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特許7522630コンクリート劣化診断用モルタル板及びセメントモルタル組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-17
(45)【発行日】2024-07-25
(54)【発明の名称】コンクリート劣化診断用モルタル板及びセメントモルタル組成物
(51)【国際特許分類】
   C04B 28/02 20060101AFI20240718BHJP
   C04B 24/38 20060101ALI20240718BHJP
【FI】
C04B28/02
C04B24/38 Z
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020169642
(22)【出願日】2020-10-07
(65)【公開番号】P2022061607
(43)【公開日】2022-04-19
【審査請求日】2023-08-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000003296
【氏名又は名称】デンカ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100207756
【弁理士】
【氏名又は名称】田口 昌浩
(74)【代理人】
【識別番号】100129746
【弁理士】
【氏名又は名称】虎山 滋郎
(74)【代理人】
【識別番号】100135758
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 高志
(72)【発明者】
【氏名】七澤 章
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 崇
【審査官】田中 永一
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-159828(JP,A)
【文献】特開2014-105136(JP,A)
【文献】特開2017-110954(JP,A)
【文献】特開2003-245012(JP,A)
【文献】特開2020-176028(JP,A)
【文献】特開2020-176029(JP,A)
【文献】特開2021-031333(JP,A)
【文献】特開2005-351751(JP,A)
【文献】特開2012-031697(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C04B 2/00 - 32/02
G01N 33/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮強度が5~15N/mmであり、空隙率が20~30%であるコンクリート劣化診断用モルタル板。
【請求項2】
塩化物イオンの拡散係数が、45cm/年以上である請求項1に記載のコンクリート劣化診断用モルタル板。
【請求項3】
セメント、メチルセルロース系増粘剤、細骨材、及び水を含み、請求項1に記載のコンクリート劣化診断用モルタル板作製用のモルタル組成物であって、
前記セメントに対する水の質量比(水/セメント)が0.7以上であり、
前記セメント質量100に対してメチルセルロース系増粘剤を0.5質量部以上含むセメントモルタル組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート劣化診断用モルタル板及びセメントモルタル組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
コンクリート構造物の長寿命化が望まれている。道路や鉄道等の重要構造物は、供用が始まるとマストランの状態で活用し続ける。このため、これらのコンクリート構造物の長寿命化を図る上で、維持管理が極めて重要である。コンクリート構造物を維持管理していくためには、コンクリート構造物を調査・診断する必要がある。コンクリート構造物の劣化要因は多様であるが、塩害、中性化、アルカリシリカ反応が3大劣化要因とされている。特に、塩害によるコンクリート構造物の劣化は深刻で、重要構造物の長寿命化を図る上では最も留意すべき劣化要因である。
【0003】
従来、コンクリート構造物の調査方法としては、コンクリート構造物からコンクリートをコアリングして分析する手法が一般的である。しかしながら、この方法は構造物の鉄筋位置を探査上で、鉄筋位置をはずして行う必要があり、準備作業に多くの工程を必要とすると共に、調査場所が限定されるものであった。また、コアリング作業によって構造物を破壊する課題があった。
【0004】
一方、最近では、モルタルのパネルをコンクリート構造物に張り付け、それを一定期間後に回収し、分析する方法が提案されている。この方法によれば、従来のコアリング法による調査方法の課題を解消できる。
【0005】
