(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-17
(45)【発行日】2024-07-25
(54)【発明の名称】紙幣処理装置、紙幣処理システム、紙幣処理装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
G07D 11/00 20190101AFI20240718BHJP
【FI】
G07D11/00
(21)【出願番号】P 2020042806
(22)【出願日】2020-03-12
【審査請求日】2023-01-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000001432
【氏名又は名称】グローリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】永井 孝和
(72)【発明者】
【氏名】向田 雅幸
(72)【発明者】
【氏名】山下 聡子
(72)【発明者】
【氏名】小嶋 聡子
【審査官】永安 真
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-009218(JP,A)
【文献】特開2017-091216(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07D 11/00 - 11/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙幣を処理する紙幣処理装置であって、
前記紙幣が投入される投入部と、
前記紙幣の表裏を反転させる反転部と、
前記紙幣を収納する収納部と、
前記紙幣を集積する第1集積部と、
所定枚数の前記紙幣を帯封することで帯封紙幣を生成する帯封部と、
前記帯封紙幣を収納する帯封紙幣収納部と、
帯封制御部とを備え、
前記収納部は、前記紙幣を入金する入金処理において前記紙幣を前記収納部に収納し、且つ、前記紙幣を出金する出金処理において前記収納部に収納されている前記紙幣を繰り出すために設けられ、
前記帯封制御部は、前記投入部に投入された紙幣を前記収納部に収納することなく帯封して前記帯封紙幣収納部に収納する帯封装填処理において、前記投入部から繰り出された紙幣が前記反転部において選択的に反転されて前記第1集積部に搬送されることで、紙幣の方向が予め定められた第1方向に揃えられた所定枚数の紙幣が前記第1集積部に集積され、該所定枚数の紙幣が前記帯封部において帯封されて前記帯封紙幣収納部に収納されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御す
る
ことを特徴とする紙幣処理装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記帯封制御部は、前記帯封装填処理において、前記投入部から繰り出された紙幣のうち紙幣の方向を前記第1方向に揃えることが可能な紙幣が前記反転部において選択的に反転されて前記第1集積部に搬送され、前記投入部から繰り出された紙幣のうち紙幣の方向を前記第1方向に揃えることができない紙幣が前記第1集積部とは異なる搬送先に搬送されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御する
ことを特徴とする紙幣処理装置。
【請求項3】
請求項2において、
前記紙幣を返却することが可能な返却部を備え、
前記帯封制御部は、前記投入部から繰り出された紙幣のうち紙幣の方向を前記第1方向に揃えることができない紙幣が前記返却部に搬送されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御する
ことを特徴とする紙幣処理装置。
【請求項4】
請求項3において、
前記帯封制御部は、前記帯封装填処理において、前記返却部から前記紙幣が返却される場合に、前記返却部から返却された紙幣の方向を変更して前記投入部に再投入することを指示する情報を出力する
ことを特徴とする紙幣処理装置。
【請求項5】
請求項3または4において、
前記帯封制御部は、前記帯封装填処理が終了した後に前記投入部に前記紙幣が再投入されると、前記帯封装填処理が再開されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御する
ことを特徴とする紙幣処理装置。
【請求項6】
紙幣を処理する紙幣処理装置であって、
前記紙幣が投入される投入部と、
前記紙幣の表裏を反転させる反転部と、
前記紙幣を集積する第1集積部と、
所定枚数の前記紙幣を帯封することで帯封紙幣を生成する帯封部と、
前記帯封紙幣を収納する帯封紙幣収納部と、
前記投入部に投入された紙幣を帯封して収納する帯封装填処理において、前記投入部から繰り出された紙幣が前記反転部において選択的に反転されて前記第1集積部に搬送されることで、紙幣の方向が予め定められた第1方向に揃えられた所定枚数の紙幣が前記第1集積部に集積され、該所定枚数の紙幣が前記帯封部において帯封されて前記帯封紙幣収納部に収納されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御する帯封制御部と、
前記紙幣を返却することが可能な返却部とを備え、
前記返却部は、リジェクト部であり、
前記帯封制御部は、前記帯封装填処理において、前記投入部から繰り出された紙幣のうち前記第1方向に揃えることができない紙幣および予め定められたリジェクト対象に該当する紙幣が前記リジェクト部に搬送されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御し、
前記帯封制御部は、前記リジェクト部に前記リジェクト対象に該当する紙幣が集積されている場合に、前記リジェクト部に前記リジェクト対象に該当する紙幣が集積されていることを示す情報を出力する
ことを特徴とする紙幣処理装置。
【請求項7】
請求項2において、
前記紙幣を集積する第2集積部を備え、
前記帯封制御部は、前記帯封装填処理において、前記投入部から繰り出された紙幣のうち紙幣の方向を前記第1方向とは異なる第2方向に揃えることが可能な紙幣が前記反転部において選択的に反転されて前記第2集積部に搬送されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御する
ことを特徴とする紙幣処理装置。
【請求項8】
紙幣を処理する紙幣処理装置であって、
前記紙幣が投入される投入部と、
前記紙幣の表裏を反転させる反転部と、
前記紙幣を集積する第1集積部と、
所定枚数の前記紙幣を帯封することで帯封紙幣を生成する帯封部と、
前記帯封紙幣を収納する帯封紙幣収納部と、
前記投入部に投入された紙幣を帯封して収納する帯封装填処理において、前記投入部から繰り出された紙幣が前記反転部において選択的に反転されて前記第1集積部に搬送されることで、紙幣の方向が予め定められた第1方向に揃えられた所定枚数の紙幣が前記第1集積部に集積され、該所定枚数の紙幣が前記帯封部において帯封されて前記帯封紙幣収納部に収納されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御する帯封制御部と、
前記紙幣を集積する第2集積部と、
前記紙幣を返却することが可能な返却部とを備え、
前記帯封制御部は、前記帯封装填処理において、
前記投入部から繰り出された紙幣のうち紙幣の方向を前記第1方向に揃えることが可能な紙幣が前記反転部において選択的に反転されて前記第1集積部に搬送され、前記投入部から繰り出された紙幣のうち紙幣の方向を前記第1方向とは異なる第2方向に揃えることが可能な紙幣が前記反転部において選択的に反転されて前記第2集積部に搬送されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御し、
前記第1集積部に前記紙幣を搬送することができない場合に、前記第1集積部に搬送されるべき紙幣が前記返却部に搬送されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御し、
前記第2集積部に前記紙幣を搬送することができない場合に、前記第2集積部に搬送されるべき紙幣が前記返却部に搬送されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御する
ことを特徴とする紙幣処理装置。
【請求項9】
紙幣を処理する紙幣処理装置であって、
前記紙幣が投入される投入部と、
前記紙幣の表裏を反転させる反転部と、
前記紙幣を集積する第1集積部と、
所定枚数の前記紙幣を帯封することで帯封紙幣を生成する帯封部と、
前記帯封紙幣を収納する帯封紙幣収納部と、
前記投入部に投入された紙幣を帯封して収納する帯封装填処理において、前記投入部から繰り出された紙幣が前記反転部において選択的に反転されて前記第1集積部に搬送されることで、紙幣の方向が予め定められた第1方向に揃えられた所定枚数の紙幣が前記第1集積部に集積され、該所定枚数の紙幣が前記帯封部において帯封されて前記帯封紙幣収納部に収納されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御する帯封制御部と、
前記紙幣を集積する第2集積部とを備え、
前記帯封制御部は、前記帯封装填処理において、前記投入部から繰り出された紙幣のうち紙幣の方向を前記第1方向に揃えることが可能な紙幣が前記反転部において選択的に反転されて前記第1集積部に搬送され、前記投入部から繰り出された紙幣のうち紙幣の方向を前記第1方向とは異なる第2方向に揃えることが可能な紙幣が前記反転部において選択的に反転されて前記第2集積部に搬送されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御し、
前記帯封制御部は、前記第1集積部および前記第2集積部の各々に残留している紙幣の合計枚数が前記所定枚数以上である場合に、前記第1集積部および前記第2集積部の各々から取り出された紙幣の方向を揃えて前記投入部に再投入することを指示する情報を出力する
ことを特徴とする紙幣処理装置。
【請求項10】
紙幣を処理する紙幣処理装置であって、
前記紙幣が投入される投入部と、
前記紙幣の表裏を反転させる反転部と、
前記紙幣を集積する第1集積部と、
所定枚数の前記紙幣を帯封することで帯封紙幣を生成する帯封部と、
前記帯封紙幣を収納する帯封紙幣収納部と、
前記投入部に投入された紙幣を帯封して収納する帯封装填処理において、前記投入部から繰り出された紙幣が前記反転部において選択的に反転されて前記第1集積部に搬送されることで、紙幣の方向が予め定められた第1方向に揃えられた所定枚数の紙幣が前記第1集積部に集積され、該所定枚数の紙幣が前記帯封部において帯封されて前記帯封紙幣収納部に収納されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御する帯封制御部と、
前記紙幣を集積する第2集積部を備え、
前記帯封制御部は、前記帯封装填処理において、前記投入部から繰り出された紙幣のうち紙幣の方向を前記第1方向に揃えることが可能な紙幣が前記反転部において選択的に反転されて前記第1集積部に搬送され、前記投入部から繰り出された紙幣のうち紙幣の方向を前記第1方向とは異なる第2方向に揃えることが可能な紙幣が前記反転部において選択的に反転されて前記第2集積部に搬送されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御し、
前記第2方向の前記紙幣の表裏の向きは、前記第1方向の前記紙幣の表裏の向きの逆向きであり、
前記第2方向の前記紙幣の左右の向きは、前記第1方向の前記紙幣の左右の向きの逆向きであり、
前記帯封部における前記帯封紙幣の帯封位置は、変更可能であり、
前記帯封制御部は、前記帯封装填処理において、紙幣の方向が前記第1方向に揃えられた第1帯封紙幣における帯封位置と紙幣の方向が前記第2方向に揃えられた第2帯封紙幣における帯封位置とが互いに同一となるように、前記帯封部における前記帯封紙幣の帯封位置を制御する
ことを特徴とする紙幣処理装置。
【請求項11】
請求項
1~5,7のいずれか1つにおいて、
前記反転部は、前記紙幣の表裏を反転させる第1反転部と、前記収納部から繰り出された前記紙幣の表裏を反転させる第2反転部とを含み、
