(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-18
(45)【発行日】2024-07-26
(54)【発明の名称】表示基板、表示装置及び表示駆動方法
(51)【国際特許分類】
G09G 3/3266 20160101AFI20240719BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20240719BHJP
G09G 3/3233 20160101ALI20240719BHJP
G11C 19/28 20060101ALI20240719BHJP
【FI】
G09G3/3266
G09G3/20 611Z
G09G3/20 621M
G09G3/20 622C
G09G3/20 622D
G09G3/20 622E
G09G3/20 624B
G09G3/3233
G11C19/28 230
(21)【出願番号】P 2021565082
(86)(22)【出願日】2019-11-01
(86)【国際出願番号】 CN2019115077
(87)【国際公開番号】W WO2021081990
(87)【国際公開日】2021-05-06
【審査請求日】2022-10-26
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1188,Hezuo Rd.,(West Zone),Hi-tech Development Zone,Chengdu,Sichuan,611731,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】王 文康
(72)【発明者】
【氏名】▲ディアオ▼ 永富
(72)【発明者】
【氏名】▲楊▼ 中流
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ ▲禎▼祐
【審査官】石本 努
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0364083(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0295472(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0287404(US,A1)
【文献】特開2018-097360(JP,A)
【文献】国際公開第2019/062579(WO,A1)
【文献】特開2018-112741(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F1/133
G06T1/00
1/60
G09F9/00
G09G3/00-3/38
H05B33/00-33/28
44/00
45/60
H10K50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域と、前記表示領域を囲む周辺領域と、を含み、前記表示領域にはアレイ状に配列された複数の画素ユニットが設けられており、前記画素ユニットの全てがN個の画素ユニット群に分割され、Nは整数であり、かつN≧2であり、前記画素ユニット群のそれぞれには対応するゲート線と、第1のリセット信号線と、第2のリセット信号線とが配置されており、前記周辺領域には駆動モジュールが設けられており、前記駆動モジュールは少なくとも2つの駆動回路を含み、前記周辺領域には前記駆動回路と一対一で対応する少なくとも2つの動作信号線群がさらに設けられており、前記動作信号線群のそれぞれは少なくとも2本の動作信号線を含み、前記動作信号線は対応する前記駆動回路に電気信号を提供するように構成され、
前記駆動回路は前記動作信号線群と交互に設けられ、各前記駆動回路はそれに対応する前記動作信号線群に隣接し、
前記少なくとも2つの駆動回路は、ゲート走査信号を順次出力可能なN個の第1の信号出力端子を有するゲート駆動回路と、リセット走査信号を順次出力可能なN個の第2の信号出力端子を有するリセット駆動回路とを含み、
i番目の前記第1の信号出力端子は、i番目の前記画素ユニット群に配置されるゲート線に接続され、i番目の前記第2の信号出力端子は、i番目の前記画素ユニット群に配置される第2のリセット信号線と、i+1番目の前記画素ユニット群に配置される第1のリセット信号線に接続され、N番目の前記第1の信号出力端子とN番目の前記第2の信号出力端子はそれぞれ、N番目の前記画素ユニット群に配置されるゲート線と、第2のリセット信号線に接続され、iは整数であり、かつ1≦i≦N-1であり、
前記ゲート駆動回路(DC1)と前記リセット駆動回路(DC2)とは独立して
おり、
前記ゲート駆動回路は、カスケード接続されたN個の第1のシフトレジスタを含み、前記リセット駆動回路は、カスケード接続されたN個の第2のシフトレジスタを含み、
第j段に位置する前記第1のシフトレジスタの信号出力端子は、j番目の前記第1の信号出力端子であり、
第j段に位置する前記第2のシフトレジスタの信号出力端子は、j番目の前記第2の信号出力端子であり、
jは整数であり、かつ、1≦j≦Nであり、
前記第1のシフトレジスタは、第1の入力サブ回路と、第1のプルダウン制御サブ回路と、第1の出力サブ回路と、第1のプルダウンサブ回路とを含み、
前記第1の入力サブ回路は、入力信号端子、プルアップノード及び第1のクロック信号端子に接続され、前記第1のクロック信号端子の制御に応答して、前記入力信号端子が提供する入力信号を前記プルアップノードに書き込むように構成され、
前記第1のプルダウン制御サブ回路は、第1の動作電圧端子、前記プルアップノード、プルダウンノード及び前記第1のクロック信号端子に接続され、前記第1のクロック信号端子の制御に応答して、前記第1の動作電圧端子が提供する第1の動作電圧を前記プルダウンノードに書き込み、前記プルアップノードでの電圧の制御に応答して、前記第1のクロック信号端子が提供する第1のクロック信号を前記プルダウンノードに書き込むように構成され、
前記第1の出力サブ回路は、第2の動作電圧端子、前記プルアップノード、前記プルダウンノード、信号出力端子及び第2のクロック信号端子に接続され、前記プルアップノードでの電圧の制御に応答して、前記第2のクロック信号端子が提供する第2のクロック信号を前記信号出力端子に書き込み、前記プルダウンノードの制御に応答して、前記第2の動作電圧端子が提供する第2の動作電圧を前記信号出力端子に書き込むように構成され、
前記第1のプルダウンサブ回路は、前記第2の動作電圧端子、前記プルアップノード、前記プルダウンノード及び前記第2のクロック信号端子に接続され、前記プルダウンノードでの電圧及び前記第2のクロック信号端子の制御に応答して、前記第2の動作電圧を前記プルアップノードに書き込むように構成される、
表示基板。
【請求項2】
N個の前記画素ユニット群は第1の方向に沿って配列され、
前記ゲート線と、前記第1のリセット信号線と、前記第2のリセット信号線はいずれも第2の方向に沿って延び、
前記ゲート駆動回路におけるN個の前記第1のシフトレジスタは前記第1の方向に沿って配列され、前記リセット駆動回路におけるN個の前記第1のシフトレジスタは前記第1の方向に沿って配列され、
前記第1の方向と前記第2の方向とが互いに交わる、
請求項1に記載の表示基板。
【請求項3】
前記ゲート駆動回路に対応する前記動作信号線群は、第1のクロック信号線と、第2のクロック信号線と、第3のクロック信号線と、第4のクロック信号線とを含み、
第4k-3段に位置する前記第1のシフトレジスタの前記第1のクロック信号端子が前記第1のクロック信号線に接続され、第4k-3段に位置する前記第1のシフトレジスタの前記第2のクロック信号端子が前記第2のクロック信号線に接続され、
第4k-2段に位置する前記第1のシフトレジスタの前記第1のクロック信号端子が前記第2のクロック信号線に接続され、第4k-2段に位置する前記第1のシフトレジスタの前記第2のクロック信号端子が前記第1のクロック信号線に接続され、
第4k-1段に位置する前記第1のシフトレジスタの前記第1のクロック信号端子が前記第3のクロック信号線に接続され、第4k-1段に位置する前記第1のシフトレジスタの前記第2のクロック信号端子が前記第4のクロック信号線に接続され、
第4k段に位置する前記第1のシフトレジスタの前記第1のクロック信号端子が前記第4のクロック信号線に接続され、第4k-2段に位置する前記第1のシフトレジスタの前記第2のクロック信号端子が前記第3のクロック信号線に接続され、
kは整数であり、かつ、1≦k≦N/4であり、
前記第1のクロック信号線が提供するクロック信号がアクティブレベル状態にある期間と、前記第2のクロック信号線が提供するクロック信号がアクティブレベル状態にある期間がずれ、前記第1のクロック信号線が提供する前記クロック信号と前記第2のクロック信号線が提供する前記クロック信号との位相は、互いに逆位相であり、
前記第1のクロック信号線と前記第3のクロック信号線が同一のクロック信号を提供し、前記第2のクロック信号線と前記第4のクロック信号線が同一のクロック信号を提供する、
請求項1に記載の表示基板。
【請求項4】
前記第2のシフトレジスタの回路は前記第1のシフトレジスタの回路と同一である、
請求項1に記載の表示基板。
【請求項5】
前記リセット駆動回路に対応する前記動作信号線群は、第5のクロック信号線及び第6のクロック信号線を含み、
第2m-1段に位置する前記第2のシフトレジスタの前記第1のクロック信号端子が前記第5のクロック信号線に接続され、第2m-1段に位置する前記第2のシフトレジスタの前記第2のクロック信号端子が前記第6のクロック信号線に接続され、
第2m段に位置する前記第2のシフトレジスタの前記第1のクロック信号端子が前記第6のクロック信号線に接続され、第2m段に位置する前記第2のシフトレジスタの前記第2のクロック信号端子が前記第5のクロック信号線に接続され、
mは整数であり、かつ、1≦m≦N/2であり、
前記第5のクロック信号線が提供するクロック信号がアクティブレベル状態にある期間と、前記第6のクロック信号線が提供するクロック信号がアクティブレベル状態にある期間がずれ、前記第5のクロック信号線が提供する前記クロック信号と前記第6のクロック信号線が提供する前記クロック信号との位相は、互いに逆位相である、
請求項4に記載の表示基板。
【請求項6】
前記画素ユニット群の各々には対応する発光制御信号線が配置されており、
前記駆動モジュールは、発光制御走査信号を順次出力可能なN個の第3の信号出力端子を有する発光制御駆動回路をさらに含み、
j番目の前記第3の信号出力端子は、j番目の前記画素ユニット群に配置される発光制御信号線に接続され、jは整数であり、かつ、1≦j≦Nである、
請求項1に記載の表示基板。
【請求項7】
前記発光制御駆動回路はカスケード接続されたN個の第3のシフトレジスタを含み、
第j段に位置する前記第3のシフトレジスタの信号出力端子はj番目の前記第3の信号出力端子である、
請求項6に記載の表示基板。
