(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-18
(45)【発行日】2024-07-26
(54)【発明の名称】角度付ベースプレートを有するアンカープラットフォームアセンブリ
(51)【国際特許分類】
E04D 13/00 20060101AFI20240719BHJP
F16B 5/02 20060101ALI20240719BHJP
E04B 7/00 20060101ALI20240719BHJP
E04B 1/00 20060101ALI20240719BHJP
【FI】
E04D13/00 K
F16B5/02 U
E04B7/00 Z
E04B1/00 501L
(21)【出願番号】P 2021506282
(86)(22)【出願日】2019-08-12
(86)【国際出願番号】 US2019046201
(87)【国際公開番号】W WO2020033964
(87)【国際公開日】2020-02-13
【審査請求日】2022-07-13
(32)【優先日】2018-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】PCT/US2019/018592
(32)【優先日】2019-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】PCT/US2019/043264
(32)【優先日】2019-07-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】PCT/US2018/065465
(32)【優先日】2018-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】523076782
【氏名又は名称】エルエヌ1 インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ニル,ランス
【審査官】山口 敦司
(56)【参考文献】
【文献】実開昭51-076906(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2009/0293417(US,A1)
【文献】米国特許第03868732(US,A)
【文献】実開平02-148045(JP,U)
【文献】特開2019-060106(JP,A)
【文献】特開2005-232711(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04D 13/00
E04D 13/18
H02S 20/23
H02S 20/22
E04F 11/18
F16B 5/02
E04B 7/00
E04B 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体を構造物に固定するためのアンカープラットフォームアセンブリであって、
互いに角度を付けて配置される第1側壁及び第2側壁を含むアンカーベースプレートであって、前記第1側壁及び第2側壁のそれぞれは、第1表面及びその反対側の第2表面並びに1対の対向する端部を有し、前記第1及び第2側壁の前記端部のうちの1つは共に接合される、アンカーベースプレートと、
前記アンカーベースプレートの第1側壁に結合され、その前記第2表面から外側に突出する細長いポストであって、前記ポストは、前記アンカーベースプレートの前記第1側壁に固定される第1端部及び第2自由端部、並びに前記アンカーベースプレートの第1側壁の前記第1表面から前記ポストに延在し少なくとも部分的にねじが切られる円筒形かつ有底の内側ブラインド孔を有し、前記アンカーベースプレートの前記第1側壁の前記第2表面は、前記構造物が、前記ポストによって覆われる前記第2表面の領域を除いて、前記第1側壁の前記第2表面に対して略平坦な状態になることを可能にするよう構成される、細長いポストと、
を備え、
前記第1側壁は、複数の離間した第1補助貫通孔を備え、前記第2側壁は、複数の離間した第2補助貫通孔を備え、前記複数の離間した第2補助貫通孔は、前記複数の離間した第1補助貫通孔に対して、ゼロ以外の角度で配向される、アンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項2】
物体を前記内側ブラインド孔を介して前記アンカーベースプレートに締着させるための手段を更に含む、請求項1に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項3】
物体を締着させるための前記手段は、平行ねじを有する円筒形機械的締結具を備える、請求項2に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項4】
前記アンカーベースプレートを構造物に締着させるための手段を更に含む、請求項1に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項5】
前記アンカーベースプレートは略L字形であり、前記第1側壁はその前記第2側壁に対して略垂直に配置される、請求項1に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項6】
前記内側ブラインド孔は前記アンカーベースプレートの前記第1側壁内の略中央に配置され、
前記複数の離間した第1補助貫通孔は、前記内側ブラインド孔から離間され
る、請求項1に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項7】
前記アンカーベースプレートを前記構造物に締着させるための、
前記複数の離間した第1補助貫通孔及び前記複数の離間した第2補助貫通孔の
各々を通ってそれぞれが受け入れ可能な複数の機械的締結具を更に含む、請求項6に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項8】
前記物体を前記アンカーベースプレートに締着させるための前記手段は、拡大ヘッドを有するボルトと、平行ねじを有するねじ円筒形シャフトとを備える、請求項2に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項9】
前記細長いポストは円筒形であり、平滑な外面を有する、請求項1に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項10】
アンカーベースプレートポストは円筒形であり、少なくとも部分的に雄ねじである外面を有する、請求項1に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項11】
前記アンカープラットフォームアセンブリを前記構造物に下から固定するための前記ポストの前記雄ねじ面上に受け入れ可能なナットを更に含む、請求項10に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項12】
前記アンカーベースプレートの第1及び第2側壁は略矩形である、請求項1に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項13】
前記アンカーベースプレートの前記第1側壁は、前記内側ブラインド孔を部分的に画成し、且つ、前記ポストに延在する前記内側ブラインド孔と合流するねじのない貫通孔を有し、前記ポストは、円筒形であり、前記ねじのない貫通孔内部での受け入れのために構成され、寸法が決められるその第1端部に隣接する小径ネック部分を有する、請求項1に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項14】
前記ポストは平滑な外面を有する、請求項12に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項15】
前記ポストは少なくとも部分的にねじが切られた外面を有する、請求項12に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項16】