前記帯封制御部は、前記帯封装填処理において、前記投入部から繰り出された紙幣のうち前記第1反転部において紙幣の方向を前記第1方向に揃えることが可能な紙幣が前記第1反転部において選択的に反転されて前記第1集積部に搬送され、前記投入部から繰り出された紙幣のうち前記第1反転部において紙幣の方向を前記第1方向に揃えることができない紙幣が前記第1集積部とは異なる搬送先に搬送されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御する
ことを特徴とする紙幣処理装置。
【請求項12】
請求項11において、
出金部を備え、
前記帯封制御部は、
前記投入部に投入された紙幣を前記収納部に収納する
前記入金処理において、前記投入部から繰り出された紙幣が前記第1反転部において選択的に反転された後に前記収納部に搬送されて収納されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御し、
前記収納部に収納された紙幣を前記出金部から払い出す
前記出金処理において、前記収納部から繰り出された紙幣が前記第2反転部において選択的に反転された後に前記出金部に搬送されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御する
ことを特徴とする紙幣処理装置。
【請求項13】
紙幣が投入される投入部と、前記紙幣の表裏を反転させる反転部と、前記紙幣を収納する収納部と、前記紙幣を集積する第1集積部と、所定枚数の前記紙幣を帯封することで帯封紙幣を生成する帯封部と、前記帯封紙幣を収納する帯封紙幣収納部とを有する紙幣処理装置と、
帯封制御部とを備え、
前記収納部は、前記紙幣を入金する入金処理において前記紙幣を前記収納部に収納し、且つ、前記紙幣を出金する出金処理において前記収納部に収納されている前記紙幣を繰り出すために設けられ、
前記帯封制御部は、前記投入部に投入された紙幣を前記収納部に収納することなく帯封して前記帯封紙幣収納部に収納する帯封装填処理において、前記投入部から繰り出された紙幣が前記反転部において選択的に反転されて前記第1集積部に搬送されることで、紙幣の方向が予め定められた第1方向に揃えられた所定枚数の紙幣が前記第1集積部に集積され、該所定枚数の紙幣が前記帯封部において帯封されて前記帯封紙幣収納部に収納されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御す
る
ことを特徴とする紙幣処理システム。
【請求項14】
紙幣が投入される投入部と、前記紙幣の表裏を反転させる反転部と、前記紙幣を収納する収納部と、前記紙幣を集積する第1集積部と、所定枚数の前記紙幣を帯封することで帯封紙幣を生成する帯封部と、前記帯封紙幣を収納する帯封紙幣収納部とを有する紙幣処理装置
であり、前記収納部が、前記紙幣を入金する入金処理において前記紙幣を前記収納部に収納し、且つ、前記紙幣を出金する出金処理において前記収納部に収納されている前記紙幣を繰り出すために設けられる紙幣処理装置の制御方法であって、
前記投入部に投入された紙幣を前記収納部に収納することなく帯封して前記帯封紙幣収納部に収納する帯封装填処理において、前記投入部から繰り出された紙幣が紙幣の方向を予め定められた第1方向に揃えることが可能な紙幣に該当する場合に、該紙幣が前記反転部において選択的に反転されて前記第1集積部に搬送されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御する第1ステップと、
前記帯封装填処理において、前記投入部から繰り出された紙幣が紙幣の方向を前記第1方向に揃えることが可能な紙幣に該当しない場合に、該紙幣が前記第1集積部とは異なる搬送先に搬送されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御する第2ステップと、
前記帯封装填処理において、前記第1集積部において紙幣の方向が前記第1方向に揃えられた所定枚数の紙幣が前記帯封部において帯封されて前記帯封紙幣収納部に収納されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御する第3ステップとを備える
ことを特徴とする紙幣処理装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここに開示する技術は、紙幣処理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、バラ紙幣処理ユニットと束紙幣処理ユニットとを備える紙幣処理機が開示されている。この紙幣処理機では、入金処理と、出金処理と、結束整理処理とが行われる。入金処理では、バラ紙幣処理ユニットの入金部に入金された紙幣のうち、地表紙幣および地裏紙幣は、第1反転部を経由してスタッカに収納され、天表紙幣および天裏紙幣は、第1反転部を経由することなくスタッカに収納される。これにより、スタッカに天表紙幣および天裏紙幣のみが収納された状態となる。出金処理では、バラ紙幣処理ユニットのスタッカから出金された紙幣のうち、天裏紙幣は、第2反転部を経由して出金部に投出され、天表紙幣は、第2反転部を経由せずに出金部に投出される。これにより、出金部に天表紙幣のみが投出された状態となる。結束整理処理は、バラ紙幣処理ユニットのスタッカからバラ紙幣を出金し、これら紙幣を、表裏および天地を揃えるとともに結束枚数のまとまりにして帯封で結束し、表裏および天地が揃った束紙幣を束紙幣処理ユニットのスタッカに収納する処理である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の装置では、投入された紙幣を紙幣の方向が揃えられた状態で帯封して収納するためには、投入された紙幣を収納部に収納する入金処理と、収納部から繰り出された紙幣を帯封して収納する結束整理処理とを行うことになる。このように、入金部に投入された紙幣が収納部を経由した後に帯封されることになるので、投入された紙幣を紙幣の方向が揃えられた状態で帯封して収納する処理を迅速に行うことが困難である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ここに開示する技術は、紙幣を処理する紙幣処理装置に関する。この紙幣処理装置は、前記紙幣が投入される投入部と、前記紙幣の表裏を反転させる反転部と、前記紙幣を集積する第1集積部と、所定枚数の前記紙幣を帯封することで帯封紙幣を生成する帯封部と、前記帯封紙幣を収納する帯封紙幣収納部と、帯封制御部とを備える。前記帯封制御部は、前記投入部に投入された紙幣を帯封して収納する帯封装填処理において、前記投入部から繰り出された紙幣が前記反転部において選択的に反転されて前記第1集積部に搬送されることで、紙幣の方向が予め定められた第1方向に揃えられた所定枚数の紙幣が前記第1集積部に集積され、該所定枚数の紙幣が前記帯封部において帯封されて前記帯封紙幣収納部に収納されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御する。
【0006】
前記の構成では、投入された紙幣を収納部に収納することなく、投入された紙幣を用いて、紙幣の方向が揃えられた帯封紙幣を生成し、その帯封紙幣を帯封紙幣収納部に収納することができる。これにより、投入された紙幣を紙幣の方向が揃えられた状態で帯封して収納する処理を迅速に行うことができる。
【0007】
前記紙幣処理装置において、前記帯封制御部は、前記帯封装填処理において、前記投入部から繰り出された紙幣のうち紙幣の方向を前記第1方向に揃えることが可能な紙幣が前記反転部において選択的に反転されて前記第1集積部に搬送され、前記投入部から繰り出された紙幣のうち紙幣の方向を前記第1方向に揃えることができない紙幣が前記第1集積部とは異なる搬送先に搬送されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御するように構成されてもよい。
【0008】
前記の構成では、紙幣の方向を第1方向に揃えることが可能な紙幣と、紙幣の方向を第1方向に揃えることができない紙幣とを区別して処理することができる。そして、紙幣の方向を第1方向に揃えることが可能な紙幣を用いて、紙幣の方向が第1方向に揃えられた帯封紙幣を生成することができる。また、紙幣の方向を第1方向に揃えることができない紙幣を、第1集積部とは異なる搬送先に退避させることができる。
【0009】
前記紙幣処理装置は、前記紙幣を返却することが可能な返却部を備えてもよい。前記帯封制御部は、前記投入部から繰り出された紙幣のうち紙幣の方向を前記第1方向に揃えることができない紙幣が前記返却部に搬送されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御するように構成されてもよい。
【0010】
前記の構成では、紙幣の方向を第1方向に揃えることができない紙幣を返却部に退避させることができる。そして、紙幣の方向を第1方向に揃えることができない紙幣を返却部から返却することができる。これにより、返却部から返却された紙幣を投入部に再投入させることができ、返却部から返却された紙幣を有効に利用することができる。
【0011】
前記紙幣処理装置において、前記帯封制御部は、前記帯封装填処理において、前記返却部から前記紙幣が返却される場合に、前記返却部から返却された紙幣の方向を変更して前記投入部に再投入することを指示する情報を出力するように構成されてもよい。
【0012】
前記の構成では、返却部から返却された紙幣の方向を変更して投入部に再投入させることができる。これにより、返却部から返却された紙幣を有効に利用することができる。
【0013】
前記紙幣処理装置において、前記帯封制御部は、前記帯封装填処理が終了した後に前記投入部に前記紙幣が再投入されると、前記帯封装填処理が再開されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御するように構成されてもよい。
【0014】
前記の構成では、返却部から返却されて投入部に再投入された紙幣を用いて、紙幣の方向が第1方向に揃えられた帯封紙幣を生成することができる。このように、返却部から返却された紙幣を有効に利用することができる。
【0015】
前記紙幣処理装置において、前記返却部は、リジェクト部であってもよい。前記帯封制御部は、前記帯封装填処理において、前記投入部から繰り出された紙幣のうち前記第1方向に揃えることができない紙幣および予め定められたリジェクト対象に該当する紙幣が前記リジェクト部に搬送されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御するように構成されてもよい。また、前記帯封制御部は、前記リジェクト部に前記リジェクト対象に該当する紙幣が集積されている場合に、前記リジェクト部に前記リジェクト対象に該当する紙幣が集積されていることを示す情報を出力するように構成されてもよい。
【0016】
前記の構成では、リジェクト部にリジェクト対象に該当する紙幣が集積されていること通知することができる。これにより、リジェクト部から返却される紙幣が帯封紙幣の生成に利用することができない紙幣であるかどうかを確認させた上で、その紙幣を投入部に再投入させることができる。これにより、帯封紙幣の生成に利用することができない紙幣が何度も返却されるという事態の発生を回避することができる。
【0017】
前記紙幣処理装置は、前記紙幣を集積する第2集積部を備えてもよい。前記帯封制御部は、前記帯封装填処理において、前記投入部から繰り出された紙幣のうち紙幣の方向を前記第1方向とは異なる第2方向に揃えることが可能な紙幣が前記反転部において選択的に反転されて前記第2集積部に搬送されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御するように構成されてもよい。
【0018】
前記の構成では、紙幣の方向を第2方向に揃えることが可能な紙幣を用いて、紙幣の方向が第2方向に揃えられた帯封紙幣を生成することができる。このように、紙幣の方向を第1方向に揃えることができないが第2方向に揃えることが可能な紙幣を有効に利用することができる。これにより、帯封装填処理により収納される帯封紙幣の量を増加させることができる。
【0019】
