システム。
【請求項2】
前記ラベル印刷エンジン及び前記仕上げ機械は、1つ又はそれ以上の接続プロトコルによって前記中央プロセッサへ接続されている、請求項1に記載のラベル生産システム。
【請求項3】
前記中央プロセッサは在庫システムへ接続されており、前記在庫システムはラベル媒体在庫レベルを前記中央プロセッサへ連絡するように構成されている、請求項1に記載のラベル生産システム。
【請求項4】
前記在庫システムは、サプライチェーン全体を通しての在庫レベルを含むデータを前記中央プロセッサに通知するように構成されている、請求項3に記載のラベル生産システム。
【請求項5】
前記中央プロセッサは、前記ラベル印刷エンジン及び前記仕上げ機械へ送信されるべき最適化されたラベル生産ジョブを作成するように構成されており、前記最適化されたラベル生産ジョブは、時間、費用、廃棄物、ラベルの設計、又はパワー消費量のうちの少なくとも1つを最適化するように構成される、請求項1に記載のラベル生産システム。
【請求項6】
前記中央プロセッサは、
前記中央プロセッサへ接続されている何れかのラベル印刷エンジンの、速度特性及びパワー消費量特性を含む特性、
前記中央プロセッサへ接続されている何れかのラベル印刷エンジンのインク消費量、
仕上げ機械によって遂行される必要のある、裁断、仕上げ被覆の塗布、及び廃棄物の除去を含む仕上げプロセス、
前記中央プロセッサへ接続されている仕上げ機械の速度及びパワー消費量、
在庫システム内の媒体の利用可能性及び費用、及び、
在庫システム内のインクの利用可能性及び費用、
のうちの少なくとも1つに基づいて、前記最適化されたラベル生産ジョブを作成するように構成されている、請求項5に記載のラベル生産システム。
【請求項7】
前記ラベル生産システムは、1つ又はそれ以上の閲覧デバイスを更に備えており、前記閲覧デバイスは前記中央プロセッサによって収集されたデータ及び情報の要約を閲覧するように構成されている、請求項1に記載のラベル生産システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、「ラベル印刷システム及びラベル印刷方法」(“LABEL PRINTING SYSTEM AND METHOD”)と題された2018年12月28日出願の米国仮特許出願第62/785,932号に対する優先権を主張し、同仮特許出願をこれにより参考文献として援用する。
【0002】
本発明は、概括的にはラベル印刷のシステム及び方法に関するものであり、より具体的にはラベル印刷のためのカスタマイズされたシステム及びシステムをカスタマイズする方法に関する。
【背景技術】
【0003】
企業にとってラベル印刷は長年にわたって外部委託サービスとされており、大量のラベリング(labeling)ニーズを有する企業ですらそうであった。これは主に、ラベルを設計すること、印刷すること、及び仕上げることに伴う複雑さやその様なラベルへ変更を加えることに伴うプロセスが原因である。従来、ラベル印刷は、所与の媒体上にインクの層をインプリントするのに高価で精密な工具の使用を必要とした。デジタル式ラベル印刷の発展にもかかわらず、多くの企業はすべてのラベル印刷サービスを外部委託し続けている。
【0004】
ラベル管理に取り組むときに多くの企業が直面する1つの問題は、彼らのラベリングニーズに対処するのに必要な技術をすべて組み入れるにはどうすればよいかということだ。多くの場合、企業は、彼らのラベリングニーズすべてに対処するにはどの印刷エンジンが必要か、どの仕上げ機械が必要か、また他の技術が必要かを決定するための知識を持ち合わせていない。
【0005】
企業がラベリングサービスを自社内に持ち込もうと試みたときに持ち上がる別の問題は、ラベルへの必要な変更を有効かつ効率的に行うことができないということだ。これは、適正に機械類と一体化するソフトウェアの欠如が原因のこともあれば他の問題が原因のこともある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】米国仮特許出願第62/785,932号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって業界では、ラベルを収集、作成、生産、管理、及び追跡するための、及び、ラベリングソリューション及び関連情報を提供するための改善された方法及びシステムが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
概括的にはラベル印刷システム及びラベル印刷方法が提供されている。ラベル印刷システムはユーザー所在地に配備するために最適化され得る。ラベル印刷システムは、ラベルに関連するフォーマットされたデジタルデータを受信し、関連するラベルデータを媒体上に印刷するように構成されたラベル印刷エンジンを備えていてもよい。ラベル印刷システムは、印刷済みラベルを印刷エンジンから受け取り、1つ又はそれ以上の印刷済みラベルへの仕上げ又は変換タスクを遂行するように構成された仕上げ機械、を更に備えていてもよい。中央プロセッサがラベル印刷エンジン及び仕上げ機械へ接続されていて、中央プロセッサはラベル印刷情報及び仕上げ情報をラベル印刷エンジン及び仕上げ機械へそれぞれ送信するように構成されていてもよい。ユーザーポータルが中央プロセッサへ接続されていてもよい。ユーザーポータルは、印刷されるべきアートファイル又はラベル関連データを中央プロセッサへ送信するように構成されていてもよい。中央プロセッサは、アートファイルを受信し、印刷エンジンへ送信されるべきファーマットされたデジタルデータをアートファイルに基づいて生成するように構成されている。
