(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-18
(45)【発行日】2024-07-26
(54)【発明の名称】インターホン機器
(51)【国際特許分類】
H04M 1/02 20060101AFI20240719BHJP
H05K 5/03 20060101ALI20240719BHJP
【FI】
H04M1/02 G
H05K5/03 A
(21)【出願番号】P 2020060801
(22)【出願日】2020-03-30
【審査請求日】2023-01-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000100908
【氏名又は名称】アイホン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121142
【氏名又は名称】上田 恭一
(72)【発明者】
【氏名】宮本 翔平
【審査官】松原 徳久
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-139565(JP,A)
【文献】特開平06-006050(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M1/02-1/23
H05K5/00-5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体ケースの表面に、ケーブルを接続可能な端子を露出させる端子口が開設されているとともに、前記本体ケースに、前記端子を被覆するカバー部材が設けられたインターホン機器であって、
前記カバー部材が、前記本体ケースに所定の軸周りで回動可能に支持され、前記端子を被覆する被覆姿勢と、前記端子を露出させる開放姿勢との間で片開き可能となっている一方、
前記カバー部材に係止部が、前記本体ケースに前記係止部が係止可能な被係止部が夫々設けられているとともに、前記カバー部材が、前記被覆姿勢のまま軸方向へスライド可能となっており、
前記カバー部材が、スライドに伴い、前記係止部と前記被係止部とが係止して片開きが規制されるロック位置と、前記係止部と前記被係止部との係止が解除されて片開きが許容される解除位置との間を移動
可能となっており、
さらに、前記解除位置において前記開放姿勢にある前記カバー部材の前記ロック位置側への移動は、前記係止部と前記被係止部の周縁部との当接により規制されることを特徴とするインターホン機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえばインターホン親機等の接続端子を覆うカバー部材を備えたインターホン機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来一般的なインターホン機器には、他の機器から延びるケーブルを接続する端子が内蔵されている。そして、インターホン機器の本体ケースには、そのような端子を露出させる端子口や、端子を被覆可能なカバー部材等が設けられている。また、カバー部材は片開き可能となっており、片開き動作によって、端子を被覆する被覆姿勢と、端子を露出させる開放姿勢との間で姿勢を変更するようになっている(たとえば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
端子にケーブルが接続されていると、当該ケーブルの撓みやケーブルが引っ張られること等に起因して、被覆姿勢にあるカバー部材に片開きする方向へ負荷がかかることがある。そして、そのような負荷がかかると、被覆姿勢にあるカバー部材が不用意に開いてしまうという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みなされたものであって、カバー部材の不用意な開放を規制することができるインターホン機器を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、本体ケースの表面に、ケーブルを接続可能な端子を露出させる端子口が開設されているとともに、本体ケースに、端子を被覆するカバー部材が設けられたインターホン機器であって、カバー部材が、本体ケースに所定の軸周りで回動可能に支持され、端子を被覆する被覆姿勢と、端子を露出させる開放姿勢との間で片開き可能となっている一方、カバー部材に係止部が、本体ケースに係止部が係止可能な被係止部が夫々設けられているとともに、カバー部材が、被覆姿勢のまま軸方向へスライド可能となっており、カバー部