前記紙幣処理装置は、前記紙幣を返却することが可能な返却部を備えてもよい。前記帯封制御部は、前記帯封装填処理において、前記第1集積部に前記紙幣を搬送することができない場合に、前記第1集積部に搬送されるべき紙幣が前記返却部に搬送されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御するように構成されてもよい。前記帯封制御部は、前記帯封装填処理において、前記第2集積部に前記紙幣を搬送することができない場合に、前記第2集積部に搬送されるべき紙幣が前記返却部に搬送されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御するように構成されてもよい。
【0020】
前記の構成では、第1集積部に紙幣を搬送することができない場合に、第1集積部に搬送されるべき紙幣を返却部に退避させることができ、その紙幣を返却部から返却することができる。また、第2集積部に紙幣を搬送することができない場合に、第2集積部に搬送されるべき紙幣を返却部に退避させることができ、その紙幣を返却部から返却することができる。これにより、返却部から返却された紙幣を投入部に再投入させることができ、返却部から返却された紙幣を有効に利用することができる。
【0021】
前記紙幣処理装置において、前記帯封制御部は、前記第1集積部および前記第2集積部の各々に残留している紙幣の合計枚数が前記所定枚数以上である場合に、前記第1集積部および前記第2集積部の各々から取り出された紙幣の方向を揃えて前記投入部に再投入することを指示する情報を出力するように構成されてもよい。
【0022】
前記の構成では、第1集積部および第2集積部の各々から取り出された紙幣の方向を揃えて投入部に再投入させることができる。これにより、第1集積部および第2集積部の各々に残留していた紙幣を用いて帯封紙幣を生成することができる。このように、第1集積部および第2集積部の各々に残留している紙幣を有効に利用することができる。
【0023】
前記紙幣処理装置において、前記第2方向の前記紙幣の表裏の向きは、前記第1方向の前記紙幣の表裏の向きの逆向きであってもよい。前記第2方向の前記紙幣の左右の向きは、前記第1方向の前記紙幣の左右の向きの逆向きであってもよい。前記帯封部における前記帯封紙幣の帯封位置は、変更可能であってもよい。前記帯封制御部は、前記帯封装填処理において、紙幣の方向が前記第1方向に揃えられた第1帯封紙幣における帯封位置と紙幣の方向が前記第2方向に揃えられた第2帯封紙幣における帯封位置とが互いに同一となるように、前記帯封部における前記帯封紙幣の帯封位置を制御するように構成されてもよい。
【0024】
前記の構成では、第1帯封紙幣における帯封位置と第2帯封紙幣における帯封位置とを同一にする(または同一に近づける)ことができる。これにより、帯封紙幣収納部に収納された帯封紙幣を投出する場合に、投出された帯封紙幣のうち第2帯封紙幣を裏返すことにより、すべての帯封紙幣の態様を揃えることができる。
【0025】
また、ここに開示する技術は、紙幣処理システムに関する。この紙幣処理システムは、紙幣処理装置と、帯封制御部とを備える。前記紙幣処理装置は、紙幣が投入される投入部と、前記紙幣の表裏を反転させる反転部と、前記紙幣を集積する第1集積部と、所定枚数の前記紙幣を帯封することで帯封紙幣を生成する帯封部と、前記帯封紙幣を収納する帯封紙幣収納部とを有する。前記帯封制御部は、前記投入部に投入された紙幣を帯封して収納する帯封装填処理において、前記投入部から繰り出された紙幣が前記反転部において選択的に反転されて前記第1集積部に搬送されることで、紙幣の方向が予め定められた第1方向に揃えられた所定枚数の紙幣が前記第1集積部に集積され、該所定枚数の紙幣が前記帯封部において帯封されて前記帯封紙幣収納部に収納されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御する。
【0026】
前記の構成では、投入された紙幣を収納部に収納することなく、投入された紙幣を用いて、紙幣の方向が揃えられた帯封紙幣を生成し、その帯封紙幣を帯封紙幣収納部に収納することができる。これにより、投入された紙幣を紙幣の方向が揃えられた状態で帯封して収納する処理を迅速に行うことができる。
【0027】
また、ここに開示する技術は、紙幣が投入される投入部と、前記紙幣の表裏を反転させる反転部と、前記紙幣を集積する第1集積部と、所定枚数の前記紙幣を帯封することで帯封紙幣を生成する帯封部と、前記帯封紙幣を収納する帯封紙幣収納部とを有する紙幣処理装置の制御方法に関する。この紙幣処理装置の制御方法は、前記投入部から繰り出された紙幣が紙幣の方向を予め定められた第1方向に揃えることが可能な紙幣に該当する場合に、該紙幣が前記反転部において選択的に反転されて前記第1集積部に搬送されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御する第1ステップと、前記投入部から繰り出された紙幣が紙幣の方向を前記第1方向に揃えることが可能な紙幣に該当しない場合に、該紙幣が前記第1集積部とは異なる搬送先に搬送されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御する第2ステップと、前記第1集積部において紙幣の方向が前記第1方向に揃えられた所定枚数の紙幣が前記帯封部において帯封されて前記帯封紙幣収納部に収納されるように、前記紙幣処理装置の動作を制御する第3ステップとを備える。
【0028】
前記の方法では、投入された紙幣を収納部に収納することなく、投入された紙幣を用いて、紙幣の方向が揃えられた帯封紙幣を生成し、その帯封紙幣を帯封紙幣収納部に収納することができる。これにより、投入された紙幣を紙幣の方向が揃えられた状態で帯封して収納する処理を迅速に行うことができる。
【発明の効果】
【0029】
ここに開示する技術によれば、投入された紙幣を紙幣の方向が揃えられた状態で帯封して収納する処理を迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】実施形態1の紙幣処理システムの外観を例示する概略図である。
【
図2】実施形態1の紙幣処理システムの構成を例示するブロック図である。
【
図3】紙幣処理装置の紙幣処理部の構成を例示する概略図である。
【
図4】紙幣処理装置の帯封紙幣処理部の構成を例示する概略図である。
【
図5】紙幣の方向について説明するための概略図である。
【
図6】帯封装填処理における紙幣の流れを例示する概略図である。
【
図7】実施形態1の帯封装填処理の選別動作を例示するフローチャートである。
【
図8】実施形態1の帯封装填処理の紙幣の方向の変化を例示する図である。
【
図9】実施形態1の帯封装填処理の帯封動作を例示するフローチャートである。
【
図11】実施形態2の帯封処理の選別動作を例示するフローチャートである。
【
図12】実施形態2の帯封装填処理の紙幣の方向の変化を例示する図である。
【
図13】実施形態2の帯封装填処理の帯封動作を例示するフローチャートである。
【
図14】帯封紙幣の帯封位置を例示する概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面を参照して実施の形態を詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一の符号を付しその説明は繰り返さない。
【0032】
(実施形態1)
図1および
図2は、実施形態1による貨幣処理システム10の構成を例示する。この例では、貨幣処理システム10は、出納機を構成する。具体的には、
図1および
図2に示すように、貨幣処理システム10は、紙幣処理装置20と、硬貨処理装置21と、包装硬貨処理装置22と、有価媒体処理装置23と、損貨記念貨処理装置24と、貨幣保管装置25と、操作表示部26と、プリンタ27と、通信部28と、記憶部29と、制御部30とを備える。例えば、貨幣処理システム10は、銀行などの金融機関に設けられる。貨幣処理システム10は、紙幣を処理する紙幣処理システムの一例である。
【0033】
〔紙幣処理装置〕
紙幣処理装置20は、紙幣を処理する。紙幣処理装置20は、バラ状態の紙幣に関する処理、帯封紙幣に関する処理などの各種処理を行う。帯封紙幣は、所定枚数(例えば100枚)のバラ状態の紙幣が帯封紙により帯封されて構成される。この例では、紙幣処理装置20は、バラ状態の紙幣を処理する紙幣処理部100と、帯封紙幣を処理する帯封紙幣処理部200とを有する。以下では、バラ状態の紙幣を単に「紙幣」と記載する。
【0034】
〔硬貨処理装置〕
硬貨処理装置21は、バラ状態の硬貨を処理する。硬貨処理装置21は、バラ状態の硬貨を入金する硬貨入金処理、バラ状態の硬貨を出金する硬貨出金処理などの各種処理を行う。
【0035】
〔包装硬貨処理装置〕
包装硬貨処理装置22は、包装硬貨を処理する。包装硬貨は、所定枚数(例えば50枚)のバラ状態の硬貨が包装されて構成される。包装硬貨処理装置22は、包装硬貨を生成する包装処理、包装硬貨を出金する包装硬貨出金処理などの各種処理を行う。
【0036】
〔有価媒体処理装置〕
有価媒体処理装置23は、有価媒体を処理する。有価媒体処理装置23において処理される有価媒体は、損券、旧券、新券、小切手、手形、商品券などである。これらは、紙幣処理部100において処理されない紙葉類である。有価媒体処理装置23は、有価媒体を受け付ける有価媒体受付処理、有価媒体を払い出す有価媒体払出処理などの各種処理を行う。
【0037】
〔損貨記念貨処理装置〕
損貨記念貨処理装置24は、損貨や記念貨などの硬貨(硬貨処理装置21において処理されない硬貨)を処理する。損貨記念貨処理装置24は、損貨や記念貨を受け付ける受付処理などの各種処理を行う。
【0038】
〔貨幣保管装置〕
貨幣保管装置25は、貨幣を保管する。貨幣保管装置25は、貨幣保管装置25に設けられたドロアに貨幣を収納(装填)する貨幣収納処理やドロアから貨幣を取り出す貨幣取出処理などの各種処理を行う。
【0039】
〔操作表示部〕
操作表示部26は、操作部26aと表示部26bとを有する。例えば、操作表示部26は、タッチパネルによって構成される。操作部26aは、操作者による操作が与えられ、その操作者による操作に応じて情報を入力する。これにより、操作者は、操作部26aを操作して貨幣処理システム10に各種処理を行わせることができる。すなわち、貨幣処理システム10は、操作者による操作に応答して動作する。表示部26bは、情報を表示する。
【0040】
〔プリンタと通信部〕
プリンタ27は、情報を印刷媒体(例えばジャーナル)に印刷する。通信部28は、制御部30が外部機器(例えば管理コンピュータや上位コンピュータやタブレット端末やスマートフォンなど)との間で有線通信または無線通信を行うために設けられる。
【0041】
〔記憶部〕
記憶部29は、情報を記憶する。記憶部29には、貨幣処理システム10における貨幣および有価媒体の処理状況に関する情報や、貨幣処理システム10における貨幣および有価媒体の在高に関する情報や、操作表示部26に表示される操作画面などの画像(画像データ)や、貨幣処理システム10の動作を制御するための制御情報などが記憶される。例えば、記憶部29は、ハードディスクドライブやフラッシュメモリなどの汎用ストレージデバイスによって構成される。
【0042】
〔各種センサ〕
また、貨幣処理システム10の各部には、貨幣や有価媒体の通過を検知する通過センサなどの各種センサが設けられる。これらの各種センサによる検知結果(検知信号)は、制御部30に送信される。
【0043】
〔制御部〕
制御部30は、貨幣処理システム10の各部と電気的に接続されて貨幣処理システム10の各部との間において信号や情報を伝送可能となっている。この例では、制御部30は紙幣処理装置20の紙幣処理部100および帯封紙幣処理部200、硬貨処理装置21、包装硬貨処理装置22、有価媒体処理装置23、損貨記念貨処理装置24、貨幣保管装置25、操作表示部26、プリンタ27、通信部28、記憶部29と電気的に接続される。また、制御部30は、通信部28を経由して外部機器と通信可能となっている。そして、制御部30は、操作表示部26に与えられた操作や、貨幣処理システム10の各部(各部に設けられた各種センサを含む)および外部機器から送られてきた信号や情報などに基づいて、貨幣処理システム10の各部を制御して貨幣処理システム10の動作を制御する。例えば、制御部30は、プロセッサや、プロセッサを動作させるためのプログラムや情報を記憶するメモリなどによって構成される。なお、制御部30の動作については、後で詳しく説明する。また、制御部30は、帯封制御部300を有する。帯封制御部300については、後で詳しく説明する。
