(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-17
(45)【発行日】2024-07-25
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置及びその動作方法
(51)【国際特許分類】
A24F 40/53 20200101AFI20240718BHJP
A24F 40/465 20200101ALI20240718BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20240718BHJP
【FI】
A24F40/53
A24F40/465
A24F40/20
(21)【出願番号】P 2022176341
(22)【出願日】2022-11-02
(62)【分割の表示】P 2020536163の分割
【原出願日】2019-10-31
【審査請求日】2022-11-21
(31)【優先権主張番号】10-2018-0146769
(32)【優先日】2018-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,ヒョンジン
(72)【発明者】
【氏名】イム,ハンイル
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ジンス
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ジェソン
【審査官】杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】特表2001-521124(JP,A)
【文献】特表2012-513750(JP,A)
【文献】特表2017-515488(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/53
A24F 40/465
A24F 40/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースと、
第1コイルを含み、電磁気誘導体を具備するシガレットが前記ケースに挿入されることによって変化する前記第1コイルに流れる電流の電流特性値を感知する第1感知器と、
前記第1感知器の上側に位置し、第2コイルを含み、前記シガレットが前記ケースに挿入されることによって変化する前記第2コイルに流れる電流の電流特性値を感知する第2感知器と、
前記シガレットに含まれたエアロゾル生成物質を加熱する加熱部と、
前記第1感知器を介して感知された電流変化、及び前記第2感知器を介して感知された電流変化に基づき、前記加熱部の動作を制御する制御部と、を含むエアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記シガレットは、前記ケースに上下方向に挿入される請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記シガレットが前記ケースに挿入されるとき、
前記電磁気誘導体は、上下方向に所定長を有する請求項1又は2に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記第1感知器を介して感知した前記電流特性値
に基づいて、シガレットがケースに挿入され、
前記第2感知器を介して感知した前記電流特性値
に基づいて、前記挿入されたシガレットの種類が所定シガレットの種類と一致すると判断される場合、
前記加熱部が動作するように制御する請求項1乃至3のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記電流特性値は、前記コイルのインダクタンス値、及び前記コイルに流れる電流の周波数値のうち少なくとも一つを含む請求項1乃至4のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成装置及びその動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットの短所を克服する代替方法への需要が増大している。例えば
、シガレットを燃焼させ、エアロゾルを生成させる方法ではなく、シガレット内のエアロ
ゾル生成物質が加熱されることにより、エアロゾルが生成される方法への需要が増大して
いる。それにより、加熱式シガレットまたは加熱式エアロゾル生成装置に対する研究が活
発に進められている。
【0003】
エアロゾル生成装置は、操作未熟、ユーザの不注意などにより、シガレットが挿入されて
いない状態で加熱部を加熱し、ユーザの皮膚に火傷を負わせるというような安全上の危険
性が存在する。従って、エアロゾル生成装置に適するシガレットが挿入された場合にのみ
シガレットを加熱することにより、ユーザ安全を図る方案が要求されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一実施形態によれば、電磁気誘導を利用する複数の感知器を介して、シガレットがエア
ロゾル生成装置に挿入されることを感知することができるエアロゾル生成装置及びその動
作方法が提供される。
【0005】
一実施形態によれば、電磁気誘導を利用し、カバーがケースに結合される状態を感知し
、カバーの結合状態によって加熱動作を制御するエアロゾル生成装置及びその動作方法が
提供される。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、前述の課題に制限されるものではなく、言及されて
いない課題は、本明細書、及び添付された図面から、本発明が属する技術分野において当
業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態によれば、エアロゾル生成装置は、電磁気誘導体を含むシガレットが挿入自
在であるケース;シガレットを加熱することができる加熱部;コイルを含み、所定周期に
よってコイルに流れる電流の電流特性値を測定する感知器;及び感知器を介して測定した
電流特性値と、所定の基準電流特性値とを比較し、加熱部の動作を制御する制御部;を含
み、基準電流特性値は、感知器を介して測定した少なくとも1つの電流特性値に基づいて
設定することができる。
【0008】
該制御部は、感知器を介して測定した第1電流特性値と、第1電流特性値に連続して測
定した第2電流特性値とに基づいて、基準電流特性値を更新することができる。
【0009】
該制御部は、第1電流特性値、及び第1電流特性値に連続して測定した第2電流特性値
が所定の範囲内にある場合、第1電流特性値と第2電流特性値とに基づいて、基準電流特
性値を更新することができる。
【0010】
該エアロゾル生成装置は、感知器の温度値を測定する温度センサをさらに含み、該制御
部は、感知器の温度値と、所定の基準温度値との差値が所定値以上である場合、第1電流
特性値と、第1電流特性値に連続して測定した第2電流特性値とに基づいて、基準電流特
性値を更新することができる。
【0011】
該基準温度値は、基準電流特性値が設定された時点に測定された温度値でもある。
【0012】
該制御部は、感知器を介して測定した電流特性値と、基準電流特性値との差が所定値以
上であるならば、加熱部が動作するように制御することができる。
【0013】
該電流特性値は、コイルのインダクタンス値、及びコイルに流れる電流の周波数値のう
ち少なくとも一つを含んでもよい。
【0014】
他の一実施形態によれば、エアロゾル生成装置は、電磁気誘導体を含むシガレットが挿
入されうるケース;シガレットを加熱することができる加熱部;コイルを含み、所定周期
によってコイルに流れる電流特性値を測定する感知器;及び感知器を介して測定した第1
電流特性値と、第1電流特性値以前に測定された第2電流特性値とを比較し、加熱部の動
作を制御する制御部を含んでもよい。
【0015】
該第2電流特性値は、第1電流特性値に連続して測定された電流特性値でもある。
【0016】
該制御部は、第1電流特性値と第2電流特性値との差が所定値以上であるならば、加熱
部が動作するように制御することができる。
【0017】
該電流特性値は、コイルのインダクタンス値、及びコイルに流れる電流の周波数値のう
ち少なくとも一つを含んでもよい。
【0018】
さらに他の一実施形態によれば、電磁気誘導体を含むシガレットが挿入されうるケース
;シガレットを加熱することができる加熱部;コイルを含み、所定周期によってコイルに
流れる電流特性値を測定する感知器;及び感知器を介して測定した電流特性値の変化量を
獲得し、変化量の累積値に基づいて加熱部の動作を制御する制御部を含んでもよい。
【0019】
該制御部は、累積値が所定基準累積値以上であるならば、加熱部が動作するように制御
することができる。
【0020】
該制御部は、所定時間が経過すれば、累積値を初期化させることができる。
【0021】
該制御部は、累積値が所定の基準累積値以上であるならば、累積値を初期化させること
ができる。
【0022】
さらに他の一実施形態によれば、電磁気誘導体を含むシガレットがケースに挿入される
ことによって変化する電流特性値を所定周期によって測定する段階、少なくとも1つの電
流特性値に基づいて基準電流特性値を設定する段階、及び感知器を介して測定した電流特
性値と、所定の基準電流特性値とに基づいて加熱部の動作を制御する段階を含んでもよい
。
【0023】
さらに他の一実施形態によれば、電磁気誘導体を含むシガレットがケースに挿入される
ことによって変化する電流特性値を所定周期によって測定する段階、及び測定した第1電
流特性値と、第1電流特性値以前に測定した第2電流特性値とを比較し、加熱部の動作を
制御する段階を含んでもよい。
【0024】
さらに他の一実施形態によれば、電磁気誘導体を含むシガレットがケースに挿入される
ことによって変化する電流特性値を所定周期によって測定する段階、測定した電流特性値
の変化量を獲得する段階、変化量の累積値を獲得する段階、及び累積値に基づいて加熱部
の動作を制御する段階を含んでもよい。
【0025】
さらに他の一実施形態によれば、ケース;第1コイルを含み、電磁気誘導体を具備する
シガレットがケースに挿入されることによって変化する第1コイルに流れる電流の電流特
性値を感知する第1感知器;第1感知器の上側に位置し、第2コイルを含み、シガレット
がケースに挿入されることによって変化する第2コイルに流れる電流の電流特性値を感知
する第2感知器;シガレットに含まれたエアロゾル生成物質を加熱する加熱部;及び第1
感知器を介して感知された電流変化、及び第2感知器を介して感知された電流変化に基づ
いて、加熱部の動作を制御する制御部を含んでもよい。
【0026】
該シガレットは、ケースに上下方向にも挿入される。
【0027】
該シガレットがケースに挿入されるとき、電磁気誘導体は、上下方向に所定長を有する
ことができる。
【0028】
該制御部は、第1感知器を介して感知した電流特性値が所定第1範囲以内であり、第2
感知器を介して感知した電流特性値が所定第2範囲以内であるならば、加熱部が動作する
ように制御することができる。
【0029】
該電流特性値は、コイルのインダクタンス値、及びコイルに流れる電流の周波数値のう
ち少なくとも一つを含んでもよい。
【0030】
本発明課題の解決手段が、前述の解決手段に制限されるものではなく、言及されていな
い解決手段は、本明細書、及び添付された図面から、本発明が属する技術分野で当業者に
明確に理解されるであろう。
【発明の効果】
【0031】
一実施形態によれば、挿入されたシガレットの種類を識別することにより、所定シガレ
ットに対してのみ加熱することによって安全を図り、喫煙感を向上させることができる。
【0032】
また、一実施形態によれば、カバーがケースに結合された状態に基づいて加熱動作を制
御することにより、加熱された部分によるユーザの火傷が予防されうる。
【0033】
また、一実施形態によれば、カバーがケースに結合された状態、及びシガレットがケー
スに挿入された状態に基づいて加熱動作を制御することにより、無意味な加熱を防止し、
消費電力を節約することができる。
【0034】
本発明の効果は、前述の効果に制限されるものではなく、言及されていない効果は、本
明細書、及び添付された図面から、本発明が属する技術分野で当業者に明確に理解される
であろう。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】エアロゾル生成装置の実施形態を図示したブロック構成図である。
【
図2】エアロゾル生成装置の実施形態を図示したブロック構成図である。
【
図3】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された状態を図示する図面である。
【
図5】エアロゾル生成装置が、シガレットの挿入状態によって加熱部を動作する方法に係わるフローチャートである。
【
図6】エアロゾル生成装置が感知する電流特性値に係わるグラフである。
【
図7】エアロゾル生成装置が基準電流特性値を設定する動作方法に係わるフローチャートである。
【
図8】エアロゾル生成装置が感知する電流特性値に係わるグラフである。
【
図9】エアロゾル生成装置が温度を考慮し、基準電流特性値を設定する動作方法に係わるフローチャートである。
【
図10】エアロゾル生成装置が、シガレットの挿入状態により、加熱部を動作する他の一方法に係わるフローチャートである。
【
図11】エアロゾル生成装置が感知する電流特性値に係わるグラフである。
【
図12】エアロゾル生成装置が、シガレットの挿入状態により、加熱部を動作するさらに他の一方法に係わるフローチャートである。
【
図13】エアロゾル生成装置が感知する電流特性値に係わるグラフである。
【
図15】
図14の電流特性値の変化量の累積値に係わるグラフである。
【
図16】エアロゾル生成装置が累積値を初期化させることに係わる図面である。
【
図17】エアロゾル生成装置の他の一実施形態を図示したブロック構成図である。
【
