(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-18
(45)【発行日】2024-07-26
(54)【発明の名称】抵抗器、電流検出抵抗器、電池分流器、分流抵抗器、およびこれらの製造方法
(51)【国際特許分類】
H01C 13/00 20060101AFI20240719BHJP
G01R 15/00 20060101ALI20240719BHJP
H01C 1/144 20060101ALI20240719BHJP
H01C 17/232 20060101ALI20240719BHJP
【FI】
H01C13/00 J
G01R15/00 500
H01C1/144
H01C17/232
(21)【出願番号】P 2023512014
(86)(22)【出願日】2021-05-11
(86)【国際出願番号】 US2021031732
(87)【国際公開番号】W WO2022039808
(87)【国際公開日】2022-02-24
【審査請求日】2023-04-24
(32)【優先日】2020-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】510060327
【氏名又は名称】ヴィシェイ デール エレクトロニクス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079980
【氏名又は名称】飯田 伸行
(74)【代理人】
【識別番号】100167139
【氏名又は名称】飯田 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ワイアット,トッド
(72)【発明者】
【氏名】バーチュ,トム
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン,ジョシュア
(72)【発明者】
【氏名】クラウス,アーロン
(72)【発明者】
【氏名】ヴォー,サラ
(72)【発明者】
【氏名】グレン,ダリン
【審査官】鈴木 駿平
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-102626(JP,A)
【文献】特表2013-504213(JP,A)
【文献】特開2007-221006(JP,A)
【文献】特表2012-521099(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0085715(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01C 13/00
H01C 1/144
H01C 7/00
H01C 17/232
G01R 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
抵抗器であって、
第1導電部分と第2導電部分との間に設けられた第1抵抗要素であって、前記第1導電部分が第1側部および第2側部を有し、前記第1導電部分の前記第2側部が前記第1導電部分の前記第1側部よりも前記第1抵抗要素により近い位置にあり、前記第2導電部分が第1側部および第2側部を有し、前記第2導電部分の前記第2側部が前記第2導電部分の前記第1側部より前記第1抵抗要素に近い位置にある第1抵抗要素と、
前記抵抗器の第1内部領域内の前記第1導電部分の前記第2側部に隣接する位置にあって、連続的に湾曲した形状、非線形形状、または非円形形状の周囲を有する第1プロファイルを備えた第1TCR(抵抗の温度係数)調整開口と、
前記抵抗器の第2内部領域内の前記第2導電部分の前記第2側部に隣接する位置にあって、連続的に湾曲した形状、非線形形状、または非円形形状の周囲を有する第2プロファイルを備えた第2TCR調整開口と、
前記第1抵抗要素、前記第1導電部分、および前記第2導電部分のそれぞれに部分的に構成された第3TCR(抵抗の温度係数)調整開口と、
を有し、
前記第1TCR調整開口の前記第1プロファイル、前記第2TCR調整開口の前記第2プロファイルおよび前記第3TCR調整開口それぞれが前記抵抗器のTCR値を調整する構成を有する
ことを特徴とする抵抗器。
【請求項2】
前記第1TCR調整開口および前記第2
TCR調整開口それぞれが、連続アークプロファイルをもつ細長いスロットとして形成された請求項1に記載の抵抗器。
【請求項3】
前記第1TCR調整開口および前記第2
TCR調整開口それぞれが長方形プロファイルまたは楕円形プロファイルを有する請求項1に記載の抵抗器。
【請求項4】
前記第1TCR調整開口が端子端部を有し、前記第1TCR調整開口の前記端子端部が相互に同じ長手方向に向かって湾曲し、そして前記第2TCR調整開口が端子端部を有し、前記第2TCR調整開口の前記端子端部が相互に同じ長手方向に向かって湾曲する請求項1に記載の抵抗器。
【請求項5】
前記第1TCR調整開口および前記第2TCR調整開口それぞれが90度以上のアーク長さを有する請求項4に記載の抵抗器。
【請求項6】
前記第1TCR調整開口および前記第2TCR調整開口が対称で、相互の鏡像である請求項1に記載の抵抗器。
【請求項7】
前記第1TCR調整開口および前記第2TCR調整開口それぞれが前記第1抵抗要素の方向に対して凹状のプロファイルを有する請求項1に記載の抵抗器。
【請求項8】
前記第3TCR調整開口が長方形プロファイルを有するか、あるいはより小さな中心領域及びより大きな端部領域を有するプロファイルを有する請求項1に記載の抵抗器。
【請求項9】
前記第3TCR調整開口が前記第1抵抗要素の長手方向の全範囲に延伸する請求項1に記載の抵抗器。
【請求項10】
前記第3TCR調整開口の第1端部が前記第1TCR調整開口から長手方向に離間し、そして前記第3TCR調整開口の第2端部が前記第2TCR調整開口から長手方向に離間する請求項1に記載の抵抗器。
【請求項11】
前記第3TCR調整開口の第1端部が前記第1TCR調整開口によって部分的に囲まれ、そして前記第3TCR調整開口の第2端部が前記第2TCR調整開口によって部分的に囲まれる請求項1に記載の抵抗器。
【請求項12】
第1導電部分と第2導電部分との間に設けられた第1抵抗要素と、
前記第2導電部分と第3導電部分との間に設けられた第2抵抗要素と、
前記第1導電部分に設けられ、抵抗器の第1内部領域の前記第1抵抗要素に隣接して位置する第1TCR(抵抗の温度係数)調整開口と、
前記第3導電部分に設けられ、前記抵抗器の第2内部領域の前記第2抵抗要素に隣接して位置する第2TCR(抵抗の温度係数)調整開口と、
前記第2導電部分に設けられ、前記抵抗器の第3内部領域の前記第1抵抗要素と前記第2抵抗要素との間に位置する第3TCR(抵抗の温度係数)調整開口と、
を有し、
前記第1TCR調整開口、前記第2TCR調整開口、および前記第3TCR調整開口のそれぞれが各自のプロファイルを有し、前記第1TCR調整開口、前記第2TCR調整開口、および前記第3TCR調整開口のプロファイルそれぞれが前記抵抗器のTCR値を調整する構成である
ことを特徴とする抵抗器。
【請求項13】
前記第1TCR調整開口および前記第2TCR調整開口それぞれがC字形プロファイルを有する請求項12に記載の抵抗器。
【請求項14】
前記第1TCR調整開口および前記第2TCR調整開口それぞれが長方形プロファイルか、あるいは楕円形プロファイルを有する請求項12に記載の抵抗器。
【請求項15】
前記第3TCR調整開口がより小さな中心領域およびより大きな端部領域を備えたプロファイルを有する請求項12に記載の抵抗器。
【請求項16】
前記第1TCR調整開口および前記第2TCR調整開口が同じプロファイルを有し、そして前記第3TCR調整開口が前記第1TCR調整開口および前記第2
TCR調整開口の前記プロファイ
ルとは異なるプロファイルを有する請求項12に記載の抵抗器。
【請求項17】
前記第1TCR調整開口が端子端部を有し、前記第1TCR調整開口の前記端子端部が相互に同じ長手方向に向かって湾曲し、そして前記第2TCR調整開口が端子端部を有し、前記第2TCR調整開口の前記端子端部が相互に同じ長手方向に向かって湾曲する請求項12に記載の抵抗器。
【請求項18】
抵抗器の形成方法であって、
第1導電部分と第2導電部分との間に設けられた第1抵抗要素を形成し、
前記抵抗器の第1内部領域の前記第1導電部分に第1TCR(抵抗の温度係数)調整開口を形成し、
前記抵抗器の第2内部領域の前記第2導電部分に第2TCR(抵抗の温度係数)調整開口を形成し、
前記抵抗器の第3内部領域に第3TCR(抵抗の温度係数)調整開口を形成し、前記第3TCR調整開口は、前記第1抵抗要素、前記第1導電部分、および前記第2導電部分のそれぞれに部分的に構成され、
前記第1TCR調整開口および前記第2TCR調整開口それぞれに連続的に湾曲した形状、非線形形状および非円形形状の周囲を形成する
ことを特徴とする抵抗器の形成方法。
【請求項19】
さらに前記第1TCR調整開口および前記第2
TCR調整開口の少なくとも一つの特性を調整して、前記抵抗器のTCR値を調整する請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記の少なくとも一つの特性が前記第1TCR調整開口または前記第2TCR調整開口の位置、形状、サイズ、プロファイルまたは曲率度のうちの少なくとも一つを含む請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記第1TCR調整開口が端子端部を有し、前記第1TCR調整開口の前記端子端部が相互に同じ長手方向に湾曲し、そして前記第2TCR調整開口が端子端部を有し、前記第2TCR調整開口の前記端子端部が相互に同じ長手方向に湾曲する請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記第1TCR調整開口および前記第2TCR調整開口それぞれが90度以上のアーク長さを有する請求項18に記載の抵抗器。
【請求項23】
前記第1TCR調整開口および前記第2TCR調整開口が対称で、相互の鏡像である請求項18に記載の方法。
【請求項24】
前記第3TCR調整開口が前記抵抗器のTCR値を調節する構成である請求項18に記載の方法。
【請求項25】
前記第1TCR調整開口、前記第2TCR調整開口あるいは前記第3TCR調整開口のうちの少なくとも一つの開口は、前記抵抗器のTCR値を調整するために選択された非円形プロファイルを有する請求項12に記載の抵抗器。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本願は2020年8月20日を出願日とする米国仮特許出願第63/068,243号を援用する出願である。
【技術分野】
【0002】
本出願は、導電性部や抵抗素子の様々な配列を有する抵抗器(resistors)、電流検出抵抗器、電池分流器および分流抵抗器に関する。
【背景技術】
【0003】
従来電流検出抵抗器および/または分流抵抗器および/または電池分流器と呼ばれている機器は広く使用されている、例えば自動車分野で使用されている公知タイプの抵抗器である。これらタイプの抵抗器は例えば電流を測定するために使用することができる。これらの構成は一般に抵抗材料の平坦なストリップを有し、このストリップをデバイスの主端子を形成する導電性の高い金属端子間に結合する。
【0004】
自動車分野では、一次システムが故障した場合に安全な運転を維持するために、システムは冗長性を有する必要がある。フル電動車の場合、システムは複数の伝統的な単独要素電池分流器を使用するため、スペースに関する条件が厳しくなり、コストが高くなる。
【0005】
各種システムの場合、温度検出部材を加えたり、あるいは抵抗対温度プロットの形状を補償するプログラムを利用したりするなどの異なる温度補償方法を使用するため、設計に対する全体的なコストが高くなる。
【0006】
求められているのは電流検出抵抗器や電池分流器を製造するために改善された構成および方法である。
【0007】
さらに、抵抗器の抵抗の温度係数(TCR:temperature coefficient of resistance)を簡単に、正確に、効率よく調整できる能力を備えた改良抵抗器も必要である。
【0008】
また、電池管理回路内の電流を検出できる能力も必要であり、これがあると、ユーザーが冗長性のあるシステムを異なる制御ユニットまたは検出ユニットを備えた同じ回路に接続できるため、冗長性による安全性が高くなる。
【発明の概要】
【0009】
本発明は各種の抵抗器およびこれらの製造方法に関する。
【0010】
本発明の各種設計よれば、各種特性・特徴を拡張かつ改良でき、例えばUSP8,878,643(全文をここに援用する)に記載されているように、抵抗の温度変化を改善できる上に、電圧検出点を分離できるため、ヘッダーなどの接続器によって構成部材の内部にピンを取り付けることができ、これらヘッダーによって検出点に外部接続を行うことができる。また、製造プロセスを単純化することも可能になる。さらに、分離部材内部に検出点を設定できるため、一面にのみに設ける場合とは反対に、接触領域を部材厚み内部に集中させることによって電圧検出分離特性がさらに向上する。
【0011】
本発明の一つの態様では、抵抗器は第1導電部分、第1抵抗要素、第2導電部分、第2抵抗要素、および第3導電部分を有する。この態様では、この抵抗器についてはデュアル抵抗要素シャント(dual resistive element shunt)と呼ぶことができ、あるいはデュアル抵抗要素シャントと考えることができる。
【0012】
第1導電部分は第1側部即ち外側部および第2側部即ち内側部を有する。第1抵抗要素は第1側部即ち外側部および第2側部即ち内側部を有する。第2導電部分は第1側部および第2側部を有する。第2抵抗要素は第1側部即ち外側部および第2側部即ち内側部を有する。第3導電部分は第1側部即ち外側部および第2側部即ち内側部を有する。第1導電部分は第2側部即ち内側部において第1抵抗要素の第1側部即ち外側部に取り付ける。第1導電部分および第1抵抗要素は溶接、結合、接着剤などの各種手段か、あるいは導電材および抵抗材を結合する他の公知取り付け手段によって接続、接合、結合または取り付けることができる。
【0013】
第1抵抗要素は第2側部即ち内側部において第2導電部分の第1側部に取り付ける。第1抵抗要素および第2導電部分は各種手段によって接続、接合、結合または取り付けることができる。
【0014】
第2導電部分は第2側部において第2抵抗要素の第2側部即ち内側部に取り付ける。第2導電部分および第2抵抗要素は各種手段によって接続、接合、結合または取り付けることができる。
【0015】
第2抵抗要素は第1側部即ち外側部において第3導電部分の第2側部即ち内側部に取り付ける。第2抵抗要素および第3導電部分は各種手段によって接続、接合、結合または取り付けることができる。
【0016】
本発明の一態様では、抵抗器は第1導電部分、第1抵抗要素、および第2導電部分を有する。この態様では、当該抵抗器は冗長式検出シャント(redundant sense shunt)、あるいは冗長式電流検出シャント(redundant current sense shunt)と呼んでもよく、あるいは考えてもよい。
【0017】
デュアル式の低側または高側接地システムへの接地基準点接続を行う補足的な検出接触点は必要ならば最後にこれらヘッダーに簡単に付加できる。
【0018】
本明細書で使用する“開口”は“スロット”または“孔”と考えてもよく、あるいは読んでもよい。用語“スロット”は少なくとも一つの方向または次元において細長いプロファイルを有する一種の開口を示すために使用することができる。一部の態様では、用語“開口”はスロットまたは孔を指す包括的な用語である。
【0019】
本明細書で使用する“導電部分”についても“端子”または“導電端子”と考えてもよく、あるいは呼んでもよい。
【0020】
抵抗器のTCR値を調整し、変更し、TCR値に影響を与え、効果を及ぼし、またはこれを修正できる構成の導電部分内の開口(スロットまたは孔)については“TCR調整スロット”、“TCR補償開口”や“TCRスロット”と考えることができる。これらは“ブーツ(boots)”あるいは“装備(features)”と呼ぶことも可能である。
【0021】
従来公知な各種のヘッダーピンも開示し、説明する。これらは“接続器”、“ブラケット”や“フレーム”と呼ぶことができ、抵抗器を他の電気部分、構成素子、装置やデバイスに電気的に接続することになる導電ピンの支持体になる。
【0022】
本発明の各種の態様の場合、TCR補償開口は形状およびサイズも調整または変更することができ、選択した用途における必要性に応じてTCR設計およびTCR値を改善、調整、修正または変更することも可能である。このような調整をきわめて精密な方法で行える結果、TCR値をきわめて低く抑えることができ、余分なデバイスの使用を制限でき、また所定の製品設計のTCRプロットを追跡できるプログラミングを実行できる。
【0023】
本明細書に記載する態様では、抵抗器は複数の抵抗要素を有してもよく、各種のTCR調整開口、スロットまたは領域だけでなく、電圧を検出する各種の接続点を構成するもので、ここでは冗長構成(redundant configuration)または冗長性(redundancy)と呼ぶものを構成する。
【0024】
以上の概要は本発明のすべての実施態様または態様を示すものではない。むしろ、この概要は本明細書に記載する態様および特徴の一部を例示するに過ぎない。以上の特徴、加えて本発明の他の特徴については、添付図面および特許請求の範囲に基づく本発明の実施態様を記載する以下の詳細な説明から明らかになるはずである。さらに、本明細書は本発明の要素および特徴の任意の組み合わせおよびこれに属する任意の組み合わせを明示的に包含するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0025】
【文献】米国特許第8,878,643号
【文献】米国特許第8,344,846号
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】
図1は本発明の一態様に係る抵抗器の透視図である。
【
図2】
図2は本発明の一態様に係る抵抗器の透視図である。
【
図3】
図3は本発明の一態様に係る抵抗器の正面図である。
【
図4】
図4は本発明の一態様に係る抵抗器の正面図である。
【
図5】
図5は本発明の一態様に係る抵抗器の正面図である。
【
図6】
図6は本発明の一態様に係る抵抗器の正面図である。
【
図7】
図7は本発明の一態様に係る抵抗器の正面図である。
【
図8】
図8は本発明の一態様に係る抵抗器の正面図である。
【
図9】
図9は本発明の一態様に係る抵抗器の正面図である。
【
図10】
図10は本発明の一態様に係るフローチャートである。
【
図11】
図11は本発明の別な態様に係る別なフローチャートである。
【
図12】
図12は本発明の一態様に係る抵抗器の磁束通路を示す図である。
【
図13A】
図13Aは本発明の一態様に係る抵抗器の別な実施態様を示す正面図である。
【
図13B】
図13Bは本発明の一態様に係る抵抗器の別な実施態様を示す正面図である。
【
図13C】
図13Cは本発明の一態様に係る抵抗器の別な実施態様を示す正面図である。
【
図13D】
図13Dは本発明の一態様に係る抵抗器の別な実施態様を示す正面図である。
【
図13E】
図13Eは本発明の一態様に係る抵抗器の別な実施態様を示す正面図である。
【
図14】
図14は2つの要素に対する電圧検出アイソレーションを最適化した冗長シャントTCRの測定値を示すチャートである。
【
図15】
図15は電圧検出アイソレーション量が異なるシャントの測定値を示すチャートである。
【
図16】
図16は本発明の一態様に係る円筒形抵抗器を示す図である。
【
図18】
図18は本発明の一態様に係る抵抗器を示す正面図である。
【
図19】
図19は本発明の一態様に係る抵抗器を示す正面図である。
【
図20】
図20は本発明の一態様に係る抵抗器を示す正面図である。
【
図21A】
図21Aは本発明の一態様に係る抵抗器の別な実施態様を示す正面図である。
【
図22】
図22は本発明の一態様に係る抵抗器の別な実施態様を示す正面図である。
【
図23】
図23は本発明の一態様に係る抵抗器の別な実施態様を示す正面図である。
【
図24A】
図24Aは本発明の一態様に係る抵抗器の別な実施態様を示す正面図である。
【
図25】
図25は2つの異なる状態にある印刷回路板を備えた抵抗器を示す正面図である。
【
図26A】
図26Aはピンに係合する構成の印刷回路板を備えた抵抗器を示す正面図である。
【
図27】
図27は本発明の一態様に係るフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1に第1導電部分12と第2導電部分14との間に設けた第1抵抗要素11、および第2導電部分14と第3導電部分16との間に設けた第2抵抗要素13から全体を形成した抵抗器10を示す。
【0028】
図1の配向図に示すように、第1導電部分12は第1側部すなわち外側部18が第1方向X1に配向し、そして第2側部すなわち内側部20が第1方向X1とは逆の方向である第2方向X2に配向し、第3側部22が方向Y1に配向し、そして第4側部24が方向Y1とは逆の方向である方向Y2に配向する。当業者ならば理解できるように、抵抗器10の正確な向きは可変である。第1導電部分12については全体としてプレート状、ストリップ状、あるいはバー状に形成することができる。第1導電部分12は導電性金属で形成することができる。一つの実施態様では、第1導電部分12は銅(Cu)またはCu合金製である。第1導電部分12を形成するために使用することができる他の導電材もあり、スズ(Sn)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、金(Au)を挙げることができ、これらは単独で使用してもよく、あるいは併用してもよい。なお、合金の場合、ニッケル(Ni)、Snやその他の同様な素材からなる層でメッキしてもよく、メッキしなくてもよい。
