(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-17
(45)【発行日】2024-07-25
(54)【発明の名称】接着剤塗布システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
B05C 11/00 20060101AFI20240718BHJP
B05C 5/00 20060101ALI20240718BHJP
B05C 11/10 20060101ALI20240718BHJP
B05C 13/02 20060101ALI20240718BHJP
B05D 1/26 20060101ALI20240718BHJP
B05D 3/00 20060101ALI20240718BHJP
B05D 7/24 20060101ALI20240718BHJP
B05B 12/00 20180101ALN20240718BHJP
【FI】
B05C11/00
B05C5/00 101
B05C11/10
B05C13/02
B05D1/26 Z
B05D3/00 D
B05D7/24 301P
B05B12/00 A
(21)【出願番号】P 2022211729
(22)【出願日】2022-12-28
【審査請求日】2022-12-28
(31)【優先権主張番号】10-2022-0023038
(32)【優先日】2022-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520236767
【氏名又は名称】サムス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チュン、ピョン ホ
(72)【発明者】
【氏名】チェ、ヒョン オク
(72)【発明者】
【氏名】パク、チュン スン
(72)【発明者】
【氏名】カン、ホン ク
【審査官】河内 浩志
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-199476(JP,A)
【文献】特開2007-130571(JP,A)
【文献】特開2008-168207(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05C 5/00- 5/04
7/00-21/00
B05D 1/00- 7/26
B05B12/00-12/14
13/00-13/06
H05K13/00-13/08
G06T 7/00- 7/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板における第1領域の位置を認識できるように前記第1領域を撮影するカメラ装置;および
前記カメラ装置を介して認識された前記第1領域に接着剤を塗布する接着剤塗布装置;
を含み、
前記カメラ装置は、
前記接着剤塗布装置が前記第1領域に接着剤を塗布した後、次の第2領域に接着剤を塗布する途中に、塗布が完了した前記第1領域を検査できるように前記第1領域を撮影
し、
前記カメラ装置と前記接着剤塗布装置が互いに独立に動作できるように、前記カメラ装置と前記接着剤塗布装置を個別的に制御する制御部;
をさらに含み、
前記制御部は、
前記基板にn行m列(n、mは自然数)に配置された複数の領域のうち、第1列の第1領域~第n領域における、最初の第1領域と、最後の第n領域を前記カメラ装置で撮影し、残りは、比率またはオフセット値を用いて個別位置を認識する、接着剤塗布システム。
【請求項2】
前記カメラ装置は、
カメラが前記接着剤塗布装置から自由に独立に動く、請求項1に記載の接着剤塗布システム。
【請求項3】
前記基板が載置される基板載置装置をさらに含み、
前記基板載置装置は、
前記基板を支持する基板支持台;および
前記基板支持台をX軸方向に順次前進させる基板前進装置;
を含む、請求項2に記載の接着剤塗布システム。
【請求項4】
前記カメラ装置は、
前記第1領域を撮影できるように前記第1領域の撮影軸上に位置可能な前記カメラ;および
前記カメラが前記基板前進装置により前進して、一列に並べられた複数の第1領域~第n領域(nは自然数)の上方に順次または選択的に位置できるように、前記カメラをY軸方向に移動させるカメラ移動装置;
を含む、請求項3に記載の接着剤塗布システム。
【請求項5】
前記カメラ移動装置は、
前記カメラが設けられるカメラヘッド;および
Y軸ガイドレールまたはY軸ガイド棒に沿って前記カメラヘッドをY軸方向に移動させるY軸アクチュエータ;
を含む、請求項4に記載の接着剤塗布システム。
【請求項6】
前記接着剤塗布装置は、
前記第1領域上に選択的に進入可能な接着剤ノズル;および
前記接着剤ノズルをX軸、Y軸、およびZ軸方向に移動可能なノズル移送ロボット;
を含む、請求項4に記載の接着剤塗布システム。
【請求項7】
前記接着剤ノズルの吐出口は、前記撮影軸線上に位置できるものであり、
前記ノズル移送ロボットは、前記カメラと前記接着剤ノズルが互いに干渉するのを防止できるように、前記カメラの撮影時に前記接着剤ノズルが前記撮影軸からずれるように、前記接着剤ノズルを移送する、請求項6に記載の接着剤塗布システム。
【請求項8】
基板における第1領域の位置を認識できるように前記第1領域を撮影するカメラ装置;および