図19】エアロゾル生成装置がシガレットの挿入状態を感知することに係わる図面である。
【
図20】エアロゾル生成装置が感知する電流特性値に係わるグラフである。
【
図21】エアロゾル生成装置が、シガレットの挿入状態により、加熱部を制御する方法のフローチャートである。
【
図22】エアロゾル生成装置が、シガレットの挿入状態により、加熱部を制御する他の一方法のフローチャートである。
【
図23】他の一実施形態によるエアロゾル生成装置のブロック構成図である。
【
図24】エアロゾル生成装置を構成するカバーの斜視図である。
【
図25】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された状態に係わる図面である。
【
図26】エアロゾル生成装置が感知する電流特性値に係わるグラフである。
【
図27】エアロゾル生成装置がカバーの結合状態によって動作する方法に係わるフローチャートである。
【
図28】エアロゾル生成装置が、カバーの結合状態、及びシガレットの挿入状態によって動作する方法に係わるフローチャートである。
【
図29】エアロゾル生成装置が、カバーの結合状態、及びシガレットの挿入状態によって動作する他の一方法に係わるフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0036】
一実施形態によれば、エアロゾル生成装置は、電磁気誘導体を含むシガレットが挿入自
在であるケース;シガレットを加熱することができる加熱部;コイルを含み、所定周期に
よってコイルに流れる電流の電流特性値を測定する感知器;及び感知器を介して測定した
電流特性値と、所定基準電流特性値とを比較し、加熱部動作を制御する制御部;を含み、
基準電流特性値は、感知器を介して測定した少なくとも1つの電流特性値に基づいて設定
することができる。
【0037】
他の一実施形態によれば、エアロゾル生成装置は、電磁気誘導体を含むシガレットが挿
入されうるケース;シガレットを加熱することができる加熱部;コイルを含み、所定周期
によってコイルに流れる電流特性値を測定する感知器;及び感知器を介して測定した第1
電流特性値と、第1電流特性値以前に測定された第2電流特性値とを比較し、加熱部の動
作を制御する制御部;を含んでもよい。
【0038】
さらに他の一実施形態によれば、電磁気誘導体を含むシガレットが挿入されうるケース
;シガレットを加熱することができる加熱部;コイルを含み、所定周期によってコイルに
流れる電流特性値を測定する感知器;及び感知器を介して測定した電流特性値の変化量を
獲得し、変化量の累積値に基づいて加熱部の動作を制御する制御部;を含んでもよい。
【0039】
さらに他の一実施形態によれば、電磁気誘導体を含むシガレットがケースに挿入される
ことによって変化する電流特性値を所定周期によって測定する段階、少なくとも1つの電
流特性値に基づいて基準電流特性値を設定する段階、及び感知器を介して測定した電流特
性値と、所定基準電流特性値とに基づいて加熱部動作を制御する段階を含んでもよい。
【0040】
さらに他の一実施形態によれば、電磁気誘導体を含むシガレットがケースに挿入される
ことによって変化する電流特性値を所定周期によって測定する段階、及び測定した第1電
流特性値と、第1電流特性値以前に測定した第2電流特性値とを比較し、加熱部の動作を
制御する段階を含んでもよい。
【0041】
さらに他の一実施形態によれば、電磁気誘導体を含むシガレットがケースに挿入される
ことによって変化する電流特性値を所定周期によって測定する段階、測定した電流特性値
の変化量を獲得する段階、変化量の累積値を獲得する段階、及び累積値に基づいて加熱部
の動作を制御する段階を含んでもよい。
【0042】
さらに他の一実施形態によれば、ケース、第1コイルを含み、電磁気誘導体を具備する
シガレットがケースに挿入されることによって変化する第1コイルに流れる電流の電流特
性値を感知する第1感知器;第1感知器の上側に位置し、第2コイルを含み、シガレット
がケースに挿入されることによって変化する第2コイルに流れる電流の電流特性値を感知
する第2感知器;シガレットに含まれたエアロゾル生成物質を加熱する加熱部;及び第1
感知器を介して感知された電流変化、及び第2感知器を介して感知された電流変化に基づ
いて、加熱部の動作を制御する制御部;を含んでもよい。
【0043】
本実施形態で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら、可能な限り現在広く
使用される一般的な用語を選択したが、それは、当分野に携わる技術者の意図、判例、ま
たは新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合、出願人が任意に選定し
た用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。従
って、本発明で使用される用語は、単純な用語の名称ではなく、その用語が有する意味と
、本発明の全般にわたる内容とを基に定義されなければならない。
【0044】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に
反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含
んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「部」、「モジュール」と
いうような用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハー
ドウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェ
アとの結合によっても具現される。
【0045】
以下では、添付図面を参照し、本発明の実施形態について、本発明が属する技術分野に
おいて当業者が容易に実施することができるように詳細に説明する。しかし、本発明は、
さまざまに異なる形態にも具現される、ここで説明する実施形態に限定されるものではな
い。
【0046】
明細書全体において、エアロゾル生成装置は、ユーザの口を介して、ユーザの肺に直接
吸入可能なエアロゾルを発生させるために、エアロゾル生成物質を利用し、エアロゾルを
生成する装置でもある。例えば、該エアロゾル生成装置は、ホルダ(holder)でもある。
【0047】
明細書全体において、「パフ(puff)」というのは、ユーザの吸入を意味し、吸入とい
うのは、ユーザの口や鼻を介し、ユーザの口腔内、鼻腔内または肺に引き込まれる状況を
意味する。
【0048】
以下では、添付した図面を参照し、本発明の実施形態について、本発明が属する技術分
野において当業者が容易に実施することができるように詳細に説明する。しかし、本発明
は、さまざまに異なる形態にも具現され、ここで説明する実施形態に限定されるものでは
ない。
【0049】
以下においては、図面を参照し、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0050】
図1及び
図2は、エアロゾル生成装置の実施形態を図示したブロック構成図である。
【0051】
図1を参照すれば、エアロゾル生成装置100は、ケース110、加熱部130、感知
器160、バッテリ150及び制御部140を含んでもよい。
図2を参照すれば、エアロ
ゾル生成装置100は、蒸気化器170をさらに含んでもよい。また、シガレット500
は、電磁気誘導体580を具備することができる。シガレット500は、エアロゾル生成
装置100の内部空間にも挿入される。
【0052】
図1及び
図2に図示されたエアロゾル生成装置100には、本実施形態と係わる構成要
素が図示されている。従って、
図1及び
図2に図示された構成要素以外に、他の汎用的な
構成要素がエアロゾル生成装置100にさらに含まれてもよいということは、本実施形態
と係わる技術分野において当業者であるならば、理解することができるであろう。
【0053】
図1には、バッテリ150、制御部140及び加熱部130が一列に配置されているよ
うに図示されている。また、
図2には、バッテリ11、制御部12、蒸気化器170及び
加熱部130が一列に配置されているように図示されている。しかし、エアロゾル生成装
置100の内部構造は、
図1及び
図2に図示されているところに限定されるものではない
。言い換えれば、エアロゾル生成装置100の設計により、バッテリ150、制御部14
0、加熱部130及び蒸気化器170の配置は、変更されもする。
【0054】
シガレット500がエアロゾル生成装置100に挿入されれば、エアロゾル生成装置1
00は、加熱部130及び/または蒸気化器170を作動させ、エアロゾルを発生させる
ことができる。加熱部130及び/または蒸気化器170によって発生したエアロゾルは
、シガレット500を通過してユーザに伝達される。
【0055】
必要により、シガレット500がエアロゾル生成装置100に挿入されていない場合に
も、エアロゾル生成装置100は、加熱部130を加熱することができる。
【0056】
ケース110は、エアロゾル生成装置100の外観の一部分を形成し、内部にさまざま
な構成要素を収容して保護する機能を遂行する。
【0057】
加熱部130は、バッテリ150から供給された電力によって加熱され、それにより、
エアロゾル生成物質を加熱させて気化させることができる。加熱部130は、エアロゾル
を気化させるための希望温度まで加熱されることができるものであるならば、制限なしに
該当する。該希望温度は、エアロゾル生成装置100に既設定でもあり、ユーザにより、
所望温度にも設定される。
【0058】
加熱部130は、シガレット500の内部または外部に位置し、エアロゾル生成物質を
加熱することができる。
【0059】
一実施形態によれば、加熱部130は、電気抵抗性加熱部でもある。例えば、加熱部1
30は、電気伝導性トラックを含み、電気伝導性トラックに電流が流れることにより、加
熱部130が加熱されもする。
【0060】
一実施形態によれば、加熱部130は、誘導加熱式加熱部でもある。具体的には、加熱
部130は、エアロゾル生成物質を誘導加熱方式で加熱するための電気伝導性コイル26
0を含んでもよく、シガレット500または液状カートリッジは、誘導加熱式加熱部によ
って加熱されうるサセプタを含んでもよい。
【0061】
加熱部130の形状は、
図1及び
図2に図示された形状に限定されるものではなく、多
様な形状にも作製される。例えば、加熱部130は、管型加熱要素、板型加熱要素、針型
加熱要素または棒型加熱要素を含んでもよい。加熱部130は、加熱要素の形態により、
シガレット500の内部または外部を加熱することができる。
【0062】
図1及び2には、1つの加熱部130だけが図示されているが、それに限定されるもの
ではなく、エアロゾル生成装置100には、加熱部130が複数個配置されてもよい。エ
アロゾル生成物質がシガレット500に具備される場合、複数個の加熱部130は、シガ
レット500の内部に挿入されるようにも配置され、シガレット500の外部にも配置さ
れる。また、複数個の加熱部130のうち一部は、シガレット500の内部に挿入される
ように配置され、残りは、シガレット500の外部にも配置される。
【0063】
感知器160は、シガレット500のエアロゾル生成装置100への挿入状態を感知す
ることができる。感知器160を含む感知器160は、コイルを含んでもよい。一方、シ
ガレット500は、電磁気誘導体580を含んでもよい。シガレット500がケース11
0に挿入されたり分離されたりすることにより、コイルと電磁気誘導体580との間には
、電磁気誘導が発生する。このとき、感知器160は、電磁気誘導によって発生し、コイ
ルを流れる電流の特性変化を感知することができる。
【0064】
図1及び
図2においては、1つの感知器160だけ図示されているが、一実施形態によ
れば、2個以上の感知器160が配置されてもよい。複数の感知器160は、互いに異な
る位置において、シガレット500の挿入状態を感知することができる。複数の感知器1
60は、上下方向に離隔配置されてもよい。
【0065】
シガレット500は、電磁気誘導体580を含んでもよい。感知器160により、電磁
気誘導体580上には、渦電流(eddy current)が誘導されて流れる。感知器160は、
また電磁気誘導体580により、感知器160のコイルに誘導された渦電流を感知するこ
とができる。
【0066】
感知器160が、電磁気誘導によるコイルに流れる電流の特性変化を感知する方法は、
多様でもある。一実施形態によれば、コイルには、交流電流が印加され、該交流電流は、
電磁気誘導体580に渦電流を誘導することができる。電磁気誘導体580に流れる渦電
流は、またコイルとの相互誘導を介して、コイルに流れる電流に変化を誘導することがで
きる。感知器160は、そのようなコイルに流れる電流の変化を感知することができる。
【0067】
他の一実施形態により、感知器160は、交流電流が流れ、電磁気誘導体580に渦電
流を誘導する送信コイル、及び電磁気誘導体580に流れる渦電流を感知する感知コイル
を具備することができる。このとき、送信コイル及び感知コイルは、垂直方向に配置され
、送信コイル及び感知コイルの相互間干渉を最小化させることができる。感知器160が
、コイルと電磁気誘導体580との間で発生する相互誘導現象を感知する方法は、多様で
もあり、前述の例に限定されるものではない。
【0068】
感知器160が電磁気誘導による電流の特性変化を感知するというのは、電流計を利用
し、直接電流を測定するだけではなく、間接的な方法で電流を感知することも含んでもよ
い。例えば、当業者であるならば、コイルに誘導される誘導起電力を、電圧形態で測定す
ることにより、電流の変化を感知することも、感知器160が電流の変化を感知すること
に含まれるということを理解することができるであろう。
【0069】
蒸気化器170は、液状組成物を加熱し、エアロゾルを生成することができ、生成され
