(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-18
(45)【発行日】2024-07-26
(54)【発明の名称】グラフィカルユーザインターフェースをナビゲートするためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
G06F 16/9032 20190101AFI20240719BHJP
G06F 16/9038 20190101ALI20240719BHJP
【FI】
G06F16/9032
G06F16/9038
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022209269
(22)【出願日】2022-12-27
【審査請求日】2023-01-30
(31)【優先権主張番号】202211000755
(32)【優先日】2022-01-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(32)【優先日】2022-05-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500575824
【氏名又は名称】ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】Honeywell International Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100162846
【氏名又は名称】大牧 綾子
(72)【発明者】
【氏名】スパルシュ、アローラ
(72)【発明者】
【氏名】アグニラジ、チャタルジー
(72)【発明者】
【氏名】プラティヤクシャ、ビノド、クマール
【審査官】甲斐 哲雄
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0300437(US,A1)
【文献】特開2016-103297(JP,A)
【文献】特開2021-107966(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
少なくとも1つのプロセッサを備えるシステムによってオブジェクトモデルに基づいて、複数のフィルタタグを生成することであって、前記フィルタタグのそれぞれは、1つ以上のデータ項目に関連付けられ、前記オブジェクトモデルは、(1)複数の資産に関連付けられたテレメトリデータと、(2)前記複数の資産に関連付けられたコンテキストデータと、を含む、ことと、
ユーザデバイスから前記システムによって、第1の検索入力を受信することと、
前記第1の検索入力を受信したことに応答して、前記システムによって、前記第1の検索入力に基づいて前記複数のフィルタタグからフィルタタグの階層を生成することであって、前記階層は、少なくとも第1のフィルタタグのセット及び第2のフィルタタグのセットを含む、ことと、
前記システムによって、前記ユーザデバイスに前記第1のフィルタタグのセットを表示させること
であって、前記第1のフィルタタグのセットの前記階層は、ユーザの役割および前記ユーザの責任のレベルに基づいて前記ユーザに表示される、ことと、
前記ユーザデバイスから前記システムによって、前記第1のフィルタタグのセットのうちの少なくとも1つを示す第1の選択を受信することと、
前記第1の選択を受信したことに応答して、前記システムによって、前記ユーザデバイスに前記第2のフィルタタグのセットを表示させること
であって、前記第2のフィルタタグのセットの前記階層は前記ユーザの役割及び前記ユーザの責任の前記レベルに基づいて前記ユーザに表示される、ことと、
前記ユーザデバイスから前記システムによって、前記第2のフィルタタグのセットのうちの少なくとも1つを示す第2の選択を受信することと、
前記第2の選択を受信したことに応答して、前記システムによって、前記第1の選択及び前記第2の選択に基づいて第1のダッシュボードウィジェットを生成することであって、前記第1のダッシュボードウィジェットは、第1のデータ項目を示す、ことと、
前記システムによって、前記ユーザデバイスに前記第1のダッシュボードウィジェットを表示させることと、を含む、方法。
【請求項2】
前記階層は、第3のフィルタタグのセットを更に含み、前記方法は、
前記第2の選択を受信したことに応答して、前記システムによって、前記ユーザデバイスに前記第3のフィルタタグのセットを表示させることと、
前記ユーザデバイスから前記システムによって、前記第3のフィルタタグのセットのうちの少なくとも1つを示す第3の選択を受信することと、
前記第3の選択を受信したことに応答して、前記システムによって、前記第3の選択に基づいて第2のダッシュボードウィジェットを生成することであって、前記第2のダッシュボードウィジェットは、前記第1のデータ項目とは異なる第2のデータ項目を示す、ことと、
前記システムによって、前記ユーザデバイスに前記第2のダッシュボードウィジェットを表示させることと、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第3の選択を受信したことに応答して、前記システムによって、前記ユーザデバイスに前記第1のダッシュボードウィジェットの表示を停止させることを更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記オブジェクトモデルは、1つ以上の知識グラフを含み、前記1つ以上の知識グラフは、現実世界のエッジデバイスと、グラフィカルインターフェースに編成されたエッジデバイスの相互関係とを記述する、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2022年1月6日に出願されたインド仮特許出願第202211000755号の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本開示の様々な実施形態は、概して、グラフィカルユーザインターフェースをナビゲートするためのシステム及び方法に関し、より具体的には、グラフィカルユーザインターフェースのダッシュボード上のウィジェットを開発し、それにナビゲートするためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
モノのインターネットを拡張するために、より多くのデバイスがデジタル化され、ネットワークに接続されるようになるにつれて、企業パフォーマンス管理ツールは、これらのデバイスを管理及び監視するために更に重要になるであろう。企業パフォーマンス管理ツールは、デバイスの管理及び監視を任されたユーザに対して大量の情報を利用可能にし得る。しかしながら、利用可能な情報をナビゲートすることは、ユーザのドメイン内のツール及びデバイスに対するユーザの精通度によって困難であり、かつ/又は時間がかかる場合がある。また、既存のナビゲーション機能は、ユーザが見たいデータ及びメトリックへと、ユーザを迅速かつ直感的に誘導するには不十分な場合がある。
【0004】
本開示は、これらの上述の課題のうちの1つ以上を克服することを対象とする。
【発明の概要】
【0005】
本開示のいくつかの態様によれば、グラフィカルユーザインターフェースをナビゲートするためのシステム及び方法が説明される。
【0006】
一例では、方法は、少なくとも1つのプロセッサを備えるシステムによってオブジェクトモデルに基づいて、複数のフィルタタグを生成することであって、フィルタタグのそれぞれは、1つ以上のデータ項目に関連付けられ得、オブジェクトモデルは、(1)複数の資産に関連付けられたテレメトリデータと、(2)複数の資産に関連付けられたコンテキストデータと、を含み得る、ことと、ユーザデバイスからシステムによって、第1の検索入力を受信することと、第1の検索入力を受信したことに応答して、システムによって、第1の検索入力に基づいて複数のフィルタタグからフィルタタグの階層を生成することであって、階層は、少なくとも第1のフィルタタグのセット及び第2のフィルタタグのセットを含む、ことと、システムによって、ユーザデバイスに第1のフィルタタグのセットを表示させることと、ユーザデバイスからシステムによって、第1のフィルタタグのセットのうちの少なくとも1つを示す第1の選択を受信することと、第1の選択を受信したことに応答して、システムによって、ユーザデバイスに第2のフィルタタグのセットを表示させることと、ユーザデバイスからシステムによって、第2のフィルタタグのセットのうちの少なくとも1つを示す第2の選択を受信することと、第2の選択を受信したことに応答して、システムによって、第1の選択及び第2の選択に基づいて第1のダッシュボードウィジェットを生成することであって、第1のダッシュボードウィジェットは、第1のデータ項目を示す、ことと、システムによって、ユーザデバイスに第1のダッシュボードウィジェットを表示させることと、を含み得る。
【0007】
いくつかの実施形態では、階層は、第3のフィルタタグのセットを更に含み得る。本方法は、第2の選択を受信したことに応答して、システムによって、ユーザデバイスに第3のフィルタタグのセットを表示させることと、ユーザデバイスからシステムによって、第3のフィルタタグのセットのうちの少なくとも1つを示す第3の選択を受信することと、第3の選択を受信したことに応答して、システムによって、第3の選択に基づいて第2のダッシュボードウィジェットを生成することであって、第2のダッシュボードウィジェットは、第1のデータ項目とは異なる第2のデータ項目を示す、ことと、システムによって、ユーザデバイスに第2のダッシュボードウィジェットを表示させることと、を更に含み得る。
【0008】
いくつかの実施形態では、本方法は、第3の選択を受信したことに応答して、システムによって、ユーザデバイスに第1のダッシュボードウィジェットの表示を停止させることを更に含み得る。
【0009】
いくつかの実施形態では、システムは、検索入力とフィルタタグとの間の関連付けを学習するように訓練された機械学習モデルを使用して、フィルタタグの階層を生成し得る。本方法は、システムによって、第1の検索入力、第1の選択、及び第2の選択を使用して機械学習モデルを更新することを更に含み得る。
【0010】
いくつかの実施形態では、第1のダッシュボードウィジェットの生成は、ユーザデバイス又はユーザデバイスのユーザに割り当てられたアクセスレベルに更に基づき得る。
【0011】
いくつかの実施形態では、第1の選択及び第2の選択のうちの少なくとも1つは、ユーザの物理的ジェスチャによってユーザデバイスに入力され得る。
【0012】
いくつかの実施形態では、第1の検索入力は、口頭でユーザデバイスに入力され、自然言語処理を使用して変換され得る。
【0013】
いくつかの実施形態では、第1のフィルタタグのセット及び第2のフィルタタグのセットは、資産タイプ、資産属性、重要業績評価指標、メトリック、イベント、ダッシュボード識別子、ウィジェット識別子、プロセス、データ統合、及びデータ変換のうちの1つ以上を含み得る。
【0014】
いくつかの実施形態では、本方法は、システムによって、第1の選択及び選択をテンプレート照会として記憶することを更に含み得る。
【0015】
いくつかの実施形態では、本方法は、ユーザデバイスからシステムによって、修正要求を受信することであって、修正要求は、テンプレート照会に対して要求された修正を示す、ことと、修正要求に応答して、システムによって、ユーザデバイスに第3のフィルタタグのセットを表示させることと、ユーザデバイスからシステムによって、第3のフィルタタグのセットのうちの少なくとも1つを示す第3の選択を受信することと、第3の選択を受信したことに応答して、システムによって、第3の選択に基づいて第2のダッシュボードウィジェットを生成することであって、第2のダッシュボードウィジェットは、第1のデータ項目とは異なる第2のデータ項目を示す、ことと、システムによって、ユーザデバイスに第2のダッシュボードウィジェットを表示させることと、を更に含み得る。
【0016】
別の例では、方法は、少なくとも1つのプロセッサを備えるシステムによってオブジェクトモデルに基づいて、複数のフィルタタグを生成することであって、フィルタタグのそれぞれは、1つ以上のデータ項目及び1つ以上の企業資産に関連付けられ得、オブジェクトモデルは、(1)1つ以上の企業資産に関連付けられたテレメトリデータと、(2)1つ以上の企業資産に関連付けられたコンテキストデータと、を含み得る、ことと、ユーザデバイスからシステムによって、第1の画像データのセットを受信することであって、第1の画像データのセットは、第1の資産の少なくとも1つの画像を含む、ことと、第1の画像データのセットを受信することに応答して、システムによって、第1の資産の少なくとも1つの画像に基づいて、第1の企業資産を第1の資産に一致するものとして識別することと、システムによって、複数のフィルタタグから第1の企業資産に関連付けられた第1のフィルタタグのセットを取り出すことと、システムによって、ユーザデバイスに第1のフィルタタグのセットを表示させることと、ユーザデバイスからシステムによって、第1のフィルタタグのセットのうちの少なくとも1つを示す第1の選択を受信することと、第1の選択を受信したことに応答して、システムによって、第1の選択に基づいて第1のダッシュボードウィジェットを生成することであって、第1のダッシュボードウィジェットは、第1の企業資産に関連付けられた第1のデータ項目を示す、ことと、システムによって、ユーザデバイスに第1のダッシュボードウィジェットを表示させることと、を含み得る。
【0017】
いくつかの実施形態では、本方法は、ユーザデバイスからシステムによって、第2の画像データのセットを受信することであって、第2の画像データのセットは、第2の資産の少なくとも1つの画像を含む、ことと、第2の画像データのセットを受信したことに応答して、第2の資産の少なくとも1つの画像に基づいて、第2の企業資産を第2の資産に一致するものとして識別することと、システムによって、第1の企業資産及び第2の企業資産のコンテキストを決定することであって、コンテキストは、少なくとも第1の企業資産と第2の企業資産との間の関係を含む、ことと、システムによって、複数のフィルタタグから、コンテキストに基づいて第1の企業資産及び第2の企業資産に関連付けられた第2のフィルタタグのセットを取り出すことと、ユーザデバイスからシステムによって、第2のフィルタタグのセットのうちの少なくとも1つを示す第2の選択を受信することと、第2の選択を受信したことに応答して、システムによって、第2の選択に基づいて第2のダッシュボードウィジェットを生成することであって、第2のダッシュボードウィジェットは、第1の企業資産及び第2の企業資産のうちの少なくとも1つに関連付けられた第2のデータ項目を示す、ことと、システムによって、ユーザデバイスに第2のダッシュボードウィジェットを表示させることと、を更に含み得る。
【0018】
いくつかの実施形態では、本方法は、第2の選択を受信したことに応答して、システムによって、ユーザデバイスに第1のダッシュボードウィジェットの表示を停止させることを更に含み得る。
【0019】
いくつかの実施形態では、システムは、画像データとフィルタタグとの間の関連付けを学習するように訓練された機械学習モデルを使用して、第1のフィルタタグのセットを取り出し得る。本方法は、システムによって、第1の画像データのセット及び第1の選択を使用して機械学習モデルを更新することを更に含み得る。
【0020】
いくつかの実施形態では、第1のダッシュボードウィジェットの生成は、ユーザデバイス又はユーザデバイスのユーザに割り当てられたアクセスレベルに更に基づき得る。
【0021】
いくつかの実施形態では、第1の選択は、ユーザの物理的ジェスチャによってユーザデバイスに入力され得る。
【0022】
いくつかの実施形態では、複数のフィルタタグは、資産タイプ、資産属性、重要業績評価指標、メトリック、イベント、ダッシュボード識別子、ウィジェット識別子、プロセス、データ統合、及びデータ変換のうちの1つ以上を含み得る。
【0023】
