IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エルジー エナジー ソリューション リミテッドの特許一覧

特許7523582バッテリモジュール、それを含むバッテリパック、および自動車
<>
  • 特許-バッテリモジュール、それを含むバッテリパック、および自動車 図1
  • 特許-バッテリモジュール、それを含むバッテリパック、および自動車 図2
  • 特許-バッテリモジュール、それを含むバッテリパック、および自動車 図3
  • 特許-バッテリモジュール、それを含むバッテリパック、および自動車 図4
  • 特許-バッテリモジュール、それを含むバッテリパック、および自動車 図5
  • 特許-バッテリモジュール、それを含むバッテリパック、および自動車 図6
  • 特許-バッテリモジュール、それを含むバッテリパック、および自動車 図7
  • 特許-バッテリモジュール、それを含むバッテリパック、および自動車 図8
  • 特許-バッテリモジュール、それを含むバッテリパック、および自動車 図9
  • 特許-バッテリモジュール、それを含むバッテリパック、および自動車 図10
  • 特許-バッテリモジュール、それを含むバッテリパック、および自動車 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-18
(45)【発行日】2024-07-26
(54)【発明の名称】バッテリモジュール、それを含むバッテリパック、および自動車
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/213 20210101AFI20240719BHJP
   H01M 50/249 20210101ALI20240719BHJP
【FI】
H01M50/213
H01M50/249
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022567182
(86)(22)【出願日】2021-07-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-09
(86)【国際出願番号】 KR2021009067
(87)【国際公開番号】W WO2022015064
(87)【国際公開日】2022-01-20
【審査請求日】2022-11-02
(31)【優先権主張番号】10-2020-0087034
(32)【優先日】2020-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ボム-ジク・イ
(72)【発明者】
【氏名】ヨン-ス・ソン
【審査官】梅野 太朗
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-306562(JP,A)
【文献】特開2014-017168(JP,A)
【文献】特開2008-140730(JP,A)
【文献】特開2018-081795(JP,A)
【文献】特開2019-216054(JP,A)
【文献】特開2000-294212(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M50/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電池セルと、
それぞれが前記複数の電池セルを内部に収容するための内部空間を有するように構成されるとともに、それぞれが互いに向かって突出した結合部を備えるように構成された少なくとも2つのモジュールケースであって、一方のモジュールケースの前記結合部が、他方のモジュールケースの前記結合部と雌雄結合するように構成された少なくとも2つのモジュールケースと、
雌雄結合された一方のモジュールケースの前記結合部と他方のモジュールケースの前記結合部との間に介在するように構成された第1接着剤と、
を含むことを特徴とする、バッテリモジュール。
【請求項2】
前記一方のモジュールケースの外壁から外側方向に突出した柱状を有し、
前記他方のモジュールケースの前記結合部は、前記一方のモジュールケースの結合部の柱形態が挿入されるように、内部が空いている管状を有することを特徴とする、請求項1に記載のバッテリモジュール。
【請求項3】
前記一方のモジュールケースは、前記結合部の柱形態に形成されたフックを備え、
前記他方のモジュールケースは、前記結合部の管状の内部に、前記フックと結合するように構成された固定溝を備えることを特徴とする、請求項2に記載のバッテリモジュール。
【請求項4】
前記一方のモジュールケースの結合部には、前記第1接着剤が収容されるように構成された多数の収容溝が形成されていることを特徴とする、請求項2に記載のバッテリモジュール。
【請求項5】
前記一方のモジュールケースの結合部には、前記第1接着剤が収容されるように構成された柱の外面に沿って螺旋状に延びる螺旋溝が形成されていることを特徴とする、請求項2に記載のバッテリモジュール。
【請求項6】
前記少なくとも2つのモジュールケースのそれぞれは、
前記複数の電池セルの一方の側を収容するように構成された第1フレームと、
前記第1フレームと結合され、前記複数の電池セルの他方の側を収容するように構成された第2フレームと、
を備えることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のバッテリモジュール。
【請求項7】
前記少なくとも2つのモジュールケースのうち、一方のモジュールケースは、
前記第1フレームに、前記一方のモジュールケースの第2フレームと結合するように構成された第1結合突起を備え、
前記第2フレームに、前記第1フレームの第1結合突起が挿入されて結合するように構成された結合溝を有する第1突出部と、他方のモジュールケースの第2フレームと結合するように構成された第2結合突起と、を備え、
前記他方のモジュールケースは、
前記第1フレームに、前記他方のモジュールケースの第2フレームと結合するように構成された第1結合突起を備え、