【請求項8】
N個の前記画素ユニット群は第1の方向に沿って配列され、
前記発光制御駆動回路におけるN個の前記第3のシフトレジスタは、前記第1の方向に沿って配列される、
請求項7に記載の表示基板。
【請求項9】
N個の前記画素ユニット群は第1の方向に沿って配列され、
前記駆動モジュールにおいて前記ゲート駆動回路、前記リセット駆動回路及び発光制御駆動回路が第2の方向に沿って配列され、
前記第1の方向と前記第2の方向とが互いに交わる、
請求項6に記載の表示基板。
【請求項10】
前記駆動モジュールの数は2つであり、前記表示領域の相対する側にそれぞれ位置する、
請求項1~9のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項11】
前記画素ユニットは画素回路及び発光素子を含み、前記画素回路は、第1のリセットサブ回路と、第2のリセットサブ回路と、データ書き込みサブ回路と、閾値補償サブ回路と、駆動トランジスタとを含み、
前記第1のリセットサブ回路は、第1の電源端子、前記駆動トランジスタの制御極及び対応する前記第1のリセット信号線に接続され、前記第1のリセット信号線の制御に応答して、第1の電源端子が提供する第1の電圧を前記駆動トランジスタの制御極に書き込むように構成され、
前記第2のリセットサブ回路は、前記第1の電源端子、発光素子の第1端及び対応する前記第2のリセット信号線に接続され、前記第2のリセット信号線の制御に応答して、前記第1の電圧を前記発光素子の第1端に書き込むように構成され、
前記データ書き込みサブ回路は、前記駆動トランジスタの第1の極、対応するデータ線及び対応するゲート線に接続され、前記ゲート線の制御に応答して、前記データ線が提供するデータ電圧を前記駆動トランジスタの第1の極に書き込むように構成され、
前記閾値補償サブ回路は、第2の電源端子、前記駆動トランジスタの制御極、前記駆動トランジスタの第1の極及び前記駆動トランジスタの第2の極に接続され、対応する前記ゲート線に接続され、前記ゲート線の制御に応答して、データ補償電圧を前記駆動トランジスタの制御極に書き込むように構成され、前記データ補償電圧は前記データ電圧と前記駆動トランジスタの閾値電圧との和に等しく、
前記駆動トランジスタの第2の極は前記発光素子の第1端に接続され、前記駆動トランジスタは前記データ補償電圧の制御に応答して、対応する駆動電流を出力するように構成され、
前記発光素子の第2端は第3の電源端子に接続される、
請求項1に記載の表示基板。
【請求項12】
前記第1のリセットサブ回路は第1のトランジスタを含み、前記第2のリセットサブ回路は第2のトランジスタを含み、前記データ書き込みサブ回路は第3のトランジスタを含み、前記閾値補償サブ回路は第4のトランジスタ及び第5のトランジスタを含み、
前記第1のトランジスタの制御極は前記第1のリセット信号線に接続され、前記第1のトランジスタの第1の極は前記第1の電源端子に接続され、前記第1のトランジスタの第2の極は前記駆動トランジスタの制御極に接続され、
前記第2のトランジスタの制御極は前記第2のリセット信号線に接続され、前記第2のトランジスタの第1の極は前記第1の電源端子に接続され、前記第2のトランジスタの第2の極は前記発光素子の第1端に接続され、
前記第3のトランジスタの制御極は前記ゲート線に接続され、前記第3のトランジスタの第1の極は前記データ線に接続され、前記第3のトランジスタの第2の極は前記駆動トランジスタの第1の極に接続され、
前記第4のトランジスタの制御極は発光制御信号線に接続され、前記第4のトランジスタの第1の極は前記第2の電源端子に接続され、前記第4のトランジスタの第2の極は前記駆動トランジスタの第1の極に接続され、
前記第5のトランジスタの制御極は前記ゲート線に接続され、前記第5のトランジスタの第1の極は前記駆動トランジスタの制御極に接続され、前記第5のトランジスタの第2の極は前記駆動トランジスタの第2の極に接続される、
請求項11に記載の表示基板。
【請求項13】
前記画素ユニット群の各々には対応する発光制御信号線が配置されており、前記画素回路は第6のトランジスタをさらに含み、前記駆動トランジスタの第2の極が前記第6のトランジスタを介して前記発光素子の第1端に接続され、
前記第6のトランジスタの制御極は前記発光制御信号線に接続され、前記第6のトランジスタの第1の極は前記駆動トランジスタの第2の極に接続され、前記第6のトランジスタの第2の極は前記発光素子の第1端に接続される、
請求項12に記載の表示基板。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか1項に記載の表示基板を含む表示装置。
【請求項15】
請求項1~13のいずれか1項に記載の表示基板による表示駆動方法であって、
前記ゲート駆動回路がN個の前記第1の信号出力端子を介してゲート走査信号を順次出力し、前記リセット駆動回路がN個の前記第2の信号出力端子を介してリセット走査信号を順次出力し、i番目の前記画素ユニット群に配置される前記第2のリセット信号線の走査タイミングがi+1番目の前記画素ユニット群に配置される前記第1のリセット信号線の走査タイミングと同一である、
表示駆動方法。
【請求項16】
i番目の前記画素ユニット群に配置される前記ゲート線の走査タイミングは、i番目の前記画素ユニット群に配置される前記第2のリセット信号線の走査タイミングと同一である、
請求項15に記載の表示駆動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、表示基板、表示装置及び表示駆動方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、表示領域内の各種駆動信号線(例えば、ゲート線、発光制御信号線、異なる種類のリセット信号線など)毎に、周辺領域において対応する駆動回路が1つ配置され、例えば、表示領域に4種類の駆動信号線が存在する場合、周辺領域に4つの独立した駆動回路を配置する必要がある。駆動信号線の種類が多くなるにつれ、周辺領域に配置を要する駆動回路の数が多くなり、狭額縁化の実現に不利である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本願の実施例は表示基板、表示装置及び表示駆動方法を提供する。
【0004】
第1の態様において、本願の実施例は、表示領域と、前記表示領域を囲む周辺領域と、を含み、前記表示領域にはアレイ状に配列された複数の画素ユニットが設けられており、前記画素ユニットの全てがN個の画素ユニット群に分割され、Nは整数であり、かつN≧2であり、前記画素ユニット群のそれぞれには対応するゲート線と、第1のリセット信号線と、第2のリセット信号線とが配置されており、
前記周辺領域には駆動モジュールが設けられており、前記駆動モジュールは少なくとも2つの駆動回路を含み、前記周辺領域には前記駆動回路と一対一で対応する少なくとも2つの動作信号線群がさらに設けられており、前記動作信号線群のそれぞれは少なくとも2本の動作信号線を含み、前記動作信号線は対応する駆動回路に電気信号を提供するように構成され、
前記駆動回路は前記動作信号線群と交互に設けられ、各前記駆動回路はそれに対応する動作信号線群に隣接し、
前記少なくとも2つの駆動回路は、ゲート走査信号を順次出力可能なN個の第1の信号出力端子を有するゲート駆動回路と、リセット走査信号を順次出力可能なN個の第2の信号出力端子を有するリセット駆動回路とを含み、
i番目の前記第1の信号出力端子は、i番目の前記画素ユニット群に配置されるゲート線に接続され、i番目の前記第2の信号出力端子は、i番目の前記画素ユニット群に配置される第2のリセット信号線と、i+1番目の前記画素ユニット群に配置される第1のリセット信号線に接続され、N番目の前記第1の信号出力端子とN番目の前記第2の信号出力端子はそれぞれ、N番目の前記画素ユニット群に配置されるゲート線と、第2のリセット信号線に接続され、iは整数であり、かつ1≦i≦N-1である、表示基板を提供する。
【0005】
一部の実施例において、前記ゲート駆動回路は、カスケード接続されたN個の第1のシフトレジスタを含み、前記リセット駆動回路は、カスケード接続されたN個の第2のシフトレジスタを含み、
第j段に位置する前記第1のシフトレジスタの信号出力端子は、j番目の前記第1の信号出力端子であり、
第j段に位置する前記第の2シフトレジスタの信号出力端子は、j番目の前記第2の信号出力端子であり、
jは整数であり、かつ、1≦j≦Nである。
【0006】
一部の実施例において、N個の前記画素ユニット群は第1の方向に沿って配列され、
前記ゲート線と、前記第1のリセット信号線と、前記第2のリセット信号線はいずれも第2の方向に沿って延び、
前記ゲート駆動回路におけるN個の前記第1のシフトレジスタは前記第1の方向に沿って配列され、前記リセット駆動回路におけるN個の前記第1のシフトレジスタは前記第1の方向に沿って配列され、
前記第1の方向と前記第2の方向とが互いに交わる。
【0007】
一部の実施例において、前記第1のシフトレジスタは、第1の入力サブ回路と、第1のプルダウン制御サブ回路と、第1の出力サブ回路と、第1のプルダウンサブ回路とを含み、
前記第1の入力サブ回路は、入力信号端子、プルアップノード及び第1のクロック信号端子に接続され、前記第1のクロック信号端子の制御に応答して、前記入力信号端子が提供する入力信号を前記プルアップノードに書き込むように構成され、
前記第1のプルダウン制御サブ回路は、第1の動作電圧端子、前記プルアップノード、プルダウンノード及び前記第1のクロック信号端子に接続され、前記第1のクロック信号端子の制御に応答して、前記第1の動作電圧端子が提供する第1の動作電圧を前記プルダウンノードに書き込み、前記プルアップノードでの電圧の制御に応答して、前記第1のクロック信号端子が提供する第1のクロック信号をプルダウンノードに書き込むように構成され、
前記第1の出力サブ回路は、第2の動作電圧端子、前記プルアップノード、前記プルダウンノード、信号出力端子及び第2のクロック信号端子に接続され、前記プルアップノードでの電圧の制御に応答して、前記第2のクロック信号端子が提供する第2のクロック信号を前記信号出力端子に書き込み、前記プルダウンノードの制御に応答して、前記第2の動作電圧端子が提供する第2の動作電圧を前記信号出力端子に書き込むように構成され、
前記第1のプルダウンサブ回路は、前記第2の動作電圧端子、前記プルアップノード、前記プルダウンノード及び前記第2のクロック信号端子に接続され、前記プルダウンノードでの電圧及び前記第2のクロック信号端子の制御に応答して、前記第2動作電圧を前記プルアップノードに書き込むように構成される。
【0008】
一部の実施例において、前記ゲート駆動回路に対応する動作信号線群は、第1のクロック信号線と、第2のクロック信号線と、第3のクロック信号線と、第4のクロック信号線とを含み、
