(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-17
(45)【発行日】2024-07-25
(54)【発明の名称】振動を低減する誘導制御される真空バルブスイッチ
(51)【国際特許分類】
H01H 33/666 20060101AFI20240718BHJP
【FI】
H01H33/666 P
(21)【出願番号】P 2022572462
(86)(22)【出願日】2021-05-25
(86)【国際出願番号】 EP2021063925
(87)【国際公開番号】W WO2021239739
(87)【国際公開日】2021-12-02
【審査請求日】2023-01-23
(32)【優先日】2020-05-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】517202755
【氏名又は名称】スーパーグリッド インスティテュート
【住所又は居所原語表記】23 RUE CYPRIAN, 69100 VILLEURBANNE, FRANCE
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】グリスハーバー ウルフギャング
(72)【発明者】
【氏名】ロベール フロラン
【審査官】片岡 弘之
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-080941(JP,A)
【文献】特開2014-086206(JP,A)
【文献】特開2010-262840(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/066468(US,A1)
【文献】特開2019-186162(JP,A)
【文献】特開平09-092100(JP,A)
【文献】特開平08-222092(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 33/666
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
-真空チャンバー(110);
-前記真空チャンバー内に収容され、互いに選択的に接触又は離間することができる第1電極(1113)及び第2電極(1111)を備える第1スイッチ(111)、ここで、前記第1スイッチ(111)は第1方向(A)にスライドするように取り付けられ、前記第1電極(1113)と一体化された第1アクチュエータ(12)をさらに備え、前記第1アクチュエータは第1電機子(122)を備える;
を備え、
-前記第1方向にスライド可能に取り付けられた第2アクチュエータ(22)であって、第2電機子(222)を備える前記第2アクチュエータ(22);
-前記第1電機子(122)と前記第2電機子(222)の間に位置する少なくとも第1コイル(131)を備え、前記第1コイル(131)を介して、前記第1電機子にスイッチング電流を、前記第2電機子に電流を同時に発生させて、前記第1電極(1113)及び前記第2電極(1111)を離間又は接触させ、前記第1アクチュエータと前記第2アクチュエータを前記第1方向に沿って反対方向へ移動させるように構成された第1制御要素;
をさらに備えることを特徴とする、誘導制御される真空バルブスイッチ(1)。
【請求項2】
真空チャンバー(210)内に収容され、互いに選択的に接触又は離間することができる第3電極(2113)及び第4電極(2111)を備える第2スイッチ(211)をさらに備え、前記第2アクチュエータ(22)は、前記第3電極(2113)と一体化された、請求項1に記載の誘導制御される真空バルブスイッチ(1)。
【請求項3】
前記第1電極(1113)と前記第3電極(2113)が電気的に接続されていることを特徴とする、請求項2に記載の誘導制御される真空バルブスイッチ(1)。
【請求項4】
前記第1コイル(131)の前記スイッチング電流は、前記第1電極(1113)及び前記第2電極(1111)を離間するためのオープニング電流である、
請求項1~3の何れか一項に記載の誘導制御される真空バルブスイッチ(1)。
【請求項5】
前記第1アクチュエータ(12)の
前記第1電機子(122)の反対側に位置する少なくとも1つの第2コイル(132)を備える第2制御要素と、
前記第2アクチュエータの
前記第2電機子(222)の反対側に位置する少なくとも1つの第3コイル(133)を備える第3制御要素をさらに備え、前記第2制御要素及び前記第3制御要素は、
前記第1アクチュエータ(12)及び前記第2アクチュエータ(22)を前記第1方向に沿って反対方向へ移動させ、前記第1電極(1113)と前記第2電極(1111)とを接触させるように、前記第2コイル(132)及び前記第3コイル(133)を介して、
前記第1電機子
及び前記第2電機子に
それぞれ電流を
同時に生成
するように構成されている、請求項4に記載の誘導制御される真空バルブスイッチ(1)。
【請求項6】
前記第1アクチュエータ(12)と前記第2アクチュエータ(22)が前記第1方向に沿ってスライド可能に相互に案内する、
請求項1~5の何れか
一項に記載の誘導制御される真空バルブスイッチ(1)。
【請求項7】
