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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-18
(45)【発行日】2024-07-26
(54)【発明の名称】コアンダ翼式風車
(51)【国際特許分類】
   F03D 1/06 20060101AFI20240719BHJP
   F03D 3/06 20060101ALI20240719BHJP
【FI】
F03D1/06 Z
F03D3/06 Z
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2023144954
(22)【出願日】2023-09-07
【審査請求日】2023-09-08
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】504325195
【氏名又は名称】松園 明久
(72)【発明者】
【氏名】松園 明久
【審査官】松浦 久夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-205359(JP,A)
【文献】特開2006-046306(JP,A)
【文献】特許第6544702(JP,B1)
【文献】特許第7131871(JP,B1)
【文献】特開2010-168937(JP,A)
【文献】特許第3082586(JP,B2)
【文献】特開2015-031227(JP,A)
【文献】特開2021-110301(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F03D 1/06
F03D 3/06
F03D 7/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
風力発電の風車を構成する風車用翼であって、
外周面の曲率が、ほぼ一定であり、第1方向に延伸する円筒と、
前記円筒の後縁側に接続され、前記円筒の前縁側から後縁側に向かう第2方向に延伸する平板形状の翼弦と、を備え、
前記翼弦は、当該円筒の外周面に直接に接続固定されており、
前記円筒の前記外周面と前記翼弦との接続部において、前記外周面と前記第2方向に延伸する前記翼弦の表面とが交差することにより前記第1方向に延伸する窪みが形成され、
前記円筒の前縁側から後縁側に向かって前記第2方向に吹く風が、前記円筒の外周面に沿って、上方向及び下方向のそれぞれの方向から前記窪みまで流れることにより、揚力が生じるように設計されていることを特徴とする風車用翼。
【請求項2】
風力発電の風車を構成する風車用翼であって、
外周面の曲率が、ほぼ一定であり、延伸方向に湾曲した形状を有する円筒と、
前記円筒の後縁側に接続され、前記円筒の前縁側から後縁側に向かって延伸する平板形状の翼弦と、を備え、
前記翼弦は、当該円筒の外周面に直接に接続固定されており、
前記円筒の前記外周面と前記翼弦との接続部において、前記外周面と前記円筒の前縁側から後縁側に向かって延伸する前記翼弦の表面とが交差することにより、前記円筒の湾曲方向に沿って延伸する窪みが形成され、
前記円筒の前縁側から後縁側に向かって吹く風が、前記円筒の外周面に沿って、上方向及び下方向のそれぞれの方向から前記窪みまで流れることにより、揚力が生じるように設計されていることを特徴とする風車用翼。
【請求項3】
請求項1に記載の風車用翼と、
上下方向に延伸し、軸芯の周りに自在に回転可能な回転縦軸と、
前記風車用翼を前記縦軸に結合するための連結アームと、を備え、
前記風車用翼は、前記回転縦軸の延伸方向に対する角度を調整可能に連結アームに取り付けられていることを特徴とするコアンダ翼式風車。
【請求項4】
請求項2に記載の風車用翼と、
水平方向に延伸し、軸芯の周りに自在に回転可能な回転横軸と、を備え、
前記風車用翼が、翼接続回転ハブを介して、渦巻形状を形成するように前記横軸に取り付けられていることを特徴とするコアンダ翼式風車。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体力学における、コアンダ効果を活かして、翼の表裏の圧力比と流速比から、揚力を高め、効率よく回転駆動エネルギーを取り出し、昼夜発電可能な風力発電用風車技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近マグナス効果を活かそうとする翼技術が多いが、翼の回転部の構造も複雑で重くなり、長期間の耐久性等も必要で、「マグナス効果を利用する場合、その効果を得るために物体を回転させるが、このためには、回転に必要なエネルギーが必要となる」、例えば、公知の特許(特許文献1:本書類添付図8)があるが、「自転可能な複数の円筒翼」等で、他にも類似出願も多い。本発明は、平板の翼弦部分が前縁の円筒と接続して固定され、円筒部が回転する構造はなく、駆動エネルギーロスも無く、マグナス方式とは全く異なる。