【0029】
第1抵抗要素11は第1側部すなわち外側部26が第1方向X1に配向し、そして第2側部すなわち内側部28が第2方向X2に配向し、第3側部30が方向Y1に配向し、そして第4側部32が方向Y2に配向する。第1抵抗要素11は全体としてプレート状、ストリップ状またはバー状に形成することができる。第1抵抗要素11は単独の抵抗性材料で形成してもよく、複数の抵抗性材料を併用して形成してもよい。一つの実施態様では、第1抵抗要素11は銅-ニッケル-マンガン(CuNiMn)合金、銅-マンガン-スズ(CuMnSn)合金、銅-ニッケル(CuNi)合金、ニッケル-クロム-アルミ(NiCrAl)合金、またはニッケル-クロム(NiCr)合金から形成することができ、あるいは分流抵抗器の一部としての抵抗要素として使用可能なことが当業者に知られている他の合金も使用可能である。第1抵抗要素11を形成するために使用することができる他の抵抗性材料を例示すると、Cu、Ni、Mn、Cr、Alや鉄(Fe)を挙げることができ、いずれも単独使用でもよく、併用でもよい。
【0030】
第1導電部分12は第2側部すなわち内側部20において第1抵抗要素11の第1側部すなわち外側部26に取り付ける。第1導電部分12および第1抵抗要素11は溶接、結合、接着、超音波結合、はんだ付け、蝋付けやその他の低抵抗接続法、あるいはこれら以外の許容できる電気的および/または熱的接続法などの各種手段によって取り付け、接続、接合、結合することができる。第1導電部分12は全体として抵抗器10の第1側部34または第1部分に位置する。
【0031】
図1の配向図に示すように、第2導電部分14は第1側部36が第1方向X1に配向し、そして第2側部38が第2方向X2に配向し、第3側部40が方向Y1に配向し、そして第4側部42が方向Y2に配向する。第2導電部分14は全体としてプレート状、ストリップ状またはバー状に形成することができる。第2導電部分14は導電性材料から形成することができる。一つの実施態様では、第2導電部分14は銅(Cu)またはCu合金から形成する。第2導電部分14を形成するために使用することができる他の導電性材料はSn、Al、Ag、またはAuであり、いずれも単独使用できるか、併用してもよく、合金はNi、Sn、または他の同様な材料の層をメッキしてもよく、あるいはメッキしなくてもよい。第2導電部分14は全体として抵抗器10の中心位置44または中間点に、あるいはこれに近接して位置する。
【0032】
第2導電部分14は第1側部36において第1抵抗要素11の第2側部すなわち内側部28に取り付ける。従って、第1導電部分12および第2導電部分14は第1抵抗要素11の両側に位置する。第2導電部分14および第1抵抗要素11は溶接、結合、接着、超音波結合、はんだ、蝋付けやその他の低抵抗接続法、あるいはこれら以外の許容できる電気的および/または熱的接続法などの各種手段によって取り付け、接続、接合、結合することができる。
【0033】
第2抵抗要素13は第1側部すなわち外側部46が第2方向X2に配向し、第2側部すなわち内側部48が第1方向X1に配向し、第3側部50が方向Y1に配向し、そして第4側部52が方向Y2に配向する。第2抵抗要素13は全体としてプレート状、ストリップ状またはバー状に形成することができる。第2抵抗要素13は抵抗性材料で形成すればよく、あるいは抵抗性材料を含む複数の材料を併用して形成することができる。一つの実施態様では、第2抵抗要素13は銅-ニッケル-マンガン(CuNiMn)合金、銅-マンガン-スズ(CuMnSn)合金、銅-ニッケル(CuNi)合金、ニッケル-クロム-アルミ(NiCrAl)合金、ニッケル-クロム(NiCr)合金、あるいは当業者にとって公知で、抵抗要素や分流抵抗器の一部として使用可能な他の合金から形成する。第2抵抗要素13を形成するために使用することができる他の抵抗性材料はCu、Ni、Mn、Cr、Al、およびFeであり、いずれも単独で使用してもよく、あるいは併用してもよい。
【0034】
第1抵抗要素11および第2抵抗要素13の抵抗値は同じでもよく、あるいは異なっていてもよい。なお、第1抵抗要素11および第2抵抗要素13の抵抗値は当業者にとっては公知なように、トリミングなどによって必要性や機能に基づいて選択的に調整すればよい。
【0035】
第2導電部分14は第2側部すなわち内側部38において第2抵抗要素13の第2側部すなわち内側部48に取り付ける。第2導電部分14および第2抵抗要素13は溶接、結合、接着、超音波結合、はんだ、蝋付けやその他の低抵抗接続法、あるいはこれら以外の許容できる電気的および/または熱的接続法などの各種手段によって取り付け、接続、接合、結合することができる。
【0036】
図1に示す構成では、第1抵抗要素11および第2抵抗要素13は第2導電部分14の両側に位置する。
【0037】
図1の配向図に示すように、第3導電部分16は内側部すなわち第2側部54が第1方向X1に配向し、そして第1側部すなわち外側部56が第2方向X2に配向し、第3側部58が方向Y1に配向し、そして第4側部60が方向Y2に配向する。第3導電部分16は全体としてプレート状、ストリップ状またはバー状に形成することができる。第3導電部分16は導電性材料から形成することができる。第3導電部分16は導電性金属で構成することができる。一つの実施態様では、第3導電部分16は銅(Cu)またはCu合金から形成する。第3導電部分16を形成するために使用することができる他の導電性材料はSn、Al、Ag、またはAuであり、いずれも単独使用できるか、併用してもよく、合金はNi、Sn、または他の同様な材料の層をメッキしてもよく、あるいはメッキしなくてもよい。第2導電部分14は全体として抵抗器10の第2側部62すなわち第2部分に隣接して位置する。
【0038】
第3導電部分16は第2側部すなわち内側部54において第2抵抗要素13の第1側部すなわち外側部46に取り付ける。第3導電部分16および第2抵抗要素13は溶接、結合、接着、超音波結合、はんだ、蝋付けやその他の低抵抗接続法、あるいはこれら以外の許容できる電気的および/または熱的接続法などの各種手段によって取り付け、接続、接合、結合することができる。
【0039】
図1に示す構成では、第2導電部分14および第3導電部分16は第2抵抗要素13の両側に位置する。
【0040】
導電部分12、16は図示ではサイズおよび形状が同じであるが、導電部分12、16は本発明の一つの態様では同じでなくてもよい。例えば、導電部分12、16だけでなく、これら導電部分12、16を形成する材料も変更可能である。図示の導電部分12、16の場合、側部数は4であるが、導電部分12、16の側部数は変更可能である。これらの変更については、本明細書に記載する他の実施態様の任意の一つかそれ以上で実施可能である。
【0041】
同様に、抵抗要素11、13は図示ではサイズおよび形状が同じであるが、抵抗要素11、13のサイズ、形状およびこれらの形成材料は同じでなくてもよい。例えば、抵抗要素11、13のサイズ、寸法および/または形状だけでなく、これら抵抗要素11、13を形成する材料も変更可能である。図示の抵抗要素11、13の場合、側部数は4であるが、抵抗要素11、13の側部数は変更可能である。これらの変更については、本明細書に記載する他の実施態様の任意の一つかそれ以上で実施可能である。
【0042】
本発明の一つの態様では、第1導電部分12は、第1開口70が第1導電部分12の第1側部すなわち外側部18に隣接していてもよい。第1開口70については、第1導電部分12の一部を完全に貫通する孔であってもよく、全体として円形形状であってもよい。この第1開口70は第1導電部分12の第1側部18により近く位置し、電流接続孔または領域として機能してもよい。電流接続開口70は抵抗器をモニターおよび/または測定対象である電流にどのように接続するかの一実施例に過ぎない。このような開口は完全に省略してもよい。
【0043】
第2開口72は第1導電部分12の第2側部すなわち内側部20に隣接形成する。第2開口72は第1導電部分12の一部を完全に貫通する孔で構成してもよく、全体として湾曲した長方形などの長方形であってもよい。第2開口72は第2側部20により近接して位置する。第2開口72はTCR調整開口として機能し、以下に詳しく説明するように、TCR補償スロットと呼ぶこともできる。
【0044】
本発明の一態様では、第3導電部分16は第1開口74が第3導電部分16の第1側部すなわち外側部56に隣接する。第1開口74は第3導電部分16の一部を完全に貫通する孔であってもよく、全体として円形形状であってもよい。この第1開口74は第3導電部分16の第1側部56により近接して位置し、電流接続孔または領域として機能するものである。この電流接続開口74は抵抗器をどのようにモニターおよび/または測定対象の電流に接続するかの一実施例に過ぎない。このような開口は完全に省略してもよい。
【0045】
第3導電部分16はこの第3導電部分16の第2側部すなわち内側部54に隣接する第2開口76を有する。第2開口76は第3導電部分16の一部を完全に貫通する孔で構成してもよく、全体として湾曲した長方形などの長方形であってもよい。第2開口76は第2側部54により近接して位置する。第2開口76はTCR調整開口として機能し、以下に詳しく説明するように、TCR補償スロットと呼ぶこともできる。
【0046】
本発明の一態様では、第2導電部分14は中心開口78を有し、この開口78は全体として第2導電部分14を貫通して中心に位置する。この中心開口78は全体として長方形であるか、あるいはさらに説明するように、これとは異なる形状を有していてもよい。この中心開口78はTCR調整開口として機能し、以下に詳しく記載するように、TCR補償スロットと呼ぶこともできる。
【0047】
本発明の一態様では、第1導電部分12の第1開口70および第3導電部分16の第1開口74は全体として同じ形状である。本発明の一態様では、第1導電部分12の第2開口72および第3導電部分16の第2開口76は全体として同じ形状である。本発明の一態様では、第1導電部分および第3導電部分は相互に鏡像関係にある。
【0048】
抵抗器10のすべての開口(すなわち70、72、74、76および78)は抵抗器10の長手すなわち長手方向軸線L1に沿って整合していてもよく、あるいは異なる実施態様では、一部の開口は相互にオフセット関係で設定できる。
【0049】
図1に示すように、開口70、72、74、76および78はすべて抵抗器の内部領域内に設ける。本明細書で抵抗器に使用する用語“内部領域”は抵抗器の周囲すなわち外縁部から離間した位置にある領域を指すか、あるいは抵抗要素や導電部分などの抵抗器の任意の構成部材の周囲または外縁部から離間した領域を意味する。従って、開口70、72、74、76および78それぞれが抵抗器10の横方向あるいは長手方向縁部や抵抗器10の周囲または縁部などの外縁部から離間するのが好ましい。また、開口70、72、74、76および78のどの部分も抵抗器10の横方向あるいは長手方向縁部や周囲などの外縁部に交差、接触あるいはこれらを横切ることがなく、好ましい。このように、開口70、72、74、76および78の全側部が導電部分、抵抗要素、およびこれら組み合わせ部分によって囲まれる。
【0050】
開口70、74は
図1に示すように、全体として円形であるが、これら開口70、74のプロファイル(profile)は本発明の別な態様では変更可能である。このプロファイルという用語は本明細書では全体輪郭、サイズ、形状、横断面、配向または他の物理的特性を指す用語である。開口70、74は同じであってもよく、異なっていてもよい。一つの態様では、開口70、74の少なくとも一つは細長いプロファイル、スロット状プロファイル、あるいは非円形プロファイルを有する。開口70、74の細長いプロファイルまたはスロット状のプロファイルはX方向に配向延伸する。別な態様では、開口70、74の細長いプロファイルまたはスロット状のプロファイルはY方向に配向延伸する。また、さらに別な態様では、開口70、74の細長いプロファイルまたはスロット状のプロファイルは抵抗器を完全には貫通しない。一部の態様では、これら開口70、74の一つかそれ以上は使用を省略することができる。これらの変更は本明細書に記載する他の実施態様の一つかそれ以上で実施可能である。
【0051】
開口72、76、78に関するすべての態様も変更可能である。例えば、開口72、76、78のそれぞれはプロファイル、寸法、サイズまたは形状が異なっていてもよい。これらについては必要性や機能に応じて調整することができ、あるいは変更可能である。開口72、76、78は一つかそれ以上の貫通開口および導電部分および/または抵抗要素を完全には貫通しない一つかそれ以上の開口を有することができる。開口72、76、78の形状は円形、細長い形状、スロット状、非円形、S字状、N字状、蛇行状やその他の形状であってもよい。スロット状の、あるいは細長い形状の開口72、76、78が延伸する配向または方向は変更可能であり、高さ、長さ、幅なども変更可能である。一部の態様では、開口72、76、78の一つかそれ以上は使用を省略することができる。これら変更は本明細書に記載する他の実施態様の一つかそれ以上で実行可能である。
【0052】
抵抗要素に最も近い導電部分の開口(例えばTCR調整開口)はTCR調整開口に隣接する電圧検出端子領域として機能する導電部分の機能部分を構成する。これら領域は、以下に説明するように、電圧検出ピンに接続することができる。このような電圧検出端子領域は主電流端子を構成する導電部分の領域よりも小さい。
【0053】
図1に示すように、一つの態様では少なくとも一つのブラケットまたはヘッダー部材80a、80bを設けることができ、従来公知なヘッダーピン保持部材を使用することができ、以下“ブラケット”または“ヘッダー部材”と呼ぶことができる。ブラケットまたはヘッダー部材80a、80b、180、2180、2280、2380a、2380b、2480a、2480bについては、図示のみを目的として、一部の添付図面では想像線で示す。少なくとも
図3、
図4、
図5、
図6、
図8、
図9、
図13A~
図13E、
図17A~
図17M、
図18、
図19、
図20などの添付図面には具体的に特定にしていないブラケットまたはヘッダー部材を示す。当業者ならば、添付図面のいずれかのブラケットまたはヘッダー部材は添付図面のその他の一つにおいて実施可能であり、または使用できることを理解できるはずである。
【0054】
少なくとも一つのブラケットまたはヘッダー部材80a、80bはブレース82およびピン84を有する。一つの態様では、ピン84は取り付けピンとして構成する。
図1に示すように、第1ブラケットまたはヘッダー部材80aおよび第2ブラケットまたはヘッダー部材80bを使用できる。一つの実施態様では、2つのブレースおよび4つの取り付けピン84を使用できる。一つの態様では、ピン84の一つかそれ以上は検出ピンまたは接地ピンとして構成できる。ブラケットまたはヘッダー部材80a、80bは抵抗器10を別な部材に取り付け、電気的に接続する構成である。
【0055】
図1において、開口70および74は電流接続点である。ブラケットまたはヘッダー部材80aのピンが第1抵抗要素11の一対の電圧検出接続部を構成し、そしてブラケットまたはヘッダー部材80b内のピンが第2抵抗要素13の一対の電圧検出接続部を構成する。
【0056】
本発明の一つの態様は、従って、抵抗値が同じか、あるいは同じでないため、記載した方法で、あるいは要素および/またはピンの接続、構成または数量に関して他の態様で構成することができる他の態様で要素それぞれに対して複数の独立した電圧検出点を提供する2つの別個の抵抗要素を備えた抵抗器を提供するものである。また、本発明の態様では、導電部分または端子部分にスロット、開口または孔を異なる構成で形成し、USP8,878,643(なお、この明細書の内容全体はここに援用するものとする)に記載されている方法を拡張、または改善できるTCR補償値およびTCR調整する異なる方法を組み込む。TCR補償については、電流を検出点周囲に配向して、影(シャドーイング)効果を発生することによって実行できる。検出点をデバイスの低電流密度部分内に設定すると、導電端子材料が抵抗器のTCR値への影響を制御できる。この特性を発生する方法によって、例えば、抵抗器を所定のTCR開口またはスロットに形成した表面に接続して、接続部をより正確で、より制御された位置に配置できるように、取り付けピンに配置し、接続できる。この隔離特性については、用途の具体的な要件に応じて、特に抵抗の温度係数を制御、調整またはモニターするために組み込んでもよく、組み込まなくてもよい。
【0057】
TCR改善については、次のようにして行う。銅製のTCRは3900PPM/℃で、抵抗ストリップ11は100PPM/℃でもよい。抵抗要素11、13に対するTCR調整開口72、76、78のサイズ、形状および距離については、Y方向(例えば横断方向)およびX方向(例えば長手方向)に関する長さを抵抗要素11、13に対するヘッダーのピン84の距離によって調整できる。“Y”次元の調整を使用して、ブラケットまたはヘッダー部材80に対応するピンの隔離量を調整すると、次に銅製部分またはストリップおよび抵抗要素のTCRに対する影響または寄与が変化する。この影響を調整すると、ブラケットまたはヘッダー部材80のピンで検出された電圧に認められる(例えば測定された)抵抗器のTCRに直接影響を与える。これは、抵抗器に任意の組み合わせで電圧検出点、抵抗ストリップおよび隔離孔を使用した場合にもいえる。これら特性関係よって、TCR値を正確かつ有効な方法でチューニングできる。
【0058】
図12は第1導電部分1212、第2導電部分1214、第3導電部分1216、第1抵抗要素1211、および第2抵抗要素1213を有する抵抗器1210の電流束または電流フラックスを示す図である。この電流束は抵抗器1210の縁部に向かう方向で、検出点から離間する方向に流れる。X軸における電流は開口1272、1276、1278間で最少になる。
【0059】
図12に示すように、開口1270、1272、1274、1276、1278はすべて抵抗器1210の内部領域内に設ける。従って、開口1270、1272、1274、1276、1278はいずれも抵抗器1210の横方向縁部や縦方向縁部、あるいは抵抗1210の外周などの外縁部から離間しているのが好ましい。開口1270、1272、1274、1276、1278の一部は抵抗器1210の横方向縁部や縦方向縁部、あるいは抵抗1210の外周などの外縁部には交差、接触または横断しない。開口1270、1272、1274、1276、1278は全側部において導電部分、抵抗要素の一部、またはこれらの一部によって取り囲まれる。
【0060】
本発明の別な態様は、
図2に示すように、抵抗器110に関する。この抵抗器110は全体として第1導電部分112と第2導電部分114と間に位置する抵抗要素111で形成する。
【0061】
図2の配向図に示すように、第1導電部分112は第1側部すなわち外側部118が第1方向X1に配向し、そして第2側部すなわち内側部120が第1方向X1とは逆の方向である第2方向X2に配向し、第3側部122が方向Y1に配向し、そして第4側部124が方向Y1とは逆の方向である方向Y2に配向する。第1導電部分112については全体としてプレート状、ストリップ状、あるいはバー状に形成することができる。第1導電部分112は導電性金属で形成することができる。一つの実施態様では、第1導電部分112は銅(Cu)またはCu合金製である。第1導電部分112を形成するために使用することができる他の導電材もあり、スズ(Sn)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、金(Au)を挙げることができ、これらは単独で使用してもよく、あるいは併用してもよい。なお、合金の場合、ニッケル(Ni)、Snやその他の同様な材からなる層でメッキしてもよく、メッキしなくてもよい。
【0062】
第1抵抗要素111は第1側部すなわち外側部126が第1方向X1に配向し、そして第2側部すなわち内側部128が第2方向X2に配向し、第3側部130が方向Y1に配向し、そして第4側部132が方向Y2に配向する。第1抵抗要素111は全体としてプレート状、ストリップ状またはバー状に形成することができる。第1抵抗要素111は単独の抵抗性材料で形成してもよく、複数の抵抗性材料を併用して形成してもよい。一つの実施態様では、第1抵抗要素111は銅-ニッケル-マンガン(CuNiMn)合金、銅-マンガン-スズ(CuMnSn)合金、銅-ニッケル(CuNi)合金、ニッケル-クロム-アルミ(NiCrAl)合金、またはニッケル-クロム(NiCr)合金から形成することができ、あるいはシャント抵抗器の一部としての抵抗要素として使用可能なことが当業者に知られている他の合金も使用可能である。第1抵抗要素111を形成するために使用することができる他の抵抗性材料を例示すると、Cu、Ni、Mn、Cr、AlやFeを挙げることができ、いずれも単独使用でもよく、併用でもよい。
【0063】
第1導電部分112は第2側部すなわち内側部120において第1抵抗要素111の第1側部すなわち外側部126に取り付ける。第1導電部分112および第2導電部分111は溶接、結合、接着、超音波結合、はんだ、蝋付けやその他の低抵抗接続法、あるいはこれら以外の許容できる電気的および/または熱的接続法などの各種手段によって取り付け、接続、接合、結合することができる。第1導電部分112は全体として抵抗器110の第1側部134または第1部分に位置する。
【0064】