第4k-3段に位置する第1のシフトレジスタの第1のクロック信号端子が前記第1のクロック信号線に接続され、第4k-3段に位置する第1のシフトレジスタの第2のクロック信号端子が前記第2のクロック信号線に接続され、
第4k-2段に位置する第1のシフトレジスタの第1のクロック信号端子が前記第2のクロック信号線に接続され、第4k-2段に位置する第1のシフトレジスタの第2のクロック信号端子が前記第1のクロック信号線に接続され、
第4k-1段に位置する第1のシフトレジスタの第1のクロック信号端子が前記第3のクロック信号線に接続され、第4k-1段に位置する第1のシフトレジスタの第2のクロック信号端子が前記第4のクロック信号線に接続され、
第4k段に位置する第1のシフトレジスタの第1のクロック信号端子が前記第4のクロック信号線に接続され、第4k-2段に位置する第1のシフトレジスタの第2のクロック信号端子が前記第3のクロック信号線に接続され、
kは整数であり、かつ、1≦k≦N/4であり、
前記第1のクロック信号線が提供するクロック信号がアクティブレベル状態にある期間と、前記第2のクロック信号線が提供するクロック信号がアクティブレベル状態にある期間がずれ、
前記第1のクロック信号線と前記第3のクロック信号線が同一のクロック信号を提供し、前記第2のクロック信号線と前記第4のクロック信号線が同一のクロック信号を提供する。
【0009】
一部の実施例において、前記第2のシフトレジスタの回路は前記第1のシフトレジスタの回路と同一である。
【0010】
一部の実施例において、前記リセット駆動回路に対応する動作信号線群は、第5のクロック信号線及び第6のクロック信号線を含み、
第2m-1段に位置する第2のシフトレジスタの第1のクロック信号端子が前記第5のクロック信号線に接続され、第2m-1段に位置する第2のシフトレジスタの第2のクロック信号端子が前記第6のクロック信号線に接続され、
第2m段に位置する第2のシフトレジスタの第1のクロック信号端子が前記第6のクロック信号線に接続され、第2m段に位置する第2のシフトレジスタの第2のクロック信号端子が前記第5のクロック信号線に接続され、
mは整数であり、かつ、1≦m≦N/2であり、
前記第5のクロック信号線が提供するクロック信号がアクティブレベル状態にある期間と、前記第6のクロック信号線が提供するクロック信号がアクティブレベル状態にある期間がずれる。
【0011】
一部の実施例において、前記画素ユニット群の各々には対応する発光制御信号線が配置されており、
前記駆動モジュールは、発光制御走査信号を順次出力可能なN個の第3の信号出力端子を有する発光制御駆動回路をさらに含み、
j番目の前記第1の信号出力端子は、j番目の前記画素ユニット群に配置される発光制御信号線に接続され、jは整数であり、かつ、1≦j≦Nである。
【0012】
一部の実施例において、前記発光制御駆動回路はカスケード接続されたN個の第3のシフトレジスタを含み、
第j段に位置する前記第3のシフトレジスタの信号出力端子はj番目の前記第3の信号出力端子である。
【0013】
一部の実施例において、N個の前記画素ユニット群は第1の方向に沿って配列され、
前記発光制御駆動回路におけるN個の前記第3のシフトレジスタは、前記第1の方向に沿って配列される。
【0014】
一部の実施例において、N個の前記画素ユニット群は第1の方向に沿って配列され、
前記駆動モジュールにおいて前記ゲート駆動回路、前記リセット駆動回路及び発光制御駆動回路が第2の方向に沿って配列され、
前記第1の方向と前記第2の方向とが互いに交わる。
【0015】
一部の実施例において、前記駆動モジュールの数は2つであり、前記表示領域の相対する側にそれぞれ位置する。
【0016】
一部の実施例において、前記画素ユニットは画素回路及び発光素子を含み、前記画素回路は、第1のリセットサブ回路と、第2のリセットサブ回路と、データ書き込みサブ回路と、閾値補償サブ回路と、駆動トランジスタとを含み、
前記第1のリセットサブ回路は、第1の電源端子、前記駆動トランジスタの制御極及び対応する前記第1のリセット信号線に接続され、前記第1のリセット信号線の制御に応答して、第1の電源端子が提供する第1の電圧を前記駆動トランジスタのゲートに書き込むように構成され、
前記第2のリセットサブ回路は、前記第1の電源端子、発光素子の第1端及び対応する前記第2のリセット信号線に接続され、前記第2のリセット信号線の制御に応答して、前記第1の電圧を前記発光素子の第1端に書き込むように構成され、
前記データ書き込みサブ回路は、前記駆動トランジスタの第1の極、対応するデータ線及び対応するゲート線に接続され、前記ゲート線の制御に応答して、前記データ線が提供するデータ電圧を前記駆動トランジスタの第1の極に書き込むように構成され、
前記閾値補償サブ回路は、第2の電源端子、前記駆動トランジスタの制御極、前記駆動トランジスタの第1の極及び前記駆動トランジスタの第2の極に接続され、対応する前記ゲート線に接続され、前記ゲート線の制御に応答して、データ補償電圧を前記駆動トランジスタの制御極に書き込むように構成され、前記データ補償電圧は前記データ電圧と前記駆動トランジスタの閾値電圧との和に等しく、
前記駆動トランジスタの第2の極は前記発光素子の第1端に接続され、前記駆動トランジスタは前記データ補償電圧の制御に応答して、対応する駆動電流を出力するように構成され、
前記発光素子の第2端は第3の電源端子に接続される。
【0017】
一部の実施例において、前記第1のリセットサブ回路は第1のトランジスタを含み、前記第2のリセットサブ回路は第2のトランジスタを含み、前記データ書き込みサブ回路は第3のトランジスタを含み、前記閾値補償サブ回路は第4のトランジスタ及び第5のトランジスタを含み、
前記第1のトランジスタの制御極は前記第1のリセット信号線に接続され、前記第1のトランジスタの第1の極は前記第1の電源端子に接続され、前記第1のトランジスタの第2の極は前記駆動トランジスタの制御極に接続され、
前記第2のトランジスタの制御極は前記第2のリセット信号線に接続され、前記第2のトランジスタの第1の極は前記第1の電源端子に接続され、前記第2のトランジスタの第2の極は前記発光素子の第1端に接続され、
前記第3のトランジスタの制御極は前記ゲート線に接続され、前記第3のトランジスタの第1の極は前記データ線に接続され、前記第3のトランジスタの第2の極は前記駆動トランジスタの第1の極に接続され、
前記第4のトランジスタの制御極は発光制御信号線に接続され、前記第4のトランジスタの第1の極は前記第2の電源端子に接続され、前記第4のトランジスタの第2の極は前記駆動トランジスタの第1の極に接続され、
前記第5のトランジスタの制御極は前記ゲート線に接続され、前記第5のトランジスタの第1の極は前記駆動トランジスタの制御極に接続され、前記第5のトランジスタの第2の極は前記駆動トランジスタの第2の極に接続される。
【0018】
一部の実施例において、前記画素ユニット群の各々には対応する発光制御信号線が配置されており、前記画素回路は第6のトランジスタをさらに含み、前記駆動トランジスタの第2の極が前記第6のトランジスタを介して前記発光素子の第1端に接続され、
前記第6のトランジスタの制御極は前記発光制御信号線に接続され、前記第6のトランジスタの第1の極は前記駆動トランジスタの第2の極に接続され、前記第6のトランジスタの第2の極は前記発光素子の第1端に接続される。
【0019】
第2の態様において、本願の実施例は、上記実施例が提供する表示基板を含む表示装置をさらに提供する。
【0020】
第3の態様において、本願の実施例は、上記実施例が提供する表示基板による表示駆動方法であって、
前記ゲート駆動回路がN個の第1の信号出力端子を介してゲート走査信号を順次出力し、前記リセット駆動回路がN個の第2の信号出力端子を介してリセット走査信号を順次出力し、i番目の前記画素ユニット群に配置される前記第2のリセット信号線の走査タイミングがi+1番目の画素ユニット群に配置される前記第1のリセット信号線の走査タイミングと同一である、表示駆動方法をさらに提供する。
【0021】
一部の実施例において、i番目の前記画素ユニット群に配置される前記ゲート線の走査タイミングは、i番目の前記画素ユニット群に配置される第2のリセット信号線の走査タイミングと同一である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本願の実施例が提供する表示基板の構造模式図である。
【
図2】本願の実施例が提供する別の表示基板の構造模式図である。
【
図3】本願の実施例が提供するさらに別の表示基板の構造模式図である。
【
図4】本願の実施例が提供する画素ユニットの回路構造模式図である。
【
図5】
図4に示す画素回路の動作タイミング図である。
【
図6】本願の実施例における駆動モジュールの構造模式図である。
【
図7】本願の実施例における、ゲート駆動回路及びリセット駆動回路内のシフトレジスタに適用される回路構造模式図である。
【
図8】
図7に示すシフトレジスタの動作タイミング図である。
【
図9】本願の実施例におけるゲート駆動回路及びそれに配置される信号線の構造模式図である。
【
図10】
図9における6本の信号線に印加される信号の波形図である。
【
図11】本願の実施例におけるリセット駆動回路及びそれに配置される信号線の構造模式図である。
【
図12】
図11における4本の信号線に印加される信号の波形図である。
【
図13】本願の実施例における第3のシフトレジスタの回路構造模式図である。
【
図14】
図13に示すシフトレジスタの動作タイミング図である。
【
図15】本願の実施例における発光制御駆動回路及びそれに配置される信号線の構造模式図である。
【
図16】
図15における4本の信号線に印加される信号の波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本願の技術案を当業者がよりよく理解できるように、以下では、本願が提供する表示基板、表示装置及び表示駆動方法について、図面を組み合わせて詳細に説明する。
【0024】
下文では、図面を参照しながら例示的な実施例についてより詳しく説明するが、前述の例示的な実施例は、異なる態様により体現することができるものであって、本明細書で述べる実施例に限定されると解釈してはならない。むしろ、これらの実施例を提供する目的は、本願を詳らかにかつ完全なものとし、当業者が本願の範囲を十分理解できるようにすることである。
【0025】
本明細書で用いる用語は特定の実施例を説明するためのものに過ぎず、本願を制限することを意図しない。本明細書において、文脈上明らかでない限り、単数形の「1つ」及び「当該」は複数形も含むことを意図している。また、本明細書において「含む」及び/または「……からなる」という用語は、前述した特徴、全体、ステップ、操作、素子及び/もしくは構成要素が存在することを示すが、1つまたは複数のその他の特徴、全体、ステップ、操作、素子、構成要素及び/もしくはそのグループが存在し、またはそれらが追加されることを排除するものではない。
【0026】