材が、スライドに伴い、係止部と被係止部とが係止して片開きが規制されるロック位置と、係止部と被係止部との係止が解除されて片開きが許容される解除位置との間を移動可能となっており、さらに、解除位置において開放姿勢にあるカバー部材のロック位置側への移動は、係止部と被係止部の周縁部との当接により規制されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、端子を被覆する被覆姿勢と、端子を露出させる開放姿勢との間で片開き可能なカバー部材に係止部を設ける一方、本体ケースに係止部が係止可能な被係止部を設けるとともに、さらに、カバー部材を、被覆姿勢のまま軸方向へスライド可能としており、そのスライドに伴い、係止部と被係止部とが係止して片開きが規制されるロック位置と、係止部と被係止部との係止が解除されて片開きが許容される解除位置との間を移動するようにした。したがって、カバー部材を被覆姿勢のままロックすることができるため、たとえ端子に接続されているケーブルの撓み等に起因して、被覆姿勢にあるカバー部材に片開きする方向へ負荷がかかったとしても、カバー部材が不用意に開いてしまうような事態を確実に規制することができる。
また、解除位置において開放姿勢にあるカバー部材のロック位置側への移動は、係止部と被係止部の周縁部との当接により規制されるため、開放姿勢にあるカバー部材がロック位置側へ不用意に移動して脱落してしまったり、解除位置でスライド方向へばたついたりするような事態を規制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】インターホン親機を前面側から示した説明図である。
【
図2】スイッチボックスが取り付けられたインターホン親機を後側から示した斜視説明図である。
【
図3】インターホン親機を後面側から示した説明図である。
【
図4】インターホン親機の後面側を下方から示した斜視説明図である。
【
図6】端子カバーを開放姿勢とした状態のインターホン親機を後側から示した斜視説明図である。
【
図7】スイッチボックスが取り付けられたインターホン親機の端子カバー部分での水平断面を示した説明図である。
【
図8】ケーブルが配線された状態にあるインターホン親機を後側から示した斜視説明図である。
【
図9】収納部の電源端子部分を拡大して示した斜視説明図である。
【
図10】収納部の電源端子部分を左側から示した説明図である。
【
図11】収納部の電源端子部分を後側から示した説明図である。
【
図12】電源カバーを示した斜視説明図であり、(a)は後側から、(b)は前側から夫々示している。
【
図13】電源カバーを開放姿勢とした状態のインターホン親機を後側から示した斜視説明図である。
【
図14】被覆姿勢のままロックされた状態にある電源カバーを左側から示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態となるインターホン親機について、図面にもとづき詳細に説明する。
【0010】
図1は、インターホン親機1を前面側から示した説明図である。
図2は、スイッチボックス70が取り付けられたインターホン親機1を後側から示した斜視説明図である。
図3は、インターホン親機1を後面側から示した説明図である。
図4は、インターホン親機1の後面側を下方から示した斜視説明図である。
図5は、端子カバー11を示した斜視説明図である。
図6は、端子カバー11を開放姿勢とした状態のインターホン親機1を後側から示した斜視説明図である。
図7は、スイッチボックス70が取り付けられたインターホン親機1の端子カバー11部分での水平断面を示した説明図である。
図8は、ケーブルL、L・・が配線された状態にあるインターホン親機1を後側から示した斜視説明図である。
図9は、収納部40の電源端子41部分を拡大して示した斜視説明図である。
図10は、収納部40の電源端子41部分を左側から示した説明図である。
図11は、収納部40の電源端子41部分を後側から示した説明図である。
図12は、電源カバー42を示した斜視説明図であり、(a)は後側から、(b)は前側から夫々示している。
図13は、電源カバー42を開放姿勢とした状態のインターホン親機1を後側から示した斜視説明図である。
図14は、被覆姿勢のままロックされた状態にある電源カバー42を左側から示した説明図である。
【0011】
