(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-17
(45)【発行日】2024-07-25
(54)【発明の名称】電子時計
(51)【国際特許分類】
G04C 3/00 20060101AFI20240718BHJP
G04G 17/04 20060101ALI20240718BHJP
G04G 21/00 20100101ALI20240718BHJP
G04G 17/06 20060101ALI20240718BHJP
G04B 37/00 20060101ALN20240718BHJP
【FI】
G04C3/00 J
G04G17/04
G04G21/00 304B
G04G17/06
G04B37/00 C
(21)【出願番号】P 2020144787
(22)【出願日】2020-08-28
【審査請求日】2023-02-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000001960
【氏名又は名称】シチズン時計株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森田 翔一郎
(72)【発明者】
【氏名】加藤 明
【審査官】吉田 久
(56)【参考文献】
【文献】実開昭50-44177(JP,U)
【文献】特開平8-86890(JP,A)
【文献】特開2000-292570(JP,A)
【文献】特開2006-242940(JP,A)
【文献】特開2000-56045(JP,A)
【文献】特開昭58-38884(JP,A)
【文献】特開2017-150968(JP,A)
【文献】実開平3-10292(JP,U)
【文献】特開2007-170991(JP,A)
【文献】特開平4-66894(JP,A)
【文献】特開昭61-73085(JP,A)
【文献】特開昭60-8772(JP,A)
【文献】特開2001-13268(JP,A)
【文献】特開2016-151530(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G04B 1/00-99/00
G04C 1/00-99/00
G04G 3/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字板と、
前記文字板に設けられる機能表示部と、
前記機能表示部の動作を制御する制御回路と、
複数の端子部と、
前記複数の端子部と前記制御回路とを電気的に接続する配線と、
ユーザによる操作を受け付け、前記複数の端子部のうち一の端子部と前記制御回路との電気的な接続状態を切り替える操作部材と、
前記制御回路、前記複数の端子部、及び前記配線が設けられるムーブメントと、
を有し、
前記複数の端子部のうち一の端子部と他の端子部とは、共通の前記配線により前記制御回路に電気的に接続され
ており、
前記ムーブメントは、外装ケースの形状に応じた複数の配置角度で前記外装ケースに収容可能に構成される、
電子時計。
【請求項2】
ユーザによる前記操作部材の操作に応じて、前記制御回路と前記一の端子部とを導通させるスイッチ部材と、
前記スイッチ部材を、前記端子部の位置に応じて配置させる配置部と、
を有する、
請求項1に記載の電子時計。
【請求項3】
前記配置部は、前記複数の端子部の数に応じて設けられている、
請求項2に記載の電子時計。
【請求項4】
前記配線は、
前記スイッチ部材が対応するように配置されている前記端子部と、前記制御回路とを電気的に接続する第1の配線と、
前記スイッチ部材が対応するように配置されていない前記端子部と、前記制御回路とを電気的に接続する第2の配線と、
を含み、
前記第1の配線と前記第2の配線は一部が共通である、
請求項2又は3に記載の電子時計。
【請求項5】
前記配置部は、前記スイッチ部材が装着される装着部である、
請求項2~4のいずれか1項に記載の電子時計。
【請求項6】
前記ムーブメントを収容する
前記外装ケースと、
を有し、
前記ムーブメント及び前記外装ケースのうち少なくともいずれか一方は、前記外装ケースに対する前記ムーブメントの位置決めをすることにより、前記配置部の位置を決める位置決め部を有する、
請求項2~5のいずれか1項に記載の電子時計。
【請求項7】
前記位置決め部は、前記配置部の数に応じて設けられている、
請求項6に記載の電子時計。
【請求項8】
前記配置部は、前記外装ケースに対する前記ムーブメントの配置角度に対応する間隔で複数並んで設けられている、
請求項6又は7に記載の電子時計。
【請求項9】
前記スイッチ部材は、板バネであり、
前記板バネと、前記ムーブメントに含まれる基板に組付けられることで、前記板バネを前記端子部の位置に応じて配置させる前記配置部と、を含むスイッチばねを有する、
請求項6~8のいずれか1項に記載の電子時計。
【請求項10】
前記操作部材は、少なくとも、第1の操作部材と、第2の操作部材とを含み、
前記スイッチ部材は、前記第1の操作部材に対応する第1のスイッチ部材と、前記第2の操作部材に対応する第2のスイッチ部材とを含み、
前記制御回路は、ユーザによる前記第1の操作部材の操作に応じてスイッチ信号が入力される第1入力部と、ユーザによる前記第2の操作部材の操作に応じてスイッチ信号が入力される第2入力部と、前記第1入力部及び第2入力部への前記スイッチ信号の入力に応じて実行される機能をそれぞれ設定する機能設定部と、を含む、
請求項2~9のいずれか1項に記載の電子時計。
【請求項11】
前記第1のスイッチ部材と前記第2のスイッチ部材は、前記複数の端子部のうち互いに隣り合って配置される端子部に対応するように配置されている、
請求項10に記載の電子時計。
【請求項12】
前記第1のスイッチ部材が対応するように配置されている前記端子部と、前記制御回路とを電気的に接続する前記配線と、前記第2のスイッチ部材が対応するように配置されている前記端子部と、前記制御回路とを電気的に接続する前記配線とは、共通でない、
請求項11に記載の電子時計。
【請求項13】
指針軸を中心に回転駆動する時刻針と、
平面視において、前記配置部と前記指針軸との間の領域に重ならないように配置される振動モータ又は電池と、
を有する、
請求項2~12のいずれか1項に記載の電子時計。
【請求項14】
前記機能表示部は、少なくとも機能針を含む、
請求項1~13のいずれか1項に記載の電子時計。
【請求項15】
前記機能表示部は、デジタル表示を行う表示画面を含む、
請求項1~13のいずれか1項に記載の電子時計。
【請求項16】
時刻針が取り付けられる指針軸を有し、
前記機能表示部は、その中心が指針軸と重ならないように配置されている、請求項1~15のいずれか1項に記載の電子時計。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子時計に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、文字板に設けられる表示部と、複数のボタンとを有する腕時計が開示されている。特許文献1の腕時計においては、表示部の配置状態を変更する度にハウジングを製作する必要のない構成を採用している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、特許文献1の腕時計においては、ボタンが押された際の信号を制御部に伝えるための配線を端子部の数に応じて設ける必要が生じる。このような構成においては、配線数が増加し、回路が大型化してしまう。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、回路を大型化することなく、共通のモジュールを用いて外観にバリエーションを持たせることが可能な電子時計を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決すべく本出願において開示される発明は種々の側面を有しており、それら側面の代表的なものの概要は以下の通りである。