本文では、第1、第2などの用語で、様々な素子/指令/要求を説明することができるが、これらの素子/指令/要求は、これらの用語によって限定されるべきではないと理解されたい。これらの用語は、1つの要素/命令/要求と他の要素/命令/要求とを区別するためにのみ使用される。
【0027】
特に限定しない限り、本明細書で用いる全ての用語(技術及び科学用語を含む)は、当業者によって通常理解されるものと同じ意味を有する。また、常用の辞書で限定されている用語については、関連技術及び本願の背景におけるものと同じ意味を有すると理解されるべきであり、本明細書で明らかに限定されない限り、理想化された意味または過度の形式的な意味を有すると解釈されるべきではない。
【0028】
なお、本願の実施例において用いるトランジスタは、薄膜トランジスタまたは電界効果トランジスタまたはその他の同一または類似の特性を有するデバイスであってよく、用いるトランジスタのソース及びドレインは対称であるため、ソース及びドレインの区別はない。本願の実施例では、トランジスタのソースとドレインを区別するために、一方の極を第1の極といい、他方の極を第2の極といい、ゲートを制御極という。また、トランジスタの特性区分によりトランジスタをN型とP型に分けることができ、以下の実施例ではP型トランジスタについて説明し、P型トランジスタを用いる場合、第1の極はP型トランジスタのドレインであり、第2の極はP型トランジスタのソースであり、N型では逆である。N型トランジスタを用いて以下の実施例を実現するという技術案は予想できるものであり、当業者が創造力を働かせることなく容易に想到できるものであるため、これもまた本願の実施例の請求範囲内である。
【0029】
本願における「アクティブレベル」とは、相応のトランジスタのターンオンを制御できるレベルをいう。具体的に、P型トランジスタの場合、その対応するアクティブレベルはローレベルであり、N型トランジスタの場合、その対応するアクティブレベルはハイレベルである。
【0030】
狭額縁設計を実現するために、関連技術では、ゲート線とリセット信号線が同じ駆動回路を共有するという技術案が提示されており、この時、駆動回路の数は効果的に減るが、画素ユニット内のノードまたは端子に対するリセット処理の時間は、データの書き込み及び閾値補償処理の時間と一致しなければならないため、リセット処理(一般に、リセット処理に要する時間は、データ書き込み及び閾値補償処理の時間より長い)を十分に実行するのに不利である。また、当該共有の駆動回路は、負荷が過大となって出力が不安定になりやすく、画素ユニットの駆動過程に異常をきたすおそれが極めて高い。
【0031】
上述の問題に対し、本願の実施例は表示基板を提供する。
図1は本願の実施例が提供する表示基板の構造模式図であって、
図1に示すように、当該表示基板は、表示領域A(Ative Area。表示有効領域又はAA領域ともいう)と、表示領域Aを囲む周辺領域Bと、を含み、表示領域Aにはアレイ状に配列された複数の画素ユニットが設けられており、画素ユニットの全てがN個の画素ユニット群に分割され、Nは整数であり、かつN≧2であり、画素ユニット群のそれぞれには対応するゲート線GATEと、第1のリセット信号線RST1と、第2のリセット信号線RST2とが配置されている。
【0032】
ここで、周辺領域Bには駆動モジュール(Driver Block)が設けられており、駆動モジュールは少なくとも2つの駆動回路を含み、周辺領域には駆動回路と一対一で対応する少なくとも2つの動作信号線群がさらに設けられており、動作信号線群のそれぞれは少なくとも2本の動作信号線を含み、動作信号線は対応する駆動回路に電気信号を提供するように構成される。駆動回路は動作信号線群と交互に設けられ、各駆動回路はそれに対応する動作信号線群に隣接する。動作信号線群についての関連説明は後続の内容を参照されたい。
【0033】
本願において、上記少なくとも2つの駆動回路は、ゲート駆動回路DC1(Gate Drive Circuit)とリセット駆動回路DC2(Reset Drive Circuit)とを含み、ゲート駆動回路DC1にはゲート走査信号を順次出力可能なN個の第1の信号出力端子OUT1が配置されており、リセット駆動回路DC2にはリセット走査信号を順次出力可能なN個の第2の信号出力端子OUT2が配置されている。ここで、iは整数であり、かつ、1≦i≦N-1である。
【0034】
上記設置により、i番目の画素ユニット群に配置される第2のリセット信号線RST2の走査タイミングと、i+1番目の画素ユニット群に配置される第1のリセット信号線RST1の走査タイミングを同一にすることができる。
【0035】
本願において、駆動モジュールにおける駆動回路はいずれもGOA(Gate Drive On Array)プロセスで表示基板上に形成されるが、具体的なプロセスフローについてここでは詳細に説明しない。
【0036】
ここで、i番目の第1の信号出力端子OUT1はi番目の画素ユニット群に配置されるゲート線GATEに接続され、i番目の第2の信号出力端子OUT2はi番目の画素ユニット群に配置される第2のリセット信号線RST2と、i+1番目の画素ユニット群に配置される第1のリセット信号線RST1に接続される。N番目の第1の信号出力端子OUT1とN番目の第2の信号出力端子OUT2はそれぞれ、N番目の画素ユニット群に配置されるゲート線GATEと第2のリセット信号線RST2に接続される。即ち、ゲート駆動回路DC1において、各第1の信号出力端子OUT1は対応する画素ユニット群に配置されるゲート線GATEに接続され、リセット駆動回路DC2において、1番目~N-1番目の第2の信号出力端子OUT2の各々は、それに対応する画素ユニットに配置される第2のリセット信号線RST2に接続され、それに対応する画素ユニットの次の画素ユニットに配置される第1のリセット信号線RST1に接続され、N番目の第2の信号出力端子OUT2はN番目の画素ユニットに配置される第2のリセット信号線RST2にのみ接続される。
【0037】
このことから分かるように、表示領域Aにおける3つの異なる種類の駆動信号線(ゲート線GATE、第1のリセット信号線RST1、第2のリセット信号線RST2)に対して、2つの駆動回路を配置するだけでよく、これにより、駆動回路の配置数を効率的に削減することができる。駆動回路と動作信号線群とが交互に配置され、各駆動回路はそれに対応する動作信号線群に隣接しているが、このレイアウト方式も配線領域面積をある程度削減することができ、狭額縁化に有利である。
【0038】
これと同時に、リセット走査信号を出力するリセット駆動回路DC2とゲート走査コア信号を出力するゲート駆動回路DC1が2つの独立した駆動回路として存在し、これにより、画素ユニット内のリセット処理時間とデータ書き込み及び閾値補償処理時間をそれぞれ個別に制御できるようにすることができるため、リセット処理が十分に行われることが確保される。
【0039】
また、リセット駆動回路DC2は、2つの異なる種類の駆動信号線(第1のリセット信号線RST1、第2のリセット信号線RST2)に走査信号を提供することだけに用いられ、ゲート駆動回路DC1は、1種類の駆動信号線(ゲート線GATE)に走査信号を提供することだけに用いられるため、リセット駆動回路DC2とゲート駆動回路DC1の負荷はいずれも小さく、安定した出力が可能である。
【0040】
図2は本願の実施例が提供する別の表示基板の構造模式図であって、
図2に示すように、前述の実施例と異なり、本実施例における各画素ユニット群には、対応するゲート線GATE、第1のリセット信号線RST1及び第2のリセット信号線RST2が配置されているだけでなく、対応する発光制御信号線EMがさらに配置されており、駆動モジュールは、ゲート駆動回路DC1及びリセット駆動回路DC2を含むだけでなく、発光制御駆動回路DC3をさらに含む。即ち、表示領域A内の4つの異なる種類の駆動信号線(ゲート線GATE、第1のリセット信号線RST1、第2のリセット信号線RST2、発光制御信号線EM)に対して、3つの駆動回路を配置するだけでよい。
【0041】
一部の実施例において、発光制御駆動回路DC3には発光制御走査信号を順次出力できるN個の第3の信号出力端子OUT3が配置されており、j番目の第1の信号出力端子OUT1は、j番目の画素ユニット群に配置される発光制御信号線EMに接続され、jは整数であり、かつ、1≦j≦Nである。
【0042】
図3は本願の実施例が提供するさらに別の表示基板の構造模式図であって、
図3に示すように、一部の実施例において、駆動モジュールの数は2つであり、表示領域Aの相対する側にそれぞれ位置する。表示領域Aの相対する側(例えば、図中の左右両側)に駆動モジュールをそれぞれ設置することで、各駆動信号線への充電速度を上げることができる。
【0043】
一部の実施例において、1つの画素ユニット群とは表示領域A内の1行の画素ユニットを指し、1行の画素ユニットは同一のゲート線GATE、同一の第1のリセット信号線RST1、同一の第2のリセット信号線RST2、同一の発光制御信号線EMを共有する。
【0044】
一部の実施例において、画素ユニット群の全てが第1の方向に沿って配列され、各ゲート線GATE、第1のリセット信号線RST1、第2のリセット信号線RST2及び発光制御信号線EMはいずれも第2の方向に沿って延び、第1の方向と第2の方向とが互いに交わる。
【0045】
なお、図面において、第1の方向とは具体的に列方向であり、第2の方向とは具体的に行方向である。
【0046】
以下では本願の実施例が提供する表示基板における画素ユニットと駆動モジュールについて図面を組み合わせて例示的な説明をする。
【0047】
一般的に、画素ユニットは画素回路と発光素子とを含む。本願における発光素子とは、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode。略称OLED)、発光ダイオード(Light Emitting Diode。略称LED)などを含む電流駆動型の発光素子を指し、本願の実施例においては、発光素子がOLEDであるものを例として例示的な説明をし、発光素子の第1端及び第2端はそれぞれアノード端及びカソード端である。
【0048】
図4は本願の実施例が提供する画素ユニットの構造模式図であって、
図4に示すように、一部の実施例において、画素回路は、第1のリセットサブ回路1と、第2のリセットサブ回路2と、データ書き込みサブ回路3と、閾値補償サブ回路4と、駆動トランジスタDTFTとを含む。
【0049】
第1のリセットサブ回路1は、第1の電源端子、駆動トランジスタDTFTの制御極及び対応する第1のリセット信号線RST1に接続され、第1のリセット信号線RST1の制御に応答して、第1の電源端子が提供する第1の電圧を駆動トランジスタDTFTのゲートに書き込むように構成される。
【0050】
第2のリセットサブ回路2は、第1の電源端子、発光素子OLEDの第1端及び対応する第2のリセット信号線RST2に接続され、第2のリセット信号線RST2の制御に応答して、第1の電圧を発光素子OLEDの第1端に書き込むように構成される。
