(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-18
(45)【発行日】2024-07-26
(54)【発明の名称】応対体験システム
(51)【国際特許分類】
G09B 9/00 20060101AFI20240719BHJP
G09B 5/02 20060101ALI20240719BHJP
G09B 19/00 20060101ALI20240719BHJP
【FI】
G09B9/00 Z
G09B5/02
G09B19/00 H
(21)【出願番号】P 2023222828
(22)【出願日】2023-12-28
【審査請求日】2024-01-15
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500196205
【氏名又は名称】株式会社ノジマ
(74)【代理人】
【識別番号】100104776
【氏名又は名称】佐野 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100119194
【氏名又は名称】石井 明夫
(72)【発明者】
【氏名】野島 廣司
【審査官】赤坂 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-056110(JP,A)
【文献】特開2020-205057(JP,A)
【文献】特開2007-108524(JP,A)
【文献】特開2016-218911(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B 5/00- 7/12
G09B 9/00、19/00
G06Q 30/00、50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
応対相手に対する疑似的な応対体験をさせるための応対体験システムであって、
端末の表示部に応対する仮想応対相手の画像を表示させる画像提供部と、
前記端末から出力される前記仮想応対相手に対する応対の複数の異なる選択肢のうち、選択された一つを受け付ける選択肢受付部と、
前記選択肢、該選択肢の評価度、及び前記選択肢にそれぞれ対応する前記仮想応対相手の表情の画像が記憶された記憶部と、
前記画像提供部、前記選択肢受付部、及び前記記憶部を統括して制御する制御部と、を備え、
前記制御部により、前記選択肢受付部で受け付けた一つの前記選択肢に対応する前記仮想応対相手の表情の前記画像を、前記記憶部から引き出し、前記画像提供部で、前記端末の前記表示部に表示させ、続けて前記端末から次の前記仮想応対相手に対する応対の複数の異なる選択肢を出力させ、最終的にこれらの評価度を演算して総評価度を出す構成で
あり、
前記応対体験は、接客体験であり、該接客体験で扱う商品毎に、接客の最初から最後までの全体、或いは、接客の最初から最後までを複数段階に区切った段階別に体験可能であり、前記制御部により、それぞれの前記総評価度を出すのが可能とされていることを特徴とする応対体験システム。
【請求項2】
人工知能の機械学習部を備え、前記記憶部に、該機械学習部で機械学習された前記選択肢、前記評価度、前記仮想
応対相手の表情の前記画像が記憶されていることを特徴とする請求項1に記載の応対体験システム。
【請求項3】
前記接客体験をした者の獲得した前記総評価度のランキングが、前記扱う商品別、前記接客の段階別、又は総合ランキング別でそれぞれ前記端末の前記表示部に表示可能とされていることを特徴とする請求項
1又は2に記載の応対体験システム。
【請求項4】
前記商品には、サービスを含むことを特徴とする請求項
1又は2に記載の応対体験システム。
【請求項5】
前記選択肢は、前記端末の前記表示部に文字で選択可能に列記して表示されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の応対体験システム。
【請求項6】
音声判定部を備え、該音声判定部で、前記端末の音声取得部で取得した前記応対体験をする者が選択した文字で表示された前記選択肢を読み上げた発話による表現の前記評価度に付加される付加評価度を判定させることを特徴とする請求項
5に記載の応対体験システム。
【請求項7】
表情判定部を備え、該表情判定部で、前記端末の表情取得部で取得した前記応対体験をする者の前記選択肢の読み上げ発話中の表情による表現の前記評価度に付加される付加評価度を判定させることを特徴とする請求項
6に記載の応対体験システム。
【請求項8】
音声提供部を備え、該音声提供部で、前記仮想応対相手の表情が前記端末の前記表示部に表示される際に、前記仮想応対相手の発する台詞の発話の電気信号を発信させ、前記端末の音声変換部で発話に変換させることを特徴とする請求項1又は2に記載の応対体験システム。
【請求項9】
前記仮想応対相手に対する前記応対体験の応対の結果に対する獲得した前記総評価
度に応じた前記記憶部に記憶されたコメント又はアドバイスが前記端末の前記表示部に表示可能とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の応対体験システム。
【請求項10】
前記評価度は、評価得点であることを特徴とする請求項1又は2に記載の応対体験システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顧客等の応対相手に対する疑似的な接客等の応対体験をさせるための応対体験システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、店舗の販売員等の顧客等の応対相手に対する接客等の応対教育は、一般的には、講師が専用のテキストを用いて講義したり、模範的な応対の録画を放映したりして行うことが多かった。
【0003】