【0007】
(1)文字板と、前記文字板に設けられる機能表示部と、前記機能表示部の動作を制御する制御回路と、複数の端子部と、前記複数の端子部と前記制御回路とを電気的に接続する配線と、ユーザによる操作を受け付け、前記複数の端子部のうち一の端子部と前記制御回路との電気的な接続状態を切り替える操作部材と、を有し、前記複数の端子部のうち一の端子部と他の端子部とは、共通の前記配線により前記制御回路に電気的に接続されている、電子時計。
【0008】
(2)(1)において、ユーザによる前記操作部材の操作に応じて、前記制御回路と前記一の端子部とを導通させるスイッチ部材と、前記スイッチ部材を、前記端子部の位置に応じて配置させる配置部と、を有する、電子時計。
【0009】
(3)(2)において、前記配置部は、前記複数の端子部の数に応じて設けられている、電子時計。
【0010】
(4)(2)又は(3)において、前記配線は、前記スイッチ部材が対応するように配置されている前記端子部と、前記制御回路とを電気的に接続する第1の配線と、前記スイッチ部材が対応するように配置されていない前記端子部と、前記制御回路とを電気的に接続する第2の配線と、を含み、前記第1の配線と前記第2の配線は一部が共通である、電子時計。
【0011】
(5)(2)~(4)のいずれかにおいて、前記配置部は、前記スイッチ部材が装着される装着部である、電子時計。
【0012】
(6)(2)~(5)のいずれかにおいて、少なくとも、前記制御回路、前記複数の端子部、及び前記配線が実装されるムーブメントと、前記ムーブメントを収容する外装ケースと、を有し、前記ムーブメント及び前記外装ケースのうち少なくともいずれか一方は、前記外装ケースに対する前記ムーブメントの位置決めをすることにより、前記配置部の位置を決める位置決め部を有する、電子時計。
【0013】
(7)(6)において、前記位置決め部は、前記配置部の数に応じて設けられている、電子時計。
【0014】
(8)(6)又は(7)において、前記配置部は、前記外装ケースに対する前記ムーブメントの配置角度に対応する間隔で複数並んで設けられている、電子時計。
【0015】
(9)(6)~(8)のいずれかにおいて、前記スイッチ部材は、板バネであり、前記板バネと、前記ムーブメントに含まれる基板に組付けられることで、前記板バネを前記端子部の位置に応じて配置させる前記配置部と、を含むスイッチばねを有する、電子時計。
【0016】
(10)(2)~(9)のいずれかにおいて、前記操作部材は、少なくとも、第1の操作部材と、第2の操作部材とを含み、前記スイッチ部材は、前記第1の操作部材に対応する第1のスイッチ部材と、前記第2の操作部材に対応する第2のスイッチ部材とを含み、
前記制御回路は、ユーザによる前記第1の操作部材の操作に応じてスイッチ信号が入力される第1入力部と、ユーザによる前記第2の操作部材の操作に応じてスイッチ信号が入力される第2入力部と、前記第1入力部及び第2入力部への前記スイッチ信号の入力に応じて実行される機能をそれぞれ設定する機能設定部と、を含む、電子時計。
【0017】
(11)(10)において、前記第1のスイッチ部材と前記第2のスイッチ部材は、前記複数の端子部のうち互いに隣り合って配置される端子部に対応するように配置されている、電子時計。
【0018】
(12)(11)において、前記第1のスイッチ部材が対応するように配置されている前記端子部と、前記制御回路とを電気的に接続する前記配線と、前記第2のスイッチ部材が対応するように配置されている前記端子部と、前記制御回路とを電気的に接続する前記配線とは、共通でない、電子時計。
【0019】
(13)(1)~(12)のいずれかにおいて、指針軸を中心に回転駆動する時刻針と、平面視において、前記配置部と前記指針軸との間の領域に重ならないように配置される振動モータ又は電池と、を有する、電子時計。
【0020】
(14)(1)~(13)のいずれかにおいて、前記機能表示部は、少なくとも機能針を含む、電子時計。
【0021】
(15)(1)~(13)のいずれかにおいて、前記機能表示部は、デジタル表示を行う表示画面を含む、電子時計。
【0022】
(16)(1)~(15)のいずれかにおいて、時刻針が取り付けられる指針軸を有し、前記機能表示部は、その中心が指針軸と重ならないように配置されている、電子時計。
【発明の効果】
【0023】
上記本発明の(1)~(16)の側面によれば、回路を大型化することなく、共通のムーブメントを用いて外観にバリエーションを持たせることが可能な電子時計を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本実施形態に係る電子時計を示す平面図である。
【
図2】本実施形態に係る電子時計を示す平面図である。
【
図3】本実施形態のムーブメントを示す斜視図である。
【
図4】
図3に示すムーブメントの分解斜視図である。
【
図5】本実施形態のムーブメントの一部を示す平面図である。
【
図6A】プッシュボタン及びスイッチ部材を模式的に示す側面図である。
【
図6B】プッシュボタン及びスイッチ部材を模式的に示す側面図である。
【
図7】本実施形態の回路ブロックを示す平面図である。
【
図8】本実施形態に係る電子時計の機能的な構成を示すブロック図である。
【
図9A】第1実施例に係る電子時計を示す平面図である。
【
図9B】第1実施例の電子時計に収容されるムーブメントを示す平面図である。
【
図9C】第1実施例の電子時計において、各入力部にスイッチ信号を入力するための端子部、及び各入力部に設定された機能を示す図である。
【
図10A】第2実施例に係る電子時計を示す平面図である。
【
図10B】第2実施例の電子時計に収容されるムーブメントを示す平面図である。
【
図10C】第2実施例の電子時計において、各入力部にスイッチ信号を入力するための端子部、及び各入力部に設定された機能を示す図である。
【
図11A】第3実施例に係る電子時計を示す平面図である。
【
図11B】第3実施例の電子時計に収容されるムーブメントを示す平面図である。
【
図11C】第3実施例の電子時計において、各入力部にスイッチ信号を入力するための端子部、及び各入力部に設定された機能を示す図である。
【
図12A】第4実施例に係る電子時計を示す平面図である。
【
図12B】第4実施例の電子時計に収容されるムーブメントを示す平面図である。
【
図12C】第4実施例の電子時計において、各入力部にスイッチ信号を入力するための端子部、及び各入力部に設定された機能を示す図である。
【
図13A】第5実施例に係る電子時計を示す平面図である。
【
図13B】第5実施例の電子時計に収容されるムーブメントを示す平面図である。
【
図13C】第5実施例の電子時計において、各入力部にスイッチ信号を入力するための端子部、及び各入力部に設定された機能を示す図である。
【
図14】本実施形態の第1変形例に係る電子時計を示す平面図である。
【
図15】本実施形態の第1変形例の回路ブロックを示す平面図である。
【
図16】本実施形態の第2変形例の中枠を示す平面図である。
【
図18】本実施形態の第3変形例の中枠及びその周辺に配置される構成を模式的に示す平面図である。
【
図19】本実施形態の第3変形例に係る電子時計の断面を示す断面図である。
【
図20】第4変形例において、回路ブロックにスイッチばねが組付けられた様子を示す平面図である。
【
