(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-17
(45)【発行日】2024-07-25
(54)【発明の名称】蓋施錠構造
(51)【国際特許分類】
E02D 29/14 20060101AFI20240718BHJP
【FI】
E02D29/14 A
(21)【出願番号】P 2020137930
(22)【出願日】2020-08-18
【審査請求日】2023-06-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000125842
【氏名又は名称】虹技株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】寺田 章広
【審査官】小倉 宏之
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3162353(JP,U)
【文献】特開2004-068594(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1088526(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02D 29/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
受部を有する受枠と、該受枠の上部開口に設置される蓋体と、該蓋体に設けられて、前記受枠に対して前記蓋体を着脱自在とする施錠具とを備える蓋施錠構造であって、
施錠具は、
上下方向に沿う軸心方向に沿って前記蓋体から下方に突出した施錠本体部と、該施錠本体部の下端寄りに配置されて該施錠本体部の軸心周りの回動によって、前記受枠の受部の下側に配置される施錠位置および該受部の下側の位置から離間した解錠位置に配置されるフックと、前記蓋体の表面から露出する位置にあって
下動不可に構成され、該施錠本体部の軸心周りの回動を操作する操作部と、
該操作部と別体であって該操作部に対して上下方向に移動可能に構成される規制許容本体であって、前記蓋体の表面側において、前記フックが施錠位置にある前記施錠本体部の軸心周りの回動を規制する規制位置および該規制位置よりも下側において、前記施錠本体部の軸心周りの回動を許容する許容位置を移動可能に構成される規制許容本体と、該規制許容本体を規制位置の方へ付勢する押圧手段と、を備え、
前記蓋体は、
前記規制位置の前記規制許容本体と係止して前記施錠本体部の軸心周りの回動を規制する規制部と、前記許容位置にある前記規制許容本体に対して前記係止を解除して前記施錠本体部の軸心周りの回動を許容する許容部とを備えることを特徴する蓋施錠構造。
【請求項2】
前記許容部と前記規制許容本体には、前記フックが前記施錠位置に配置された状態では、前記規制許容本体の前記許容部から前記規制部への移動を許容し、前記フックが前記解錠位置に配置された状態では、前記規制許容本体の前記許容部から前記規制部への移動を規制する移動規制手段が設けられている請求項1に記載の蓋施錠構造。
【請求項3】
前記規制許容本体は、前記操作部の操作による前記施錠本体部の回動に伴って前記軸心周りに回動するよう構成され、
前記移動規制手段は、前記規制許容本体の軸心周りの回動によって、前記許容部から前記規制部への移動の許容および規制が切り替わるように構成されている請求項2に記載の蓋施錠構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は蓋施錠構造に係り、例えば、通信ケーブル、電力ケーブル等の分岐、集約のために地中に埋設される電線共同溝において、電線共同溝の地上面である蓋体を施錠解錠すべく、施錠位置、解錠位置に変位操作可能に構成される蓋施錠構造に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電線共同溝において、内部の保守、点検その他のために作業員が出入り可能となるように開閉蓋が、地上面として設けられていることが記載されている。
【0003】
開閉蓋は、地中に埋設される埋設ボックスの上部開口を閉塞する複数の蓋体に分割され、各蓋体のうちの1個は上部開口の所定位置で直接に取り外し固定されるロック蓋体とされ、ロック蓋体は、上部開口に形成した蓋受枠に設けられた支持縁上に載置される。支持縁には、ロック蓋体に設けた施錠具による施錠時のロック片を直上位置で係合するロックスライドが設けられている。そして、ロック片は、ロック蓋体の辺縁下面に、側外方に揺動自在に出没するよう設けられる。
【0004】