たエアロゾルは、シガレット500を通過し、ユーザにも伝達される。言い換えれば、蒸
気化器170によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置100の気流通路に
沿って移動することができ、該気流通路は、蒸気化器170によって生成されたエアロゾ
ルが、シガレット500を通過し、ユーザに伝達されるようにも構成される。蒸気化器1
70は、液状組成物を加熱してエアロゾルを生成し、エアロゾルがシガレット500挿入
部に挿入されたシガレット500を通過するように、エアロゾルをシガレット500に向
けて放出することができる。
【0070】
例えば、蒸気化器170は、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素を含んでもよいが
、それらに限定されるものではない。例えば、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素は
、独立したモジュールとして、エアロゾル生成装置100に含まれてもよい。
【0071】
該液体保存部は、液状組成物を保存することができる。例えば、該液状組成物は、揮発
性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体でもあるし、非タバコ物質を含む液体で
もある。該液体保存部は、蒸気化器170から脱着されるようにも作製され、蒸気化器1
70と一体にも作製される。
【0072】
例えば、液状組成物は水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤または
ビタミン混合物を含んでもよい。該香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオ
イル、各種果物の香り成分などを含んでもよいが、それらに制限されるものではない。香
味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供することができる成分を含んでもよい。該
ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち少なくと
も一つが混合されたものでもあるが、ここに制限されるものではない。また、液状組成物
は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含んでもよい。
【0073】
該液体伝達手段は、液体保存部の液状組成物を加熱要素に伝達することができる。例え
ば、該液体伝達手段は、綿ファイバ、セラミックスファイバ、ガラスファイバ、多孔性セ
ラミックスのような芯(wick)にもなるが、それらに限定されるものではない。
【0074】
該加熱要素は、液体伝達手段によって伝達される液状組成物を加熱するための要素であ
る。例えば、該加熱要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックス加熱部などにもなるが、
それらに限定されるものではない。また、該加熱要素は、ニクロム線のような伝導性フィ
ラメントによっても構成され、該液体伝達手段に巻かれる構造にも配置される。該加熱要
素は、電流供給によっても加熱され、加熱要素と接触した液体組成物に熱を伝達し、液体
組成物を加熱することができる。その結果、エアロゾルが生成される。
【0075】
例えば、蒸気化器170は、カトマイザ(cartomizer)または霧化器(atomizer)とも
称されるが、それらに限定されるものではない。
【0076】
エアロゾル生成装置100は、メモリ(図示せず)を含んでもよい。該メモリは、エア
ロゾル生成装置100の動作のために必要な情報を保存し、制御部は、メモリを参照し、
エアロゾル生成装置100を制御することができる。
【0077】
該メモリは、電流特性値によるシガレット500の種類に係わる情報、シガレット50
0種類による加熱部130制御シナリオ情報などをあらかじめ保存しておくことができる
。
【0078】
また、該メモリは、エアロゾル生成装置100の動作において、リアルタイムに感知さ
れる情報を臨時に保存することができる。該メモリは、感知器160を介して感知される
電流特性値情報、及び電流特性値を利用した演算結果情報などを臨時に保存し、制御部を
して参照させる。
【0079】
バッテリ150は、エアロゾル生成装置100が動作するのに利用される電力を供給す
る。例えば、バッテリ150は、加熱部130が加熱されうるように電力を供給すること
ができ、制御部140が動作するのに必要な電力を供給することができる。バッテリ15
0は、感知器160が動作するように電力を供給することができる。また、バッテリ15
0は、エアロゾル生成装置100に設けられたディスプレイ、センサ、モータなどが動作
するのに必要な電力を供給することができる。
【0080】
一実施形態によれば、バッテリ150は、アダプタと電気的に連結され、アダプタには
、バッテリ150から出力される直流を、交流電流に変換して出力することができる。
【0081】
制御部140は、エアロゾル生成装置100の動作を全般的に制御する。具体的には、
制御部140は、バッテリ150、加熱部130、感知器160だけではなく、エアロゾ
ル生成装置100に含まれた他の構成の動作を制御する。
【0082】
制御部140は、感知器160の動作を制御することができる。制御部140は、感知
器160に印加する交流電流の周波数、電流の大きさなどが異なるように調節することが
できる。
【0083】
制御部140は、感知器160で感知したコイルに流れる電流特性変化に基づき、コイ
ルに、電磁気誘導体580が接近した状態であるか否かということを判断することができ
る。言い換えれば、制御部140は、電磁気誘導体580を具備するシガレット500が
、ケース110に挿入された状態であるか、または分離された状態であるかということを
判断することができる。
【0084】
制御部140は、少なくとも1つのプロセッサを含む。該プロセッサは、多数の論理ゲ
ートのアレイにも具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実
行されうるプログラムが保存されたメモリとの組み合わせによっても具現される。また、
他形態のハードウェアによっても具現されるということは、本実施形態が属する技術分野
で当業者であるならば、理解することができるであろう。
【0085】
一方、エアロゾル生成装置100は、バッテリ150、加熱部130、感知器160及
び制御部140以外に、汎用的な構成をさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル生成装
置100は、視覚情報出力が可能なディスプレイ、及び/または触覚情報出力のためのモ
ータ、バッテリ150を充電するための充電端子などを含んでもよい。該モータは、例え
ば、加熱部130の加熱が完了したことを、振動を介して知らせることができる。例えば
、エアロゾル生成装置100は、LEDを含み、LEDを介して、加熱部130の動作状
態を表示することができる。
【0086】
また、エアロゾル生成装置100は、少なくとも1つのセンサ(パフ感知センサ、温度
感知センサ、シガレット500挿入感知センサなど)を含んでもよい。制御部140は、
パフ感知センサを介して、ユーザパフの有無、及びパフの強度を確認することができ、パ
フ数をカウンティングすることができる。
【0087】
また、エアロゾル生成装置100は、入力部(図示せず)を含んでもよい。該入力部を
介して、ユーザ入力が受信されることにより、エアロゾル生成装置100の動作が制御さ
れうる。
【0088】
【0089】
図3を参照して説明する事項は、シガレット500の一実施形態に過ぎないので、エア
ロゾル生成装置100に利用されるシガレット500は、それに限定されるものではない
。
【0090】
シガレット500は、タバコロッド51及びフィルタロッド52を含んでもよい。タバ
コロッド51は、タバコ物質及びエアロゾル生成物質を含む。該タバコ物質は、タバコ(
tobacco)でもある。
【0091】
フィルタロッド52は、単一セグメントまたは複数セグメントによっても構成される。
例えば、フィルタロッド52は、エアロゾルを冷却する第1セグメント521、及びエア
ロゾル内に含まれた所定成分をフィルタリングする第2セグメント522を含んでもよい
。
【0092】
また、シガレット500は、前端プラグ53をさらに含んでもよい。前端プラグ53は
、タバコロッド51において、フィルタロッド52に対向する一側に位置することができ
る。前端プラグ53は、タバコロッド51が外部に離脱することを防止することができ、
喫煙中、タバコロッド51から液状化されたエアロゾルが、エアロゾル発生装置1(
図1
ないし
図3)に流入することを防止することができる。シガレット500は、必ずしも前
端プラグ53を含むものであると限定されるものではない。
【0093】
シガレット500は、少なくとも1枚のラッパ55によっても包装される。例えば、第
1ラッパ551により、前端プラグ53が包装され、第2ラッパ552により、タバコロ
ッド51が包装され、第3ラッパ553により、第1セグメント521が包装され、第4
ラッパ554により、第2セグメント522が包装されもする。そして、第5ラッパ55
5により、シガレット500全体が再包装されうる。
【0094】
シガレット500の直径は、5mmないし9mmの範囲以内であり、長さは、約48m
mでもあるが、それらに限定されるものではない。例えば、前端プラグ53の長さは、約
7mm、タバコロッド51の長さは、約15mm、第1セグメント521の長さは、約1
2mm、第2セグメント522の長さは、約14mmでもあるが、それらに限定されるも
のではない。
【0095】
タバコロッド51は、例えば、エアロゾル生成物質が、グリセリン、プロピレングリコ
ール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち少なくとも一
つを含んでもよいが、それらに限定されるものではない。また、タバコロッド51は、風
味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含んでもよい
。また、タバコロッド51には、メントールまたは保湿剤のような加香液が、タバコロッ
ド51に噴射されることによって添加することができる。
【0096】
シガレット500は、電磁気誘導体580を含んでもよい。
【0097】
電磁気誘導体580は、渦電流が誘導されうる伝導体、及び磁束変化を発生させること
ができる磁性体などを含んでもよい。例えば、電磁気誘導体580は、金属物質、マグネ
チックインク、マグネチックテープなどを含んでもよい。例えば、電磁気誘導体580は
、アルミニウム箔でもある。それ以外にも、電磁気誘導体580は、感知器160のコイ
ルに磁束変化を誘発させて感知されることができる物質を制限なしに含んでもよい。
【0098】
電磁気誘導体580は、シガレット500周囲に沿い、シガレット500の内容物を覆
い包むことができる。電磁気誘導体580は、金属箔の一面がラッパ55の内面と対面し
ながら重ね合わされたまま、ラッパ55によっても覆い包まれる。
【0099】
シガレット500内において、電磁気誘導体580が具備される位置は、多様でもある
。
【0100】
例えば、電磁気誘導体580は、前端プラグ53に対応する領域にも配置される。ここ
で、シガレット500は、前端プラグ53が、エアロゾル生成装置100に向かう方向に
、エアロゾル生成装置100に挿入されるために、電磁気誘導体580は、シガレット5
00が挿入され始めれば、直ちにエアロゾル生成装置100にも挿入される。それにより
、感知器160は、電磁気誘導体580の接近を感知することにより、早い時点で、シガ
レット500の挿入開始を感知することができる。
【0101】
また、シガレット500の分離時、前端プラグ53は、最も遅れてエアロゾル生成装置
100から分離されるために、感知器160は、電磁気誘導体580の分離感知により、
シガレット500が完全に離脱したことを感知することができる。
【0102】
他の例を挙げれば、電磁気誘導体580は、タバコロッド51内部、またはラッパ55
と重ね合わされたまま、タバコロッド51を取り囲むことができる。
【0103】
または、電磁気誘導体580は、フィルタロッド52内部、またはラッパ55と重ね合
わされたまま、フィルタロッド52を取り囲むことができる。
【0104】
または、電磁気誘導体580は、各セグメント間にも配置される。または、電磁気誘導
体580は、シガレット500の最下端または最上端にも配置される。
【0105】
図4は、エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された状態を図示する図面である。
【0106】
図4を参照すれば、シガレット500がケース110に挿入されれば、タバコロッド5
1は、加熱部130と並んで配置され、前端プラグ53は、感知器160と並んでも配置
される。タバコロッド51は、加熱部130によって取り囲まれても加熱される、前端プ
ラグ53は、感知器160に近接することができる。
【0107】
シガレット500がケース110に挿入されることにより、電磁気誘導体580と感知
器160との離隔距離が狭まる。感知器160は、電磁気誘導体580が近くなるによっ
て発生するコイルに流れる電流の特性変化を感知することができる。制御部140は、感
知した電流の特性変化に基づき、シガレット500がケース110に挿入されたことを判
断することができる。
【0108】
反対に、シガレット500がケース110から分離されるとき、電磁気誘導体580と
感知器160との離隔距離が広くなり、感知器160は、それによって発生するコイルに
流れる電流の特性変化を感知することができる。制御部140は、感知した電流の特性変