図21】第5変形例において、回路ブロックにスイッチばねが組付けられた様子を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態(以下、本実施形態という)について図面に基づき詳細に説明する。
【0026】
まず、
図1、
図2を参照して、本実施形態に係る電子時計100の全体構成について説明する。
図1、
図2は、本実施形態に係る電子時計を示す平面図である。
【0027】
図1においては、機能針141aが配置されるサブダイヤル141が12時を示す時字に隣接して設けられており、機能針142aが配置されるサブダイヤル142が6時を示す時字に隣接して設けられている例を示している。
図2においては、機能針141aが配置されるサブダイヤル141が11時を示す時字に隣接して設けられており、機能針142aが配置されるサブダイヤル142が5時を示す時字に隣接して設けられている例を示している。また、
図1に示す電子時計100と
図2に示す電子時計100とは、プッシュボタン20の配置が同じである。
【0028】
本実施形態においては、内蔵されるムーブメント1を共通にすると共に、
図1と
図2に例示するように、機能表示部であるサブダイヤル141、142の配置にバリエーションを持たせることが可能な構成を採用する。すなわち、1種類のムーブメント1を用いて、異なる外観を有する電子時計100を作製することが可能な構成を採用する。なお、
図1、
図2を参照して2種類のバリエーションのみを示すが、本実施形態の構成においては、後述のように5種類のバリエーションを実現することが可能である。
【0029】
電子時計100は、胴110や裏蓋(不図示)からなる外装ケース10と、外装ケース10内に収容される文字板14と、指針軸18を中心に回転駆動することにより時刻を示す時刻針である分針16、時針17とを有する。
【0030】
文字板14には所定の位置に時字49が設けられている。また、外装ケース10の12時側及び6時側の側面からは、バンドを固定するためのバンド固定部11が伸びている。
【0031】
また、電子時計100は、文字板14を覆うようにガラス等の透明材料により形成される風防(不図示)を有する。風防は、外装ケース10の胴110に取り付けられている。また、風防の反対側においては、裏蓋が胴110に取り付けられている。
【0032】
本実施形態においては、風防が設けられる側を表側と呼び、裏蓋が設けられる側を裏側と呼ぶこととする。すなわち、
図1、
図2においては、電子時計100を表側から見た様子を示している。
【0033】
また、文字板14には、サブダイヤル141が設けられている。サブダイヤル141は、平面視において円形の縁141bを有し、その縁141bの内側に機能針141aや目盛り(不図示)が配置されて構成されるものである。縁141bは、例えば、文字板14に形成される開口の縁であるとよい。機能針141a及び目盛りによって、曜日、タイムゾーン、サマータイムの有無、電波の受信状態、電池の残量等、各種の電子時計100の機能に関する表示が行われるとよい。または、機能針141a及び目盛りによって、秒表示などの時刻表示が行われてもよい。
【0034】
また、文字板14には、サブダイヤル142が設けられている。サブダイヤル142は、平面視において円形の縁142bを有し、その縁142bの内側に機能針142aや目盛り(不図示)が配置されて構成されるものである。縁142bは、例えば、文字板14に形成される開口の縁であるとよい。機能針142a及び目盛りによって、サブダイヤル141に含まれる機能針141a及び目盛りと異なる機能に関する表示が行われるとよい。
【0035】
なお、
図1、
図2においては、機能表示部であるサブダイヤルが2つ設けられる例について示すが、これに限られない。例えば、サブダイヤルは1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。また、機能表示部は、その平面形状が円形であるものに限らず、矩形であってもよい。
【0036】
機能表示部であるサブダイヤルは、少なくとも、その中心が指針軸18(文字板14の中心部)と重ならないように配置されているとよい。例えば、
図1、
図2で示すように、機能表示部であるサブダイヤルは、その全体が、指針軸18(文字板14の中心部)と、文字板14の外縁との間の領域に配置されているとよい。
【0037】
また、本実施形態においては、機能表示部であるサブダイヤルに含まれる機能針によって、アナログ表示を行う例について示したが、これに限られず、機能表示部はデジタル表示を行うものであってもよい。すなわち、機能表示部は、デジタル表示を行う表示画面を有するものであってもよい。表示画面は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等であるとよい。
【0038】
また、外装ケース10の3時側の側面には、ユーザが種々の操作を行うための操作部材であるプッシュボタン20が配置されている。プッシュボタン20は、ユーザによる操作を受け付け、後述の端子部と制御回路30との電気的な接続状態を切り替えるものである。本実施形態においては、プッシュボタン20が3つ設けられる例について説明する。なお、本実施形態に係る電子時計100は、竜頭を有していない。
【0039】
なお、
図1、
図2に示した電子時計100のデザインは一例である。ここで示したもの以外にも、例えば、外装ケース10の外形は丸型ではなく、8角形等の角型でもよいし、いわゆるトノー型であってもよい。少なくとも、機能表示部であるサブダイヤルを含む文字板14の平面形状が、周方向において回転させても同じ外形になるものであればよい。また、本実施形態においては、時刻針を分針16、時針17の2本とする例について示すが、これに限られず、さらに秒針を有していてもよい。
【0040】
また、本実施形態においては、電子時計100として腕時計を例に挙げて説明するが、これに限られるものではなく、例えば懐中時計等であっても構わない。
【0041】
さらに、電子時計100は、外装ケース10内に収容されるムーブメント1を含む。以下、
図3~
図5を参照して、本実施形態のムーブメント1の構成について説明する。
図3は、本実施形態のムーブメントを示す斜視図である。
図4は、
図3に示すムーブメントの分解斜視図である。
図5は、本実施形態のムーブメントの一部を示す平面図である。なお、
図3、
図4、
図5においては、ムーブメント1を裏側から見た様子を示している。また、
図5においては、回路ブロック3に実装される制御回路30(
図7等を参照して後述する)の配置を破線により示している。なお、回路ブロック3においては制御回路30以外にも多数の電子部品が搭載されているが、
図5においては、それら電子部品を適宜省略して示している。
【0042】
ムーブメント1は、地板2と、回路ブロック3と、電池支持枠4とが一体に組み込まれて構成される。これらは、表側から裏側に掛けて、地板2、回路ブロック3、電池支持枠4の順に設けられている。
【0043】
図3、
図4に示すように、電池支持枠4は、電池41を支持する。電池41は、例えば、一次電池であるとよい。ただしこれに限られず、電池41はボタン型のリチウム二次電池であってもよい。
【0044】
電池支持枠4の外周部には、後述の装着部21A~21Gに対応して設けられる切り欠き42A~42Gが形成されている。このように切り欠き42A~42Dが形成されることにより、電池支持枠4が装着部21に装着されるスイッチ部材50に干渉することが回避される。なお、符号を付しての説明は省略するが、回路ブロック3も同様に、その外周部に装着部21A~21Gに対応して設けられる切り欠きが形成されている。
【0045】
