(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-18
(45)【発行日】2024-07-26
(54)【発明の名称】配線モジュール
(51)【国際特許分類】
H01M 50/519 20210101AFI20240719BHJP
H01M 50/507 20210101ALI20240719BHJP
H01M 50/588 20210101ALI20240719BHJP
【FI】
H01M50/519
H01M50/507
H01M50/588
(21)【出願番号】P 2021010280
(22)【出願日】2021-01-26
【審査請求日】2023-05-31
(73)【特許権者】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】弁理士法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】池田 修哉
(72)【発明者】
【氏名】中山 治
(72)【発明者】
【氏名】宮▲崎▼ 克司
(72)【発明者】
【氏名】森田 光俊
【審査官】守安 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-191279(JP,A)
【文献】特開2013-045508(JP,A)
【文献】特開2018-142505(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の蓄電素子に取り付けられる配線モジュールであって、
フレキシブルプリント基板と、
前記フレキシブルプリント基板に貼り付けられる補強板と、
前記フレキシブルプリント基板と前記補強板とを保持するプロテクタと、を備え、
前記フレキシブルプリント基板は、前記複数の蓄電素子の電極端子と電気的に接続されており、
前記補強板は、前記フレキシブルプリント基板が貼り付けられる貼着面を有し、
前記プロテクタは、前記補強板が装着される装着凹部を備え、
前記装着凹部は、前記補強板が前記補強板の板厚方向と直交する方向へ変位することを抑制する複数の側面部と、前記貼着面の端部に係止し、前記補強板が前記板厚方向へ変位することを抑制する係止部と、を備える、配線モジュール。
【請求項2】
前記フレキシブルプリント基板はコネクタを有し、
前記コネクタは、前記フレキシブルプリント基板に対して前記補強板と反対側に設けられている、請求項1に記載の配線モジュール。
【請求項3】
前記コネクタは、前記板厚方向に開口し、相手側コネクタと嵌合する開口部を有する、請求項2に記載の配線モジュール。
【請求項4】
前記コネクタは、前記板厚方向に直交する方向に開口し、相手側コネクタと嵌合する開口部を有する、請求項2に記載の配線モジュール。
【請求項5】
前記係止部は、複数設けられ、前記装着凹部の外周上において互いに間隔を空けて配されている、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の配線モジュール。
【請求項6】
前記係止部は、前記板厚方向に直交する方向に弾性変形可能とされた係止爪と、前記係止爪を撓ませることで前記補強板を前記装着凹部に装着する際に前記補強板が前記装着凹部の外方に変位することを抑制する押さえ部と、を備える、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の配線モジュール。
【請求項7】
前記複数の側面部は、前記板厚方向に直交する第1方向に直交する第1側面部及び第2側面部を備え、
前記係止爪は、前記第1側面部に設けられ、前記第1方向に弾性変形可能とされ、
前記押さえ部は、前記第2側面部に設けられ、
前記係止爪は、前記板厚方向について前記装着凹部の奥方に向かうほど前記第1側面部から前記第2側面部側への突出寸法が大きくなるように傾斜した傾斜部を有する、請求項6に記載の配線モジュール。
【請求項8】
前記装着凹部は、前記補強板の外縁部を前記第1側面部に押し当てることで、前記第1方向について前記補強板の変位を抑制する押当部を備える、請求項7に記載の配線モジュール。
【請求項9】
前記押当部は、前記装着凹部の前記第2側面部側に設けられ、
前記板厚方向及び前記第1方向に直交する方向は、第2方向とされており、
前記係止爪と前記押当部とは、前記第2方向における同じ位置に配されている、請求項8に記載の配線モジュール。
【請求項10】
前記フレキシブルプリント基板は、前記プロテクタの前記第1方向における一方の端部に配されている、請求項7から請求項9のいずれか一項に記載の配線モジュール。
【請求項11】
前記電極端子に接続されるバスバーを備え、
前記プロテクタは、前記バスバーを保持するバスバー保持部を備え、
前記フレキシブルプリント基板は、前記バスバーと接続されるバスバー接続部を有し、