化に基づき、シガレット500がケース110から分離されることを判断することができ
る。
【0109】
エアロゾル生成装置100は、挿入されたシガレット500の種類を識別することもで
きる。電磁気誘導体580の長さ、位置及び形態などにより、感知器160が電磁気誘導
体580によって感知する電流特性値は、異なりもする。制御部は、感知器160からそ
れぞれ受信した電流特性値に基づき、電磁気誘導体580の長さ、位置及び形態などを把
握することにより、シガレット500の種類を識別することができる。
【0110】
図5は、エアロゾル生成装置が、シガレットの挿入状態により、加熱部を動作する方法
に係わるフローチャートである。
【0111】
図5を参照すれば、エアロゾル生成装置100は、感知器160を介し、所定周期ごと
に、電流特性値測定することができる(S1100)。
【0112】
所定周期は、シガレット500がケース110に挿入されることを効果的に感知するよ
うに、シガレット500挿入により、電流特性値が変化を見せる時間でもある。例えば、
該周期は、2秒でもある。または、シガレット500が挿入されるのにかかる時間が、通
常1秒であるとき、該周期は、0.1秒に設定され、エアロゾル生成装置100は、シガ
レット500が挿入される間、10回にわたって電流特性値を測定することができる。
【0113】
感知器160が、電磁気誘導を利用し、その変化を感知する電流特性値は、多様でもあ
る。例えば、該電流特性値は、コイルに流れる電流の電流値、交流電流の場合には、周波
数値、電圧の高さ、相互誘導によって電流が変化させたコイルのインダクタンス値、コイ
ルの品質ファクタ、有効抵抗、及びインピーダンス値などでもある。そのために、感知器
160は、周波数測定素子、整流器、増幅器、電気振動を発生させる発振回路などをさら
に含んでもよい。
【0114】
一方、該電流特性値は、演算を介して互いに変換されうる物理量でもある。例えば、周
波数値を感知した後、演算を介し、コイルのインダクタンス値を求めることができる。従
って、1つの電流特性値の測定は、測定した電流特性値を利用して変換することができる
他の電流特性値を測定するということも含む意味である。
【0115】
エアロゾル生成装置100は、少なくとも1つの電流特性値に基づき、基準電流特性値
を設定することができる(S1200)。
【0116】
該基準電流特性値は、測定された電流特性値との比較を介し、シガレット500の挿入
状態を判断する基準になる値でもある。例えば、該基準電流特性値は、シガレットが挿入
されたときに測定される電流特性値と、シガレットが分離された場合に測定される電流特
性値との間の大きさを有する電流特性値でもある。例えば、該基準電流特性値は、
図6を
介して後述する基準周波数値または基準インダクタンス値でもある。該基準電流特性値は
、所定範囲を定義する最小値及び/または最大値を含んでもよい。
【0117】
該基準電流特性値は、測定された電流特性値を基に、更新されて変更されもする。基準
電流特性値は、外部要因を反映させてアップデートされもする。
【0118】
例えば、周辺温度が上昇した場合、測定される電流特性値は、温度上昇に影響を受け、
昇降する。従って、シガレットを挿入したとき、及びシガレットが分離されたときに測定
される電流特性値にも、増減が発生する。該基準電流特性値は、温度上昇の影響が反映さ
れて測定された電流特性値に基づいて更新されることにより、上昇または増大することが
できる。それにより、該基準電流特性値は、周辺温度が上昇しても、シガレットの挿入状
態と分離状態との中間サイズでもある。
【0119】
例えば、該基準電流特性値は、測定された電流特性値の算術平均、幾何平均値または調
和平均、測定された電流特性値の最小値または最大値、測定された電流特性値において、
n番目に大きい値のように、電流特性値から獲得された多様な値でもある。
【0120】
エアロゾル生成装置100は、電流特性値が基準電流特性値と比較されるとき、所定範
囲内であるか否かということを判断することができる(S1300)。
【0121】
エアロゾル生成装置100は、感知した電流特性値が、基準電流特性値によって定義さ
れる所定範囲以内であるとき、シガレット500が挿入されたと判断することができる。
所定範囲については、
図6を参照してさらに詳細に後述する。
【0122】
エアロゾル生成装置100は、加熱部130を動作させることができる(S1400)
。
【0123】
エアロゾル生成装置100は、電流特性値に基づき、シガレット500がケース110
に挿入されたと判断すれば、加熱部130を動作させることができる。ここで、加熱部1
30を動作させるという意味は、加熱部130を直ちに加熱することだけではなく、加熱
部130が動作されるように許容することを含んでもよい。
【0124】
一方、エアロゾル生成装置100は、シガレット500がケース110に挿入されてい
ない場合、加熱部130を動作させないのである。例えば、エアロゾル生成装置100は
、シガレット500がケース110に挿入されていない場合、吸煙しようとするユーザ入
力を受信しても、加熱動作を開始しない。また、例えば、エアロゾル生成装置100は、
加熱部130の動作中、シガレット500がケース110から分離される場合、加熱部1
30の動作を中断させることができる。
【0125】
図6は、エアロゾル生成装置が感知する電流特性値に係わるグラフである。
【0126】
図6を参照すれば、エアロゾル生成装置100が感知することができる多様な電流特性
値のうち、周波数値、及びコイルのインダクタンス値を一例として説明する。後述する内
容は、周波数値及びインダクタンス値に限定されるものではなく、電流特性値が変化する
程度を感知し、基準値と比較するという点において、他の電流特性値にも適用される。
【0127】
コイルのインダクタンスLは、例えば、式1を介しても獲得される:
【数1】
【0128】
ここで、Fsenは、コイルに流れる電流の周波数を意味し、Cは、コイルの静電容量
を意味する。コイルの静電容量Cは、コイル自体の静電容量及び寄生静電容量を考慮した
値でもある。
【0129】
図6(a)を参照すれば、制御部140は、最小基準周波数値f1,min及び最大基
準周波数値f1,maxを事前に設定しておくことができる。制御部140は、感知器1
60を介して測定した信号の周波数値が、最小基準周波数値f1,min以上であり、最
大基準周波数値f1,max未満である場合、シガレット500が挿入された状態である
か、あるいは特定種類のシガレット500が挿入されたと認識することができる。
【0130】
例えば、感知器160が信号A0を感知した場合、制御部140は、信号A0の周波数
値f0が最小基準周波数値f1,min未満であるので、シガレット500が挿入されて
いない状態であると判断することができる。
【0131】
最小基準周波数値f1,min及び最大基準周波数値f1,maxは、制御部140が
コイルに印加する電流がケース110自体の金属性物質などに影響を受けて生じる基本信
号を考慮しても設定される。該基本信号は、シガレット500の挿入状態に無関係に、持
続して感知器160に影響を及ぼすことができるので、制御部140は、該基本信号の存
在を考慮し、シガレット500の挿入状態、及び挿入されたシガレット500の種類を認
識することができる。
【0132】
最小基準周波数値f1,minは、基本信号の周波数以上であるが、シガレット500
の挿入時、信号の周波数未満の値にも設定される。
【0133】
前述の例においては、シガレット500の挿入時、信号の周波数値が、基本信号の周波
数値より大きいが、他の一実施形態によれば、感知器160の形状及び配置、電磁気誘導
体580の形状及び配置などにより、シガレット500の挿入時、信号の周波数値が基本
信号の周波数値より小さくも測定される。
【0134】
図6(b)を参照すれば、制御部140は、最小基準インダクタンス値L1,min及
び最大基準インダクタンス値L1,maxを事前に設定しておくことができる。
【0135】
該インダクタンス値は、周波数値から演算を介しても獲得される。該インダクタンス値
は、電磁気誘導体580の接近によっても変化するが、その変化の傾向性が、周波数値の
変化と反対の傾向性を示しもする。例えば、電磁気誘導体580の接近時、該周波数値は
、増大するのに反し、該インダクタンス値は、低減する。
【0136】
制御部140は、感知器160を介して測定した信号B1によって変化するコイルのイ
ンダクタンス値L1が、最小基準インダクタンス値L1,min以上であり、最大基準イ
ンダクタンス値L1,max未満である場合、シガレット500が挿入された状態である
か、あるいは特定種類のシガレット500が挿入されたと認識することができる。
【0137】
または、感知器160が信号B0を感知した場合、制御部140は、信号B0によって
変化するインダクタンス値L0が、最大基準インダクタンス値L1,max以上であるの
で、シガレット500が挿入されていない状態であると判断することができる。
【0138】
最小基準周波数値L1,min及び最大基準周波数値f1,maxは、制御部140が
コイルに印加する電流が、ケース110自体の金属性物質などに影響を受けて生じる基本
信号を考慮しても設定される。
【0139】
ここで、前述の例と異なり、感知器160の形状及び配置、電磁気誘導体580の形状
及び配置などにより、電磁気誘導体580の接近により、インダクタンス値が増大すると
いうことは言うまでもない。
【0140】
一方、制御部は、感知器160の温度を考慮し、基準値を補正することができる。
【0141】
例えば、感知器160の温度上昇により、基本信号の周波数値も増大する。従って、温
度の影響を最小化させるために、エアロゾル生成装置100は、最小基準値及び最大基準
値を、感知器160の温度によって補正することができる。
【0142】
エアロゾル生成装置100は、感知器160の温度を測定することができる温度センサ
をさらに含んでもよい。該温度センサは、感知器160のコイル温度を直接測定すること
もでき、または感知器160周辺の温度を測定し、それを基に、演算してコイル温度を間
接的に獲得することもできる。
【0143】
図7は、エアロゾル生成装置が、基準電流特性値を設定する動作方法に係わるフローチ
ャートである。
【0144】
図7を参照すれば、エアロゾル生成装置100は、感知器160を介し、所定周期ごと
に電流特性値測定することができる(S2100)。S2100段階においては、S11
00段階で説明した内容が適用されてもよい。
【0145】
第1電流特性値と、第1電流特性値と連続して測定された第2電流特性値とが所定範囲
内にあるか否かということを判断することができる(S2200)。
【0146】
エアロゾル生成装置100は、測定された電流特性値のうち連続して(consecutively
)測定された電流特性値を比較することができる。便宜上、第1電流特性値及び第2電流
特性値として説明したが、関連内容は、第2電流特性値に連続して測定された第3電流特
性値、及びその後に連続して測定された電流特性値にも適用される。例えば、エアロゾル
生成装置100は、第1電流特性値ないし所定n番目電流特性値が、所定範囲内であるか
否かということを判断することができる。
【0147】
該所定範囲は、外部刺激がないとき、電流特性値が、安定して一致しているか、あるい
は類似した値に測定されることを意味する値であり、例えば、各電流特性値の平均値に対
する偏差、分散、標準偏差でもある。
【0148】
当該の第1電流特性値及び第2電流特性値が所定範囲内にある場合、エアロゾル生成装
置100は、第1電流特性値と第2電流特性値とに基づき、基準電流特性値を更新するこ
とができる(S2300)。
【0149】
測定された電流特性値のうちには、瞬間的な誤差が反映され、基準電流特性値として使
用されるには、信頼度の低い値が含まれもする。従って、該制御部は、所定条件が満足さ
れる場合にのみ、基準電流特性値をアップデートすることができる。該所定条件は、例え
ば、測定された電流特性値が、所定範囲内において、類似して測定されるであろう。
【0150】
それにより、測定される電流特性値が安定しており、持続的に維持されるとき、制御部
は、測定された電流特性値を基に、基準電流特性値を更新することができる。
【0151】
図8は、エアロゾル生成装置100が感知する電流特性値に係わるグラフである。
【0152】
図8を参照すれば、電流特性値は、例えば、インダクタンス値でもある。後述する内容
は、電流特性値がインダクタンス値である場合にのみ限定して適用されるものではなく、
多様な電流特性値についても適用されるのである。
【0153】
図8(a)における周期により、第1時点t1、第2時点t2及び第3時点t3におい
て、インダクタンス値が測定される。
【0154】
連続して測定された第1インダクタンス値L1、第2インダクタンス値L2及び第3イ
ンダクタンス値L3は、偏差が微小である。第1インダクタンス値L1と第2インダクタ
ンス値L2との差、第2インダクタンス値L2と第3インダクタンス値L3との差、第1
インダクタンス値L1と第3インダクタンス値L3との差は、微小である。
【0155】
従って、該制御部は、第1インダクタンス値L1ないし第3インダクタンス値L3は、
所定範囲内にあると判断することができ、そのとき、該制御部は、第1インダクタンス値
L1ないし第3インダクタンス値L3に基づき、基準インダクタンス値をアップデートす
ることができる。
【0156】
一方、
図8(b)における周期により、第4時点t4において、第4インダクタンス値
L4を有する信号に、連続して特性値が測定される。
【0157】
第4インダクタンス値L4が獲得されたので、該制御部は、第1インダクタンス値L1
を除き、第2インダクタンス値L2ないし第4インダクタンス値L4が所定範囲内である
か否かということを判断することができる。
【0158】
第4インダクタンス値L4は、第3インダクタンス値L3に比べ、急激に低減する。こ