例えば特許文献1では、成分が既知のセメントと、ケイ石系細骨材及び/又はアルミナ質細骨材とを使用し、水/セメント比が30~70%、セメントと細骨材の比率が質量比で1対0.5~1対4の範囲にあり、厚さ3~20mmの範囲にあるモルタルのパネルであるコンクリート構造物の劣化診断ツールが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特許第5686349号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の劣化診断ツールは、(1)物質透過性等の品質が一定であること、(2)回収後の分析の精度を確保できる材料設計になっていること、(3)大きさや形状、使い勝手等の利便性に優れること、(4)サンプルの識別が容易であることといった種々の効果を有する点で非常に有効である。
【0008】
しかし、特許文献1の劣化診断ツールも含め、多くの劣化診断方法では、塩害評価のためにツールを診断場所に暴露する期間(対象構造物への設置期間)が長く、診断結果を得るまでに多くの時間を要してしまう。対象構造物の塩害状況や施工状況によっては早めの診断結果が必要な場合があるが、これまでの劣化診断方法では十分に対応できないことが懸念される。
【0009】
以上から、本発明は、コンクリートの劣化診断ツールとして、塩害評価のための暴露期間を従来よりも短縮できるコンクリート劣化診断用モルタル板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために鋭意検討したところ、本発明者らは下記本発明に想到し、当該課題を解決できることを見出した。すなわち本発明は下記のとおりである。
【0011】
[1] 圧縮強度が5~15N/mmであり、空隙率が20~30%であるコンクリート劣化診断用モルタル板。
[2] 塩化物イオンの拡散係数が、45cm/年以上である[1]に記載のコンクリート劣化診断用モルタル板。
[3] セメント、メチルセルロース系増粘剤、細骨材、及び水を含み、[1]に記載のコンクリート劣化診断用モルタル板作製用のモルタル組成物であって、前記セメントに対する水の質量比(水/セメント)が0.7以上であり、前記セメント質量100に対してメチルセルロース系増粘剤を0.5質量部以上含むセメントモルタル組成物。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、コンクリートの劣化診断ツールとして、塩害評価のための暴露期間を従来よりも短縮できるコンクリート劣化診断用モルタル板を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[コンクリート劣化診断用モルタル板]
本発明の一実施形態(本実施形態)に係るコンクリート劣化診断用モルタル板は、圧縮強度が5~15N/mmであり、空隙率が20~30%である。
【0014】
圧縮強度が5N/mm未満であると、強度が低すぎて対象構造物の所定位置に設置した際に経時により割れなどが生じやすくなる。圧縮強度が15N/mmを超えると強度が高すぎて、塩分量を評価する際に容易に粉砕しづらくなる。圧縮強度は6~14N/mmであることが好ましく、7.5~13.5N/mmであることがより好ましい。上記圧縮強度はモルタル打設後24時間後に蒸気養生した後の値であり、具体的に実施例の条件で測定された値である。
【0015】
また、本実施形態において、空隙率が20%未満であると、塩害評価のための暴露期間を従来よりも短縮できなくなる。また、空隙率が30%を超えると塩害が進行しやすくなり十分な暴露期間を設定しづらくなる。空隙率は、20.5~28.5%であることが好ましく、21~28%であることがより好ましい。空隙率は、実施例に記載の方法により測定することができる。
【0016】
本実施形態は、塩化物イオンの拡散係数が、45cm/年以上であることが好ましく、48cm/年以上であることが好ましく、50cm/年以上であることがより好ましい。拡散係数が、45cm/年以上であることで塩化物イオンが短期間で拡散しやすいことを意味し、その結果、従来よりも短期間の暴露期間で塩分量を良好に評価できる。塩化物イオンの拡散係数はJSCE-G572-2018「浸せきによるコンクリート中の塩化物イオンの見掛けの拡散係数試験方法(案)」により求めることができる。
【0017】
本実施形態において、コンクリート劣化診断用モルタル板の圧縮強度、空隙率、拡散係数を既述の範囲にするには、後述するコンクリート劣化診断用モルタル板作製用のモルタル組成物を用い、その配合や形成条件を調整すればよい。
特に、圧縮強度は、水/セメント比を0.7以上することで調整することが可能で、空隙率は、メチルセルロース系増粘剤/セメント比を0.005以上添加することで調整することが可能で、拡散係数は水/セメント比を0.7以上、メチルセルロース系増粘剤/セメント比を0.005以上添加することで調整することが可能である。
【0018】
[セメントモルタル組成物]