また、施錠具は、ロック蓋体の短辺のほぼ中央部位置に設けられ、ロック蓋体の表面に設けた着脱自在な錠カバーを取り外し、所定の鍵による解錠操作によってロック蓋体の下方で少なくとも90度で揺動するロック片を、側方に突出させる施錠位置、突出位置外に収容する解錠位置に変位操作できるようにしてある、といった記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1の蓋施錠構造によれば、作業者は、ロック蓋体に設けた錠カバーを取り外し、所定の鍵による解錠操作によって施錠具を解錠位置とすることで、ロック蓋体を埋設ボックスの上部開口から離脱させることができる。
【0007】
しかしながら、特許文献1のロック蓋体の上面には、車(車輪)が走行することがあり、そうなると、ロック蓋体にがたつきが発生してしまい、施錠具が不測に解錠位置になってしまうおそれがある。
【0008】
そこで本発明は、車の走行等によっても、容易に蓋体が外れない施錠装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、受部を有する受枠と、該受枠の上部開口に設置される蓋体と、該蓋体に設けられて、前記受枠に対して前記蓋体を着脱自在とする施錠具とを備える蓋施錠構造であって、施錠具は、上下方向に沿う軸心方向に沿って前記蓋体から下方に突出した施錠本体部と、該施錠本体部の下端寄りに配置されて該施錠本体部の軸心周りの回動によって、前記受枠の受部の下側に配置される施錠位置および該受部の下側の位置から離間した解錠位置に配置されるフックと、前記蓋体の表面から露出する位置にあって、該施錠本体部の軸心周りの回動を操作する操作部と、前記蓋体の表面側において、前記フックが施錠位置にある前記施錠本体部の軸心周りの回動を規制する規制位置および該規制位置よりも下側において、前記施錠本体部の軸心周りの回動を許容する許容位置を移動可能に構成される規制許容本体と、該規制許容本体を規制位置の方へ付勢する押圧手段と、を備え、前記蓋体は、前記規制位置の前記規制許容本体と係止して前記施錠本体部の軸心周りの回動を規制する規制部と、前記許容位置にある前記規制許容本体に対して前記係止を解除して前記施錠本体部の軸心周りの回動を許容する許容部とを備えることを特徴としている。
【0010】
本発明の上記構成において、規制許容本体が規制位置で蓋体の規制部に係止した状態で、押圧手段により規制位置に向けて付勢された状態が、施錠具の施錠状態である。したがって、施錠状態においては、車の走行等で蓋体ががたついても、規制許容本体が規制部に有るから規制が維持されて施錠本体部の軸心周りの回動が規制されるため、フックが受部の下側に有る施錠位置に保持されて、蓋体が外れない。
【0011】
そして、規制位置の規制許容本体を押圧手段の付勢に抗して下側に移動させると、規制許容本体が許容位置に移動して、施錠本体部の軸心周りの回動が許容される。これにより、操作部を操作して施錠本体部を回動させることで、フックを受部の下側の位置から離間した解錠位置に配置させることで、施錠が解除された解錠位置することができて、蓋体を外すことができる。
【0012】
本発明の蓋施錠構造は、前記許容部と前記規制許容本体には、前記フックが前記施錠位置に配置された状態では、前記規制許容本体の前記許容部から前記規制部への移動を許容し、前記フックが前記解錠位置に配置された状態では、前記規制許容本体の前記許容部から前記規制部への移動を規制する移動規制手段が設けられている構成を採用できる。
【0013】
本発明の上記構成において、移動規制手段は、フックが解錠位置に配置された状態、すなわち解錠状態では、移動規制手段の許容部から規制部への移動を規制するように構成されているので、解錠状態では、規制許容本体は、施錠状態よりも下方に下がった配置となり、解錠状態であることが、蓋体の表面からでも容易に確認することができる。
【0014】
また、移動規制手段は、フックが施錠位置に配置された状態、すなわち施錠状態では、規制許容本体の許容部から規制部への移動を許容するように構成されているため、施錠状態では、規制許容本体は、押圧手段による付勢によって規制部へ移動して規制位置となる。よって、施錠状態であることの確認が容易にできる。
【0015】
本発明の蓋施錠構造では、前記規制許容本体は、前記操作部の操作による前記施錠本体部の回動に伴って前記軸心周りに回動するよう構成され、前記移動規制手段は、前記規制許容本体の軸心周りの回動によって、前記許容部から前記規制部への移動の許容および規制が切り替わるように構成された構成を採用できる。
【0016】
本発明の上記構成において、移動規制手段は、規制許容本体の回動によって、許容部から規制部への移動の許容および規制が切り替わるように構成されているので、フックを施錠位置と解錠位置との間で移動させるように操作部を操作すれば、施錠本体部が回動するとともに規制許容本体も回動し、移動規制手段の許容及び規制が切り替わることになる。よって、施錠・解錠作業が簡素化される。
【発明の効果】
【0017】
