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特許7522913飲料を作るための装置における飲料を調製するためのカプセル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-17
(45)【発行日】2024-07-25
(54)【発明の名称】飲料を作るための装置における飲料を調製するためのカプセル
(51)【国際特許分類】
   A47J 31/06 20060101AFI20240718BHJP
   B65D 85/72 20060101ALI20240718BHJP
【FI】
A47J31/06 320
B65D85/72 200
【請求項の数】 23
(21)【出願番号】P 2023505695
(86)(22)【出願日】2021-07-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-18
(86)【国際出願番号】 IB2021056794
(87)【国際公開番号】W WO2022023965
(87)【国際公開日】2022-02-03
【審査請求日】2023-02-03
(31)【優先権主張番号】102020000018118
(32)【優先日】2020-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】507015435
【氏名又は名称】サクミ コオペラティヴァ メッカニチ イモラ ソシエタ コオペラティヴァ
【住所又は居所原語表記】Via Selice Provinciale,17/A,I-40026 IMOLA(Bologna),Italy
(74)【代理人】
【識別番号】100159905
【弁理士】
【氏名又は名称】宮垣 丈晴
(74)【代理人】
【識別番号】100142882
【弁理士】
【氏名又は名称】合路 裕介
(74)【代理人】
【識別番号】100158610
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 新吾
(74)【代理人】
【識別番号】100132698
【弁理士】
【氏名又は名称】川分 康博
(72)【発明者】
【氏名】スパドーニ,クリスチャン
(72)【発明者】
【氏名】ファルゾーニ,アレッサンドロ
【審査官】西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第02962957(EP,A1)
【文献】欧州特許出願公開第02824044(EP,A1)
【文献】特表2006-513790(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0042362(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0126530(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 31/00-31/60
B65D 85/50-85/84
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料を作るための装置における飲料の調製用の、本体を備えるカプセルであって、前記本体は、
底壁と、
前記底壁に接続された第1の環状縁部と第2の環状縁部との間で長手方向軸の周りに延びる側壁であって、当該側壁および前記底壁は、当該カプセルの前記本体内の内部空間を画定する側壁と、
前記長手方向軸から離れるように前記側壁の前記第2の環状縁部から延在する環状フランジと、を含み、
前記底壁は、前記側壁に接続された環状支持部分と、前記環状支持部分によって囲まれた中央部分とを含み、前記環状支持部分は、前記第2の環状縁部から離れるように前記中央部分から突出しており、
前記中央部分は、第1の厚さを有する第1の領域と、第2の厚さを有する第2の領域とを含み、前記第2の厚さは前記第1の厚さよりも薄く、前記第2の領域は、前記長手方向軸に対して垂直に向けられており、
前記底壁は、前記中央部分を前記環状支持部分に相互接続する接続部分を含み、前記接続部分は、前記長手方向軸に対して斜めに傾斜している、カプセル。
【請求項2】
前記第2の領域は環状形状を有し、前記第1の領域を取り囲む、請求項1に記載のカプセル。
【請求項3】
前記底壁の前記中央部分は、前記第2の領域を取り囲み且つ前記第2の厚さよりも厚い第3の厚さを有する第3の領域を含み、前記第2の領域は、前記中央部分の内面上で前記第1の領域および前記第3の領域に対して凹んでいる、請求項2に記載のカプセル。
【請求項4】
前記中央部分は、前記内部空間に面する内面と、前記内面の反対側の外面とを有し、前記第2の領域は、前記中央部分の前記内面上で前記第1の領域に対して凹んでいる、請求項1からのいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項5】
前記環状支持部分は、前記第1の厚さよりも厚い支持厚さを有する、請求項1からのいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項6】