【0009】
或る実施形態では、中央プロセッサは、ラベル印刷システム内のハードウェアによって使用されているラベル概念、媒体、インク、及び他の製品に関連する情報を監視し及びそれら情報を在庫システムから受信するように構成されることができる。在庫システムは、ユーザー所在地とサプライチェーンに沿った様々な地点を含むオフサイトの両方の在庫レベルを監視するように構成されていてもよい。在庫システムは、更に、ラベリングニーズ及び在庫ニーズに関連する情報並びに他の顧客情報及び販売情報を受信するようになっていてもよい。
【0010】
或る実施形態では、中央プロセッサは、費用、時間、パワー消費量、及び/又は他の変数を最小化するべく最適化されたラベル生産ジョブを生成するように構成されることができる。最適化されたラベル生産ジョブは、次のうちの少なくとも1つ、即ち、中央プロセッサへ接続された何れかの印刷エンジンの速度特性やパワー消費量特性を含む特性;中央プロセッサへ接続された何れかの印刷エンジンのインク消費量;仕上げ機械によって遂行される必要のある裁断、仕上げ被覆の塗布、及び廃棄物の除去を含む仕上げプロセス;中央プロセッサへ接続された仕上げ機械の速度及びパワー消費量;在庫システム内の媒体の利用可能性及び費用;及び、在庫システム内のインクの利用可能性及び費用、のうちの少なくとも1つによって決定されてもよい。
【0011】
或る実施形態では、ラベル印刷ネットワークの構成要素を決定する方法が提供されている。この方法は、技術、事業、費用、パワー面でのニーズ及び他の関連ニーズを含むクライアントのラベルニーズを発見する工程を含んでいてもよい。次いで、顧客又はユーザーのラベルニーズが既知のハードウェアデバイスや消耗品などの特性と比較されて、提案されるシステムが決定する。提案は、費用考慮事項並びに1フィート当たりのラベル価格に対する費用見積りを縮小する契約提案を含み得る。
【0012】
本発明の作用は、詳細な説明を添付図と関連付けて参照することによってより深く理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】マネージド・ラベル・サービス(Managed Label Services)を提供している企業の会社歴史を示す。
図2】マネージド・ラベル・サービスのために使用される印刷エンジンや仕上げ機械を含む各種機械類を示す。
図3】マネージド・ラベル・サービス・プログラムの下に提供されるサービスの一覧を示す。
図4】マネージド・ラベル・サービス・プログラムの諸フェーズを示す。
図5】マネージド・ラベル・サービス・プログラムの発見フェーズの概要を示す。
図6】マネージド・ラベル・サービス・プログラムの分析フェーズの概要を示す。
図7】マネージド・ラベル・サービス・プログラムの提案フェーズの概要を示す。
図8】マネージド・ラベル・サービス・プログラムを使用することの利点を示す。
図9】従来サービスに比べマネージド・ラベル・サービス・プログラムを使用することのリモート的利点を示す。
図10】マネージド・ラベル・サービス・プログラムを使用することの利点を示す。
図11】マネージド・ラベル・サービス・プログラムを使用することの利点を示す。
図12】マネージド・ラベル・サービス・プログラムの下ではなく、先行技術でのラベル管理及び調達プロセスのフローチャートを示す。
図13】マネージド・ラベル・サービス・プログラムを使用するラベル管理のフローチャートを示す。
図14】マネージド・ラベル・サービス・プログラムの概要を示す。
図15】マネージド・ラベル・サービス・プログラムの要約を示す。
図16】ラベル印刷ネットワークのシステム線図を示す。
図17】ラベル印刷システムのための構成要素及び製品を決定するためのプロセスの工程を示す。
図18】顧客ラベル情報発見プロセスのサブ工程のプロセス線図を示す。
図19】モデラー及び提案作成のシステム線図を示す。
図20】マネージド・ラベル・サービスのシステムのシステム線図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
これより本発明の例示としての実施形態を詳細に参照することにし、それら実施形態の諸例が添付図面に描かれている。理解しておくべきこととして、発明の個々の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が利用される余地もあるし、構造的変更及び機能的変更がなされる余地もある。更に、様々な実施形態の特徴は、発明の範囲から逸脱することなく組み合わされてもよいし又は改変されてもよい。よって、次の説明は、単に例示として提供されており、描かれている実施形態に対してなされてなお発明の精神及び範囲内に入り得る様々な代替型及び修正型を何ら限定するものではない。
【0015】