更なる例では、方法は、少なくとも1つのプロセッサを備えるシステムによってオブジェクトモデルに基づいて、複数のフィルタタグを生成することであって、フィルタタグのそれぞれは、1つ以上のデータ項目に関連付けられ得、オブジェクトモデルは、(1)複数の資産に関連付けられたテレメトリデータと、(2)複数の資産に関連付けられたコンテキストデータと、を含み得る、ことと、ユーザデバイスからシステムによって、第1のユーザ入力を受信することと、第1の入力を受信したことに応答して、システムによって、機械学習モデルを使用して、第1の入力に基づいて複数のフィルタタグから第1のフィルタタグのセットを取り出すことであって、機械学習モデルは、ユーザ入力とフィルタタグとの間の関連付けを学習するように訓練される、ことと、システムによって、ユーザデバイスに第1のフィルタタグのセットを表示させることと、ユーザデバイスからシステムによって、第1のフィルタタグのセットのうちの少なくとも1つを示す第1の選択を受信することと、第1の選択を受信したことに応答して、システムによって、第1の選択に基づいて第1のダッシュボードウィジェットを生成することであって、第1のダッシュボードウィジェットは、第1のデータ項目を示す、ことと、システムによって、ユーザデバイスに第1のダッシュボードウィジェットを表示させることと、システムによって、第1のユーザ入力及び第1の選択に基づいて機械学習モデルを更新することと、を含み得る。
【0024】
いくつかの実施形態では、本方法は、(1)第1のユーザ入力のセットを提供することと、(2)第1のフィルタタグのセットを提供することと、(3)第1のユーザ入力のセットのそれぞれを第1のフィルタタグのセットのうちの1つ以上と手動で関連付けることと、によって、ユーザ入力とフィルタタグとの間の関連付けを学習するように機械学習モデルを訓練することを含み得る。
【0025】
いくつかの実施形態では、本方法は、システムによって、(1)第1の選択の時間、及び(2)ユーザデバイス又はユーザデバイスのユーザに割り当てられたアクセスレベルのうちの1つ以上に基づいて、機械学習モデルを更新することを含み得る。
【0026】
開示される実施形態の更なる目的及び利点は、以下の説明において部分的に記載され、説明から部分的に明らかになるか、又は本開示の実施形態の実施によって習得され得る。
【0027】
前述の一般的な説明及び以下の詳細な説明は、いずれもただ例示的かつ説明的なものであり、特許請求されるものとして本開示の実施形態を限定するものではないことが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0028】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、様々な例示的実施形態を説明と共に示し、本開示の実施形態の原理を説明する役割を果たす。
【
図1】1つ以上の実施形態による、例示的なネットワーク化コンピューティングシステム環境を示す。
【
図2】1つ以上の実施形態による、
図1のネットワーク化コンピューティングシステム環境のIoTプラットフォームのフレームワークの概略ブロック図を示す。
【
図3】1つ以上の実施形態による、グラフィカルユーザインターフェースをナビゲートするためのシステムの概略図を示す。
【
図4】1つ以上の実施形態による、グラフィカルユーザインターフェースの概略図を示す。
【
図5A】1つ以上の実施形態による、例示的な照会ツールを示す。
【
図5B】1つ以上の実施形態による、例示的な照会ツールを示す。
【
図6】1つ以上の実施形態による、例示的なユーザ主導型検索を示す。
【
図7】1つ以上の実施形態による、ダッシュボードウィジェットを表示するための例示的な方法のフロー図を示す。
【
図8】1つ以上の実施形態による、ダッシュボードウィジェットを表示するための例示的な方法のフロー図を示す。
【
図9】1つ以上の実施形態による、ダッシュボードウィジェットを表示するための例示的な方法のフロー図を示す。
【
図10】本明細書で提示される技法を実行し得る例示的なシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0029】
ここで、添付図面にその例が示されている実施形態を詳細に言及する。以下の詳細な説明では、説明される様々な実施形態の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が記載されている。しかしながら、説明される様々な実施形態は、これらの具体的な詳細なしで実施され得ることが当業者には理解されるであろう。他の例では、本明細書の態様を不必要に不明瞭にしないように、周知の方法、手順、構成要素、回路、及びネットワークは詳細に説明されていない。
【0030】
本開示の様々な実施形態は、概して、グラフィカルユーザインターフェースのダッシュボード上のウィジェットを開発し、それにナビゲートするためのシステム及び方法に関する。加えて、本開示の実施形態は、ウィジェット及びカスタムダッシュボードを作製するための簡略化されたツールを提供する一方で、検索機能も強化し得る。
【0031】
企業パフォーマンス管理(EPM)ツールは、ユーザに対して大量の情報を利用可能にし得る。EPMアプリケーションは、複数の接続されたデバイスを管理及び監視する必要がある倉庫、産業工場、建物、及び他の環境に有用であり得る。EPMアプリケーションのダッシュボードは、保全技術者、オペレータ、及び管理者が、利用可能な情報をナビゲートして、各自のプロセスに対する日々の決定、変更、及び改善を行い、幅広いターゲットに対応するための主要なツールであり得る。しかしながら、ダッシュボードは、所望のレベルの粒度で特定の情報に容易にアクセスする能力をユーザに提供することができない場合がある。
【0032】
例えば、EPMツールのためのナビゲーション及び検索機能は、しばしば、ユーザが一連の選択を行い、ダッシュボードの異なるページ間をナビゲートすることを必要とする。このタイプのナビゲーションは、時間がかかる場合があり、更に、ユーザがどの選択を行うべきかを正確に知らない限り、所望の情報を見つけることを困難にし得る。
【0033】
実例として、特定のデバイスに関する情報は、そのデバイスの保全を任された保全技術者にとって有用であり得る。EPMツールのための堅牢な検索エンジンなしでは、保全技術者は、デバイスリストにナビゲートし、所望のデバイスを見つけなければならない場合がある。次いで、保全技術者は、特定のメトリックを見つけるためにダッシュボードページをナビゲートしなければならない場合がある。所望の情報を見つけるためにダッシュボードページを順次ナビゲートすることが保全技術者に求められることにより、技術者は、所望の情報を見つけるために、代わりに問題解決に充てることができた時間を不必要に費やす可能性がある。
【0034】
したがって、前述の課題に対処する必要性が存在する。特に、グラフィカルユーザインターフェースのダッシュボード上のウィジェットにナビゲートするための改善された能力を有するシステムの必要性が存在する。本開示の実施形態は、前述の必要性並びに他の必要性に対処するための技術的解決策を提供する。
【0035】
本開示は、モノのインターネットプラットフォームに関連してシステム及び方法を説明するが、本システム及び本方法は、金融ソフトウェアプラットフォーム、ソーシャルメディアプラットフォーム、インターネット検索プラットフォーム、及び他のデータ集約的プラットフォームなどの他のプラットフォームに適用可能であり得ることを理解されたい。更に、モノのインターネットプラットフォームの特定の詳細が本明細書で説明されているが、そのようなプラットフォームの追加の説明は、米国特許出願第15/971,140号、同第16/128,236号、同第15/956,862号、同第16/245,149号、同第16/660,122号、及び同第16/812,027号(米国特許出願公開第2019/0123959号、同第2020/0084113号、同第2019/0324838号、同第2020/0225623号、同第2021/0117436号、及び同第2020/0285203号として公開されている)に見出すことができ、これらは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0036】
図1は、本開示による例示的なネットワーク化コンピューティングシステム環境100を示す。
図1に示されるように、ネットワーク化コンピューティングシステム環境100は、クラウド105、ネットワーク110、及びエッジ115を含む複数の層に編成される。以下で更に詳述するように、エッジ115の構成要素は、ネットワーク110を介してクラウド105の構成要素と通信している。
【0037】
ネットワーク110は、任意の適切なネットワーク又はネットワークの組み合わせであってもよく、クラウド105の構成要素との間、及びネットワーク化コンピューティングシステム環境100内の様々な他の構成要素(例えば、エッジ115の構成要素)間のデータの通信に適した任意の適切なプロトコルをサポートし得る。ネットワーク110としては、パブリックネットワーク(例えば、インターネット)、プライベートネットワーク(例えば、組織内のネットワーク)、又はパブリックネットワーク及び/若しくはプライベートネットワークの組み合わせが挙げられ得る。ネットワーク110は、
図1に示される様々な構成要素間の通信を提供するように構成され得る。ネットワーク110は、ネットワークレイアウト内のデバイス及び/又は構成要素を接続して、デバイス及び/又は構成要素間の通信を可能にする1つ以上のネットワークを含み得る。例えば、ネットワーク110は、インターネット、無線ネットワーク、有線ネットワーク(例えば、イーサネット)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、Bluetooth、近距離無線通信(NFC)、又はネットワークレイアウトの1つ以上の構成要素間の通信を提供する任意の他のタイプのネットワークとして実装され得る。いくつかの実施形態では、ネットワーク110は、セルラーネットワーク、衛星、ライセンス無線、又はセルラー、衛星、ライセンス無線、及び/若しくはアンライセンス無線ネットワークの組み合わせを使用して実装され得る。
【0038】
クラウド105の構成要素は、いわゆる「モノのインターネット」又は「IoT」プラットフォーム125を形成する1つ以上のコンピュータシステム120を含む。「IoTプラットフォーム」は、任意のタイプのインターネット接続デバイスを接続するプラットフォームを説明する任意選択の用語であり、IoTプラットフォーム125内で使用可能なコンピューティングシステムのタイプを限定するものとして解釈されるべきではないことを理解されたい。特に、コンピュータシステム120は、ネットワーク化コンピューティングシステム環境100のアプリケーション又はソフトウェアモジュールを記憶及び実行するためのメモリを備える、任意のタイプ又は数量の1つ以上のプロセッサ及び1つ以上のデータ記憶デバイスを含み得る。一実施形態では、プロセッサ及びデータ記憶デバイスは、企業レベルのサーバなどのサーバクラスのハードウェアで具現化される。例えば、プロセッサ及びデータ記憶デバイスは、アプリケーションサーバ、通信サーバ、ウェブサーバ、スーパーコンピューティングサーバ、データベースサーバ、ファイルサーバ、メールサーバ、プロキシサーバ、及び/又は仮想サーバの任意のタイプ又は組み合わせを含み得る。更に、1つ以上のプロセッサは、メモリにアクセスし、プロセッサ可読命令を実行するように構成され、プロセッサ可読命令は、プロセッサによって実行されると、ネットワーク化コンピューティングシステム環境100の複数の機能を実行するようにプロセッサを構成する。
【0039】
コンピュータシステム120は、IoTプラットフォーム125の1つ以上のソフトウェア構成要素を更に含む。例えば、コンピュータシステム120のソフトウェア構成要素は、ネットワーク110を介してユーザデバイス及び/又は他のコンピューティングデバイスと通信するための1つ以上のソフトウェアモジュールを含み得る。例えば、ソフトウェア構成要素としては、1つ以上のモジュール141、モデル142、エンジン143、データベース144、サービス145、及び/又はアプリケーション146が挙げられ得、これらは、以下で
図2に関して詳述するように、コンピュータシステム120内に/コンピュータシステム120によって記憶され得る(例えば、メモリ上に記憶され得る)。1つ以上のプロセッサは、本開示で説明される様々な方法を実行するとき、1つ以上のモジュール141、モデル142、エンジン143、データベース144、サービス145、及び/又はアプリケーション146を利用するように構成され得る。
【0040】
したがって、コンピュータシステム120は、計算及び/又はデータ記憶のためのスケーラブルリソースを有するクラウドコンピューティングプラットフォーム(例えば、IoTプラットフォーム125)を実行し得、クラウドコンピューティングプラットフォーム上で1つ以上のアプリケーションを実行して、本開示で説明される様々なコンピュータ実装方法を実行し得る。いくつかの実施形態では、モジュール141、モデル142、エンジン143、データベース144、サービス145、及び/又はアプリケーション146のうちのいくつかは、より少ないモジュール、モデル、エンジン、データベース、サービス、及び/又はアプリケーションを形成するように組み合わせられてもよい。いくつかの実施形態では、モジュール141、モデル142、エンジン143、データベース144、サービス145、及び/又はアプリケーション146のうちのいくつかは、別個の、より多数のモジュール、モデル、エンジン、データベース、サービス、及び/又はアプリケーションに分離されてもよい。いくつかの実施形態では、モジュール141、モデル142、エンジン143、データベース144、サービス145、及び/又はアプリケーション146のうちのいくつかは除去されてもよく、他のものが追加されてもよい。
【0041】
コンピュータシステム120は、ネットワーク化コンピューティングシステム環境100の他の構成要素(例えば、エッジ115の構成要素)からネットワーク110を介してデータを受信するように構成される。コンピュータシステム120は、受信したデータを利用して結果を生成するように更に構成される。結果を示す情報は、ネットワーク110上でユーザコンピューティングデバイスを介してユーザに送信され得る。いくつかの実施形態では、コンピュータシステム120は、受信されたデータ及び/又は結果(複数可)を示す情報をユーザに提供することを含む1つ以上のサービスを提供するサーバシステムと称されることがある。コンピュータシステム120は、1つ以上のIoTサービスを実装する任意のタイプの会社、組織、又は機関を含み得るエンティティの一部である。いくつかの例では、エンティティはIoTプラットフォームプロバイダであり得る。
【0042】
一実施形態では、クラウド105は、複数の施設又は企業と動作可能に結合されてもよく、これは、クラウド105と施設又は企業のそれぞれとの間の通信が可能になることを意味する。テレメトリデータ及び任意選択的に関連付けられたメタデータなどの運用データは、処理のためにクラウド105にアップロードされ得る。テレメトリデータは、タイムスタンプ及びそれらのタイムスタンプに対応するデータ値を含み得る。動作設定点などの命令は、クラウド105内で決定され得、実行のために特定の施設又は企業にダウンロードされ得る。動作設定点としては、例えば、空気温度、空気湿度、デルタ圧力(例えば、ポンプ、ファン、又はダンパのための)、ポンプ速度、冷水温度、温水温度などが挙げられ得る。
【0043】
一実施形態では、クラウド105は、施設又は企業と通信し、必要に応じてデータを交換するようにプログラムされたサーバを含み得る。クラウド105は、単一のコンピュータサーバであってもよく、又は複数のコンピュータサーバを含んでもよい。いくつかの実施形態では、クラウド105は、2つ以上のコンピュータサーバの階層的配列を表し得、例えば、おそらく下位レベルのコンピュータサーバ(単数又は複数)がテレメトリデータを処理し、上位レベルのコンピュータサーバが、下位レベルのコンピュータサーバ(単数又は複数)の動作を監督する。
【0044】
施設又は企業は、異なるデータフォーマット、異なる言語及び/又は異なるプロトコルで通信する様々な異なるデバイス及びコントローラを含む可能性がある。施設又は企業は、様々な異なるデバイス及びコントローラを含み、それらのうちの少なくともいくつかは、異なるタイプのネットワーク上で通信する可能性がある。
【0045】
エッジ115の構成要素は、それぞれが1つ以上のエッジデバイス161a~161n及び1つ以上のエッジゲートウェイ162a~162nを含む1つ以上の企業160a~160nを含む。例えば、第1の企業160aは、第1のエッジデバイス161a及び第1のエッジゲートウェイ162aを含み、第2の企業160bは、第2のエッジデバイス161b及び第2のエッジゲートウェイ162bを含み、第nの企業160nは、第nのエッジデバイス161n及び第nのエッジゲートウェイ162nを含む。本明細書で使用される場合、企業160a~160nは、例えば、会社、部門、建物、製造工場、倉庫、不動産施設、研究所、航空機、宇宙船、自動車、船、ボート、軍用車両、石油及びガス施設、又は任意の数のローカルデバイスを含む任意の他のタイプのエンティティ、施設、及び/若しくは車両など、任意のタイプのエンティティ、施設、又は車両を表し得る。