前記長手方向軸に対して垂直な方向における前記第2の領域の幅と前記第1の環状縁部の半径との間の比は、0.2から0.5の間である、請求項1からのいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項7】
前記第2の厚さと前記第1の厚さとの間の比は0.35から0.55の間である、請求項1からのいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項8】
前記第2の環状縁部は20mm以上の半径を有し、前記カプセルは前記長手方向軸に沿って35mm以上の高さを有する、請求項1からのいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項9】
前記側壁は、前記環状フランジの近位にある第1の部分と、前記環状フランジから遠位にある第2の部分とを有し、前記第2の部分は、前記第1の部分および前記底壁に接続されており、前記第2の部分は円錐台形状である、請求項1からのいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項10】
前記第1の部分は、前記内部空間に面する円筒形状の内壁と、前記内壁の反対側の外壁とを有し、前記外壁は円錐台形であり、前記外壁のテーパー方向は前記第2の部分のテーパー方向とは反対である、請求項に記載のカプセル。
【請求項11】
前記環状フランジに接合された蓋であって、前記本体と共に前記カプセル内の内部空間を画定する蓋と、
前記内部空間に配置され且つ前記内部空間を収容空間と収集空間とに分割するフィルタ要素であって、前記収容空間が前記蓋によって部分的に画定され、前記収集空間が前記底壁によって部分的に画定されているフィルタ要素と、
前記収容空間に収容された、飲料を作るために使用される物質と、をさらに備える請求項1から10のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項12】
前記環状支持部分は、前記底壁の周辺に配置され且つ前記中央部分に対して前記第2の環状縁部から離れるように長手方向に突出し、その結果、前記環状支持部分の外面が支持面と接触する唯一の面である状態で前記カプセルを前記支持面上に置くことができる、請求項1から11のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項13】
前記第2の領域は、前記長手方向軸に対して、半径方向の展開および軸方向の展開を有し、前記半径方向の展開は前記軸方向の展開よりも大きい、請求項1から12のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項14】
飲料を作るための装置における飲料の調製用のカプセルを製造するための方法であって、前記カプセルの本体を形成するステップを含み、前記形成するステップにおいて、
底壁と、
前記底壁に接続された第1の環状縁部と第2の環状縁部との間で長手方向軸の周りに延びる側壁であって、当該側壁および前記底壁は前記カプセルの前記本体内の内部空間(V)を画定する側壁と、
前記長手方向軸から離れるように前記側壁の前記第2の環状縁部から延在する環状フランジと、が形成され、
前記底壁は、前記側壁に接続された環状支持部分と、前記環状支持部分によって囲まれた中央部分とを含み、前記環状支持部分は、前記第2の環状縁部から離れるように前記中央部分から突出しており、
前記中央部分は、第1の厚さを有する第1の領域と、第2の厚さを有する第2の領域とを含み、前記第2の厚さは前記第1の厚さよりも薄く、前記第2の領域は前記長手方向軸に対して垂直に向けられており、
前記底壁は、前記中央部分を前記環状支持部分に相互接続する接続部分を含み、前記接続部分は、前記長手方向軸に対して斜めに傾斜している、方法。
【請求項15】
前記形成するステップは、熱可塑性材料の用量から、圧縮成形によって実行される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
飲料を作るための装置における飲料の調製用のカプセルを製造するための金型であって、開構成と成形キャビティを画定する閉構成との間で移動可能であり、
底部凹部と、
前記底部凹部に接続された第1の環状端部と第2の環状端部との間で長手方向軸の周りに延在する側部凹部と、
前記第2の環状端部に接続され且つ前記長手方向軸から離れるように前記第2の環状端部から延びるフランジ凹部と、を含み、
前記底部凹部は、前記側部凹部に接続された環状部分と、前記環状部分によって取り囲まれた中央部分とを含み、前記環状部分は、前記第2の環状端部から離れるように前記中央部分から突出しており、
前記中央部分は、第1の厚さを有する第1の領域と、第2の厚さを有する第2の領域とを含み、前記第2の厚さは前記第1の厚さよりも薄く、前記第2の領域は前記長手方向軸に対して垂直に向けられており、
前記底部凹部は、前記中央部分を前記環状部分に相互接続する接続部分を含み、前記接続部分は、前記長手方向軸に対して斜めに傾斜している、金型。
【請求項17】
前記長手方向軸に沿って互いに対して移動可能である上部ユニットおよび下部ユニットを備え、前記金型の前記開構成において、前記上部ユニットおよび前記下部ユニットは離間しており、前記金型の前記閉構成において、前記上部ユニットおよび前記下部ユニットは互いに接近して前記成形キャビティを画定し、前記下部ユニットは、前記閉構成において、前記上部ユニットの下に配置され且つ前記上部ユニットの凹部に少なくとも部分的に挿入されている、請求項16に記載の金型。