概括的には、ラベルの作成及び生産のためのラベル生産システム及びラベル生産方法並びにラベル印刷システムをカスタマイズするための方法が提供されている。ラベル印刷システムは、ここで更に詳しく説明されている様に、カスタマイズされたラベルを作成する、構成する、印刷する、裁断する、及び仕上げるように構成されることができる。
【0016】
ラベル印刷システムは、印刷エンジンを含むことができる。印刷エンジンは、概して、ラベル媒体を受け取り、所望のラベルを媒体上へ印刷するように構成されることができる。印刷エンジンは、デジタル画像又は媒体ファイルを受信し、画像をラベル媒体上へ印刷するように構成されることができる。
【0017】
ラベル印刷システムは、仕上げ機械を含むことができる。仕上げ機械は、概して、印刷済みラベルを媒体から裁断し、ラベルへ所望の被覆又は他の仕上げを施すように構成されることができる。
【0018】
或る実施形態では、ラベル印刷システムはソフトウェアを含むことができる。ソフトウェアは、概して、新規ラベル作成に関連する何れかの種類の入力、例えば限定するわけではないがデジタル印刷ファイルなどを受信し、ファイルを印刷エンジンによる使用及び適用のために使えるフォーマットへ変換するように構成されることができる。ソフトウェアは、更に、印刷エンジンの様々なオプション及び機構の構成を許容することができ、本明細書で更に詳細に説明される。
【0019】
図1を参照して、マネージド・ラベル・サービス(Managed Label Services)は、ラベリング技術及びサービスの提供に係る歴史を有する企業によって提供され得る。図1は、ラベリングサービスの提供の歴史を有する企業についての記述及び年表を提供している。
【0020】
図2は、何がマネージド・ラベル・サービスの下に提供されるかの概要を提供していて、マネージド・ラベル・サービスを実施するために使用できる一連の例示としての機械を示している。マネージド・ラベル・サービス・プログラムが、生産、供給、サポート、利用及び最適化に関するノウハウ、並びに他のサービス、のための機械を提供する工程を含むことができる。プログラムは、ユーザーが媒体の使用状況を最適化することを通じて、費用スキームを最適化することを通じて、及び同じく他のやり方を通じて費用を制御するのを支援する。図2は、マネージド・ラベル・サービスの実施のためにクライアントによって購入され又は使用され得る印刷エンジン、仕上げ機械、及び他の機械を含む例示としての機械を示している。図2に示されている機械は選択され得る機械の例であり、マネージド・ラベル・サービスの目標を達成するために他の機械が使用されてもよいことを理解しておきたい。
【0021】
図3は、マネージド・ラベル・サービス・プログラムの重要要素の箇条書きリストを提供している。要素は、クライアントのワークフロー及びラベリング要件の固有のニーズに合わせてカスタマイズされたハードウェア;クライアントのラベリングニーズの完全分析を可能にさせるオンサイト及びリモートセキュアファイルサービス;クライアントの必要に応じたラベリングの完全カスタマイズを可能にさせるためのラベリング設計及びアートワークの管理;材料使用状況を効率的に最適化し材料費用を削減するための材料管理;供給業者関係を有効に活用するための供給業者管理;及び、パワー費用とカーボンフットプリントの両方を削減するためのパワー管理、を含む。
【0022】
図4は、マネージド・ラベル・サービス・プログラムの3つのフェーズの概要を示している。これらのフェーズは、後続の図に論じられている様に、発見、分析、及び提案を含んでいる。
【0023】
図5は、発見プロセスのより深い説明を提供している。概して、発見プロセスは、クライアントの材料使用状況、費用、及びプロセス効率を最適化するために、クライアントのラベル調達及び利用プロセス並びにクライアントのラベルポートフォリオの観察と分析を含んでいる。
【0024】
図6は、マネージド・ラベル・サービス・プログラムのための分析プロセスの更なる説明を提供している。分析プロセスは、所与のクライアントにとって最良のハードウェア、機械類、及びソフトウェアを決定するための、数々の費用便益及び効率性の分析を含む。分析は、更に、カスタマイズされたワークフローの作成や他のプログラム及び他の方法との比較、並びに材料及び媒体の使用状況の分析を含む。
【0025】
図7は、クライアントに彼らのラベル生産業務を合理化し費用を削減するための複数のソリューションを提示すること、を含む提案フェーズを示している。クライアントには、提案された各ソリューションの利点と不利点が提供される。
【0026】
図8図11は、マネージド・ラベル・サービス・プログラムとカラーオンデマンド(color on demand)プログラムの様々な機構と利点の説明を提供している。マネージド・ラベル・サービス・プログラムは、クライアントのためのオンサイトアシスタンスとリモートアシスタンスの両方を含んでいる。リモートアシスタンスは、費用を削減するのを支援し、そのうえ在庫を監視したりクライアントのスタッフを育成したりすることができる。カラーオンデマンドプログラムも同じくクライアントのためのオンサイトアシスタンスとリモートアシスタンスの両方を提供していて、インクや印刷媒体の様なすべてのラベル印刷関連消耗品の自動化された在庫補充を含め、クライアントのラベル印刷関連ニーズを支援することができる。カラーオンデマンドプログラムは、例えばラベリングのための直線1フィート当たりの料金など、費用と廃棄物の両方を減らすための固有の価格決定式を使用することができる。
