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特許7522820ブロードキャスト装置の複数の応答の起動パケットに基づく調整
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-17
(45)【発行日】2024-07-25
(54)【発明の名称】ブロードキャスト装置の複数の応答の起動パケットに基づく調整
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/02 20090101AFI20240718BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20240718BHJP
   H04W 4/35 20180101ALI20240718BHJP
【FI】
H04W52/02
H04W84/12
H04W4/35
【請求項の数】 23
(21)【出願番号】P 2022500819
(86)(22)【出願日】2019-07-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-15
(86)【国際出願番号】 EP2019068918
(87)【国際公開番号】W WO2021008676
(87)【国際公開日】2021-01-21
【審査請求日】2022-03-25
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100161470
【弁理士】
【氏名又は名称】冨樫 義孝
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【弁理士】
【氏名又は名称】石岡 利康
(74)【代理人】
【識別番号】100194320
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【弁理士】
【氏名又は名称】小梶 晴美
(72)【発明者】
【氏名】ロペス, ミゲル
(72)【発明者】
【氏名】ヒエルツ, ギド ロランド
(72)【発明者】
【氏名】ショーランド, ヘンリク
(72)【発明者】
【氏名】ウィルヘルムソン, レイフ
【審査官】桑原 聡一
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第03506712(EP,A1)
【文献】Taewon Song (LG Electronics),Considerations for WUR Response, IEEE 802.11-17/1359r0 ,2017年09月10日
【文献】Use Case Document: AP tagged UL forwarding,doc.: IEEE 802.11-19/0894r0,2019年05月14日,Slide 3
【文献】安東 一真,RFID Radio Frequency Identification,NIKKEI BYTE 第250号 ,日本,日経BP社 Nikkei Business Publications,Inc.,2004年03月
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)を制御する方法であって、
無線ローカルエリアネットワークアクセスポイント(101、102;800;1100)が、前記アクセスポイント(101、102;800;1100)の近傍の複数のブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)によって受信可能であり、前記複数のブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)を起動させる目的を有する、起動パケット(301;401、403;501、505;601、604)を送信することと、
前記起動パケット(301;401、403;501、505;601、604)に応答して、前記アクセスポイント(101、102;800;1100)が、複数の応答(302、303;404、405;502、503、506;602、605)を前記複数のブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)から受信することであって、各応答(302、303;404、405;502、503、506;602、605)は、前記応答を送信する前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)の識別情報を含む、複数の応答を受信することと
を含み、
前記起動パケット(301;401、403;501、505;601、604)は、前記複数のブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)による前記複数の応答(302、303;404、405;502、503、506;602、605)の前記送信を互いに調整し、
前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)が、自身が前記応答(302、303;404、405;502、503、506;602、605)を送信することが許容されるかどうかを、判断することを可能にするために、前記起動パケット(401、403;601、604)は、前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)の前記識別情報と結合されるべきデータマスクを含む、方法。
【請求項2】
前記起動パケット(301;401、403;501、505;601、604)は、それぞれのブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)による前記応答(302、303;404、405;502、503、506;602、605)の前記送信を制御するための情報を示す、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記起動パケット(301)は、それぞれのブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)による前記応答(302、303;404、405;502、503、506;602、605)の送信に使用されるべき周波数チャンネルを示す、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記起動パケット(301;401、403)は前記応答(302、303;404、405;502、503、506;602、605)を送信することのタイミングを制御するためのタイミング情報を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記タイミング情報は有効時間を含み、前記有効時間の後に前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)は前記応答(302、303;404、405;502、503、506;602、605)を送信することが許容される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記タイミング情報は、前記応答(302、303;404、405;502、503、506;602、605)を送信する前に前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)によって適用されるランダムバックオフを制御するための競合ウィンドウを含む、請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
前記アクセスポイント(101、102;800;1100)は、前記アクセスポイント(101、102;800;1100)の近傍の複数のブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)を起動させるために、複数の起動パケット(501、505;601、604)を送信し、
前記複数のブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)による前記複数の応答(302、303;404、405;502、503、506;602、605)の前記送信を調整するために、前記アクセスポイント(101、102;800;1100)は前記複数の起動パケット(501、505;601、604)を異なる送信電力で送信する、
請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
第1の送信電力を用いて、前記アクセスポイント(101、102;800;1100)が、前記アクセスポイント(101、102;800;1100)の近傍の複数のブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)を起動させるための第1の起動パケット(501)を送信することと、
前記複数の応答(502、503、506)を送信するために前記複数のブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)により用いられるチャンネルの輻輳を検出することに応答して、前記アクセスポイント(101、102;800;1100)が、前記第1の送信電力より低い第2の送信電力を使用して、前記アクセスポイント(101、102;800;1100)の近傍の複数のブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)を起動させるための第2の起動パケット(505)を送信することと、
前記第2の起動パケット(505)に応答して、前記アクセスポイント(101、102;800;1100)が、前記複数のブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)から1つまたは複数の応答(506)を受信することであって、各応答(506)は、前記応答(506)を送信する前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)の識別情報を含む、前記1つまたは複数の応答(506)を受信することと
を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記アクセスポイント(101、102;800;1100)が、前記アクセスポイント(101、102;800;1100)の近傍の複数のブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)を起動させるための第1の起動パケット(601)を送信することと、
前記第1の起動パケット(601)に応答して、前記アクセスポイント(101、102;800;1100)が、前記複数のブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)から、1つまたは複数の応答(602)を受信することであって、各応答(602)が、前記応答(602)を送信する前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)の識別情報を含む、1つまたは複数の応答(602)を受信することと、