【0044】
〔紙幣処理部〕
図3に示すように、紙幣処理部100は、入金部101と、入金リジェクト部102と、一括一時保留部103と、複数の一時保留部104と、一括収納部105と、複数の収納部106と、出金部107と、出金リジェクト部108と、第1集積部109aと、第2集積部109bと、紙幣搬送部110と、第1識別部111と、第1反転部112と、第2識別部113と、第2反転部114とを備える。
【0045】
〈入金部〉
入金部101には、紙幣が投入される。入金部101は、投入された紙幣を集積する。入金部101には、入金部101に集積された紙幣を1枚ずつ紙幣搬送部110に繰り出す繰出部101aが設けられる。例えば、入金部101には、紙幣処理部100の前方に開口する入金口が設けられ、入金口には、シャッタが設けられる。入金部101は、紙幣が投入される投入部の一例である。
【0046】
〈入金リジェクト部〉
入金リジェクト部102は、紙幣を集積する。例えば、入金リジェクト部102は、第1識別部111においてリジェクト対象に該当すると識別された紙幣を集積する。なお、入金リジェクト部102は、集積されている紙幣を返却することが可能となっている。操作者は、入金リジェクト部102から紙幣を取り出すことができる。
【0047】
〈一括一時保留部〉
一括一時保留部103は、一括収納部105に対応する。一括一時保留部103は、紙幣を一時的に保留(収納)する。また、一括一時保留部103は、一時的に保留している紙幣を一括収納部105に送る。なお、一括一時保留部103は、一時的に保留している紙幣を返却することが可能となっている。例えば、一括一時保留部103は、紙幣処理装置20の外に引き出すことが可能となっている。操作者は、紙幣処理装置20から引き出された一括一時保留部103から紙幣を取り出すことができる。
【0048】
〈一時保留部〉
複数の一時保留部104は、複数の収納部106にそれぞれ対応する。複数の一時保留部104の各々は、紙幣を一時的に保留する。また、複数の一時保留部104は、一時的に保留している紙幣を複数の収納部106にそれぞれ送る。なお、一時保留部104は、一時的に保留している紙幣を返却することが可能となっている。例えば、一時保留部104は、紙幣処理装置20の外に引き出すことが可能となっている。操作者は、紙幣処理装置20から引き出された一時保留部104から紙幣を取り出すことができる。
【0049】
〈一括収納部〉
一括収納部105は、紙幣を収納する。この例では、一括収納部105は、一括一時保留部103から送られた紙幣を収納する。また、一括収納部105は、収納している紙幣を紙幣搬送部110(具体的には後述する第2紙幣搬送部110b)に繰り出す。
【0050】
〈収納部〉
複数の収納部106の各々は、紙幣を収納する。この例では、複数の収納部106は、複数の一時保留部104から送られた紙幣をそれぞれ収納する。なお、この例では、複数の収納部106には、それぞれ異なる金種が割り当てられる。複数の収納部106の各々は、その収納部106に割り当てられた金種の紙幣を収納する。また、複数の収納部106の各々は、収納している紙幣を紙幣搬送部110(具体的には後述する第2紙幣搬送部110b)に繰り出す。
【0051】
〈出金部〉
出金部107は、払い出されるべき紙幣を集積する。例えば、出金部107には、紙幣処理部100の上方に開口する出金口が設けられ、出金口には、シャッタが設けられる。このように、出金部107は、集積されている紙幣を払い出すことが可能となっている。操作者は、出金口を通じて出金部107から紙幣を取り出すことができる。
【0052】
〈出金リジェクト部〉
出金リジェクト部108は、紙幣を集積する。例えば、出金リジェクト部108は、第2識別部113においてリジェクト対象に該当すると識別された紙幣を集積する。
【0053】
〈集積部〉
第1集積部109aおよび第2集積部109bの各々は、紙幣を集積する。第1集積部109aおよび第2集積部109bの各々に集積された所定枚数(例えば100枚)の紙幣は、後述するアーム部201により後述する帯封部202に搬送される。
【0054】
〈紙幣搬送部〉
紙幣搬送部110は、紙幣処理部100内において紙幣を搬送する。この例では、紙幣搬送部110は、第1紙幣搬送部110aと、第2紙幣搬送部110bと、第3紙幣搬送部110cと、第4紙幣搬送部110dとを有する。第1紙幣搬送部110aは、入金部101と入金リジェクト部102と一括一時保留部103と複数の一時保留部104との間において紙幣を搬送する。第2紙幣搬送部110bは、一括収納部105と複数の収納部106と出金部107と出金リジェクト部108と第1集積部109aと第2集積部109bとの間において紙幣を搬送する。第3紙幣搬送部110cおよび第4紙幣搬送部110dは、第1紙幣搬送部110aと第2紙幣搬送部110bとの間において紙幣を搬送する。
【0055】
〈第1識別部〉
第1識別部111は、紙幣を識別する。具体的には、第1識別部111は、紙幣搬送部110により搬送される紙幣に対して識別処理を行う。識別処理では、第1識別部111は、紙幣の金種、正損、真偽、新旧、方向(表裏、天地/左右方向)、搬送状態、紙幣に付された記番号などを識別する。また、第1識別部111は、紙幣搬送部110により搬送される紙幣に対して計数処理を行う。計数処理では、第1識別部111は、紙幣の種別毎(例えば金種毎)に紙幣を計数する。第1識別部111による紙幣の識別結果および計数結果は、制御部30に送信される。
【0056】
この例では、第1識別部111は、第1紙幣搬送部110aに設けられ、入金部101よりも下流であり且つ入金リジェクト部102と一括一時保留部103と複数の一時保留部104よりも上流である位置に配置される。そして、第1識別部111は、第1紙幣搬送部110aにより搬送される紙幣に対して識別処理と計数処理とを行う。
【0057】
〈第1反転部〉
第1反転部112は、紙幣の方向を反転させる。この例では、第1反転部112は、第1紙幣搬送部110aに設けられ、第1識別部111よりも下流であり且つ一括一時保留部103と複数の一時保留部104よりも上流である位置に配置される。なお、第1反転部112は、紙幣搬送部110(具体的には第1紙幣搬送部110a)により搬送される紙幣の表裏を反転させて紙幣を送り出す反転動作と、紙幣搬送部110により搬送される紙幣の表裏を反転させずに紙幣を通過させる通過動作とを選択的に行う。
【0058】
また、この例では、第1反転部112は、スイッチバック式の反転部である。具体的には、第1反転部112は、第1紙幣搬送部110aにより搬送される紙幣の搬送幅方向(搬送方向と直交する方向)の向きが変わらないように紙幣の表裏を反転させる。
【0059】
〈第2識別部〉
第2識別部113の構成は、第1識別部111の構成と同様である。この例では、第2識別部113は、第2紙幣搬送部110bに設けられ、一括収納部105と複数の収納部106よりも下流であり且つ出金部107と出金リジェクト部108と第1集積部109aと第2集積部109bよりも上流である位置に配置される。そして、第2識別部113は、第2紙幣搬送部110bにより搬送される紙幣に対して識別処理と計数処理とを行う。第2識別部113による紙幣の識別結果および計数結果は、制御部30に送信される。なお、第2識別部113は、第1識別部111よりも簡素な構成であってもよい。例えば、第2識別部113による識別処理において紙幣の正損の識別が省略されてもよい。
【0060】
〈第2反転部〉
第2反転部114は、紙幣の方向を反転させる。この例では、第2反転部114は、第2紙幣搬送部110bに設けられ、第2識別部113よりも下流であり且つ出金部107と出金リジェクト部108と第1集積部109aと第2集積部109bよりも上流である位置に配置される。そして、第2反転部114は、紙幣に対してひねる力を加えることで紙幣の表裏を反転させる。第2反転部114は、紙幣搬送部110(具体的には第2紙幣搬送部110b)により搬送される紙幣の表裏を反転させて紙幣を送り出す反転動作と、紙幣搬送部110により搬送される紙幣の表裏を反転させずに紙幣を通過させる通過動作とを選択的に行う。
【0061】
また、この例では、第2反転部114は、スパイラル式の反転部である。具体的には、第2反転部114は、第2紙幣搬送部110bにより搬送される紙幣の搬送幅方向の向きが変わるように紙幣の表裏を反転させる。
【0062】
〔帯封紙幣処理部〕
図4に示すように、帯封紙幣処理部200は、アーム部201と、帯封部202と、記録部203と、帯封紙幣入出金部204と、帯封紙幣投出部205と、複数(この例では5つ)の帯封紙幣収納部206と、帯封紙幣搬送部207とを備える。
【0063】
〈アーム部〉
アーム部201は、紙幣処理部100の第1集積部109aまたは第2集積部109bに集積された所定枚数の紙幣を取り出して帯封部202に搬送する。
【0064】
〈帯封部〉
帯封部202は、所定枚数の紙幣を帯封紙により帯封する。これにより、帯封紙幣が生成される。例えば、帯封部202は、所定枚数の紙幣の束に帯封紙を巻き付けることで帯封するように構成されてもよいし、帯封紙により形成された輪の中に所定枚数の紙幣の束を挿入することで帯封するように構成されてもよい。
【0065】
〈記録部〉
記録部203は、帯封紙に情報を記録する。記録部203は、帯封紙に情報を印字する印字部であってもよいし、帯封紙に情報を押印する押印部であってもよい。また、記録部203は、帯封部202において所定枚数の紙幣が帯封紙により帯封された後に帯封紙に情報を記録するように構成されてもよいし、帯封部202において所定枚数の紙幣が帯封紙により帯封される前に帯封紙に情報を記録するように構成されてもよい。
【0066】
〈帯封紙幣入出金部〉
帯封紙幣入出金部204には、帯封紙幣が投入される。また、帯封紙幣入出金部204は、帯封紙幣を払い出す。例えば、帯封紙幣入出金部204は、帯封紙幣処理部200の前面部の上部に設けられる。帯封紙幣入出金部204には、帯封紙幣処理部200の前方に開口する入出金口が設けられ、入出金口には、シャッタが設けられる。
【0067】
〈帯封紙幣投出部〉
帯封紙幣投出部205は、帯封紙幣を投出する。例えば、帯封紙幣投出部205は、帯封紙幣処理部200の前面部の下部に設けられる。帯封紙幣投出部205には、帯封紙幣処理部200の前方に開口する投出口が設けられる。
【0068】
〈帯封紙幣収納部〉
複数の帯封紙幣収納部206の各々は、帯封紙幣を収納する。また、複数の帯封紙幣収納部206の各々は、収納している帯封紙幣を帯封紙幣搬送部207(具体的には後述する第2帯封紙幣搬送部207b)に送り出す。具体的には、帯封紙幣収納部206の各々には、帯封紙幣収納部206に収納された帯封紙幣を帯封紙幣搬送部207に1束ずつ送り出す駆動部206aが設けられている。なお、この例では、複数の帯封紙幣収納部206には、それぞれ収納されるべき帯封紙幣の金種が割り当てられる。複数の帯封紙幣収納部206の各々は、その帯封紙幣収納部206に割り当てられた金種の帯封紙幣を収納する。なお、複数の帯封紙幣収納部206の中には、複数の金種の紙幣を収納する帯封紙幣収納部206が含まれていてもよい。
【0069】
例えば、帯封紙幣収納部206は、上面が開口する直方体型の箱状に形成される。帯封紙幣収納部206の内部には、昇降ステージが設けられる。昇降ステージは、上下方向に昇降可能である。帯封紙幣収納部206に収納された帯封紙幣は、昇降ステージの上に積み重ねられる。
【0070】
〈帯封紙幣搬送部〉
帯封紙幣搬送部207は、帯封紙幣処理部200内において帯封紙幣を搬送する。この例では、帯封紙幣搬送部207は、第1帯封紙幣搬送部207aと、第2帯封紙幣搬送部207bと、リフト部207cを有する。第1帯封紙幣搬送部207aは、帯封部202とリフト部207cとの間において帯封紙幣を搬送する。第2帯封紙幣搬送部207bは、複数の帯封紙幣収納部206とリフト部207cとの間において帯封紙幣を搬送する。リフト部207cは、第1帯封紙幣搬送部207aと第2帯封紙幣搬送部207bと帯封紙幣入出金部204と帯封紙幣投出部205との間において帯封紙幣を搬送する。なお、第2帯封紙幣搬送部207bに、帯封紙幣識別部(図示省略)が設けられてもよい。帯封紙幣識別部は、帯封紙幣の識別および計数を行う。帯封紙幣識別部による帯封紙幣の識別結果および計数結果は、制御部30に送信される。
