(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-17
(45)【発行日】2024-07-25
(54)【発明の名称】可食性動物用噛み物
(51)【国際特許分類】
A23K 20/147 20160101AFI20240718BHJP
【FI】
A23K20/147
(21)【出願番号】P 2021507852
(86)(22)【出願日】2019-08-13
(86)【国際出願番号】 GB2019052276
(87)【国際公開番号】W WO2020035677
(87)【国際公開日】2020-02-20
【審査請求日】2022-07-12
(32)【優先日】2018-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】390037914
【氏名又は名称】マース インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】MARS INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【氏名又は名称】高橋 秀明
(72)【発明者】
【氏名】ゴズリング,マシュー ピーター
【審査官】大澤 元成
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-017841(JP,A)
【文献】特表2003-517824(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0339981(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23K 20/147
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可食性動物用噛み物であって、
25質量%~45質量%の部分的に加水分解されたコラーゲン、及びアルキルスクシネート(alkyl succinate)加工デンプンを含み、
前記可食性動物用噛み物が200MPaを超える引張靭性を有する、
可食性動物用噛み物。
【請求項2】
前記
アルキルスクシネートがC4~C12コハク酸アルキルである、請求項1に記載の可食性動物用噛み物。
【請求項3】
前記
アルキルスクシネートが、コハク酸金属塩である、請求項1又は2に記載の可食性動物用噛み物。
【請求項4】
前記アルキルスクシネート加工デンプンが、オクテニルコハク酸デンプンナトリウム、オクテニルコハク酸デンプンカルシウム、オクテニルコハク酸デンプンカリウム、オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム、及びそれらの任意の組合せから選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の可食性動物用噛み物。
【請求項5】
前記可食性動物用噛み物が、部分的に加水分解されたコラーゲンを含み、前記部分的に加水分解されたコラーゲンが、ISO9665に準拠して測定して、少なくとも300のブルームゲル強度を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の可食性動物用噛み物。
【請求項6】
前記部分的に加水分解されたコラーゲンが、ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)を使用して測定して、少なくとも60kDa、任意選択的に少なくとも70kDaの分子量を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の可食性動物用噛み物。
【請求項7】
前記部分的に加水分解されたコラーゲンが、水溶性成分及び非水溶性成分の30:70~70:30混合物を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の可食性動物用噛み物。
【請求項8】
高純度の天然コラーゲンが8質量%未満の脂肪を含むという点で、高純度の天然コラーゲンをさらに含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の可食性動物用噛み物。
【請求項9】
前記可食性動物用噛み物が、
25質量%~40質量%の部分的に加水分解されたコラーゲンを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の可食性動物用噛み物。
【請求項10】
前記可食性動物用噛み物が、1~25質量%のアルキルスクシネート加工デンプンを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の可食性動物用噛み物。
【請求項11】
前記可食性動物用噛み物が、1質量%~20質量%のアルキルスクシネート加工デンプンを含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の可食性動物用噛み物。
【請求項12】
前記可食性動物用噛み物が未加工デンプンをさらに含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の可食性動物用噛み物。
【請求項13】
前記可食性動物用噛み物が50質量%以下の未加工デンプンを含む、請求項12に記載の可食性動物用噛み物。
【請求項14】
前記可食性動物用噛み物が10質量%以上の未加工デンプンを含む、請求項12又は13に記載の可食性動物用噛み物。
【請求項15】
前記可食性動物用噛み物が15質量%以上の未加工デンプンを含む、請求項12から14のいずれか一項に記載の可食性動物用噛み物。
【請求項16】
前記未加工デンプンがトウモロコシデンプンを含む、請求項12から15のいずれか一項に記載の可食性動物用噛み物。
【請求項17】
前記可食性動物用噛み物が可塑剤を含む、請求項1から16のいずれか一項に記載の可食性動物用噛み物。
【請求項18】
前記可塑剤がグリセロール及び水から選択される、請求項17に記載の可食性動物用噛み物。
【請求項19】
前記可食性動物用噛み物が15質量%~45質量%の可塑剤を含む、請求項17又は18に記載の可食性動物用噛み物。
【請求項20】
前記可食性動物用噛み物が5質量%未満の脂肪を含む、請求項1から19のいずれか一項に記載の可食性動物用噛み物。
【請求項21】
前記可食性動物用噛み物が細長い可食性動物用噛み物である、請求項1から20のいずれか一項に記載の可食性動物用噛み物。
【請求項22】
前記噛み物が軸に沿って細長く、少なくとも1つのチャネルが、前記軸に沿って前記噛み物を通っている、請求項21に記載の可食性動物用噛み物。
【請求項23】
前記可食性動物用噛み物が内部セル構造を有する、請求項1から22のいずれか一項に記載の可食性動物用噛み物。
【請求項24】
前記アルキルスクシネート加工デンプンが、オクテニルコハク酸デンプンナトリウムである、請求項1から23のいずれか一項に記載の可食性動物用噛み物。
【請求項25】
前記可食性動物用噛み物の引張靭性が少なくとも300MPaである、請求項1から24のいずれか一項に記載の可食性動物用噛み物。
【請求項26】
前記可食性動物用噛み物が、請求項1から25のいずれかに記載される以外の成分(「添加剤」)を含み、前記添加剤が、前記可食性動物用噛み物の10質量%以下を構成する、請求項1から25のいずれか一項に記載の可食性動物用噛み物。
【請求項27】
請求項1に記載の可食性動物用噛み物を製造する方法であって、前記方法が、
a.
25質量%~45質量%の部分的に加水分解されたコラーゲン、及びアルキルスクシネート加工デンプンを含む可食性の噛み物組成物を提供するステップ;
b.前記可食性の噛み物組成物を加熱して、流動性の可食性噛み物組成物を形成するステップ;
c.前記流動性の可食性噛み物組成物を押出成形して、押出物を形成するステップ;
d.前記押出物を冷却及び硬化して、前記可食性動物用噛み物を形成するステップ
を含む、方法。
【請求項28】
前記流動性の可食性噛み物組成物が、前記部分的に加水分解されたコラーゲンの融点を上回る温度で押出機から出る、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
蒸気が流動性の可食性動物用噛み物組成物を膨張させ、得られた前記可食性動物用噛み物に内部セル構造を形成させるように、前記温度が100℃以上である、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記温度が150℃以下である、請求項28又は29に記載の方法。
【請求項31】
前記可食性の噛み物組成物が、バレル押出機で成形される、請求項27から30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記バレル押出機内のバレルの温度が、押出方向に上昇する、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記バレル押出機が、単軸スクリュ押出機又は二軸スクリュ押出機である、請求項31又は32に記載の方法。
【請求項34】
前記スクリュが80rpm~300rpmで回転する、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記バレル押出機によって印加される比機械エネルギー(SME)が、60kWhkg
-1~120kWhkg
-1である、請求項31から34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
前記押出が、超臨界流体押出である、請求項27から35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
前記超臨界流体が窒素又は二酸化炭素である、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記可食性動物用噛み物が、ジアセチル酒石酸のモノグリセリドエステル及びジグリセリドエステル(DATEM)をさらに含む、請求項1から26のいずれか一項に記載の可食性動物用噛み物。
【請求項39】
保湿剤をさらに含む、請求項1から26のいずれか一項に記載の可食性動物用噛み物。
【請求項40】
前記部分的に加水分解されたコラーゲンが、前記可食性動物用噛み物に組み込まれる前に、50℃以下の温度で獣皮又は皮膚から繊維集合体の形態をした湿ったコラーゲン生成物を形成するステップ、続いて、150℃以上の表面温度を有する接触乾燥機を使用して前記湿ったコラーゲン生成物を乾燥させて、粉末の形態をした前記部分的に加水分解されたコラーゲンを得るステップを含むプロセスによって形成可能である、請求項27から37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
請求項23に記載の可食性動物用噛み物を製造する方法であって、可食性動物用噛み物が熱膨張するステップを含む方法。
【請求項42】
請求項1から23のいずれか一項に記載の可食性動物用噛み物を製造する方法であって、可食性動物用噛み物が曝気されるステップを含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は概して、可食性動物用噛み物に関する。
【背景技術】
【0002】
可食性動物用噛み物は、家畜、特にイヌの気晴らし(occupation)を通じて口腔ケア及び精神的刺激を提供する。現行の可食性動物用噛み物の材料特性は、デンプンによって提供され、該デンプンは、ときには小麦粉の形態で含まれる。合成の動物用噛み物の1グラムあたりの最長の咀嚼時間は、デンプンの材料特性を曝気構造の使用と組み合わせることによって提供されている。
【0003】
代替的な、より長持ちする動物用噛み物は、処理を必要としないか、あるいは最小限の処理のみを必要とする動物の皮(生獣皮)から形成することができる。より長い咀嚼時間を提供するにもかかわらず、これらの動物の皮をベースとした噛み物の商業的利用には幾つかの主とした欠点がある。これらの製品は、歯の損傷、並びに腸の損傷及び微生物中毒の幾つかの症例に関連している。動物の皮の用いられている部分、屠殺及びその後の処理の品質によって影響を受ける生獣皮の一貫性のないサイズ、形状、及び特性は、大規模な商品化に適さない不安定な製品をもたらす。
【発明の概要】
【0004】
第1の態様では、可食性動物用噛み物が提供される。該可食性動物用噛み物は、部分的に加水分解されたコラーゲン及び/又はアルキルスクシネート加工デンプンを含みうる。可食性動物用噛み物は、200MPaを超える引張靭性を有しうる。
【0005】
第2の態様では、可食性動物用噛み物の製造方法が提供される。該方法は、
部分的に加水分解されたコラーゲン及び/又はアルキルスクシネート加工デンプンを含む可食性の噛み物組成物を提供するステップ;
可食性の噛み物組成物を加熱して、流動性の可食性噛み物組成物を形成するステップ;
流動性の可食性噛み物組成物を押出成形して、押出物を形成するステップ;
押出物を冷却及び/又は硬化させて、可食性動物用噛み物を形成するステップ
を含みうる。
【0006】
第3の態様では、可食性動物用噛み物が第2の態様による方法によって製造される、第1の態様による可食性動物用噛み物が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1A】各可食性動物用噛み物がブタ皮膚タンパク質(PSP)を含む、さまざまな可食性動物用噛み物(粉末サンプル1~5)の引張靭性を示すグラフ
【
図1B】さまざまな可食性動物用噛み物(粉末サンプル1~5)に見られるSME(押出機によって伝達される機械的エネルギー)の1分あたりの回転数(RPM)に対する比を示すグラフ
【
図2A】可食性動物用噛み物が0%の加水分解されたオクテニルコハク酸デンプンナトリウムを含む場合の、本開示の可食性動物用噛み物の拡張熱間強度の三角形の等高線図
【
図2B】可食性動物用噛み物が10質量%の加水分解されたオクテニルコハク酸デンプンナトリウムを含む場合の、本開示の可食性動物用噛み物の拡張熱間強度の三角形の等高線図
【
図3A】可食性動物用噛み物が0%の加水分解されたオクテニルコハク酸デンプンナトリウムを含む場合の、本開示の可食性動物用噛み物の膨張断面積の三角形の等高線図
【
