(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-18
(45)【発行日】2024-07-26
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06T 19/00 20110101AFI20240719BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20240719BHJP
【FI】
G06T19/00 300A
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2023187365
(22)【出願日】2023-11-01
(62)【分割の表示】P 2022207025の分割
【原出願日】2022-12-23
【審査請求日】2023-11-01
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004222
【氏名又は名称】弁理士法人創光国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高山 伸也
【審査官】松永 隆志
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-104482(JP,A)
【文献】特開2014-164657(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0083148(US,A1)
【文献】特開2020-101950(JP,A)
【文献】特開2004-199159(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 19/00
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
現実空間上で対象ユーザに付与されている属性である対象属性又は前記対象ユーザが行う活動である対象活動の少なくとも一方を特定する特定部と、
仮想空間を利用する複数のユーザの中から前記対象ユーザが指定した、前記対象ユーザとは異なる
特定のユーザである他ユーザを
識別するための指定情報を受信する受信部と、
前記仮想空間上の表示態様と、前記現実空間上で人物に付与されている属性又は人物が行う活動の少なくとも一方と、を関連付けて記憶する記憶部を参照して、前記対象属性又は前記対象活動の少なくとも一方に関連付けられた前記表示態様を決定する決定部と、
前記指定情報
によって識別される前記他ユーザが利用する情報端末に表示された前記仮想空間に、前記対象ユーザが予め登録したアバタと関連付けて、前記決定部が決定した前記表示態様の情報を表示させる表示制御部と、
を有する、情報処理装置。
【請求項2】
前記特定部は、前記現実空間上で事業者が提供するサービスに対して前記対象ユーザが登録した登録情報に基づいて、前記対象属性又は前記対象活動の少なくとも一方を特定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記受信部は、前記属性又は前記活動の少なくとも一方のうち、前記対象ユーザ
が指定した、前記表示態様に反映する前記属性又は前記活動の少なくとも一方を
さらに識別するための前記指定情報を受信し、
前記決定部は、前記記憶部において、前記指定情報
によって識別される前記属性又は前記活動の少なくとも一方に該当する前記対象属性又は前記対象活動の少なくとも一方に関連付けられた前記表示態様を決定する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記受信部は、前記対象ユーザによって前記他ユーザの前記表示態様の情報の表示を要求する操作が行われたことを示す要求情報を受信し、
前記受信部が前記要求情報を受信したことに応じて、前記表示制御部は、前記対象ユーザが利用する情報端末に表示された前記仮想空間に、前記決定部が前記他ユーザに対して決定した前記表示態様の情報を前記他ユーザが予め登録したアバタと関連付けて表示させる、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記受信部は、前記他ユーザによって前記他ユーザの前記表示態様の情報の表示を許可する操作が行われたことを示す許可情報を受信し、
前記受信部が前記要求情報及び前記許可情報を受信したことに応じて、前記表示制御部は、前記対象ユーザが利用する情報端末に表示された前記仮想空間に、前記決定部が前記他ユーザに対して決定した前記表示態様の情報を前記他ユーザが予め登録したアバタと関連付けて表示させる、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記対象ユーザが利用する情報端末に表示された前記仮想空間に、前記他ユーザが利用する情報端末に表示された前記表示態様の情報を表示させる、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、前記仮想空間に表示されている複数のアバタそれぞれに重畳して、前記決定部が当該アバタに対応するユーザに対して決定した前記表示態様の情報を表示させる、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記仮想空間上の表示態様と、前記現実空間上の前記属性又は前記活動の少なくとも一方と、を関連付けた情報はブロックチェーンによって記憶されており、