本発明の蓋施錠構造によれば、施錠状態において、車の走行等で蓋体ががたついても、規制許容本体が規制部に有るから規制が維持されて施錠本体部の軸心周りの回動が規制されるため、フックが受部の下側に有る施錠位置に保持されて、蓋体が外れない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施形態を表す共同溝の縦断側面図である。
【
図4】同縁枠と当接枠との接合状態を表す縦断側面図である。
【
図6】同蓋施錠構造の施錠状態を表し、(a)は規制許容本体と規制部との嵌合状態を表す平面図、(b)は縦断正面図、(c)はフックの底面図である。
【
図7】同蓋施錠構造の解錠状態を表し、(a)は規制許容本体と規制部との嵌合状態を表す平面図、(b)は縦断正面図、(c)はフックの底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態を示す蓋施錠構造を、
図1ないし
図7を参照して説明する。本実施形態では、蓋施錠構造を共同溝として用いる構成である。そこで、
図1ないし
図2を参照して、共同溝1について説明する。
【0020】
本実施形態では、
図1に示すように、共同溝1は、地中に埋設されるボックス2と、ボックス2の上面に設置される蓋装置3とを備える。このようなボックス2は、電線類を収納するもので、一般的な構成である。
【0021】
ボックス2は、
図1に示すように、底壁面4と、
図2に示すように、底壁面4の幅方向各端部から立上がる一対の側壁部5とを備え、コンクリートによって形成されている。底壁面4は平面視して矩形(長方形)であり、側壁部5は、側面視して鉛直方向に延長された矩形とされる。以下の説明では、底壁面4において、長い方向を長手方向と称し、短い方向を短手方向と称する。
【0022】
また、ボックス2の側壁部5の上端には、モルタル6が配置される場合もある。この場合、蓋装置3は、モルタル6の上面に配置されている。蓋装置3は、本発明の蓋施錠構造を形成する。蓋装置3は、受枠Dと、蓋体9と、施錠具30とを備える。モルタル6は、道路面に敷設するコンクリート蓋20に対し、受枠Dおよび蓋体9の高さを確保するために用いられる。
【0023】
図1、
図3に示すように、受枠Dは、長手方向に沿って延設され、短手方向に対向して配置される一対の枠本体8と、一対の枠本体8の長手方向どうしを連結する一対の縁枠7とを備えた矩形枠状に構成される。縁枠7は、板面が鉛直方向に沿い、且つ短手方向に延長された板状に構成され、長手方向に離間して一対で設けられている。縁枠7は、ボックス2(モルタル6)の上方にあって、ボックス2(モルタル6)の長手方向の外側近傍に配置されている。
【0024】
枠本体8は、蓋体9を支持するものであって、枠本体8は、ボックス2(モルタル6)の短手方向両端部にあって、長手方向に延長されている。枠本体8は、短手方向に離間して一対で設けられており、各枠本体8は、短手方向の中心に対して、互いに対称な構成である。
【0025】
各枠本体8は、
図2の断面において、ボックス2(モルタル6)の表面に載置される底受枠10と、底受枠10の短手方向外側から上方に向けて延びる側受枠11とを一体的に備える。
図1に示すように、底受枠10には、凹面部12、凸面部13が、長手方向に並んで形成されている。本実施形態では、凹面部12が長手方向に間隔をあけて複数形成され、各凹面部12の長手方向両側に、凸面部13が配置されている。凹面部12は、ボックス2の下方に向かって凹む面であり、凸面部13は、ボックス2の上方に向かって凸となる面である。
【0026】
具体的に、各凹面部12は、ボックス2(モルタル6)に当接する一枚の板状部材12Aを備える。各凸面部13は、凹面部12の板状部材12Aから長手方向に延長された土台13Aと、土台13Aの上方に配置されて、後述する施錠具30のフック37が当接可能な受部13Bとを備える。板状部材12Aと土台13Aとは長手方向の直線状に形成され、これらは、ボックス2(モルタル6)の上面に載置されている。
【0027】
各枠本体8の長手方向両端部には、縁枠7に当接することが可能な当接枠14が、一体形成されている。この当接枠14は、側受枠11よりも低く設定されている。
【0028】
底受枠10と、ボックス2の側壁部5とは、底受枠10の凹面部12に打ち込まれた複数本のアンカーボルト15によって連結固定されている。また、アンカーボルト15は、モルタル6を介してボックス2の側壁部5に固定されている。アンカーボルト15は、凹面部12に、内側から外側へ向けて形成した切欠12aを挿通して配置されている。アンカーボルト15の頭部15aは、凹面部12における板状部材12Aの上に配置された載置面12b上に配置され、全体が凹面部12の内部に収容されている。載置面12bの上方部分は、後述する上部開口16の一部領域である空間とされる。なお、アンカーボルト15は、長手方向に間隔をあけて配置した複数の凹面部12それぞれに配置されている。
【0029】
二つの縁枠7と一対の枠本体8との接合は、
図2~