図5に示すように、地板2には、振動モータ60が組み込まれている。振動モータ60は、電子時計100におけるバイブレーション機能を実行するためのものである。振動モータ60は、平面視において、後述の装着部21A~21Gと、分針16及び時針17の指針軸18(文字板14の中心部)との間の領域に重ならないように配置されているとよい。このような配置を採用することにより、地板2において省スペース化を図ると共に、電子時計100全体の重心位置のバランスをとることができる。
【0046】
なお、
図5においては、平面形状が円形の振動モータ60が組み込まれている例について示すが、電池や各種センサ等が、
図5で示す振動モータ60が設けられる位置に代わりに設けられていてもよい。
【0047】
また、
図5に示すように、地板2には、分針16を駆動させるための駆動機構160、時針17を駆動させるための駆動機構170、機能針141aを駆動させるための駆動機構1410、機能針142aを駆動させるための駆動機構1420が組み込まれている。
【0048】
駆動機構160は、分針16を駆動させるための駆動モータ161及び輪列162を含む。駆動機構170は、時針17を駆動させるための駆動モータ171及び輪列172を含む。
図5においては、駆動モータ161、171として、2コイルステップモータを示す。
【0049】
駆動機構1410は、機能針141aを駆動させるための駆動モータ1411及び輪列1412を含む。駆動機構1420は、機能針142aを駆動させるための駆動モータ1421及び輪列1422を含む。
【0050】
また、地板2には、その外周部に、スイッチ部材50が配置されると共に装着される配置部である装着部21A~21Gが形成されている。本実施形態においては、後述の回路ブロックに設けられる複数の端子部の数に応じて装着部が7つ形成される例について示す。本明細書において、特に区別して説明する必要がない場合は、単に「装着部21」と呼ぶこととする。本実施形態においては、この7つの装着部21のうち、互いに隣り合ういずれか3つに、後述のスイッチ部材50が装着される。また、スイッチ部材50が装着される3つの装着部21のうち真ん中の装着部21が3時位置となるように、ムーブメント1を外装ケース10に収容する。
【0051】
装着部21A~21Gは、外装ケース10に対するムーブメント1の配置角度に対応する間隔であって、周方向において略等間隔に並んで設けられている。
【0052】
また、
図5に示すように、地板2は、その外周部に被位置決め部である凸部25を有している。そして、外装ケース10の胴110は、その内周部に位置決め部である凹部15(後述の
図9A等参照)を有している。位置決め部15は、ムーブメント1及び外装ケース10のうち少なくともいずれか一方に設けられ、位置決め部15の設けた位置により配置部である装着部21A~21Gの位置が決定される。
【0053】
凸部25が凹部15に嵌まることにより、外装ケース10に対するムーブメント1の配置角度が決められる。すなわち、周方向における凹部15の形成位置に応じて、外装ケース10に対するムーブメント1の配置角度を決めることができる。言い換えると、凸部25及び凹部15は、外装ケース10に収容されるムーブメント1の回転止めとして機能する。
【0054】
なお、凹部15は、電子時計100の外観のバリエーションの数、例えば配置部である装着部21A~21Gに応じて設けられていてもよい。すなわち、本実施形態においては、外装ケース10の胴110には、凹部15が5つ形成されていてもよい。それにより、共通の外装ケース10を用いると共に、電子時計100の外観に応じて、外装ケース10に対するムーブメント1の配置角度を変更することが可能となる。一方で、図示のように凹部15が1つ形成される構成においては、電子時計100を修理等する際にムーブメント1を外装ケース10から一旦外して再度組み込む際に、外装ケース10に対するムーブメント1の配置角度を間違えることがないというメリットがある。
【0055】
なお、本実施形態においては、地板2に凸部が設けられる例について示すが、これに限らず、ムーブメント1を構成する部材のいずれかに凸部が形成されているとよい。
【0056】
また、本実施形態においては、外装ケース10の胴110に凹部15が設けられており、地板2に凸部25が設けられている例について示すが、これに限らず、外装ケース10の胴110に凸部が設けられており、地板2に凹部が設けられていてもよい。
【0057】
図4に示すように、スイッチ部材50はそれぞれ、本体部51と、導電バネ52aと、導電バネ52bとを有する。本体部51の中央部には、スイッチ51a(
図6A、
図6B参照)が設けられている。導電バネ52aと導電バネ52bは、本体部51を介して互いに離間して配置されている。導電バネ52aと導電バネ52bは、スイッチ部材50が装着部21に装着された状態において、回路ブロック3に設けられる端子A1~G2(
図7参照)のいずれかに電気的に接続される。例えば、スイッチ部材50が、装着部21Aに装着された状態においては、導電バネ52aは端子A1に電気的に接続され、導電バネ52bは端子A2に電気的に接続される。
【0058】
なお、本実施形態においては、スイッチ部材50がプッシュボタン20の数に応じて3つのみ設けられる例について示すが、これに限られず、例えば、スイッチ部材50が装着部21A~21Gの全てに装着されていても構わない。その場合、プッシュボタン20に対応して設けられるスイッチ部材以外のスイッチ部材は、電子時計100の機能を実行するために用いられることはない。
【0059】
ここで、
図6A、
図6Bを参照して、プッシュボタン20及びスイッチ部材50の構成の詳細、及びその動作について説明する。
図6A、
図6Bは、プッシュボタン及びスイッチ部材を模式的に示す側面図である。
図6Aは、ユーザによりボタン部が押される前の状態を示しており、
図6Bは、ユーザによりボタン部が押された状態を示している。
【0060】
プッシュボタン20は、ボタン部20aと、ハウジング20bと、押圧部20cとを有する。ボタン部20aと押圧部20cとは互いに固定されている。ボタン部20aと押圧部20cは、ハウジング20bに対して、相対的に移動可能に設けられている。
【0061】
図6Bに示すように、ユーザによりボタン部20aが押されると、ボタン部20aはハウジング20bの内側に入り込む。それに伴い、スイッチ部材50のスイッチ51aが押圧部20cにより押圧される。その状態において、制御回路30とGNDを接続する配線W(後述の
図7で示す配線W2)が通電し、制御回路30にスイッチ信号が入力される。なお、GNDは、金属製の外装ケース10等であるとよい。
【0062】
制御回路30は、入力されたスイッチ信号に基づいて各種機能を実行する。例えば、制御回路30は、入力されたスイッチ信号に基づいて、駆動機構160、170、1410、1420を駆動させる。
【0063】
なお、ボタン部20aは、不図示のバネ等を介してハウジング20bに取り付けられており、ユーザの指がボタン部20aから離間するのに伴い、ボタン部20aはバネの弾性力により
図6Bに示す状態から
図6Aに示す状態に戻るとよい。
【0064】
さらに、
図7、
図8を参照して、本実施形態における回路ブロック3、制御回路30について説明する。
図7は、本実施形態の回路ブロックを示す平面図である。なお、
図7においては、回路ブロック3を表側から見た様子を示している。
【0065】
図7に示すように、回路ブロック3は、端子部A~Gを含む配線パターン、及び配線パターンを通じて端子部A~Gと電気的に接続される制御回路30が、基板31に実装されて構成されている。
【0066】
また、
図7に示すように、回路ブロック3の基板31は、地板2に組み込まれる振動モータ60の外周に沿うように形成される切り欠き31aを有するとよい。これにより、回路ブロック3が振動モータ60と干渉することが回避され、電子時計100が厚み方向において大型化することを抑制できる。