前記カメラ装置を介して認識された前記第1領域に接着剤を塗布する接着剤塗布装置;
を含み、
前記カメラ装置は、
前記接着剤塗布装置が前記第1領域に接着剤を塗布した後、次の第2領域に接着剤を塗布する途中に、塗布が完了した前記第1領域を検査できるように前記第1領域を撮影し、
前記カメラ装置と前記接着剤塗布装置が互いに独立に動作できるように、前記カメラ装置と前記接着剤塗布装置を個別的に制御する制御部;
をさらに含み、
前記制御部は、
前記基板にn行m列(n、mは自然数)に配置された複数の前記領域のうち、第1列の第1領域~第n領域における、最初の第1領域と、中間領域のうちいずれか一つ以上を
前記カメラ装置で撮影し、残りは、比率またはオフセット値を用いて個別位置を認識する、接着剤塗布システム。
【請求項9】
前記制御部は、
前記接着剤塗布装置が前記第1領域の上方に移動して前記第1領域に接着剤を塗布した後、前記接着剤塗布装置が次の第2領域の上方に移動して前記第2領域に接着剤を塗布する途中に、塗布が完了した前記第1領域を検査するために、前記接着剤塗布装置とは別に前記カメラ装置が前記第1領域の上方に移動できるように前記カメラ装置を制御する、請求項
1に記載の接着剤塗布システム。
【請求項10】
(a)基板における第1領域の位置を認識できるように、カメラ装置を用いて前記第1領域を撮影するステップ;
(b)前記カメラ装置を介して認識された前記第1領域に接着剤塗布装置を用いて接着剤を塗布するステップ;および
(c)前記接着剤塗布装置が前記第1領域に接着剤を塗布した後、次の第2領域に接着剤を塗布する途中に、塗布が完了した前記第1領域を検査できるように、前記カメラ装置で前記第1領域を撮影するステップ;
を含
み、
前記(a)ステップにおいて、
前記基板にn行m列(n、mは自然数)に配置された複数の領域のうち、第1列の第1領域~第n領域における、最初の第1領域と、最後の第n領域を前記カメラ装置で撮影し、残りは、比率またはオフセット値を用いて全体的な個別位置を認識する、接着剤の塗布方法。
【請求項11】
(a)基板における第1領域の位置を認識できるように、カメラ装置を用いて前記第1領域を撮影するステップ;
(b)前記カメラ装置を介して認識された前記第1領域に接着剤塗布装置を用いて接着剤を塗布するステップ;および
(c)前記接着剤塗布装置が前記第1領域に接着剤を塗布した後、次の第2領域に接着剤を塗布する途中に、塗布が完了した前記第1領域を検査できるように、前記カメラ装置で前記第1領域を撮影するステップ;
を含み、
前記(a)ステップにおいて、
前記基板にn行m列(n、mは自然数)に配置された複数の前記領域のうち、第1列の第1領域~第n領域における、最初の領域と、中間領域のうちいずれか一つ以上を選択した領域を
前記カメラ装置で撮影し、残りは、比率またはオフセット値を用いて前記領域の全体的な個別位置を認識する、接着剤の塗布方法。
【請求項12】
前記(c)ステップにおいて、
前記接着剤塗布装置が前記第1領域の上方に移動して前記第1領域に接着剤を塗布した後、前記接着剤塗布装置が次の第2領域の上方に移動して前記第2領域に接着剤を塗布する途中に、塗布が完了した前記第1領域を検査するために、前記接着剤塗布装置とは別に前記カメラ装置が前記第1領域の上方に移動する、請求項
11に記載の接着剤の塗布方法。
【請求項13】
前記(a)ステップ以前に、
(d)前記カメラ装置の撮影基準位置と前記接着剤塗布装置の塗布基準位置を整列させるステップ;
をさらに含む、請求項
10に記載の接着剤の塗布方法。
【請求項14】
前記(d)ステップにおいて、
テスト用ガラス基板を用いて前記撮影基準位置と前記塗布基準位置を整列させる、請求項
13に記載の接着剤の塗布方法。
【請求項15】
基板が載置される基板載置装置;
前記基板載置装置に載置された前記基板における第1領域の位置を認識できるように前記第1領域を撮影するカメラ装置;
前記カメラ装置を介して認識された前記第1領域に接着剤を塗布する接着剤塗布装置;および
前記カメラ装置と前記接着剤塗布装置が互いに独立に動作できるように、前記カメラ装置と前記接着剤塗布装置を個別的に制御する制御部;
を含み、
前記基板載置装置は、
前記基板を支持する基板支持台;および
前記基板支持台をX軸方向に順次前進させる基板前進装置;
を含み、
前記カメラ装置は、
前記第1領域を撮影できるように前記第1領域の撮影軸上に位置可能な前記カメラ;および
前記カメラが前記基板前進装置により前進して、一列に並べられた複数の第1領域~第n領域(nは自然数)の上方に順次または選択的に位置できるように、前記カメラをY軸方向に移動させるカメラ移動装置;
を含み、
前記接着剤塗布装置は、
前記第1領域上に選択的に進入可能な接着剤ノズル;および
前記接着剤ノズルをX軸、Y軸、およびZ軸方向に移動可能なノズル移送ロボット;
を含み、
前記制御部は、