前記補強板は、隣り合う前記バスバー接続部の間に配されている、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の配線モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、配線モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車やハイブリッド自動車等に用いられる高圧の電池パックは、通常、多数の電池が積層され、配線モジュールによって直列あるいは並列に電気接続されている。近年、省スペース化等のニーズにより、配線モジュールの主要な構成要素としてフレキシブル回路基板が用いられることが増えている。このような配線モジュールとして、従来、特開2019-057498号公報(下記特許文献1)に記載の電池接続モジュールが知られている。特許文献1に記載の電池接続モジュールは、搬送トレイと、バスバーと、バスバーに接続されるフレキシブル回路基板と、を備えて構成されている。
【0003】
特許文献1において、フレキシブル回路基板は、取り付け孔を有し、搬送トレイは、取り付け孔に挿通される取り付け支柱を有する。取り付け孔に取り付け支柱を挿通し、フレキシブル回路基板を搬送トレイに対して位置決めした後、取り付け支柱の先端部を熱溶融させ、フレキシブル回路基板を搬送トレイに固定することが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のように、熱溶融によりフレキシブル回路基板を搬送トレイに固定する場合、フレキシブル回路基板に取り付け孔を設ける必要があるため、フレキシブル回路基板における回路の配索や他部品の設置のためのスペースが制限されるおそれがある。また、熱溶融等の工程により、配線モジュールの組み付け作業が複雑になってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の配線モジュールは、複数の蓄電素子に取り付けられる配線モジュールであって、フレキシブルプリント基板と、前記フレキシブルプリント基板に貼り付けられる補強板と、前記フレキシブルプリント基板と前記補強板とを保持するプロテクタと、を備え、前記フレキシブルプリント基板は、前記複数の蓄電素子の電極端子と電気的に接続されており、前記補強板は、前記フレキシブルプリント基板が貼り付けられる貼着面を有し、前記プロテクタは、前記補強板が装着される装着凹部を備え、前記装着凹部は、前記補強板が前記補強板の板厚方向と直交する方向へ変位することを抑制する複数の側面部と、前記貼着面の端部に係止し、前記補強板が前記板厚方向へ変位することを抑制する係止部と、を備える、配線モジュールである。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、フレキシブルプリント基板の設計自由度を維持しつつ、容易にフレキシブルプリント基板を組み付けることができる配線モジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態1にかかる蓄電モジュールの斜視図である。
【
図2】
図2は、蓄電モジュールのフレキシブルプリント基板周辺を示す拡大正面図である。
【
図3】
図3は、フレキシブルプリント基板の正面図である。
【
図4】
図4は、蓄電モジュールのフレキシブルプリント基板周辺を示す拡大斜視図である。
【
図5】
図5は、プロテクタの装着凹部周辺を示す拡大斜視図である。
【
図9】
図9は、
図2のA-A断面において補強板を装着凹部に装着する様子を表す図である。
【
図11】
図11は、実施形態2にかかる蓄電モジュールのコネクタ周辺を示す拡大正面図である。
【
図12】
図12は、蓄電モジュールのコネクタ周辺を示す拡大斜視図である。
【
図13】
図13は、プロテクタの装着凹部周辺を示す拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列挙して説明する。
【0010】
(1)本開示の配線モジュールは、複数の蓄電素子に取り付けられる配線モジュールであって、フレキシブルプリント基板と、前記フレキシブルプリント基板に貼り付けられる補強板と、前記フレキシブルプリント基板と前記補強板とを保持するプロテクタと、を備え、前記フレキシブルプリント基板は、前記複数の蓄電素子の電極端子と電気的に接続されており、前記補強板は、前記フレキシブルプリント基板が貼り付けられる貼着面を有し、前記プロテクタは、前記補強板が装着される装着凹部を備え、前記装着凹部は、前記補強板が前記補強板の板厚方向と直交する方向へ変位することを抑制する複数の側面部と、前記貼着面の端部に係止し、前記補強板が前記板厚方向へ変位することを抑制する係止部と、を備える。
【0011】
このような構成によると、フレキシブルプリント基板の設計自由度を低下させることなく、配線モジュールにフレキシブルプリント基板を容易に組み付けることができる。
【0012】
(2)前記フレキシブルプリント基板はコネクタを有し、前記コネクタは、前記フレキシブルプリント基板に対して前記補強板と反対側に設けられていることが好ましい。
