IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 張建平の特許一覧

特許7523566キャリパカバーアセンブリー及びその生産方法
<>
  • 特許-キャリパカバーアセンブリー及びその生産方法 図1
  • 特許-キャリパカバーアセンブリー及びその生産方法 図2
  • 特許-キャリパカバーアセンブリー及びその生産方法 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-18
(45)【発行日】2024-07-26
(54)【発明の名称】キャリパカバーアセンブリー及びその生産方法
(51)【国際特許分類】
   F16D 65/00 20060101AFI20240719BHJP
【FI】
F16D65/00 A
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022556131
(86)(22)【出願日】2020-08-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-01
(86)【国際出願番号】 CN2020109136
(87)【国際公開番号】W WO2021184658
(87)【国際公開日】2021-09-23
【審査請求日】2022-10-25
(31)【優先権主張番号】202010187278.X
(32)【優先日】2020-03-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519344741
【氏名又は名称】張建平
【氏名又は名称原語表記】ZHANG, Jianping
【住所又は居所原語表記】Room 404, No. 16, 120 Lane, Guoshun Road, Yangpu District, Shanghai 200000,China
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】張建平
【審査官】羽鳥 公一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0010656(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第107237845(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0258008(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第110388396(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16D 49/00-71/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャリパカバーアセンブリーであって、
キャリパカバー本体(1)と、第1サポート(2)と、第2サポート(3)と、バックル(4)とを含み、前記第1サポート(2)及び第2サポート(3)はそれぞれキャリパカバー本体(1)に一体成形され、前記第1サポート(2)と第2サポート(3)は対称に設けられ、第1サポート(2)及び第2サポート(3)のそれぞれに取り付け孔(232)が設けられ、前記バックル(4)は2つ設けられ、2つのバックル(4)は対称に設けられ、第1サポート(2)及び第2サポート(3)にそれぞれ設けられ、それぞれ前記取り付け孔(232)を挿通するボルトにより第1サポート(2)又は第2サポート(3)に固定接続され
前記第1サポート(2)は、順次接続される第1水平部(21)と、第1傾斜部(22
)と、第1垂直部(23)とを含み、第1水平部(21)、第1傾斜部(22)及び第1
垂直部(23)は一体成形され、前記第2サポート(3)は、順次接続される第2水平部
(31)と、第2傾斜部(32)と、第2垂直部(33)とを含み、第2水平部(31)
、第2傾斜部(32)及び第2垂直部(33)は一体成形され、前記第1水平部(21)
と前記第2水平部(31)、前記第1傾斜部(22)と前記第2傾斜部(32)、前記第
1垂直部(23)と第2垂直部(33)はそれぞれ対称に設けられ、前記取り付け孔(2
32)は第1垂直部(23)及び第2垂直部(33)に設けられ、
前記バックル(4)は、取り付け部(41)、接続部(42)、位置制限部(43)とを含み、
キャリパカバーアセンブリーをキャリパに取り付けたときに、位置制限部(43)と第1水平部(21)又は第2水平部(31)はキャリパの上側と下側に挟持され、位置制限部(43)とキャリパカバー本体(1)はキャリパの前側と後側に挟持され、第1垂直部(23)と第2垂直部(33)はキャリパの左側と右側に挟持されることを特徴とするキャリパカバーアセンブリー。
【請求項2】