【0067】
図7に示すように、回路ブロック3には、それぞれ2つの端子からなる端子部A~Gが設けられている。端子部Aは、端子A1及び端子A2からなり、端子部Bは、端子B1及び端子B2からなり、端子部Cは、端子C1及び端子C2からなり、端子部Dは、端子D1及び端子D2からなり、端子部Eは、端子E1及び端子E2からなり、端子部Fは、端子F1及び端子F2からなり、端子部Gは、端子G1及び端子G2からなる。なお、端子A2~G2はGNDに接続される端子であるとよい。
【0068】
なお、制御回路30は、
図7に示すように、配線W1を通じて端子A1~端子G1に接続されると共に、配線W2を通じて端子A2~端子G2に接続されている。
【0069】
回路ブロック3の端子部A~Gはそれぞれ、
図5等に示す地板2の装着部21A~21Gに対応する位置に設けられている。
【0070】
図8は、本実施形態に係る電子時計の機能的な構成を示すブロック図である。制御回路30は、ムーブメント1に含まれる各回路等を制御するものであって、少なくとも、機能表示部であるサブダイヤル141、142に配置される機能針141a、142aの動作を制御する。
【0071】
また、
図8に示すように、制御回路30は、第1入力部30a、第2入力部30b、第3入力部30c、機能設定部30dを含んでいる。
【0072】
端子部Aは、配線WAを通じて第1入力部30aと電気的に接続可能に設けられている。端子部Bは、配線WBを通じて第2入力部30bと電気的に接続可能に設けられている。端子部Cは、配線WCを通じて第3入力部30cと電気的に接続可能に設けられている。端子部Dは、配線WDを通じて第1入力部30aと電気的に接続可能に設けられている。端子部Eは、配線WEを通じて第2入力部30bと電気的に接続可能に設けられている。端子部Fは、配線WFを通じて第3入力部30cと電気的に接続可能に設けられている。端子部Gは、配線WGを通じて第1入力部30aと電気的に接続可能に設けられている。
【0073】
図7、
図8に示すように、配線WAと配線WDと配線WGとは、一部が共通となっている。これにより、端子A1、端子D1、端子G1の電位が共通となっている。
【0074】
また、配線WBと配線WEとは、一部が共通となっている。これにより、端子B1、端子E1の電位が共通となっている。
【0075】
また、配線WCと配線WFとは、一部が共通となっている。これにより、端子C1、端子F1の電位が共通となっている。
【0076】
このような配線パターンを採用することにより、第1入力部30aには、端子部A、端子部D、及び端子部Gからスイッチ信号が入力可能となっている。また、第2入力部30bには、端子部B及び端子部Eからスイッチ信号が入力可能となっている。また、第3入力部30cには、端子部C及び端子部Fからスイッチ信号が入力可能となっている。
【0077】
機能設定部30dは、第1入力部30a、第2入力部30b、第3入力部30cにスイッチ信号が入力された際に実行される機能を設定する。なお、機能設定部30dにより設定される機能は、電子時計100の製造工程において予め記憶されているとよい。各スイッチ部材50をどの機能に割り当てるかについては、スイッチ情報をMCU(Memory Control Unit)に含まれる不揮発性メモリなどに書き込むことで設定されているとよい。これにより、制御回路30は、各スイッチ部材50に割り当てられる機能を正確に判断することができる。
【0078】
また、機能設定部30dにより設定される機能は、ユーザにより切り替え可能であってもよい。ユーザによる機能の切り替えは、ユーザがプッシュボタン20等の操作部材を操作することにより切り替え可能であってもよいし、Wi-Fi(登録商標)やBluetooth(登録商標)などの無線機能を用いた無線通信により切り替え可能であってもよい。
【0079】
具体的には、例えば、制御回路30は、第1入力部30aにスイッチ信号が入力された際に機能1を実行し、第2入力部30bにスイッチ信号が入力された際に機能2を実行し、第3入力部30cにスイッチ信号が入力された際に機能3を実行するとよい。機能1、機能2、機能3は、例えば、受信動作、充電量表示等であり、それらの機能は、各時刻針、各機能針の動作により示されるものであるとよい。
【0080】
また、例えば、各入力部に同時にスイッチ信号が入力された場合、すなわち、複数のプッシュボタン20が同時に押された場合において実行される機能が、機能設定部30dにより予め設定されていてもよい。また、プッシュボタン20が長押しされた場合において実行される機能が、機能設定部30dにより予め設定されていてもよい。
【0081】
次に、本実施形態の第1~第5実施例について具体的に説明する。なお、第1~第5実施例に係る電子時計100においては、使用されるムーブメント1は同じである。
【0082】
図9A~
図9Cを参照して、本実施形態の第1実施例に係る電子時計について説明する。
図9Aは、本実施形態の第1実施例に係る電子時計を示す平面図である。
図9Bは、第1実施例の電子時計に収容される地板を示す平面図である。
図9Cは、第1実施例の電子時計において、各入力部にスイッチ信号を入力するための端子部、及び各入力部に設定された機能を示す図である。なお、
図9Aにおいては、文字板14及び地板2の図示を省略して示している。すなわち、
図9Aにおいては、回路ブロック3が風防を介して視認される様子を示している。後述の
図10A~
図13Aについても同様とする。
【0083】
図9A、
図9Bに示すように、第1実施例に係る電子時計100においては、スイッチ部材50が、装着部21A、21B、21Cにそれぞれ装着されている。言い換えると、第1実施例に係る電子時計100においては、装着部21D、21E、21F、21Gには、スイッチ部材50は装着されていない。
【0084】
また、第1実施例においては、ムーブメント1は、地板2の装着部21Bが3時位置となる配置角度で外装ケース10内に収容されている。
【0085】
また、第1実施例においては、
図9Cに示すように、端子部Aが第1入力部30aに対応し、端子部Bが第2入力部30bに対応し、端子部Cが第3入力部30cに対応している。また、機能設定部30dは、第1入力部30aにスイッチ信号が入力された場合に実行される機能を機能1、第2入力部30bにスイッチ信号が入力された場合に実行される機能を機能2、第3入力部30cにスイッチ信号が入力された場合に実行される機能を機能3に設定する。
【0086】
すなわち、端子部Aと第1入力部30aとが配線WAを通じて電気的に接続可能となっており、ユーザによる、装着部21Aに装着されるスイッチ部材50に対応するプッシュボタン20の操作に応じて、第1入力部30aにスイッチ信号が入力される。そして、第1入力部30aへのスイッチ信号の入力に応じて、制御回路30は機能1を実行する。
【0087】
また、端子部Bと第2入力部30bとが配線WBを通じて電気的に接続可能となっており、ユーザによる、装着部21Bに装着されるスイッチ部材50に対応するプッシュボタン20の操作に応じて、第2入力部30bにスイッチ信号が入力される。そして、第2入力部30bへのスイッチ信号の入力に応じて、制御回路30は機能2を実行する。
【0088】
また、端子部Cと第3入力部30cとが配線WCを通じて電気的に接続可能となっており、ユーザによる、装着部21Cに装着されるスイッチ部材50に対応するプッシュボタン20の操作に応じて、第3入力部30cにスイッチ信号が入力される。そして、第3入力部30cへのスイッチ信号の入力に応じて、制御回路30は機能3を実行する。
【0089】