【0027】
図12及び図13は、以前に使用されていたプログラムとマネージド・ラベル・サービス・プログラムとの間のワークフローの比較を提供している。図12は、以前に使用していた方法のワークフロー線図と、その様な方法についての短期的不利益及び長期的不利益の一覧を含んでいる。図13は、マネージド・ラベル・サービス・プログラムについての合理化されたワークフロープロセスと、マネージド・ラベル・サービス・プログラムを使用した場合の利点の一覧を提供している。
【0028】
図14は、向上した制御、削減された費用及び廃棄物、及び合理化されたワークフローを含む、マネージド・ラベル・サービス・プログラムを使用することの利点の要約を提供している。
【0029】
上述のシステム及び方法は、以下に述べられ且つ図16図20に示し説明されている様な数々の異なる実施形態に実現させることができる。ここに記載されているシステムは、これまでオフサイトでのラベル作成、生産、及び仕上げを余儀なくされていたエンドユーザーによって利用されたときに、特定且つ固有の便益を提供することができるだろう。
【0030】
図16に示されている実施形態では、ラベル印刷ネットワーク10が提供されている。ラベル印刷ネットワーク1010は、概して、以下に更に詳細に説明される様に、各種ラベル印刷構成要素を監視し、統合し、管理し、及び制御するように構成されるとともに、在庫を管理及び監視し、追加のデータを受信し、ラベル生産を最適化するように構成されることができる。
【0031】
ラベル印刷ネットワーク10は、場合によりノット-ボックス(not-box)、CPU、又は中央コンピュータと呼ばれることもある中央処理ユニット12を含むことができる。CPU12は、ストレージ、メモリ、プロセッサ、並びに他のコンピューティング構成要素及びネットワーキング構成要素を備えていてもよい。例えば、CPU12は、スタンドアロンコンピュータを備えていてもよいし、又はコンピュータへ接続されているかコンピュータ上で実行されているソフトウェア又はハードウェア又はそれらの組合せを備えていてもよい。
【0032】
CPU12は、ラベル印刷ネットワーク10の1つ又はそれ以上のラベル印刷構成要素へ接続されることができる。例えば、CPU12は、ラベル生産ジョブを各機械へ送信し適切なフィードバック及び情報を受信するように、印刷エンジン14及び/又は仕上げ機械16へ接続されていてもよい。印刷エンジン14は、ラベル媒体を受け取り、適切なラベルをラベル媒体上に印刷するように構成された何れの適切なラベル印刷エンジンであってもよい。仕上げ機械16は、ラベル媒体上の印刷済みラベルを受け取り、被覆、ダイカット、廃棄物除去、などの様な適切な仕上げを施すように構成された何れの適切な機械であってもよい。
【0033】
CPU12は、ラベル印刷ネットワーク10の諸構成要素へ、任意の適切な接続を通じて接続され得るものと理解しておきたい。例えば、印刷エンジン14又は仕上げ機械16の様な構成要素は、直接の物理的接続によってCPU12へ接続されていてもよいし、無線接続又はネットワーク接続を介するなどによるリモート接続によってCPU12へ接続されていてもよい。代わりに、CPU12は、ラベル印刷ネットワーク10の構成要素とは別の所在地に収納されていてもよい。例えば、印刷エンジン14及び仕上機械16は、顧客/エンドユーザーのためにオンサイトでのラベル印刷及び仕上げを可能にするように顧客所在地に収納されていてもよい。CPU12が印刷エンジン14及び仕上機械16から情報を受信し、必要に応じてそれらへラベル生産ジョブを送信することができるように、印刷エンジン14及び仕上げ機械16はインターネット又は他のネットワーク接続を経由してオフサイトCPU12とリモート通信していていてもよい。
【0034】
CPU12は、ユーザーのアートファイルを、印刷のために印刷エンジン14へ送信可能なラスターグラフィック画像又はフォーマットされたデジタルデータへ変換するために必要なハードウェア及びソフトウェアを含むことができる。CPU12は、ユーザーポータル18を介すなどして、ユーザーからのアートファイルを受信できるようになっていてもよい。ユーザーポータル18は、パーソナルコンピュータ、モバイルデバイス、などの様な何れかの適切なユーザーインタフェースを備えていてもよい。ユーザーポータル18は、直接の物理的接続、無線接続、ネットワーク接続、又は何れかの他の既知の通信接続の様な、1つ又はそれ以上の接続プロトコルを介してCPU12と直接通信していてもよい。アートファイルは、PDFファイルなどの様なラベル画像データを格納している新しいラベル概念に関連した何れの適切なアートファイル又は何れのデータを備えていてもよい。CPU12は、アートファイルを受信し、それを適切なラベルの印刷時に印刷エンジン14によって読み取られ及び使用され得るビットマップeへ変換するように構成されることができる。
【0035】