【0051】
データ書き込みサブ回路3は、駆動トランジスタDTFTの第1の極、対応するデータ線DATA及び対応するゲート線GATEに接続され、ゲート線GATEの制御に応答して、データ線DATAが提供するデータ電圧を駆動トランジスタDTFTの第1の極に書き込むように構成される。
【0052】
閾値補償サブ回路4は、第2の電源端子、駆動トランジスタDTFTの制御極、駆動トランジスタDTFTの第1の極及び駆動トランジスタDTFTの第2の極に接続され、対応するゲート線GATEに接続され、ゲート線GATEの制御に応答して、データ補償電圧を駆動トランジスタDTFTの制御極に書き込むように構成され、データ補償電圧はデータ電圧と駆動トランジスタDTFTの閾値電圧との和に等しい。
【0053】
駆動トランジスタDTFTの第2の極は発光素子OLEDの第1端に接続され、データ補償電圧の制御に応答して、対応する駆動電流を出力するように構成され、発光素子OLEDの第2端は第3の電源端子に接続される。
【0054】
続いて
図4に示すように、一部の実施例において、第1のリセットサブ回路1は第1のトランジスタT1を含み、第2のリセットサブ回路2は第2のトランジスタT2を含み、データ書き込みサブ回路3は第3のトランジスタT3を含み、閾値補償サブ回路4は第4のトランジスタT4及び第5のトランジスタT5を含む。
【0055】
ここで、第1のトランジスタT1の制御極は第1のリセット信号線RST1に接続され、第1のトランジスタT1の第1の極は第1の電源端子に接続され、第1のトランジスタT1の第2の極は駆動トランジスタDTFTの制御極に接続される。
【0056】
第2のトランジスタT2の制御極は第2のリセット信号線RST2に接続され、第2のトランジスタT2の第1の極は第1の電源端子に接続され、第2のトランジスタT2の第2の極は発光素子の第1端に接続される。
【0057】
第3のトランジスタT3の制御極はゲート線GATEに接続され、第3のトランジスタT3の第1の極はデータ線に接続され、第3のトランジスタT3の第2の極は駆動トランジスタDTFTの第1の極に接続される。
【0058】
第4のトランジスタT4の制御極は発光制御信号線EMに接続され、第4のトランジスタT4の第1の極は第2の電源端子に接続され、第4のトランジスタT4の第2の極は駆動トランジスタDTFTの第1の極に接続される。
【0059】
第5のトランジスタT5の制御極はゲート線GATEに接続され、第5のトランジスタT5の第1の極は駆動トランジスタDTFTの制御極に接続され、第5のトランジスタT5の第2の極は駆動トランジスタDTFTの第2の極に接続される。
【0060】
一部の実施例において、画素回路は第6のトランジスタT6をさらに含み、駆動トランジスタDTFTの第2の極が第6のトランジスタT6を介して発光素子の第1端に接続され、具体的に、第6のトランジスタT6の制御極は発光制御信号線EMに接続され、第6のトランジスタT6の第1の極は駆動トランジスタDTFTの第2の極に接続され、第6のトランジスタT6の第2の極は発光素子の第1端に接続される。
【0061】
以下では
図4に示す画素回路の動作過程について図面を組み合わせて詳細に説明する。ここで、第1の電源端子が提供する第1の電圧をリセット電圧VINT、第2の電源端子が提供する第2の電圧を動作電圧VDD、第3の電源端子が提供する第3の電圧を動作電圧VSSと仮定する。
【0062】
図5は、
図4に示す画素回路の動作タイミング図であって、
図5に示すように、当該画素回路の動作過程は、リセット段階t1と、データ書き込み及び補償段階t2と、発光段階t3とを含む。
【0063】
リセット段階t1において、第1のリセット信号線RST1はローレベル信号を提供し、第2のリセット信号線RST2はハイレベル信号を提供し、ゲート線GATEはハイレベル信号を提供し、発光制御信号線EMはハイレベル信号を提供する。
【0064】
第1のリセット信号線RST1がローレベル信号を提供するため、第1のトランジスタT1がターンオンし、第1のトランジスタT1を介してリセット電圧VINTがノードN1に書き込まれ、駆動トランジスタDTFTの制御極のリセット処理が行われる。これと同時に、第2のリセット信号線RST2、ゲート線GATE及び発光制御信号線EMはいずれもハイレベル信号を提供するため、第2のトランジスタT2~第6のトランジスタT6はいずれもオフである。
【0065】
データ書き込み及び補償段階t2において、第1のリセット信号線RST1はハイレベル信号を提供し、第2のリセット信号線RST2はローレベル信号を提供し、ゲート線GATEはローレベル信号を提供し、発光制御信号線EMはハイレベル信号を提供する。
【0066】
第1のリセット信号線RST1がハイレベル信号を提供するため、第1のトランジスタT1はオフである。これと同時に、ゲート線GATEがローレベル信号を提供するため、第3のトランジスタT3と第5のトランジスタT5がいずれもターンオンし、データ線が提供するデータ電圧が第3のトランジスタT3を介してノードN2に書き込まれ、このとき、駆動トランジスタDTFTはオン状態にあり、第5のトランジスタT5を介してノードN1を充電し、ノードN1の電圧がVdata+Vthまで充電されたときに駆動トランジスタDTFTはオフになり、充電が終了する。ここで、Vdataはデータ電圧、Vthは駆動トランジスタDTFTの閾値電圧である。
【0067】
このとき、第2のリセット信号線RST2がローレベル信号を提供するため、第2のトランジスタT2がターンオンし、発光素子OLEDの第1端にリセット処理を行うために、第2のトランジスタT2を介して発光素子OLEDの第1端にリセット電圧VINTが書き込まれる。
【0068】
なお、駆動トランジスタDTFTの出力電流がノードN1を充電する過程において、第6のトランジスタT6はオフであるため、発光素子OLEDの誤発光を防止して表示効果を高めることができる。もちろん、一部の実施例において、第6のトランジスタT6は設置しなくてもよい。
【0069】
発光段階t3において、第1のリセット信号線RST1はハイレベル信号を提供し、第2のリセット信号線RST2はハイレベル信号を提供し、ゲート線GATEはハイレベル信号を提供し、発光制御信号線EMはローレベル信号を提供する。
【0070】
発光制御信号線EMがローレベル信号を提供するため、第4のトランジスタT4及び第6のトランジスタT6がターンオンし、駆動トランジスタDTFTはノードN1での電圧に応じて駆動電流Iを出力することで発光素子OLEDの発光を駆動する。ここで、駆動トランジスタDTFTの飽和駆動電流式から次の式が得られる。
【0071】
【0072】
ここで、Kは定数であり(大きさは駆動トランジスタDTFTの電気学的特性に関連する)、Vgsは駆動トランジスタDTFTのゲートソース電圧である。
【0073】
上記式から明らかなように、駆動トランジスタDTFTの駆動電流は、駆動トランジスタDTFTの閾値電圧Vthとは関係がなく、データ電圧Vdataと動作電圧VDDのみと関わりがあり、これにより、発光素子OLEDに流れる駆動電流が閾値電圧のバラツキや遷移の影響を受けることを回避でき、発光素子OLEDに流れる駆動電流の均一性を効果的に向上させることができる。
【0074】
なお、本願の実施例において、第2のトランジスタT2を介して発光素子OLEDの第1端にリセット処理を行う時間(第2のトランジスタT2がオン状態にある)は、データ書き込み及び補償段階t2に限定されない。具体的には、第2のトランジスタT2がオフ状態からオン状態に切り替わるタイミングは、データ書き込み及び補償段階T2の開始前であってもよく、データ書き込み及び補償段階t2の開始時であってもよいし、データ書き込み及び補償段階t2の開始後であってもよく、第2のトランジスタT2がオン状態からオフ状態に切り替わるタイミングは、データ書き込み及び補償段階T2の終了前であってもよく、データ書き込み及び補償段階t2の終了時であってもよく、データ書き込み及び補償段階t2の終了後であって発光段階t3の前であってもよい。当業者は必要に応じて第2のトランジスタT2がオン状態にある期間を設計することができ、本願においては、第1のリセット信号線RST1と第2のリセット信号線RST2が同一の駆動回路に対応するため、1つの駆動周期内で、第2のトランジスタT2がオン状態にある時間の長さと第1のトランジスタT1がオン状態にある時間の長さとが等しくなるようにするだけでよい。
【0075】
一部の実施例において、データ書き込み及び補償段階t2におけるノードN2での電圧がVdataに常に維持されることを保証するために、当該画素回路には、第1のキャパシタC1をさらに設置することができ、第1のキャパシタC1の第1端は第2の電源端子に接続され、第1のキャパシタC1の第2端は駆動トランジスタの第1の極に接続される。
【0076】
一部の実施例において、発光段階におけるN1ノードでの電圧がVdata + Vthに常に維持されることを保証するために、当該画素回路には、第1のキャパシタC1をさらに設置することができ、第2のキャパシタC2の第1端は第2の電源端子に接続され、第2のキャパシタC2の第2端は駆動トランジスタの制御極に接続される。
【0077】
なお、本実施例における画素回路は
図2に示すものを採用しており、これは本願の選択肢の一つに過ぎず、本願の技術案を限定するものではない。
【0078】
図6は本願の実施例における駆動モジュールの構造模式図であって、
図6に示すように、一部の実施例において、駆動モジュールにおいて、ゲート駆動回路DC1、リセット駆動回路DC2及び発光制御駆動回路DC3が第2の方向に沿って配列される。
【0079】
なお、
図6は、駆動モジュールにおいて、リセット駆動回路DC2が発光制御駆動回路DC3の、表示領域Aから離れた側に位置し、かつ発光制御駆動回路DC3がリセット駆動回路DC2の、表示領域Aから離れた側に位置する場合を例示的に示したものにすぎない。本願の実施例において、ゲート駆動回路DC1、リセット駆動回路DC2及び発光制御駆動回路DC3の全てが第2の方向に沿って配列されるという状況を満たす場合、ゲート駆動回路DC1、リセット駆動回路DC2及び発光制御駆動回路DC3の全ての位置関係を適宜調節することができる。
【0080】
一部の実施例において、ゲート駆動回路DC1はカスケード接続されたN個の第1のシフトレジスタSR_1/SR_2……/SR_Nを含み、リセット駆動回路DC2はカスケード接続されたN個の第2シフトレジスタSR’_1/SR’_2……/SR’_Nを含む。第j段に位置する第1のシフトレジスタSR_jの信号出力端子は、j番目の第1の信号出力端子OUT1であり、第j段に位置する第2のシフトレジスタSR’_jの信号出力端子は、j番目の第2の信号出力端子OUT2であり、jは整数であり、かつ、1≦j≦Nである。
【0081】
なお、駆動回路内のシフトレジスタがカスケード接続される具体的な方式は本分野の常規技術に属し、ここでは詳細な説明を省略する。