一方で、技術の進歩に伴い、近年、デジタルモデルの仮想顧客等を応対相手にやり取りし、店舗の販売員等に疑似的な接客等の応対体験をさせる応対体験システムの技術等も提案されている(特許文献1等を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記した特許文献1に開示されたような従来の応対体験システムは、店舗の販売員等の体験者と仮想顧客等の応対相手との間のやり取りの機微を感じ取らせる機能が乏しいこと等も含め、本格的に応対教育に役立つツールとして用いるには、より一層改良が求められる技術に留まっていた。
【0006】
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、本格的に応対教育に役立つツールとして用いることができる応対体験システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、応対相手に対する疑似的な応対体験をさせるための応対体験システムであって、端末の表示部に応対する仮想応対相手の画像を表示させる画像提供部と、前記端末から出力される前記仮想応対相手に対する応対の複数の異なる選択肢のうち、選択された一つを受け付ける選択肢受付部と、前記選択肢、該選択肢の評価度、及び前記選択肢にそれぞれ対応する前記仮想応対相手の表情の画像が記憶された記憶部と、前記画像提供部、前記選択肢受付部、及び前記記憶部を統括して制御する制御部と、を備え、前記制御部により、前記選択肢受付部で受け付けた一つの前記選択肢に対応する前記仮想応対相手の表情の前記画像を、前記記憶部から引き出し、前記画像提供部で、前記端末の前記表示部に表示させ、続けて前記端末から次の前記仮想応対相手に対する応対の複数の異なる選択肢を出力させ、最終的にこれらの評価度を演算して総評価度を出す構成であり、前記応対体験は、接客体験であり、該接客体験で扱う商品毎に、接客の最初から最後までの全体、或いは、接客の最初から最後までを複数段階に区切った段階別に体験可能であり、前記制御部により、それぞれの前記総評価度を出すのが可能とされていることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、人工知能の機械学習部を備え、前記記憶部に、該機械学習部で機械学習された前記選択肢、前記評価度、前記仮想応対相手の表情の前記画像が記憶されていることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記接客体験をした者の獲得した前記総評価度のランキングが、前記扱う商品別、前記接客の段階別、又は総合ランキング別でそれぞれ前記端末の前記表示部に表示可能とされていることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記商品には、サービスを含むことを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記選択肢は、前記端末の前記表示部に文字で選択可能に列記して表示されたものであることを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、音声判定部を備え、該音声判定部で、前記端末の音声取得部で取得した前記応対体験をする者が選択した文字で表示された前記選択肢を読み上げた発話による表現の前記評価度に付加される付加評価度を判定させることを特徴とする。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、表情判定部を備え、該表情判定部で、前記端末の表情取得部で取得した前記応対体験をする者の前記選択肢の読み上げ発話中の表情による表現の前記評価度に付加される付加評価度を判定させることを特徴とする。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、音声提供部を備え、該音声提供部で、前記仮想応対相手の表情が前記端末の前記表示部に表示される際に、前記仮想応対相手の発する台詞の発話の電気信号を発信させ、前記端末の音声変換部で発話に変換させることを特徴とする。
【0016】
請求項9に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記仮想応対相手に対する前記応対体験の応対の結果に対する獲得した前記総評価度に応じた前記記憶部に記憶されたコメント又はアドバイスが前記端末の前記表示部に表示可能とされていることを特徴とする。
【0017】
請求項10に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記評価度は、評価得点であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に記載の発明によれば、制御部により、選択肢受付部で受け付けた一つの選択肢に対応する仮想応対相手の表情の画像を、記憶部から引き出し、画像提供部で、端末の表示部に表示させ、続けて端末から次の仮想応対相手に対する応対の複数の異なる選択肢を出力させ、最終的にこれらの評価度を演算して総評価度を出す。これにより、仮想応対相手への応対に応じて仮想応対相手の表情が変化する場合があり、体験者は、仮想応対相手との間のやり取りの機微を感じ取ることができるので、本格的に応対教育に役立つツールとして用いることができる。そのうえ、体験者が所有する端末を用いて疑似的な応対体験をすることができるので、例えば、店舗の販売員等の体験者は、空いた時間等に、気軽に顧客等の応対相手に対する接客等の応対教育を受けることができ、自身の接客スキル等の応対スキルを磨くことができる。
また、請求項1に記載の発明によれば、応対体験は、接客体験であり、この接客体験で扱う商品毎に、接客の最初から最後までの全体、或いは、接客の最初から最後までを複数段階に区切った段階別に体験可能であり、制御部により、それぞれの総評価度を出すのが可能とされている。これにより、体験者は、体験してより接客スキルを磨きたいところを、商品毎に、全体、或いは、段階別に体験トレーニングして強化することができる。
【0019】
請求項2に記載の発明によれば、人工知能の機械学習部を備え、記憶部に、機械学習部で機械学習された選択肢、評価度、仮想応対相手の表情の画像が記憶されている。これにより、例えば、これらを接客等の応対のプロフェッショナルの応対を基準に学習させることができるので、体験者は、接客等の応対のプロフェッショナルに教育されたと同等の効果を得ることができる。