こで、第4インダクタンス値L4は、瞬間的に外部刺激によって誤測定されたインダクタ
ンス値でもある。
【0159】
該制御部は、第2インダクタンス値L2ないし第4インダクタンス値L4が所定範囲内
にないと判断することができ、基準インダクタンス値をアップデートせず、既設定の基準
インダクタンス値を維持することができる。
【0160】
図9は、エアロゾル生成装置が、温度を考慮し、基準電流特性値を設定する動作方法に
係わるフローチャートである。
【0161】
図9を参照すれば、エアロゾル生成装置100は、所定周期ごとに、電流特性値及び温
度を測定することができる(S3100)。S3100段階においては、S2100段階
で敍述した内容が適用されもする。
【0162】
エアロゾル生成装置100は、感知器160の温度値と基準温度値との差値を比較し、
感知器160の温度値と基準温度値との差が所定差値以上であるか否かということを判断
することができる(S3200)。
【0163】
感知器160の温度値を基準温度値と比較することにより、エアロゾル生成装置100
は、温度による影響を除去するために、感知器160の温度値が過度に高いか、あるいは
過度に低くなる場合を認識することができる。
【0164】
ここで、該基準温度値は、事前に設定された固定値でもあるが、一実施形態によれば、
制御部の演算により、リアルタイムにアップデートされる値でもある。具体的には、該基
準温度値は、基準電流特性値が設定された時点における感知器160の温度でもある。S
2300段階において、測定した電流特性値が所定範囲内である場合、該基準電流特性値
が新たに設定されるが、その時点において、感知器160温度が基準温度値にも設定され
る。
【0165】
エアロゾル生成装置100は、感知器160の温度値と、基準温度値との差が所定差値
未満である場合、第1電流特性値と、第1電流特性値と連続して測定された第2電流特性
値とが所定範囲内であるか否かということを判断することができる(S3300)。
【0166】
感知器160の温度値と、基準温度値との差が所定差値未満である場合、エアロゾル生
成装置100は、温度補正が不要であると判断することができる。従って、エアロゾル生
成装置100は、既存に行った通り、基準電流特性値の設定時、第1電流特性値、及び第
1電流特性値と連続して測定された第2電流特性値に基づくことになる。
【0167】
S3300段階は、S2200段階で説明した内容を含みもする。
【0168】
一方、エアロゾル生成装置100は、感知器160の温度値と、基準温度値との差が所
定差値以上である場合、第1電流特性値と第2電流特性値とに基づき、新たな基準電流特
性値を設定することができる(S3400)。
【0169】
感知器160の温度値と、基準温度値との差が所定差値以上である場合、エアロゾル生
成装置100は、温度補正が必要であると判断することができる。すなわち、エアロゾル
生成装置100は、基準電流特性値が設定された時点において測定された温度値と、現在
感知器160の温度値との差値を比較し、所定温度値以上差がある場合、温度に誤差が発
生しうると判断することができる。
【0170】
そのとき、エアロゾル生成装置100は、既設定の基準温度値が設定された当時の温度
に比べ、現在感知器160の温度が過度に高いか、あるいは過度に低いために、それを考
慮し、基準電流特性値を再設定することができる。該基準電流特性値は、S2300段階
で敍述した通り、第1電流特性値及び第2電流特性値に基づいても更新される。
【0171】
それにより、該制御部は、温度差による影響を最小化させ、電磁気誘導体580の接近
によって変化する電流特性値にのみ基づき、シガレット500の挿入状態を判断すること
ができる。
【0172】
図10は、エアロゾル生成装置が、シガレットの挿入状態により、加熱部を動作させる
他の一方法に係わるフローチャートである。
【0173】
図10を参照すれば、エアロゾル生成装置100は、感知器160を介し、所定周期ご
とに電流特性値測定することができる(S4100)。S4100段階においては、S1
100段階で説明した事項が適用されもする。
【0174】
エアロゾル生成装置100は、第1電流特性値と、第1電流特性値以前に測定された第
2電流特性値とを比較し、シガレット500がケース110に挿入された状態であるか否
かということを判断することができる(S4200)。
【0175】
エアロゾル生成装置100は、第1電流特性値と第2電流特性値との差が大きければ、
第1電流特性値及び第2電流特性値がそれぞれ測定された時点間に、シガレットのケース
に対する挿入状態が変更されたと判断することができる。
【0176】
一実施形態によれば、第1電流特性値と第2電流特性値は、連続して測定された電流特
性値でもある。それによれば、第1電流特性値及び第2電流特性値の時間間隔は、周期に
相応する短時間であるために、周期内で発生するシガレットの挿入状態変化を迅速であっ
て正確に感知することができる。
【0177】
S4200による場合、エアロゾル生成装置100は、先に
図6を介して説明した周波
数またはインダクタンスの基準値を利用せず、シガレット500の挿入状態を判断するこ
とができる。
【0178】
また、S4200による場合、周辺温度など外部要因によって変化するコイルの物性値
の影響が最小化されもする。第1電流特性値及び第2電流特性値が測定される短時間の間
隔内において、電流特性値に影響を及ぼすほどに、周辺温度が急激に変化しないためであ
り、たとえ影響を及ぼしても、第1電流特性値と第2電流特性値との差を獲得する過程に
おいて、周辺温度による影響が相殺されるからである。従って、周辺温度のような外部要
因によって電流特性値が変化しても、第1電流特性値と第2電流特性値との差値には、周
辺温度のような外部要因の変化が及ぼす影響が微々たるものである。
【0179】
便宜上、第1電流特性値及び第2電流特性値で説明したが、関連内容は、第2電流特性
値に連続して測定された第3電流特性値、及びその後に連続して測定された電流特性値に
も適用されるのである。
【0180】
エアロゾル生成装置100は、加熱部130を動作させるように制御することができる
(S4300)。エアロゾル生成装置100は、所定種類に該当するシガレット500が
挿入されたと判断されれば、加熱部130を動作させることができる。
【0181】
図11は、エアロゾル生成装置が感知する電流特性値に係わるグラフである。
【0182】
図11を参照すれば、エアロゾル生成装置100は、感知器160を介して、周期によ
り、第1時点t1において、第1電流特性値C1、第2時点において、第2電流特性値C
2、そして第3時点において、第3電流特性値C3を測定する。
【0183】
第1電流特性値C1と第2電流特性値C2との差値は、微小である。
【0184】
ところで、第3電流特性値C3が急激に増大し、第3電流特性値C3と第2電流特性値
C2との差ΔCが基準差値より大きい。そのとき、エアロゾル生成装置100は、シガレ
ット500の挿入、またはシガレット500の分離が発生したと判断することができる。
【0185】
便宜上、シガレット500の挿入または分離により、電流特性値が増大すると表現した
が、
図11の内容は、それに限定されるものではない。すなわち、シガレット500の挿
入時または分離時、電流特性値が低減する場合にも、
図11の内容が適用され、
図11の
内容は、電流特性値の変化量が基準差値より大きいとも理解されるのである。
【0186】
また、シガレット500の挿入時、電流特性値の増減符号は、シガレット500の分離
時、電流特性値の増減符号と反対でもある。
【0187】
図12は、エアロゾル生成装置が、シガレットの挿入状態により、加熱部を動作させる
さらに他の一方法に係わるフローチャートである。
図12の各段階で説明するように、図
13は、エアロゾル生成装置が感知する電流特性値の一例に係わるグラフであり、
図14
は、
図13の電流特性値の変化量に係わるグラフであり、
図15は、
図14の電流特性値
の変化量の累積値に係わるグラフである。
【0188】
図12を参照すれば、エアロゾル生成装置は、所定周期ごとに、感知器160を介し、
電流特性値測定することができる(S5100)。
【0189】
S5100段階においては、S1100段階で説明した事項が適用されもする。
【0190】
図13を参照すれば、一例として、エアロゾル生成装置100は、感知器160を介し
て周期により、第1時点t1において、第1電流特性値D1、第2時点t2において、第
2電流特性値D2、そして第3時点t3において、第3電流特性値D3を測定する。
【0191】
図13によれば、第3電流特性値D3は、第2電流特性値D2より大きく、第2電流特
性値D2は、第1電流特性値D1より大きい。
【0192】
便宜上、
図13を介して説明するエアロゾル生成装置100は、シガレット500の挿
入により、電流特性値が増大し、シガレット500の分離により、電流特性値が低減する
と設計された場合を想定する。しかし、エアロゾル生成装置100の動作は、それに限定
されるものではなく、電流特性値の種類及び演算アルゴリズムなどにより、シガレット5
00の挿入時、電流特性値が低減し、シガレット500の分離により、電流特性値が増大
するようにも設計される。
【0193】
エアロゾル生成装置100は、電流特性値の変化量を獲得することができる(S520
0)。
【0194】
エアロゾル生成装置100は、連続して測定された各電流特性値の差値を求めることに
より、電流特性値の変化量を獲得することができる。
【0195】
シガレット500が感知器160に接近したり、遠くなったりすることにより、電流特
性値の変化量は、正数または負数にも変化し、またはシガレット500の動きがなければ
、電流特性値の変化量は、0でもある。または、シガレット500以外に、金属体などが
感知器160に影響を与えることにより、電流特性値は、一時的に変化してしまう。
【0196】
図14を参照すれば、第3電流特性値D3が第2電流特性値D2より大きいために、第
3電流特性値D3から第2電流特性値D2を差し引いた値は、正数である。また、第2電
流特性値D2は、第1電流特性値D1より大きいために、第2電流特性値D2から第1電
流特性値D1を差し引いた値は、正数である。
【0197】
エアロゾル生成装置100は、変化量の累積値を獲得することができる(S5300)
。
【0198】
エアロゾル生成装置100は、連続して測定した電流特性値の変化量の累積値を、演算
を介して獲得することができる。
【0199】
複数の電流特性値の変化量は、各電流特性値が感知された時間の間、電流特性値がいか
ように変化したかということに係わる情報を含んでいる。
【0200】
従って、一回性であり、連続する2つの電流特性値の変化量に基づき、シガレット50
0の挿入いかんを判断するよりも、電流特性値の変化量の累積値に基づき、シガレット5
00の挿入いかんを判断する方がさらに効果的である。
【0201】
図15を参照すれば、エアロゾル生成装置100は、第1電流特性値D1から第3電流
特性値D3までの各電流特性値変化量の累積値を、演算を介して獲得することができる。
【0202】
エアロゾル生成装置100は、獲得した累積値が所定累積値以上であるか否かということ
を判断することができる(S5400)。
【0203】
例えば、シガレット500が挿入されたり分離されたりするとき、電流特性値は、順次
に何回が変化し、そのとき、変化量は、同一符号でもある。
【0204】
一方、瞬間的に金属体が接近するような外部要因が影響を及ぼす場合、発生する電流特
性値の変化は、一時的でもあり、外部要因が発生後で消えることにより、電流特性値の変
化量が反対方向に発生しうる。
【0205】
従って、累積値に基づいて判断すれば、エアロゾル生成装置100は、順次に同一方向
に発生する電流特性値の変化量を感知することができ、一時的に示される外部要因によっ
て発生した電流特性値の変化量には、反応しないのである。
【0206】
図15を参照すれば、エアロゾル生成装置100は、電流特性値の変化量の累積値D1
~D3が、所定累積値Dref以上であるので、シガレット500が挿入されるイベント
が発生したと認識することができる。
【0207】
エアロゾル生成装置100は、加熱部130を動作させることができる(S5500)
。エアロゾル生成装置100は、シガレット500が挿入されれば、加熱部130を動作
させ、シガレット500が分離されれば、加熱部130を動作させないのである。
【0208】
一方、エアロゾル生成装置100は、常時、周期によって電流特性値を測定し、測定し
た電流特性値をメモリに保存し、それを基に、シガレット500の挿入状態を判断するこ
とができる。それにより、エアロゾル生成装置100は、ユーザ入力を受信しないとして
も、シガレット500が挿入されれば、自動的にシガレット500を加熱することができ
、便宜性が増大される。
【0209】
または、エアロゾル生成装置100は、ユーザから、加熱部130を作動させるボタン
への入力を受信すれば、周期により、電流特性値を測定し始めることもできる。エアロゾ
ル生成装置100は、ユーザの入力受信、及びシガレット500の挿入の2つの条件が充
足されれば、加熱部130を動作させることができ、安全性が増大される。
【0210】
または、エアロゾル生成装置100は、低電力待機モードでは、電流特性値を測定せず
、特定周期によって動き始めながら、電流特性値を測定することもできる。
【0211】
図16は、エアロゾル生成装置が累積値を初期化させることに係わる図面である。
【0212】
エアロゾル生成装置100は、所定条件が満足されれば、エアロゾル生成装置100は
、累積値を初期化させることができる。
【0213】
累積値を初期化させる条件は、例えば、シガレット500の挿入状態が変化することに
より、累積値が所定基準累積値以上にある場合、カバーの結合状態が変化する場合、また
は所定時間が経過する場合などでもある。