【0071】
〔紙幣の説明〕
次に、
図5を参照して、紙幣の方向について説明する。以下の説明において、紙幣BNの「表裏方向」は、紙幣BNの一方の面(
図5の例では肖像画が描かれた面)を表側とし他方の面を裏側とする方向である。紙幣BNの「天地方向」は、紙幣BNの短手方向であり、紙幣BNに描かれた肖像画を基準とした上下の方向である。紙幣BNの「左右方向」は、紙幣BNの長手方向であり、紙幣BNに描かれた肖像画を基準とした左右の方向である。紙幣BNの左右方向は、紙幣BNの天地方向と直交する方向である。
【0072】
この例では、紙幣BNの短手方向が搬送方向に沿うように紙幣が搬送される。紙幣BNの天地方向が紙幣BNの搬送方向に沿う方向となり、紙幣BNの左右方向が紙幣BNの搬送幅方向(搬送方向に直交する方向)に沿う方向となる。
【0073】
〔帯封紙幣の説明〕
図8に示すように、紙幣の方向は、紙幣の表裏の向きと天地の向きと左右の向きの組合せにより、4種類の方向(A方向、B方向、C方向、D方向)のいずれか1つに定まる。A方向は、紙幣が表向きであり、且つ、紙幣の天地の向き(地側から天側へ向かう向き)が紙幣の搬送方向の向きに従う方向である。B方向は、紙幣が表向きであり、且つ、紙幣の天地の向きが紙幣の搬送方向の向きに逆らう方向である。C方向は、紙幣が裏向きであり、且つ、紙幣の天地の向きが紙幣の搬送方向の向きに逆らう方向である。D方向は、紙幣が裏向きであり、且つ、紙幣の天地の向きが紙幣の搬送方向の向きに従う方向である。
【0074】
また、
図8に示すように、帯封紙幣B0は、所定枚数(例えば100枚)の紙幣が帯封紙Wにより帯封されて構成される。帯封紙幣B0を構成する所定枚数の紙幣の方向は、所定方向に揃えられている。以下の説明において、帯封紙幣B0の「表裏方向」「天地方向」「左右方向」は、それぞれ、帯封紙幣B0を構成する紙幣の「表裏方向」「天地方向」「左右方向」である。帯封紙幣B0の方向は、帯封紙幣B0を構成する紙幣の方向(A方向、B方向、C方向、D方向)である。
【0075】
〔紙幣処理装置において行われる処理〕
次に、紙幣処理装置20において行われる処理について説明する。紙幣処理装置20では、入金処理と、出金処理と、帯封装填処理と、帯封整理処理とが行われる。これらの処理のうち帯封整理処理と帯封装填処理は、制御部30の帯封制御部300により制御される。
【0076】
〔入金処理〕
入金処理は、紙幣を入金する処理である。入金処理では、制御部30は、次のように紙幣が処理されるように、紙幣処理装置20の動作を制御する。
【0077】
入金処理では、入金部101から繰り出された紙幣は、第1識別部111において識別され、第1識別部111における紙幣の識別結果に応じて第1反転部112において選択的に反転されて収納部106に搬送される。この例では、第1識別部111において識別された紙幣は、第1識別部111における紙幣の識別結果に応じて第1反転部112において選択的に反転されて一時保留部104に搬送される。そして、紙幣の入金を承認する承認操作が操作表示部26に与えられると、一時保留部104に一時的に保留された紙幣が収納部106に送られる。
【0078】
入金処理では、第1識別部111において識別された紙幣の方向が「A方向」または「D方向」に該当する場合、その紙幣は、第1反転部112において表裏および天地の向きを反転されずに第1反転部112を通過して収納部106に搬送される。一方、第1識別部111において識別された紙幣の方向が「B方向」または「C方向」に該当する場合、その紙幣は、第1反転部112において表裏および天地の向きを反転された後に、収納部106に搬送される。このような処理により、収納部106に収納される紙幣の方向を「A方向」または「D方向」にすることができる。このように、入金処理では、収納部106に収納される紙幣の天地および左右のいずれか一方(この例では天地)の向きが予め定められた向きに揃えられる。なお、第1識別部111において識別された紙幣がリジェクト対象に該当する場合、その紙幣は、入金リジェクト部102に搬送される。リジェクト対象の例としては、斜行や重送などの搬送異常となっている紙幣(搬送異常券)、汚れや破損の程度が高い紙幣(損券)、汚れや破損により識別することができない紙幣(識別不能券)、偽物の紙幣(偽券)など挙げられる。
【0079】
〔出金処理〕
出金処理は、紙幣を出金する処理である。出金処理では、制御部30は、次のように紙幣が処理されるように、紙幣処理装置20の動作を制御する。
【0080】
出金処理では、収納部106から繰り出された紙幣は、第2識別部113において識別される。そして、出金部107に集積される複数の紙幣の方向が所定方向に揃えられるように、第2識別部113における紙幣の識別結果に応じて、その紙幣が第2反転部114において選択的に反転された後に出金部107に搬送される。
【0081】
出金処理では、第2識別部113において識別された紙幣の方向が「A方向」に該当する場合、第2識別部113において識別された紙幣は、第2反転部114において表裏および左右の向きを反転されずに第2反転部114を通過して出金部107に搬送される。一方、第2識別部113において識別された紙幣の方向が「D方向」に該当する場合、第2識別部113において識別された紙幣は、第2反転部114において表裏および左右の向きを反転された後(すなわち「A方向」になった後)に、出金部107に搬送される。このような処理により、出金部107に集積される紙幣の方向を「A方向」に揃えることができる。なお、第2識別部113において識別された紙幣がリジェクト対象に該当する場合、その紙幣は、出金リジェクト部108に搬送される。
【0082】
〔帯封整理処理〕
帯封整理処理は、投入された紙幣を計数して計数済みの紙幣を帯封して投出する処理である。帯封整理処理では、帯封制御部300は、次のように紙幣が処理されるように、紙幣処理装置20の動作を制御する。
【0083】
帯封整理処理では、入金部101から繰り出された紙幣は、第1識別部111において識別されて計数される。そして、第1集積部109aに集積される紙幣の天地および左右のいずれか一方が予め定められた方向に揃えられるように、第1識別部111における紙幣の識別結果に応じて、その紙幣が第1反転部112において選択的に反転されて第1集積部109aに搬送される。これにより、天地および左右のいずれか一方が予め定められた方向に揃えられた所定枚数の紙幣が第1集積部109aに集積される。第1集積部109aに集積された所定枚数の紙幣は、帯封部202において帯封される。これにより、帯封紙幣が生成される。帯封部202において生成された帯封紙幣は、帯封紙幣投出部205に搬送される。これにより、紙幣の天地および左右のいずれか一方が予め定められた方向に揃えられた帯封紙幣が帯封紙幣投出部205から投出される。なお、帯封整理処理では、第1集積部109aの代わりに第2集積部109bが使用されてもよいし、第1集積部109aおよび第2集積部109bの両方が使用されてもよい。
【0084】
帯封整理処理では、入金処理と同様に、第1識別部111において識別された紙幣の方向が「A方向」または「D方向」に該当する場合、その紙幣は、第1反転部112において表裏および天地の向きを反転されずに第1反転部112を通過して第1集積部109aに搬送される。一方、第1識別部111において識別された紙幣の方向が「B方向」または「C方向」に該当する場合、その紙幣は、第1反転部112において表裏および天地の向きを反転された後に、第1集積部109aに搬送される。このような処理により、第1集積部109aに集積される紙幣の方向を「A方向」または「D方向」にすることができる。このように、帯封整理処理では、第1集積部109aに集積される紙幣の天地および左右のいずれか一方(この例では天地)の向きが予め定められた向きに揃えられる。なお、第1識別部111において識別された紙幣がリジェクト対象に該当する場合、その紙幣は、入金リジェクト部102に搬送される。
【0085】
〔帯封装填処理〕
投入された紙幣を紙幣の方向を揃えた状態で帯封して収納する処理である。帯封装填処理では、帯封制御部300は、次のように紙幣が処理されるように、紙幣処理装置20の動作を制御する。
【0086】
図6に示すように、帯封装填処理では、入金部101から繰り出された紙幣は、第1識別部111において識別される。そして、第1集積部109aに集積される紙幣の方向が予め定められた第1方向に揃えられるように、第1識別部111における紙幣の識別結果に応じて、その紙幣が第1反転部112において選択的に反転されて第1集積部109aに搬送される。これにより、紙幣の方向が第1方向に揃えられた所定枚数の紙幣が第1集積部109aに集積される。第1集積部109aに集積された所定枚数の紙幣は、帯封部202において帯封される。これにより、帯封紙幣が生成される。帯封部202において生成された帯封紙幣は、帯封紙幣収納部206に搬送される。これにより、紙幣の方向が第1方向に揃えられた帯封紙幣が帯封紙幣収納部206に収納される。
【0087】
帯封装填処理では、入金部101から繰り出された紙幣のうち、紙幣の方向を第1方向に揃えることが可能な紙幣は、第1反転部112において選択的に反転されて第1集積部109aに搬送される。また、入金部101から繰り出された紙幣のうち、紙幣の方向を第1方向に揃えることができない紙幣は、第1集積部109aとは異なる搬送先に搬送される。
【0088】
実施形態1の帯封装填処理では、紙幣の方向を第1方向に揃えることができない紙幣は、入金リジェクト部102に搬送される。入金リジェクト部102は、紙幣を返却することが可能な返却部の一例である。また、紙幣の方向を第1方向に揃えることが可能な紙幣は、第1集積部109aだけでなく、第2集積部109bにも集積される。具体的には、第1集積部109aおよび第2集積部109bの一方が「紙幣の方向が第1方向に揃えられた紙幣を集積する集積部」として選択される。以下では、紙幣の方向が第1方向に揃えられた紙幣を集積する集積部を「集積部109」と記載する。
【0089】
この例では、第1方向は「A方向」である。第1反転部112は、紙幣の表裏を反転させるとともに、紙幣の天地を反転させる。紙幣の方向を第1方向に揃えることが可能な紙幣は、「A方向」または「C方向」に該当する紙幣である。紙幣の方向を第1方向に揃えることができない紙幣は、「B方向」または「D方向」に該当する紙幣である。
【0090】
また、実施形態1の帯封装填処理は、紙幣処理部100において主に行われる選別動作と、帯封紙幣処理部200において主に行われる帯封動作とに大別される。
【0091】
〔帯封装填処理の選別動作〕
次に、
図7および
図8を参照して、実施形態1の帯封装填処理において行われる選別動作について説明する。
【0092】
〈ステップS101〉
帯封制御部300は、入金部101に紙幣が投入されているか否かを判定する。入金部101に紙幣が投入されている場合には、ステップS102の処理が行われる。
【0093】
〈ステップS102〉
入金部101から繰り出された紙幣は、第1識別部111において識別される。帯封制御部300は、第1識別部111による紙幣の識別結果を取得する。
【0094】
〈ステップS103〉
帯封制御部300は、第1識別部111において識別された紙幣がリジェクト対象に該当するか否かを判定する。紙幣がリジェクト対象に該当する場合には、ステップS104の処理が行われ、そうでない場合には、ステップS105の処理が行われる。
【0095】
〈ステップS104〉
第1識別部111において識別された紙幣がリジェクト対象に該当する場合、帯封制御部300は、その紙幣が入金リジェクト部102に搬送されるように、紙幣搬送部110の動作を制御する。
【0096】
〈ステップS105〉
一方、第1識別部111において識別された紙幣がリジェクト対象に該当しない場合、帯封制御部300は、その紙幣の方向がA方向に該当するか否かを判定する。紙幣の方向がA方向に該当する場合には、ステップS106の処理が行われ、そうでない場合には、ステップS108の処理が行われる。
【0097】
〈ステップS106〉