【0013】
このような構成によると、コネクタをフレキシブルプリント基板に対して固定しやすい。
【0014】
本開示の配線モジュールは、以下の構成としてもよい。
(3)前記コネクタは、前記板厚方向に開口し、相手側コネクタと嵌合する開口部を有する。
【0015】
このような構成によると、板厚方向においてコネクタと相手側コネクタとの嵌合を行うことができる。また、コネクタの嵌合・離脱操作の際、係止部により、補強板が嵌合方向へ変位することを抑制することができる。
【0016】
また、本開示の配線モジュールは、以下の構成としてもよい。
(4)前記コネクタは、前記板厚方向に直交する方向に開口し、相手側コネクタと嵌合する開口部を有する。
【0017】
このような構成によると、板厚方向と直交する方向においてコネクタと相手側コネクタとの嵌合を行うことができる。また、コネクタの嵌合・離脱操作の際、複数の側面部により、補強板が嵌合方向へ変位することを抑制することができる。
【0018】
(5)前記係止部は、複数設けられ、前記装着凹部の外周上において互いに間隔を空けて配されていることが好ましい。
【0019】
このような構成によると、複数設けられた係止部によって、補強板が板厚方向へ変位することをさらに抑制しやすい。
【0020】
(6)前記係止部は、前記板厚方向に直交する方向に弾性変形可能とされた係止爪と、前記係止爪を撓ませることで前記補強板を前記装着凹部に装着する際に前記補強板が前記装着凹部の外方に変位することを抑制する押さえ部と、を備えることが好ましい。
【0021】
このような構成によると、補強板を装着凹部に装着しやすい。
【0022】
(7)前記複数の側面部は、前記板厚方向に直交する第1方向に直交する第1側面部及び第2側面部を備え、前記係止爪は、前記第1側面部に設けられ、前記第1方向に弾性変形可能とされ、前記押さえ部は、前記第2側面部に設けられ、前記係止爪は、前記板厚方向について前記装着凹部の奥方に向かうほど前記第1側面部から前記第2側面部側への突出寸法が大きくなるように傾斜した傾斜部を有することが好ましい。
【0023】
このような構成によると、補強板の第1方向における一方の端部を押さえ部側の装着凹部に挿入し、補強板の第1方向における他方の端部を傾斜部に対して滑らせるようにして、装着凹部の奥方に押し付けることで、容易に補強板を装着凹部に装着することができる。また、補強板が装着凹部に装着されたことが確認しやすい。
【0024】
(8)前記装着凹部は、前記補強板の外縁部を前記第1側面部に押し当てることで、前記第1方向について前記補強板の変位を抑制する押当部を備えることが好ましい。
【0025】
このような構成によると、第1方向についての補強板の振動を軽減することができる。また、第1側面部に設けられた係止爪と補強板との係止が外れにくくなる。
【0026】
(9)前記押当部は、前記装着凹部の前記第2側面部側に設けられ、前記板厚方向及び前記第1方向に直交する方向は、第2方向とされており、前記係止爪と前記押当部とは、前記第2方向における同じ位置に配されていることが好ましい。
【0027】
このような構成によると、係止爪と押当部とは、第2方向における同じ位置に配されるため、係止爪と補強板との係止がさらに外れにくくなる。
【0028】
(10)前記フレキシブルプリント基板は、前記プロテクタの前記第1方向における一方の端部に配されていることが好ましい。
【0029】
このような構成によると、フレキシブルプリント基板の組み付けが容易になる。
【0030】
(11)前記電極端子に接続されるバスバーを備え、前記プロテクタは、前記バスバーを保持するバスバー保持部を備え、前記フレキシブルプリント基板は、前記バスバーと接続されるバスバー接続部を有し、前記補強板は、隣り合う前記バスバー接続部の間に配されていることが好ましい。
【0031】
このような構成によると、バスバー接続部とバスバーを電気的に接続することにより、フレキシブルプリント基板をプロテクタに固定しやすい。
【0032】
[本開示の実施形態の詳細]
以下に、本開示の実施形態について説明する。本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【0033】
<実施形態1>
本開示の実施形態1について、
図1から
図10を参照しつつ説明する。本実施形態の配線モジュール10を備えた蓄電モジュール1は、例えば、電気自動車またはハイブリッド自動車などの車両を駆動するための電源として車両に搭載されるものである。以下の説明においては、矢線Zの示す方向を上方、矢線Xの示す方向を前方、矢線Yの示す方向を左方として説明する。本実施形態において、板厚方向は前後方向であり、第1方向は上下方向である。また、第2方向は、左右方向である。なお、複数の同一部材については、一部の部材にのみ符号を付し、他の部材の符号を省略する場合がある。
【0034】
蓄電モジュール1は、