【0003】
また、公知の特許(特許文献2:本書類添付図9)があり、円筒らしきもの「10 ブレード」があり、円筒そのものは回転しないが、「11 溝」があるが、本発明の、平板の翼弦部分が前縁の円筒と接続して固定された構造と全く異なる。

【0004】
また、公知の特許(特許文献3:本書類添付図10)があり、「100 帆走装置」は「30 マグナス円筒を、31 回転」させる構造と、対称流線形状の翼体(20)で、本発明の平板の翼弦部分が前縁の円筒と接続して固定された構造と異なり動作原理も全く異なる。
【0005】
また、公知の特許(特許文献4:本書類添付図11)があるが、特許文献4の図3の「羽根(翼板)の翼素断面図」の構造は「(ロ)各羽根の前縁部19にテーパー16が、後縁部 20にキャンバーが15付き」と、本発明翼の前縁円筒でもなく、表裏対称平板翼でもなく、渦巻き状形状でもなく、翼形状と動作原理が全く異なり表裏対称ではないので、風向速が急激に反転激変する強風対応も困難で、また翼が渦巻き状で撓り易く、斜め翼で強風を往なし和らげる利点等も明記無く等、斜め軸以外の重要部分は全て異なる。

【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特許7161747 マグナス式推力発生装置
【文献】特願2006-3361 風車のブレード及びそれを備えた風車
【文献】特願2009-255208 帆走装置および帆船
【文献】特開2000-291528 傾斜軸型風力発電装置
【非特許文献】
【0007】
【文献】飯塚尚彦発行「基礎流体力学」2010年4月8日産業図書株式会社出版P59~60(揚力)~74、P84~85(循環)~P88、P120~143他
【文献】久保田 浪之介「流体力学」基礎のきそ 2008年5月28日 日刊工業新聞社P161~163(渦と循環)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
至軽風(1~3m/s:気象庁風力階級定義)以上の風さえあれば、昼夜、天候、場所を問わず、人と鳥と地球に優しく、個人から事業レベルまで、誰もが安価で手軽に作れる簡単構造翼の風力発電を実現できれば、平和裏にSDGs(持続可能な開発目標)の要件を超えた、安心安全なクリーンな電気エネルギーを得られる風力発電のニーズは、人類の一大目標と言える状況と成っている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
先に、本説明図における4桁の符号番号の付与ルールとして、頭1桁は図面番号に対応し、下2桁がその図面内で出現する追番ですが、共通部位として他の図面でも再度表示参照される場合もあります。
【0010】
請求項1に対応する課題解決手段として、風力発電の風車を構成する翼に関し、風力エネルギーの変換効率を向上させるためには、揚力(流に直角な方向の力)と抗力(流方向の力)の比を高めることも必要だが、
抗力要素を排除することなく、起動時は駆動力として活かせる、新たな翼型も必要と考え、
新たにコアンダ効果「流れが凸形状の物体表面に沿って流れると、流体は速くなり圧力は下がる現象」を 翼の表裏面に適用して、翼表裏面での速度差と圧力差を引き出し、循環の概念により垂直方向に揚力を導き出せる、循環理論(クッタ・ジュコーフスキーの定理)で翼構造を深堀すれば、
前縁(102)を丸くて長い円筒形状(107)にし、この前縁(102)の反対側の表面(105)及び、裏面(106)から、後縁(103)にまで、前縁円筒部の直径(107)の複数倍、表裏対称の平板翼弦(104)を長く伸ばし、表翼弦結合部(105)及び、裏翼弦結合部(106)で接合させることにより、表裏長尺方向(114)にも、長い窪み(105、106)を形成させ、この窪みに至る前縁円筒平板翼(101)の表裏に速度差と圧力差を生じさせる、領域(205、206)を設けた構造が形成される。
【0011】
これを上下並行説明すれば、前方下からの流体風(108)に対応する迎角(215)、又は逆の前方上からの流体風(110)では、マイナスの迎角となり、表面(205)又は、裏面(206)に至るまでの、コアンダ効果により、速度差と圧力差を生じさせて、上向き揚力(211)又は、逆の場合は、反対の下向き揚力を得られる2様態機能の翼を構成出来ると共に、
次に、前方正面からの流体風(109)であれば、迎角(215)は「0度相当」になって、前縁円筒平板翼(101)の表裏の長い窪み(105、106)を均等に乗り越え表裏対称平板翼(104)面も均等に通過して後縁(103)に至ることで、一般の表裏対称流線形状翼と等価的な翼形状と成り、傾きが無い迎角は0度なので、揚力も生じず、後縁での乱流渦も発生せず、ほぼ無障害物状態となる1様態を加え、