【0046】
エッジデバイス161a~161nは、企業160a~160n内で見つけられ得る様々な異なるタイプのデバイスのいずれかを表し得る。エッジデバイス161a~161nは、ネットワーク110にアクセスするように構成された、又はエッジゲートウェイ162a~162n経由など、ネットワーク110を介して他のデバイスからアクセスされる任意のタイプのデバイスである。エッジデバイス161a~161nは、場合によっては「IoTデバイス」と称されることがあり、したがって、任意のタイプのネットワーク接続された(例えば、インターネット接続された)デバイスを含み得る。例えば、エッジデバイス161a~161nとしては、センサ、アクチュエータ、プロセッサ、コンピュータ、バルブ、ポンプ、ダクト、車両構成要素、カメラ、ディスプレイ、ドア、窓、セキュリティ構成要素、HVAC構成要素、工場設備、並びに/又は情報を収集、送信、及び/若しくは受信するためにネットワーク110に接続され得る任意の他のデバイスが挙げられ得る。それぞれのエッジデバイス161a~161nは、対応のエッジデバイス161a~161nを選択的に制御するための、及び/又はネットワーク110を介してエッジデバイス161a~161nとクラウド105との間で情報を送信/受信するための、1つ以上のコントローラを含むか、ないしは別の方法でそれらと通信する。
図2を参照すると、エッジ115はまた、それぞれの企業161a~161nの運用技術(OT)システム163a~163n及び情報技術(IT)アプリケーション164a~164nを含み得る。OTシステム163a~163nは、産業機器(例えば、エッジデバイス161a~161n)、資産、プロセス、及び/又はイベントの直接監視及び/又は制御を通して、変化を検出する及び/又は引き起こすためのハードウェア及びソフトウェアを含む。ITアプリケーション164a~164nは、組織全体及び組織間でのデータの生成、管理、記憶、及び配信のためのネットワーク、記憶、及びコンピューティングリソースを含む。
【0047】
エッジゲートウェイ162a~162nは、ネットワーク110を介したエッジデバイス161a~161nとクラウド105との間の通信を容易にするためのデバイスを含む。例えば、エッジゲートウェイ162a~162nは、エッジデバイス161a~161nと通信するための、及びネットワーク110を介してクラウド105と通信するための1つ以上の通信インターフェースを含む。エッジゲートウェイ162a~162nの通信インターフェースとしては、1つ以上のセルラー無線、Bluetooth、WiFi、近距離通信無線、イーサネット、又は情報を送信及び受信するための他の適切な通信デバイスが挙げられ得る。ネットワーク110を介してエッジデバイス161a~161n、ゲートウェイ162a~162n、及びクラウド105の間に複数の形態の通信を提供するために、複数の通信インターフェースがそれぞれのゲートウェイ162a~162nに含まれてもよい。例えば、エッジデバイス161a~161n及び/又はネットワーク110との通信は、無線通信(例えば、WiFi、無線通信など)及び/若しくは有線データ接続(例えば、ユニバーサルシリアルバス、オンボード診断システムなど)、又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネットなどの広域ネットワーク(WAN)、電気通信ネットワーク、データネットワーク、若しくは任意の他のタイプのネットワークなどの他の通信モードを通じて達成され得る。
【0048】
エッジゲートウェイ162a~162nはまた、データ処理を容易にするためにプログラム命令を記憶及び実行するためのプロセッサ及びメモリを含んでもよい。例えば、エッジゲートウェイ162a~162nは、エッジデバイス161a~161nからデータを受信し、データをクラウド105に送信する前にデータを処理するように構成され得る。したがって、エッジゲートウェイ162a~162nは、データ処理サービス及び/又は本開示の他のサービス若しくは方法を提供するための1つ以上のソフトウェアモジュール又は構成要素を含んでもよい。
図2を参照すると、それぞれのエッジゲートウェイ162a~162nは、エッジサービス165a~165n及びエッジコネクタ166a~166nを含む。エッジサービス165a~165nは、エッジデバイス161a~161nからのデータを処理するためのハードウェア構成要素及びソフトウェア構成要素を含み得る。エッジコネクタ166a~166nは、上で詳述したように、ネットワーク110を介したエッジゲートウェイ162a~162nとクラウド105との間の通信を容易にするためのハードウェア構成要素及びソフトウェア構成要素を含み得る。場合によっては、エッジデバイス161a~n、エッジコネクタ166a~n、及びエッジゲートウェイ162a~nのいずれも、それらの機能を組み合わせる、省略する、又はデバイスの任意の組み合わせに分離することが可能である。換言すれば、エッジデバイス並びにそのコネクタ及びゲートウェイは、必ずしも別個のデバイスである必要はない。
【0049】
例示的実施形態によれば、エッジゲートウェイ162a~162nは、施設又は企業の様々な物理的資産(例えば、限定はしないが、建物、産業用地、車両、倉庫、航空機など)からテレメトリデータ及びモデルデータのうちの少なくとも1つを受信するように構成され得る。いくつかの例では、テレメトリデータは、時系列データを表すことができ、ある期間にわたって収集され得る資産に関連付けられた複数のデータ値を含み得る。例えば、一例では、テレメトリデータは、ある期間にわたってセンサによって収集された複数のセンサ読取り値を表し得る。更に、モデルデータは、資産に関連付けられたメタデータを表し得る。モデルデータは、資産に関連付けられた補助情報又はコンテキスト情報を示し得る。例えば、一例では、モデルデータは、施設内の資産に関連付けられた地理情報(例えば、資産の場所)を表し得る。別の例では、モデルデータは、センサが施設内でコミッショニングされるときの基準となるセンサ設定を表し得る。更に別の例では、モデルデータは、資産を介してやり取りされたデータに関連付けられたデータタイプ又はデータフォーマットを表し得る。更に別の例では、モデルデータは、資産と施設内の他の資産との関係を定義し得る任意の情報を示し得る。本明細書で説明する様々な例示的実施形態によれば、「モデルデータ」という用語は、簡潔にするために「セマンティックモデル」又は「メタデータ」と互換的に呼ばれることがある。
【0050】
例示的実施形態によれば、エッジゲートウェイ162a~162nは、エッジゲートウェイ162a~162nに通信可能に結合された1つ以上のローカルデバイス及び/又は任意の他の物理的資産を発見及び識別するように構成される。更に、資産の識別時に、エッジゲートウェイ162a~162nは、様々な資産からテレメトリデータ及び/又はモデルデータをプルするように構成される。一例では、これらの資産は、施設内のオンプレミスに位置し得る1つ以上の電子デバイスに対応し得る。エッジゲートウェイ162a~162nは、1つ以上のデータ問い合わせ要求を資産に送信することによってデータをプルするように構成される。これらのデータ問い合わせ要求は、基礎となる物理的資産によってサポートされるプロトコルに基づき得る。施設における資産の発見及び識別の例は、2020年5月29日に出願された「Remote discovery of building management system metadata」と題する米国特許出願第16/888,626号に記載されており、その詳細は、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0051】
該例示的実施形態によれば、エッジゲートウェイ162a~162nは、様々なデータフォーマット又は異なるデータ構造でテレメトリデータ及び/又はモデルデータを受信するように構成される。一例では、エッジゲートウェイ162a~162nで受信されるテレメトリデータ及び/又はモデルデータのフォーマットは、2つ以上のネットワークノード(すなわち、エッジゲートウェイ162a~162n及び資産)の間のデータのやり取りをサポートするネットワークの通信プロトコルに従ったものであり得る。理解され得るように、いくつかの例では、施設内のそれぞれの資産は、異なるネットワークプロトコル(例えば、BACnet、Modbus、LonWorks、SNMP、MQTT、Foxs、OPC UAなどのようなIOTプロトコル)をサポートし得る。したがって、エッジゲートウェイ162a~162nは、基礎となるローカルデバイス(すなわち資産)によってサポートされる通信プロトコルに従って、テレメトリデータ及び/又はモデルデータをプルするように構成される。
【0052】
更に、エッジゲートウェイ162a~162nは、受信されたデータを処理し、データを統一されたデータフォーマットに変換するように構成される。統一されたデータフォーマットは、以下、共通オブジェクトモデル(COM)と称される。一例では、COMは、クラウド105においてサポートされる1つ以上のデータ分析アプリケーション又はサービスによって必要とされ得るオブジェクトモデルに従う。例示的実施形態では、エッジゲートウェイ162a~162nは、データ正規化を実行して、受信したデータを所定のデータフォーマットに正規化し得る。一例では、予め定義されたフォーマットは、エッジゲートウェイ162a~162nが、テレメトリデータ及び/又はモデルデータをクラウド106に更にプッシュするときの基準となり得るCOMを表し得る。いくつかの例では、エッジゲートウェイ162a~162nは、クラウド105とのセキュア通信チャネルを確立するように構成される。この点に関して、データは、セキュア通信チャネルを介して、エッジゲートウェイ162a~162nとクラウド105との間でやり取りされ得る。
【0053】
該例示的実施形態によれば、エッジゲートウェイ162a~162nは、(a)資産からテレメトリデータ及びモデルデータのうちの少なくとも1つを受信することと、(b)受信したデータを第1のフォーマットからCOMをサポートする第2のフォーマットに変換することを含み得る、データを正規化することと、(c)COMを表す変換されたデータをクラウド105に送信することと、のうちの少なくとも1つを実行するように構成される。いくつかの例示的実施形態によれば、エッジゲートウェイ162a~162nは、施設内の複数のソースからデータ(例えば、限定はしないが、テレメトリデータ及び/又はモデルデータ)を受信して集約するように構成される。例えば、データ及び/又はメタデータ情報は、施設内の様々な独立した多様なサブシステムに対応する複数の資産から受信及び/又はプルされ得る。更に、前述したように、エッジゲートウェイ162a~162nは、受信したデータを正規化し、正規化したデータをクラウド105に送信するように構成される。一例では、エッジゲートウェイ162a~162nは、クラウド105から受信したデータプル要求に基づいて、変換されたデータを送信し得る。別の例では、エッジゲートウェイ162a~162nは、変換されたデータを所定の時間間隔で自動的に送信し得る。
【0054】
例示的実施形態では、エッジゲートウェイ162a~162nは、(a)1つ以上の資産からエッジゲートウェイ162a~162nへのデータ入力、(b)データ正規化(例えば、データをCOMに正規化すること)、及び(c)エッジゲートウェイ162a~162nから(例えば、クラウド105に)データをプッシュするためのデータ出力、のうちの少なくとも1つを実行するためのプロトコルを定義するように構成される。この点に関して、エッジゲートウェイ162a~162nは、データ(すなわち、テレメトリデータ及び/又はモデルデータ)が更なる処理のためにエッジゲートウェイ162a~162nによって入力されるときの基準となり得る1つ以上のルールを定義するように構成され得る。更に、エッジゲートウェイ162a~162nは、前述したように、COMに従ってデータを正規化するためのルールを定義し得る。更に、エッジゲートウェイ162a~162nは、データ及び/又はデータの変換されたバージョン(例えば、正規化されたデータ)をエッジゲートウェイ162a~162nから出力するためのルールを定義するように構成され得るルールエンジンを含み得る。いくつかの例では、エッジゲートウェイ162a~162nは、データを入力し、データレイク(例えば、データパイプライン)にデータを更にプッシュし得る。一例では、データレイクは、エッジゲートウェイ162a~162n及び/又はクラウド105によって管理され得る。
【0055】
例示的実施形態によれば、エッジゲートウェイ162a~162nは、1つ以上のコンテナ化パッケージをサポートするように構成される。これらのコンテナ化パッケージは、クラウド105からの構成情報に基づいて構成され得る1つ以上のアプリケーション、ドライバ、ファームウェア実行可能ファイル、サービスなどを含む。エッジゲートウェイ162a~162nにおいてサポートされるこれらのコンテナ化パッケージは、施設内の1つ以上の資産からテレメトリデータ及び/又はモデルデータをプルし得る。更に、いくつかの例示的実施形態によれば、エッジゲートウェイ162a~162nは、コンテナ化パッケージを利用して、前述したように、データ入力、データ正規化、及びデータ出力のうちの少なくとも1つに対応する1つ以上の動作を実行するように構成される。更に、コンテナ化パッケージは、施設の資産に関連付けられた1つ以上の動作を制御するように構成され得る。
【0056】
いくつかの例示的実施形態によれば、コンテナ化パッケージは、施設内の1つ以上の資産を自動発見及び識別するように構成され得る1つ以上のドライバを含み得る。この点に関して、コンテナ化パッケージは、エッジゲートウェイ162a~162nが資産にリモートアクセスし、資産の問い合わせに基づいて1つ以上の資産を識別し、資産の1つ以上のデータトランザクション能力を構成することを可能にし得る。本明細書で言及されるデータトランザクション能力は、例えば、どのデータが資産からプルされるべきか、又はどのくらいの頻度でデータが資産からプルされるべきか、又はどのメタデータが資産からプルされるべきかを示し得る。該例示的実施形態によれば、コンテナ化パッケージを利用して、(a)資産からプルされるデータの選択、(b)データが資産からプルされる頻度、(c)エッジゲートウェイ162a~162nによってデータが要求される複数の資産の中からの資産の選択、(d)エッジゲートウェイ162a~162nによって要求される資産に関連付けられたメタデータの選択、のうちの少なくとも1つが構成され得る。例示的実施形態では、エッジゲートウェイ162a~162nにおけるコンテナ化パッケージは、エッジゲートウェイ162a~162nに関して本明細書で説明するような1つ以上の機能を有効にし得るドライバ、ネイティブファームウェア、ライブラリファイル、アプリケーションファイル、及び/又は実行可能ファイルのうちの1つ以上を含み得る。
【0057】
いくつかの例示的実施形態によれば、コンテナ化パッケージは、データ問い合わせ要求を様々な資産に送信することによって、資産からエッジゲートウェイ162a~162n上にデータをプルするように構成され得る。これらのデータ問い合わせ資産は、資産によってサポートされるネットワークプロトコルに従ったフォーマットで定義され得る。典型的には、施設の様々な資産は、異なるネットワークプロトコル(例えば、BACnet、Modbus、Foxs、OPC UA、Obix、SNMP、MQTTなどのようなIOTベースのプロトコル)をサポートし得る。いくつかの例示的実施形態では、コンテナ化パッケージは、任意のネットワークプロトコルによってサポートされる任意のタイプの資産を提供するようにカスタマイズ可能であり、ユーザ構成可能である。換言すれば、コンテナ化パッケージは、資産と通信するための基礎となるネットワークプロトコルに関係なく、様々な資産からデータ及び/又はメタデータをプルするように構成され得る。いくつかの例示的実施形態によれば、エッジゲートウェイ162a~162nは、資産タイプ(例えば、現代のサブシステム又はレガシーサブシステム、OEM製造、ネイティブ資産など)に関係なく、施設内の様々なサブシステムの資産の自動発見及び識別を引き起こし得る1つ以上のコンテナ化パッケージをサポートし得る。
【0058】
