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特許7522813エアロゾル送達デバイスのためのトリガベースの無線ブロードキャスティング
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  • 特許-エアロゾル送達デバイスのためのトリガベースの無線ブロードキャスティング 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-17
(45)【発行日】2024-07-25
(54)【発明の名称】エアロゾル送達デバイスのためのトリガベースの無線ブロードキャスティング
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/65 20200101AFI20240718BHJP
   A24F 40/53 20200101ALI20240718BHJP
【FI】
A24F40/65
A24F40/53
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022195378
(22)【出願日】2022-12-07
(62)【分割の表示】P 2021000725の分割
【原出願日】2016-07-20
(65)【公開番号】P2023022286
(43)【公開日】2023-02-14
【審査請求日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】14/808,233
(32)【優先日】2015-07-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516097871
【氏名又は名称】アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】レイモンド・チャールズ・ヘンリー・ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】グレン・ジョージフ・キムジー
(72)【発明者】
【氏名】フレデリック・フィリップ・アンポリーニ
【審査官】西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/060269(WO,A1)
【文献】特開2015-070284(JP,A)
【文献】国際公開第2014/120479(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0095287(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0284192(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0107815(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0096781(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
A61M 15/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル送達デバイスであって、
筐体を含む制御体を備え、筐体内に、
エアロゾル送達デバイスの少なくとも1つの機能要素の動作を制御するように構成された制御コンポーネントと、
制御コンポーネントに結合され、無線通信を有効化するように構成された通信インターフェースと、
が収容され、
制御コンポーネントが、少なくとも1つの既定のトリガを検出するように、および、検出に応答して自動的に、可能な無線デバイスとの接続のためのエアロゾル送達デバイスの利用可能性を通信インターフェースがブロードキャストすることをもたらすようにさらに構成され、少なくとも1つの既定のトリガが、カートリッジに対する制御体の結合を含む、エアロゾル送達デバイス。
【請求項2】
エアロゾル送達デバイスの少なくとも一部を通る空気流を検出するように構成されたセンサをさらに備える、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項3】
筐体の少なくとも一部を通る空気流が検出された場合に、制御コンポーネントが、エアロゾル送達デバイスの少なくとも1つの機能要素の動作を制御する、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項4】
少なくとも1つの既定のトリガのうちの別の既定のトリガが、カートリッジに対する制御体の結合後の、エアロゾル送達デバイスの少なくとも一部を通る空気流の検出を含む、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項5】
少なくとも1つの既定のトリガのうちのさらに別の既定のトリガが、空気流が検出された少なくとも2つの場合の間における既定の時間長を含む、請求項4に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項6】
少なくとも1つの既定のトリガのうちのさらに別の既定のトリガが、空気流が検出された場合の既定の持続期間を含む、請求項4に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項7】
少なくとも1つの既定のトリガのうちの別の既定のトリガが、充電コンポーネントに対する制御体の結合を含む、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項8】
少なくとも1つの既定のトリガが、エアロゾル送達デバイスにおけるどのボタンのユーザによる作動も含まない、請求項1から7のいずれか一項に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項9】
通信インターフェースが、利用可能性をブロードキャストし、可能なBluetooth有効デバイスにBluetooth通信インターフェースを接続するための情報を含むアドバタイズメントを送信するように構成されたBluetooth通信インターフェースである、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項10】
通信インターフェースが、接続した時に可能なBluetooth有効デバイスとボンディングするようにさらに構成されている、請求項9に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項11】
カートリッジをさらに備える、請求項1から10のいずれか一項に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項12】
カートリッジが、筐体と、筐体内に少なくとも部分的に配置された貯蔵容器とを備え、貯蔵容器が、エアロゾル前駆体組成物を保持する、請求項11に記載のエアロゾル送達デバイス。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾルの発生のために電気的に生成された熱を使用し得る喫煙物品(例えば、一般的に電子シガレットと呼ばれる喫煙物品)などのエアロゾル送達デバイスに関し、より具体的には、トリガの検出に基づいて、可能な無線デバイスとの接続のための無線ブロードキャスティングを開始するエアロゾル送達デバイスに関する。喫煙物品は、エアロゾル前駆体を加熱するように構成され得、エアロゾル前駆体は、たばこまたはたばこに由来する材料により作製され得るか、または別様にたばこを添加し得、前駆体は、ヒトの消費のための吸入可能物質を形成することが可能である。
【背景技術】
【0002】
長年にわたり、使用のためにたばこを燃焼させる必要のある喫煙製品の改良品として、またはその代替物として多くの喫煙デバイスが提案されている。それらのデバイスの多くは、シガレット、シガー、またはパイプ喫煙に関係する感覚を提供するが、たばこの燃焼によりもたらされるかなりの量の不完全燃焼および熱分解生成物を送達しないように設計されていると言われる。この目的を達成するために、電気エネルギーを使用して揮発性材料を気化または加熱する、または、かなり激しい程度でたばこを燃焼させることなくシガレット、シガー、またはパイプ喫煙の感覚を提供しようとする多くの喫煙製品、風味生成体、および医薬吸入器が提案されている。例えば、すべて引用によりその全体が本明細書に組み込まれているRobinsonらに対する米国特許第7,726,320号、Griffith Jr.らに対する米国特許出願公開第2013/0255702号、および、Searsらに対する米国特許出願公開第2014/0096781号において説明される背景技術に記載された、様々な代替的な喫煙物品、エアロゾル送達デバイス、および発熱源を参照されたい。さらに、例えば、引用によりその全体が本明細書に組み込まれている2014年2月3日に出願されたBlessらに対する米国特許出願第14/170,838号における、ブランド名および商業的供給源により指定される様々な種類の喫煙物品、エアロゾル送達デバイス、および電気式発熱源を参照されたい。さらに、すべて引用によりその全体が本明細書に組み込まれているCollinsらに対する米国特許第5,505,214号、Vogesに対する米国特許第5,894,841号、Shayanに対する米国特許第6,772,756号、Honに対する米国特許出願公開第2006/0196518号、およびHonに対する米国特許出願公開第2007/0267031号において他の種類の喫煙物品が提案されている。