前記決定部は、前記ブロックチェーンにおいて、前記対象属性又は前記対象活動の少なくとも一方に関連付けられた前記表示態様を決定する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記対象属性又は前記対象活動の少なくとも一方を示す情報はブロックチェーンによって記憶されており、
前記特定部は、前記ブロックチェーンに記憶された情報に基づいて、前記対象属性又は前記対象活動の少なくとも一方を特定する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記決定部は、複数の前記仮想空間上で共通の前記表示態様と、前記現実空間上の前記属性又は前記活動の少なくとも一方と、を関連付けて記憶する前記記憶部を参照して、前記対象属性又は前記対象活動の少なくとも一方に関連付けられた前記表示態様を決定し、
前記表示制御部は、複数の前記仮想空間それぞれに、前記決定部が決定した前記表示態様の情報を前記対象ユーザが予め登録したアバタと関連付けて表示させる、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項11】
プロセッサが実行する、
現実空間上で対象ユーザに付与されている属性である対象属性又は前記対象ユーザが行う活動である対象活動の少なくとも一方を特定するステップと、
仮想空間を利用する複数のユーザの中から前記対象ユーザが指定した、前記対象ユーザとは異なる
特定のユーザである他ユーザを
識別するための指定情報を受信するステップと、
前記仮想空間上の表示態様と、前記現実空間上の人物に付与されている属性又は人物が行う活動の少なくとも一方と、を関連付けて記憶する記憶部を参照して、前記対象属性又は前記対象活動の少なくとも一方に関連付けられた前記表示態様を決定するステップと、
前記指定情報
によって識別される前記他ユーザが利用する情報端末に表示された前記仮想空間に、前記決定するステップにおいて決定した前記表示態様の情報を前記対象ユーザが予め登録したアバタと関連付けて表示させるステップと、
を有する、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仮想空間に情報を表示するための情報処理装置及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、仮想空間において、ユーザのアバタと関連付けて、当該アバタのレベル等の属性に応じた文字を表示するシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
仮想空間上のアバタの人物像は、現実空間上の当該アバタを操作するユーザの人物像と必ずしも一致しない。そのため、ユーザは、仮想空間上のアバタを参照しても当該アバタを操作する他のユーザの現実空間上の人物像(性別、国籍、活動の傾向等)を知ることができない。現実空間上のユーザの人物像が仮想空間上で不明であることが、仮想空間上でアバタを用いたコミュニケーションの障害となる場合がある。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、仮想空間上でアバタを操作するユーザの人物像を可視化できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様の情報処理装置は、現実空間上で対象ユーザに付与されている属性である対象属性又は前記対象ユーザが行う活動である対象活動の少なくとも一方を特定する特定部と、前記対象ユーザによって指定された、前記対象ユーザとは異なる他ユーザを示す指定情報を受信する受信部と、仮想空間上の表示態様と、前記現実空間上で人物に付与されている属性又は人物が行う活動の少なくとも一方と、を関連付けて記憶する記憶部を参照して、前記対象属性又は前記対象活動の少なくとも一方に関連付けられた前記表示態様を決定する決定部と、前記指定情報が示す前記他ユーザが利用する情報端末に表示された前記仮想空間に、前記対象ユーザが予め登録したアバタと関連付けて、前記決定部が決定した前記表示態様の情報を表示させる表示制御部と、を有する。
【0007】
前記特定部は、前記現実空間上で事業者が提供するサービスに対して前記対象ユーザが登録した登録情報に基づいて、前記対象属性又は前記対象活動の少なくとも一方を特定してもよい。
【0008】
前記受信部は、前記属性又は前記活動の少なくとも一方のうち、前記対象ユーザによって指定された、前記表示態様に反映する前記属性又は前記活動の少なくとも一方を示す指定情報を受信し、前記決定部は、前記記憶部において、前記指定情報が示す前記属性又は前記活動の少なくとも一方に該当する前記対象属性又は前記対象活動の少なくとも一方に関連付けられた前記表示態様を決定してもよい。
