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特許7522909切り替え先SIMカードへのスライス切り替え方法、機器、及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-17
(45)【発行日】2024-07-25
(54)【発明の名称】切り替え先SIMカードへのスライス切り替え方法、機器、及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 48/18 20090101AFI20240718BHJP
   H04L 41/0895 20220101ALI20240718BHJP
   H04L 43/0876 20220101ALI20240718BHJP
   H04W 48/16 20090101ALI20240718BHJP
   H04W 60/00 20090101ALI20240718BHJP
   H04W 28/084 20230101ALI20240718BHJP
   H04W 92/08 20090101ALI20240718BHJP
【FI】
H04W48/18
H04L41/0895
H04L43/0876
H04W48/16 132
H04W60/00
H04W28/084
H04W92/08
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2023501672
(86)(22)【出願日】2021-06-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-08
(86)【国際出願番号】 CN2021100410
(87)【国際公開番号】W WO2022041954
(87)【国際公開日】2022-03-03
【審査請求日】2023-01-11
(31)【優先権主張番号】202010881130.6
(32)【優先日】2020-08-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】王 誠
【審査官】吉村 真治▲郎▼
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-069676(JP,A)
【文献】特開2018-157506(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第110267314(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
H04L 41/0895
H04L 43/0876
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末によって実行される切り替え先SIMカードへのスライス切り替え方法であって、 前記端末は、切り替え先SIMカードへのスライス切り替え信号を取得するステップと、
前記端末は、前記切り替え先SIMカードへのスライス切り替え信号と、現在のSIMカードのアプリケーションネットワーク使用状態と、予め設定されたスライスデータベースとに基づいて、切り替え可能スライスを得るステップであって、前記スライスデータベースは前記アプリケーションネットワーク使用状態と切り替え先SIMカードの前記切り替え可能スライスとのマッチング情報を含むステップと、
前記端末は、前記切り替え可能スライスに基づいて、前記切り替え先SIMカードへのスライス切り替えを行うステップと、を含む切り替え先SIMカードへのスライス切り替え方法。
【請求項2】
前記端末は、前記現在のSIMカードと前記切り替え先SIMカードのネットワーク品質を監視して比較するステップと、
前記切り替え先SIMカードのネットワーク品質が前記現在のSIMカードのネットワーク品質よりも優れている場合、前記端末は、前記切り替え先SIMカードへのスライス切り替え信号を出力するステップと、をさらに含む請求項1に記載の切り替え先SIMカードへのスライス切り替え方法。
【請求項3】
前記ネットワーク品質は、基準信号受信電力、基準信号受信品質、信号対雑音比、帯域幅、ネットワークタイプ、及びネットワーク輻輳状態のうちの1つ又は複数を含む請求項2に記載の切り替え先SIMカードへのスライス切り替え方法。
【請求項4】
前記スライスデータベースは、
前記現在のSIMカードと切り替え先SIMカードの同じトラフィックディスクリプタを持つスライスの間のマッチング情報を含む切り替え可能スライスデータベース、及び/又は、
前記現在のSIMカードと前記切り替え先SIMカードの置換パラメータがマッチングするスライスの間のマッチング情報を含む置換可能スライスデータベースを含む請求項1~3のいずれか1項に記載の切り替え先SIMカードへのスライス切り替え方法。
【請求項5】
前記置換パラメータは、サービス品質パラメータ、帯域幅パラメータ、及び遅延パラメータのうちの1つ又は複数を含む請求項4に記載の切り替え先SIMカードへのスライス切り替え方法。
【請求項6】
前記端末は、スライス変更信号を取得するステップと、
前記端末は、前記スライス変更信号に基づいて前記切り替え可能スライスデータベース及び/又は前記置換可能スライスデータベースを更新するステップと、をさらに含む請求項4に記載の切り替え先SIMカードへのスライス切り替え方法。
【請求項7】
前記アプリケーションネットワーク使用状態は、スライス保持アプリケーションネットワーク使用状態と、スライス非保持アプリケーションネットワーク使用状態と、を含み、
前記端末は、前記切り替え先SIMカードへのスライス切り替え信号と、現在のSIMカードのアプリケーションネットワーク使用状態と、予め設定されたスライスデータベースとに基づいて切り替え可能スライスを得る前記ステップは、
前記端末は、フロントエンド・バックエンド状態、トラフィック状態、アクティブなスレッド種別、及び使用頻度のうちの1つ又は複数を含むアプリケーションのアプリケーション動作状態を取得するステップと、
前記端末は、前記アプリケーションのアプリケーション動作状態に基づいて、前記アプリケーションネットワーク使用状態がスライス保持アプリケーションネットワーク使用状態であると判定するステップと、
前記端末は、前記スライス保持アプリケーションネットワーク使用状態と前記スライスデータベースとに基づいて切り替え可能スライスを得るステップと、を含む請求項4に記載の切り替え先SIMカードへのスライス切り替え方法。
【請求項8】
前記端末は、前記アプリケーションの前記アプリケーション動作状態に基づいて、前記アプリケーションネットワーク使用状態がスライス保持アプリケーションネットワーク使用状態であると判定する前記ステップは、
前記端末は、前記アプリケーションのフロントエンド・バックエンド状態がフロントエンドアプリケーションである場合、前記アプリケーションネットワーク使用状態が前記スライス保持アプリケーションネットワーク使用状態であると判定するステップと、
前記アプリケーションのフロントエンド・バックエンド状態がバックエンドアプリケーションである場合、前記端末は、前記トラフィック状態及び/又は前記アクティブなスレッド種別及び/又は前記使用頻度に基づいて、前記アプリケーションネットワーク使用状態が前記スライス保持アプリケーションネットワーク使用状態であると判定するステップと、を含む請求項7に記載の切り替え先SIMカードへのスライス切り替え方法。
【請求項9】
前記端末は、前記トラフィック状態及び/又は前記アクティブなスレッド種別及び/又は前記使用頻度に基づいて、前記アプリケーションネットワーク使用状態が前記スライス保持アプリケーションネットワーク使用状態であると判定する前記ステップは、
前記バックエンドアプリケーションの前記トラフィック状態が、単位時間内に生成されたトラフィックが予め設定されたトラフィック閾値を上回っている場合、前記端末は、前記アプリケーションネットワーク使用状態が前記スライス保持アプリケーションネットワーク使用状態であると判定するステップ、及び/又は、
前記バックエンドアプリケーションの前記アクティブなスレッド種別が必須作動シナリオである場合、前記端末は、前記アプリケーションネットワーク使用状態が前記スライス保持アプリケーションネットワーク使用状態であると判定するステップ、及び/又は、
前記バックエンドアプリケーションの前記使用頻度が予め設定された頻度閾値を上回っている場合、前記端末は、前記アプリケーションネットワーク使用状態が前記スライス保持アプリケーションネットワーク使用状態であると判定するステップを含む請求項8に記載の切り替え先SIMカードへのスライス切り替え方法。
【請求項10】
前記スライスデータベースは切り替え可能スライスデータベースを含み、
前記端末は、前記スライス保持アプリケーションネットワーク使用状態と前記スライスデータベースとに基づいて切り替え可能スライスを得る前記ステップは、