【0003】
エアロゾル送達デバイスの分野において継続中の進歩により、益々高度なエアロゾル送達デバイスがもたらされている。例えば、いくつかのエアロゾル送達デバイスは、他の可能な無線デバイスと無線で通信(例えば、Bluetooth(登録商標)通信)することを可能にされる。この通信は、一般的に、可能な無線デバイスと接続するために、エアロゾル送達デバイスがアドバタイズメントをブロードキャストする初期設定工程を必要とし、それに応答して、少なくとも1つのデバイスとの通信ラインをさらに確立する。しかし、この工程の開始は、エアロゾル送達デバイスにブロードキャスティングを開始することに使用するためのユーザ入力ボタンが存在しないので、複雑であり得る。従って、エアロゾル送達デバイスにおけるどのボタンのユーザによる作動とも無関係に開始される無線ブロードキャスティング方法に対する必要性が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許第7,726,320号明細書
【文献】米国特許出願公開第2013/0255702号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0096781号明細書
【文献】米国特許第5,505,214号明細書
【文献】米国特許第5,894,841号明細書
【文献】米国特許第6,772,756号明細書
【文献】米国特許出願公開第2006/0196518号明細書
【文献】米国特許出願公開第2007/0267031号明細書
【文献】米国特許第8,910,639号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0261495号明細書
【文献】米国特許出願公開第2010/0028766号明細書
【文献】米国特許第5,261,424号明細書
【文献】米国特許第5,372,148号明細書
【文献】国際公開第2010/003480号
【文献】米国特許第4,735,217号明細書
【文献】米国特許第4,947,874号明細書
【文献】米国特許第6,040,560号明細書
【文献】米国特許第7,040,314号明細書
【文献】米国特許第8,205,622号明細書
【文献】米国特許出願公開第2009/0230117号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0060554号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0270727号明細書
【文献】米国特許第8,528,569号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0261487号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0209105号明細書
【文献】米国特許第4,793,365号明細書
【文献】米国特許第5,101,839号明細書
【文献】米国特許第6,779,531号明細書
【文献】米国特許出願公開第2013/0008457号明細書
【文献】米国特許第5,154,192号明細書
【文献】米国特許第8,499,766号明細書
【文献】米国特許第8,539,959号明細書
【文献】米国特許第5,967,148号明細書
【文献】米国特許第5,934,289号明細書
【文献】米国特許第5,954,979号明細書
【文献】米国特許第8,365,742号明細書
【文献】米国特許第8,402,976号明細書
【文献】米国特許出願公開第2005/0016550号明細書
【文献】米国特許出願公開第2010/0163063号明細書
【文献】米国特許出願公開第2013/0192623号明細書
【文献】米国特許出願公開第2013/0298905号明細書
【文献】米国特許出願公開第2013/0180553号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0000638号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0261408号明細書
【非特許文献】
【0005】
【文献】Chemical and Biological Studies on New Cigarette Prototypes that Heat Instead of Burn Tobacco,R.J.Reynolds Tobacco Company Monograph(1988)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、エアロゾル送達デバイス、このようなデバイスを形成する方法、およびこのようなデバイスの要素に関する。従って、本開示は、限定されないが、以下の例示的な実施態様を含む。
【0007】
例示的な実施態様1:少なくとも1つの筐体を備え、少なくとも1つの筐体内に、少なくとも1つの筐体の少なくとも一部を通る空気流が検出された場合において、エアロゾル送達デバイスの少なくとも1つの機能要素の動作を制御するように構成された制御コンポーネントと、制御コンポーネントに結合され、無線通信を有効化するように構成された通信インターフェースとが収容され、制御コンポーネントが、既定のトリガを検出するように、および、検出に応答して自動的に、可能な無線デバイスとの接続のためのエアロゾル送達デバイスの利用可能性を通信インターフェースがブロードキャストすることをもたらすようにさらに構成され、既定のトリガが、空気流が検出される少なくとも1つの場合を含み、エアロゾル送達デバイスにおけるどのボタンのユーザによる作動も含まない、エアロゾル送達デバイス。
【0008】
例示的な実施態様2:トリガが、空気流が検出された少なくとも2つの場合の間における既定の時間長を含む、先行する、もしくは任意の後続の例示的な実施態様、またはそれらの任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0009】
例示的な実施態様3:既定の時間長が、空気流が検出された少なくとも2つの場合の間における約1,250ミリ秒以下の時間長である、任意の先行する、もしくは任意の後続の例示的な実施態様、またはそれらの任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0010】
例示的な実施態様4:トリガが、空気流が検出された場合の既定の持続期間を含む、任意の先行する、もしくは任意の後続の例示的な実施態様、またはそれらの任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0011】
例示的な実施態様5:既定の持続期間が、約70から750ミリ秒の間である、任意の先行する、もしくは任意の後続の例示的な実施態様、またはそれらの任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0012】
例示的な実施態様6:トリガが、空気流が検出された既定数の場合を含む、任意の先行する、もしくは任意の後続の例示的な実施態様、またはそれらの任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0013】
例示的な実施態様7:エアロゾル送達デバイスが、少なくとも1つの筐体と制御コンポーネントと通信インターフェースとを含む制御体を備える、任意の先行する、もしくは任意の後続の例示的な実施態様、またはそれらの任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。制御体が、充電コンポーネントとカートリッジとに結合可能であり、トリガが、充電コンポーネントまたはカートリッジに対する制御体の結合をさらに含む。
【0014】
例示的な実施態様8:トリガが、カートリッジに対する制御体の結合をさらに含み、少なくとも1つの場合が、カートリッジに対する制御体の結合後、空気流が検出された最初の場合である、任意の先行する、もしくは任意の後続の例示的な実施態様、またはそれらの任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0015】