【0009】
前記受信部は、前記対象ユーザによって前記他ユーザの前記表示態様の情報の表示を要求する操作が行われたことを示す要求情報を受信し、前記受信部が前記要求情報を受信したことに応じて、前記表示制御部は、前記対象ユーザが利用する情報端末に表示された前記仮想空間に、前記決定部が前記他ユーザに対して決定した前記表示態様の情報を前記他ユーザが予め登録したアバタと関連付けて表示させてもよい。
【0010】
前記受信部は、前記他ユーザによって前記他ユーザの前記表示態様の情報の表示を許可する操作が行われたことを示す許可情報を受信し、前記受信部が前記要求情報及び前記許可情報を受信したことに応じて、前記表示制御部は、前記対象ユーザが利用する情報端末に表示された前記仮想空間に、前記決定部が前記他ユーザに対して決定した前記表示態様の情報を前記他ユーザが予め登録したアバタと関連付けて表示させてもよい。
【0011】
前記表示制御部は、前記対象ユーザが利用する情報端末に表示された前記仮想空間に、前記他ユーザが利用する情報端末に表示された前記表示態様の情報を表示させてもよい。
【0012】
前記表示制御部は、前記仮想空間に表示されている複数のアバタそれぞれに重畳して、前記決定部が当該アバタに対応するユーザに対して決定した前記表示態様の情報を表示させてもよい。
【0013】
前記仮想空間上の表示態様と、前記現実空間上の前記属性又は前記活動の少なくとも一方と、を関連付けた情報はブロックチェーンによって記憶されており、前記決定部は、前記ブロックチェーンにおいて、前記対象属性又は前記対象活動の少なくとも一方に関連付けられた前記表示態様を決定してもよい。
【0014】
前記対象属性又は前記対象活動の少なくとも一方を示す情報はブロックチェーンによって記憶されており、前記特定部は、前記ブロックチェーンに記憶された情報に基づいて、前記対象属性又は前記対象活動の少なくとも一方を特定してもよい。
【0015】
前記決定部は、複数の前記仮想空間上で共通の前記表示態様と、前記現実空間上の前記属性又は前記活動の少なくとも一方と、を関連付けて記憶する前記記憶部を参照して、前記対象属性又は前記対象活動の少なくとも一方に関連付けられた前記表示態様を決定し、前記表示制御部は、複数の前記仮想空間それぞれに、前記決定部が決定した前記表示態様の情報を前記対象ユーザが予め登録したアバタと関連付けて表示させてもよい。
【0016】
本発明の第2の態様の情報処理方法は、プロセッサが実行する、現実空間上で対象ユーザに付与されている属性である対象属性又は前記対象ユーザが行う活動である対象活動の少なくとも一方を特定するステップと、前記対象ユーザによって指定された、前記対象ユーザとは異なる他ユーザを示す指定情報を受信するステップと、仮想空間上の表示態様と、前記現実空間上の人物に付与されている属性又は人物が行う活動の少なくとも一方と、を関連付けて記憶する記憶部を参照して、前記対象属性又は前記対象活動の少なくとも一方に関連付けられた前記表示態様を決定するステップと、前記指定情報が示す前記他ユーザが利用する情報端末に表示された前記仮想空間に、前記決定するステップにおいて決定した前記表示態様の情報を前記対象ユーザが予め登録したアバタと関連付けて表示させるステップと、を有する。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、仮想空間上でアバタを操作するユーザの人物像を可視化できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】実施形態に係る情報処理システムの模式図である。
【
図2】実施形態に係る情報処理システムのブロック図である。
【
図3】例示的な指定画面を表示している情報端末の正面図である。
【
図4】決定部が表示態様を決定する方法を説明するための模式図である。
【
図6】表示制御部がアバタと関連付けて表示させる例示的な表示態様の情報を説明するための模式図である。
【
図7】例示的な仮想空間を表示している情報端末の正面図である。
【
図8】実施形態に係る情報処理装置が実行する例示的な情報処理方法のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
[情報処理システムSの概要]
図1は、本実施形態に係る情報処理システムSの模式図である。情報処理システムSは、一又は複数の情報処理装置1と、複数の情報端末2と、を含む。情報処理システムSは、その他のサーバ、端末等の機器を含んでもよい。
【0024】
情報処理装置1は、情報端末2に表示される仮想空間を管理するコンピュータである。仮想空間は、コンピュータ上に形成された仮想的な空間(例えば、メタバース)である。仮想空間は、情報端末2において面積又は体積を有する領域として表示される。一方、ユーザが生活する実際の空間(例えば、地球上の空間)を現実空間という。
図1に例示したように、異なる複数の仮想空間(仮想空間a、仮想空間b等)が存在してもよい。この場合に、1つの情報処理装置1は、複数の仮想空間のうち、1つの仮想空間を管理し、又は2つ以上の仮想空間を管理する。
【0025】