図3B】可食性動物用噛み物が10質量%の加水分解されたオクテニルコハク酸デンプンナトリウムを含む場合の、本開示の可食性動物用噛み物の膨張断面積の三角形の等高線図
【
図4A】0%の加水分解されたオクテニルコハク酸デンプンナトリウムでの引張強度の三角形の等高線図
【
図4B】10質量%の加水分解されたオクテニルコハク酸デンプンナトリウムでの引張強度の三角形の等高線図
【
図5A】可食性動物用噛み物が0%の加水分解されたオクテニルコハク酸デンプンナトリウムを含む場合の、本開示の可食性動物用噛み物の剪断抵抗の三角形の等高線図
【
図5B】可食性動物用噛み物が10質量%の加水分解されたオクテニルコハク酸デンプンナトリウムを含む場合の、本開示の可食性動物用噛み物の剪断抵抗の三角形の等高線図
【
図6A】可食性動物用噛み物が0%の加水分解されたコハク酸場トリウムデンプンを含む場合の、本開示の可食性動物用噛み物の硬さ(コニカルプローブ)の三角形の等高線図
【
図6B】可食性動物用噛み物が10質量%の加水分解されたコハク酸場トリウムデンプンを含む場合の、本開示の可食性動物用噛み物の硬さ(コニカルプローブ)の三角形の等高線図
【
図7A】現在入手可能なデイリー製品と比較した、ブタ皮膚タンパク質を含む可食性動物用噛み物についての1日の持続時間データを示すグラフ
【
図7B】現在入手可能なウィークリー製品と比較した、ブタ皮膚タンパク質を含む可食性動物用噛み物についての1週間の持続時間データを示すグラフ
【
図8】部分的に加水分解されたコラーゲンを使用して形成された可食性動物用噛み物の引張靭性と、天然コラーゲン抽出物をゼラチン(加水分解されたコラーゲン)と組み合わせて形成されたものとの比較を示すグラフ
【
図9A】引張試験装置(引張靭性の決定に使用することができる)とサンプルを示す写真。
図9Aは切断プレスである。
【
図9B】引張試験装置(引張靭性の決定に使用することができる)及びサンプルを示す写真。
図9Bはリボン(平坦なシート)状の押出物である。
【
図9C】引張試験装置(引張靭性の決定に使用することができる)及びサンプルを示す写真。
図9Cは、引張試験片切断スタンプ[ISO527-2;長さ75mm、幅10mm、中心5mm]である。
【
図9D】引張試験装置(引張靭性の決定に使用することができる)及びサンプルを示す写真。
図9Dは、テクスチャ分析中の引張試験片である。
【
図9E】引張試験装置(引張靭性の決定に使用することができる)及びサンプルを示す写真。
図9Eは、分析後の引張試験片である(引張試験片は、その肩全体が露出するように引張試験機のグリップ内に位置づけられる)。
【
図9F】引張試験装置(引張靭性の決定に使用することができる)及びサンプルを示す写真。
図9Fは、歪み(%)軸に対する応力(MPa)軸上にプロットされたテクスチャ分析試験の力応答曲線の一般的なプロットである。中央の破壊点の寸法(幅及び深さ)は、プロットで考慮される。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書に開示される主題は、本明細書全体を通して、非限定的な特定の例によって示されている。例は、本発明に関連する開発及び実験の過程のさまざまな時点で収集されたデータを代表する、データの編集を含みうる。各例は、本開示の説明として提供されており、これらに限定されない。
【0009】
本開示の単一の特徴又は制限に対するすべての言及は、言及がなされる文脈によって特に明記されていない限り、又は明確に反対の意味がない限り、対応する複数の特徴又は制限を含み、逆もまた同様である。
【0010】
本明細書で用いられる方法又は処理ステップのすべての組合せは、言及がなされる文脈によって特に明記されていない限り、又は明確に反対の意味がない限り、任意の順序で行うことができる。
【0011】
本明細書で用いられる以下の用語は、当業者によって十分に理解されると考えられるが、本明細書に開示される主題の説明を容易にするために定義を説明する。
【0012】
別段の定義がない限り、本明細書で用いられるすべての技術用語及び科学用語は、本明細書に開示される主題が属する当業者によって一般に理解されている意味と同じ意味を有する。本明細書に記載されているものと類似した又は同等の任意の方法、装置、及び材料を本明細書に開示される主題の実施又は試験に使用することができるが、代表的な方法、装置、及び材料を次に記載する。
【0013】
長きにわたる特許法条約に従い、「a」、「an」、及び「the」という用語は、特許請求の範囲を含めて本出願で用いられる場合、「1つ以上」を指す。したがって、例えば、「(an)動物用噛み物」への言及は、複数のこのような動物用噛み物などを含みうる。
【0014】
特に明記しない限り、明細書及び特許請求の範囲で用いられる数量、特性などを表すすべての数字は、すべての場合において「約」という用語によって修正されるものとして理解されるべきである。したがって、そうでないことが示されない限り、本明細書及び特許請求の範囲に記載された数値パラメータは、本明細書に開示される主題によって得られることが求められる所望の特性に応じて変化しうる近似値である。
【0015】
本明細書で用いられる場合、「約」という用語は、質量、重量、時間、体積、濃度、又はパーセンテージの値又は量を指す場合には、指定された量から、幾つかの実施形態では±20%、幾つかの実施形態では±15%、幾つかの実施形態では±10%、幾つかの実施形態では±5%、幾つかの実施形態では±1%、幾つかの実施形態では±0.5%、幾つかの実施形態では±0.1%の変動を包含することを意味し、このような変動は、開示された発明を実施するのに適切である。
【0016】
本明細書で用いられる場合、範囲は、「約」1つの特定の値から、及び/又は「約」別の特定の値までとして表現することができる。本明細書に開示される多くの値が存在し、各値はまた、その値自体に加えて、「約」その特定の値として本明細書に開示されることも理解される。例えば、値「10」が開示されている場合、「約10」もまた開示されている。2つの特定のユニット間の各ユニットも開示されていることも理解される。例えば、10及び15が開示されている場合、11、12、13、及び14もまた開示されている。
【0017】
「構成要素」及び「部分」という用語は、本開示全体を通して交換可能に用いられ、一部又は部分を意味する。
【0018】
本明細書で用いられる場合、「ペットフード」は、ペットの1つ以上の栄養ニーズを満たすために経口摂取することを意図した組成物を意味する。ペットフードは、例えば岩石など、経口摂取は可能であるが摂取することが意図されていない品目を明示的に除外する。「ペットフード」及び「ペットフード製品」という用語は、本開示全体を通して交換可能に用いられる。ペットフードは、例えば、ある特定の実施形態では、おやつ、噛み物、ビスケット、肉汁、サプリメント、ふりかけ、及びそれらの任意の組合せでありうる。
【0019】
本明細書で用いられる場合、「食餌組成物」とは、イヌの食餌の一部として利用される任意の組成物を指す。これには、ペットフード、おやつ、噛み物、ビスケット、肉汁、サプリメント、ふりかけ、及びそれらの任意の組合せが含まれるがこれらに限定されない。
【0020】
本明細書で用いられる場合、「栄養的にバランスの取れた」及び/又は「栄養的に完全」とは、おそらくは水を除く他の物質を必要とせずに、動物の唯一の食餌の割り当てとして生命を維持することができる組成物を指す。
【0021】
本明細書で用いられる場合、「動物」又は「ペット」という用語は、飼いイヌ、ネコ、ウマ、ウシ、フェレット、ウサギ、ブタなどを含むがこれらに限定されない家畜を意味する。飼いイヌ及び飼いネコは、ペットの特別な例である。「イヌ」には、1歳から7歳までの成犬、7歳を超える高齢犬、11歳を超える超高齢犬が含まれる。本開示の目的では、「イヌ」には1歳未満の子犬は含まれない。
【0022】
例えば、成分のリストなど、アイテムのすべてのリストは、マーカッシュ群として解釈されることが意図されており、そのように解釈されるべきである。したがって、すべての列挙は、「・・・アイテムの列挙・・・『並びにそれらの組合せ及混合物』で構成される群から選択された」アイテムとして読み取り、解釈することができる。
【0023】
本開示におけるすべてのパーセンテージは、特に明記しない限り、材料又は混合物の総重量に対する重量パーセントとして記載されている。
【0024】
咀嚼に対する歯ごたえがあり、長持ちする可食性の噛み物は、動物の口腔ケアの有効性の向上、咀嚼経験の向上をもたらす。本発明者らは、部分的に加水分解されたコラーゲン及びコハク酸加工デンプン(すなわち、単独で又は一緒に用いられる)が、以前の可食性動物用噛み物と比較して改善された物理的特性(例えば、次の特性:硬さ、剪断力、延性、引張強度、及び靱性の1つ以上)を有する可食性動物用噛み物を提供することを見出した。可食性動物用噛み物の物理的特性を改善することにより、本発明者らは、改善された、すなわち、より長い持続時間を有する可食性動物用噛み物を考案した。
【0025】
本明細書で用いられる場合、「持続時間」とは、動物が製品を完全に消費するのにかかる時間、すなわち、動物が最初に製品を噛み始めてから、動物が製品の最後の部分を飲み込むまでの時間を指す。持続時間は、動物が製品で遊んでいるが実際には噛んでいないであろう時間を除外する。動物用噛み物の持続時間を長くすることによって、歯と歯茎をより十分にきれいにする噛み物の傾向が増大する。加えて、動物が咀嚼を終わらせるために行なわなければならない咀嚼量の増加を考慮すると、1咀嚼あたりの正味のカロリー摂取量を低減することができる。
【0026】
動物用「噛み物」は動物用食品又はペットフードとは非常に異なっていることに留意すべきである。動物用噛み物は、動物用食品とは、少なくとも片の大きさ、動物が各片を消費するのにかかる時間、給餌あたりの片の数及び/又は栄養含有量において異なっている。したがって、食品の最大の片は噛み物のものよりも小さく、食品の片は概して噛み物よりも速く消費される。例えば、動物用噛み物は、少なくとも約5cm、任意選択的に少なくとも7cm、任意選択的に少なくとも約10cm、任意選択的に少なくとも約15cmの最長寸法を有しうる。
【0027】
可食性動物用噛み物
可食性動物用噛み物が本明細書に記載される。可食性動物用噛み物は、部分的に加水分解されたコラーゲン及び/又はアルキルスクシネート加工デンプンを含む。言い換えれば、可食性動物用噛み物は、部分的に加水分解されたコラーゲン及びアルキルスクシネート加工デンプンを含むことができ、あるいは、それは、部分的に加水分解されたコラーゲンを含み、アルキルスクシネート加工デンプンを欠いていてもよく、あるいは、アルキルスクシネート加工デンプンを含み、部分的に加水分解されたコラーゲンを欠いていてもよい。
【0028】
コラーゲンは、その天然の状態で、コラーゲン分子(トロポコラーゲン)の凝集体(フィブリル)を含む。各トロポコラーゲン分子は、タンパク質鎖(ポリペプチド鎖)の三重らせんを含む。本明細書に記載される部分的に加水分解されたコラーゲンは、コラーゲン由来生成物を示しうる。ここで、コラーゲンは、その天然の状態で、コラーゲンを水と接触させることを包含するプロセスに供され、その結果、コラーゲンフィブリルの少なくとも幾つかが互いに解きほぐされて、及び/又はトロポコラーゲン三重らせんが解きほぐされて(すなわち、三重らせんは、3つのタンパク質鎖を形成するように部分的に又は完全に巻き解かれて)、部分的に加水分解されたコラーゲンが形成される。部分加水分解中に、ペプチド鎖の加水分解及び短縮が起こっていても起こっていなくてもよい。一実施形態では、部分加水分解中に、ペプチド鎖の短縮がほとんど又は全く起こっていなくてもよい。部分的に加水分解されたコラーゲンは、好ましくは部分的に加水分解されたコラーゲンの少なくとも一部が水に不溶性であり、好ましくは部分的に加水分解されたコラーゲンの少なくとも一部が水溶性になるように、形成される。部分的に加水分解されたコラーゲンは、動物用噛み物に含まれる前は、通常、ゼラチンではなく、これは、(少なくとも25℃の水中で約1~2質量%の濃度で)ゼラチンが完全に水溶性になる程度までコラーゲンのタンパク質鎖を短縮することを包含する加水分解プロセスの結果である。例えば、ゼラチンは、通常、水中で透明な溶液を与えるのに対し、本明細書で用いられる部分的に加水分解されたコラーゲンは、通常、部分的に加水分解されたコラーゲンの一部が水に溶解し、部分的に加水分解されたコラーゲンの一部が水中に懸濁されている、水と濁った混合物を形成する(例えば、1:15重量/重量比で混合した場合、すなわち、1重量部の部分的に加水分解されたコラーゲンを15重量部の水と25℃の温度で混合した場合)。
【0029】
部分的に加水分解されたコラーゲンは、ISO9665に準拠して測定して、少なくとも300g、任意選択的に少なくとも350g、任意選択的に少なくとも400g、任意選択的に少なくとも450g、任意選択的に300g~600g、任意選択的に300g~550gのブルームゲル強度を有しうる。「ブルームゲル強度」は、材料がゲルを形成する能力の尺度である。ブルームゲル強度は、1cm2の断面積を有するピストンで、ゲルを4mmの距離だけ押し下げるのに必要とされるグラム単位の重量であり、該ゲルは最初に、規定された条件下で規定の時間、冷却されている。したがって、材料のブルームゲル強度が高いほど、その材料がゲルを形成する能力が高くなる。この測定用のゲルは、6.67%の標準濃度を有し、測定前に10℃で17時間保たれている。
【0030】
部分的に加水分解されたコラーゲンは、ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)を使用して測定して、少なくとも60kDa、任意選択的に少なくとも70kDa、任意選択的に60kDa~100kDa、任意選択的に70kDa~90kDa、任意選択的に75kDa~85kDa、任意選択的に約80kDaの分子量を有しうる。
【0031】
部分的に加水分解されたコラーゲンは、可食性動物用噛み物に組み込まれる前に、50℃以下の温度で獣皮又は皮膚から繊維集合体の形態をした湿ったコラーゲン生成物を形成するステップ、続いて、任意選択的に150℃以上の表面温度を有する接触乾燥機を使用して湿ったコラーゲン生成物を乾燥させて、粉末の形態をした部分的に加水分解されたコラーゲンを得るステップを含むプロセスによって形成可能でありうる。