先に説明したように、エッジゲートウェイ162a~162nは、施設内の様々な資産からデータ(例えば、テレメトリデータ及びセマンティックモデル)をキャプチャするように構成される。更に、エッジゲートウェイ162a~162nは、データ及びデータから決定されたCOMのうちの少なくとも1つをクラウド105に提供するように構成される。いくつかの例示的実施形態では、クラウド105は、データ及び/又はCOMを更に処理して、拡張オブジェクトモデル(EOM)を作製し得る。拡張オブジェクトモデルは、いくつかのデータオントロジ、データ関係、及びデータ階層を統一フォーマットに統一するデータモデルを表す。EOMは、更なるデータ分析のために、並びに施設の1つ以上のKPI、コンテキストインサイト、性能、及び動作インサイトを報告するために利用され得る。
【0059】
いくつかの実施形態では、COM及び/又はEOMは、データのフィルタタグを生成及び/又は提案し得る。換言すれば、COM及び/又はEOMは、テレメトリデータを取り込むことができ、データに関するコンテキスト情報(例えば、セマンティックモデル)を使用して、フィルタタグをデータに割り当て得る。そのため、フィルタタグは、潜在的に大量のデータを所望の粒度に絞り込むために使用され得る。
【0060】
いくつかの実施形態では、COM及び/又はEOMは、地理的フィルタタグ、特定の施設を識別するフィルタタグ、資産タイプフィルタタグ、属性フィルタタグ、時系列フィルタタグ、又はデータをソートするのに有用な任意の他のタイプのフィルタタグを割り当て得る。例えば、Bangaloreの倉庫内の個々のボイラによって消費量されたエネルギーを示すデータ要素について、COM及び/又はEOMは、ボイラ、ボイラが関連付けられたシステム、倉庫、Bangalore、エネルギー消費量、エネルギー消費量を検出するために使用されるセンサ又はメータなどのうちの1つ以上を示すフィルタタグを適用し得る。COM及び/又はEOMは、その中に取り込まれた及び/又は維持されたそれぞれのデータ要素にフィルタタグを割り当て得る。
【0061】
図2は、本開示による、IoTプラットフォーム125のフレームワーク200の概略ブロック図を示す。本開示のIoTプラットフォーム125は、リアルタイムの正確なモデル及び視覚分析を使用して、企業160a~160nの持続的なピークパフォーマンスのための知的で実用的な推奨を配信する、企業パフォーマンス管理のためのプラットフォームである。IoTプラットフォーム125は、企業全体のトップからボトムまでのビューを提供し、プロセス、資産、人々、及び安全性のステータスを表示するために、任意のクラウド又はデータセンタ環境での展開するためにポータブルである拡張可能プラットフォームである。更に、IoTプラットフォーム125は、以下で更に詳述されるフレームワーク200を使用して、プロセスデータに対してデジタルツインを実行し、出力を実用的なインサイトに変換するエンドツーエンド能力をサポートする。
【0062】
図2に示されるように、IoTプラットフォーム125のフレームワーク200は、例えば、IoT層205、企業統合層210、データパイプライン層215、データインサイト層220、アプリケーションサービス層225、及びアプリケーション層230を含む、いくつかの層を含む。IoTプラットフォーム125はまた、コアサービス層235と、1つ以上の知識グラフ251を含む拡張可能オブジェクトモデル(EOM)250と、を含む。層205~235は、それぞれの層205~235を共に形成する様々なソフトウェア構成要素を更に含む。例えば、それぞれの層205~235は、モジュール141、モデル142、エンジン143、データベース144、サービス145、アプリケーション146、又はそれらの組み合わせのうちの1つ以上を含み得る。いくつかの実施形態では、層205~235は、より少ない層を形成するように組み合わされてもよい。いくつかの実施形態では、層205~235のうちのいくつかは、別個のより多数の層に分離されてもよい。いくつかの実施形態では、層205~235のいくつかが除去されてもよく、他の層が追加されてもよい。
【0063】
IoTプラットフォーム125は、モデル駆動型アーキテクチャである。したがって、拡張可能オブジェクトモデル250は、拡張可能オブジェクトモデル(又は「資産モデル」)と、企業160a~160nの機器(例えば、エッジデバイス161a~161n)及びプロセスがモデル化される知識グラフ251とを使用して、企業160a~160nのサイトデータをコンテキスト化するために、それぞれの層205~230と通信する。EOM 250の知識グラフ251は、中央の場所にモデルを記憶するように構成される。知識グラフ251は、スマートシステムを有効にする現実世界の接続を記述するノード及びリンクの集合を定義する。本明細書で使用される知識グラフ251は、(i)現実世界のエンティティ(例えば、エッジデバイス161a~161n)と、グラフィカルインターフェースに編成されたそれらの相互関係とを記述し、(ii)スキーマ内のエンティティの可能なクラス及び関係を定義し、(iii)任意のエンティティを互いに関連付けることを可能にし、(iv)様々なトピックドメインをカバーする。換言すれば、知識グラフ251は、エンティティ(例えば、エッジデバイス161a~161n)の大規模ネットワーク、エンティティのセマンティックタイプ、エンティティのプロパティ、及びエンティティ間の関係を定義する。したがって、知識グラフ251は、特定のドメイン又は企業若しくは組織に関連する「モノ」のネットワークを記述する。知識グラフ251は、抽象的な概念及び関係に限定されず、例えば、文書及びデータセットなどのオブジェクトのインスタンスも含み得る。いくつかの実施形態では、知識グラフ251は、リソース記述フレームワーク(RDF)グラフを含んでもよい。本明細書で使用される場合、「RDFグラフ」は、情報のセマンティクス又は意味を形式的に記述するグラフデータモデルである。RDFグラフは、メタデータ(例えば、データを記述するデータ)も表し得る。知識グラフ251は、セマンティックオブジェクトモデルも含み得る。セマンティックオブジェクトモデルは、知識グラフ251のセマンティクスを定義する知識グラフ251のサブセットである。例えば、セマンティックオブジェクトモデルは、知識グラフ251のスキーマを定義する。
【0064】
本明細書で使用される場合、EOM 250は、シードされたセマンティックオブジェクトモデルが拡張されることを可能にするアプリケーションプログラミングインターフェース(API)の集合である。例えば、本開示のEOM 250は、顧客の知識グラフ251が、顧客のセマンティックオブジェクトモデルにおいて表現された制約条件付きで構築されることを可能にする。したがって、知識グラフ251は、企業160a~160nのエッジデバイス161a~161nのモデルを作製するために顧客(例えば、企業又は組織)によって生成され、知識グラフ251は、モデル(例えば、ノード及びリンク)を可視化するためにEOM 250に入力される。
【0065】
モデルは、企業の資産(例えば、ノード)(例えば、エッジデバイス161a~161n)を記述し、資産と他の構成要素との関係(例えば、リンク)を記述する。モデルはまた、スキーマを記述し(例えば、データが何であるかを記述し)、したがって、モデルは自己検証型である。例えば、モデルは、任意の所与の資産(例えば、エッジデバイス161a~161n)上に搭載されるセンサのタイプ、及びそれぞれのセンサによって感知されているデータのタイプを記述し得る。重要業績評価指標(KPI)フレームワークを使用して、拡張可能オブジェクトモデル250内の資産のプロパティがKPIフレームワークの入力に結合され得る。したがって、IoTプラットフォーム125は、エッジ115とクラウド105との間の双方向モデル同期及びセキュアデータ交換、メタデータ駆動型データ処理(例えば、ルール、計算、及び集約)、並びにモデル駆動型可視化及びアプリケーションを含む、拡張可能なモデル駆動型エンドツーエンドスタックである。本明細書で使用される場合、「拡張可能」は、新しいプロパティ/列/フィールド、新しいクラス/テーブル、及び新しい関係を含むようにデータモデルを拡張する能力を指す。したがって、IoTプラットフォーム125は、エッジデバイス161a~161n及びそれらのデバイス161a~161nを処理するアプリケーション146に関して拡張可能である。例えば、新しいエッジデバイス161a~161nが企業160a~160nシステムに追加されるとき、新しいデバイス161a~161nは、対応するアプリケーション146が新しいデバイス161a~161nからのデータを理解し、使用することができるように、IoTプラットフォーム125に自動的に現れる。
【0066】
場合によっては、資産テンプレートは、共通構造を使用してモデル内のエッジデバイス161a~161nのインスタンスの構成を容易にするために使用される。資産テンプレートは、特定のタイプのデバイスに対する所与の企業160a~160nのエッジデバイス161a~161nの典型的なプロパティを定義する。例えば、ポンプの資産テンプレートは、入口及び出口圧力、速度、流量などを有するポンプをモデル化することを含む。テンプレートはまた、デバイス161a~161nの基本タイプの変動に対応するために、エッジデバイス161a~161nの階層又は派生タイプを含み得る。例えば、往復ポンプは、基本ポンプタイプの特殊化であり、テンプレートに追加の特性を含む。モデル内のエッジデバイス161a~161nのインスタンスは、デバイス161a~161nの予期される属性を定義するためのテンプレートを使用して、企業160a~160nの実際の物理的デバイスと照合するように構成される。それぞれの属性は、静的値(例えば、容量が1000BPHである)としてか、又は値を提供する時系列タグへの参照を用いるかのいずれかで構成される。知識グラフ251は、タグ及び属性記述の命名規則、構文解析、及び照合に基づいて、並びに/又は時系列データの挙動を予想される挙動と比較することによって、タグを属性に自動的にマッピングし得る。
【0067】
モデリングフェーズは、エッジ115とクラウド105との間でモデルを同期させるためのオンボーディングプロセスを含む。例えば、オンボーディングプロセスとしては、単純なオンボーディングプロセス、複雑なオンボーディングプロセス、及び/又は標準化ロールアウトプロセスが挙げられ得る。単純なオンボーディングプロセスは、知識グラフ251がエッジ115から生モデルデータを受信すること、及びコンテキスト発見アルゴリズムを実行してモデルを生成することを含む。コンテキスト発見アルゴリズムは、エッジデバイス161a~161nのエッジ命名規則のコンテキストを読み取り、命名規則が指すものを決定する。例えば、知識グラフ251は、モデリングフェーズ中に「TMP」を受信し、「TMP」が「温度」に関連することを決定し得る。次いで、生成されたモデルが公開される。複雑なオンボーディングプロセスは、知識グラフ251が生モデルデータを受信すること、ポイント履歴データを受信すること、及び用地調査データを受信することを含む。知識グラフ251は、次いで、これらの入力を使用して、コンテキスト発見アルゴリズムを実行し得る。生成されたモデルは編集され得、その後、モデルが公開される。標準化ロールアウトプロセスは、クラウド105において標準モデルを手動で定義すること、及びモデルをエッジ115にプッシュすることを含む。
【0068】
IoT層205は、エッジデバイス161a~161nのデバイス管理、データ取り込み、及び/又はコマンド/制御のための1つ以上の構成要素を含む。IoT層205の構成要素は、データが様々なソースからIoTプラットフォーム125に取り込まれるか、ないしは別の方法でIoTプラットフォーム125において受信されることを可能にする。例えば、データは、プロセスヒストリアン又は実験室情報管理システムを介してエッジデバイス161a~161nから取り込まれ得る。IoT層205は、ネットワーク110を介してエッジゲートウェイ162a~162n上に設置されたエッジコネクタ165a~165nと通信しており、エッジコネクタ165a~165nは、データをIoT層205に安全に送信する。いくつかの実施形態では、許可されたデータのみがIoTプラットフォーム125に送信され、IoTプラットフォーム125は、許可されたエッジゲートウェイ162a~162n及び/又はエッジデバイス161a~161nからのデータのみを受け入れる。データは、エッジゲートウェイ162a~162nから直接ストリーミングを介して及び/又は一括配信を介してIoTプラットフォーム125に送信され得る。更に、任意のネットワーク又はシステムの停止後、通信が再確立されるとデータ転送が再開し、停止中に失われた任意のデータは、ソースシステムから、又はIoTプラットフォーム125のキャッシュから埋め戻される。IoT層205はまた、様々なプロトコルを介して時系列、アラーム及びイベント、並びにトランザクションデータにアクセスするための構成要素を含んでもよい。
【0069】
企業統合層210は、イベント/メッセージング、ファイルアップロード、及び/又はREST/ODataのための1つ以上の構成要素を含む。企業統合層210の構成要素は、IoTプラットフォーム125が、そのエッジデバイスに関連して企業によって操作される任意のアプリケーション(複数可)などのサードパーティクラウドアプリケーション211と通信することを可能にする。例えば、企業統合層210は、ゲストデータベース、顧客データベース、金融データベース、患者データベースなどの企業データベースと接続する。企業統合層210は、IoTプラットフォーム125にアクセスするための標準アプリケーションプログラミングインターフェース(API)をサードパーティに提供する。企業統合層210はまた、IoTプラットフォーム125が、企業160a~160nのOTシステム163a~163n及びITアプリケーション164a~164nと通信することを可能にする。したがって、企業統合層210は、IoTプラットフォーム125が、エッジデバイス161a~161nから直接データを受信するのではなく、又はそれと併せて、サードパーティアプリケーション211からデータを受信することを可能にする。
【0070】
データパイプライン層215は、データストリームのためのデータクレンジング/エンリッチング、データ変換、データ計算/集約、及び/又はAPIのための1つ以上の構成要素を含む。したがって、データパイプライン層215は、受信されたデータに対する初期分析を前処理及び/又は実行し得る。データパイプライン層215は、所望の情報が更なる処理の基礎として使用されることを確実にするために、例えば、データ補正、マスバランス調整、データ調整、構成要素バランシング、及びシミュレーションを含む高度なデータクレンジングルーチンを実行する。データパイプライン層215はまた、高度かつ高速な計算を提供する。例えば、クレンジングされたデータは、企業固有のデジタルツインを介して実行される。企業固有のデジタルツインは、現在の動作を決定するためのプロセスモデルと、任意の早期検出をトリガし、適切な解決を決定するための障害モデルと、を含む信頼性アドバイザを含み得る。デジタルツインはまた、リアルタイム経済データをリアルタイムプロセスデータと統合し、プロセスのための正しいフィードを選択し、最適なプロセス条件及び製品収率を決定する最適化アドバイザを含み得る。
【0071】
データパイプライン層215はまた、モデル及びテンプレートを使用して、計算及び分析を定義し、計算及び分析が資産(例えば、エッジデバイス161a~161n)にどのように関連するかを定義し得る。例えば、ポンプテンプレートは、ポンプが構成されるたびに、標準効率計算がポンプに対して自動的に実行されるように、ポンプ効率計算を定義し得る。計算モデルは、様々なタイプの計算、計算を実行すべきエンジンのタイプ、入力及び出力パラメータ、前処理要件及び前提条件、スケジュールなどを定義する。実際の計算又は分析論理は、テンプレートにおいて定義されてもよく、又は参照されてもよい。したがって、計算モデルを使用して、様々な異なるプロセスモデルの実行が記述され、制御され得る。計算テンプレートは、資産(例えば、エッジデバイス161a~161n)インスタンスが作製されるときに、任意の関連付けられた計算インスタンスも、資産(例えば、エッジデバイス161a~161n)の適切な属性にリンクされたそれらの入力及び出力パラメータと共に作製されるように、資産テンプレートとリンクされ得る。
【0072】
IoTプラットフォーム125は、例えば、第1原理モデル、経験的モデル、工学的モデル、ユーザ定義モデル、機械学習モデル、内蔵機能、及び/又は任意の他のタイプの分析モデルを含む、様々な異なる分析モデルをサポートし得る。ここでは、障害モデル及び予知保全モデルが例として説明されるが、任意のタイプのモデルが適用され得る。