前記基板にn行m列(n、mは自然数)に配置された複数の領域のうち、第1列の第1領域~第n領域における、最初の第1領域と、最後の第n領域を前記カメラ装置で撮影し、残りは、比率またはオフセット値を用いて個別位置を認識し、前記接着剤塗布装置が前記第1領域の上方に移動して前記第1領域に接着剤を塗布した後、前記接着剤塗布装置が次の第2領域の上方に移動して前記第2領域に接着剤を塗布する途中に、塗布が完了した前記第1領域を検査するために、前記接着剤塗布装置とは別に前記カメラ装置が前記第1領域の上方に移動できるように前記カメラ装置を制御する、接着剤塗布システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接着剤塗布システムおよび方法に関し、より詳しくは、基板の定められた領域に接着剤を迅速に塗布できるようにする接着剤塗布システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電気、電子、自動車、半導体、通信機器などの様々な産業分野において、基板にエポキシ(epoxy)のような接着剤を塗布する必要がある。このような接着剤は、接着剤塗布装置により塗布されることができる。
【0003】
例えば、半導体製造工程中、ウェハを個別化した半導体チップは、印刷回路基板(PCB)のような基板に付着することができる。このような半導体チップを基板に付着するために、従来は、接着剤塗布装置と一体化して共に動くカメラを用いて、先ず、基板のセル(cell)などの特定領域の位置を認識し、接着剤塗布装置が認識された前記領域に接着剤を塗布し、塗布が完了した前記領域に接着剤がよく塗布されたか否かを検査するために前記カメラで撮影する一連の過程を行っていた。
【0004】
すなわち、従来は、複数の領域それぞれに接着剤を順次塗布するためには、例えば、カメラで第1領域を認識、接着剤塗布装置で第1領域に塗布、再びカメラで第1領域を検査した後、一体化したカメラと接着剤塗布装置を次の第2領域に移動させ、次いで、再び、カメラで第2領域を認識、接着剤塗布装置で第2領域に塗布、再びカメラで第2領域を検査する一連の過程を繰り返していた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような従来のセル別の接着剤塗布過程は、それぞれの過程が同時に行われることができず、単に直列方式で順次行われるため、全体的に接着剤塗布工程の時間が長くなって生産性が大幅に低下するという問題があった。
【0006】
本発明は、上記のような問題を含めて種々の問題を解決するためのものであり、カメラ装置と接着剤塗布装置を互いに独立に動くことができるようにし、一部の過程が同時に行われるようにして、全体的に接着剤塗布工程の時間を短縮させて生産性を大幅に向上させることができ、カメラで二つ以上の領域を認識すると、残りの領域は、比率やオフセットで位置を迅速に計算して自動で認識できるようにする接着剤塗布システムおよび方法を提供することを目的とする。ただし、このような課題は、例示的なものであって、これに本発明の範囲が限定されるものではない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するための本発明の思想による接着剤塗布システムは、基板における第1領域の位置を認識できるように前記第1領域を撮影するカメラ装置;および前記カメラ装置を介して認識された前記第1領域に接着剤を塗布する接着剤塗布装置;を含み、前記カメラ装置は、前記接着剤塗布装置が前記第1領域に接着剤を塗布した後、次の第2領域に接着剤を塗布する途中に、塗布が完了した前記第1領域を検査できるように前記第1領域を撮影することができる。
【0008】
また、本発明によれば、前記カメラ装置は、カメラが前記接着剤塗布装置から自由に独立に動くことができる。
【0009】
また、本発明によれば、前記基板が載置される基板載置装置;をさらに含み、前記基板載置装置は、前記基板を支持する基板支持台;および前記基板支持台をX軸方向に順次前進させる基板前進装置;を含むことができる。
【0010】
また、本発明によれば、前記カメラ装置は、前記第1領域を撮影できるように前記第1領域の撮影軸上に位置可能な前記カメラ;および前記カメラが前記基板前進装置により前進して、一列に並べられた複数の第1領域~第n領域(nは自然数)の上方に順次または選択的に位置できるように、前記カメラをY軸方向に移動させるカメラ移動装置;を含むことができる。
【0011】
また、本発明によれば、前記カメラ移動装置は、前記カメラが設けられるカメラヘッド;およびY軸ガイドレールまたはY軸ガイド棒に沿って前記カメラヘッドをY軸方向に移動させるY軸アクチュエータ;を含むことができる。
【0012】
また、本発明によれば、前記接着剤塗布装置は、前記第1領域上に選択的に進入可能な接着剤ノズル;および前記接着剤ノズルをX軸、Y軸、およびZ軸方向に移動可能なノズル移送ロボット;を含むことができる。
【0013】
また、本発明によれば、前記接着剤ノズルの吐出口は、前記撮影軸線上に位置できるものであり、前記ノズル移送ロボットは、前記カメラと前記接着剤ノズルが互いに干渉するのを防止できるように、前記カメラの撮影時に前記接着剤ノズルが前記撮影軸からずれるように、前記接着剤ノズルを移送することができる。
【0014】
また、本発明によれば、前記カメラ装置と前記接着剤塗布装置が互いに独立に動作できるように、前記カメラ装置と前記接着剤塗布装置を個別的に制御する制御部;をさらに含むことができる。
【0015】
また、本発明によれば、前記制御部は、前記基板にn行m列(n、mは自然数)に配置された複数の領域のうち少なくとも二つ以上の領域を前記カメラ装置で撮影し、前記領域の全体的な個別位置を認識することができる。