【請求項18】
前記第1の領域は前記第2の領域を取り囲み、半径方向に沿って、前記第2の領域の外側に配置されている、請求項1から13のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項19】
前記第2の領域には、くぼみがない、請求項1から13のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項20】
前記第2の領域は、前記カプセルの前記長手方向軸に関して対称である、請求項1から13のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項21】
前記第2の領域は、後壁に設けられた溝から得られる、請求項1から13のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項22】
前記溝は、前記カプセルの内部容積に面しており、前記溝の壁は、応力の集中として作用し得るエッジを持たないように、面取りされている、請求項21に記載のカプセル。
【請求項23】
前記第2の領域の半径方向の展開に対する前記第1の領域の半径方向の展開は、0.8から1.5の間の比である、請求項1から13のいずれか一項に記載のカプセル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料を作るための装置における飲料の調製用のカプセルに関する。本発明はまた、カプセルを製造するための方法およびカプセルを製造するための金型に関する。
【0002】
本開示は、浸出による飲料の製造の分野に係り、この分野では、例えばコーヒーのような浸出材料を含むカプセルの使用が知られている。カプセルは、カップまたは本体と蓋とを備え、飲料を抽出するためにお湯または蒸気がカプセルに供給される特定の飲料製造機械に配置されるように設計されている。
【0003】
より具体的には、本開示は、アメリカンコーヒーなどの飲料の浸出による製造の分野に係る。この分野で用いられるカプセルは、ネスプレッソのようなコーヒーマシンで用いられるカプセルよりも大きく、典型的には、カプセルは、内部空間を第1の部分と第2の部分に分けるフィルタ要素を備え、第1の部分は、飲料の製造用の物質(例えば、コーヒー)を含む。飲料製造機械は、第1の部分にお湯を供給し、第1の部分に含まれる物質が浸出して飲料を生成し、当該飲料はフィルタ要素を介して第2の部分に移行し、最後に、機械は第2の部分から飲料を抽出する。
【背景技術】
【0004】
この種のカプセルは、例えば、以下の特許文献に記載されている。すなわち、US2002/0020659、US9232871B2、US2018160845A1、US2018118450A1、US2017042362A1に記載されている。特に、特許文献US2017042362A1は、カプセルであって、底壁が側壁に接続された環状支持部分と当該環状支持部分によって囲まれた中央部分とを含み、環状支持部分が中央部分から突出するカプセルを記載している。
【0005】
この分野では、カプセルの機械的特性を維持し且つ外部物質からカプセル内の製品を効果的に隔離しつつ、材料を節約するためにカプセルをより軽くすることが一般的に求められている。さらに、カプセルが圧縮成形によって作られる場合、作られたカプセルが高品質であることを保証するために、カプセルを形成するために使用される材料を金型に充填するプロセスを容易にすることが必要である。
【0006】
さらに、特許文献EP2962957A1、WO2004/087529A1、WO2017/055350A1、およびUS2017/042362A1は、前述の類型のカプセルについて説明している。しかしながら、これらの文献においても重量と機械的強度との関係が非効率的であることが問題である。
【発明の概要】
【0007】
本開示は、従来技術の上述の欠点を克服するために、飲料を作るための装置における飲料を調製するためのカプセル、カプセルを製造するための方法およびカプセルを製造するための金型を提供することを目的とする。
【0008】
この目的は、添付の特許請求の範囲で特徴付けられるカプセル、方法および金型によって完全に達成される。
【0009】
より具体的には、本開示は、飲料を作るための装置における飲料を調製するためのカプセルに関する。
【0010】
カプセルは、本体(またはカップ)を備える。本体は、好ましくは熱可塑性材料(例えば、ポリマー、複合材料または生体適合性材料など)で作られている。
【0011】
本体は底壁を備える。本体は側壁を備える。側壁は、第1の環状縁部と第2の環状縁部との間で長手方向軸の周りに延在する。第1の環状縁部は底壁に接続されている。したがって、側壁は、底壁と第2の環状縁部との間に延在する。側壁は、長手方向軸に面する内面と、内面の反対側の外面とを有する。側壁および底壁は、カプセル本体内の内部空間を画定する。
【0012】