前記アクセスポイント(101、102;800;1100)が、前記複数のブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)からの前記1つまたは複数の応答(602)において受信された1つまたは複数の識別情報に対応する1つまたは複数のブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)を選択解除することと、
前記アクセスポイント(101、102;800;1100)は、前記アクセスポイント(101、102;800;1100)の近傍の複数のブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)を起動させるための第2の起動パケット(604)を送信することであって、前記第2の起動パケット(604)が、選択解除された前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)を識別し、選択解除された前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)が前記第2の起動パケット(604)へ応答を送信することは許容されないことを示す、第2の起動パケット(604)を送信することと
を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記複数のブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)が、前記応答を送信する前にリスンビフォートーク手順を実行することをサポートしない、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)を制御する方法であって、
前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)が、無線ローカルエリアネットワークアクセスポイント(101、102;800;1100)から起動パケット(301;401、403;501、505;601、604)を受信することであって、前記起動パケット(301;401、403;501、505;601、604)は、前記アクセスポイント(101、102;800;1100)の近傍の複数のブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)によって受信可能であり、前記複数のブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)を起動させる目的を有する、起動パケットを受信することと、
前記起動パケット(301;401、403;501、505;601、604)に応答して、前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)が、前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)の識別情報を含む応答(302、303;404、405;502、503、506;602、605)を送信することと
を含み、
前記起動パケット(301;401、403;501、505;601、604)は、前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)による前記応答(302、303;404、405;502、503、506;602、605)の前記送信を、前記アクセスポイント(101、102;800;1100)の近傍のその他残りのブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)による少なくとも1つの前記起動パケット(301;401、403;501、505;601、604)への応答(302、303;404、405;502、503、506;602、605)の送信に対して調整し、
前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)が、自身が前記応答(302、303;404、405;502、503、506;602、605)を送信することが許容されるかどうかを、判断することを可能にするために、前記起動パケット(401、403;601、604)は、前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)の前記識別情報と結合されるべきデータマスクを含む、方法。
【請求項12】
前記起動パケット(301;401、403;501、505;601、604)は、前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)による前記応答(302、303;404、405;502、503、506;602、605)の前記送信を制御するための情報を示す、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記起動パケット(301)は、それぞれの前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)による前記応答(302)の送信のために使用されるべき無線チャンネルを示す、請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
前記起動パケット(301;401、403)は、前記応答(302、303;404、405)を送ることのタイミングを制御するためのタイミング情報を含む、請求項11から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記タイミング情報は有効時間を含み、前記有効時間の後に前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)は前記応答(302、303;404、405)を送信することが許容される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記タイミング情報は、前記応答(404、405)を送信する前に前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)によって適用されるランダムバックオフを制御するための競合ウィンドウを含む、請求項14または15に記載の方法。
【請求項17】
前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)は、異なる送信電力で送信された複数の起動パケット(501、505;601、604)を受信する、請求項11から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)が、前記アクセスポイント(101、102;800;1100)から第1の起動パケット(601)を受信することと、
前記第1の起動パケット(601)に応答して、前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)の前記識別情報を含む前記応答(602)を送信することと、
前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)が、前記アクセスポイント(101、102;800;1100)から第2の起動パケット(604)を受信することであって、前記第2の起動パケット(604)は、前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)が選択解除されていると確認し、前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)が前記第2の起動パケット(604)に応答を送信することは許容されないことを示す、第2の起動パケット(604)を受信することと
を含む、請求項11から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
無線ローカルエリアネットワークアクセスポイント(101、102;800;1100)であって、前記アクセスポイント(101、102;800;1100)は、
前記アクセスポイント(101、102;800;1100)の近傍の複数のブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)によって受信可能であり、前記複数のブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)を起動させる目的を有する起動パケット(301;401、403;501、505;601、604)を送信し、
前記起動パケット(301;401、403;501、505;601、604)に応答して、前記複数のブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)から、各応答が前記応答を送信する前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)の識別情報を含む複数の応答(302、303;404、405;502、503、506;602、605)を受信する
ように設定され、
前記起動パケット(301;401、403;501、505;601、604)は、前記複数のブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)による前記複数の応答(302、303;404、405;502、503、506;602、605)の前記送信を互いに調整し、
前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)が、自身が前記応答(302、303;404、405;502、503、506;602、605)を送信することが許容されるかどうかを、判断することを可能にするために、前記起動パケット(401、403;601、604)は、前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)の前記識別情報と結合されるべきデータマスクを含む、
無線ローカルエリアネットワークアクセスポイント(101、102;800;1100)。
【請求項20】
ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)であって、前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)は、
無線ローカルエリアネットワークアクセスポイント(101、102;800;1100)の近傍の複数のブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)によって受信可能であり、前記複数のブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)を起動させる目的を有する、起動パケット(301;401、403;501、505;601、604)を前記無線ローカルエリアネットワークアクセスポイント(101、102;800;1100)から受信し、
前記起動パケット(301;401、403;501、505;601、604)に応答して、前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)の識別情報を含む応答(302、303;404、405;502、503、506;602、605)を送信する