前記第2フレームに、前記他方のモジュールケースの第1結合突起と結合するように構成された結合溝を有する第1突出部と、前記一方のモジュールケースの前記第2結合突起と結合するように構成された結合溝を有する第2突出部と、を備えることを特徴とする、請求項6に記載のバッテリモジュール。
【請求項8】
前記第1フレームは、前記第2フレームの第1突出部の突出方向の端部が嵌合する嵌合溝を備えることを特徴とする、請求項7に記載のバッテリモジュール。
【請求項9】
前記第1フレームは、前記第2フレームの第1突出部の側部が挿入されるように構成されたスリットを備えることを特徴とする、請求項7または8に記載のバッテリモジュール。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載のバッテリモジュールを少なくとも1つ含むことを特徴とする、電池パック。
【請求項11】
請求項1から9のいずれか一項に記載のバッテリモジュールを含むことを特徴とする、自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリモジュール、それを含むバッテリパック、及び自動車に関するもので、より詳細には、内部構成要素間の適切な結合力を確保し、製造コストを低減し、製造効率を向上させたバッテリモジュール、それを含むバッテリパック、および自動車に関する。
【0002】
本出願は、2020年07月14日付け出願の韓国特許出願番号第10-2020-0087034号に基づく優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
近年、ノートパソコン、ビデオカメラ、携帯電話などの携帯用電子製品の需要が急増し、電気自動車、エネルギー貯蔵用蓄電池、ロボット、衛星などの開発が本格化するにつれ、繰り返し充放電が可能な高性能二次電池についての研究が盛んに行われている。
【0004】
現在市販されている二次電池には、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池、リチウム二次電池などがあるが、このうちリチウム二次電池は、ニッケル系の二次電池に比べてメモリ効果がほとんどないため、充放電が自由で、自己放電率が非常に低く、エネルギー密度の高いという長所から脚光を浴びている。
【0005】
また、このような二次電池である多数の電池セルを含むバッテリモジュールは、これらの電池セルが過電圧、過電流または過熱した場合、バッテリモジュールの安定性および動作効率が非常に問題となるため、これらを検出して制御するための手段が必要である。このような構成として、例えば、各種素子を備えたBMS(Battery Management System:バッテリーマネージメントシステム)が挙げられる。
【0006】
このとき、従来技術のバッテリモジュールは、複数の電池セルを収容するための複数のモジュールケースを備える場合、モジュールケース間の結合またはモジュールケースと外装ハウジングとの結合のために、ボルトやナットなどの多数の締結部材を使って組み立てるのが一般的であった。
【0007】
しかしながら、このような多数のボルトとナットを使用する場合、材料費が増加し、バッテリモジュールの重量が増加する可能性があり、多数のボルト締め作業に多くの時間がかかるという欠点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、内部構成要素間の適切な結合力を確保し、製造コストを低減し、製造効率を向上させたバッテリモジュール、それを含むバッテリパック、及び自動車を提供することを目的とする。
【0009】
本発明の他の目的および利点は、以下の説明によって理解することができ、本発明の実施形態によってより明確に理解されるであろう。また、本発明の目的および利点は、特許請求の範囲に示される手段およびその組み合わせによって実現できることが容易に分かるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するための本発明によるバッテリモジュールは、複数の電池セルと、それぞれが前記複数の電池セルを内部に収容する内部空間を有するように構成されるとともに、それぞれが互いに向かって突出した結合部を備えるように構成された少なくとも2つのモジュールケースであって、一方のモジュールケースの前記結合部は、他方のモジュールケースの前記結合部と雌雄結合するように構成された少なくとも2つのモジュールケースと、雌雄結合された一方のモジュールケースの前記結合部と他方のモジュールケースの前記結合部との間に介在するように構成された第1接着剤と、を含む。
【0011】
また、前記一方のモジュールケースの外壁から外側方向に突出した柱状形態を有し、前記他方のモジュールケースの前記結合部は、前記一方のモジュールケースの結合部の柱状形態が挿入されるように内部が空である管状形態を有することができる。
【0012】
そして、前記一方のモジュールケースは、結合部の柱状に形成されたフックを備え、前記他方のモジュールケースは、前記結合部の管状の内部に、前記フックと結合するように構成された固定溝を備えることができる。
【0013】
さらに、前記一方のモジュールケースの結合部は、前記第1接着剤が収容されるように構成された複数の収容溝を有することができる。
【0014】
また、前記一方のモジュールケースの結合部は、前記第1接着剤が収容されるように構成された柱の外面に沿って螺旋状に延びる螺旋溝を有することができる。
【0015】
さらに、前記少なくとも2つのモジュールケースのそれぞれは、前記複数の電池セルの一方の側を収容するように構成された第1フレームと、前記第1フレームと結合され、前記複数の電池セルの他方を収容するように構成された第2フレームとを備えることができる。
【0016】
そして、前記少なくとも2つのモジュールケースのうち、一方のモジュールケースは、前記第1フレームに、前記一方のモジュールケースの第2フレームと結合するように構成された第1結合突起を備え、前記第2フレームに、前記第1フレームの第1結合突起が挿入されて結合するように構成された結合溝を有する第1突出部と、他方のモジュールケースの第2フレームと結合するように構成された第2結合突起とを備えることができる。