前記端末は、前記現在のSIMカードのアプリケーションのスライス使用動作を検出するステップと、
前記端末は、前記アプリケーションのスライス使用動作に基づいて、前記スライス保持アプリケーションネットワーク使用状態が特定スライスアプリケーションネットワーク使用状態であると判定するステップと、
前記端末は、前記特定スライスアプリケーションネットワーク使用状態に基づいて特定スライスを取得するステップと、
前記端末は、前記特定スライスに基づいて前記切り替え可能スライスデータベースで問い合わせ、前記切り替え可能スライスデータベースの前記特定スライスにマッチングするスライスを取得して、前記切り替え可能スライスを得るステップと、を含む請求項7~9のいずれか1項に記載の切り替え先SIMカードへのスライス切り替え方法。
【請求項11】
前記スライスデータベースは置換可能スライスデータベースを含み、
前記端末は、前記スライス保持アプリケーションネットワーク使用状態と前記スライスデータベースとに基づいて切り替え可能スライスを得る前記ステップは、
前記端末は、前記現在のSIMカードのアプリケーションのスライス使用動作を検出するステップと、
前記端末は、前記アプリケーションのスライス使用動作に基づいて、前記スライス保持アプリケーションネットワーク使用状態がシステム・デフォルト・スライスアプリケーションネットワーク使用状態であると判定するステップと、
前記端末は、前記システム・デフォルト・スライスアプリケーションネットワーク使用状態に基づいて、システム・デフォルト・スライスを取得するステップと、
前記システム・デフォルト・スライスに基づいて前記置換可能スライスデータベースで問い合わせ、前記置換可能スライスデータベースの前記システム・デフォルト・スライスにマッチングするスライスを取得して、前記切り替え可能スライスを得るステップと、を含む請求項10に記載の切り替え先SIMカードへのスライス切り替え方法。
【請求項12】
前記端末は、前記切り替え先SIMカードへのスライス切り替え信号と、現在のSIMカードのアプリケーションネットワーク使用状態と、予め設定されたスライスデータベースとに基づいて、切り替え可能スライスを得る前記ステップは、
前記切り替え可能スライスが前記スライスデータベースに存在しない場合、前記スライスデータベースを更新して2次スライスデータベースを得るステップと、
前記現在のSIMカードの前記アプリケーションネットワーク使用状態と前記2次スライスデータベースとに基づいて、切り替え可能スライスを得るステップと、を含む請求項1に記載の切り替え先SIMカードへのスライス切り替え方法。
【請求項13】
前記端末は、前記切り替え可能スライスに基づいて前記切り替え先SIMカードへのスライス切り替えを行う前記ステップは、
前記切り替え可能スライスが2次スライスデータベースに存在しない場合、前記端末は、カード切り替え指示信号を出力するステップと、
前記端末は、操作命令を受信するステップと、
前記端末は、前記操作命令に従ってスライスの切り替え先カードへの切り替えを行うステップと、を含む請求項12に記載の切り替え先SIMカードへのスライス切り替え方法。
【請求項14】
メモリと、プロセッサと、メモリ上に記憶され、プロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラムと、を含み、前記プロセッサは、前記プログラムを実行すると、請求項1~13のいずれか1項に記載の切り替え先SIMカードへのスライス切り替え方法を実現する、電子機器。
【請求項15】
請求項1~13のいずれか1項に記載の切り替え先SIMカードへのスライス切り替え方法を実行するためのコンピュータ実行可能命令を記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、出願番号202010881130.6、出願日2020年08月27日の中国特許出願に基づいて提出され、当該中国特許出願の優先権を主張しており、当該中国特許出願の全ての内容はここで参照として本願に組み込まれている。
【0002】
本願の実施例は、無線通信の技術分野に関するが、これに限定されるものではなく、特に、切り替え先カードへのスライス切り替え方法、機器、及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
ネットワークスライシング技術(Network Slicing)は、簡単に言えば、1つの物理ネットワークを複数のエンドツーエンドの仮想ネットワークに分割することであり、ネットワーク内の機器、アクセス、伝送及びコアネットワークを含めて、各仮想ネットワークは互いに論理的に独立していて、いずれかの仮想ネットワークが故障しても他の仮想ネットワークが影響を受けない。それぞれの仮想ネットワークは異なる機能の特徴を備え、異なる需要とサービスに向けられている。
【0004】
現在、端末は1セットの無線周波数しかないため、データ業務は1つの常駐カードを選定するしかない。マルチカードマルチスタンドバイ機能を有する端末では、カード切り替えを行う際に、現在のカードのスライスから切り替え先カードのスライスへの切り替えができない。例えば、市販のデュアルカードデュアルスタンドバイの携帯電話は1つの常駐カードしか選択することができないので、現在のネットでは、もしカード1とカード2は同じ事業者ではないならば、信号に違いがしばしばあり、もしカード1のスライスをカード2のスライスに直接に切り替えると、カード1とカード2が取得した利用可能スライシングサービスが異なっているため、カード1のスライスからカード2のスライスへの切り替えを実現することができず、その結果、スライス接続サービスの品質が低いことを招く。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願の実施例は、切り替え先カードへのスライス切り替え方法、機器、及び記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1態様では、本願の実施例は、
切り替え先カードへのスライス切り替え信号を取得するステップと、
前記切り替え先カードへのスライス切り替え信号と、現在のカードのアプリケーションネットワーク使用状態と、予め設定されたスライスデータベースとに基づいて、切り替え可能スライスを得るステップであって、前記スライスデータベースは前記アプリケーションネットワーク使用状態と切り替え先カードの前記切り替え可能スライスとのマッチング情報を含むステップと、
前記切り替え可能スライスに基づいて、切り替え先カードへのスライス切り替えを行うステップと、を含む切り替え先カードへのスライス切り替え方法を提供する。
【0007】
第2態様では、本願の実施例は、
メモリと、プロセッサと、メモリ上に記憶され、プロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラムとを含み、前記プロセッサは、前記プログラムを実行すると、第1態様の切り替え先カードへのスライス切り替え方法を実現する、電子機器を提供する。
【0008】
第3態様では、本願の実施例は、
第1態様の切り替え先カードへのスライス切り替え方法を実行するためのコンピュータ実行可能命令を記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【0009】
本願の他の特徴及び利点は、後の明細書で説明され、本明細書から部分的に明らかになるか、又は本願を実施することによって理解される。本願の目的及び他の利点は、明細書、特許請求の範囲、及び図面において特に指摘された構成によって達成され得る。
【0010】
図面は、本願の技術案の更なる理解を提供するために使用され、明細書の一部を構成し、本願の実施例と共に本願の技術案を解釈するために使用され、本願の技術案を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本願の一実施例による切り替え先カードへのスライス切り替え方法の流れの概略図である。
図2】本願の他の実施例による切り替え先カードへのスライス切り替え方法の流れの概略図である。
図3】本願の他の実施例による切り替え先カードへのスライス切り替え方法の流れの概略図である。
図4】本願の他の実施例による切り替え先カードへのスライス切り替え方法の流れの概略図である。
図5】本願の他の実施例による切り替え先カードへのスライス切り替え方法の流れの概略図である。
図6】本願の他の実施例による切り替え先カードへのスライス切り替え方法の流れの概略図である。
図7】本願の他の実施例による切り替え先カードへのスライス切り替え方法の流れの概略図である。
図8】本願の他の実施例による切り替え先カードへのスライス切り替え方法の流れの概略図である。
図9】本願の他の実施例による切り替え先カードへのスライス切り替え方法の流れの概略図である。