ように設定され、
前記起動パケット(301;401、403;501、505;601、604)は、前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)による前記応答(302、303;404、405;502、503、506;602、605)の前記送信を、前記アクセスポイント(101、102;800;1100)の近傍のその他残りのブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)による少なくとも1つの前記起動パケット(301;401、403;501、505;601、604)への応答(302、303;404、405;502、503、506;602、605)の送信に対して調整し、
前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)が、自身が前記応答(302、303;404、405;502、503、506;602、605)を送信することが許容されるかどうかを、判断することを可能にするために、前記起動パケット(401、403;601、604)は、前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)の前記識別情報と結合されるべきデータマスクを含む、ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)。
【請求項21】
オブジェクト(11、12、13、14)であって、
前記オブジェクト(11、12、13、14)は、ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)を備え、前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)は、
無線ローカルエリアネットワークアクセスポイント(101、102;800;1100)の近傍の複数のブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)によって受信可能であり、前記複数のブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)を起動させる目的を有する、前記複数のブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)を起動させるための起動パケット(301;401、403;501、505;601、604)を前記無線ローカルエリアネットワークアクセスポイント(101、102;800;1100)から受信し、
前記起動パケット(301;401、403;501、505;601、604)に応答して、前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)の識別情報を含む応答(302、303;404、405;502、503、506;602、605)を送信する
ように設定され、
前記起動パケット(301;401、403;501、505;601、604)は、前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)による前記応答(302、303;404、405;502、503、506;602、605)の前記送信を、前記アクセスポイント(101、102;800;1100)の近傍のその他残りのブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)による少なくとも1つの前記起動パケット(301;401、403;501、505;601、604)への応答(302、303;404、405;502、503、506;602、605)の送信に対して調整し、
前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)が、自身が前記応答(302、303;404、405;502、503、506;602、605)を送信することが許容されるかどうかを、判断することを可能にするために、前記起動パケット(401、403;601、604)は、前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)の前記識別情報と結合されるべきデータマスクを含む、
オブジェクト(11、12、13、14)。
【請求項22】
コンピュータプログラムであって、
無線ローカルエリアネットワークアクセスポイント(101、102;800;1100)の少なくとも1つのプロセッサ(1150)によって実行されるべきプログラムコードを含み、
前記プログラムコードの実行は、前記アクセスポイント(101、102;800;1100)に請求項1から10のいずれか一項に記載の方法を実行させる、コンピュータプログラム。
【請求項23】
コンピュータプログラムであって、
ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)の少なくとも1つのプロセッサ(1250)によって実行されるべきプログラムコードを含み、
前記プログラムコードの実行は、前記ブロードキャスト装置(21、22、23、24;200;1000;1200)に請求項11から18のいずれか一項に記載の方法を実行させる、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、WLANブロードキャストを制御するための方法、ならびに、対応する装置、システム、および、コンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
IEEE802.11規格のファミリーで規定されたWLAN(無線ローカルエリアネットワーク)技術において、エンハンストブロードキャストサービス(eBCS)が802.11bcアメンドメントの一部として規定されている。eBCS技術は、(例えば、空港やスタジアムのような公的な場所における情報アナウンスメント・システム、例えば、アセット追跡のようなセンサ情報収集、無認可帯域で動作するセキュリティ関連以外の輸送用途、または、マルチメディアブロードキャストのような)ローカル情報の効果的な配布を必要とするシナリオに関係する。
【0003】
eBCS技術は、送信機と受信機との接続(Association)のない状況におけるインフラストラクチャBSS(Basic Service Set)においてデータの送受信を可能にするIEEE 802.11の媒体アクセス制御(MAC)の変形に基づく。eBCS技術は、例えば、Marc Emmelmannらによる、「A PAR Proposal for Enhanced Broadcast Service (eBCS)」(2018年11月)と題されたIEEE submission 802.11-18/0825r9に記載されており、1つの特別な用途の例として、(例えば、追跡タグのような)WLANに基づくブロードキャスト装置を含む。そのような用途の例は、例えば、Abhishek Patilらによる、「Use Case Document:AP tagged UL forwarding」(2019年5月)と題されたIEEE submission 802.11-18/0894r1に記載されている。典型的には、追跡タグは、接続性のための設定、接続動作(Association)、または、探査プロセスを何ら必要とすることなく、eBCS APによって追跡サーバに自動的に接続する、予め設定された低コストで低電力の装置として実現される。そのようなブロードキャスト装置は、(例えば、出荷または製造中の商品、荷物、あるいは、乗物のような)様々の対象物を追跡するために用いられ得る。例えば、追跡タグはスーツケースに取り付けられ、スーツケースが飛行機で輸送されるときにその追跡を可能にし得る。スーツケースが空港に到着すると、追跡タグは、追跡タグの識別情報(ID)を含むメッセージをブロードキャストする。メッセージがeBCS APによって受信されると、eBCS APは、例えば、メッセージを受信した時間および/または位置を示すメタデータを付加し、メタデータが付加されたメッセージを追跡サーバへ転送することができる。
【0004】
追跡タグは、典型的にはバッテリから電力供給されるので、電力効率は重要な一面である。追跡タグの機能が識別情報を有するメッセージをブロードキャストすることに限られているので、追跡タグは、例えば、(例えば、802.11a、802.11g、802.11n、802.11ac、および/または、802.11axのモードをサポートする)主接続無線(PCR:primary connectivity radio)の送信機と、(例えば、802.11baモードだけをサポートする)起動無線受信機(WURx)とを有する、電力効率の良い無線アーキテクチャを用いることができる。この場合、eBCS APは起動パケット(WUP)を定期的にブロードキャストすることができ、追跡タグがWUPを受信すると、追跡タグは識別情報を含むメッセージを送信することによって応答し、そのメッセージはeBCS APによって受信され得る。
【0005】
WURxおよび主WLAN送信機を用いる上述のアーキテクチャは、PCR送信機を用いるアーキテクチャと比較して、より高い電力効率の達成することを可能にするが、WURxはPCRにおいて用いられるようなOFDM(直交周波数分割多重)送信を受信することができないので、追跡タグが識別情報付きの応答を送信する前にLBT(リスンビフォートーク)手順を実行することが可能でないことによる問題が起こり得る。このことは、異なる追跡タグからの応答同士の過剰な衝突、および/または、他の送信との衝突という結果をもたらし得る。
【0006】
したがって、限られた受信能力を有する複数のブロードキャスト装置による送信を効率的に制御することを可能にする技術が必要である。
【発明の概要】
【0007】
1つの実施形態によれば、複数のブロードキャスト装置を制御するための方法が提供される。この方法によれば、WLANアクセスポイントは、このアクセスポイントの近傍の複数のブロードキャスト装置を起動させるための少なくとも1つの起動パケットを送信する。アクセスポイントは、少なくとも1つの起動パケットに応答して、複数のブロードキャスト装置から応答を受信する。各応答は、その応答を送信するブロードキャスト装置の識別情報を含む。上記少なくとも1つの起動パケットは、複数のブロードキャスト装置による応答の送信を互いに調整する。
【0008】
更なる1つの実施形態によれば、1つのブロードキャスト装置を制御するための方法が提供される。この方法によれば、上記1つのブロードキャスト装置は、WLANアクセスポイントからそのブロードキャスト装置を起動させるための少なくとも1つの起動パケットを受信する。少なくとも1つの起動パケットに応答して、上記1つのブロードキャスト装置は、そのブロードキャスト装置の識別情報を含む応答を送信する。上記少なくとも1つの起動パケットは、上記1つのブロードキャスト装置による上記応答の送信を、1つまたは複数の他のブロードキャスト装置による上記少なくとも1つの起動パケットへの応答の送信に対して調整する。
【0009】