情報処理装置1は、仮想空間上に、複数のユーザそれぞれが操作するアバタを表示させる。アバタは、例えば、ユーザが予め登録した2次元又は3次元の画像である。アバタは、例えば、ユーザによる操作に応じて、仮想空間上を移動し、文字、音声又は動作のうち少なくとも1つを用いて他のアバタとコミュニケーションをする。
【0026】
複数の仮想空間が存在する場合に、1人のユーザが操作するアバタは、複数の仮想空間において同一であってもよく、複数の仮想空間において異なっていてもよい。
図1の例では、ユーザαが操作するアバタαは仮想空間a及び仮想空間bにおいて同一であり、ユーザβが操作するアバタβは複数の仮想空間a及び仮想空間bにおいて異なっている。
【0027】
情報端末2は、複数のユーザそれぞれが利用するコンピュータである。ユーザは、情報端末2を用いて仮想空間上のアバタを操作する人間である。情報端末2は、例えば、スマートフォン、タブレット端末又はパーソナルコンピュータである。情報端末2は、操作を受け付けるためのタッチパネルやキーボード等の操作部と、情報を表示するための液晶ディスプレイ等の表示部と、を有する。情報端末2は、ネットワークを介して情報処理装置1と通信可能である。
【0028】
本実施形態に係る情報処理システムSが実行する処理の概要を以下に説明する。情報処理装置1は、仮想空間上のアバタを操作する複数のユーザのうちいずれかのユーザである対象ユーザについて、現実空間上で対象ユーザに付与されている属性又は対象ユーザが行う活動の少なくとも一方を特定する。属性は、例えば、国籍、居住地、性別等を含む。活動は、例えば、イベントへの参加履歴、商品の購入履歴、移動履歴等を含む。
【0029】
情報処理装置1は、仮想空間上の表示態様と、現実空間上で人物に付与されている属性又は人物が行う活動の少なくとも一方と、を関連付けた関連付け情報を参照する。表示態様は、例えば、アバタの色、アバタに付される記号、アバタに付される文字等を含む。関連付け情報は、情報処理装置1の記憶部に記憶されていてもよく、情報処理装置1とは異なる装置の記憶部に記憶されていてもよい。
【0030】
情報処理装置1は、関連付け情報において、特定した対象ユーザの属性又は活動の少なくとも一方に関連付けられた表示態様を決定する。情報処理装置1は、仮想空間に、対象ユーザが予め登録したアバタと関連付けて、決定した表示態様の情報を表示させる。
図1の例では、情報処理装置1は、各ユーザのアバタに、当該アバタを操作するユーザの属性又は活動の少なくとも一方に対応する色を重畳して表示している。
【0031】
このように、情報処理システムSは、仮想空間上のアバタと関連付けて、当該アバタを操作するユーザの現実空間上の属性及び活動に応じた情報を表示する。これにより、情報処理システムSは、仮想空間上でアバタを操作するユーザの人物像を可視化できる。
【0032】
[情報処理システムSの構成]
図2は、本実施形態に係る情報処理システムSのブロック図である。
図2において、矢印は主なデータの流れを示しており、
図2に示したもの以外のデータの流れがあってもよい。
図2において、各ブロックはハードウェア(装置)単位の構成ではなく、機能単位の構成を示している。そのため、
図2に示すブロックは単一の装置内に実装されてもよく、あるいは複数の装置内に分かれて実装されてもよい。ブロック間のデータの授受は、データバス、ネットワーク、可搬記憶媒体等、任意の手段を介して行われてもよい。
【0033】
情報処理装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部13と、を有する。情報処理装置1は、2つ以上の物理的に分離した装置が有線又は無線で接続されることにより構成されてもよい。また、情報処理装置1は、コンピュータ資源の集合であるクラウドによって構成されてもよい。
【0034】
通信部11は、ネットワークを介して情報端末2との間でデータを送受信するための通信コントローラを有する。通信部11は、情報端末2からネットワークを介して受信したデータを制御部13に通知する。また、通信部11は、ネットワークを介して、制御部13から出力されたデータを情報端末2に送信する。
【0035】
記憶部12は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクドライブ等を含む記憶媒体である。記憶部12は、制御部13が実行するプログラムを予め記憶している。また、記憶部12は、対象ユーザが予め登録したアバタを示すアバタ情報を予め記憶している。記憶部12は、情報処理装置1の外部に設けられてもよく、その場合にネットワークを介して制御部13との間でデータの授受を行ってもよい。
【0036】
制御部13は、表示制御部131と、受信部132と、特定部133と、決定部134と、を有する。制御部13は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサであり、記憶部12に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部131、受信部132、特定部133及び決定部134として機能する。
【0037】