本体はまた、環状フランジを備える。環状フランジは、側壁の第2の環状縁部に接続されている。環状フランジは、長手方向軸から離れるように側壁の第2の環状縁部から延びる。側壁の外面は、フランジの近位にある第1の部分と、フランジから遠位にある第2の部分とを含む。側壁の第2の部分は、好ましくは円錐台形状であることに留意されたい。側壁の第1の部分は、円筒形状または円錐台形状であり得る。一実施形態では、側壁の第1の部分は円錐台形状であり、第2の部分と比較して長手方向軸に対して異なる傾斜を有する。より具体的には、第1の部分のテーパー方向は、第2の部分のテーパー方向とは反対である。好ましくは、側壁の第1の部分は、長手方向軸から離れるように側壁の第2の部分から半径方向に突出する。
【0013】
底壁は、環状支持部分と、環状支持部分によって取り囲まれた中央部分とを含む。環状支持部分は側壁に接続されている。環状支持部分は、第2の環状縁部から離れるように中央部分から突出している。したがって、中央部分は、環状支持部分に対して凹んでいる。
【0014】
環状支持部分は、最も応力のかかる点において厚みを増すことを可能にし且つカプセルの剛性を高めるために、可変部分を有する。
【0015】
中央部分は、第1の厚さを有する第1の領域と、第2の厚さを有する第2の領域とを含む。第2の厚さは、第1の厚さよりも薄い。したがって、第2の領域は第1の領域よりも薄く、使用される材料を減らすことが可能になり、カプセルの本体がより軽くなる。好ましくは、第2の領域は長手方向軸に対して垂直に向けられている。好ましくは、第1の領域も長手方向軸に対して垂直に向けられている。好ましくは、中央部分は長手方向軸に対して垂直に向けられている。好ましくは、第2の領域は、(内部空間に面している)中央部分の内面(または内壁)上で、第1の領域に対して凹んでいる。
【0016】
一例では、第1の領域は第2の領域を取り囲み、半径方向に沿って、第2の領域の外側に配置されている。これにより、カプセルの機械的強度を損なうことなく、応力の少ない領域において最も薄い領域を維持することができ、重量を減らすことができる。
【0017】
第2の領域は完全である。すなわち、第2の領域には、くぼみがない。第2の領域は、カプセルの長手方向軸に関して対称である。
【0018】
第2の領域は、後壁に設けられた溝から得られる。前記溝は、カプセルの内部容積に面している。前記溝の壁は、応力の集中として作用し得るエッジを持たないように、面取りされている。一例では、第2の領域の半径方向の展開に対する第1の領域の半径方向の展開は、0.8から1.5の間の比である。
【0019】
一実施形態では、第2の領域は環状形状を有し、第1の領域を取り囲むことに留意されたい。少なくとも1つの実施形態では、第1の領域は円の形状を有する。したがって、長手方向軸は第1の領域(円の中心)を通過する。
【0020】
一実施形態では、底壁の中央部分は第3の領域を含む。第3の領域は環状形状である。第3の領域は第2の領域を取り囲む。したがって、第2の領域は、第1の領域と第2の領域との間に配置されている。第3の領域は第3の厚さを有する。第3の厚さは、好ましくは第2の厚さよりも厚い。第2の領域はまた、中央部分の内面で、第3の領域に対して凹んでいる。
【0021】
一実施形態では、第3の厚さは第1の厚さに等しい。
【0022】
一実施形態では、底壁は、中央部分を環状支持部分と相互接続する接続部分を含む。より具体的には、底壁は、中央部分の第3の領域を環状支持部分と相互接続する。接続部分は、長手方向軸に対して斜めに傾斜している。一実施形態では、接続部分は、第2の厚さよりも厚い第4の厚さを有する。より具体的には、第4の厚さは、第1および/または第3の厚さに等しい。
【0023】
環状支持部分は、第1の厚さよりも厚い支持厚さを有することに留意されたい。支持厚さも、第3および/または第4の厚さよりも厚い。
【0024】
第1の環状縁部の直径は40mm以上、すなわち半径が20mm以上である。より具体的には、第1の環状縁部の直径は45mm以上(例えば、46mm)である。
【0025】
第2の環状縁部の直径は35mm以上である。
【0026】
好ましくは、第2の領域は、長手方向軸に垂直な方向に測定される幅であって、4mmから8mmの間、さらにより好ましくは、5mmから7mmの間(例えば、6mm)の幅を有する。
【0027】
したがって、好ましくは、長手方向軸に垂直な方向に測定される第2の領域の幅と、第1の環状縁部の半径との間の比は、0.2から0.5の間、さらにより好ましくは、0.3から0.4の間である。この寸法間隔により、第2の領域は、カプセルの重量を効果的に軽くするのに十分な大きさでありながら、水分バリア性および機械抵抗特性に悪影響を及ぼさない大きさとすることができる。
【0028】
一実施形態では、第1の厚さ(および/または第3の厚さ)は、0.35mmから0.40mmの間である。第2の厚さは0.15mmから0.20mmの間である。したがって、第2の厚さと第1の厚さとの間の比は、0.35から0.55の間、特に0.40から0.50の間である。
【0029】
環状支持部分は、長手方向軸に垂直な方向に測定される幅であって、第2の領域の幅よりも短い幅を有する。長手方向軸に垂直な方向に測定される環状支持部分の幅と、第1の環状縁部の半径との間の比は、0.1から0.2の間である。
【0030】