更に、上方又は下方からの流体風(115、116)を想定した場合、表裏対称平板翼(104)に風圧を与え、後縁(103)が下方又は上方に傾く(117)ことで、どちらも前縁(102)方向に揚力を与える、新たな2様態機能も加えれば、揚力的に、計5様態機能翼に加え、
また。逆風時(111、112、113)の翼の後縁(103)側への流体風の抗力は、前縁(102)方向への、力ベクトルと、同一方向にあるため、合成駆動力として加算される、合計8種の方向からの様態の駆動力となる、翼の基本機能が形成される。
【0012】
更に、その流体の振舞いを図2で説明すれば、流体(208)は、前縁(202)の円筒物体(201)により、風正面(207)で上下に別れれば、上部流体(221)は、コアンダ効果で、引き寄せられて円筒物体の前縁上側(225)に沿って流れ、後縁(203)に至るまでの上面側(205)の、流れは高速になって圧力が低下して、垂直に揚力(219)が生じ、
反対に下部流体(220)は、円筒曲面(201)の前縁下側(226)に沿って流れ、下面側(206)の流速は前縁上側(225)より遅くなり、圧力も増加することで翼に揚力(218)として与え、同時に翼の表裏の圧力差で上向きの力を、揚力(211)に加算して得られる、新しい翼形状「前縁円筒平板翼(101):NACA翼型一覧には無い」として発明した。
【0013】
このような手段による結果、風力エネルギーが向上し、後述の「請求項2」の縦軸型風車や、「請求項3」の横軸型風車、「請求項4」の可変斜角式風車へ適用できる基本機能の特徴を有する、コアンダ翼を形成する。
【0014】
請求項2に対応する課題解決手段として、
前記「請求項1」の「コアンダ翼式風車」の、前縁円筒平板翼(101)の特徴を、縦軸型風車へ適用する構成例を述べ、これを評価した流体解析シュミーレーション(400)で動作原理を詳細説明すれば、
前縁円筒平板翼(101)を、回転する縦軸(301)を中心に、円周の回転掃過面(302)に沿って、間隔を均等に、回転する方向(309)に前縁(102)が夫々の前側になるように4~10翼枚等、風車全体サイズに応じて必要枚数並べ(303、304、305、306)、本例の新縦軸型風車(300)では上下各8本の連結アーム(307、308)で、各翼と回転軸(301)を繋ぎ、回転軸は、コアレス発電機(310)等に連結する構造を形成する。
【0015】
また、ここで前縁円筒平板翼(101)の翼の間隔と縦の長さ等、必要状況に応じて、0度から斜め45度程度まで、翼を適度に斜めに傾ける(316)点線の1例を各翼に適用すれば、風力がより均等に得られ、回転が滑らかになる。
【0016】
更に、課題解決策と特徴について流体解析シュミーレーション(400)と共に述べれば、風向き(419)では、向かい風となる、前縁円筒平板翼(403、404、)側の、前縁(102)に対する、夫々の広い迎え角(215)での、コアンダ効果で回り込む流れ側(407)の高速減圧域(412、415)の揚力と、逆側の低速加圧域(411、414)の圧力差による揚力(413、416)で増強され、
同時に、風向き(419)に対し、反対側位置にある翼(405、406)では追い風方向となる為、そのままで、抗力(417、418)を活かすことが可能となり、4枚の翼(403~406)を合わせて、大きな回転方向(410)の駆動力が得られる。
【0017】
また、上下各8本の連結アーム(307、308)と、各前縁円筒平板翼(303、304、305、306)の上下連結位置(314,315)で、可動容易な翼連結軸(オイルレスリング等)で連結し、引っ張りバネ(312、313、他)で、半固定すれば、予め各翼の後縁(103)側の重心が少し重くなるように設定して置くことにより、回転(309)の速度が増し遠心力が増加すれば、後縁(103)側が回転翼の外周側に飛び出し、大気に対してブレーキとなり、回転速度を徐々に低下させて暴走回転を抑制する機能を、上下に8ケ所の翼迎角度自動調整機構と引っ張りバネ(312、313)を設け、縦軸型風車での暴走回転も抑え、効率よく発電機を回すことが可能と成る特徴により、風向速が激変するビル風や、突風等にも強い特徴を有する、コアンダ翼式縦軸型風車となる。
【0018】
請求項3に対応する課題解決手段として、
請求項1に記載の「コアンダ翼式風車」の特徴を、新横軸型渦巻式風車(501)に適用して構築する方法として、前縁円筒平板翼(101)を、