-前記第1アクチュエータ(12)は、前記第1電極(1113)及び前記第1電機子(122)と一体化された第1アーム(1211)を備え、前記第1電機子(122)は少なくとも第1オリフィス(123)を備え、前記第1コイル(131)は前記第1電機子(122)と前記第1電極の間に位置し;
-前記第2アクチュエータ(22)は、前記第3電極(2113)及び前記第2電機子(222)と一体化された第2アーム(2211)を備え、前記第2電機子は少なくとも1つの第2オリフィスを備え、前記第1コイル(131)は前記第2電機子と前記第3電極の間に位置し、前記第2アームは前記第1オリフィスを通り、前記第1アームは前記第2オリフィスを通る、
請求項5
又は請求項6に記載の誘導制御される真空バルブスイッチ(1)。
【請求項8】
前記第1電機子(122)は、軸(A)の周りに離間して配置されたいくつかのオリフィス(123)を備え、前記第1アクチュエータ(12)は、前記第1電極及び前記第1電機子と一体化されるとともに前記軸の周りに離間して配置されたいくつかのアームを備え、前記第2電機子(222)は、前記軸の周りに離間して配置されたいくつかのオリフィスを備え、前記第2アクチュエータは、前記第
3電極及び前記第2電機子と一体化されるとともに前記軸の周りに離間して配置されたいくつかのアームを備え、前記第1アクチュエータの前記アームは
前記第2電機子の前記オリフィスを通り、前記第2アクチュエータの前記アームは前記第1電機子の前記オリフィスを通る、請求項7に記載の誘導制御される真空バルブスイッチ(1)。
【請求項9】
前記第1コイル(331)の前記スイッチング電流は、前記第1電極(3113)と前記第2電極(3111)とが接触するためのクロージング電流である、請求項1~3の何れか一項に記載の誘導制御される真空バルブスイッチ(3)。
【請求項10】
前記第1電機子(122)と前記第2電機子(222)がそれぞれ前記第1方向に垂直な円盤状の金属板を備える、
請求項1~9の何れか一項に記載の誘導制御される真空バルブスイッチ(1)。
【請求項11】
前記第2アクチュエータ(22)と一体の移動質量が、前記第1アクチュエータ(12)と一体の移動質量の少なくとも半分に等しい、請求項
1~10の何れか一項に記載の誘導制御される真空バルブスイッチ(1)。
【請求項12】
-前記第1アクチュエータ(12)は第3電機子(124)を備え;
-前記第2アクチュエータ(22)は第4電機子(224)を備え;
-前記第1制御要素は、前記第3電機子と前記第4電機子の間に位置する少なくとも第4コイル(135)を備え、前記第1制御要素は、前記第4コイルを介して、前記第3電機子(124)に電流を生成すると同時に前記第4電機子(224)に電流を生成して、前記第1電極と前記第2電極を離間又は接触させ、前記第1アクチュエータ(12)と前記第2アクチュエータ(22)を前記第1方向に沿って反対方向へ移動させるように構成されている、
請求項1~11の何れか一項に記載の誘導制御される真空バルブスイッチ(1)。
【請求項13】
前記第1制御要素は、前記第1電機子及び前記第2電機子に同時に電流を生成させると、前記第1コイル(131)に放電するように構成されたコンデンサを備える、
請求項1~12の何れか一項に記載の誘導制御される真空バルブスイッチ(1)。
【請求項14】
前記第1アクチュエータ(12)は、前記第1電極を前記第1電機子(122)から離間する電気絶縁材料(1210)の要素を備える、
請求項1~13の何れか一項に記載の誘導制御される真空バルブスイッチ(1)。
【請求項15】
前記第1アクチュエータ(12)は、前記第1コイル(131)によって囲まれた金属部分(1211)を備える、
請求項1~14の何れか一項に記載の誘導制御される真空バルブスイッチ(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンタクタ、サーキットブレーカー、スイッチ及び高電圧クイックディスコネクターなどの電気保護装置、特に、このようなスイッチのための高電圧ネットワークで使用される真空バルブに関する。真空バルブを用いることで、閉じた状態で接触抵抗を低くしながら高電圧を維持することができる。
【背景技術】
【0002】
特開平09-092100号公報は、高電圧DC真空バルブについて説明している。
【0003】
特開平08-222092号公報には、電磁反発によって動作する真空バルブが記載されている。
【0004】
真空バルブは、一般的に固定電極と可動電極を持ち、電極間の接触は真空封止されたチャンバー内で行われる。サーキットブレーカーでは、オープニングコイル(opening coil)、クロージングコイル(closing coil)、及びこれらのコイルの間に配置された可動板を備えるサーキットブレーカードライブを用いることによって、可動電極の移動が可能になる。可動電極は、一般的に絶縁ロッドによって可動板に接続されている。
【0005】
サーキットブレーカーを動作させるために、容量性アセンブリ(capacitive assembly)が対応するコイルに放電される。コイルを流れる電流ピークは、次に電磁パルスを発生させ、それによって可動板にフーコー電流と呼ばれる渦電流が発生する。この渦電流の電磁場はコイルの電磁場と反対となる。そして、可動板は「誘導された」と言われる。これにより、通電されたコイルと電機子の間に反発力が生じ、可動板と当該可動板に接続された可動電極を動かすことができる。