CPU12は、ユーザーから直接入力されたアートファイルに基づくラベルの生成に限定されるものではなく、CPU12は、ラベル概念を読み取り、対応する単数又は複数のラベルを生成し又は生産するためのシステムへの任意の入力を受信するようになっていてもよい。例えば、図16に示されている様に、CPU12は、ポータル18との通信を通じて、又はスマートドキュメント又はスマートデバイスとの通信によって、又は電子メール対話を通じて、又は人工知能を通して生成される通信を通じて、又はポータル18経由でのユーザーアートファイルの直接入力とは異なる他の手段を通じて、ラベル概念を通知されるようになっていてもよい。
【0036】
フォーマットされたデジタルデータが作成されたら、CPU12は、ラベル印刷ネットワーク10の構成要素での使用に供するラベル生産ジョブを作成するプレプレス動作を遂行してもよい。これらのプレプレス動作は、使用されるべき媒体の選択、所与の間隔で印刷されるべき画像量の決定、媒体上の画像の間隔、インクと色の選択、他のレイアウト考慮事項、及び他の印刷及び仕上げ考慮事項を含み得る。プレプレス動作を遂行し及び上記決定を行う際に、CPU12は、利用可能な保存されたデータベース上の情報並びにラベル印刷ネットワーク10の諸構成要素から受信された情報の様な、既知の情報にアクセスすることができるだろう。ラベル生産ジョブの作成時に考慮され得る情報には、利用可能な媒体オプション、接続された在庫システム20内のステータス及びタイミング、ネットワーク10内の利用可能な印刷エンジン14、ネットワーク10内の利用可能な仕上げ機械16、ラベル貼り付け時に使用されるべき貼付機械22の特性、及びラベル印刷ネットワーク10にとって利用可能な何れかの他の情報が挙げられるだろう。
【0037】
CPU12は、更に、印刷スケジュールを決定するためにラベル印刷ネットワーク10の適切な構成要素とインターフェースしていてもよい。印刷スケジュールは、使用に当たっての機械の利用可能性、印刷時間、及び媒体やインクなどのリソースの利用可能性を考慮に入れることができる。印刷スケジュールは、動作の順序及びエンドユーザー所在地にてラベルが印刷されるための順序とタイミングを決定してもよい。
【0038】
CPU12は、ラベル生産ジョブを最適化するように構成されることができる。例えば、CPU12は、廃棄物を削減する、使用されるインクの総量を削減する、時間を短縮する、及びパワー消費量を削減するように最適化されたラベル生産ジョブを生成するプレプレス動作を遂行してもよい。これらの利点は、ラベル印刷ネットワーク10内のすべての利用可能オプションを評価し、全体的に最良の最適化を提供する動作とフォーマットと材料のセットを決定することによって実現され得る。
【0039】
或る実施形態では、ユーザーは、最適化パラメータを選択するためにCPU12とインターフェースすることができる。例えば、ユーザーは、時間短縮、エネルギー削減、廃棄物削減、費用削減、などのうちの1つ又はそれ以上に基づく最適化を選択するようにCPU12への入力を提供してもよい。するとCPU12は選択された単数又は複数の特性を最適化するラベル生産ジョブを作成することができる。
【0040】
CPU12は、在庫システム20へ接続されていて、在庫システム20から入力情報を受信するように構成されることができる。また、在庫システム20は、各種媒体の在庫レベル、インクの各種レベル、及びラベル印刷ネットワーク10によって使用される他の消耗品のレベルを監視することができる。消耗品は、エンドユーザー施設内で監視されることができ、及び/又は供給業者施設、配送車両上、などのサプライチェーン内で監視されることができる。CPU12は、出荷や納品などの予想時期の様なタイミングに関連する在庫情報を在庫システム20から受信するようになっていてもよい。ラベル印刷スケジュールを管理するうえでCPU12は在庫レベルとタイミング情報に基づいて在庫レベルを予測するようになっていてもよい。
【0041】
或る実施形態では、在庫システム20は、印刷エンジン14の様な機械装置上のロール状媒体の監視を含んでいてもよい。例えば、媒体はスマートコアの様なコアへ巻かれていてもよい。スマートコアは、媒体のロール上に残っている媒体の量を測定するセンサーを含んでいてもよい。これは、ロール上に残された媒体の深さ又は厚さを感知するか又はロールの回転運動を感知して、どれだけ多くの媒体がロールから取り出されてしまったかを求めることによって測定することができる。スマートロールはこの情報をラベル印刷ネットワーク10及びCPU12へ、システムへの直接入力の様なネットワーク通信を通じて伝達するようになっていてもよいし、又はスマートコア上の被走査RFIDタグを通じて伝達されるようになっていて、情報はRFIDタグと共に伝達され、その後CPU12へ入力されてもよい。
【0042】
ラベル印刷ネットワーク10に入力データを提供するため、及びラベル印刷ネットワーク10とインターフェースしネットワーク10内のデータ及びラベル生産ジョブの閲覧を提供するために、モノのインターネット(「IOT」)又はすべてのインターネット(「IOE」)デバイス24及びスマートデバイスの様な、他のシステム及びデバイスもCPU12へ接続され得るものと理解しておきたい。異なるユーザーについての固有の閲覧要約を提供するために、更にリモート閲覧デバイスが利用され、ラベル印刷ネットワーク10へ接続されていてもよい。閲覧され得る情報の種類の例には、印刷スケジュール、ジョブステータス、ラベル実行回数、廃棄物比率、ラベル媒体使用状況、ラベル媒体在庫ステータス、ネットワークデバイスでのエラー、などが挙げられる。ホストには、ラベル印刷ネットワーク10へ接続し、利用可能なデータをすべて閲覧することのできる閲覧デバイスが提供されてもよい。顧客又はエンドユーザーには、ラベル印刷ネットワーク10へ接続し、データの一部又は全部を閲覧することのできる閲覧デバイスが提供されてもよい。ラベル媒体供給業者の様な他のベンダーには、ラベル印刷ネットワーク10へ接続し、ラベル媒体在庫ステータス情報の様な限られた量のデータを閲覧することのできる閲覧デバイスが提供されてもよい。