カプセルの(すなわち、カプセル本体の、またはカプセル本体の側壁の)高さは、長手方向軸に沿って30mm以上である。より具体的には、カプセルの(すなわち、カプセル本体の、またはカプセル本体の側壁の)高さは、長手方向軸に沿って35mm以上である。好ましくは、カプセルの(すなわち、カプセル本体の、またはカプセル本体の側壁の)高さは、長手方向軸に沿って、40mm以上(例えば、45mm)である。カプセルまたはその側壁の高さとは、底壁と第2の環状縁部との間の最大距離を意味する。
【0031】
カプセルは、少なくとも飲料製造機械に配置される準備ができているその最終的な構成では、蓋も含むことに留意されたい。蓋は環状フランジに接合されている。より具体的には、蓋は、環状フランジの前面に接合されている。蓋は、本体とともに、カプセル内の内部空間を画定する、または当該内部空間を囲む。カプセルはまた、好ましくは、内部空間に配置されたフィルタ要素を備える。フィルタ要素は、例えば、紙などのセルロース材料で作られ得る。カプセルはまた、飲料を作るための物質を備える。飲料を作るための物質は、フィルタ要素によって少なくとも部分的に画定された空間に封入される。より具体的には、フィルタ要素は、内部空間を収容空間と収集空間とに分割し、飲料を作るための物質は収容空間に収容される。好ましくは、収容空間は、蓋によって(およびフィルタ要素によって)部分的に画定され、収集空間は、底壁によって(およびフィルタ要素によって)部分的に画定される。したがって、カプセルが飲料製造機械に挿入される場合に、機械は物質が配置された収容空間にお湯を供給する。飲料は浸出によって作られ、フィルタ要素を通過して収容空間から収集空間に入る。その後、機械は収集空間から飲料を抽出する。より具体的には、機械は蓋に第1の穴を開け、そこからお湯を収容空間に供給し、底壁に第2の穴を開けて、そこから作られた飲料が抽出される。好ましくは、第2の厚さを有する第2の(薄くされた)領域は、コーヒーマシンの一部を形成し且つ第2の穴を形成するように構成されたパンチに近接して配置される。これは、パンチが、穴を開けやすい、より薄い領域を貫通することを意味する。
【0032】
一実施形態では、飲料を作るための物質はコーヒー顆粒を含む。一実施形態では、飲料を作るための物質はコーヒー粉末を含む。別の実施形態では、飲料を作るための物質はカモミールまたは茶を含む。
【0033】
本開示はまた、飲料を作るための装置における飲料の調製用のカプセルを製造するための方法を提供する。この方法は、カプセルの本体を形成するステップを含む。カプセル、より具体的にはカプセル本体は、本開示の1つまたは複数の態様に従って作製される。形成するステップでは、カプセル本体の底壁、側壁および環状フランジが形成される。側壁は、底壁に接続された第1の環状縁部と第2の環状縁部との間で長手方向軸の周りに延在する。側壁は、長手方向軸に面する内面と、内面の反対側の外面とを有する。環状フランジは、長手方向軸から離れるように側壁の第2の環状縁部から延びる。
【0034】
底壁は、側壁に接続された環状支持部分と、環状支持部分に囲まれ且つ環状支持部分に対して凹んだ中央部分とを含む。本開示の1つまたは複数の態様によれば、中央部分は、第1の厚さを有する第1の領域と、第2の厚さを有する第2の領域とを含む。より具体的には、第2の厚さは第1の厚さよりも薄く、第2の領域は長手方向軸に対して垂直に向けられている。
【0035】
一実施形態では、形成するステップは、圧縮成形によって実行される。したがって、カプセル本体は、熱可塑性材料の用量から形成される。
【0036】
この実施形態では、形成するステップは、本開示の1つまたは複数の態様に従って作製された金型によって実行される。より具体的には、相互に移動可能な下部ユニットと上部ユニットとを含む金型によって実行される。したがって、形成するステップは、熱可塑性材料の用量を準備することと、金型の下部ユニット上に用量を配置することと、上部ユニットおよび下部ユニットがカプセル本体が用量から形成される成形キャビティを画定するまで、それらを互いに向かって移動させることによって金型を閉じることと、を含む。形成するステップはまた、カプセル本体を冷却することを含み得る。この方法はまた、上部ユニットおよび下部ユニットを互いに離れるように移動させることによって金型を開くステップと、形成されたカプセルを金型から取り出すステップとを含む。
【0037】
一実施形態では、形成するステップは射出成形によって実行される。この方法はまた、フィルタ要素を準備してフィルタ要素をカプセル本体の内側の内部空間に挿入するステップを含んでもよい。この方法はまた、飲料を作るための物質を内部空間に供給するステップを含んでもよい。より具体的には、物質は、フィルタ要素によって部分的に画定された内部空間内の部分(収容空間とも呼ばれる)に供給される。この方法はまた、蓋を環状フランジの前面に接合して内部空間を閉鎖するステップを含んでもよい。蓋を接合するステップの後、物質が配置された収容空間は、蓋とフィルタ要素との間で囲まれる。
【0038】