図4のようにして行われる。すなわち、縁枠7と枠本体8の当接枠14とは、横方向のボルト17と、ナット18を有するボルトナット機構部19で連結される。本実施形態では、縁枠7と当接枠14とが、上下一対の二本のボルトナット機構部19で連結され、上側のボルトナット機構部19では、縁枠7と、当接枠14の途中とが連結され、下側のボルトナット機構部19では、縁枠7と当接枠14とが、端部の凸面部13に対して、ボルト17が挿入されるよう配置されている。
【0030】
ボルトナット機構部19では、ボルト17の頭部17aは、縁枠7側に配置され、頭部17aは、縁枠7にねじ込まれている。すなわち、ボルト17の頭部17aが縁枠7の外側に突出せず、縁部に埋設している。このため、受枠D(縁枠7)の外側に配置される前記コンクリート蓋20に、ボルト17が干渉することがない。なお、ナット18は、縁枠7の内側に配置される。
【0031】
蓋体9は、縁枠7と、枠本体8の側受枠11とで囲まれる前記上部開口16(すなわち、受枠Dの上部開口16)を着脱自在に塞ぐよう構成されている。本実施形態では、
図3に示すように、蓋体9は、長手方向で、一対となるよう並べて配置されている。なお、
図3では、一方の蓋体9のみを表している。
【0032】
図1および
図2に示すように、各蓋体9は、凹凸が形成される上面部21と、上面部21の下側の複数の脚部22と、上面部21と脚部22とを連結するリブ23と、凸面部13に緩衝材24を設置するための設置部25と、上面部21側に施錠具30を配置するための本体支持部2Aとを備える。なお、本実施形態の場合、脚部22は、設置部25に兼用される。
【0033】
図1ないし
図4、
図6(b)について、蓋体9の設置部25について説明する。設置部25は、蓋体9の長手方向に沿って配置される。設置部25は、蓋体9の裏面に沿って配置され、短手方向に沿う一対の縦通材部26と、それぞれの縦通材部26の下端面どうしを連結する緩衝面部27とを備えている。緩衝面部27の短手方向途中には、緩衝材24を設置する凹部27aが形成される。凹部27aには、緩衝材24が配置される。
【0034】
図6(b)で示すように、緩衝材24は合成ゴム製であり、設置部25の長手方向に沿って配置されている。緩衝材24は、下面体29A、上面体29B、および中間体31を備える。下面体29Aは長手方向に延びる水平の板状に形成され、緩衝面部27および底受枠10の凸面部13との間に配置される。上面体29Bは水平状の板状に形成され、緩衝面部27の上側に配置される。中間体31は垂直方向の板状に形成され、下面体29Aと上面体29Bとを連結する。下面体29Aと上面体29Bとでは、短手方向において、下面体29Aのほうが広く形成されている。下面体29Aの下面29aは、凸面部13の上面13aに当接する。そして、凸面部13の上面13aと、緩衝面部27の下面27bとの間には、緩衝材24の下面体29Aによる隙間δを有している。
【0035】
すなわち、蓋体9の裏面には、受枠Dに載置される脚部22(設置部)が設けられ、該脚部22の下端部には、緩衝材24が取付けられている。蓋体9は受枠Dの凸面部13(受部)の上面13aに緩衝材24を介して脚部22が載置されることで、受枠Dの上部開口16を閉塞する。
【0036】
そして、前述したように、アンカーボルト15の頭部15aは、凹面部12の上端の載置面12bにあって、その上方は空間とされている。このため、設置部25の緩衝面部27を凸面部13に載置したとしても、アンカーボルト15は、緩衝材24の邪魔にならない。
【0037】
蓋体9には、施錠具30が装着される本体支持部2Aが設けられている。本体支持部2Aは、蓋体9のうち、短手方向の端部に離間し、且つ長手方向の端部に離間して配置されている。また、本体支持部2Aは、蓋体9の設置部25(脚部22)よりも短手方向内側に配置されている。本体支持部2Aは略中空状の筒体であり、蓋体9の上面部21の下方に膨出して、設置部25に一体形成されている。
【0038】
具体的に、本体支持部2Aは、上面部21の下方に膨出する円筒状の円筒部32と、円筒部32の下端に配置された水平方向の底壁部33とを備える。円筒部32は、縦通材部26に隣接するよう一体的に形成され、底壁部33は、緩衝面部27に隣合うように一体形成されている。底壁部33の中心には、後述する施錠本体部34(フック装着部39A)を挿通する挿通孔33aが形成されている。
【0039】
施錠具30は、施錠本体部34と、規制許容本体35と、ばね36(押圧手段の一例)と、フック37とを備えている。施錠本体部34は、上下方向において軸心方向に延びるよう杆状に形成されている。また、施錠本体部34は、上下方向に沿う軸心方向に沿って、蓋体9から下方に突出されている。施錠本体部34は、操作部38と、ばね支持部39と、フック装着部39Aと、被支持部41とを備える。
【0040】