図10】本願の他の実施例による切り替え先カードへのスライス切り替え方法の流れの概略図である。
図11】本願の他の実施例による電子機器の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本願の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下では、図面及び実施例を参照して、本願をさらに詳細に説明する。なお、ここで説明される具体的な実施例は、本願を解釈するためにのみ使用され、本願を限定するものではない。本願の実施例及び実施例の特徴は、矛盾しない限り、互いに任意に組み合わせることができる。
【0013】
なお、機能モジュール分割は装置の概略図に示され、論理的順序はフローチャートに示されているが、示された又は説明されたステップは、場合によっては、装置のモジュール分割又はフローチャートに示された順序とは異なるもので実行されてもよい。明細書及び特許請求の範囲、並びに上記の図面における用語「第1」、「第2」、「第3」、「第4」などは、特定の順序又は優先順位を説明するために使用されるのではなく、類似の対象を区別するために使用される。
【0014】
ネットワークスライシング技術は、1つの物理ネットワークを複数のエンドツーエンドの仮想ネットワークに分割することであり、ネットワーク内の機器、アクセス、伝送及びコアネットワークを含めて、各仮想ネットワークは互いに論理的に独立していて、いずれかの仮想ネットワークが故障しても他の仮想ネットワークが影響を受けない。それぞれの仮想ネットワークは異なる機能の特徴を備え、異なる需要とサービスに向けられている。ネットワークスライシング技術には以下のような価値がある。帯域幅、遅延、パケット損失やジッタなどの伝統的なネットワーク指標を含む異なるレベルのサービス品質を確保し、ユーザに論理的に独立したネットワークを提供することができ、ネットワークリスクを回避すると同時に、機密漏洩を回避し、ユーザが自分のスライスセットに関するネットワーク統計指標及び状態を調べることを可能にする。
【0015】
端末は、ネットワーク登録(例えば5Gネットワーク登録)を行う際に、スライス内のデータネットワーク名(DNN:Data Network Name)を含むスライス関連情報を得るために、ネットワークとネゴシエーションするか、ネットワークからスライス集合のネットワークスライス選択支援情報(NSSAI:Network Slice Selection Assistance Information)を提供される。一方、端末にはUEルータ選択ポリシー(URSP:UE Route Selection Policy)が含まれており、また、UEルータ選択ポリシーにはネットワークスライス選択ポリシー(NSSP:Network Slice Selection Policy)が含まれており、端末のアプリケーションはネットワークスライス選択ポリシーに従ってスライスを選択し、ネットワークスライス選択ポリシーの要素はデータネットワーク名、アプリケーションID(Application ID)などを含み、アプリケーションはネットワークスライス選択ポリシー中の要素を選択してネットワークスライス選択ポリシーにマッチングさせることができる。事業者はUEにUEルーティングポリシーを事前に設定するか、又はPCFによってUEルーティングポリシーを動的に発信もしくは更新することができる。
【0016】
従来の端末は1セットの無線周波数しかないため、データ業務は1つの常駐カード(例えばSIMカード、baiMicro-SIMカードやNano-SIMカードなど)を選定するしかない。現在のネットでは、端末のいずれか2つのカードは同じ事業者ではないならば、この2つのカードに対応するネットワーク信号に違いがしばしば認められた。あるアプリケーションが現在のカードでスライスを使用しており、現在のカードを切り替え先カードに切り替える必要がある場合、現在のカードのスライス集合と切り替え先カードのスライス集合が異なっているため、現在のカードから切り替え先カードに切り替えた後、アプリケーションが使用するスライスが切り替え先カードに対応するスライスに切り替えられると、このアプリケーションが使用するスライスの、現在のカードから切り替え先カードへの切り替えが実現できず、ユーザによるアプリケーション使用にある程度影響を与え、スライス接続サービスの品質を低下させる。
【0017】
これに基づいて、本願の実施例は、ユーザによるアプリケーション使用に影響を与えず、現在のカードから切り替え先カードへのスライスの切り替えを実現することができ、また、スライス接続サービスの品質を向上させることができる、切り替え先カードへのスライス切り替え方法、機器、及び記憶媒体を提供する。
【0018】
第1態様では、図1に示すように、本願の実施例は、ステップS1000~S3000を含む切り替え先カードへのスライス切り替え方法を開示している。
【0019】
S1000:切り替え先カードへのスライス切り替え信号を取得する。
S2000:切り替え先カードへのスライス切り替え信号と、現在のカードのアプリケーションネットワーク使用状態と、予め設定されたスライスデータベースとに基づいて、切り替え可能スライスを得る。スライスデータベースはアプリケーションネットワーク使用状態と切り替え先カードの切り替え可能スライスとのマッチング情報を含む。
【0020】
S3000:切り替え可能スライスに基づいて切り替え先カードへのスライス切り替えを行う。
【0021】
いくつかの実施例では、端末は現在のカード及び切り替え先カードのネットワーク登録を完了した後、ネットワーク登録シグナリングのインタラクションにおいて、現在のカード及び切り替え先カードのネットワークがサポートするスライス集合をそれぞれ取得する。現在のカードと切り替え先カードのスライス集合を比較し、マッチング情報に基づいて現在のカードと切り替え先カードのスライスを取得して、切り替え可能スライスを得て、切り替え可能スライスをスライスデータベースに記憶する。
【0022】
切り替え先カードへのスライス切り替え信号を受信すると、切り替え先カードへのスライス切り替え信号と、現在のカードのアプリケーションネットワーク使用状態と、予め設定されたスライスデータベースとに基づいて切り替え可能スライスを得る。スライシングが5Gネットワークの応用技術であるので、現在のカードのネットワークタイプが2G、3G、4Gネットワークのいずれかであり、切り替え先カードのネットワークタイプが5Gネットワークである場合、現在のカードがスライスを使用しておらず、切り替え先カードへのスライス切り替え信号と予め設定されたスライスデータベースとに基づいて切り替え可能スライス、すなわち、現在のカードから切り替え先カードに切り替えた後、アプリケーションによって使用可能なスライスを得る。現在のカードと切り替え先カードのいずれのネットワークタイプも5Gネットワークである場合、現在のカードのアプリケーションネットワーク使用状態は現在のカードのアプリケーションが使用しているスライスに相当し、この場合、現在のカードのアプリケーションネットワーク使用状態と切り替え先カードの切り替え可能スライスとのマッチング情報とに基づいて、切り替え可能スライスを得て、切り替え可能スライスに基づいてカード切り替えを行うことができ、これにより、現在のカードを切り替え先カードに切り替えたときに、現在のカードから切り替え先カードへのスライスの切り替えを完了し、このように、ユーザによるアプリケーション使用に影響を与えず、かつ、スライス接続サービスの品質を向上させることができる。
【0023】
いくつかの実施例では、スライスデータベースは切り替え可能スライスデータベースと置換可能スライスデータベースとを含み、切り替え可能スライスデータベースは現在のカードと切り替え先カードの同じトラフィックディスクリプタを持つスライスの間のマッチング情報を含み、及び/又は、置換可能スライスデータベースは現在のカードと切り替え先カードの置換パラメータがマッチングするスライスの間のマッチング情報を含む。
【0024】
トラフィックディスクリプタは、特定の標準インタフェースでIPフローのトラフィックプロパティを記述するために使用される一連のトラフィックパラメータであり、データネットワーク名、アプリケーションID、IP-3Tuple、Non-IPディスクリプタ(Non-IP descriptors)を含むが、これらに限定されない。現在のカードと切り替え先カードのネットワーク登録が完了したら、現在のカードと切り替え先カードはスライス集合を取得し、次に、現在のカードのスライス集合と切り替え先カードスライス集合を解析し、現在のカードと切り替え先カードの同じトラフィックディスクリプタを持つスライスの間のマッチング情報を切り替え可能スライスデータベースに記憶した後、現在のカードと切り替え先カードの置換パラメータがマッチングするスライスの間のマッチング情報を残りのスライスから検索して、置換可能スライスデータベースに記憶する。切り替え可能スライスデータベースは現在のカードと切り替え先カードの同じトラフィックディスクリプタを持つスライスの間のマッチング情報を含み、置換可能スライスデータベースは現在のカードと切り替え先カードの置換パラメータがマッチングするスライスの間のマッチング情報を含むことによって、現在のカードのアプリケーションネットワーク使用状態に基づいて異なるデータベースの切り替え可能スライスを容易に取得し、現在のカードから切り替え先カードに切り替えた後、切り替え先カードのアプリケーションが使用するスライスを現在のカードのアプリケーションが使用するスライスにより適合させる。