同様に、
図10A~
図10Cを参照して、本実施形態の第2実施例に係る電子時計について説明する。
図10Aは、本実施形態の第2実施例に係る電子時計を示す平面図である。
図10Bは、第2実施例の電子時計に収容される地板を示す平面図である。
図10Cは、第2実施例の電子時計において、各入力部にスイッチ信号を入力するための端子部、及び各入力部に設定された機能を示す図である。
【0090】
図10A、
図10Bに示すように、第2実施例に係る電子時計100においては、スイッチ部材50が、装着部21B、21C、21Dにそれぞれ装着されている。言い換えると、第2実施例に係る電子時計100においては、装着部21A、21E、21F、21Gには、スイッチ部材50は装着されていない。
【0091】
また、第2実施例においては、ムーブメント1は、地板2の装着部21Cが3時位置となる配置角度で外装ケース10内に収容されている。
【0092】
また、第2実施例においては、
図10Cに示すように、端子部Bが第2入力部30bに対応し、端子部Cが第3入力部30cに対応し、端子部Dが第1入力部30aに対応している。また、機能設定部30dは、第2入力部30bにスイッチ信号が入力された場合に実行される機能を機能1、第3入力部30cにスイッチ信号が入力された場合に実行される機能を機能2、第1入力部30aにスイッチ信号が入力された場合に実行される機能を機能3に設定する。
【0093】
すなわち、端子部Bと第2入力部30bとが配線WBを通じて電気的に接続可能となっており、ユーザによる、装着部21Bに装着されるスイッチ部材50に対応するプッシュボタン20の操作に応じて、第2入力部30bにスイッチ信号が入力される。そして、第2入力部30bへのスイッチ信号の入力に応じて、制御回路30は機能1を実行する。
【0094】
また、端子部Cと第3入力部30cとが配線WCを通じて電気的に接続可能となっており、ユーザによる、装着部21Cに装着されるスイッチ部材50に対応するプッシュボタン20の操作に応じて、第3入力部30cにスイッチ信号が入力される。そして、第3入力部30cへのスイッチ信号の入力に応じて、制御回路30は機能2を実行する。
【0095】
また、端子部Dと第1入力部30aとが配線WAを通じて電気的に接続可能となっており、ユーザによる、装着部21Dに装着されるスイッチ部材50に対応するプッシュボタン20の操作に応じて、第1入力部30aにスイッチ信号が入力される。そして、第1入力部30aへのスイッチ信号の入力に応じて、制御回路30は機能3を実行する。
【0096】
同様に、
図11A~
図11Cを参照して、本実施形態の第3実施例に係る電子時計について説明する。
図11Aは、本実施形態の第3実施例に係る電子時計を示す平面図である。
図11Bは、第3実施例の電子時計に収容される地板を示す平面図である。
図11Cは、第3実施例の電子時計において、各入力部にスイッチ信号を入力するための端子部、及び各入力部に設定された機能を示す図である。
【0097】
図11A、
図11Bに示すように、第3実施例に係る電子時計100においては、スイッチ部材50が、装着部21C、21D、21Eにそれぞれ装着されている。言い換えると、第3実施例に係る電子時計100においては、装着部21A、21B、21F、21Gには、スイッチ部材50は装着されていない。
【0098】
また、第3実施例においては、ムーブメント1は、地板2の装着部21Dが3時位置となる配置角度で外装ケース10内に収容されている。
【0099】
また、第3実施例においては、
図11Cに示すように、端子部Cが第3入力部30cに対応し、端子部Dが第1入力部30aに対応し、端子部Eが第2入力部30bに対応している。また、機能設定部30dは、第3入力部30cにスイッチ信号が入力された場合に実行される機能を機能1、第1入力部30aにスイッチ信号が入力された場合に実行される機能を機能2、第2入力部30bにスイッチ信号が入力された場合に実行される機能を機能3に設定する。
【0100】
すなわち、端子部Cと第3入力部30cとが配線WCを通じて電気的に接続可能となっており、ユーザによる、装着部21Cに装着されるスイッチ部材50に対応するプッシュボタン20の操作に応じて、第3入力部30cにスイッチ信号が入力される。そして、第3入力部30cへのスイッチ信号の入力に応じて、制御回路30は機能1を実行する。
【0101】
また、端子部Dと第1入力部30aとが配線WDを通じて電気的に接続可能となっており、ユーザによる、装着部21Dに装着されるスイッチ部材50に対応するプッシュボタン20の操作に応じて、第1入力部30aにスイッチ信号が入力される。そして、第1入力部30aへのスイッチ信号の入力に応じて、制御回路30は機能2を実行する。
【0102】
また、端子部Eと第2入力部30bとが配線WEを通じて電気的に接続可能となっており、ユーザによる、装着部21Eに装着されるスイッチ部材50に対応するプッシュボタン20の操作に応じて、第2入力部30bにスイッチ信号が入力される。そして、第2入力部30bへのスイッチ信号の入力に応じて、制御回路30は機能3を実行する。
【0103】
同様に、
図12A~
図12Cを参照して、本実施形態の第4実施例に係る電子時計について説明する。
図12Aは、本実施形態の第4実施例に係る電子時計を示す平面図である。
図12Bは、第4実施例の電子時計に収容される地板を示す平面図である。
図12Cは、第3実施例の電子時計において、各入力部にスイッチ信号を入力するための端子部、及び各入力部に設定された機能を示す図である。
【0104】
図12A、
図12Bに示すように、第4実施例に係る電子時計100においては、スイッチ部材50が、装着部21D、21E、21Fにそれぞれ装着されている。言い換えると、第4実施例に係る電子時計100においては、装着部21A、21B、21C、21Gには、スイッチ部材50は装着されていない。
【0105】
また、第4実施例においては、ムーブメント1は、地板2の装着部21Eが3時位置となる配置角度で外装ケース10内に収容されている。
【0106】
また、第4実施例においては、
図12Cに示すように、端子部Dが第1入力部30aに対応し、端子部Eが第2入力部30bに対応し、端子部Fが第3入力部30cに対応している。また、機能設定部30dは、第1入力部30aにスイッチ信号が入力された場合に実行される機能を機能1、第2入力部30bにスイッチ信号が入力された場合に実行される機能を機能2、第3入力部30cにスイッチ信号が入力された場合に実行される機能を機能3に設定する。
【0107】
すなわち、端子部Dと第1入力部30aとが配線WDを通じて電気的に接続可能となっており、ユーザによる、装着部21Dに装着されるスイッチ部材50に対応するプッシュボタン20の操作に応じて、第1入力部30aにスイッチ信号が入力される。そして、第1入力部30aへのスイッチ信号の入力に応じて、制御回路30は機能1を実行する。
【0108】
また、端子部Eと第2入力部30bとが配線WEを通じて電気的に接続可能となっており、ユーザによる、装着部21Eに装着されるスイッチ部材50に対応するプッシュボタン20の操作に応じて、第2入力部30bにスイッチ信号が入力される。そして、第2入力部30bへのスイッチ信号の入力に応じて、制御回路30は機能2を実行する。
【0109】
また、端子部Fと第3入力部30cとが配線WFを通じて電気的に接続可能となっており、ユーザによる、装着部21Fに装着されるスイッチ部材50に対応するプッシュボタン20の操作に応じて、第3入力部30cにスイッチ信号が入力される。そして、第3入力部30cへのスイッチ信号の入力に応じて、制御回路30は機能3を実行する。
【0110】
同様に、
図13A~