ベース壁部孔が前記内側ブラインド孔と整列して、物体支持部材を前記アンカーベースプレートに締着させるように、前記ボルトの前記ねじ円筒形シャフトが前記ベース壁部孔を通り且つ前記内側ブラインド孔に挿入されることを可能にするように、前記アンカーベースプレート上に位置決め可能なベース壁部及びそれを通して形成される孔を有する前記物体支持部材を更に含む、請求項8に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項17】
略平面のベース壁部と、前記ベース壁部と共に、物体が挿入されてもよい開放端を有する略U字形チャネルを画成するそれぞれがその前記ベース壁部の対向する端部に接合される1対の直立して離間される側壁とを有する、物体用の細長いU字形の物体支持部材を更に含む、請求項8に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項18】
前記物体支持部材は、更に、
それぞれがその前記ベース壁部の対向する端部に接合され、それぞれがそれを通って延在する貫通孔を有する1対の側壁と、
平面ベースと、前記平面ベースに接合される直立管状本体部材とを備える支持スタンドであって、前記平面ベースは、それを通って形成される貫通孔を有し、前記貫通孔は、前記アンカーベースプレートの前記内側ブラインド孔と整列可能であり、前記支持スタンドの前記平面ベースを前記アンカーベースプレートに締着させるようにねじが切られたボルトが前記平面ベースの前記貫通孔を通って前記内側ブラインド孔に挿入されることを可能にし、前記直立管状本体部材は対向する側壁を有し、それぞれが前記対向する側壁の前記貫通孔と整列する貫通孔を有する、支持スタンドと、
前記支持スタンドの前記対向する側壁の前記貫通孔の少なくとも1つ及び前記物体支持部材の前記1対の側壁の前記貫通孔の少なくとも1つを介して、前記物体支持部材を前記支持スタンドに機械的に締着させるための手段と、を含み、
前記支持スタンドは、その前記平面ベースの前記貫通孔を介して前記アンカーベースプレートに、及び、前記ボルトを介して前記アンカーベースプレートの前記内側ブラインド孔に機械的に締着される、請求項16に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項19】
前記アンカーベースプレートの第1側壁及び第2側壁は、共に配置及び固定されて、略V字形プロファイルを形成して、それらが傾斜構造上に取り付けられることを可能にする、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項20】
アンカーベースプレートアセンブリは、複数の前記ポスト及び前記内側ブラインド孔を備える、請求項1に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項21】
前記ポストのうちの2つ及び前記内側ブラインド孔のうちの2つが設けられる、請求項20に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項22】
前記細長いポストは、前記アンカーベースプレートのその前記第1側壁の前記第2表面に固定される少なくとも1つのねじ付スタッドを備える、請求項1に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項23】
前記アンカープラットフォームアセンブリは、複数の前記ねじ付スタッド及び前記内側ブラインド孔を備える、請求項22に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項24】
前記アンカーベースプレートを構造物に締着させるための前記手段は、前記アンカーベースプレートの前記第1側壁上の前記ポストの両側に離間される方法で配置される2つのねじ付スタッドを含み、それぞれは、前記第1側壁の前記第2表面に取り付けられる一端と、そこから外向きに突出する対向する自由端とを有する、請求項4に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項25】
前記アンカーベースプレート及びポストは金属からできている、請求項1に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[001] この出願は、2018年8月10日出願の米国仮特許出願第62/717,280号の利益を主張し、2019年7月24日出願の米国PCT出願第PCT/US2019/43264号の一部継続であり、これは、更には、2019年2月19日出願の米国PCT出願第PCT/US2019/018592号の一部継続であり、これは、更には、2017年12月22日出願の米国非仮特許出願第15/852,733号の継続である2018年12月13日出願の米国非仮特許出願第PCT/US2018/065465号の一部継続であり、そのそれぞれを引用して本明細書中に組み込む。
【背景技術】
【0002】
[002] 屋根付属構造物を、例えば、欄干、ソーラーパネル、及び避雷針等の屋根並びに他の隆起、平坦、及び傾斜構造物、テラス、バルコニー等の屋根、バルコニー等に固定及び取り付ける一方で、強度及び防水性能を提供するための、建築業において特に有用な支持構造に物体を固定並びに取り付けるためのアンカープラットフォームアセンブリであって、内側及び外側角部、勾配屋根、及び他の角度付支持面のために特に構成されるアンカープラットフォームアセンブリ。
【0003】
[003] 傾斜又は陸屋根、建物のテラス、ルーフデッキ等に取り付けられる屋根設備、付属構造物等を取り付け、防水するための様々な方法が周知されている。屋根業界において、特に水返しが組み込まれていない及び/又はシーラントのみに依存している場合、設備取り付けポイントにおける水の浸入により多くの問題が存在している。様々な被覆方法及びそれらの組み合わせが、アスファルト瓦、注入又はシート状プラスチック又はゴム膜等のようなかかる構造物上の水及び湿気バリアとして用いられている。現在、ソーラーパネル、衛星放送受信アンテナ、HVAC等のような、ますます重量のある屋根構造部が屋根に取り付けられている。
【0004】
[004] 特にルーフデッキ、バルコニー、テラス等には、ガラスの壁及び/又は欄干が、木製、ケーブル、金属製フェンスの場合に通常あることのような障害物が見えないよう取り付けられている。これらの概して重量のある構造物は、また、屋根構造物にも固定する必要がある。しかし、それらが生成する荷重と、通常はアンカーが屋根にボルトで固定されるそれらが取り付けられる方法のため、接着剤又はグルーがかかる水の浸透を防ぐ試みにおいて導管を封止するために多くの場合用いられる事実にもかかわらず、水が屋根を通って浸透するための「導管」が作成される。
【0005】
[005] 実際、時間の経過と共に、これらの重量構造物は、例えば、沈下、温度変化、及び/又は強風によって生じる通常の反復的な屋根の動き又は移動の結果として、用いられる接着剤又はグルーに亀裂を生じ、最終的に屋根の雨漏りを生じる。結果として、多くの設置業者にとって、かかる従来の固定システムによって生じる水又は湿害に対する保証を提供したり、又は保険をかけたりすることは困難である。更に、かかる従来の方法及びシステムは、支持構造の内側及び外側角部に物体を取り付けることに関して適切に対処するように設計されていない。
【0006】
[006] 本発明は、有利で且つ効果的な方法でかかる問題を回避する新規の固定システムを提供することによって、この問題を克服しようとするものである。
【0007】
[007] 従って、本発明の目的は、多種多様な用途のため、特に、重量物に適応し且つ機器取付ポイントにおいて防水保護を提供することができ、支持構造の内側及び外側角部等の角度が付いた支持構造上にかかる物体を取り付ける問題に対処する機器及び/又は屋根付属構造物を屋根等に固定するために使用可能な新規のアンカープラットフォームアセンブリを提供することにある。
【0008】