【0032】
部分的に加水分解されたコラーゲンは、可食性動物用噛み物に組み込まれる前に、獣皮又は皮膚をサイズ縮小ステップに供することによって、湿ったコラーゲン生成物を50℃以下の温度で生成するステップ;アルカリ及び/又は酸化処理ステップ;並びに、中和ステップ;その後の接触乾燥機を使用して前記湿ったコラーゲン生成物を乾燥させて、粉末の形態をした部分的に加水分解されたコラーゲンを得るステップを含む方法によって形成されていてよい。任意選択的に、乾燥ステップは、150℃超の表面温度、任意選択的に155℃以上、任意選択的に160℃以上、任意選択的に165±4℃の表面温度を有する接触乾燥機を使用して実施される。
【0033】
任意選択的に、湿ったコラーゲン生成物を生成するステップの温度は、45℃以下、好ましくは40℃以下に保持される。湿ったコラーゲン生成物は、獣皮又は皮膚をサイズ縮小ステップに供すること、例えば、獣皮又は皮膚を片々へと切断又は粉砕し、次に、該片々を水に分散させることによって生成されうる。水に分散した獣皮又は皮膚は、アルカリ及び/又は酸化処理に供されうる。アルカリ処理は、水のpHが、少なくとも10、任意選択的に少なくとも11、任意選択的に少なくとも12であるが、好ましくは12.5以下になるように、少なくとも1質量%、任意選択的に少なくとも2質量%の量で、例えば、水酸化ナトリウム又は水酸化カルシウムなど、第1族又は第2族の水酸化物などのアルカリ剤を含む、獣皮又は皮膚が分散している水を包含しうる。アルカリ処理は、少なくとも10秒~10分間、任意選択的に10秒~5分間、任意選択的に10秒~1分間でありうる。
【0034】
酸化処理は、獣皮又は皮膚が分散している水中に存在する過酸化水素などの酸化剤を包含することができ、酸化剤は、アルカリ剤と共に存在しうる。
【0035】
動物の獣皮又は皮膚は、ウシ、ブタ、及び家禽からなる群より選択される。好ましくは、獣皮又は皮膚は、ウシの獣皮又は皮膚である。
【0036】
中和処理は、中性又は6以下、好ましくは5~6のpH値をもたらすことができる。中和処理は、皮膚又は獣皮を、酸を含む水と接触させることを包含しうる。酸は、乳酸、塩酸、二酸化炭素、酢酸、エチレンジアミン四酢酸、塩化アンモニウム、プロピオン酸、及びフマル酸から選択されうる。二酸化炭素又は酢酸が好ましい酸である。コラーゲンを部分的に加水分解する方法は、コラーゲンが、4.2未満、任意選択的に5未満のpHを有する水と接触することを回避することができる。
【0037】
好ましくは、湿ったコラーゲン生成物を乾燥するステップは、皮膚又は獣皮のサイズ縮小後24時間以内、好ましくは皮膚又は獣皮のサイズ縮小後12時間以内、さらに好ましくは皮膚又は獣皮のサイズ縮小後6時間以内、最も好ましくは中和ステップから1時間以内に行われる。
【0038】
部分的に加水分解されたコラーゲンは、ここに参照することによって本明細書に組み込まれる、国際公開第2011/149356号に記載される方法で生成することができ、コラーゲン粉末を生成する。
【0039】
部分的に加水分解されたコラーゲンは、例えば、D.C.P Ingredients B.V.から入手可能なKapro B95という商品名の下で販売される製品など、商業的に入手することができる。
【0040】
幾つかの例では、可食性動物用噛み物は、部分的に加水分解されたコラーゲンを10質量%以上含む。幾つかの例では、可食性動物用噛み物は、部分的に加水分解されたコラーゲンを、11質量%以上、幾つかの例では12質量%以上、幾つかの例では13質量%以上、幾つかの例では14質量%以上、幾つかの例では15質量%以上、幾つかの例では16質量%以上、幾つかの例では17質量%以上、幾つかの例では18質量%以上、幾つかの例では19質量%以上、幾つかの例では20質量%以上、幾つかの例では21質量%以上、幾つかの例では22質量%以上、幾つかの例では23質量%以上、幾つかの例では24質量%以上、幾つかの例では25質量%以上、幾つかの例では26質量%以上、幾つかの例では27質量%以上、幾つかの例では28質量%以上、幾つかの例では29質量%以上、幾つかの例では30質量%以上、幾つかの例では31質量%以上、幾つかの例では32質量%以上、幾つかの例では33質量%以上、幾つかの例では34質量%以上、幾つかの例では35質量%以上、幾つかの例では36質量%以上、幾つかの例では37質量%以上、幾つかの例では38質量%以上、幾つかの例では39質量%以上、幾つかの例では40質量%以上、幾つかの例では41質量%以上、幾つかの例では42質量%以上、幾つかの例では43質量%以上、幾つかの例では44質量%以上、幾つかの例では45質量%以上、幾つかの例では50質量%以上、幾つかの例では55質量%以上、幾つかの例では約60質量%含む。
【0041】
幾つかの例では、可食性動物用噛み物は、部分的に加水分解されたコラーゲンを60質量%以下で含む。幾つかの例では、可食性動物用噛み物は、部分的に加水分解されたコラーゲンを、55質量%以下、幾つかの例では50質量%以下、幾つかの例では45質量%以下、幾つかの例では44質量%以下、幾つかの例では43質量%以下、幾つかの例では42質量%以下、幾つかの例では41質量%以下、幾つかの例では40質量%以下、幾つかの例では39質量%以下、幾つかの例では38質量%以下、幾つかの例では37質量%以下、幾つかの例では36質量%以下、幾つかの例では35質量%以下、幾つかの例では34質量%以下、幾つかの例では33質量%以下、幾つかの例では32質量%以下、幾つかの例では31質量%以下、幾つかの例では30質量%以下、幾つかの例では29質量%以下、幾つかの例では28質量%以下、幾つかの例では27質量%以下、幾つかの例では26質量%以下、幾つかの例では25質量%以下、幾つかの例では20質量%以下、幾つかの例では19質量%以下、幾つかの例では18質量%以下、幾つかの例では17質量%以下、幾つかの例では16質量%以下、幾つかの例では15質量%以下、幾つかの例では14質量%以下、幾つかの例では13質量%以下、幾つかの例では12質量%以下、幾つかの例では11質量%以下、幾つかの例では約10質量%含む。
【0042】
幾つかの例では、可食性動物用噛み物は、10質量%~60質量%の部分的に加水分解されたコラーゲンを含む。幾つかの例では、可食性動物用噛み物は、部分的に加水分解されたコラーゲンを、11質量%~55質量%、幾つかの例では12質量%~50質量%、幾つかの例では13質量%~45質量%、幾つかの例では14質量%~44質量%、幾つかの例では15質量%~43質量%、幾つかの例では16質量%~42質量%、幾つかの例では17質量%~41質量%、幾つかの例では18質量%~40質量%、幾つかの例では19質量%~39質量%、幾つかの例では20質量%~38質量%、幾つかの例では25質量%~37質量%、幾つかの例では26質量%~36質量%、幾つかの例では27質量%~35質量%、幾つかの例では28質量%~34質量%、幾つかの例では29質量%~33質量%、幾つかの例では30質量%~32質量%、幾つかの例では31質量%~32質量%含む。幾つかの例では、可食性動物用噛み物は、部分的に加水分解されたコラーゲンを、10質量%~25質量%、幾つかの例では10質量%~15質量%、幾つかの例では15質量%~20質量%、幾つかの例では25質量%~45質量%、幾つかの例では25質量%~35質量%、幾つかの例では35質量%~45質量%含む。
【0043】
可食性動物用噛み物は、アルキルスクシネート加工デンプンを含みうる。アルキルスクシネート加工デンプンは、コハク酸アルキルへの共有結合を有するデンプンとして定義することができる。コハク酸アルキルデンプンは、該コハク酸アルキルのコハク酸基がヒドロキシル基の酸素に結合するように、デンプンのヒドロキシル基の少なくとも一部がコハク酸アルキル又はコハク酸アルキル前駆体、例えばコハク酸アルキル無水物と反応したデンプンとして定義することができる。本発明者らは、天然コラーゲン(すなわち、抽出されたコラーゲンであるが、加水分解されていない又は解けていないもの)は、高い靭性を有する動物用噛み物の生成に役立ちうるが、特に押出生成物において、それを使用することに不利益があることを見出した。押出生成物では、出発材料は通常、加熱された押出機を通過する。しかしながら、天然コラーゲンは比較的低温で溶融し、結果として生じる押出された組成物の粘度は低くなる;これにより、組成物を押し出すことが困難になる。同様に、一部の天然コラーゲンは、比較的大量の脂肪を含む可能性があり、これもまた、加熱された押出機内において低粘度の組成物をもたらす可能性がある。しかしながら、本発明者らは、コラーゲンを含む組成物へのアルキルスクシネート加工デンプンの添加が、天然であっても部分的に加水分解されていても、組成物の粘度を上昇させ、より効果的な押し出しを可能にすることを見出した。加えて、下記実施例に示されるように、部分的に加水分解されたコラーゲン及びアルキルスクシネート加工デンプンを含む組成物の実施形態が、硬さ、剪断力、延性、引張強度、及び靱性のうちの少なくとも1つにおいて改善された特性を有することが見出された。
【0044】
幾つかの例では、アルキルスクシネート(alkyl succinate)は、C4~C12コハク酸アルキルである。幾つかの例では、アルキルスクシネートは、C5~C11コハク酸アルキルであり、幾つかの例ではC6~C10コハク酸アルキルであり、幾つかの例ではC7~C9コハク酸アルキルであり、幾つかの例ではC8コハク酸アルキルである。
【0045】
幾つかの例では、スクシネート(succinate)は、コハク酸金属塩である。幾つかの例では、金属は、第1族金属、第2族金属、及び第3族金属、又はそれらの組合せから選択される。幾つかの例では、コハク酸金属塩は、コハク酸ナトリウム、コハク酸カリウム、コハク酸マグネシウム、コハク酸カルシウム、及びコハク酸アルミニウム、又はそれらの組合せから選択される。
【0046】
任意選択的に、アルキルスクシネート加工デンプンは、オクテニルコハク酸デンプンナトリウム、オクテニルコハク酸デンプンカルシウム、オクテニルコハク酸デンプンカリウム、オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム、及びそれらの任意の組合せから選択される。アルキルスクシネート加工デンプンは、例えば、Roquette(登録商標)から入手可能なClearam(登録商標)及びCleargum(登録商標)という商品名の下で販売される製品など、商業的に入手可能である。
【0047】
幾つかの例では、アルキルスクシネート加工デンプンは、乳化剤として作用する。幾つかの例では、アルキルスクシネート加工デンプンは、可食性動物用噛み物組成物中の脂肪に結合し、加工における脂肪の破壊的影響を低減する。幾つかの例では、アルキルスクシネート加工デンプンは、処理中に水及び蒸気が可食性動物用噛み物組成物内に均一に分散可能にする。
【0048】
幾つかの例では、加工デンプンは、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン(任意選択的に、高粘度ジャガイモデンプン)、タピオカデンプン、又はそれらの組合せから選択されるデンプンの加工によって形成される。
【0049】
幾つかの例では、アルキルスクシネート加工デンプンは、加水分解されたデキストリンへのコハク酸アルキル基の化学的付加によって形成される。幾つかの例では、アルキルスクシネート加工デンプンは、低粘性変性(thin boiling)のアルキルスクシネート加工デンプンである。低粘性変性のアルキルスクシネート加工デンプンは、熱及び水和下での処理中に、粘度にほとんど寄与しない。
【0050】
可食性動物用噛み物は、アルキルスクシネート加工デンプンを1質量%以上含みうる。可食性動物用噛み物は、アルキルスクシネート加工デンプンを、2質量%以上、幾つかの例では3質量%以上、幾つかの例では4質量%以上、幾つかの例では5質量%以上、幾つかの例では6質量%以上、幾つかの例では7質量%以上、幾つかの例では8質量%以上、幾つかの例では9質量%以上、幾つかの例では10質量%以上、幾つかの例では11質量%以上、幾つかの例では12質量%以上、幾つかの例では13質量%以上、幾つかの例では14質量%以上、幾つかの例では15質量%以上、幾つかの例では16質量%以上、幾つかの例では17質量%以上、幾つかの例では18質量%以上、幾つかの例では19質量%以上、幾つかの例では20質量%以上、幾つかの例では21質量%以上、幾つかの例では22質量%以上、幾つかの例では23質量%以上、幾つかの例では24質量%以上、幾つかの例では約25質量%含みうる。
【0051】
可食性動物用噛み物は、アルキルスクシネート加工デンプンを、25質量%以下、幾つかの例では24質量%以下、幾つかの例では23質量%以下、幾つかの例では22質量%以下、幾つかの例では21質量%以下、幾つかの例では20質量%以下、幾つかの例では19質量%以下、幾つかの例では18質量%以下、幾つかの例では17質量%以下、幾つかの例では16質量%以下、幾つかの例では15質量%以下、幾つかの例では14質量%以下、幾つかの例では13質量%以下、幾つかの例では12質量%以下、幾つかの例では10質量%以下、幾つかの例では9質量%以下、幾つかの例では8質量%以下、幾つかの例では7質量%以下、幾つかの例では6質量%以下、幾つかの例では5質量%以下、幾つかの例では4質量%以下、幾つかの例では3質量%以下、幾つかの例では2質量%以下、幾つかの例では約1質量%含みうる。
【0052】
可食性動物用噛み物は、アルキルスクシネート加工デンプンを、1質量%~25質量%、幾つかの例では2質量%~24質量%、幾つかの例では3質量%~23質量%、幾つかの例では4質量%~22質量%、幾つかの例では5質量%~21質量%、幾つかの例では6質量%~20質量%、幾つかの例では7質量%~19質量%、幾つかの例では8質量%~18質量%、幾つかの例では9質量%~17質量%、幾つかの例では10質量%~16質量%、幾つかの例では11質量%~15質量%、幾つかの例では12質量%~14質量%、幾つかの例では12質量%~13質量%、幾つかの例では13質量%~15質量%含みうる。可食性動物用噛み物は、アルキルスクシネート加工デンプンを、1質量%~10質量%、幾つかの例では10質量%~20質量%含みうる。
【0053】