第1識別部111において識別された紙幣の方向がA方向に該当する場合、帯封制御部300は、そのA方向に該当する紙幣が第1反転部112において反転されずに第1反転部112を通過するように、第1反転部112の動作を制御する。
図8に示すように、A方向に該当する紙幣が第1反転部112において反転されずに第1反転部112を通過することで、紙幣の方向がA方向のまま維持される。
【0098】
〈ステップS107〉
そして、帯封制御部300は、第1反転部112から送り出された紙幣が集積部109(第1集積部109aまたは第2集積部109b)に搬送されるように、紙幣搬送部110の動作を制御する。これにより、
図8に示すように、A方向に該当する紙幣が集積部109に集積される。
【0099】
〈ステップS108〉
一方、第1識別部111において識別された紙幣の方向がA方向に該当しない場合、帯封制御部300は、その紙幣の方向がB方向に該当するか否かを判定する。紙幣の方向がB方向に該当する場合には、ステップS109の処理が行われ、そうでない場合には、ステップS110の処理が行われる。
【0100】
〈ステップS109〉
第1識別部111において識別された紙幣の方向がB方向に該当する場合、帯封制御部300は、そのB方向に該当する紙幣が入金リジェクト部102に搬送されるように、紙幣搬送部110の動作を制御する。
【0101】
〈ステップS110〉
一方、第1識別部111において識別された紙幣の方向がB方向に該当しない場合、帯封制御部300は、その紙幣の方向がC方向に該当するか否かを判定する。紙幣の方向がC方向に該当する場合には、ステップS111の処理が行われ、そうでない場合には、ステップS113の処理が行われる。
【0102】
〈ステップS111〉
第1識別部111において識別された紙幣の方向がC方向に該当する場合、帯封制御部300は、そのC方向に該当する紙幣が第1反転部112において反転されるように、第1反転部112の動作を制御する。
図8に示すように、C方向に該当する紙幣が第1反転部112において反転されることで、紙幣の方向がA方向になる。
【0103】
〈ステップS112〉
そして、帯封制御部300は、第1反転部112から送り出された紙幣が集積部109(第1集積部109aまたは第2集積部109b)に搬送されるように、紙幣搬送部110の動作を制御する。これにより、
図8に示すように、A方向に該当する紙幣が集積部109に集積される。
【0104】
〈ステップS113〉
一方、第1識別部111において識別された紙幣の方向がC方向に該当しない場合、すなわち、紙幣の方向がD方向に該当する場合、帯封制御部300は、そのD方向に該当する紙幣が入金リジェクト部102に搬送されるように、紙幣搬送部110の動作を制御する。
【0105】
〔帯封装填処理の帯封動作〕
次に、
図9を参照して、実施形態1の帯封装填処理において行われる帯封動作について説明する。
【0106】
〈ステップS201〉
帯封制御部300は、集積部109(第1集積部109aまたは第2集積部109b)に集積されている紙幣の枚数が所定枚数(例えば100枚)に到達しているか否かを判定する。集積部109に集積されている紙幣の枚数が所定枚数に到達すると、ステップS202の処理が行われる。
【0107】
〈ステップS202〉
帯封制御部300は、集積部109を切り換える。この例では、帯封制御部300は、第1集積部109aおよび第2集積部109bの一方が集積部109として選択されている場合、第1集積部109aおよび第2集積部109bの他方を新たな集積部109として選択する。
【0108】
〈ステップS203〉
帯封制御部300は、第1集積部109aおよび第2集積部109bのうち集積部109として選択されていない集積部(言い換えるとステップS201において集積部109として選択されていた集積部)に集積されている所定枚数の紙幣が帯封部202に搬送されるように、アーム部201の動作を制御する。そして、帯封制御部300は、所定枚数の紙幣が帯封されるように、帯封部202の動作を制御する。これにより、
図8に示すように、帯封部202において、紙幣の方向がA方向に揃えられた帯封紙幣B0が生成される。
【0109】
〈ステップS204〉
次に、帯封制御部300は、帯封部202において生成された帯封紙幣が帯封紙幣収納部206に搬送されるように、帯封紙幣搬送部207の動作を制御する。これにより、紙幣の方向がA方向に揃えられた帯封紙幣B0が帯封紙幣収納部206に収納される。
【0110】
〔実施形態1の効果〕
以上のように、実施形態1の貨幣処理システム10では、帯封装填処理において、入金部101から繰り出された紙幣が第1反転部112において選択的に反転されて第1集積部109aに搬送されることで、紙幣の方向が第1方向に揃えられた所定枚数の紙幣が第1集積部109aに集積される。そして、その所定枚数の紙幣が帯封部202において帯封されて帯封紙幣収納部206に収納される。
【0111】
上記の構成では、入金部101に投入された紙幣を収納部106に収納することなく、入金部101に投入された紙幣を用いて、紙幣の方向が揃えられた帯封紙幣を生成し、その帯封紙幣を帯封紙幣収納部206に収納することができる。これにより、投入された紙幣を紙幣の方向が揃えられた状態で帯封して収納する処理を迅速に行うことができる。
【0112】
具体的には、実施形態1の貨幣処理システム10では、帯封制御部300は、帯封装填処理において、入金部101から繰り出された紙幣が紙幣の方向を第1方向に揃えることが可能な紙幣に該当する場合に、その紙幣が第1反転部112において選択的に反転されて第1集積部109aに搬送されるように、紙幣処理装置20の動作を制御する(第1ステップ)。また、帯封制御部300は、帯封装填処理において、入金部101から繰り出された紙幣が紙幣の方向を第1方向に揃えることが可能な紙幣に該当しない場合に、その紙幣が第1集積部109aとは異なる搬送先に搬送されるように、紙幣処理装置20の動作を制御する(第2ステップ)。そして、帯封制御部300は、第1集積部109aにおいて紙幣の方向が第1方向に揃えられた所定枚数の紙幣が帯封部202において帯封されて帯封紙幣収納部206に収納されるように、紙幣処理装置20の動作を制御する(第3ステップ)。紙幣処理装置20の制御方法は、上記の第1ステップと、上記の第2ステップと、上記の第3ステップとを備える。
【0113】
上記の構成では、紙幣の方向を第1方向に揃えることが可能な紙幣と、紙幣の方向を第1方向に揃えることができない紙幣とを区別して処理することができる。そして、紙幣の方向を第1方向に揃えることが可能な紙幣を用いて、紙幣の方向が第1方向に揃えられた帯封紙幣を生成することができる。また、紙幣の方向を第1方向に揃えることが可能な紙幣を、第1集積部109aとは異なる搬送先に退避させることができる。
【0114】
特に、実施形態1の貨幣処理システム10では、帯封制御部300は、入金部101から繰り出された紙幣のうち紙幣の方向を第1方向に揃えることができない紙幣が入金リジェクト部102(返却部)に搬送されるように、紙幣処理装置20の動作を制御する。
【0115】
上記の構成では、紙幣の方向を第1方向に揃えることができない紙幣を入金リジェクト部102(返却部)に退避させることができる。そして、紙幣の方向を第1方向に揃えることができない紙幣を入金リジェクト部102から返却することができる。これにより、入金リジェクト部102から返却された紙幣を入金部101に再投入させることができ、入金リジェクト部102から返却された紙幣を有効に利用することができる。
【0116】
〔実施形態1の帯封装填処理におけるその他の動作〕
また、実施形態1の貨幣処理システム10では、帯封制御部300は、帯封装填処理において次のような動作を行うように構成されてもよい。
【0117】
例えば、帯封制御部300は、帯封装填処理において、入金リジェクト部102(返却部)から紙幣が返却される場合に、入金リジェクト部102から返却された紙幣の方向を変更して入金部101に再投入することを指示する情報を出力する。例えば、帯封制御部300は、入金リジェクト部102から返却された紙幣の方向を変更して入金部101に再投入することを指示する通知画面P10(
図10参照)を表示部26bに表示させる。
【0118】
なお、帯封制御部300が情報を出力するという動作の例としては、帯封制御部300が表示部26bに情報を出力することで表示部26bに情報が表示される動作、帯封制御部300がスピーカ(図示省略)に情報を出力することでスピーカから情報が音声で出力される動作、帯封制御部300が通信部28に情報を出力することで通信部28から外部機器(例えば管理コンピュータや上位コンピュータやタブレット端末やスマートフォンなど)に情報が送信されて外部機器から情報が出力される動作などが挙げられる。以下、他の情報についても同様である。
【0119】
上記の構成では、入金リジェクト部102(返却部)から返却された紙幣の方向を変更して入金部101に再投入させることができる。これにより、入金リジェクト部102から返却された紙幣を有効に利用することができる。
【0120】
また、帯封制御部300は、帯封装填処理が終了した後に、入金リジェクト部102(返却部)から返却された紙幣が入金部101に再投入されると、帯封装填処理が再開されるように、紙幣処理装置20の動作を制御する。
【0121】
上記の構成では、入金リジェクト部102(返却部)から返却されて入金部101に再投入された紙幣を用いて、紙幣の方向が第1方向に揃えられた帯封紙幣を生成することができる。このように、入金リジェクト部102から返却された紙幣を有効に利用することができる。
【0122】
また、帯封制御部300は、帯封装填処理において、入金部101から繰り出された紙幣のうち第1方向に揃えることができない紙幣およびリジェクト対象に該当する紙幣が入金リジェクト部102(リジェクト部)に搬送されるように、紙幣処理装置20の動作を制御する。そして、帯封制御部300は、入金リジェクト部102にリジェクト対象に該当する紙幣が集積されている場合に、入金リジェクト部102にリジェクト対象に該当する紙幣が集積されていることを示す情報を出力する。
【0123】
上記の構成では、入金リジェクト部102(リジェクト部)にリジェクト対象に該当する紙幣が集積されていること通知することができる。これにより、入金リジェクト部102から返却される紙幣が帯封紙幣の生成に利用することができない紙幣であるかどうかを確認させた上で、その紙幣を入金部101に再投入させることができる。これにより、帯封紙幣の生成に利用することができない紙幣が何度も返却されるという事態の発生を回避することができる。
【0124】
また、帯封制御部300は、帯封装填処理の終了後に、集積部109(第1集積部109aまたは第2集積部109b)に紙幣が残留している場合に、入金部101に紙幣を追加投入することを指示する情報を出力する。
【0125】
上記の構成では、入金部101に紙幣を追加投入させることができる。これにより、追加投入された紙幣と、集積部109(第1集積部109aまたは第2集積部109b)に残留している紙幣とを用いて、帯封紙幣を生成することができる。このように、集積部109に残留している紙幣を有効に利用することができる。
【0126】
または、帯封制御部300は、帯封装填処理の終了後に、集積部109(第1集積部109aまたは第2集積部109b)に紙幣が残留している場合に、集積部109に残留している紙幣を集積部109から取り出すことを指示する情報を出力する。
【0127】
上記の構成では、集積部109(第1集積部109aまたは第2集積部109b)に残留している紙幣を集積部109から回収させることができる。これにより、集積部109から回収された紙幣を入金部101に再投入させることができ、集積部109から回収された紙幣を有効に利用することができる。
【0128】
なお、第1集積部109aおよび第2集積部109bの各々には、その集積部に集積されている紙幣を1枚ずつ紙幣搬送部110に繰り出す繰出部(図示省略)が設けられてもよい。この場合、帯封制御部300は、帯封装填処理の終了後に、集積部109(第1集積部109aまたは第2集積部109b)に紙幣が残留している場合に、集積部109に残留している紙幣が集積部109から出金部107(返却部)に搬送されるように、紙幣処理装置20の動作を制御してもよい。
【0129】