[008] 本発明の更なる目的は、設計及び構造が比較的単純であり、設置が容易であり、作成が比較的安価である新規のアンカープラットフォームアセンブリを提供することにある。
【0009】
[009] 本発明の更なる目的は、陸屋根及び傾斜屋根の両方、並びにルーフデッキ、屋外バルコニー、テラス等を含む、様々な屋根又は隆起構造物に用いることができるかかる新規のアンカープラットフォームアセンブリを提供することにある。
【0010】
[010] 本発明のより詳細な目的は、機器取り付けポイントにおいて防水接続を提供することにおいて従来技術のシステムよりも信頼性の高いかかる新規のアンカープラットフォームアセンブリを提供することにある。
【0011】
[011] 本発明の更に別の目的は、とりわけ、避雷針、アンテナ、ソーラーパネル、衛星放送受信アンテナ、安全レール、ガラス欄干、HVAC加熱空調設備、装飾彫刻、祭日用装飾品等を含む、多数の多種多様な屋根付属構造物を固定及び取り付ける一方で、同時に、水密接続を提供するために普遍的に適応可能なかかる新規のアンカープラットフォームを提供することにある。
【発明の概要】
【0012】
[012] 前述及び関連する目的の幾つかは、物体を構造物に固定するためのアンカープラットフォームアセンブリを提供することによって本発明によって達成され、それは、互いに角度を付けて配置される第1側壁及び第2側壁を含むアンカーベースプレートを備え、前記側壁のそれぞれは、第1表面及びその反対側の第2表面並びに1対の対向する端部を有し、前記第1及び第2側壁の前記端部のうちの1つは共に接合される。細長いポストは、前記アンカーベースプレートの第1側壁に結合され、その前記第2表面から外側に突出し、前記ポストは、前記アンカーベースプレートの前記第1側壁に固定される第1端部及び第2自由端部、並びに前記アンカーベースプレートの第1側壁の前記第1表面から前記ポストに延在する少なくとも部分的にねじが切られる円筒形の内側ブラインド孔を有し、前記アンカーベースプレートの前記第1側壁の前記第2表面は、構造物が、前記ポストによって覆われる前記第2表面の領域を除いて、前記第1側壁の前記第2表面に対して略面一にあることを可能にするよう構成される。
【0013】
[013] 好ましい実施形態において、アンカープラットフォームアセンブリは、物体を前記ブラインド孔を介して前記アンカーベースプレートに締着させるための手段を更に含む。アンカーベースプレートの第1及び第2側壁は、略矩形であるのが好ましい。好ましくは、物体を締着させるための前記手段は、平行ねじを有する円筒形機械的締結具を備える。望ましくは、アセンブリは、前記アンカーベースプレートを構造物に締着させるための手段を更に含む。有利には、前記アンカーベースプレートは略L字形であり、前記第1側壁はその前記第2側壁に対して略垂直に配置される。好ましくは、前記ブラインド孔は前記アンカーベースプレートの前記第1側壁内の略中央に配置され、前記アンカーベースプレートの第1側壁は、前記ブラインド孔から離間される複数の離間した補助貫通孔を有する。望ましくは、アセンブリは、前記アンカーベースプレートを構造物に締着させるための前記補助孔の1つを通ってそれぞれが受け入れ可能な複数の機械的締結具を更に含む。最も有利なことに、物体を前記アンカーベースプレートに締着させるための前記手段は、拡大ヘッドを有するボルトと、平行ねじを有するねじ円筒形シャフトとを備える。
【0014】
[014] 本発明の特に好ましい実施形態において、前記アンカーベースプレートポストは円筒形であり、平滑又は少なくとも部分的に雄ねじ付外面のいずれかを有する。後者のオプションにより、アセンブリは、前記アンカープラットフォームアセンブリを構造物に下から固定するための前記雄ねじポスト上に受け入れ可能なナットを含む。最も望ましくは、前記アンカーベースプレート及びポストは金属からできており、前記第1及び第2側壁は略矩形である。
【0015】
[015] 本発明の別の好ましい実施形態において、アンカーベースプレートの第1側壁は、前記ブラインド孔を部分的に画成し、且つ、前記ポストに延在する前記ブラインド孔と合流するねじのない貫通孔を有する。ポストは、前記第1側壁のねじのない貫通孔内部での受け入れのために構成され、寸法が決められるその上端に隣接する小径ネック部分を有する。
【0016】
[016] 好ましくは、アンカープラットフォームアセンブリは、また、ベース壁部孔が前記ねじブラインド孔と整列して、前記物体支持部材を前記アンカーベースプレートに締着させるように、前記ボルトの前記ねじ円筒形シャフトが前記ベース壁部孔を通り且つ前記ねじブラインド孔に挿入されることを可能にするように、前記アンカーベースプレート上に位置決め可能なベース壁部及びそれを通して形成される孔を有する物体支持部材を含む。有利に、アセンブリは、更に、略平面のベース壁部と、前記ベース壁部と共に、物体が挿入されてもよい開口端を有する略U字形チャネルを画成するそれぞれがその前記ベース壁部の対向する端部に接合される1対の直立して離間される側壁とを有する物体用の細長いU字形の支持部材を含む。最も有利には、物体支持部材は、それぞれがその前記ベース壁部の対向する端部に接合され、それぞれがそれを通って延在する貫通孔を有する1対の側壁と、平面ベースと前記平面ベースに接合される直立管状本体部材とを備える支持スタンドであって、前記平面ベースは、前記アンカーベースプレートの前記ねじブラインド孔と整列可能であり、前記支持スタンドの前記平面ベースを前記アンカーベースプレートに締着させるように前記ねじボルトが前記ベース貫通孔を通って前記ねじブラインド孔に挿入されることを可能にするそれを通って形成される貫通孔を有する支持スタンドとを含む。管状本体部材は、また、それぞれが対向する側壁内の貫通孔と整列する貫通孔を有する対向する側壁も有し、手段が、前記支持スタンドの前記側壁貫通孔の少なくとも1つ及び前記物体支持部材の前記側壁貫通孔の少なくとも1つを介して、前記物体支持部材を前記支持スタンドに機械的に締着させるために設けられる。結果として、支持スタンドは、その前記ベース壁部の前記貫通孔を介して前記アンカーベースプレートに、及び、前記ボルトを介して前記アンカーベースプレートの前記ブラインド孔に機械的に締着させることができる。
【0017】
[017] 本発明の別の特に好ましい実施形態において、アンカーベースプレートの第1側壁及び第2側壁は、共に配置及び固定されて、略V字形プロファイルを形成して、それらが傾斜構造上に取り付けられることを可能にする。特に、内側及び外側角部に対して用いられる場合、前記アンカーアセンブリは、複数の前記ポスト及びブラインド孔、例えば、2つのポスト及び2つのブラインド孔を備える。アセンブリは、それぞれが前記アンカーベースプレートのその前記第1側壁の前記第2表面に固定されるねじ付スタッドを備える1つ以上の細長いポストを含んでいてもよい。その上、前記アンカーを構造物に締着させるための前記手段は、1つ以上のねじ付スタッドを含む。例えば、単一のポストと組み合わせて用いる場合、1対のねじ付スタッドは、前記アンカーベースプレートの前記第1側壁上の前記ポストの両側に離間される方法で配置することができ、各スタッドは、前記第1側壁の第2表面に取り付けられる一端と、そこから外向きに突出する対向する自由端とを有している。
【0018】
[018] 本発明の他の目的及び特徴は、発明の幾つかの実施形態を開示する添付図面に関連して検討する詳細な説明から明らかとなるであろう。図面は、図示する目的のためだけに用いられ、発明の制限を定義するものではないことは、言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、本発明を具現化するアンカープラットフォームアセンブリにおいて利用されるアンカーベースプレートの第1実施形態の上面及び側面斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1に示すアンカーベースプレートの底面及び側面斜視図である。
【
図3】