【0006】
オープニングコイルとその支持体にかかる反力は、開く際に有害な振動を誘発する。使用時には、オープニングコイルとその支持体にかかる反力が、オープニングコイルとその支持体を変形させたり、支持フレームのフレーム基準内で変位させたりする場合がある。その結果、オープニングコイルと電機子面との間のエアギャップ(air gap)が電機子面上で不均一になる可能性がある。特に、サーキットブレーカーの耐用期間にエアギャップが増加する可能性がある。また、エアギャップが小さいほど電気機械変換(electromechanical conversion)の効率が最適化されるため、時間の経過とともにサーキットブレーカーが開状態となるのがますます遅くなる可能性がある。また、遮断容量(breaking capacity)を増加させるためには、開く力だけでなく、可動板のストロークを大きくする必要がある。
【0007】
さらに、コンタクタの閉状態を実現するためにも、同様の問題が発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開平09-092100号公報
【文献】特開平08-222092号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、これらの欠点の1つ以上を克服することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲に定義されているように、誘導制御される真空バルブスイッチに関する。
【0011】
本発明は、従属クレームの変形例にも関連する。当業者は、従属クレーム及び明細書の各特徴が、中間的な一般化を構成することなく、上記の特徴と独立して組み合わせることができることを理解するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明の更なる特徴及び利点は、添付図面を参照しつつ、例示的かつ限定的でない以下の説明から明らかであろう。
【
図1】
図1は、本発明の実施例に係る、閉位置にある、2枚の誘導プレートを備えるスイッチを備える、誘導制御される真空遮断サーキットブレーカーの側面断面図を示す。
【
図2】
図2は、
図1のサーキットブレーカーのアクチュエータの軸部断面の上面断面図を示す。
【
図3】
図3は、
図1のサーキットブレーカーのアクチュエータの変形例の上部断面図を示す。
【
図4】
図4は、
図1のサーキットブレーカーの制御要素の詳細な側面断面図を示す。
【
図5】
図5は、開位置にある、サーキットブレーカーの側面断面図を示す。
【
図6】
図6は、本発明の別の実施例に係る、2つのスイッチと2つの誘導プレートを備える、閉位置にあるサーキットブレーカーの変形例の側面断面図を示す。
【
図7】
図7は、開位置にある、
図6のサーキットブレーカーの変形例の側面断面図を示す。
【
図8】
図8は、本発明の別の実施例に係る、2つのスイッチと4つの誘導プレートを備える、閉位置にあるサーキットブレーカーの別の変形例の側面断面図を示す。
【
図9】
図9は、開位置にある、
図8のサーキットブレーカーの変形例の側面断面図を示す。
【
図10】
図10は、本発明の一実施形態に係る、開位置にある、誘導制御される真空バルブコンタクタの、側面断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、電気安全スイッチに適用され、その主な機能は、例えばサーキットブレーカーとしての切断、又は例えば接地装置としての接続の何れかである。
【0014】
図1は、本発明に係る、真空バルブ11が取り付けられたフレーム10を備える、閉位置にある、誘導制御される真空遮断サーキットブレーカー1の一例を示す側面断面図である。
【0015】
真空バルブ11には、以下を備える:
-真空密閉式のチャンバー110;
-固定電極1111と可動電極1113を備えるスイッチ111であって、電極1111と電極1113は軸Aに沿って整列しており、電極1111と電極1113は真空チャンバー110に収容されている;
-軸Aに沿った可動電極1113の並進運動を可能にするベローズ112であって、これにより、チャンバー110の真空封止を維持しながら、電極1111と電極1113を接触させたり(スイッチを閉じる)、離したり(スイッチを開く)することができる。
【0016】
線電流は、電極1111と電極1113にそれぞれ接続された電気接続1112と電気接続1114によって供給され、除去される。
【0017】
サーキットブレーカー1は、可動電極1113と一体化されたアクチュエータ12を備える。アクチュエータ12は、可動電極1113を操作して、サーキットブレーカー1のスイッチ111を開閉することができる。アクチュエータ12は、軸Aに平行な垂直方向にスライド可能に取り付けられている。アクチュエータ12は、電機子122を備える。
【0018】
サーキットブレーカー1は、さらに以下も備える:
-開制御要素であって、開制御要素はコイル131を備える;
-軸Aに平行な垂直方向にスライド可能に取り付けられた、さらに別のアクチュエータ22であって、アクチュエータ22は、電機子222を備え、コイル131は電機子122と電機子222の間に位置する。