【0017】
さらに、前記他方のモジュールケースは、前記第1フレームに、前記他方のモジュールケースの第2フレームと結合するように構成された第1結合突起を備え、前記第2フレームに、前記他方のモジュールケースの第1結合突起と結合するように構成された結合溝を有する第1突出部と、前記一方のモジュールケースの前記第2結合突起と結合するように構成された結合溝を有する第2突出部とを備えることができる。
【0018】
また、前記第1フレームは、前記第2フレームの第1突出部の突出方向の端部が嵌合するように嵌合溝を備えることができる。
【0019】
さらに、前記第1フレームは、前記第2フレームの第1突出部の側部が挿入されるように構成されたスリットを備えることができる。
【0020】
そして、上記目的を達成するための本発明の電池パックは、少なくとも1つの前記バッテリモジュールを含む。
【0021】
さらに、上記目的を達成するための本発明の自動車は、少なくとも1つの前記バッテリモジュールを含む。
【発明の効果】
【0022】
本発明の一態様によれば、本発明は、少なくとも2つのモジュールケースが互いに結合できるようにそれぞれに雌雄結合する結合部を備え、さらに、結合部の間に介在する第1接着剤を備えることにより、少なくとも2つのモジュールケースを強固に結合することができる。すなわち、本発明のバッテリモジュールは、結合部と第1接着剤の構成により、モジュールケースが互いの動きを左右方向および前後方向で結束することができ、その結果、安定した固定状態を維持することができる。これにより、バッテリモジュールの耐久性を効果的に高めることができる。
【0023】
さらに、本発明は、少なくとも2つのモジュールケースを互いに結合するために、従来技術においてボルト結合を用いた場合と比較して、ボルト構成が不要であり、材料費の削減を達成でき、結合工程を簡略化し、製造効率を効果的に高めることができる。
【0024】
そして、本発明の一態様によれば、本発明は、一方のモジュールケースの第1フレームと第2フレームとの間のフック結合、すなわち、第1結合突起と第1突出部に形成された結合溝との結合を達成できるので、別のボルトやナットなどを使用せず、その結果、材料費を削減でき、結合工程を簡略化したため、製造効率を効果的に高めることができる。
【0025】
さらに、他方のモジュールケースの第2フレームは、一方のモジュールケースの第2フレームと結合するように構成された第2突出部を備え、一方のモジュールケースは、第2突出部の結合溝と結合する第2結合突起を備えるので、別のボルトを使用せずに、一方のモジュールケースと他方のモジュールケースとの間の機械的結合を達成することができ、その結果、材料費を削減でき、結合工程を簡略化したため、製造効率を効果的に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
本明細書に添付される以下の図面は、本発明の好ましい実施形態を例示するものであり、後述する発明の詳細な説明とともに本発明の技術思想をさらに理解させる役割を果たすものであるため、本発明はそのような図面に記載された事項のみに限定されて解釈されてはいけない。
図1】本発明の一実施形態によるバッテリモジュールの様子を概略的に示す前方斜視図である。
図2】本発明の一実施形態によるバッテリモジュールの様子を概略的に示す後方斜視図である。
図3】本発明の一実施形態によるバッテリモジュールの一方のモジュールケース等の様子を概略的に示す斜視図である。
図4】本発明の一実施形態によるバッテリモジュールの一部構成の様子を概略的に示す分解斜視図である。
図5】本発明の一実施形態によるバッテリモジュールの他方のモジュールケース等の様子を概略的に示す斜視図である。
図6】本発明の一実施形態によるバッテリモジュールの一部構成の様子を概略的に示す分解斜視図である。
図7図1のC-C´線に沿って切断されたバッテリモジュールの一部の様子を概略的に示す部分断面図である。
図8】本発明の他の実施形態によるバッテリモジュールの一部の様子を概略的に示す部分断面図である。
図9】本発明のさらに他の実施形態によるバッテリモジュールの一部の様子を概略的に示す部分断面図である。
図10】本発明のさらに他の実施形態によるバッテリモジュールの一部の様子を概略的に示す部分断面図である。
図11図3のA領域に対応する、さらに他の一実施形態によるバッテリモジュールの一部構成の様子を概略的に示す部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。これに先立ち、本明細書及び特許請求の範囲に使われた用語や単語は通常的や辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応ずる意味及び概念で解釈されねばならない。
【0028】
したがって、本明細書に記載された実施形態及び図面に示された構成は、本発明の最も好ましい一実施形態に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを代弁するものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解せねばならない。
【0029】
図1は、本発明の一実施形態によるバッテリモジュールの様子を概略的に示す前方斜視図である。図2は、本発明の一実施形態によるバッテリモジュールの様子を概略的に示す後方斜視図である。図3は、本発明の一実施形態によるバッテリモジュールの一方のモジュールケース等の様子を概略的に示す斜視図である。図4は、本発明の一実施形態によるバッテリモジュールの一部構成の様子を概略的に示す分解斜視図である。図5は、本発明の一実施形態によるバッテリモジュールの他方のモジュールケース等の様子を概略的に示す斜視図である。図6は、本発明の一実施形態によるバッテリモジュールの一部構成の様子を概略的に示す分解斜視図である。そして、図7は、図1のC-C´線に沿って切断されたバッテリモジュールの一部の様子を概略的に示す部分断面図である。
【0030】