【0214】
エアロゾル生成装置100は、シガレット500の挿入状態が変化する場合、累積値を
初期化させることができる。シガレット500の挿入時に発生する電流特性値の変化量は
、シガレット500の分離時に発生する電流特性値の変化量と反対符号でもある。従って
、シガレット500の挿入または分離のイベントが発生するとき、累積値を初期化させな
ければ、シガレット500の挿入及び分離によって累積値が変化することになり、累積値
を基に、シガレット500の挿入状態を判断し難い。
【0215】
図16を参照すれば、シガレット500が挿入されることにより、電流特性値の変化量
の累積値D1~D3が、基準累積値Dref1以上にあれば、エアロゾル生成装置100
は、累積値を初期化させることができる。
【0216】
累積値が初期化されることにより、その後、シガレット500が分離されながら、電流
特性値の変化量の累積値D4~D6は、シガレット500挿入時の累積値D1~D3と反
対符号にも蓄積される。
【0217】
その後、エアロゾル生成装置100は、電流特性値の変化量の累積値D4~D6が基準
累積値Dref2に逹すると、シガレット500が分離されたと認識することができる。
【0218】
また、エアロゾル生成装置100は、カバーの結合状態が変化する場合、累積値を初期
化させることができる。
図23ないし
図29を介して後述する電磁気誘導体580を具備
するカバーが、ケース110に結合されたり分離されたりするときにも、発生する電流特
性値の変化量は、互いに反対符号でもある。従って、エアロゾル生成装置100は、カバ
ーが結合されたり分離されたりするイベント発生時、累積値を初期化させることができる
。
【0219】
または、エアロゾル生成装置100は、所定時間が経過すれば、累積値を初期化させる
ことができる。所定時間の間、シガレットの挿入または分離が起こらないとしても、周辺
環境によって微小に電流特性値の変化が随時に発生し、そのような変化量が続けて累積す
れば、累積値は、基準累積値に近い値にもなる。従って、所定時間が経過すれば、累積値
を初期化させることにより、シガレットの挿入状態を効果的に感知することができる。
【0220】
また、所定時間ごとに累積値を初期化させることにより、エアロゾル生成装置100は
、演算量を減らすことができる。
【0221】
図17は、エアロゾル生成装置の他の一実施形態を図示したブロック構成図である。
【0222】
図1ないし
図16を介し、感知器160、加熱部130、制御部140及びバッテリ1
50などについて説明した内容は、以下で後述する他の一実施形態によるエアロゾル生成
装置200の感知器262,264、加熱部230、制御部240及びバッテリ250な
どにも適用される。
【0223】
【0224】
図18を参照すれば、エアロゾル生成装置200は、ケース210に結合されるカバー
220をさらに含んでもよい。カバー220は、ケース210と共に、エアロゾル生成装
置200の外観を形成する。カバー220は、ケース210に結合され、エアロゾル生成
装置200の内部構成要素を保護することができる。
【0225】
図18において、カバー220及びケース210は、分離された状態にある。カバー2
20及びケース210が分離された状態において、エアロゾル生成装置200の内部空間
及び加熱部230などは、外部に露出される。それにより、シガレット500の使用を終
了したユーザは、シガレット500をエアロゾル生成装置200から分離した後、エアロ
ゾル生成装置200の内部に残留しうるタバコ物質を除去する掃除作業を実施することが
できる。
【0226】
カバー220の結合時、カバー220の外部孔222と、ケース210の挿入孔212
とが同一延長線上にも整列される。シガレット500は、外部孔222を貫通し、挿入孔
212内部にも挿入される。それにより、エアロゾル生成物質が固定されることにより、
エアロゾル生成物質がケース210外部に分離されて離れることが防止される。
【0227】
第1感知器262及び第2感知器264は、ケース210にも具備される。例えば、第
1感知器262及び第2感知器264は、カバー220が結合されるケース210の上端
にも配置される。他の例を挙げれば、第1感知器262及び第2感知器264は、シガレ
ット500が挿入されて収容されるシガレット500収容部にも配置される。そのとき、
シガレット500収容部は、内面及び外面を有する円筒状でもあるが、第1感知器262
及び第2感知器264は、シガレット500収容部の内面及び外面の間にも配置される。
【0228】
シガレット500がケース210に挿入されることにより、電磁気誘導体580と感知
器262,264との離隔距離が狭まる。感知器262,264は、電磁気誘導体580
が近くなるにつれて発生するコイルに流れる電流の特性変化を感知することができる。制
御部240は、感知した電流の特性変化に基づき、シガレット500がケース210に挿
入されることを判断することができる。反対に、シガレット500がケース210から分
離されるとき、電磁気誘導体580と感知器262,264との離隔距離が広くもなり、
感知器262,264は、それによって発生するコイルに流れる電流の特性変化を感知す
ることができる。制御部240は、感知した電流特性変化に基づき、シガレット500が
ケース210から分離されることを判断することができる。
【0229】
図18に図示された一実施形態によれば、制御部240及びバッテリ250は、ケース
210の下部にも配置される。制御部240及びバッテリ250は、一方向に延長される
形状でもあり、ケース210の延長方向に沿って延長されるようにも配置される。
【0230】
バッテリ250は、ケース210下部に形成された端子を介し、外部から電力を供給さ
れても充電される。エアロゾル生成装置200は、別途のクレードル(図示せず)と共に
システムを構成することもできる。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置200の
バッテリ250の充電にも利用される。または、該クレードルとエアロゾル生成装置20
0とが結合された状態で、加熱部230が加熱されもする。
【0231】
入力部(図示せず)は、ケース210外面にも配置される。該入力部は、例えば、ボタ
ン、スイッチまたはタッチスクリーンでもある。
【0232】
図19は、エアロゾル生成装置がシガレットの挿入状態を感知することに係わる図面で
あり、
図20は、
図19の場合、第1感知器262及び第2感知器264を介して感知す
る電流特性に係わるグラフである。
【0233】
図19を参照すれば、第1感知器262及び第2感知器264は、第1方向に離隔され
たまま配置されもする。第1感知器262は、下側に配置され、第2感知器264は、上
側にも配置される。
【0234】
ここで、該第1方向は、シガレット500が延長される方向と一致する。また、第1方
向は、シガレット500がエアロゾル生成装置200に挿入される方向と一致する。また
、第1方向は、シガレット500を取り囲む電磁気誘導体580が延長される方向と一致
する。便宜上、本明細書上において、第1方向は、上下方向に代替しても使用される。
【0235】
第1感知器262及び第2感知器264が上下方向に離隔配置されることにより、シガ
レット500が挿入されることを順次に感知することができる。また、第1感知器262
及び第2感知器264は、上下方向によるシガレット500の位置、及び上下方向にシガ
レット500の延長された距離などを感知することができる。
【0236】
第1感知器262及び第2感知器264は、シガレット500が挿入されることによる
、コイルに流れる電流の特性変化を感知することにより、電磁気誘導体580を感知する
ことができる。ここで、電磁気誘導体580の長さ、位置及び形態などにより、第1感知
器262及び第2感知器264が電磁気誘導体580によって感知する電流特性値は、互
いに異なりもする。
【0237】
制御部240は、第1感知器262及び第2感知器264からそれぞれ受信した電流特
性値に基づき、電磁気誘導体580の長さ、位置及び形態などを把握することができ、そ
れにより、電磁気誘導体580を含むシガレット500の種類を識別することができる。
【0238】
図20を参照し、第1感知器262及び第2感知器264が感知する電流特性値の変化
量は、例えば、周波数値の変化量またはインダクタンス値の変化量でもある。電磁気誘導
体580が、第1感知器262または第2感知器262に近いほど、各感知器で感知する
電流特性値の変化量が大きくもなる。
【0239】
図19(a)のように、電磁気誘導体580がシガレット500の下端に位置するとき
、第1感知器262と電磁気誘導体580との距離は、第2感知器264と電磁気誘導体
580との距離よりもさらに近い。
【0240】
図20(a)は、
図19(a)に図示された場合、第1感知器262及び第2感知器2
64が感知する電流特性値の変化量を示す。
【0241】
第1感知器262が感知する電流特性値La1は、第2感知器264が感知する電流特
性値La2よりさらに大きい電流特性値の変化を感知することができる。そのとき、制御
部240は、電磁気誘導体580がシガレット500下端に位置すると判断することがで
きる。
【0242】
図19(b)のように、電磁気誘導体580がシガレット500の上端に位置するとき
、第2感知器264と電磁気誘導体580との距離、第1感知器262と電磁気誘導体5
80との距離よりもさらに近い。
【0243】
図20(b)は、
図19(b)に図示された場合、第1感知器262及び第2感知器2
64が感知する電流特性値の変化量を示す。
【0244】
第1感知器262が感知する電流特性値Lb1は、第2感知器264が感知する電流特
性値Lb2よりさらに小さい電流特性値の変化を感知することができる。そのとき、制御
部240は、電磁気誘導体580がシガレット500上端に位置すると判断することがで
きる。
【0245】
図示されていないが、電磁気誘導体580が、シガレット500中間の一領域に位置す
るとき、第1感知器262と第2感知器264とで測定する電流特性値の変化は、類似し
ている。そのとき、制御部240は、電磁気誘導体580がシガレット500中間に位置
すると判断することができる。
【0246】
図21は、エアロゾル生成装置が、シガレットの挿入状態により、加熱部を制御する方
法のフローチャートである。
【0247】
図21を参照すれば、エアロゾル生成装置200は、第1感知器262及び第2感知器
264を介し、シガレット500の挿入状態により、コイルに流れる電流の電流特性値を
感知することができる(S6100)。
【0248】
該感知器は、
図17ないし
図20を介して説明した方法により、シガレット500内電
磁気誘導体580の接近により、コイルに流れる電流の特性値が変化することを感知する
ことができる。
【0249】
エアロゾル生成装置200は、シガレット500の挿入状態を判断することができる(
S6200)。
【0250】
制御部240は、第1感知器262及び第2感知器264で感知した電流特性値に基づ
き、シガレット500の挿入状態を判断することができる。他の一実施形態によれば、制
御部240は、第1感知器262及び第2感知器264で感知した電流特性値を比較分析
することにより、シガレット500の挿入状態を判断することもでき、さらに他の一実施
形態によれば、制御部240は、第1感知器262または第2感知器264のうちいずれ
か1つの感知器で感知した電流特性値にのみ基づき、シガレット500挿入状態を判断す
ることもできる。
【0251】
制御部240は、
図17ないし
図20を介して説明した方法により、第1感知器262
及び第2感知器264を介して測定した電流特性値を基に、シガレット500の挿入状態
を判断することができる。
【0252】
他の例を挙げれば、制御部240は、感知された電流に基づく演算を介し、コイルの品
質ファクタ、有効抵抗、インピーダンス値のうち少なくとも一つを獲得することができる
。制御部240は、獲得したコイルの品質ファクタ、有効抵抗、インピーダンス値などに
基づき、シガレット500の挿入状態を判断することができる。
【0253】
エアロゾル生成装置200は、挿入されたシガレット500の種類が、所定シガレット
500種類と一致するか否かということを判断することができる(S6300)。
【0254】
制御部240は、第1感知器262及び第2感知器264で感知した電流特性値に基づ
き、挿入されたシガレット500の種類を特定することができる。一実施形態によれば、
制御部240は、第1感知器262及び第2感知器264で感知した電流特性値を比較分
析することにより、シガレット500の種類を識別することもでき、または他の一実施形
態によれば、制御部240は、第1感知器262または第2感知器264のうちいずれか
1つの感知器で感知した電流特性値にのみ基づき、シガレット500の種類を識別するこ
ともできる。
【0255】
電磁気誘導体580の長さ、位置及び形態などにより、第1感知器262及び第2感知
器264が、電磁気誘導体580によって感知する電流特性値は、互いに異なりもする。
図17ないし
図20を介して説明した方法により、制御部240は、第1感知器262及
び第2感知器264からそれぞれ受信した電流特性値に基づき、電磁気誘導体580の長
さ、位置及び形態などを把握することにより、シガレット500の種類を識別することが
できる。
【0256】
S6300段階は、S6200段階と時間的に同時に遂行され、またはS6200段階
後にも遂行される。
【0257】
エアロゾル生成装置200は、加熱部230が動作するように制御することができる(
S6400)。制御部240は、エアロゾル生成装置200は、シガレット500が挿入
され、挿入されたシガレット500の種類が、所定シガレット500種類と一致すれば、
加熱部230を動作させることができる。
【0258】
ここで、加熱部230を動作させるという意味は、加熱部230を直ちに加熱するだけ