操作部38は、施錠本体部34の上端部に配置され、直径方向で相対して二箇所で切欠かれている。操作部38は、蓋体9の表面から露出する位置にあって、施錠本体部34の軸心周りの回動を操作するための部位である。操作部38には、
図7(b)に示すように、直径方向に貫通された抜孔40が水平方向に形成されている。抜孔40は、操作部38内にあって上下方向に長く形成されている。
【0041】
ばね支持部39は、操作部38の下方延長上に形成されて、略円柱状に形成されている。ばね支持部39には、ばね36が巻き掛けられている。フック装着部39Aは、ばね支持部39の下方延長上に形成されており、所定の径方向に、横方向の抜孔39aが形成されている。
【0042】
規制許容本体35は、蓋体9の上面部21から露出可能な位置にあって、施錠本体部34の軸心周りの回動を、規制または許容するもので、環状に構成されている。規制許容本体35の側面には、抜孔40に貫通する上ピン44が貫通され、抜孔40と上ピン44とで、施錠本体部34と規制許容本体35とが一体的に軸心方向周りに回動するよう構成されている。
【0043】
具体的には、規制許容本体35は、施錠本体部34の操作部38に、施錠本体部34の回動に伴って回動するよう外嵌されており、また、操作部38に対して上下方向(軸心方向)に沿って移動可能に構成されている。規制許容本体35は、操作部38の上端部の周囲を覆う位置と、該上端部が上方に突出した位置との間を、軸心方向に沿って移動可能である。
【0044】
また、
図6(a)に示すように、規制許容本体35は、平面視して略正六角形の環状に形成され、互いに対向する角部に、規制許容本体35の外側に突出する突片43が形成されている。規制許容本体35は、施錠本体部34と別体に形成され、施錠本体部34の操作部38に上下動可能に支持されている。規制許容本体35の上面には、後述するように所定の工具Sが押し当てられる。
【0045】
被支持部41は、ばね支持部39に対して一体的に形成されている。また、被支持部41は、施錠本体部34が下動するのを阻止する下動阻止手段として構成される。
【0046】
ばね36(押圧手段の一例)は、規制許容本体35を蓋体9の上面部21側に押圧するよう配置される。ばね36は、被支持部41の上面と、規制許容本体35の下面とに介装され、規制許容本体35を上方に、被支持部41を下方に付勢する。
【0047】
フック37は、フック装着部39Aの下端寄りに配置されている。フック37は、
図6(c)に示すように、先端側の板状部分である肉薄部45と、フック装着部39Aを外嵌する厚肉部46とを備えている。厚肉部46とフック装着部39Aとは、横方向の下ピン47によって連結され、フック37は、フック装着部39Aに対して非回転に設けられる。
【0048】
図6、
図7に示すように、フック37は、施錠本体部34の軸心周りの回動によって、凸面部13の受部13Bの下側に配置された施錠位置X1と、受部13Bから離間する解錠位置X2とに変位可能に構成されている。
【0049】
前述したように、施錠本体部34は、本体支持部2Aの内部に挿入されるため、本体支持部2Aの内部の構成を説明する。本体支持部2Aは、略中空状の筒体であり、蓋体9の上面部21側の係止孔部50(規制部に相当する)と、係止孔部50の下側に配置されて係止孔部50に連続する許容孔部51(許容部)と、許容孔部51の下側に配置されて、ばね36を収納する収納スペース60とを備える。
【0050】
係止孔部50は、蓋体9の上面部21に設けられており、平面視して略正六角形の角形部に形成され、一対の角部に、規制許容本体35の突片43に相対形状とした膨出部52が形成されている。この係止孔部50の上下方向の深さは、規制許容本体35の上下方向の厚み(深さ)より低く設定されている。このように構成された係止孔部50は、規制許容本体35と係止して施錠本体部34の軸心周りの回動を規制する。
【0051】
具体的には、規制許容本体35が係止孔部50に嵌合している状態では、規制許容本体35の突片43が係止孔部50の膨出部52に嵌合しており、これにより、膨出部52が突片43の軸心周りの両側で係止することとなり、係止孔部50(規制部)によって、規制許容本体35の軸心周りの回動が規制される。
【0052】
許容孔部51は、係止孔部50の下側にあって、規制許容本体35の軸心周りの回動を許容するよう構成されている。
図6(a)に示すように、許容孔部51は、規制許容本体35の突片43の先端を軸心周りに回動可能な大径部53と、規制許容本体35の角部54のみを、軸心周りに回動できる小径部55とを備えることで、異径半径を有する。
【0053】
大径部53は、規制許容本体35の突片43を軸心周りに、所定範囲だけ回動させ得る、周方向のスペースである。大径部53と小径部55とは、上下方向の段付きの垂直面56で連結されている。この許容孔部51の上下方向の深さは、規制許容本体35の上下方向の厚み(深さ)より大きく設定されている。このように形成された許容孔部51は、規制許容本体35に対して、係止孔部50での係止を解除して、施錠本体部34の軸心周りの回動を許容する。