図1から図7を参照すると、本発明の一実施形態によるバッテリモジュール100は、複数の円筒形電池セル110、少なくとも2つのモジュールケース141、142、および第1接着剤150を含む。
【0031】
具体的には、例えば、図3及び図4に示すように、前記複数の円筒形電池セル110は、電池缶116、及び前記電池缶116のボディの一方の側(右側、Xの正の方向)に形成される正極端子111及び負極端子112を含み得る。逆に、図6の他方のモジュールケース142に収容される複数の円筒形電池セル110は、前記電池缶116のボディの他方の側(左側、図1のXの負の方向)に位置する正極端子111および負極端子112を含み得る。
【0032】
また、前記正極端子111は、外部に露出した円板状の外側面を有することができる。前記負極端子112は、前記正極端子111から離隔された縁部であり得る。前記正極端子111および負極端子112は、所定の距離だけ離隔して位置できる。前記正極端子111と前記負極端子112は、互いに電気的に絶縁されるように構成されてもよい。そして、前記円筒形電池セル110の正極端子111は、前記負極端子112に比べて、外部に露出した外面の面積が大きくてもよい。
【0033】
さらに、前記円筒形電池セル110は、前記正極端子111および前記負極端子112のそれぞれと電気的に接続され、前記電池缶116の内部に収容された電極アセンブリ(図示せず)を含み得る。このような円筒型電池セル110の構成は、本発明の出願当時に当業者に広く知られていたので、本明細書ではより詳細な説明は省略する。
【0034】
さらに、前記複数の円筒形電池セル110は、上下方向(Z軸方向)および前後方向(Y軸方向)に配列されてもよい。前記複数の円筒形電池セル110は、所定の間隔で離隔して配置されてもよい。例えば、図4に示すように、前記複数の円筒形電池セル110は、前後方向(Y軸方向)と左右方向(X軸方向)に配列されてもよい。
【0035】
さらに、前記少なくとも2つのモジュールケース141、142はそれぞれ、前記複数の円筒形電池セル110を収容する内部空間を有することができる。前記内部空間には、円筒形電池セル110の外面を取り囲むような内部形状が形成されてもよい。
【0036】
さらに、前記少なくとも2つのモジュールケース141、142は互いに結合するように構成されてもよい。例えば、図1に示すように、左側の一方のモジュールケース141(第1モジュールケース)と右側の他方のモジュールケース142(第2モジュールケース)とを互いに結合することができる。このために、前記少なくとも2つのモジュールケース141、142はそれぞれ、互いに向かって突出している結合部146p、148pを備えることができる。前記少なくとも2つのモジュールケース141、142のうち、いずれか一方のモジュールケース141の結合部146pは、他方のモジュールケース142の結合部148pに向かって突出した形状を有することができる。他方のモジュールケース142の結合部148pは、前記一方のモジュールケース141の結合部146pに向かって突出した形状を有することができる。
【0037】
また、一方のモジュールケース141の前記結合部146pは、他方のモジュールケース142の前記結合部148pと雌雄結合するように構成されてもよい。例えば、図4に示すように、バッテリモジュール100は、2つのモジュールケース141、142を備えることができる。2つのモジュールケース141、142のうち、左側のモジュールケース141と右側のモジュールケース142とは、それぞれに形成された結合部146p、148pの雌雄結合により結合することができる。左側に位置する一方のモジュールケース141には、右方向に突出した多数の結合部146pを備えてもよい。右側に位置する他方のモジュールケース142には、左方向に突出した多数の結合部148pを備えてもよい。左側に位置する一方のモジュールケース141の結合部146pと右側に位置する他方のモジュールケース142の結合部148pとを、互いに雌雄結合することができる。
【0038】
再び図1および図3と共に図7を参照すると、前記第1接着剤150は、雌雄結合された、一方のモジュールケース141の前記結合部146pと他方のモジュールケース142の結合部分148pとの間に介在するように構成されてもよい。例えば、図7に示すように、一方のモジュールケース141の前記結合部146pと他方のモジュールケース142の結合部148pとが互いに雌雄結合されており、両結合部146p、148pの間に第1接着剤150を介在させることができる。
【0039】
例えば、前記第1接着剤150は固化した接着剤であり得る。前記接着剤240は、透明性および電気絶縁性を有することができる。前記第1接着剤150は、グルーまたはホットメルト樹脂であり得る。例えば、前記第1接着剤150は、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、及びアクリル系樹脂のうち少なくとも1つを備えることができる。
【0040】
また、前記第1接着剤150は、前記他方のモジュールケース142の結合部148p内の空きスペースに塗布された後、前記一方のモジュールケース141の結合部146pが前記他方のモジュールケース142の結合部148p内の空きスペースに挿入すればよい。このような挿入工程において、前記第1接着剤150は、一方のモジュールケース141の結合部146pと他方のモジュールケース142の結合部148pとの間に介在してもよい。
【0041】
したがって、本発明のこの構成によれば、本発明は、少なくとも2つのモジュールケース141、142が互いに結合できるようにそれぞれに雌雄結合する結合部146p、148pを備え、さらに、前記結合部146p、148pの間に介在する第1接着剤150を備えることにより、少なくとも2つのモジュールケース141、142を強固に結合することができる。すなわち、本発明のバッテリモジュール100は、結合部146p、148pおよび第1接着剤150の構成により、モジュールケース141、142が左右方向及び前後方向への互いの動きを拘束することができ、その結果、安定した固定状態を維持することができる。これにより、バッテリモジュール100の耐久性を効果的に高めることができる。