【0025】
いくつかの実施例では、置換パラメータは、サービス品質パラメータ(QoS)、帯域幅パラメータ、及び遅延パラメータのうちの1つ又は複数を含む。
【0026】
切り替え可能スライスデータベースは現在のカードと切り替え先カードの同じトラフィックディスクリプタを持つスライスの間のマッチング情報を含むため、現在のカードと切り替え先カードのスライス集合から切り替え可能スライスデータベースのスライスを除くと残りのスライスが得られ、置換可能スライスデータベースには、残りのスライスから置換パラメータがマッチングするスライスを選択するマッチング情報が含まれる。サービス品質パラメータ及び/又は帯域幅パラメータ及び/又は遅延パラメータがマッチングするスライスを残りのスライスから選別することにより、置換可能スライスデータベースのスライスの間のマッチング情報が得られる。
【0027】
いくつかの実施例では、図2に示すように、切り替え先カードへのスライス切り替え方法は、ステップS4000とステップS5000をさらに含む。
【0028】
S4000:スライス変更信号を取得する。
S5000:スライス変更信号に基づいて切り替え可能スライスデータベース及び/又は置換可能スライスデータベースを更新する。
【0029】
端末の運転中に、現在のカードのアプリケーションネットワーク使用状態が変化しているので、現在のカードが使用するスライスも異なる。無線プロトコルスタックを介してスライス変更メッセージをサブスクライブして、スライス変更信号を取得し、現在のカードのスライス集合が変更されると、スライス変更信号を取得し、更新された切り替え可能スライスデータベース及び/又は置換可能スライスデータベースによってより正確な切り替え可能スライスを取得するために、スライス変更信号に基づいて切り替え可能スライスデータベース及び置換可能スライスデータベースを更新する。
【0030】
いくつかの実施例では、図3に示すように、切り替え先カードへのスライス切り替え方法は、ステップS6000とステップS7000をさらに含む。
【0031】
S6000:現在のカードと切り替え先カードのネットワーク品質を監視して比較する。
【0032】
S7000:切り替え先カードのネットワーク品質が現在のカードのネットワーク品質よりも優れている場合、切り替え先カードへのスライス切り替え信号を出力する。
【0033】
現在のカードと切り替え先カードのネットワーク品質を監視して比較し、切り替え先カードのネットワーク品質が現在のカードのネットワーク品質よりも優れている場合、切り替え先カードへのスライス切り替え信号を出力する。現在のカードと切り替え先カードのネットワーク品質を自動的に監視することによって、現在のカードと切り替え先カードの自動切り替えを実現し、省力化しつつ、現在のアプリケーションネットワーク品質を常に最適に保つことができる。ここでは、端末に少なくとも2つ以上のユーザ識別カードを有し、現在使用しているユーザ識別カードを現在のカードとし、端末では現在のカードを除く他のユーザ識別カードのうちネットワーク品質の最も良いユーザ識別カードを切り替え先カードとする。そのため、まず、他のユーザ識別カードのネットワーク品質を監視して比較し、ネットワーク品質が最も良いユーザ識別カードを特定して切り替え先カードとし、その後、切り替え先カードと現在のカードを監視して比較し、切り替え先カードのネットワーク品質が現在のカードのネットワーク品質よりも優れている場合にのみ、切り替え先カードへのスライス切り替え信号を出力し、切り替え先カードへのスライス切り替え信号に基づいてカード切り替えを行い、これにより、端末で使用されるユーザ認識カードのネットワーク品質を最適に保ち、ユーザ体験を向上させる。
【0034】
他の実施例では、ユーザが切り替え先カードへの切り替えキーをクリックすることに応じて切り替え先カードへのスライス切り替え信号を出力し、すなわち、切り替え先カードへの現在のカードの切り替えを手動で実行し、切り替え先カードへのスライス切り替え信号と、現在のカードのアプリケーションネットワーク使用状態と、予め設定されたスライスデータベースとに基づいて切り替え可能スライスを取得し、切り替え可能スライスに基づいて切り替え先カードへのスライス切り替えを行う。現在のカードを切り替え先カードに手動で切り替えることにより、切り替え先カード及び現在のカードのネットワーク品質を考慮する必要がなくなり、かつ、切り替え先カードはユーザによって選択された切り替え先となるユーザ識別カードである。ユーザの要求に応じてユーザ識別カードのスライシングを容易に行うように、現在のカードを切り替え先カードに手動で切り替える。
【0035】
いくつかの実施例では、ネットワーク品質は、基準信号受信電力(RSRP)、基準信号受信品質(RSRQ)、信号対雑音比(SNR)、帯域幅(Bandwidth)、ネットワークタイプ、及びネットワーク輻輳状態のうちの1つ又は複数を含む。現在のカードと切り替え先カードのネットワーク品質を監視して比較することは、具体的には、現在のカードと切り替え先カードの基準信号受信電力、基準信号受信品質、信号対雑音比、帯域幅、ネットワークタイプ、及びネットワーク輻輳状態のいずれか1つ又は複数を監視して比較することである。現在のカードの基準信号受信電力、基準信号受信品質、信号対雑音比のいずれかが予め設定された閾値を下回っている、帯域幅が低すぎてスライシングサービス品質を満足できない、ネットワークタイプが5G以外のネットワークであるか、又は、ネットワーク輻輳が発生したが、切り替え先カードの基準信号受信電力、基準信号受信品質、信号対雑音比が、現在のカードの基準信号受信電力、基準信号受信品質、信号対雑音比よりも高く、切り替え先カードの帯域幅、ネットワークタイプがスライシングサービス品質を満足している場合、切り替え先カードへのスライス切り替え信号を出力する。現在のカードと切り替え先カードのネットワーク品質を監視して比較することにより、具体的には、現在のカードと切り替え先カードの基準信号受信電力、基準信号受信品質、信号対雑音比、帯域幅、ネットワークタイプ、ネットワーク輻輳状態のうちのいずれか1つ又は複数を監視して比較することにより、現在のカードと切り替え先カードのネットワーク品質をより正確に判定した上で、切り替え先カードへのスライス切り替え信号を正確に出力する。
【0036】
いくつかの実施例では、図4に示すように、アプリケーションネットワーク使用状態は、スライス保持アプリケーションネットワーク使用状態とスライス非保持アプリケーションネットワーク使用状態を含み、
切り替え先カードへのスライス切り替え信号と、現在のカードのアプリケーションネットワーク使用状態と、予め設定されたスライスデータベースとに基づいて、切り替え可能スライスを得るステップは、ステップS2100~S2300を含む。
【0037】
S2100:フロントエンド・バックエンド状態、トラフィック状態、アクティブなスレッド種別、及び使用頻度のうちの1つ又は複数を含むアプリケーションのアプリケーション動作状態を取得する。
【0038】
S2200:アプリケーションのアプリケーション動作状態に基づいて、アプリケーションネットワーク使用状態がスライス保持アプリケーションネットワーク使用状態であると判定する。
【0039】
S2300:スライス保持アプリケーションネットワーク使用状態とスライスデータベースとに基づいて切り替え可能スライスを得る。
【0040】
端末は、運転中に、アプリケーションのアプリケーション動作状態をリアルタイムで監視することにより、アプリケーションのフロントエンド・バックエンド状態、トラフィック状態、アクティブなスレッド種別、及び使用頻度のいずれか1つ又は複数を主に監視し、アプリケーションネットワーク使用状態がスライス保持アプリケーションネットワーク使用状態であると判定する。ここでは、スライス保持アプリケーションネットワーク使用状態は、現在のカードから切り替え先カードに切り替えた後にも、アプリケーションにはスライシングサービスの更なる提供が必要であることである。現在のカードから切り替え先カードに切り替えた後にすべてのアプリケーションにスライシングサービスを提供する必要がある場合、すべてのアプリケーションのスライスをマッチングさせることは困難である一方、すべてのアプリケーションのスライス切り替えでは作業量も膨大である。そこで、アプリケーションのアプリケーション動作状態からアプリケーションネットワーク使用状態がスライス保持アプリケーションネットワーク使用状態であると判定し、その後、スライス保持アプリケーションネットワーク使用状態とスライスデータベースとに基づいて切り替え可能スライスを得ることによって、いくつかの重要ではないアプリケーションをフィルタリングすることで、現在のカードから切り替え先カードに切り替えた後のスライシングサービス品質を低下させずに、スライスイメージの数を減らすことができる。