ではなく、加熱部230が動作されるように許容することを含んでもよい。
【0259】
シガレット500の種類は、タバコ物質の含量、冷却用フィルタの存否及び性能、前端
プラグ53の存在のように、多様な種類がある。
【0260】
エアロゾル生成装置200は、識別することができる各シガレット500の種類、及び
各シガレット500の種類に該当する最適の加熱時間、加熱強度及び加熱周期などを含む
加熱部230制御シナリオをメモリに保存することができる。エアロゾル生成装置200
は、挿入されたシガレット500の種類により、メモリに保存された加熱部230制御シ
ナリオを参照し、加熱部230を異なるように制御することができる。
【0261】
例えば、エアロゾル生成装置200は、所定シガレット500種類に該当するシガレッ
ト500が、エアロゾル生成装置200に挿入された状態で、喫煙のためのユーザ入力を
受信すれば、加熱動作を始めることができる。それにより、シガレット500が挿入され
た場合にのみ加熱動作が起こることにより、安全性が拡大される。
【0262】
一方、エアロゾル生成装置200は、シガレット500が、エアロゾル生成装置200
に挿入されていない場合、または挿入されたシガレット500種類が所定シガレット50
0種類と不一致である場合、加熱部230を動作させないのである。例えば、エアロゾル
生成装置200は、加熱部230の動作中、シガレット500が、エアロゾル生成装置2
00から分離される場合、加熱部230の動作を中断させることができる。
【0263】
図22は、エアロゾル生成装置が、シガレットの挿入状態により、加熱部を制御する他
の一方法のフローチャートである。
【0264】
図22を参照すれば、エアロゾル生成装置200は、第1感知器262を介し、コイル
に流れる電流の電流特性値を感知することができ(S7100)、第1感知器262を介
して感知した電流特性値に基づき、シガレット500の挿入状態を判断することができる
(S7200)。
【0265】
エアロゾル生成装置200は、電磁気誘導体580の形状、位置及び種類のような多様
な特性により、第1感知器262または第2感知器264のうちいずれか1つの感知器に
おいて、シガレット500挿入による電流特性値変化を感知することができる。例えば、
電磁気誘導体580が、シガレット500の下端に位置する場合、第2感知器より下方に
位置する第1感知器262が、シガレット500挿入を感知するのに効果的でもある。従
って、制御部240は、第1感知器262から感知された電流特性値に基づき、シガレッ
ト500挿入状態を判断することができる。
【0266】
エアロゾル生成装置200は、第2感知器を介し、コイルに流れる電流の電流特性値感
知することができ(S7300)、第2感知器を介して感知した電流特性値に基づき、挿
入されたシガレット500の種類が、所定シガレット500種類と一致するか否かという
ことを判断することができる(S7400)。
【0267】
第2感知器は、電磁気誘導体580の形状、位置及び種類のようなさまざまな特性に基
づき、挿入されたシガレット500の種類を特定することができる。
【0268】
例えば、電磁気誘導体580が、シガレット500の下端から上方に延長される長さは
、シガレット500ごとにも異なる。第2感知器は、シガレット500の上部側に位置す
るために、電磁気誘導体580の長さ測定に効果的でもある。
【0269】
具体的には、電磁気誘導体580がシガレット500の上部まで延長される場合、第2
感知器が感知する電流特性値の変化が大きくもなる。しかし、電磁気誘導体580がシガ
レット500の下部にだけ留まる場合、第2感知器が感知する電流特性値の変化は、小さ
くもある。
【0270】
従って、制御部240は、第2感知器で感知した電流特性値に基づき、電磁気誘導体5
80の長さ、及びシガレット500の種類を識別することができる。また、制御部240
は、識別したシガレット500の種類が、所定シガレット500の種類と一致するか否か
ということを判断することができる。
【0271】
エアロゾル生成装置200は、加熱部230を動作させることができる(S7500)
。制御部240は、第1感知器262で感知した電流特性値に基づいてシガレット500
が挿入され、第2感知器264で感知した電流特性値に基づいて判断するとき、挿入され
たシガレット500の種類が、所定シガレット500の種類と一致する場合、加熱部23
0を動作させることができる。
【0272】
図23は、さらに他の一実施形態によるエアロゾル生成装置のブロック構成図である。
【0273】
図23を参照すれば、カバー320は、電磁気誘導体370を具備することができ、エ
アロゾル生成装置300は、感知器を含んでもよい。
【0274】
図1ないし
図22を介し、感知器160,262,264、加熱部130,230、制
御部140,240及びバッテリ150,250などについて説明した内容は、以下で後
述する他の一実施形態によるエアロゾル生成装置300の感知器360、加熱部330、
制御部340及びバッテリ350などにも適用される。
【0275】
カバー320は、ケース310に/と結合/分離される。
【0276】
電磁気誘導体370は、カバー320に具備され、カバー320の移動時、共に移動す
るために、エアロゾル生成装置は、電磁気誘導体370を感知することにより、カバー3
20の結合状態を判断することができる。
【0277】
カバー320は、ケース310に結合されるとき、加熱部330から発生する熱が、エ
アロゾル生成装置300外部に伝達されることを遮断することができる。それにより、加
熱部330の動作中、ユーザが不注意に加熱部330に直接接触したり、加熱部330に
よって熱くなったケース310の1領域に接触することによって発生しうる傷害を防止す
ることができる。従って、カバー320が結合された状態において、加熱部330が動作
する必要がある。
【0278】
電磁気誘導体370は、カバー320に多様な形態にも配置される。例えば、電磁気誘
導体370は、カバー320の周囲方向に沿っても配置される。他の例を挙げれば、電磁
気誘導体370は、カバー320がケース310に結合されるとき、感知器360と対向
するカバー320の一側にも配置される。さらに他の例を挙げれば、電磁気誘導体370
は、カバー320の長手方向に沿って長く延長される形状でもある。電磁気誘導体370
の形状及び配置は、前述の記載に限定されるものではなく、感知器360との相互作用下
、電磁気誘導を介して効果的に感知される全ての形態にも配置される。
【0279】
電磁気誘導体370は、断熱材を含んでもよい。例えば、電磁気誘導体370は、グラ
ファイト(graphite)を含んでもよい。具体的には、グラファイトは、カバー320の周
囲方向に沿って配置され、カバー320がケース310に結合されるとき、加熱部330
を取り囲むことができる。それにより、電磁気誘導体370は、取り囲まれた加熱部33
0の熱が外部に伝達されることを遮断する断熱効果を発生しうる。
【0280】
カバー320及びケース310の結合時、電磁気誘導体370と感知器360との離隔
距離が狭まりもする。感知器360は、電磁気誘導体370が近くなるにつれて発生する
コイルに流れる電流の変化を感知することができる。制御部340は、感知した電流特性
変化に基づき、カバー320がケース310に結合されることを判断することができる。
反対に、カバー320とケース310との分離時、電磁気誘導体370と感知器360と
の離隔距離が増大し、感知器360は、それによって発生するコイルに流れる電流の変化
を感知することができる。制御部340は、感知した電流特性変化に基づき、カバー32
0がケース310から分離されることを判断することができる。
【0281】
図24は、エアロゾル生成装置を構成するカバーの斜視図である。
【0282】
図24を参照すれば、カバー320は、ケース310と結合するように、内部に空のス
ペースが形成された円筒状でもある。電磁気誘導体370は、カバー320の周囲方向に
配置される第1ボディ372、及び第1ボディ372の1地点からカバー320の長手方
向に延長される第2ボディ374を含んでもよい。
【0283】
第1ボディ372は、カバー320の周囲全体を覆い包むこともでき、またはカバー3
20の周囲のうち一部にのみ配置されもする。そのとき、第1ボディ372が配置される
カバー320の周囲のうち一部は、カバー320がケース310に結合されるとき、感知
器360の位置に対向するカバー320の1領域でもある。すなわち、第1ボディ372
は、感知器360の位置に対向しないカバー320の他の1領域には、配置されない。
【0284】
第2ボディ374は、カバー320がケース310に結合されるとき、感知器360の
位置に対向するカバー320の1領域に位置することができる。第2ボディ374は、感
知器360と対向するカバー320の1領域からカバー320の長手方向に配置されるこ
とにより、コイルに誘導される電流の変化を増幅させることができる。それにより、感知
器360は、カバー320の結合状態による電流の変化をさらに効果的に感知することが
できる。すなわち、第2ボディ374の位置は、カバー320がケース310に結合され
る方向を特定することができる。
【0285】
図24によれば、第2ボディ374が四角形であるが、第2ボディ374の形状は、そ
れに制限されるものではなく、三角形、またはそれ以上の多角形、半円形を含む曲線状の
ように、多様な形状にも設計される。
【0286】
図24によれば、第2ボディ374は、第1ボディ372から下方に延長されるように
図示されているが、それに制限されるものではなく、第2ボディ374は、第1ボディ3
72から上方に延長されもし、または第2ボディ374は、第1ボディ372の上方及び
下方の双方に同時に延長されもする。
【0287】
図25は、エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された状態に係わる図面である。
【0288】
図25を参照すれば、エアロゾル生成装置300は、感知器360内コイルと、電磁気
誘導体370,580との電磁気誘導作用を利用し、カバー320の結合状態、及びシガ
レット500の挿入状態を判断することができる。
【0289】
カバー320の電磁気誘導体370によって発生するコイルの電流特性変化は、シガレ
ット500の電磁気誘導体580によって発生するコイルの電流特性変化とも異なる。例
えば、カバー320の結合に発生する電流の周波数変化は、シガレット500の挿入時に
発生する電流の周波数変化よりも大きくなる。それを介し、制御部340は、カバー32
0の結合状態、及びシガレット500の挿入状態をそれぞれ区別して特定することができ
る。それについては、
図26を介してさらに詳細に後述する。
【0290】
図25を参照すれば、感知器360は、カバー320の電磁気誘導体370と、シガレ
ット500の電磁気誘導体580との間に位置することができる。具体的には、コイルの
中心160aは、カバー320の結合状態において、カバー320の電磁気誘導体370
より下方に位置し、シガレット500の挿入状態において、シガレット500の電磁気誘
導体580より上方に位置することができる。それにより、感知器360は、カバー32
0の結合状態による電流特性変化、及びシガレット500の挿入状態による電流特性変化
を同時に効果的に感知することができる。
【0291】
例えば、電磁気誘導体580は、第1セグメント521内1地点と水平位置にも配置さ
れる。カバー320がケース310に結合すれば、電磁気誘導体370は、第2セグメン
ト522内1地点と水平位置にも配置される。そのとき、コイルの中心160aは、シガ
レット500の挿入時、電磁気誘導体580より上方に位置した第1セグメント521内
1地点と水平にも配置される。
【0292】
一方、コイルの中心が、カバー320の電磁気誘導体370と、シガレット500の電
磁気誘導体580との間に位置するということは、感知器360が、カバー320の電磁
気誘導体370及びシガレット500の電磁気誘導体580と重畳される領域があっては
ならないということを意味するものではない。
【0293】
一実施形態によれば、感知器360のコイルは、中心線160aの延長方向が、ケース
310に挿入されたシガレット500に向かう方向にも配置される。コイルは、中心線の
延長方向が、水平方向(言い換えれば、重力方向に垂直である方向)に平行になるように
も配置される。そのような配置は、カバー320の電磁気誘導体370及びシガレット5
00の電磁気誘導体580による電流の変化を共に感知するのに効果的である。
【0294】
図26は、エアロゾル生成装置が感知する電流特性値に係わるグラフである。
【0295】
図26を参照すれば、感知器360は、例えば、電流特性値のうち電流の周波数変化を
感知することができ、制御部340は、それに基づき、カバー320の結合状態及びシガ
レット500の挿入状態を判断することができる。
【0296】
後述する内容は、周波数値に限定されるものではなく、電流特性値が変化する程度を感
知し、基準値と比較するという点において、他の電流特性値にも適用される。
【0297】
一方、該電流特性値は、演算を介して互いに変換されうる物理量でもある。従って、1
つの電流特性値を測定するということは、測定した電流特性値を利用して変換することが
できる他の電流特性値を測定するということも含む意味である。
【0298】
制御部340は、最小基準周波数値f1,min及び最大基準周波数値f1,maxを
事前に設定しておくことができる。制御部340は、感知器360を介して測定した信号
の周波数値が、最小基準周波数値f1,min以上であり、最大基準周波数値f1,ma
x未満である場合、カバー320が結合された状態であると判断することができる。
【0299】
例えば、感知器360が信号G0を感知した場合、制御部340は、信号G0の周波数