【0016】
また、本発明によれば、前記制御部は、前記基板にn行m列(n、mは自然数)に配置された複数の領域のうち、第1列の第1領域~第n領域における、最初の第1領域と、最後の第n領域をカメラ装置で撮影し、残りは、比率またはオフセット値を用いて個別位置を認識することができる。
【0017】
また、本発明によれば、前記制御部は、前記基板にn行m列(n、mは自然数)に配置された複数の前記領域のうち、第1列の第1領域~第n領域における、最初の第1領域と、中間領域のうちいずれか一つ以上をカメラ装置で撮影し、残りは、比率またはオフセット値を用いて個別位置を認識することができる。
【0018】
また、本発明によれば、前記制御部は、前記接着剤塗布装置が前記第1領域の上方に移動して前記第1領域に接着剤を塗布した後、前記接着剤塗布装置が次の第2領域の上方に移動して前記第2領域に接着剤を塗布する途中に、塗布が完了した前記第1領域を検査するために、前記接着剤塗布装置とは別に前記カメラ装置が前記第1領域の上方に移動できるように前記カメラ装置を制御することができる。
【0019】
一方、上記の課題を解決するための本発明の思想による接着剤の塗布方法は、(a)基板における第1領域の位置を認識できるように、カメラ装置を用いて前記第1領域を撮影するステップ;(b)前記カメラ装置を介して認識された前記第1領域に接着剤塗布装置を用いて接着剤を塗布するステップ;および(c)前記接着剤塗布装置が前記第1領域に接着剤を塗布した後、次の第2領域に接着剤を塗布する途中に、塗布が完了した前記第1領域を検査できるように、前記カメラ装置で前記第1領域を撮影するステップ;を含むことができる。
【0020】
また、本発明によれば、前記(a)ステップにおいて、前記基板にn行m列(n、mは自然数)に配置された複数の領域のうち少なくとも二つ以上の領域を前記カメラ装置で撮影し、前記領域の全体的な個別位置を認識することができる。
【0021】
また、本発明によれば、前記(a)ステップにおいて、前記基板にn行m列(n、mは自然数)に配置された複数の領域のうち、第1列の第1領域~第n領域における、最初の第1領域と、最後の第n領域をカメラ装置で撮影し、残りは、比率またはオフセット値を用いて全体的な個別位置を認識することができる。
【0022】
また、本発明によれば、前記(a)ステップにおいて、前記基板にn行m列(n、mは自然数)に配置された複数の前記領域のうち、第1列の第1領域~第n領域における、最初の領域と、中間領域のうちいずれか一つ以上を選択した領域をカメラ装置で撮影し、残りは、比率またはオフセット値を用いて前記領域の全体的な個別位置を認識することができる。
【0023】
また、本発明によれば、前記(c)ステップにおいて、前記接着剤塗布装置が前記第1領域の上方に移動して前記第1領域に接着剤を塗布した後、前記接着剤塗布装置が次の第2領域の上方に移動して前記第2領域に接着剤を塗布する途中に、塗布が完了した前記第1領域を検査するために、前記接着剤塗布装置とは別に前記カメラ装置が前記第1領域の上方に移動することができる。
【0024】
また、本発明によれば、前記(a)ステップ以前に、(d)前記カメラ装置の撮影基準位置と前記接着剤塗布装置の塗布基準位置を整列させるステップ;をさらに含むことができる。
【0025】
また、本発明によれば、前記(d)ステップにおいて、テスト用ガラス基板を用いて前記撮影基準位置と前記塗布基準位置を整列させることができる。
【0026】
一方、上記の課題を解決するための本発明の思想による接着剤塗布システムは、基板が載置される基板載置装置;前記基板載置装置に載置された前記基板における第1領域の位置を認識できるように前記第1領域を撮影するカメラ装置;前記カメラ装置を介して認識された前記第1領域に接着剤を塗布する接着剤塗布装置;および前記カメラ装置と前記接着剤塗布装置が互いに独立に動作できるように、前記カメラ装置と前記接着剤塗布装置を個別的に制御する制御部;を含み、前記基板載置装置は、前記基板を支持する基板支持台;および前記基板支持台をX軸方向に順次前進させる基板前進装置;を含み、前記カメラ装置は、前記第1領域を撮影できるように前記第1領域の撮影軸上に位置可能な前記カメラ;および前記カメラが前記基板前進装置により前進して、一列に並べられた複数の第1領域~第n領域(nは自然数)の上方に順次または選択的に位置できるように、前記カメラをY軸方向に移動させるカメラ移動装置;を含み、前記接着剤塗布装置は、前記第1領域上に選択的に進入可能な接着剤ノズル;および前記接着剤ノズルをX軸、Y軸、およびZ軸方向に移動可能なノズル移送ロボット;を含み、前記制御部は、前記基板にn行m列(n、mは自然数)に配置された複数の領域のうち少なくとも二つ以上の領域を前記カメラ装置で撮影して前記領域の全体的な個別位置を認識し、前記接着剤塗布装置が前記第1領域の上方に移動して前記第1領域に接着剤を塗布した後、前記接着剤塗布装置が次の第2領域の上方に移動して前記第2領域に接着剤を塗布する途中に、塗布が完了した前記第1領域を検査するために、前記接着剤塗布装置とは別に前記カメラ装置が前記第1領域の上方に移動できるように前記カメラ装置を制御することができる。
【発明の効果】
【0027】