【0041】
いくつかの実施例では、図5に示すように、ステップS2200は、具体的には、ステップS2210とステップS2220を含む。
【0042】
S2210:アプリケーションのフロントエンド・バックエンド状態がフロントエンドアプリケーションである場合、アプリケーションネットワーク使用状態がスライス保持アプリケーションネットワーク使用状態である。
【0043】
S2220:アプリケーションのフロントエンド・バックエンド状態がバックエンドアプリケーションである場合、トラフィック状態及び/又はアクティブなスレッド種別及び/又は使用頻度に基づいて、アプリケーションネットワーク使用状態がスライス保持アプリケーションネットワーク使用状態であると判定する。
【0044】
アプリケーションのフロントエンド・バックエンド状態を解析して、アプリケーションのフロントエンド・バックエンド状態がフロントエンドアプリケーションかバックエンドアプリケーションかを判断し、フロントエンドアプリケーションの場合、現在のカードから切り替え先カードに切り替えた後にも、フロントエンドアプリケーションにスライシングサービスを提供し続けるように、そのフロントエンドアプリケーションが使用するスライスを保持する必要がある。バックエンドアプリケーションの場合、アプリケーションのトラフィック状態及び/又はアクティブなスレッド種別及び/又は使用頻度に基づいて、このバックエンドアプリケーションが使用するスライスを保持する必要があるか否かを決定し、さらに、現在のカードから切り替え先カードに切り替えた後、このバックエンドアプリケーションにはスライシングサービスの更なる提供が必要であるか否かを決定する。
【0045】
アプリケーションのフロントエンド・バックエンド状態を判定し、現在のカードから切り替え先カードに切り替えた後、当該アプリケーションにはスライシングサービスの更なる提供が必要であるか否かを判定することにより、重要なアプリケーションのスライシングサービス品質を高品質に維持し続けるとともに、スライス切り替えの効率を向上させる。
【0046】
いくつかの実施例では、図6に示すうように、ステップS2220は、具体的には、ステップS2221~ステップS2223を含む。
【0047】
S2221:バックエンドアプリケーションのトラフィック状態が、単位時間内に生成されたトラフィックが予め設定されたトラフィック閾値を上回っている場合、アプリケーションネットワーク使用状態がスライス保持アプリケーションネットワーク使用状態である。
【0048】
S2222:及び/又は、バックエンドアプリケーションのアクティブなスレッド種別が必須作動シナリオである場合、アプリケーションネットワーク使用状態がスライス保持アプリケーションネットワーク使用状態である。
【0049】
S2223:及び/又は、バックエンドアプリケーションの使用頻度が予め設定された頻度閾値を上回っている場合、アプリケーションネットワーク使用状態がスライス保持アプリケーションネットワーク使用状態である。
【0050】
ここで、予め設定されたトラフィック閾値は、バックエンドアプリケーションごとに異なる予め設定されたトラフィック閾値を設定することができ、例えば、ビデオのようなバックエンドアプリケーションでは、多くのトラフィックが消費され、読書系のバックエンドアプリケーションやメッセージのようなバックエンドアプリケーションでは、消費されるトラフィックが少なく、したがって、設定される予め設定されたトラフィック閾値はバックエンドアプリケーションによって異なり、このようにして、バックエンドアプリケーションが単位時間内に生成したトラフィックが予め設定されたトラフィック閾値を上回っているか否かを判定することで、バックエンドアプリケーションのユーザにとっての重要度を判定する。バックエンドアプリケーションのトラフィック状態として、単位時間内に生成されたトラフィックが予め設定されたトラフィック閾値を上回っている場合、アプリケーションネットワーク使用状態はスライス保持アプリケーションネットワーク使用状態であり、すなわち、現在のカードから切り替え先カードに切り替えた後、このバックエンドアプリケーションが使用するスライシングサービスを提供し続ける必要がある。バックエンドアプリケーションのトラフィック状態として、単位時間内に生成されたトラフィックが予め設定されたトラフィック閾値以下である場合、アプリケーションネットワーク使用状態はスライス非保持アプリケーションネットワーク使用状態であり、すなわち、現在のカードから切り替え先カードに切り替えた後、このバックエンドアプリケーションにはスライシングサービスを提供する必要がない。
【0051】
アクティブなスレッド種別は必須作動シナリオであり、例えば、ダウンロード類のスレッド、支払い類のスレッドはデフォルトで必須作動シナリオであり、必須作動シナリオは必要に応じて事前に設定されてもよく、このように、さまざまなアプリケーションについて、そのアプリケーションコンポーネントの活動が必須作動シナリオであるように予め設定されてもよく、バックエンドアプリケーションの現在のアプリケーションコンポーネントが予め設定されていると監視すると、そのバックエンドアプリケーションのアクティブなスレッド種別は必須作動シナリオであると確認し、このような場合、バックエンドアプリケーションのアクティブなスレッド種別が必須作動シナリオであることによれば、アプリケーションネットワーク使用状態はスライス保持アプリケーションネットワーク使用状態であり、すなわち、現在のカードから切り替え先カードに切り替えた後、そのバックエンドアプリケーションが使用するスライシングサービスを提供し続ける必要がある。アプリケーションのアクティブなスレッド種別が非必須シナリオであると検出する場合、アプリケーションネットワーク使用状態はスライス非保持アプリケーションネットワーク使用状態である。すなわち、現在のカードから切り替え先カードに切り替えた後、このバックエンドアプリケーションにはスライシングサービスを提供する必要はない。
【0052】
バックエンドアプリケーションの使用頻度が予め設定された頻度閾値を上回っているか否かにより、アプリケーションネットワーク使用状態がスライス保持アプリケーションネットワーク使用状態であるかスライス非保持アプリケーションネットワーク使用状態であるかを判断する。ここで、予め設定された頻度閾値は、ユーザが独自に設定してもよいし、すべてのバックエンドアプリケーションが呼び出された頻度の平均値に基づいて決定されてもよい。具体的には、バックエンドアプリケーションの使用頻度が予め設定された頻度閾値を上回っているか否かを所定の周期で判定し、所定の周期でバックエンドアプリケーションの使用頻度が予め設定された頻度閾値を上回ると、当該バックエンドアプリケーションがユーザによってよく使用されるアプリケーションであることが示され、アプリケーションネットワーク使用状態はスライス保持アプリケーションネットワーク使用状態であり、すなわち、現在のカードから切り替え先カードに切り替えた後、バックエンドアプリケーションが使用するスライシングサービスを提供し続ける必要がある。所定の周期でバックエンドアプリケーションの使用頻度が予め設定された頻度閾値以下である場合、アプリケーションネットワーク使用状態はスライス非保持アプリケーションネットワーク使用状態であり、すなわち、現在のカードから切り替え先カードに切り替えた後、バックエンドアプリケーションにはスライシングサービスを提供する必要はない。
【0053】
トラフィック状態及び/又はアクティブなスレッド種別及び/又は使用頻度は、ユーザにとってのバックエンドアプリケーションの重要性を表すことができるので、トラフィック状態及び/又はアクティブなスレッド種別及び/又は使用頻度を判断することによって、アプリケーションネットワーク使用状態がスライス保持アプリケーションネットワーク使用状態であると判定し、さらに、現在のカードから切り替え先カードに切り替えた後、バックエンドアプリケーションにはスライシングサービスの更なる提供が必要であるか否かを判定し、ユーザにとって重要なバックエンドアプリケーションにスライシングサービスを提供し続け、これによって、現在のカードから切り替え先カードに切り替えた後、ユーザはこのバックエンドアプリケーションを引き続き使用できる。ユーザにとって重要でないバックエンドアプリケーションでは、現在のカードから切り替え先カードに切り替えた後、そのバックエンドアプリケーションにスライシングサービスを提供しないようにし、これによって、端末の運転スペースを削減するとともに、スライス切り替えの効率を向上させることができる。