図13Cを参照して、本実施形態の第5実施例に係る電子時計について説明する。
図13Aは、本実施形態の第5実施例に係る電子時計を示す平面図である。
図13Bは、第5実施例の電子時計に収容される地板を示す平面図である。
図13Cは、第5実施例の電子時計において、各入力部にスイッチ信号を入力するための端子部、及び各入力部に設定された機能を示す図である。
【0111】
図13A、
図13Bに示すように、第5実施例に係る電子時計100においては、スイッチ部材50が、装着部21E、21F、21Gにそれぞれ装着されている。言い換えると、第5実施例に係る電子時計100においては、装着部21A、21B、21C、21Dには、スイッチ部材50は装着されていない。
【0112】
また、第5実施例においては、ムーブメント1は、地板2の装着部21Fが3時位置となる配置角度で外装ケース10内に収容されている。
【0113】
また、第5実施例においては、
図13Cに示すように、端子部Eが第2入力部30bに対応し、端子部Fが第3入力部30cに対応し、端子部Gが第1入力部30aに対応している。また、機能設定部30dは、第2入力部30bにスイッチ信号が入力された場合に実行される機能を機能1、第3入力部30cにスイッチ信号が入力された場合に実行される機能を機能2、第1入力部30aにスイッチ信号が入力された場合に実行される機能を機能3に設定する。
【0114】
すなわち、端子部Eと第2入力部30bとが配線WEを通じて電気的に接続可能となっており、ユーザによる、装着部21Eに装着されるスイッチ部材50に対応するプッシュボタン20の操作に応じて、第2入力部30bにスイッチ信号が入力される。そして、第2入力部30bへのスイッチ信号の入力に応じて、制御回路30は機能1を実行する。
【0115】
また、端子部Fと第3入力部30cとが配線WFを通じて電気的に接続可能となっており、ユーザによる、装着部21Fに装着されるスイッチ部材50に対応するプッシュボタン20の操作に応じて、第3入力部30cにスイッチ信号が入力される。そして、第3入力部30cへのスイッチ信号の入力に応じて、制御回路30は機能2を実行する。
【0116】
また、端子部Gと第1入力部30aとが配線WGを通じて電気的に接続可能となっており、ユーザによる、装着部21Gに装着されるスイッチ部材50に対応するプッシュボタン20の操作に応じて、第1入力部30aにスイッチ信号が入力される。そして、第1入力部30aへのスイッチ信号の入力に応じて、制御回路30は機能3を実行する。
【0117】
以上説明した本実施形態においては、プッシュボタン20の配置を固定とし、機能表示部であるサブダイヤル141、142の配置が異なる電子時計100を製造しようとした際に、ムーブメント1を別途作製する必要がない。すなわち、ムーブメント1を共通として、外装ケース10に対するムーブメント1の配置角度を調整するだけで、サブダイヤル141、142の配置が異なる電子時計100を作製することができる。
【0118】
また、本実施形態においては、スイッチ部材50が装着されている装着部21に対応する端子部と制御回路30とを電気的に接続する配線と、スイッチ部材50が装着されていない装着部21に対応する端子部と制御回路とを電気的に接続する配線とが、一部が共通である。すなわち、プッシュボタン20の配置上、同時に使用されることのない端子部から延びる配線の一部を共通とした。このような構成を採用することにより、配線数を削減し、配線パターンが煩雑になることを抑制することができる。その結果、回路が大型化することを抑制することができる。なお、プッシュボタン20の配置上、同時に使用される端子部(例えば、端子部A、B、C)から延びる配線については共通としないこととした。
【0119】
次に、
図14、
図15を参照して、本実施形態の第1変形例について説明する。
【0120】
上記本実施形態の各実施例においては、互いに隣り合う3つの装着部21にスイッチ部材50が収容される例について説明したが、第1変形例においては、互いに離間した3つの装着部21にスイッチ部材50が収容される例について説明する。具体的には、
図14に示すように、プッシュボタン20が、9時位置、2時位置、4時位置に配置される例について説明する。
【0121】
図14は、本実施形態の第1変形例に係る電子時計を示す平面図である。
図15は、本実施形態の第1変形例の回路ブロックを示す平面図である。なお、
図14においては、文字板14及び地板2の図示を省略して示している。すなわち、
図14においては、回路ブロック3が風防を介して視認される様子を示している。また、
図14においては、時刻針及びサブダイヤルも省略して図示する。なお、
図1~13Cを参照して説明した構成と同様の構成については同じ符号を付けてその説明の詳細については省略する。
【0122】
第1変形例に係る電子時計200においては、
図14に示すように、9時位置、2時位置、4時位置付近にプッシュボタン20が配置される。すなわち、地板2において、9時位置、2時位置、4時位置に対応する位置に形成される装着部21に、スイッチ部材50が装着されている。
【0123】
第1変形例においては、
図15に示すように、回路ブロック3は、端子部A~J含む配線パターン、及び配線パターンを通じて端子部A~Jと電気的に接続される制御回路30が、基板31に実装されて構成されている。
【0124】
第1変形例においても、プッシュボタン20の配置の関係上、同時に使用されることのない装着部21に対応する端子部と、制御回路30と、を接続する配線の一部が共通になっている。例えば、端子部Aは、端子部Dと同時に使用されることがないため、配線の一部が共通となっている。
【0125】
なお、
図15に示す例においては、端子部A、F、Hが使用されている。また、この他に、第1変形例の構成においては、端子部B、G、Iが使用されている構成、端子部C、H、Jが使用されている構成を実現できる。すなわち、第1変形例においては、ムーブメント1を共通として、3種類のバリエーションを実現できる。さらに、互いに隣り合う端子部(例えば、端子部A、B、C)を使用することにより、8種類のバリエーションを実現できる。すなわち、合わせて11種類のバリエーションを実現できる。
【0126】
以上説明した第1変形例においても、プッシュボタン20の配置を固定とし、外観の異なる電子時計200を製造しようとした際に、ムーブメント1を別途作製する必要がない。すなわち、ムーブメント1を共通として、外装ケース10に対するムーブメント1の配置角度を調整するだけで、外観が異なる電子時計200を作製することができる。また、配線Wの一部を共通としたことにより、配線数を削減し、配線パターンが煩雑になることを抑制することができる。その結果、回路が大型化することを抑制することができる。
【0127】
次に、
図16を参照して、本実施形態の第2変形例について説明する。
図16は、本実施形態の第2変形例の中枠を示す平面図である。上記本実施形態においては、ムーブメント1が外装ケース10の胴110に収容されると共に、ムーブメント1が胴110に対して位置決めされる例について説明した。ただし、これに限られるものではなく、外装ケース10は、胴110の内側に、中間部材としての中枠111を有していてもよい。
【0128】
外装ケース10が、中枠111を有することにより、径の大きい外装ケース10にムーブメント1を組み込むことが可能となる。
【0129】
胴110の形状は、本実施形態で示したものと同じであり、胴110はその内面に凹部15を有しているとよい。そして、中枠111は、その外周部に凸部111aを有しており、凸部111aが凹部15に嵌ることにより、胴110に対する中枠111の配置角度が決められるとよい。言い換えると、凸部111a及び凹部15は、外装ケース10に収容される中枠111の回転止めとして機能しているとよい。