更なる1つの実施形態によれば、WLANアクセスポイントが提供される。このアクセスポイントは、このアクセスポイントの近傍の複数のブロードキャスト装置を起動させるための少なくとも1つの起動パケットを送信するように設定される。更に、上記アクセスポイントは、上記少なくとも1つの起動パケットに応答して、上記複数のブロードキャスト装置からの複数の応答を受信するように設定される。各応答は、その応答を送信するブロードキャスト装置の識別情報を含む。上記少なくとも1つの起動パケットは、上記複数のブロードキャスト装置による応答の送信を互いに調整する。
【0010】
更なる1つの実施形態によれば、WLANアクセスポイントが提供される。WLANアクセスポイントは、少なくとも1つのプロセッサと1つのメモリとを備える。メモリは、上記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な複数の命令を含み、それらの命令によって、WLANアクセスポイントはそのアクセスポイントの近傍の複数のブロードキャスト装置を起動させるための少なくとも1つの起動パケットを送信するように稼働する。更に、メモリは上記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な複数の命令を含み、それらの命令によって、WLANアクセスポイントは、上記少なくとも1つの起動パケットに応答して、上記複数のブロードキャスト装置からの複数の応答を受信するように稼働する。各応答は、その応答を送信するブロードキャスト装置の識別情報を含む。上記少なくとも1つの起動パケットは、上記複数のブロードキャスト装置による応答の送信を互いに調整する。
【0011】
更なる1つの実施形態によれば、1つのブロードキャスト装置が提供される。上記1つのブロードキャスト装置は、WLANアクセスポイントからそのブロードキャスト装置を起動させるための少なくとも1つの起動パケットを受信するように設定される。更に、上記1つのブロードキャスト装置は、上記少なくとも1つの起動パケットに応答して、このブロードキャスト装置の識別情報を含む応答を送信するように設定される。上記少なくとも1つの起動パケットは、上記1つのブロードキャスト装置による上記応答の送信を、1つまたは複数の他のブロードキャスト装置による上記少なくとも1つの起動パケットへの応答の送信に対して調整する。
【0012】
更なる1つの実施形態によれば、1つのブロードキャスト装置が提供される。このブロードキャスト装置は、少なくとも1つのプロセッサとメモリとを備える。メモリは上記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な複数の命令を含み、それらの命令によって、上記1つのブロードキャスト装置は、そのブロードキャスト装置を起動させるための少なくとも1つの起動パケットをWLANアクセスポイントから受信するように稼働する。更に、メモリは上記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な複数の命令を含み、それらの命令によって、上記1つのブロードキャスト装置は、上記少なくとも1つの起動パケットに応答して、このブロードキャスト装置の識別情報を含む応答を送信するように稼働する。上記少なくとも1つの起動パケットは、上記1つのブロードキャスト装置による上記応答の送信を、1つまたは複数の他のブロードキャスト装置による上記少なくとも1つの起動パケットへの応答の送信に対して調整する。
【0013】
更なる1つの実施形態によれば、1つのオブジェクトが提供される。オブジェクトは、1つのブロードキャスト装置を具備する。このブロードキャスト装置は、永久的に、または、着脱自在に、オブジェクトに取り付けられ得る。上記1つのブロードキャスト装置は、このブロードキャスト装置を起動させるための少なくとも1つの起動パケットをWLANアクセスポイントから受信するように設定される。更に、上記1つのブロードキャスト装置は、少なくとも1つの起動パケットに応答して、このブロードキャスト装置の識別情報を含む応答を送信するように設定される。上記少なくとも1つの起動パケットは、上記1つのブロードキャスト装置による上記応答の送信を、1つまたは複数の他のブロードキャスト装置による上記少なくとも1つの起動パケットへの応答の送信に対して調整する。
【0014】
本発明の更なる1つの実施形態によれば、コンピュータプログラムまたはコンピュータプログラム製品が、例えば、非一過性記憶媒体の形で、提供される。このコンピュータプログラムまたはコンピュータプログラム製品は、WLANアクセスポイントの少なくとも1つのプロセッサによって実行されるプログラムコードを含む。このプログラムコードの実行は、WLANアクセスポイントに、このアクセスポイントの近傍の複数のブロードキャスト装置を起動させるための少なくとも1つの起動パケットを送信させる。更に、上記プログラムコードの実行は、WLANアクセスポイントに、上記少なくとも1つの起動パケットに応答して、上記複数のブロードキャスト装置からの応答を受け取らせる。各応答は、その応答を送信するブロードキャスト装置の識別情報を含む。上記少なくとも1つの起動パケットは、上記複数のブロードキャスト装置による応答の送信を互いに調整する。
【0015】
本発明の他の実施形態によれば、コンピュータプログラムまたはコンピュータプログラム製品が、例えば、非一過性記憶媒体の形で、提供される。このコンピュータプログラムまたはコンピュータプログラム製品は、1つのブロードキャスト装置の少なくとも1つのプロセッサによって実行されるプログラムコードを含む。プログラムコードの実行は、上記1つのブロードキャスト装置に、WLANアクセスポイントからの、このブロードキャスト装置を起動させるための少なくとも1つの起動パケットを受信させる。更に、プログラムコードの実行は、上記1つのブロードキャスト装置に、少なくとも1つの起動パケットに応答して、このブロードキャスト装置の識別情報を含む応答を送信させる。上記少なくとも1つの起動パケットは、上記1つのブロードキャスト装置による上記応答の送信を、1つまたは複数の他のブロードキャスト装置による上記少なくとも1つの起動パケットへの応答の送信に対して調整する。
【0016】
上述のような実施形態および更なる実施形態の詳細は、複数の実施形態の以下の詳細な説明から明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】複数のブロードキャスト装置が本発明の1つの実施形態に従って制御される1つの例示的システムを模式的に示す図である。
図2】本発明の1つの実施形態による1つのブロードキャスト装置を模式的に示す図である。
図3】複数のブロードキャスト装置が本発明の1つの実施形態に従って制御されるプロセスの1つの例を模式的に示す図である。
図4】複数のブロードキャスト装置が本発明の1つの実施形態に従って制御されるプロセスの更なる1つの例を模式的に示す図である。
図5】複数のブロードキャスト装置が本発明の1つの実施形態に従って制御されるプロセスの更なる1つの例を模式的に示す図である。
図6】複数のブロードキャスト装置が本発明の1つの実施形態に従って制御されるプロセスの更なる1つの例を模式的に示す図である。
図7】本発明の1つの実施形態による方法を示すためのフローチャートである。
図8図7の方法に対応する機能を実現する1つのアクセスポイントの機能を示すための例示的なブロック図である。
図9】本発明の1つの実施形態による更なる方法を示すためのフローチャートである。
図10図9の方法に対応する機能を実現する1つのブロードキャスト装置の機能を示すための例示的なブロック図である。
図11】本発明の1つの実施形態による1つのアクセスポイントのプロセッサベースの実装を模式的に示す図である。
図12】本発明の1つの実施形態による1つのブロードキャスト装置のプロセッサベースの実装を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本発明の例示的な実施形態に従う複数の概念が、添付の図面を参照して更に詳細に説明されるであろう。説明された実施形態は、WLANに基づくブロードキャスト装置を制御することに関する。ブロードキャスト装置は、例えば、追跡商品またはその他のオブジェクトのためのタグ(以下では、追跡タグとも称する)に対応し得る。しかしながら、説明された概念が(例えば、センサデバイスのような)他のタイプのブロードキャスト装置にも適用され得ることに注意されたい。本明細書において、ブロードキャスト装置とは、そのブロードキャスト装置の到達範囲内の任意のコンパチブルなWLANアクセスポイントによって受信可能であるようにブロードキャストモードでメッセージを送信し、WLANアクセスポイントと通信するためにWLANアクセスポイントと接続動作する(associate)必要がない、WLAN装置を意味する。特に、ブロードキャスト装置による送信はeBCS技術に基づくことができる。
【0019】
図示の例においては、ブロードキャスト装置は、1つまたは複数のWLANアクセスポイントからの1つまたは複数の起動パケット(WUP)によって起動され、WUPに応答してメッセージを送信すると仮定される。また、このメッセージ(本明細書においては応答と称する)は、この応答を送信するブロードキャスト装置のID(識別情報)を含む。幾つかのシナリオにおいては、応答は、他のデータ(例えば、ブロードキャスト装置によって測定されたセンサデータ)を含むこともできる。更に、上記複数のWUPは、複数のブロードキャスト装置による応答の送信を互いに調整するために用いられる。この調整は、応答同士の衝突を減らす、または、回避することを可能にし得る。したがって、ブロードキャスト装置が応答を送信する前にLBT手順を実行することができない場合であっても、応答同士の衝突の危険が減少され得る。
【0020】
図1は、ブロードキャスト装置21、22、23、24がオブジェクト11、12、13、14を追跡するために用いられる例示的なシナリオを示す。図1の例において、オブジェクト11、12、13、14は、荷物のアイテム(例えば、スーツケースまたはバッグ)であると仮定される。しかしながら、説明された概念が(例えば、出荷または製造中の商品、乗物、動物等の)他のタイプのオブジェクトにも適用され得ることに注意されたい。ブロードキャスト装置21、22、23、24は、永久的に、または、着脱自在に対応するオブジェクト11、12、13、14に取り付けられる追跡タグに対応する。具体的には、追跡タグ21はオブジェクト11に取り付けられ、追跡タグ22はオブジェクト12に取り付けられ、追跡タグ23はオブジェクト13に取り付けられ、追跡タグ24はオブジェクト14に取り付けられる。追跡タグ21、22、23、24が対応するオブジェクト11、12、13、14に取り付けられるので、追跡タグ21、22、23、24の位置を検出することは、対応するオブジェクト11、12、13、14の位置を決定する、または、少なくとも推定することも可能にする。
【0021】
