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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-18
(45)【発行日】2024-07-26
(54)【発明の名称】作物収穫機
(51)【国際特許分類】
   A01D 33/10 20060101AFI20240719BHJP
【FI】
A01D33/10
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021108993
(22)【出願日】2021-06-30
(65)【公開番号】P2023006410
(43)【公開日】2023-01-18
【審査請求日】2023-06-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】池田 圭
(72)【発明者】
【氏名】井上 大嗣
(72)【発明者】
【氏名】藤田 祐貴
(72)【発明者】
【氏名】村上 健太
【審査官】小林 謙仁
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-231697(JP,A)
【文献】特開2000-046636(JP,A)
【文献】特開2007-202405(JP,A)
【文献】特開2017-159700(JP,A)
【文献】特開平10-243714(JP,A)
【文献】特開2018-102241(JP,A)
【文献】特開2017-063677(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01D 33/00-33/14
A01D 43/00-46/30
A01D 51/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行装置に支持された機体フレームと、
前記機体フレームに設けられ、圃場の作物を収穫する収穫部と、
前記収穫部によって収穫された作物を収納可能な収納体を載置可能な載置台と、
前記機体フレームに設けられ、前記載置台が上方に位置するように設置される設置部と、
前記設置部の複数箇所において、前記載置台と前記設置部との間に設けられ、前記収納体が前記載置台に載置されることにより、前記収納体及び前記載置台の重量を検出可能な重量検出部と
前記設置部より前側に設けられ、前記収穫部によって収穫された作物を搬送する搬送部とが備えられ
前記設置部は、前記載置台より前側に延出している作物収穫機。
【請求項2】
前記載置台が前記重量検出部に取り外し可能に載置されることにより、前記載置台が前記設置部に設置される請求項1に記載の作物収穫機。
【請求項3】
走行装置に支持された機体フレームと、
前記機体フレームに設けられ、圃場の作物を収穫する収穫部と、
前記収穫部によって収穫された作物を収納可能な収納体を載置可能な載置台と、
前記機体フレームに設けられ、前記載置台が上方に位置するように設置される設置部と、
前記設置部の複数箇所において、前記載置台と前記設置部との間に設けられ、前記収納体が前記載置台に載置されることにより、前記収納体及び前記載置台の重量を検出可能な重量検出部とが備えられ、
前記載置台が前記重量検出部に取り外し可能に載置されることにより、前記載置台が前記設置部に設置され、
前記載置台の前記重量検出部に対する水平方向に沿った移動を阻止可能な位置決め部と、
前記載置台の前記重量検出部からの浮き上がりを阻止可能な浮き上がり防止部とが備えられている作物収穫機。
【請求項4】
前記収穫部が、前記機体フレームにおける左右一方の部分に設けられ、
前記載置台が、前記収穫部とは反対側の横外方に向けて延出されている請求項1~のうちのいずれか一項に記載の作物収穫機。
【請求項5】
走行装置に支持された機体フレームと、
前記機体フレームに設けられ、圃場の作物を収穫する収穫部と、
前記収穫部によって収穫された作物を収納可能な収納体を載置可能な載置台と、
前記機体フレームに設けられ、前記載置台が上方に位置するように設置される設置部と、
前記設置部の複数箇所において、前記載置台と前記設置部との間に設けられ、前記収納体が前記載置台に載置されることにより、前記収納体及び前記載置台の重量を検出可能な重量検出部とが備えられ、
前記収穫部が、前記機体フレームにおける左右一方の部分に設けられ、
前記載置台が、前記収穫部とは反対側の横外方に向けて延出され、
前記載置台は、
前記設置部に設置され、前記設置部との間に前記重量検出部が設けられる第1載置部分と、
前記第1載置部分における前記収穫部とは反対側の横側部に、前記第1載置部分から横外方に向けて延出される第1使用姿勢、及び、前記第1載置部分から上方に向けて延出される第1格納姿勢に亘って、前後方向に沿った第1軸芯周りに揺動可能に取り付けられた第2載置部分とを有している作物収穫機。
【請求項6】
前記第1載置部分における前記収穫部とは反対側の横側部において前の角部と後の角部に、前記重量検出部が設けられている請求項に記載の作物収穫機。
【請求項7】
前記設置部は、
前記機体フレームに設けられた第1設置部分と、
前記第1設置部分における前記収穫部とは反対側の横側部に、前記第1設置部分から横外方に向けて延出される第2使用姿勢、及び、前記第1設置部分から上方に向けて延出される第2格納姿勢に亘って、前後方向に沿った第2軸芯周りに揺動可能に取り付けられた第2設置部分とを有しており、
前記第1設置部分における前記収穫部とは反対側の横側部が、前記第1載置部分における前記収穫部とは反対側の横側部よりも、前記収穫部とは反対側に位置している請求項又はに記載の作物収穫機。