風車の回転横軸(506)を中心に、前縁(102)を回転方向(505)に、後縁(103)を同、回転方向の後方にして、長尺方向(114)の一方を翼接続回転ハブ(512)に接続し、同、長尺方向(114)の反対側を、風車回転掃過面(507)外周側に向け、翼形状をインボリュート曲線等、曲線状に曲げることで曲線翼構造(502、503、504:風車サイズと必要に応じて翼枚数を2~8枚程度)を形成しながら、ハブ(512)に連結することで、風車部全体を、自然な機能美でもある渦巻き銀河的形状の、新横軸型渦巻式風車(501)構造が形成され、大気に対し、前縁(102)が斜めから進入する為、大気との摩擦が低減することで、風切り音を激減させ、バードストライクも生じず、人と鳥と自然に優しい構造で、しかも、正面風(508)と反対風(509)が激変反転しても、表裏対称平板翼(104)構造から、風車回転方向(505)は常に不変で、ヨー反転(514)も起きず駆動ロスの無い特徴を有する、コアンダ翼式の新横軸型渦巻式風車が形成される。
【0019】
更に、その動作原理を、翼形状(504)に対応して、反対風(606)方向からの流体に対する、回転方向(605)に沿って、縦方向に長い断面で、CADツールの切断面グリッド(615)表示により分析できる、新横軸型渦巻式風車の動的断面図(601)で説明すれば、
反対風(606)の風車の向きと、風車回転方向(605)による、向風(607)により、合成された風向(608)となり、その風の方向は抗力(610)でもあり、前縁円筒平板曲線翼の断面(614)では、前縁円筒平板翼の後縁(617)により、合成風向き(608)との迎角(603)による、直角方向の揚力(609)、加え、コアンダ効果による減圧域(612)での揚力と、コアンダ効果による加圧域(613)の圧力差の揚力と、平板翼弦の後縁(617)への加圧揚力が加算され、抗力(610)との合成駆動力(611)が回転力と成り、回転方向に(605)に駆動される(ベクトル表示上の厳密な大きさ比は絶えず変化)。
【0020】
反対風(606)が、正面風(616)に戻っても、前縁円筒平板曲線翼(502~504)による新横軸型渦巻式風車(601)は表裏対称翼(104)の構造から、前記表裏面動作の逆動作でも、回転方向(605)は変わらず常に同じで、反転駆動ロスの無い横軸型風車であると共に、更に、同、前縁円筒平板曲線翼の長尺方向が、その時の風下に撓(しなる)ることで風圧抗力を減らし、撓る後退角度で揚力を増やし、結果的に揚抗比も高まる構造の特徴を有す、コアンダ翼式新横軸型渦巻式風車となる。
【0021】
請求項4に対応する課題解決手段として、一般的に上下から吹く風より、横から吹く風(東西南北)が多いとされていることから、請求項3に記載の、新横軸型渦巻式風車(501)を、台風等、強風(13.9&#12316;17.1m/s:気象庁定義)にも対応する為、外部からの遠隔制御又は、風速に対する自動制御で、新横軸型渦巻式風車(501)を、水平0度から、上空に向け斜め60度(708)程度傾けられるよう、チルト式斜角制御装置をナセル(706)に組み込んでおくことにより、前後左右風(711~714)からの強い横風を受けて、風速の3乗で激変する風力も、斜めに逸らし、緩めながら風を受け、同時に風向が激変して、上下風(715,716)からの風も受けられ、全天周風向き対応も可能となる結果、台風等、風向きの定まらない暴風にも対応可能とした、可変斜角式新横軸型渦巻式風車(701)の強風対応機能の構造を述べれば、
【0022】
風車上部のナセル(706)を、外部からの制御で、前縁円筒平板曲線翼(502,503,504)を回転方向(710)の後方に縮退(718)させ、後退(702,703,704)させて、回転掃過直径(707)を小さくし、ナセル(706)を、斜め60度(708)程度まで傾けることで
風速は、Cos(60度)=0.5より、50m/秒程度の台風下でも、25m/秒の風速相当で、風のエネルギーは風速の3乗に比例するので、1/8(2×2×2)となって継続的な運転が可能と成り、
更に風車回転方向(710)も、ヨー回転(709)も急反転しない、可変斜角式の新横軸型渦巻式風車(701)で、風車は安定化する
【発明の効果】
【0023】
請求項1の基本翼形状である、前縁円筒平板翼(101)の基本機能の効果として、この前縁円筒平板翼の断面(201)の、円周360度は、平板翼弦形状翼(204)の厚さだけで上下に分離され、上下風(115、116)で、上下(117)に傾くので、ほぼ、360度の範囲の迎角度(215)が可能で、低速での追い風(111~113)でも、前縁(102)方向の駆動力は得られる、新しい構造の翼となっている。
【0024】
新効果も含め再度述べれば、前方下からの流体風(108)に対応する迎角(215)、又は逆の前方上からの流体風(110)では、マイナスの迎角となり、表面(205)又は、裏面(206)に至るまでの、コアンダ効果により、速度差と圧力差を生じさせて、上向き揚力(211)又は、逆の場合は、反対の下向き揚力を得られる2様態機能の翼を構成すると共に、
前方正面からの流体風(109)であれば、迎角(215)は0度になって、前縁円筒平板翼(101)の表裏の窪み(105、106)を均等に乗り越え表裏対称平板翼(104)面も均等に通過して後縁(103)に至ることで、一般の表裏対称流線形状翼と等価的な翼形状と成り、揚力も生じず、後縁での乱流渦も発生せず、ほぼ無障害物状態となる1様態(この無揚力状態は、精度の高い方向舵としても活用可能と考えられる)を加え、