前記第1水平部(21)の第1傾斜部(22)から離れた一端に位置制限突起(24)が設けられ、前記位置制限突起(24)は前記第1水平部(21)に一体成形されることを特徴とする請求項に記載のキャリパカバーアセンブリー。
【請求項3】
前記第1垂直部(23)及び第2垂直部(33)のそれぞれに取り付け溝(231)が設けられることを特徴とする請求項に記載のキャリパカバーアセンブリー。
【請求項4】
記取り付け部(41)は、一端が前記接続部(42)に固定接続され、ボルトによって第1サポート(2)又は第2サポート(3)に固定され、前記接続部(42)の長手方向が前記取り付け部(41)の短手方向に沿い、接続部(42)は前記取り付け部(41)に垂直であり、前記位置制限部(43)と前記接続部(42)とが面一であり、位置制限部(43)の長手方向が接続部(42)の長手方向に垂直であり、接続部(42)の長手方向において、前記位置制限部(43)と前記取り付け部(41)は千鳥状に設けられることを特徴とする請求項1に記載のキャリパカバーアセンブリー。
【請求項5】
前記キャリパカバー本体(1)は、第1サポート(2)及び第2サポート(3)に接続された側にキャリパカバー本体(1)の縁部に周設された制限環状プレート(11)が設けられ、前記制限環状プレート(11)は前記キャリパカバー本体(1)に一体成形されることを特徴とする請求項1に記載のキャリパカバーアセンブリー。
【請求項6】
前記第1サポート(2)及び第2サポート(3)は、前記制限環状プレート(11)のキャリパカバー本体(1)から離れた側に接続されることを特徴とする請求項に記載のキャリパカバーアセンブリー。
【請求項7】
前記第1サポート(2)、第2サポート(3)及び制限環状プレート(11)には、それぞれ導熱性シリカゲル(5)が設けられることを特徴とする請求項に記載のキャリパカバーアセンブリー。
【請求項8】
前記キャリパカバー本体(1)はアルミニウム合金材質を用いることを特徴とする請求項1に記載のキャリパカバーアセンブリー。
【請求項9】
キャリパカバーアセンブリーの生産方法であって、
ブレーキキャリパに対してレーザ3Dリバースエンジニアリングを行いて、キャリパカバー本体(1)、第1サポート(2)、第2サポート(3)及びバックル(4)の外形パラメータを取得するステップと、
前記外形パラメータに従ってキャリパカバー本体(1)、第1サポート(2)及び第2サポート(3)の一体成形品を加工するステップと、
前記外形パラメータに従って2つのバックル(4)を加工するステップと、
前記キャリパカバー本体(1)、第1サポート(2)及び第2サポート(3)のそれぞれに導熱性シリカゲル(5)を取り付けるステップと、
前記第1サポート(2)及び第2サポート(3)に前記バックル(4)をボルトによって固定するステップとを含むことを特徴とする前記生産方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2020年3月17日に中国特許庁に提出された、出願番号が202010187278.X、出願の名称がキャリパカバーアセンブリー及びその生産方法である中国特許出願の優先権を主張しており、その全内容は引用により本発明に組み込まれている。
【0002】
本発明の実施例は自動車部品の分野に関し、特にキャリパカバーアセンブリー及びその生産方法に関する。
【背景技術】
【0003】
キャリパカバーは、通常、2種の形態があり、1つは最初のプラスチック材質のものであり、接着剤で粘着固定されるので、長期間使用すると変形や損壊が発生しやすく、車両の走行の安全性に悪影響を与え、もう1つはアルミニウム合金材質のものであり、接着剤による粘着固定を改良してネジによる固定とし、このようなキャリパカバーでは、ハウジング及びサポートは、取り付ける際にはブレーキキャリパの造形に応じて溶接固定され、また、曲げ加工が施され、生産の許容範囲や溶接の強固さが不安定であることにより、製品を取り付けるときに多くの問題が生じ、例えば、1、合着性が悪い。2、ハウジングとサポートとの接続位置で破断が発生しやすい。3、ブレーキキャリパのサポートとブレーキパッドの頂部との隙間に挿入されたバックルにより固定して取り付けるので、バックルは隙間や取り付け空間により大きく影響され、変形しやすくなり、これにより、ブレーキパッドと摩擦して異音や摩損をもたらす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施例は、従来のキャリパカバーの強固さや安全性が悪いという問題を解決するために、キャリパカバーアセンブリー及びその生産方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成させるために、本発明の実施例は以下のような技術案を提供する。
【0006】