可食性動物用噛み物は、その一部が水溶性であり、一部が水に不溶性である、部分的に加水分解されたコラーゲンを含みうる。部分的に加水分解されたコラーゲンの水溶性は、ある量の部分的に加水分解されたコラーゲンを1~2質量%の濃度で水に分散させ、部分的に加水分解されたコラーゲンを25℃で15分間膨潤させ、次に水温を60℃に上昇させた後、60℃で30分間放置することよって決定されうる。次に、水及び部分的に加水分解されたコラーゲンの混合物を、8000rpm、40℃で7分間、遠心分離する。次に、混合物を0.2μmの一方向フィルタを使用して40℃で濾過する。遠心分離及び濾過は、混合物からの非水溶性コラーゲンの除去に役立つ。次に、混合物を分析して、混合物中に残っているタンパク質(すなわち、部分的に加水分解されたコラーゲン)の量を決定する。これは、混合物中の水溶性タンパク質(すなわち、部分的に加水分解されたコラーゲン)の量である。混合物中に残っているタンパク質の量(g/cm3)を最初に水に加えられたタンパク質の量(g/cm3)で割ると、水溶性の部分的に加水分解されたコラーゲンの質量%が得られる。混合物中に残っているタンパク質の量は、例えば、アルカリ性硫酸銅溶液中の試薬として酒石酸塩を使用するビウレット法などの任意の適切な方法を使用して決定することができ、ここで、混合物中のタンパク質の濃度は、経路長1cmのプラスチック又はガラスセルを使用して、25℃で波長546nmのUV/VIS分光法を使用した比色試験によって決定され、吸光度は、標準化されたタンパク質(例えば、BSA)ストック溶液(例えば、Sigma Aldrich又はMerckから商業的に入手可能、例えば、注文番号1.10307.0500を使用してMerckから入手可能)を使用して作成することができる較正曲線に対して測定される。
【0054】
可食性動物用噛み物は、部分的に加水分解されたコラーゲンの水溶性成分を5質量%以上含みうる。幾つかの例では、可食性動物用噛み物は、部分的に加水分解されたコラーゲンの水溶性成分を、6質量%以上、幾つかの例では7質量%以上、幾つかの例では8質量%以上、幾つかの例では9質量%以上、幾つかの例では10質量%以上、幾つかの例では11質量%以上、幾つかの例では12質量%以上、幾つかの例では13質量%以上、幾つかの例では14質量%以上、幾つかの例では15質量%以上、幾つかの例では16質量%以上、幾つかの例では17質量%以上、幾つかの例では18質量%以上、幾つかの例では19質量%以上、幾つかの例では20質量%以上、幾つかの例では21質量%以上、幾つかの例では22質量%以上、幾つかの例では23質量%以上、幾つかの例では24質量%以上、幾つかの例では25質量%以上、幾つかの例では26質量%以上、幾つかの例では27質量%以上、幾つかの例では28質量%以上、幾つかの例では29質量%以上、幾つかの例では約30質量%含む。
【0055】
可食性動物用噛み物は、部分的に加水分解されたコラーゲンの水溶性成分を30質量%以下で含みうる。幾つかの例では、可食性動物用噛み物は、部分的に加水分解されたコラーゲンの水溶性成分を、29質量%以下、幾つかの例では28質量%以下、幾つかの例では27質量%以下、幾つかの例では26質量%以下、幾つかの例では25質量%以下、幾つかの例では24質量%以下、幾つかの例では23質量%以下、幾つかの例では22質量%以下、幾つかの例では21質量%以下、幾つかの例では20質量%以下、幾つかの例では19質量%以下、幾つかの例では18質量%以下、幾つかの例では17質量%以下、幾つかの例では16質量%以下、幾つかの例では15質量%以下、幾つかの例では14質量%以下、幾つかの例では13質量%以下、幾つかの例では12質量%以下、幾つかの例では11質量%以下、幾つかの例では10質量%以下、幾つかの例では9質量%以下、幾つかの例では8質量%以下、幾つかの例では7質量%以下、幾つかの例では6質量%以下、幾つかの例では約5質量%以下で含む。
【0056】
可食性動物用噛み物は、部分的に加水分解されたコラーゲンの水溶性成分を、5質量%~30質量%、幾つかの例では6質量%~29質量%、幾つかの例では7質量%~28質量%、幾つかの例では8質量%~27質量%、幾つかの例では9質量%~26質量%、幾つかの例では10質量%~25質量%、幾つかの例では11質量%~24質量%、幾つかの例では12質量%~23質量%、幾つかの例では13質量%~22質量%、幾つかの例では14質量%~21質量%、幾つかの例では15質量%~20質量%、幾つかの例では16質量%~19 質量%、幾つかの例では17質量%~18質量%含みうる。幾つかの例では、可食性動物用噛み物は、部分的に加水分解されたコラーゲンの水溶性成分を、5質量%~10質量%、幾つかの例では10質量%~15質量%、幾つかの例では15質量%~20質量%含みうる。
【0057】
部分的に加水分解されたコラーゲンの特性は、天然コラーゲン(実質的に水不溶性)をゼラチン(水溶性)と混合することによって形成される混合物の特性とは異なることに留意すべきである。特に、部分的に加水分解されたコラーゲンを使用することによって得られる可食性動物用噛み物の引張靭性は、等量の天然コラーゲンとゼラチンを混合することによって形成された混合物を使用して得られる引張靭性よりも大きい。
【0058】
部分的に加水分解されたコラーゲンは、水溶性成分及び非水溶性成分の30:70~70:30(質量:質量)混合物を含みうる。幾つかの例では、部分的に加水分解されたコラーゲンは、水溶性成分と非水溶性成分との35:65~65:35(質量:質量)混合物、幾つかの例では40:60~60:40(質量:質量)混合物、幾つかの例では45:55~55:45(質量:質量)混合物、幾つかの例では約50:50(質量:質量)混合物を含みうる。
【0059】
可食性動物用噛み物は、(i)部分的に加水分解されたコラーゲンと(ii)追加の天然コラーゲンとを含みうる。幾つかの例では、可食性動物用噛み物中のすべてのコラーゲンは、部分的に加水分解されたコラーゲンでありうる。幾つかの例では、追加の天然コラーゲンは、可食性動物用噛み物の1質量%以上を構成しうる。幾つかの例では、追加の天然コラーゲンは、可食性動物用噛み物の2質量%以上、幾つかの例では3質量%以上、幾つかの例では4質量%以上、幾つかの例では5質量%以上、幾つかの例では10質量%以上、幾つかの例では15質量%以上、幾つかの例では16質量%以上、幾つかの例では17質量%以上、幾つかの例では18質量%以上、幾つかの例では19質量%以上、幾つかの例では20質量%以上、幾つかの例では21質量%以上、幾つかの例では22質量%以上、幾つかの例では23質量%以上、幾つかの例では24質量%以上、幾つかの例では25質量%以上、幾つかの例では26質量%以上、幾つかの例では27質量%以上、幾つかの例では28質量%以上、幾つかの例では29質量%以上、幾つかの例では約30質量%を構成しうる。幾つかの例では、追加の天然コラーゲンは、可食性動物用噛み物の30質量%以下、幾つかの例では29質量%以下、幾つかの例では28質量%以下、幾つかの例では27質量%以下、幾つかの例では26質量%以下、幾つかの例では25質量%以下、幾つかの例では24質量%以下、幾つかの例では23質量%以下、幾つかの例では22質量%以下、幾つかの例では21質量%以下、幾つかの例では20質量%以下、幾つかの例では19質量%以下、幾つかの例では18質量%以下、幾つかの例では17質量%以下、幾つかの例では16質量%以下、幾つかの例では15質量%以下、幾つかの例では10質量%以下、幾つかの例では5質量%以下、幾つかの例では4質量%以下、幾つかの例では3質量%以下、幾つかの例では2質量%以下、幾つかの例では約1質量%を構成しうる。幾つかの例では、追加の天然コラーゲンは、可食性動物用噛み物の1質量%~30質量%、幾つかの例では2質量%~29質量%、幾つかの例では3質量%~28質量%、幾つかの例では4質量%~27質量%、幾つかの例では5質量%~26質量%、幾つかの例では10質量%~25質量%、幾つかの例では15質量%~24質量%、幾つかの例では16質量%~23質量%、幾つかの例では17質量%~22質量%、幾つかの例では18質量%~21質量%、幾つかの例では19質量%~20質量%を構成しうる。幾つかの例では、追加の天然コラーゲンは、可食性動物用噛み物の1質量%~5質量%、幾つかの例では15質量%~25質量%、幾つかの例では20質量%~30質量%を構成する。「追加の天然コラーゲン」は、(例えば、ISO5983:1998に準拠して測定して)、低い脂肪含有量、例えば、8質量%以下、好ましくは7質量%以下、好ましくは6質量%以下、好ましくは5質量%以下の脂肪含有量、及び/又は、高いタンパク質含有量、例えば、少なくとも800g/kg、任意選択的に少なくとも850g/kg、任意選択的に少なくとも875g/kg、任意選択的に少なくとも900g/kgの抽出物のタンパク質含有量(g/kg)を有するコラーゲン抽出物でありうる。天然コラーゲンとは、本明細書で用いられる場合、コラーゲンが、加水分解されていない、又は解けていない状態で抽出されていてよく、したがって、コラーゲンのほとんど(例えば少なくとも90質量%、例えば少なくとも95質量%)又はすべてがトロポコラーゲン三重らせんを含むフィブリルの形態で存在し、フィブリル又は三重らせんがほとんど又は全く解けておらず、タンパク質鎖が(例えば加水分解によって)ほとんど又は全く短縮されていないことを示す。例えば低い脂肪含有量を有する天然コラーゲン抽出物は、例えば、Sonac/Darling Ingredientsから入手可能な天然ブタコラーゲン抽出物であるValocollという商品名で販売されている製品など、商業的に入手可能でありうる。
【0060】
幾つかの例では、可食性動物用噛み物は、(i)部分的に加水分解されたコラーゲンと、(ii)追加の天然コラーゲンの混合物とを含み、コラーゲンの総量の10質量%~100質量%が部分的に加水分解されたコラーゲンである。幾つかの例では、可食性動物用噛み物は、(i)部分的に加水分解されたコラーゲンと、(ii)追加の天然コラーゲンとを含み、コラーゲンの総量の10質量%~30質量%、幾つかの例では15質量%~27質量%、幾つかの例では20質量%~26質量%、幾つかの例では21質量%~25質量%、幾つかの例では22質量%~24質量%、幾つかの例では23質量%~24質量%は、部分的に加水分解されたコラーゲンである。幾つかの例では、可食性動物用噛み物は、(i)部分的に加水分解されたコラーゲンと、(ii)追加の天然コラーゲンとを含み、コラーゲンの総量の55質量%~75質量%、幾つかの例では60質量%~70質量%、幾つかの例では61質量%~69質量%、幾つかの例では62質量%~69質量%、幾つかの例では63質量%~68質量%、幾つかの例では64質量%~68質量%、幾つかの例では65質量%~67質量%、幾つかの例では66質量%~67質量%が、部分的に加水分解されたコラーゲンである。幾つかの例では、可食性動物用噛み物は、(i)部分的に加水分解されたコラーゲンと、(ii)追加の天然コラーゲンとを含み、(i):(ii)の相対質量%は、80:20~20:80、任意選択的に70:30~30:70、任意選択的に60:40~40:60、任意選択的に45:55~55:45、任意選択的に約50:約50である。「追加の天然コラーゲン」は、(例えば、ISO5983:1998に準拠して測定して)、低い脂肪含有量、例えば、8質量%以下、好ましくは7質量%以下、好ましくは6質量%以下、好ましくは5質量%以下の脂肪含有量、及び/又は高いタンパク質含有量、例えば、少なくとも800g/kg、任意選択的に少なくとも850g/Kg、任意選択的に少なくとも875g/kg、任意選択的に少なくとも900g/kgの抽出物のタンパク質含有量(g/kg)を有するコラーゲン抽出物でありうる。任意選択的に、追加の天然コラーゲンは、8~30質量%、任意選択的に8~20質量%の脂肪含有量を有しうる。
【0061】
コラーゲンは、典型的には抽出物の形態で得られ、該抽出物は、通常、コラーゲン化合物と脂肪などの不純物との混合物である。好ましくは、本組成物又は方法に用いられるコラーゲンは、低い脂肪含有量を有する。好ましくは、本組成物又は方法に用いられるコラーゲンの脂肪含有量は、8質量%以下、好ましくは7質量%以下、好ましくは6質量%以下、好ましくは5質量%以下である(例えば、ISO5983で測定して)。「本組成物又は方法に用いられるコラーゲン」は、「追加の天然コラーゲン」などの組成物/方法に用いられる、部分的に加水分解されたコラーゲン及び/又はいずれかの他のコラーゲンであってよく、これは、(例えば、ISO5983:1998に準拠して測定して)、低い脂肪含有量、例えば、8質量%以下、好ましくは7質量%以下、好ましくは6質量%以下、好ましくは5質量%以下の脂肪含有量、及び/又は、高いタンパク質含有量、例えば、少なくとも800g/kg、任意選択的に少なくとも850g/Kg、任意選択的に少なくとも875g/kg、任意選択的に少なくとも900g/kgの抽出物のタンパク質含有量(g/kg)を有するコラーゲン抽出物でありうる。
【0062】
幾つかの例では、可食性動物用噛み物は未加工デンプンを含む。幾つかの例では、未加工デンプンは、トウモロコシ、小麦、変性小麦、タピオカ、ソルガム、ジャガイモ、サツマイモ、米、オート麦、ビート、大麦、大豆、他の穀類又は穀物、及びそれらの混合物に由来しうる。未加工デンプンは、トウモロコシデンプン又はジャガイモデンプンでありうる。ジャガイモデンプンは、高粘度ジャガイモデンプンでありうる。タピオカデンプン、エンドウマメデンプン、それらの混合物、又はタピオカデンプン及び/又はエンドウマメデンプンの混合物、及び前述のタイプのいずれかを使用することができる。用いられるデンプンは、1種類のデンプンであってよく、あるいはデンプンの混合物を代替的に含んでいてもよい。必要に応じて、純粋又は実質的に純粋なデンプンを使用することができる。用いられる(一又は複数の)デンプンの種類は、アミロペクチン、中間体、及びアミロースのすべての可能な比率を有するデンプンプロファイルによって特徴付けることができる。用いられるデンプンの(一又は複数の)正確な供給源は重要ではない。概して、(一又は複数の)デンプン源は、コスト及び嗜好性の考慮に基づいて選択される。未加工デンプンは、トウモロコシデンプンを含んでよく、これは、可食性動物用噛み物に含まれる場合、例えばジャガイモデンプンなどの他のデンプンよりも高い強度特性を有する動物用噛み物を生成する。