図1に示すように、左右方向に並べられた複数の蓄電素子2と、複数の蓄電素子2の前側および後側に取り付けられる配線モジュール10と、を備える。
図10に示すように、蓄電素子2は、前後方向に長く、左右方向に扁平な形状をなしている。蓄電素子2の内部には、蓄電要素(図示せず)が収容されている。蓄電素子2の前後方向の両側には、一対の電極端子3が配置され、互いに反対方向を向くようにして突出している。一対の電極端子3は、板状をなし、互いに反対の極性を有している。
【0035】
[配線モジュール]
図1に示すように、本実施形態の配線モジュール10は、電極端子3に接続されるバスバー20と、バスバー20に接続されるフレキシブルプリント基板(以下、FPCと略記する)30と、FPC30に貼り付けられる補強板40と、バスバー20とFPC30と補強板40とを保持するプロテクタ50と、を備えている。配線モジュール10は、複数の蓄電素子2の前側および後側に取り付けられる。以下では、複数の蓄電素子2の前側に配される配線モジュール10の構成について詳細に説明し、複数の蓄電素子2の後側に配される配線モジュール10の構成については、前側のものと同様の構成を有するため、説明を省略する。
【0036】
[補強板、貼着面]
図6に示すように、補強板40は、絶縁性の合成樹脂製であり、板状をなしている。補強板40の外面は、FPC30が貼り付けられる貼着面41と、貼着面41の裏側に配される裏面42と、貼着面41及び裏面42の外周を接続する外縁部43と、を備えている。補強板40の中央部には、前後方向に貫通する2つの第1貫通孔44が設けられている。補強板40は、補強板40の板厚方向が前後方向となるように、プロテクタ50に保持され、貼着面41は前方、裏面42は後方を向いて配されるようになっている。
図2に示すように、補強板40は、FPC30がのびる方向(左右方向)における中間位置に配されるようになっている。
【0037】
[FPC]
図3に示すように、FPC30は、左右方向に長い形状をなし、基板厚み方向が前後方向となるように配線モジュール10に組み付けられるようになっている。FPC30は、左右中央部付近に配される補強部31と、補強部31から左方にのびる第1配索部32と、補強部31から右方にのびる第2配索部33と、を備えている。補強部31には、前後方向に貫通する2つの第2貫通孔34が設けられている。第2貫通孔34と第1貫通孔44とを位置決めピンに通すことにより、
図6に示すように、FPC30と補強板40との位置決めが可能とされる。補強部31の後面と補強板40の貼着面41とは、接着剤等によって貼り合わせられる。
図3及び
図4に示すように、第1配索部32及び第2配索部33には、バスバー20の突出部22が係合する接続凹部35が形成されている。接続凹部35は、FPC30の中央部に配された、突出部22が挿通される形態のものでもよく、FPC30の左右両端部に配された、突出部22の周囲の一部に係合する形態のものでもよい。
【0038】
[導電路]
FPC30は、
図3に示すように、ベースフィルム36と、ベースフィルム36の前側の表面に配索された導電路37と、さらに前側から導電路37を被覆するカバーレイフィルム(図示しない)と、を備えている。ベースフィルム36及びカバーレイフィルムは、絶縁性と柔軟性を有するポリイミド等の合成樹脂からなる。導電路37は、銅や銅合金等の金属箔により構成されている。
【0039】
[バスバー接続部]
図3に示すように、導電路37は、バスバー接続部38と、コネクタ接続部39と、を備えている。カバーレイフィルムには一部開口が設けられており、バスバー接続部38及びコネクタ接続部39は前方に露出している。バスバー接続部38は、接続凹部35の周囲に形成され、導電路37の一端に配されている。コネクタ接続部39は、上下方向に並列して補強部31に形成され、導電路37の他端に配されている。
【0040】
図1に示すように、配線モジュール10において、FPC30は、複数の蓄電素子2の積層方向である左右方向に長く、積層方向と直交する上下方向に短い構成とされている。これにより、配線モジュール10におけるFPC30とバスバー20との電気的接続を確保しつつ、FPC30の使用量を削減することができる。また、FPC30は、プロテクタ50の上端部に配されているため、FPC30のプロテクタ50への組み付け、FPC30における半田付け等の作業性を向上させることができる。
【0041】
[バスバー]
バスバー20は、板状の形状をなし、導電性の金属板を加工することにより形成されている。
図1に示すように、バスバー20は、板厚方向が左右方向となるように、プロテクタ50の上側及び下側に設けられたバスバー保持部52に保持される。バスバー20の中央部分は、電極端子3が接続されるバスバー本体部21となっている。
図4に示すように、バスバー20の上部には後方に突出する突出部22が設けられている。突出部22は、FPC30の接続凹部35と係合し、バスバー接続部38に半田付けされるようになっている。接続凹部35と係合した突出部22の先端は位置決め孔53(