【0054】
以上の構成の蓋施錠構造としての共同溝1において、蓋体9は、受枠Dに設置される。具体的には、蓋体9の設置部25の緩衝面部27が、受枠Dの凸面部13のうち受部13Bに載置される。そして、設置部25には、緩衝材24が設置され、緩衝材24の下面体29Aが受部13Bに載置され、下面体29Aは長手方向に長く形成され、しかも上面体29Bが緩衝面部27で支持されているから、緩衝面部27が安定し、したがって、蓋体9の上を車両(車輪)が走行した際に、その衝撃を緩衝することができて、蓋体9にがたつきが生じない。
【0055】
次に、蓋施錠構造の作用について説明する。まず、受枠Dに蓋体9が施錠して閉じられた施錠状態について説明する。フック37における施錠位置X1では、前述のように、フック37は、凸面部13の受部13Bの下側に配置されている。このとき、施錠本体部34は、本体支持部2Aの係止孔部50、許容孔部51、収納スペース60を通り、底壁部33の挿通孔33aを通っている。規制許容本体35は、施錠本体部34の操作部38に、抜孔40と上ピン44を備えた回動手段を介して嵌合している。ばね36は、被支持部41の上面と、規制許容本体35の下面とに圧縮状態で介装されている。また、フック37は、底壁部33の下側に配置され、フック37の厚肉部46は、抜孔39aと下ピン47によって、フック装着部39Aに結合され、肉薄部45においては肉薄部45が受部13Bの下側に配置されている。
【0056】
このような状態では、作業者が蓋体9を開けようとしても、フック37(肉薄部45)が、凸面部13の受部13Bの下側にあるから、フック37と受部13Bとが上下方向で係止してしまい、蓋体9が開けられない。すなわち、フック37が、底壁部33の下側に配置されている施錠位置X1は、蓋体9を受枠Dから外すことができない施錠状態である。
【0057】
また、フック37の施錠位置X1では、ばね36に付勢された規制許容本体35が、蓋体9の表面側の係止孔部50に係合して、
図6に示すように、規制許容本体35の軸心周りの回動が規制された(施錠本体部34の軸心周りの回動が規制された)規制位置Y1となっている。すなわち、規制許容本体35は、略正六角形に形成され、互いに対向する角部に突片43が形成され、係止孔部50は規制許容本体35に対応する形状であって、一対の角部に、規制許容本体35の突片43に相対形状とした膨出部52が形成されている。このため、規制許容本体35と係止孔部50が軸心周りに回動する力を受けたとしても、規制許容本体35と係止孔部50とが係合するから、規制許容本体35が回動しない。
【0058】
ところで、蓋体9の上を頻繁に車両(車輪)が走行する状態は、場合によって、蓋体9に露出する施錠本体部34の操作部38、あるいは規制許容本体35に、車両による衝撃、すなわち軸心周りに回動する力、あるいは、操作部38や規制許容本体35を下動させる力が働く。
【0059】
しかしながら、本実施形態の蓋施錠構造では、被支持部41を、底壁部33の上面において挿通孔33aの外周面に設置しており、被支持部41は施錠本体部34と一体である。したがって、車両(車輪)が走行しても、施錠本体部34が下動することがなく、しかも、施錠本体部34と規制許容本体35は、別体である。このため、車両による衝撃が規制許容本体35に働いた場合では、規制許容本体35は下動する可能性はあるが、上記のように、規制許容本体35は多角形であって、角部には突片43が形成され、規制許容本体35は、膨出部52を有した角形部の係止孔部50に挿入されるよう構成されている。
【0060】
このため、規制許容本体35の角部54および係止孔部50と、突片43および膨出部52とが、軸心周りの両側で係止するため、規制許容本体35と係止孔部50との係止により、施錠本体部34が軸心周りで回動することがない。また、車両が蓋体9を走行しても、規制許容本体35は、ばね36によって係止孔部50に嵌合する方向に付勢されているため、車両の衝撃が働いた場合でも、係止孔部50から脱落することがなく、したがって、施錠状態が維持させる。
【0061】
蓋体9を受枠Dに対して開けることができる解錠状態について説明する。例えば、ボックス2の中に挿入される電線等をメンテナンスする場合など、蓋体9を開けることができる解錠状態とする必要がある。この場合の、蓋施錠構造の作用について説明する。解錠状態とする場合には、作業者は、所定の工具Sを規制許容本体35に押し当てる。この工具Sは、操作部38の形状に合うよう外嵌するものである。
【0062】
作業者は、工具Sによって、規制許容本体35を、ばね36の付勢に抗して、許容孔部51まで押下げる。このとき、係止孔部50の膨出部52から規制許容本体35の突片43を押下げるようにして、規制許容本体35を押下げる。そして、規制許容本体35の突片43の下側には、許容孔部51の大径部53が配置されているから、規制許容本体35を円滑に許容孔部51まで押下げることができる。