【0063】
可食性動物用噛み物は、5質量%以上の未加工デンプンを含みうる。可食性動物用噛み物は、未加工デンプンを、7質量%以上、幾つかの例では10質量%以上、幾つかの例では11質量%以上、幾つかの例では12質量%以上、幾つかの例では13質量%以上、幾つかの例では14質量%以上、幾つかの例では15質量%以上、幾つかの例では17質量%以上、幾つかの例では20質量%以上、幾つかの例では21質量%以上、幾つかの例では22質量%以上、幾つかの例では23質量%以上、幾つかの例では24質量%以上、幾つかの例では25質量%以上、幾つかの例では27質量%以上、幾つかの例では30質量%以上、幾つかの例では33質量%以上、幾つかの例では35質量%以上、幾つかの例では36質量%以上、幾つかの例では37質量%以上、幾つかの例では38質量%以上、幾つかの例では39質量%以上、幾つかの例では40質量%以上、幾つかの例では45質量%以上、幾つかの例では約50質量%含みうる。
【0064】
可食性動物用噛み物は、未加工デンプンを50質量%以下で含みうる。可食性動物用噛み物は、未加工デンプンを、45質量%以下、幾つかの例では40質量%以下、幾つかの例では39質量%以下、幾つかの例では38質量%以下、幾つかの例では37質量%以下、幾つかの例では36質量%以下、幾つかの例では35質量%以下、幾つかの例では33質量%以下、幾つかの例では30質量%以下、幾つかの例では27質量%以下、幾つかの例では25質量%以下、幾つかの例では24質量%以下、幾つかの例では23質量%以下、幾つかの例では22質量%以下、幾つかの例では21質量%以下、幾つかの例では20質量%以下、幾つかの例では17質量%以下、幾つかの例では15質量%以下、幾つかの例では14質量%以下、幾つかの例では13質量%以下、幾つかの例では12質量%以下、幾つかの例では11質量%以下、幾つかの例では10質量%以下、幾つかの例では7質量%以下、幾つかの例では約5質量%含みうる。
【0065】
可食性動物用噛み物は、未加工デンプンを5質量%~50質量%含みうる。可食性動物用噛み物は、未加工デンプンを、7質量%~45質量%、幾つかの例では10質量%~40質量%、幾つかの例では11質量%~39質量%、幾つかの例では12質量%~38質量%、幾つかの例では13質量%~37質量%、幾つかの例では14質量%~36質量%、幾つかの例では15質量%~35質量%、幾つかの例では17質量%~33質量%、幾つかの例では20質量%~30質量%、幾つかの例では21質量%~27質量%、幾つかの例では22質量%~25質量%、幾つかの例では23質量%~24質量%含みうる。可食性動物用噛み物は、未加工デンプンを、5質量%~20質量%、幾つかの例では17質量%~27質量%、幾つかの例では30質量%~40質量%含みうる。
【0066】
「未加工デンプン」は、例えば、該デンプンに共有結合したコハク酸アルキルを有していないなど、デンプンに共有結合した化学種を有していないことを示す。しかしながら、「未加工デンプン」は、ゼラチン化された又はゼラチン化されていないデンプンでありうる。ゼラチン化されたデンプンは、例えば、デンプンと水を含む組成物が加熱される押出成形を使用して可食性動物用噛み物が製造される場合など、該デンプンが水中で加熱されるときに生成される。未加工デンプンの少なくとも一部は、ゼラチン化された未加工デンプンでありうる。本明細書で用いられる「ゼラチン化された未加工デンプン」という用語は、水の存在下で処理されて、その結果、その本来の粒状構造が破壊され、未加工デンプンの結晶領域が溶融され、デンプンがアミロース分子の水溶性の形態へと変換された、未加工デンプンを意味する。重要なことに、このような処理の効果は、本質的に消化されない天然の未加工デンプンを消化可能な形態へと変換することである。
【0067】
可食性動物用噛み物は可塑剤を含みうる。可塑剤は水であるか、あるいは水を含みうる。可塑剤は、水と、別の可塑剤とを含みうる。可塑剤又は追加の可塑剤は、ポリオール、及びクエン酸又は尿素のエステルを含みうる。適切なポリオール類には、グリコール、ジエチレングリコール、アルキレングリコール、ポリアルキレングリコール、ソルビトール、グリセロール、グリセロールモノエステル類などが含まれる。可塑剤は、グリセロール、水、又はそれらの混合物を含みうる。グリセロール及び/又はグリコールは、可塑剤及び保湿剤の両方として機能しうる。
【0068】
可食性動物用噛み物は保湿剤を含みうる。保湿剤は、ショ糖、塩化ナトリウム、ソルビトール、グリセリン、デンプン加水分解物、ブドウ糖、マルトース、乳糖、ガム類、ガラクトース、クエン酸、アラニン、グリシン、高果糖コーンシロップ、酒石酸、リンゴ酸、キシロース、PEG400、PEG600、プロピレングリコール、アミノ酪酸、マンニトール、マンノース、又はラクツロースを含みうる。幾つかの例では、保湿剤は、プロピレングリコール、グリセリン、及びデンプン加水分解物、及びそれらの組合せから選択されうる。
【0069】
実施形態では、動物用噛み物の少なくとも60質量%は、部分的に加水分解されたコラーゲン、及び/又はアルキルスクシネート加工デンプン、並びに、任意選択的に、天然コラーゲン、可塑剤(水を除く)、及び未加工デンプンから選択される成分を含む。実施形態では、動物用噛み物の少なくとも70質量%、任意選択的に少なくとも75質量%、任意選択的に少なくとも80質量%、任意選択的に少なくとも85質量%、任意選択的に少なくとも90質量%は、部分的に加水分解されたコラーゲン及び/又はアルキルスクシネート加工デンプン、並びに任意選択的に、天然コラーゲン、可塑剤(水を除く)、及び未加工デンプンから選択される成分を含む。残りの質量%は、この段落に記載されているもの以外の成分であってよく、それらの成分は、例えば、水、塩、着香料、パラタント類、例えばレバー粉末などの肉粉、ビタミン類、ミネラル類、小麦粉、及び保存料から選択されうる。
【0070】
実施形態では、動物用噛み物の少なくとも70質量%は、部分的に加水分解されたコラーゲン及び/又はアルキルスクシネート加工デンプン、可塑剤(水を除く)、並びに任意選択的に、未加工デンプン及び/又は天然コラーゲンで構成される。実施形態では、動物用噛み物の少なくとも70質量%は、部分的に加水分解されたコラーゲン、アルキルスクシネート加工デンプン、可塑剤(水を除く)、未加工デンプン、及び天然コラーゲンで構成される。実施形態では、動物用噛み物の少なくとも75質量%、任意選択的に少なくとも80質量%、任意選択的に少なくとも85質量%、任意選択的に少なくとも90質量%は、部分的に加水分解されたコラーゲン及び/又はアルキルスクシネート加工デンプン、可塑剤(水を除く)、並びに任意選択的に、未加工デンプン及び/又は天然コラーゲンで構成される。残りの質量%は、この段落に記載されているもの以外の成分であってよく、それらの成分は、例えば、水、塩、着香料、パラタント類、例えばレバー粉末などの肉粉、ビタミン類、ミネラル類、小麦粉、及び保存料から選択されうる。
【0071】
好ましくは、可食性動物用噛み物は、10質量%未満の脂肪、任意選択的に8質量%未満の脂肪、任意選択的に7質量%未満の脂肪、任意選択的に6質量%未満の脂肪、任意選択的に5質量%未満の脂肪、任意選択的に4質量%未満の脂肪、任意選択的に3質量%未満の脂肪を含む。これは、簡単に形成することができ、例えば、押出しプロセスで形成されるなど、必要に応じて膨張させることができ、かつ所望の噛み物特性を有する噛み物を生成することがわかっている。
【0072】
可食性動物用噛み物は、細長い可食性動物用噛み物でありうる。細長い動物用噛み物は、動物用噛み物の最長寸法に沿った長さ、及び該長さに垂直な断面を有することができ、断面の形状は、動物用噛み物の長さに沿って実質的に一定でありうる。動物用噛み物の断面形状は、任意の規則的な形状であっても、不規則な形状であってもよい。断面形状は、円、楕円形、又はn面の規則的な形状から選択することができ、任意選択的に、nは、3~8、任意選択的に4、5、6、又は7から選択される。規則的な形状は、例えば、三角形、正方形、長方形、六角形、七角形、及び八角形から選択することができる。
【0073】
細長い動物用噛み物は、内部セル構造を有することができ(例えば、それは、固体発泡体の形態をした、熱膨張した動物用噛み物である)、及び/又は、少なくとも900mm2、任意選択的に少なくとも1000mm2、任意選択的に少なくとも2000mm2、任意選択的に少なくとも2000mm2、任意選択的に少なくとも3000mm2、任意選択的に少なくとも3500mm2、任意選択的に少なくとも3700mm2、任意選択的に少なくとも4000mm2の断面積(すなわち、その長さに垂直な断面の面積)を有する。細長い動物用噛み物は、内部セル構造を有することができ(例えば、それは、固体発泡体の形態をした、膨張した動物用噛み物である)、及び/又は、900mm2~5500mm2、任意選択的に1000mm2~5500mm2、任意選択的に2000mm2~5500mm2、任意選択的に3000mm2~5500mm2、任意選択的に4000mm2~5500mm2の断面積(すなわち、その長さに垂直な断面の面積)を有する。
【0074】
細長い可食性動物用噛み物は、動物用噛み物の長さ(すなわち、動物用噛み物の最長寸法)に沿って、動物用噛み物の少なくとも一部、場合によっては全体に延びる少なくとも1つのチャネルを有しうる。
【0075】
可食性動物用噛み物は、内部セル構造を有しうる。可食性動物用噛み物は、固体発泡体の形態をとりうる。内部セル構造は、開孔又は閉孔でありうる細孔の形態をとることができ、これは、例えば、形成中及び固化前、例えば、押出成形によって形成されている間の可食性動物用噛み物内のガスの膨張及び/又はガスの通過によって、形成することができる。ガスは、蒸気、空気、窒素、及び超臨界流体から選択することができ、超臨界流体は、窒素及び二酸化炭素から選択することができる。可食性動物用噛み物は、熱膨張した可食性動物用噛み物又は曝気された動物用噛み物でありうる。
【0076】
可食性動物用噛み物(又はそれを作る材料)は、少なくとも200MPa、任意選択的に少なくとも300MPa、任意選択的に少なくとも400MPaの引張靭性を有しうる。可食性動物用噛み物(又はそれを作る材料)は、200MPa~800MPa、任意選択的に200MPa~700MPa、任意選択的に200MPa~600MPa、任意選択的に250MPa~600MPaの引張靭性を有しうる。引張靭性は、破壊点に至るまでの歪み(%)に対する応力(MPa)をプロットし、曲線の下の領域(0%の歪みから破壊点まで)を決定することによって決定することができ、これにより、引張靭性がMPaで与えられる。
【0077】
靭性を決定するための一般的な方法は次のとおりである:
(i)ISO527-2スタンプを使用することによって可食性動物用噛み物の材料を引張試験片へと切断する(Zwick Roell;例えば、
図9C参照);
(ii)上部グリップと下部グリップとを有する引張リグを提供し、引張試験片を引張リグの下部グリップに置き(例えば、
図9Dに示される;その結果、試験片の肩全体が露出する)、製品を締めて保持する(例えば、試験中に製品が滑らないようにするには十分であるが、製品が破損するほどきつくは締めない);
(iii)引張リグの上部グリップを試験片と位置合わせするように配置する(ここでも、試験片の肩全体が露出するようにする)。下部グリップと同様に、製品を締めて保持する;
(iv)試験片の張力又はたるみを最小限に抑える;
(v)上部グリップ及び下部グリップをテクスチャ分析器(TA)によって1mm/秒で離れるように動かし、試験片(引張試験片)の破壊点を通過するセンサによって抵抗力が記録される。
【0078】
以下の機器及び装置を使用することができる(
図9を参照):
(i)Stable Micro Systems TA-HD.plus;
(ii)引張リグ(A/HDT) - 最大荷重500kg;
(iii)剪定ばさみ(市販の可食性動物用噛み物を試験するためにのみ必要);
(iv)引張カッター(ISO527-2;長さ75mm、幅10mm、中央5mm) - Zwick Roell社;
(v)100kg又は500kgのロードセル。
【0079】
可食性動物用噛み物の含水量は、噛み物の総重量に対して、約5~20質量%、任意選択的に約8~約16質量%、任意選択的に約10~約15質量%、任意選択的に約11~14質量%でありうる。
【0080】
一実施形態では、本発明の可食性動物用噛み物は、(本明細書に記載されるような)テクスチャプロファイル分析で測定して、0.55以上の凝集性を示す。好ましくは、凝集性は、0.57以上、任意選択的に0.60以上、任意選択的に0.62以上、任意選択的に0.65以上、任意選択的に0.68以上である。凝集性の値が高いほど、咀嚼中に噛み物がその構造を保持する傾向が大きくなりうる;これは、噛み物の洗浄特性の改善に役立ちうる。
【0081】
可食性動物用噛み物の密度は、1.5gcm-3以下、任意選択的に1.2gcm-3以下、任意選択的に1gcm-3以下でありうる。他の実施形態では、可食性動物用噛み物の密度は、0.95gcm-3以下、又は0.90gcm-3以下、又は0.80gcm-3以下である。好ましくは、密度は、0.80gcm-3未満、任意選択的に0.75gcm-3以下である。可食性動物用噛み物の密度は、0.5gcm-3~1.5gcm-3、任意選択的に0.5gcm-3~1.2gcm-3、任意選択的に0.5gcm-3~1gcm-3、任意選択的に0.6gcm-3~0.9gcm-3、任意選択的に0.6gcm-3~0.8gcm-3、任意選択的に0.7gcm-3~0.9gcm-3、任意選択的に0.7gcm-3~0.8gcm-3でありうる。
【0082】
「水分活性」は、食物中の水の分圧と純水の分圧の間の商によって表される、システム内の水のエネルギー状態の測定値でありうる。これは、水が物質内で構造的又は化学的にどの程度緊密に結合しているかを示す。これは、液相(サンプル内)を気相(ヘッドスペース内)と平衡化し、その空間の相対湿度を測定することによって測定される。動物用噛み物の水分活性(Aw)は、約0.40~約0.85、任意選択的に約0.50~約0.85、さらに好ましくは約0.50~約0.80、さらに好ましくは約0.60~約0.76、さらになお好ましくは約0.60~約0.70でありうる。