インターホン親機1は、前側に配置される前ケース2と、前ケース2の後側に組み付けられる後ケース3とからなる本体ケースを有しており、本体ケースの前面中央から上部にかけては、インターホン子機(図示せず)で撮像された映像等を表示する表示部4が設けられている。また、表示部4の右側には、インターホン子機との間で通話するためのスピーカ部5が設けられている。さらに、表示部4の下側には、自身の設定等のための設定ボタン6、6・・と、インターホン子機との間で通話するためのマイク部7とが設けられている。加えて、本体ケースの前面下部で、設定ボタン6、6・・の更に下側には、インターホン子機からのインターホン子機からの呼び出しに対する応答時に操作する応答ボタン8等の他の操作ボタンが設けられている。そして、このようなインターホン親機1は、居室内の壁面等に設置されており、インターホン子機からの呼び出しに応じて表示部4に映像を表示するとともに、応答ボタン8が押し込み操作されたことをもって、インターホン子機との間での通話を可能な状態とする。
【0012】
ここで、本発明の要部となるインターホン親機1における端子カバー11及び電源カバー42の構造について説明する。
本体ケースの後面中央には、後ケース3の表面から後方へ隆起した収納部40が設けられており、収納部40には、電源と接続するためのケーブルK、K・・(
図8に示す)を接続可能な電源端子41が搭載された電源基板(図示せず)が内蔵されているとともに、電源端子41を露出させるための電源口43が開設されている。また、収納部40における電源口43近傍には、電源端子41を被覆/露出させるための電源カバー42が取り付けられている。一方、本体ケースには、インターホン子機との間での通話を始めとしてインターホン親機1の主たる動作を制御する制御基板(図示せず)が内蔵されている。制御基板には、インターホン子機側から延びるケーブルL、L・・(
図8に示す)を接続可能な接続端子10が搭載されており、本体ケースの後面(すなわち後ケース3の表面)で収納部40の右側となる箇所には、接続端子10を露出させるための端子口12が開設されている。そして、端子口12の近傍には、接続端子10を被覆/露出させるための端子カバー11が取り付けられている。なお、接続端子10は、左右方向で本体ケースの中央側からケーブルL、L・・を接続可能に設けられており、電源端子41は、下方からケーブルK、K・・を接続可能に設けられている。
【0013】
まず、端子カバー11側の構造について説明する。
本体ケースの後面で端子口12の左側には、周囲よりも前方へ凹んだ配線凹部13が設けられており、該配線凹部13は、端子口12の左縁から収納部40の右側面まで延びている。一方、本体ケースの後面で端子口12の右側には、上下方向を軸として端子カバー11を片開き可能に軸支するための軸支部14A、14Bが設けられている。上側の軸支部14Aは、下方に開口する軸孔16と、軸孔16から左側へ切り込まれた第1の係止孔17とを有しており、下側の軸支部14Bは、下方に開口する軸孔16を有している。また、本体ケースの後面において、上下方向で軸支部14Aと軸支部14Bとの間となる位置には、後ケース3の前ケース2への組み付けに伴い、前ケース2側から後方へ突出している規制突起9が差し込まれる差込孔15が開設されている。加えて、配線凹部13の上側には第2の係止孔18が、配線凹部13の下側には第3の係止孔19が夫々設けられている。
【0014】
さらに、本体ケースの後面には、端子口12(接続端子10を含む)の後方を被覆する端子カバー11が、上下方向を軸として片開き可能に取り付けられている。端子カバー11は、板状に成形されたカバー部と、カバー部の右端に設けられた軸部とを備えた合成樹脂製の部材である。
【0015】
カバー部は、接続端子10の後方を覆うための端子カバー部21と、端子カバー部21から左方へ延び、配線凹部13の後方を覆うための配線カバー部22とを有する。そして、配線カバー部22の左端には、後方へ折り曲げられた折り曲げ部23が設けられている。また、配線カバー部22の上縁には、第2の係止孔18に係止可能な係止片24が上方へ突設されている。また、折り曲げ部23の下端には、第3の係止孔19に係止可能な係止爪25が下方へ突設されている一方、折り曲げ部23の上端には、左方へ突出する上壁26が設けられている。
【0016】
軸部は、カバー部の上端から右方へ突設された上腕部、及び上腕部の上面から上方へ突出する軸を有する上軸部27Aと、カバー部の下端から右方へ突設された下腕部、及び下腕部の上面から上方へ突出する軸を有する下軸部27Bとを備えている。上軸部27Aの軸と下軸部27Bの軸とは、同軸上に配されている。また、下軸部27Bの軸先端と上軸部27Aの上腕部とは、所定間隔だけ隔てられている。さらに、上軸部27Aの軸には、左方へ突出する係止突起29が設けられている。該係止突起29は、端子カバー11を後述するような被覆姿勢とした際に、第1の係止孔17に係止可能となっている。