【0073】
障害モデルを使用して、現在の及び予測される企業160a~160nのパフォーマンスが比較されて、問題又は機会、及び問題又は機会の潜在的な原因又は推進要因が識別される。IoTプラットフォーム125は、異常条件及びそれらの潜在的な結果を識別するために、豊富な階層的症状-障害モデルを含む。例えば、IoTプラットフォーム125は、高レベルの条件からドリルダウンして寄与因子を理解し、同様に、より低いレベルの条件が有し得る潜在的な影響を決定し得る。プロセス、機器、制御、及び/又は動作などの異なる態様を見る所与の企業160a~160nのために複数の障害モデルが存在し得る。それぞれの障害モデルは、それらのドメインにおける問題及び機会を識別し得、同じコア問題を異なる観点から見ることができる。全体的障害モデルが上に重ねられて、それぞれの障害モデルからの異なる観点を総合して状況の全体的評価が行われ、真の根本原因が指摘され得る。
【0074】
障害又は機会が識別されると、IoTプラットフォーム125は、取るべき最良の是正措置についての推奨を行い得る。最初に、推奨は、プロセス及び機器の専門家によってシステムに予めプログラムされた専門知識に基づく。推奨サービスモジュールは、ソースに関係なく一貫した方法でこの情報を提示し、推奨フォローアップを追跡し、終了させ、文書化するためのワークフローをサポートする。推奨フォローアップは、既存の推奨が検証される(若しくはされない)か、又は新しい因果関係がユーザ及び/若しくは分析によって学習されるにつれて、経時的にシステムの全体的知識を改善するために使用され得る。
【0075】
モデルは、何が起こるかを、それが起こる前に正確に予測し、設置されたベースの状態を解釈するために使用され得る。したがって、IoTプラットフォーム125は、異常が発生したときにオペレータが保全対策を迅速に開始することを可能にする。IoTプラットフォーム125のデジタルツインアーキテクチャは、様々なモデリング技法を使用し得る。モデリング技法としては、例えば、合理的モデル、障害検出及び診断(FDD)、記述モデル、予知保全、規範的保全、プロセス最適化、及び/又は任意の他のモデリング技法が挙げられ得る。
【0076】
合理的モデルは、プロセス設計シミュレーションから変換され得る。このようにして、プロセス設計は供給条件及び生産要件と統合される。プロセス変更及び技術改善は、生産ニーズの状況において、より効果的な保全スケジュール及びリソースの配備を可能にするビジネス機会を提供する。障害検出及び診断は、産業経験及びドメイン知識に基づいて指定され、容易に組み込まれ、機器モデルと共に動作して使用され得る一般化されたルールセットを含む。記述モデルは問題を識別し、次いで予測モデルは可能な損傷レベル及び保全オプションを決定し得る。記述モデルは、エッジデバイス161a~161nの動作ウィンドウを定義するためのモデルを含み得る。
【0077】
予知保全は、例えば、主成分分析(PCA)及び部分最小二乗法(PLS)などの合理的モデル及び統計モデルに基づいて開発された予測分析モデルを含む。機械学習方法は、障害予測のためのモデルを訓練するために適用され得る。予知保全は、FDDベースのアルゴリズムを活用して、個々の制御及び機器の性能を継続的に監視し得る。次いで、予測モデリングが、時間と共に劣化する選択された条件インジケータに適用される。規範的保全は、時間ベースの保全スケジュールではなく実際の条件に基づいて、何が最良の保全オプションであり、いつそれが実行されるべきかを決定することを含む。規範的分析は、会社の資本、運用、及び/又は他の要件に基づいて正しいソリューションを選択し得る。プロセス最適化は、設定点及びスケジュールを調整することによって最適条件を決定することである。最適化された設定点及びスケジュールは、基礎となるコントローラに直接通信され得、分析から制御へのループを自動的に閉じることが可能になる。
【0078】
データインサイト層220は、時系列データベース(TSDB)、リレーショナル/ドキュメントデータベース、データレイク、ブロブ、ファイル、画像、及びビデオのための1つ以上の構成要素、並びに/又はデータ照会用のAPIを含む。生データがIoTプラットフォーム125において受信されるとき、生データは、対話型照会をサポートするためにウォームストレージ(例えば、TSDB)に、及びアーカイブ目的のためにコールドストレージに、時系列タグ又はイベントとして記憶され得る。データは更に、オフライン分析開発のためにデータレイクに送信され得る。データパイプライン層215は、上記で詳述したように、分析を実行するためにデータインサイト層220のデータベースに記憶されたデータにアクセスし得る。
【0079】
アプリケーションサービス層225は、アプリケーションサービスのためのルールエンジン、ワークフロー/通知、KPIフレームワーク、BI、機械学習、及び/又はAPIのための1つ以上の構成要素を含む。アプリケーションサービス層225は、アプリケーション146a~dの構築を可能にする。アプリケーション層230は、IoTプラットフォーム125の1つ以上のアプリケーション146a~dを含む。例えば、アプリケーション146a~dとしては、建物アプリケーション146a、工場アプリケーション146b、航空アプリケーション146c、及び他の企業アプリケーション146dが挙げられ得る。アプリケーション146としては、ポートフォリオ管理、資産管理、自律制御、及び/又は任意の他のカスタムアプリケーションのための一般的アプリケーション146が挙げられ得る。ポートフォリオ管理としては、KPIフレームワーク及びフレキシブルユーザインターフェース(UI)ビルダが挙げられ得る。資産管理は、資産パフォーマンス及び資産健全性を含み得る。自律制御は、エネルギーの最適化及び予知保全を含み得る。上で詳述したように、一般的アプリケーション146は、それぞれのアプリケーション146が異なるタイプの企業160a~160n(例えば、建物アプリケーション146a、工場アプリケーション146b、航空アプリケーション146c、及び他の企業アプリケーション146d)のために構成可能であり得るように拡張可能であり得る。
【0080】
アプリケーション層230はまた、企業160a~160nのパフォーマンスの可視化を可能にする。例えば、ダッシュボードは、より深い調査をサポートするためのドリルダウンを伴う高レベルの概要を提供する。推奨要約は、現在の又は潜在的な問題及び機会に対処するために、優先順位付けされたアクションをユーザに与える。データ分析ツールは、トラブルシューティング及びプロセス改善を支援するためにアドホックデータ探索をサポートする。
【0081】
コアサービス層235は、IoTプラットフォーム125の1つ以上のサービスを含む。コアサービス層235は、データ可視化、データ分析ツール、セキュリティ、スケーリング、及び監視を含み得る。コアサービス層235はまた、テナントプロビジョニング、単一ログイン/共通ポータル、セルフサービス管理、UIライブラリ/UIタイル、アイデンティティ/アクセス/資格付与、ロギング/監視、使用量計測、APIゲートウェイ/デベロッパーポータル、及びIoTプラットフォーム125ストリームのためのサービスを含み得る。
【0082】
図3、
図4、
図5A、
図5B、
図6、
図7、
図8、及び
図9を参照して、IoTプラットフォーム125のためのグラフィカルUIの特徴を以下で詳細に説明する。本明細書で説明する特徴は、概して、ユーザがIoTプラットフォーム125によって提供される様々なデータ及び情報に容易かつ効率的にアクセスすることができるように、UIのナビゲーションに関する。UIは、例えば、デスクトップコンピュータ、モバイルデバイスなどのユーザデバイスを介してアクセスされてもよい。いくつかの実施形態では、ユーザデバイスは、携帯電話、タブレット、ヘッドセットなどの人工現実ARデバイスなどであってもよい。いくつかの実施形態では、ユーザデバイスは、ユーザデバイスのメモリ上にインストールされた1つ以上のエンドユーザアプリケーション、例えば、プログラム、プラグイン、ブラウザ、ブラウザ拡張などを含んでもよい。エンドユーザアプリケーション(複数可)は、IoTプラットフォーム125に関連付けられてもよく、ユーザデバイスのユーザが、IoTプラットフォーム125によって提供される特徴及び/又は情報にアクセスすることを可能にし得る。いくつかの実施形態では、エンドユーザアプリケーションはブラウザであってもよく、IoTプラットフォーム125は、ウェブベースのアプリケーションを介してユーザに利用可能にされ得る。
【0083】
図3は、本開示による、エンドユーザアプリケーションを介してIoTプラットフォーム125のUIをナビゲートするためのシステム300の概略図を示す。ユーザデバイス上のエンドユーザアプリケーションは、ユーザ主導型検索302を含み得る。ユーザ主導型検索302は、エンドユーザアプリケーションのUI内のプロンプトであってもよく、プロンプトを介してユーザは検索パラメータを入力として提供し得る。検索パラメータは、例えば、テキスト文字列、言語コマンド、1つ以上のフィルタタグ、1つ以上の画像、又は任意の他の適切なタイプの検索パラメータであり得る。検索パラメータの例は、
図4、
図5A、
図5B、及び
図6を参照することを含めて、以下でより詳細に説明される。
【0084】
次いで、システム300は、ユーザ主導型検索302に入力された検索パラメータを既存の照会304と照合し得る。照会304は、IoTプラットフォーム125からデータ項目を取り出すように構成され得る。既存の照会304は、タグ306(本明細書では「フィルタタグ」とも称される)によって強化され得る。タグ306は、IoTプラットフォーム125上に表されるそれぞれの資産及び/又はそれぞれのデータ項目について、IoTプラットフォーム125によって自動的に生成され得る。タグ306としては、例えば、資産タイプ、資産属性、KPI、メトリック、地域、場所、企業名、イベント識別子、ダッシュボード識別子、ウィジェット識別子、プロセス識別子などが挙げられ得る。
【0085】
照会304に含まれるタグ306からの特定のフィルタタグに基づいて、照会304は、IoTプラットフォーム125から1つ以上のデータ項目を取り出して、メトリック308を識別及び/又は作製し得る。メトリック308は、それ自体がウィジェット310の一部であってもよく、次にウィジェット310はダッシュボード312の一部であってもよい。メトリック308、ウィジェット310、及び/又はダッシュボード312のうちの少なくとも1つは、エンドユーザアプリケーションのUI上に表示するために、リッチ検索結果314として返され得る。
【0086】
図3に示されるように、検索結果は、エンドユーザアプリケーションのUI上にウィジェット316として現れ得る。ウィジェット316は、検索パラメータとして入力されたテキスト文字列「Bangaloreの先月のエネルギー消費量」と、結果として得られるメトリック「185.2k kWh」と、を含み得る。表示されるメトリックは、テキスト文字列が照合された照会304を強化するフィルタタグに関連付けられているため、IoTプラットフォーム125から取り出され得る。
【0087】
いくつかの実施形態では、ウィジェット316は、エンドユーザアプリケーション内でユーザに利用可能な既存のダッシュボードに含まれるウィジェットであってもよい。例えば、ユーザは、エンドユーザアプリケーションを通して一連の選択を行うことによって、ウィジェット316にナビゲートして、Bangaloreに関する先月のエネルギー消費量を決定することが可能であり得る。ユーザがエンドユーザアプリケーションをナビゲートする方法を理解し、適切な一連の選択を行う場合、ユーザは、ウィジェット316に到達して、メトリック(185.2k kWh)を表示することができる。一方、
図3に示されるように、入力検索パラメータを照会304と照合することによって、システム300は、より直接的かつ容易に同じウィジェット316にナビゲートして、同じ所望のメトリックをユーザに提供することが可能であり得る。
【0088】
図4は、本開示による、照会されたウィジェットとダッシュボード内のウィジェットとの間の例示的な関係を概略形式で示す。
図4に示されるように、システム400は、ユーザに、ダッシュボードナビゲータ402A又は検索ナビゲータ402Bを介してUIをナビゲートするように促し得る。いくつかの実施形態では、ユーザは、ダッシュボードナビゲータ402Aと検索ナビゲータ402Bとの間で切り替えることが可能であり得る。ダッシュボードナビゲータ402Aにおいてユーザによって行われた選択、及び検索ナビゲータ402Bに入力された検索パラメータに応じて、ダッシュボードナビゲータ402A及び検索ナビゲータ402Bのそれぞれは、IoTプラットフォーム125からデータを取り出すために同じ照会404を生成し得る。
【0089】
ダッシュボードナビゲータ402Aの場合、照会404は、要求された情報をダッシュボードウィンドウ410の一部として返し得る。ダッシュボードウィンドウ410は、過去1ヶ月にわたるBangaloreの全体のエネルギー消費量に対応するメトリックを示す第1のウィジェット412を含み得る。ダッシュボードウィンドウ410はまた、第2のウィジェット414、第3のウィジェット416、及び第4のウィジェット419を含み得、これらのウィジェットのそれぞれは、Bangaloreにおけるエネルギーに関連するメトリック及び/又はチャートを表示し得る。ダッシュボードウィンドウ410は、ドロップダウンボックス418を更に含み得、それによって、ユーザは、表示されたメトリック及び/又はチャートの場所及び期間を選択することができる。
【0090】
検索ナビゲータ402Bの場合、照会404は、要求された情報を検索結果ウィンドウ420の一部として返し得る。検索結果ウィンドウ420は、ユーザによって検索パラメータとして入力されたテキスト文字列を示す検索プロンプト422を含み得る。検索結果ウィンドウ420は、第5のウィジェット424、提案リンク426、及びダッシュボードリンク428を更に含み得る。
【0091】
第5のウィジェット424は、第1のウィジェット412と本質的に同じであり得、Bangaloreにおけるエネルギー消費量について同じメトリックを示し得る。提案リンク426は、ユーザが同様のメトリックを有するウィジェットにナビゲートすることを可能にし得る。ダッシュボードリンク428は、ユーザが検索結果ウィンドウ420からダッシュボードウィンドウ410にナビゲートすることを可能にし得る。
【0092】
いくつかの実施形態では、ダッシュボードウィンドウ410及び/又は検索結果ウィンドウ420の構成要素のうちの1つ以上は、ユーザ入力に応答してリアルタイムで動的に更新され得る。いくつかの実施形態では、ダッシュボードウィンドウ410は、ユーザによって行われた選択に応答してリアルタイムで更新され得る。例えば、ユーザがBangaloreの代わりにLondonを選択した場合、ダッシュボードウィンドウ410、並びに第1のウィジェット412、第2のウィジェット414、第3のウィジェット416、及び/又は第4のウィジェット419などのその構成要素は、London内の施設に関するデータを反映するように更新され得る。同様に、いくつかの実施形態では、検索結果ウィンドウ420は、ユーザが検索プロンプト422で検索パラメータを入力又は変更するときに更新され得る。一例として、ユーザが検索プロンプト422から都市「BANGALORE」を削除し、都市「LONDON」に置き換えると、検索結果ウィンドウ420、並びに第5のウィジェット424、提案リンク426、及び/又はダッシュボードリンク428などのその構成要素は、Londonに関するデータを反映するように更新され得る。別の例として、ユーザが、
図4に示されるテキスト文字列を完成させる前に、テキスト「先月のエネルギー」を検索プロンプト422に最初に入力すると、検索結果ウィンドウ420は、地理的制限なしにすべてのエネルギー関連データを反映し得る。ユーザがテキスト文字列を完成させると、検索結果ウィンドウ420は、表示されたデータが消費量関連データに狭められ、次いでBangaloreに関連するデータに更に狭められるように更新され得る。
【0093】
この構成によって、システム400は、ユーザが、少なくとも2つの異なる方法で、すなわち、ダッシュボードをナビゲートすることによって、及び検索パラメータを入力することによって、同じメトリックにナビゲートすることを可能にし得る。いずれのナビゲーション方法も同じ照会404を利用して、同じメトリックを有する本質的に同じウィジェット412又は424を取り出すため、システムは、メトリックをユーザに表示する同じ本質的なタスクを達成するために複数の照会及び複数のウィジェットを維持する必要性を排除し得る。