上記のような本発明の種々の実施形態によれば、カメラ装置と接着剤塗布装置を互いに独立に動くことができるようにし、一部の過程が同時に行われるようにして、全体的に接着剤塗布工程の時間を短縮させて生産性を大幅に向上させることができ、カメラで二つ以上の領域を認識すると、残りの領域は、比率やオフセットで位置を迅速に計算して自動で認識可能な効果を奏することができる。このような効果に本発明の範囲が限定されるものではないことはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の一部の実施形態による接着剤塗布システムを示す概念図である。
【
図2】
図1の接着剤塗布システムの基板載置装置を示す平面図である。
【
図3】
図1の接着剤塗布システムのカメラ装置の撮影基準位置と接着剤塗布装置の塗布基準位置を整列する過程を示す平面図である。
【
図4】
図1の接着剤塗布システムにおける基板の第1列の領域認識過程の一例を示す正面図である。
【
図5】
図1の接着剤塗布システムにおける基板の第1列の領域認識過程の他の一例を示す正面図である。
【
図6】
図1の接着剤塗布システムの接着剤塗布過程および検査過程を段階的に示す正面図である。
【
図7】
図1の接着剤塗布システムの接着剤塗布過程および検査過程を段階的に示す正面図である。
【
図8】
図1の接着剤塗布システムの接着剤塗布過程および検査過程を段階的に示す正面図である。
【
図9】
図1の接着剤塗布システムの接着剤塗布過程および検査過程を段階的に示す正面図である。
【
図10】
図1の接着剤塗布システムの接着剤塗布過程および検査過程を段階的に示す正面図である。
【
図11】
図1の接着剤塗布システムの接着剤塗布過程および検査過程を段階的に示す正面図である。
【
図12】本発明の一部の実施形態による接着剤の塗布方法を示すフローチャートである。
【
図13】本発明の一部の他の実施形態による接着剤の塗布方法を示すフローチャートである。
【
図14】本発明のまた一部の実施形態による接着剤の塗布方法を時間の流れに沿って図式的に示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい種々の実施形態について詳しく説明する。
【0030】
本発明の実施形態は、当該技術分野における通常の知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものであり、下記の実施形態は、種々の異なる形態に変形されてもよく、本発明の範囲が下記の実施形態に限定されるものではない。これらの実施形態は、かえって本開示をさらに充実かつ完全になるようにし、当業者に本発明の思想を完全に伝えるために提供されるものである。また、図面上の各層の厚さや大きさは、説明の便宜および明確性のために誇張されたものである。
【0031】
本明細書で用いられている用語は、特定の実施形態を説明するために用いられるものであり、本発明を制限するためのものではない。本明細書で用いられているように、単数の形態は、文脈上、他の場合を明らかに指すものでなければ、複数の形態を含んでもよい。また、本明細書で用いられる場合、「含む(comprise)」および/または「からなる(comprising)」は、言及した形状、数字、ステップ、動作、部材、要素、および/またはこれらのグループの存在を特定するものであり、一つ以上の他の形状、数字、ステップ、動作、部材、要素、および/またはこれらのグループの存在または付加を排除するものではない。
【0032】
以下、本発明の実施形態は、本発明の理想的な実施形態について概略的に示す図面を参照して説明する。図面上、例えば、製造技術および/または公差(tolerance)により、図示された形状の変形が予想可能である。したがって、本発明の思想の実施形態は、本明細書に図示された領域の特定の形状に制限されたものと解釈してはならず、例えば、製造上もたされる形状の変化を含まなければならない。
【0033】
図1は、本発明の一部の実施形態による接着剤塗布システム100を示す概念図である。
【0034】
先ず、
図1に示すように、本発明の一部の実施形態による接着剤塗布システム100は、大きく、基板載置装置10、カメラ装置20、接着剤塗布装置30、および制御部40を含むことができる。
【0035】
例えば、基板載置装置10は、上面に基板1が載置されるものであり、載置された基板1をX軸方向に間歇的または漸進的に前進できる移送装置であってもよい。
【0036】
また、例えば、カメラ装置20は、基板1における第1領域A1の位置を認識できるように、前記第1領域A1を撮影する撮影装置であってもよい。
【0037】
なお、例えば、接着剤塗布装置30は、カメラ装置20を介して認識された第1領域A1に接着剤2を噴射して塗布する塗布装置30であってもよい。
【0038】
ここで、カメラ装置20は、カメラ21が接着剤塗布装置30から自由に独立に動く構成であり、カメラ装置20は、接着剤塗布装置30が第1領域A1に接着剤2を塗布した後、第2領域A2に接着剤2を塗布する途中に、塗布が完了した第1領域A1を検査できるように第1領域A1を撮影することができる。
【0039】
例えば、
図1に示すように、カメラ装置20は、第1領域A1を撮影できるように第1領域A1の撮影軸L上に位置可能なカメラ21と、カメラ21がY軸方向に一列に並べられた複数の第1領域A1~第n領域An(nは自然数)の上方に順次または選択的に位置できるように、カメラ21をY軸方向に移動させるカメラ移動装置22と、を含むことができる。