上記の構成では、集積部109(第1集積部109aまたは第2集積部109b)に残留している紙幣を出金部107(返却部)から返却することができる。これにより、出金部107から返却された紙幣を入金部101に再投入させることができ、出金部107から返却された紙幣を有効に利用することができる。
【0130】
また、紙幣処理装置20は、帯封整理処理および帯封装填処理の実施の有無が設定可能であってもよい。
【0131】
例えば、帯封整理処理および帯封装填処理の実施の有無は、操作者の意思により設定されてもよい。操作者は、紙幣処理装置20において生成された帯封紙幣を顧客に渡さない場合に、帯封整理処理が行われるように紙幣処理装置20を操作してもよい。このような操作により、帯封装填処理の場合よりも、帯封紙幣を生成するために要する時間を短縮することができる。
【0132】
また、帯封装填処理および帯封装填処理の実施の有無は、紙幣処理装置20が設けられる施設(例えば銀行の店舗)の運用に基づいて設定されてもよい。例えば、紙幣の方向が揃えられた帯封紙幣を生成することが運用上求められる場合、紙幣処理装置20において帯封装填処理の実施が許可される一方で帯封装填処理の実施が禁止されてもよい。このような設定により、紙幣の方向が揃えられていない帯封紙幣が生成されることを防止することができる。
【0133】
(実施形態2)
実施形態2による貨幣処理システム10は、帯封装填処理が実施形態1による貨幣処理システム10と異なる。実施形態2では、帯封制御部300は、帯封装填処理において、次のように紙幣が処理されるように、紙幣処理装置20の動作を制御する。
【0134】
実施形態2の帯封装填処理では、入金部101から繰り出された紙幣のうち、紙幣の方向を第1方向に揃えることが可能な紙幣は、第1反転部112において選択的に反転されて第1集積部109aに搬送される。また、入金部101から繰り出された紙幣のうち、紙幣の方向を第2方向に揃えることが可能な紙幣は、第1反転部112において選択的に反転されて第2集積部109bに搬送される。なお、第2方向は、第1方向と異なる方向である。
【0135】
また、実施形態2では、帯封制御部300は、帯封装填処理において、第1集積部109aに紙幣を搬送することができない場合(例えば第1集積部109aに集積された所定枚数の紙幣がアーム部201により第1集積部109aから取り出される動作中)に、第1集積部109aに搬送されるべき紙幣が出金部107に搬送されるように、紙幣処理装置20の動作を制御する。また、帯封制御部300は、帯封装填処理において、第2集積部109bに紙幣を搬送することができない場合(例えば第2集積部109bに集積された所定枚数の紙幣がアーム部201により第2集積部109bから取り出される動作中)に、第2集積部109bに搬送されるべき紙幣が出金部107に搬送されるように、紙幣処理装置20の動作を制御する。なお、出金部107は、紙幣を返却することが可能な返却部の一例である。
【0136】
この例では、第2方向の紙幣の表裏の向きは、第1方向の紙幣の表裏の向きの逆向きである。第2方向の紙幣の左右の向きは、第1方向の紙幣の左右の向きの逆向きである。具体的には、第1方向は「A方向」であり、第2方向は「D方向」である。第1反転部112は、紙幣の表裏を反転させるとともに、紙幣の天地を反転させる。紙幣の方向を第1方向に揃えることが可能な紙幣は、「A方向」または「C方向」に該当する紙幣である。紙幣の方向を第2方向に揃えることが可能な紙幣は、「B方向」または「D方向」に該当する紙幣である。
【0137】
また、実施形態2の帯封装填処理は、紙幣処理部100において主に行われる選別動作と、帯封紙幣処理部200において主に行われる帯封動作とに大別される。
【0138】
〔帯封装填処理の選別動作〕
次に、
図11および
図12を参照して、実施形態2の帯封装填処理において行われる選別動作について説明する。実施形態2の帯封装填処理の選別動作では、
図7に示した実施形態1の帯封装填処理のステップS105~S113に代えて、
図11に示すステップS301~S307,S311~S313,S321~S323の処理が行われる。
【0139】
〈ステップS301〉
ステップS103において、第1識別部111において識別された紙幣がリジェクト対象に該当しない場合、帯封制御部300は、その紙幣の方向がA方向に該当するか否かを判定する。紙幣の方向がA方向に該当する場合には、ステップS302の処理が行われ、そうでない場合には、ステップS303の処理が行われる。
【0140】
〈ステップS302〉
第1識別部111において識別された紙幣の方向がA方向に該当する場合、帯封制御部300は、そのA方向に該当する紙幣が第1反転部112において反転されずに第1反転部112を通過するように、第1反転部112の動作を制御する。
図12に示すように、A方向に該当する紙幣が第1反転部112において反転されずに第1反転部112を通過することで、紙幣の方向がA方向のまま維持される。次に、ステップS311の処理が行われる。
【0141】
〈ステップS303〉
一方、第1識別部111において識別された紙幣の方向がA方向に該当しない場合、帯封制御部300は、その紙幣の方向がB方向に該当するか否かを判定する。紙幣の方向がB方向に該当する場合には、ステップS304の処理が行われ、そうでない場合には、ステップS305の処理が行われる。
【0142】
〈ステップS304〉
第1識別部111において識別された紙幣の方向がB方向に該当する場合、帯封制御部300は、そのB方向に該当する紙幣が第1反転部112において反転されるように、第1反転部112の動作を制御する。
図12に示すように、B方向に該当する紙幣が第1反転部112において反転されることで、紙幣の方向がD方向になる。次に、ステップS321の処理が行われる。
【0143】
〈ステップS305〉
一方、第1識別部111において識別された紙幣の方向がB方向に該当しない場合、帯封制御部300は、その紙幣の方向がC方向に該当するか否かを判定する。紙幣の方向がC方向に該当する場合には、ステップS306の処理が行われ、そうでない場合には、ステップS307の処理が行われる。
【0144】
〈ステップS306〉
第1識別部111において識別された紙幣の方向がC方向に該当する場合、帯封制御部300は、そのC方向に該当する紙幣が第1反転部112において反転されるように、第1反転部112の動作を制御する。
図12に示すように、C方向に該当する紙幣が第1反転部112において反転されることで、紙幣の方向がA方向になる。次に、ステップS311の処理が行われる。
【0145】
〈ステップS307〉
一方、第1識別部111において識別された紙幣の方向がC方向に該当しない場合、すなわち、紙幣の方向がD方向に該当する場合、帯封制御部300は、そのD方向に該当する紙幣が第1反転部112において反転されずに第1反転部112を通過するように、第1反転部112の動作を制御する。
図12に示すように、D方向に該当する紙幣が第1反転部112において反転されずに第1反転部112を通過することで、紙幣の方向がD方向のまま維持される。次に、ステップS321の処理が行われる。
【0146】
〈ステップS311〉
また、ステップS302の処理またはステップS306の処理の後、帯封制御部300は、第1集積部109aに紙幣を搬送できるか否かを判定する。第1集積部109aに紙幣を搬送できる場合には、ステップS312の処理が行われ、そうでない場合には、ステップS313の処理が行われる。
【0147】
〈ステップS312〉
第1集積部109aに紙幣を搬送できる場合、帯封制御部300は、第1反転部112から送り出された紙幣が第1集積部109aに搬送されるように、紙幣搬送部110の動作を制御する。なお、第1反転部112から送り出された紙幣の方向は、A方向に該当する。したがって、
図12に示すように、第1集積部109aには、A方向に該当する紙幣が集積される。
【0148】
〈ステップS313〉
一方、第1集積部109aに紙幣を搬送できない場合、帯封制御部300は、第1反転部112から送り出された紙幣が出金部107に搬送されるように、紙幣搬送部110の動作を制御する。
【0149】
〈ステップS321〉
また、ステップS304の処理またはステップS307の処理の後、帯封制御部300は、第2集積部109bに紙幣を搬送できるか否かを判定する。第2集積部109bに紙幣を搬送できる場合には、ステップS322の処理が行われ、そうでない場合には、ステップS323の処理が行われる。
【0150】
〈ステップS322〉
第2集積部109bに紙幣を搬送できる場合、帯封制御部300は、第1反転部112から送り出された紙幣が第2集積部109bに搬送されるように、紙幣搬送部110の動作を制御する。なお、第1反転部112から送り出された紙幣の方向は、D方向に該当する。したがって、
図12に示すように、第2集積部109bには、D方向に該当する紙幣が集積される。
【0151】
〈ステップS323〉
一方、第2集積部109bに紙幣を搬送できない場合、帯封制御部300は、第1反転部112から送り出された紙幣が出金部107に搬送されるように、紙幣搬送部110の動作を制御する。
【0152】
〔帯封装填処理の帯封動作〕
次に、
図13を参照して、実施形態2の帯封装填処理において行われる帯封動作について説明する。
【0153】
〈ステップS401〉
帯封制御部300は、第1集積部109aに集積されている紙幣の枚数が所定枚数(例えば100枚)に到達しているか否かを判定する。第1集積部109aに集積されている紙幣の枚数が所定枚数に到達している場合には、ステップS402の処理が行われ、そうでない場合には、ステップS501の処理が行われる。
【0154】
〈ステップS402〉
第1集積部109aに集積されている紙幣の枚数が所定枚数に到達すると、帯封制御部300は、第1集積部109aを搬送許可状態から搬送不可状態に切り換える。これにより、第1集積部109aに紙幣が搬送されなくなる。
【0155】
〈ステップS403〉
次に、帯封制御部300は、第1集積部109aに集積されている所定枚数の紙幣が帯封部202に搬送されるように、アーム部201の動作を制御する。そして、帯封制御部300は、所定枚数の紙幣が帯封されるように、帯封部202の動作を制御する。これにより、
図12に示すように、帯封部202において、紙幣の方向がA方向に揃えられた帯封紙幣B0が生成される。以下では、紙幣の方向が第1方向(具体的にはA方向)に揃えられた帯封紙幣B0を「第1帯封紙幣B1」と記載する。
【0156】
〈ステップS404〉
次に、帯封制御部300は、第1集積部109aを搬送不可状態から搬送許可状態に切り換える。これにより、第1集積部109aに紙幣が搬送されるようになる。
【0157】
〈ステップS405〉
また、帯封制御部300は、帯封部202において生成された帯封紙幣が帯封紙幣収納部206に搬送されるように、帯封紙幣搬送部207の動作を制御する。これにより、第1帯封紙幣B1が帯封紙幣収納部206に収納される。
【0158】
〈ステップS501〉
一方、第1集積部109aに集積されている紙幣の枚数が所定枚数に到達していない場合、帯封制御部300は、第2集積部109bに集積されている紙幣の枚数が所定枚数(例えば100枚)に到達しているか否かを判定する。第2集積部109bに集積されている紙幣の枚数が所定枚数に到達している場合には、ステップS502の処理が行われ、そうでない場合には、ステップS501の処理が行われる。
【0159】
〈ステップS502〉
第2集積部109bに集積されている紙幣の枚数が所定枚数に到達すると、帯封制御部300は、第2集積部109bを搬送許可状態から搬送不可状態に切り換える。これにより、第2集積部109bに紙幣が搬送されなくなる。
【0160】
〈ステップS503〉
次に、帯封制御部300は、第2集積部109bに集積されている所定枚数の紙幣が帯封部202に搬送されるように、アーム部201の動作を制御する。そして、帯封制御部300は、所定枚数の紙幣が帯封されるように、帯封部202の動作を制御する。これにより、
図12に示すように、帯封部202において、紙幣の方向がD方向に揃えられた帯封紙幣B0が生成される。以下では、紙幣の方向が第2方向(具体的にはD方向)に揃えられた帯封紙幣B0を「第2帯封紙幣B2」と記載する。
【0161】
〈ステップS504〉
次に、帯封制御部300は、第2集積部109bを搬送不可状態から搬送許可状態に切り換える。これにより、第1集積部109aに紙幣が搬送されるようになる。