図3は、ルーフデッキに取り付けられ、更には、1対のガラス欄干に取り付けられるU字形チャネル又はシューを有する複数の離間した細長いレールをそれに固定する複数の直列に配置される離間したアンカーベースプレートを用いる本発明を具現化するアンカープラットフォームアセンブリの第1実施形態の断片的に図示する斜視図である。
【
図4a】
図4aは、レールの高さを調整するためのアンカーベースプレート及びその中央にある任意のシムプレートの平面図である。
【
図4b】
図4bは、
図3に示すU字形シュー及びルーフデッキに対して位置関係にある
図4aに示すアンカーベースプレート及びシムプレートを含み、更に、アンカーベースプレート膜及び屋根膜並びにそれらと共に用いられる締結手段を含んでそれらと関連する屋根水返しを示すアンカープラットフォームアセンブリの分解断面図である。
【
図4c】
図4cは、
図4bにおいて、ルーフデッキに完全に取り付けられ、それによってガラスレールがそのU字形シューを介して屋根に固定されることを示し、また、水返し材料、締結具、及びそれらと共に用いられる接着材の使用法も示しているアンカープラットフォームアセンブリの断面図である。
【
図5a】
図5aは、
図4bに匹敵するが、縮小された幅のネック区間を有する雌ねじポストを有するアンカーベースプレートを示すアンカープラットフォームアセンブリの第2実施形態の分解断面図である。
【
図5b】
図5bは、
図4cに匹敵するが、アンカーベースプレートの中央孔内に着座する減少した幅のネック区間を有する雌ねじポストの使用を示す完全に取り付けられた状態での発明の第2実施形態の断面図である。
【
図6a】
図6aは、
図4b及び5aに示すものに匹敵するが、雄ねじポストを有するアンカーベースプレートを示すアンカープラットフォームアセンブリの第3実施形態の分解断面図である。
【
図6b】
図6bは、
図4及び5bのものに匹敵するが、ナット及びワッシャを介してルーフデッキの下からアンカーベースプレートをルーフデッキに固定する雄ねじポストを示す完全に取り付けられた状態のアンカープラットフォームアセンブリの第3実施形態の断面図である。
【
図7a】
図7aは、それぞれアンカーベースプラットフォーム及びルーフデッキに対してオフセットされ、高くした配置で屋根付属構造物を支持するための本発明を具現化するアンカープラットフォームアセンブリ付属ユニットの斜視図である。
【
図7b】
図7bは、
図6bと同様ではあるが、ルーフデッキの上で離間され、アンカーベースプレートの中央孔からオフセットされている高くした位置におけるガラス欄干及びその支持シューを支持するアクセサリユニットを示す断面図である。
【
図8】
図8は、勾配屋根の頂上に沿って避雷針を支持し、水返し材料及び図示しない接着剤を有して示す本発明のアンカープラットフォームアセンブリの第5実施形態の分解断面図である。
【
図9a】
図9aは、屋根支持構造の内側角部に取り付けられる平滑な円筒形ポストを有して示す本発明を具現化する新規のアンカーベースプレートアセンブリの第6実施形態の分解側面断面図である。
【
図9b】
図9bは、屋根支持構造の内側角部に完全に取り付けられた状態の
図9aに示す新規のアンカーベースプレートアセンブリの側面断面図である。
【
図9c】
図9cは、屋根支持構造の内側角部に完全に取り付けられた状態の
図9aに示す新規のアンカーベースプレートアセンブリの一部断面の断片的に示す正面図である。
【
図10a】
図10aは、屋根支持構造の内側角部に取り付けられるねじ円筒形ポストの使用を示すことを除いて、
図9aに類似する、本発明を具現化する新規のアンカーベースプレートアセンブリの分解側面図である。
【
図10b】
図10bは、屋根支持構造の内側角部に完全に取り付けられた状態の
図10aに示す新規のアンカーベースプレートアセンブリの側面断面図である。
【
図10c】
図10cは、屋根支持構造の内側角部に完全に取り付けられた状態の
図10aに示す新規のアンカーベースプレートアセンブリの一部断面の断片的に示す正面図である。
【
図11a】
図11aは、屋根支持構造の内側角部に取り付けるための2つの平滑な円筒形ポストを有して示す本発明を具現化する新規のアンカーベースプレートアセンブリの側面断面図である。
【
図11b】
図11bは、
図11aに示す新規のアンカーベースプレートアセンブリの一部断面の平面図である。
【
図11c】
図11cは、
図11aに示す新規のアンカーベースプレートアセンブリの一部断面の正面図である。
【
図12a】
図12aは、屋根支持構造の内側角部に取り付けるための2つのねじ円筒形ポストを有して示す本発明を具現化する新規のアンカーベースプレートアセンブリの側面断面図である。
【
図12b】
図12bは、
図12aに示す新規のアンカーベースプレートアセンブリの一部断面の平面図である。
【
図12c】
図12cは、
図12aに示す新規のアンカーベースプレートアセンブリの一部断面の正面図である。
【
図13a】
図13aは、屋根支持構造の内側角部に取り付けるための1つの平滑な円筒形ポスト及び2つのスタッドを有して示す本発明を具現化する新規のアンカーベースプレートアセンブリの側面断面図である。
【
図13b】
図13bは、
図13aに示す新規のアンカーベースプレートアセンブリの一部断面の平面図である。
【
図13c】
図13cは、
図13aに示す新規のアンカーベースプレートアセンブリの一部断面の正面図である。
【
図14a】
図14aは、屋根支持構造の外側角部に取り付けられる平滑な円筒形ポストを有して示す本発明を具現化する新規のアンカーベースプレートアセンブリの分解側面断面図である。
【
図14b】
図14bは、屋根支持構造の外側角部に完全に取り付けられた状態の
図14aに示す新規のアンカーベースプレートアセンブリの側面断面図である。
【
図14c】
図14cは、屋根支持構造の外側角部に完全に取り付けられた状態の
図14aに示す新規のアンカーベースプレートアセンブリの断片的に示す正面図である。
【
図15a】
図15aは、屋根支持構造の外側角部に取り付けられるねじ円筒形ポストの使用を示すことを除いて、
図14aに類似して示す本発明を具現化する新規のアンカーベースプレートアセンブリの分解側面図である。
【
図15b】
図15bは、屋根支持構造の外側角部に完全に取り付けられた状態の
図15aに示す新規のアンカーベースプレートアセンブリの側面図である。
【
図15c】
図15cは、屋根支持構造の外側角部に完全に取り付けられた状態の
図15aに示す新規のアンカーベースプレートアセンブリの断片的に示す正面図である。
【
図16a】
図16aは、屋根支持構造の外側角部に取り付けるための2つの平滑な円筒形ポストを有して示す本発明を具現化する新規のアンカーベースプレートアセンブリの側面断面図である。
【
図16b】
図16bは、
図16aに示す新規のアンカーベースプレートアセンブリの一部断面の平面図である。
【
図17a】
図17aは、屋根支持構造の外側角部に取り付けるための1つの平滑な円筒形ポスト及び2つのスタッドを有して示す本発明を具現化する新規のアンカーベースプレートアセンブリの側面断面図である。
【
図17b】
図17bは、
図17aに示す新規のアンカーベースプレートアセンブリの一部断面の平面図である。
【
図17c】
図17cは、
図17aに示す新規のアンカーベースプレートアセンブリの一部断面の正面図である。
【
図18a】
図18aは、屋根支持構造の外側角部に取り付けるためのスタッドの形態で2つのねじ円筒形ポストを有して示す本発明を具現化する新規のアンカーベースプレートアセンブリの側面断面図である。
【
図18b】
図18bは、
図18aに示す新規のアンカーベースプレートアセンブリの一部断面の平面図である。
【
図18c】
図18cは、
図18aに示す新規のアンカーベースプレートアセンブリの一部断面の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[062] ここで、図面、特にその
図1~