【0054】
いくつかの実施例では、図7に示すように、スライスデータベースは切り替え可能スライスデータベースを含み、ステップ2300は、具体的には、ステップS2310~S2340を含む。
【0055】
S2310:現在のカードのアプリケーションのスライス使用動作を検出する。
S2320:アプリケーションのスライス使用動作に基づいて、スライス保持アプリケーションネットワーク使用状態が特定スライスアプリケーションネットワーク使用状態であると判定する。
【0056】
S2330:特定スライスアプリケーションネットワーク使用状態に基づいて特定スライスを取得する。
【0057】
S2340、特定スライスに基づいて切り替え可能スライスデータベースで問い合わせ、切り替え可能スライスデータベースの特定スライスにマッチングするスライスを取得して、切り替え可能スライスを得る。
【0058】
切り替え可能スライスデータベースがスライスデータベースに含まれている場合、アプリケーションのスライス使用動作に基づいて、スライス保持アプリケーションネットワーク使用状態が特定スライスアプリケーションネットワーク使用状態であると判定し、特定スライスアプリケーションネットワーク使用状態については、現在のカードから切り替え先カードに切り替えた後、アプリケーションが使用するスライシングサービスは不変であるとみなされる。そこで、特定スライスアプリケーションネットワーク使用状態に基づいて特定スライスを取得し、切り替え可能スライスデータベースで特定スライスを問い合わせ、特定スライスにマッチングするスライスが切り替え可能スライスデータベースに存在する場合、そのスライスを取得して、切り替え可能スライスを得て、これによって、切り替え可能スライスに基づいて切り替え先カードへのスライス切り替えを行うことが可能になり、切り替え可能スライスデータベースには現在のカードと切り替え先カードの同じトラフィックディスクリプタを持つスライスが含まれているので、切り替え可能スライスデータベースで特定スライスにマッチングするスライスを取得して、切り替え可能スライスを得ることができ、このようにして、現在のカードから切り替え先カードに切り替えた後、アプリケーションのスライシングサービスの品質が向上する。
【0059】
いくつかの実施例では、図8に示すように、スライスデータベースは置換可能スライスデータベースを含み、ステップS2300は、ステップS2350~S2380を含む。
【0060】
S2350:現在のカードのアプリケーションのスライス使用動作を検出する。
S2360:アプリケーションのスライス使用動作に基づいて、スライス保持アプリケーションネットワーク使用状態がシステム・デフォルト・スライスアプリケーションネットワーク使用状態であると判定する。
【0061】
S2370:システム・デフォルト・スライスアプリケーションネットワーク使用状態に基づいてシステム・デフォルト・スライスを取得する。
【0062】
S2380:システム・デフォルト・スライスに基づいて置換可能スライスデータベースで問い合わせ、置換可能スライスデータベースのシステム・デフォルト・スライスにマッチングするスライスを取得して、切り替え可能スライスを得る。
【0063】
現在のカードのアプリケーションのスライス使用動作を検出し、アプリケーションのスライス使用動作により、スライス保持アプリケーションネットワーク使用状態がシステム・デフォルト・スライスアプリケーションネットワーク使用状態であると判定し、システム・デフォルト・スライスアプリケーションネットワーク使用状態については、現在のカードから切り替え先カードに切り替えた後、アプリケーションが使用するスライスはサービス品質に影響しなければよい。したがって、システム・デフォルト・スライスアプリケーションネットワーク使用状態に基づいてシステム・デフォルト・スライスを取得し、その後、システム・デフォルト・スライスに基づいて置換可能スライスデータベースで問い合わせ、置換可能スライスデータベースでマッチング情報によってシステム・デフォルト・スライスにマッチングするスライスを取得して、切り替え可能スライスを得る。置換可能スライスデータベースでシステム・デフォルト・スライスにマッチングするスライスを取得して、切り替え可能スライスを得ることによって、スライシングサービス品質が高く要求されていないアプリケーションの場合、現在のカードから切り替え先カードに切り替えた後、アプリケーションが同じスライシングサービス品質のスライスを引き続き使用することを可能にし、アプリケーションの更なる使用に影響を与えることはない。
【0064】
いくつかの実施例では、図9に示すように、ステップ2000は、ステップS2400~S2600をさらに含む。
【0065】
S2400:切り替え可能スライスがスライスデータベースに存在しない場合。
S2500:スライスデータベースを更新して2次スライスデータベースを得る。
【0066】
S2600:現在のカードのアプリケーションネットワーク使用状態と2次スライスデータベースとに基づいて、切り替え可能スライスを得る。
【0067】
切り替え可能スライスがスライスデータベースに存在しない場合、スライスデータベースにアプリケーションが使用するスライスがマッチングしていないことが示され、スライス切り替えを強制的に行うと、アプリケーションが使用するスライシングサービス品質が変化する。これにより、スライスデータベースを更新して2次スライスデータベースを得て、アプリケーションネットワーク使用状態と2次スライスデータベースによって切り替え可能スライスを得ることによって、アプリケーションは同一のスライス品質を利用できる。
【0068】
いくつかの実施例では、2次スライスデータベースを得た後、アプリケーションのスライス使用動作を判断することにより、スライス保持アプリケーションネットワーク使用状態が特定スライスアプリケーションネットワーク使用状態かシステム・デフォルト・スライスアプリケーションネットワーク使用状態であると判定する。特定スライスアプリケーションネットワーク使用状態である場合、特定スライスを取得し、特定スライスに基づいて2次スライスデータベースで問い合わせ、特定スライスにマッチングするスライスを取得して、切り替え可能スライスを得て、これによって、更新された2次スライスデータベースでアプリケーションが使用する特定スライスを問い合わせ、これにより、アプリケーションが使用するスライシングサービスの品質を向上させる。システム・デフォルト・スライスアプリケーションネットワーク使用状態である場合、システム・デフォルト・スライスを取得し、システム・デフォルト・スライスに基づいて2次スライスデータベースで問い合わせ、システム・デフォルト・スライスにマッチングするスライスを取得して、切り替え可能スライスを得て、これによって、アプリケーションはスライシングサービス品質を一定に保つシステム・デフォルト・スライスを利用できる。
【0069】
具体的には、2次スライスデータベースは2次切り替え可能スライスデータベースと2次置換可能スライスデータベースとを含み、特定スライスにマッチングするスライスが切り替え可能スライスデータベースに存在しない場合、及び/又は、システム・デフォルト・スライスにマッチングするスライスが置換可能スライスデータベースに存在しない場合、切り替え可能スライスデータベース及び置換可能スライスデータベースを更新して、2次切り替え可能スライスデータベース及び2次置換可能スライスデータベースを形成し、特定スライス、システム・デフォルト・スライスに基づいて2次切り替え可能スライスデータベース及び2次置換可能スライスデータベースで問い合わせ、2次切り替え可能スライスデータベースの特定スライスにマッチングするスライス及び/又は2次置換可能スライスデータベースのシステム・デフォルト・スライスにマッチングするスライスを取得して切り替え可能スライスを得る。
【0070】
特定スライスにマッチングするスライスが切り替え可能スライスデータベースに存在しない場合、及び/又はシステム・デフォルト・スライスにマッチングするスライスが置換可能スライスデータベースに存在しない場合、現在のカードのスライス集合と切り替え先カードのスライス集合を再取得し、次に、現在のカードのスライス集合と切り替え先カードのスライス集合とで同じトラフィックディスクリプタを持つスライスを再取得して、2次切り替え可能スライスデータベースを得て、現在のカードのスライス集合と切り替え先カードのスライス集合とで置換パラメータがマッチングするスライスを再取得して2次置換可能スライスデータベースを得る。2次切り替え可能スライスデータベース及び2次置換可能スライスデータベースを取得した後、2次切り替え可能スライスデータベースの特定スライスにマッチングするスライス及び2次置換可能スライスデータベースのシステム・デフォルト・スライスにマッチングするスライスを取得して、切り替え可能スライスを得て、これによって、切り替え可能スライスに基づいて、切り替え先カードへのスライス切り替えを行う。