【0063】
許容孔部51は、規制許容本体35の突片43の先端、すなわち、規制許容本体35の最大径を軸心周りに回動できる大径部53を有している。したがって、本実施形態では、
図6(a)において、工具Sを右側へ移動(軸心周りに回動)させて、
図7(a)のように工具Sを回動させる。このとき、規制許容本体35の側面には上ピン44が貫通され、操作部38の抜孔40と上ピン44とで、施錠本体部34と規制許容本体35とが一体的に軸心方向周りに回動する回動手段が設けられている。
【0064】
このため、作業者は、規制許容本体35を許容孔部51へ押下げて、施錠本体部34を軸心周りに容易に回動させることができる。施錠本体部34が回動すると、下ピン47を介して施錠本体部34に一体的に取付けられているフック37も右方向に回動する。したがって、フック37(肉薄部45)が凸面部13の受部13Bから外れる。
【0065】
なお、作業者は、ばね36の付勢に抗して規制許容本体35を押下げるものであるが、許容孔部51の上下方向の深さは、規制許容本体35の上下方向の厚み(深さ)より大きく設定されている。このため、ばね36の付勢による、規制許容本体35に、多少の上下動があったとしても、規制許容本体35を軸心周りに回動させることが可能である。
【0066】
本実施形態では、規制許容本体35が規制位置Y1から押下げられて許容孔部51へ移動して許容位置Y2となり、規制許容本体35と施錠位置X1のフック37を軸心周りに90°回動した位置が、解錠位置X2となる。この解錠位置X2では、規制許容本体35が、許容孔部51へ移動して回動可能となり、
図7で示すように、規制許容本体35とフック37との軸心周りの回動が許容された(施錠本体部34の軸心周りの回動を許容する)許容位置Y2となっている。なお、
図7(c)は、解錠状態におけるフック37の底面図であって、施錠本体部34の解錠位置X2は、施錠位置X1に比べて90°だけ、軸心周りに変位している。
【0067】
解錠位置X2において、作業者が工具Sを規制許容本体35から離脱させても、
図7(a)(b)に示すように、規制許容本体35の上面35aが、ばね36の復元力によって上方向に押されて、規制許容本体35の上面35aが、許容孔部51の外周上側面51aで保持される。
【0068】
すなわち、許容孔部51と規制許容本体35には、フック37が施錠位置X1に配置された状態では、規制許容本体35の許容孔部51から係止孔部50への移動を、規制許容本体35の突片43と係止孔部50の膨出部52との嵌合で許容し、フック37が解錠位置X2に配置された状態では、規制許容本体35の上面35aと許容孔部51の外周上側面51aとの当接により、規制許容本体35の許容孔部51から係止孔部50への移動を規制する移動規制手段が設けられている。そして、この移動規制手段は、規制許容本体35の軸心周りの回動によって、許容孔部51から係止孔部50への移動の許容および規制が切り替わるように構成されている。
【0069】
また、施錠状態でも解錠状態でも、ばね36は、規制許容本体35を上側に押圧するとともに、施錠本体部34は、ばね36で本体支持部2Aに付勢されて本体支持部2Aに押し付けられている。このため、不測に蓋体9ががたついた場合でも蓋体9のがたつきに追随して異音の発生を抑制することができる。
【0070】
また、フック37を解錠位置X2とすることで、蓋体9を、受枠Dに対して持上げることができる。つまり、受枠Dから蓋体9を持上げて開蓋状態にできる。なお、施錠本体部34を軸心周りに回動させる限界としては、隣りあった垂直面56までとする。すなわち、規制許容本体35を許容孔部51に押下げ、フック37が施錠位置X1に配置された状態で、突片43が隣り合うよう配置されるものが、施錠位置決め部としての垂直面56(56a)とされる。そして、フック37が解錠位置X2に配置された状態で突片43に対して軸心周りで係止するものが、解錠位置決め部としての垂直面56(56b)とされる。
すなわち、許容孔部51(許容部)の大径部53には、周方向の一端に施錠位置決め部が、他端には解錠位置決め部がそれぞれ設けられている。
【0071】
このように構成して、規制許容本体35の回動を許容することで施錠本体部34の回動を許容することができ、また、垂直面56(56a)と垂直面56(56b)によって、フック37の施錠位置X1と解錠位置X2を位置決めできるから、構造を簡素化しつつ施錠解錠作業を確実にできる。
【0072】
移動規制手段としては、規制許容本体35の回動によって、規制許容本体35の許容孔部51から係止孔部50への移動の許容および規制が切り替わるように構成されているので、フック37を施錠位置X1と解錠位置X2との間で移動させるように操作部38を操作すれば、施錠本体部34が回動するとともに規制許容本体35も回動し、移動規制手段の許容および規制が切り替わることになる。よって、施錠・解錠作業が簡素化される。