本開示はまた、飲料を作るための装置における飲料の調製用のカプセルを製造するための金型を提供する。金型は、開構成と成形キャビティを規定する閉構成との間で移動可能である。成形キャビティは、本開示の1つまたは複数の態様によるカプセルを形成するように成形されている。より具体的には、成形キャビティは、底部凹部、側部凹部およびフランジ凹部を含む。側部凹部は、底部凹部に接続された第1の環状端部と第2の環状端部との間で長手方向軸の周りに延在する。側部凹部は、長手方向軸に面する内壁と、内壁の反対側の外面とを有する。フランジ凹部は、第2の環状端部に接続されており、第2の環状端部から、長手方向軸から離れるように延びる。側部凹部の外壁は、フランジ凹部の近位にある第1の部分と、フランジ凹部から遠位にある第2の部分とを含む。好ましくは、第2の部分は円錐台形状である。第1の部分は、円筒形または円錐台形である。
【0039】
カプセルが金型から取り出される前に、金型の長手方向軸は、金型で形成されたカプセルの長手方向軸と一致する。
【0040】
好ましくは、第2の環状端部(具体的には、その外縁)は、35mm(または40mm、または45mm、または50mm)以上の直径を有する。成形キャビティ(すなわち、側部凹部)は、長手方向軸に沿って35mm(または30mm、または40mm、または45mm)以上の長さを有する。
【0041】
底壁は、側部凹部に接続された環状部分と、環状部分によって取り囲まれた中央部分とを含む。環状部分は、第2の環状端部から離れるように中央部分から突出している。中央部分は、第1の厚さを有する第1の領域、および第2の厚さを有する第2の領域を含み、第2の厚さは第1の厚さよりも薄く、第2の領域は長手方向軸に対して垂直に向けられている。好ましくは、第1の領域も長手方向軸に対して垂直に向けられており、および/または中央部分も長手方向軸に対して垂直に向けられている。第2の領域は、長手方向軸に対して、半径方向の展開と軸方向の展開とを有し、半径方向の展開は軸方向の展開よりも大きい。
【0042】
好ましくは、第1の領域は第2の領域を取り囲む。したがって、第2の領域は、成形による形成するステップ中、材料のタンクとして機能する。
【0043】
したがって、より厚みの薄い第2の領域にはいくつかの利点がある。すなわち、それはカプセル本体をより軽くし、材料を節約することを可能にする。また、カプセルが成形(特に、圧縮成形)によって作られる場合、より効果的に金型を充填することが可能である。また、飲料製造機械のパンチによって、より簡単に穴を開けることができる簡単な穴あけ領域を提供する。
【0044】
中央部分はまた、第2の領域を取り囲み且つ第2の領域の第2の厚さよりも厚い第3の厚さを有する第3の領域を含んでもよい。第2の領域は、第2の環状端部に面する底壁の内面上で、第1および/または第2の領域に対して凹んでいる。
【0045】
底部凹部はまた、中央部分を側部凹部に接続された環状部分に接合する接続部分を含む。接続部分は、長手方向軸に対して斜めに傾斜している。
【0046】
好ましくは、金型は、長手方向軸に沿って互いに対して移動可能な上部ユニットおよび下部ユニットを備える。好ましくは、金型の長手方向軸は重力と平行である。金型の開構成では、上部ユニットと下部ユニットは離間しており、金型の閉構成では、上部ユニットと下部ユニットは互いに接近して成形キャビティを画定する。閉構成では、下部ユニットは上部ユニットの下に配置され且つ上部ユニットの凹部に少なくとも部分的に挿入される。この構成は、カプセルの本体が多層材料でできている場合に特に有利である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
これらおよび他の特徴は、添付の図面に非限定的な例として示される好ましい実施形態の以下の説明からより明らかになるであろう。
図1】本開示の1つまたは複数の態様に従って作製されたカプセル本体の縦断面図である。
図2図1のカプセル本体の詳細を示す。
図3図1のカプセル本体を斜視図で示す。
図4図1のカプセル本体を上面図で示す。
図5図1に示された本体、フィルタ、物質および蓋を含む、本開示のカプセルを示す。
図5A図5のカプセルのフィルタを示す。
図6図1のカプセル本体を製造するための金型を開構成で示す。
図7図6の金型を閉構成で示す。
【発明を実施するための形態】
【0048】
添付の図面を参照すると、数字1はカプセルを示す。カプセル1は、本体100を備える。本体100は、底壁101、側壁102および環状フランジ103を含む。側壁102は、第1の環状縁部102Aと第2の環状縁部102Bとの間で長手方向軸Aの周りに延在する。第1および第2の環状縁部102Aおよび102Bは、長手方向軸Aを取り囲む。第1の環状縁部102Aは、底壁101に接続されている。第2の環状縁部102Bは、環状フランジ103に接続されている。
【0049】
側壁102は、長手方向軸Aに面する内面と、内面の反対側の外面とを有する。側壁102、またはその外面は、第1の部分1021および第2の部分1022を備える。第1の部分1021は環状フランジ103の近位にあり、第2の部分1022は環状フランジ103から遠位にある。より具体的には、第1の部分1021は環状フランジ103に接続されており、第2の部分1021は底壁101に接続されている。したがって、第1の部分1021は、側壁の第1の環状縁部102Aと、第1の部分1021と第2の部分1022とを接合する接続縁部との間で、長手方向軸Aの周りに延在する。
【0050】