【請求項8】
前記第2設置部分の前部が前記第2載置部分の前部よりも前側に出る構成、及び、前記第2設置部分の後部が前記第2載置部分の後部よりも後側に出る構成のうちの少なくとも一方が備えられている請求項に記載の作物収穫機。
【請求項9】
前記走行装置が水平面に位置した際に、全ての前記重量検出部が同じ高さに位置するように、前記重量検出部が前記設置部に設けられている請求項1~8のうちのいずれか一項に記載の作物収穫機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圃場の作物を収穫して貯留していく作物収穫機に関する。
【背景技術】
【0002】
前述のような作物収穫機の一例が、特許文献1に開示されている。特許文献1では、作物収穫機の後部にコンテナ(収納体の一例)が設置されており、収穫部により圃場の作物を収穫するのに伴って、作物をコンテナに入れていく。
コンテナが満杯になると、作業を一時停止して、フォークリフト等により、満杯のコンテナを別の運搬車等に移し、空のコンテナを作物収穫機に設置して、作業を再開する。作物収穫機では、コンテナに代えて、大きな布製の袋を収納体として使用することもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-110856号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述のような作物収穫機において、収納体の作物の貯留状態(どの程度の量の作物が収納体に貯留されているか、収納体が作物で満杯であるか否か等)を把握する為に、ロードセル等の重量検出部によって、収穫した作物の重量を検出することが提案されている。
【0005】
本発明は、収穫した作物を収納可能な収納体が交換可能に構成された作物収穫機において、重量検出部により収穫した作物の重量を適切に検出することができるように構成することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の作物収穫機は、走行装置に支持された機体フレームと、前記機体フレームに設けられ、圃場の作物を収穫する収穫部と、前記収穫部によって収穫された作物を収納可能な収納体を載置可能な載置台と、前記機体フレームに設けられ、前記載置台が上方に位置するように設置される設置部と、前記設置部の複数箇所において、前記載置台と前記設置部との間に設けられ、前記収納体が前記載置台に載置されることにより、前記収納体及び前記載置台の重量を検出可能な重量検出部と、前記設置部より前側に設けられ、前記収穫部によって収穫された作物を搬送する搬送部とが備えられ、前記設置部は、前記載置台より前側に延出している。
【0007】
本発明によると、収納体が載置台に載置されることにより、重量検出部により収納体の重量及び載置台の重量を検出することができる。
収穫された作物が収納体に収納されると、重量検出部の検出値から空の収納体の重量及び載置台の重量を差し引くことにより、収穫された作物の重量を検出することができる。重量検出部の検出値から載置台の重量を差し引くことにより、収納体及び収穫された作物の合計の重量を検出することができる。
【0008】
作物が収納される収納体は大きなものに構成されることが多く、収納体が載置される載置台も、収納体に合わせて大きな面積を持つように構成される。
本発明によると、重量検出部が複数箇所に設けられているので、重量検出部を載置台に対して分散して設けることにより、載置台の重量を重量検出部の各々に均等に掛かり易くすることができる。これにより、複数箇所の重量検出部の検出値を合計することにより、大きな面積を持つ載置台であっても、収納体の重量及び載置台の重量を精度良く検出することができる。
【0009】
本発明によると、収納体を重量検出部に直接に載置するのではなく、収納体を載置台に載置するように構成しているので、収納体を載置台に載置及び取り外す際に、重量検出部が損傷を受けることは少ないのであり、重量検出部の保護の面で有利である。
【0010】
本発明において、前記走行装置が水平面に位置した際に、全ての前記重量検出部が同じ高さに位置するように、前記重量検出部が前記設置部に設けられていると好適である。
【0011】
本発明によると、複数箇所の重量検出部が同じ高さに位置することにより、載置台の重量が重量検出部の各々に均等に掛かり易くなるので、収納体の重量及び載置台の重量を精度良く検出することができる。
【0012】
本発明において、前記載置台が前記重量検出部に取り外し可能に載置されることにより、前記載置台が前記設置部に設置されると好適である。
【0013】
本発明によると、載置台を取り外すことにより重量検出部が露出するので、重量検出部の調整作業や交換作業等のメンテナンス作業が行い易くなり、作業性の面で有利である。載置台を別の載置台に交換する作業も行い易くなるので、作業性の面で有利である。
【0014】
本発明における別の作物収穫機は走行装置に支持された機体フレームと、前記機体フレームに設けられ、圃場の作物を収穫する収穫部と、前記収穫部によって収穫された作物を収納可能な収納体を載置可能な載置台と、前記機体フレームに設けられ、前記載置台が上方に位置するように設置される設置部と、前記設置部の複数箇所において、前記載置台と前記設置部との間に設けられ、前記収納体が前記載置台に載置されることにより、前記収納体及び前記載置台の重量を検出可能な重量検出部とが備えられ、前記載置台が前記重量検出部に取り外し可能に載置されることにより、前記載置台が前記設置部に設置され、前記載置台の前記重量検出部に対する水平方向に沿った移動を阻止可能な位置決め部と、前記載置台の前記重量検出部からの浮き上がりを阻止可能な浮き上がり防止部とが備えられている。