【0083】
幾つかの例では、可食性動物用噛み物は、熱膨張した可食性動物用噛み物である。幾つかの例では、熱膨張は、曝気構造を可食性動物用噛み物に提供する。
【0084】
幾つかの例では、動物はイヌ科の動物である。幾つかの例では、イヌ科の動物はイヌである。
【0085】
一態様では、可食性動物用噛み物の製造方法も提供され、該方法は、
a.部分的に加水分解されたコラーゲン;及び/又は
アルキルスクシネート加工デンプン
を含む可食性の噛み物組成物を提供するステップ;
b.可食性の噛み物組成物を加熱して、流動性の可食性噛み物組成物を形成するステップ;
c.流動性の可食性噛み物組成物を押出成形して、押出物を形成するステップ;
d.押出物を冷却及び硬化して、可食性動物用噛み物を形成するステップ
を含む。
【0086】
押出成形は、押出機で行われる。流動性の可食性噛み物混合物は、コラーゲンの融点を上回る温度で押出機から出ることができる。流動性の可食性噛み物混合物は、組成物内の水から蒸気が生じるような温度で押出機から出ることができる。流動性の可食性噛み物混合物は、100℃以上の温度、及び/又は好ましくは150℃以下の温度で、押出機から出ることができる。100℃以上の温度で押出機を出るように組成物を押し出すことにより、これは、通常の大気圧(例えば、約100kPa)の下で、蒸気を生じる。次に、蒸気は生成物の膨張を引き起こし、例えば、動物用噛み物、言い換えれば、発泡した噛み物内にセル状構造を形成し、冷却時に組成物が固化すると、これが固体発泡体となる。これは、多くの場合、1.0gcm-3以下の密度を有する動物用噛み物をもたらす。
【0087】
任意選択的に、組成物は、約105℃~約130℃、好ましくは少なくとも110℃~125℃、及び好ましくは115℃~125℃、任意選択的に118℃~123℃、任意選択的に約120℃の温度で、押出機から出る。これらの温度範囲は、強度を含む所望の咀嚼特性を備えた動物用噛み物の膨張をもたらすことがわかっている。これは、噛み物の熱膨張と呼ぶことができる。
任意選択的に、噛み物が(少なくとも熱的手段によって)膨張しない場合、流動性の可食性噛み物混合物は、100℃未満の温度、例えば、40℃~90℃の温度、任意選択的に50℃~70℃の温度で、押出機から出ることができる。好ましくは、流動性の可食性噛み物混合物が押出機から100℃以上の温度で出ない場合であっても、好ましくは流動性の可食性噛み物混合物は、少なくとも90℃、任意選択的に90℃~120℃、任意選択的に少なくとも100℃、任意選択的に100℃~120℃、任意選択的に100℃~110℃の押出機内の温度へと加熱されている。
【0088】
一実施形態では、可食性噛み物混合物は、バレル押出機で成形される。
【0089】
一実施形態では、バレル押出機内のバレルの温度は、押出方向に上昇する;これは、膨張した噛み物、すなわち内部セル構造を有する噛み物を製造する場合に特に好ましい。
【0090】
押出機は、単軸スクリュ押出機又は二軸スクリュ押出機でありうる。
【0091】
スクリュは、80rpm~300rpmの速度、任意選択的に80rpm~200rpmの速度、任意選択的に80rpm~180rpmの速度、任意選択的に80rpm~160rpmの速度で回転しうる。
【0092】
押出機によって印加される比機械エネルギー(SME)は、60kWhkg-1~120kWhkg-1、任意選択的に80kWhkg-1~120kWhkg-1、任意選択的に90kWhkg-1~115kWhkg-1、任意選択的に95kWhkg-1~115kWhkg-1でありうる。
【0093】
一実施形態では、押出は、超臨界流体押出であり、その結果、冷却時に可食性の噛み物が内部セル構造を有するように、流動性の可食性噛み物混合物の膨張がもたらされる。超臨界流体は、窒素及び二酸化炭素から選択されうる。
【0094】
一態様では、本明細書に記載される方法によって製造可能な可食性動物用噛み物もまた提供される。
【0095】
好ましくは、可食性噛み物混合物の成分は、クッカー押出機、好ましくは二軸スクリュのクッカー押出機に導入され、該クッカー押出機は、可食性噛み物混合物の押出作業中に、それを加熱に供して流動性の可食性噛み物混合物を生成し、それを剪断して成分を完全に均質化及び混合し、該流動性の可食性噛み物混合物は、任意選択的に混合物の膨張を伴って、押出機から出て、その結果、混合物内に内部セル構造が形成され、可食性噛み物混合物が冷却及び硬化されて、可食性動物用噛み物を形成する。
【0096】
一実施形態では、
(i)天然コラーゲン抽出物;
(ii)部分的に加水分解されたコラーゲン
のブレンドを含む可食性動物用噛み物もまた提供される。
【0097】
天然コラーゲン抽出物及び部分的に加水分解されたコラーゲンは、本明細書に記載されるものでありうる。
【0098】
天然コラーゲン抽出物は、40質量%以下、任意選択的に30質量%以下、任意選択的に8質量%~20質量%、任意選択的に8質量%以下の脂肪含有量、及び/又は少なくとも800g/kgの抽出物のタンパク質含有量を有しうる。任意選択的に、(i)及び(ii)は、20:80~80:20の重量:重量比で存在する。任意選択的に、動物用噛み物は、加工デンプンを実質的に欠いている。任意選択的に、成分(i)及び(ii)は、組成物の少なくとも30質量%、任意選択的に組成物の少なくとも50質量%、任意選択的に組成物の少なくとも80質量%を構成し、任意選択的に可食性動物用噛み物の残りの質量%の少なくとも一部は、未加工デンプン、可塑剤、及びアルキルスクシネート加工デンプンから選択される成分を含む。任意選択的に、未加工デンプンはトウモロコシデンプンを含む。
【0099】
一実施形態では、部分的に加水分解されたコラーゲン及びアルキルスクシネート加工デンプンを含む可食性動物用噛み物もまた提供される。可食性動物用噛み物は、未加工デンプンをさらに含みうる。部分的に加水分解されたコラーゲン、アルキルスクシネート加工デンプン、及び未加工デンプンは、本明細書で定義されている通りでありうる。一実施形態では、部分的に加水分解されたコラーゲン及びアルキルスクシネート加工デンプン、未加工デンプン、並びにタンパク質抽出物、例えば天然コラーゲン抽出物(例えばブタ皮膚タンパク質などの動物の皮膚から抽出されたタンパク質でありうる)を含む、可食性動物用噛み物もまた提供される。一実施形態では、未加工デンプン(トウモロコシデンプンでありうる)、部分的に加水分解されたコラーゲン、コハク酸アルキル(例えば、コハク酸オクテニル)加工デンプン、例えば天然コラーゲン抽出物などのタンパク質抽出物(例えばブタ皮膚タンパク質などの動物の皮膚から抽出されたタンパク質でありうる)、並びに、塩、着香料、ビタミン類、ミネラル類、乳化剤、及び小麦粉から選択されうる他の成分を任意選択的に含む、可食性動物用噛み物が提供される。一実施形態では、45~55重量部の未加工デンプン(トウモロコシデンプンでありうる)、25~35重量部の部分的に加水分解されたコラーゲン、5~15重量部のコハク酸アルキル(例えば、コハク酸オクテニル)加工デンプン、5~15重量部の例えば天然コラーゲン抽出物などのタンパク質抽出物(例えばブタ皮膚タンパク質などの動物の皮膚から抽出されたタンパク質でありうる)、及び重量部で0~10%の他の成分を含む、可食性動物用噛み物が提供され、他の成分は、塩、着香料、ビタミン類、ミネラル類、乳化剤、及び小麦粉から選択されうる。
【0100】
当業者は、本開示の教示又は以下の特許請求の範囲から逸脱することなく、追加の実施形態又は実装形態が可能であることを認識するであろう。この詳細な説明、特に本明細書に開示される例示的な実施形態及び実装形態の特定の詳細は、主に理解を明確にするために与えられており、そこから不必要な制限と理解されるべきではない。変更については、本開示を読む際に当業者に明らかになり、特許請求される発明の精神又は範囲から逸脱することなく行うことができる。
【実施例】
【0101】
以下は、本明細書に記載される組成物、方法、及び他の態様の例を示している。したがって、これらの実施例は、本開示の制限と見なされるべきではなく、可食性動物用噛み物の実施形態をなす方法を教示し、該方法の実施形態を説明するために単に配置されている。
【0102】
実施例1 - コラーゲンの供給源としての動物皮膚タンパク質
ブタ皮膚タンパク質(PSP)をオクテニルコハク酸デンプンナトリウム(NaOSS)と80:20の比で合わせることによって形成される可食性動物用噛み物を、クッカー押出によって製造した。さまざまな対照サンプルを、1)100%のブタ皮膚タンパク質;2)98.5質量%のブタ皮膚タンパク質及び1.5質量%の標準的な乳化剤[ジアセチル酒石酸のモノグリセリドエステル及びジグリセリドエステル(DATEM)];3)80質量%のブタ皮膚タンパク質及び20質量%の小麦粉(WF);4)78.5質量%のブタ皮膚タンパク質、20質量%の小麦粉、及び1.5質量%のDATEMから形成した。対照サンプルには次のようにラベルを付した:
【0103】
これらの対照サンプル組成物を次の条件下で押出成形した。
【0104】
【0105】
すべての事例において、減圧は-0.6バールのゲージに設定され、7つのバレル(B1~B7)押出機のバレル温度制御を次のように設定した:
【0106】
ブタ皮膚タンパク質及びオクテニルコハク酸デンプンナトリウムの噛み物の引張靭性を対照サンプルのものと比較した(
図1A参照)。
図1Aに示されるように、ブタ皮膚タンパク質及びオクテニルコハク酸デンプンナトリウムを含む可食性動物用噛み物の引張靭性は、対照サンプルのものよりも有意に高い。基準として用いられる対照サンプルに応じて、性能の向上は80%~200%の範囲である。引張靭性のこの顕著な改善の理由は、オクテニルコハク酸デンプンナトリウムを含むサンプルで見られる、1分あたりの回転数(RPM)に対するSME(押出機によって伝達される機械的エネルギー)の比の明確かつ大幅な増加によるものであると考えられる(
図1B参照)。
【0107】
実施例2 - 部分的に加水分解されたコラーゲン
可食性動物用噛み物は、部分的に加水分解されたコラーゲン、トウモロコシデンプン、高粘度ジャガイモデンプン(HVデンプン)、及びオクテニルコハク酸デンプンナトリウムをさまざまな比率で組み合わせ(少なくとも1つの成分が省略された組合せを含む)、混合物をクッカー押出機で処理することによって、形成した。用いた各成分の比率が表2に提供されている。80質量%を超える部分的に加水分解されたコラーゲンを含む配合物を押し出すことは可能であるが、実際には、これによって押出機内に過度の粘度が生成されるため、調査していない。
【0108】
【0109】
ブレンドごとに2つの可食性動物用噛み物を形成し、一方は熱膨張下で押し出し(減圧は適用せず)、もう一方はテクスチャ試験の目的で熱膨張なしで押し出した。押出条件が表3及び表4に示されている。
【0110】
【0111】
【0112】
【0113】
【0114】
上記形成した各可食性動物用噛み物の引張強度、延性、靱性、剪断力、硬さ、膨張断面積、拡張熱間強度、及び水分活性を決定した。結果が表5に提供されている。試験手順については後で説明する。
【0115】
【0116】
【0117】
膨張特性
熱膨張下での部分的に加水分解されたコラーゲン配合物の挙動を調査した。これを達成するために、中空シリンダノズルを用いて押出機を再構成した。押出機構成の他のすべての態様は同等であった。材料を中空の円筒形状へと熱膨張させると、形状がたるみやすく、有用な「最悪の事例」のシナリオを提示することから、膨張特性を比較するための有用なゲージを提供することがわかっている。これは、形状の中央にあるボイドに起因する。中空シリンダノズルの外壁は完全に円形である。
【0118】
「拡張熱間強度」の定義
生成物はベンチに置かれ、押出し及び熱膨張に続いて冷却される。ベンチ上では、材料が熱くなったときに十分な強度を有していない場合、生成物はたるみ、変形する。実行可能な生成物を望ましい形状にするために、この影響を最小限に抑えることが重要である。冷却後、単純な幾何学形状を使用して膨張の2つの属性を測定することができる。これらは拡張熱間強度(%)と呼ばれ、本質的に、押し出された円筒形状の生成物の切断面の高さ(H)と幅(W)の比である。たるみのない生成物の場合、これら2つのパラメータは同じであり、拡張熱間強度は100%になるであろう。完全に崩壊する生成物の場合、(W)は高さ(H)よりもはるかに大きくなり、0%に向かう傾向のある拡張熱間強度が生じる。これは、式1で数学的に定義される。
【0119】
【0120】
「膨張断面積」の定義
熱膨張のキーとなる利点は、生成物の体積が所与の重量に対してはるかに大きくなりうることである(低密度)。より大きい噛み物は食することがより難しく、長持ちし、動物への刺激を増加させる。この理由から、材料を膨張させてその形状を維持することができるサイズは、重要なパラメータである。これは、たるんだ後の楕円形状に近似することができる噛み物の断面積を測定することによって比較されている。これは、式2で数学的に定義される。
【0121】
膨張断面積(mm
2)=πHW(楕円の面積) (2)
図2は、トウモロコシデンプン、HVジャガイモデンプン、及び部分的に加水分解されたコラーゲンの比率を、含有物なし(
図2A)及び10質量%の加水分解されたオクテニルコハク酸デンプンナトリウム(
図2B)で変化させた場合に、拡張熱間強度(%)がどのように変化するかを示している。(三角形の等高線図は
図2A及び2Bのものであり、他の図の等高線図は、「Umetrics」から入手可能な「MODDE」ソフトウェアを使用して作成した)。両方の事例において、最も重要な傾向は、部分的に加水分解されたコラーゲンの含有量の増加に伴う熱間強度の増加である。2つの微妙な傾向が見られる。1つ目は、両方のプロットにおいて、とりわけ部分的に加水分解されたコラーゲンの含有量が多いと、トウモロコシデンプンは、HVジャガイモデンプンよりも熱間強度の推進に貢献する。第二に、加水分解されたオクテニルコハク酸デンプンナトリウムが処方に含まれていない場合、わずかに高い熱間強度が可能である(ただし、この効果はわずかである)。
【0122】
図3は、トウモロコシデンプン、HVジャガイモデンプン、及び部分的に加水分解されたコラーゲンの比率が、含まれていない場合(