更に、上方又は下方からの流体風(115、116)を想定した場合、表裏対称平板翼(104)に風圧を与え、後縁(103)が下方又は上方に傾く(117)ことで、前縁(102)側に揚力を与える、新たな2様態機能も生れ、揚力的に、計5様態機能翼に加え、
逆風時(111、112、113)の翼の後縁(103)側への流体風の抗力は、前縁(102)方向への、力ベクトルと、同一方向にあるため、合成駆動力(214)として加算される、合計8種の様態の駆動力となる、翼の基本効果が得られる。
【0025】
更に、その流体の振舞いを図2で説明すれば、流体(208)は、前縁(202)の円筒物体(201)により、風正面(207)で上下に別れれば、上部流体(221)は、コアンダ効果で、引き寄せられて円筒物体の前縁上側(225)に沿って流れ、後縁(203)に至るまでの上面側(205)の、流れは高速になって圧力が低下して、垂直に揚力(219)が生じ、
反対に、円筒曲面(201)の前縁下側(226)に沿って流れ、下面側(206)の流速は前縁上側(225)より遅くなり、圧力も増加することで翼に揚力(218)として与え、同時に翼の表裏の圧力差の上向きの力を、揚力(211)に加算して得られる、新しい翼形状となっている。
【0026】
新たな効果として、図1の前縁円筒平板翼(101)を大きくすれば、船舶推進装置や、ヨットの帆への適用も可能で、また、迎角(215)を外部から制御して、コアンダ効果をコントロールすることで、逆に流体(208)方向に回転駆動力等で与えることにより、ドローンのプロペラや、飛行機の翼やプロペラ、ヘリコプターのロータ、空飛ぶ自動車等への適用も可能な基本機能も可能である。
【0027】
請求項2の効果に関し、一部説明が重複するが、前縁(202)の円筒形状により、上下に180度以上の広い流体(208)に、迎角度(215)で対応でき、コアンダ効果を生み出す平板翼弦構造に加え、循環流れによる表裏速度差と圧力差増強効果による、揚力向上基本機能を、新縦軸型風車(300)の各形翼(303、304、305、306)表裏面の特徴を、全方向に同時対応出来るよう並べて有効に活かし、更に後縁からの抗力を引き出せる、エネルギーの変換効率の良い、有用な特徴を、縦軸型風車へ適用する構成例を述べ、この効果を評価した図4の流体解析シュミーレーション(400)で効果を詳細説明すれば、
【0028】
一般に、縦軸型風車は、全体として水平360度方向の無指向性だが、ある時点での翼(100)の風向きは、バラバラであり起動時の回転駆動力は小さい。しかし本翼(300)で、風向き(419)では、向かい風位置にある、前縁円筒平板翼(403、404、)の、前縁(102)に対する、夫々の広い迎え角(215)での、コアンダ効果で回り込む流れ側(407)の高速減圧域(412、415)と、逆側の低速加圧域(411、414)の圧力差での揚力(413)と(416)が生じる
特に、本新縦軸型風車(300)では、前縁円筒平板翼(101)が、同時に、風向き(419)に対し、反対の追い風位置にある翼(405、406)で生じた抗力(417)と(418)も駆動力として活かされて加算され、大きな回転方向(410)駆動力が得られる。
また、ここで前縁円筒平板翼(101)の翼の間隔と縦の長さ等、状況と必要に応じて、0度から斜め45度程度まで、翼を適度に斜めに傾ける(316)と、風力がより均等に得られる効果から、回転は滑らかになる。
【0029】
更に、上下各8本の連結アーム(307、308)と、 各翼(303、304、305、306)の上下連結位置(314,315)で、各翼の後縁(103)側の重心が少し重くなるように予め調整して置くことで、回転(309)の速度が速くなって遠心力が増加すれば、後縁(103)側が外周側に飛び出して広がり、大気に対してブレーキとなり、回転速度を低下させて暴走回転を抑制する機能を、上下8ケ所の翼迎角度自動調整機構と引っ張りバネ(312、313)を設けて抑える効果があり、風向速が激変するビル風や、突風等にも強い特徴を有する、コアンダ翼式の新縦軸型風車の効果となる。
【0030】
請求項3の効果に関し、一般的に風力エネルギー変換効率が良い横軸型風車構造に適用させ、更に翼形状をインボリュート曲線などの、渦巻き曲線形状(502~504)にすることで、翼先端に行くに従って、前縁側の曲がりを徐々に緩くした翼を構成で、より浅い斜角で進入する曲線形状となり空気抵抗は抑えられ、その抗力による静音化等も同時に抑えられる効果により、バードストライクや風切り音を無くし、人と自然に優しい構造の、新横軸型渦巻式風車(501)の新たな横軸型風車構造となり、更に、前縁円筒平板翼(101)の表裏対称翼構造により、正面風(508)と、反対風(509)が激変しても、風車回転方向(505)は常に不変で、急なヨー反転(514)も起きず駆動力ロスの無い風車と成ると共に、風下に撓(しなる)ることで風圧抗力を減らし、撓る後退角度で揚力を増やし、結果的に揚抗比も高まる。