【0015】
本発明によると、収納体が載置台に載置されることにより、重量検出部により収納体の重量及び載置台の重量を検出することができる。
収穫された作物が収納体に収納されると、重量検出部の検出値から空の収納体の重量及び載置台の重量を差し引くことにより、収穫された作物の重量を検出することができる。重量検出部の検出値から載置台の重量を差し引くことにより、収納体及び収穫された作物の合計の重量を検出することができる。
作物が収納される収納体は大きなものに構成されることが多く、収納体が載置される載置台も、収納体に合わせて大きな面積を持つように構成される。
本発明によると、重量検出部が複数箇所に設けられているので、重量検出部を載置台に対して分散して設けることにより、載置台の重量を重量検出部の各々に均等に掛かり易くすることができる。これにより、複数箇所の重量検出部の検出値を合計することにより、大きな面積を持つ載置台であっても、収納体の重量及び載置台の重量を精度良く検出することができる。
本発明によると、収納体を重量検出部に直接に載置するのではなく、収納体を載置台に載置するように構成しているので、収納体を載置台に載置及び取り外す際に、重量検出部が損傷を受けることは少ないのであり、重量検出部の保護の面で有利である。
本発明によると、載置台を取り外すことにより重量検出部が露出するので、重量検出部の調整作業や交換作業等のメンテナンス作業が行い易くなり、作業性の面で有利である。載置台を別の載置台に交換する作業も行い易くなるので、作業性の面で有利である。
前述のように、載置台が重量検出部に取り外し可能に載置されていても、本発明によると、位置決め部により、載置台の重量検出部に対する水平方向に沿った移動が阻止され、浮き上がり防止部により、載置台の重量検出部からの浮き上がりが阻止される。これにより、走行時の振動等により、載置台が重量検出部から外れるような事態が防止される。
【0016】
本発明において、前記収穫部が、前記機体フレームにおける左右一方の部分に設けられ、前記載置台が、前記収穫部とは反対側の横外方に向けて延出されていると好適である。
【0017】
作物収穫機では、例えば特許文献1に開示されているように、収穫部が機体フレームにおける左右一方の部分に設けられることが多い。
本発明によると、載置台が収穫部とは反対側の横外方に向けて延出されており、大きな面積を持つ載置台を得ることができるので、大きな収納体を載置台に無理なく載置することができる。
本発明によると、載置台が収穫部とは反対側の横外方に向けて延出されており、作物収穫機の左右バランスを崩すことが少ないので、作物収穫機の走行性能を損なうことは少ない。
【0018】
本発明における別の作物収穫機は走行装置に支持された機体フレームと、前記機体フレームに設けられ、圃場の作物を収穫する収穫部と、前記収穫部によって収穫された作物を収納可能な収納体を載置可能な載置台と、前記機体フレームに設けられ、前記載置台が上方に位置するように設置される設置部と、前記設置部の複数箇所において、前記載置台と前記設置部との間に設けられ、前記収納体が前記載置台に載置されることにより、前記収納体及び前記載置台の重量を検出可能な重量検出部とが備えられ、前記収穫部が、前記機体フレームにおける左右一方の部分に設けられ、前記載置台が、前記収穫部とは反対側の横外方に向けて延出され、前記載置台は、前記設置部に設置され、前記設置部との間に前記重量検出部が設けられる第1載置部分と、前記第1載置部分における前記収穫部とは反対側の横側部に、前記第1載置部分から横外方に向けて延出される第1使用姿勢、及び、前記第1載置部分から上方に向けて延出される第1格納姿勢に亘って、前後方向に沿った第1軸芯周りに揺動可能に取り付けられた第2載置部分とを有している。
【0019】
前述のように、載置台が収穫部とは反対側の横外方に向けて延出されていると、作物収穫機をトラックの荷台に載せて運搬する際、載置台がトラックの荷台から横外方に出てしまうことがある。
【0020】
本発明によると、収納体が載置台に載置されることにより、重量検出部により収納体の重量及び載置台の重量を検出することができる。
収穫された作物が収納体に収納されると、重量検出部の検出値から空の収納体の重量及び載置台の重量を差し引くことにより、収穫された作物の重量を検出することができる。重量検出部の検出値から載置台の重量を差し引くことにより、収納体及び収穫された作物の合計の重量を検出することができる。
作物が収納される収納体は大きなものに構成されることが多く、収納体が載置される載置台も、収納体に合わせて大きな面積を持つように構成される。
本発明によると、重量検出部が複数箇所に設けられているので、重量検出部を載置台に対して分散して設けることにより、載置台の重量を重量検出部の各々に均等に掛かり易くすることができる。これにより、複数箇所の重量検出部の検出値を合計することにより、大きな面積を持つ載置台であっても、収納体の重量及び載置台の重量を精度良く検出することができる。
本発明によると、収納体を重量検出部に直接に載置するのではなく、収納体を載置台に載置するように構成しているので、収納体を載置台に載置及び取り外す際に、重量検出部が損傷を受けることは少ないのであり、重量検出部の保護の面で有利である。
作物収穫機では、例えば特許文献1に開示されているように、収穫部が機体フレームにおける左右一方の部分に設けられることが多い。