図2の配向図に示すように、第2導電部分114は第1側部136が第1方向X1に配向し、そして第2側部138が第1方向X1に配向し、第3側部140が方向Y1に配向し、そして第4側部142が方向Y2に配向する。第2導電部分114は全体としてプレート状、ストリップ状またはバー状に形成することができる。第2導電部分114は導電性材料から形成することができる。一つの実施態様では、第2導電部分114は銅(Cu)またはCu合金から形成する。第2導電部分114を形成するために使用することができる他の導電性材料はスズ(Sn)、アルミ(Al)、銀(Ag)、または金(Au)であり、いずれも単独使用できるか、併用してもよく、合金はニッケル(Ni)、Sn、または他の同様な材料の層をメッキしてもよく、あるいはメッキしなくてもよい。一般的には、第2導電部分114は抵抗器110の第2側部144または第2部分に、あるいはこれに近接して位置する。
【0065】
第2導電部分114は第2側部138において第1抵抗要素111の第2側部128に取り付ける。従って、第1導電部分112および第2導電部分114は第1抵抗要素111の両側に位置する。第2導電部分114および第1抵抗要素111は溶接、結合、接着、超音波結合、はんだ、蝋付けやその他の低抵抗接続法、あるいはこれら以外の許容できる電気的および/または熱的接続法などの各種手段によって取り付け、接続、接合、結合することができる。
【0066】
本発明の一つの態様では、第1導電部分112は第1開口170が第1導電部分112の第1側部すなわち外側部118に隣接し、そして第2開口172が第1導電部分112の第2側部すなわち内側部120に隣接する。第1開口170については、第1導電部分112の一部を完全に貫通する孔でもよく、全体として円形形状とすることができる。この第1開口170は第1導電部分112の第1側部118により近く位置し、電流接続孔または領域として機能してもよい。電流接続開口170は抵抗器をモニターおよび/または測定対象である電流にどのように接続するかの一実施例に過ぎない。これら開口は完全に省略することができる。
【0067】
第2開口172は第1導電部分112の一部を完全に貫通する孔で構成してもよく、全体として湾曲した長方形などの長方形であればよい。第2開口172は第2側部120により近接して位置する。第2開口172はTCR調整開口として機能し、以下に詳しく説明するように、TCR補償スロットと呼ぶこともできる。
【0068】
本発明の一つの態様では、第2導電部分114は第1開口174が第2導電部分114の第1側部すなわち外側部136に隣接し、そして第2開口176が第2導電部分114の第2側部すなわち内側部138に隣接する。第1開口174については、第2導電部分114の一部を完全に貫通する孔でもよく、全体として円形形状でもよい。第2開口176については、第2導電部分114の一部を完全に貫通する孔でもよく、湾曲した長方形などの全体として長方形でもよい。第1開口174は第2導電部分114の第1側部136により近く位置し、そして第2開口176は第2側部138により近く位置する。
【0069】
本発明の一つの態様では、第1導電部分112の第1開口170および第2導電部分114の第1開口174は全体として同じ形状である。本発明の一態様では、第1導電部分112の第2開口172および第2導電部分114の第2開口176は全体として同じ形状である。
【0070】
抵抗器110のすべての開口(すなわち開口170、172、174および176)は抵抗器110の長手方向軸L2に沿って配列してもよく、あるいは異なる実施態様では、一部の開口は相互にオフセットしてもよい。
【0071】
図2に示すように、開口170、172、174および176はすべて抵抗器110の内部領域内に設ける。これら開口170、172、174および176はそれぞれが抵抗器110の横方向あるいは縦方向縁部や抵抗器110の周囲などの外縁部から離間する。また、開口170、172、174および176のいずれの部分も抵抗器110の横方向あるいは縦方向縁部や周囲などの外縁部に交差、接触あるいはこれらを横切ることはない。このように、開口170、172、174および176の全側部が導電部分、抵抗要素、およびこれら組み合わせ部分によって囲まれる。
【0072】
図2に示すように、ブラケットまたはヘッダー部材180を使用して、抵抗器110を別な構成部材、例えばヘッダーピンに装着できる。これらブラケットまたはヘッダー部材180は
図1のブラケットまたはヘッダー部材80と同じであり、同様にブレースおよび取り付けピンを有する。
【0073】
図2に示すように、開口170および174は電流接続部であり、ブラケットまたはヘッダー部材180の上部ピンは一対の電圧検出部であり、ブラケットまたはヘッダー部材180の下部一対のピンは他の電圧検出対である。
【0074】
図2に示す開口170、174は全体として円形であるが、本発明の異なる態様では、これら開口170、174のプロファイルは変更可能である。開口170、174は同じでもよく、異なっていてもよい。一つの態様では、開口170、174の少なくとも一つは細長いプロファイル、スロット状プロファイル、あるいは非円形プロファイルを有する。開口170、174の細長いプロファイルまたはスロット状のプロファイルはX方向に配向延伸する。別な態様では、開口170、174の細長いプロファイルまたはスロット状のプロファイルはY方向に配向延伸する。また、さらに別な態様では、開口170、174の細長いプロファイルまたはスロット状のプロファイルは抵抗器を完全には貫通しない。一部の態様では、これら開口70、74の一つかそれ以上は省略することができる。これらの変更は本明細書に記載する他の実施態様の一つかそれ以上で実施可能である。
【0075】
開口172、176に関するすべての態様も変更可能である。例えば、開口172、176のそれぞれはプロファイル、寸法、サイズまたは形状が異なっていてもよい。これらについては必要性や機能に応じて調整することができ、あるいは変更可能である。開口172、176は一つかそれ以上の貫通開口および導電部分および/または抵抗要素を完全には貫通しない一つかそれ以上の開口を有することができる。開口172、176の形状は円形、細長い形状、スロット状、非円形、S字状、N字状、蛇行状やその他の形状でもよい。スロット状の、あるいは細長い形状の開口172、176が延伸する配向または方向は変更可能であり、高さ、長さ、幅なども変更可能である。一部の態様では、開口172、176の一つかそれ以上は省略することができる。これら変更は本明細書に記載する他の実施態様の一つかそれ以上で実行可能である。
【0076】
図3に示す本発明の別な態様では、図示の抵抗器210は全体として第1抵抗要素211が第1導電部分212と第2導電部分214との間に位置し、そして第2抵抗要素213が第2導電部分214と第3導電部分216との間に位置する。この抵抗器210は両方の抵抗器が2つの抵抗要素11、13、211、および213を有する点で抵抗器10と同じである。
【0077】
抵抗器210は全体として抵抗器10および100の線形プロファイルとは逆に湾曲プロファイルを有する。一つの態様では、抵抗器210はU字形プロファイルまたは“馬蹄形”プロファイルを有する。第1導電部分212および第3導電部分216は線形プロファイルまたは直線形プロファイルを有し、そして第2導電部分214は湾曲プロファイルまたはU字形プロファイルを有する。一つの態様では、第2導電部分214は正方形プロファイルであってもよい。当業者ならば、導電部分212、214、216の形状は変更可能であることを理解できるはずである。
【0078】
第1抵抗要素211は第1側部すなわち外側部226が第2方向X2に配向し、そして第2側部すなわち内側部228が第1方向X1に配向し、第3側部230が方向Y1に配向し、そして第4側部232が方向Y2に配向する。第1抵抗要素211は全体としてプレート状、ストリップ状またはバー状に形成することができる。第1抵抗要素211は単独の抵抗性材料で形成してもよく、複数の抵抗性材料を併用して形成してもよい。一つの実施態様では、第1抵抗要素211は銅-ニッケル-マンガン(CuNiMn)合金、銅-マンガン-スズ(CuMnSn)合金、銅-ニッケル(CuNi)合金、ニッケル-クロム-アルミ(NiCrAl)合金、またはニッケル-クロム(NiCr)合金から形成することができ、あるいは分流抵抗器の一部としての抵抗要素として使用可能なことが当業者に知られている他の合金も使用可能である。第1抵抗要素211を形成するために使用することができる他の抵抗性材料を例示すると、Cu、Ni、Mn、Cr、AlやFeを挙げることができ、いずれも単独使用でもよく、併用でもよい。
【0079】
第1導電部分212は第1側部すなわち外側部218が第2方向X2に配向し、そして第2側部すなわち内側部220が第1方向X1に配向し、第3側部222が方向Y1に配向し、そして第4側部224が方向Y2に配向する。第1導電部分212は全体としてプレート状、ストリップ状またはバー状に形成することができる。第2導電部分114は導電性材料から形成することができる。第1導電部分212は導電性金属製でもよい。一つの実施態様では、第1導電部分212は銅(Cu)またはCu合金から形成する。第1導電部分212を形成するために使用することができる他の導電性材料はSn、Al、Ag、またはAuであり、いずれも単独使用できるか、併用してもよく、合金はNi、Sn、または他の同様な材料の層をメッキしてもよく、あるいはメッキしなくてもよい。
【0080】
第1導電部分212は第2側部すなわち内側部220において第1抵抗要素211の第1側部すなわち外側部226に取り付ける。第1導電部分212および第2導電部分211は溶接、結合、接着、超音波結合、はんだ、蝋付けやその他の低抵抗接続法、あるいはこれら以外の許容できる電気的および/または熱的接続法などの各種手段によって取り付け、接続、接合、結合することができる。第1導電部分212は全体として抵抗器210の第1側部234または第1部分に位置する。
【0081】
図3の配向図に示すように、第2導電部分214は第1側部236が第2方向X2に配向し、第2側部238が第2方向X2に配向し、そして内側湾曲側部240およびこれに対向する外側湾曲側部242を有する。第2導電部分214は全体としてプレート状、ストリップ状またはバー状に形成することができる。一つの態様では、
図3に示すように、第2導電部分214は湾曲プロファイルを有する。一つの態様では、第2導電部分214はU字形プロファイルを有する。第2導電部分214は導電性金属から形成することができ、一つの実施態様では、銅(Cu)またはCu合金から形成する。第2導電部分214を形成するために使用することができる他の導電性材料はSn、Al、Ag、またはAuであり、いずれも単独使用できるか、併用してもよく、合金はNi、Sn、または他の同様な材料の層をメッキしてもよく、あるいはメッキしなくてもよい。一般的には、第2導電部分214は抵抗器210の中心位置または中間点に、あるいはこれに近接して位置する。
【0082】
第2導電部分214は第1側部236において第1抵抗要素211の第2側部すなわち内側部228に取り付ける。従って、第1導電部分212および第2導電部分214は第1抵抗要素211の両側に位置する。第2導電部分214および第1抵抗要素211は溶接、結合、接着、超音波結合、はんだ、蝋付けやその他の低抵抗接続法、あるいはこれら以外の許容できる電気的および/または熱的接続法などの各種手段によって取り付け、接続、接合、結合することができる。
【0083】
第2抵抗要素213は第1側部すなわち外側部246が第2方向X2に配向し、そして第2側部すなわち内側部248が第1方向X1に配向し、第3側部250が方向Y1に配向し、そして第4側部252が方向Y2に配向する。第2抵抗要素213は全体としてプレート状、ストリップ状またはバー状に形成することができる。第2抵抗要素213は単独の抵抗性材料で形成してもよく、複数の抵抗性材料を併用して形成してもよい。一つの実施態様では、第2抵抗要素213は銅-ニッケル-マンガン(CuNiMn)合金、銅-マンガン-スズ(CuMnSn)合金、銅-ニッケル(CuNi)合金、ニッケル-クロム-アルミ(NiCrAl)合金、またはニッケル-クロム(NiCr)合金から形成することができ、あるいは分流抵抗器の一部としての抵抗要素として使用可能なことが当業者に知られている他の合金も使用可能である。第2抵抗要素213を形成するために使用することができる他の抵抗性材料を例示すると、Cu、Ni、Mn、Cr、AlやFeを挙げることができ、いずれも単独使用でもよく、併用でもよい。
【0084】
第2導電部分214は第2側部すなわち内側部238において第2抵抗要素213の第2側部すなわち内側部248に取り付ける。第2導電部分214および第2抵抗要素213は溶接、結合、接着、超音波結合、はんだ、蝋付けやその他の低抵抗接続法、あるいはこれら以外の許容できる電気的および/または熱的接続法などの各種手段によって取り付け、接続、接合、結合することができる。
【0085】
図3に示す構成では、第1抵抗要素211および第2抵抗要素213は第2導電部分214の対向する両側に位置する。
【0086】
図3の配向図に示すように、第3導電部分216は内側部すなわち第2側部254が第1方向X1に配向し、そして第1内側部すなわち外側部256が第2方向X2に配向し、第3側部258が方向Y1に配向し、そして第4側部260が方向Y2に配向する。第3導電部分216は全体としてプレート状、ストリップ状またはバー状に形成することができる。第3導電部分216は導電性材料から形成することができる。第3導電部分216は導電性金属で構成することができる。一つの実施態様では、第3導電部分216は銅(Cu)またはCu合金から形成する。第3導電部分216を形成するために使用することができる他の導電性材料はSn、Al、Ag、またはAuであり、いずれも単独使用できるか、併用してもよく、合金はNi、Sn、または他の同様な材料の層をメッキしてもよく、あるいはメッキしなくてもよい。一般的には、第2導電部分214は抵抗器210の第2側部262すなわち第2部分に隣接して位置する。
【0087】
第3導電部分216は第2側部即ち内側部254において第2抵抗要素213の第1側部すなわち外側部246に取り付ける。第3導電部分216および第2抵抗要素213は溶接、結合、接着、超音波結合、はんだ、蝋付けやその他の低抵抗接続法、あるいはこれら以外の許容できる電気的および/または熱的接続法などの各種手段によって取り付け、接続、接合、結合することができる。
【0088】
図3に示す構成では、第2導電部分214および第3導電部分216は第2抵抗要素213の対向する両側に位置する。この第2導電部分214も放熱器(heat sink)に取り付けることができ、放熱を行うとともに、各部の長期安定性を改善し、かつ作動時に抵抗要素の温度を下げるものである。
【0089】
本発明の一態様では、第1導電部分212の第1開口270は第1導電部分212の第1側部すなわち外側部218に隣接し、そして第2開口272が第1導電部分212の第2側部すなわち内側部220に隣接する。第1開口270については、第1導電部分212の一部を完全に貫通する孔でもよく、全体として円形形状でもよい。第2開口272については、第1導電部分212の一部を完全に貫通する孔でもよく、全体として長方形でもよい。この第2開口272については、TCR調整スロットとして機能する全体としてC字形開口であるのが好ましい。本明細書で使用する用語“C字形”は複数の形状を指示、定義または指す用語で、限定するものではないが、湾曲開口などの湾曲形状、開口トレーシング、あるいはアーク状、アーチ状または放物線状の形状を意味する。このC字形開口は外向きに湾曲した、あるいは湾曲する部分などの湾曲した部分が第1導電部分212の第1側部218に向かって湾曲し、その凹形側部が第1抵抗要素211に面する。第2開口272の第1側部に第1凹み、くぼみまたは切り欠き272aを半円形状に形成することができ、第2開口272の第2側部に第1凹み、くぼみまたは切り欠き272bを半円形状に形成することができる。これら切り欠きがピン接続領域またはピンの取り付け領域になる。第1開口270は第1導電部分212の第1側部218により近く位置し、または第2開口272は第2側部220により近く位置する。
【0090】
第1開口270および第2開口274が電流接続部になり、切り欠き272bおよび切り欠き278aの第1抵抗要素211に最も近いピンが抵抗要素211の電圧接続部になる。したがって、第1開口270および第2開口274は導電部分の主電流端子と呼ぶことができる部分に隣接位置する。
【0091】
なお、本明細書に開示する任意の実施態様におけるTCR調整開口は、これらTCR調整開口に隣接する導電部分の領域において電圧検出端子になる。従って、図面に示しかつ本明細書に記載する設計構成では、TCR調整開口に沿って、あるいは開口内に存在するピンの位置に対して幅広い選択肢を与えることができる。
【0092】
側部252に最も近い第1切り欠き279aおよび第2切り欠き276bに接触するか、あるいは接続するピンは抵抗要素213の電圧検出ピンになる。すなわち、切り欠き279aおよび切り欠き276bは導電部分の電圧検出端子と呼ぶことができる部分に隣接して位置することになる。
【0093】
本発明の一つの態様では、第3導電部分216の第1開口274が第3導電部分216の第1側部すなわち外側部256に隣接し、そして第2開口276が第3導電部分216の第2側部すなわち内側部254に隣接する。第1開口274は第3導電部分216の一部を完全に貫通する孔を有してもよく、全体として円形形状でもよい。第2開口276は第3導電部分216の一部を完全に貫通する孔を有してもよく、全体として長方形形状でもよい。第1開口274は第3導電部分216の第1側部256により近く位置し、そして第2開口276は第2側部254により近く位置する。第2開口276については、TCR調整スロットとして機能する全体としてC字形開口であるのが好ましい。各C字形開口は外向きに湾曲した、あるいは湾曲する部分などの湾曲した部分が第3導電部分216の第1側部256に向かって湾曲し、その凹形側部が第2抵抗要素213に面する。すなわち、このC字形開口は抵抗器の中心部分から外向きに離間するように外向きに湾曲する。第1凹み、くぼみまたは切り欠き276aは第2開口276の第1側部に半円形状として形成してもよく、第2凹み、くぼみまたは切り欠き276bは第2開口276の第2側部に半円形状として形成してもよい。これら切り欠きはピン接続領域およびピンの取り付け領域になる。
【0094】
本発明の一態様では、第2導電部分214の第1開口278が全体として第1側部236に隣接して位置し、そして第2開口279が全体として第2側部238に隣接して位置する。これら開口278、279は全体として長方形でもよい。
図3に示すように、これら開口278、279はTCR調整開口またはスロットとして機能する全体としてC字形開口である。すなわち、各C字形開口は第2導電部分214の湾曲した外側部242に向かって湾曲する、外向きに湾曲した、あるいは湾曲する部分などの湾曲部分を有し、凹部側部が第1および第2の抵抗要素211、213それぞれに面する。第1凹み、くぼみまたは切り欠き278a、279aは第2開口278、279の第1側部に半円形状として形成してもよく、第2凹み、くぼみまたは切り欠き278b、279bは開口278、279の第2側部に半円形状として形成してもよい。これら切り欠きはピン接続領域およびピンの取り付け領域になる。これら開口と抵抗要素との間にある表面にピンをはんだ付けすると、電圧検出点が形成する。なお、各種の外部接続部または検出リード線は本発明に開示する抵抗器の電圧検出領域に接続することができる。
【0095】
本発明の一つの態様では、第1導電部分212の第1開口270および第3導電部分216の第1開口274は全体として同じ形状であるが、これら開口は異なる形状および異なるサイズに応じて選択的に調整できる。
【0096】
本発明の一つの態様では、第1導電部分212の第2開口272、第3導電部分216の第2開口276および第2導電部分214の開口278、279は全体として同じ形状であるが、これら開口は異なる形状および異なるサイズに応じて選択的に調整できる。
【0097】
図3に示す開口270、274は全体として円形であるが、本発明の異なる態様では、これら開口270、274のプロファイルは変更可能である。開口270、274は形状が同じでもよく、あるいは相互に異なってもよい。一つの態様では、開口270、274の少なくとも一つはプロファイルが細長い形状、スロット状、または非円形形状である。開口270、274の細長いプロファイルまたはスロット状プロファイルはX方向に配向延伸してもよい。別な態様では、開口270、274の細長いプロファイルまたはスロット状のプロファイルはY方向に配向延伸してもよい。別な態様では、開口270、274は抵抗器に完全に延伸しなくてもよい。一部の態様では、開口270、274の一つ以上は省略することができる。これらの変更は本明細書に記載する他の実施態様の一つかそれ以上でも実施可能である。
【0098】
開口272、276、278、279のすべての態様も変更可能である。例えば、開口272、276、278、279それぞれはプロファイル、寸法、サイズ、または形状が異なっていてもよい。これらは必要性や機能に基づいて調整してもよく、変更してもよい。開口272、276、278、279は一つかそれ以上の貫通孔を備えていてもよく、また導電部分および/または抵抗要素を完全には貫通しない一つかそれ以上の開口を備えていてもよい。開口272、276、278、279は円形でもよく、細長くてもよく、スロット状でもよく、非円形状でもよく、S字状でもよく、N字状でもよく蛇行状でもよく、その他の形状も選択可能である。スロット状の、あるいは細長い開口272、276、278、279が延伸する配向または方向は変更可能であり、高さ、長さ、幅なども異なっていてもよい。一部の態様では、開口272、276、278、279の一つかそれ以上は省略することができる。これらの変更は本明細書に記載する他の実施態様の一つかそれ以上でも実施可能である。