図5参照)に受け入れられ、バスバー20はプロテクタ50に対して位置決めされる。
【0042】
図1に示すように、配線モジュール10を複数の蓄電素子2の前側および後側に取り付ける際、電極端子3は、プロテクタ50の電極受け部51に挿通され、バスバー本体部21に当接するように適宜折り曲げられた後、レーザー溶接により電極端子3とバスバー本体部21とが接続される。
【0043】
[コネクタ、開口部]
図2及び
図4に示すように、FPC30の補強部31には、コネクタ45が設けられている。コネクタ45は、FPC30に対して補強板40の反対側に配されている。すなわち、補強板40はFPC30の後側の面に貼り付けられており、コネクタ45はFPC30の前側の面に設けられている。コネクタ45は、上下方向に長い直方体の箱状をなすハウジング46と、複数の端子47と、を備えている。ハウジング46は、前方に開口する開口部48を有している。開口部48は、図示しない相手側コネクタと嵌合可能に設けられている。
【0044】
図2及び
図4に示すように、ハウジング46の上下方向に直交する側面には、金属製の固定部49が設けられている。固定部49がFPC30の固定用ランド(図示しない)と半田付けされることで、コネクタ45はFPC30に固定される。端子47の後端部は、左方(図示右方)に折り曲げられており、導電路37のコネクタ接続部39と半田付けにより電気的に接続されている。
【0045】
[プロテクタ]
プロテクタ50は、絶縁性の合成樹脂からなり、板状をなしている。
図1に示すように、プロテクタ50の上下方向の中央部には、左右方向に並列して、電極受け部51が設けられている。電極受け部51は、前後方向に貫通形成され、上下に長い矩形状をなしている。プロテクタ50の上側及び下側には、バスバー20を保持するバスバー保持部52が設けられている。プロテクタ50の上側には、
図4及び
図5に示すように、バスバー20の突出部22の先端を受け入れる位置決め孔53が設けられている。
【0046】
[装着凹部、複数の側面部]
図4に示すように、プロテクタ50は、補強板40が装着される装着凹部54を備えている。
図5に示すように、装着凹部54は、FPC30が配索される配索面55から凹んで形成されており、複数の側面部56と、底面部57と、を備えている。複数の側面部56は、4つの面から構成されている。複数の側面部56のうち、下側のものは第1側面部56A、上側のものは第2側面部56B、左側のものは第3側面部56C、右側のものは第4側面部56Dとされている。第1側面部56A及び第2側面部56Bは第1方向(上下方向)に直交し、第3側面部56C及び第4側面部56Dは左右方向に直交するように配されている。
図6から
図8に示すように、複数の側面部56は、補強板40の外縁部43に上下左右から当接し、補強板40が板厚方向(前後方向)と直交する方向へ変位することを抑制する。底面部57は、前後方向に直交して設けられ、補強板40の裏面42に当接するようになっている。
【0047】
[係止部]
図6及び
図7に示すように、装着凹部54は、補強板40の貼着面41の端部に係止し、補強板40が前後方向へ変位することを抑制する係止部58を備えている。また、
図6に示すように、装着凹部54は、補強板40の外縁部43に弾性的に係止し、補強板40が上下方向に変位することを抑制する押当部62を備えている。以下で詳細に説明するが、
図5に示すように、係止部58及び押当部62は、第1方向(上下方向)における装着凹部54の両端部に設けられている。このため、本実施形態のように、FPC30がのびる方向である、複数の蓄電素子2の積層方向(左右方向)と直交するように第1方向を設定し、補強板40を装着凹部54に装着する際、FPC30と係止部58及び押当部62とが干渉しないようにすることが好ましい(
図4参照)。
【0048】
[係止爪、傾斜部]
本実施形態では、
図5に示すように、係止部58は、複数(本実施形態では3つ)設けられ、装着凹部54の外周上において互いに間隔を空けて配されている。係止部58は、係止爪59と、2つの押さえ部61と、を備えている。係止爪59は、第1側面部56Aから上方に突出して設けられ、装着凹部54の下側の左右中央位置に配されている。係止爪59は、第1側面部56Aに形成された第1撓み片60の先端部に設けられている。第1撓み片60は、第1側面部56Aの前側の基端部から後方にのびて形成されており、係止爪59は、上下方向に弾性変形可能とされている。
図6に示すように、係止爪59の後端部59Aは、補強板40の貼着面41の下側の端部に係止するように配されている。係止爪59の上側部分は、テーパー状の傾斜部59Bとされている。傾斜部59Bは、前後方向について装着凹部54の奥方(すなわち後方)に向かうほど、第1側面部56Aから第2側面部56B側(すなわち上側)への突出寸法が大きくなるように傾斜している。
【0049】
[押さえ部]