本発明によると、載置台が収穫部とは反対側の横外方に向けて延出されており、大きな面積を持つ載置台を得ることができるので、大きな収納体を載置台に無理なく載置することができる。
本発明によると、載置台が収穫部とは反対側の横外方に向けて延出されており、作物収穫機の左右バランスを崩すことが少ないので、作物収穫機の走行性能を損なうことは少ない。
本発明によると、載置台が第1載置部分と第2載置部分とを有しており、載置台の第2載置部分が第1使用姿勢及び第1格納姿勢に変更可能である。
作業時には、載置台の第2載置部分を第1使用姿勢に設定しておくことにより、載置台の第1載置部分及び第2載置部分に亘って、収納体を載置することができる。
作物収穫機をトラックの荷台に載せて運搬する場合、載置台の第2載置部分を第1格納姿勢に設定することにより、載置台の横幅を狭くすることができるので、載置台がトラックの荷台から横外方に出るようなことがない。
【0021】
本発明において、前記第1載置部分における前記収穫部とは反対側の横側部において前の角部と後の角部に、前記重量検出部が設けられていると好適である。
【0022】
前述のように、載置台の第2載置部分が第1使用姿勢及び第1格納姿勢に変更可能に構成されていると、載置台の第1載置部分に対して重量検出部を設けることはできるが、載置台の第2載置部分に対して重量検出部を設けることは困難である。
【0023】
本発明によると、載置台の第1載置部分に対して重量検出部を設ける場合、載置台の第1載置部分における収穫部とは反対側の横側部(載置台の第2載置部分が取り付けられる部分)において、前の角部と後の角部に、重量検出部を設けている。
これにより、載置台の第2載置部分が第1使用状態に設定されて、収納体が載置台の第1載置部分及び第2載置部分に載置された場合、平面視で、重量検出部により囲まれた領域内に、収納体の重心及び載置台の重心を位置させ易くなるので、収納体の重量及び載置台の重量を精度良く検出することができる。
【0024】
本発明において、前記設置部は、前記機体フレームに設けられた第1設置部分と、前記第1設置部分における前記収穫部とは反対側の横側部に、前記第1設置部分から横外方に向けて延出される第2使用姿勢、及び、前記第1設置部分から上方に向けて延出される第2格納姿勢に亘って、前後方向に沿った第2軸芯周りに揺動可能に取り付けられた第2設置部分とを有しており、前記第1設置部分における前記収穫部とは反対側の横側部が、前記第1載置部分における前記収穫部とは反対側の横側部よりも、前記収穫部とは反対側に位置していると好適である。
【0025】
本発明によると、設置部が第1設置部分と第2設置部分とを有しており、設置部の第2分が第2使用姿勢及び第2格納姿勢に変更可能である。設置部の第2設置部分は、載置台の第2載置部分に対して下側に配置される。
【0026】
本発明によると、例えば、載置台に収納体を載置しない場合や、比較的小さな収納体を載置台の第1載置部分に載置した場合、載置台の第2載置部分を第1格納姿勢に設定することができるので、設置部の第2設置部分を開放することができる。
これにより、作業者は、設置部の第2設置部分に乗って作業を行ったり、荷物等を設置部の第2設置部分に置いたりすることができるので、作業性の面で有利である。
【0027】
作物収穫機をトラックの荷台に載せて運搬する場合、載置台の第2載置部分を第1格納姿勢に設定し、設置部の第2設置部分を第2格納姿勢に設定する。
この場合、設置部の第1設置部分における収穫部とは反対側の横側部(設置部の第2設置部分が取り付けられる部分)が、載置台の第1載置部分における収穫部とは反対側の横側部(載置台の第2載置部分が取り付けられる部分)よりも、収穫部とは反対側に位置している。
これにより、載置台の第2載置部分及び設置部の第2設置部分を、互いに干渉することなく、無理なく第1格納姿勢及び第2格納姿勢に設定することができる。
【0028】
本発明において、前記第2設置部分の前部が前記第2載置部分の前部よりも前側に出る構成、及び、前記第2設置部分の後部が前記第2載置部分の後部よりも後側に出る構成のうちの少なくとも一方が備えられていると好適である。
【0029】
前述のように、設置部が第1設置部分及び第2設置部分を有している場合、載置台の第2載置部分が第1使用姿勢に設定されていると、設置部の第2設置部分が載置台の第2載置部分に対して下側に配置されるので、設置部の第2設置部分の使用は困難になる。
【0030】
本発明によると、設置部の第2設置部分の前部が、載置台の第2載置部分の前部よりも前側に出ている(設置部の第2設置部分の後部が、載置台の第2載置部分の後部よりも後側に出ている)。
これにより、載置台の第2載置部分が第1使用姿勢に設定されていても、設置部の第2設置部分の前部(設置部の第2設置部分の後部)を使用することができるので、作業性の面で有利である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】大根収穫機の左側面図である。
図2】大根収穫機の平面図である。
図3】大根収穫機の背面図である。
図4】大根収穫機の背面図である。
図5】設置部の付近及び載置台の分解平面図である。
図6】位置決め部の付近の縦断背面図である。
図7】浮き上がり防止部の付近の縦断左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1図7に、作物収穫機の一例である大根収穫機が示されており、図1図7において、Fは前方向を示し、Bは後方向を示し、Uは上方向を示し、Dは下方向を示し、Rは右方向を示し、Lは左方向を示している。