【0043】
或る実施形態では、ラベルを印刷する方法が提供されている。印刷されるべきラベルのためのラベルアートが、ユーザーによって作成され、集中型CPU12へ入力されてもよい。CPU12は、ラスター型画像プロセッサを通じてアートファイルを処理して、印刷に向けてラベルのフォーマットされたデジタルデータ、例えばビットマップなど、を作成することができる。次いで、CPU12は、システムのネットワーク内の他の構成要素及びローカルにあってユーザーにとって利用可能なデバイスとインターフェースして、最適化されたラベル生産ジョブを決定することができる。最適化されたラベル生産ジョブを決定する際に、CPUは以下を考慮してもよく、つまり、CPU12へ接続された印刷エンジン14の型式及びそれらの関連する性能;利用可能な印刷エンジン14の速度及びパワー消費量;接続された印刷エンジン14のインク性能及びインク消費量;生産ジョブでは白インクが必要かどうか、及び白インクは所与の印刷エンジン14によって印刷されるかどうか;利用可能な印刷エンジン14の速度;利用可能な印刷エンジン14のインク使用状況;仕上げ機械16によって遂行される必要のある裁断、仕上げ被覆の塗布、廃棄物の除去を含む仕上げプロセス;利用可能な仕上げ機械の速度及びパワー消費量;ラベル貼り付け及び使用されるべきラベル貼付機22;貼付機のタイミング;利用可能な媒体;利用可能なインク;媒体の費用及びインクの費用;及び、ユーザーによって入力された及びCPU12に知られている他の情報、を考慮してもよい。利用可能な情報に基づき、CPU12は、何の媒体が使用されることになるか、どの様にラベルが媒体へ印刷されることになるか、印刷されるラベルのレイアウト、使用されるべき印刷エンジン14、使用されるべき仕上げ機械16、遂行されるべき仕上げ、及びラベル印刷のスケジュール、を識別するラベル生産ジョブを生成することができる。ラベル生産ジョブは、上記ラベル生産ジョブ特性のうちの任意のサブセットを含んでいてもよく、又はラベル貼り付け情報の様なラベルに対して遂行されるべき他のプロセスに関連する追加の情報を更に含んでいてもよいことを理解しておきたい。
【0044】
CPU12は、ラベル生産プロアセス中に、プロセスを通知し及びプロセスを改変する入力を受信することもあるものと理解しておきたい。例えば、CPU12がラベル生産に必要な利用可能ラベル媒体又はインクに関連する情報を在庫システム20から受信するとしよう。リソースの利用可能性に因り、CPU12は印刷スケジュールを在庫供給に見合うように改変することができる。別の例では、ネットワーク10内のデバイスからの他のデータが、必要とされるサービスの様な他の条件について又は現存のラベル生産ジョブの変更につながり得る他の情報についてCPU12に通知することもあるだろう。また、CPU12は、進行中のラベル生産ジョブを改変し得る、ラベリングニーズに関連するユーザーからの入力の様な、ネットワーク10の外のソースからの入力を受信することもあるだろう。CPU12は、これらの入力の何れかを受信し、ラベル生産ジョブ及び生産スケジュールをすべての利用可能な入力及びデータに基づいてリアルタイムで調節するように構成されることができる。
【0045】
図16に示されている様に、CPU12は、CPU12によって収集され使用されるデータをバックアップするために、インターネット接続などを通じて、クラウド又はオフサイトのデータベース26へ接続されていてもよい。
【0046】
図17図20を参照して、ラベルサービスを管理するためのシステム及びプロセス又はMLS30が示されている。MLS30は、概して、所与の顧客又はエンドユーザーのために適切なラベルシステムをカスタマイズし及び選択するためのシステム及び方法を備え得る。ラベリングシステムは、最適化された完全に機能的なオンサイトラベル生産のために特別にカスタマイズされることができる。しかし、何れかのカスタマイズされたシステムが、更に、カスタマイズされたラベル印刷ソリューションのオンライン構成要素と連携する様々なオフサイトソリューションを含むこともある、ということを理解しておきたい。
【0047】
図17を参照して、MLSプロセスの3つの主要な工程が提供されている。これらの工程のそれぞれ及び関連するサブ工程を以下に更に詳しく説明してゆく。第1の工程32では、発見が遂行される。発見は、主に、顧客又はエンドユーザーのラベリングニーズを見極めるために使用される。第2の工程34では、次いで発見情報を使用して、顧客のニーズに最も適合する、使用されるべきハードウェアと媒体及び材料と他の機器の有望な組合せがモデル化される。第3の工程36では、顧客のニーズ及びラベリング使用状況を監視して、追加の又は異なる材料、媒体、又は機械が必要であるかどうかが決定される。