例示的な実施態様9:通信インターフェースが、Bluetooth通信インターフェースであり、通信インターフェースが利用可能性をブロードキャストするようにされることが、Bluetooth通信インターフェースが、可能なBluetooth有効デバイスにBluetooth通信インターフェースを接続するための情報を含むアドバタイズメントを送信するようにされることと、少なくとも1つの場合において、接続した時に可能なBluetooth有効デバイスとボンディングするようにされることとを含む、任意の先行する、もしくは任意の後続の例示的な実施態様、またはそれらの任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0016】
例示的な実施態様10:エアロゾル送達デバイスが、少なくとも1つの筐体と制御コンポーネントとBluetooth通信インターフェースとを含む制御体を備え、トリガが、カートリッジに対する制御体の結合をさらに含み、少なくとも1つの場合が、カートリッジに対する制御体の結合後、空気流が検出された最初の場合であり、Bluetooth通信インターフェースがアドバタイズメントを送信するようにされることが、最初の場合後、所定の時間長以下の時間長にわたってアドバタイズメントを送信するようにされることと、続いて、アドバタイズメントの送信を停止するようにされることとを含む、任意の先行する、もしくは任意の後続の例示的な実施態様、またはそれらの任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0017】
例示的な実施態様11:エアロゾル送達デバイスの動作の方法であって、方法が、エアロゾル送達デバイスにおいて、制御コンポーネントが、少なくとも1つの筐体の少なくとも一部を通る空気流が検出された場合において、エアロゾル送達デバイスの少なくとも1つの機能要素の動作を制御することと、通信インターフェースが、無線通信を有効化することと、制御コンポーネントが、既定のトリガをさらに検出することと、検出に応答して自動的に、可能な無線デバイスとの接続のためのエアロゾル送達デバイスの利用可能性を通信インターフェースがブロードキャストすることをもたらすこととを含み、既定のトリガが、空気流が検出された少なくとも1つの場合を含み、エアロゾル送達デバイスにおけるどのボタンのユーザによる作動も含まない、方法。
【0018】
例示的な実施態様12:トリガが、空気流が検出された少なくとも2つの場合の間における既定の時間長を含む、先行する、もしくは任意の後続の例示的な実施態様、またはそれらの任意の組み合わせの方法。
【0019】
例示的な実施態様13:既定の時間長が、空気流が検出された少なくとも2つの場合の間における約1,250ミリ秒以下の時間長である、任意の先行する、もしくは任意の後続の例示的な実施態様、またはそれらの任意の組み合わせの方法。
【0020】
例示的な実施態様14:トリガが、空気流が検出された場合の既定の持続期間を含む、任意の先行する、もしくは任意の後続の例示的な実施態様、またはそれらの任意の組み合わせの方法。
【0021】
例示的な実施態様15:既定の持続期間が、約70から750ミリ秒の間である、任意の先行する、もしくは任意の後続の例示的な実施態様、またはそれらの任意の組み合わせの方法。
【0022】
例示的な実施態様16:トリガが、空気流が検出された既定数の場合を含む、任意の先行する、もしくは任意の後続の例示的な実施態様、またはそれらの任意の組み合わせの方法。
【0023】
例示的な実施態様17:エアロゾル送達デバイスが、充電コンポーネントとカートリッジとに結合可能な制御体を備え、トリガが、充電コンポーネントまたはカートリッジに対する制御体の結合をさらに含む、任意の先行する、もしくは任意の後続の例示的な実施態様、またはそれらの任意の組み合わせの方法。
【0024】
例示的な実施態様18:トリガが、カートリッジに対する制御体の結合をさらに含み、少なくとも1つの場合が、カートリッジに対する制御体の結合後、空気流が検出された最初の場合である、任意の先行する、もしくは任意の後続の例示的な実施態様、またはそれらの任意の組み合わせの方法。
【0025】
例示的な実施態様19:通信インターフェースが、Bluetooth通信インターフェースであり、通信インターフェースが利用可能性をブロードキャストすることが、Bluetooth通信インターフェースが、可能なBluetooth有効デバイスにBluetooth通信インターフェースを接続するための情報を含むアドバタイズメントを送信することと、少なくとも1つの場合において、接続した時に可能なBluetooth有効デバイスとボンディングすることとを含む、任意の先行する、もしくは任意の後続の例示的な実施態様、またはそれらの任意の組み合わせの方法。
【0026】
例示的な実施態様20:エアロゾル送達デバイスが、制御コンポーネントとBluetooth通信インターフェースとを含む制御体を備え、トリガが、カートリッジに対する制御体の結合をさらに含み、少なくとも1つの場合が、カートリッジに対する制御体の結合後、空気流が検出された最初の場合であり、Bluetooth通信インターフェースがアドバタイズメントを送信することが、最初の場合後、所定の時間長以下の時間長にわたってアドバタイズメントを送信することと、続いて、アドバタイズメントの送信を停止することとを含む、任意の先行する、もしくは任意の後続の例示的な実施態様、またはそれらの任意の組み合わせの方法。
【0027】
本開示のこれらの特徴および他の特徴、態様ならびに利点は、以下で簡単に説明される添付図面とあわせて後述の詳細な説明を読むことにより明らかとなる。本開示は、本開示に記載された2つ、3つ、4つ以上の特徴または要素の任意の組み合わせを、このような特徴または要素が明示的に組み合わされるか、または、本明細書において説明される特定の例示的な実施態様に別様に記載されるかに関わらず含む。本開示は、本開示の任意の分離可能な特徴または要素が、本開示の文脈において明示的に別段の指定がされない限り、その態様および例示的な実施態様のうちの任意のものにおいて、目的通りに、すなわち組み合わせ可能であると見なされなければならないように、全体論的に読まれることが意図される。
【0028】
従って、この発明の概要が、本開示のいくつかの態様の基本的な理解を得られるように、いくつかの例示的な実施態様を概説する目的で提供されるにすぎないことが理解される。従って、上述の例示的な実施態様が例示にすぎず、いかなる手法によっても、本開示の範囲または趣旨を狭めるように解釈されてはならないことが理解される。他の例示的な実施態様、態様、および利点は、いくつかの説明される例示的な実施態様の原理を例示として示す添付図面とあわせて以下の詳細な説明から明らかとなる。
【0029】
従って、上述の概括的な表現により本開示を説明してきたが、ここで添付図面が参照され、添付図面は一定の縮尺で描かれるとは限らない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本開示の例示的な一実施態様による、制御体に結合されたカートリッジを含むエアロゾル送達デバイスの側面図である。
図2図1のエアロゾル送達デバイスに対応し得る様々な例示的な実施態様による、エアロゾル送達デバイスの部分断面図である。
図3】例示的な実施態様による、トリガベースのBluetoothのアドバタイジングのための状態遷移図である。
図4】本開示の例示的な一実施態様による、エアロゾル送達デバイスの動作の方法における様々な動作を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
ここで、本開示がその例示的な実施態様を参照しながら、以下でより完全に説明される。これらの例示的な実施態様は、本開示が十分かつ完全であるように、および、本開示の範囲を当業者に完全に伝えるように説明される。実際、本開示は、多くの異なる形態で具現化され得、本明細書に記載される実施態様に限定されると解釈されてはならず、むしろ、これらの実施態様は、本開示が適用可能な法的要求事項を満たすように提供される。本明細書および付属の特許請求の範囲において使用される場合において、「1つ(a)」、「1つ(an)」、「the」などを付した単数形の表現は、文脈上、他の意味に明示的に規定される場合を除き、複数の指示対象を含む。
【0032】