【0033】
(大根収穫機の全体構成)
図1及び図2に示すように、左右のクローラ型式の走行装置2により、機体フレーム1が支持されており、機体フレーム1の右前部に運転部3が設けられ、機体フレーム1の左部に、収穫部4が前後方向に沿って設けられている。
【0034】
機体フレーム1の後部に、左右方向に沿って搬送コンベア7(搬送部に相当)が設けられ、機体フレーム1において搬送コンベア7に対して後側の部分に、作業台6及び設置部5が設けられており、載置台8が設置部5に設置されている。屋根39が、運転部3、搬送コンベア7、作業台6、設置部5及び載置台8の上方を覆うように設けられている。
【0035】
(収穫部の構成)
図1及び図2に示すように、収穫部4において、左右の支持フレーム13が前後方向に沿って設けられている。フレーム22が、機体フレーム1の左後部に設けられており、支持フレーム13の後部がフレーム22に支持されている。
【0036】
フレーム23が、機体フレーム1の左前部に設けられ前方に向けて延出されており、支持フレーム13の前部がフレーム23に支持されている。補助車輪16及びサブソイラ17が、フレーム23に支持されている。
【0037】
支持フレーム13の前端部及び後端部に、左右の回転体15が支持され、前後の回転体15に亘って第1搬送ベルト9が取り付けられている。第2搬送ベルト10が、第1搬送ベルト9の前後方向での中間部の下方から第1搬送ベルト9に沿って、後上がり状に支持されている。第2搬送ベルト10の後部において、第1搬送ベルト9と第2搬送ベルト10との間に、カッター14が設けられている。
【0038】
多数のアーム部18a,19aが間隔を置いて並ぶように一体的に形成された4組の分離ベルト18,19が、支持フレーム13の前部に設けられている。左右の分離ベルト19は、分離ベルト19のアーム部19aが左右方向に向くように、第1搬送ベルト9(回転体15)の前方に配置されている。左右の分離ベルト18は、分離ベルト18のアーム部18aが前方向に向くように、分離ベルト19の前方に配置されている。
【0039】
以上のように、収穫部4は、支持フレーム13、第1搬送ベルト9、第2搬送ベルト10、カッター14、分離ベルト18,19、補助車輪16及びサブソイラ17等を有している。
【0040】
(設置部の第1設置部分の構成)
図1,3,5に示すように、設置部5は、第1設置部分11と第2設置部分12とを有している。
【0041】
図5に示すように、機体フレーム1の後部において、前後方向に沿って配置された左右のフレーム24が設けられ、フレーム25が、フレーム24に亘って左右方向に沿って連結されており、左右のフレーム26が、フレーム25に亘って前後方向に沿って連結されている。設置部5の第1設置部分11は、フレーム24,25,26を有して、機体フレーム1に設けられている。
【0042】
4個のロードセル等の重量検出部27が、設置部5の第1設置部分11において以下の説明の位置に設けられている。
右のフレーム24の前部と前のフレーム25の右部との連結部に、右前の重量検出部27が設けられている。右のフレーム24の後部と後のフレーム25の右部との連結部に、右後の重量検出部27が設けられている。
【0043】
前のフレーム25における左のフレーム24と左のフレーム26との間の部分に、左前の重量検出部27が設けられている。後のフレーム25における左のフレーム24と左のフレーム26との間の部分に、左後の重量検出部27が設けられている。
【0044】
走行装置2が水平面に位置した際に、全ての重量検出部27が同じ高さに位置するように、重量検出部27が設置部5の第1設置部分11(フレーム24,25,26)に設けられている。
【0045】
図1,2,3に示すように、浮き上がり防止部35が、設置部5の第1設置部分11に設けられている。図5及び図7に示すように、浮き上がり防止部35は、設置部5の第1設置部分11の後のフレーム25に連結されて上方に向けて延出されており、上下方向に沿った長孔35aが開口されている。
【0046】
(設置部の第2設置部分の構成)
図3,4,5に示すように、フレームが長方形状に連結されて枠体が構成され、平板部材が枠体の上面部に連結されて、設置部5の第2設置部分12が構成されている。設置部5の第2設置部分12は、作業台6の前端部と設置部5の第1設置部分11の後端部(後のフレーム25)とに亘る前後長さを有している。
【0047】
設置部5の第2設置部分12は、設置部5の第1設置部分11の右のフレーム24(設置部5の第1設置部分11における収穫部4とは反対側の横側部に相当)に、前後方向に沿った軸芯P2(第2軸芯に相当)周りに揺動可能に取り付けられている。
【0048】
設置部5の第2設置部分12は、設置部5の第1設置部分11(右のフレーム24)から右の横外方に向けて延出される第2使用姿勢B21(図3及び図5参照)、及び、設置部5の第1設置部分11(右のフレーム24)から上方に向けて延出される第2格納姿勢B22(図4参照)に亘って、軸芯P2周りに姿勢変更可能である。
【0049】
(載置台の第1載置部分の構成)
図1図5に示すように、載置台8は、第1載置部分31と第2載置部分32とを有している。
【0050】
図5に示すように、載置台8の第1載置部分31において、前後方向に沿った左右のフレーム28が設けられて、フレーム29が、フレーム28に亘って左右方向に沿って連結されている。左右のフレーム30が、フレーム29に亘って前後方向に沿って連結されている。フレーム28,29,30の上面部に亘って、平板部材33が連結されている。