【0019】
開制御要素は、電極1111と電極1113を離間し、アクチュエータ12とアクチュエータ22を軸Aに平行な垂直方向に沿って反対方向へ移動させるように、電機子122にオープニング電流と電機子222に電流を同時に誘導するように構成されている。反力によって生じるフレームへの応力を最小限に抑えるために、アクチュエータ12とアクチュエータ22の移動が行われる2つの軸がマージされている。これにより、制御要素はサーキットブレーカー1を短時間で開くことができ、後述するように、コイル131にかかる電機子122の反力をコイル131にかかる電機子222の反力で補正することができる。したがって、同じ大きさの圧縮力がこのコイル131にのみ適用され、フレーム10への取り付けのサイズが小さくなる。これらの力を補正した結果、コイル131の変形は小さくなり、このコイル131と電機子122の間の空隙は、サーキットブレーカー1の寿命にわたってほとんど変化しない。これにより、多数回の開閉動作を行った後でも、サーキットブレーカー1が速やかに開くことができる。また、サーキットブレーカー1を開いたときに発生する振動も低減される。
【0020】
コイル131にかかる反力の最適な補償を得るために、アクチュエータ22と一体の移動質量は、アクチュエータ12と一体の移動質量の少なくとも半分に等しいことが好ましく、このアクチュエータ12の質量に等しいことがさらに好ましい。アクチュエータと一体の移動質量には、アクチュエータの質量と可動電極の質量が含まれる。
【0021】
ここで、アクチュエータ12はロッド121を備える。ロッド121は、サーキットブレーカー1の制御ゾーンと可動電極1113との間でアークが発生するリスクを排除するために、誘電体材料要素1210を備えていてもよい。ロッド121は、導電性材料で作られた1つ以上のアーム1211も備えることが好ましい。アーム1211と電極1113の間に要素1210が介在している。電機子122はアーム1211と一体化されている。ロッド121の誘電体要素1210は、管状であることが好ましい。
【0022】
電機子122は、平面コイル132と(ここでも、平面の)コイル131の間に位置する板状であることが好ましい。平面コイル132は、サーキットブレーカー1の閉制御要素に属する。平面コイル132はクロージングコイルである。したがって、コイル132は、アクチュエータ12の電機子122の反対側、電機子222の反対側に配置される。
【0023】
ここで、電機子122は、コイル132に面した下側導電面1221とコイル131に面した上側導電面1222を備える。下側導電面1221と上側導電面1222は、固体の板内で一体に形成されていてもよく、異なる材料の板状の支持体に取り付けられていてもよい。下側導電面1221と上側導電面1222は軸Aに垂直である。下側導電面1221と上側導電面1222は金属であることが好ましい。電機子122の材料は、その高い導電率対密度比(conductivity to density ratio)のために選択されてもよい;したがって、電機子材料122はアルミニウムであることが好ましい。アーム1211は、下側導電面1221及び上側導電面1222と同じ金属材料でコーティングされているか、下側導電面1221及び上側導電面1222と同じ金属材料から形成されていることが好ましい。このように、アーム1211の金属部分は、アクチュエータ12のセンタリングを促進するためにコイル131によって囲まれている。電機子の面1221と面1222(及びコイル131)は軸Aに対して軸対称であることが好ましく、これにより、力のトルクが電機子122の異なる要素で補償される。
【0024】
平面コイル133は、コイル131に対して対称的にコイル132の反対側に配置されている。
【0025】
コイル131、132、133はフレーム10に取り付けられ、アクチュエータ12のロッド121によって軸Aに平行な垂直方向に交差している。
【0026】
アクチュエータ22もコイル131、132、133を軸Aに平行な垂直方向に通過する。
【0027】
また、アクチュエータ22は、軸Aに平行な垂直方向でロッド121と対称的な、好ましくは管状形状のロッド221を備える。また、ロッド221は、コイル131、132、133及び電機子122を垂直方向に通過する1つ以上のアーム2211を備える。
【0028】
ここで、電機子222はコイル133に面した上側導電面2221とコイル131に面した下側導電面2222を備える。上側導電面2221及び下側導電面2222は、固体の板内で一体に形成されてもよいし、支持体に取り付けてもよい。上側導電面2221と下側導電面2222は軸Aに垂直である。上側導電面2221と下側導電面2222は金属である。電機子222の材料は、その高い導電率対密度比のために選択されてもよい;したがって、電機子材料222はアルミニウムであることが好ましい。アーム2211は、上側導電面2221及び下側導電面2222と同じ金属材料で覆われていることが好ましい。このように、アーム2211の金属部分は、アクチュエータ22のセンタリングを促進するためにコイル131によって囲まれている。電機子222はアーム2211と一体化されている。
【0029】