以下で説明されるように、本開示の例示的な実施態様は、エアロゾル送達システムに関する。本開示によるエアロゾル送達システムは、材料を(好ましくは、材料を何らかのかなりの程度まで燃焼することなく、)加熱して吸入可能物質を形成するために電気エネルギーを利用し、このようなシステムのコンポーネントは、最も好ましくは、手持ち式デバイスと見なされるほど十分に小型である物品の形態をとる。すなわち、好ましいエアロゾル送達システムのコンポーネントの使用は、エアロゾルがたばこの燃焼または熱分解の副生成物に主に由来するという意味で、煙の発生をもたらさず、むしろ、それらの好ましいシステムの使用は、その中に組み込まれた特定の成分の揮発または蒸発によりもたらされる蒸気の発生をもたらす。いくつかの例示的な実施態様において、エアロゾル送達システムのコンポーネントは、電子シガレットとして特徴付けられ得、それらの電子シガレットは、最も好ましくは、たばこおよび/またはたばこに由来した成分を組み込み、従って、たばこ由来成分をエアロゾル形態で送達する。
【0033】
特定の好ましいエアロゾル送達システムのエアロゾル生成部品は、その任意の成分のかなりの程度の燃焼を一切ともなわずに、たばこを点火および燃焼(および、従って、たばこの煙を吸入)することにより得られるシガレット、シガー、またはパイプを喫煙する感覚(例えば、吸入および吐出の様式、味または風味の種類、感覚を刺激する効果、物理的感覚、使用の様式、視認可能なエアロゾルにより提供されるものなどの視覚的な手がかりなど)の多くを提供し得る。例えば、本開示のエアロゾル生成部品のユーザは、喫煙者が従来の種類の喫煙物品を利用する場合と非常に類似した手法で、その部品を保持および使用して、その部品により発生したエアロゾルの吸入のためにその部品の一端部を吸い、選択された時間間隔でパフを取り込むまたは吸うことなどを行い得る。
【0034】
本開示のエアロゾル送達システムは、さらに、蒸気生成物品または医薬送達物品として特徴付けられ得る。従って、このような物品またはデバイスは、吸入可能な形態または状態で(例えば、風味および/または薬剤活性成分)1つまたは複数の物質を提供するように構成され得る。例えば、吸入可能物質は、実質的に蒸気(すなわち、その臨界点より低い温度において気相の物質)の形態であり得る。代替的に、吸入可能物質は、エアロゾル(すなわち、ガス中における微細固体粒子または液滴の懸濁物)の形態であり得る。簡潔であることを目的として、本明細書において使用される「エアロゾル」という用語は、視認可能か否かによらず、および、煙に類似していると見なされ得る形態であるか否かによらず、ヒトによる吸入に適した形態または種類の蒸気、ガス、およびエアロゾルを含むことを意味する。
【0035】
本開示のエアロゾル送達システムは、全体として、筐体と呼ばれ得る外側本体またはシェル内に提供されるいくつかのコンポーネントを含む。外側本体またはシェルの全体的な設計は様々であり得、エアロゾル送達デバイスの形状と全体寸法を規定し得る外側本体の形態または構成は様々であり得る。典型的には、シガレットまたはシガーの形状に似ている長尺本体が単一かつ単体の筐体により形成され得るか、または、長尺筐体が2つ以上の分離可能な本体により形成され得る。例えば、エアロゾル送達デバイスは、実質的に管状の形状であり得、従って、従来のシガレットまたはシガーの形状に似ている長尺シェルまたは本体を備え得る。一例において、エアロゾル送達デバイスのコンポーネントのすべてが、1つの筐体内に収容される。代替的に、エアロゾル送達デバイスは、連結された、および分離可能な2つ以上の筐体を備え得る。例えば、エアロゾル送達デバイスは、1つまたは複数の再使用可能なコンポーネント(例えば、充電式電池、および、その物品の動作を制御するための様々な電子部品)を収容する筐体を備える制御体を一端部に備え得、他端部における、および他端部に一体化された、または取り外し可能に結合された、使い捨て部(例えば、使い捨ての風味含有カートリッジ)を収容する外側本体またはシェルを備え得る。
【0036】
本開示のエアロゾル送達システムは、最も好ましくは、電源(すなわち、電力源)、少なくとも1つの制御コンポーネント(例えば、電源から物品の他のコンポーネントへの電流の流れを制御することなどにより、発熱のための電力を作動させる、制御する、調節する、および停止する手段、-例えば、独立した、またはマイクロ制御装置の一部としてのマイクロプロセッサ)、加熱器または発熱部材(例えば、単独で、または1つまたは複数のさらなるコンポーネントと組み合わせて、一般的に「噴霧器」と呼ばれ得る、電気抵抗加熱要素または他のコンポーネント)、エアロゾル前駆体組成物(例えば、一般的に、「スモークジュース」、「eリキッド」、および「eジュース」と一般的に呼ばれる成分などの、十分な熱を加えたときにエアロゾルを生成することが可能な液体)、および、エアロゾル吸入のためにエアロゾル送達デバイスを吸うことを可能にするための口端部領域または先端(例えば、生成されるエアロゾルが吸うときに規定の空気流路から引かれ得るように物品を通るその規定の空気流路)の何らかの組み合わせを備える。
【0037】
本開示のエアロゾル送達システム内におけるコンポーネントのより具体的な形式、構成、および構成が、以下で提供されるさらなる開示を考慮に入れることで明らかとなる。さらに、様々なエアロゾル送達システムコンポーネントの選択および構成は、本開示の背景技術セクションにおいて参照されるそれらの代表的な製品などの、市販の電子エアロゾル送達デバイスの検討により理解され得る。
【0038】
様々な例において、エアロゾル送達デバイスは、エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成された容器を備え得る。容器は、特に、多孔質部材(例えば、繊維質材料)により形成され得、従って、多孔質基材(例えば、繊維質基材)と呼ばれ得る。
【0039】
エアロゾル送達デバイス内において容器として有用な繊維質基材は、複数の繊維または微細繊維により形成された織物または不織材料であり得、天然繊維および合成繊維の一方または両方により形成され得る。例えば、繊維質基材は、繊維ガラス材料を含み得る。特定の例において、酢酸セルロース材料が使用され得る。他の例示的な実施態様において、炭素材料が使用され得る。容器は、実質的にコンテナの形態であり得、容器の中に含まれた繊維質材料を含み得る。
【0040】
図1は、本開示の様々な例示的な実施態様による制御体102とカートリッジ104とを含むエアロゾル送達デバイス100の側面図を示す。特に、図1は、互いに結合された制御体とカートリッジとを示す。制御体とカートリッジとは、機能する関係で永久的にまたは取り外し可能に位置合わせされ得る。様々なメカニズムが、ねじによる係合、圧入による係合、締まりばめ、磁気的な係合などをもたらすように、制御体にカートリッジを接続し得る。エアロゾル送達デバイスは、いくつかの例示的な実施態様において、カートリッジと制御体とが組み立てられた構成をとるとき、実質的にロッド様、実質的に管形状、または実質的に円柱形であり得る。カートリッジおよび制御体は、多くの異なる材料のうちの任意のものにより形成され得る、単体の筐体もしくは外側本体、または、別々のそれぞれの筐体もしくは外側本体を含み得る。筐体は、任意の適切な構造的に安定した材料により形成され得る。いくつかの例において、筐体は、例えば、ステンレス鋼、アルミニウムなどの金属または合金により形成され得る。他の適切な材料は、様々なプラスチック(例えば、ポリカーボネート)、プラスチック上の金属めっきなどを含む。
【0041】
いくつかの例示的な実施態様において、エアロゾル送達デバイス100の制御体102またはカートリッジ104のうちの一方または両方が、使い捨てまたは再使用可能と呼ばれ得る。例えば、制御体は、交換可能な電池または充電式電池を含み得、従って、典型的な交流電源コンセントへの接続、車載充電器への接続(すなわち、シガレットライターソケット)、およびユニバーサルシリアルバス(USB:universal serial bus)ケーブルまたはコネクタなどを通したコンピュータへの接続を含む任意の種類の充電技術と組み合わされ得る。さらに、いくつかの例示的な実施態様において、カートリッジは、引用によりその全体が本明細書に組み込まれているChangらに対する米国特許第8,910,639号に開示される使い捨てカートリッジを備え得る。
【0042】
一実施態様において、エアロゾル送達デバイス100を形成する制御体102およびカートリッジ104は、互いに永久的に結合され得る。使い捨てであるように構成され得る、および/または、永久的な結合のためにあえて構成された第1および第2の外側本体を含み得るエアロゾル送達デバイスの例が、引用によりその全体が本明細書に組み込まれている2014年2月3日に出願されたBlessらに対する米国特許出願第14/170,838号に開示される。別の一例において実施態様、カートリッジおよび制御体は、単一部品の取り外し不能な形態で構成され得、本明細書において開示されるコンポーネント、態様、および特徴を組み込み得る。しかし、別の例示的な一実施態様において、例えば、カートリッジが補充または交換され得るように、制御体およびカートリッジが分離可能であるように構成され得る。