【0051】
右のフレーム28の前部と前のフレーム29の右部との連結部(載置台8の第1載置部分31における収穫部4とは反対側の横側部において、前の角部に相当)の下面部に、位置決め部34が設けられている。右のフレーム28の後部と後のフレーム29の右部との連結部(載置台8の第1載置部分31における収穫部4とは反対側の横側部において、後の角部に相当)の下面部に、位置決め部34が設けられている。
【0052】
前のフレーム29と左のフレーム30の前部との連結部の下面部に、位置決め部34が設けられている。後のフレーム29と左のフレーム30の後部との連結部の下面部に、位置決め部34が設けられている。
図6に示すように、位置決め部34は、平板状の基板部34aに、板材が円状に曲げられたリング部34bが連結されて構成されている。
【0053】
(載置台の第2載置部分の構成)
図2図5に示すように、フレームが長方形状に連結されて枠体が構成され、平板部材が枠体の上面部に連結されて、載置台8の第2載置部分32が構成されている。
【0054】
載置台8の第2載置部分32は、載置台8の第1載置部分31の右のフレーム28(載置台8の第1載置部分31における収穫部4とは反対側の横側部に相当)に、前後方向に沿った軸芯P1(第1軸芯に相当)周りに揺動可能に取り付けられている。
【0055】
載置台8の第2載置部分32は、載置台8の第1載置部分31(右のフレーム28)から右の横外方に向けて延出される第1使用姿勢B11(図1,2,3,5参照)、及び、載置台8の第1載置部分31(右のフレーム28)から上方に向けて延出される第1格納姿勢B12(図4参照)に亘って、軸芯P1周りに姿勢変更可能である。
【0056】
(載置台と設置部との大きさの関係)
図1図5に示すように、載置台8の第1載置部分31の前後長さ(載置台8の第1載置部分31における前後のフレーム29に亘る長さ)は、設置部5の第1設置部分11の前後長さ(前後のフレーム25に亘る長さ)と略同じである。
【0057】
載置台8の第2載置部分32の前後長さ(載置台8の第2載置部分32における前端部と後端部とに亘る長さ)は、設置部5の第1設置部分11の前後長さ(前後のフレーム25に亘る長さ)と略同じであり、設置部5の第2設置部分12の前後長さ(設置部5の第2設置部分12の前端部及び後端部に亘る長さ)よりも短い。
【0058】
載置台8の左右長さ(載置台8の第1載置部分31の左のフレーム28と第2載置部分32の右端部とに亘る長さ)は、設置部5の左右長さ(設置部5の第1設置部分11の左のフレーム24と設置部5の第2設置部分12の右端部とに亘る長さ)と略同じである。
【0059】
載置台8の第1載置部分31の左右長さ(左右のフレーム28に亘る長さ)は、設置部5の第1設置部分11の左右長さ(左右のフレーム24に亘る長さ)よりも短い。
載置台8の第2載置部分32の左右長さ(載置台8の第2載置部分32の右端部及び左端部に亘る長さ)は、設置部5の第2設置部分12の左右長さ(設置部5の第2設置部分12の右端部及び左端部に亘る長さ)よりも長い。
【0060】
(載置台が設置部に設置された場合の載置台と重量検出部との位置関係)
図1,2,3,5に示すように、設置部5の第2設置部分12が第2使用姿勢B21に設定された状態で、載置台8が設置部5の重量検出部27に設置される。
この場合、図6に示すように、重量検出部27が、位置決め部34のリング部34bに下側から入り込み、位置決め部34の基板部34aに接触するように設定する。
【0061】
図7に示すように、載置台8の第1載置部分31の後のフレーム29に、係止ピン36が後向きに連結されており、係止ピン36を浮き上がり防止部35の長孔35aに挿入して、係止ピン36の端部に座金37及び抜け止めピン38を取り付ける。これにより、浮き上がり防止部35が、載置台8の第1載置部分31の後のフレーム29に取り付けられる。
【0062】
これによって、載置台8の第1載置部分31が設置部5の第1設置部分11の上方に位置し、載置台8の第2載置部分32が設置部5の第2設置部分12の上方に位置するように、載置台8が設置部5に設置される。重量検出部27が、設置部5(第1設置部分11)の複数箇所において、載置台8(第1載置部分31)と設置部5(第1設置部分11)との間に設けられる。
【0063】
位置決め部34が、前述の(載置台の第1載置部分の構成)及び図5に示すように、載置台8の第1載置部分31に設けられることにより、4個の重量検出部27が、載置台8の第1載置部分31に対して以下の説明の位置に設けられる。
【0064】
右前の重量検出部27が、載置台8の第1載置部分31において、右のフレーム28の前部と前のフレーム29の右部との連結部(載置台8の第1載置部分31における収穫部4とは反対側の横側部における前の角部に相当)に設けられる。
【0065】
右後の重量検出部27が、載置台8の第1載置部分31において、右のフレーム28の後部と後のフレーム29の右部との連結部(載置台8の第1載置部分31における収穫部4とは反対側の横側部における後の角部に相当)に設けられる。
【0066】
左前及び左後の重量検出部27が、載置台8の第1載置部分31の前後のフレーム29において、左のフレーム28(載置台8の第1載置部分31における収穫部4の側の横側部)から、載置台8の第1載置部分31の左右中央部の側に少し変位した位置に設けられる。
【0067】
(載置台が設置部に設置された場合の載置台と設置部との位置関係)