【0162】
〈ステップS505〉
また、帯封制御部300は、帯封部202において生成された帯封紙幣が帯封紙幣収納部206に搬送されるように、帯封紙幣搬送部207の動作を制御する。これにより、第2帯封紙幣B2が帯封紙幣収納部206に収納される。
【0163】
〔実施形態2の効果〕
以上のように、実施形態2の貨幣処理システム10では、入金部101に投入された紙幣を収納部106に収納することなく、入金部101に投入された紙幣を用いて紙幣の表裏および天地の方向が揃えられた帯封紙幣を生成し、その帯封紙幣を帯封紙幣収納部206に収納することができる。これにより、投入された紙幣を表裏および天地の方向が揃えられた状態で帯封して収納する処理を迅速に行うことができる。
【0164】
また、実施形態2の貨幣処理システム10では、帯封制御部300は、帯封装填処理において、入金部101から繰り出された紙幣のうち紙幣の方向を第1方向に揃えることが可能な紙幣が第1反転部112において選択的に反転されて第1集積部109aに搬送され、且つ、入金部101から繰り出された紙幣のうち紙幣の方向を第2方向に揃えることが可能な紙幣が第1反転部112において選択的に反転されて第2集積部109bに搬送されるように、紙幣処理装置20の動作を制御する。
【0165】
上記の構成では、紙幣の方向を第2方向に揃えることが可能な紙幣を用いて、紙幣の方向が第2方向に揃えられた帯封紙幣を生成することができる。このように、紙幣の方向を第1方向に揃えることができないが第2方向に揃えることが可能な紙幣を有効に利用することができる。これにより、帯封装填処理により収納される帯封紙幣の量を増加させることができる。
【0166】
〔実施形態2の帯封装填処理におけるその他の動作〕
また、実施形態2の貨幣処理システム10では、帯封制御部300は、帯封装填処理において次のような動作を行うように構成されてもよい。
【0167】
例えば、帯封制御部300は、帯封装填処理において、出金部107(返却部)から紙幣が返却される場合に、出金部107から返却された紙幣の方向を変更して入金部101に再投入することを指示する情報を出力する。
【0168】
上記の構成では、出金部107(返却部)から返却された紙幣の方向を変更して入金部101に再投入させることができる。これにより、出金部107から返却された紙幣を有効に利用することができる。
【0169】
また、帯封制御部300は、帯封装填処理が終了した後に、出金部107(返却部)から返却された紙幣が入金部101に再投入されると、帯封装填処理が再開されるように、紙幣処理装置20の動作を制御する。
【0170】
上記の構成では、出金部107(返却部)から返却されて入金部101に再投入された紙幣を用いて、紙幣の方向が第1方向に揃えられた帯封紙幣を生成することができる。このように、出金部107から返却された紙幣を有効に利用することができる。
【0171】
また、帯封制御部300は、帯封装填処理において、リジェクト対象に該当する紙幣が入金リジェクト部102(リジェクト部)に搬送されるように、紙幣処理装置20の動作を制御する。そして、帯封制御部300は、入金リジェクト部102にリジェクト対象に該当する紙幣が集積されている場合に、入金リジェクト部102から返却される紙幣を確認した後にその紙幣を入金部101に再投入することを指示する情報を出力する。
【0172】
上記の構成では、入金リジェクト部102(リジェクト部)にリジェクト対象に該当する紙幣が集積されていること通知することができる。これにより、入金リジェクト部102から返却される紙幣が帯封紙幣の生成に利用することができない紙幣であるかどうかを確認させた上で、その紙幣を入金部101に再投入させることができる。これにより、帯封紙幣の生成に利用することができない紙幣が何度も返却されるという事態の発生を回避することができる。
【0173】
また、帯封制御部300は、帯封装填処理の終了後に、第1集積部109aまたは第2集積部109bに紙幣が残留している場合に、入金部101に紙幣を追加投入することを指示する情報を出力する。
【0174】
上記の構成では、入金部101に紙幣を追加投入させることができる。これにより、追加投入された紙幣と、第1集積部109aまたは第2集積部109bに残留している紙幣とを用いて、帯封紙幣を生成することができる。このように、第1集積部109aまたは第2集積部109bに残留している紙幣を有効に利用することができる。
【0175】
または、帯封制御部300は、帯封装填処理の終了後に、第1集積部109aまたは第2集積部109bに紙幣が残留している場合に、第1集積部109aまたは第2集積部109bに残留している紙幣を集積部109から取り出すことを指示する情報を出力する。
【0176】
上記の構成では、第1集積部109aまたは第2集積部109bに残留している紙幣を第1集積部109aまたは第2集積部109bから回収させることができる。これにより、第1集積部109aまたは第2集積部109bから回収された紙幣を入金部101に再投入させることができ、第1集積部109aまたは第2集積部109bから回収された紙幣を有効に利用することができる。
【0177】
また、帯封制御部300は、帯封装填処理の終了後に、第1集積部109aおよび第2集積部の各々に残留している紙幣の合計枚数が所定枚数以上である場合に、第1集積部109aおよび第2集積部の各々から取り出された紙幣の方向を揃えて入金部101に再投入することを指示する情報を出力する。
【0178】
上記の構成では、第1集積部109aおよび第2集積部109bの各々から取り出された紙幣の方向を揃えて入金部101に再投入させることができる。これにより、第1集積部109aおよび第2集積部109bの各々に残留していた紙幣を用いて帯封紙幣を生成することができる。このように、第1集積部109aおよび第2集積部109bの各々に残留する紙幣を有効に利用することができる。
【0179】
なお、第1集積部109aおよび第2集積部109bの各々には、その集積部に集積されている紙幣を1枚ずつ紙幣搬送部110に繰り出す繰出部(図示省略)が設けられてもよい。この場合、帯封制御部300は、帯封装填処理の終了後に、第1集積部109aまたは第2集積部109bに紙幣が残留している場合に、第1集積部109aまたは第2集積部109bに残留している紙幣が集積部109から出金部107(返却部)に搬送されるように、紙幣処理装置20の動作を制御してもよい。
【0180】
上記の構成では、第1集積部109aまたは第2集積部109bに残留している紙幣を出金部107(返却部)から返却することができる。これにより、出金部107から返却された紙幣を入金部101に再投入させることができ、出金部107から返却された紙幣を有効に利用することができる。
【0181】
(実施形態2の変形例)
実施形態2の変形例の貨幣処理システム10では、帯封部202における帯封紙幣の帯封位置は、変更可能である。なお、実施形態2の変形例では、第2方向における紙幣の表裏の向きは、第1方向における紙幣における表裏の向きの逆向きである。具体的には、紙幣の方向が第1方向に揃えられた第1帯封紙幣B1は、紙幣の方向が「A方向」に揃えられた帯封紙幣B0であり、紙幣の方向が第2方向に揃えられた第2帯封紙幣B2は、紙幣の方向が「D方向」に揃えられた帯封紙幣B0である。
【0182】
また、
図14に示すように、実施形態2の変形例の貨幣処理システム10では、帯封制御部300は、帯封装填処理において、第1帯封紙幣B1における帯封位置と第2帯封紙幣B2における帯封位置とが互いに同一となるように、帯封部202における帯封紙幣B0の帯封位置を制御する。
図14の例では、帯封部202において、第2帯封紙幣B2に対する帯封位置を、第1帯封紙幣B1に対する帯封位置よりも右側にずらすことで、第1帯封紙幣B1における帯封位置と第2帯封紙幣B2における帯封位置とが互いに同一となっている。
【0183】
例えば、帯封部202では、所定枚数の紙幣の束に対して帯封紙Wを巻き付ける位置(以下では「巻付け位置」と記載)が固定されており、所定枚数の紙幣の束において定められた目標位置(帯封紙Wを巻き付けるべき位置)と巻付け位置とが一致するように所定枚数の紙幣の束を搬送することで、帯封紙幣B0の帯封位置が調節される。
【0184】
〔実施形態2の変形例の効果〕
以上のように、実施形態2の変形例の貨幣処理システム10では、第1帯封紙幣B1における帯封位置と第2帯封紙幣B2における帯封位置とを同一にする(または同一に近づける)ことができる。これにより、帯封紙幣収納部206に収納された帯封紙幣B0を帯封紙幣払出部(帯封紙幣入出金部204または帯封紙幣投出部205)から投出する場合に、帯封紙幣払出部から投出された帯封紙幣B0のうち第2帯封紙幣B2を裏返すことにより、すべての帯封紙幣B0の態様を揃えることができる。
図14の例では、帯封紙幣B0の態様を、帯封紙幣の方向が「A方向」であり且つ帯封紙幣の帯封位置が左寄り位置であるという態様に揃えることができる。
【0185】
(その他の実施形態)
実施形態1の説明では、紙幣を返却することが可能な返却部の例として入金リジェクト部102を挙げ、実施形態2の説明では、紙幣を返却することが可能な返却部の例として出金部107を例に挙げたが、これらに限定されない。例えば、返却部は、入金リジェクト部102、一括一時保留部103、一時保留部104、出金部107のいずれかであってもよいし、これらの組合せであってもよい。
【0186】
また、以上の説明において、紙幣処理装置20が第2反転部114を備える場合を例に挙げたが、これに限定されない。紙幣処理装置20は、第2反転部114を備えていなくてもよい。
【0187】
また、以上の説明において、帯封制御部300は、紙幣処理装置20の内部に設けられてもよいし、紙幣処理装置20の外部に設けられてもよい。具体的には、帯封制御部300は、紙幣処理部100の筐体(または帯封紙幣処理部200の筐体)の内部に設けられてもよいし、紙幣処理部100の筐体(または帯封紙幣処理部200の筐体)の外部に設けられてもよい。言い換えると、帯封制御部300は、紙幣処理装置20の制御部に設けられてもよいし、貨幣処理システム10の制御部(例えば
図1の例では操作表示部26が設けられる操作ターミナルに設けられる制御部)に設けられてもよい。
【0188】
また、以上の説明では、第1方向が「A方向」であり、第2方向が「D方向」である場合を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、第1方向が「D方向」であり、第2方向が「A方向」であるという組合せであってもよい。また、第1方向および第2方向の一方が「B方向」であり、第1方向および第2方向の他方が「C方向」であるという組合せであってもよい。また、第1方向および第2方向の一方が「A方向」であり、第1方向および第2方向の他方が「B方向」であるという組合せであってもよい。また、第1方向および第2方向の一方が「C方向」であり、第1方向および第2方向の他方の方向が「D方向」であるという組合せであってもよい。
【0189】
また、以上の実施形態を適宜組み合わせて実施してもよい。以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、この発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0190】
以上説明したように、ここに開示する技術は、紙幣処理技術として有用である。
【符号の説明】
【0191】
10 貨幣処理システム(紙幣処理システム)
20 紙幣処理装置
100 紙幣処理部
101 入金部(投入部)
102 入金リジェクト部(返却部)
103 一括一時保留部
104 一時保留部
105 一括収納部
106 収納部
107 出金部
108 出金リジェクト部
109a 第1集積部
109b 第2集積部
110 紙幣搬送部
111 第1識別部(識別部)
112 第1反転部(反転部)
113 第2識別部
114 第2反転部
200 帯封紙幣処理部
201 アーム部
202 帯封部
203 記録部
204 帯封紙幣入出金部
205 帯封紙幣投出部
206 帯封紙幣収納部
207 帯封紙幣搬送部
208 帯封紙幣識別部
26 操作表示部
26a 操作部
26b 表示部
30 制御部
300 帯封制御部