図1のシナリオにおいて、WLANアクセスポイント101、102は、WLANアクセスポイント101の近傍の追跡タグ21、22、23、24により受信可能であるWUPを定期的に送信する。ここで、追跡タグ21、22、23、24がアクセスポイント101、102の近傍にあるということは、追跡タグ21、22、23、24が、WLANアクセスポイント101、102によって送信されたWUPを受信するには十分にWLANアクセスポイント101、102に近いことを意味する。追跡タグ21、22、23、24によるWUPの受信は、追跡タグ21、22、23、24による応答の送信の引き金となる。応答は、追跡タグの識別情報を含む。幾つかのシナリオにおいては、応答は、他のデータ(例えば、追跡タグ21、22、23、24によって測定されたセンサデータ、または、追跡タグが取り付けられるオブジェクトに関する情報)を含むこともできる。図1において、WUPおよび応答は、WLANアクセスポイント101、102と追跡タグ21、22、23、24との間に矢印で示される。更に図示されるように、WLANアクセスポイント101、102はネットワーク(NW)を介して追跡サーバ150に接続される。ネットワークは、1つまたは複数の公衆ネットワークおよび/または1つまたは複数の私設ネットワークを含むことができる。アクセスポイント101、102は、追跡タグ21、22、23、24の応答から導き出したデータを追跡サーバ150に提供する。例えば、WLANアクセスポイント101、102は、追跡タグ21、22、23、24からの応答にメタデータを追加することができ、それから、メタデータを有する応答を追跡サーバ150に提供することができる。例えば、メタデータは、応答を受信したWLANアクセスポイント101、102の位置、および/または、応答を受信した時間を含むことができる。この情報が、所与の時刻における追跡タグ21、22、23、24の位置を推定するために用いられ得る。
【0022】
追跡タグ21、22、23、24による応答の送信の引き金となることに加えて、WUPは、更に、追跡タグ21、22、23、24の間でこれらの応答の送信を調整する。以下で更に説明されるように、このことは、WUPに調整情報を含むことによって、かつ/または、WUPの送信電力を制御することによって達成され得る。
【0023】
図2は、説明された複数の概念において用いられるようなブロードキャスト装置200を模式的に示す。例えば、ブロードキャスト装置200は、図1の追跡タグ21、22、23、24のいずれか1つに対応し得る。
【0024】
図示するように、ブロードキャスト装置200は、アンテナ210、起動レシーバ(WURx)220、および、主接続無線(PCR)送信機230を備えている。PCR送信機230によってサポートされるWLAN送信モードは、802.11a、802.11g、802.11n、802.11ac、および/または、802.11axのモードを含むことができる。他方、WURx220は、802.11baのモードのみをサポートすることができる。したがって、WURx220の能力はPCR送信機220と比較して制限され得る。WURx220の能力の制限は、ブロードキャスト装置200の低コストで電源効率の良い実装を可能にし得る。一方では、能力の制限は、ブロードキャスト装置200がWUPに対する応答を送信する前にLBT手順を実行することができないという結果を有し得る。説明された概念においては、それにも係わらず、複数の異なるブロードキャスト装置からの応答同士の衝突は、WUPを用いて、複数の異なるブロードキャスト装置による応答を送信するプロセスを調整することにより回避または減少させられ得る。その結果、ブロードキャスト装置200によって受信されたWUPは、ブロードキャスト装置200に、他のブロードキャスト装置ではなく他のリソースを用いて(例えば、別の時間に、かつ/または、他の周波数チャンネルを使用して)その応答を送信させる。
【0025】
図3は、上で概説したような複数の概念に基づくプロセスの1つの例を示す。図3のプロセスは、WLANアクセスポイント101、追跡タグ21、追跡タグ22、および、追跡サーバ150を含む。同様のプロセスが、WLANアクセスポイント102、追跡タグ23、追跡タグ24を含む集団、または、より多くのWLANアクセスポイントおよび/または追跡タグを含む複数の集団において実行され得ることに注意されたい。
【0026】
図3の例において、WLANアクセスポイント101は、WUP301を送信する。WUP301は、追跡タグ21によって、そして、追跡タグ22によって受信される。WUP301は、追跡タグ21、22による応答の送信を調整するための制御情報(CI)を含む。
【0027】
WUP301に応答して、追跡タグ21は、(ID1で示される追跡タグ21のIDを含む)第1の応答302を送信し、追跡タグ22は、(ID2で示される追跡タグ22のIDを含む)第2の応答303を送信する。WUP301の調整情報は、追跡タグ21および追跡タグ22にそれぞれの応答を時間オフセットΔtで示されるような異なる時間に送信させる。WUP301の調整情報は、追跡タグに固有の情報(例えば、追跡タグ21、22のID)に応じた時間の値を示すことによって、応答302、303の個々のタイミングを制御し得る。すなわち、WUP301の調整情報は、追跡タグ21、22に対して、追跡タグ21、22のIDに応じて、かつ/または、他の追跡タグに固有の情報に応じて、追跡タグ21、22によって個々に決定されるべき時間に、追跡タグ21、22それぞれの応答302、303を送信するように指示することができる。それに加えて、あるいは、その代わりに、WUP301の調整情報は、追跡タグ21、22に対して、ランダムな時間オフセットの後で追跡タグ21、22それぞれの応答302、303を送信するように指示することもできる。
【0028】
更に図示されるように、WLANアクセスポイント101は追跡タグ21、22から応答302、303を受信し、それから、応答302、303から導き出したデータ304を追跡サーバ150に送信する。例えば、データ304は、追跡タグ21、22からの応答302、303と、応答302、303を受信したときのWLANアクセスポイント101の位置、および/または、応答302、303を受信した時刻を示すメタデータとを含むことができる。
【0029】
それに加えて、あるいは、その代わりに、図3のプロセスにおいては、WUP301の調整情報は、追跡タグ21、22がそれぞれの応答302、303を送信する周波数チャンネルを個々に制御するためにも用いられ得ることに注意されたい。例えば、WUP301の調整情報は、追跡タグに固有の情報(例えば、追跡タグ21、22の識別情報)に応じたチャンネル識別子を示すことにより、応答302、303のために用いられる個々の周波数チャンネルを制御し得る。すなわち、WUP301の調整情報は、追跡タグ21、22に対して、追跡タグ21、22のIDに応じて、かつ/または、他の追跡タグに固有の情報に応じて、追跡タグ21、22によって個々に決定されるべき周波数チャンネルで、追跡タグ21、22それぞれの応答302、303を送信するように指示することができる。それに加えて、あるいは、その代わりに、WUP301の調整情報は、追跡タグ21、22に対して、ランダムに選択された周波数チャンネルで追跡タグ21、22それぞれの応答302、303を送信するように指示することができる。
【0030】
図4は、上で概説したような複数の概念に基づくプロセスの更なる1つの例を示す。図4のプロセスは、WLANアクセスポイント101、追跡タグ21、追跡タグ22、および、追跡サーバ150を含む。同様のプロセスが、WLANアクセスポイント102、追跡タグ23、追跡タグ24を含む集団、または、より多くのWLANアクセスポイントおよび/または追跡タグを含む複数の集団において実行され得ることに注意されたい。
【0031】
図4の例において、WLANアクセスポイント101は、DWUP(発見WUP)と称される第1のWUP401を送信する。第1のWUP401は、追跡タグ21、22の識別情報を表すために使用するのと同じ長さを有するデータマスク(例えば、バイナリシーケンス)を含む。第1のWUP401は、追跡装置21および追跡装置22によって受信される。データマスクには、特定の追跡タグ21、22を、応答を送信することが許容されたものとして選択するという目的がある。例えば、第1のWUP401の受信に応じて、追跡装置21、22は、XOR演算を用いてそのIDをデータマスクと結合することができる。その結果が0である場合、追跡タグ21、22は送信を許容される。その結果が0でなければ、追跡タグ21、22は送信を許容されない。図4の例においては、追跡タグ21および追跡タグ22の両方が応答を送信することが許容されると第1のWUP401から判断すると仮定される。しかしながら、他の追跡タグは、それらが応答を送信することは許容されないと判断し得る。したがって、第1のWUP401は、すなわち、第1のWUP401を受信し得るWLANアクセスポイント101の通信距離の範囲内にある追跡タグのサブセットを選択するために用いられ得る。典型的にはWLANアクセスポイント101はWLANアクセスポイント101の通信範囲内の追跡タグを知らないので、WLANアクセスポイント101の視点から視たときの追跡タグのサブセットの選択はランダムである。データマスクによって、WLANアクセスポイント101は、WUP401に応答する送信を許容される追跡タグの最大数を制御し得る。
【0032】
更に、第1のWUP401は、選択された追跡タグ(図示の例では追跡タグ21、22)が応答の送信を準備することを許容する。追跡タグ21、22は、第1のWUP401の受信までは、低電力状態のままであり得る。第1のWUP401の受信に応じて、選択された追跡タグは、(例えば、応答を送信するときに用いられるべき周波数同期を獲得するための回路を起動させることによって)より高い電力状態へ切り替わることができる。
【0033】
図4の例においては、WLANアクセスポイント101は、更に、キャリアセンスを実行し、CTS-to-selfメッセージ402を送信する。このようにして、WLANアクセスポイント101はTXOP(送信機会)を獲得することができる。TXOPの間、WLANアクセスポイント101の近傍の他のWLANステーション(例えば、WLANアクセスポイント102)は同じキャリア上の送信を控え、それにより、WLANアクセスポイント101および選択された追跡タグ21、22の更なる通信を、そのような他のWLANステーションによる送信との衝突から、保護する。
【0034】
それから、WLANアクセスポイント101は、CWUP(コントロールWUP)と称される第2のWUP403を送信する。第2のWUP403は、TWT(有効起動時間、Target Wake Time)およびCW(競合ウィンドウ、Contention Window)の形の調整情報を含む。これらのパラメータには、追跡タグ21による応答404および追跡タグ22による応答405をTXOP中に送信されるように制御するという目的がある。したがって、応答404、405は、WLANアクセスポイント101の近傍において他のWLANステーションからの送信との衝突から更に保護される。更に、CWは、応答404、405の間の衝突確率を制御するためにWLANアクセスポイント101によって用いられ得る。
【0035】
更に、図4の例において、第2のWUP403を受信する追跡タグ21、22が0とCWの間の乱数Nを生成すると仮定される。乱数Nは、応答を送信する前に適用されるランダムバックオフを、タイムスロット数として、決定する。802.11のWLAN技術において通常そうであるように、1タイムスロットは9μsであり得る。更に、追跡タグ21、22は、ランダムバックオフを始める前にTWTによって示される時間まで待つ。TWTによって示される時間まで、追跡タグ21、22は低電力状態に戻ることができる。ランダムバックオフの時間の終了に応じて、追跡タグ21、22は、追跡タグ21、22の識別情報を含む、それぞれの応答を送信する。図4の例において、追跡タグ21はランダムバックオフrb1の後に応答404を送信し、追跡タグ22はより長いランダムバックオフrb2の後に応答405を送信する。したがって、応答404、405は、異なる時間に送信される。