【0071】
いくつかの実施例では、図10に示すように、切り替え先カードへのスライス切り替え方法は、ステップS8000~S1200をさらに含む。
【0072】
S8000:切り替え可能スライスが2次スライスデータベースに存在しない場合。
S9000:カード切り替え指示信号を出力する。
【0073】
S1100:操作命令を受信する。
S1200:操作命令に従ってスライスの切り替え先カードへの切り替えを行う。
【0074】
具体的には、ステップS8000は、具体的には、特定スライスにマッチングするスライスが2次切り替え可能スライスデータベースに存在しない場合、及び/又は、システム・デフォルト・スライスにマッチングするスライスが2次置換可能スライスデータベースに存在しない場合である。
【0075】
ここで、カード切り替え指示信号は、「現在のカードの信号品質が悪すぎて、切り替え先カードに切り替える必要があるが、一部のアプリケーションによるスライスデータの使用に影響を与える」となり、切り替え指示信号はスライス切り替えの要否をユーザに指示する。カード切り替え指示信号が出力されたときには、スライスがマッチングしないアプリケーションリストも出力され、これによって、ユーザは現在のカードから切り替え先カードに切り替えた後、どのアプリケーションが影響を受けたかを容易に把握し、カード切り替えの要否を判断することができる。ユーザが現在のカードを切り替え先カードに切り替えることに同意した場合、ユーザ入力端末の操作命令をヒューマンマシンインタラクション装置(例えば、キー、タッチスクリーンなど)を介して受信し、その操作命令に従ってスライスの切り替え先カードへの切り替えを行うことができる。ユーザがカード切り替えを拒否した場合、ヒューマンマシンインタラクション装置(例えば、キー、タッチスクリーン)を介して拒否命令を受信し、拒否命令に従って現在のカードから切り替え先カードに切り替えることを停止することができる。
【0076】
以上から、現在のカードと切り替え先カードのネットワーク登録が完了したら、現在のカードのスライス集合と切り替え先カードのスライス集合を取得する。現在のカードのスライス集合と切り替え先カードのスライス集合とでトラフィック記述がマッチングするスライスの間のマッチング情報を取得して、切り替え可能スライスデータベースを得て、現在のカードと切り替え先カードのスライス集合から切り替え可能スライスデータベースのスライスを除くと、残りのスライスを得て、サービス品質パラメータ及び/又は帯域幅パラメータ及び/又は遅延パラメータがマッチングするスライスを残りのスライスから選別し、このスライスの間のマッチング情報を取得して、置換可能スライスデータベースを得る。現在のカードと切り替え先カードのネットワーク品質を監視して比較することは、具体的には、現在のカードと切り替え先カードの基準信号受信電力、基準信号受信品質、信号対雑音比、帯域幅、ネットワークタイプ、ネットワーク輻輳状態のいずれか1つ又は複数を監視して比較することである。現在のカードの基準信号受信電力、基準信号受信品質、信号対雑音比のいずれかが予め設定された閾値を下回っている、帯域幅が低すぎてスライシングサービス品質を満足できない、ネットワークタイプが5G以外のネットワークであるか、又は、ネットワーク輻輳が発生したが、切り替え先カードの基準信号受信電力、基準信号受信品質、信号対雑音比が、現在のカードの基準信号受信電力、基準信号受信品質、信号対雑音比よりも高く、切り替え先カードの帯域幅、ネットワークタイプがスライシングサービス品質を満足している場合、切り替え先カードへのスライス切り替え信号を出力する。切り替え先カードへのスライス切り替え信号を取得して、アプリケーションのフロントエンド・バックエンド状態を判断し、アプリケーションのフロントエンド・バックエンド状態がフロントエンドアプリケーションであり、アプリケーションネットワーク使用状態がスライス保持アプリケーションネットワーク使用状態である場合、現在のカードから切り替え先カードに切り替えた後、アプリケーションに対してスライシングサービスを提供する必要がある。アプリケーションのフロントエンド・バックエンド状態がバックエンドアプリケーションである場合、バックエンドアプリケーションのトラフィック状態が、単位時間内に生成されたトラフィックが予め設定されたトラフィック閾値を上回っていれば、アプリケーションネットワーク使用状態がスライス保持アプリケーションネットワーク使用状態であり、あるいは、バックエンドアプリケーションのアクティブなスレッド種別が必須作動シナリオであれば、アプリケーションネットワーク使用状態がスライス保持アプリケーションネットワーク使用状態であり、あるいは、所定の周期でバックエンドアプリケーションの使用が予め設定された頻度閾値を上回っていると判断すれば、アプリケーションネットワーク使用状態がスライス保持アプリケーションネットワーク使用状態である。スライス保持アプリケーションネットワーク使用状態については、現在のカードのアプリケーションのスライス使用動作を判断し、アプリケーションのスライス使用動作に基づいて、スライス保持アプリケーションネットワーク使用状態が特定スライスアプリケーションネットワーク使用状態かシステム・デフォルト・スライスアプリケーションネットワーク使用状態であることを確保する。特定スライスアプリケーションネットワーク使用状態に基づいて、特定スライスを取得し、システム・デフォルト・スライスアプリケーションネットワーク使用状態に基づいて、システム・デフォルト・スライスを取得し、次に、特定スライスに基づいて切り替え可能スライスデータベースで問い合わせ、システム・デフォルト・スライスに基づいて置換可能スライスデータベースで問い合わせ、これによって、切り替え可能スライスデータベースでマッチング情報によって特定スライスにマッチングするスライスを取得し、及び/又は、置換可能スライスデータベースでシステム・デフォルト・スライスにマッチングするスライスを取得して、切り替え可能スライスを得て、切り替え可能スライスに基づいて、切り替え先カードへのスライス切り替えを行う。特定スライスにマッチングするスライスが切り替え可能スライスデータベースに存在しない場合、及び/又はシステム・デフォルト・スライスにマッチングするスライスが置換可能スライスデータベースに存在しない場合、現在のカードのスライス集合と切り替え先カードのスライス集合とで同じトラフィックディスクリプタを持つスライスを再取得して2次切り替え可能スライスデータベースを得て、現在のカードのスライス集合及び/又は切り替え先カードのスライス集合で置換パラメータがマッチングするスライスを再取得して2次置換可能スライスデータベースを得る。2次切り替え可能スライスデータベースと2次置換可能スライスデータベースを得た後、2次切り替え可能スライスデータベースの特定スライスにマッチングするスライスと2次置換可能スライスデータベースのシステム・デフォルト・スライスにマッチングするスライスとを取得して、切り替え可能スライスを得て、切り替え可能スライスに基づいて切り替え先カードへの切り替えを行う。特定スライスにマッチングするスライスが2次切り替え可能スライスデータベースに存在しない場合、及び/又は、システム・デフォルト・スライスにマッチングするスライスが2次置換可能スライスデータベースに存在しない場合、カード切り替え指示情報を出力し、ユーザが現在のカードを切り替え先カードに切り替えることに同意した場合、操作命令を受信し、この操作命令に従ってスライスの切り替え先カードへの切り替えを行う。
【0077】
第2態様では、図11に示すように、本願の他の実施例は、メモリ200と、プロセッサ100と、メモリ200上に記憶され、プロセッサ100上で実行可能なコンピュータプログラムとを含み、プロセッサ100はプログラムを実行すると、第1態様の切り替え先カードへのスライス切り替え方法を実現する電子機器を開示する。
【0078】
電子機器は、移動端末機器であってもよいし、非移動端末機器であってもよい。移動端末機器は、携帯電話、タブレット、ノートパソコン、ハンドヘルド、車載端末、ウェアラブルデバイス、スーパーモバイルパーソナルコンピュータ、ネットブック、携帯情報端末、CPE、UFI(ワイヤレスホットスポットデバイス)などであってもよく、非携帯端末機器は、パーソナルコンピュータ、テレビ、現金自動預払機又はセルフサービス機などであってもよく、本願の実施形態は特に限定しない。
【0079】