以下、情報処理システムSが実行する処理について詳細に説明する。以下、仮想空間上でアバタを操作する複数のユーザのうちいずれかのユーザを対象ユーザという。情報処理システムSは、複数のユーザそれぞれを対象ユーザとして以降の処理を行う。表示制御部131は、表示態様に反映する属性又は活動の少なくとも一方の指定を対象ユーザから受け付けるための指定画面を、情報端末2に表示させる。
【0038】
表示制御部131は、例えば、対象ユーザが操作するアバタを示すアバタ情報を取得する。アバタ情報は、例えば、対象ユーザが操作するアバタを示す、対象ユーザが予め登録した2次元又は3次元の画像を含む。また、表示制御部131は、例えば、記憶部12に予め記憶された、表示態様に反映可能な一又は複数の項目を取得する。
【0039】
表示制御部131は、例えば、対象ユーザのアバタ情報と、表示態様に反映可能な一又は複数の項目と、を含む表示情報を情報端末2に送信する。情報端末2は、情報処理装置1から受信した表示情報に従って、指定画面を表示部上に表示する。
【0040】
図3は、例示的な指定画面を表示している情報端末2の正面図である。情報端末2は、指定画面中に、対象ユーザのアバタ情報が示すアバタと、表示態様に反映可能な一又は複数の項目(国籍、居住地、移動履歴、イベント参加履歴等)と、を表示する。
【0041】
対象ユーザは、情報端末2の操作部を用いて、表示態様に反映可能な一又は複数の項目のうち、対象ユーザのアバタの表示態様に反映する属性又は活動の少なくとも一方を指定する操作を行う。情報端末2は、対象ユーザによって指定された、表示態様に反映する属性又は活動の少なくとも一方を示す指定情報を、情報処理装置1に送信する。情報処理装置1において、受信部132は、情報端末2が送信した指定情報を受信し、受信した指定情報を対象ユーザのIDと関連付けて記憶部12に記憶させる。
【0042】
対象ユーザが利用する情報端末2は、対象ユーザとは異なる特定のユーザである他ユーザが利用する情報端末2が対象ユーザのアバタを表示する際に、対象ユーザのアバタの表示態様に反映する属性又は活動の少なくとも一方の指定を受け付けてもよい。この場合に、対象ユーザは、対象ユーザのアバタの表示態様に反映する属性又は活動の少なくとも一方を指定する操作に加えて、他ユーザを指定する操作を行う。他ユーザは、例えば、仮想空間上で他ユーザが操作するアバタを選択すること、他ユーザの名前又はID(Identification)を入力すること等によって指定される。また、対象ユーザは、特定の他ユーザを指定しなくてもよく、対象ユーザとは異なる全ての他ユーザを指定してもよい。
【0043】
対象ユーザが利用する情報端末2は、対象ユーザによって指定された、他ユーザと、当該他ユーザに対して表示態様に反映する属性又は活動の少なくとも一方と、を示す指定情報を、情報処理装置1に送信する。情報処理装置1において、受信部132は、情報端末2が送信した指定情報を受信し、受信した指定情報を対象ユーザのIDと関連付けて記憶部12に記憶させる。これにより、情報処理システムSは、対象ユーザが指定した他ユーザごとに、対象ユーザのアバタの表示態様に反映する属性又は活動の少なくとも一方を設定することができる。
【0044】
次に、受信部132は、現実空間上で対象ユーザに付与されている属性又は対象ユーザが行う活動の少なくとも一方を示す現実情報を受信し、受信した現実情報を対象ユーザのIDと関連付けて記憶部12に記憶させる。現実情報は、仮想空間上でアバタに付与されている属性又はアバタが行う活動の少なくとも一方を示す仮想情報とは異なる情報である。現実情報及び仮想情報は、別々に記憶部12に記憶される。
【0045】
属性は、例えば、国籍、居住地、性別、保有資格、年齢、身長、体重、病歴、母国語、使用可能言語、氏名、家族構成、職業、又は現在若しくは過去の所属会社若しくは所属学校のうち少なくとも1つを含む。活動は、例えば、イベント参加履歴、移動履歴、商品の購入履歴、訪問場所、活動の相手、所属サークル又は所属クラブのうち少なくとも1つを含む。
【0046】
受信部132は、例えば、現実空間上で事業者が提供するサービス(通信サービス等)に関する情報を管理するサービス管理サーバから、当該サービスに対して対象ユーザが登録した登録情報を、現実情報として受信する。登録情報は、例えば、対象ユーザと事業者との間で結ばれた契約を示す契約情報や、対象ユーザが事業者からサービスを受けるために入力した個人情報等である。これにより、現実空間で提供されるサービスによって現実情報が担保されるため、情報処理システムSは、後述の決定部134により決定される表示態様が対象ユーザの実際の人物像と乖離することを抑制できる。また、現実情報は、予め記憶部12に記憶されていてもよい。
【0047】