【0036】
図4のプロセスの1つの変形においては、第1のWUP401および第2のWUP403は結合されて単一のWUPとすることができる。この場合、CTS-to-send402は、この結合されたWUPの前または後に送信されるか、または、省略される。更に、図4のプロセスは、第1のWUP401および第2のWUP403を別々のメッセージとして維持するが、CTS-to-sendを省略するようにも修正され得る。
【0037】
更に図示されるように、WLANアクセスポイント101は追跡タグ21、22から応答404、405を受信し、それから、応答404、405から導き出されたデータ406を追跡サーバ150に送信する。例えば、データ406は、追跡タグ21、22からの応答404、405と、応答404、405を受信したときのWLANアクセスポイント101の位置、および/または、応答404、405を受信した時刻を示すメタデータとを含むことができる。
【0038】
図5は、上で概説したような複数の概念に基づくプロセスの更なる1つの例を示す。図5のプロセスは、WLANアクセスポイント101、追跡タグ21、追跡タグ22、および、追跡サーバ150を含む。同様のプロセスが、WLANアクセスポイント102、追跡タグ23、追跡タグ24を含む集団、または、より多くのWLANアクセスポイントおよび/または追跡タグを含む複数の集団において実行され得ることに注意されたい。
【0039】
図5の例において、WLANアクセスポイント101は、第1の送信電力P1を使用して第1のWUP501を送信する。第1のWUP501は、追跡タグ21によって、そして、追跡タグ22によって受信される。
【0040】
第1のWUP501に応答して、追跡タグ21は、(ID1で示される追跡タグ21のIDを含む)第1の応答502を送信し、追跡タグ22は、(ID2で示される追跡タグ22のIDを含む)第2の応答503を送信する。図の例では、第1の応答502および第2の応答503は同時に送信され、同じ周波数チャンネルにあり、結果として衝突になると仮定される。
【0041】
ブロック504において更に図示されるように、WLANアクセスポイント101は衝突を検出する。例えば、WLANアクセスポイント101は、復号可能でない複数の信号を検出することによって衝突が発生したことを識別し得る。衝突を検出することに応答して、WLANアクセスポイント101は、第1の送信電力P1より低い第2の送信電力P2を使用して、第2のWUP505を送信する。より低い第2の送信電力P2においては第2の追跡タグ22はWLANアクセスポイント101の通信範囲の外側にあるので、第2のWUP505は、追跡タグ21によっては受信されるが、追跡タグ22によっては受信されない。それから、第2のWUP505に応答して、追跡タグ21は、追跡タグ22のIDを含む更なる応答506を送信する。追跡タグ22は第2のWUP505に応答して送信することはないので、更なる応答506は、衝突による影響を受けることなく、WLANアクセスポイント101によって成功裏に受信され得る。
【0042】
更に図示されるように、それから、WLANアクセスポイント101は、応答506から導き出されたデータ507を追跡サーバ150に送信する。例えば、データ507は、追跡タグ21からの応答506と、応答506を受信したときのWLANアクセスポイント101の位置、および/または、応答506を受信した時刻を示すメタデータとを含むことができる。
【0043】
図6は、上で概説したような複数の概念に基づくプロセスの更なる1つの例を示す。図6のプロセスは、WLANアクセスポイント101、追跡タグ21、追跡タグ22、および、追跡サーバ150を含む。同様のプロセスが、WLANアクセスポイント102、追跡タグ23、追跡タグ24を含む集団、または、より多くのWLANアクセスポイントおよび/または追跡タグを含む複数の集団において実行され得ることに注意されたい。
【0044】
図6の例において、WLANアクセスポイント101は、第1の送信電力P1を使用して第1のWUP601を送信する。第1の送信電力P1においては第2の追跡タグ22はWLANアクセスポイント101の通信範囲の外側にあるので、第1のWUP501は、追跡タグ21によっては受信されるが、追跡タグ22によっては受信されない。
【0045】
第1のWUP601に応答して、追跡タグ21は、(ID1で示される追跡タグ21のIDを含む)第1の応答602を送信する。追跡タグ22は第1のWUP501に応答して送信することはないので、第1の応答602は、衝突による影響を受けることなく、WLANアクセスポイント101によって成功裏に受信され得る。
【0046】
ブロック603において示されるように、追跡タグ21のIDを有する第1の応答602を受信することに応答して、WLANアクセスポイント101は、追跡タグ21の選択を解除する、すなわち、少なくとも一時的には、追跡タグ21はもはやWLANアクセスポイント101からのWUPに応答して送信することは許容されないものと決定する。
【0047】
WLANアクセスポイント101は、第1の送信電力P1より高い第2の送信電力P2を使用して、第2のWUP604を送信する。第2のWUP604は、追跡タグ21の選択解除を示す選択解除情報(DI)を更に含む。選択解除情報は、例えば、追跡タグ21のIDに基づいてもよく、このID、または、このIDから導き出された情報を含むことができる。より高い第2の送信電力P2のため、第2のWUP604は、追跡タグ21によって、そして、追跡タグ22によって受信される。それから、第2のWUP604に応答して、追跡タグ22は、ID2として示される追跡タグ22のIDを含む第2の応答605を送信する。他方、追跡装置21は、第2のWUP604に応答して送信することは許容されないと、第2のWUP604内の選択解除情報から判断し、更に応答を送信することは控える。追跡タグ21は第2のWUP604に応答して送信することはないので、第2の応答605は、衝突による影響を受けることなく、WLANアクセスポイント101によって成功裏に受信され得る。
【0048】
それから、更に図示されるように、WLANアクセスポイント101は、応答602、605から導き出されたデータ606を追跡サーバ150に送信する。例えば、データ606は、追跡タグ21、22からの応答602、605と、応答602、605を受信したときのWLANアクセスポイント101の位置、および/または、応答602、605を受信した時刻を示すメタデータとを含むことができる。
【0049】
図5および図6の例においては、使用される送信電力は、WLANアクセスポイントの配備についての知識(例えば、WLANアクセスポイント102に対して相対的なWLANアクセスポイント101の位置)に基づいてもよい。送信電力を適切に選択することによって、典型的なシナリオでは、特定の追跡タグの通信距離の範囲内に複数のWLANアクセスポイントが存在し、その結果、追跡タグ21、22、23、24は複数の異なるWLANアクセスポイントから複数のWUPを受信することがあり得、結果として過剰な応答送信となることが考慮され得る。このことは、特定の1つの追跡タグ21、22、23、24が好適には高々1つのWLANアクセスポイント101、102の通信距離の範囲内にあるように、送信電力を設定することによって抑制され得る。
【0050】
図6の例と類似のプロセスにおいては、最初のWUPを受信する追跡タグの数を制限するために、WLANアクセスポイントは、設定された低い送信電力から始めてWUPの送信電力を循環的に変化させることができる。そのとき、送信電力は段階的に増加され、その結果、後続のWUPほど段々と多くの追跡タグに到達する。一旦1つの追跡タグのIDがWLANアクセスポイントによって受信されると、この追跡タグは選択解除され、次のWUPに応答して送信することは許容されない。このようにして、追跡タグが必要以上の回数応答しないようにできる。
【0051】
幾つかのシナリオにおいては、追跡タグが応答を送信する毎にリセットされるタイマーを追跡タグが有し、設定時間に達した後にのみ追跡タグが応答を送信することが許容される。図6のプロセスにおけるようにWUPの送信電力を徐々に増加させる場合、異なる伝搬損失を有する追跡タグが各WUPに応答して送信を許容される。一旦設定された最大送信電力に達すると、WLANアクセスポイントは、設定された低い送信電力で送信電力サイクルを再開し得る。
【0052】
図7は、説明された複数の概念を実現するために利用され得る、方法を例示するためのフローチャートを示す。図7の方法は、WLANアクセスポイント(例えば、上述のWLANアクセスポイント101または102)における説明された複数の概念を実現するために用いられ得る。
【0053】
WLANアクセスポイントのプロセッサベースの実装が用いられる場合、図7の方法のステップの少なくとも一部はWLANアクセスポイントの1つまたは複数のプロセッサによって実行かつ/または制御され得る。また、そのようなWLANアクセスポイントは、図7の方法における、以下に記述されている機能またはステップのうちの少なくとも幾つかを実施するためのプログラムコードを格納するメモリを含むことができる。
【0054】
ステップ710において、WLANアクセスポイントは少なくとも1つのWUPを設定し得る。少なくとも1つのWUPには、WLANアクセスポイントの近傍の複数のブロードキャスト装置(例えば、上述の追跡タグ21、22、23、24またはブロードキャスト装置200)を起動させるという目的がある。更に、上記少なくとも1つのWUPには、複数のブロードキャスト装置からの応答を互いに調整するという目的がある。特に、これらの応答は、複数の異なる無線リソースで(例えば、異なるタイムスロットで、かつ/または、異なる周波数チャンネルで)送信されるように調整され得る。例えば、ステップ710の設定は、少なくとも1つのWUPの内容を決定すること、または、WUPを送信するための送信電力を設定することを含み得る。
【0055】
上記複数のブロードキャスト装置は、例えば、上述の追跡タグ21、22、23、24のような追跡タグに対応し得る。しかしながら、他のタイプのブロードキャスト装置(例えば、センサデバイス、様々のタイプのIoTデバイス、乗物搭載装置、または、乗物統合装置)も同様に用いられ得る。幾つかのシナリオにおいては、例えば、これらのブロードキャスト装置が複数の追跡装置に対応する場合、各ブロードキャスト装置は、追跡されるべきオブジェクトに、永久的に、または、着脱自在に取り付けられ得る。オブジェクトは、例えば、スーツケース、バッグ、または、他の荷物アイテム、あるいは、輸送用コンテナ、あるいは、(例えば、乗用車、バス、トラック、自転車、オートバイ、電動スクータ、航空機、船艇、電車、または、列車車両等の)乗物、あるいは、動物である。上記ブロードキャスト装置は、限られた受信能力を有する、複雑でない、または、低電力の装置に対応し得る。特に、上記複数のブロードキャスト装置は、WUPに応答を送信する前にLBT手順を実行する能力がなくてもよい。
【0056】