第2の部分1022は、第1の部分1021と第2の部分とを接合する接続縁部と、第2の環状縁部102Bとの間で長手方向軸Aの周りに延在する。第1の部分1021の内面は、実質的に円筒形状を有する。第2の部分1022は、円錐台形状である。したがって、第1の部分1021と第2の部分1022とを接合する接続縁部は、第1の環状縁部102Aの半径R1よりも大きい半径を有する。
【0051】
第2の環状縁部102Bは、第1の環状縁部102Aの半径R1より大きい半径R2を有する。より具体的には、第2の環状縁部102Bの半径R2は、好ましくは20mmよりも大きい(例えば、22または23mm)。第1の環状縁部102Aの半径R1は、好ましくは15mmよりも大きい(例えば、17または18mm)。第2の環状縁部102Bの半径R2は、第1の部分1021と第2の部分1022とを(少なくとも内面で)接合する接続縁部の半径と実質的に同一である。環状フランジ103は、外縁であって、その半径が好ましくは25mm以上である外縁を有する。
【0052】
側壁102、すなわちカプセル本体100の高さHは、長手方向軸Aに沿って、35mm以上である。高さHは、底壁101と第2の環状縁部102Bとの間の最大距離を規定する。
【0053】
カプセル1は、蓋14を備える。蓋14は、環状フランジ103の前面に接合される。蓋14および本体100は、カプセル1の内側の内部空間Vを画定する。蓋14が環状フランジ103に接合されると、内部空間Vは閉鎖空間となる。
【0054】
底壁101は、側壁102に接続された環状支持部分1011を含む。底壁101は、環状支持部分1011によって囲まれた中央部分1012を含む。中央部分1012は、環状支持部分1011に対して凹んでいる。すなわち、長手方向軸Aに沿った蓋14からの中央部分1012の距離は、環状支持部分1011の蓋からの距離よりも短い。環状支持部分1011は底壁の周辺に位置する。環状支持部分1011は、中央部分1012に対して、第2の環状縁部102Bから離れるように長手方向に突出しており、その結果、環状支持部分1011の外面が支持面と接触する唯一の面を規定するように、カプセルを支持面(テーブルまたは机など)上に置くことができる。
【0055】
底壁101は、環状支持部分1011を中央部分1012に接合する接続部分1013を含む。したがって、接続部分1013は、10°から80°の間の角度で長手方向軸Aに対して斜めに傾斜している。
【0056】
中央部分1012は、長手方向軸Aが横切る第1の領域1012A、第1の領域1012Aを取り囲む第2の領域1012B、および第2の領域1012Bを取り囲む第3の領域1012Cを含む。第3の領域1012Cは、接続部分1013に接続されている。中央部分1012は、長手方向軸Aに対して垂直に向けられている。したがって、第1の領域1012A、第2の領域1012Bおよび/または第3の領域1012Cは、長手方向軸Aに対して垂直に向けられている。第2の領域1012Bは、内部空間Vに面する底壁101の内面上で、第1の領域1012Aおよび第3の領域1012Cに対して凹んでいる。代わりに、底壁101の内面とは反対側の外面において、中央部分1012は一様である。より具体的には、第1の領域1012Aは第1の厚さS1を有し、第2の領域1012Bは第2の厚さS2を有し、第3の領域1012Cは第3の厚さS3を有する。第2の厚さS2は、第1の厚さS1および第3の厚さS3よりも薄い。第1の厚さS1は、第3の厚さS3と同一であってもよい。第2の厚さS2と第1の厚さS1(または第3の厚さS3)との間の比は、0.35から0.55の間である。
【0057】
第1の領域1012Aは、円の形状であって、その半径が5mmよりも大きい(特に、7mmよりも大きい)円の形状を有する。第2の領域1012Bは、リングの形状であって、その幅L2が4mmよりも大きい(特に、6mmよりも大きい)リングの形状を有する。第2の領域1012Bの幅L2は、第2の領域1012Bの(最大)半径と第1の領域1012Aの(最大)半径との間の差を意味する。したがって、幅L2は、長手方向軸Aに対して垂直な方向に規定される。したがって、好ましくは、第2の領域1021Bの幅L2と第1の環状縁部102Aの半径R1との間の比は0.2から0.5の間である。
【0058】
好ましくは、第2の領域1012Bを第1の領域1012Aに接続する接続部分、および/または第2の領域1012Bを第3の領域1012Cに接続する第2の接続部分があり、これらは長手方向軸(A)に対して斜めに(10°から80°の間の角度で)傾いていることに留意されたい。
【0059】
接続部分1013は、第4の厚さS4を有する。また、第4の厚さS4は、第2の厚さS2よりも厚い。例えば、第4の厚さS4は、第1の厚さS1および/または第3の厚さS3と同一であってもよい。
【0060】
環状支持部分1011は、第5の厚さS5を有する。第5の厚さS5は、好ましくは、第1の厚さS1、第2の厚さS2、第3の厚さS3および第4の厚さS4よりも厚い。また、第5の厚さS5は、側壁102(より具体的には、側壁102の第1の部分1021)の厚さよりも厚い。環状支持部分1011は、長手方向軸Aに垂直な方向に測定される幅L3を有する。幅L3は、好ましくは幅L2よりも短い。
【0061】