キャリパカバーアセンブリーであって、キャリパカバー本体と、第1サポートと、第2サポートと、バックルとを含み、前記第1サポート及び第2サポートはそれぞれキャリパカバー本体に一体成形され、前記第1サポートと第2サポートは対称に設けられ、第1サポート及び第2サポートのそれぞれに取り付け孔が設けられ、前記バックルは2つ設けられ、2つのバックルは対称に設けられ、第1サポート及び第2サポートにそれぞれ設けられ、それぞれ前記取り付け孔を挿通するボルトにより第1サポート又は第2サポートに固定接続される。
【0007】
更なる改良として、前記第1サポートは、順次接続される第1水平部と、第1傾斜部と、第1垂直部とを含み、第1水平部、第1傾斜部及び第1垂直部は一体成形され、前記第2サポートは、順次接続される第2水平部と、第2傾斜部と、第2垂直部とを含み、第2水平部、第2傾斜部及び第2垂直部は一体成形され、前記第1水平部と前記第2水平部、前記第1傾斜部と前記第2傾斜部、前記第1垂直部と第2垂直部はそれぞれ対称に設けられ、前記取り付け孔は第1垂直部及び第2垂直部に設けられる。
【0008】
更なる改良として、前記第1水平部の第1傾斜部から離れた一端に位置制限突起が設けられ、前記位置制限突起は前記第1水平部に一体成形される。
【0009】
更なる改良として、前記第1垂直部及び第2垂直部のそれぞれに取り付け溝が設けられる。更なる改良として、前記バックルは取り付け部と、接続部と、位置制限部とを含み、前記取り付け部は、一端が前記接続部に固定接続され、ボルトによって第1サポート又は第2サポートに固定され、前記接続部の長手方向が前記取り付け部の短手方向に沿い、接続部は前記取り付け部に垂直であり、前記位置制限部と前記接続部とが面一であり、位置制限部の長手方向が接続部の長手方向に垂直であり、接続部の長手方向において、前記位置制限部と前記取り付け部は千鳥状に設けられる。
【0010】
更なる改良として、前記キャリパカバー本体は、第1サポート及び第2サポートに接続された側にキャリパカバー本体の縁部に周設された制限環状プレートが設けられ、前記制限環状プレートは前記キャリパカバー本体に一体成形される。
【0011】
更なる改良として、前記第1サポート及び第2サポートは、前記制限環状プレートのキャリパカバー本体から離れた側に接続される。
【0012】
更なる改良として、前記第1サポート、第2サポート及び制限環状プレートには、それぞれ導熱性シリカゲルが設けられる。
【0013】
更なる改良として、前記キャリパカバー本体はアルミニウム合金材質を用いる。
【0014】
本発明はまた、
ブレーキキャリパに対してレーザ3Dリバースエンジニアリングを行いて、キャリパカバー本体、第1サポート、第2サポート及びバックルの外形パラメータを取得するステップと、
前記外形パラメータに従ってキャリパカバー本体、第1サポート及び第2サポートの一体成形品を加工するステップと、
前記外形パラメータに従って2つのバックルを加工するステップと、
前記キャリパカバー本体、第1サポート及び第2サポートのそれぞれに導熱性シリカゲルを取り付けるステップと、
前記第1サポート及び第2サポートに前記バックルをボルトによって固定するステップとを含むキャリパカバーアセンブリーの生産方法を提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明の実施例は以下の利点を有する。
【0016】
キャリパカバー本体、第1サポート及び第2サポートとが一体成形構造とされることにより、構造が強固であり、接続位置で破断が発生しにくく、走行の安全に有利である。第1サポート及び第2サポートの構造がブレーキキャリパによりよく合着することができ、安定性に優れる。バックルは、ブレーキキャリパのサポートとブレーキパッドの頂部との隙間に挿入することなく、ブレーキキャリパに係合固定することができ、このため、取り付けの適合性がより良好であり、第1サポート、第2サポート及び制限環状プレートには、それぞれ導熱性シリカゲルが設けられることにより、導熱が促進され、キャリパカバーアセンブリーによるブレーキキャリパの放熱への影響が回避される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施例1の全体構造概略図である。
図2】本発明におけるキャリパカバー本体の全体構造概略図である。
図3】本発明におけるバックルの全体構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施形態又は従来技術の技術案をより明確に説明するために、以下、実施形態又は従来技術の説明に使用される必要のある図面について簡単に説明する。明らかに、以下の説明における図面は例示的なものに過ぎず、当業者であれば、創造的な努力を必要とせずに、提供される図面に基づいて他の実施図面を得ることもできる。
【0019】