ステップ720において、WLANアクセスポイントは少なくとも1つのWUPを送信する。少なくとも1つのWUPは、(例えば、801.11baの送信モードに基づく)WLANメッセージで伝達され得る。上述のWUP301、401、403、501、505、601、および、604は、上記少なくとも1つのWUPの例である。幾つかのシナリオにおいては、WLANアクセスポイントは、複数のWUPを送信することもできる。図4図5、および、図6は、そのようなシナリオの例を示す。
【0057】
幾つかのシナリオにおいては、上記少なくとも1つのWUPは、それぞれのブロードキャスト装置による応答の送信を制御するための情報を示す。WUP301における前述の調整情報、WUP401におけるデータマスク、WUP403におけるTWTおよびCW、ならびに、WUP604における選択解除情報は、そのような情報の例である。
【0058】
幾つかのシナリオにおいては、上記少なくとも1つのWUPは、例えば、WUP301について説明したように、それぞれのブロードキャスト装置による応答の送信のために用いられるべき周波数チャンネルを示す。
【0059】
幾つかのシナリオにおいては、上記少なくとも1つのWUPは、ブロードキャスト装置が、自らが応答を送信することができるかどうかを判断することを可能にする選択情報を含む。WUP401におけるデータマスク、および、WUP604における選択解除情報は、そのような情報の例である。したがって、選択情報は、ブロードキャスト装置の識別情報と、または、他の、ブロードキャスト装置に固有の情報と結合されるべきデータマスクを含むこともできる。
【0060】
幾つかのシナリオにおいては、上記少なくとも1つのWUPは、応答を送信するタイミングを制御するためのタイミング情報を含む。WUP301における上述の調整情報ならびにWUP403におけるTWTおよびCWは、そのようなタイミング情報の例である。幾つかの例においては、例えば、WUP403によって示されるTWTについて説明したように、タイミング情報は、その後にブロードキャスト装置が応答を送信することが許容される有効時間を含むことができる。幾つかの例においては、タイミング情報は、例えば、WUP403によって示されるCWについて説明したように、応答を送信する前にブロードキャスト装置によって適用されるランダムバックオフを制御するための競合ウィンドウを含むこともできる。
【0061】
幾つかのシナリオにおいては、WLANアクセスポイントが複数のWUPを送信する場合、ブロードキャスト装置による応答の送信を調整するために、アクセスポイントは異なる送信電力を有する複数のWUPを送信し得る。図5および図6は、そのようなシナリオの例を示す。
【0062】
例えば、第1の送信電力を使用して、WLANアクセスポイントは、第1のWUPを送信することができる。応答を送信するためにブロードキャスト装置により用いられるチャンネルの輻輳を検出することに応答して、WLANアクセスポイントは、第1の送信電力より低い第2の送信電力を使用して、第2のWUPを送信することができる。図5は、対応するプロセスの1つの例を示す。
【0063】
ステップ730において、WLANアクセスポイントは、上記少なくとも1つのWUPへの応答を複数のブロードキャスト装置から受信する。これらの応答は、例えば、802.11a、802.11g、802.11n、802.11ac、または、802.11axの送信モードに基づくWLANメッセージで伝達され得る。幾つかのシナリオにおいては、複数の異なるブロードキャスト装置からの応答は、複数の異なる送信モードに基づいてもよい。各応答は、その応答を送信するブロードキャスト装置の識別情報を含む。複数のブロードキャスト装置による応答の送信は、ステップ720で送信される少なくとも1つのWUPによって調整される。
【0064】
幾つかのシナリオにおいては、WLANアクセスポイントが複数のWUPを送信する場合、ステップ720による複数のWUPの送信、および、ステップ730による複数の応答の受信は交互に配置され得る点に注意されたい。
【0065】
例えば、WLANアクセスポイントは、第1のWUPを送信して、第1のWUPに応答する複数のブロードキャスト装置から1つまたは複数の応答を受信することができる。そのとき、各応答は、その応答を送信するブロードキャスト装置の識別情報を含むことができる。それから、WLANアクセスポイントは、複数ブロードキャスト装置からの1つまたは複数の応答において受信した1つまたは複数の識別情報に対応する1つまたは複数のブロードキャスト装置を選択解除することができる。それから、アクセスポイントは、複数のブロードキャスト装置を起動させるための第2のWUPを送信することができる。ここで、第2のWUPは、上記選択解除されたブロードキャスト装置を識別し、選択解除されたブロードキャスト装置が第2のWUPへの応答を送信することが許容されないことを示す。そのような場合、第2のWUPは、第1のWUPより低い送信電力によって送信され得る。図6は、対応するプロセスの1つの例を示す。
【0066】
図8は、図7の方法に従って動作するWLANアクセスポイント800の機能を例示するためのブロック図を示す。例えば、WLANアクセスポイント800は、上述のWLANアクセスポイント101、102のいずれかに対応し得る。図示するように、WLANアクセスポイント800は、例えば、ステップ710に関連して説明したような、少なくとも1つのWUPを構成するように設定されたモジュール810を備えることができる。更に、WLANアクセスポイント800は、例えば、ステップ720に関連して説明したような、少なくとも1つのWUPを送信するように設定されたモジュール820を備えることができる。更に、WLANアクセスポイント800は、例えば、ステップ730に関連して説明したような、ブロードキャスト装置の識別情報を有する応答を受信するように設定されたモジュール830を備えることができる。
【0067】
WLANアクセスポイント800が(例えば、WLANアクセスポイントの周知の機能のような)他の機能を実現するための更なるモジュールを含むことができることに注意されたい。更に、WLANアクセスポイント800のモジュールは、必ずしもWLANアクセスポイント800のハードウェア構造を表すというわけではなく、例えば、ハードウェア、ソフトウェア、または、それらの組み合わせによって実装される機能エレメントに対応し得ることに注意されたい。
【0068】
図9は、説明された概念を実現するために利用され得る更なる方法を例示するためのフローチャートを示す。図9の方法は、(例えば、上述の追跡タグ21、22、23、24のうちの1つ、または、ブロードキャスト装置200のような)1つのブロードキャスト装置における説明された概念を実現するために用いられ得る。
【0069】
上記1つのブロードキャスト装置は、例えば、上述の追跡タグ21、22、23、24のような追跡タグに対応し得る。しかしながら、他のタイプのブロードキャスト装置(例えば、センサデバイス、様々のタイプのIoTデバイス、乗物搭載装置、または、乗物統合装置)も同様に用いられ得る。幾つかのシナリオにおいては、例えば、上記1つのブロードキャスト装置が1つの追跡装置に対応する場合、このブロードキャスト装置は、追跡されるべきオブジェクトに、永久的に、または、着脱自在に取り付けられ得る。オブジェクトは、例えば、スーツケース、バッグ、または、他の荷物アイテム、あるいは、輸送用コンテナ、あるいは、(例えば、乗用車、バス、トラック、自転車、オートバイ、電動スクータ、航空機、船艇、電車、または、列車車両等の)乗物、あるいは、動物である。上記1つのブロードキャスト装置は、限られた受信能力を有する、複雑でない、または、低電力の装置に対応し得る。特に、上記1つのブロードキャスト装置は、WUPに応答を送信する前にLBT手順を実行する能力がなくてもよい。
【0070】
上記1つのブロードキャスト装置のプロセッサベースの実装が用いられる場合、図9の方法のステップの少なくとも幾つかは、上記1つのブロードキャスト装置の1つまたは複数のプロセッサによって実行かつ/または制御され得る。そのようなブロードキャスト装置は、以下に記述される機能または図9の方法のステップの少なくとも幾つかを実施するためのプログラムコードを格納するメモリを含むこともできる。
【0071】
ステップ910において、上記1つのブロードキャスト装置は、(例えば、上述のWLANアクセスポイント101または102のような)WLANアクセスポイントから、少なくとも1つのWUPを受信する。少なくとも1つのWUPには、WLANアクセスポイントの近傍の複数のブロードキャスト装置を起動させるという目的がある。更に、少なくとも1つのWUPには、複数のブロードキャスト装置からの応答を互いに調整するという目的がある。特に、これらの応答は、(例えば、異なるタイムスロット、および/または、異なる周波数チャンネルのような)複数の異なる無線リソースで送信されるように調整され得る。
【0072】
少なくとも1つのWUPは、例えば、801.11baの送信モードに基づくWLANメッセージで伝達され得る。上述のWUP301、401、403、501、505、601、および、604は、少なくとも1つのWUPの例である。幾つかのシナリオにおいては、上記1つのブロードキャスト装置は、複数のWUPを受信することもできる。図4図5、および、図6は、そのようなシナリオの例を示す。
【0073】
幾つかのシナリオにおいては、少なくとも1つのWUPは、上記1つのブロードキャスト装置による応答の送信を制御するための情報を示す。WUP301における上述の調整情報、WUP401におけるデータマスク、WUP403におけるTWTおよびCW、ならびに、WUP604における選択解除情報は、そのような情報の例である。
【0074】
幾つかのシナリオにおいては、少なくとも1つのWUPは、例えば、WUP301について説明したように、上記1つのブロードキャスト装置による応答の送信のために用いられるべき周波数チャンネルを示す。
【0075】
幾つかのシナリオにおいては、少なくとも1つのWUPは、上記1つのブロードキャスト装置が、自らが応答を送信することができるかどうかを判断することを可能にする選択情報を含む。WUP401におけるデータマスク、および、WUP604における選択解除情報は、そのような情報の例である。したがって、選択情報は、上記1つのブロードキャスト装置の識別情報と、または、他の、ブロードキャスト装置に固有の情報と結合されるデータマスクを含むこともできる。
【0076】
幾つかのシナリオにおいては、少なくとも1つのWUPは、応答を送信するタイミングを制御するためのタイミング情報を含む。WUP301における前述の調整情報、ならびに、WUP403におけるTWTおよびCWは、そのようなタイミング情報の例である。幾つかの例においては、例えば、WUP403によって示されるTWTについて説明したように、タイミング情報は、その後に上記1つのブロードキャスト装置が応答を送信することが許容される有効時間を含むことができる。幾つかの例においては、タイミング情報は、例えば、WUP403によって示されるCWについて説明したように、応答を送信する前に上記1つのブロードキャスト装置によって適用されるランダムバックオフを制御するための競合ウィンドウを含むこともできる。
【0077】