アクチュエータ12はコイル131とコイル133の間の電機子222を通過する。アクチュエータ22は、コイル131とコイル132の間の電機子122を通過する。アクチュエータ12とアクチュエータ22は厳密に似た管状形状であることが好ましい。また、アクチュエータ12とアクチュエータ22は同じ材料でできていることが好ましい。
【0030】
この構成により、アクチュエータ12とアクチュエータ22は、面1221、面1222、面2221、面2222に垂直な軸Aに平行な向きで互いにスライドするように案内することができる。
【0031】
図2は、アクチュエータ12の上部断面図を示している。本発明の一実施例に係るサーキットブレーカー1の電機子板122の面1222が示されている。
【0032】
電機子122は円盤形状であることが好ましい。
【0033】
ロッド121は、面1222及び面1221(
図2では不図示)に垂直に軸Aに平行な方向に延びるとともに、電機子122の中心Z(軸Aと一致)の周りに対称的に配置された3本のアーム1211を備えることが好ましい。
【0034】
電機子122には、アクチュエータ22(不図示)のロッド221のアーム2211がスライドするためのオリフィス123が貫通している。ロッド121のアーム1211の数と同じ数のオリフィス123があり、オリフィス123は電機子122の中心Zの周りに対称的に離間して配置されていることが好ましい。
【0035】
図3は、アクチュエータ12の上部断面図を示している。本発明の実施例に係る、2つのアーム1211と2つのオリフィス123を備えるサーキットブレーカー1の電機子板122の面1222が示されている。
【0036】
図4に、サーキットブレーカー1の開制御要素の詳細な側面断面図を示す。
【0037】
本発明の一実施例によれば、コイル131は、コイル131にオープニング電流を発生させるように構成されたコンデンサ又は容量性アセンブリ(不図示)に接続される。このようにして、オープニング電流のピークがコイル131を流れ、これにより、電機子122と電機子222に誘導渦電流を発生させる電磁パルスを発生させ、当該誘導渦電流の電磁場はコイル131の電磁場と相反する。その後、通電されたコイル131と電機子122及び電機子222の間に機械的反発力B、C及びDが発生する。
【0038】
力Bと力Cは、それぞれ面1221と面1222に垂直な方向に発生する。力Bと力Cは、アクチュエータ12に軸Aに平行な方向に十分な加速度を与えて、アクチュエータ12を、その方向すなわち開く方向に動かすために使用される。同様の方法で、アクチュエータ22はアクチュエータ12と反対方向に同時に移動する。
【0039】
アーム1211とアーム2211が導電性材料でできている場合、力Dは軸Aに垂直な方向に現れる。力Dは、アクチュエータ12とアクチュエータ22の軸Aに対する磁気センタリング(magnetic centering)を生成するために使用される。
【0040】
図5は、前述のようにコイル131にオープニング電流を発生させることによって達成される、開位置にある、誘導制御される真空サーキットブレーカー1の側面断面図を示している。
【0041】
本発明の一実施形態の一実施例では、コイル132及びコイル133は、コイル132及びコイル133にクロージング電流を生成するように構成されたコンデンサ又は容量性アセンブリ(不図示)に接続される。このようにして、クロージング電流のピークはコイル132とコイル133を流れ、これにより、それぞれ電機子122と電機子222に誘導渦電流を発生させる電磁パルスを発生させて、当該誘導渦電流の電磁場はそれぞれコイル132とコイル133の電磁場と相反する。
【0042】
そして、機械的反発力(mechanical repulsive forces)がコイル132と電機子122の間で面1221に垂直な方向に発生する。これらの力により、アクチュエータ12は軸Aに平行な方向に十分に加速され、アクチュエータ12を、その方向にすなわちスイッチ111を閉じる方向に動かすことができる。
【0043】
同様の操作で、コイル133と電機子222の間にも、面2221に垂直な向きで同等の機械的な力(mechanical force)が発生する。これらの力により、アクチュエータ22は軸Aに平行な方向に十分に加速され、アクチュエータ22を、その方向にすなわちアクチュエータ12の方向とは反対方向へ移動させることができる。
【0044】
図6は、本発明の代替実施形態に係る、閉位置にある、2つの真空バルブ11及び真空バルブ21が取り付けられたフレーム10を備える、誘導制御される真空遮断サーキットブレーカー1の側面断面図を示す。真空バルブ11、アクチュエータ12、電機子122、222、制御コイル131~133は、先の実施形態と同一である。
【0045】
真空バルブ21には、以下を備える:
-真空密閉式のチャンバー210;
-固定電極2111と可動電極2113を備えるスイッチ211であって、電極2111と電極2113は軸Aに沿って整列しており、電極2111と電極2113は真空チャンバー210に収容されている;
-軸Aに沿った可動電極2113の並進運動を可能にするベローズ212であって、これにより、チャンバー210の真空封止を維持しながら、電極2111と電極2113を接触させたり、離したりすることができる。