【0073】
また、施錠本体部34と規制許容本体35とは別体であり、規制許容本体35を押下げても、施錠本体部34は下動しない。このため、本実施形態では、施錠本体部34の下方の領域に、モルタル6に載置される土台13Aが形成されているが、施錠本体部34は下動しないことから、施錠本体部34の下側のスペースが確保され、したがって、土台13Aに干渉して、土台13Aを破壊することがない。
【0074】
なお、解錠状態から施錠状態とするには、蓋体9を凸面部13の受部13Bに載置して、工具Sを規制許容本体35に押し当て、今度は、工具Sを左側に回してフック37を受部13Bの下側に配置し、突片43と膨出部52との位置合わせをする。そうすると、ばね36の付勢によって規制許容本体35が係止孔部50に内嵌するので、施錠状態となる。
【0075】
本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではない。上記実施形態では、施錠本体部34と規制許容本体35とは別体の構成とした。しかしながら、施錠本体部34と規制許容本体35とは一体的に構成してもよい。この場合、規制許容本体35を押下げると施錠本体部34も下動する。このため、フック37(肉薄部45)の上動範囲と下動範囲が、凸面部13の受部13Bと、土台13Aとの移動範囲であれば、施錠本体部34と規制許容本体35とを一体化することができる。
【0076】
また、規制位置Y1では、施錠本体部34の回動を規制しつつ、操作部38の操作をできないようにすることができ、いたずらを抑制することができる。そして、規制許容本体35を許容位置Y2に移動させれば、施錠本体部34の回動を許容しつつ、操作部38を操作可能に露出させることができ、操作部を操作して施錠・解錠の操作を行うことができる。
【0077】
上記実施形態では、規制許容本体35の外側に突出する突片43は二箇所に形成したが、一箇所でもよく、また三箇所以上であってもよい。この場合では、係止孔部50の膨出部52は、突片43に応じて配置する。
【0078】
上記実施形態では、押圧手段はばね36を用いたが、例えば、被支持部41の上面と、規制許容本体35の下面とに介装する弾性体とすることもできる。
【0079】
上記実施形態では、ボックス2の上側に蓋装置3を配置した例を挙げた。しかしながら、蓋装置3は、平面視して円形のマンホールにも適用可能である。また、ボックス2は地中に埋設されたが、地上に配置することもできる。
【0080】
上記実施形態では、規制許容本体35は多角形状に形成した場合を例に挙げた。しかしながら、規制許容本体35は角部を形成しない円環状に形成することもできる。この場合、規制許容本体35は、施錠本体部34とともに軸心周りに回動するよう構成され、例えば、突片43を一個または複数個形成し、蓋体9に形成した係止孔部50では、規制位置Y1の規制許容本体35における突片43に対して軸心周りの両側で係止して施錠本体部34の軸心周りの回動を規制すべく径外方向に凹設された規制凹部を設けてもよい。この実施形態によれば、規制許容本体35の回動を規制することで施錠本体部34の回動を規制することができて、蓋体9(蓋施錠構造)の構造を簡素化できる。なお、規制許容本体35と施錠本体部34とは、別体形成でも一体形成でもよい。
【0081】
上記実施形態では、操作部38が施錠本体部34の上端部に一体形成された場合について説明したが、別体形成とすることもできる。また、上記実施形態では、緩衝材24を介して蓋体9を受枠Dに載置したが、緩衝材24を設けなくてもよい。
【符号の説明】
【0082】
1…共同溝、2…ボックス、2A…本体支持部、3…蓋装置、7…縁枠、8…枠本体、9…蓋体、10…底受枠、11…側受枠、12…凹面部、12a…切欠、12A…板状部材、12b…載置面、13…凸面部、13a…上面、13A…土台、13B…受部、14…当接枠、15…アンカーボルト、15a…頭部、16…上部開口、17…ボルト、17a…頭部、18…ナット、21…上面部、22…脚部、24…緩衝材、25…設置部、26…縦通材部、27…緩衝面部、27b…下面、29a…下面、29A…下面体、29B…上面体、30…施錠具、31…中間体、32…円筒部、33…底壁部、34…施錠本体部、35…規制許容本体、35a…上面、37…フック、38…操作部、39…ばね支持部、39A…フック装着部、41…被支持部、43…突片、45…肉薄部、46…厚肉部、50…係止孔部、51…許容孔部、51a…外周上側面、52…膨出部、53…大径部、54…角部、55…小径部、56…垂直面、56a…垂直面、56b…垂直面、60…収納スペース、D…受枠、X1…施錠位置、X2…解錠位置、Y1…規制位置、Y2…許容位置