【0099】
図3に示すように、開口272、276、278、279はすべて抵抗器210の内部領域に設ける。開口272、276、278、279はそれぞれ横方向縁部や長手方向縁部などの外縁部や抵抗器210の周囲から離間する。これら開口272、276、278、279のどの部分も横方向縁部や長手方向縁部などの外縁部や抵抗器210の周囲に交差、接触せず、あるいはこれらを横切ることもない。このように、開口272、276、278、279はすべての側部で導電部分および/または抵抗要素によって囲まれるものである。
【0100】
図3に示すように、抵抗器210を別な構成要素に取り付けるためにブラケット部材またはヘッダー部材280を設けることができる。ブラケット部材またはヘッダー部材280は
図1のブラケット部材またはヘッダー部材80と同様であり、ブレースおよび取り付けピンを有する。
【0101】
図4に全体として第1導電部分312と第2導電部分314との間に設けた第1抵抗要素311、および第2導電部分314と第3導電部分316との間に設けた第2抵抗要素313から形成した抵抗器310を示す。
【0102】
図4の配向図に示すように、第1導電部分312は第1側部すなわち外側部318が第1方向X1に配向し、そして第2側部すなわち内側部320が第1方向X1とは逆の第2方向X2に配向し、第3側部322が方向Y1に配向し、そして第4側部324が方向Y1とは逆方向の方向Y2に配向する。
【0103】
第1導電部分312は全体としてプレート状、ストリップ状またはバー状に形成することができる。第1導電部分312は導電性材料から形成することができる。一つの実施態様では、第1導電部分312は銅(Cu)またはCu合金から形成する。第1導電部分12を形成するために使用することができる他の導電性材料はSn、Al、Ag、またはAuであり、いずれも単独使用できるか、併用してもよく、合金はNi、Sn、または他の同様な材料の層をメッキしてもよく、あるいはメッキしなくてもよい。
【0104】
第1抵抗要素311は第1側部すなわち外側部326が第1方向X1に配向し、そして第2側部すなわち内側部328が第2方向X2に配向し、第3側部330が方向Y1に配向し、そして第4側部332が方向Y2に配向する。第1抵抗要素311は全体としてプレート状、ストリップ状またはバー状に形成することができる。第1抵抗要素311は単独の抵抗性材料で形成してもよく、複数の抵抗性材料を併用して形成してもよい。一つの実施態様では、第1抵抗要素311は銅-ニッケル-マンガン(CuNiMn)合金、銅-マンガン-スズ(CuMnSn)合金、銅-ニッケル(CuNi)合金、ニッケル-クロム-アルミ(NiCrAl)合金、またはニッケル-クロム(NiCr)合金から形成することができ、あるいは分流抵抗器の一部としての抵抗要素として使用可能なことが当業者に知られている他の合金も使用可能である。第1抵抗要素311を形成するために使用することができる他の抵抗性材料を例示すると、Cu、Ni、Mn、Cr、AlやFeを挙げることができ、いずれも単独使用でもよく、併用でもよい。
【0105】
第1導電部分312は第1側部すなわち外側部320において第1抵抗要素311の第1側部すなわち外側部326に取り付ける。第1導電部分312および第2導電部分311は溶接、結合、接着、超音波結合、はんだ、蝋付けやその他の低抵抗接続法、あるいはこれら以外の許容できる電気的および/または熱的接続法などの各種手段によって取り付け、接続、接合、結合することができる。第1導電部分312は全体として抵抗器310の第1側部334または第1部分に位置する。
【0106】
図4の配向図に示すように、第2導電部分314は第1側部336が第1方向X1に配向し、そして第2側部338が第2方向X2に配向し、第3側部340が方向Y1に配向し、そして第4側部342が方向Y2に配向する。第1導電部分312は全体としてプレート状、ストリップ状またはバー状に形成することができる。第2導電部分314は導電性金属から形成することができる。一つの実施態様では、第2導電部分314は銅(Cu)またはCu合金から形成する。第2導電部分314を形成するために使用することができる他の導電性材料はSn、Al、Ag、またはAuであり、いずれも単独使用できるか、併用してもよく、合金はNi、Sn、または他の同様な材料の層をメッキしてもよく、あるいはメッキしなくてもよい。第2導電部分314は全体として抵抗器310の中心部または中間点に近接する位置に設ける。
【0107】
第2導電部分314は第1側部336において第1抵抗要素311の第2側部328に取り付ける。従って、第1導電部分312および第2導電部分314は第1抵抗要素311の両側に位置する。第2導電部分314および第1抵抗要素311は溶接、結合、接着、超音波結合、はんだ、蝋付けやその他の低抵抗接続法、あるいはこれら以外の許容できる電気的および/または熱的接続法などの各種手段によって取り付け、接続、接合、結合することができる。
【0108】
第2抵抗要素313は第1側部すなわち外側部346が第2方向X2に配向し、そして第2側部すなわち内側部348が第1方向X1に配向し、第3側部350が方向Y1に配向し、そして第4側部352が方向Y2に配向する。第2抵抗要素313は全体としてプレート状、ストリップ状またはバー状に形成することができる。第2抵抗要素313は単独の抵抗性材料で形成してもよく、複数の抵抗性材料を併用して形成してもよい。一つの実施態様では、第2抵抗要素313は銅-ニッケル-マンガン(CuNiMn)合金、銅-マンガン-スズ(CuMnSn)合金、銅-ニッケル(CuNi)合金、ニッケル-クロム-アルミ(NiCrAl)合金、またはニッケル-クロム(NiCr)合金から形成することができ、あるいは分流抵抗器の一部としての抵抗要素として使用可能なことが当業者に知られている他の合金も使用可能である。第2抵抗要素313を形成するために使用することができる他の抵抗性材料を例示すると、Cu、Ni、Mn、Cr、AlやFeを挙げることができ、いずれも単独使用でもよく、併用でもよい。
【0109】
第2導電部分314は第2側部すなわち内側部338において第2抵抗要素313の第2側部すなわち内側部348に取り付ける。第2導電部分314および第2抵抗要素313は溶接、結合、接着、超音波結合、はんだ、蝋付けやその他の低抵抗接続法、あるいはこれら以外の許容できる電気的および/または熱的接続法などの各種手段によって取り付け、接続、接合、結合することができる。
【0110】
図4に示す構成では、第1抵抗要素311および第2抵抗要素313は第2導電部分314の両側に位置する。
【0111】
図4の配向図に示すように、第3導電部分316は内側部すなわち第2側部354が第1方向X1に配向し、そして第1側部すなわち外側部356が第2方向X2に配向し、第3側部358が方向Y1に配向し、そして第4側部360が方向Y2に配向する。第3導電部分316は全体としてプレート状、ストリップ状またはバー状に形成することができる。第3導電部分316は導電性材料から形成することができる。一つの実施態様では、第3導電部分316は銅(Cu)またはCu合金から形成する。第3導電部分316を形成するために使用することができる他の導電性材料はSn、Al、Ag、またはAuであり、いずれも単独使用できるか、併用してもよく、合金はNi、Sn、または他の同様な材料の層をメッキしてもよく、あるいはメッキしなくてもよい。第2導電部分314は全体として抵抗器310の第2側部362または第2部分に近接する位置に設ける。
【0112】
第3導電部分316は第2側部すなわち内側部354において第2抵抗要素313の第2側部すなわち内側部346に取り付ける。第3導電部分316および第2抵抗要素313は溶接、結合、接着、超音波結合、はんだ、蝋付けやその他の低抵抗接続法、あるいはこれら以外の許容できる電気的および/または熱的接続法などの各種手段によって取り付け、接続、接合、結合することができる。
【0113】
図4に示す構成では、第2導電部分314および第3導電部分316は第2抵抗要素313の両側に位置する。
【0114】
本発明の一態様では、第1導電部分312の第1開口370が第1導電部分312の第1側部すなわち外側部318に隣接し、そして第2開口372が第1導電部分312の第2側部すなわち内側部320に隣接する。第1開口370は第1導電部分312の一部を完全に貫通する孔を有してもよく、全体として円形形状でもよい。第2開口372は第3導電部分216の一部を完全に貫通する孔を有してもよく、全体として湾曲していてもよい。第1開口370は第1導電部分312の第1側部318により近く位置し、そして第2開口372は第2側部320により近く位置する。第2開口372については、TCR調整スロットとして機能する全体としてC字形開口であるのが好ましい。各C字形開口は外向きに湾曲した、あるいは湾曲する部分などの湾曲した部分が第1導電部分312の第1側部318に向かって湾曲し、その凹形側部が第1抵抗要素311に面する。凹み、くぼみや切り欠きを始めとする開口372の付加的は特徴については後述する。
【0115】
本発明の一態様では、第3導電部分316の第1開口374が第3導電部分316の第1側部すなわち外側部356に隣接し、そして第2開口376が第3導電部分316の第2側部すなわち内側部354に隣接する。第1開口374は第3導電部分316の一部を完全に貫通する孔を有してもよく、全体として円形形状でもよい。第2開口376は第3導電部分316の一部を完全に貫通する孔を有してもよく、全体として湾曲していてもよい。第1開口374は第3導電部分316の第1側部356により近く位置し、そして第2開口376は第2側部354により近く位置する。第2開口376については、TCR調整スロットとして機能する全体としてC字形開口であるのが好ましい。各C字形開口は外向きに湾曲した、あるいは湾曲する部分などの湾曲した部分が第3導電部分316の第1側部356に向かって湾曲し、その凹形側部が第2抵抗要素313に面する。即ち、C字形開口は抵抗器の中心部分から外向きに離間して湾曲する。凹み、くぼみや切り欠きを始めとする開口376の付加的は特徴については後述する。
【0116】
開口372、376はY1-Y2方向(横方向)に沿って弧状移動あるいは湾曲してもよく、あるいはX1-X2方向(長手方向)に沿って弧状移動あるいは湾曲してもよい。
図4に示すように、これら開口372、376は全体として中心に位置する第1凹み、くぼみあるいは切り欠き372a、376bを有し、これがX1方向に延伸する全体として半円形の開口を構成する。この凹み、くぼみあるいは切り欠きが第1のピン接続領域になる。また、開口372、376は全体として中心に位置する第2凹み、くぼみあるいは切り欠き372b、376bを有し、これがX2方向に延伸する全体として半円形の開口を構成する。この凹み、くぼみあるいは切り欠きが第2のピン接続領域になる。これら切り欠き372a、372b、376a、376bは全体として導電部分の長手軸線に沿って配置あるいは整合してもよい。
【0117】
開口370および374は電流接続部である。切り欠き372bにおけるピンおよびこの372bに最も近い切り欠き378bにおけるピンが抵抗要素311の電圧検出点であり、また切り欠き376aにおけるピンおよび切り欠き376aにおけるピンに最も近い切り欠き378bが抵抗要素313の電圧検出ピンである。
【0118】
本発明の一つの態様では、第2導電部分314は中心開口378を有し、この開口は全体として第2導電部分314の中心に位置する。中心開口378はその長手方向長さ(Y1-Y2方向)に沿って“ドッグボーン”形状あるいはバーベル形状で、上部領域でより大きな部分378a、中心領域または中央領域でより小さな部分378b、そして下部領域でより大きな部分378cを有する。中心開口378は別の態様において
図4に示す位置から90度回転できる。一つの態様では、開口372が第1TCR調整開口になり、開口376が第2TCR調整開口になり、そして開口378が第3TCR調整開口になる。一つの態様では、第1および第2のTCR調整開口は全体としてC字形プロファイルを有し、鏡像関係にあり、また相互に対象的である。第3TCR調整開口378は第1および第2の調整開口とは異なるプロファイルを有する。一つの態様では、第1および第2のTCR調整開口372、376はそれぞれ基底領域を有し、この領域は長方形かピル状プロファイルおよび長方形かピル状基底領域の両側において延伸する2つの湾曲アームを有する。一つの態様では、第3TCR調整開口378は相互接続した3つの長方形かピル状領域を有する。一つの態様では、TCR調整開口372、376、378のそれぞれは長手方向軸L3を中心にして対象である。これらTCR調整開口372、376、378は各中間点において長手方向軸L3が横切っていてもよい。
【0119】
本発明の一態様では、第1導電部分312の第1開口370および第3導電部分316の第1開口374は全体として同じ形状を有する。本発明の一つの態様では、第1導電部分312の第2開口372、第3導電部分316の第2開口376は全体として同じ形状を有する。
【0120】
抵抗器10のすべての開口(すなわち開口370、372、374、376、および378はそれぞれ抵抗器310の長手方向軸線L3に沿って整列してもよく、異なる実施態様では、一部の開口は相互にオフセット状に構成できる。
【0121】
長手方向軸線L1、L2、L3は明示のみを目的として
図1、
図2、および
図4に示すが、当業者ならば、長手方向軸線についてはこれら図に示す各抵抗器を横断する長手方向でも定義できることを理解できるはずである。
【0122】
図示の開口370、374は
図4において全体として円形であるが、本発明の異なる態様では、これら開口370、374のプロファイルは可変である。ここで使用する用語プロファイルは全体的な輪郭、サイズ、形状、横断面、配向やその他の物理的特徴を指す用語である。開口370、374は同じでもよく、相互に異なっていてもよい。一つの態様では、開口370、374の少なくとも一つは細長いプロファイル、スロット状プロファイル、または非円形プロファイルを有する。開口370、374の細長いプロファイルまたはスロット状プロファイルはX方向に配向延伸することができる。別な態様では、開口370、374の細長いプロファイルまたはスロット状プロファイルはY方向に配向延伸してもよい。さらに別な態様では、開口370、374は抵抗器を完全には貫通しないようにしてもよい。一部の態様では、開口370、374の一つかそれ以上は使用を省略することができる。これら変更は本明細に記載する他の実施態様の一つかそれ以上で実行可能である。
【0123】
開口372、376、378に関するすべての態様も変更可能である。例えば、開口372、376、378のそれぞれはプロファイル、寸法、サイズまたは形状が異なっていてもよい。これらについては必要性や機能に応じて調整することができ、あるいは変更可能である。開口372、376、378は一つかそれ以上の貫通開口および導電部分および/または抵抗要素を完全には貫通しない一つかそれ以上の開口を有することができる。開口372、376、378の形状は円形、細長い形状、スロット状、非円形、S字状、N字状、蛇行状やその他の形状でもよい。スロット状の、あるいは細長い形状の開口372、376、378が延伸する配向または方向は変更可能であり、高さ、長さ、幅なども変更可能である。一部の態様では、開口372、376、378の一つかそれ以上は使用を省略することができる。これら変更は本明細書に記載する他の実施態様の一つかそれ以上で実行可能である。
【0124】
図4に示すように、
図1に示すように、開口370、372、374、376および378はすべて抵抗器310の内部領域内に設ける。開口370、372、374、376および378それぞれが抵抗器310の横方向あるいは長手方向縁部や抵抗器310の周囲または縁部などの外縁部から離間するのが好ましい。また、開口370、372、374、376および378のどの部分も抵抗器310の横方向あるいは長手方向縁部や周囲などの外縁部に交差、接触あるいはこれらを横切ることがない。このように、開口370、372、374、376および378の全側部が導電部分、抵抗要素、およびこれら組み合わせ部分によって囲まれる。
【0125】
図4に示すように、一つの態様では、少なくとも一つのブラケット部材またはヘッダー部材380を設けることができる。この少なくとも一つのブラケット部材またはヘッダー部材380はブレースおよび取り付けピンを有する。
【0126】
図18に、
図4の抵抗器310と同様な抵抗器1810を示す。抵抗器1810は全体として、第1導電部分1812と第2導電部分1814との間に設けた第1抵抗要素1811、および第2導電部分1814と第3導電部分1816との間に設けた第2抵抗要素1813で形成する。抵抗器1810は第1、第2および第3のTCR調整スロット1872、1876、1878だけでなく第1および第2の外側開口1870、1874を有する。
図18に示す抵抗器1810のすべての要素の構成、構造、機能やその他の特徴は
図4に示す抵抗器310の対応する要素と同様である。
【0127】
図18に示すように、開口1870、1872、1874、1876および1878はすべて抵抗器1810の内部領域に設ける。開口1870、1872、1874、1876および187はそれぞれ抵抗器1810の横方向縁部および縦方向縁部などの外縁部、および抵抗器1810の周囲から離間する。これら開口1870、1872、1874、1876および1878のどの部分も抵抗器1810の横方向縁部や縦方向縁部などの外縁部や抵抗器1810の周囲に交差、接触せず、あるいはこれらを横切ることもない。このように、開口1870、1872、1874、1876および1878はすべての側部で導電部分および/または抵抗要素によって囲まれるものである。
【0128】
図5に抵抗器410の別な実施態様を示す。抵抗器410は全体として第1導電部分412と第2導電部分414との間に設けた抵抗要素411で形成する。この抵抗器410は
図2の抵抗器110と同様であり、特に断らない限り、機能および構造は抵抗器110と同じである。
図5に示すように、C字形調整スロット472、476および水平方向または長手方向に位置する“ドッグボーン”形状やバーベル形状のスロット478を有し、このスロットは第1導電部分412、第2導電部分414および抵抗要素411に延伸貫通する。一つの態様では、凹みを抵抗要素411の両端に設ける。これら凹みは深さや他のプロファイルが変更可能であるため、抵抗器の抵抗値を調整できる。本明細書に開示の抵抗器はいずれも抵抗要素のプロファイルに凹みなどを有するため、抵抗器の抵抗値を調整できる。一つの態様では、これら凹みによって抵抗要素各部の抵抗値を目的の値に調整できる。
図5に示す円形の外側開口は
図1の開口70、74と同様である。端部478aの上部ピンおよび端部478bの上部ピンは抵抗要素411の電圧検出接続部である。端部478aの下部ピンおよび端部478bの下部ピンは抵抗要素411の電圧検出接続部である。スロット478はさらに別なTCR調整開口またはスロットとして作動する。
【0129】
C字形TCR調整スロット472、476は“ドッグボーン”形状やバーベル形状のスロット478のより大きな端部部分を中心にして湾曲する構成である。これらスロット472、476は全体としてC字形プロファイル、湾曲プロファイルやアーク状プロファイルを有し、スロット472、476の終端部472a、472b、476a、476bが開口478の終端部の端部478a、478bを部分的に取り囲む。一つの態様では、スロット472が第1TCR調整スロットになり、スロット476が第2TCR調整スロットになり、そしてスロット478が第3TCR調整スロットになる。
【0130】
TCR調整スロット472、476は(
図4の軸線L3と同様な)長手方向軸線に沿って整列配置する。各TCR調整スロット472、476の中間点は長手方向軸線の中心に設定できる。TCR調整スロット472、476は連続的に湾曲化できる。一つの態様では、TCR調整スロット472、476は相互に鏡像関係にある。図示のTCR調整スロット472、476は連続的なアーク状プロファイルを有する。一部の態様では、連続的に湾曲した、あるいは連続的なアーク状プロファイルは第1終端部から第2終端部に向かって湾曲した45度かあるいは直角の湾曲部(turns or bends)をまったく含まない湾曲状かアーク状のプロファイルまたは形状と考えることができる。一つの態様では、TCR調整スロット472、476は一定の半径を有し、90度以上のアーク長さで延伸する。TCR調整スロット472、476は、一つの態様では、相互対称である。一つの態様では、TCR調整スロット472、476それぞれは抵抗器の長手方向軸線を中心にして対称的である。TCR調整スロット472、476はそれぞれの中間点で長手方向軸線が交差してもよい。
【0131】
スロット472、476、478に関するすべての態様も変更可能である。例えば、スロット472、476、478のそれぞれはプロファイル、寸法、サイズまたは形状が異なっていてもよい。これらについては必要性や機能に応じて調整することができ、あるいは変更可能である。スロット472、476、478は一つかそれ以上の貫通開口および導電部分および/または抵抗要素を完全には貫通しない一つかそれ以上の開口を有することができる。スロット472、476、478の形状は円形、細長い形状、スロット状、非円形、S字状、N字状、蛇行状やその他の形状でもよい。スロット状の開口、あるいは細長い形状のスロット472、476、478が延伸する配向または方向は変更可能であり、高さ、長さ、幅なども変更可能である。一部の態様では、スロット472、476、478の一つかそれ以上は省略することができる。これら変更は本明細書に記載する他の実施態様の一つかそれ以上で実行可能である。