図7bに詳細に目を向けると、その中で図示されているのは、物体を支持構造に固定するための、特に多くの異なる使用分野に普遍的に適応可能な多種多様なアンカー用途を目的とする出願人の前述の米国特許出願第15/852,733号及び出願第PCT/US2019/018592号に更に具体的に説明し、図示するような、本発明を具現化する新規のアンカープラットフォームアセンブリである。
【0021】
[063] その
図1~
図4cは、一般に参照番号10で設計され、屋根付属構造物を屋根並びにテラス、バルコニー、階段等のような他の隆起、平坦、及び/又は傾斜した構造物に固定するために特に設計された新規のアンカープラットフォームアセンブリを備える本発明の第1実施形態を示している。アンカープラットフォームアセンブリの主要コンポーネントは、一般に参照番号11で示すアンカーベースプレートであり、これは、ステンレス鋼でできているのが好ましく(しかし、アルミニウム、青銅等のような他の金属でできていてもよい)、正方形又は矩形であるのが好ましく、頂面12及び底面13を有している。アンカーベースプレート11は、雌ねじが切られた中央貫通孔14と、中央孔14から径方向外側に位置決めされ、概してベースプレート11の周辺に隣接する6つの離間された周辺貫通孔15とを有する。この実施形態において、アンカーベースプレート11はまた、頂部開口端18及び閉鎖底部19(
図2)を有する軸方向に延在し、雌ねじが切られた孔17(
図4bを参照)を有する好ましくは円筒形のロッド即ちポスト16も含み、これは、その孔17の頂部開口端18が中央貫通孔14の底部開口端と当接し、位置合わせされるように、アンカーベースプレート11に溶接を介して好ましくは固定される(
図4bを参照)。
【0022】
[064]
図3に示すように、アンカープラットフォームアセンブリ10のアンカーベースプレート11は、通常、機械的締着要素20を介して、好ましくは釘、ボルト、又はラグねじの形態で、一般に21で示すルーフデッキ等の屋根構造物に取り付けられ、その円筒形のポスト16がルーフデッキ21を通って延在し、その閉鎖端部19がルーフデッキの下方に突出している。雌ねじが切られ、位置合わせされる孔14及び17は、ルーフデッキ21に取り付けられる物体のためのアンカーポイントとして機能する。この場合、物体は、細長いU字形の金属チャネル又はシュー24内部に固定される下端を有するガラスパネル22を有する種類のガラス欄干である。
図3は、2つのガラスパネル22及び2つのシュー24が少なくとも部分的に取り付けられる、3つの直列に配置され、離間されたアンカーベースプレート11を具体的に示している。使用中、かかるガラス欄干は長さ数百フィートであってもよい。正しく理解できるように、各ガラス欄干22の長さに応じて、
図3に示すように、ガラスレール22毎に2つ以上のアンカーベースプレート11が必要とされてもよい。
【0023】
[065]
図4a及び
図4cにおいて最も良好に見られるように、細長いU字形シュー24は、複数の離間された貫通孔25(そのうちの1つのみを示す)を有するベース壁部23を有している。以下でより詳細に検討するように、ねじボルト26、及びワッシャ27等の、平行ねじを有する円筒形の機械的締結具が用いられ、そのボルト26は、U字形シュー24の貫通孔25を介して受け入れられ、アンカーベースプレート11の雌ねじ中央孔14及び円筒形ポスト即ちロッド16(
図4c)の雌ねじブラインド孔17内部に受け入れられて、これらをルーフデッキ21に固定する。閉鎖底部19を有する円筒形ポスト16は、2つの目的:(1)屋根に取り付けられる物体のための比較的頑丈で剛性の固定支持ポイントを提供し、(2)ブラインド孔17及び閉鎖される円筒形ロッド16の下端19の結果として、中央孔14を介してルーフデッキ21内及びその下に水が浸入することを防ぐ目的を果たす。
【0024】
[066]
図4bは、その中央貫通孔29が円筒形ポスト16の内側ブラインド孔17の真上にあり、それと位置合わせされるようにアンカーベースプレート11の上に取り付けられる、中央貫通孔29を有する正方形シムプレート28の使用を示している。シムプレート28は、シュー24の高さを調整して、隣接するシュー24と、ルーフデッキ21等の高さの変動によりそれらが支持するガラス欄干(単数又は複数)22との適切な位置合わせを確実にするために用いられる。追加のシムプレート28は、無論、必要に応じて、適切な高さの位置合わせを達成するために用いることができる。
【0025】
[067]
図4a及び
図4cに示すように、U字形チャネル又はシュー24の中央貫通孔25は、ボルト26のボルト頭部が、ガラス欄干22の底縁部に当接し、場合によっては亀裂又は損傷を与えないように、U字形シュー24の下部ベース壁部23の頂面30の下に配置されるように、ボルト26のボルト頭部及びワッシャ27をステップ上に受け入れ、支持するよう寸法決めされ、構成されるステップを含む。
【0026】
[068]
図4a及び
図4cはそれぞれ、ガラス欄干をルーフデッキ又はテラス等に取り付けるための好ましい水返し材料、定着具、及び接着剤等を含む、アンカープラットフォームアセンブリ10の分解断面図及び完全に取り付けられた断面図を示している。
図4aに示すように、アンカーベースプレート11は、業界において標準又は従来のように、木材、金属、又は複合構造であってもよいルーフデッキ21の上に位置決めされる。アンカーベースプレート11の円筒形ポスト16は、ルーフデッキ21内の貫通孔31と、好ましくはネオプレンでできており、好ましくはアンカーベースプレート11とルーフデッキ21との間に介在される従来のゴム製屋根膜32の貫通孔33とを通って挿入されることを意図している。同様に、これも好ましくはネオプレンでできている従来のゴム製屋根膜34は、任意のシムプレート28とアンカーベースプレート11の頂面12との間に位置決めされるのが好ましく、それもまた、ボルト26が膜34を通過することを可能にするよう中央孔36を備えている。加えて、シーラント、セメント、コーキング、又は接着剤層38が示され、これらは通常、アンカーベースプレート11の底面13に塗布されてそれを屋根膜32に接着結合及び封止している。
【0027】
[069]
図4cにも示すように、接着剤、コーキング、セメント、又はグルー40(及び/又は任意選択的にクリップ)もまた、U字形金属チャネル24内部に受け入れられるガラス欄干22の下端を取り囲むように、U字形チャネル24の内面に塗布される。そこにも示すように、アンカーベースプレート膜34は、その端部が屋根膜32に対して封止された状態でアンカーベースプレート11全体にわたって延在し、それによってねじ孔及びアンカーベースプレート11の残りの部分を封止している。正しく理解できるように、これらの水返し材料及び接着剤は、アセンブリを防水し、屋根を雨漏りから保護する役割を果たす。
【0028】
[070] 前述のように、これは、屋根への物体の取り付け点、この場合、ボルト26及びボルト26が受け入れられるブラインドねじ孔17を介してアンカーベースプレート円筒形ポスト16へのガラス欄干シュー24の取り付け点を指す点において特に重要である。孔17はブラインド孔又は穴であり、円筒形ポスト16の底部19端部が閉じているので、ガラスパネル22とU字形チャネル24との間に浸入し、円筒形ポスト16の孔17に入ると想定できる任意の水の可能性のある経路は、ルーフデッキ21に浸入することを完全に遮断される。
【0029】
[071]
図5a及び
図5bは、アンカーベースプレートアセンブリ10’の第2実施形態を示し、同様の方法で、アンカープラットフォームアセンブリ10’のこの第2実施形態の分解断面図及び完全に取り付けられた断面図をそれぞれ示している。
【0030】
[072] この第2実施形態に示す構成要素は、円筒形ポスト16’が狭いネック部分35を備え、ベースプレート11’がねじのない中央孔14’を備えていることを除いて、
図4a及び
図4cに示すものと同じであるが、両方ともそれ以外の点では、前の実施形態に示したベースプレート11’及び円筒形ポスト16と同一である。