【0042】
さらに、本発明は、従来技術において、少なくとも2つのモジュールケース141、142を互いに結合するために、ボルト結合を用いた場合と比較して、ボルト構成が不要であり、材料費の削減を達成でき、結合工程を簡素化し、製造効率を効果的に高めることができる。
【0043】
再び、図3図5、及び図7を参照すると、より具体的には、前記一方のモジュールケース141の結合部146pは、外壁から外側方向に突出した柱状を有していてもよい。前記一方のモジュールケース141の結合部146pは、前記他方のモジュールケース142の結合部148pの管状の内部に挿入される柱状を有していてもよい。この場合、柱状は、円柱状、三角柱状、四角柱状、または五角柱状であってもよい。
【0044】
また、前記他方のモジュールケース142の前記結合部148pは、前記一方のモジュールケース141の結合部146pの外形に対応する大きさの内部空間を有していてもよい。例えば、前記他方のモジュールケース142の結合部148pは、前記一方のモジュールケース141の結合部146pの柱状体が挿入されるように中空管状(中空)を有していてもよい。前記他方のモジュールケース142の結合部148pは、片側が塞がれている円形管、三角管、四角管、または五角管の形状を有していてもよい。
【0045】
例えば、図3図5および図7に示すように、一方のモジュールケース141の結合部146pのうちのいずれか1つは四角柱状を有してもよい。他方のモジュールケース142の結合部148pのうち、前記四角柱状の結合部146pに対応する結合部148pは、片側が塞がれている四角管状を有してもよい。一方のモジュールケース141の結合部146pは、他方のモジュールケース142の四角管状の結合部148pの内部空間に挿入されてもよい。このとき、第1接着剤150により、一方のモジュールケース141の結合部146pと他方のモジュールケース142の結合部148pとを互いに結束させることができる。
【0046】
したがって、本発明のこの構成によれば、本発明は、一方のモジュールケース141の結合部146pが柱状を有し、他方のモジュールケース142の結合部148pが管状を有することにより、2つの結合部146p、148pを互いに雌雄結合することができる。さらに、このような結合部146p、148pの形態により、本発明の少なくとも2つのモジュールケース141、142は、左右方向および上下方向への動きを互いに拘束することができ、安定した固定状態を維持することができる。これにより、バッテリモジュール100の耐久性を効果的に高めることができる。
【0047】
図8は、本発明の他の実施形態によるバッテリモジュールの一部の様子を概略的に示す部分断面図である。
【0048】
図8を参照すると、本発明の他の実施形態によるバッテリモジュールの結合部146p1、148p1は、図7に示す結合部146p、148pとは異なる形状を有することができる。その他の構成は、図1に示すバッテリモジュール100の構成と同様である。
【0049】
具体的には、本発明の他の実施形態によるバッテリモジュールの少なくとも2つのモジュールケース141A、142Aは、一方のモジュールケース141Aの柱状の結合部146p1にフックHを備えてもよい。前記フックHは、前記結合部146p1の柱状の外面から外側方向に突出した突起状を有し得る。また、他方のモジュールケース142Aの管状の結合部148p1は、前記フックHと結合可能な固定溝G1を備えてもよい。すなわち、前記固定溝G1は、前記結合部148p1の管状の内部空間に形成されてもよい。前記固定溝G1は、前記フックHを係止できるように所定の大きさの溝状に設けられてもよい。
【0050】
例えば、図8に示すように、本発明の他の実施形態によるバッテリモジュールの一方のモジュールケース141Aに設けられた結合部148p1には、2つのフックHを備えてもよい。他方のモジュールケース142Aの結合部148pは、管状の内部に前記2つのフックHが挿入されて係止できる2つの固定溝G1を備えてもよい。
【0051】
したがって、本発明のこの構成によれば、本発明の他の実施形態によるバッテリモジュール100の少なくとも2つのモジュールケース141A、142Aに設けられた結合部146p、148pは、それぞれフック(H)と固定溝G1を備えており、2つの結合部146p、148p間の機械的締結を実現することができる。これにより、少なくとも2つのモジュールケース141A、142A間の強固な結合を実現することができ、バッテリモジュールの耐久性を効果的に高めることができる。
【0052】
本実施形態の場合、このようなフックHおよび前記フックHが係止される固定溝G1により、少なくとも2つのモジュールケース141A、142A間の締結力をさらに向上させることができる。
【0053】
これにより、本実施形態では、前記フックHと固定溝G1によるフック結合を通じて、少なくとも2つのモジュールケース141A、142Aを互いに結合するため、ボルト結合を用いた場合と比較して、別途の更なるボルトやナットなどの構成が不要であり、材料費の削減が達成でき、結合工程を簡略化し、製造効率を効果的に高めることができる。
【0054】
したがって、本実施形態では、別途のボルトやナットなどを使用せず、材料費を低減することができ、結合工程を簡略化したため、製造効率を効果的に高めることができる。
【0055】
図9は、本発明のさらに他の実施形態によるバッテリモジュールの一部の様子を概略的に示す部分断面図である。
【0056】
図9を参照すると、本発明のさらに他の実施形態によるバッテリモジュールの結合部146p2は、図7に示す結合部146pとは異なる形状を有してもよい。その他の構成は、図1に示すバッテリモジュール100の構成と同様である。
【0057】
具体的には、本発明のさらに他の実施形態によるバッテリモジュールの少なくとも2つのモジュールケース141B、142Bにおいて、前記一方のモジュールケース141Bの結合部146p2は、前記第1接着剤150が収容されるように構成された多数の収容溝G2を有することができる。例えば、前記収容溝G2は、ゴルフボールの表面に形成されたディンプル形状と同様な形状を有し得る。