現実情報は、ネットワーク上の一又は複数の記憶部上のブロックチェーンによって、対象ユーザのIDと関連付けて記憶されていてもよい。ブロックチェーンは複数のデータのブロックを含み、各ブロックは現実情報の所有者が移転されたことを示す一又は複数のトランザクションを含む。ブロックチェーン内の各ブロックには所定の規則で生成されたハッシュ値が含まれており、ブロック間のハッシュ値の整合性を確認することによりブロックチェーン全体の正しさが担保される。ブロックチェーンには、複数の仮想空間で共通の現実情報が記憶されていてもよく、仮想空間ごとに異なる現実情報が記憶されていてもよい。受信部132は、ブロックチェーンから、対象ユーザIDに関連付けられた現実情報を受信する。これにより現実情報が改ざんされることを抑制できるため、特定部133が対象ユーザの属性及び活動を特定する精度を向上できる。
【0048】
特定部133は、現実情報に基づいて、現実空間上で対象ユーザに付与されている属性である対象属性又は対象ユーザが行う活動である対象活動の少なくとも一方を特定する。特定部133は、例えば、記憶部12において対象ユーザのIDと関連付けられた現実情報を取得し、取得した現実情報が示す属性を対象属性として特定し、取得した現実情報が示す活動を対象活動として特定する。特定部133は、特定した対象属性又は対象活動の少なくとも一方を、決定部134に通知する。
【0049】
決定部134は、特定部133が特定した対象属性又は対象活動の少なくとも一方に基づいて、対象ユーザのアバタに適用する表示態様を決定する。
図4は、決定部134が表示態様を決定する方法を説明するための模式図である。
【0050】
決定部134は、仮想空間上の表示態様と、現実空間上で人物に付与されている属性又は人物が行う活動の少なくとも一方と、を関連付けた関連付け情報を記憶する記憶部を参照する。
【0051】
図5は、例示的な関連付け情報の模式図である。関連付け情報は、現実空間上でユーザに付与されている属性又はユーザが行う活動の少なくとも一方を示す現実情報と、仮想空間上の表示態様と、を関連付けた情報として予め記憶部に記憶されている。現実情報は、例えば、属性若しくは活動の内容(「米国国籍」、「イベントXに参加」等)、又は属性若しくは活動の項目(「居住地」、「性別」等)を示す。
【0052】
表示態様は、例えば、アバタの色(「青色」等)、アバタに付される記号(「Xマーク」等)、アバタに付される文字等を示す。また、表示態様は、例えば、現実情報のうち少なくともいずれかの情報の表示方法(「ラベル表示」等)を示してもよい。
【0053】
関連付け情報は、ネットワーク上の一又は複数の記憶部上のブロックチェーンによって記憶されていることが望ましい。ブロックチェーンは複数のデータのブロックを含み、各ブロックは関連付け情報の所有者が移転されたことを示す一又は複数のトランザクションを含む。ブロックチェーン内の各ブロックには所定の規則で生成されたハッシュ値が含まれており、ブロック間のハッシュ値の整合性を確認することによりブロックチェーン全体の正しさが担保される。これにより関連付け情報が改ざんされることを抑制できるため、アバタに適用された表示態様がユーザの実際の人物像を表す精度を向上できる。
【0054】
関連付け情報は、ブロックチェーンに限られず、情報処理装置1の記憶部12又はその他の装置が有する記憶部上にデータベースとして記憶されてもよい。
【0055】
図4に戻り、決定部134は、例えば、受信部132が受信した指定情報が示す表示態様に反映する属性又は活動の少なくとも一方に該当する、特定部133が特定した対象属性又は対象活動の少なくとも一方を抽出する。決定部134は、参照した記憶部(
図4の例ではブロックチェーン)に記憶された関連付け情報において、抽出した対象属性又は対象活動の少なくとも一方に関連付けられた表示態様を決定する。受信部132が受信した指定情報が他ユーザを示す場合に、決定部134は、当該表示態様を、指定情報が示す他ユーザに対して表示する表示態様として決定する。
【0056】
表示制御部131は、対象ユーザとは異なる一又は複数の他ユーザそれぞれが利用する情報端末2が表示している仮想空間に、対象ユーザが予め登録したアバタと関連付けて、決定部134が決定した表示態様の情報を表示させる。
図6(a)~
図6(c)は、表示制御部131がアバタと関連付けて表示させる例示的な表示態様の情報を説明するための模式図である。
【0057】
図6(a)の例は、表示態様がアバタの色を示す場合を表している。表示制御部131は、例えば、仮想空間上のアバタに重畳して、表示態様が示す色のスキンを表示させる。
図6(b)の例は、表示態様がアバタに付される記号を示す場合を表している。表示制御部131は、例えば、仮想空間上のアバタに重畳して、表示態様が示す記号を表示させる。
【0058】
図6(c)の例は、表示態様が情報の表示方法を示す場合を表している。表示制御部131は、例えば、表示態様が現実情報のうち少なくともいずれかの情報の表示方法として「ラベル表示」を示す場合に、仮想空間上のアバタに重畳して、当該情報を表す文字を含むラベルを表示させる。
【0059】
図7は、例示的な仮想空間を表示している情報端末2の正面図である。
図7の例は、対象ユーザが利用する情報端末2を表している。仮想空間には、対象ユーザとは異なるユーザである複数の他ユーザのアバタが表示されている。
【0060】