図4a及び4cにおいて、円筒形ポスト16の上端18は、通常、アンカーベースプレート11’の底面13に溶接される。しかし、
図5a及び
図5bにおいて、狭いネック区間35は、アンカーベースプレート11’のねじのない中央孔14’内部に受け入れられるよう意図されており、この構造の結果として、より堅固でより強固な結合が作られる。より強固な結合は、それぞれの中央孔14’及び雌ねじ孔17’が、中央孔14に受け入れられるポスト16’の縮小したネック区間35によって適切な軸方向整列に保持されながら、アンカープレート11’及びポスト16’が共に溶接される場合、狭いネック部分がねじのない中央孔14内に延在するという事実に起因する。明らかに、アンカープラットフォームアセンブリの様々な部分の採用される材料、寸法、及び大きさは、特定の屋根用途に合わせて変更することができる。例えば、バルコニー欄干を取り付ける場合、ある特定の用途において、6インチ×6インチのベースプレート、高さ4と1/8インチ×幅2と1/2インチのアルミニウム製シューを、固定セメントによりアルミニウム製シューにセットされる厚さ1/2インチのガラスパネルと共に用いることが適している。
【0031】
[073]
図6a及び
図6bは、アンカーベースプレートアセンブリ10’’の第3実施形態を示し、同様の方法で、この第3アンカープラットフォームアセンブリ実施形態の分解断面図及び完全に取り付けられた断面図をそれぞれ示している。この第3実施形態に示す構成要素は、円筒形ポスト16’’の下部37が雄ねじであることを除いて
図5a及び5bに示すものと同じであるが、それ以外の点では、円筒形ポスト16’と同一である。この実施形態において、ナット39及びワッシャ41は、
図6bに示す完全に組み立てられた状態で、ナット39及びワッシャ41が、金属製ルーフデッキ21’の下面に対して締着されて、より強力な取り付け点を提供する一方で、同時に、ブラインド孔17’及び円筒形ポスト16’’の閉端19を介する取り付け点における屋根の雨漏りを防止するように、円筒形ポスト16’’の雄ねじ面37にねじ込まれる。
【0032】
[074]
図7a及び
図7bは、本明細書中に示す様々なアンカープレートアセンブリのための新規の付属品支持スタンド42を示しており、これにより、ユーザがアンカーベースプレートの上に立てて間隔を空けた状態で物体を支持することを可能にしている。付属品支持スタンド42は、好ましくは金属製の方形又は矩形の平面ベース44と、溶接によって一端が平面ベース44に接合される4つの側壁43からなる直立した好ましくは金属製の方形管状本体部材とを備える。水抜き孔45は、そこから水を排出することができるよう1つの側壁43のベースに設けられている。ベース44は、円筒形ポスト16’’の雌ねじ孔17’と整列可能な中央孔49(
図7b)を有し、ボルト26のねじステムは、雌ねじ孔17’内部に螺合して受け入れられて、支持スタンド42をアンカーベースプレート11’’に固定する。水平に整列した孔46の少なくとも1つのセットは、直立管状本体の対向する側壁43に形成され、それを通って、ねじボルト47が取り付けられて、
図7bに最も良好に示すように、支持スタンド42の側壁43の1つに物体を固定している。この場合、U字形チャネル24’は、
図1~
図6の実施形態に示すように、そのベース壁23’ではなく、その側壁の1つに凹んだ貫通孔25’を備えている。ボルト47は、そのボルトヘッドがチャネル貫通孔25’のステップに対して保持されることにより凹んだ貫通孔25’内に、且つ、追加のナット48及びワッシャ48によってその反対側の端部(即ち、側壁孔46を通って延在するそのねじシャフトの自由端)において、U字形チャネル24’をアンカーベースプレート11’’及び屋根部材21’に対して立てて高い位置に固定し、アンカーベースプレート11’’の中央ブラインド孔に対してオフセットするよう保持される。
【0033】
[075] 残りの図は、これまでに説明し、図示した種類の本発明の様々な実施形態を示しており、ここでアンカーベースプレートは、2つ以上の壁又はパネル区間に角度が付けられているか又は曲げられて、勾配屋根又は内側若しくは外側角部を有する屋根等の同様に角度が付けられるか又は曲げられた支持構造に適応している。可能な場合、以下の実施形態に示し、上で先に説明し、図示した部品、構成要素、又はコンポーネントと同じか、又は略同じであるアンカーベースプレートアセンブリの部品、構成要素、又はコンポーネントは、勾配屋根に対処する
図8の実施形態に対しては数字「4」を、及び、隆起した屋根のアバットメント又は壁の内側及び外側角部に対処する
図9~
図18の実施形態に対しては数字「5」が前に付く同じ参照番号を備えている。
【0034】
[076] より詳細には、
図8は、避雷針を勾配屋根の棟に取り付ける必要がある用途に対する本発明の第4実施形態を示しており、これは出願人の先の出願、第PCT/US2019/018592号にも説明されている。勾配屋根は、3層の屋根棟木403によって支持される、突き合わせられ、接合される屋根板401、402で構成されている。金属アンカーアセンブリ410は、中央孔414が形成され、そこから屋根棟プレート403の孔404内部に受け入れられる円筒形ポスト416にかかる中央の水平に配置される中央平面区間412を有する曲がったベースプレート411を備えている。ベースプレート411は、中央平面区間412の両側から延在する2つの曲がった翼区間418を有し、これらは、屋根板401、402に対して平坦に横たわるよう角度が付けられている。前と同じように、ベースプレート411は、曲がった翼区間417内の孔415を通して受け入れられる固定ねじ420を介して屋根板401、402に取り付けられる。他の実施形態で用いられるような水返し及び接着材料(図示せず)も、以前と同様の方法で用いられるであろう。
【0035】
[077] 円筒形ポスト416は、
図8に示す場合のように、任意選択的に平滑であってもよいか、又はその外面は、以前の実施形態にも示したように、雄ねじを切ることができる。それは、更に、その上部が尖った区間82が屋根の最高点から好ましくは上向きに突出するように、避雷針80のねじ下部区間83が螺合して受け入れ可能である雌ねじ中央孔417を有する。このような用途において、接地ケーブル90は通常、屋根棟に沿って通って、また従来のクランプ89等も介して複数の離間した避雷針82(図示せず)に接続し、接地ケーブルは、次いで、地面に導かれ、ここで地面の接地グリッド又はプレート(図示せず)に取り付けられる。
【0036】
[078]
図9a、
図9b、
図9cは、一般に参照番号510によって示され、物体524、この実施例において、ガラスレール522を屋根レッジ等の内側角部に支持させるためのU字形シュー524を固定するために構成される、本発明のアンカープラットフォームアセンブリの第6実施形態を示している。屋根の内側角部は、屋根壁の垂直壁部502又は他の高くした構造に垂直に配置される水平壁部501の間の略直角の接合部に形成されている。
【0037】
[079] アンカープラットフォームアセンブリ510は、一般に参照番号511によって示すアンカーベースプレートを含んでいる。図示するようなアンカーベースプレート511はL字形であり、互いに略垂直に延在してそれらが屋根壁501、502によって画成される内側角部に当接して位置決めされることを可能にする2つの角度が付いた側面の側壁又はパネル511a、511bを有する。ベースプレート511aは、ねじ切りされていても又はされていなくてもよい中央孔514と、ベースプレート511を屋根の内側角部に近接する屋根板501、502に取り付けるために利用される複数の他の貫通孔515とを含む。ベースプレート511は、貫通孔又は孔515によって受け入られ、それらを通過する固定ねじ520を介して屋根板501、502に取り付けられて、内側角部においてベースプレート511を屋根501、502に固定する。通常、屋根膜532等の水返し材料を屋根構造501、502に固定することができ、接着剤又はコーキング538をそれらに又はアンカーベースプレート側壁511a、511bの下側513a、513bにそれぞれ塗布する。ベースプレート511は、2つの角度が付いた又は曲げられた側壁、側面又はパネル511a、511bを備える単一の一体化された一体型ユニットとして形成されてもよいか、又は、パネル同士は共に固定されて(溶接等によって)内側屋根角部に特に適しているか又はそれらのために構成されるベースプレートを実現することができる。