【0058】
例えば、図9に示すように、前記他方のモジュールケース142Bの管状の結合部148p2の内部空間に、前記一方のモジュールケース141Bの結合部146p2が挿入されると、前記管状の結合部148p2の内部空間に加えられた第1接着剤150は、前記他方のモジュールケース142Bの収容溝G2における凹んだ空間に収容されてもよい。これにより、前記一方のモジュールケース141Bの結合部146p2と前記他方のモジュールケース142Bの結合部148p2との間に十分な量の第1接着剤150を収容することができる。
【0059】
したがって、本発明のこの構成によれば、本発明は、一方のモジュールケース141Bの結合部146p2に、前記第1接着剤150が収容されるように構成された多数の収容溝G2が形成されることにより、十分な量の第1接着剤150を前記結合部表面に収容することができ、前記一方のモジュールケース141Bの結合部146p2と前記他方のモジュールケース142Bの結合部148p2との結合力を効果的に向上させることができる。したがって、少なくとも2つのモジュールケース141B、142B間の強固な結合を実現することができ、バッテリモジュールの耐久性を効果的に高めることができる。
【0060】
図10は、本発明のさらに他の実施形態によるバッテリモジュールの一部の様子を概略的に示す部分断面図である。
【0061】
図10を参照すると、本発明のさらに他の一実施形態によるバッテリモジュールの結合部146p3は、図7に示す結合部146pとは異なる形状を有することができる。その他の構成は、図1に示すバッテリモジュール100の構成と同様である。
【0062】
本発明のさらに他の実施形態によるバッテリモジュールの一方のモジュールケース141Cの結合部146p3には、前記第1接着剤150が収容されるように構成された柱の外面に沿って螺旋状に延びる螺旋溝G3が形成され得る。前記一方のモジュールケース141Cの結合部146p3が他方のモジュールケース142Cの管状の結合部148p3の内部空間に挿入されると、前記螺旋溝G3は、他方のモジュールケース142Cの結合部148p3の内部空間に収容された第1接着剤150を収容するように構成されてもよい。このように螺旋溝G3に収容された第1接着剤150は、硬化して前記一方のモジュールケース141Cの結合部146p3と他方のモジュールケース142Cの結合部148p3とを結束させることができる。
【0063】
したがって、本発明のこの構成によれば、本発明は、一方のモジュールケース141Cの結合部146p3に螺旋溝G3を形成することにより、前記第1接着剤150が前記螺旋溝G3に沿って硬化できるので、前記他方のモジュールケース142Cの結合部148p3の内部に挿入された一方のモジュールケース141Cの結合部146p3が挿入方向と逆方向に分離される力を効果的に阻止できる。したがって、少なくとも2つのモジュールケース141C、142C間の強固な結合を実現することができ、バッテリモジュールの耐久性を効果的に高めることができる。
【0064】
再び図1から図6を参照すると、本発明の一実施形態によるバッテリモジュール100の少なくとも2つのモジュールケース141、142のそれぞれは、第1フレーム145、147および第2フレーム146、148を備えることができる。具体的には、前記第1フレーム145は、前記複数の円筒形電池セル110の一方の側を収容するように構成されてもよい。前記第2フレーム146は、前記第1フレーム145と結合され、前記複数の円筒形電池セル110の他方の側を収容するように構成されてもよい。
【0065】
例えば、図4に示すように、左側に位置する一方のモジュールケース141は、前記複数の円筒形電池セル110の左側を収容するように構成された第1フレーム145と、前記第1フレーム145と結合され、前記複数の円筒形電池セル110の右側を収容するように構成された第2フレーム146とを備えていてもよい。このとき、一方のモジュールケース141の内部には、前記複数の円筒形電池セル110を固定するための第2接着剤(図示せず)を充填することができる。
【0066】
例えば、図6に示すように、右側に位置する他方のモジュールケース142は、前記複数の円筒形電池セル110の右側を収容するように構成された第1フレーム147と、前記第1フレーム147と結合され、前記複数の円筒形電池セル110の左側を収容するように構成された第2フレーム148とを備えていてもよい。このとき、他方のモジュールケース142の内部には、前記複数の円筒形電池セル110を固定するための第2接着剤(図示せず)を充填することができる。
【0067】
また、前記少なくとも2つのモジュールケース141、142のうち、一方のモジュールケース141は、前記第1フレーム145に第1結合突起P1を備えてもよい。前記第1結合突起P1は、前記一方のモジュールケース141の第2フレーム146と結合するように構成されてもよい。例えば、図4に示すように、第1フレームの前後方向(Y方向)の前面には4つの第1結合突起P1を備えてもよい。図2に示すように、第1フレームの後面にも4つの第1結合突起P1を備えてもよい。
【0068】
そして、前記一方のモジュールケース141は、第2フレーム146に第1突出部E1と第2結合突起P2とを備えてもよい。前記第1突出部E1は、前記一方のモジュールケース141の前記第1フレーム145の第1結合突起P1が挿入されて結合するように構成された結合溝G4を備えてもよい。前記第1突出部E1は、前記第1フレーム145の第1結合突起P1に向かって突出した形状を有することができる。前記第2結合突起P2は、他方のモジュールケース142の第2フレーム148と結合するように構成されてもよい。例えば、図4に示すように、前記一方のモジュールケース141の第2フレーム146の前面には3つの第1突出部E1を備えてもよい。図2に示すように、前記一方のモジュールケース141の第2フレーム146の後面には、3つの第1突出部E1を備えてもよい。
【0069】