【0046】
線電流は、電極2113と電極2111にそれぞれ接続された電気接続2112と電気接続2114によって供給され、除去される。
【0047】
可動電極2113は、アクチュエータ22のアクチュエータロッド221の部材2210と一体化されている。要素2210は、サーキットブレーカー1の制御ゾーンと可動電極2113との間でアークが発生するリスクを排除するために、誘電体材料で製造されている。誘電体要素2210は管状であることが好ましい。
【0048】
本発明の実施例によれば、コイル131にオープニング電流を発生させるだけで、コイル131にかかる力のバランスを維持しながら、スイッチ111とスイッチ211の両方を開くのに十分な加速度をアクチュエータ12とアクチュエータ22に与えるのに十分である。アクチュエータ12とアクチュエータ22が同じで、スイッチ111とスイッチ211が同じであれば、コイル131にかかる力は完全に均衡する。重力の力は、開く際にコイル131によってアクチュエータ12及びアクチュエータ22に加えられる力と比較して無視できると考えてよい。
【0049】
本発明の別の実施形態では、スイッチ111とスイッチ211を電気的に直列に接続してもよく、このように形成された回路の開制御(opening control)の遮断容量を増加させることができる。このような二重カットオフ(double cut-off)は、スイッチ111とスイッチ211を同じ本体に固定し、アクチュエータ12とアクチュエータ22を入れ子にして、比較的小さなスペースで実現することもできる。
【0050】
本発明の別の実施形態では、スイッチ111及びスイッチ211はそれぞれ独立した電流回路又は並列に接続された2つの回路に接続してもよく、これにより、これら2つの電流回路を同時に開くことができる。
【0051】
並列接続により、閉じた状態で二重電流を流すことができ、過度の加熱を避けることができる。
【0052】
スイッチ111とスイッチ211を直列又は並列に接続する場合、それらの可動電極1113と可動電極2113を一緒に接続すると、誘電体要素1210と誘電体要素2210の厚さを最小限にするか、又は無くすことができるので好ましい。
【0053】
図7は、上記で詳述したように、コイル131にオープニング電流を発生させることによって達成される開位置にある、
図6に記載されている変形例に係る、誘導制御される真空遮断サーキットブレーカー1の側面断面図を示している。
【0054】
本発明の一実施形態の一実施例では、コイル132及びコイル133は、コイル132及びコイル133にクロージング電流を生成するように構成されたコンデンサ又は容量性アセンブリ(不図示)に接続される。上記の実施形態と同様に、コイル132と電機子122の間に機械的な反発力が面1221に垂直な方向に発生する。これらの力により、アクチュエータ12は軸Aに平行な方向に十分に加速され、アクチュエータ12を、その方向にすなわちスイッチ111を閉じる方向に、動かすことができる。
【0055】
同様の操作で、コイル133と電機子222の間にも、面2221に垂直な向きで同等の機械的な力が発生する。これらの力により、アクチュエータ22は、軸Aに平行な方向に十分に加速され、アクチュエータ22を、その方向にすなわちアクチュエータ12の方向とは反対のスイッチ211を閉じる方向に、動かすことができる。
【0056】
図8は、2つの真空バルブ11及び真空バルブ21が取り付けられたフレーム10を備える本発明の別の実施形態に係る、閉位置にある、誘導制御される真空遮断サーキットブレーカー1の側面断面図を示す。
【0057】
サーキットブレーカー1は、以下を備える:
-それ自体が2つのコイル135とコイル136を備える開制御要素;
-それ自体がコイル134を備える閉制御要素;
-それ自体が2つの電機子123と電機子124を備えるアクチュエータ12;
-それ自体が2つの電機子223と電機子224を備えるアクチュエータ22。
【0058】
図8に示す構成では、コイル135とコイル136はコイル134の両側に対称的に離間して配置されている。コイル135はコイル134とバルブ21の間に位置する。コイル136はコイル134とバルブ11の間に位置する。コイル134、135、136はフレーム10と一体化されている。
【0059】
電機子123はコイル134とコイル136の間に位置する。電機子124はコイル135とバルブ21の間に位置する。電機子223はコイル134とコイル135の間に位置する。電機子224はコイル136とバルブ11の間に位置する。
【0060】
開制御要素は、アクチュエータ12及びアクチュエータ22を軸Aに平行な垂直方向に沿って反対方向へ移動させるように、電機子123及び電機子124に同時にオープニング電流を生成し、同時に電機子223及び電機子224に同等のオープニング電流を生成するように構成される。
【0061】
コイル135及びコイル136は、コイル135及びコイル136にオープニング電流を生成するように構成されたコンデンサ又は容量性アセンブリ(不図示)に接続される。このようにして、オープニング電流のピークがコイル135とコイル136を流れ、それぞれが電磁パルスを発生する。
【0062】