本実施形態に係るコンクリート劣化診断用モルタル板作製用のモルタル組成物は、セメント、増粘剤、細骨材、及び水を含む。当該モルタル組成物は、セメントに対する水の質量比(水/セメント)が0.7以上である。水/セメントが0.7未満であると、劣化診断期間が短期間で評価できなくなる。水/セメントは0.7~0.9であることが好ましく、0.7~0.8であることがより好ましい。
【0019】
当該モルタル組成物において、増粘剤はメチルセルロース系増粘剤であり、このメチルセルロース系増粘剤を50質量%以上含む。メチルセルロース系増粘剤により水/セメント比が高くても良好な表面状態を有するモルタル板が得られやすくなる。したがって、メチルセルロース系増粘剤が50質量%未満であると、良好な表面状態が得られにくくなる。メチルセルロース系増粘剤は51質量%以上であることが好ましく、54質量%以上であることがより好ましい。
【0020】
以下、本実施形態に係るモルタル組成物について詳細に説明する。
(セメント)
セメントは、その素性が明確であるものを使用することが好ましい。セメントの素性とは、普通セメント、高炉セメント等のように、銘柄が明らかになっているだけでなく、例えば、普通セメントであっても、成分が既知で、化学成分が明らかになっているものが好ましく、さらに、化合物組成が特定されていることがより好ましい。化学成分とは、セメント中のカルシウム、珪素、アルミニウム等の酸化物の含有量の割合で示されるもので、セメントの反応速度、水和熱等を推定するために必要な情報である。セメントの化学成分は、JISR5202「ポルトランドセメントの化学分析方法」に記載された方法により特定することが好ましい。
また、化合物組成とは、一般的にはセメント中の代表的な化合物である3CaO・SiO、β-2CaO・SiO、3CaO・Al、4CaO・Al・Feの割合で示されるもので、クリンカーの焼成条件や製造されたセメントの特性を考える上で必要な情報である。セメントの化合物組成は、リートベルト法により特定することが望好ましい。
【0021】
(メチルセルロース系増粘剤)
本発明で使用する増粘剤はメチルセルロース系増粘剤であり、メチルセルロース系増粘剤によれば、水/セメント比が高くても良好な表面状態を得ることができる。メチルセルロース系増粘剤の粘度(20℃における2%水溶液)3,000~40,000mPa・sであることが好ましい。また、メチルセルロース系増粘剤としては、メチルセルロース、ヒドロキシアルキルメチルセルロース等が挙げられ、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースである信越化学社製SBQ-30000PE等が好ましいものとして挙げられる。
【0022】
(細骨材)
細骨材はケイ石系及び/又はアルミナ質系であることが好ましい。ケイ石系及び/又はアルミナ質系の細骨材はセメントや塩化物イオンとほとんど反応しないので、塩化物イオンがモルタル内部に侵入し、フリーデル氏塩を形成しても粉末X線回折で明確な同定がしやすい。
【0023】
セメントと細骨材の質量比率(細骨材/セメント)は、0.5/1~4/1であることが好ましく、2/1~3/1であることがより好ましい。0.5/1~4/1であることで、均一な品質のコンクリート劣化診断用モルタル板が得られやすくなる。
【0024】
セメント100質量部に対して、メチルセルロース系増粘剤は、0.5質量部以上であることが好ましく、0.5~1.2質量部であることがより好ましい。0.5質量部以上であることで、フレッシュ性状でブリーディングの無いモルタルを得ることができる。
【0025】
コンクリート劣化診断用モルタル板を用いたコンクリート劣化診断は、例えば下記のようにすることができる。
まず、コンクリート劣化診断用モルタル板を作製するにあたり、本実施形態に係るコンクリート劣化診断用モルタル板作製用のモルタル組成物を作製する。モルタル組成物は、セメント、増粘剤、細骨材、水等を所定の配合で混合することで作製できる。各材料の混合方法は特に限定されるものではなく,それぞれの材料を施工時に混合してもよいし、予めその一部を順次混合しても差し支えない。混合装置としては、既存の如何なる装置も使用可能であり、例えば、傾胴ミキサー,オムニミキサー,プロシェアミキサー,ヘンシェルミキサー,V型ミキサー及びナウターミキサー等が挙げられる。また、公知の減水剤あ消泡剤等を添加してもよい。
【0026】
このモルタル組成物を所定の大きさの型枠(鉄製やゴム製等)内に流し込み、硬化養生を行って板状のコンクリート劣化診断用モルタル板を作製する。硬化養生は、湿潤養生や蒸気養生等が挙げられる。
【0027】
コンクリート劣化診断用モルタル板の厚さは3~20mmであることが好ましく、3~10mmであることがより好ましい。厚さが3~20mmであることで、ひび割れが生じにくくなり、自重による落下を防ぐことができる。
【0028】
コンクリート劣化診断用モルタル板の面積は特に限定されるものではないが、5~100cmであることが好ましい。なお、当該面積は、面積が一番大きい面の面積である。面積が5~100cmであることで、良好な分析精度が得られやすく、製造も容易となる。