【0043】
図2は、エアロゾル送達デバイス100のより具体的で例示的な実施態様を示す。その中に描かれた断面図に示されるように、エアロゾル送達デバイスは、制御体102およびカートリッジ104を備え得る。図2に示されるように、制御体は、制御コンポーネント208(例えば、独立した、またはマイクロ制御装置の一部としてのマイクロプロセッサ)、流量センサ210、電池212、および1つまたは複数の発光ダイオード(LED:light-emitting diode)214を含み得る制御体シェル206により形成され得、このようなコンポーネントは、可変的に位置合わせされ得る。さらに、インジケータ(例えば、触覚フィードバックコンポーネント、音声フィードバックコンポーネントなど)が、LEDに加えて、またはLEDの代わりに含まれ得る。カートリッジは、容器筐体内に貯蔵されたエアロゾル前駆体組成物を加熱器222(加熱要素と呼ばれることもある)に吸い上げるように、または別様に移送するように構成された液体移送要素220に流体連通した容器218を囲むカートリッジシェル216により形成され得る。いくつかの例において、弁が、容器と加熱器との間に配置され得、容器から加熱器まで通される、または送達されるエアロゾル前駆体組成物の量を制御するように構成され得る。
【0044】
材料を通して電流が印加されたときに発熱するように構成された、その材料の様々な例が、加熱器222を形成するために使用され得る。これらの例における加熱器は、ワイヤコイルなどの抵抗加熱要素であり得る。ワイヤコイルを形成し得る例示的な材料は、カンタル(FeCrAl)、ニクロム、二ケイ化モリブデン(MoSi)、ケイ化モリブデン(MoSi)、アルミニウムをドープした二ケイ化モリブデン(Mo(Si,Al))、グラファイト、およびグラファイト系材料(例えば、炭素系発泡体および糸)、ならびにセラミックス(例えば、正または負の温度係数のセラミックス)を含む。本開示によるエアロゾル送達デバイスにおいて有用な加熱器または加熱部材の例示的な実施態様が、以下で詳しく説明され、本明細書において説明されるように、図2に示されるようなデバイスに組み込まれ得る。
【0045】
カートリッジシェル216に(例えば、口端部に)、カートリッジ104からの形成されたエアロゾルの流出を可能にする開口224が存在し得る。このようなコンポーネントは、カートリッジ内に存在し得るコンポーネントを表し、本開示により包含されるカートリッジコンポーネントの範囲を限定するようには意図されない。
【0046】
カートリッジ104は、集積回路、メモリコンポーネント、センサなどを含み得る1つまたは複数の電子コンポーネント226をさらに含み得る。電子コンポーネントは、有線または無線手段により外部デバイスおよび/または制御コンポーネント208と、通信するように構成され得る。電子コンポーネントは、カートリッジまたはその基体228内のいずれかの場所に位置し得る。
【0047】
制御コンポーネント208および流量センサ210が別々に示されるが、制御コンポーネントおよび流量センサは、電子回路基板に直接装着された空気流量センサを含む電子回路基板として組み合わされ得ることが理解される。さらに、電子回路基板が長手方向において制御体の中心軸に平行であり得るという点で、電子回路基板は、図1に示す図に対して水平に位置し得る。いくつかの例において、空気流量センサは、空気流量センサ用の回路基板、または、空気流量センサが装着され得る他の基体要素を備え得る。いくつかの例において、可撓性の回路基板が使用され得る。可撓性の回路基板は、実質的な管形を含む様々な形状で構成され得る。いくつかの例において、可撓性の回路基板は、以下で詳しく説明されるように、加熱器基材と組み合わされ得るか、加熱器基材上に積層され得るか、または加熱器基材の一部またはすべてを形成し得る。
【0048】
制御体102およびカートリッジ104は、制御体102とカートリッジ104との間における流体の合流を円滑化するように構成されたコンポーネントを含み得る。図2に示されるように、制御体は結合器230を含み、結合器230は、結合器230の中に空洞232を有し得る。カートリッジの基体228は、結合器に係合するように構成され得、空洞内にはまるように構成された突起234を含み得る。このような係合は、制御体とカートリッジとの間における安定した接続を円滑化し得ることに加えて、制御体内における電池212および制御コンポーネント208と、カートリッジ内における加熱器222との間における電気接続を確立し得る。さらに、制御体シェル206が空気吸気部236を含み得、空気吸気部236がシェルにおける切り込みであり得、切り込みが結合器に接続し、切り込みが結合器の周囲における周辺空気のシェル内への通過を可能にし、次に、周辺空気が結合器の空洞232を通り、突起234を通ってカートリッジ内に通過する。
【0049】
本開示による有用な結合器および基体は、引用によりその全体が本明細書に組み込まれているNovakらに対する米国特許出願公開第2014/0261495号において説明される。例えば、図2に示される結合器230は、基体228の内側周辺部240に嵌合するように構成された外側周辺部238を規定し得る。一例において基体の内側周辺部は、結合器の外側周辺部の半径に実質的に等しいか、または結合器の外側周辺部の半径よりわずかに大きな半径を規定し得る。さらに、結合器は、基体の内側周辺部に規定された1つまたは複数の窪み244に係合するように構成された外側周辺部における1つまたは複数の突出部242を規定し得る。しかし、構造物、形状、およびコンポーネントの様々な他の例が、結合器に基体を結合するために使用され得る。いくつかの例において、カートリッジ104の基体と制御体102の結合器との間における接続は、実質的に永久的であり得るのに対し、他の例において、カートリッジ104の基体と制御体102の結合器との間における接続は、例えば、使い捨ておよび/または補充可能であり得る1つまたは複数の追加的なカートリッジを使用して制御体が再使用され得るように、解放可能であり得る。
【0050】
エアロゾル送達デバイス100は、実質的にロッド様または実質的に管形であり得るか、または、いくつかの例において、実質的に円柱形であり得る。他の例において、さらなる形状および寸法-例えば、長方形または三角形の断面、多面形など-が包含される。
【0051】
図2に示される容器218は、本明細書において説明されるように、コンテナであり得るか、または繊維質容器であり得る。例えば、容器は、この例において、カートリッジシェル216の内部を囲むチューブ形に実質的に形成された不織繊維の1つまたは複数の層を備え得る。エアロゾル前駆体組成物は、容器内に保持され得る。液体成分は、例えば、容器により吸着により保持され得る。容器は、液体移送要素220と流体接続し得る。液体移送要素は、容器内に貯蔵されたエアロゾル前駆体組成物を、毛細管現象を介して、この例において金属ワイヤコイルの形態である加熱器222に移送し得る。従って、加熱器は、液体移送要素とともに加熱構成をとる。本開示によるエアロゾル送達デバイスにおいて有用な容器および移送要素の例示的な実施態様が、以下で詳しく説明され、このような容器および/または移送要素は、本明細書において説明されるように、図2に示されるようなデバイスに組み込まれ得る。特に、以下で詳しく説明されるように、加熱部材と移送要素との特定の組み合わせが、本明細書において説明されるように、図2に示されるようなデバイスに組み込まれ得る。
【0052】
使用時、ユーザがエアロゾル送達デバイス100を吸うとき、気流が流量センサ210により検出され、加熱器222が、エアロゾル前駆体組成物の成分を気化するように活性化される。エアロゾル送達デバイスの口端部を吸うことが、周辺空気が空気吸気部236に入ること、および、結合器230内における空洞232および基体228の突起234内における中央開口を通ることをもたらす。カートリッジ104内において、吸われた空気が、形成された蒸気と組み合わされて、エアロゾルを形成する。エアロゾルは、加熱器から離れて、エアロゾル送達デバイスの口端部内における開口224の外に出るように、運び去られ、吸引され、または別様に吸われる。
【0053】
いくつかの例において、エアロゾル送達デバイス100は、多くの追加的なソフトウェア制御される機能を含み得る。例えば、エアロゾル送達デバイスは、電池入力、電池端子における負荷、および充電入力を検出するように構成された電池保護回路を含み得る。電池保護回路は、短絡保護および不足電圧ロックアウトを含み得る。エアロゾル送達デバイスは、周辺温度測定のためのコンポーネントをさらに含み得、その制御コンポーネント208は、少なくとも1つの機能要素を制御して、充電の開始前または充電中に周辺温度が特定の温度(例えば、0℃)未満である場合、または特定の温度(例えば、45℃)を上回る場合に、電池の充電を抑制するように構成され得る。