表示制御部131は、例えば、仮想空間に表示されている、複数の他ユーザが予め登録した複数のアバタそれぞれに重畳して、決定部134が当該アバタに対応する他ユーザに対して決定した表示態様の情報を表示させる。なお、決定部134が他ユーザに対して決定した表示態様は、決定部134が上述の表示態様を決定する処理において他ユーザを対象ユーザとして決定した表示態様である。これにより、情報処理システムSは、仮想空間上で複数のアバタそれぞれに対して現実情報に対応する表示態様の情報を付加し、対象ユーザが複数のユーザの人物像を容易に把握しやすくすることができる。
【0061】
表示制御部131は、仮想空間に表示されている複数のアバタのうち、対象ユーザが指定した他ユーザのアバタのみと関連付けて、決定部134が決定した表示態様の情報を表示させてもよい。この場合に、情報端末2は、表示態様の情報の表示を要求する他ユーザを指定する操作(例えば、仮想空間上でいずれかの他ユーザのアバタを選択する操作)を対象ユーザから受け付ける。情報端末2は、対象ユーザによって他ユーザの表示態様の情報の表示を要求する操作が行われたことを示す要求情報を、情報処理装置1に送信する。要求情報は、例えば、対象ユーザによって指定された他ユーザのIDを含む。情報処理装置1において、受信部132は、情報端末2が送信した要求情報を受信する。
【0062】
また、他ユーザが利用する情報端末2は、他ユーザの表示態様の情報の表示を許可する操作を他ユーザから受け付ける。他ユーザが利用する情報端末2は、他ユーザによって他ユーザの表示態様の情報の表示を許可する操作が行われたことを示す許可情報を情報処理装置1に送信する。情報処理装置1において、受信部132は、他ユーザが利用する情報端末2が送信した許可情報を受信する。
【0063】
表示制御部131は、受信部132が要求情報及び許可情報を受信したことに応じて、対象ユーザが利用する情報端末2に表示された仮想空間に、要求情報が示す他ユーザに対して決定部134が決定した表示態様の情報を、当該他ユーザのアバタと関連付けて表示させる。また、表示制御部131は、受信部132が許可情報を受信することなく要求情報を受信したことに応じて、要求情報が示す他ユーザに対して決定部134が決定した表示態様の情報を表示させてもよい。これにより、情報処理システムSは、対象ユーザによって指定された他ユーザのアバタのみと関連付けて現実情報に対応する表示態様の情報を付加し、対象ユーザが注目している特定のユーザの人物像を把握しやすくすることができる。
【0064】
表示制御部131は、対象ユーザが許可したことを条件として、対象ユーザのアバタと関連付けて、決定部134が決定した表示態様の情報を表示させてもよい。この場合に、対象ユーザが利用する情報端末2は、対象ユーザの表示態様の情報の表示を許可する操作(例えば、仮想空間上で対象ユーザ自身のアバタを選択する操作)を対象ユーザから受け付ける。対象ユーザが利用する情報端末2は、対象ユーザによって対象ユーザの表示態様の情報の表示を許可する操作が行われたことを示す許可情報を情報処理装置1に送信する。情報処理装置1において、受信部132は、対象ユーザが利用する情報端末2が送信した許可情報を受信する。
【0065】
表示制御部131は、受信部132が許可情報を受信したことに応じて、他ユーザが利用する情報端末2に表示された仮想空間に、対象ユーザに対して決定部134が決定した表示態様の情報を、対象ユーザのアバタと関連付けて表示させる。これにより、情報処理システムSは、対象ユーザが許可した場合のみ対象ユーザのアバタに現実情報に対応する表示態様の情報を付加し、対象ユーザの意に反して他ユーザに対象ユーザの現実情報が知られることを抑制できる。
【0066】
表示制御部131は、仮想空間上で対象ユーザが他ユーザとコミュニケーションを開始したことを条件として、当該他ユーザのアバタのみに対して、決定部134が決定した表示態様の情報を表示させてもよい。この場合に、特定部133は、仮想空間上で対象ユーザと他ユーザとが、文字、音声又は動作のうち少なくとも1つを用いたコミュニケーションを開始したこと(例えば、対象ユーザと他ユーザとの間で文字、音声又は動作のデータが授受されたこと)を特定する。
【0067】
表示制御部131は、対象ユーザと他ユーザとの間でコミュニケーションが開始されたことを特定部133が特定したことに応じて、当該他ユーザが利用する情報端末2に表示された仮想空間に、決定部134が対象ユーザに対して決定した表示態様の情報を、対象ユーザのアバタと関連付けて表示させる。これにより、情報処理システムSは、対象ユーザとコミュニケーションをとった他ユーザにのみ対象ユーザの現実情報に対応する表示態様の情報を開示し、第三者に対象ユーザの現実情報が知られることを抑制できる。
【0068】
表示制御部131は、他ユーザが利用する情報端末2において表示される対象ユーザのアバタに関連付けて表示される表示態様の情報を、対象ユーザが利用する情報端末2にも表示させてもよい。この場合に、表示制御部131は、他ユーザが利用する情報端末2に表示された仮想空間に、決定部134が対象ユーザに対して決定した表示態様の情報を対象ユーザのアバタと関連付けて表示させるとともに、対象ユーザが利用する情報端末2に表示された仮想空間に、他ユーザが利用する情報端末2において対象ユーザのアバタと関連付けて表示された表示態様の情報を表示させる。