図5に示すように、押さえ部61は、第2側面部56Bから下方にのびて2つ設けられ、装着凹部54の上側の左端及び右端に配されている。
図7に示すように、左端に配された押さえ部61は第3側面部56Cの上端と接続され、右端に配された押さえ部61は第4側面部56Dの上端と接続されている。このため、押さえ部61は、上下方向に対して変位、変形しにくくなっている。押さえ部61の背面は、補強板40の貼着面41の左上および右上の端部に係止するようになっている。押さえ部61は、後述するように、係止爪59を撓ませることで補強板40を装着凹部54に装着する際に、補強板40が装着凹部54の外方に変位することを抑制するための部材である。
【0050】
上記のように、装着凹部54において、複数の側面部56が補強板40の外縁部43に当接し、係止爪59及び押さえ部61が補強板40の貼着面41の端部に係止することで、プロテクタ50は補強板40及びFPC30を保持するようになっている(
図6及び
図7参照)。このため、少なくとも補強板40に貼り付けられるFPC30の補強部31については、プロテクタ50と係止するための構成を設けなくてもよい。すなわち、設計自由度を低下させることなく、FPC30の補強部31をプロテクタ50に固定することができる。
【0051】
また、
図2及び
図4に示すように、FPC30の第1配索部32及び第2配索部33に設けられたバスバー接続部38には、バスバー20が半田付けされており、バスバー20はプロテクタ50に保持されている。すなわち、第1配索部32及び第2配索部33についても、バスバー接続部38がプロテクタ50と係止するための構成を兼ねるため、実質的に設計自由度を低下させずに、第1配索部32及び第2配索部33をプロテクタ50に対して固定することが可能となっている。
【0052】
さらに、隣り合うバスバー接続部38の間に、補強板40が貼り付けられる補強部31が配されている。したがって、FPC30の中央付近の補強部31を、補強板40とプロテクタ50の係止によって、プロテクタ50に強固に固定するとともに、FPC30の左右方向の両端部を、バスバー接続部38とバスバー20との半田付けによって、補助的にプロテクタ50に保持することが可能とされている。すなわち、FPC30全体をプロテクタ50に対して組み付けやすくなっている。
【0053】
[押当部]
図5に示すように、装着凹部54の上側(第2側面部56B側)の左右中央位置には、押当部62が設けられている。押当部62は、第2側面部56Bに設けられた第2撓み片63の先端部に配されている。第2撓み片63は、第2側面部56Bの後側の基端部から前方にのびて形成されており、押当部62及び第2撓み片63は、上下方向に弾性変形可能とされている。
図6に示すように、第2撓み片63の一部と押当部62は、第2側面部56Bより下方に突出している。押当部62は、補強板40の上側の外縁部43に弾性的に係止し、補強板40の下側の外縁部43を第1側面部56Aに押し当てることができるように形成されている。これにより、上下方向について補強板40の変位が抑制される。
【0054】
図6に示すように、装着凹部54の上側には、底面部57の奥方(後方)に広がり、補強板40を挿入可能とされた挿入空間64が設けられている。
図5に示すように、挿入空間64は、係止爪59と第1方向(上下方向)における反対側であって、押さえ部61と第1方向(上下方向)における同じ側に配されている。これにより、装着凹部54への補強板40の装着がスムーズに行われるようになっている。
【0055】
本実施形態は以上のような構成であって、以下に配線モジュール10の組み付けの一例を示す。
まず、接着剤等によりFPC30を補強板40に貼り付ける。補強板40の第1貫通孔44とFPC30の第2貫通孔34が重なるように位置合わせが行われ、補強板40の貼着面41とFPC30の後面が接着される(
図6参照)。
【0056】
次に、補強板40を装着凹部54に装着する。補強板40の裏面42を装着凹部54の内方に向けて、補強板40の上端部を装着凹部54の挿入空間64へと挿入する。補強板40の上側の外縁部43を第2撓み片63及び第2側面部56Bに押し当てながら、補強板40の上端部が下端部よりも後方に配された状態から、補強板40の下端部を底面部57に近づけていく。このとき、押さえ部61は、補強板40の上端部が前方に変位することを抑制している。補強板40の裏面42が底面部57に近づくと、補強板40の下側の外縁部43が、係止爪59の傾斜部59Bに係合し、第1撓み片60を下方に弾性変形させる(
図9参照)。補強板40の下側の外縁部43が傾斜部59Bを乗り越えると、第1撓み片60が自然状態に復帰し、係止爪59の後端部59Aが貼着面41の下側の端部に係止する。以上により、補強板40の装着凹部54への装着が完了する(
図6参照)。押当部62は、補強板40の下側の外縁部43を第1側面部56Aに押し当てているため、第1側面部56Aに接続された係止爪59と補強板40との係止が外れにくくなっている。