図3A)及び加水分解されたオクテニルコハク酸デンプンナトリウムが10質量%含まれている場合(
図3B)に、膨張断面積(mm
2)がどのように変化するかを示している。最も重要な傾向は、部分的に加水分解されたコラーゲンの包含が最大点まで増加するにつれて膨張断面積(mm
2)が増加し、その後、さらに部分的に加水分解されたコラーゲンの包含が膨張断面積の減少を引き起こすことである。この調査における最大膨張断面積は、10質量%の加水分解されたオクテニルコハク酸デンプンナトリウム、30質量%~50質量%のHVジャガイモデンプン、及び35質量%~60質量%の部分的に加水分解されたコラーゲンを含み、トウモロコシデンプンを含まない配合で達成される。
【0123】
膨張した生成物の外観
熱膨張下で押出成形された生成物の外観を比較した。概して、非常に低いレベルの部分的に加水分解されたコラーゲン(N1、N4、及びN7)は生成物の完全な崩壊をもたらし、一方、非常に高いレベルの部分的に加水分解されたコラーゲン(N2、N5、N9、及びN10)は、小さい気泡及び「パン」のような概観を有する、鈍い茶色の生成物をもたらした。膨張断面積パラメータの値が高い生成物では、より大きい気泡構造が見られ、これは、部分的に加水分解されたコラーゲン包含物の中間範囲にあるという傾向がある(N3、N6、N8、N11、N12、N13、N14、N15、N16、及びN17)。
【0124】
引張特性
押出生成物の引張特性の最も重要な傾向は、部分的に加水分解されたコラーゲンの含有量が増加すると、引張強度(
図4)、延性、及び靭性がすべて増加することである。トウモロコシデンプンは、HVジャガイモデンプンより大きい引張強度をもたらす。10質量%の加水分解されたオクテニルコハク酸デンプンナトリウムを含めると、やや硬いテクスチャが得られる。このデータを生成するために用いられるテクスチャ法の説明を以下に見出すことができる。
【0125】
硬さ及び剪断抵抗
剪断抵抗(
図5)は、部分的に加水分解されたコラーゲンの含有量が増加すると大幅に増加する。「コニカルプローブ」法で測定した硬さ(
図6)は、部分的に加水分解されたコラーゲンの含有量が増加すると大幅に低下する。これは、材料が咀嚼によって分解しにくく(剪断抵抗性)、歯の骨折を誘発する可能性が低い(より柔らかい食感)という、部分的に加水分解されたコラーゲンをイヌ用噛み物配合物に使用することの利点を示している。安全性を向上させつつ、機能が強化される。この傾向は、10質量%の加水分解されたオクテニルコハク酸デンプンナトリウムを含まない場合とほぼ同じである。このデータを生成するために用いられるテクスチャ法の説明を以下に見出すことができる。
【0126】
実施例3
部分的に加水分解されたコラーゲン及びオクテニルコハク酸デンプンナトリウムを含む他の幾つかの可食性動物用噛み物は、濃縮コラーゲン抽出物、未加工デンプン(トウモロコシデンプン及び/又はHVジャガイモデンプン)、可塑剤(水及び/又はグリセロール)、並びにさまざまな着香料及び他の添加剤を含みうるさまざまな追加の成分を用いて、本発明者らによって配合された。配合が表6に与えられている。これらの配合でさまざまな試験を行った結果が表7に与えられている。
【0127】
【0128】
【0129】
獣皮噛み物マークII試験は、次のスループット[kg/時間]設定を使用して策定した:
【0130】
「部分的に加水分解されたコラーゲン」は、約50質量%の水不溶性成分及び50質量%の水溶性成分を含んでおり、本明細書に記載されるように、機械的及び熱処理によってウシ原料から誘導される。これは、粉末の形態で供給される。
【0131】
OSAは、微粒子の形態で供給されるオクテニルコハク酸デンプンナトリウムを示す。
【0132】
HVデンプンはジャガイモデンプンである。
【0133】
「天然ブタコラーゲン抽出物」は、天然食品グレードのブタの骨から抽出された濃縮コラーゲンである。これは、少なくとも920g/kgのタンパク質(ISO5983:1998に準拠)及び最大で40g/kgの脂肪を含む。これは、微粒子の形態で供給される。
【0134】
「ブタ皮膚タンパク質」は、10~15%の脂肪を含むブタ皮膚タンパク質であり、微粒子の形態で供給される。これは、例えば、Essentia Protein Solutionsから入手可能なDrinde1015/SFという商品名の下、商業的に入手することができる。
【0135】
【0136】
IRSは、瞬時の回復可能な弾力性を示し、RRSは、遅延した、回復可能な弾力性を示し、したがって、凝集性は、製品が最初の変形下での挙動と比較して、2回目の変形にどれだけ耐えられるかを表し、回復力は、サンプルが元の形状を取り戻そうとする際にどれだけの作業を行うかを示している。IRS、RRS、凝集性、及び回復力は、国際公開第2014155113号又は米国特許出願公開第2016/0100553号明細書に記載される方法に従って測定することができる。
【0137】
実施例4
3つのコラーゲン供給の選択肢、すなわち、ブタ皮膚タンパク質、部分的に加水分解されたコラーゲン、及び濃縮コラーゲン抽出物を比較するための調査を行った。既存の技術と比較するために、市販の可食性動物用噛み物の配合(図ではCAP2と表示)を使用して、対照サンプルを製造した。ブタ皮膚タンパク質の処理を助けるために加水分解されたオクテニルコハク酸デンプンナトリウム(OSA)が必要とされることから、粉末配合物はすべて、80質量%のそれぞれのコラーゲン供給源と20質量%の加水分解されたオクテニルコハク酸デンプンナトリウムとを含むように正規化した。各配合物を、表8に示されるクッカー押出プロセス条件下で処理した。これらの条件により、各コラーゲン供給源によって提供されるテクスチャ特性を比較するための試験片として機能する押出材料を得た。
【0138】
【0139】
加水分解されたオクテニルコハク酸デンプンナトリウムは、多くの場合、多くの天然デンプンよりも高価である。部分的に加水分解されたコラーゲンの相対的な多様性がもたらす費用便益を強調するために、80質量%の部分的に加水分解されたコラーゲン及び20質量%のより安価な加工していない加水分解されたトウモロコシデンプンからなる別の配合物を押出成形した。これらの配合物について、引張靭性を決定した。テクスチャの結果が表9に示されている。
【0140】
【0141】
【0142】
表9に示される結果は、次のことを示している:
コラーゲンをベースとした配合物はすべて、靭性に関して、対照(市販の可食性動物用噛み物)配合物を大幅に上回っている。これは、市販の可食性動物用噛み物の製造に用いられた材料と比較した、コラーゲンを使用することの利点を示している。80質量%のそれぞれのコラーゲン供給源と20質量%の加水分解されたオクテニルコハク酸デンプンナトリウムとからなる、正規化された粉末配合物のうち、部分的に加水分解されたコラーゲンを含む配合物が最も硬い食感をもたらし、濃縮コラーゲン抽出物及びブタ皮膚タンパク質を含む配合物を含む配合物がこれに続く。80質量%の部分的に加水分解されたコラーゲン及び20質量%の加工していない加水分解されたトウモロコシデンプン(例えば、Glucidex2)を含む配合物が、測定したすべてのサンプル中で最も硬い。この情報を、部分的に加水分解されたコラーゲンがもたらす熱膨張との適合性と併せて考慮すると、この配合物の商業的実行可能性は明らかである。
【0143】
表9は、この調査で最も剪断抵抗性のある(咀嚼時間の推進)及び最も柔らかい(安全性の推進)サンプルもまた、部分的に加水分解されたコラーゲンの使用によるものであったことを示している。
【0144】
実施例5 - 持続時間及び嗜好性の試験
イヌのパネルを使用して、可食性動物用噛み物が持続する時間の長さを決定するための試験を行った。持続時間試験の目的は、イヌがサンプルを消費するのに必要とする時間量を測定することである。毎日及び毎週の給餌計画用に設計されたサンプルを使用して、これらの試験を実施した。
【0145】
「毎日」の給餌計画では、サンプルは、市販の可食性動物用噛み物の形状を模倣した形状で押出成形された(図では「CAP2」と示されている;サンプルは約x字型のダイを通じて押し出された)。次に、これらのサンプルを毎日の給餌に適した重量(給餌パネルのイヌのサイズに応じて、約16~40g)に切断した。この手法により、市販の可食性動物用噛み物製品(例えば、CAP2)に関する既存のデータと結果を比較することができた。
【0146】
「毎週」の給餌計画では、サンプルは、市販の可食性動物用噛み物の形状を模倣した形状で押出成形された(図では「CAP3」と示されている;サンプルは約x字型のダイを通じて押し出された)。材料の熱間強度が低いということは、この形状が崩壊し、最終製品がかなり平坦になることを意味する。次に、これらのサンプルを毎週の給餌に適した重量(給餌パネルのイヌのサイズに応じて、約70~160g)に切断した。この手法により、現在市販されている、より大判の製品に関する既存のデータと結果を比較することができた。
【0147】
給餌されたサンプルと比較製品との製品重量の不一致の理由から、グラムあたりの持続時間を得るために(グラムあたりの秒数で測定)、測定時間の中央値をサンプル/製品の重量で割ることによって正規化することが好ましい。この測定値は、毎日及び毎週のレジメンの給餌試験間でほぼ一貫していることがわかり、既存の製品との比較が可能である。
【0148】
ブタ皮膚タンパク質をベースとしたサンプルの毎日の計画におけるグラムあたりの持続時間は、既存の製品の持続時間よりもかなり長く、試験した市販の製品の持続時間の約2~3倍である(
図7Aを参照;さまざまな市販の製品、すなわち動物用噛み物には、
図7Aで「CAP1」、「CAP2」、「CAP3」のラベルが付されている)。
図7Bは、さまざまなサイズの他の市販の可食性動物用噛み物について記録したものに対する、本開示による毎週形式のブタ皮膚タンパク質をベースとしたサンプル(図では「獣皮噛み物」と称される)について記録した持続時間の中央値(グラムあたりではない)を示している。各試験に用いたイヌのサイズが括弧内に含まれている。右側の実線のバーは実際に記録したデータを表し、点線のバーは、対照の市販製品の重量に切断されたサンプルの予想持続時間(実際の持続時間データから補間)を表している。ブタ皮膚タンパク質から製造した毎週の計画の噛み物が、既存の製品と比較して、持続時間に段階的な変化をもたらす可能性を有していることは明らかである。
【0149】
イヌがブタ皮膚タンパク質をベースとした噛み物を標準的な製品よりも食する嗜好を有するかどうかを評価する目的で、嗜好性試験も実施した。市販の噛み物(図ではCAP2と表記)は、イヌにアピールするように設計されたパラタントを含む、デンプンをベースとした噛み物であるため、標準的な製品の例として使用した。試験したブタ皮膚タンパク質をベースとしたサンプルは、追加のパラタントを含んでいなかった。結果は、イヌがブタ皮膚タンパク質をベースとした噛み物に対する明確な嗜好性を有することを示しており、これらの噛み物は、約90%の事例で、市販の製品よりも選択されていた。
【0150】
実施例6 - 天然コラーゲンとゼラチン(加水分解されたコラーゲン)の混合物に対する、部分的に加水分解されたコラーゲン
可食性動物用噛み物を、濃縮した天然コラーゲン抽出物とゼラチンとの混合物から形成し、それらの引張靭性を決定した。測定された引張靭性を、部分的に加水分解されたコラーゲンから形成された可食性動物用噛み物のものと比較した。引張靭性は、部分的に加水分解されたコラーゲンから形成された可食性動物用噛み物の方が、ゼラチンを濃縮天然コラーゲン抽出物と単純にブレンドして形成されたものよりも有意に高かった(
図8を参照)。加えて、濃縮天然コラーゲン抽出物とゼラチンとの混合物を利用する代替ブレンドは、熱膨張時に崩壊した。
【0151】
テクスチャ試験手順
部分的に加水分解されたコラーゲンは、水溶性成分及び非水溶性成分の30:70~70:30(質量:質量)混合物を含みうる。幾つかの例では、部分的に加水分解されたコラーゲンは、水溶性成分と非水溶性成分との35:65~65:35(質量:質量)混合物、幾つかの例では40:60~60:40(質量:質量)混合物、幾つかの例では45:55~55:45(質量:質量)混合物、幾つかの例では約50:50(質量:質量)混合物を含みうる。
【0152】
このテクスチャ分析方法論は、製品を引き裂き、延性、引張強度、及び靭性に関する情報を提供する。この方法を、引張試験片へと成形することができる平坦なシート(リボン)状の押出物に適用する。
【0153】
以下の機器及び装置を使用する(
図9を参照):
(vi)Stable Micro Systems TA-HD.plus;
(vii)引張リグ(A/HDT) - 最大荷重500kg;
(viii)剪定ばさみ(市販の可食性動物用噛み物を試験するためにのみ必要);
(ix)引張カッター(ISO527-2;長さ75mm、幅10mm、中央5mm) - Zwick Roell社;
(x)100kg又は500kgのロードセル。
【0154】
サンプル調製及び試験:
(vi)ISO527-2スタンプ(Zwick Roell;
図9C参照)を使用することによって、押出物を引張試験片へと切断する。
【0155】
(vii)引張試験片を引張リグの下部グリップに置き(
図9D;試験片の肩全体が露出するようにする)、試験中に製品が滑らないようにするのに十分に締めるが、製品が破損するほどきつくは締めないようにする。
【0156】
(viii)引張リグの上部グリップを試験片と位置合わせするように配置する(ここでも、試験片の肩全体が露出するようにする)。上述のように締める。
【0157】
(ix)試験片の張力又はたるみを最小限に抑える。
【0158】
(x)グリップをテクスチャ分析器(TA)によって1mm/秒で離れるように動かし、試験片の破壊点を通過するセンサによって抵抗力を記録する。
【0159】
データ分析:
図9Fは、歪み(%)軸に対する応力(MPa)軸上にプロットされたテクスチャ分析試験の力応答曲線の一般的なプロットを示している。中央の破断点の寸法(幅及び深さ)は、プロットで考慮される。このタイプのプロットから、次のパラメータを決定することができる:
引張強度(MPa)は、試験片からのピーク抵抗力である;
延性(%)は、破壊するまでの伸び、すなわち、破損することなく変形する能力である;