【0082】
一部の実施例において、N個の画素ユニット群が第1の方向に沿って配列され、ゲート駆動回路DC1におけるN個の第1のシフトレジスタSR_1/SR_2……/SR_Nが第1の方向に沿って配列され、リセット駆動回路DC2におけるN個の第1のシフトレジスタSR’_1/SR’_2……/SR’_Nが第1の方向に沿って配列される。
【0083】
図7は本願の実施例における、ゲート駆動回路DC1及びリセット駆動回路DC2内のシフトレジスタに適用される回路構造模式図であって、
図7に示すように、当該シフトレジスタは、第1の入力サブ回路11、第1のプルダウン制御サブ回路12、第1の出力サブ回路13及び第1のプルダウンサブ回路14を含む。
【0084】
第1の入力サブ回路11は、入力信号端子INPUT、プルアップノードPU及び第1のクロック信号端子CLKに接続され、第1のクロック信号端子CLKの制御に応答して、入力信号端子INPUTが提供する入力信号をプルアップノードPUに書き込むように構成される。
【0085】
第1のプルダウン制御サブ回路12は、第1の動作電圧端子V1、プルアップノードPU、プルダウンノードPD及び第1のクロック信号端子CLKに接続され、第1のクロック信号端子CLKの制御に応答して、第1の動作電圧端子V1が提供する第1の動作電圧をプルダウンノードPDに書き込み、プルアップノードPUでの電圧の制御に応答して、第1のクロック信号端子CLKが提供する第1のクロック信号をプルダウンノードPDに書き込むように構成される。
【0086】
第1の出力サブ回路13は、第2の動作電圧端子V2、プルアップノードPU、プルダウンノードPD、信号出力端子OUT及び第2のクロック信号端子CLKBに接続され、プルアップノードPUでの電圧の制御に応答して、第2のクロック信号端子CLKBが提供する第2のクロック信号を信号出力端子OUTに書き込み、プルダウンノードPDの制御に応答して、第2の動作電圧端子V2が提供する第2の動作電圧を信号出力端子OUTに書き込むように構成される。
【0087】
第1のプルダウンサブ回路14は、第2の動作電圧端子V2、プルアップノードPU、プルダウンノードPD及び第2のクロック信号端子CLKBに接続され、プルダウンノードPDでの電圧及び第2のクロック信号端子CLKBの制御に応答して、プルアップノードPUに第2の動作電圧を書き込むように構成される。
【0088】
一部の実施例において、当該第1の入力サブ回路11は第11のトランジスタT11を含み、第1のプルダウン制御サブ回路12は第12のトランジスタT12及び第13のトランジスタT13を含み、第1の出力サブ回路13は第14のトランジスタT14及び第15のトランジスタT15を含み、第1のプルダウンサブ回路14は第16のトランジスタT16及び第17のトランジスタT17を含む。
【0089】
ここで、第11のトランジスタT11の制御極は第1のクロック信号端子CLKに接続され、第11のトランジスタT11の第1の極は入力信号端子INPUTに接続され、第11のトランジスタT11の第2の極はプルアップノードPUに接続される。
【0090】
第12のトランジスタT12の制御極はプルアップノードPUに接続され、第12のトランジスタT12の第1の極は第1のクロック信号端子CLKに接続され、第12のトランジスタT12の第2の極はプルダウンノードPDに接続される。
【0091】
第13のトランジスタT13の制御極は第1のクロック信号端子CLKに接続され、第13のトランジスタT13の第1の極は第1の動作電圧端子V1に接続され、第13のトランジスタT13の第2の極はプルダウンノードPDに接続される。
【0092】
第14のトランジスタT14の制御極はプルダウンノードPDに接続され、第14のトランジスタT14の第1の極は第2の動作電圧端子V2に接続され、第14のトランジスタT14の第2の極は信号出力端子OUTに接続される。
【0093】
第15のトランジスタT15の制御極はプルアップノードPUに接続され、第15のトランジスタT15の第1の極は第2のクロック信号端子CLKBに接続され、第15のトランジスタT15の第2の極は信号出力端子OUTに接続される。
【0094】
第16のトランジスタT16の制御極はプルダウンノードPDに接続され、第16のトランジスタT16の第1の極は第2の動作電圧端子V2に接続され、第16のトランジスタT16の第2の極は第17のトランジスタT17の第1の極に接続される。
【0095】
第17のトランジスタT17の制御極は第2のクロック信号端子CLKBに接続され、第17のトランジスタT17の第2の極はプルアップノードPUに接続される。
【0096】
一部の実施例において、第1の出力サブ回路は、第18のトランジスタT18、第3のキャパシタC3、第4のキャパシタC4をさらに含み、第15のトランジスタT15の制御極は、第18のトランジスタT18を介してプルアップノードPUに接続される。
【0097】
ここで、第18のトランジスタT18の制御極は第1の動作電圧端子V1に接続され、第18のトランジスタT18の第1の極はプルアップノードPUに接続され、第18のトランジスタT18の第2の極は第15のトランジスタT15の制御極に接続される。
【0098】
第3のキャパシタC3の第1端は第15のトランジスタT15の制御極に接続され、第3のキャパシタC3の第2端は信号出力端子OUTに接続される。
【0099】
第4のキャパシタC4の第1端はプルダウンノードPDに接続され、第4のキャパシタC4の第2端は第14のトランジスタT14の第1の極に接続される。
【0100】
以下では
図7に示すシフトレジスタの動作過程について図面を合わせて詳細に説明する。ここで、第1の動作電圧端子V1はローレベル動作電圧VGLを提供し、第2の動作電圧端子V2はハイレベル動作電圧VGHを提供すると仮定する。
【0101】
図8は
図7に示すシフトレジスタの動作タイミング図であって、
図8に示すように、当該シフトレジスタの動作過程は、充電段階s1、出力段階s2、リセット段階s3、及び保持段階s4を含む。
【0102】
充電段階s1において、入力信号端子INPUTはローレベル信号を提供し、第1のクロック信号端子CLKはローレベル信号を提供し、第2のクロック信号端子CLKBはハイレベル信号を提供する。このとき、第11のトランジスタT11、第12のトランジスタT12、第13のトランジスタT13、第14のトランジスタT14、第15のトランジスタT15、第16のトランジスタT16、第18のトランジスタT18はいずれもオンであり、第17のトランジスタT17はオフであり、プルアップノードPU及びプルダウンノードPDは共にローレベル状態にある。第14のトランジスタT14を介して信号出力端子OUTにハイレベル動作電圧VGHが書き込まれ、第15のトランジスタT15を介して、第2のクロック信号端子CLKBが提供するハイレベル信号が信号出力端子OUTに書き込まれるため、信号出力端子OUTはハイレベル信号を出力する。
【0103】
出力段階s2において、入力信号端子INPUTはハイレベル信号を提供し、第1のクロック信号端子CLKはハイレベル信号を提供し、第2のクロック信号端子CLKBはローレベル信号を提供する。このとき、第12のトランジスタT12、第15のトランジスタT15、第17のトランジスタT17はいずれもオンであり、第11のトランジスタT11、第13のトランジスタT13、第14のトランジスタT14、第16のトランジスタT16、第18のトランジスタT18はいずれもオフである。プルアップノードPUはローレベル状態にあり、プルダウンノードPDはハイレベル状態にあり、第15のトランジスタT15を介して、第2のクロック信号端子CLKBが提供するローレベル信号が信号出力端子OUTに書き込まれるため、信号出力端子OUTはローレベル信号を出力する。
【0104】
なお、クロック信号端子が提供する信号がハイレベルからローレベル信号に遷移することにより、第3のキャパシタC3のブートストラップ作用の下、ノードN3での電圧がより低い電位に引き下げられ、このとき、第18のトランジスタT18について言えば、その制御極での電圧VGLがノードN3での電圧よりも大きいため(即ち、ソース電圧と比較して、このときのゲート電圧VGLはハイレベルである)、第18のトランジスタT18はオフである。第18のトランジスタT18がオフであるため、ノードN3での低すぎる電圧がプルアップノードPUに書き込まれるのを防止でき、第11のトランジスタT11、第12のトランジスタT12が高電圧状態になるのを回避できることから、第11のトランジスタT11、第12のトランジスタT12の使用寿命を延ばすことができる。
【0105】
リセット段階s3において、入力信号端子INPUTはハイレベル信号を提供し、第1のクロック信号端子CLKはローレベル信号を提供し、第2のクロック信号端子CLKBはローレベル信号を提供する。このとき、第11のトランジスタT11、第13のトランジスタT13、第14のトランジスタT14、第16のトランジスタT16、第17のトランジスタT17、第18のトランジスタT18はいずれもオンであり、第12のトランジスタT12及び第15のトランジスタT15は共にオフである。プルアップノードPUはハイレベル状態にあり、プルダウンノードPDはローレベル状態にあり、第14のトランジスタT14を介して信号出力端子OUTにハイレベル動作電圧VGHが書き込まれる。
【0106】
保持段階s4において、入力信号端子INPUTはハイレベル信号を提供し、第1のクロック信号端子CLKはクロック信号のハイ/ローレベル間の切り替えを提供し、第2のクロック信号端子CLKBはクロック信号のハイ/ローレベル間の切り替えを提供する。プルアップノードPUは常にハイレベル状態にあり、プルダウンノードPDは常にローレベル状態にあり、第14のトランジスタT14はオンを維持し、第15のトランジスタT15はオフを維持し、信号出力端子OUTはハイレベル信号出力を維持する。
【0107】
一部の実施例において、第i段に位置するシフトレジスタの信号出力端子OUTは第i+1段に位置する入力信号端子INPUTに接続されることにより、2つのシフトレジスタのカスケード接続を実現し、このとき、第1段に位置するシフトレジスタの信号入力端子INPUTはフレームスタート信号端子に接続される。具体的に、ゲート駆動回路において第1段に位置する第1のシフトレジスタの信号入力端子INPUTは第1のフレームスタート信号端子STVに接続され、リセット駆動回路において第1段に位置する第2のシフトレジスタの信号入力端子INPUTは第2のフレームスタート信号端子STV’に接続され、ゲート駆動回路DC1とリセット駆動回路DC2は、第1のフレームスタート信号端子STVと第2のフレームスタート信号端子STV’によってそれぞれ動作が制御される。
【0108】
また、表示領域内の1番目の画素ユニット群に配置される第1のリセット信号線は、第2のフレームスタート信号端子STV’に接続される。