【0017】
上述したような端子カバー11は、後ケース3を前ケース2に組み付ける前に、両軸部27A、27Bの軸を、夫々対応する軸支部14A、14Bの軸孔16に差し込んで仮支持させた後、その状態のまま後ケース3を前ケース2に組み付けることによって、本体ケースに取り付けられる。そして、そのように取り付けられた端子カバー11は、カバー部が後ケース3の表面と略平行になる被覆姿勢と、カバー部が後ケース3の表面に対して略90度起立する開放姿勢との間で、上下方向を軸として片開き可能となっている。また、端子カバー11は、上記被覆姿勢において、係止突起29が第1の係止孔17に入り込むとともに、係止片24が第2の係止孔18に、係止爪25が第3の係止孔19に夫々係止するロック位置と、係止突起29が第1の係止孔17から抜け出ている(軸の先端側は軸孔16内に位置したまま)とともに、係止片24と第2の係止孔18との係止、及び係止爪25と第3の係止孔19との係止が解除されている解除位置との間を上下方向へスライド可能となっている。したがって、解除位置に位置させることにより端子カバー11の片開きが許容される一方、ロック位置に位置させることにより端子カバー11の片開き及び解除位置側へのスライドが規制される。
【0018】
なお、後ケース3の前ケース2への組み付けに伴い、規制突起9が差込孔15を貫通して後方へ突出し、上下方向で上軸部27Aの上腕部と軸支部14Bとの間に位置する。そして、端子カバー11が解除位置を超えて下方へスライドしようとすると、上軸部27Aの上腕部と干渉し、それ以上の下方へのスライドを規制するようになっている。また、端子カバー11を開放姿勢とした際、端子カバー11が解除位置から上方(すなわちロック位置側)へスライドしようとすると、係止突起29が軸支部14Aの軸孔16周縁に当接し、端子カバー11の上方へのスライドを規制するようになっている。したがって、端子カバー11の不用意な脱落が防止されるとともに、開放姿勢とされた端子カバー11が解除位置で上下方向へばたつくような事態も規制される。
【0019】
そして、端子カバー11を被覆姿勢としてロックすることで、接続端子10の後方が端子カバー11の端子カバー部21により覆われるとともに、接続端子10の左側(接続端子10へのケーブルL、L・・の接続方向で手前側)に、配線凹部13の後方が端子カバー11の配線カバー部22により覆われてなる空間が形成され、当該空間がケーブルL、L・・を配線するための第1の配線空間S1とされる。また、端子カバー11の折り曲げ部23と収納部40の側面との間に生じる隙間が、第1の配線空間S1と連通した第2の配線空間S2となる。したがって、接続端子10に左側から接続されるケーブルL、L・・は、後ケース3の表面に沿って左右方向でケース中央側へ導かれるとともに、収納部40の側面に沿って後方へ導かれることになる(
図8)。そして、インターホン親機1は、壁面に埋設されるスイッチボックス70に収納部40を収容する格好(
図2)で壁面に設置されることになるが、端子カバー11の折り曲げ部23もスイッチボックス70内に収容させる(
図7)ことで、ケーブルL、L・・をスイッチボックス70内へスムーズに導くことができる。
【0020】
次に、電源カバー42側の構造について説明する。
収納部40の左端部には、前面44、上面45、及び右側面46を有し、後側、下側、及び左側に開口する電源凹部が形成されている。そして、電源凹部の上面45に電源口43が開口しており、該電源口43内に電源端子41が露出している。また、電源凹部の前面44における左端縁には、上下方向を軸として電源カバー42を片開き可能に軸支するための軸支部が設けられている。軸支部は、下方に開口する上軸孔47と、上方に開口する下軸孔48とを有している。また、上下方向で両軸孔47、48間であって、上面視で両軸孔47、48の左側に隣接した位置には、電源カバー42の移動を規制する規制リブ49が後方へ突設されている。さらに、上下方向で両軸孔47、48間であって、上面視で両軸孔47、48の右側に隣接した位置には、両軸孔47、48間の後方へ突出する庇状の係止片50が設けられている。
【0021】