【0069】
表示制御部131は、例えば、
図7のように、対象ユーザの情報端末2において、対象ユーザのアバタとともに、決定部134が対象ユーザに対して決定した表示態様の情報を表示させる。これにより、情報処理システムSは、対象ユーザのアバタに関連付けて表示される表示態様の情報が他ユーザにどのように見えているかを、対象ユーザが把握しやすくすることができる。
【0070】
受信部132が受信した指定情報が他ユーザを示す場合に、表示制御部131は、当該他ユーザが利用する情報端末2に表示された仮想空間に、決定部134が決定した当該他ユーザに対して表示する表示態様の情報を、対象ユーザのアバタと関連付けて表示させてもよい。これにより、情報処理システムSは、対象ユーザが指定した他ユーザごとに、表示態様に反映する現実情報を切り替えることができる。
【0071】
表示制御部131は、複数の仮想空間上で共通の表示態様の情報を表示させてもよい。この場合に、決定部134は、複数の仮想空間上で共通の表示態様と、現実空間上の属性又は活動の少なくとも一方と、を関連付けた関連付け情報を記憶する記憶部(例えば、上述のブロックチェーンを記憶するネットワーク上の記憶部)を参照して、特定部133が特定した対象属性又は対象活動の少なくとも一方に関連付けられた表示態様を決定する。
【0072】
表示制御部131は、複数の仮想空間それぞれに、決定部134が決定した表示態様の情報を対象ユーザのアバタと関連付けて表示させる。これにより、情報処理システムSは、同じ現実情報に対して複数の仮想空間で共通の表示態様を決定できるため、複数の仮想空間が存在する場合であってもユーザがアバタを参照することにより現実情報を把握しやすくすることができる。
【0073】
[情報処理方法のフロー]
図8は、本実施形態に係る情報処理装置1が実行する例示的な情報処理方法のフローチャートを示す図である。情報処理装置1において、受信部132は、対象ユーザが利用する情報端末2から、対象ユーザによって指定された、表示態様に反映する属性又は活動の少なくとも一方を示す指定情報を受信し、受信した指定情報を対象ユーザのIDと関連付けて記憶部12に記憶させる(S11)。
【0074】
受信部132は、現実空間上で対象ユーザに付与されている属性又は対象ユーザが行う活動の少なくとも一方を示す現実情報を受信し、受信した現実情報を対象ユーザのIDと関連付けて記憶部12に記憶させる(S12)。受信部132は、例えば、現実空間上で事業者が提供するサービス(通信サービス等)に関する情報を管理するサービス管理サーバから、当該サービスに対して対象ユーザが登録した登録情報を、現実情報として受信する。また、現実情報は、予め記憶部12に記憶されていてもよい。
【0075】
特定部133は、現実情報に基づいて、現実空間上で対象ユーザに付与されている属性である対象属性又は対象ユーザが行う活動である対象活動の少なくとも一方を特定する(S13)。特定部133は、例えば、記憶部12において対象ユーザのIDと関連付けられた現実情報を取得し、取得した現実情報が示す属性を対象属性として特定し、取得した現実情報が示す活動を対象活動として特定する。
【0076】
決定部134は、特定部133が特定した対象属性又は対象活動の少なくとも一方に基づいて、対象ユーザのアバタに適用する表示態様を決定する(S14)。決定部134は、例えば、受信部132が受信した指定情報が示す表示態様に反映する属性又は活動の少なくとも一方に該当する、特定部133が特定した対象属性又は対象活動の少なくとも一方を抽出する。決定部134は、記憶部(例えば、ブロックチェーン)に記憶された関連付け情報において、抽出した対象属性又は対象活動の少なくとも一方に関連付けられた表示態様を決定する。
【0077】
表示制御部131は、各ユーザが利用する情報端末2が表示している仮想空間に、対象ユーザが予め登録したアバタと関連付けて、決定部134が決定した表示態様の情報を表示させる(S15)。アバタと関連付けて表示される表示態様の情報は、例えば、アバタの色、アバタに付される記号、アバタに付される文字等である。
【0078】
[実施形態の効果]
本実施形態に係る情報処理システムSによれば、情報処理装置1は、ユーザの現実空間上の属性又は活動の少なくとも一方に予め関連付けられた表示態様を決定し、決定した表示態様の情報を仮想空間上のアバタと関連付けて表示させる。これにより、情報処理システムSは、仮想空間上でアバタを操作するユーザの人物像を可視化できる。
【0079】
なお、本発明により、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献することが可能となる。
【0080】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0081】
S 情報処理システム
1 情報処理装置
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
131 表示制御部
132 受信部
133 特定部
134 決定部
2 情報端末