【0130】
地板2の形状は、本実施形態で示したものと同じであり、中枠111はその内面に凹部111bを有しているとよい。そして、地板2の凸部25が、中枠111の凹部111bに嵌ることにより、中枠111に対する地板2の配置角度が決められるとよい。言い換えると、凸部25及び凹部111bは、中枠111に収容される地板2(ムーブメント1)の回転止めとして機能しているとよい。
【0131】
また、
図16に示すように、中枠111は、プッシュボタン20の数に応じて、その外周に切り欠き111cを有しているとよい。
図16においては、切り欠き111cが3箇所に形成される例について示している。具体的には、
図16においては、本実施形態と同様に互いに隣接して配置される3つのプッシュボタン20のうち真ん中のプッシュボタン20が3時位置にある場合に使用される中枠111を示している。この切り欠き111cを通じて、プッシュボタン20の押圧部20cが、スイッチ部材50のスイッチ51aを押すこととなる。
【0132】
次に、
図17を参照して、中枠111の他の例について説明する。
図17は、他の例の中枠を示す平面図である。
図17において、中枠111は、その外周に7つの切り欠き111cを有している。この場合において、外装ケース10の胴110は、電子時計1の外観のバリエーションの数に応じた数の凹部15を有しているとよい。それにより、共通の胴110を用いると共に、胴110に対する中枠111の配置角度を変更することが可能となる。すなわち、共通の胴110を用いると共に、電子時計100の外観に応じて、胴110に対するムーブメント1の配置角度を変更することが可能となる。
【0133】
次に、
図18、
図19を参照して、本実施形態の第3変形例について説明する。
図18は、本実施形態の第3変形例の中枠及びその周辺に配置される構成を模式的に示す平面図である。
図18においては、地板2のうち、その外形のみを円形の実線で示している。
図19は、本実施形態の第3変形例に係る電子時計の断面を示す断面図である。
【0134】
第3変形例においては、第2変形例と同様に外装ケース10が中枠111を有しており、かつ、中枠111に装着部121(装着部121A~121G)が形成されている。すなわち、第3変形例においては、スイッチ部材50が、地板2ではなく、中枠111に装着されている。なお、中枠111の装着部121は、本実施形態で説明した装着部21と同様の構成、機能を有するものであるとよい。
【0135】
第3変形例に係る時計300は、
図19に示すように、胴110と中枠111を含む外装ケース10を有している。中枠111は、その内側に地板2(ムーブメント1)を収容している。
【0136】
中枠111には、その外周部に、スイッチ部材50が装着される装着部121A~121Gが形成されている。第3変形例においては、本実施形態で示した地板2と同様に、回路ブロック3に設けられる複数の端子部の数に応じて装着部121が7つ形成される例について示す。第3変形例においては、例えば、本実施形態で示した地板2と同様に、7つの装着部121のうち、互いに隣り合ういずれか3つに、スイッチ部材50が装着されるとよい。また、例えば、スイッチ部材50が装着される3つの装着部121のうち真ん中の装着部121が3時位置となるように、中枠111を胴110に収容するとよい。
【0137】
次に、
図20を参照して、本実施形態の第4変形例について説明する。
図20は、第4変形例において、回路ブロックにスイッチばねが組付けられた様子を示す平面図である。
【0138】
本実施形態においては、3つのスイッチ部材50がそれぞれ別体である例について説明したが、これに限らず、複数のスイッチ部材は物理的に1つの部材で構成されていても構わない。
【0139】
第4変形例においては、回路ブロック3の外縁に沿う円弧状の配置部151と、配置部151から延びる3つの板バネ152(スイッチ部材)と、を有するスイッチばね150を採用した。スイッチばね150は、ネジ等の固定具により固定されることで、ムーブメント1の基板31に組付けられているとよい。なお、図示は省略するが、回路ブロック3は、スイッチばね150の取り付け位置に応じて形成される、固定具が固定されるネジ孔を有しているとよい。回路ブロック3に対する配置部151の取り付け位置を変更することにより、端子部に対する板バネ152の位置を変更できる。
図20においては、板バネ152の1つが3時位置にあり、そこから12時位置側に向けて板バネ152が2つ並んで配置されている例を示している。
【0140】
板バネ152は、本実施形態で説明したスイッチ部材50に相当する機能を有する。すなわち、ユーザによりプッシュボタン20のボタン部20aが押されると、板バネ152が押圧部20cにより押圧され、回路基板上の導電部と接触する。その状態において、制御回路30とGNDを接続する配線Wが通電し、制御回路30にスイッチ信号が入力されることとなる。導電部は例えば、回路基板側面に設けられたサイドスルーホールを用いることができる。第4変形例においては、地板2に装着部21を形成する必要がないため、構造が簡易となる。
【0141】
なお、第4変形例においては、回路ブロック3にスイッチばね150が組付けられる例について示したが、これに限らず、スイッチばね150は、ムーブメント1に含まれる他の基板に組付けられていてもよい。
【0142】
なお、第4変形例においては、スイッチ部材である板バネ152が物理的に1つの部材で構成される例について説明したが、同様に、プッシュボタン20についても同様に、複数のプッシュボタン20がそれぞれ別体であるものに限らず、物理的に1つの部材で構成されていてもよい。この場合、プッシュボタンは、周方向に複数の装着部21又は複数の板バネ152に跨がって延びる円弧状であるとよい。
【0143】
次に、
図21を参照して、本実施形態の第5変形例について説明する。
図21は、第5変形例において、回路ブロック3にスイッチばねが組付けられた様子を示す平面図である。第5変形例においては、スイッチばね250が、電子時計100の外観のバリエーションの数に応じて、配置部251から延びる複数の板バネ252を有している例について示す。第5変形例は、本実施形態で一例として説明したスイッチ部材50が装着部21A~21Gの全てに装着されていている場合に相当する例である。すなわち、プッシュボタン20に対応して設けられる板バネ252以外の板バネ252は、電子時計100の機能を実行するために用いられることはない。
【0144】
以上、本発明に係る実施形態及びその変形例について説明したが、この実施形態に示した具体的な構成は一例として示したものであり、本発明の技術的範囲をこれに限定することは意図されていない。当業者は、これら開示された実施形態を適宜変形してもよく、本明細書にて開示される発明の技術的範囲は、そのようになされた変形をも含むものと理解すべきである。
【符号の説明】
【0145】
1 ムーブメント、2 地板、3 回路ブロック、4 電池支持枠、41 電池、10 外装ケース、11 バンド固定部、14 文字板、141,142 サブダイヤル、141a,141b 機能針、141a,141b 縁、1410,1420 駆動機構、1411,1421 駆動モータ、1412,1422 輪列、16 分針、17 時針、160,170 駆動機構、161,171 駆動モータ、162,172 輪列、20 プッシュボタン、20a ボタン部、20b ハウジング、20c 押圧部、30 制御回路、30a 第1入力部、30b 第2入力部、30c 第3入力部、50 スイッチ部材、51 本体部、51a スイッチ、52a,52b 導電バネ、100,200 電子時計。