【0054】
電池212からの電力伝達は、電力制御機構により、デバイス100における各パフの間において変化し得る。デバイスは、ユーザまたは不慮のメカニズムによりデバイスが連続的にパフをしようとすることがもたらされる場合に、制御コンポーネント208が少なくとも1つの機能要素を制御して、何らかの期間(例えば、4秒)後にパフを自動的に終了し得るように、「長パフ」安全タイマを含み得る。さらに、デバイスにおけるパフ間の期間は、ある期間(例えば、100)未満に規制され得る。その制御コンポーネントまたは制御コンポーネントの上で動作するソフトウェアが不安定になり、適切な時間間隔(例えば、8秒)内にタイマ機能を提供しない場合に、監視安全タイマがエアロゾル送達デバイスを自動的にリセットし得る。流量センサ210に欠陥がある場合、または流量センサ210が別様に故障した場合に、不慮の加熱を防ぐためにエアロゾル送達デバイスを永久的に無効化することなどにより、さらなる安全保護が提供され得る。パフ制限スイッチは、4秒の最大パフ期間後に停止することなくデバイスが連続的に活性化することをもたらす圧力センサの故障の場合に、デバイスを非活性化し得る。
【0055】
エアロゾル送達デバイス100は、(カートリッジ内における電子リキッド充填量を考慮して計算された利用可能なパフ数に基づいて)装着されたカートリッジに対する規定数のパフが達成された場合における加熱器ロックアウトのために構成された、パフ追跡アルゴリズムを含み得る。いくつかの実施態様において、パフ追跡アルゴリズムは、対応するパフ秒数に基づいて、パフ数を間接的に計数する。従って、パフ追跡アルゴリズムは、指定された数のパフがいつ行われたかを計算するために、パフ秒数を増加的に計数し得、続いて、パフ秒が所定のパフ数と推定される値に達したとき、デバイスを切る。例えば、3秒が1「平均」パフに等しいと規定され、さらに、デバイスが、200平均パフ後に停止するように構成される場合、デバイスは、カートリッジの使用に関連して600パフ秒が満了した後に停止し得る。パフ追跡アルゴリズムは、パフ秒当たりに使用される電子リキッドの量をさらに推定し得、対応するパフ秒の推定に少なくとも部分的に基づいて、電子リキッドボリュームを数学的に計算し得る。
【0056】
本開示によるエアロゾル送達デバイスの様々なコンポーネントが、当技術分野において説明される、および市販のコンポーネントから選択され得る。本開示により使用され得る電池の例は、引用によりその全体が本明細書に組み込まれているPeckerarらに対する米国特許出願公開第2010/0028766号において説明される。
【0057】
エアロゾル送達デバイス100は、エアロゾル生成が所望されるときに(例えば、使用中、吸ったときに)、加熱器222に対する電力の供給の制御のためのセンサ210または別のセンサもしくはディテクタを組み込み得る。従って、例えば、エアロゾル送達デバイスが使用中に吸われないとき、加熱器に対する電源をオフに切り替えるための、および、電源をオンに切り替えて、吸う間の加熱器による熱の生成を作動させる、またはトリガするための手法または方法が提供される。追加的な代表的な種類のセンシングまたはディテクションメカニズム、その構造および構成、そのコンポーネント、およびその概括的な動作の方法は、すべて引用によりその全体が本明細書に組み込まれているSprinkel,Jr.に対する米国特許第5,261,424号、McCaffertyらに対する米国特許第5,372,148号、および、Flickに対するPCT特許出願の国際公開WO2010/003480において説明される。
【0058】
エアロゾル送達デバイス100は、最も好ましくは、吸う間の加熱器222に対する電力量を制御するための制御コンポーネント208または別の制御機構を組み込む。代表的な種類の電子コンポーネント、その構造および構成、その特徴、およびその概括的な動作の方法は、すべて引用によりその全体が本明細書に組み込まれているGerthらに対する米国特許第4,735,217号、Brooksらに対する米国特許第4,947,874号、McCaffertyらに対する米国特許第5,372,148号、Fleischhauerらに対する米国特許第6,040,560号、Nguyenらに対する米国特許第7,040,314号、Panに対する米国特許第8,205,622号、Fernandoらに対する米国特許出願公開第2009/0230117号、Colletらに対する米国特許出願公開第2014/0060554号、Ampoliniらに対する米国特許出願公開第2014/0270727号、および2014年3月13日に出願されたHenryらに対する米国特許出願第14/209,191号において説明される。
【0059】
エアロゾル前駆体を支持するための代表的な種類の基材、容器、または他のコンポーネントは、すべて引用によりその全体が本明細書に組み込まれているNewtonに対する米国特許第8,528,569号、Chapmanらに対する米国特許出願公開第2014/0261487号、2013年8月28日に出願されたDavisらに対する米国特許出願第14/011,992号、および2014年2月3日に出願されたBlessらに対する米国特許出願第14/170,838号において説明される。さらに、様々な吸い上げる材料、および特定の種類の電子シガレット内におけるそれらの吸い上げる材料の構成および動作は、引用によりその全体が本明細書に組み込まれているSearsらに対する米国特許出願公開第2014/0209105号に記載される。
【0060】
蒸気前駆体組成物とも呼ばれるエアロゾル前駆体組成物は、例えば、多価アルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコール、またはその混合物)、ニコチン、たばこ、たばこ抽出物、および/または風味材を含む、様々な成分を含み得る。エアロゾル前駆体組成物に含まれ得る様々な成分は、引用によりその全体が本明細書に組み込まれているRobinsonらに対する米国特許第7,726,320号において説明される。追加的な代表的な種類のエアロゾル前駆体組成物は、すべて引用によりその全体が本明細書に組み込まれているSensabaugh,Jr.らに対する米国特許第4,793,365号、Jakobらに対する米国特許第5,101,839号、Biggsらに対する米国特許第6,779,531号、Zhengらに対する米国特許出願公開第2013/0008457号、および、Chemical and Biological Studies on New Cigarette Prototypes that Heat Instead of Burn Tobacco,R.J.Reynolds Tobacco Company Monograph(1988)に記載される。
【0061】
視覚的な手がかりまたは指標を生成する追加的な代表的な種類のコンポーネント、例えば、LEDおよび関係するコンポーネント、聴覚要素(例えば、スピーカー)、振動要素(例えば、振動モーター)などが、エアロゾル送達デバイス100内において使用され得る。適切なLEDコンポーネント、ならびに、その構成および使用法の例は、すべて引用によりその全体が本明細書に組み込まれているSprinkelらに対する米国特許第5,154,192号、Newtonに対する米国特許第8,499,766号、Scatterdayに対する米国特許第8,539,959号、2014年2月5日に出願されたSearsらに対する米国特許出願第14/173,266号において説明される。
【0062】
本開示のエアロゾル送達デバイスに組み込まれ得る、さらに異なる他の特徴、制御、またはコンポーネントが、すべて引用によりその全体が本明細書に組み込まれているHarrisらに対する米国特許第5,967,148号、Watkinsらに対する米国特許第5,934,289号、Countsらに対する米国特許第5,954,979号、Fleischhauerらに対する米国特許第6,040,560号、Honに対する米国特許第8,365,742号、Fernandoらに対する米国特許第8,402,976号、Kataseに対する米国特許出願公開第2005/0016550号、Fernandoらに対する米国特許出願公開第2010/0163063号、Tuckerらに対する米国特許出願公開第2013/0192623号、Levenらに対する米国特許出願公開第2013/0298905号、Kimらに対する米国特許出願公開第2013/0180553号、Sebastianらに対する米国特許出願公開第2014/0000638号、Novakらに対する米国特許出願公開第2014/0261495号、およびDePianoらに対する米国特許出願公開第2014/0261408号において説明される。
【0063】