【0038】
[080]
図9b及び
図9cにおいて最良に見られるように、アンカープラットフォームアセンブリ510は、また、円筒形ロッド又はポスト516も含んでいる。円筒形ロッド又はポスト516は、この実施形態において平滑な外側円筒形表面、並びに、内部にボルト526のねじ下部区間が螺合して受け入れ可能である雌ねじ中央孔517を有する(
図9c)。円筒形ポスト516の中央孔517はブラインド孔であり、これは上で説明した理由のために有利である。ポスト又はロッド516は、上部開口端518及び閉鎖底部519を有する(
図9c)。円筒形ロッド又はポスト516はアンカーベースプレート511に固定され、その結果、その孔517の上部開口端518は、中央貫通孔514の下部開口端と当接し、位置合わせされる。ベースプレート511の孔514は、
図9cにおいて最良に見られるように、円筒形ロッド又はポスト516の中央孔517と整列されて、側壁511aの上面からポスト孔517の底壁519まで延在するブラインド孔を効果的に共同的に画成する。取り付けられる場合のポスト516は、屋根部分501に形成された同様に寸法決めされ、構成された円筒形ブラインド孔504内に位置する。
【0039】
[081]
図9aに最良に示すように、シュー524のU字形チャネルの中央貫通孔525は、ボルト526のボルトヘッド、及び任意選択的にワッシャ527を受け入れ、支持するよう寸法決めされ、構成されるステップ525を含んでいる。その結果、ボルト526のボルトヘッドは、ボルト526がガラス欄干522の底縁部に当接し、場合によっては亀裂が入るか又は損傷することを防ぐために、U字形シュー524の下部ベース壁部523の上面530の下に配置される。
【0040】
[082] 加えて、従来のゴム支持クリップ[図示せず]又は接着剤コーキング又はシーラント540が、ガラスレール522の下端の側面又はU字形チャネル524の内側壁に任意選択的に提供されて、レール522を衝撃を和らげる方法で固定してその動き及び亀裂を防いでいる。図示しないが、支持クリップ又はシーラント540は、また、ガラスレール522の下端の下又はベース壁部530上で延在することができる。ここでも、中央孔529を有する
図4bにも示すような1つ以上のシムプレート528は、シュー524の高さを調整するために用いることができる。加えて、ゴム膜550の形態の水返しは、更なる防水保護のために、シュー524又はシムプレート528の下で且つアンカーベースプレート511の上に位置決めすることができる。
【0041】
[083] ここで、
図10a、
図10b、及び
図10cに目を向けると、そこに示すのは、
図9a~9cに示したものと本質的に同一であるコンポーネント及びその取り付け方法であるアンカーベースプレートアセンブリであり、従って、その説明は、ロッド又はポスト516がねじ付外面537を有するという事実を除いて、それらと略同一であり、以下において繰り返さない。ポスト516のこのねじが付いたバージョンは、屋根501の下側にアクセスして、ポスト516を木製屋根板501内の貫通孔505を通って挿入することを可能にして、ワッシャ541及びナット539等の機械的締結具が雄ねじポスト516の自由端にねじ込まれることを可能にする場合に特に有用である。次いで、
図10bに最良に見られるように、アンカーベースプレート510をその下から屋根部分501と当接する関係で固定及びロックするよう締着させる。
【0042】
[084]
図11a、
図11b、
図11c、
図12a、
図12b、
図12c、及び
図13a、
図13b、
図13cは、ある特定の建物の屋根に関して見出したような支持構造の内側角部に関連して用いるための本発明を具現化するアンカープラットフォームアセンブリの実施形態の幾つかの異なるオプション又は変形例を示している。ここでも、コンポーネント、水返し材料、及びそれらの設置は、
図9a、
図9b、及び
図9cに関連してこれまで説明したものと本質的に同じであり、従って、同じことを本明細書中では繰り返さない。その結果、アンカーベースプレートアセンブリ510、特にアンカーベースプレート511及びポスト516に関連する異なるオプションのみを説明し、示す。
【0043】
[085] より詳細には、
図11a、
図11b、
図11cは、水平に配置されるアンカーベースプレート側壁511aに固定され、それから垂下する2つの離間した平滑なポスト516の使用を示している。ベースプレート511の垂直に配置される側壁511bは、ねじ又はボルト等の機械的締結具をその中に受け入れて、アンカーベースプレートを垂直屋根壁502に対して固定するための3つの貫通孔515と、ねじ又はボルト等の機械的締結具を介して、同じものを内側角部の水平に配置される側壁501に固定するための、水平に配置される側壁511aにおける3つの離間した貫通孔515とを有する。
【0044】
[086]
図12a、
図12b、
図12cは、1対の離間した平滑なポスト516の代わりに、ねじ切りされた外面537を有する1対の離間したポスト516が用いられることを除いて、
図11a、
図11b、
図11cの対応する図と同一である。
【0045】
[087]
図13a、
図13b、
図13cは、それが単一の平滑なポスト516を有する(任意選択的に、雄ねじを切ることができるが)という点で
図9a、
図9ab、
図9aに匹敵するが、それはまた、離間して、単一のポスト516の両側に配置される2つの円筒形の雄ねじ固定スタッド560も有する。固定スタッド560は、通常、アングルベースプレート側壁511aの下側に溶接され、それらはそれぞれ、例えば、ワッシャ541及びねじ付ナット539の補助により、下から支持構造(図示せず)に締着されてはるかに強力な接合部及びアンカーを提供することができるように、孔505と同様の屋根構造内の孔を通って挿入される。
【0046】
[088]
図14a、
図14b、
図14c、及び
図15a、
図15b、
図15cは、物体524(再度、ガラス欄干シュー524)を屋根部分の外側角部に固定するための本発明のアンカープラットフォームアセンブリの第7実施形態を示している。外側角部を画成するよう互いに略垂直に配置される合板屋根板501’、502’の対向する部分を備える屋根の外側角部。図の2つのセット間の唯一の違いは、
図14a~
図14cが、ルーフ区間501’の上面における同様に構成された円筒形孔504’内に受け入れ可能な平滑な外面を有するポスト516の使用を示し、
図15a~
図15cが、屋根の下からワッシャ540及びナット539を介して締着される上部水平壁部屋根区間501’における貫通孔505’を通って受け入れ可能な雄ねじ面537を有するポストを示している点である。
【0047】
[089] L字形ベースプレート511は、互いに略垂直に延在する2つの対向する側面、側壁、又はパネル511a及び511bを有し、それらは、パネル511bが、
図9~
図13に示すように、パネル511aから上向きに延在するのではなく、その端部から下向きに垂下することを除いて、屋根の任意の内側角部に関連してこれまでに示したベースプレート511に関して示したものと略同じである。従って、示すように、側面511aは、水平方向に延在する隆起屋根区間501’の上に重なり、側面511b’は、側面511aの一端から下向きに垂下して、水平方向に延在する屋根区間502’に又は(従来のゴム製屋根膜532及びコーキング538を備える)水返しに対して接続する隆起屋根区間501’の垂直方向に延在する側面の上に重なる。そして、先の実施形態のように、ベースプレート511は、ベースプレート511の対向する側面511a及び511bにおける孔520を通って受け入られる固定ねじ520を介して、屋根板501’に取り付けられている。