また、電源凹部の右側面46の後端縁には、前方へ凹んだ段部が形成されている。該段部は上下方向へ延びていて、後述するようにして電源カバー42のスライドを案内する案内段部51として機能するようになっている。さらに、案内段部51の下端で、案内段部51の左側に隣接する位置には、前方へ凹んでいるとともに下方及び後方へ開口する係止溝52が設けられている。加えて、電源口43の上端部は右側へ切り込まれており、当該切り込み箇所も含めて係止孔53として機能するようになっている。
【0022】
さらに、収納部40には、電源凹部の電源口43下側における左側面及び後面を被覆する電源カバー42が、上下方向を軸として片開き可能に取り付けられている。電源カバー42は、略90度折り曲げられた板体からなる本体と、本体の端部から突設された軸部とを備えた合成樹脂製の部材である。
【0023】
本体は、前後方向に延びて電源凹部の左側面を被覆可能な第1カバー部54と、第1カバー部54の後端から右方に延びて電源凹部の後面を被覆可能な第2カバー部55とを有する。そして、第2カバー部55の上縁には、係止孔53に係止可能な2つの係止爪56、56が上方へ突設されている。また、第2カバー部55の前面右下隅には、係止溝52に係止可能な係止リブ57が前方へ突設されている。
【0024】
軸部は、第1カバー部54前端における上下方向で中央部分から前方へ突設された上腕部、及び上腕部の先端から上方へ突出する軸を有する上軸部59と、第1カバー部54前端における下端から前方へ突設された下腕部、及び下腕部の先端から下方へ突出する下軸部60とを備えており、上軸部59の軸と下軸部60の軸とは同軸上に配されている。また、上軸部59と下軸部60との間には、規制リブ49の上下幅よりも広い隙間が形成されている。さらに、下軸部60の基端部には、係止片50に係止可能な係止突起58が右方へ突設されている。
【0025】
上述したような電源カバー42は、上軸部59の軸を上軸孔47に、下軸部60の軸を下軸孔28に夫々軸支させることによって、収納部40に取り付けられる。そして、そのように取り付けられた電源カバー42は、第2カバー部55が収納部40の後面と略平行となり、第1カバー部54が電源凹部の左側面を、第2カバー部55が電源凹部の後面を夫々被覆する被覆姿勢と、左側へ傾倒して電源凹部の左側面及び後面を開放する開放姿勢との間で、上下方向を軸として片開き可能となっている。また、電源カバー42は、上記被覆姿勢において、係止爪56、56が係止孔53に係止するとともに、係止リブ57が係止溝52内に、係止突起58が係止片50の前側に夫々入り込むロック位置と、係止爪56、56及び係止リブ57が夫々係止孔53や係止溝52から抜け出ているとともに、係止突起58も係止片50の下側に位置する解除位置との間を上下方向へスライド可能となっている。したがって、解除位置に位置させることにより電源カバー42の片開きが許容される一方、ロック位置に位置させることにより電源カバー42の片開き及び解除位置側へのスライドが規制される。そして、電源カバー42を被覆姿勢としてロックすることで、電源端子41に下方から接続されるケーブルK、K・・の接続部分が、電源カバー42及び電源凹部で囲まれて保護されることになる。
【0026】
なお、解除位置において電源カバー42を開放姿勢とすると、規制リブ49が上軸部59と下軸部60との間に入り込み、開放姿勢とされた電源カバー42が上下方向へばたつくような事態を規制する(
図13)。また、解除位置において電源カバー42を被覆姿勢とすると、第2カバー部55の右端縁が案内段部51の表面上に位置するようになっており、電源カバー42は、案内段部51に沿って上下方向へスライドする(解除位置とロック位置との間をスライドする)。さらに、電源カバー42のロック位置へのスライドに伴い、下軸部60の軸は下軸孔48から抜け出すことになるが、下腕部の先端が規制リブ49の右側に隠れるようになっており(
図14)、下軸部60の軸等に異物が引っ掛かりにくいようになっている。
【0027】
以上のような構成を有するインターホン親機1によれば、端子カバー11を、接続端子10を被覆する被覆姿勢と、接続端子10を露出させる開放姿勢との間で上下方向を軸として片開き可能に設けるとともに、被覆姿勢にある端子カバー11を軸方向へスライド可能とし、軸方向へのスライドによって、係止突起29が第1の係止孔17に差し込み/抜け出しするとともに、係止片24や係止爪25と第2の係止孔18や第3の係止孔19とが係止/解除され、端子カバー11がロック/解除されるようになっている。したがって、ケーブルL、L・・を介して端子カバー11に開放姿勢側への負荷がかかったとしても、端子カバー11が不用意に片開きしてしまうような事態を確実に規制することができる。