コイル135で発生したパルスは、電機子124と電機子223に、コイル135と電磁場が反対の誘導渦電流を発生させる。次に、通電されたコイル135と電機子124及び電機子223との間で、それぞれ電機子124及び電機子223の面1242及び面2232に垂直な向きで機械的反発力が発生する。
【0063】
コイル136で発生したパルスは、電機子123と電機子224に、コイル136と電磁場が反対の誘導渦電流を発生させる。次に、通電されたコイル136と電機子123及び電機子224との間で、それぞれ電機子123及び電機子224の面1232及び面2242に垂直な向きで機械的反発力が発生する。
【0064】
これらの機械的な力により、アクチュエータ12及びアクチュエータ22を軸Aに平行な方向に十分に加速して、アクチュエータ12及びアクチュエータ22を、その方向すなわちスイッチ111及びスイッチ211を開く方向と反対方向に、移動させることができる。
【0065】
図9は、上記で詳述したように、コイル135とコイル136にオープニング電流を発生させることによって達成される開位置における、誘導制御される真空遮断サーキットブレーカーの側面断面図を示している。
【0066】
本発明の一実施形態の一実施例によれば、コイル134は、コイル134内にクロージング電流を生成するように構成されたコンデンサ又は容量性アセンブリ(図示せず)に接続される。このようにしてコイル134にはクロージング電流のピークが流れ、これにより、電機子123と電機子223に誘導渦電流を発生させる電磁パルスを発生させて、当該誘導渦電流の電磁場はコイル134の電磁場と相反する。
【0067】
その後、コイル134と電機子123及び電機子223との間で、それぞれ電機子123及び電機子223の面1232及び面2232に垂直な向きで磁気反発力が発生する。これらの機械的な力により、アクチュエータ12及びアクチュエータ22を軸Aに平行な方向に十分に加速して、アクチュエータ12及びアクチュエータ22を、その方向にすなわちスイッチ111及びスイッチ211を閉じる方向とは反対方向に、移動させることができる。
【0068】
図10は、本発明に係る、真空バルブ31が取り付けられたフレーム30を備える、開位置にある、誘導制御される真空バルブコンタクタ3の一例の側面断面図を示す。
【0069】
真空バルブ31は、以下を備える:
-真空密閉式のチャンバー310;
-固定電極3111と可動電極3113を備えるスイッチ311であって、電極3111と電極3113は軸Aに沿って整列しており、電極3111と電極3113は真空チャンバー310に収容されている;
-軸Aに沿った可動電極3113の並進運動を可能にするベローズ312であって、これにより、チャンバー310の真空封止を維持しながら、電極3111と電極3113を接触させたり(スイッチを閉じる)、離したり(スイッチを開く)することができる。
【0070】
線電流は、電極3111と電極3113にそれぞれ接続された電気接続3112と電気接続3114によって供給され、除去される。
【0071】
コンタクタ3は、可動電極3113と一体化されたアクチュエータ32を備える。アクチュエータ32は、可動電極3113を操作してコンタクタ3のスイッチ311を開閉するために使用される。アクチュエータ32は、軸Aに平行な垂直方向にスライド可能に取り付けられている。アクチュエータ32は、電機子322を備える。
【0072】
コンタクタ3は以下も備える:
-閉制御要素であって、閉制御要素はコイル331を備える;
-軸Aに平行な垂直方向にスライド可能に取り付けられた、さらに別のアクチュエータ42であって、アクチュエータ42は、電機子422を備え、コイル331は電機子322と電機子422の間に位置する。
【0073】
閉制御要素は、電極3111と電極3113を離間し、アクチュエータ32とアクチュエータ42を軸Aに平行な垂直方向に沿って反対方向へ移動させるように、電機子322にオープニング電流を、電機子422に電流を同時に誘導するように構成されている。反力によって生じるフレームへの応力を最小限に抑えるために、アクチュエータ32とアクチュエータ42の移動が行われる2つの軸がマージされている。これにより、制御要素はサーキットブレーカー3を短時間で閉じることができ、後述するように、コイル331にかかる電機子322の反力をコイル331にかかる電機子422の反力で補正することができる。したがって、同じ大きさの圧縮力がこのコイル331にのみ適用され、フレーム30への取り付けのサイズが小さくなる。これらの力を補正した結果、コイル331の変形は少なくなり、コイル331と電機子322の間の空隙はコンタクタ3の寿命にわたってほとんど変化しない。これにより、多数回の開閉動作を行った後でも、コンタクタ3が速やかに閉じることができる。また、コンタクタ3を閉じたときに発生する振動も低減される。
【0074】
コイル331にかかる反力の最適な補償を得るために、アクチュエータ42と一体の移動質量は、アクチュエータ32と一体の移動質量の少なくとも半分に等しいことが好ましく、このアクチュエータ32の質量に等しいことがさらに好ましい。アクチュエータに取り付けられる移動質量には、アクチュエータ自体の質量に加えて、特に電極の質量が含まれる。
【0075】