制御コンポーネント208は、多くの電子コンポーネントを含み、いくつかの例において、電子コンポーネントを支持および電気的に接続するプリント回路基板(PCB:printed circuit board)により形成され得る。適切な電子コンポーネントの例は、マイクロプロセッサまたはプロセッサコア、集積回路、メモリなどを含む。いくつかの例において、制御コンポーネントは、集積型プロセッサコアおよびメモリを含み、1つまたは複数の集積型入力/出力周辺装置をさらに含み得るマイクロ制御装置を含み得る。
【0064】
エアロゾル送達デバイス100は、制御コンポーネント208に結合され、無線通信を有効化するように構成され得る通信インターフェース246をさらに含み得る。いくつかの例において、通信インターフェースは、制御コンポーネントのPCB、または、制御コンポーネントのPCBまたは1つまたは複数のコンポーネントに結合され得る独立したPCBに含まれ得る。通信インターフェースは、エアロゾル送達デバイスが1つまたは複数のネットワーク、コンピューティングデバイス、または他の適切に有効化されたデバイスと無線で通信することを可能にし得る。適切なコンピューティングデバイスの例は、多くの異なるモバイルコンピュータのうちの任意のものを含む。適切なモバイルコンピュータのより具体的な例として、ポータブルコンピュータ(例えば、ラップトップ、ノートブック、タブレットコンピュータ)、携帯電話(例えば、携帯電話、スマートフォン)、ウェアラブルコンピュータ(例えば、スマートウォッチ)などが挙げられる。他の例において、コンピューティングデバイスは、例えば、デスクトップコンピュータ、サーバーコンピュータなどの形態で、モバイルコンピュータ以外のものとして具現化され得る。また、さらに異なる別の一例において、コンピューティングデバイスは、Apple Inc.により開発されたiBeacon技術を利用するものなどの電気ビーコンとして具現化され得る。適切な手法に従ってエアロゾル送達デバイスが無線で通信するように構成され得る、その適切な手法の例が、各々、引用によりその全体が本明細書に組み込まれているAmpoliniらに対する2014年7月10日に出願された米国特許出願第14/327,776号、およびHenry,Jr.らに対する2015年1月29日に出願された米国特許出願第14/609,032号に開示される。
【0065】
通信インターフェース246は、例えば、1つまたは複数の所望の通信技術による、アンテナ(または、複数のアンテナ)、および、通信ネットワーク(例えば、セルラーネットワーク、Wi-Fi、WLAN、および/またはその他のものなど)との無線通信を有効化するための、および/または、デバイス間の短距離通信をサポートするためのサポートハードウェアおよび/またはソフトウェアを含み得る。通信インターフェースは、場合によっては、複数の通信技術による通信を可能にする複数の独立型または一体型通信インターフェースにより構成され得る。通信インターフェースによりサポートされ得る適切な短距離通信技術の例として、様々な近距離無線通信(NFC:near field communication)技術、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN:wireless personal area network)技術などが挙げられる。適切なWPAN技術のより具体的な例として、IEEE 802.15規格により指定されるものが挙げられ、または、Bluetooth、Bluetooth low energy(Bluetooth LE)、ZigBee、赤外線(例えば、IrDA)、無線周波数識別(RFID)、無線USBなどが挙げられる。適切な短距離通信技術のさらに異なる他の例として、Wi-Fi Direct、および、IEEE 802.11規格に基づく、またはIEEE 802.11規格により指定される、直接デバイス間通信をサポートする特定の他の技術が挙げられる。
【0066】
いくつかの例示的な実施態様において、エアロゾル送達デバイス100は、他の可能な無線デバイス(例えば、モバイルコンピュータ)への接続を初期化するための手段として、トリガベースの無線ブロードキャスティングを使用し得、これらのデバイスとのこの接続および通信は、通信インターフェース246により有効化され得る。この点で、制御コンポーネント208は、既定のトリガを検出し得、検出に応答して自動的に、可能な無線デバイスとの接続のためのエアロゾル送達デバイスの利用可能性を通信インターフェースがブロードキャストすることをもたらし得る。本明細書において使用される場合、可能な無線デバイスとの接続のためのエアロゾル送達デバイスの利用可能性をブロードキャストすることは、単に「利用可能性をブロードキャストする」と表現され得る。
【0067】
いくつかの例において、既定のトリガは、空気流が検出された少なくとも1つの場合を含み、エアロゾル送達デバイス100におけるどのボタンのユーザによる作動も含まないものであり得る。トリガは、トリガを実現および/または実施することにおける困難さの範囲が、簡単から中程度に困難まで変化するように規定され得る。エアロゾル送達デバイスのユーザが実施するという点でトリガが中程度に困難である例では、利用可能性をブロードキャストすることの不慮の発生が防止され得る。
【0068】
いくつかの例示的な実施態様において、トリガは、空気流が検出された既定数の場合を含む。いくつかの実施態様において、トリガは、空気流が検出された少なくとも2つの場合の間における既定の時間長を含む。一実施態様において、例えば、既定の時間長は、空気流が検出された少なくとも2つの場合の間における約1,250ミリ秒以下の時間長である。しかし、他の実施態様において、既定の時間長は、空気流が検出された少なくとも2つの場合の間における約1,250ミリ秒より長い期間であり得る。
【0069】
いくつかの実施態様において、トリガは、空気流が検出された場合の既定の持続期間を含む。一実施態様において、例えば、既定の持続期間は、約70から750ミリ秒の間である。しかし、他の実施態様において、既定の持続期間は、空気流が検出された少なくとも2つの場合の間における約70ミリ秒未満または約750ミリ秒より長い期間であり得る。
【0070】
トリガが、本明細書において別様に説明されるトリガのいずれか1つまたは複数の組み合わせを含み得ることが留意されなければならない。例えば、タイミング情報は、既定のトリガを実現するために、検出された空気流の特定の長さ、数、および/またはシーケンスを識別するために、エアロゾル送達デバイスにおいて予め定められ得る。
【0071】
制御体102が制御コンポーネント208と通信インターフェース246とを含むいくつかの例示的な実施態様において、制御体は、充電コンポーネントとカートリッジ104とに結合可能であり得る。これらの例示的な実施態様において、トリガは、充電コンポーネントまたはカートリッジに対する制御体の結合をさらに含み得る。さらに、これらの例示的な実施態様のうちの少なくともいくつかにおいて、空気流が検出された少なくとも1つの場合は、カートリッジに対する制御体の結合後、空気流が検出された最初の場合である。従って、利用可能性をブロードキャストすることは、ユーザがカートリッジまたは充電コンポーネントに制御体を接続および/または結合して、少なくとも1つのパフを行った後の任意の時点で発生し得る。
【0072】
いくつかの例示的な実施態様において、カートリッジ104または充電コンポーネントに対する制御体102の結合の検出は、制御体のソフトウェアにおける実施可能性をもたらす。これらの例示的な実施態様のうちの少なくともいくつかにおいて、利用可能性をブロードキャストすることの別の開始が必要とされる場合、制御体がカートリッジまたは制御コンポーネントから最初に接続解除しなければならないようにのみ、このソフトウェアが、次に、次の一回のパフについての利用可能性をブロードキャストすることが行われることをもたらす。次に、制御体の再結合後、利用可能性をブロードキャストすることの後続の開始が行われ、続いて、別の最初の一回のパフが行われる。
【0073】
通信インターフェース246がBluetooth通信インターフェースであり得るか、または、Bluetooth通信インターフェースを含むいくつかの例示的な実施態様において、利用可能性をブロードキャストすることは、可能なBluetooth有効デバイスにBluetooth通信インターフェースを接続するための情報を含むアドバタイズメントをBluetooth通信インターフェースが送信するようにされることを含み得る。本明細書において使用される場合、可能なBluetooth有効デバイスにBluetooth通信インターフェースを接続するための情報を含むアドバタイズメントの送信は、「利用可能性をアドバタイズする」または、さらには、より簡単に「アドバタイズする」と表現され得る。少なくとも1つの場合において、Bluetooth通信インターフェースは、接続した時に可能なBluetooth有効デバイスとボンディングし得る。