【0048】
[090] ここでも、
図14a、
図14b、
図14c、及び
図15a、
図15b、
図15cに示すアンカーベースプレートアセンブリのコンポーネント、構造、及び設置が、
図9a、
図9b、
図9c、及び
図10a、
図10b、
図10cに関してそれぞれ説明したものと本質的に同じであるため、内側又は外側角部のいずれかへのそれらの適用の性質は別にして、それらの同じ説明を本明細書中では繰り返さない。
【0049】
[091] 同様に、
図16a、
図16b、
図16c、
図17a、
図17b、
図17c、及び
図18a、
図18b、
図18cは、同様にある特定の建物の屋根に関して見出したような支持構造の外側角部に関連して用いるための本発明のアンカーベースプレートアセンブリの幾つかの異なるオプション又はバージョンを示している。以下でより詳細に検討するように、前と同様に、これら他の実施形態は、複数の離間されたポスト516の利用及び使用、並びに追加の保持力を提供する複数のスタッド560の使用を示している。
【0050】
[092] より詳細には、
図16a、
図16b、及び
図16cは、水平に配置されるアンカーベースプレート側壁511aに固定され、それから垂下する2つの離間した平滑なポスト516の使用を示している。ベースプレート511の垂直に配置される側壁511bは、ねじ又はボルト等の機械的締結具をその中に受け入れて、アンカーベースプレート511bを外側角部の屋根区間501’の垂直壁部に対して固定するための3つの離間した貫通孔515と、ねじ又はボルト等の機械的締結具を介して、同じものを外側角部の屋根区間501’の水平に配置される上面に固定するための水平に配置される側壁511aにおける3つの離間した貫通孔とを有する。雄ねじ外面537(図示せず)を有する2つのポスト516は、無論、平滑なポスト516に代替することができる。
【0051】
[093]
図17a、
図17b、
図17cは、内側角部ではなく外側角部のために構成及び位置決めされることを除いて、両側に1対のねじ付スタッド560が配置される平滑なポスト516を示す点で、
図13a、
図13b、
図13cの図に対応している。ここでも、ねじ付スタッド560は、側壁511aの下側に取り付けられ、支持構造(図示せず)内の孔を通過して、それがその端部に取り付けられるワッシャ540及びナット539によって屋根構造の下から所定位置に保持及びロックされることを可能にしている。
【0052】
[094]
図18a、
図18b、
図18cは、
図16a~
図16cに示す2つのポスト編成に匹敵するが、この実施形態において、2つのポストは、離間して配置される細長いねじ付スタッド560である。スタッド560のそれぞれは、アンカーベースプレート511a内の孔514と合流する開口部を有する中央ブラインド孔517を備えている。固定スタッド560は、通常、角度が付いたベースプレート側壁511aに溶接され、
図17a、
図17b、及び
図17cのように、それらも、屋根(図示せず)の下からそれに締着されてはるかに強力な接合部及びアンカーを提供するねじ付ナット539及びワッシャ541の補助により、支持構造、この場合は屋根501に締着される。
【0053】
[095]
図9~
図18のアンカーベースプレートアセンブリは、通常、屋根構造のための内側及び外側角部を対象としている一方で、かかる剛性及び/又は防水アンカーが必要とされる建築業又はその他の業界における様々な用途にも用いることができる。
【0054】
[096]
図4aの検討において簡単に触れたように、本明細書中に説明した様々な実施形態の雌ねじ円筒形ブラインド孔を介して支持構造上に物体を取り付けるための「平行」ねじを有する円筒形機械的締結具を用いることが重要である。より詳細には、この種類の機械的締結具は、いわゆる「平行」ねじ、即ち、ヘッド及び円筒形ねじシャフトを有するボルトと、ヘッドのない円筒形棒状スタッドを有している。これは、いわゆる「テーパ」ねじを有する「円錐形」ねじとは区別される。平行ねじを有するかかる円筒形ボルト又はスタッド締結具の使用は、強固な接合部と、直線縁部も有するポストの雌ねじ円筒形ブラインド孔内への螺合受け入れによる保持力の様々な度合いを達成するための可変長さ及び幅の締結具に適応する多様性とを保証する。対照的に、補助孔15を介してアンカーベースプレートを支持体に固定するために用いられる機械的締結具は、一般に、「テーパ」ねじを有するねじを含む任意の種類である可能性がある。
【0055】
[097] 前記は、ガラスレール、及び避雷針と共に用いられて示したアンカーベースプレートアセンブリの使用法を具体的に説明し、示しているが、それらはまた、例えばアンテナ、テレビ用衛星放送受信アンテナ、HVACユニット等のような他の建物の付属物のための屋根等の構造物を支持するために、多種多様な他の物体を固定及び支持するためにも用いることができる。例えば、それらは、かかる屋根付属物を支持するためのL字形支持ブラケットを固定するために用いることができる。
【0056】
[098] アンカープラットフォームアセンブリは、また、単に剛性及び丈夫なアンカー支持が重要である、建物の外壁又は内壁、天井、床、階段、屋外デッキ等のような、防水が不要な建物及び他の用途のためにも用いることができることにも留意されたい。
【0057】
[099] 前述からも正しく理解できるように、アンカーベースプレートの形状及び数、ポストの形状、種類、及び数、雄ねじか平滑かどうか、ねじなし貫通孔、ねじブラインド孔の使用、及びそれらの配置もまた、金属、木、若しくはその他の複合材等の屋根又は他の建物支持構造物の性質、大きさ、材料等の特定の用途の具体的な詳細に応じて変更することもできる。同様に、締結具、膜水返し材料、及びシーラントの種類もまた、屋根又は建物構造物と互換性があるよう選択されることが予想される。また、様々な実施形態の構成要素は、必要に応じて互いに置き換えられてもよい。
【0058】
[100] 更に、アセンブリコンポーネントの寸法及び大きさは、特定の用途によって異なる可能性がある。例えば、円筒形ポストは、通常、直径を有し、1/8インチ~2インチの範囲であるのが好ましく、長さは最大18インチまでの範囲であってもよい。ベースプレートの厚さは、必要に応じて、例えば、好ましくは1/16インチ~1インチ、好ましくは1/4インチの間で変更してもよい。好ましい実施形態において、ポストは、1/2インチの外径を有し、その内部孔は、3/8インチの直径を有している。
【0059】
[101] ベースプレート、ポスト、及びスタッド等のアンカーアセンブリのコンポーネントの材料はまた、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、青銅、及び銅等の金属だけでなく、プラスチック、又は複合材料も含む様々な材料でできていてもよい。また、ベースプレート及びそのポスト、並びに任意のスタッドは、一体型コンポーネントを形成するよう一体的に形成又は接合されることが好ましい。特に、ポスト及び/又はスタッドは、溶接又は他の手段を介してベースプレートに固定することができることは正しく認識することができる。
【0060】
[102] ベースプレート511’’の2つのそれぞれの側面511a及び511bは、例えば、適切な大きさ及び厚さの金属プレートを曲げることによって一体として形成されてもよいか、又は別個の側面511a、511bを共に取り付けることによって形成されてもよい。例えば、2つの側面511a、511bは、それらそれぞれの端部の1つを共に溶接することによって互いに取り付けることができる。
【0061】
[103] 従って、発明の特定の実施形態を説明してきたが、先行技術が許す限り広い適用範囲である発明が可能であり、本明細書が同様に読まれることを意図しているため、発明がそれらに限定されることを意図していない。従って、発明の精神及び適用範囲から逸脱することなく、他の修正を行うことができることは、当業者によって正しく理解されるであろう。