【0040】
より具体的に例を挙げると、
図1に示すように、カメラ移動装置22は、カメラ21が設けられるカメラヘッド221と、Y軸ガイドレールRまたはY軸ガイド棒に沿って前記カメラヘッド221をY軸方向に移動させるY軸アクチュエータ222と、を含むことができる。
【0041】
ここで、
図1に示されたY軸ガイドレールRは、前記カメラヘッド221の上方と下方にそれぞれ設けられ、Y軸方向に長く棒状に形成されているが、このようなY軸ガイドレールRは、様々な個数の各種のリニアモーションガイド(LM、Linear Motion Guide)またはガイド棒などが全て適用可能であり、前記Y軸アクチュエータ222も、モータ、空圧シリンダ、油圧シリンダ、またはスクリュー棒/ベルト/チェーン/ギア/ワイヤなどの各種の前後進/回転動力伝達装置が全て適用可能である。
【0042】
したがって、カメラ21は、接着剤塗布装置30とは別に設けられるものであり、カメラ移動装置22により、カメラ21が設けられるカメラヘッド221が、Y軸ガイドレールRまたはY軸ガイド棒に沿ってY軸方向に独立に移動することができる。
【0043】
また、例えば、
図1に示すように、接着剤塗布装置30は、第1領域A1の撮影軸L線上に選択的に進入可能な接着剤ノズル31と、接着剤ノズル31をX軸、Y軸、およびZ軸方向に移動可能なノズル移送ロボット32と、を含むことができる。
【0044】
例えば、接着剤2が吐出される接着剤ノズル31の吐出口31aは、撮影軸L線上に位置できるものであり、これにより、カメラ21の基準位置と接着剤2の塗布基準位置を撮影軸L線上に正確に整列させることができる。ただし、必ずしもこれに限定されるものではなく、別の整列記号が存在する特定の位置など、非常に様々な基準により整列することも可能である。
【0045】
ここで、接着剤ノズル31は、注射器やシリンダ形態の注射型ノズルが適用可能であり、ノズル移送ロボット32は、カメラ21と接着剤ノズル31が互いに干渉するのを防止できるように、カメラ21の撮影時に接着剤ノズル31が撮影軸Lからずれるように、接着剤ノズル31を移送することができる。
【0046】
したがって、接着剤塗布装置30の接着剤ノズル31を用いて基板1の特定領域内に接着剤2を噴射することができ、接着剤2を噴射しつつ、ノズル移送ロボット32を用いて接着剤ノズル31をX軸およびY軸方向に移送すると、例えば、点状、X字状、+状、-状、星状、円状、楕円状、多角形状などの様々な形状に接着剤2を塗布することができる。
【0047】
一方、
図1に示すように、制御部40は、カメラ装置20と接着剤塗布装置30が互いに独立に動作できるように、カメラ装置20と接着剤塗布装置30にそれぞれ制御信号を印加して個別的に制御することができる。
【0048】
したがって、例えば、カメラ21が撮影する間に、他の領域に接着剤2を塗布することも可能であり、接着剤2を塗布する間に、他の領域を撮影することも可能である。
【0049】
図2は、
図1の接着剤塗布システム100の基板載置装置10を示す平面図である。
【0050】
図2に示すように、基板載置装置10は、基板1を支持する基板支持台11と、基板支持台11をX軸方向に順次前進させる基板前進装置12と、を含むことができる。
【0051】
例えば、基板支持台11は、真空圧、静電気、またはホルダーなどで基板1を固定可能な様々な形態の基板支持台11が全て適用可能であり、基板前進装置12は、基板支持台11をX軸方向に順次前進させる様々な形態のX軸アクチュエータが全て適用可能である。
【0052】
ここで、
図2に示すように、基板1は、n行m列(n、mは自然数)に複数の領域が第1列X1から第X列XXまで配置され、中でも、第1列X1は、Y軸方向に第1領域A1、複数の中間領域Ab、および最後の第n領域An(図面上、A12)まで配置されることができる。
【0053】
したがって、基板支持台11がX軸方向に前進すると、接着剤塗布装置30が、第1列X1中の第1領域A1~第12領域A12までY軸方向に移動しつつ、接着剤2を順次塗布することができる。
【0054】
以下、本発明の一部の実施形態による接着剤塗布システム100の作動過程をより詳細に説明することにする。
【0055】
図3は、
図1の接着剤塗布システム100のカメラ装置20の撮影基準位置P1と接着剤塗布装置30の塗布基準位置P2を整列する過程を示す平面図である。
【0056】
先ず、
図3に示すように、本発明の一部の実施形態による接着剤塗布システム100は、カメラ装置20の撮影基準位置P1と接着剤塗布装置30の塗布基準位置P2を整列させることができる。
【0057】
この際、カメラ装置20の撮影基準位置P1と接着剤塗布装置30の塗布基準位置P2をさらに明確に区分するために、テスト用ガラス基板3を用いることができる。
【0058】
したがって、
図3の(a)に示すように、カメラ装置20の撮影基準位置P1と接着剤塗布装置30の塗布基準位置P2が一致せずに互いにずれる場合、矢印で示したように位置を補正し、
図3の(b)に示すように、カメラ装置20の撮影基準位置P1と接着剤塗布装置30の塗布基準位置P2を一致させて正確に整列することができる。