【0031】
請求項4の効果に関し、台風等、強風では、外部からの遠隔制御又は、風速に対する自動制御で、新横軸型渦巻式風車(501)を、水平0度から、上空に向け斜め60度(708)程度傾けられる新横軸型風車用チルト式斜角制御装置(708)により、
前後左右風(711~714)からの強い横風を受けて、風速の3乗で激変する風力も、斜めに逸らし、緩めながら風を受け、同時に風向が激変して、上下風(715,716)からの風も受けられ、全天周方向対応が可能となる結果、台風等、風向きの定まらない暴風にも対応可能な、可変斜角式の新横軸型渦巻式風車(701)と効果を述べれば、
【0032】
風車上部のナセル(706)を、外部からの制御で、前縁円筒平板曲線翼(502,503,504)を回転方向(710)の後方に縮退(718)させ、後退(702,703,704)させて、回転掃過直径(707)を小さくし、ナセル(706)を、先の斜め60度(708)程度まで傾けることで
風速は、Cos(60度)=0.5より、50m/秒程度の台風下でも、25m/秒の風速相当で、風のエネルギーは風速の3乗に比例することより、1/8(2×2×2)と激減して継続的な運転が可能と成る。
【0033】
しかも、表裏対称平板翼(104)の裏表両面の受風機能の広い受風角度の、自律的な縦軸(705)のヨー回転(709)機能と、表裏対称平板翼(104)機能から風向の自動追尾角度と頻度も半分以下に抑えられ、更に風車翼回転(710)とナセル(706)内部の発電機の回転運動におけるジャイロ効果の慣性力で、振り回し力を抑えて回転も安定し、強風時発電も継続的に運転可能とする、暴風対応効果を備えた、コアンダ翼式の台風等強風対応として斜めに傾けられる「可変斜角式新横軸型渦巻式風車」となる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】前縁円筒平板翼(構造的フル名称:前縁円筒表裏対称平板翼弦形状翼)の斜視図である。
図2】前縁円筒平板翼の断面での流体の振舞い説明図である。
図3】前縁円筒平板翼による新縦軸型風車の斜視図である。
図4】新縦軸型風車の流体解析シミュレーション結果と説明付与図である。
図5】前縁円筒平板翼による新横軸型渦巻式風車の斜視図である。
図6】新横軸型渦巻式風車のある動的位置の切断面グリッド表示による流体の振舞い図である。
図7】台風等強風対応として斜めに傾けた「可変斜角式の新横軸型渦巻式風車」の斜視図である。
図8】特許文献1の図5である。
図9】特許文献2の図1である。
図10】特許文献3の図1である。
図11】特許文献4の図1である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
従来の流線形状翼では、翼の表板と裏板は2枚で、複雑に曲げたり、中空の厚さを徐々に変えて微妙な形状と厚みの違いを維持するための骨板を複数箇所につけて、固定等するのは作業量が多く、部材も多くコストも嵩み翼自体も重くなったが、
本発明の前縁円筒平板翼(101)の前縁(102)は円筒形で、翼弦は表裏対称な平板(104)1枚で、後縁(103)まで一体の簡単な翼に成っているため、曲面の切り出しも簡単安価に作れ、風車の製造コストも激減する。
各図の形状は基本であり、両端の形状等は荒く、この例に限定されるものではないので、実施においては、必要に応じて曲面化等が良い。特に小型風力発電などの翼の簡易作成では、前縁円筒部(102)は、エアコンのスポンジ製の中空断熱パイプカバー等が適し、フラット翼部(104)は、弾性係数は劣るが炭素繊維の約20%の価格のバサルト繊維をエポキシ樹脂で固めれば、補強材も要らず、軽くて強くて柔軟安価な翼が出来、3枚~5枚程度並べれば、縦、横、斜め軸型風車は簡単に作成出来る。
【実施例1】
【0036】
請求項1を実施するための形態に関し、その翼形状と特徴を、前縁円筒平板翼(101)と、前縁円筒平板翼の断面(201)から詳述すれば、前縁(102)を、丸い円筒形状(107)にして、迎角を広く取れる円周を生かし、受風方向(108、109、110)を広げ、この前縁(102)の反対側(105、106)から、後縁(103)方向に、前縁円筒部の直径(107)の数倍、表裏対称の平板翼弦(104)を長く伸ばし、表翼弦結合部(105)及び、裏翼弦結合部(106)で接合させれば、長尺方向(114)にも、長い窪みの形状部(105、106)を形成し、この窪みにより前縁円筒平板翼(101)の表裏に圧力差を生じさせる、領域(205、206)が形成され、傾け方で、8種の方向からの様態の駆動力が得られる、翼の基本機能が形成され、多様な装置への組み込みが図れる。