【0109】
図9は本願の実施例におけるゲート駆動回路DC1及びそれに配置される信号線の構造模式図であり、
図10は
図9における6本の信号線に印加される信号の波形図であって、
図9及び
図10に示すように、ゲート駆動回路DC1に対応する動作信号線群は、4本のクロック信号線と2本の動作電圧信号線を含み、即ち、第1のクロック信号線CK1、第2のクロック信号線CK2、第3のクロック信号線CK3、第4のクロック信号線CK4、ハイレベル動作電圧信号線VH、ローレベル動作電圧信号線VLを含む。
【0110】
第4k-3段に位置する第1のシフトレジスタの第1のクロック信号端子CLKは第1のクロック信号線CK1に接続され、第4k-3段に位置する第1のシフトレジスタの第2のクロック信号端子CLKBは第2のクロック信号線CK2に接続される。
【0111】
第4k-2段に位置する第1のシフトレジスタの第1のクロック信号端子CLKは第2のクロック信号線CK2に接続され、第4k-2段に位置する第1のシフトレジスタの第2のクロック信号端子CLKBは第1のクロック信号線CK1に接続される。
【0112】
第4k-1段に位置する第1のシフトレジスタの第1のクロック信号端子CLKは第3のクロック信号線CK3に接続され、第4k-1段に位置する第1のシフトレジスタの第2のクロック信号端子CLKBは第4のクロック信号線CK4に接続される。
【0113】
第4k段に位置する第1のシフトレジスタの第1のクロック信号端子CLKは第4のクロック信号線CK4に接続され、第4k-2段に位置する第1のシフトレジスタの第2のクロック信号端子CLKBは第3のクロック信号線CK3に接続される。ここで、kは整数であり、かつ、1≦k≦N/4である。
【0114】
各段のシフトレジスタの第1の動作電圧端子V1はローレベル動作電圧信号線VLに接続され、各段のシフトレジスタの第2の動作電圧端子V2はハイレベル動作電圧信号線VHに接続される。
【0115】
第1のクロック信号線CK1が提供するクロック信号がアクティブレベル状態にある期間と、第2のクロック信号線CK2が提供するクロック信号がアクティブレベル状態にある期間が互いにずれ、第1のクロック信号線CK1と第3のクロック信号線CK3は同一のクロック信号を提供し、第2のクロック信号線CK2と第4のクロック信号線CK4は同一のクロック信号を提供する。ローレベル動作電圧信号線VLはローレベル動作電圧VGLを提供し、ハイレベル動作電圧信号線VHは、ハイレベル動作電圧VGHを提供する。
【0116】
ゲート駆動回路DC1の出力の安定性は画素ユニットの駆動過程に大きく影響するということを考慮すると、ゲート駆動回路DC1の出力の安定性を確保することが重要である。本実施例では、クロック信号線を4本配置し、その際に各クロック信号線がN/2個のシフトレジスタにのみ接続されることで、クロック信号線上の負荷(load)を効果的に低減し、ゲート駆動回路DC1の安定した出力を保障することができる。
【0117】
図11は本願の実施例におけるリセット駆動回路DC2及びそれに配置される信号線の構造模式図であり、
図12は
図11における4本の信号線に印加される信号の波形図であって、
図11及び
図12に示すように、リセット駆動回路DC2に対応する動作信号線群は、2本のクロック信号線と2本の動作電圧信号線を含み、即ち、第5のクロック信号線CK5、第6のクロック信号線CK6、ハイレベル動作電圧信号線VH、ローレベル動作電圧信号線VLを含む。
【0118】
ここで、第2m-1段に位置する第2のシフトレジスタの第1のクロック信号端子CLKは第5のクロック信号線CK5に接続され、第2m-1段に位置する第2のシフトレジスタの第2のクロック信号端子CLKBは第6のクロック信号線CK6に接続される。
【0119】
第2m段に位置する第2のシフトレジスタの第1のクロック信号端子CLKは第6のクロック信号線CK6に接続され、第2m段に位置する第2のシフトレジスタの第2のクロック信号端子CLKBは第5のクロック信号線CK5に接続される。ここで、mは整数であり、かつ、1≦m≦N/2である。
【0120】
各段のシフトレジスタの第1の動作電圧端子V1はローレベル動作電圧信号線VLに接続され、各段のシフトレジスタの第2の動作電圧端子V2はハイレベル動作電圧信号線VHに接続される。
【0121】
第5のクロック信号線CK5が提供するクロック信号がアクティブレベル状態にある期間と、第6のクロック信号線CK6が提供するクロック信号がアクティブレベル状態にある期間がずれ、ローレベル動作電圧信号線VLがローレベル動作電圧VGLを提供し、ハイレベル動作電圧信号線VHがハイレベル動作電圧VGHを提供する。
【0122】
リセット駆動回路DC2の出力の安定性は画素ユニットの駆動過程に与える影響が小さいということを考慮すると、リセット駆動回路DC2の出力の安定性に対する要求は比較的低い。本実施例では、クロック信号線を2本配置することで、リセット駆動回路DC2の出力の安定性を満たすという状況において信号線の配置数を減らしており、狭額縁化の実現に有利である。
【0123】
一部の実施例において、駆動モジュールが発光制御駆動回路DC3を含む場合、発光制御駆動回路DC3は、カスケード接続されたN個の第3のシフトレジスタSR”_1/SR”_2……/SR”_Nを含み、第j段に位置する第3のシフトレジスタSR”_jの信号出力端子はj番目の第3の信号出力端子OUT3である。
【0124】
一部の実施例において、N個の画素ユニット群は第1の方向に沿って配列され、発光制御駆動回路DC3におけるN個の第3のシフトレジスタSR”_1/SR”_2……/SR”_Nは第1の方向に沿って配列される。
【0125】
図13は本願の実施例における第3のシフトレジスタの回路構造模式図であって、
図13に示すように、当該シフトレジスタは、第2の入力サブ回路21、電圧制御サブ回路22、第2のプルダウン制御サブ回路23、第2の出力サブ回路24、第2のプルダウンサブ回路25を含む。
【0126】
ここで、第2の入力サブ回路21は入力信号端子INPUT、プルアップノードPU及び第3のクロック信号端子CLKMに接続され、第3のクロック信号端子CLKMの制御に応答して、入力信号端子INPUTが提供する入力信号をプルアップノードPUに書き込むように構成される。
【0127】
電圧制御サブ回路22は、プルアップノードPU、プルダウン制御ノードPDC及び第3のクロック信号端子CLKMに接続され、プルアップノードPUでの電圧の制御に応答して、第3のクロック信号端子CLKMが提供する第3のクロック信号をプルダウン制御ノードPDCに書き込み、第3のクロック信号端子CLKMの制御に応答して、第3の動作電圧端子V3が提供する第3の動作電圧をプルダウン制御ノードPDCに書き込むように構成される。
【0128】
第2のプルダウン制御サブ回路23は、第4の動作電圧端子V4、プルアップノードPU、プルダウンノードPD、プルダウン制御ノードPDC及び第4のクロック信号端子CLKNに接続され、プルダウン制御ノードPDCでの電圧及び第4のクロック信号端子CLKNの制御に応答して、第4のクロック信号端子CLKNが提供する第4のクロック信号をプルダウンノードPDに書き込み、プルアップノードPUでの電圧の制御に応答して、第4の動作電圧端子V4が提供する第4の動作電圧をプルダウンノードPDに書き込むように構成される。
【0129】
第2の出力サブ回路24は、第3の動作電圧端子V3、第4の動作電圧端子V4、プルアップノードPU、プルダウンノードPD及び信号出力端子に接続され、プルアップノードPUでの電圧に応答して、第3の動作電圧を信号出力端子に書き込み、プルダウンノードPDの制御に応答して、第4の動作電圧を信号出力端子に書き込むように構成される。
【0130】
第2のプルダウンサブ回路25は、第4の動作電圧端子V4、プルアップノードPU、プルダウン制御ノードPDC及び第4のクロック信号端子CLKNに接続され、プルダウン制御ノードPDCでの電圧及び第2のクロック信号端子CLKBの制御に応答して、第4の動作電圧をプルアップノードPUに書き込むように構成される。
【0131】
一部の実施例において、第2の入力サブ回路21は第21のトランジスタT21を含み、電圧制御サブ回路22は第22のトランジスタT22及び第23のトランジスタT23を含み、第2のプルダウン制御サブ回路23は第24のトランジスタT24、第25のトランジスタT25及び第26のトランジスタT26を含み、第2の出力サブ回路24は第27のトランジスタT27、第28のトランジスタT28、第5のキャパシタC5及び第6のキャパシタC6を含み、第2のプルダウンサブ回路25は第29のトランジスタT29及び第30のトランジスタT30を含む。
【0132】
ここで、第21のトランジスタT21の制御極は第3のクロック信号端子CLKMに接続され、第21のトランジスタT21の第1の極は入力信号端子INPUTに接続され、第21のトランジスタT21の第2の極はプルアップノードPUに接続される。
【0133】
第22のトランジスタT22の制御極はプルアップノードPUに接続され、第22のトランジスタT22の第1の極は第3のクロック信号端子CLKMに接続され、第22のトランジスタT22の第2の極はプルダウン制御ノードPDCに接続される。
【0134】
第23のトランジスタT23の制御極は第3のクロック信号端子CLKMに接続され、第23のトランジスタT23の第1の極は第3の動作電圧端子V3に接続され、第23のトランジスタT23の第2の極はプルダウン制御ノードPDCに接続される。
【0135】
第24のトランジスタT24の制御極はプルダウン制御ノードPDCに接続され、第24のトランジスタT24の第1の極は第4のクロック信号端子CLKNに接続され、第24のトランジスタT24の第2の極は第25のトランジスタT25の第1の極に接続される。
【0136】
第25のトランジスタT25の制御極は第4のクロック信号端子CLKNに接続され、第25のトランジスタT25の第2の極はプルダウンノードPDに接続される。
【0137】
第26のトランジスタT26の制御極はプルアップノードPUに接続され、第26のトランジスタT26の第1の極は第4の動作電圧端子V4に接続され、第26のトランジスタT26の第2の極はプルダウンノードPDに接続される。
【0138】
第27のトランジスタT27の制御極はプルアップノードPUに接続され、第27のトランジスタT27の第1の極は第3の動作電圧端子V3に接続され、第27のトランジスタT27の第1の極は信号出力端子に接続される。
【0139】
第28のトランジスタT28の制御極はプルダウンノードPDに接続され、第28のトランジスタT28の第1の極は第4の動作電圧端子V4に接続され、第27のトランジスタT27の第2の極は信号出力端子に接続される。
【0140】
第29のトランジスタT29の制御極はプルダウン制御ノードPDCに接続され、第29のトランジスタT29の第1の極は第4の動作電圧端子V4に接続され、第29のトランジスタT29の第2の極は第30のトランジスタT30の第1の極に接続される。