前述の(載置台が設置部に設置された場合の載置台と重量検出部との位置関係)に記載のように、載置台8が設置部5の重量検出部27に設置された場合、図1,2,3,5に示すように、載置台8の第2載置部分32が第1使用姿勢B11に設定されると、載置台8(第2載置部分32)が、設置部5の第1設置部分11の右のフレーム24(設置部5の第1設置部分11における収穫部4とは反対側の横側部)から、収穫部4とは反対側の右の横外方に向けて延出される。
【0068】
図2に示すように、平面視において、設置部5の第2設置部分12の前部が、載置台8の第2載置部分32の前部よりも前側に出ており、作業台6の右部と設置部5の第2設置部分12の前部とが接続されている。
【0069】
前述の(載置台と設置部との大きさの関係)に記載のように、載置台8の第1載置部分31の左右長さが、設置部5の第1設置部分11の左右長さよりも短い。
これにより図3,4,5に示すように、設置部5の第1設置部分11の右のフレーム24(設置部5の第1設置部分11における収穫部4とは反対側の横側部に相当)が、載置台8の第1載置部分31の右のフレーム28(載置台8の第1載置部分31における収穫部4とは反対側の横側部に相当)よりも、収穫部4とは反対側である右の横外側に位置している。
【0070】
載置台8が重量検出部27に対して水平方向(前後方向や左右方向)に沿って移動しようとしても、図6に示すように、重量検出部27が位置決め部34のリング部34bに当たることにより、載置台8の移動が阻止される。
【0071】
図7に示すように、浮き上がり防止部35が載置台8の第1載置部分31の後のフレーム29に取り付けられていることにより、重量検出部27からの載置台8の浮き上がりが阻止される。
【0072】
図7に示す抜け止めピン38及び座金37を取り外し、載置台8の第1載置部分31の後のフレーム29を、浮き上がり防止部35から取り外すことにより、載置台8を別の載置台8に交換する作業が行えるのであり、別の載置台8に交換した後、浮き上がり防止部35を再び載置台8に取り付ければよい。
【0073】
図1及び図3に示すように、コンテナ20(収納体に相当)が用意されている。フレームが長方体状に連結されて上部が開放された箱体が構成され、箱体の側面にメッシュが連結されて、コンテナ20が構成されている。フォークリフト(図示せず)等により、コンテナ20が載置台8に載置されることにより、コンテナ20及び載置台8の重量が、重量検出部27により検出可能となる。
【0074】
(大根の収穫作業)
図1,2,3に示すように、作物収穫機が前進するのに伴って、左右の分離ベルト18の間に、大根A(作物に相当)が入る。分離ベルト18のアーム部18aが大根Aの葉A1と隣接する列の大根Aの葉A1との間を上方に向けて移動するように、分離ベルト18が回転駆動されて、大根Aの葉A1が隣接する列の大根Aの葉A1から分離される。
【0075】
次に大根Aが左右の分離ベルト19の間に入り、分離ベルト19のアーム部19aが上方に向けて移動するように、分離ベルト19が回転駆動されて、前後の大根Aの葉A1が分離される。
【0076】
大根Aの葉A1が、第1搬送ベルト9の前部から左右の第1搬送ベルト9の間に入り込み、第1搬送ベルト9により挟持されながら、大根Aが圃場から持ち上げられて後方に向けて搬送される。サブソイラ17により圃場の土が崩されるので、大根Aが圃場から無理なく持ち上げられる。
【0077】
大根Aは、第1搬送ベルト9により後方に搬送され、大根Aの葉A1における第1搬送ベルト9の下側部分が、左右の第2搬送ベルト10により挟持されて搬送され、大根Aの葉A1における第2搬送ベルト10の上側部分が、カッター14により切断される。葉A1が切断された大根Aは、第2搬送ベルト10の後端部から搬送コンベア7に落ちて、搬送コンベア7により右方に向けて搬送される。
【0078】
コンテナ20が、載置台8に載置されている。作業者は、作業台6や設置部5の第2設置部分12の前部に立ちながら、搬送コンベア7により搬送される大根Aから、良品の大根Aを取り出してコンテナ20に整列状態に並べて置いていくのであり、不良の大根Aは搬送コンベア7により搬送されて、搬送コンベア7の右端部から圃場に放出される。
【0079】
切断された大根Aの葉A1は、第1搬送ベルト9により後方に向けて搬送され、第1搬送ベルト9の後端部から圃場に放出される。大根Aの葉A1が第1搬送ベルト9の後端部の略真下に落下するように、大根Aの葉A1を案内する案内板21が設けられている。以上のように、圃場の大根Aが、収穫部4により収穫されて、コンテナ20に収納される。
【0080】
収穫された大根Aがコンテナ20に収納されるのに伴って、重量検出部27によりコンテナ20及び載置台8の重量が検出されるのであり、重量検出部27の検出値から空のコンテナ20の重量及び載置台8の重量を差し引くことにより、収穫された大根Aの重量が検出される。重量検出部27の検出値から載置台8の重量を差し引くことにより、コンテナ20及び収穫された大根Aの合計の重量が検出される。
【0081】
収穫された大根Aの重量(コンテナ20及び収穫された大根Aの合計の重量)が、運転部3に設けられた表示装置(図示せず)に表示される。運転部3の作業者は、表示装置を目視することにより、収穫された大根Aの重量(コンテナ20及び収穫された大根Aの合計の重量)を把握することができる。
【0082】
(その他の作業)
例えば、載置台8にコンテナ20を載置しない場合や、比較的小さなコンテナ20を載置台8の第1載置部分31に載置した場合、載置台8の第2載置部分32を第1格納姿勢B12に設定することにより、設置部5の第2使用姿勢B21の第2設置部分12が開放される。
【0083】