【0132】
図5に示すように、スロット472、476および478はすべて抵抗器410の内部領域に設ける。開口472、476、および478はそれぞれ抵抗器410の横方向縁部および長手方向縁部などの外縁部、および抵抗器410の周囲から離間する。これらスロット472、476および478のどの部分も抵抗器410の横方向縁部や長手方向縁部などの外縁部や抵抗器410の周囲に交差、接触せず、あるいはこれらを横切ることもない。このように、スロット472、476および478はすべての側部で導電部分および/または抵抗要素によって囲まれるものである。
【0133】
図19に
図5の抵抗器410と同様な抵抗器1910を示す。抵抗器1910は全体として第2導電部分1912と第2導電部分1914の間に設けた第1抵抗要素1911、および第2導電部分1914と第3導電部分1916の間に設けた第2抵抗要素1913で形成する。抵抗器1910は第1、第2および第3のTCR調整スロット1972、1976、1978を有するだけでなく、第1および第2の外側開口1970、1974を有する。
図19の抵抗器1910の全要素の構成、構造、機能やその他の特徴は
図5の抵抗器410の対応する要素と同様である。
【0134】
図19に示すように、開口1970、1972、1974、1976および1978はすべて抵抗器1910の内部領域に設ける。開口1970、1972、1974、1976および1978はそれぞれ抵抗器1910の横方向縁部および長手方向縁部などの外縁部、および抵抗器1910の周囲から離間する。開口1970、1972、1974、1976および1978のどの部分も抵抗器1910の横方向縁部や長手方向縁部などの外縁部や抵抗器1910の周囲に交差、接触せず、あるいはこれらを横切ることもない。このように、開口1970、1972、1974、1976および1978はすべての側部で導電部分および/または抵抗要素によって囲まれるものである。
【0135】
図6に抵抗器510の別な実施態様を示す。抵抗器510は全体として第1導電要素512と第2導電部分514との間に設けた抵抗要素511で形成する。抵抗器510は以下の変更を除いて抵抗器410と同様である。スロット572、576の範囲すなわち長さはスロット472、476の範囲よりも短い。中心スロット578は形状が長方形で、“ドッグボーン”やバーベル形状と同様に拡大端部を有しない。代わりに、端部578a、578bは全体として整合し、かつ直線形である。端部572a、572b、576a、576bは湾曲し、部分的に中心スロット578のそれぞれの端部578a、578bを部分的に取り囲む。スロット578はさらに別なTCR調整開口またはスロットとして機能する。一つの態様では、スロット572が第1TCR調整スロットになり、スロット576が第2TCR調整スロットになり、そしてスロット578が第3TCR調整スロットになる。一つの態様では、第1および第2調整スロット572、576は抵抗器の長手軸線を中心にして対称的である。第1および第2TCR調整スロット572、576にはそれぞれの中間点で長手軸線が交差してもよい。
【0136】
TCR調整スロット572、576は(
図4の軸線L3と同様な)長手軸線に沿って整列配置する。各TCR調整スロット572、576の中間点は長手軸線の中心に設定できる。TCR調整スロット572、576は連続的に湾曲化できる。一つの態様では、TCR調整スロット572、576は相互に鏡像関係にある。図示のTCR調整スロット572、576は連続的なアーク状プロファイルを有する。一つの態様では、TCR調整スロット572、576は一定の半径を有し、90度以上のアーク長さで延伸する。TCR調整スロット572、576は、一つの態様では、横方向軸線に対して抵抗器の中間領域に設ける。一つの態様では、TCR調整スロット572、576は相互に対称的である。
【0137】
スロット572、576、578に関するすべての態様も変更可能である。例えば、スロット572、576、578のそれぞれはプロファイル、寸法、サイズまたは形状が異なっていてもよい。これらについては必要性や機能に応じて調整することができ、あるいは変更可能である。スロット572、576、578は一つかそれ以上の貫通開口および導電部分および/または抵抗要素を完全には貫通しない一つかそれ以上の開口を有することができる。スロット572、576、578の形状は円形、細長い形状、スロット状、非円形、S字状、N字状、蛇行状やその他の形状でもよい。スロット状の開口、あるいは細長い形状のスロット572、576、578が延伸する配向または方向は変更可能であり、高さ、長さ、幅なども変更可能である。一部の態様では、スロット572、576、578の一つかそれ以上は省略することができる。これら変更は本明細書に記載する他の実施態様の一つかそれ以上で実行可能である。
【0138】
図6に示すように、スロット572、576および578はすべて抵抗器510の内部領域に設ける。開口572、576、および578はそれぞれ抵抗器510の横方向縁部および長手方向縁部などの外縁部、および抵抗器510の周囲から離間する。これらスロット572、576および578のどの部分も抵抗器510の横方向縁部や長手方向縁部などの外縁部や抵抗器510の周囲に交差、接触せず、あるいはこれらを横切ることもない。このように、スロット572、576および578はすべての側部で導電部分および/または抵抗要素によって囲まれるものである。
【0139】
図20に
図6の抵抗器510と同様な抵抗器2010を示す。抵抗器2010は全体として第1導電部分2012と第2導電部分2014の間に設けた第1抵抗要素2011、および第2導電部分2014と第3導電部分2016の間に設けた第2抵抗要素2013で形成する。抵抗器2010は第1、第2および第3のTCR調整スロット2072、2076、2078を有するだけでなく、第1および第2の外側開口2070、2074を有する。
図20の抵抗器2010の全要素の構成、構造、機能やその他の特徴は
図6の抵抗器510の対応する要素と同様である。
【0140】
図20に示すように、開口2070、2072、2074、2076および2078はすべて抵抗器2010の内部領域に設ける。開口2070、2072、2074、2076および2078はそれぞれ抵抗器2010の横方向縁部および長手方向縁部などの外縁部、および抵抗器2010の周囲から離間する。開口2070、2072、2074、2076および2078のどの部分も抵抗器2010の横方向縁部や長手方向縁部などの外縁部や抵抗器2010の周囲に交差、接触せず、あるいはこれらを横切ることもない。このように、開口2070、2072、2074、2076および2078はすべての側部で導電部分および/または抵抗要素によって囲まれるものである。
【0141】
図7に抵抗器610の別な実施態様を示す。抵抗器610は全体として第1導電部分612と第2導電部分614との間に設けた抵抗要素611で形成する。第1および第2のC字形スロット672および676はそれぞれ第1および第2の導電部分612、614に設ける。
図7に示すように、湾曲端部672a、672b、676a、676bの曲率の角度α(angle of curvature)はスロット672、676の中位部分に対する角度である。一つの実施態様では、曲率の角度αは65度である。別な態様では、曲率の角度αは40度~90度に設定できる。一つの態様では、C字形スロット672、676それぞれの角度で定義される端子端部全体は90度以上である。C字形スロット672および676は抵抗器610の中心領域に向かって凹状である。この抵抗器610には中心開口や中心孔はない。抵抗器610の他の態様すべては抵抗器の他の実施態様に関して記載した態様と同様である。一つの実施態様では、ピンはスロット672、676と抵抗要素611との間にある領域において抵抗要素611の隣にはんだ付けする。この構成は他の実施態様すべてにおいて実施可能である。
【0142】
TCR調整スロット672、676は(
図4の軸線L3と同様な)長手軸線に沿って配列する。各TCR調整スロット672、676の中間点は長手軸線の中心に設定できる。TCR調整スロット672、676は連続的に湾曲化できる。一つの態様では、TCR調整スロット672、676は相互に鏡像関係にある。図示のTCR調整スロット672、676は連続的なアーク状プロファイルを有する。一つの態様では、TCR調整スロット672、676は一定の半径を有し、90度以上のアーク長さで延伸する。一つの態様では、TCR調整スロット672、676は横方向軸線に対して抵抗器の中位領域内に設ける。TCR調整スロット672、676は、一つの態様では、相互対称である。一つの態様では、TCR調整スロット672、676は抵抗器の長手方向軸線を中心にして対称的である。TCR調整スロット672、676はそれぞれの中間点で長手方向軸線が交差してもよい。
【0143】
スロット672、676に関するすべての態様も変更可能である。例えば、スロット672、676のそれぞれはプロファイル、寸法、サイズまたは形状が異なっていてもよい。これらについては必要性や機能に応じて調整することができ、あるいは変更可能である。スロット672、676は一つかそれ以上の貫通開口および導電部分および/または抵抗要素を完全には貫通しない一つかそれ以上の開口を有することができる。スロット672、676の形状は円形、細長い形状、スロット状、非円形、S字状、N字状、蛇行状やその他の形状でもよい。スロット状の開口、あるいは細長い形状のスロット672、676が延伸する配向または方向は変更可能であり、高さ、長さ、幅なども変更可能である。一部の態様では、スロット672、676の一つかそれ以上は使用を省略することができる。これら変更は本明細書に記載する他の実施態様の一つかそれ以上で実行可能である。
【0144】
図7に示すように、スロット672、676はすべて抵抗器610の内部領域に設ける。開口672、676はそれぞれ抵抗器610の横方向縁部および長手方向縁部などの外縁部、および抵抗器610の周囲から離間する。これら開口672、676のどの部分も抵抗器610の横方向縁部や長手方向縁部などの外縁部や抵抗器610の周囲に交差、接触せず、あるいはこれらを横切ることもない。このように、開口672、676はすべての側部で導電部分および/または抵抗要素によって囲まれるものである。
【0145】
図8に抵抗器710の別な実施態様を示す。抵抗器710は全体として第1導電部分712と第2導電部分714との間に設けた抵抗要素711で形成する。第1および第2のC字形スロット772および776はそれぞれ第1および第2の導電部分712、714に設ける。
図7に示すように、湾曲端部772a、772b、776a、776bの曲率の角度はスロット772、776の中位部分に対する角度である。一つの実施態様では、曲率の角度αは45度である。別な態様では、曲率の角度αは20度~70度に設定できる。中心スロット778は全体として抵抗器710の中心に位置し、この抵抗器710は第1導電部分711から第2導電部分714を介して第2導電部分714に延伸する。中心スロット778は “ドッグボーン”形状あるいはバーベル形状で、左側部(即ちX1側部)でより大きな部分778a、中心領域または中央領域でより小さな部分778b、そして右側部(即ちX2側部)でより大きな部分778cを有する。別な態様では、中心スロット778は
図8に示す位置から90度回転できる。C字形スロット772および776は抵抗器710の中心領域に向かって、また中心スロット778に向かって凹状である。抵抗器710のその他の態様はすべて抵抗器の他の実施態様に関連した記載した態様と同様である。
【0146】
TCR調整スロット772、776は(
図4の軸線L3と同様な)長手軸線に沿って整列配置する。各TCR調整スロット772、776の中間点は長手軸線の中心に設定できる。TCR調整スロット772、776は連続的に湾曲化できる。一つの態様では、TCR調整スロット772、776は相互に鏡像関係にある。図示のTCR調整スロット772、776は連続的なアーク状プロファイルを有する。一つの態様では、TCR調整スロット772、776は一定の半径を有し、90度以上のアーク長さで延伸する。一つの態様では、TCR調整スロット772、776は横方向軸線に対して抵抗器の中位領域内に設ける。TCR調整スロット772、776は、一つの態様では、相互対称である。一つの態様では、スロット772が第1TCR調整スロット、スロット776が第2TCR調整スロット、そしてスロット778は第3TCR調整スロットになる。一つの態様では、TCR調整スロット772、776それぞれは抵抗器の長手方向軸線を中心にして対称的である。第1と第2のTCR調整スロット772、776はそれぞれの中間点で長手方向軸線が交差してもよい。
【0147】
スロット772、776、778に関するすべての態様も変更可能である。例えば、スロット772、776、778のそれぞれはプロファイル、寸法、サイズまたは形状が異なっていてもよい。これらについては必要性や機能に応じて調整することができ、あるいは変更可能である。スロット772、776、778は一つかそれ以上の貫通開口および導電部分および/または抵抗要素を完全には貫通しない一つかそれ以上の開口を有することができる。スロット772、776、778の形状は円形、細長い形状、スロット状、非円形、S字状、N字状、蛇行状やその他の形状でもよい。スロット状の開口、あるいは細長い形状のスロット772、776、778が延伸する配向または方向は変更可能であり、高さ、長さ、幅なども変更可能である。一部の態様では、スロット772、776、778の一つかそれ以上は省略することができる。これら変更は本明細書に記載する他の実施態様の一つかそれ以上で実行可能である。
【0148】
図8に示すように、スロット772、776,778はすべて抵抗器710の内部領域に設ける。開口772、776、778はそれぞれ抵抗器710の横方向縁部および長手方向縁部などの外縁部、および抵抗器710の周囲から離間する。これら開口772、776、778のどの部分も抵抗器710の横方向縁部や長手方向縁部などの外縁部や抵抗器710の周囲に交差、接触せず、あるいはこれらを横切ることもない。このように、開口772、776および778はすべての側部で導電部分および/または抵抗要素によって囲まれるものである。
【0149】
図9に抵抗器810の別な実施態様を示す。抵抗器810は全体として第1導電部分812と第2導電部分814との間に設けた抵抗要素811で形成する。第1スロット872は第1導電部分812に設ける。中心スロット878には第1導電部分812の第1端部878a、抵抗要素811の中央部分878b、および第2導電部分814の第2端部878cを設ける。第2スロット876は第2導電部分814に設ける。
図8と比較した場合、
図9の抵抗器810は真っすぐか直線状の中心スロット872を有する。スロット872、876の湾曲端部872a、872b、876a、876bそれぞれは中心開口878の各端部を部分的に取り囲む。C字形スロット872および876は抵抗器810の中心領域に向かって、また中心開口878に向かって凹状である。抵抗器810のその他の態様はすべて抵抗器の他の実施態様に関連した記載した態様と同様である。
【0150】
TCR調整スロット872、876は(
図4の軸線L3と同様な)長手方向軸線に沿って整列配置する。各TCR調整スロット872、876の中間点は長手方向軸線の中心に設定できる。TCR調整スロット872、876は連続的に湾曲化できる。一つの態様では、TCR調整スロット872、876は相互に鏡像関係にある。図示のTCR調整スロット872、876は連続的なアーク状プロファイルを有する。一つの態様では、TCR調整スロット872、876は一定の半径を有し、90度以上のアーク長さで延伸する。TCR調整スロット872、876は、一つの態様では、相互対称である。一つの態様では、スロット872が第1TCR調整スロット、スロット876が第2TCR調整スロット、そしてスロット878が第3TCR調整スロットになる。一つの態様では、第1と第2のTCR調整スロット872、876それぞれは抵抗器の長手方向軸線を中心にして対称的である。第1と第2のTCR調整スロット872、876はそれぞれの中間点で長手方向軸線が交差してもよい。
【0151】
スロット872、876、878に関するすべての態様も変更可能である。例えば、スロット872、876、878のそれぞれはプロファイル、寸法、サイズまたは形状が異なっていてもよい。これらについては必要性や機能に応じて調整することができ、あるいは変更可能である。スロット872、876、878は一つかそれ以上の貫通開口および導電部分および/または抵抗要素を完全には貫通しない一つかそれ以上の開口を有することができる。スロット872、876、878の形状は円形、細長い形状、スロット状、非円形、S字状、N字状、蛇行状やその他の形状でもよい。スロット状の、あるいは細長い形状のスロット872、876、878が延伸する配向または方向は変更可能であり、高さ、長さ、幅なども変更可能である。一部の態様では、スロット872、876、878の一つかそれ以上は使用を省略することができる。これら変更は本明細書に記載する他の実施態様の一つかそれ以上で実行可能である。
【0152】
図9に示すように、スロット872、876、878はすべて抵抗器810の内部領域に設ける。開口872、876、878はそれぞれ抵抗器810の横方向縁部および長手方向縁部などの外縁部、および抵抗器810の周囲から離間する。これら開口872、876、878のどの部分も抵抗器810の横方向縁部や長手方向縁部などの外縁部や抵抗器810の周囲に交差、接触せず、あるいはこれらを横切ることもない。このように、開口872、876、878はすべての側部で導電部分および/または抵抗要素によって囲まれるものである。
【0153】
図5および
図6からよく理解できるように、抵抗要素の上部ノッチおよび下部ノッチを使用して、TCR値にも影響する抵抗器のベース値を調整することができる。これら特性値や影の特性値を相互に対応させて“同期(tuning)”させるか、あるいは調整すると、目的の値または結果を得ることができる。
【0154】
本発明の態様は第1抵抗要素および第2抵抗要素を有する抵抗器の製造方法1000に関する。この方法1000は
図10のフローチャートに示すように、少なくとも以下の工程を有する。
【0155】
工程1010で、一側部の第1導電部分と反対側の第2導電部分との間に第1抵抗要素を設ける。
【0156】
工程1020で、一側部の第2導電部分と反対側の第3導電部分との間に第2抵抗要素を設ける。
【0157】
工程1030で、第1導電部分の外側部分に隣接する第1導電部分内に第1開口を形成し、第1導電部分の内側部分に隣接して第2開口を形成する。第1導電部分の第2開口はTCR調整開口またはスロットになる。
【0158】
工程1040で、第2導電部分に開口を形成する。第2導電部分の開口はTCR調整開口またはスロットになる。
【0159】
工程1050で、第3導電部分の外側部分に隣接する第3導電部分内に第1開口を形成し、第3導電部分の内側部分に隣接して第2開口を形成する。第3導電部分の第2開口はTCR調整開口またはスロットになる。
【0160】
工程1060で、TCR調整開口またはスロットのサイズおよび/または形状および/または位置を変更することによって抵抗器のTCR値を調節することができる。各種のTCR調整スロットのサイズ、形状および位置については既に説明した通りである。
【0161】
工程1070で、抵抗器の抵抗値を調整する構成の第1抵抗要素の一部内に一つかそれ以上のスロットを形成することができる。スロットについては、抵抗器の抵抗値を調整する構成の第2抵抗要素の一部内に設けてもよい。
【0162】
本発明は抵抗要素を有する、本発明の態様に係る抵抗器の製造方法1100を提供するものである。この方法1100は
図11のフローチャートに示すように、少なくとも以下の工程を有する。
【0163】
工程1110で、一側部の第1導電部分と反対側の第2導電部分との間に抵抗要素を設ける。
【0164】
工程1120で、第1導電部分の外側部分に隣接する第1導電部分内に第1開口を形成し、第1導電部分の内側部分に隣接して第2開口を形成する。第1導電部分の第2開口はTCR調整開口またはスロットになる。
【0165】
工程1130で、第2導電部分の外側部分に隣接する第2導電部分に第1開口を形成し、そして第3導電部分の内側部分に隣接して第2開口を形成する。第3導電部分の第2開口はTCR調整開口またはスロットになる。
【0166】
工程1140で、抵抗要素に開口を形成する。この開口はTCR調整開口またはスロットになる。この開口は抵抗要素に形成することができ、第1導電部分および第2導電部分に貫通延伸することができる。
【0167】
工程1150で、TCR調整開口またはスロットのサイズおよび/または形状および/または位置を変更することによって抵抗器のTCR値を調節することができる。各種のTCR調整スロットのサイズ、形状および位置については既に説明した通りである。
【0168】
工程1160で、抵抗器の抵抗値を調整する構成の第1抵抗要素の一部内に一つかそれ以上のスロットを形成することができる。
【0169】
図27に別な態様に係る抵抗器の形成方法2700を示す。