【0141】
第30のトランジスタT30の制御極は第4のクロック信号端子CLKNに接続され、第30のトランジスタT30の第2の極はプルアップノードPUに接続される。
【0142】
第5のキャパシタC5の第1端は第27のトランジスタT27の制御極に接続され、第5のキャパシタC5の第2端は信号出力端子に接続される。
【0143】
第6のキャパシタC6の第1端はプルダウンノードPDに接続され、第6のキャパシタC6の第2端は第4の動作電圧端子V4に接続される。
【0144】
以下では
図13に示すシフトレジスタの動作過程について図を組み合わせて詳細に説明する。ここで、第3の動作電圧端子V3がローレベル動作電圧VGLを提供し、第4の動作電圧端子V4がハイレベル動作電圧VGHを提供すると仮定する。
【0145】
図14は
図13に示すシフトレジスタの動作タイミング図であって、
図14に示すように、当該シフトレジスタの動作過程は、充電段階p1、第1の出力段階p2、第2の出力段階p3、第3の出力段階p4、リセット段階p5及び保持段階p6を含む。
【0146】
充電段階p1において、入力信号端子INPUTはローレベル信号を提供し、第3のクロック信号端子CLKMはハイレベル信号を提供し、第4のクロック信号端子CLKNはローレベル信号を提供する。このとき、第24のトランジスタT24、第25のトランジスタT25、第28のトランジスタT28、第29のトランジスタT29及び第30のトランジスタT30はいずれもオンであり、第21のトランジスタT21、第22のトランジスタT22、第23のトランジスタT23、第26のトランジスタT26及び第27のトランジスタT27はいずれもオフであり、プルダウン制御ノードPDC及びプルダウンノードPDはローレベル状態にあり、プルアップノードPUはハイレベル状態にある。ハイレベル動作電圧VGHが第28のトランジスタT28を介して信号出力端子OUTに書き込まれるため、信号出力端子OUTはハイレベル信号を出力する。
【0147】
第1の出力段階p2において、入力信号端子INPUTはローレベル信号を提供し、第3のクロック信号端子CLKMはローレベル信号を提供し、第4のクロック信号端子CLKNはハイレベル信号を提供する。このとき、第21のトランジスタT21、第22のトランジスタT22、第23のトランジスタT23、第24のトランジスタT24、第26のトランジスタT26、第27のトランジスタT27、第29のトランジスタT29はいずれもオンであり、第25のトランジスタT25、第28のトランジスタT28、第30のトランジスタT30はいずれもオフである。プルダウン制御ノードPDC及びプルアップノードPUはローレベル状態にあり、プルダウンノードPDはハイレベル状態にある。ローレベル動作電圧VGLが第27のトランジスタT27を介して信号出力端子OUTに書き込まれるため、信号出力端子OUTはローレベル信号を出力する。
【0148】
第2の出力段階p3において、入力信号端子INPUTはローレベル信号を提供し、第3のクロック信号端子CLKMはハイレベル信号を提供し、第4のクロック信号端子CLKNはローレベル信号を提供する。このとき、第22のトランジスタT22、第25のトランジスタT25、第26のトランジスタT26、第27のトランジスタT27、第30のトランジスタT30はいずれもオンであり、第21のトランジスタT21、第23のトランジスタT23、第24のトランジスタT24、第28のトランジスタT28、第29のトランジスタT29はいずれもオフである。プルアップノードPUはローレベル状態にあり、プルダウン制御ノードPDC及びプルダウンノードPDは共にハイレベル状態にある。ローレベル動作電圧VGLが第27のトランジスタT27を介して信号出力端子OUTに書き込まれるため、信号出力端子OUTはローレベル信号を出力する。
【0149】
第3の出力段階p4において、入力信号端子INPUTはハイレベル信号を提供し、第3のクロック信号端子CLKMはローレベル信号を提供し、第4のクロック信号端子CLKNはハイレベル信号を提供する。第21のトランジスタT21、第23のトランジスタT23、第24のトランジスタT24、第29のトランジスタT29はいずれもオンであり、第22のトランジスタT22、第25のトランジスタT25、第26のトランジスタT26、第27のトランジスタT27、第28のトランジスタT28、第30のトランジスタT30はいずれもオフであり、プルダウン制御ノードPDCはローレベル状態にあり、プルアップノードPU及びプルダウンノードPDは共にハイレベル状態にある。第27のトランジスタT27及び第28のトランジスタT28は共にオフであり、信号出力端子OUTはフローティング状態(floating)にあり、信号出力端子OUTは前段のローレベル状態を維持し、即ち、信号出力端子OUTはローレベル信号を出力する。
【0150】
リセット段階p5において、入力信号端子INPUTはハイレベル信号を提供し、第3のクロック信号端子CLKMはハイレベル信号を提供し、第4のクロック信号端子CLKNはローレベル信号を提供する。このとき、第24のトランジスタT24、第25のトランジスタT25、第28のトランジスタT28、第29のトランジスタT29及び第30のトランジスタT30はいずれもオンであり、第21のトランジスタT21、第22のトランジスタT22、第23のトランジスタT23、第26のトランジスタT26及び第27のトランジスタT27はいずれもオフである。プルダウン制御ノードPDC及びプルダウンノードPDは共にローレベル状態にあり、プルアップノードPUはハイレベル状態にある。ハイレベル動作電圧VGHが第28のトランジスタT28を介して信号出力端子OUTに書き込まれるため、信号出力端子OUTはハイレベル信号を出力する。
【0151】
保持段階p6において、入力信号端子INPUTはハイレベル信号を提供し、第3のクロック信号端子CLKMはクロック信号のハイ/ローレベルの切り替えを提供し、第4のクロック信号端子CLKNはクロック信号のハイ/ローレベルの切り替えを提供する。プルアップノードPUは常にハイレベル状態にあり、プルダウンノードPDは常にローレベル状態にあり、第28のトランジスタT28はオンを維持し、第27のトランジスタT27はオフを維持し、信号出力端子OUTはハイレベル信号出力を維持する。
【0152】
一部の実施例において、第i段に位置する第3のシフトレジスタの信号出力端子OUTは第i+1段に位置する第3の入力信号端子INPUTに接続され、2つの第3のシフトレジスタのカスケード接続を実現する。発光制御駆動回路における1段目に位置する第3のシフトレジスタの信号入力端子INPUTは第3のフレームスタート信号端子STV”に接続される。
【0153】
本願においては、第1のフレームスタート信号端子STV、第2のフレームスタート信号端子STV’、第3のフレームスタート信号端子STV”が提供するフレームスタート信号の波形をそれぞれ制御することにより、第1のシフトレジスタ、第2のシフトレジスタ、第3のシフトレジスタが出力する走査信号の波形を制御することができる。
【0154】
図15は本願の実施例における発光制御駆動回路DC3及びそれに配置される信号線の構造模式図であり、
図16は
図15における4本の信号線に印加される信号の波形図であって、
図15及び
図16に示すように、発光制御駆動回路DC3には2本のクロック信号線と2本の動作電圧信号線が配置されており、即ち、第7のクロック信号線CK7、第8のクロック信号線CK8、ハイレベル動作電圧信号線VH、ローレベル動作電圧信号線VLが配置されている。
【0155】
ここで、第2m-1段に位置する第3のシフトレジスタの第3のクロック信号端子CLKMは第7のクロック信号線CK7に接続され、第2m-1段に位置する第3のシフトレジスタの第2のクロック信号端子CLKBは第8のクロック信号線CK8に接続される。
【0156】
第2m段に位置する第3シフトレジスタの第3のクロック信号端子CLKMは第8のクロック信号線CK8に接続され、第2m段に位置する第3のシフトレジスタの第2のクロック信号端子CLKBは第7のクロック信号線CK7に接続される。ここで、mは整数であり、かつ、1≦m≦N/2である。
【0157】
各段のシフトレジスタの第3の動作電圧端子V3はローレベル動作電圧信号線VLに接続され、各段のシフトレジスタの第4の動作電圧端子V4はハイレベル動作電圧信号線VHに接続される。
【0158】
第7のクロック信号線CK7が提供するクロック信号がアクティブレベル状態にある期間と、第8のクロック信号線CK8が提供するクロック信号がアクティブレベル状態にある期間がずれ、ローレベル動作電圧信号線VLがローレベル動作電圧VGLを提供し、ハイレベル動作電圧信号線VHがハイレベル動作電圧VGHを提供する。
【0159】
本願の実施例は前述の実施例が提供する表示基板による表示駆動方法をさらに提供し、当該表示駆動方法は、ゲート駆動回路がN個の第1の信号出力端子を介してゲート走査信号を順次出力し、リセット駆動回路がN個の第2の信号出力端子を介してリセット走査信号を順次出力することを含む。ここで、i番目の画素ユニット群に配置される第2のリセット信号線の走査タイミングは、i+1番目の画素ユニット群に配置される第1のリセット信号線の走査タイミングと同一である。
【0160】
一部の実施例において、i番目の画素ユニット群に配置される前記ゲート線の走査タイミングは、i番目の前記画素ユニット群に配置される前記第2のリセット信号線の走査タイミングと同一である。
【0161】
一部の実施例において、駆動モジュールが発光制御駆動回路を含む場合、表示駆動過程において発光駆動制御回路はN個の第3の信号出力端子を介して発光制御走査信号を順次出力する。
【0162】
駆動過程において、画素ユニットの具体的な動作過程は前述の実施例における相応の内容を参照できるため、ここではその説明を省略する。
【0163】
本願の実施例は上記実施例が提供する表示基板を含む表示装置をさらに提供する。
【0164】
ここで、表示装置は、電子ペーパー、OLEDパネル、AMOLEDパネル、携帯電話、タブレットコンピュータ、テレビ、ディスプレイ、ノートパソコン、デジタルフォトフレーム、ナビゲーションなど、表示機能を有する如何なる製品または部品であってよい。
【0165】
本明細書では例示的な実施例を公開し、具体的な用語を用いたが、それらは一般的な説明に用いたものに過ぎず、またそのように解釈されるべきであり、限定を目的としたものではない。別途明確に指摘しない限り、一部の実施例においては、特定の実施例と組み合わせて説明した特徴、特性及び/もしくは素子を単独で使用することも、またはその他の実施例と組み合わせて説明した特徴、特性及び/もしくは素子と組み合わせて使用することもできることは当業者にとって自明である。したがって、添付の特許請求の範囲によって示される本願の範囲から逸脱しない場合、様々な形態及び詳細において変更できると当業者は理解するであろう。