【0094】
図5A及び
図5Bは、システム300と共に使用され得る例示的な照会ツール500A及び500Bを示す。いくつかの実施形態では、照会ツール500A及び500Bは、ユーザがコードを作製又は入力する必要なく照会を作製することができるエンドユーザアプリケーションのユーザフレンドリなUI機能であってもよい。照会ツール500A及び500Bは更に、ユーザ主導型検索302における検索パラメータのプロンプトとして使用されてもよく、又は照会304などの既存の照会を生成するために使用されてもよい。
【0095】
図5Aに示されるように、照会ツール500Aは、生成された照会510、照会ビルダ520、及び基本詳細530を示し得る。照会ビルダ520は、ユーザがフィルタタグを集約して生成された照会510を作製することができる、照会ツール500Aのセクションであり得る。例えば、照会ビルダ520は、名前セクション522、資産タイプセクション524、属性セクション526、及び追加のフィルタセクション528などの複数のセクションを含み得る。セクションのそれぞれは、それらに割り当てられた、及び/又はそれらのために選択可能なフィルタタグのセットを有し得る。例えば、メトリックの名前に対応するフィルタタグのセットは、名前セクション522に割り当てられ得る。
図5Aに示されるように、ユーザは、名前セクション522に対して「エネルギー消費量」と題するフィルタタグを選択することができる。あるいは、名前セクション522は、ユーザがテキストを入力して特定のメトリックのカスタム名を作製することを可能にし得る。
【0096】
図5Aに更に示されるように、ユーザは、資産タイプセクション524について「ネットメータ」及び「ACエネルギーメータ」と題されたフィルタタグを選択することができる。これらのフィルタタグは、様々な資産(又はエッジデバイス)を示すフィルタタグのセットから選択され得る。資産タイプセクション524に対して選択されたフィルタタグは、資産の特定のタイプを示し得、照会されたデータを、それらのタイプの資産に関連するデータに絞り込む働きをし得る。示されるように、資産タイプセクション524に対して選択されたフィルタタグは、とりわけ、「ネットメータ」及び「ACエネルギーメータ」を含み得る。ユーザは、属性セクション526に対して「エネルギー合計」と題するフィルタタグを更に選択することができる。「エネルギー合計」は、システムによって認識された資産の様々な属性を示すフィルタタグのセットから選択され得る。いくつかの実施形態では、「エネルギー合計」は、資産タイプセクション524に対して既に選択されたフィルタタグに利用可能な、及び/又はそれに関連付けられたフィルタタグのセットから選択され得る。「エネルギー合計」フィルタタグは、照会されたデータをその属性に関連するデータに絞り込む働きをし得る。
【0097】
本明細書で使用される場合、「属性」という用語は、センサ若しくは機器、及び/又はそれらが測定し得る資産の様々な物理的品質を指す。例えば、HVACシステムの資産は、温度、ファン速度、振動、空気圧、風量、ダンパの状態(開/閉)、又は任意の他のメトリックを測定する1つ以上のセンサを含んでもよい。1つ以上のセンサ及び/又はそれらが中継する資産の物理的品質の情報は、属性と称され得る。全体的に見ると、属性は、資産がどのように機能しているかを理解するのに役立ち得る。
【0098】
追加のフィルタセクション528については、ユーザは、追加のフィルタタグを選択して照会を狭めることができる。示されるように、そのようなフィルタタグは、他のフィルタタグの中でも特に、「地域」、「企業」、「流通センタ」、「インバウンド」、及び「アウトバウンド」を含み得る。いくつかの実施形態では、追加のフィルタセクション528に対する選択に利用可能なフィルタタグは、IoTプラットフォーム125から照会されたデータを絞り込むための様々なフィルタタグを含み得る。いくつかの実施形態では、追加のフィルタセクション528における選択に利用可能なフィルタタグは、資産タイプセクション524及び/又は属性セクション526に対して既に選択されたフィルタタグに利用可能な、及び/又はそれに関連付けられたフィルタタグのセットであり得る。例示的な追加のフィルタが一般的に示されているが、「地域」フィルタは、例えば、米国中部大西洋岸などの特定の地域を表し得る。同様に、「企業」及び「流通センタ」は、同じく特定のエンティティ、建物、場所などを表し得る。追加のフィルタセクション528に対して選択されたフィルタタグは、照会されたデータを、それらの特定のフィルタタグに関連するデータに更に絞り込む働きをし得る。
【0099】
照会ビルダ520において選択されたフィルタタグに基づいて、照会ツール500Aは、IoTプラットフォーム125からデータを取り出すのに適した構文で、生成された照会510を作製し得る。生成された照会510は、照会ビルダ520において選択されたフィルタタグを表す部分511、512、513、514、515、及び516を含み得る。
【0100】
基本詳細530は、生成された照会510についての要約情報を含み、かつ/又は表示し得る。例えば、基本詳細530としては、照会の名前、説明、及び照会によって取り出された特定のメトリック又はデータ項目を示すメトリックIDが挙げられ得る。名前フィールド及び説明フィールドは、照会ビルダ520においてユーザによって行われた選択に基づいて、照会ツール500Aによって自動的に入力されてもよく、あるいはユーザによって入力されてもよい。いくつかの実施形態では、基本詳細530は、システムによって索引付けされ、ユーザに表示されて、ユーザが照会を識別することを可能にし得る。
【0101】
生成された照会510が照会ツール500Aによって作製されると、照会ツール500A及び生成された照会510は、将来の照会を容易に修正するためのテンプレートとして保存され得る。例えば、
図5Bは、照会ツール500Aと同様であるが、「水消費量」などの異なるメトリックに到達するように修正された照会ツール500Bの例を示す。
【0102】
照会ツール500Bは、生成された照会540、照会ビルダ550、及び基本詳細560を示し得る。照会ビルダ550は、ユーザがフィルタタグを集約して、生成された照会540を作製することができる照会ツール500Bのセクションであり得る。照会ツール500Aなどのテンプレートから作製されるとき、照会ツール500Bには、500Aからのフィルタタグが事前に入力されてもよく、フィルタタグは、必要に応じて変更又は選択解除されてもよい。照会ビルダ550は、名前セクション552、資産タイプセクション554、属性セクション556、及び追加のフィルタセクション558などの複数のセクションを含み得る。
【0103】
セクションのそれぞれは、それらに割り当てられた、及び/又はそれらのために選択可能なフィルタタグのセットを有し得る。例えば、メトリックの名前に対応するフィルタタグのセットは、名前セクション552に割り当てられ得る。
図5Bに示されるように、ユーザは、名前セクション552に対して「水消費量」と題するフィルタタグを選択することができる。あるいは、名前セクション552は、ユーザがテキストを入力して特定のメトリックのカスタム名を作製することを可能にし得る。
【0104】
図5Bに更に示されるように、ユーザは、資産タイプセクション524に対して「水道メータ」と題するフィルタタグを選択することができる。「水道メータ」フィルタタグは、様々な資産(又はエッジデバイス)を示すフィルタタグのセットから選択され得る。資産タイプセクション554に対して選択されたフィルタタグは、水道メータを示し得、照会されたデータを1つ以上の水道メータに関連するデータに絞り込む働きをし得る。ユーザは、属性セクション556に対して「水消費量合計」と題するフィルタタグを更に選択することができる。「水消費量合計」は、システムによって認識された資産の様々な属性を示すフィルタタグのセットから選択され得る。いくつかの実施形態では、「水消費量合計」は、資産タイプセクション554に対して既に選択されたフィルタタグに利用可能な、及び/又はそれに関連付けられたフィルタタグのセットから選択され得る。「水消費量合計」フィルタタグは、照会されたデータをその属性に関連するデータに絞り込む働きをし得る。
【0105】
追加のフィルタセクション558については、ユーザは、追加のフィルタタグを選択して照会を狭めることができる。示されるように、そのようなフィルタタグは、他のフィルタの中でも、「会社」、「地域」、「用地」、「工場」、及び「エリア」を含み得る。いくつかの実施形態では、追加のフィルタセクション558に対する選択に利用可能なフィルタタグは、IoTプラットフォーム125から照会されたデータを絞り込むための様々なフィルタタグを含み得る。いくつかの実施形態では、追加のフィルタセクション558に対する選択に利用可能なフィルタタグは、資産タイプセクション554及び/又は属性セクション556に対して既に選択されたフィルタタグに利用可能な、及び/又はそれに関連付けられたフィルタタグのセットであり得る。例示的な追加のフィルタが一般的に示されているが、「地域」フィルタは、例えば、米国中部大西洋岸などの特定の地域を表し得る。なお、「会社」、「用地」、「工場」、及び「エリア」は同様に、特定のエンティティ、建物、場所などを表し得る。追加のフィルタセクション558に対して選択されたフィルタタグは、照会されたデータを、それらの特定のフィルタタグに関連するデータに更に絞り込む働きをし得る。
【0106】
照会ビルダ550において選択されたフィルタタグに基づいて、照会ツール500Bは、IoTプラットフォーム125からデータを取り出すのに適した構文で、生成された照会540を作製し得る。生成された照会540は、照会ビルダ550において選択されたフィルタタグを表す部分541、542、543、544、545、546、及び547を含み得る。
【0107】
基本詳細560は、生成された照会540についての要約情報を含み、かつ/又は表示し得る。例えば、基本詳細560としては、照会の名前、説明、及び照会によって取り出された特定のメトリック又はデータ項目を示すメトリックIDが挙げられ得る。名前フィールド及び説明フィールドは、照会ビルダ550においてユーザによって行われた選択に基づいて、照会ツール500Bによって自動的に入力されてもよく、あるいはユーザによって入力されてもよい。
【0108】
図6は、特定の実施形態によるユーザ主導型検索600の例を示す。ユーザ主導型検索600は、本明細書で前述したエンドユーザアプリケーションのユーザインターフェース上に表示され得る。ユーザ主導型検索600は、ユーザが検索パラメータとしてテキスト文字列604を入力することができる検索プロンプト602を含み得る。
図6に示されるように、「先月のエネルギー」と書かれた例示的なテキスト文字列604が検索プロンプト602に入力され得る。テキスト文字列604は、
図6に示されるように、完成されたテキスト文字列であってもよく、又は部分的に完成されたテキスト文字列であってもよい。
【0109】
いくつかの実施形態では、キーボード、タッチスクリーンなどを介してテキスト文字列を入力する代わりに、ユーザは、検索プロンプト602に検索パラメータを入力するための口頭コマンドを作製するように促され得る。例えば、ユーザデバイスは、マイクロホンを使用して口頭コマンドを検出し、次いで、自然言語処理を使用して口頭コマンドをテキスト文字列に変換し得る。
【0110】
テキスト文字列604が検索プロンプト602に入力されたことに応答して、ユーザ主導型検索600は、フィルタタグの階層を生成し得、フィルタタグの階層から、ユーザが選択するための第1のフィルタタグのセットを表示し得る。例えば、第1のフィルタタグのセットは、「省エネルギー」と題され、KPIとしてラベル606Bで識別されるフィルタタグ606Aを含み得る。
【0111】
ユーザがフィルタタグ606Aを選択した場合、ユーザ主導型検索600は、フィルタタグの階層からユーザが選択するための第2のフィルタタグのセットを表示し得、第2のフィルタタグのセットは、階層内のフィルタタグ606Aの下にグループ化される。例えば、第2のフィルタタグのセットは、「エネルギー消費量」と題され、KPIとしてラベル608Bで識別されるフィルタタグ608Aを含み得る。
【0112】
ユーザがフィルタタグ608Aを選択した場合、ユーザ主導型検索600は、フィルタタグの階層からユーザが選択するための第3のフィルタタグのセットを表示し得、第3のフィルタタグのセットは、階層内のフィルタタグ608Aの下にグループ化される。例えば、第3のフィルタタグのセットは、「ネットメータ、ACエネルギーメータ」と題され、資産タイプとしてラベル610Bで識別されるフィルタタグ610Aを含み得る。
【0113】
ユーザがフィルタタグ610Aを選択した場合、ユーザ主導型検索600は、フィルタタグの階層からユーザが選択するための第4のフィルタタグのセットを表示し得、第4のフィルタタグのセットは、階層内のフィルタタグ610Aの下にグループ化される。例えば、第4のフィルタタグのセットは、「エネルギー合計」と題され、センサとしてラベル612Bで識別されるフィルタタグ612Aを含み得る。
【0114】
十分な量のフィルタタグが選択されると、ユーザ主導型検索600は、特定のメトリックを示すウィジェットがエンドユーザアプリケーションによって表示されるようにし得る。ウィジェットは、
図4、
図5A、及び
図5Bを参照しながら本明細書で前述したウィジェットと同様であり得る。
【0115】
図6に示される特定のフィルタタグは、本質的に例示的なものに過ぎず、限定することを意図するものではないことを理解されたい。提示されるフィルタタグの階層は、テキスト文字列604に対して入力されたテキスト、ユーザによって監視される施設、及び/又はユーザの責任に応じて変化し得る。例えば、テキスト文字列604が「先月の水」に変更された場合、水消費量に関するフィルタタグの階層がユーザに表示され得る。
【0116】
別の例では、ユーザ主導型検索600は、ユーザが監視を担当する特定の施設に関連するフィルタタグを表示するように構成され得る。したがって、フィルタタグの階層は、監視される施設に関連付けられた様々な資産及びデータポイントに対応し得る。特定の施設についての例示的な階層は、(1)最上位レベルで特定の施設複合体を識別するためのフィルタタグ、(2)後続レベルで選択された施設複合体のブロック又はサブセクションを識別するためのフィルタタグ、(3)後続レベルで選択されたブロック内の建物ユニットを識別するためのフィルタタグ、(4)後続レベルで選択されたブロックのフロアを識別するためのフィルタタグ、(5)後続レベルで選択されたフロアのゾーンを識別するためのフィルタタグ、並びに/又は(6)最下位レベルで選択されたゾーンのセンサシステム、コントローラシステム、及び/若しくは他のデータエンドポイントを識別するためのフィルタタグを含み得る。
【0117】
別の例では、ユーザ主導型検索600は、ユーザが監視を任されている特定の製造工場に関するフィルタタグを表示するように構成され得る。そのような例では、フィルタタグの階層は、最上位レベルに、材料処理、組立、仕上げ、品質管理などの工場の機能単位のそれぞれに関するフィルタタグを含み得る。後続レベルでは、階層は、選択された機能単位内のそれぞれの資産に関するフィルタタグを含み得る。下位レベルでは、階層は、選択された資産に関連する特定の属性及び/又はKPIに関するフィルタタグを含み得る。フィルタタグの階層は、精油所、オフィスビル、病院、又は任意の他の好適な施設などの他の特定の施設の監視を担当するユーザ用に修正されてもよい。
【0118】
いくつかの実施形態では、ユーザに表示されるフィルタタグの階層は、ユーザの役割及び/又は責任のレベルに基づき得る。例えば、現場管理者は、特定の施設の現場レベルの監視に特有であり得るKPIに関するフィルタタグのみにアクセスすることができる。一方、施設管理者は、自分の役割に基づいて、施設のより複雑で広く適用可能なKPIに関するフィルタタグにアクセスすることができる。ユーザに表示されるKPIのそれぞれは、本明細書で説明される階層構造において関連付けられ得る。
【0119】