メモリ200は、外部メモリであってもよいし、内部メモリであってもよいし、外部メモリは、Micro SDカードなどの外部メモリカードである。外部メモリカードは、外部メモリインタフェースを介してプロセッサと通信し、データ記憶機能を実現する。例えば音楽やビデオなどのファイルを外部メモリカードに保存する。内部メモリは、命令を含むコンピュータ実行可能プログラムコードを記憶するために使用することができる。
【0080】
プロセッサ100は1つ又は複数の処理ユニットを含んでもよく、例えば、プロセッサ100はアプリケーションプロセッサ(AP:application processor)、モデム、グラフィックスプロセッサ(GPU:graphics processing unit)、画像信号プロセッサ(ISP:image signal processor)、コントローラ、ビデオコーデック、デジタル信号プロセッサ(DSP:digital signal processor)、ベースバンドプロセッサ、及び/又はニューラルネットワークプロセッサ(NPU:neural-network processing unit)などを含んでもよい。ここで、異なる処理ユニットは、独立したデバイスであってもよいし、1つ又は複数のプロセッサに統合されていてもよい。
【0081】
いくつかの実施例では、プロセッサ100は第1態様のステップS1000~ステップS3000に記載の切り替え先カードへのスライス切り替え方法を実行する。或いは、ステップS4000、ステップS5000、ステップS1000~ステップS3000に記載の切り替え先カードへのスライス切り替え方法を実行する。或いは、ステップS6000、ステップS7000、ステップS1000~ステップS3000に記載の切り替え先カードへのスライス切り替え方法を実行する。或いは、ステップS1000、ステップS2100~ステップS2300、ステップS3000に記載の切り替え先カードへのスライス切り替え方法を実行する。或いは、ステップS1000、ステップS2100、ステップS2210、ステップS2220、ステップS2300、ステップS3000に記載の切り替え先カードへのスライス切り替え方法を実行する。或いは、ステップS1000、ステップS2100、ステップS2221~ステップS2223、ステップS2220、ステップS2300、ステップS3000に記載の切り替え先カードへのスライス切り替え方法を実行する。或いは、ステップS1000、ステップS2100、ステップS2200、ステップS2310~ステップS2340、ステップS3000に記載の切り替え先カードへのスライス切り替え方法を実行する。或いは、ステップS1000、ステップS2100、ステップS2200、ステップS2350~ステップS2380、ステップS3000に記載の切り替え先カードへのスライス切り替え方法を実行する。或いは、ステップS1000、ステップS2400~ステップS2600、ステップS3000に記載の切り替え先カードへのスライス切り替え方法を実行する。或いは、ステップS1000、ステップS2000、ステップS3000、ステップS8000~ステップS1200に記載の切り替え先カードへのスライス切り替え方法を実行する。
【0082】
第3態様では、第1態様の切り替え先カードへのスライス切り替え方法を実行するためのコンピュータ実行可能命令を記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を開示する。
【0083】
いくつかの実施例では、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、第1態様のステップS1000~ステップS3000に記載の切り替え先カードへのスライス切り替え方法を実行する。或いは、ステップS4000、ステップS5000、ステップS1000~ステップS3000に記載の切り替え先カードへのスライス切り替え方法を実行する。或いは、ステップS6000、ステップS7000、ステップS1000~ステップS3000に記載の切り替え先カードへのスライス切り替え方法を実行する。或いは、ステップS1000、ステップS2100~ステップS2300、ステップS3000に記載の切り替え先カードへのスライス切り替え方法を実行する。或いは、ステップS1000、ステップS2100、ステップS2210、ステップS2220、ステップS2300、ステップS3000に記載の切り替え先カードへのスライス切り替え方法を実行する。或いは、ステップS1000、ステップS2100、ステップS2221~ステップS2223、ステップS2220、ステップS2300、ステップS3000に記載の切り替え先カードへのスライス切り替え方法を実行する。或いは、ステップS1000、ステップS2100、ステップS2200、ステップS2310~ステップS2340、ステップS3000に記載の切り替え先カードへのスライス切り替え方法を実行する。或いは、ステップS1000、ステップS2100、ステップS2200、ステップS2350~ステップS2380、ステップS3000に記載の切り替え先カードへのスライス切り替え方法を実行する。或いは、ステップS1000、ステップS2400~ステップS2600、ステップS3000に記載の切り替え先カードへのスライス切り替え方法を実行する。或いは、ステップS1000、ステップS2000、ステップS3000、ステップS8000~ステップS1200に記載の切り替え先カードへのスライス切り替え方法を実行する。
【0084】
本願の実施例は、切り替え先カードへのスライス切り替え信号と、現在のカードのアプリケーションネットワーク使用状態と、予め設定されたスライスデータベースとに基づいて、切り替え可能スライスを得て、この切り替え可能スライスに基づいて切り替え先カードへのスライス切り替えを行うことにより、ユーザによるアプリケーション使用に影響を与えることなく、1つのカードから他のカードへのスライス切り替えを実現し、また、スライス接続サービスの品質を向上させることができる。
【0085】
上記の装置の実施例は単に概略的なものであり、分離された構成要素として説明されたユニットは、物理的に分離されていてもよいし、そうでなくてもよい。すなわち、1つの場所に配置されていてもよいし、複数のネットワークユニットに分散されていてもよい。これらのモジュールの一部又は全部は、実際の必要に応じて、本実施例の手段の目的を達成するために選択されてもよい。
【0086】
当業者であれば、上記で開示された方法におけるステップの全部又は一部、システムは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、及びそれらの適切な組み合わせとして実装されてもよいことを理解する。物理的構成要素の一部又はすべては、中央プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、マイクロプロセッサなどのプロセッサによって実行されるソフトウェアとして、又はハードウェアとして、又は特定用途向け集積回路などの集積回路として実装されてもよい。このようなソフトウェアは、コンピュータ記憶媒体(又は非一時的媒体)及び通信媒体(又は一時的媒体)を含むことができるコンピュータ読み取り可能な媒体上に配布することができる。当業者に周知のように、コンピュータ記憶媒体という用語は、情報(例えばコンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータ)を記憶するための任意の方法又は技術において実施される、揮発性及び不揮発性の、取り外し可能な、及び取り外し不可能な媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ又は他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)又は他の光ディスク記憶装置、磁気カートリッジ、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置や他の磁気記憶装置、又は所望の情報を記憶するために使用することができ、コンピュータによってアクセスすることができる他の任意の媒体を含むが、これらに限定されない。さらに、通信媒体は、通常、コンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、又は搬送波や他の送信機構のような変調データ信号中の他のデータを含み、任意の情報伝送媒体を含み得ることが当業者には周知である。
【0087】
以上は、本願のいくつかの実施例を具体的に説明したが、本願は上記の実施形態に限定されるものではなく、当業者は、本願の範囲に反することなく、様々な均等な変形又は置換を行うことができ、これらの均等な変形又は置換は、本願の特許請求の範囲によって定められる範囲内に含まれる。
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