【0057】
また、本実施形態では、係止爪59と押当部62とは、左右方向における同じ位置(装着凹部54の左右中央位置)に配されている。このため、押当部62は、係止爪59が係止する部分(すなわち、貼着面41の左右中央位置かつ下側の端部)にかかる外縁部43を、特に強く、第1側面部56Aに押し当てるようになっている。したがって、例えば、本実施形態と異なり、係止爪と押当部とが左右方向にずれて配される場合に比べて、本実施形態にかかる係止爪59と補強板40との係止はより外れにくくなっている。
【0058】
コネクタ45をFPC30に実装する。すなわち、固定部49と固定ランドとの半田付け、及び端子47の後端部とコネクタ接続部39との半田付けがなされる。最後に、バスバー20をプロテクタ50に組み付ける。バスバー20の上部及び下部をバスバー保持部52に挿入しつつ、突出部22をFPC30の接続凹部35に係合させ、プロテクタ50の位置決め孔53に挿入する(
図4参照)。次いで、突出部22とバスバー接続部38との半田付けがされる。以上により、配線モジュール10の組み付けが完了する。
【0059】
[実施形態1の作用効果]
実施形態1によれば、以下の作用、効果を奏する。
実施形態1にかかる配線モジュール10は、複数の蓄電素子2に取り付けられる配線モジュール10であって、FPC30と、FPC30に貼り付けられる補強板40と、FPC30と補強板40とを保持するプロテクタ50と、を備え、FPC30は、複数の蓄電素子2の電極端子3と電気的に接続されており、補強板40は、FPC30が貼り付けられる貼着面41を有し、プロテクタ50は、補強板40が装着される装着凹部54を備え、装着凹部54は、補強板40が補強板40の板厚方向と直交する方向へ変位することを抑制する複数の側面部56と、貼着面41の端部に係止し、補強板40が板厚方向へ変位することを抑制する係止部58と、を備える。
【0060】
上記の構成によれば、FPC30の設計自由度を低下させることなく、配線モジュール10にFPC30を容易に組み付けることができる。
【0061】
実施形態1では、FPC30はコネクタ45を有し、コネクタ45は、FPC30に対して補強板40と反対側に設けられている。
【0062】
上記の構成によれば、コネクタ45をFPC30に対して固定しやすい。
【0063】
実施形態1では、コネクタ45は、板厚方向に開口し、相手側コネクタと嵌合する開口部48を有する。
【0064】
上記の構成によれば、板厚方向においてコネクタ45と相手側コネクタとの嵌合を行うことができる。また、コネクタ45の嵌合・離脱操作の際、係止部58により、補強板40が嵌合方向へ変位することを抑制することができる。
【0065】
実施形態1では、係止部58は、複数設けられ、装着凹部54の外周上において互いに間隔を空けて配されている。
【0066】
上記の構成によれば、複数設けられた係止部58によって、補強板40が板厚方向へ変位することをさらに抑制しやすい。
【0067】
実施形態1では、係止部58は、板厚方向に直交する方向に弾性変形可能とされた係止爪59と、係止爪59を撓ませることで補強板40を装着凹部54に装着する際に補強板40が装着凹部54の外方に変位することを抑制する押さえ部61と、を備える。
【0068】
上記のような構成によれば、補強板40を装着凹部54に装着しやすい。
【0069】
実施形態1では、複数の側面部56は、板厚方向に直交する第1方向に直交する第1側面部56A及び第2側面部56Bを備え、係止爪59は、第1側面部56Aに設けられ、第1方向に弾性変形可能とされ、押さえ部61は、第2側面部56Bに設けられ、係止爪59は、板厚方向について装着凹部54の奥方に向かうほど第1側面部56Aから第2側面部56B側への突出寸法が大きくなるように傾斜した傾斜部59Bを有する。
【0070】
上記の構成によれば、補強板40の第1方向における一方の端部(上端部)を押さえ部61側の装着凹部54に挿入し、補強板40の第1方向における他方の端部(下端部)を傾斜部59Bに対して滑らせるようにして、装着凹部54の奥方に押し付けることで、容易に補強板40を装着凹部54に装着することができる。また、補強板40が装着凹部54に装着されたことが確認しやすい。
【0071】
実施形態1では、装着凹部54は、補強板40の外縁部43を第1側面部56Aに押し当てることで、第1方向について補強板40の変位を抑制する押当部62を備える。
【0072】
上記の構成によれば、第1方向についての補強板40の振動を軽減することができる。また、第1側面部56Aに設けられた係止爪59と補強板40との係止が外れにくくなる。
【0073】
実施形態1では、押当部62は、装着凹部54の第2側面部56B側に設けられ、板厚方向及び第1方向に直交する方向は、第2方向とされており、係止爪59と押当部62とは、第2方向における同じ位置に配されている。
【0074】