図27に示すように、工程2710で第1導電部分と第2導電部分との間に第1抵抗要素を設ける。工程2720で第1導電部分に第1TCR開口を形成し、第2導電部分に第2TCR開口を形成する。一つの態様では、第1TCR調整開口および第2TCR調整開口はそれぞれ連続的なアーク状プロファイルを備えた細長いスロットとして形成する。
【0170】
工程2730で第1TCR調整開口または第2TCR調整開口の少なくとも一つの少なくとも一つの特性を調整し、抵抗器の最終TCR値かまたは調整された値を得る。この工程は抵抗器のTCR値を調整する最適化プロセスをもつことができる。一つの態様では、抵抗器のTCR値は実験、試行やプロトタイプ化などの各種のプロセスや方法によって実施でき、これら実験などは各種のモニタリング、検出やフィードバックを含む。
【0171】
工程2740で第3TCR調整開口を形成する。一つの態様では、第3TCR調整開口は第1抵抗要素、第1導電部分および第2導電部分それぞれに部分的に設ける。第3TCR調整開口は抵抗器のTCR値を調整する構成である。
【0172】
図13A~
図13Eに抵抗器1310a~1310eの各種実施態様を示す。
図13A、
図13Bおよび
図13Eでは、第1導電部分1312a、1312b、1312e、第2導電部分1314a、1314b、1324e間に抵抗要素1311a、1311b、1311cを設ける。
図13Cおよび
図13Dでは、第1導電部分1312c、1312d、第2導電部分1314c、1314dおよび第3導電部分1316c、1316dを設け、2つの抵抗要素1311c、1313c、1311d、1313dを各導電部分間に挟む。
図13A~
図13Eでは、複数の第1電圧検出点1390a、複数の第2電圧検出点1390b、複数の第3電圧検出点1390c、複数の第4電圧検出点1390dおよび複数の第5電圧検出点1390eを開口またはスロット1378a、1378b、1372c、1378c、1376c、1372d、1378d、1376d、1372e、1376eのそれぞれの領域に設ける。当業者ならば、抵抗器の他の開口またはスロットも電圧検出点を有することを理解できるはずである。一つの態様では電圧検出点が、検出ピンなどの電圧検出要素を配列できる領域または位置を構成する。電圧検出点はブラケット、ブラケット部材、ヘッダーまたはヘッダー部材に設けた開口またはホルダーによって形成できる。さらに、抵抗器1310a~1310eの左右の側部が電流接続部になる。
【0173】
図13A~
図13Eに示すように、各種開口すべては抵抗器1310a~1310eの内部領域内に配置する。各開口はそれぞれ横方向縁部や長手方向縁部などの外縁部や抵抗器1310a~1310eの周囲から離間する。これら開口のどの部分も横方向縁部や長手方向縁部などの外縁部や抵抗器1310a~1310eの周囲に交差、接触せず、あるいはこれらを横切ることもない。このように、開口はすべての側部で導電部分および/または抵抗要素によって囲まれるものである。
【0174】
図14は最適な電圧検出位置が2つの抵抗要素を有する冗長式のTCR調整分流器の測定値を示すチャートである。
図14に示すように、-40℃~125℃の温度範囲での要素1および2の変化は全体として0%かほぼ0%である。
【0175】
図15は電圧検出位置の異なる量およびレベルでの分流器の測定値を示すチャートである。
図15には、検出点の要素間分離がない場合、検出点の要素間分離が小さい場合、検出点の要素間分離が大きい場合などの異なる3組の測定値を示す。
図15に示すように、これら3組のデータそれぞれはほぼ25℃で変化0%に実質的に収斂する。変化百分率は全体として負温度および高温で検出点の要素間分離が大きい状態では負のままである。対照的に、検出点の素子間分離がない状態では、変化百分率はほぼ-55℃周囲で-1.00%未満から始まり、超高温では即ちほぼ135℃で0.75%以上になる。検出点の要素間分離が小さい状態では、ほぼ-55℃では、変化百分率がほぼ-0.75%であり、超高温では、即ちほぼ135℃ではほぼ0.40%まで高くなる。
【0176】
本発明の別な態様では、分流抵抗器は全体として円筒形で構成することができる。
図16に示すように、このような円筒形シャント1600は全体として管状の第1導電部分1610、全体形状が円筒形の第1抵抗要素1611、全体として管状の第2の、即ち中心導電部分1612、全体として円筒状の第2抵抗要素1613および全体として管状の第3導電部分1614を有する。
図16の分流抵抗器は、本明細書に全内容を援用するUSP8,344,846に記載されている構成よりもすぐれている。
【0177】
全体として管状の第1導電部分1610は第1開放端部1616が第1方向X1に配向し、そして第2開放端部1618が第1抵抗要素1611を受け取る構成の開口を有する第2方向X2に配向する。電流検出リード1620は第2端部に隣接する全体として管状の第1導電部分1610の壁部の外面から延伸していてもよく、さもなければこの外面に接続するか取り付けてもよい。第1開放端部1616はケーブルなどの外部接続部に取り付ける構成でもよい。
【0178】
第1抵抗要素1611については、本明細書に記載した抵抗性材料から形成した円筒形ワイヤとして形成することができる。第1抵抗要素1611の長さやその他の寸法については、必要性、機能または性能に基づいて選択してもよい。また、第1抵抗要素1611は第1端部において第1抵抗要素1611の第1端部1622を受け取り、これに接続する構成の全体として管状の第1導電部分1610の第2開放端部1618に接続する。接続は例えば磁気パルス溶接などの溶接で実施してもよい。
【0179】
全体として管状の第2導電部分1612は第1開放端部1624が第1方向X1に配向し、そして第2開放端部1626が第2方向X2に配向し、基本的にはリング状でもよい。電流検出リード1628は、第2の全体として管状の第1導電部分1612の壁部の外面から延伸していてもよく、さもなければこの外面に接続するか取り付ければよい。第1開放端部1624は第1抵抗要素1611の第2端部1630を受け取り、これに接続する構成である。接続は例えば磁気パルス溶接などの溶接で実施してもよい。
【0180】
第2抵抗要素1613については、本明細書に記載した抵抗性材料から形成した円筒形ワイヤとして形成することができる。第2抵抗要素の長さやその他の寸法については、必要性、機能または性能に基づいて選択してもよい。また、第2抵抗要素1613は第1端部1632において全体として管状の第2導電部分1612の第2開放端部1626に接続する。接続は例えば磁気パルス溶接などの溶接で実施してもよい。
【0181】
全体として管状の第3導電部分1614は第1開放端部1634が第2方向X2に配向し、そして第2開放端部1636が第1方向X1に配向し、第2抵抗要素1613の第2端部1638を受け取り、これに接続する開口を有する。電流検出リード1640は第2端部1636に隣接する全体として管状の第3導電部分1614の壁部の外面から延伸していてもよく、さもなければこの外面に接続するか取り付けてもよい。第1開放端部1634はケーブルなどの外部接続部に取り付ける構成でもよい。
【0182】
円筒形シャント態様に関しては、各種設計要素のため短い距離に基づいてTCR補償を行うことができる。例えば、装置の厚さを調整すると、TCR補償を部分的に行うことができる。また、導電部分と複数の抵抗要素との間の遷移縁部に関して、電圧接続部またはリード、あるいは検出接続部またはリードの交換によってTCR補償を行うこともできる。複数の抵抗要素を導入すると、即ち冗長構成を導入すると、TCR補償が改善する。
【0183】
抵抗値の調整については露出抵抗要素ワイヤの直径を短くする旋盤、研磨やレーザー光によって実施でき、あるいは各管状部分の端部から銅などの導電性材料を除去し、抵抗要素を効果的に延長することによって実施してもよい。さらに、溶接などによって抵抗要素に(銅やその他の導電性材料などの)終端材料を付加することによって抵抗を調整することも可能である。各種の位置にスロットや開口を設けて、TCR調整を補強してもよく、あるいは同期を精密化してもよい。
【0184】
図17A~
図17Mに本明細書に記載する他の実施態様と同じ機能を発揮する抵抗器の複数の変形例を示す。これら抵抗器は各種の構成を採用できる。
【0185】
図17A~
図17Mに示す抵抗器1710a~1710mそれぞれは第1導電部分1712a~1712m(即ち最も左側の導電部分)、第2導電部分1714a~1714m(即ち中心または中位の導電部分)、および第3導電部分1716a~1716m(即ち最も右側の導電部分)を有する。第1抵抗要素1711a~1711mは第1導電部分1712a~1712mと第2導電部分1714a~1712mとの間に配設し、そして第2抵抗要素1713a~1713mは第2導電部分1714a~1712mと第3導電部分1716a~1716mとの間に配設する。抵抗器1710a~1710mそれぞれはTCR調整開口またはスロット、あるいは第1TCR調整開口またはスロット1772a~1772m、第2TCR調整開口またはスロット1776a~1776m、および第3TCR調整開口またはスロット1778a~1778mを備えてもよいTCR補償開口またはスロットを有する。
【0186】
図17Aは第1、第2および第3の導電部分1712a、1714a、1716aおよび第1および第2の抵抗要素1711a、1713aを有する態様を示す図である。この実施態様では、最も左側の導電部分1712aは電流接続開口1770aを有し、そして最も右側の導電部分1716aには電流接続開口がない。これ以外については、本実施態様の他の態様すべては
図1に示す実施態様と同じである。
【0187】
図17Bは第1、第2および第3の導電部分1712b、1714b、1716bおよび第1および第2の抵抗要素1711b、1713bを有する態様を示す図である。この実施態様では、最も左側の導電部分1712bには電流接続開口がなく、そして最も右側の導電部分1713は電流接続開口1774bを有する。これ以外については、本実施態様の他の態様すべては
図1に示す実施態様と同じである。
【0188】
図17Cは第1、第2および第3の導電部分1712c、1714c、1716cおよび第1および第2の抵抗要素1711c、1713cを有する態様を示す図である。この実施態様では、最も左側の導電部分1712cおよび最も右側の導電部分1716cにはいずれも電流接続開口がない。これ以外については、本実施態様の他の態様すべては
図1に示す実施態様と同じである。
【0189】
図17Dは第1、第2および第3の導電部分1712d、1714d、1716dおよび第1および第2の抵抗要素1711d、1713dを有する態様を示す図である。この実施態様では、最も左側の導電部分1712dは第1電流接続開口1770dを有し、そして最も右側の導電部分1716dは第2電流接続開口1774dを有する。第2電流接続開口1774dは第1電流接続開口1770dよりも大きい。一つの態様では、第2電流接続開口1774dは第1電流接続開口1770dよりも少なくとも100%大きい。これ以外については、本実施態様の他の態様すべては
図1に示す実施態様と同じである。
【0190】
図17Eは第1、第2および第3の導電部分1712e、1714e、1716eおよび第1および第2の抵抗要素1711e、1713eを有する態様を示す図である。この実施態様では、最も左側の導電部分1712eは第1電流接続開口1770eを有し、そして最も右側の導電部分1716eは第2電流接続開口1774eを有する。第2電流接続開口1774eは第1電流接続開口1770eよりも小さい。一つの態様では、第2電流接続開口1774eは第1電流接続開口1770eよりも少なくとも半分小さい。これ以外については、本実施態様の他の態様すべては
図1に示す実施態様と同じである。
【0191】
図17Fは第1、第2および第3の導電部分1712f、1714f、1716fおよび第1および第2の抵抗要素1711f、1713fを有する態様を示す図である。この実施態様では、最も左側の導電部分1712fは第1電流接続開口1770fを有し、そして最も右側の導電部分1716fは第2電流接続開口1774fを有する。第1電流接続開口1770fは長方形か細長い円形形状(即ちピル形状か矩形楕円形(pill shape or rectangular ellipse))、例えばスロット形状であり、第2電流接続開口1774fは完全な円形(perfect circular or round shape)である。これ以外については、本実施態様の他の態様すべては
図1に示す実施態様と同じである。
【0192】
図17Gは第1、第2および第3の導電部分1712g、1714g、1716gおよび第1および第2の抵抗要素1711g、1713gを有する態様を示す図である。この実施態様では、最も左側の導電部分1712gは第1電流接続開口1770gを有し、そして最も右側の導電部分1716gは第2電流接続開口1774gを有する。第2電流接続開口1774gは長方形か細長い円形形状(即ちピル形状か矩形楕円形)、例えばスロット形状であり、第1電流接続開口1770gは完全な円形である。これ以外については、本実施態様の他の態様すべては
図1に示す実施態様と同じである。
【0193】
図17Hは第1、第2および第3の導電部分1712h、1714h、1716hおよび第1および第2の抵抗要素1711h、1713hを有する態様を示す図である。この実施態様では、最も左側の導電部分1712hは第1電流接続開口1770hを有し、そして最も右側の導電部分1716hは第2電流接続開口1774hを有する。第1電流接続開口1770hおよび第2電流接続開口1774hは同じであり、それぞれは長方形か細長い円形形状(即ちピル形状か矩形楕円形)、例えばスロット形状である。これ以外については、本実施態様の他の態様すべては
図1に示す実施態様と同じである。
【0194】
図17Iは第1、第2および第3の導電部分1712i、1714i、1716iおよび第1および第2の抵抗要素1711i、1713iを有する態様を示す図である。この実施態様では、最も左側の導電部分1712iは第1電流接続開口1770iを有し、そして最も右側の導電部分1716iは第2電流接続開口1774iを有する。第1電流接続開口1770iは楕円形状を有し、第2電流接続開口1774iは完全な円形である。これ以外については、本実施態様の他の態様すべては
図1に示す実施態様と同じである。
【0195】
図17Jは第1、第2および第3の導電部分1712j、1714j、1716jおよび第1および第2の抵抗要素1711j、1713jを有する態様を示す図である。この実施態様では、最も左側の導電部分1712jは第1電流接続開口1770jを有し、そして最も右側の導電部分1716jは第2電流接続開口1774jを有する。第2電流接続開口1774jは楕円形状を有し、第1電流接続開口1770jは完全な円形である。これ以外については、本実施態様の他の態様すべては
図1に示す実施態様と同じである。
【0196】
図17Kは第1、第2および第3の導電部分1712k、1714k、1716kおよび第1および第2の抵抗要素1711k、1713kを有する態様を示す図である。この実施態様では、最も左側の導電部分1712kは第1電流接続開口1770kを有し、そして最も右側の導電部分1716kは第2電流接続開口1774kを有する。第1電流接続開口1770kおよび第2電流接続開口1774kは同じであり、それぞれは楕円形である。これ以外については、本実施態様の他の態様すべては
図1に示す実施態様と同じである。
【0197】
図17Lは第1、第2および第3の導電部分1712l、1714l、1716lおよび第1および第2の抵抗要素1711l、1713lを有する態様を示す図である。この実施態様では、最も左側の導電部分1712lにはいかなる電流接続開口もなく、そして最も右側の導電部分1716lは第2電流接続開口1774lを有する。最も右側の導電部分1716lの電流接続開口1774lは楕円形である。これ以外については、本実施態様の他の態様すべては
図1に示す実施態様と同じである。
【0198】
図17Mは第1、第2および第3の導電部分1712m、1714m、1716mおよび第1および第2の抵抗要素1711m、1713mを有する態様を示す図である。この実施態様では、最も右側の導電部分1716mにはいかなる電流接続開口もなく、そして最も左側の導電部分1712mは電流接続開口1770mを有する。最も左側の導電部分1712mの電流接続開口1770mは楕円形である。これ以外については、本実施態様の他の態様すべては
図1に示す実施態様と同じである。
【0199】
図17A~
図17Mに示すように、いずれの開口もすべて抵抗器1710a~1710mの内部領域に設ける。各開口は抵抗器1710a~1710mの横方向あるいは縦方向縁部などの外縁部、あるいは抵抗器の周囲から離間する。また、開口のどの部分も抵抗器1710a~1710mの横方向あるいは縦方向縁部や周囲などの外縁部に交差、接触あるいはこれらを横切ることはない。このように、開口の全側部が導電部分、抵抗要素、およびこれら組み合わせ部分によって囲まれる。
【0200】
図21A~
図24Bは全体として検出ピンを抵抗器に併用した構成を示す図である。これら構成は、一つの態様では、ADC(アナログ-デジタル変換器)のアナログ接地基準入力のADCの一定の電圧範囲内に検出ピンを設けるために使用することができる。一つの態様では、検出回路には電流を制限するために高インピーダンスを入力することができる。検出回路内に電流があると、ADCの電圧測定に影響することになる電圧降下が生じる。回路構成を最適化する一つの態様では、主検出回路の外部に設ける電池シャントの接地側にピンを付加して最適化を行う。一つの態様では、この設計によってADCアナログ接地基準と検出ピン接地部との間に小さな電圧差を生じさせ、これによって検出回路に流れる電流を制限できる。
【0201】
例えば、検出デバイスの構成素子に電源投入時10mAの電流を流すと、接地ピンには10mAが流れる。PCBピン接続部とシャントそれ自体との間に最少の1mΩの抵抗がある場合には、10μVの電圧降下が生じる。100μΩのシャントを検出した場合、10μVの電圧降下は100mAの測定誤差と同等になる。この誤差はシャント抵抗に対するPCBに基づいて部分的に変動し、異なる動作モード下で導かれる装置電力に基づいて部分的に変動することになる。誤差源に対処する一つの方法では、部分的には
図21A、
図21Bおよび
図22の実施態様に示すシャントに第3の、または追加的な接地ピンを使用することによって対処する。
【0202】
図21Aおよび
図21Bに抵抗器2110の別な態様を示す。抵抗器2110は全体として第1導電部分2112と第2導電部分2114との間に設けた抵抗要素2111から形成する。抵抗要素2111は第1導電部分2112と第2導電部分2114との間に溶接するか、あるいは他の手段で結合してもよい。抵抗器2110は
図2の抵抗器110と同様であり、特に断らない限り、抵抗器110と同様な機能および構造を有する。
【0203】
図21Aおよび
図21Bに示すように、第1TCR調整開口2172および第2TCR調整開口2176はそれぞれ第1導電部分2112および第2導電部分2114に形成し、第1導電部分2112の第1の円形の外側孔2170および第2導電部分2114の第2の円形の外側開口2174を介して電流接続または電流接続領域を設ける。
図21Aおよび
図21Bに単独の電流検出抵抗器、即ち単独の抵抗要素を示す。
【0204】
開口2170、2172、2174、2176のすべての態様は変更可能である。例えば、開口2170、2172、2174、2176のそれぞれはプロファイル、寸法、サイズまたは形状が異なっていてもよい。これらについては必要性や機能に応じて調整することができ、あるいは変更可能である。開口2170、2172、2174、2176は一つかそれ以上の貫通開口および導電部分および/または抵抗要素を完全には貫通しない一つかそれ以上の開口を有することができる。開口2170、2172、2174、2176の形状は円形、細長い形状、スロット状、非円形、S字状、N字状、蛇行状やその他の形状でもよい。スロット状の、あるいは細長い形状の開口2170、2172、2174、2176が延伸する配向または方向は変更可能であり、高さ、長さ、幅なども変更可能である。一部の態様では、開口2170、2172、2174、2176の一つかそれ以上は省略することができる。これら変更は本明細書に記載する他の実施態様の一つかそれ以上で実行可能である。
【0205】
開口2170、2172、2174、2176はすべて抵抗器2110の内部領域に設ける。開口2170、2172、2174、2176はそれぞれ横方向縁部や長手方向縁部などの外縁部や抵抗器2110の周囲から離間する。これら開口2170、2172、2174、2176のどの部分も横方向縁部や長手方向縁部などの外縁部や抵抗器2110の周囲に交差、接触せず、あるいはこれらを横切ることもない。このように、開口2170、2172、2174、2176はすべての側部で導電部分および/または抵抗要素によって囲まれるものである。
【0206】
図21Aおよび
図21Bに示すように、ヘッダーまたはヘッダー部材2180は第1ピン2184a、第2ピン2184bおよび第3ピン2184cなどのピンを固定するために有利な構成である。ヘッダー部材2180は複数の開口、即ち第1開口2181a、第2開口2181b、第3開口2181c、第4開口2181dおよび第5開口2181eを有するブレースを備える。これら複数の開口はピン2184a、2184b、2184cの少なくとも一つに取り付けるか、さもなければこのピンに固定する。これら開口2181a~2181eが所定のピン位置またはピン設置位置になる。
図21Aおよび