本明細書に示される構造、比例、大きさなどは、明細書で開示された内容に基づいて当業者が閲覧、把握するようにするために過ぎず、本発明の実施可能な限定条件を限定するものではなく、このため、技術的には実質的な意味がなく、いかなる構造の修飾、比例関係の変化や大きさの調整も、本発明により奏しうる効果や達成させ得る目的に影響を与えずに、本発明で開示される技術内容がカバーしうる範囲に含まれるものとする。
【0020】
以下、本発明の実施形態は特定の具体的な実施例により説明され、当業者は本明細書で開示された内容から本発明の他の利点や効果を簡単に把握することができ、もちろん、説明される実施例は本発明の実施例の一部であり、全ての実施例ではない。当業者が本発明の実施例に基づいて創造的な努力を必要とせずに得る全ての他の実施例は本発明の特許範囲に属するものである。
【実施例1】
【0021】
本発明の実施例はキャリパカバーアセンブリーを提供し、図1図3に示すように、上記キャリパカバーアセンブリーは、キャリパカバー本体1と、第1サポート2と、第2サポート3と、バックル4とを含み、キャリパカバー本体1には装飾用油管、装飾用ノズルや装飾用釘が設けられ、キャリパカバー本体1はブレーキキャリパの側方に取り付けられて、ブレーキキャリパを遮蔽する役割を果たすとともに、ブレーキキャリパの外観性を向上させ、第1サポート2及び第2サポート3はそれぞれキャリパカバー本体1と一体成形され、これにより、第1サポート2及び第2サポート3とキャリパカバーとの接続構造が強固かつ確実になり、破断しにくくなり、第1サポート2及び第2サポート3はキャリパカバー本体1の一方の側の上部の両端に対称に設けられ、第1サポート2及び第2サポート3のそれぞれに取り付け孔232が設けられ、この取り付け孔232は第1サポート2又は第2サポート3を貫通している貫通孔であり、バックル4は2つ設けられ、2つのバックル4は、キャリパカバー本体1の長手方向に垂直な平面を中心として対称に設けられ、第1サポート2及び第2サポート3の対称面と2つのバックル4の対称面とが面一であり、2つのバックル4はそれぞれ第1サポート2及び第2サポート3に配置され、それぞれ取り付け孔232を挿通するボルトによって第1サポート2又は第2サポート3に固定接続されので、バックル4は固定の役割を果たすことができる。
【0022】
第1サポート2は、順次接続される第1水平部21と、第1傾斜部22と、第1垂直部23とを含み、第1水平部21、第1傾斜部22及び第1垂直部23は全て短冊状板であり、キャリパカバーの一方の側に垂直に固定され、ここでは、第1水平部21は第1サポート2と第2サポート3の対称面に垂直であり、第1垂直部は第1サポート2と第2サポート3の対称面に平行し、第1傾斜部22は第1水平部21と第1垂直部を接続し、第1水平部21、第1傾斜部22及び第1垂直部23は一体成形される。第2サポート3は、順次接続される第2水平部31と、第2傾斜部32と、第2垂直部33とを含み、第2水平部31、第2傾斜部32及び第2垂直部33は一体成形され、第1水平部21と第2水平部31、第1傾斜部22と第2傾斜部32、第1垂直部23と第2垂直部33はそれぞれ対称に設けられ、取り付け孔232は第1垂直部23及び第2垂直部33に設けられ、バックル4はボルトによって第1垂直部又は第2垂直部に固定され、キャリパカバー本体1をブレーキキャリパの一方の側に配置する際には、第1サポート2及び第2サポート3はそれぞれブレーキキャリパの上端の両肩の位置に掛合され、バックル4はブレーキキャリパのキャリパカバー本体1から離れた側に当接し、これにより、キャリパカバーアセンブリーはブレーキキャリパの外側に固定される。
【0023】
好ましくは、第1水平部21の第1傾斜部22から離れた一端の下側に位置制限突起24が設けられ、位置制限突起24は第1水平部21に一体成形され、取り付けるときに位置制限突起24は第1サポート2を位置制限することができ、まず、位置制限突起24によって第1サポート2を所望の位置に取り付け、次に、ブレーキキャリパの実際のサイズに応じて第2サポート3及び第2サポート3のバックル4を微小調整することで、キャリパカバーアセンブリーとブレーキキャリパとの接続がより強固になるようにする。
【0024】
好ましくは、第1垂直部23及び第2垂直部33のそれぞれに取り付け溝231が設けられ、取り付け溝231のキャリパカバー本体1から離れた一端部に切り欠きが設けられ、取り付け孔232は取り付け溝231内に位置し、取り付け溝231の幅がバックル4に第1垂直部23、第2垂直部33が合着する位置の幅と同じであり、取り付け溝231はバックル4と第1サポート2又は第2サポート3との接続をより安定的にして、回転の発生を回避する。
【0025】