【実施例2】
【0037】
請求項2を実施するための形態に関し、新縦軸型風車(300)への適用例を述べれば、
前縁円筒平板翼(101)を、回転する縦軸(301)を中心に、円周の回転掃過面(302)に沿って均等に、回転する方向(309)に前縁(102)が夫々の前方向になるように揃えて必要枚数並べ(303~306)、本案の新縦軸型風車(300)では上下各4本の連結アーム(307、308)で、各翼と回転軸(301)を、回転可能な翼連結軸(オイルレスリング等)で連結し、引っ張りバネ(312、313、他)で、半固定すれば、風向き(419)に対し、個々の翼での迎角(215)は、全後左右×各中間斜めの、合計8方向に対応でき、駆動力(309)も向上する。
また、前縁円筒平板翼(101)の翼の間隔と縦の長さ等、状況に応じて、0度から斜め45度程度まで、翼を適度に斜めに傾け(316)ると、風力がより均等に得られ、回転は滑らかになる。
尚、暴走回転抑制機能を外した機能での簡単試作は翼とアームを固定するだけだが、回転速度を低下させて暴走回転を抑制する機能を、上下8ケ所の翼迎角度自動調整機構と引っ張りバネ(312)などを装備する際には、風切り音防止のためのカバーをするのが良い。
【実施例3】
【0038】
請求項3を実施するための形態に関し、安価な材質での試作でも、翼が千切れるほどの回転が得られることからも、前縁円筒平板翼(101)は、風力エネルギー変換効率が良く、横軸型風車構造に適用させるには、翼形状をインボリュート曲線の一部曲線部を使い、複数枚で構成することで渦巻き曲線形状(502、503、504)となり、風車部全体は、機能美に加え渦巻き銀河的自然美を備えた、新横軸型渦巻式風車(501)となり、更にはバードストライクや風切り音を無くし、人と鳥と自然に優しい構造で、正面風(508)や反対風(509)が激変しても、風車回転方向(505)は常に不変で、ヨー反転(514)も起きず駆動力ロスの無い風車が可能となる。
【0039】
請求項4を実施するための形態に関し、一般的に、上下から吹く風より、横から吹く風(東西南北)が多いとされていることから、
風向速が激変反転する強風時等に対応すべく、前記「請求項3」の本新横軸型渦巻式風車(501)を、水平0度から斜め60度前後上空に、可変斜角式の新横軸型渦巻式風車(701)も可能な構造を構築しておくことにより、前後左右風(711~714)からの強い横風を受けて、風速の3乗で激変するピーキーな風のエネルギーも、斜めに逸らし、緩めながら受けられ、同時に、上下風(715,716)からの風も受けられ、全天周方向対応が可能となる結果、台風等、風向きの定まらない暴風にも対応可能な、斜めに傾けた可変斜角式の新横軸型渦巻式風車(701)として、
風車上部のナセル(706)を、外部からの制御又は、風速に対する自動制御で、前縁円筒表裏対称平板翼弦形状曲線翼(502,503,504)の、回転掃過直径(707)を小さくし、ナセル(706)を、斜め60度(708)程度傾けられる構造にしておくことで、 風速50m/秒程度の台風下でも、25m/秒程度の中風速相当と成り強風でも継続的に発電可能とする、暴風対応機能を備えた可変斜角式新横軸型渦巻式風車となる。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明の、コアンダ翼式風車は翼の形状が簡単で、適度な風さえあれば、昼夜、天候、場所を選ばない風力発電装置は、分散大電力が必要な電気自動車等に適し、一般の系統連系等での遠距離送電ロス等も生じない、安価な自産自消電気エネルギーとして得られ、またパワーグリッド構成や、更に水を電気分解して水素に変換すれば、余剰電力も生じない、優れたエネルギー源となる風車グリッドで、人と鳥と地球に優しく、エネルギー紛争も生じない平和な世界も可能となる。
また、図1の前縁円筒平板翼(101)を大きくすれば、船舶推進装置への適用も可能で、図2の流体(208)相応の駆動エネルギーを与え、前縁円筒平板翼の迎角度(215)を制御して、コアンダ効果をコントロールすれば、飛行機の羽根、プロペラ、ヘリコプターのロータ、ドローン等への適用も可能となる。
【符号の説明】
【0041】
100 前縁円筒平板翼図(構造的フル名称:前縁円筒表裏対称平板翼弦形状翼)
101 前縁円筒平板翼
102 前縁
103 後縁
104 表裏対称平板翼弦
105 表翼弦結合部の長い窪み
106 裏翼弦結合部の長い窪み
107 前縁円筒形部とその直径
108 前方下からの流体風
109 前方正面からの流体風
110 前方上からの流体風
111 後方下からの流体風
112 後方からの流体風
113 後方上からの流体風
114 翼の表裏長尺方向
115 上方からの流体風
116 下方からの流体風
117 後縁が上下に傾く

201 前縁円筒平板翼の断面
202 前縁円筒平板翼の前縁