いくつかの実施形態では、ユーザが選択を行うユーザデバイスは、ジェスチャを入力として受け入れ得る。例えば、ユーザデバイスは、ハンドヘルドリモコンを有するARヘッドセットなどのウェアラブルデバイスであってもよい。別の例として、ユーザデバイスは、1つ以上のモーションセンサを有するディスプレイ又はプロジェクタなどの固定デバイスであってもよい。そのような実施形態では、ユーザは、瞬き、顔のジェスチャ、指差し、手のジェスチャ、全身の動きなどを含む様々なジェスチャのいずれかを行うことによってフィルタタグを選択することができる。ユーザデバイスは、ユーザの視線の先を検出することによって、ユーザが選択したいフィルタタグ及び/又は他の選択可能なオブジェクトを更に予測し得る。
【0120】
いくつかの実施形態では、スクリーンベースの入力、物理的ジェスチャ、及び/又は音声コマンドの組み合わせが、検索照会を生成及び実行するためにシームレスに使用され得る。そのような実施形態では、ユーザインターフェースは、マルチモーダル入力をサポートし得、ユーザが入力を提供するモードに関係なく、一貫した検索結果を提供するように機能し得る。例えば、
図6に示されるユーザ主導型検索600を参照すると、ユーザは、音声コマンドを提供すること、及び/又はキーボード若しくはディスプレイ上にテキストを入力することによって、テキスト文字列604を入力することができる。次いで、ユーザは、スクリーンベースの選択、物理的ジェスチャ、及び/又は音声コマンドの任意の組み合わせによってフィルタタグを選択することができる。
【0121】
更に、
図6は、テキスト文字列604が検索プロンプト602に入力された状態で示されているが、検索パラメータはテキスト文字列に限定される必要はないことを理解されたい。例えば、以下で説明するように、資産の画像を含む画像データは、検索パラメータとしてテキスト文字列に置き換えられ得る。いくつかの実施形態では、複数の画像が検索パラメータとして入力され得る。例えば、複数の画像は、ユーザによって検査され、カメラを使用してキャプチャされた1つ以上の資産を示し得る。複数の画像が入力されたことに応答して、ユーザ主導型検索600は、画像内に示された資産を識別し得、本明細書で前述したCOM及び/又はEOMを使用してコンテキスト情報を導出し得る。フィルタタグはその後、それに応じてユーザに提案され得る。例えば、画像が圧縮機及び熱交換器を示す場合、COM及び/又はEOMは、圧縮機及び熱交換器が集合的に施設内のHVACシステムの一部であることを決定するために使用され得る。次いで、HVACシステムに関連するフィルタタグが、ユーザ主導型検索600を介してユーザに提案され得る。
【0122】
以下、先に開示されたシステムのグラフィカルユーザインターフェースをナビゲートする方法について説明する。様々な実施形態では、前述のシステムの様々な構成要素又は構成要素の組み合わせが、命令を実行するか、又は後述の行為を含む行為を実行し得ることを理解されたい。更に、様々な実施形態では、様々なステップが任意の好適な方法で追加、省略、及び/又は再配置され得ることを理解されたい。簡潔にするために、以下で提供される
図7~
図9の説明では「システム」という用語が使用されるが、「システム」という用語は、本明細書で前述したコンピュータシステムのうちの1つ以上を包含し得ることを理解されたい。
【0123】
図7は、1つ以上の実施形態による、グラフィカルユーザインターフェースをナビゲートし、ダッシュボードウィジェットを表示する例示的な方法700を示す。方法700は、
図7に示されるすべてのステップよりも少ないステップを含んでもよく、あるいは、
図7に示されない追加のステップを含んでもよいことを理解されたい。
【0124】
ステップ702において、システムは複数のフィルタタグを生成し得る。システムは、データを取り込み、及び/又は資産を認識すると、複数のフィルタタグを自動的に生成し得る。フィルタタグのそれぞれは、システムによって記憶された1つ以上のデータ項目に関連付けられ得、システムがデータをソートし、絞り込むことを可能にし得る。更に、システムによって記憶されたデータ項目のそれぞれは、フィルタタグの特定の組み合わせを適用することによって、それぞれのデータ項目がエンドユーザアプリケーションを介してユーザによって見つけられ得るように、1つ以上のフィルタタグに関連付けられ得る。
【0125】
ステップ704で、システムは、ユーザデバイスから第1の検索入力を受信し得る。ユーザデバイスは、ユーザがプラットフォームにアクセスすることを可能にするエンドユーザアプリケーションを実行していてもよい。ユーザは、エンドユーザアプリケーションによって、検索入力として検索パラメータを提出するように促され得る。いくつかの実施形態では、検索パラメータはテキスト文字列であってもよい。いくつかの実施形態では、検索パラメータは、テキスト文字列に変換された口頭コマンドであってもよい。
【0126】
ステップ706において、第1の検索入力の受信に応答して、システムは、フィルタタグの階層を生成し得る。第1の検索入力は、その内容を識別するために自然言語処理のための既知の技法を使用して処理されてもよく、又は任意の他の好適な技法によって処理されてもよい。第1の検索入力が処理されると、第1の検索入力に基づいてフィルタタグの階層が生成され得る。フィルタタグの階層は、少なくとも第1のフィルタタグのセット及び第2のフィルタタグのセットを含み得、第2のフィルタタグのセットは、第1のフィルタタグのセットのうちの少なくとも1つのサブセットである。
【0127】
ステップ708において、システムは、ユーザデバイスに、第1のフィルタタグのセットを表示させ得る。ユーザデバイスは、第1のフィルタタグのセットのそれぞれがユーザによって選択可能であるように、任意の好適な様式で第1のフィルタタグのセットを表示し得る。
【0128】
ステップ710で、システムは、ユーザデバイスから第1の選択を受信し得る。第1の選択は、第1のフィルタタグのセットのうちの少なくとも1つを示し得る。例えば、ユーザデバイスが第1のフィルタタグのセットを表示したことに応答して、ユーザは、第1のフィルタタグのセットのうちの1つ以上を識別することができ、それらのフィルタタグを選択することができる。次いで、ユーザデバイスは、第1の選択をシステムに送信し得る。
【0129】
ステップ712において、第1の選択を受信したことに応答して、システムは、ユーザデバイスに第2のフィルタタグのセットを表示させ得る。第2のフィルタタグのセットは、第1のフィルタタグのセットのうちの選択された1つ以上のセットの1つ以上のサブセットとしてグループ化され得、第2のフィルタタグのセットのそれぞれがユーザによって選択可能であるように、任意の好適な様式で表示され得る。
【0130】
ステップ714で、システムは、ユーザデバイスから第2の選択を受信し得る。第2の選択は、第2のフィルタタグのセットのうちの少なくとも1つを示し得る。例えば、ユーザデバイスが第2のフィルタタグのセットを表示したことに応答して、ユーザは、第2のフィルタタグのセットのうちの1つ以上を識別することができ、それらのフィルタタグを選択することができる。次いで、ユーザデバイスは、第2の選択をシステムに送信し得る。
【0131】
ステップ716において、第2の選択を受信したことに応答して、システムは、第1のダッシュボードウィジェットを生成し得る。第1のダッシュボードウィジェットは、
図3及び
図4に示されるダッシュボードウィジェットと同様であってもよく、第1のデータ項目に関連付けられたメトリックを含んでもよい。メトリックは、例えば、システムを備えるか、システムに接続されるか、又はシステムによって認識される資産又はデバイスに関連するか、ないしは別の形で関連する任意のメトリックであり得る。ステップ718において、システムは、ユーザデバイスにダッシュボードウィジェットを表示させ得る。
【0132】
図7の方法700は、第1の選択及び第2の選択に言及しているが、いくつかの状況では、ダッシュボードウィジェットを生成及び表示するために、フィルタタグの2つより少ない又は多い選択が必要とされ得ることを理解されたい。例えば、いくつかの実施形態では、いくつかのメトリックについて、ユーザは、ダッシュボードウィジェットが生成及び表示される前に、フィルタタグの3つ、4つ、5つ、又は任意の数の連続選択を行ってもよい。必要とされる選択の数は、少なくとも部分的に、システムによって記憶されるデータの量及び種類に依存し得る。ダッシュボードウィジェットの生成及び表示に続いて、ユーザは、フィルタタグの選択を継続することができ、それにより、最終的に、表示されたウィジェットを更新するか、異なるウィジェットによって置き換えるか、又は表示を停止させ得ることも理解されたい。
【0133】
方法700は、必ずしも本明細書で説明される正確な順序で実行される必要はなく、本明細書で説明されるステップは、いくつかの実施形態では並べ替えられ得ることを理解されたい。更に、いくつかの実施形態では、方法700のすべてのステップよりも少ないステップが実行されてもよく、いくつかの実施形態では、追加のステップが実行されてもよい。
【0134】
本明細書で説明する方法700は、ユーザが、多数のダッシュボード画面をクリックして見つける必要なしに、関連するメトリックを含む所望のダッシュボードウィジェットにナビゲートすることを可能にし得る。代わりに、ユーザは単に自然言語検索パラメータを入力し、入力に関連するものとしてシステムによって識別されたフィルタタグを選択するように促され得る。更に、システムがフィルタタグの階層を提案するので、ユーザはフィルタタグの辞書全体の知識を有する必要がなく、ユーザが所望のデータを効率的にドリルダウンすることを可能にする。
【0135】
図8は、1つ以上の実施形態による、グラフィカルユーザインターフェースをナビゲートし、ダッシュボードウィジェットを表示する別の例示的な方法800を示す。しかしながら、テキスト文字列検索パラメータではなく、方法800は、フィルタタグを提案し識別するために画像データの使用を伴う。方法800は、
図8に示されるすべてのステップよりも少ないステップを含んでもよく、あるいは、
図8に示されない追加のステップを含んでもよいことを理解されたい。
【0136】
ステップ802において、システムは複数のフィルタタグを生成し得る。システムは、データを取り込み、及び/又は資産を認識すると、複数のフィルタタグを自動的に生成し得る。フィルタタグのそれぞれは、システムによって記憶された1つ以上のデータ項目に関連付けられ得、システムがデータをソートし、絞り込むことを可能にし得る。フィルタタグのそれぞれは、システムに接続されるか、システムに関連付けられるか、ないしは別の方法でシステムによって認識される1つ以上の企業資産に関連付けられ得る。更に、システム及び企業資産によって記憶されたデータ項目のそれぞれは、フィルタタグの特定の組み合わせを適用することによって、それぞれのデータ項目及び/又は企業資産がエンドユーザアプリケーションを介してユーザによって見つけられ得るように、1つ以上のフィルタタグに関連付けられ得る。
【0137】
ステップ804で、システムは、ユーザデバイスから第1の画像データのセットを受信し得る。第1の画像データのセットは、第1の資産の少なくとも1つの画像を含み得る。例えば、ユーザは、データ又は特定のメトリックを見たい資産の1つ以上の写真を撮影することができる。より具体的には、例えば、ユーザが特定のエネルギーメータに関連付けられたエネルギー関連データ及び/又はメトリックを見ることを望む場合、ユーザは、ユーザデバイスのカメラを使用してネットメータの1つ以上の写真を撮影することができる。次いで、ユーザは、1つ以上の写真を検索パラメータとしてシステムにアップロードすることができる。いくつかの実施形態では、ユーザは、検索入力として画像を提供するようにエンドユーザアプリケーションによって促され得る。
【0138】
ステップ806において、第1の画像データのセットを受信したことに応答して、システムは、第1の企業資産(又はエッジデバイス)を、少なくとも1つの画像内の第1の資産に一致するものとして識別し得る。システムは、任意の既知の画像照合技法を使用して識別を実行し得る。例えば、システムは、それに接続された、それに関連付けられた、ないしは別の方法でそれによって認識された企業資産の画像のデータベースを維持し、少なくとも1つの画像をデータベース内の1つ以上の画像と照合し得る。
【0139】
ステップ808において、システムは、1つ以上の画像において識別された第1の企業資産に関連付けられた第1のフィルタタグのセットを取り出し得る。システムは、システムによって維持されるフィルタタグのデータベースから第1のフィルタタグのセットを取り出し得る。例えば、システムは、システムによって記憶された1つ以上のデータ項目及び/又はシステムに知られている1つ以上の企業資産に関連付けられたフィルタタグを生成及び維持し得る。フィルタタグは更に、システムがデータをソートし、絞り込むことを可能にし得る。更に、システムによって記憶された企業資産のそれぞれは、フィルタタグの特定の組み合わせを適用することによって、それぞれの企業資産がエンドユーザアプリケーションを介してユーザによって見つけられ得るように、1つ以上のフィルタタグに関連付けられ得る。
【0140】
ステップ810において、システムは、ユーザデバイスに、第1のフィルタタグのセットを表示させ得る。ユーザデバイスは、第1のフィルタタグのセットのそれぞれがユーザによって選択可能であるように、任意の好適な様式で第1のフィルタタグのセットを表示し得る。
【0141】
ステップ812で、システムは、ユーザデバイスから第1の選択を受信し得る。第1の選択は、第1のフィルタタグのセットのうちの少なくとも1つを示し得る。例えば、ユーザデバイスが第1のフィルタタグのセットを表示したことに応答して、ユーザは、第1のフィルタタグのセットのうちの1つ以上を識別することができ、それらのフィルタタグを選択することができる。次いで、ユーザデバイスは、第1の選択をシステムに送信し得る。
【0142】
ステップ814において、第2の選択を受信したことに応答して、システムは、第1のダッシュボードウィジェットを生成し得る。第1のダッシュボードウィジェットは、
図3及び
図4に示されるダッシュボードウィジェットと同様であってもよく、第1の企業資産に関連付けられたメトリックを含んでもよい。例えば、ユーザがステップ804においてエネルギーメータの画像をアップロードした場合、メトリックは、そのエネルギーメータに関連付けられ得る。ステップ816において、システムは、ユーザデバイスにダッシュボードウィジェットを表示させ得る。
【0143】
図8の方法800は、第1の画像データのセット及び第1の資産に言及しているが、システムは、追加の資産を示す追加の画像データのセットを受信してもよい。例えば、第1の資産の1つ以上の画像をアップロードした後、ユーザは、第2の画像データのセット内の第2の資産の1つ以上の画像を更にアップロードすることができる。システムは、画像の照合を実行して、第2の資産を識別し、第1の資産及び第2の資産のコンテキストを決定するように構成され得る。例えば、ユーザがエネルギーメータの1つ以上の画像及びボイラの1つ以上の画像をアップロードする場合、システムは、本明細書で前述した知識グラフを使用してエネルギーメータとボイラとの間の動作関係を決定し得る。次いで、システムは、資産間のコンテキストを説明する第1の企業資産及び第2の企業資産に関連付けられたフィルタタグのセットを取り出し、表示させ得る。
【0144】
方法800は、必ずしも本明細書で説明される正確な順序で実行される必要はなく、本明細書で説明されるステップは、いくつかの実施形態では並べ替えられ得ることを理解されたい。更に、いくつかの実施形態では、方法800のすべてのステップよりも少ないステップが実行されてもよく、いくつかの実施形態では、追加のステップが実行されてもよい。
【0145】
本明細書で説明する方法800は、ユーザが、多数のダッシュボード画面をクリックして見つける必要なしに、関連するメトリックを含む所望のダッシュボードウィジェットにナビゲートすることを可能にし得る。代わりに、ユーザは、単に、関心のある資産の1つ以上の画像を撮影し、1つ以上の画像をアップロードし、画像内の資産に関連するものとしてシステムによって識別されたフィルタタグを選択するように促され得る。更に、システムがフィルタタグを提案し、ユーザが所望のメトリックへとドリルダウンすることを可能にするので、ユーザは、フィルタタグの辞書又は更には資産に利用可能なメトリックの知識を有する必要がない。
【0146】