コンクリート劣化診断用モルタル板の形状は特に限定されるものではなく、正四角形、長方形、円形、楕円形、多角形等が挙げられる。
【0029】
板状のコンクリート劣化診断用モルタル板において、測定対象の物質を受ける面の反対面、あるいは、当該反対面と側面をシールして、塩化物イオンの外部へ移動を抑える構造とする。このシール方法としては、両面接着タイプアルミテープでシールする方法、遮蔽塗料(例えば、エポキシ)を塗布して遮蔽層を形成する方法等が挙げられる。
シールした後、例えば、上記反対面側に接着剤を塗布するか両面テープを貼り付けるか等して、測定対象物(対象構造物)へ設置する。
【0030】
例えば、半年後に板状のコンクリート劣化診断用モルタル板を剥がして、モルタル中の塩化物イオン量の分析を行って、コンクリート劣化診断を行う。
【0031】
本発明のコンクリート劣化診断用モルタル板は、空隙率が20~30%であるため、塩分の浸透が早く、数ヶ月という短期間で塩害評価が可能となる。また、圧縮強度が5~15N/mmであるため、評価・分析で粉砕が必要な場合に粉砕しやすく、作業性を向上させることができる。
【実施例
【0032】
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を逸脱しない限り、下記の実施例に限定されるものではない。
【0033】
(使用材料)
・セメント:デンカ(株)製の普通ポルトランドセメント
・増粘剤A(ヒドロキシプロピルメチルセルロース増粘剤):信越化学工業(株) SBQ-30000PE
・増粘剤B(メチルヒドロキシプロピルエチルセルロース増粘剤):信越化学工業(株) MH4000P2
・減水剤:第一工業製薬(株)製のセルフロー100P
・消泡剤:サンノプコ(株)製の14HP
・細骨材:(一社)セメント協会 セメント強さ試験用標準砂
【0034】
下記表1に示す配合で、セメント、細骨材、増粘剤A若しくはB、減水剤、消泡剤を混合し、水/セメント比を下記表1に示すようにしてモルタルミキサーにて低速:62rpmで30秒練り混ぜた後、高速:125rpmで90秒間練り混ぜて、コンクリート劣化診断用モルタル板作製用のモルタル組成物A~Dを作製した。
【0035】
【表1】
【0036】
それぞれのモルタル組成物を、4×4×16cmの型枠に打設し、25℃80%R.H.の恒温恒湿室内にて24時間静置し脱型を行った。脱型後、6時間かけて25から85℃まで温度を上げ、3時間保持し、自然冷却(1時間)で25℃に戻す蒸気養生を行ってコンクリート劣化診断用モルタル板A~Dを作製した。これらのモルタル板A~Dについて、圧縮強強度、空隙率、総細孔量、塩化物イオンの拡散係数等を下記のとおりにして測定した。結果を表2に示す。
【0037】
(圧縮強度)
JIS A 1108:コンクリートの圧縮強度試験方法に準拠して測定した。
【0038】
(空隙率、総細孔量)
水銀ポロシメーター(島津製作所社製、オートポアIV9520)を用いた水銀圧入法にて,空隙量,総細孔量を求めた。
約2gの試料をセル内に封入し、測定装置にセットした。そして、測定装置内で100μmHgまで真空排気処理後、測定した。
なお、測定は、最大水銀圧力44500psia、平衡時間5秒の条件で行った。水銀の表面張力:480dynes/cm、水銀の接触:140°、水銀密度:13.5462g/ml、測定粒径範囲:0.0020μm~100.0000μmとした。
【0039】
(塩化物イオンの拡散係数)
JSCE-G572-2018「浸せきによるコンクリート中の塩化物イオンの見掛けの拡散係数試験方法(案)」に準拠して測定した。
【0040】
【表2】
【0041】
コンクリート劣化診断用モルタル板A~Dについて、下記評価を行った。
[評価]
モルタル板A~Dを10%NaCl溶液の入ったポリエチレン製角型バットに浸漬させた(試験は20℃恒温室で実施)。モルタルDを28日間浸漬後,容器より取り出し塩分分析を行った。また,モルタルA~Cを浸漬5日以降,適宜浸漬容器より取り出し塩分分析を行った。そして、その値がモルタルDの28日間浸漬後の塩分量の±3%以内になる日数を調べた。結果を表3に示す。
なお、塩分量は、JIS A 1154:硬化コンクリート中に含まれる塩化物イオンの試験方法により硝酸で抽出される全塩化物イオン量を電位差滴定法により測定した。
【0042】
【表3】
【0043】
表3より、本発明の実施例に相当するモルタル板A~Cは従来のモルタル板Dよりも早く塩分の浸漬が生じることがわかる。すなわち、本実施例によれば、より短期間で塩害評価が可能となる。
また、モルタル板A~Cの圧縮強度はモルタル板Dよりも小さいため、粉砕が容易に行えるといえる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、主に土木建築分野で使用される、コンクリート構造物の劣化診断方法に好適に使用できる。