ここで、アクチュエータ32はロッド321を備える。ロッド321は、サーキットブレーカー3の制御ゾーンと可動電極3113との間でアークが発生するリスクを排除するために、誘電体材料要素3210を備えていてもよい。ロッド321は、導電性材料で作られた1つ以上の延長部320も備えることが好ましい。ここで、延長部320は電機子322より長く延出している。電機子322はロッド3210と一体化されている。ロッド321の誘電体要素3210は、管状であることが好ましい。
【0076】
電機子322は、平面コイル333と(ここでも、平面の)コイル331の間に位置する板状であることが好ましい。平面コイル333はコンタクタ3の開制御要素に属する。平面コイル333はオープニングコイルである。したがって、コイル333は、アクチュエータ32の電機子322の反対側、コイル331の反対側に配置される。
【0077】
ここで、電機子322は、コイル331に面した下側導電面3221とコイル333に面した上側導電面3222を備える。面3221と面3222は、固体の板内で一体に形成されていてもよく、異なる材料の板状の支持体に取り付けられていてもよい。面3221と面3222は軸Aに垂直である。面3221と面3222は金属であることが好ましい。電機子322の材料は、その高い導電率対密度比のために選択されてもよい;したがって、電機子材料322はアルミニウムであることが好ましい。電機子の面3221と面3222(及びコイル331)は軸Aに対して軸対称であることが好ましく、これにより、力のトルクが電機子322の異なる要素で補償される。
【0078】
平面コイル332は、コイル331に対して対称的にコイル333の反対側に配置されている。コイル331、332、333はフレーム30に取り付けられている。
【0079】
アクチュエータ42はロッド421も備え、ロッド321と同じ形状の管状であることが好ましい。
【0080】
ここで、電機子422はコイル331に面した上側導電面4221とコイル131に面した下側導電面4222を備える。面4221及び面4222は、固体の板内で一体に形成されてもよいし、支持体に取り付けられてもよい。面4221と面4222は軸Aに垂直である。面4221と面4222は金属である。電機子422の材料は、その高い導電率対密度比のために選択されてもよい;したがって、電機子材料422はアルミニウムであることが好ましい。電機子422はロッド4210と一体化されている。
【0081】
アクチュエータ32の延長部320は、電機子422とコイル331を通過する。アクチュエータ42の延長部420は、電機子322とコイル331を通過する。この構成により、アクチュエータ32とアクチュエータ42は、面3221、面3222、面4221、面4222に垂直な軸Aに平行な向きで互いにスライドするように案内することができる。
【0082】
電機子322は円盤形状であることが好ましい。ロッド321は、電機子322の軸Aの周りの面3222及び面3221に垂直な軸Aに平行な方向に伸びる複数の延長部320を備えていてもよい。
【0083】
電機子322には、アクチュエータ42のロッド421の延長部420がスライドするためのオリフィスが貫通している。ロッド421の延長部420と同じ数のオリフィスがあり、オリフィスは軸Aの周りに対称的に離間して配置されていることが好ましい。
【0084】
本発明の一実施形態の一実施例によれば、コイル331は、コイル331内にクロージング電流を生成するように構成されたコンデンサ又は容量性アセンブリ(不図示)に接続される。このようにして、オープニング電流のピークがコイル331を流れ、これにより、電機子322と電機子422に誘導渦電流を発生させる電磁パルスを発生させ、当該誘導渦電流の電磁場はコイル331と電磁場と相反する。その後、通電されたコイル331と電機子322及び電機子422との間に機械的反発力が発生する。
【0085】
力はそれぞれ面3221と面3222に垂直な方向に発生する。これらの力により、アクチュエータ32は軸Aに平行な向きで十分に加速され、アクチュエータ32を、その向き、つまり閉じる方向に動かすことができる。同様の方法で、同時に、アクチュエータ42はアクチュエータ32と反対方向に移動する。
【0086】
延長部320と延長部420が導電性材料で製造されている場合、軸Aに垂直な方向に力が現れる。この力は、アクチュエータ32とアクチュエータ42の軸Aに対する磁気センタリングを生成するために使用される。
【0087】
コンタクタ3のスイッチ311が閉じた状態(
図11に示す構成)にあるとき、制御要素はコイル333(及びコイル332と同様に)に電流を流してオープニング電流を発生させることができる。このようにして、オープニング電流はコイル333(及び同様にコイル332)を流れ、電機子322(及び同様に電機子422)に誘導渦電流を発生させる電磁パルスを発生させ、当該誘導渦電流の電磁場は、コイル333(及び同様にコイル332)の電磁場と相反する。その後、通電コイル333と電機子322との間に機械的反発力が発生する(同様に、通電コイル332と電機子422との間にも機械的反発力が発生する)。
【0088】
サーキットブレーカー1に対して提示されたもの:アクチュエータ42によって動作する別のスイッチと同様のコンタクタ3のバリエーションを想定することができる。