さらに、図6に示すように、前記少なくとも2つのモジュールケース141、142のうちの他方のモジュールケース142は、前記第1フレーム147に第1結合突起P1を備えてもよい。前記第1結合突起P1は、前記他方のモジュールケース142の第2フレーム148と結合するように構成されてもよい。
【0070】
例えば、図6に示すように、右側に位置する他方のモジュールケース142の第1フレーム147の前面には、4つの第1結合突起P1を備えてもよい。また、図2に示すように、第2フレーム148の後面にも4つの第1結合突起P1を備えてもよい。
【0071】
そして、前記他方のモジュールケース142は、他方のモジュールケース142の第2フレーム148に、第1突出部E1と第2突出部E2とを備えてもよい。前記第1突出部E1は、前記他方のモジュールケース142の第1結合突起P1と結合するように構成された結合溝G4を備えてもよい。前記第2突出部E2は、前記一方のモジュールケース141の第2フレーム146の前記第2結合突起P2と結合するように構成された結合溝G4を備えることができる。
【0072】
例えば、図6に示すように、前記他方のモジュールケース142の第2フレーム148の前方部には4つの第1突出部E1を備えてもよい。図2に示すように、前記他方のモジュールケース142の前記第2フレームの後方部にも4つの第1突出部E1を備えてもよい。また、図6に示すように、前記他方のモジュールケース142の第2フレーム148の前方部には、3つの第2突出部E2を備えてもよい。図2に示すように、前記他方のモジュールケース142の第2フレーム148の後方部には、3つの第2突出部E2を備えてもよい。
【0073】
したがって、本発明のこの構成によれば、本発明は、一方のモジュールケース141の第1フレーム145と第2フレーム146との間のフック結合、すなわち、前記第1結合突起P1と、第1突出部E1に形成された結合溝G4との結合を達成することができるので、別途のボルトを使用せず、材料費を低減でき、結合工程を簡略化したため、製造効率を効果的に高めることができる。さらに、他方のモジュールケース142の第2フレーム148には、一方のモジュールケース141の第2フレーム146と結合するように構成された第2突出部E2を備え、一方のモジュールケース141は、前記第2突出部E2の結合溝G4と結合する第2結合突起P2を備えているので、別途のボルトを使用せずに、一方のモジュールケース141と他方のモジュールケース142との機械的結合を達成することができ、材料費を低減でき、結合工程を簡略化したため、製造効率を効果的に高めることができる。
【0074】
図11は、図3のA領域に該当するさらに他の一実施形態によるバッテリモジュールの一部構成の様子を概略的に示す部分拡大図である。
【0075】
図3と共に図11を参照すると、本発明のさらに他の実施形態によるバッテリモジュールの一方のモジュールケース141Dの第1フレーム145は、図3の一方のモジュールケース141と比較して、先に説明した第2フレーム146の第1突出部E1の突出方向の端部が嵌合する嵌合溝G5をさらに備えていてもよい。例えば、第1フレーム145は、3つの第1突出部E1のそれぞれの端部が嵌合する3つの嵌合溝G5を備えてもよい。前記嵌合溝G5は、前記一方のモジュールケース141Dの一部が外面から「L」字状に突出した形状の一部であり得る。
【0076】
したがって、本発明のこの構成によれば、本発明は、前記第1フレーム145は、第2フレーム146の第1突出部E1の突出方向の端部が嵌合する嵌合溝G5を備えることにより、前記第2フレーム146の第1突出部E1が前方または後方に広がり、第1フレーム145に設けられた第1結合突起P1から第1突出部E1が分離されるのを効果的に防ぐことができる。したがって、一方のモジュールケース141Dの第1フレーム145と第2フレーム146との間の安定した結合を実現することができ、バッテリモジュールの耐久性を効果的に向上させることができる。
【0077】
一方、再び図3と共に図11を参照すると、本発明のさらに他の実施形態によるバッテリモジュールの一方のモジュールケース141Dの第1フレーム145は、図3の一方のモジュールケース141と比較すると、第2フレームの第1突出部E1の側部が挿入されるように構成されたスリットSを備えてもよい。例えば、図11に示すように、前記第1フレーム145には2つのスリットSを備えてもよい。前記2つのスリットSは、前記第2フレーム146の第1突出部E1の上下方向(Z軸方向)の両側部のそれぞれが挿入されるように構成されてもよい。前記スリットSは、前記一方のモジュールケース141Dの一部が外面から外側方向に突出した形状の一部が内入されて形成されてもよい。ここで、内入された形態は、前記第1突出部E1の端部に対応する形状であってもよい。
【0078】
したがって、本発明のこの構成によれば、本発明では、前記第1フレーム145は、前記第2フレーム146の第1突出部E1の側部が挿入されるように構成されたスリットSを備えることにより、前記第2フレーム146の第1突出部E1が前記第1フレーム145の第1結合突起P1に向かって移動する移動方向を案内することができる。さらに、前記第2フレーム146の第1突出部E1が前方または後方に広がり、第1フレーム145に設けられた第1結合突起P1から前記第1突出部E1が分離されるのを効果的に防止することができる。これにより、一方のモジュールケース141Dの第1フレーム145と第2フレーム146との間の安定した結合を実現することができ、バッテリモジュールの耐久性を効果的に向上させることができる。
【0079】
一方、再び図4および図6を参照すると、前記バッテリモジュール100は、前記複数の円筒形電池セル110を電気的に接続するように構成されたバスバー120をさらに含む。前記バスバー120は導電性物質を備えてもよい。例えば、前記バスバー120は、銅合金、アルミニウム合金、およびニッケル合金のうちの少なくとも1つを備えてもよい。前記バスバー120はプレート形状を有することができる。前記バスバー120は、一部が少なくとも1回以上折り曲げられた形状を有することができる。
【0080】