図21Bに示すように、第1、第4および第5の開口2181a、2181d、2181eのみがピン2184a、2184b、2184cのそれぞれ一つによって占有される。この構成はピン2184a、2184b、2184cを製造し、かつこれらを開口2172、2176の内面にはんだ付けするために有利な構成である。このように構成すると、TCR性能がさらに改善する。また、この構成は抵抗器2110に対するピン2184a、2184b、2184cの位置決めが容易になるとともに、さらにヘッダー部材2180内に絶縁間隔部分を確保するために役立つ。
【0207】
図21Aおよび
図21Bに示すように、第1および第2のピン2184aおよび2184bが検出ピンを構成し、そして第3ピン2184cが接地ピンを構成する。接地ピン2184cを検出ピン2184aおよび2184bから区別する図示のみを目的として接地ピン2184cの横断面には
図21Bにおいて線影を付してある。検出ピン2184a、2184bについては、
図21Aおよび
図21Bに示すように、相互に最接近する開口2172、2176の内面縁部に接触するように設けるのが好ましい。接地ピン2184cは開口2176の最も外側面の縁部と接するようにする。接地ピン2184cが全体として抵抗器の残りの部分から分離している測定システムの接地基準になる。検出ピン2184a、2184bについては、はんだ付けなどによって、PCBに取り付けられる印刷回路板(PCB)または接続器に接続するように構成する。一つの態様では、検出ピン2184a、2184bは電圧検出ピンとして構成し、検出回路の正電圧/負電圧部分に接続するように構成する。
【0208】
3本のピン2184a、2184b、2184cを
図21Aおよび
図21Bに示し、かつピン2184a、2184b、2184cを具体的な構成例に示すが、当業者ならば、ピン2184a、2184b、2184cの数量、位置、形状、配向やその他の態様は変更可能であることを理解できるはずである。
【0209】
図22に
図21Aおよび
図21Bの抵抗器2110と同様な特徴を有する抵抗器2210を示す。
図22に示すように、抵抗器2210は全体として第1導電部分2212と第2導電部分2214との間に設けた抵抗要素2211から形成する。抵抗要素2211は第1導電部分2212と第2導電部分2214との間に溶接するか、さもなければ結合してもよい。この抵抗器2210は
図2の抵抗器110と同様であり、特に断らない限り、抵抗器110と同じ機能および構造を備えてもよい。
【0210】
図22に示すように、第1TCR調整開口2272および第2TCR調整開口2276はそれぞれ第1導電部分2212および第2導電部分2214に形成し、第1導電部分2212の第1の円形の外側孔2270および第2導電部分2214の第2の円形の外側開口2274を介して電流接続または電流接続領域を設ける。
図22に単独の電流検出抵抗器、即ち単独の抵抗要素を示す。
【0211】
開口2270、2272、2274、2276のすべての態様は変更可能である。例えば、開口2270、2272、2274、2276のそれぞれはプロファイル、寸法、サイズまたは形状が異なっていてもよい。これらについては必要性や機能に応じて調整することができ、あるいは変更可能である。開口2270、2272、2274、2276は一つかそれ以上の貫通開口および導電部分および/または抵抗要素を完全には貫通しない一つかそれ以上の開口を有することができる。開口2270、2272、2274、2276の形状は円形、細長い形状、スロット状、非円形、S字状、N字状、蛇行状やその他の形状でもよい。スロット状の、あるいは細長い形状の開口2270、2272、2274、2276が延伸する配向または方向は変更可能であり、高さ、長さ、幅なども変更可能である。一部の態様では、開口2270、2272、2274、2276の一つかそれ以上は省略することができる。これら変更は本明細書に記載する他の実施態様の一つかそれ以上で実行可能である。
【0212】
開口2270、2272、2274、2276はすべて抵抗器2210の内部領域に設ける。開口2270、2272、2274、2276はそれぞれ横方向縁部や長手方向縁部などの外縁部や抵抗器2110の周囲から離間する。これら開口2270、2272、2274、2276のどの部分も横方向縁部や長手方向縁部などの外縁部や抵抗器2210の周囲に交差、接触せず、あるいはこれらを横切ることもない。このように、開口2270、2272、2274、2276はすべての側部で導電部分および/または抵抗要素によって囲まれるものである。
【0213】
図22に示すように、ヘッダーまたはヘッダー部材2280は第1ピン2284a、第2ピン2284bおよび第3ピン2284cなどのピンを固定するために有利な構成である。ヘッダー部材2280は複数の開口、即ち第1開口2281a、第2開口2281b、第3開口2281c、第4開口2281dおよび第5開口2281eを有するブレースを備える。これら複数の開口はピン2284a、2284b、2284cの少なくとも一つに取り付けるか、さもなければこのピンに固定する。これら開口2181a~2181eが所定のピン位置またはピン設置位置になる。
図22に示すように、第1、第4および第5の開口2281a、2281d、2281eのみがピン2284a、2284b、2284cのそれぞれ一つによって占有される。この構成はピン2284a、2284b、2284cを製造し、かつこれら開口2272、2276の内面にはんだ付けするために有利な構成である。このように構成すると、TCR性能がさらに改善する。
【0214】
図22に示すように、第1および第2のピン2284aおよび2284bが検出ピンを構成し、そして第3ピン2284cが接地ピンを構成する。検出ピン2284a、2284bについては、
図22に示すように、相互に最接近する開口2272、2276の内面縁部に接触するように設けるのが好ましい。接地ピン2284は開口2276の最も外側面の縁部と接するようにする。接地ピン2284cが全体として抵抗器の残りの部分から分離している測定システムの接地基準になる。検出ピン2284a、2284bについては、はんだ付けなどによって、PCBに取り付けられる印刷回路板(PCB)または接続器に接続するように構成する。一つの態様では、検出ピン2284a、2284bは電圧検出ピンとして構成し、検出回路の正電圧/負電圧部分に接続するように構成する。
【0215】
3本のピン2284a、2284b、2284cを
図22に示し、かつピン2284a、2284b、2284cを具体的な構成例に示すが、当業者ならば、ピン2284a、2284b、2284cの数量、位置、形状、配向やその他の態様は変更可能であることを理解できるはずである。
【0216】
図23に
図21Aおよび
図21Bの抵抗器2110と同様な特徴を有する抵抗器2310を示す。
図23に示すように、抵抗器2310は全体として第1導電部分2312と第2導電部分2314との間に設けた抵抗要素2311から形成する。抵抗要素2311は第1導電部分2312と第2導電部分2314との間に溶接するか、さもなければ結合してもよい。この抵抗器2310は
図2の抵抗器110と同様であり、特に断らない限り、抵抗器110と同じ機能および構造を備えてもよい。
【0217】
図23に示すように、第1TCR調整開口2372および第2TCR調整開口2376はそれぞれ第1導電部分2312および第2導電部分2314に形成し、第1導電部分2312の第1の円形の外側孔2370および第2導電部分2314の第2の円形の外側開口2374を介して電流接続または電流接続領域を設ける。
図23に示すように、TCR調整開口2372はTCR調整開口2376とは異なる疑似的なスロット状プロファイルを有する。
【0218】
開口2370、2372、2374、2376のすべての態様は変更可能である。例えば、開口2370、2372、2374、2376のそれぞれはプロファイル、寸法、サイズまたは形状が異なっていてもよい。これらについては必要性や機能に応じて調整することができ、あるいは変更可能である。開口2370、2372、2374、2376は一つかそれ以上の貫通開口および導電部分および/または抵抗要素を完全には貫通しない一つかそれ以上の開口を有することができる。開口2370、2372、2374、2376の形状は円形、細長い形状、スロット状、非円形、S字状、N字状、蛇行状やその他の形状でもよい。スロット状の、あるいは細長い形状の開口2370、2372、2374、2376が延伸する配向または方向は変更可能であり、高さ、長さ、幅なども変更可能である。一部の態様では、開口2370、2372、2374、2376の一つかそれ以上は省略することができる。これら変更は本明細書に記載する他の実施態様の一つかそれ以上で実行可能である。
【0219】
開口2370、2372、2374、2376はすべて抵抗器2310の内部領域に設ける。開口2370、2372、2374、2376はそれぞれ横方向縁部や長手方向縁部などの外縁部や抵抗器2310の周囲から離間する。これら開口2370、2372、2374、2376のどの部分も横方向縁部や長手方向縁部などの外縁部や抵抗器2310の周囲に交差、接触せず、あるいはこれらを横切ることもない。
【0220】
図23に示すように、第1ヘッダー部材2380aおよび第2ヘッダー部材2380bは第1ピン2384a、第2ピン2384b、第3ピン2384c、第4ピン2384d、第5ピン2384eなどのピンを固定するために有利な構成である。ヘッダー部材2380a、2380bは複数の開口、即ち第1開口2381a、第2開口2381b、第3開口2381c、第4開口2381d、第5開口2381e、第6開口2381f、第7開口2381g、第8開口2381h、第9開口2381i、第10開口2381j、第11開口2381kおよび第12開口2381lを有するブレースを備える。これら複数の開口はピン2384a、2384b、2384c、2384d、2384eの少なくとも一つに取り付けるか、さもなければこのピンに固定する。
図23に示すように、第1開口2381a、第2開口2381b、第6開口2381f、第8開口2381および第12開口2381lのみがピン2384a、2384b、2384c、2384d、2384eのそれぞれ一つによって占有される。この構成はピン2384a、2384b、2384c、2384d、2384eを製造し、かつこれら開口2372、2376の内面にはんだ付けするために有利な構成である。このように構成すると、TCR性能がさらに改善する。
図23に一つの態様では冗長式電圧接続構成と考えられるデュアル電流検出抵抗器を示す。
【0221】
図23に示すように、第2、第3、第4および第5のピン2884b、2384c、2384d、2384eが検出ピンを構成し、そして第1ピン2384aが接地ピンを構成する。検出ピン2384b、2384c、2384d、2384eについては、
図23に示すように、相互に最接近する開口2372、2376の内面縁部に接触するように設けるのが好ましい。接地ピン2384aについては、開口2376の最も外側の面の縁部に接触するように設ける。接地ピン2384aが全体として抵抗器の残りの部分から分離している測定システムの接地基準になる。検出ピン2384b、2284c、2384d、2384eについては、はんだ付けなどによって、PCBに取り付けられる印刷回路板(PCB)または接続器に接続するように構成する。一つの態様では、検出ピン2384b、2384c、2384d、2384eは電圧検出ピンとして構成し、検出回路の正電圧/負電圧部分に接続するように構成する。
【0222】
5本のピン2384a、2384b、2384c、2384d、2384eを
図23に示し、かつピン2384a、2384b、2384c、2384d、2384eを具体的な構成例に示すが、当業者ならば、ピン2384a、2384b、2384c、2384d、2384eの数量、位置、形状、配向やその他の態様は変更可能であることを理解できるはずである。
【0223】
図24Aおよび
図24Bに
図21Aおよび
図21Bの抵抗器2110と同様な特徴を有する抵抗器2410を示す。
図24Aおよび
図24Bに示すように、抵抗器2410は全体として第1導電部分2412と第2導電部分2414との間に設けた抵抗要素2411から形成する。抵抗要素2411は第1導電部分2412と第2導電部分2414との間に溶接するか、さもなければ結合してもよい。この抵抗器2410は
図2の抵抗器110と同様であり、特に断らない限り、抵抗器110と同じ機能および構造を備えてもよい。
【0224】
図24Aおよび
図24Bに示すように、第1TCR調整開口2472および第2TCR調整開口2476はそれぞれ第1導電部分2412および第2導電部分2414に形成し、円形の外側孔2470、2474を介して、第1導電部分2412および第2導電部分2414に電流検出接続または電流検出接続領域を設ける
【0225】
開口2470、2472、2474、2476のすべての態様は変更可能である。例えば、開口2470、2472、2474、2476のそれぞれはプロファイル、寸法、サイズまたは形状が異なっていてもよい。これらについては必要性や機能に応じて調整することができ、あるいは変更可能である。開口2470、2472、2474、2476は一つかそれ以上の貫通開口および導電部分および/または抵抗要素を完全には貫通しない一つかそれ以上の開口を有することができる。開口2470、2472、2474、2476の形状は円形、細長い形状、スロット状、非円形、S字状、N字状、蛇行状やその他の形状でもよい。スロット状の、あるいは細長い形状の開口2470、2472、2474、2476が延伸する配向または方向は変更可能であり、高さ、長さ、幅なども変更可能である。一部の態様では、開口2470、2472、2474、2476の一つかそれ以上は省略することができる。これら変更は本明細書に記載する他の実施態様の一つかそれ以上で実行可能である。
【0226】
開口2470、2472、2474、2476はすべて抵抗器2410の内部領域に設ける。開口2470、2472、2474、2476はそれぞれ横方向縁部や長手方向縁部などの外縁部や抵抗器2410の周囲から離間する。これら開口2470、2472、2474、2476のどの部分も横方向縁部や長手方向縁部などの外縁部や抵抗器2410の周囲に交差、接触せず、あるいはこれらを横切ることもない。このように、開口2470、2472、2474、2476はすべての側部で導電部分および/または抵抗要素によって囲まれるものである。
【0227】
図26A~
図26Cに
図21Aおよび
図21Bの抵抗器2110と同様な特徴を有する抵抗器2610を示す。
図26A~
図26Cに示すように、抵抗器2610は全体として第1導電部分2612と第2導電部分2614との間に設けた抵抗要素2611から形成する。抵抗要素2611は第1導電部分2612と第2導電部分2614との間に溶接するか、さもなければ結合してもよい。この抵抗器2610は
図2の抵抗器110と同様であり、特に断らない限り、抵抗器110と同じ機能および構造を備えてもよい。
【0228】
図26A~
図26Cに示すように、第1TCR調整開口2672および第2TCR調整開口2676はそれぞれ第1導電部分2612および第2導電部分2614に形成し、円形の外側孔2670、2674を介して、第1導電部分2612および第2導電部分2614に電流接続または電流接続領域を設ける。
【0229】
開口2670、2672、2674、2676のすべての態様は変更可能である。例えば、開口2670、2672、2674、2676のそれぞれはプロファイル、寸法、サイズまたは形状が異なっていてもよい。これらについては必要性や機能に応じて調整することができ、あるいは変更可能である。開口2670、2672、2674、2676は一つかそれ以上の貫通開口および導電部分および/または抵抗要素を完全には貫通しない一つかそれ以上の開口を有することができる。開口2670、2672、2674、2676の形状は円形、細長い形状、スロット状、非円形、S字状、N字状、蛇行状やその他の形状でもよい。スロット状の、あるいは細長い形状の開口2670、2672、2674、2676が延伸する配向または方向は変更可能であり、高さ、長さ、幅なども変更可能である。一部の態様では、開口2670、2672、2674、2676の一つかそれ以上は使用を省略することができる。これら変更は本明細書に記載する他の実施態様の一つかそれ以上で実行可能である。
【0230】
開口2670、2672、2674、2676はすべて抵抗器2610の内部領域に設ける。開口2670、2672、2674、2676はそれぞれ横方向縁部や長手方向縁部などの外縁部や抵抗器2610の周囲から離間する。これら開口2670、2672、2674、2676のどの部分も横方向縁部や長手方向縁部などの外縁部や抵抗器2610の周囲に交差、接触せず、あるいはこれらを横切ることもない。このように、開口2670、2672、2674、2676はすべての側部で導電部分および/または抵抗要素によって囲まれるものである。
【0231】
図26A~
図26Cに示すように、ヘッダー部材2680は第1ピン2684a、第2ピン2684b、第3ピン2684c、第4ピン2684dなどのピンを固定するために有利な構成である。ヘッダー部材2680は複数の開口、即ち第1開口2681a、第2開口2681b、第3開口2681c、第4開口2681dを有する少なくても1つのブレースを備え、ピン2684a、2684b、2684c、2684dの少なくとも一つに取り付けるか、あるいは別な手段で固定する構成である。
【0232】
図26A~
図26Cに示すように、第1開口2681a、第2開口2681b、第3開口2681c、第4開口2681dが第1ピン2684a、第2ピン2684b、第3ピン2684c、第4ピン2684dのそれぞれ一つによって占有される。この構成はピン2684a、2684b、2684c、2684dを製造し、かつこれら開口2672、2676の内面にはんだ付けするために有利な構成である。このように構成すると、TCR性能がさらに改善する。
【0233】
ピン2684a、2684b、2684c、2684dは、はんだ付けなどによって、印刷回路板(PCB)2695か、あるいはこのPCBに取り付けられる接続器に接続する構成である。一つの態様では、ピン2684a、2684b、2384c、2384dは電圧検出ピンとして構成し、検出回路の正電圧/負電圧部分に接続するように構成する。
【0234】
図24Aおよび
図24Bに示すように、第1ヘッダー部材2480aおよび第2ヘッダー部材2480bは第1ピン2484a、第2ピン2484b、第3ピン2484c、第4ピン2484d、第5ピン2484eなどのピンを固定するために有利な構成である。ヘッダー部材2480a、2480bは複数の開口、即ち第1開口2481a、第2開口2481b、第3開口2481c、第4開口2481d、第5開口2481e、第6開口2481f、第7開口2481g、第8開口2481h、第9開口2481i、第10開口2481j、第11開口2481kおよび第12開口2481lを有するブレースを備える。これら複数の開口はピン2484a、2484b、2484c、2484d、2484eの少なくとも一つに取り付けるか、さもなければこのピンに固定する。
図24Aに示すように、第1開口2481a、第2開口2481b、第6開口2481f、第8開口2481および第12開口2481lのみがピン2484a、2484b、2484c、2484d、2484eのそれぞれ一つによって占有される。この構成はピン2484a、2484b、2484c、2484d、2484eを製造し、かつこれら開口2472、2476の内面にはんだ付けするために有利な構成である。このように構成すると、TCR性能がさらに改善する。
図24Aおよび
図24Bに一つの態様では冗長式電圧接続構成と考えられるデュアル電流検出抵抗器を示す。
【0235】
図24Aおよび
図24Bに示すように、第2、第3、第4および第5のピン2484b、2484c、2484d、2484eが検出ピンを構成し、そして第1ピン2484aが接地ピン(図示のみを目的として
図24Bでは斜影を付してある)を構成する。検出ピン2484b、2484c、2484d、2484eについては、
図24Aおよび
図24Bに示すように、相互に最接近する開口2472、2476の内面縁部に接触するように設けるのが好ましい。接地ピン2484aについては、開口2476の最も外側の面の縁部に接触するように設ける。接地ピン2484aが全体として抵抗器の残りの部分から分離している測定システムの接地基準になる。検出ピン2484b、2484c、2484d、2484eについては、はんだ付けなどによって、PCBに取り付けられる印刷回路板(PCB)または接続器に接続するように構成する。一つの態様では、検出ピン2484b、2484c、2484d、2484eは電圧検出ピンであり、検出回路の正電圧/負電圧部分に接続するように構成する。
【0236】
5本のピン2484a、2484b、2484c、2484d、2484eを
図24Aおよび
図24Bに示し、かつピン2484a、2484b、2484c、2484d、2484eを具体的な構成例に示すが、当業者ならば、ピン2484a、2484b、2484c、2484d、2484eの数量、位置、形状、配向やその他の態様は変更可能であることを理解できるはずである。
【0237】
図25に
図21Aおよび
図21Bの抵抗器2110と同様な特徴を有する抵抗器2510を示す。
図25に示すように、抵抗器2510は全体として第1導電部分2512と第2導電部分2514との間に設けた抵抗要素2511から形成する。抵抗要素2511は第1導電部分2512と第2導電部分2514との間に溶接するか、さもなければ結合してもよい。この抵抗器2510は
図2の抵抗器110と同様であり、特に断らない限り、抵抗器110と同じ機能および構造を備えていればよい。
【0238】