上記の構成によれば、係止爪59と押当部62とは、第2方向における同じ位置に配されるため、係止爪59と補強板40との係止がさらに外れにくくなる。
【0075】
実施形態1では、FPC30は、プロテクタ50の第1方向における一方の端部(上端部)に配されている。
【0076】
上記の構成によれば、FPC30の組み付けが容易になる。
【0077】
実施形態1にかかる配線モジュール10は、電極端子3に接続されるバスバー20を備え、プロテクタ50は、バスバー20を保持するバスバー保持部52を備え、FPC30は、バスバー20と接続されるバスバー接続部38を有し、補強板40は、隣り合うバスバー接続部38の間に配されている。
【0078】
上記の構成によれば、バスバー接続部38とバスバー20を電気的に接続することにより、FPC30をプロテクタ50に固定しやすい。
【0079】
<実施形態2>
本開示の実施形態2について、
図11から
図13を参照しつつ説明する。実施形態2にかかる配線モジュール110は、コネクタ145と、装着凹部154の第2側面部156Bと、を除いて、実施形態1と同様に構成されているため、実施形態1と同一の部材、作用効果については、説明を省略する。なお、複数の同一部材については、一部の部材にのみ符号を付し、他の部材の符号を省略する場合がある。
【0080】
実施形態2にかかるコネクタ145は、
図12に示すように、上方に開口し、図示しない相手側コネクタと嵌合する開口部148を有している。
図11に示すように、コネクタ145と相手側コネクタとの嵌合を容易にするために、コネクタ145の上端と、補強板40の上端とは、ほぼ同一の高さ位置とされている。コネクタ145の端子147は上下方向にのび、端子147の下端部がコネクタ接続部39と接続されるようになっている。
【0081】
図13に示すように、実施形態2にかかる装着凹部154において、第2側面部156Bは、装着凹部154の左右方向の両端部(押さえ部61が設けられている部分)にのみ設けられている。また、装着凹部154には、実施形態1の押当部62(
図5参照)が設けられていない。このように、コネクタ145の開口部148の付近、すなわち装着凹部154の上側の左右中央部に係止構造を設けないことにより、コネクタ145の嵌合操作が阻害されることがないようにされている(
図12参照)。
【0082】
[実施形態2の作用効果]
実施形態2によれば、以下の作用、効果を奏する。
実施形態2では、コネクタ145は、板厚方向に直交する方向に開口し、相手側コネクタと嵌合する開口部148を有する。
【0083】
上記の構成によれば、板厚方向と直交する方向においてコネクタ145と相手側コネクタとの嵌合を行うことができる。また、コネクタ145の嵌合・離脱操作の際、第1側面部56A及び第2側面部156Bにより、補強板40が嵌合方向へ変位することを抑制することができる。
【0084】
<他の実施形態>
(1)上記実施形態では、配線モジュール10,110はラミネート型の蓄電素子2に取り付けられる構成としたが、これに限られることはなく、ラミネート型以外の蓄電素子に対しても、本開示の配線モジュールは適用可能である。
(2)上記実施形態では、配線モジュール10,110はバスバー20を備える構成としたが、これに限られることはない。例えば、配線モジュールは、電極端子同士が予め接続された蓄電素子に対して取り付けられ、直接もしくは金属小片を介して電極端子に接続される構成としてもよい。
(3)上記実施形態では、補強部31にはコネクタ45,145が設けられる構成としたが、これに限られることはなく、配線モジュールはコネクタを備えない構成としてもよい。
(4)上記実施形態では、FPC30は接続凹部35を有し、接続凹部35の周囲にバスバー接続部38が設けられる構成としたが、これに限られることはなく、例えば、フレキシブルプリント基板は接続凹部を有しない構成としてもよい。
【符号の説明】
【0085】
1: 蓄電モジュール
2: 蓄電素子
3: 電極端子
10,110: 配線モジュール
20: バスバー
21: バスバー本体部
22: 突出部
30: フレキシブルプリント基板
31: 補強部
32: 第1配索部
33: 第2配索部
34: 第2貫通孔
35: 接続凹部
36: ベースフィルム
37: 導電路
38: バスバー接続部
39: コネクタ接続部
40: 補強板
41: 貼着面
42: 裏面
43: 外縁部
44: 第1貫通孔
45,145: コネクタ
46: ハウジング
47,147: 端子
48,148: 開口部
49: 固定部
50: プロテクタ
51: 電極受け部
52: バスバー保持部
53: 位置決め孔
54,154: 装着凹部
55: 配索面
56: 側面部
56A: 第1側面部
56B,156B: 第2側面部
56C: 第3側面部
56D: 第4側面部
57: 底面部
58: 係止部
59: 係止爪
59A: 後端部
59B: 傾斜部
60: 第1撓み片
61: 押さえ部
62: 押当部
63: 第2撓み片
64: 挿入空間