また、前記モジュールケース141は、外側に前記バスバー120を搭載することができる。このとき、前記バスバー120と前記モジュールケース141との間に第3の接着剤(図示せず)を介在させることができる。例えば、図3および図4に示すように、前記モジュールケース141の右側に8つのバスバー120を搭載することができる。このとき、8つのバスバー120のうち、最上段および最下段のそれぞれに位置するバスバー120a、120bは、残りの6つのバスバー120とは異なる形態を有してもよい。さらに、最上段および最下段のそれぞれに位置するバスバー120は、複数の円筒形電池セル110の正極端子111または負極端子112のみを電気的に接続するように構成されてもよい。残りの6つのバスバー120についてはより詳細に後述する。
【0081】
一方、再び図3および図4を参照すると、前記少なくとも2つの接続部材130のそれぞれは、導電性物質を備えてもよい。例えば、前記接続部材130は、銅合金、アルミニウム合金、およびニッケル合金のうちの少なくとも1つを備えてもよい。前記接続部材130は、細長いボディを有してもよい。言い換えれば、前記接続部材130は、ボディが細長い帯状またはワイヤ状を有してもよい。前記接続部材130は、ボディの延長方向の一方の端部がバスバー120と接合されてもよい。前記また、前記接続部材130は、一方の端部が前記バスバー120の外面に溶接されてもよい。例えば、前記溶接方法は超音波溶接であってもよい。
【0082】
そして、前記接続部材130は、他方の端部が前記正極端子111及び前記負極端子112のいずれか一方に接合されていてもよい。この場合、前記接続部材130の他方の端部は、前記正極端子111または前記負極端子112の外面に溶接されてもよい。例えば、前記溶接方法は超音波溶接であってもよい。
【0083】
また、前記少なくとも2種の接続部材130としては、前記負極端子112と接続される第1接続部材131と、前記正極端子111と接続される第2接続部材132とを備えていてもよい。例えば、図3に示すように、前記第1接続部材131は、一方の端部が前記バスバー120と接合され、他方の端部が前記円筒形電池セル110の負極端子112と接合され得る。前記第2接続部材132は、一方の端部が前記バスバー120と接合され、他方の端部が前記円筒形電池セル110の正極端子111と接合され得る。
【0084】
第1接続部材131は、長手方向に長いワイヤ状を有することができる。例えば、図3に示すように、前記第1接続部材131のワイヤ状の一方の端部は、前記バスバー120と接合され得る。前記第1接続部材131のワイヤ状の他方の端部は、前記負極端子112と接合され得る。前記ワイヤ状は、細径で長手方向に長い形状であるため、第1接続部材131は、前記正極端子111と比較して、外部に露出した外面が狭い負極端子112との接合に最適な形状をしている。
【0085】
第2接続部材132は、長手方向に長いストラップ状(帯状)を有してもよい。例えば、図3に示すように、前記第2接続部材132のストラップ状の一方の端部は、前記バスバー120と接合され得る。前記第2接続部材132のストラップ状の他方の端部は、前記正極端子111と接合され得る。前記第2接続部材132は、平面視長方形のプレート状を有してもよい。前記第2接続部材132は、前記正極端子111と対向する他方の端部の一面が前記正極端子111の外面と接合され得る。前記第2接続部材132は、前記バスバー120と対向する一方の端部の一面が前記バスバー120の外面と接合され得る。
【0086】
したがって、本発明のこの構成によれば、本発明は、バスバー120と、前記正極端子111及び前記負極端子112のうち、接合される端子に応じて接合面積が異なる少なくとも2種の接続部材130を含むことにより、前記接続部材130と正極端子111または前記負極端子112との接合面積を最適化することができる。
【0087】
すなわち、従来技術の単一形状の接続部材130を用いてバスバー120と前記正極端子111又は負極端子112と接続する構成と比較して、本発明は、少なくとも2種の接続部材130が接合される端子の種類に応じて接合面積を異ならせて設定することができる。したがって、本発明は、バッテリモジュール100が頻繁な振動や衝撃が発生する環境にさらされる自動車などに搭載された場合でも、前記接続部材130と正極端子111または負極端子112との間の接合部の分離を効果的に低減することができる。最終的には、バッテリモジュール100の耐久性を効果的に向上させることができる。
【0088】
一方、図1を参照すると、本発明の一実施形態によるバッテリパックは、少なくとも1つの前記バッテリモジュール100および前記バッテリモジュール100のバスバー120と電気的に接続されるBMS(Battery Management System:バッテリーマネージメントシステム)160を含むことができる。BMS160は、前記複数の電池セルの充放電を制御するための各種回路や素子等を備えることができる。
【0089】
一方、本発明の一実施形態による自動車(図示せず)は、少なくとも1つの前記バッテリモジュール100および前記バッテリモジュール100を収容する収容空間を含み得る。例えば、前記自動車は、電気自動車、電気スクーター、電気車椅子、電気バイクなどであり得る。
【0090】
なお、本明細書では上下左右前後などの方向を示す用語を使用しているが、これらの用語は説明の便宜上のものであり、対象となる物体の位置や観察者の位置などによって変わる可能性があることは、本発明の当業者には自明である。
【0091】
以上、本発明を限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者によって本発明の技術思想と特許請求の範囲の均等範囲内で様々な修正及び変形が可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0092】
110 円筒形電池セル(電池セル)
146p、148p 結合部
141、142 モジュールケース
150 第1接着剤
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11