【0048】
図18は、発見工程32、及び顧客ラベリングニーズの発見中に起こり得る情報のフローを更に示している。顧客ラベリング情報40は具体的にはクラウドサーバの様なデータベース26へアップロードされ、ホストサーバ44によってアクセスされるようになっていてもよい。顧客ラベリング情報40は、顧客によって使用され又は印刷されるべきラベルについての何れかの情報、並びにハードウェア、ソフトウェア、又はネットワーキングに対しての何れかの制限又は制約を含み得る。顧客ラベリング情報40の例には、印刷されるべき顧客ラベルのサイズ、幅、高さ、即ちダイライン;各顧客ラベルについての角の半径又は独特な特殊形状の長方形;各顧客ラベルについての色、種類、及び必要量を含むインク使用状況;両面ラベル印刷のための何らかの必要性;仕上げ後のロール直径及びロール当たりのラベル量;いつファイルがユーザーポータル18からアップロードされるか;印刷されるべきラベルの数量;使用されるべき材料;顧客の色についてのインク要件;年間総ラベリング支出;パワーの制約;及び、フットプリント又は面積の制約、が挙げられる。
【0049】
ラベリング情報40は、ホストデータベース46に記憶され、顧客のための最適なラベリングシステムを決定するためにモデラー50によってアクセスされるようになっていてもよい。モデラー50は、ソフトウェア、ハードウェア、又はそれらの組合せを備えていてもよい。モデラーは、以下に更に詳細に説明されている様に、専有アルゴリズム、専有ルックアップテーブル、並びに自動及び手動プロセス工程を利用することができる。
【0050】
モデル化工程34についての情報フローが概括的に図19に示されている。モデル化中は、顧客ラベル情報がソフトウェアの様なモデラーへの入力として使用される。或る実施形態では、モデル化ソフトウェアは顧客ラベル情報を、アルゴリズムで使用され又は関連値との比較のために使用されることになる可測数値へ還元するようになっていてもよい。
【0051】
図19に示されている様に、モデラー50は最初にすべての顧客ラベル情報40を受信してもよい。モデラー50は、次いで、既知のホストライブラリ及びデータベース上の他の情報52にアクセスしてもよい。モデラー50は、更に、利用可能な印刷エンジンに関連する情報54及び利用可能な仕上げ機に関連する情報56にアクセスして、それぞれに関連する性能及び技術的な仕様、費用、速度、パワー要件、及び他の販売及び技術データを知ることもできる。
【0052】
モデラー50は、以上に提供された情報を分析するように、及び顧客のニーズを満たす印刷媒体、印刷エンジン14、及び仕上げ機械16についての適切で最適化されたオプションを決定するように構成されることができる。
【0053】
所与の顧客のための最適化された印刷エンジン14オプションを決定するプロセスは以下を含んでもよく、即ち、すべての利用可能な印刷エンジン14を考慮すること;利用可能な印刷エンジン14の費用、速度、サイズ、及びパワー消費量をクライアントの費用、速度、サイズ、及びパワーの制限と比較すること;印刷されるべきすべての顧客ラベルのラベル媒体幅最小値及び最大値と厚さを利用可能な印刷エンジン14のマージン及びラベル媒体サイズ制約と比較すること;印刷エンジン14の供給費用、つまり、裁断刃、コア、及び他の交換式印刷エンジン構成要素の費用をクライアントのラベルニーズと比較すること;クライアントラベルの生産に必要な印刷特定設定を、xmlやjsonの様な印刷エンジン14上の利用可能な設定と比較すること;各印刷エンジン14の色性能及び印刷解像度を、白インク又は光沢印刷の必要性を含むクライアントラベルの色及び解像度要件と比較すること;媒体の適合性をクライアントラベルの媒体要件と比較すること;及び、所与の印刷エンジン14の性能をクライアントのラベル印刷ネットワーク10内の他のデバイスと比較すること、を含んでもよい。
【0054】
所与の顧客のための最適化された仕上げ機械16オプションを決定するプロセスは以下を含んでもよく、即ち、すべての利用可能な仕上げ機械16を考慮すること;利用可能な仕上げ機械16の費用、速度、サイズ、及びパワー消費量を、更新の必要の可能性を含め、クライアントの費用、速度、サイズ、及びパワーの制限と比較すること;クライアントのラベル仕上げニーズを仕上げ機械16の性能と比較することであって、ラベル媒体に関連する仕上げ機械16側の何れかのサイズ制限をクライアントのラベル媒体サイズ設定ニーズに比較することを含む;媒体の適合性をクライアントラベル媒体要件と比較すること;顧客ラベルで必要とされるカットを仕上げ機械16側の利用可能な裁断工具と比較すること;クライアントラベルがどこに使用され及び配備されるか、風雨又は化学薬品に暴露されるか、ラベルはどれほど長く存続する必要があるかを含む、クライアントラベルの環境的態様の考慮;及び、所与の仕上げ機16の性能をクライアントのラベル印刷ネットワーク10内の他のデバイスと比較すること、を含んでもよい。
【0055】
クライアントのラベリングニーズにとって適切なラベル媒体を決定するプロセスは、顧客ラベルサイズを利用可能なラベル媒体サイズと比較すること;クライアントのラベルアート内の色をラベル媒体上に印刷された際の色と比較すること;利用可能なラベル媒体の適合性をクライアントのラベル印刷ネットワーク10内の他のデバイスと比較すること、を含んでもよい。