バックル4は、取り付け部41と、接続部42と、位置制限部43とを含み、取り付け部41、接続部42及び位置制限部43は全て板状構造であり、取り付け部41はボルトによって第1サポート2又は第2サポート3に固定され、取り付け部41は取り付け溝231内に位置し、取り付け部41の一端は接続部42に固定接続され、接続部42の長手方向が取り付け部41の短手方向に沿い、接続部42の長さが取り付け部41の幅よりも大きく、接続部42は取り付け部41に垂直であり、位置制限部43と接続部42は面一であり、位置制限部43の長手方向が接続部42の長手方向に垂直であり、接続部42の長手方向において、位置制限部43と取り付け部41は千鳥状に設けられる。キャリパカバーアセンブリーをキャリパに取り付けたときに、位置制限部43及び第1水平部21又は第2水平部31はキャリパの上側と下側に挟持され、位置制限部43及びキャリパカバー本体1はキャリパの前側と後側に挟持され、第1垂直部23及び第2垂直部33はキャリパの左側と右側に挟持され、これにより、キャリパカバーアセンブリーはキャリパに強固に取り付けられる。
【0026】
キャリパカバー本体1は、第1サポート2及び第2サポート3に接続された側にキャリパカバー本体1の縁部に周設された制限環状プレート11が設けられ、制限環状プレート11の短手方向がキャリパカバー本体1に垂直であり、制限環状プレート11はキャリパカバー本体1に一体成形される。制限環状プレート11はキャリパの縁部に合着して、キャリパカバーアセンブリーの取り付けの安定性をさらに向上させることができる。
【0027】
第1サポート2及び第2サポート3は制限環状プレート11のキャリパカバー本体1から離れた側に接続され、これにより、第1サポート2、第2サポート3のキャリパカバー本体1のキャリパに近い側面に占める空間が小さく、キャリパカバー本体1がキャリパにより合着する。
【0028】
好ましくは、第1サポート2、第2サポート3及び制限環状プレート11には、それぞれ導熱性シリカゲル5が設けられ、導熱性シリカゲル5は第1サポート2、第2サポート3及び制限板のキャリパに合着する側に位置し、キャリパで生じた熱が導熱性シリカゲル5を介して第1サポート2、第2サポート3、制限環状プレート11及びキャリパカバー本体1に迅速に伝達され、このように、キャリパカバーがキャリパの放熱に悪影響を与えるという問題を解決する。
【0029】
キャリパカバー本体1はアルミニウム合金材質を採用するので、良好な導熱性を有し、キャリパの過熱を回避し、しかも、強固さが良好であり、耐用年数が長く、酸化されにくく、加工が容易であるという利点がある。
【0030】
本発明に係るキャリパカバーアセンブリーは、キャリパに対する合着性が高く、構造が強固であり、破断が発生しにくく、取り付ける際には隙間による影響がなく、より取り付けられやすくなり、しかも、良好な導熱性があり、より安全に使用する。
【実施例2】
【0031】
本発明の実施例は、
ブレーキキャリパに対してレーザ3Dリバースエンジニアリングを行いて、ブレーキキャリパの外形パラメータを取得し、ブレーキキャリパの外形パラメータに従ってキャリパカバー本体1、第1サポート2、第2サポート3及びバックル4の外形パラメータを取得するステップと、
外形パラメータに従ってキャリパカバー本体1、第1サポート2及び第2サポート3の一体成形品を加工し、溶融鋳造、押出や酸化などのプロセスにより生産して成形するステップと、
外形パラメータに従って2つのバックル4を加工するステップと、
キャリパカバー本体1、第1サポート2及び第2サポート3のそれぞれに導熱性シリカゲル5を取り付けるステップと、
第1サポート2及び第2サポート3にバックル4をボルトによって固定するステップとを含む、キャリパカバーアセンブリーの生産方法を提供する。
【0032】
キャリパカバーアセンブリーがキャリパレーザへの3Dリバースエンジニアリングにより得られた外形パラメータに従って設計されるものであるため、キャリパカバーアセンブリーとブレーキキャリパとの合着性がより良好であり、取り付けた後の安定性や強固さがより高く、キャリパカバー本体1を第1サポート2及び第2サポート3と一体成形することにより、キャリパカバー本体1と第1サポート2及び第2サポート3との接続の強固さをより良好なものとし、溶接成形するときにより破断しにくくする。
【0033】
以上、一般的な説明や具体的な実施例によって本発明について詳細に説明したが、本発明に基づいて、いくつかの修正や改良を行うことができることは当業者にとって明らかなことである。このため、本発明の主旨を逸脱することなく行われるこれらの修正や改良は全て本発明の特許範囲に属する。
【符号の説明】
【0034】
1 キャリパカバー本体
11 制限環状プレート
2 第1サポート
21 第1水平部
22 第1傾斜部
23 第1垂直部
231 取り付け溝
232 取り付け孔
24 位置制限突起
3 第2サポート
31 第2水平部
32 第2傾斜部
33 第2垂直部
4 バックル
41 取り付け部
42 接続部
43 位置制限部
5 導熱性シリカゲル
図1
図2
図3