更に、方法800は、ユーザが複数の資産に関連するメトリックを識別してナビゲートすることを可能にし得る。例示的な使用事例では、ユーザは、複数の資産又は更には施設全体の運用の監視を任された現場作業員、建物管理者、又は保全担当者であり得る。ユーザが施設全体を移動するにつれて、ユーザは、どのメトリックが資産に利用可能であるか、又は資産が何のために使用されるかを必ずしも知ることなく、関心のある様々な資産の画像をキャプチャし得る。次いで、ユーザは、画像をシステムにアップロードすることができる。COM及び/又はEOMを使用して、システムは、資産が位置する施設、資産が含まれるシステム、及び資産に関連する任意のテレメトリデータ、メトリック、KPIなどを含む、資産のコンテキストを識別し得る。次いで、ユーザにフィルタタグが提示されて、ユーザが資産に関する所望の情報にドリルダウンすることが可能になり得る。したがって、ユーザは、単に画像をキャプチャしてユーザインターフェースに提出し、提案されたフィルタタグの中から関心のあるフィルタタグを選択することによって、資産のグループ及び/又は施設全体の機能に対する有用なインサイトを得ることができる。
【0147】
図9は、1つ以上の実施形態による、グラフィカルユーザインターフェースをナビゲートし、ダッシュボードウィジェットを表示し、機械学習モデルを更新する例示的な方法900を示す。方法900は、
図9に示されるすべてのステップよりも少ないステップを含んでもよく、あるいは、
図9に示されない追加のステップを含んでもよいことを理解されたい。
【0148】
いくつかの実施形態では、システムは、ユーザ入力とフィルタタグとの間の関連付けを学習するように訓練された機械学習モデルを組み込み得る。機械学習モデルは、教師あり訓練、半教師あり訓練、自己教師あり訓練、又は教師なし訓練を含む、任意の好適な訓練プロトコルに従って訓練され得る。いくつかの実施形態では、機械学習モデルは、訓練データセットを使用して訓練されてもよい。例えば、機械学習モデルは、ユーザ入力のセットを提供し、フィルタタグのセットを提供し、ユーザ入力のそれぞれをフィルタタグのうちの1つ以上と手動で関連付けることによって訓練され得る。機械学習モデルを組み込むことによって、システムは、フィルタタグの提案の精度を経時的に改善し得る。
【0149】
ステップ902において、システムは複数のフィルタタグを生成し得る。システムは、データを取り込み、及び/又は資産を認識すると、複数のフィルタタグを自動的に生成し得る。フィルタタグのそれぞれは、システムによって記憶された1つ以上のデータ項目に関連付けられ得、システムがデータをソートし、絞り込むことを可能にし得る。フィルタタグのそれぞれは、システムに接続されるか、システムに関連付けられるか、ないしは別の方法でシステムによって認識される1つ以上の企業資産に関連付けられ得る。更に、システム及び企業資産によって記憶されたデータ項目のそれぞれは、フィルタタグの特定の組み合わせを適用することによって、それぞれのデータ項目及び/又は企業資産がエンドユーザアプリケーションを介してユーザによって見つけられ得るように、1つ以上のフィルタタグに関連付けられ得る。
【0150】
ステップ904で、システムは、ユーザデバイスから第1の入力を受信し得る。ユーザデバイスは、ユーザがプラットフォームにアクセスすることを可能にするエンドユーザアプリケーションを実行していてもよい。ユーザは、エンドユーザアプリケーションによって、検索入力として検索パラメータを提出するように促され得る。いくつかの実施形態では、検索パラメータはテキスト文字列であってもよい。いくつかの実施形態では、検索パラメータは口頭コマンドであってもよい。いくつかの実施形態では、検索パラメータは画像データを含んでもよい。いくつかの実施形態では、検索パラメータは上記の組み合わせを含んでもよい。
【0151】
ステップ906において、システムは、機械学習モデルを使用して、第1の入力に基づいて第1のフィルタタグのセットを取り出し得る。システムは、システムによって維持されるフィルタタグのデータベースから第1のフィルタタグのセットを取り出し得る。例えば、システムは、システムによって記憶された1つ以上のデータ項目及び/又はシステムに知られている1つ以上の企業資産に関連付けられたフィルタタグを生成及び維持し得る。フィルタタグは更に、システムがデータをソートし、絞り込むことを可能にし得る。更に、システムによって記憶された企業資産のそれぞれ及びデータ項目のそれぞれは、フィルタタグの特定の組み合わせを適用することによって、それぞれの企業資産がエンドユーザアプリケーションを介してユーザによって見つけられ得るように、1つ以上のフィルタタグに関連付けられ得る。
【0152】
ステップ908において、システムは、ユーザデバイスに、第1のフィルタタグのセットを表示させ得る。ユーザデバイスは、第1のフィルタタグのセットのそれぞれがユーザによって選択可能であるように、任意の好適な様式で第1のフィルタタグのセットを表示し得る。
【0153】
ステップ910で、システムは、ユーザデバイスから第1の選択を受信し得る。第1の選択は、第1のフィルタタグのセットのうちの少なくとも1つを示し得る。例えば、ユーザデバイスが第1のフィルタタグのセットを表示したことに応答して、ユーザは、第1のフィルタタグのセットのうちの1つ以上を識別することができ、それらのフィルタタグを選択することができる。次いで、ユーザデバイスは、第1の選択をシステムに送信し得る。
【0154】
ステップ912において、第1の選択を受信したことに応答して、システムは、第1のダッシュボードウィジェットを生成し得る。第1のダッシュボードウィジェットは、
図3及び
図4に示されるダッシュボードウィジェットと同様であってもよく、第1のデータ項目に関連付けられたメトリックを含んでもよい。メトリックは、例えば、システムを備えるか、システムに接続されるか、又はシステムによって認識される資産又はデバイスに関連するか、ないしは別の形で関連する任意のメトリックであり得る。ステップ914において、システムは、ユーザデバイスにダッシュボードウィジェットを表示させ得る。
【0155】
ステップ916において、システムは、第1のユーザ入力及び第1の選択に基づいて機械学習モデルを更新し得る。例えば、第1のユーザ入力及び第1の選択は、フィードバックループにおいて機械学習モデルに供給され得る。フィードバックループの結果として、機械学習モデルは、その学習された関連付けを精緻化するために、第1のユーザ入力と第1の選択との間の関連付けを使用し得る。いくつかの実施形態では、機械学習モデルは更に、第1のユーザ入力及び第1のユーザ選択に関連付けられた情報を使用して更新され得る。例えば、機械学習モデルは、第1のユーザ入力及び/又は第1のユーザ選択の時間、第1のユーザ入力及び/又は第1のユーザ選択が行われたときのユーザデバイスの場所、ユーザデバイス又はユーザに割り当てられたアクセスレベルなどを考慮し得る。ユーザからのフィードバックを用いて機械学習モデルを更新することによって、時間の経過と共に継続的に使用することで、システムは、より正確なフィルタタグの提案を提供し得る。
【0156】
図10は、本明細書で提示される技法を実行し得る例示的なシステムを示す。
図10は、本開示の例示的実施形態による、本明細書で説明される技法を実行するように構成され得るコンピュータの簡略化された機能ブロック図である。具体的には、コンピュータ(又は単一の物理的コンピュータインフラストラクチャではない場合があるため、「プラットフォーム」)は、パケットデータ通信のためのデータ通信インターフェース1060を含み得る。プラットフォームはまた、プログラム命令を実行するための、1つ以上のプロセッサの形態の中央演算処理装置(「CPU」)1020を含み得る。プラットフォームは、内部通信バス1010を含み得、プラットフォームはまた、ROM 1030及びRAM 1040などのプラットフォームによって処理及び/又は通信される様々なデータファイルのためのプログラム記憶装置及び/又はデータ記憶装置を含み得るが、システム1000は、ネットワーク通信を介して、プログラミング及びデータを受信してもよい。システム1000はまた、キーボード、マウス、タッチスクリーン、モニタ、ディスプレイなどの入出力デバイスと接続するための入出力ポート1050を含んでもよい。もちろん、様々なシステム機能は、処理負荷を分散させるために、いくつかの同様のプラットフォーム上に分散方式で実装されてもよい。代替的に、システムは、1つのコンピュータハードウェアプラットフォームの適切なプログラミングによって実装されてもよい。
【0157】
本開示の一般的な議論は、本開示が実装され得る好適なコンピューティング環境の簡潔で一般的な説明を提供する。一実施形態では、開示されたシステム及び/又は方法のいずれかは、本開示で描写及び/又は説明されるものと一致又は類似するコンピューティングシステムによって実行又は実装され得る。必須ではないが、本開示の態様は、データ処理デバイス、例えば、サーバコンピュータ、ワイヤレスデバイス、及び/又はパーソナルコンピュータによって実行されるルーチンなど、コンピュータ実行可能命令の文脈で説明される。当業者は、本開示の態様が、インターネット家電、ハンドヘルドデバイス(携帯情報端末(「PDA」)を含む)、ウェアラブルコンピュータ、あらゆる種類のセルラー又はモバイルフォン(ボイスオーバIP(「VoIP」)フォンを含む)、ダム端末、メディアプレーヤ、ゲームデバイス、仮想現実デバイス、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースの又はプログラム可能な家庭用電化製品、セットトップボックス、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータなどを含む他の通信、データ処理、又はコンピュータシステム構成を用いて実施され得ることを理解するであろう。実際、「コンピュータ」、「サーバ」などの用語は、本明細書では一般に互換的に使用され、上記のデバイス及びシステムのいずれか、並びに任意のデータプロセッサを指す。
【0158】
本開示の態様は、本明細書で詳細に説明されるコンピュータ実行可能命令のうちの1つ以上を実行するように特にプログラムされ、構成され、かつ/又は構築される専用コンピュータ及び/又はデータプロセッサにおいて具現化され得る。特定の機能などの本開示の態様は、単一のデバイス上で排他的に実行されるものとして説明されるが、本開示はまた、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)、広域ネットワーク(「WAN」)、及び/又はインターネットなどの通信ネットワークを介してリンクされた異なる処理デバイス間で機能又はモジュールが共有される分散環境において実施されてもよい。同様に、複数のデバイスを伴うものとして本明細書で提示される技法は、単一のデバイスにおいて実装されてもよい。分散コンピューティング環境では、プログラムモジュールは、ローカルメモリ記憶デバイス内及びリモートメモリ記憶デバイス内の両方に位置し得る。
【0159】
本開示の態様は、磁気的又は光学的に読み取り可能なコンピュータディスク、ハードワイヤードチップ若しくは予めプログラムされたチップ(例えば、EEPROM半導体チップ)、ナノテクノロジーメモリ、生物学的メモリ、又は他のデータ記憶媒体を含む非一時的コンピュータ可読媒体上に記憶及び/又は分散されてもよい。代替的に、本開示の態様の下でのコンピュータ実装命令、データ構造、画面表示、及び他のデータは、インターネット及び/若しくは他のネットワーク(無線ネットワークを含む)を介して、ある期間にわたって伝搬媒体(例えば、電磁波、音波など)上の伝搬信号で配信されてもよく、並びに/又は任意のアナログ若しくはデジタルネットワーク(パケット交換、回線交換、又は他の方式)上で提供されてもよい。
【0160】
本技術のプログラム態様は、典型的には、あるタイプの機械可読媒体上で搬送されるか、又はその中で具現化される実行可能コード及び/又は関連データの形態の「製品」又は「製造品」と考えることができる。「記憶」タイプの媒体は、ソフトウェアプログラミングのためにいつでも非一時的記憶装置を提供し得る様々な半導体メモリ、テープドライブ、ディスクドライブなど、コンピュータ、プロセッサなどの有形メモリ、又はそれらの関連モジュールのいずれか又はすべてを含む。ソフトウェアの全部又は一部は、時々、インターネット又は様々な他の電気通信ネットワークを介して通信され得る。そのような通信は、例えば、あるコンピュータ又はプロセッサから別のコンピュータ又はプロセッサへの、例えば、モバイル通信ネットワークの管理サーバ又はホストコンピュータからサーバのコンピュータプラットフォームへの、及び/又はサーバからモバイルデバイスへのソフトウェアのロードを可能にし得る。したがって、ソフトウェア要素を担持し得る別のタイプの媒体は、ローカルデバイス間の物理インターフェースにわたって、有線及び光地上通信線ネットワークを通して、及び様々なエアリンクを介して使用されるような、光波、電波、及び電磁波を含む。有線又は無線リンク、光リンクなど、そのような波を搬送する物理的要素も、ソフトウェアを担持する媒体とみなされ得る。本明細書で使用される場合、非一時的有形「記憶」媒体に限定されない限り、コンピュータ又は機械「可読媒体」などの用語は、実行のための命令をプロセッサに提供することに関与する任意の媒体を指す。
【0161】
上記で使用される用語は、本開示のある特定の実施例の詳細な説明と併せて使用されている場合であっても、その最も広い妥当な方法で解釈され得る。実際に、特定の用語が上記で強調されることさえあり得る。しかしながら、任意の限定された方法で解釈されることが意図される任意の用語は、この「発明を実施するための形態」セクションにおいてそのように明白かつ具体的に定義される。前述の一般的な説明及び詳細な説明は、いずれもただ例示的かつ説明的なものであり、特許請求されるものとして特徴を限定するものではない。
【0162】
本明細書で説明される様々な実施形態の説明において使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、限定することを意図していない。説明される様々な実施形態の説明及び添付の「特許請求の範囲」において使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、複数形も含むことが意図される。本明細書で使用される場合、「及び/又は」という用語は、関連する列挙された項目のうちの1つ以上のあらゆる可能な組み合わせを指し、それらを包含することも理解されよう。「含む(includes)」、「含んでいる(including)」、「備える(comprises)」、及び/又は「備えている(comprising)」という用語は、本明細書で使用される場合、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/若しくはそれらのグループの存在又は追加を排除しないことが更に理解されよう。
【0163】
本明細書で使用される場合、「1つ以上」は、1つの要素によって実行される機能、2つ以上の要素によって例えば分散方式で実行される機能、1つの要素によって実行されるいくつかの機能、いくつかの要素によって実行されるいくつかの機能、又は上記の任意の組み合わせを含む。
【0164】
第1、第2などの用語は、場合によっては、様々な要素を説明するために本明細書で使用されるが、これらの要素は、これらの用語によって限定されるべきではないことも理解されよう。これらの用語は、ある要素を別の要素から区別するためにのみ使用される。例えば、説明される様々な実施形態の範囲から逸脱することなく、第1の選択を第2の選択と呼ぶことができ、同様に、第2の選択を第1の選択と呼ぶことができる。第1の選択及び第2の選択は両方とも選択であるが、それらは同じ選択ではない。
【0165】
本明細書で使用される場合、「~する場合」という用語は、状況に応じて、「~するとき」又は「~時」又は「決定したことに応答して」又は「検出したことに応答して」を意味するように任意選択的に解釈される。同様に、「決定された場合」又は「[述べられた条件又はイベント]が検出された場合」という句は、状況に応じて、「決定時」又は「決定に応答して」又は「[述べられた条件又はイベント]の検出時」又は「[述べられた条件又はイベント]を検出したことに応答して」を意味するように任意選択的に解釈される。
【0166】
本開示では、例えば、「約」、「実質的に」、「概して」、及び「およそ」などの相対的用語は、述べられた値における±10%の可能な変動を示すために使用される。
【0167】
「例示的」という用語は、「理想的」ではなく「例」の意味で使用される。
【0168】
本開示の他の実施形態は、本明細書に開示される実施形態の仕様及び実施を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。本明細書及び実施例は例示的なものに過ぎず、本開示の真の範囲及び趣旨は以下の「特許請求の範囲」によって示されることが意図されている。