【0056】
モデラー50は、クライアントラベリングシステムにとって最適なハードウェア及び媒体を決定するために1つ又はそれ以上のアルゴリズムを利用してもよい。モデラーは、クライアントのラベリングニーズに関連する情報を、アルゴリズムによって使用され及び処理されるべき数値へ還元するようになっていてもよい。次いでモデラー50はルックアップテーブル及び他のリソースを用いて最良で最適な一致を決定することができる。モデル化プロセスの諸態様は手動で遂行されてもよいが、他の態様又は一部の実施形態ではすべての態様はソフトウェア又はハードウェア又はそれらの組合せによって自動的に遂行され得るものと理解しておきたい。
【0057】
すべての利用可能な情報がモデラー50によって受信され処理された後、モデラー50は、ユーザーのための1つ又はそれ以上の提案される印刷ソリューション58を出力することができる。提案される印刷ソリューション(「提案」)58は、ハードウェア、ラベル媒体、消耗品及び交換部品、などの一覧を含んでいてもよい。モデラー50は、更に、各提案58に関連する契約を生成するようになっていてもよい。或る実施形態では、モデラー50は、提案58内のハードウェア及びラベル媒体に関連するすべての情報を利用して1フィート当たりの単位で価格を決定してもよい。具体的には、契約は、エンドユーザーの費用の一部又は全部を、生成されるラベル印刷ソリューションに係るすべての費用を網羅したラベル印刷の1フィート当たりの単一価格へ抱き合わせてもよい。
【0058】
図20はMLS30のシステム線図を示している。モデラー50は、発見ツール40からも、また同じく直接的にユーザーポータル18からも情報を給送される。ユーザーポータル18は、具体的には、使用される材料、インク使用状況、エンドカットのために必要なツーリング、アートファイル、及び、他の情報及び分析に関する情報をモデラー50に提供することができる。モデラー50は、ラベル印刷ネットワーク10からCPU12を通じて情報にアクセスすることができ、例えば何れかの印刷エンジン14又は仕上げデバイス16を含む利用可能な接続されたデバイス24上の何れかの情報にアクセスする。
【0059】
或る実施形態では、MLS30は、システム30及びネットワーク10に関連するデータを追跡するように構成されることができる。例えば、CPU12は、印刷エンジン14及び仕上げ機械16を含む接続されたハードウェア上の情報を、リアルタイムで又は周期的な通信を介するなどして収集してもよい。収集されるデータは、サイクルタイム、印刷され又は仕上げられたラベルの種類、エラーコード、ダウンタイム、遂行された保守タスク、ツーリングの使用、ラベル媒体の使用、インクの使用、サービス時間、廃棄物除去、及びハードウェアの使用に関連する他の情報を含み得る。CPUは、更に、在庫システム20及び他のIOT/IOE及びスマートデバイス24を含むネットワーク上の他のデバイスからデータを収集してもよい。CPU12は、具体的には、サプライチェーンに沿った様々な地点での在庫システム20からのデータを受信してもよい。これらには、クライアント施設内のラベル媒体及び他の在庫項目の在庫のレベル;供給業者の在庫レベル;在庫の納品時期及びステータス情報;在庫価格のリアルタイム変動を含む在庫価格、卸売り価格、及び価格履歴、が含まれてもよい。CPU12は、更に、システム上のハードウェアに関連する販売情報及び費用情報、例えば印刷エンジン14及び仕上げ機械16についての機械費用、交換部品費用、及び点検費用など、を収集してもよい。CPU12は、更に、販売プロセス内の下流のラベル情報を追跡してもよい。例えば、IOT/IOEデバイス24が、店舗所在地のネットワークへ接続されていて、顧客によって印刷されたラベル上のバーコード又は他の可読情報を走査し又は読み取るようになっていてもよい。ラベル24は読み取られる。
【0060】
本発明の実施形態は添付図面に描かれ以上の詳細な説明の中に記述されているが、本発明は開示されている実施形態のみに限定されるものではなく、本明細書に記載の発明は、付随の特許請求の範囲による範囲から逸脱することなく数々の配置替え、修正、及び置換が可能であるものと理解されたい。付随の特許請求の範囲は、特許請求の範囲又はその等価物の範囲内に入る限りにおいてはすべての修正及び変更を含むものとする。
【符号の説明】
【0061】
10 ラベル印刷ネットワーク
12 中央処理ユニット
14 印刷エンジン
16 仕上げ機械
18 ユーザーポータル
20 在庫システム
22 貼付機
24 IOT又はIOEデバイス
26 クラウド又はオフサイトのデータベース
30 MLS(マネージド・ラベル・サービス)
32 発見工程
34 モデル化工程
36 監視及び決定工程
40 顧客ラベリング情報
44 ホストサーバ
46 ホストデータベース
50 モデラー
52 他の情報
54 印刷エンジンに関連する情報
56 仕上げ機に関連する情報
58 提案される印刷ソリューション
図1
図2
図3
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図5
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