靱性(MPa)は、曲線の下の面積であり、引張強度と延性の両方を考慮した複合的な尺度を提供する。
【0160】
可食性動物用噛み物の靱性は、給餌試験におけるグラムあたりの持続時間と強く相関していると考えられる。
【0161】
コニカルプローブ法による硬さ試験
このテクスチャ分析法は、30°の円錐形状を使用し、「応力緩和」手順を適用する。この手順では、プローブが材料/製品を3mm押し込み、30秒間の保持時間中にプローブに作用する力/応力を測定する。これにより、材料の硬さを特徴付ける(が、この調査で考慮されていない他の属性を特徴付けるために使用することもできる)。
【0162】
以下の機器及び装置を使用する:
(i)Stable Micro Systems TA-HD.plus
(ii)下部引張リグ
(iii)30°のステンレス鋼円錐(P/30CSS) - 最大荷重50kg
(iv)プローブアダプタ(AD/100) - 最大荷重50kg
(v)100kgのロードセル。
【0163】
サンプルの調製、試験、及びデータ分析:
(i)リボン状の押出物を40mmの長さに切断した後、押出物を上向きに10mm突き出してクランプした(この長さは、テクスチャデータがクランプの影響を受けない程度に十分に長いが、曲げが重要ではない程度に短い)。
【0164】
(ii)プローブは、毎秒1mmの速度で3mmの距離まで製品に入れ、30秒間その位置を保持した後、毎秒1mmで引き抜く。材料からの力の応答を測定し、以下に示す形式のプロットを作成する。材料の硬さ(kg)は、示されるように、ピーク力によって決定することができる。
【0165】
6mmのプローブが、ブタ(又はウシ)皮膚タンパク質から作られたサンプルの分析において、硬さを概算するための適切な尺度であることがわかった。6mmのプローブ測定値は、剪断抵抗と硬さの複合測定値であることから、部分的に加水分解されたコラーゲンサンプルにおける材料の硬さの近似値としては不十分であることがわかった。部分的に加水分解されたコラーゲンサンプルの高い剪断抵抗により、結果が歪められたため、6mmプローブ法を破棄し、専らこれらのサンプル用にコニカルプローブ法を使用した。
【0166】
剪断抵抗 - ワーナー・ブラッツラーリグ
このテクスチャ分析法は、「^」形のブレード(ワーナー・ブラッツラーブレード)及びスリットダイベースプレートを使用して、剪断抵抗を決定する。
【0167】
次の機器及び装置を、長さが無制限の幅10mm×高さ5mmのストリップ又はリボン状のサンプルの分析に使用する:
(i)Stable Micro Systems TA-HD.plus;
(ii)大荷重プラットフォーム(HDP/90) - 最大荷重300kg;
(iii)ワーナー・ブラッツラーブレード - 最大荷重25kg;
(iv)プローブアダプタ(AD/100) - 最大荷重50kg(プローブアダプタの使用を無効にし、試験の定格を250kgにする、特注のプローブを作製可能);
(v)3mmのスリットを有するベースプレート;
(vi)100kgのロードセル。
【0168】
サンプルの調製、試験、及びデータ分析:
リボン状のサンプルを装置に配置し、ワーナー・ブラッツラーブレードを使用してサンプルを切断する。サンプルの剪断に必要とされるピーク力[kg]は、剪断抵抗の尺度をもたらす。
【0169】
給餌試験の説明
持続時間
イヌに噛み物を与え、ストップウォッチの計時を開始する。計時は、イヌが噛み物を食べ終わるまで継続し、5秒以上の休止を記録する。次に、休止を合計し、ストップウォッチの時間から差し引き、「食餌時間」を得る。パネル(約10匹)の各イヌに3回給餌し、間隔は製品の給餌ガイドによって決定する(毎日又は毎週)。
【0170】
嗜好性
パネル(約30匹)の各イヌに、比較する各製品のサンプルを給餌する。次に、製品を小片へと切断し、メッシュをトッピングしたボックス内に置き、製品の匂いはするが見えないようにする。その後、イヌは、好みのボックスを選ぶ前に、各ボックスの匂いを嗅ぐことができる;その後、イヌは選択したサンプルを食べることができる。これを2日間で8回繰り返し、公正なテストを確実にするためにボックスの順序を回転させる。
【0171】
実施例7 - さらなる配合
可食性動物用噛み物のさらなる配合として、次の表10に示されるように次の成分を組み合わせた。
【0172】
【0173】
この配合は、可食性動物用噛み物として特に効果的であることがわかった。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
可食性動物用噛み物であって、
部分的に加水分解されたコラーゲン;及び/又は
アルキルスクシネート(alkyl succinate)加工デンプン
を含み、
前記可食性動物用噛み物が200MPaを超える引張靭性を有する、
可食性動物用噛み物。
実施形態2
前記コハク酸アルキルがC4~C12コハク酸アルキルである、実施形態1に記載の可食性動物用噛み物。
実施形態3
前記スクシネート(succinate)が、コハク酸金属塩である、実施形態1又は2に記載の可食性動物用噛み物。
実施形態4
前記アルキルスクシネート加工デンプンが、オクテニルコハク酸デンプンナトリウム、オクテニルコハク酸デンプンカルシウム、オクテニルコハク酸デンプンカリウム、オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム、及びそれらの任意の組合せから選択される、実施形態1から3のいずれか1つに記載の可食性動物用噛み物。
実施形態5
前記可食性動物用噛み物が、部分的に加水分解されたコラーゲンを含み、前記部分的に加水分解されたコラーゲンが、ISO9665に準拠して測定して、少なくとも300のブルームゲル強度を有する、実施形態1から4のいずれか1つに記載の可食性動物用噛み物。
実施形態6
前記部分的に加水分解されたコラーゲンが、ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)を使用して測定して、少なくとも60kDa、任意選択的に少なくとも70kDaの分子量を有する、実施形態1から5のいずれか1つに記載の可食性動物用噛み物。
実施形態7
前記部分的に加水分解されたコラーゲンが、前記可食性動物用噛み物に組み込まれる前に、50℃以下の温度で獣皮又は皮膚から繊維集合体の形態をした湿ったコラーゲン生成物を形成するステップ、続いて、150℃以上の表面温度を有する接触乾燥機を使用して前記湿ったコラーゲン生成物を乾燥させて、粉末の形態をした前記部分的に加水分解されたコラーゲンを得るステップを含むプロセスによって形成可能である、実施形態1から6のいずれか1つに記載の可食性動物用噛み物。
実施形態8
前記部分的に加水分解されたコラーゲンが、水溶性成分及び非水溶性成分の30:70~70:30混合物を含む、実施形態1から7のいずれか1つに記載の可食性動物用噛み物。
実施形態9
高純度の天然コラーゲンが8質量%未満の脂肪を含むという点で、高純度の天然コラーゲンをさらに含む、実施形態1から8のいずれか1つに記載の可食性動物用噛み物。
実施形態10
前記可食性動物用噛み物が、8質量%~60質量%の部分的に加水分解されたコラーゲンを含む、実施形態1から9のいずれか1つに記載の可食性動物用噛み物。
実施形態11
前記可食性動物用噛み物が、15質量%~45質量%の部分的に加水分解されたコラーゲンを含む、実施形態1から10のいずれか1つに記載の可食性動物用噛み物。
実施形態12
前記可食性動物用噛み物が、20質量%~40質量%の部分的に加水分解されたコラーゲンを含む、実施形態1から11のいずれか1つに記載の可食性動物用噛み物。
実施形態13
前記可食性動物用噛み物が、1~25質量%のアルキルスクシネート加工デンプンを含む、実施形態1から12のいずれか1つに記載の可食性動物用噛み物。
実施形態14
前記可食性動物用噛み物が、1質量%~20質量%のアルキルスクシネート加工デンプンを含む、実施形態1から13のいずれか1つに記載の可食性動物用噛み物。
実施形態15
前記可食性動物用噛み物が未加工デンプンをさらに含む、実施形態1から14のいずれか1つに記載の可食性動物用噛み物。
実施形態16
前記可食性動物用噛み物が50質量%以下の未加工デンプンを含む、実施形態15に記載の可食性動物用噛み物。
実施形態17
前記可食性動物用噛み物が10質量%以上の未加工デンプンを含む、実施形態15又は16に記載の可食性動物用噛み物。
実施形態18
前記可食性動物用噛み物が15質量%以上の未加工デンプンを含む、実施形態15から17のいずれか1つに記載の可食性動物用噛み物。
実施形態19
前記未加工デンプンがトウモロコシデンプンを含む、実施形態15から18のいずれか1つに記載の可食性動物用噛み物。
実施形態20
前記可食性動物用噛み物が可塑剤を含む、実施形態1から19のいずれか1つに記載の可食性動物用噛み物。
実施形態21
前記可塑剤がグリセロール及び水から選択される、実施形態20に記載の可食性動物用噛み物。
実施形態22
前記可食性動物用噛み物が15質量%~45質量%の可塑剤を含む、実施形態20又は21に記載の可食性動物用噛み物。
実施形態23
前記可食性動物用噛み物が5質量%未満の脂肪を含む、実施形態1から22のいずれか1つに記載の可食性動物用噛み物。
実施形態24
前記可食性動物用噛み物が細長い可食性動物用噛み物である、実施形態1から23のいずれか1つに記載の可食性動物用噛み物。
実施形態25
前記噛み物が軸に沿って細長く、少なくとも1つのチャネルが、前記軸に沿って前記噛み物を通っている、実施形態24に記載の可食性動物用噛み物。
実施形態26
前記可食性動物用噛み物が押出成形によって形成される、実施形態1から25のいずれか1つに記載の可食性動物用噛み物。
実施形態27
前記可食性動物用噛み物が内部セル構造を有する、実施形態1から26のいずれか1つに記載の可食性動物用噛み物。
実施形態28
前記可食性動物用噛み物が、熱膨張した可食性動物用噛み物である、実施形態27に記載の可食性動物用噛み物。
実施形態29
前記可食性動物用噛み物が曝気される、実施形態1から28のいずれか1つに記載の可食性動物用噛み物。
実施形態30
前記アルキルスクシネート加工デンプンが、オクテニルコハク酸デンプンナトリウムである、実施形態1から29のいずれか1つに記載の可食性動物用噛み物。
実施形態31
前記可食性動物用噛み物の引張靭性が少なくとも300MPaである、実施形態1から30のいずれか1つに記載の可食性動物用噛み物。
実施形態32
前記可食性動物用噛み物が、実施形態1から31のいずれかに記載される以外の成分(「添加剤」)を含み、前記添加剤が、前記可食性動物用噛み物の10質量%以下を構成する、実施形態1から31のいずれか1つに記載の可食性動物用噛み物。
実施形態33
可食性動物用噛み物を製造する方法であって、前記方法が、
a.部分的に加水分解されたコラーゲン;及び/又は
アルキルスクシネート加工デンプン
を含む可食性の噛み物組成物を提供するステップ;
b.前記可食性の噛み物組成物を加熱して、流動性の可食性噛み物組成物を形成するステップ;
c.前記流動性の可食性噛み物組成物を押出成形して、押出物を形成するステップ;
d.前記押出物を冷却及び硬化して、前記可食性動物用噛み物を形成するステップ
を含む、方法。
実施形態34
前記流動性の可食性噛み物組成物が、前記部分的に加水分解されたコラーゲンの融点を上回る温度で押出機から出る、実施形態33に記載の方法。
実施形態35
蒸気が流動性の可食性動物用噛み物組成物を膨張させ、得られた前記可食性動物用噛み物に内部セル構造を形成させるように、温度が100℃以上である、実施形態33に記載の方法。
実施形態36
前記温度が150℃以下である、実施形態33又は34に記載の方法。
実施形態37
前記可食性の噛み物組成物が、バレル押出機で成形される、実施形態33から36のいずれか1つに記載の方法。
実施形態38
前記バレル押出機内のバレルの温度が、押出方向に上昇する、実施形態37に記載の方法。
実施形態39
前記押出機が、単軸スクリュ押出機又は二軸スクリュ押出機である、実施形態33から38のいずれか1つに記載の方法。
実施形態40
前記スクリュが80rpm~300rpmで回転する、実施形態38に記載の方法。
実施形態41
前記押出機によって印加される比機械エネルギー(SME)が、60kWhkg
-1
~120kWhkg
-1
である、実施形態33から40のいずれか1つに記載の方法。
実施形態42
前記押出が、超臨界流体押出である、実施形態33から41のいずれか1つに記載の方法。
実施形態43
前記超臨界流体が窒素又は二酸化炭素である、実施形態42に記載の方法。
実施形態44
前記可食性動物用噛み物が、実施形態33から43のいずれか1つに記載の方法によって製造される、実施形態1から32のいずれか1つに記載の可食性動物用噛み物。
実施形態45
可食性動物用噛み物であって、
(i)任意選択的に8質量%以下の脂肪含有量及び/又は前記抽出物1kgあたり少なくとも800gのタンパク質含有量を有する、天然コラーゲン抽出物;及び
(ii)部分的に加水分解されたコラーゲン
のブレンドを含む、可食性動物用噛み物。
実施形態46
(i)及び(ii)が、20:80~80:20の重量:重量比で存在する、実施形態45に記載の可食性動物用噛み物。
実施形態47
前記動物用噛み物が、加工デンプンを実質的に欠いている、実施形態45又は46に記載の可食性動物用噛み物。
実施形態48
成分(i)及び(ii)が、前記組成物の少なくとも30質量%、任意選択的に前記組成物の少なくとも50質量%、任意選択的に前記組成物の少なくとも80質量%を構成し、任意選択的に、前記可食性動物用噛み物の残りの質量%の少なくとも一部が、未加工デンプン、可塑剤、及びアルキルスクシネート加工デンプンから選択される成分を含む、実施形態45から47のいずれか1つに記載の可食性動物用噛み物。
実施形態49
前記未加工デンプンがトウモロコシデンプンを含む、実施形態48に記載の可食性動物用噛み物。
実施形態50
前記可食性動物用噛み物が、ジアセチル酒石酸のモノグリセリドエステル及びジグリセリドエステル(DATEM)をさらに含む、実施形態1から32又は実施形態45から49のいずれか1つに記載の可食性動物用噛み物。
実施形態51
保湿剤をさらに含む、実施形態1から32又は実施形態45から49のいずれか1つに記載の可食性動物用噛み物。