図25に示すように、第1TCR調整開口2572および第2TCR調整開口2576はそれぞれ第1導電部分2512および第2導電部分2514に形成し、第1導電部分2512および第2導電部分2514に円形の外側孔2570、2574を介して電流接続または電流接続領域を設ける。
図25に示すように、第1TCR調整開口2572は楕円形に形成し、第2TCR調整開口2576は細長いスロット状プロファイルを有する。
図25には単独の電流検出抵抗器、即ち単独の抵抗要素を使用する一つの態様を示す。
【0239】
開口2570、2572、2574、2576のすべての態様は変更可能である。例えば、開口2570、2572、2574、2576のそれぞれはプロファイル、寸法、サイズまたは形状が異なっていてもよい。これらについては必要性や機能に応じて調整することができ、あるいは変更可能である。開口2570、2572、2574、2576は一つかそれ以上の貫通開口および導電部分および/または抵抗要素を完全には貫通しない一つかそれ以上の開口を有することができる。開口2570、2572、2574、2576の形状は円形、細長い形状、スロット状、非円形、S字状、N字状、蛇行状やその他の形状でもよい。スロット状の、あるいは細長い形状の開口2570、2572、2574、2576が延伸する配向または方向は変更可能であり、高さ、長さ、幅なども変更可能である。一部の態様では、開口2570、2572、2574、2576の一つかそれ以上は省略することができる。これら変更は本明細書に記載する他の実施態様の一つかそれ以上で実行可能である。
【0240】
開口2570、2572、2574、2576はすべて抵抗器2510の内部領域に設ける。開口2570、2572、2574、2576はそれぞれ横方向縁部や長手方向縁部などの外縁部や抵抗器2510の周囲から離間する。これら開口2570、2572、2574、2576のどの部分も横方向縁部や長手方向縁部などの外縁部や抵抗器2510の周囲に交差、接触せず、あるいはこれらを横切ることもない。このように、開口2570、2572、2574、2576はすべての側部で導電部分および/または抵抗要素によって囲まれるものである。
【0241】
図25に示す抵抗器は、
図21A~
図24Bに示すように、ヘッダーやヘッダー部材を有しない。代わりに、
図25には抵抗器2510を併用するPCB2595、2595´を示す。抵抗器に形成した開口の内部に係合するピンを使用する代わりに、
図25の構成では抵抗器2510とPCB2595との間に表面接続部を使用する。
【0242】
図示のPCBは、要素2595´が
図25の底部領域にある状態で抵抗器2510に係合する前の状態にあり、そして要素2595が
図25の上部領域にある状態で抵抗器2510に係合している。
【0243】
PCB2595には検出領域2596a、2596b、2596cを設ける。検出領域2596a、2596b、2596cの機能は本質的に本明細書で説明してきた検出ピンと同じである。PCB2595に形成した導体部分の2597a、2597bと抵抗器2510との係合によって抵抗器2510とPCB2595との間を接続する。領域2598a、2598bはPCB2595の非導電領域である。
図25に示す実施態様では、PCBのビアを使用して電圧を検出する。
【0244】
実施態様に記載するように、外側開口(即ち
図5~
図8の70、74、170、174、270、274、370、374、1270、1274、1370a~e、1374a~e、1770a、1774b、1770d、1774d、1770e、1774e、1770f、1774f、1770g、1774g、1770h、1774h、1770i、1774i、1770j、1774j、1770k、1774k、1774l、1770m、1870、1874、1970、1974、2070、2074、2170、2174、2270、2274、2370、2374、2470、2474、2570、2574、2670、2674および参照符号のない外側円形開口)が電流接続孔または領域として機能することができる。上記の電流接続開口はモニターすべき、および/または測定すべき電流に抵抗器をどのように接続するかの一例に過ぎない。このような開口は完全に省略することができる。
【0245】
実施態様に記載するように、内部開口または内側開口(即ち開口72、76、78、172、176、272、276、278、279、372、376、378、472、476、478、572、576、578、672、676、772、776、872、876、1272、1276、1278、1372a~1372e、1376a~1376e、1378a~1378e、1772a~1772m、1776a~1776m、1778a~1778m、1872、1876、1878、1972、1976、1978、2072、2076、2078、2172、2176、2272、2276、2372、2376、2472、2476、2572、2672、2676)はTCR補償スロットとも呼ぶことができるTCR調整開口として機能する。TCR調整開口(即ち72、76、78、172、176、272、276、278、279、372、376、472、476、572、576、578、672、676、772、776、872、876、1272、1276、1278、1372a~1372e、1376a~1376e、1378d、1772a~1772m、1776a~1776m、1778a~1778m、1872、1876、1972、1976、2072、2076、2172、2176、2272、2276、2372、2376、2472、2476、2572、2576、2672、2676)それぞれは連続的に湾曲した形状、非線形形状または非円形形状の周囲または周囲側壁を有する。一つの態様では、TCR開口の周囲は抵抗要素および/または導電部分が形成する周囲壁によって構成され、この周囲は連続的に湾曲した形状、非線形形状または非円形形状の部分を有する。
【0246】
一部のTCR調整開口(即ち開口378、478、578、778、878、1378a~1378c、1878、1978、2078)はTCR調整開口の連続的に湾曲した形状、非線形形状および非円形形状の例外であり、これらTCR調整開口それぞれは別な周囲または周囲側壁形状を有する。
【0247】
一部のTCR調整開口(即ち272、276、278、279、372、376、472、476、572、576、672、676、772、776、872、876、1372a~1372c、1376a~1376c、1872、1876、1972、1976、2072、2076)は連続的なアーク状プロファイルの周囲または周囲側壁を有する。一つの態様では、TCR開口の周囲は抵抗要素および/または導電部分が形成する周囲壁によって構成され、周囲は連続的なアーク状部分を有する。
【0248】
一部のTCR調整開口(即ち72、76、78、172、176、1272、1276、1278、1372d、1372e、1376d、1376e、1772a~1772m、1776a~1776m、1778a~1778m、2172、2176、2272、2276、2372、2376、2472、2476、2572、2576、2672、2676)は長方形、楕円形、長円形プロファイルをもつ周囲または周囲側壁を有する。一つの態様では、TCR開口の周囲は抵抗要素および/または導電部分が形成する周囲壁に構成し、この周囲壁の一部は長方形、楕円形または長円形の形状をもつ。
【0249】
本明細書に記載した実施態様のそれぞれにおいて、TCR調整開口は導電性ストリップであっても、あるいは抵抗要素であっても全体として各部分の内部領域に設けることができる。一つの態様では、TCR調整開口はそれぞれ全体として抵抗器の内部領域内に設ける。導電部分の開口については、導電部分の材料によって囲んでもよく、例えば完全に囲んでもよい。また、抵抗要素の開口についても、抵抗要素の材料によって囲んでもよく、例えば完全に囲んでもよく、あるいは開口が導電開口の各部を貫通延伸するまで抵抗要素材料および導電部分材料で囲んでもよい。抵抗要素の開口は抵抗要素または抵抗器の外側縁部または周囲縁部から離間して形成する。
【0250】
本明細書に記載するいずれの抵抗器も高電圧、中電圧、低電圧システム用のハイブリッドEV、フルEV、ハイブリッドプラグインEVの電池管理システムに利用できるだけでなく、風力発電やその他の代替的なエネルギー発生における電流モニタリングにも利用できる。また、これら抵抗器は直流検出に、他の回路に取り付けられ、これと併用する電流検出だけでなく、自動車用途、産業用途、および再生可能エネルギー用途における電流検出に利用できる。
【0251】
本発明の特徴および要素については具体的な組み合わせにおいて実施態様に記載してきたが、各特徴は実施態様の他の特徴や要素と組み合わせずに単独使用でき、あるいは各種の形で、即ち本発明の他の特徴や要素と組み合わせた状態で、あるいは組み合わせない状態で適用することができる。
【0252】
添付図面や明細書には本発明の実施態様を記載し、そして特定的な用語を使用しているが、これらはいずれも一般的かつ記述的な意味のみで使用し、限定の意図はない。各部の形態および重要程度および等価部分の変更については、特許請求の範囲に記載する本発明の考え方または範囲から逸脱することなく状況に応じて実施することができる。
【0253】
本発明の具体的な実施態様について説明および記載を目的として記述してきたが、いずれも徹底的なものではなく、本発明を厳密に限定するものではない。以上の教示に照らして多くの変更を加えることができることは自明なはずである。これら実施態様については、本発明の原理および現実的な応用に関する最適な説明を与えるように選択し、記載したものであり、これによって当業者ならば本発明を最適な形態で実施できるはずである。また、意図する用途に応じて各種の変更を付加した各種の実施態様を実施できるはずである。本発明の範囲は特許請求の範囲およびその等価範囲に定義されるものである。
【0254】
本明細書の開示はここに開示した正確な構成および組成に限定されるものではない。加えて、本発明の明示的な考え方は以上の要素および特徴のすべてのいずれかを、あるいはすべての組み合わせおよびこれに準じる組み合わせを包摂するものである。
【符号の説明】
【0255】
10 抵抗器
11 第1抵抗要素/抵抗ストリップ
12 第1導電部分
13 第2抵抗要素
14 第2導電部分
16 第3導電部分
18 第1側部すなわち外側部
20 第2側部すなわち内側部
22 第3側部
24 第4側部
26 第1側部すなわち外側部
28 第2側部すなわち内側部
30 第3側部
32 第4側部
34 第1側部
36 第1側部
38 第2側部
40 第3側部
42 第4側部
44 中心位置
46 第1側部すなわち外側部
48 第2側部すなわち内側部
50 第3側部
52 第4側部
54 内側部すなわち第2側部
56 第1側部すなわち外側部
58 第3側部
60 第4側部
62 第2側部
70 第1開口/電流接続開口
72 第2開口
74 第1開口/電流接続開口
76 第2開口
78 中心開口
80a 第1ブラケットまたはヘッダー部材
80b 第2ブラケットまたはヘッダー部材
82 ブレース
84 ピン
110 抵抗器
111 第1抵抗要素
112 第1導電部分
114 第2導電部分
118 第1側部すなわち外側部
120 第2側部すなわち内側部
122 第3側部
124 第4側部
126 外側部
128 第2側部すなわち内側部
130 第3側部
132 第4側部
134 第1側部
136 第1側部すなわち外側部
138 第2側部すなわち内側部
140 第3側部
142 第4側部
144 第2側部
170 第1開口
172 第2開口
174 第1開口
176 第2開口
180 ブラケットまたはヘッダー部材
210 抵抗器
211 第1抵抗要素
212 第1導電部分
213 第2抵抗要素
214 第2導電部分
216 第3導電部分
218 第1側部すなわち外側部
220 第2側部すなわち内側部
222 第3側部
224 第4側部
226 第1側部すなわち外側部
228 第2側部すなわち内側部
230 第3側部
232 第4側部
234 第1側部
236 第1側部
238 第2側部
240 内側湾曲側部
242 外側湾曲側部
246 第1側部すなわち外側部
248 第2側部すなわち内側部
250 第3側部
252 第4側部
254 内側部すなわち第2側部
256 第1内側部すなわち外側部
258 第3側部
260 第4側部
262 第2側部すなわち第2部分
270 第1開口
272 第2開口
272a 切り欠き
272b 切り欠き
274 第2開口
276 第2開口
276a 第1切り欠き
276b 第2切り欠き
278 第1開口
278a 切り欠き
279第2開口
279a 第1切り欠き
279b 切り欠き
280 ブラケット部材またはヘッダー部材
310 抵抗器
311 第1抵抗要素
312 第1導電部分
313 第2抵抗要素
314 第2導電部分
316 第3導電部分
318 第1側部すなわち外側部
320 第2側部すなわち内側部
322 第3側部
324 第4側部
326 第1側部すなわち外側部
328 第2側部すなわち内側部
330 第3側部
332 第4側部
334 第1側部
336 第1側部すなわち外側部
338 第2側部すなわち内側部
340 第3側部
342 第4側部
346 第1側部すなわち外側部
348 第2側部すなわち内側部
350 第3側部
352 第4側部
354 内側部すなわち第2側部
356 第1側部すなわち外側部
358 第3側部
360 第4側部
362 第2側部
370 第1開口
372 第2開口
372a 切り欠き
372b 切り欠き
374 第1開口
376 第2開口
376a 切り欠き
376b 切り欠き
378 中心開口
378a 部分
378b 切り欠き
378c 部分
380 ブラケット部材またはヘッダー部材
410 抵抗器
411 抵抗要素
412 第1導電部分
414 第2導電部分
472、476 C字形調整スロット
472a、472b、476a、476b 終端部
478 バーベル形状のスロット
478a 端部
478b 端部
510 抵抗器
511 抵抗要素
512 第1導電要素
514 第2導電部分
572、576 スロット
572a、572b、576a、576b 端部
578 中心スロット
578a、578b 端部
610 抵抗器
611 抵抗要素
612 第1導電部分
614 第2導電部分
672 第1C字形スロット
676 第2C字形スロット
672a、672b、676a、676b 湾曲端部
710 抵抗器
711 抵抗要素
712 第1導電部分
714 第2導電部分
772、776 C字形スロット
772a、772b、776a、776b 湾曲端部
778 中心スロット
778a 部分
778b 部分
778c 部分
810 抵抗器
811 抵抗要素
812 第1導電部分
814 第2導電部分
872 第1スロット
876 第2スロット
872a、872b、876a、876b 湾曲端部
878 中心スロット
878a 第1端部
878b 中央部分
878c 第2端部
1000 製造方法
1010、1020、1030、1040、1050、1060、1070 工程
1100 製造方法
1110、1120、1130、1140、1150、1160 工程
1210 抵抗器
1211 第1抵抗要素
1212 第1導電部分
1213 第2抵抗要素
1214 第2導電部分
1216 第3導電部分
1270、1272、1274、1276、1278 開口
1310a~1310e 抵抗器
1311a、1311b、1311c 抵抗要素
1312a、1312b、1312e 第1導電部分
1312c、1312d 第1導電部分
1313c、1311d、1313d 抵抗要素
1314a、1314b、1314e 第2導電部分
1314c、1314d 第2導電部分
1316c、1316d 第3導電部分
1378a、1378b、1372c、1378c、1376c、1372d、1378d、1376d、1372e、1376e スロット
1390a 第1電圧検出点
1390b 第2電圧検出点
1390c 第3電圧検出点
1390d 第4電圧検出点
1390e 第5電圧検出点
1600 円筒形シャント
1610 第1導電部分
1611 第1抵抗要素
1612 第2の、即ち中心導電部分
1613 第2抵抗要素
1614 第3導電部分
1616 第1開放端部
1618 第2開放端部
1620 電流検出リード
1622 第1端部
1624 第1開放端部
1626 第2開放端部
1628 電流検出リード
1630 第2端部
1632 第1端部
1634 第1開放端部
1636 第2開放端部
1638 第2端部
1640 電流検出リード
1710a~1710m 抵抗器
1711a~1711m 第1抵抗要素
1712a~1712m 第1導電部分
1713a~1713m 第2抵抗要素
1714a~1714m 第2導電部分
1716a~1716m 第3導電部分
1770a 電流接続開口
1770d~1770k 第1電流接続開口
1770m 電流接続開口
1772a~1772m 開口またはスロット
1774b 電流接続開口
1774d~1774l 第2電流接続開口
1776a~1776m 第2TCR調整開口またはスロット
1778a~1778m 第3TCR調整開口またはスロット
1810 抵抗器
1811 第1抵抗要素
1812 第1導電部分
1813 第2抵抗要素
1814 第2導電部分
1816 第3導電部分
1870 第1外側開口
1872 第1TCR調整スロット
1874 第2外側開口
1876 第2TCR調整スロット
1878 第3TCR調整スロット
1910 抵抗器
1911 第1抵抗要素
1912 第1導電部分
1913 第2抵抗要素
1914 第2導電部分
1916 第3導電部分
1970 第1外側開口
1972 第1TCR調整スロット
1974 第2外側開口
1976 第2TCR調整スロット
1978 第3TCR調整スロット
2010 抵抗器
2011 第1抵抗要素
2012 第1導電部分
2013 第2抵抗要素
2014 第2導電部分
2016 第3導電部分
2070 第1外側開口
2072 第1TCR調整スロット
2074 第2の外側開口
2076 第2TCR調整スロット
2078 第3TCR調整スロット
2110 抵抗器2110
2111 抵抗要素
2112 第1導電部分
2114 第2導電部分
2170 外側孔
2172 第1TCR調整開口
2174 外側開口
2176 第2TCR調整開口
2180 ヘッダー部材
2181a 第1開口
2181b 第2開口
2181c 第3開口
2181d 第4開口
2181e 第5開口
2184a 第1ピン/検出ピン
2184b 第2ピン/検出ピン
2184c 第3ピン/接地ピン
2210 抵抗器
2211 抵抗要素
2212 第1導電部分
2214 第2導電部分
2270 外側孔
2272 第1TCR調整開口
2274 外側開口
2276 第2TCR調整開口
2280 ヘッダー部材
2281a 第1開口
2281b 第2開口
2281c 第3開口
2281d 第4開口
2281e 第5開口
2284a 第1ピン/検出ピン
2284b 第2ピン/検出ピン
2284c 第3ピン/接地ピン
2310 抵抗器
2311 抵抗要素
2312 第1導電部分
2314 第2導電部分
2370 外側孔
2372 第1TCR調整開口
2374 外側開口
2376 第2TCR調整開口
2380a 第1ヘッダー部材
2380b 第2ヘッダー部材
2381a 第1開口
2381b 第2開口
2381c 第3開口
2381d 第4開口
2381e 第5開口
2381f 第6開口
2381g 第7開口
2381h 第8開口
2381i 第9開口
2381j 第10開口
2381k 第11開口
2381l 第12開口
2384a 第1ピン/接地ピン
2384b 第2ピン/検出ピン
2384c 第3ピン/検出ピン
2384d 第4ピン/検出ピン
2384e 第5ピン/検出ピン
2410 抵抗器
2411 抵抗要素
2412 第1導電部分
2414 第2導電部分
2470 外側孔
2472 第1TCR調整開口
2474 外側開口
2476 第2TCR調整開口
2480a 第1ヘッダー部材
2480b 第2ヘッダー部材
2481a 第1開口
2481b 第2開口
2481c 第3開口
2481d 第4開口
2481e 第5開口
2481f 第6開口
2481g 第7開口
2481h 第8開口
2481i 第9開口
2481j 第10開口
2481k 第11開口
2481l 第12開口
2484a 第1ピン/接地ピン
2484b 第2ピン/検出ピン
2484c 第3ピン/検出ピン
2484d 第4ピン/検出ピン
2484e 第5ピン/検出ピン
2510 抵抗器
2511 抵抗要素
2512 第1導電部分
2514 第2導電部分
2570、2574 外側孔
2572 第1TCR調整開口
2576 第2TCR調整開口
2595、2595´ PCB
2596a、2596b、2596c 検出領域
2597a、2597b 導体部分
2598a、2598b 領域
2610 抵抗器
2611 抵抗要素
2612 第1導電部分
2614 第2導電部分
2670、2674 外側孔
2672 第1TCR調整開口
2676 第2TCR調整開口
2680 ヘッダー部材
2681a 第1開口
2681b 第2開口
2681c 第3開口
2681d 第4開口
2684a 第1ピン
2684b 第2ピン
2684c 第3ピン
2684d 第4ピン
2695 印刷回路板(PCB)
2700 形成方法
2710、2720、2730、2740 工程
L1、L2、L3 長手方向軸線
X1 第1方向
X2 第2方向
Y1 方向
Y2 方向
α 角度