値f0が、最小基準周波数値f1,min未満であるので、カバー320がケース310
に結合されていない状態であると判断することができる。
【表1】
【0300】
表1は、感知器360が感知するコイルに流れる電流の周波数に係わるデータである。
感知器360は、カバー320が結合されていない状態で基本信号を測定する。カバー3
20が結合されれば、コイルに流れる電流の周波数は、一定量増加することができる。最
小基準周波数値f1,minは、基本信号の周波数以上であるが、カバー320結合時、
信号の周波数未満である値にも設定される。
【0301】
前述の例においては、カバー320結合時、信号の周波数値が、基本信号の周波数値よ
り大きいが、他の一実施形態によれば、感知器360の形状及び配置、電磁気誘導体37
0の形状及び配置などにより、カバー320結合時、信号の周波数値が、基本信号の周波
数値より小さくも測定される。
【0302】
制御部340は、カバー320の結合状態を判断するための最小基準周波数値f1,m
in及び最大基準周波数値f1,max、シガレット500の結合状態を判断するための
最小基準周波数値f2,min及び最大基準周波数値f2,min、カバー320が結合
され、シガレット500が挿入された状態を判断するための最小基準周波数値f3,mi
n及び最大基準周波数値f3,maxを事前に設定しておくことができる。各基準周波数
値は、ケース310自体の金属性物質の影響を受けた基本信号G0を考慮しても設定され
る。
【0303】
制御部340は、感知器360を介して測定した信号の周波数値が、最小基準周波数値
f1,min以上であり、最大基準周波数値f1,max未満である場合、カバー320
が結合された状態であると判断することができる。
【0304】
制御部340は、感知器360を介して測定した信号の周波数値が、最小基準周波数値
f2,min以上であり、最大基準周波数値f2,max未満である場合、シガレット5
00が挿入された状態であると判断することができる。
【0305】
制御部340は、感知器360を介して測定した信号の周波数値が、最小基準周波数値
f3,min以上であり、最大基準周波数値f3,max未満である場合、カバー320
が結合され、シガレット500が挿入された状態であると判断することができる。
【0306】
例えば、感知器360が信号G0の周波数値f0を感知すれば、制御部340は、信号
G0の周波数値f0が、最小基準周波数値f2,min未満であるので、カバー320が
結合されておらず、シガレット500も挿入されていない状態であると判断することがで
きる。
【0307】
感知器360が、信号G1の周波数値f1を感知すれば、制御部340は、信号G1の
周波数値f1が、最小基準周波数値f1,min以上であり、最大基準周波数値f1,m
ax未満であるので、カバー320が結合された状態であるということを判断することが
できる。
【0308】
感知器360が信号G2の周波数値f2を感知すれば、制御部340は、信号G2の周
波数値f2が、最小基準周波数値f2,min以上であり、最大基準周波数値f2,ma
x未満であるので、シガレット500が挿入された状態であるということを判断すること
ができる。
【0309】
感知器360が信号G3の周波数値f3を感知すれば、制御部340は、信号G3の周
波数値f3が、最小基準周波数値f3,min以上であり、最大基準周波数値f3,ma
x未満なのでカバー320が結合され、シガレット500が挿入された状態であるという
ことを判断することができる。
【表2】
【0310】
表2は、感知器360が感知するコイルに流れる電流の周波数に係わるデータである。
表2によれば、基本信号の周波数値よりも、カバー320結合時、信号の周波数値がさら
に大きく、カバー320結合時、信号の周波数よりも、カバー320結合時及びシガレッ
ト500挿入時の信号周波数値がさらに大きい。
【0311】
従って、最小基準周波数値f1,minは、基本信号の周波数値よりも大きく、カバー
320結合時、信号の周波数値よりも小さく設定され、最大基準周波数値f1,maxは
、カバー320結合時、信号の周波数値よりも大きく、カバー320結合時及びシガレッ
ト500挿入時の信号周波数値よりも小さく設定される。また、最小基準周波数値f3,
minは、カバー320結合時、信号の周波数値よりも大きく設定され、最大基準周波数
値f3,maxは、カバー320結合時及びシガレット500挿入時の信号周波数値より
も小さく設定される。
【0312】
一実施形態によれば、コイル及び電磁気誘導体580,370は、カバー320結合時
の信号G1周波数値f1が、シガレット500挿入時の信号G2周波数値f2よりも大き
く測定されるようにも設計される。従って、カバー320の結合状態を判断するための最
小基準周波数値f1,minは、シガレット500の挿入状態を判断するための最小基準
周波数値f1,minよりも大きく設定される。
【0313】
一実施形態によれば、シガレット500の挿入を判断するための最大基準周波数値f2
,maxと最小基準周波数値f2,minとの差によって定義される周波数範囲は、カバ
ー320の結合を判断するための最大基準周波数値f1,maxと最小基準周波数値f1
,minとの差によって定義される周波数範囲よりも広く設定される。シガレット500
は、タバコ原料、添加物質、タバコロッド51の作製形態などにより多数の種類がある。
エアロゾル生成装置300は、感知器360で感知される電流の変化を利用し、ケース3
10に挿入されたシガレット500の種類を特定することができる。そのために、コイル
に誘導される電流の変化の値は、シガレット500の種類によって特異的にも設定される
。エアロゾル生成装置300は、識別したシガレット500の種類により、加熱の強度、
最大加熱温度、最小加熱温度などを調節することにより、挿入されたシガレット500に
最適化された加熱シナリオを提供することができる。
【0314】
表2によれば、カバー320が結合し、シガレット500が挿入されることにより、信
号の周波数値が順に増加する。しかし、他の一実施形態によれば、感知器360の形状及
び配置、電磁気誘導体580,370の形状及び配置などにより、カバー320が結合さ
れたり、シガレット500が挿入されたりすることにより、信号の周波数値が小さくもな
る。
【0315】
図27は、エアロゾル生成装置がカバーの結合状態によって動作する方法に係わるフロ
ーチャートである。
【0316】
図27を参照すれば、エアロゾル生成装置300は、カバー320の結合状態によるコ
イルの電流特性変化を感知することができる(S9100)。感知器360は、カバー3
20が結合されたり分離されたりするにより、電磁気誘導によって発生するコイルの電流
特性変化を感知することができる。
【0317】
エアロゾル生成装置300は、カバー320の結合状態を判断することができる(S9
200)。制御部340がカバー320の結合状態を判断する方法は、多様でもある。例
えば、感知器360は、コイルに流れる電流の周波数変化を感知することができ、制御部
340は、感知した電流の周波数値を、既設定の基準周波数値と比較し、カバー320の
結合状態を判断することができる。
【0318】
他の例を挙げれば、制御部340は、感知された電流に基づく演算を介し、コイルのイ
ンダクタンス値を獲得することができる。制御部340は、感知したコイルのインダクタ
ンス値を、既設定の基準コイルのインダクタンス値と比較し、カバー320の結合状態を
判断することができる。
【0319】
さらに他の例を挙げれば、制御部340は、感知された電流に基づく演算を介し、コイ
ルの品質ファクタ、有効抵抗、インピーダンス値のうち少なくとも一つを獲得することが
できる。制御部340は、獲得したコイルの品質ファクタ、有効抵抗、インピーダンス値
に基づき、カバー320の結合状態を判断することができる。
【0320】
エアロゾル生成装置300は、加熱部330が動作するように制御することができる(
S9300)。エアロゾル生成装置300は、カバー320がケース310に結合された
場合、加熱部330を動作させることができる。ここで、加熱部330を動作させるとい
う意味は、加熱部330を直ちに加熱することだけではなく、加熱部330が動作される
ように許容することを含んでもよい。
【0321】
一方、エアロゾル生成装置300は、カバー320がケース310に結合されていない
場合、加熱部330を動作させないのである。例えば、エアロゾル生成装置300は、カ
バー320がケース310に結合されていない場合、吸煙しようとするユーザ入力を受信
しても、加熱動作を開始しない。また、例えば、エアロゾル生成装置300は、加熱部3
30の動作中、カバー320がケース310から分離される場合、加熱部330の動作を
中断させることができる。
【0322】
図28は、エアロゾル生成装置が、カバーの結合状態、及びシガレットの挿入状態によ
って動作する方法に係わるフローチャートである。
【0323】
図28を参照すれば、エアロゾル生成装置300は、カバー320の結合状態、及びシ
ガレット500の挿入状態によるコイルの電流特性変化を感知することができる(S10
100)。感知器360が感知する電流特性変化は、電流値自体の変化、電圧の変化、交
流電流の周波数変化のように、多様な電流の性質の変化を含んでもよい。
【0324】
エアロゾル生成装置300は、カバー320の結合状態、及びシガレット500の挿入
状態を判断することができる(S10200)。制御部340は、感知器360で感知し
た電流特性変化に基づき、カバー320の結合状態、及びシガレット500の挿入状態を
それぞれ判断することができる。すなわち、制御部340は、カバー320が単独で結合
されているか否かということ、シガレット500が単独で挿入されえいるか否かというこ
と、及びカバー320とシガレット500とが同時に挿入されているか否かということな
どを個別的に区別することができる。
【0325】
段階S10200で説明した他の一実施形態に係わる内容は、段階S4200にも適用
されうる。
【0326】
エアロゾル生成装置300は、加熱部330が動作するように制御することができる(
S10300)。エアロゾル生成装置300は、カバー320が結合され、シガレット5
00が挿入された場合にのみ加熱部330を動作させることができる。加熱部330を動
作させることについて、段階S9300で説明した内容は、段階S10300段階にも適
用される。
【0327】
エアロゾル生成装置300は、カバー320が結合されていないか、あるいはシガレッ
ト500が挿入されていない場合には、加熱部330を動作させないのである。
【0328】
しかし、一実施形態によれば、例外的に、喫煙完了後、シガレット500の残余物を気
化させるために、カバー320は、結合されるが、シガレット500は、挿入されていな
い状態で、加熱部330が作動することができる。
【0329】
図29は、エアロゾル生成装置が、カバーの結合状態、及びシガレットの挿入状態によ
って動作する他の一方法に係わるフローチャートである。
【0330】
図29を参照すれば、エアロゾル生成装置300は、カバー320の結合状態、及びシ
ガレット500の挿入状態によるコイルの電流特性変化を感知することができる(S11
100)。感知器360が感知する電流変化は、電流値自体の変化、電圧の変化、交流電
流の周波数変化のように、多様な電流の性質の変化を含んでもよい。段階S9100及び
段階S10100で説明した内容は、段階S11100にも適用される。
【0331】
エアロゾル生成装置300は、カバー320の結合状態を判断することができる(S1
1200)。制御部340が、感知器360で感知した電流変化に基づき、カバー320
の結合状態を判断する方法は、多様でもある。段階S9200及び段階S10200で説
明した内容は、段階S11200にも適用される。
【0332】
エアロゾル生成装置300は、カバー320が結合された状態である場合、次に、シガ
レット500が挿入された状態であるか否かということを判断することができる。しかし
、エアロゾル生成装置300は、カバー320が分離された状態である場合、シガレット
500の挿入状態をさらに判断しない。エアロゾル生成装置300は、そのとき、加熱部
330が動作しないように制御することができる。
【0333】
エアロゾル生成装置300は、シガレット500の挿入状態を判断することができる(
S11300)。制御部340が、感知器360で感知した電流変化に基づき、シガレッ
ト500の挿入状態を判断する方法は、多様でもある。段階S9200及び段階S102
00で説明した内容は、段階S11300にも適用される。
【0334】
エアロゾル生成装置300は、シガレット500が挿入された状態である場合、加熱部
330を動作させることができる。しかし、エアロゾル生成装置300は、シガレット5
00が挿入されていない場合、加熱部330を動作させないのである。
【0335】
エアロゾル生成装置300は、加熱部330を動作させることができる(S11400
)。前述の過程を介し、エアロゾル生成装置300は、先にカバー320が結合され、後
にシガレット500が挿入された場合にのみ加熱部330を動作させることができる。エ
アロゾル生成装置300は、カバー320が結合され、シガレット500が挿入された状
態であるとしても、シガレット500が先に挿入された場合には、加熱部330を動作さ
せないのである。段階S9300及び段階S10300で説明した内容は、段階S114
00にも適用される。
【0336】
前述のところにおいては、本発明による実施形態を基準に、本発明の構成と特徴とを説
明したが、本発明は、それらに限定されるものではなく、本発明の思想内及び範囲内にお
いて、多様に変更されたり変形されたりするということは、本発明が属する技術分野の当
業者に明白なことであり、従って、そのような変更または変形は、特許請求の範囲に属す
るということを明らかにしておく。