これにより、作業者は、設置部5の第2使用姿勢B21の第2設置部分12に乗って作業を行ったり、荷物等を設置部5の第2使用姿勢B21の第2設置部分12に置いたりすることができる。
【0084】
作物収穫機をトラックの荷台に載せて運搬する場合、図4に示すように、載置台8の第2載置部分32を第1格納姿勢B12に設定し、設置部5の第2設置部分12を第2格納姿勢B22に設定する。
【0085】
前述の(載置台が設置部に設置された場合の載置台と設置部との位置関係)に記載のように、設置部5の第1設置部分11の右のフレーム24(軸芯P2)が、載置台8の第1載置部分31の右のフレーム28(軸芯P1)よりも、右の横外側に位置している。
【0086】
これにより、載置台8の第1載置部分31及び設置部5の第2設置部分12を、互いに干渉することなく、無理なく第1格納姿勢B12及び第2格納姿勢B22に設定することができる。
【0087】
(発明の実施の第1別形態)
クローラ型式の走行装置2に代えて、走行用の車輪(図示せず)を走行装置2として使用してもよい。
コンテナ20に代えて、大きな布製の袋(図示せず)を収納体として使用してもよい。
重量検出部27を、3個設けてもよく、5個や6個、7個、8個設けてもよい。
【0088】
(発明の実施の第2別形態)
載置台8が重量検出部27に取り外し可能に載置されるのではなく、載置台8が重量検出部27に取り外し不可に連結されるように構成してもよい。この構成によると、位置決め部34及び浮き上がり防止部35は不要になる。
【0089】
(発明の実施の第3別形態)
収穫部4を、機体フレーム1の右部に設けてもよい。
この構成によると、設置部5の第2設置部分12を、設置部5の第1設置部分11の左のフレーム24(設置部5の第1設置部分11における収穫部4とは反対側の横側部に相当)に取り付けるとよい。
載置台8の第2載置部分32を、載置台8の第1載置部分31の左のフレーム28(載置台8の第1載置部分31における収穫部4とは反対側の横側部に相当)に取り付けて、収穫部4とは反対側である左の横外方に向けて延出されるように構成するとよい。
【0090】
(発明の実施の第4別形態)
作業台6を設置部5に対して後側に配置してもよい。
この構成によると、設置部5の第2設置部分12の後部が、載置台8の第2載置部分32の後部よりも後側に出るように構成し、作業台6の右部(左部)と設置部5の第2設置部分12の後部とが接続されるように構成すればよい。
【0091】
(発明の実施の第5別形態)
作業台6を設置部5に対して前側及び後側の両方に配置してもよい。
この構成によると、設置部5の第2設置部分12の前部が、載置台8の第2載置部分32の前部よりも前側に出るように構成し、設置部5の第2設置部分12の後部が、載置台8の第2載置部分32の後部よりも後側に出るように構成すればよい。前の作業台6の右部(左部)と設置部5の第2設置部分12の前部とが接続され、後の作業台6の右部(左部)と設置部5の第2設置部分12の後部とが接続されるように構成すればよい。
【0092】
(発明の実施の第6別形態)
作業台6を廃止して、作物が、収穫部4の後部から搬送コンベア7を介してコンテナ20に直接に投入されるように構成してもよく、収穫部4の後部からコンテナ20に直接に投入されるように構成してもよい。
【0093】
この構成によると、設置部5の第2設置部分12の前部が載置台8の第2載置部分32の前部よりも前側に出る構成は不要であり、設置部5の第2設置部分12の後部が載置台8の第2載置部分32の後部よりも後側に出る構成は不要である。これにより、設置部5の第2設置部分12の前後長さを、載置台8の第2載置部分32の前後長さと略同じ長さに設定すればよい。
【0094】
(発明の実施の第7別形態)
載置台8が第1載置部分31及び第2載置部分32を有する場合、設置部5の第2設置部分12を廃止して、第1設置部分11により設置部5を構成してもよい。
【0095】
設置部5が第1設置部分11及び第2設置部分12を有する場合、載置台8の第2載置部分32を廃止して、第1載置部分31により載置台8を構成してもよい。
【0096】
設置部5の第2設置部分12を廃止して、第1設置部分11により設置部5を構成し、且つ、載置台8の第2載置部分32を廃止して、第1載置部分31により載置台8を構成してもよい。
【0097】
(発明の実施の第8別形態)
位置決め部34が重量検出部27とは別の位置に設けられるように構成してもよい。
この構成によると、例えば、設置部5の第1設置部分11に上向きのピン(図示せず)(位置決め部に相当)を設け、載置台8の第1載置部分31に開口部(図示せず)(位置決め部に相当)を設けて、載置台8が設置部5に設置されると、ピンが開口部に入り込むように構成すればよい。
【産業上の利用可能性】
【0098】
本発明は、大根収穫機ばかりではなく、人参収穫機や玉葱収穫機等の作物収穫機にも適用できる。
【符号の説明】
【0099】
1 機体フレーム
2 走行装置
4 収穫部
5 設置部
7 搬送コンベア(搬送部)
8 載置台
11 第1設置部分
12 第2設置部分
20 コンテナ(収納体)
24 フレーム(横側部)
27 重量検出部
28 フレーム(横側部)
31 第1載置部分
32 第2載置部分
34 位置決め部
35 浮き上がり防止部
A 大根(作物)
B11 第1使用姿勢
B12 第1格納姿勢
B21 第2使用姿勢
B22 第2格納姿勢
P1 軸芯(第1軸芯)
P2 軸芯(第2軸芯)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7