【0074】
本明細書において説明される例示的な実施態様の多くが、Bluetooth通信技術(例えば、Bluetooth Low Energy)について特に言及するが、例示的な実施態様は、近距離無線通信(NFC)技術、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)技術ZigBee、赤外線(例えば、IrDA)、無線周波数識別(RFID)、無線USB、Wi-Fi(例えば、Wi-Fi direct)などを含む、本明細書に明示的に記載されない他の無線通信技術に関連して使用され得ることが留意されなければならない。従って、通信インターフェース246がBluetooth通信インターフェースであり得るか、または、Bluetooth通信インターフェースを含む実施態様は、本開示の1つの例示的な実施態様のみを表す。
【0075】
いくつかの例示的な実施態様において、Bluetooth通信インターフェースがアドバタイズメントを送信するようにされることは、空気流が検出された最初の場合後、所定の時間長以下の時間長にわたってアドバタイズメントを送信するようにされることと、続いてアドバタイズメントの送信を停止するようにされることとを含む。例えば、Bluetooth通信インターフェースは、空気流が検出された最初の場合後、30秒間、利用可能性をアドバタイズすることを初期化し、続いて、利用可能性をアドバタイズすることを停止し得る。
【0076】
図3は、本開示の例示的な一実施態様による、トリガベースのBluetoothアドバタイジングのための状態遷移図300を示す。通信インターフェース246がBluetooth通信インターフェースであり得るか、または、Bluetooth通信インターフェースを含むいくつかの例示的な実施態様において、Bluetooth通信インターフェースは、エアロゾル送達デバイス100を製造する工程中、初期状態302に設定され得る。この初期状態において、Bluetooth通信インターフェース、およびより具体的には、Bluetooth通信インターフェースの電源は、少なくとも1つのトリガの最初の検出まで、無効化され得る。
【0077】
少なくとも1つのトリガの検出後、Bluetooth通信インターフェースは、Bluetooth通信インターフェースが所定の持続期間(例えば、30秒)にわたってアドバタイズし得る初期アドバタイジング状態304に入り得る。一例において、アドバタイジング状態は、所定の持続期間に少なくとも部分的に基づいてセットされるタイマと関連付けられ得る。別の一例において、タイマの時間満了が、タイムアウト期間を初期化し得る。
【0078】
Bluetooth通信インターフェースは、Bluetooth通信インターフェースが以前にボンディングした、および/またはボンディングすることを許可された任意のBluetooth有効デバイスの1つまたは複数の識別子を指定するホワイトリストを含み得る(例えば、信頼されたBluetooth有効デバイス)。一実施態様において、初期アドバタイジング状態304中に、タイマが時間満了となることにより、タイムアウト期間が開始し、ホワイトリストが空である場合、Bluetooth通信インターフェースは、初期状態302に再度入り得る。代替的に、タイマが時間満了となることにより、タイムアウト期間が開始し、ホワイトリストが空でない(例えば、ホワイトリストが1つまたは複数のエントリを含む)場合、Bluetooth通信インターフェースがアクティブ状態306に入り得、アクティブ状態306の間、Bluetooth通信インターフェースは、範囲内のBluetooth有効デバイスにアクティブに接続されない場合、アドバタイズを低速化するように構成され得る。
【0079】
アクティブ状態306中、Bluetooth通信インターフェースは、範囲内のBluetooth有効デバイスを検出して、範囲内のBluetooth有効デバイスと接続することにより、接続した状態308に入り得る。接続されたデバイスが範囲外となった場合において、Bluetooth通信インターフェースは、アクティブ状態に再度入り得る。さらに、アクティブ状態中、トリガがエアロゾル送達デバイス100において検出されて、Bluetooth通信インターフェースがセカンダリアドバタイジング状態310に入ることをもたらし得る。この状態において、Bluetooth通信インターフェースは、30秒などの所定の持続期間にわたってアドバタイズし得るか、または、タイムアウト期間が初期化し得るタイマの時間満了まで別様にアドバタイズし得、Bluetooth通信インターフェースがアクティブ状態に再度入り得る。
【0080】
初期アドバタイジング状態304を再度参照すると、Bluetooth通信インターフェースが可能なBluetooth有効デバイスから応答を受信した場合、Bluetooth通信インターフェースがBluetooth有効デバイスとのボンディング工程312を開始し得る。一実施態様において、ボンディング工程が失敗し、ホワイトリストが空である場合、Bluetooth通信インターフェースが初期状態302に再度入り得る。代替的に、ボンディング工程が失敗し(または、成功であり)、およびホワイトリストが空でない場合、Bluetooth通信インターフェースがアクティブ状態306に入り得る。また、ボンディング工程が成功である場合、Bluetooth通信インターフェースは、応答したBluetooth有効デバイスと接続することにより、接続した状態308に入り得る。
【0081】
いくつかの例示的な実施態様において、ホワイトリストが空でない場合において、Bluetooth通信インターフェースは、以前にボンディングされたBluetooth有効デバイスが範囲内であるか否かに少なくとも部分的に基づいて、ボンディング工程312に続く後続の状態を決定し得る。一実施態様において、例えば、以前にまたは最近ボンディングされたBluetooth有効デバイスが範囲内にある場合、Bluetooth通信インターフェースが接続した状態308に入り得る。以前にボンディングされたBluetooth有効デバイス(すなわち、ホワイトリストが空でない)が範囲内にない場合、Bluetooth通信インターフェースがアクティブ状態306に入り得る。
【0082】
図4は、エアロゾル送達デバイスの動作の方法400における様々な動作を示す。ブロック402に示されるように、方法は、制御コンポーネントが、少なくとも1つの筐体の少なくとも一部を通る空気流が検出された場合において、エアロゾル送達デバイスの少なくとも1つの機能要素の動作を制御することを含み得る。ブロック404に示されるように、方法は、通信インターフェースが、無線通信を有効化することをさらに含み得る。ブロック406に示されるように、方法は、制御コンポーネントが、既定のトリガをさらに検出することと、検出に応答して自動的に、可能な無線デバイスとの接続のためのエアロゾル送達デバイスの利用可能性を通信インターフェースがブロードキャストすることをもたらすこととをさらに含み得る。既定のトリガは、空気流が検出された少なくとも1つの場合を含み、エアロゾル送達デバイスにおけるどのボタンのユーザによる作動も含まない。
【0083】
物品の使用についての上述の説明は、少しの変更により、本明細書において説明される様々な例示的な実施態様に適用され得、このことは、本明細書において提供されるさらなる開示を考慮に入れて当業者に明らかとなり得る。しかし、使用についての上述の説明は、物品の使用を限定するようには意図されず、本開示におけるすべての必要な開示の要求に従うように提供される。図1から図3に示される、またはここまでに別様に説明される物品に示される要素のうちの任意のものが、本開示によるエアロゾル送達デバイスに含まれ得る。
【0084】
本明細書に記載される本開示の多くの変形例および他の実施態様は、上述の説明および関係する図面において提示される教示の利点をもつこれらの開示が関連する技術分野における当業者により想起される。従って、本開示が開示される特定の実施態様に限定されないことと、変形例および他の実施態様が付属の請求項の範囲に含まれるように意図されることとが理解される。さらに、上述の説明および関係する図面は、要素および/または機能の特定の例示的な組み合わせの場合における例示的な実施態様を説明するが、要素および/または機能の異なる組み合わせが、付属の請求項の範囲から逸脱することなく代替的な実施態様により提供され得ることが理解されなければならない。この点で、例えば、要素および/または機能のここまでに明示的に説明される組み合わせとは異なる組み合わせも、付属の特許請求の範囲のうちのいくつかに記載されているとされることが意図される。本明細書において特定の用語が使用されるが、それらの用語は、包括的な説明の意味でのみ使用され、限定を目的としない。
図1
図2
図3
図4