【0028】
また、電源カバー42を、電源端子41を被覆する被覆姿勢と、電源端子41を露出させる開放姿勢との間で上下方向を軸として片開き可能に設けるとともに、被覆姿勢にある電源カバー42を軸方向へスライド可能とし、軸方向へのスライドによって、係止爪56、56が係止孔53に係止/解除されるとともに、係止リブ57が係止溝52内に、係止突起58が係止片50の前側に夫々入り込んだり抜け出したりして、電源カバー42がロック/解除されるようになっている。したがって、ケーブルK、K・・を介して電源カバー42に開放姿勢側への負荷がかかったとしても、電源カバー42が不用意に片開きしてしまうような事態を確実に規制することができる。
【0029】
さらに、端子カバー11のカバー部として、接続端子10の後方を覆う端子カバー部21と、端子カバー部21から左方へ延び、端子口12の左側に設けられた配線凹部13の後方を覆う配線カバー部22とを設けている。そして、配線凹部13の後方を端子カバー11の配線カバー部22で覆うことにより後ケース3の後面と端子カバー11との間に形成された空間を、接続端子10に接続されるケーブルL、L・・を配線するための第1の配線空間S1としている。したがって、接続端子10に接続されるケーブルL、L・・のスムーズな配線を実現することができる。
【0030】
加えて、本体ケースの後面に端子口12を開設し、当該端子口12内に、本体ケースの中央側からケーブルL、L・・を接続可能に接続端子10を露出させるとともに、本体ケースの後面で端子口12よりもケース中央側に、後方へ隆起する収納部40を設ける一方、配線カバー部22及び配線凹部13を収納部40側へ延ばすとともに、配線カバー部22の先端に後方へ折り曲げられた折り曲げ部23を設け、当該折り曲げ部23と収納部40の側面との間に隙間を形成しており、その隙間を、第1の配線空間S1から連通する第2の配線空間S2としている。したがって、たとえば壁面に埋設されるスイッチボックス70内に収納部40を収容する格好でインターホン親機1を設置するような場合、折り曲げ部23についてもスイッチボックス70内へ収容させるようにすれば、ケーブルL、L・・をスイッチボックス70内へ配線するにあたり、極めてスムーズな配線を実現することができる。
【0031】
なお、本発明に係るインターホン機器は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、インターホン機器の全体的な構成は勿論、カバー部材に係る構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更することができる。
【0032】
たとえば上記実施形態では、端子口を本体ケースの後面に開設しているが、本体ケースの側面に開設する等してもよく、端子口の位置や端子の向き(どの方向からケーブルを接続するか)等については適宜設計変更可能であり、カバー部材の形状やカバー部材の片開きに係る軸方向についても、端子口の位置や端子の向きに応じて適宜設計変更することができる。
また、上記実施形態では、端子カバーと電源カバーとのどちらもを片開き可能、且つ、スライド可能としているが、何れか一方のみしか片開き可能、且つ、スライド可能に構成されていないようなインターホン機器についても、本発明の範囲内である。
【0033】
さらに、上記実施形態では、カバー部材をロック/解除する構成要素について、カバー部材のどこにどのような係止部を設けるかについては、適宜設計変更可能である。
加えて、上記実施形態ではインターホン親機について説明しているが、本発明は、インターホン子機や集合玄関機等の他のインターホン機器に対しても好適に採用することができる。
【符号の説明】
【0034】
1・・インターホン機器、2・・前ケース(本体ケース)、3・・後ケース(本体ケース)、10・・接続端子(端子)、11・・端子カバー(カバー部材)、12・・端子口、14A、14B・・軸支部、17・・第1の係止孔(被係止部)、18・・第2の係止孔(被係止部)、19・・第3の係止孔(被係止部)、24・・係止片(係止部)、25・・係止爪(係止部)、27A・・上軸部、27B・・下軸部、29・・係止突起(係止部)、40・・収納部、41・・電源端子(端子)、42・・電源カバー(カバー部材)、43・・電源口(端子口)、50・・係止片(被係止部)、52・・係止溝(被係止部)、53・・係止孔(被係止部)、56・・係止爪(係止部)、57・・係止リブ(係止部)、58・・係止突起(係止部)、59・・上軸部、60・・下軸部、K、L・・ケーブル。