203 前縁円筒平板翼の後縁
204 表裏対称平板翼弦形状翼部
205 翼上部窪みの高速・低圧域
206 翼下部窪みの低速・高圧域
207 風が当たる正面
208 風等の流体
209 閉曲線 循環(Γ)
210 微小部分ds での速度 v
211 揚力(L)
212 抗力(D)
213 翼単体のベクトル
214 合成駆動力
215 迎角α
216 回転時の他翼によるベクトル要素
217 翼固定アーム
218 平板翼への流体の圧力による上向き揚力
219 円筒上部をコアンダ効果で回り込む流れによる垂直成分の揚力
220 翼の下部流線
221 翼の上部流線
222 閉曲線方向と流線との角度θ
223 微小部分dsでの接線方向速度 V
224 翼弦線
225 前縁上側
226 前縁下側

300 新縦軸型風車
301 回転縦軸
302 回転掃過面
303 前縁円筒平板翼1
304 前縁円筒平板翼2
305 前縁円筒平板翼3
306 前縁円筒平板翼4
307 上部連結アーム
308 下部連結アーム
309 回転方向
310 コアレス発電機など
311 流体風
312 上部翼迎角度自動調整機構と引っ張りバネ(上部4ケ所)
313 下部翼迎角度自動調整機構と引っ張りバネ(下部4ケ所)
314 各翼側上部連結位置(図の例では4枚分:オイルレスリング等で可動容易構成)
315 各翼側下部連結位置(図の例では4枚分:オイルレスリング等で可動容易構成)
316 翼を斜めに傾け方1翼例だけを点線表示

401 縦軸型風車の回転中心軸
402 回転掃過面
403 前縁円筒平板翼1の断面
404 前縁円筒平板翼2の断面
405 前縁円筒平板翼3の断面
406 前縁円筒平板翼4の断面
407 コアンダ効果で回り込む流れ側の高速減圧域
408 平板への低速加圧域
409 風下側窪みへの風圧抗力
410 回転方向
411 加圧域
412 減圧域
413 揚力と抗力の方向
414 加圧域
415 減圧域
416 揚力と抗力の方向
417 抗力(風が流れる方向)
418 抗力(風が流れる方向)

501 新横軸型渦巻式風車への適用例
502 前縁円筒平板曲線翼1
503 前縁円筒平板曲線翼2
504 前縁円筒平板曲線翼3
505 常に不変な回転方向
506 回転横軸
507 風車回転掃過面
508 正面風
509 反対風
510 前縁(1例)
511 後縁(1例)
512 翼接続回転ハブ
513 ナセルと発電機
514 ヨー回転

601 新横軸型渦巻式風車の動的断面図
602 等価的対称流線形状時の後縁
603 迎角

605 回転方向
606 反対風(図5の509の反対風に対応)
607 回転による向い風
608 翼回転による合成風向
609 翼の揚力
610 合成風時の抗力
611 合成風時の回転駆動力
612 合成風向き時のコアンダ効果の循環流れによる高速減圧域
613 合成風向き時のコアンダ効果の循環流れによる低速加圧域
614 翼回転時の前縁円筒平板翼弦形状曲線翼を切断面グリッド上に表示
615 翼回転時の翼中央切断面グリッド表示
616 正面風(図5の508の正面風に対応)
617 前縁円筒平板曲線翼の後縁

701 可変斜角式の新横軸型渦巻式風車
702 前縁円筒平板曲線翼1
703 前縁円筒平板曲線翼2
704 前縁円筒平板曲線翼3
705 タワー部
706 ナセル(発電機とチルト式斜角制御装置内蔵)
707 風車回転掃過直径(縮退無の通常時)
708 新横軸型風車用チルト式斜角制御装置による斜角
709 ヨー回転
710 風車翼回転方向
711 前からの流体風
712 後ろからの流体風
713 左からの流体風
714 右からの流体風
715 上からの流体風
716 下からの流体風
717 ヨー回転制御装置内蔵
718 各曲線翼を逆回転方向に縮退

【要約】      (修正有)
【課題】至軽風(1~3m/s)以上の風さえあれば、昼夜、天候、場所を問わず、人と自然に優しく、誰もが安価で手軽に且つ平和裏に、SDGsを超える安心安全なクリーンエネルギーを得られる風力発電装置を実現する。
【解決手段】この為、風力エネルギーを簡単構造で、効率よく回転エネルギーに変換できる、新概念の翼として、翼の前縁を円筒形にして迎角度を広く取り、後縁までを平板にして途中の接合部の窪みを活かし、コアンダ効果(気体や液体のそばに湾曲した物体があると,引き寄せられ曲面に沿って流れ、流れが高速になって圧力が低下する現象)を生じさせ且つ、平板翼で表裏を分離して表裏の速度差と圧力差を大きくさせる効果で揚力を高め、しかも翼後縁への抗力も活かした、効率の良い翼と風車を発明し、縦軸型、横軸型、可変斜角式風車に加え、逆にコアンダ効果を制御して、飛行機、プロペラ、船舶推進、ドローン、空飛ぶ自動車等への適用も図る。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11