【0059】
このようなテスト用ガラス基板3を用いた基準整列過程は、装置のセッティング時の初期にだけ行うか、ずれが発生するなどの必要時にだけ行うものであり、毎回行う必要はない。
【0060】
図4は、
図1の接着剤塗布システム100における基板の第1列X1の領域認識過程の一例を示す正面図である。
【0061】
図4に示すように、基板1における第1領域A1の位置を認識できるように、カメラ装置20を用いて第1領域A1を撮影することができる。
【0062】
この際、全ての領域を撮影する必要はなく、制御部40は、基板1にn行m列(n、mは自然数)に配置された複数の領域のうち少なくとも二つ以上の領域をカメラ装置20で撮影し、領域の全体的な個別位置を認識することができる。
【0063】
すなわち、例えば、
図4に示すように、制御部40は、基板1にn行m列(n、mは自然数)に配置された複数の領域のうち、第1列X1の第1領域A1~第12領域A12における、最初の第1領域A1と、最後の第12領域A12をカメラ装置20で撮影し、残りは、比率またはオフセット値を用いて個別位置を認識することができる。
【0064】
これは、最初の領域である第1領域A1と最後の領域である第12領域A12だけを認識して基板1の左右ずれを計算し、このようなずれを補正して残りを認識する場合、実際の領域の位置とは大きく異ならないためである。
【0065】
ただし、本発明は、このような二つの領域を認識することのみに限定されず、この他にも、三つ以上などといった様々な個数の領域を認識し、残りは、比率またはオフセット値を用いて個別位置を認識することも可能である。
【0066】
図5は、
図1の接着剤塗布システム100における基板の第1列X1の領域認識過程の他の一例を示す正面図である。
【0067】
すなわち、
図5に示すように、制御部40は、基板1にn行m列(n、mは自然数)に配置された複数の領域のうち、第1列X1の第1領域A1~第12領域A12における、最初の第1領域A1と、中間領域Abのうち第4領域A4と、第7領域A7と、第10領域A10などを選別してカメラ装置20で撮影し、残りは、比率またはオフセット値を用いて個別位置を認識することも可能である。
【0068】
したがって、最初の領域である第1領域A1と中間領域Abを認識して基板1の左右ずれを計算することができ、このようなずれを補正して残りを認識する際に、中間領域Abの変形も補正してさらに精密に認識することができる。
【0069】
図6~
図11は、
図1の接着剤塗布システム100の接着剤塗布過程および検査過程を段階的に示す正面図である。
【0070】
図6に示すように、接着剤ノズル31を用いて、第1領域A1に接着剤2を塗布することができる。この際、カメラ21は、接着剤ノズル31と干渉しないように、別の箇所で待機することができる。
【0071】
次いで、
図7に示すように、接着剤ノズル31が第2領域A2に移動した後、
図8に示すように、接着剤ノズル31が第2領域A2に接着第2を塗布することができる。
【0072】
この際、
図8に示すように、接着剤ノズル31が前記第2領域A2に接着剤を塗布する間に、カメラ21は、第1領域A1に移動し、第1領域A1に塗布された接着剤2の状態を検査することができる。
【0073】
次いで、
図9に示すように、カメラ21が第1領域A1に塗布された接着剤2の状態を検査する間に、接着剤ノズル31が第3領域A3に移動することができる。
【0074】
次いで、
図10に示すように、接着剤ノズル31が前記第3領域A3に接着剤を塗布する間に、カメラ21は、第2領域A2に移動し、第2領域A2に塗布された接着剤2の状態を検査することができる。
【0075】
次いで、
図11に示すように、カメラ21が第2領域A2に塗布された接着剤2の状態を検査する間に、接着剤ノズル31が第4領域A4に移動することができる。
【0076】
したがって、全ての領域でこのような過程を繰り返し行うことで、接着剤ノズル31は、カメラ21と関係なく接着剤2を迅速に塗布することができ、カメラ21は、前記接着剤ノズル31と関係なく、接着剤2が塗布された状態を迅速に検査することができる。
【0077】
すなわち、制御部40は、接着剤塗布装置30が第1領域A1の上方に移動して第1領域A1に接着剤2を塗布した後、接着剤塗布装置30が次の第2領域A2の上方に移動して第2領域A2に接着剤2を塗布する途中に、塗布が完了した第1領域A1を検査するために、接着剤塗布装置30とは別にカメラ装置20が第1領域A1の上方に移動できるようにカメラ装置20を制御することができる。
【0078】
したがって、カメラ装置20と接着剤塗布装置30を互いに独立に動くことができるようにし、一部の過程が同時に行われるようにして、全体的に接着剤塗布工程の時間を短縮させて生産性を大幅に向上させることができ、全ての領域を個別認識する必要なく、カメラ21で二つ以上の領域A1、A12だけを認識し、残りの領域は、比率やオフセットで位置を計算して非常に迅速かつ自動で全体領域の位置を認識することができる。
【0079】
図12は、本発明の一部の実施形態による接着剤の塗布方法を示すフローチャートである。
【0080】
図1~