カプセル1はまた、フィルタ要素11を備える。フィルタ要素11は、カプセル1の内側の内部空間Vに配置される。好ましくは、フィルタ要素11はカップ形状であり、側壁と底壁とを含む。フィルタ要素11の側壁も長手方向軸Aの周りに延在する。フィルタ要素11の側壁は、側壁102(または側壁102の第2の部分1022)に対して平行または実質的に平行である。フィルタ要素11の底壁は、フィルタ要素11の側壁に接続されている。好ましくは、フィルタ要素11の底壁は、カプセル本体100の底壁101と平行である。好ましくは、フィルタ要素11の上部環状端部は、側壁102の第2の環状縁部102Bの近位にある領域でカプセル本体100に接合される(例えば、接着される)。フィルタ要素11の底壁は、カプセル本体100の底壁101から離間している。したがって、フィルタ要素11は、カプセル1の内部空間内に、蓋14とフィルタ要素11の底壁との間に含まれる収容空間12と、フィルタ要素11の底壁とカプセルの底壁101との間に含まれる収集空間13とを規定する。飲料を作るための物質(例えば、コーヒー顆粒)は、収容空間12内に配置される。収集空間13は空気で満たされている。
【0062】
カプセル1が飲料製造機械に挿入される場合、注入器が蓋14に穴を開け、収容空間12にお湯を供給する。飲料は浸出によって生成され、フィルタ要素11を通って収集空間13に抽出される。次いで、機械は、作られた飲料を分配するためにパンチで底壁101に穴を開ける。好ましくは、パンチは、底壁101の中央部分1012の第2の領域1012Bに穴を開ける。
【0063】
本開示はまた、金型2に関する。金型2は、カプセル1の本体100を形成するように成形されている。金型2は、(形成される本体100の長手方向軸Aと一致する)長手方向軸Aに沿って互いに対して移動可能な上部ユニット21および下部ユニット22を備える。上部ユニット21および下部ユニット22は、金型2の開構成を規定する離間位置と、金型2の閉構成を規定する近接位置との間で互いに対して移動可能である。開構成では、金型2は、熱可塑性材料の用量3を受け入れるように構成されている。好ましくは、用量3は下部ユニット22上に配置される。閉構成では、上部ユニット21および下部ユニット22は、カプセル1の本体100が用量3から圧縮成形によって形成される成形キャビティ200を画定する。
【0064】
成形キャビティ200は、カプセル1の本体100の底壁101を形成するように構成された底部凹部201を含む。
【0065】
成形キャビティ200はまた、底部凹部201に接続された(すなわち、連通した)側部凹部202を含む。側部凹部202は、カプセル1の本体100の側壁102を形成するように構成されている。より具体的には、側部凹部202は、第1の環状端部202Aと第2の環状端部202Bとの間で長手方向軸Aの周りに延在する。第1の環状端部202Aは、底部凹部に接続されている。成形キャビティ200はまた、長手方向軸から離れるように第2の環状端部202Bから延在するフランジ凹部203を含む。したがって、フランジ凹部203は、第2の環状端部202Bで、側部凹部202に接続されている(すなわち連通している)。側部凹部203は、カプセル1の本体100の環状フランジ103を形成するように構成されている。
【0066】
底部凹部201は、側部凹部に接続された環状部分と、環状部分によって取り囲まれた中央部分とを含む。環状部分は、第2の環状端部から離れるように中央部分から突出している。したがって、底部凹部201の環状部分は、カプセル1の本体100の環状支持部分1011を形成するように構成されている。底部凹部201の中央部分は、カプセル1の本体100の中央部分1012を形成するように構成されている。中央部分は、第1の厚さを有する第1の領域と、第2の厚さを有する第2の領域とを含む。第2の厚さは、第1の厚さよりも薄い。第2の領域(および、好ましくは第1の領域)は、長手方向軸に対して垂直に向けられており、第1の領域を取り囲む。底部凹部201の第1の領域は、カプセル1の本体100の底壁101の中央部分1021の第1の領域1021Aを形成するように構成されている。したがって、底部凹部201の第1の領域は、厚さS1を有する。底部凹部201の第2の領域は、カプセル1の本体100の底壁101の中央部分1021の第2の領域1021Bを形成するように構成されている。したがって、底部凹部201の第2の領域は、厚さS2を有する。中央部分は、第2の領域を取り囲み且つ接続部分によって環状部分に接続された第3の領域を含む。底部凹部201の第3の領域は、カプセル1の本体100の底壁101の中央部分1021の第3の領域1012Cを形成するように構成されている。したがって、底部凹部201の第3の領域は、厚さS3を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0067】
【文献】US2002/0020659
【文献】US9232871B2
【文献】US2018160845A1
【文献】US2018118450A1
【文献】US2017042362A1
【文献】EP2962957A1
【文献】WO2004/087529A1
【文献】WO2017/055350A1
【文献】US2017/042362A1
図1
図2
図3
図4
図5
図5A
図6
図7