幾つかのシナリオにおいては、上記1つのブロードキャスト装置が複数のWUPを受信する場合、上記1つのブロードキャスト装置による応答の送信を調整するために、複数のWUPは複数の異なる送信電力によって送信され得る。図5および図6は、そのようなシナリオの例を示す。
【0078】
ステップ920において、上記1つのブロードキャスト装置は、自身による応答の送信を、1つまたは複数の他のブロードキャスト装置による上記少なくとも1つのWUPへの応答の送信に対して調整する。この調整は、受信された少なくとも1つのWUPに基づく。例えば、この調整は、受信された少なくとも1つのWUPに含まれる調整情報に基づく、かつ/または、上記少なくとも1つのWUPの(例えば、送信電力のような)送信パラメータに基づく。
【0079】
ステップ930において、上記1つのブロードキャスト装置は、少なくとも1つのWUPに応答を送信する。応答は、例えば、802.11a、802.11g、802.11n、802.11ac、または、802.11axの送信モードに基づくWLANメッセージで伝達され得る。応答は、上記1つのブロードキャスト装置の識別情報を含む。上記1つのブロードキャスト装置による応答の送信は、ステップ920の調整に基づく。
【0080】
幾つかのシナリオにおいては、上記1つのブロードキャスト装置は第1のWUPを受信することができ、第1のWUPに応答して第1の応答を送信することができる。この応答は上記1つのブロードキャスト装置の識別情報を含む。それから、上記1つのブロードキャスト装置は、第2のWUPを受信することができる。ここで、第2のWUPは、上記1つのブロードキャスト装置が選択解除されていると確認し、上記1つのブロードキャスト装置が第2のWUPに応答を送信することが許容されないことを示す。そのような場合、第2のWUPは、第1のWUPより低い送信電力によって送信され得る。図6は、対応するプロセスの1つの例を示す。
【0081】
図10は、図9の方法に従って動作する1つのブロードキャスト装置1000の機能を例示するためのブロック図を示す。例えば、ブロードキャスト装置1000は、前述の装置21、22、23、24または200のいずれかに対応し得る。図示するように、ブロードキャスト装置1000は、例えば、ステップ910に関連して説明したような、少なくとも1つのWUPを受信するように設定されたモジュール1010を備えることができる。更に、ブロードキャスト装置1000は、例えば、ステップ920に関連して説明したような、少なくとも1つのWUPへの応答の送信を調整するように設定されたモジュール1020を備えることができる。更に、ブロードキャスト装置1000は、例えば、ステップ930に関連して説明したような、ブロードキャスト装置の識別情報を有する応答を送信するように設定されたモジュール1030を備えることができる。
【0082】
ブロードキャスト装置1000が(例えば、WLANステーションの周知の機能のような)他の機能を実現するための更なるモジュールを含むことができることに注意されたい。更に、ブロードキャスト装置1000のモジュールは、必ずしもブロードキャスト装置1000のハードウェア構造を表すというわけではなく、例えば、ハードウェア、ソフトウェア、または、それらの組み合わせによって実装される機能エレメントに対応し得ることに注意されたい。
【0083】
図11は、上述の複数の概念を実現するために用いられ得るWLANアクセスポイント1100のプロセッサベースの実装を例示する。例えば、図11に示したような構成が、前述のWLANアクセスポイント101または102の概念を実現するために用いられ得る。
【0084】
図示するように、WLANアクセスポイント1100は、1つまたは複数の無線インタフェース1110を含む。無線インタフェース1110は、例えば、様々のWLAN技術(例えば、802.11a、802.11g、802.11n、802.11ac、802.11ax、および/または、801.11baに従う)に基づくことができる。更に、WLANアクセスポイント1100は、(例えば、上述のネットワーク120のような)ネットワークに接続するためのネットワークインタフェース1120を含むことができる。ネットワークインタフェース1120は、データをサーバ(例えば、上述の追跡サーバ200)に伝達するために用いられ得る。
【0085】
更に、WLANアクセスポイント1100は、インタフェース1110、1120に接続された1つまたは複数のプロセッサ1150、および、プロセッサ1150に接続されたメモリ1160を含むことができる。例えば、インタフェース1110、1120、プロセッサ1150、および、メモリ1160は、WLANアクセスポイント1100の1つまたは複数の内部バスシステムによって接続され得る。メモリ1160は、(例えば、フラッシュROMのような)読み取り専用メモリ(ROM)、(例えば、ダイナミックRAM(DRAM)のような)ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、またはスタティックRAM(SRAM)、(例えば、ハードディスクまたはソリッドステートディスクのような)大容量記憶装置等を含むことができる。図示するように、メモリ1160は、ソフトウェア1170および/またはファームウェア1180を含むことができる。メモリ1160は、WLANアクセスポイントの前述の(図7および8に関連して説明したような)機能を実現するようにプロセッサ1150によって実行されるように適当に設定されたプログラムコードを含むことができる。
【0086】
図11に示したような構成は単に模式的なものであって、実際には、WLANアクセスポイント1100は、ここでは明確さのために図示されなかった(例えば、更なるインタフェースまたはプロセッサのような)更なるコンポーネントを含み得ることは理解されるべきである。また、メモリ1160は、WLANアクセスポイントの周知の機能を実現するための更なるプログラムコードを含み得ることも理解されるべきである。幾つかの実施形態によれば、WLANアクセスポイント1100の機能を実現するために、コンピュータプログラムは、例えば、そのプログラムコードを格納する物理的媒体の形で、および/または、メモリ1160に格納される他のデータの形で、あるいは、そのプログラムコードをダウンロードまたはストリーミングで利用可能にすることによって、提供され得る。
【0087】
図12は、上記の概念を実現するために用いられ得るブロードキャスト装置1200のプロセッサベースの実装を例示する。例えば、図12に示したような構成が、前述の装置21、22、23、24または200のいずれかの概念を実現するために用いられ得る。
【0088】
図示するように、ブロードキャスト装置1200は、無線インタフェース1210を含む。無線インタフェース1210は、例えば、1つまたは複数のWLAN技術(例えば、802.11a、802.11g、802.11n、802.11ac、802.11ax、および/または、801.11baに従う)に基づくことができる。無線インタフェース1110は、例えば、図2に関連して説明したように、例えば、異なるWLANの送信モードを用いるWURxおよびPCR送信機に基づいてもよい。
【0089】
更に、ブロードキャスト装置1200は、無線インタフェース1210に接続された1つまたは複数のプロセッサ1250、および、プロセッサ1250に接続されたメモリ1260を含むことができる。例えば、無線インタフェース1210、プロセッサ1250、および、メモリ1260は、ブロードキャスト装置1200の1つまたは複数の内部バスシステムによって接続され得る。メモリ1260は、(例えば、フラッシュROMのような)ROM、(例えば、DRAMまたはSRAMのような)RAM、(例えば、ハードディスクまたはソリッドステートディスクのような)大容量記憶域等を含むことができる。図示するように、メモリ1260は、ソフトウェア1270および/またはファームウェア1280を含むことができる。メモリ1260は、制御データトラフィックのための前述の(例えば、図9および図10に関連して説明したような)機能を実現するようにプロセッサ1250によって実行されるように適当に設定されたプログラムコードを含むことができる。
【0090】
図12に示したような構成は単に模式的なものであって、実際には、ブロードキャスト装置1200は、ここでは明確さのために図示されなかった(例えば、1つまたは複数のセンサ、および/あるいは、更なるインタフェースまたはプロセッサのような)更なるコンポーネントを含み得ることは理解されるべきである。また、メモリ1160が追跡タグまたは他のWLANに基づくブロードキャスト装置の周知の機能を実現するための更なるプログラムコードを含むことができることを理解すべきである。幾つかの実施形態によれば、ブロードキャスト装置1200の機能を実現するために、コンピュータプログラムは、例えば、そのプログラムコードを格納する物理的媒体の形で、および/または、メモリ1260に格納される他のデータの形で、あるいは、そのプログラムコードをダウンロードまたはストリーミングで利用可能にすることによって、提供され得る。
【0091】
理解されるように、上述のような概念がブロードキャスト装置を効率的に制御するために用いられ得る。特に、ブロードキャスト装置がLBT手順を実行することができない場合であっても、ブロードキャスト装置による送信の衝突は減少させられ得るか、または、回避され得る。このことは、同様に、WLANに基づくブロードキャスト装置からのメッセージの検出を含むオブジェクト追跡または他の用途の、電力効率およびコスト効率の高い実現を可能にする。
【0092】
前述したような例および実施形態は単に例示的なものであり、様々の変更を受け入れることができることは理解されるべきである。例えば、説明された概念は、様々の種類のWLAN技術と共に適用され得る。更に、これらの概念は、他の無線通信技術(例えば、Bluetooth技術、3GPP(3rd Generation Partnership Project)ネットワークまたは他のセルラ通信技術のアドホックモード、あるいは、3GPPネットワークまたは他のセルラ通信技術の無認可帯域でのオペレーションためのアドホックモード)と共に適用され得ることに注意されたい。そのような場合、WLANアクセスポイントの上述の機能は、3GPPネットワークまたは他のセルラネットワークの基地局、アクセス・ノード、または、アクセスポイントによって実現され得る。言い換えると、そのような場合、上述のWLANアクセスポイントは、幾つかの他のタイプのアクセスポイントまたはアクセス・ノードに対応し得る。更に、上述の概念は、追跡タグに限らず、様々のタイプのブロードキャスト装置に対して適用され得る。
【0093】
更に、上述の概念は、既存のデバイスまたは装置の1つまたは複数のプロセッサによって実行される対応して設計されたソフトウェアを用いて、あるいは、専用装置のハードウェアを用いて、実現され得ることは理解されるべきである。更に、図示される、装置またはデバイス(例えば、アクセスポイントまたは追跡サーバ)のうちの幾つかが、(例えば、クラウドシステムにおける)複数の対話型の装置またはモジュールからなるシステムとして実装され得る点に留意されるべきである。
図1
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図9
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図12