図12に示すように、本発明の一部の実施形態による接着剤の塗布方法は、(a)基板1における第1領域A1の位置を認識できるように、カメラ装置20を用いて前記第1領域A1を撮影するステップと、(b)前記カメラ装置20を介して認識された前記第1領域A1に接着剤塗布装置30を用いて接着剤2を塗布するステップと、(c)前記接着剤塗布装置30が前記第1領域A1に接着剤2を塗布した後、次の第2領域A2に接着剤2を塗布する途中に、塗布が完了した前記第1領域A1を検査できるように、前記カメラ装置20で前記第1領域A1を撮影するステップと、を含むことができる。
【0081】
例えば、前記(a)ステップにおいて、前記基板1にn行m列(n、mは自然数)に配置された複数の領域のうち少なくとも二つ以上の領域を前記カメラ装置で撮影し、前記領域の全体的な個別位置を認識することができる。
【0082】
また、例えば、前記(a)ステップにおいて、前記基板1にn行m列(n、mは自然数)に配置された複数の領域のうち、第1列X1の第1領域~第n領域Anにおける、最初の前記第1領域A1と、最後の前記第n領域Anをカメラ装置20で撮影し、残りは、比率またはオフセット値を用いて個別位置を認識することができる。
【0083】
なお、例えば、前記(a)ステップにおいて、前記基板にn行m列(n、mは自然数)に配置された複数の前記領域のうち、第1列X1の第1領域A1~第n領域Anにおける、最初の第1領域A1と、中間領域Abのうちいずれか一つ以上を選択した領域をカメラ装置20で撮影し、残りは、比率またはオフセット値を用いて個別位置を認識することができる。
【0084】
さらに、例えば、前記(c)ステップにおいて、前記接着剤塗布装置30が前記第1領域A1の上方に移動して前記第1領域A1に接着剤2を塗布した後、前記接着剤塗布装置30が次の第2領域A2の上方に移動して前記第2領域A2に接着剤2を塗布する途中に、塗布が完了した前記第1領域A1を検査するために、前記接着剤塗布装置30とは別に前記カメラ装置20が前記第1領域A1の上方に移動することができる。
【0085】
図13は、本発明の一部の他の実施形態による接着剤の塗布方法を示すフローチャートである。
【0086】
図1~
図13に示すように、本発明の一部の他の実施形態による接着剤の塗布方法は、(d)カメラ装置20の撮影基準位置P1と接着剤塗布装置30の塗布基準位置P2を整列させるステップと、(a)基板1における第1領域A1の位置を認識できるように、カメラ装置20を用いて前記第1領域A1を撮影するステップと、(b)前記カメラ装置20を介して認識された前記第1領域A1に接着剤塗布装置30を用いて接着剤2を塗布するステップと、(c)前記接着剤塗布装置30が前記第1領域A1に接着剤2を塗布した後、次の第2領域A2に接着剤2を塗布する途中に、塗布が完了した前記第1領域A1を検査できるように、前記カメラ装置20で前記第1領域A1を撮影するステップと、を含むことができる。
【0087】
例えば、前記(d)ステップにおいて、テスト用ガラス基板3を用いて、前記撮影基準位置P1と前記塗布基準位置P2を整列させることができる。
【0088】
図14は、本発明のまた一部の実施形態による接着剤の塗布方法を時間の流れに沿って図式的に示すフローチャートである。
【0089】
図1~
図14に示すように、発明のまた一部の実施形態による接着剤の塗布方法を時間の流れに沿って図式的に示すと、先ず、カメラ装置20が、第1領域A1を認識し、第n領域Anを認識して残りの領域を全体的に認識した後、接着剤塗布装置30が第1領域A1を塗布すると、カメラ装置20が第1領域A1を検査し、その間に、接着剤塗布装置30が第2領域A2を塗布すると、カメラ装置20が第2領域A2を検査することができる。
【0090】
次いで、このような過程を繰り返すことで、接着剤塗布装置30が第n領域Anを塗布すると、カメラ装置20が第n領域Anを検査して第1列X1の塗布を完了することができる。
【0091】
次いで、上述した過程を第2列X2から第X列XXまで繰り返すことで、全体領域の認識過程、塗布過程、および検査過程を迅速かつ正確に行うことができる。
【0092】
図面に示された実施形態を参照して本発明を説明したが、これは、例示的なものにすぎず、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば、そのものから様々な変形および均等な他の実施形態が可能であることを理解することができる。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、添付の特許請求の範囲の技術的思想により定められなければならない。
【符号の説明】
【0093】
1 ・・・基板
X1 ・・・第1列
A1 ・・・第1領域
A2 ・・・第2領域
Ab ・・・中間領域
An ・・・第n領域
2 ・・・接着剤
3 ・・・テスト用ガラス基板
10 ・・・基板載置装置
11 ・・・基板支持台
12 ・・・基板前進装置
20 ・・・カメラ装置
21 ・・・カメラ
L ・・・撮影軸
22 ・・・カメラ移動装置
221 ・・・カメラヘッド
222 ・・・Y軸アクチュエータ
R ・・・Y軸ガイドレール
30 ・・・接着剤塗布装置
31 ・・・接着剤ノズル
31a ・・・吐出口
32 ・・・ノズル移送ロボット
40 ・・・制御部
P1 ・・・撮影基準位置
P2 ・・・塗布基準位置
100 ・・・接着剤塗布システム