【0021】
請求項3に記載の発明によれば、接客体験をした者の獲得した総評価得点のランキングが、扱う商品別、接客の段階別、又は総合ランキング別でそれぞれ端末の表示部に表示可能とされている。これにより、体験者は、このランキングから、自分の強みと弱みを把握できるので、弱いところは、より体験トレーニングして強化することができ、また、強いところは、それを見て励みとなる。
【0022】
請求項4に記載の発明によれば、商品には、サービスを含む。これにより、体験者は、例えば携帯電話契約、インターネットの加入、その他の各種サービスに関する接客も体験することができる。
【0023】
請求項5に記載の発明によれば、選択肢は、端末の表示部に文字で選択可能に列記して表示されたものである。これにより、体験者は、適切だと思う選択肢を目視で確認して選択できるので、分かり易い。
【0024】
請求項6に記載の発明によれば、音声判定部を備え、この音声判定部で、端末の音声取得部で取得した応対体験をする者が選択した文字で表示された選択肢を読み上げた発話による表現の評価度に付加される付加評価度を判定させる。これにより、体験者は、適切だと思う選択肢の選択だけでなく、適切だと思う発話も判定されて評価されるので、より応対教育に役立つツールとして用いることができる。
【0025】
請求項7に記載の発明によれば、表情判定部を備え、この表情判定部で、端末の表情取得部で取得した応対体験をする者の選択肢の読み上げ発話中の表情による表現の評価度に付加される付加評価度を判定させる。これにより、体験者は、適切だと思う選択肢の選択や発話だけでなく、適切だと思う表情も判定されて評価されるので、更により応対教育に役立つツールとして用いることができる。
【0026】
請求項8に記載の発明によれば、音声提供部を備え、この音声提供部で、仮想応対相手の表情が端末の表示部に表示される際に、仮想応対相手の発する台詞の発話の電気信号を発信させ、端末の音声変換部で発話に変換させる。これにより、体験者は、仮想応対相手の発する台詞を文字の目視だけでなく、発話を聴くことでも仮想応対相手とのやり取りを体験できるので、仮想応対相手との間のやり取りの機微をより感じ取ることができる。
【0027】
請求項9に記載の発明によれば、仮想応対相手に対する応対体験の応対の結果に対する獲得した総評価度に応じた記憶部に記憶されたコメント又はアドバイスが端末の表示部に表示可能とされている。これにより、体験者は、このコメント又はアドバイスを励み又は参考として、自身の接客スキル等の応対スキルを磨くことができる。
【0028】
請求項10に記載の発明によれば、評価度は、評価得点である。これにより、応対結果を分かり易く判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明の実施の形態1に係る応対体験システムの概略構成を示すブロック図である。
【
図2】本発明の実施の形態1を実施する際の手順を示すフローチャートである。
【
図3】この実施の形態1において、選択可能なシチュエーションの画面を示す図である。
【
図4】この実施の形態1において、選択可能なシチュエーションの画面を示す図である。
【
図5】この実施の形態1において、選択可能なシチュエーションの画面を示す図である。
【
図6】この実施の形態1において、選択可能なシチュエーションの画面を示す図である。
【
図7】この実施の形態1において、選択可能なシチュエーションの画面を示す図である。
【
図8】この実施の形態1において、選択可能な対象となる仮想応対相手である仮想顧客の画面を示す図である。
【
図9】この実施の形態1において、選択可能な対象となる仮想応対相手である仮想顧客の画面を示す図である。
【
図10】この実施の形態1において、選択可能な対象となる仮想応対相手である仮想顧客の画面を示す図である。
【
図11】この実施の形態1において、仮想応対相手である仮想顧客と、複数の異なる選択肢とが表示された画面を示す図である。
【
図12】この実施の形態1において、体験者の応対に対する仮想応対相手である仮想顧客の反応が表示された画面を示す図である。
【
図13】この実施の形態1において、記憶部に記憶される仮想応対相手である仮想顧客の表情の画像データを示す図である。
【
図14】この実施の形態1において、記憶部に記憶される仮想応対相手である仮想顧客の表情の画像データを示す図である。
【
図15】この実施の形態1において、記憶部に記憶される仮想応対相手である仮想顧客の表情の画像データを示す図である。
【
図16】この実施の形態1において、仮想応対相手である仮想顧客と、複数の更に異なる選択肢とが表示された画面を示す図である。
【
図17】この実施の形態1において、体験者の応対に対する仮想応対相手である仮想顧客の反応が表示された画面を示す図である。
【
図18】この実施の形態1において、仮想応対相手である仮想顧客と、複数の更に異なる選択肢とが表示された画面を示す図である。
【
図19】この実施の形態1において、接客による応対の最終画面を示す図である。
【
図20】この実施の形態1において、稽古結果画面を示す図である。
【
図21】本発明の実施の形態2に係る応対体験システムの概略構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
[実施の形態1]
まず、本発明の実施の形態1について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る応対体験システムの概略構成を示すブロック図である。
【0031】
実施の形態1に係る応対体験システム1は、
図1に示すように、応対相手に対する疑似的な応対体験をさせるための応対体験システムであって、応対体験装置であるサーバ10と、複数の端末20,・・・との間でインターネット等のネットワークNを介して実施されるものである。
【0032】
なお、応対体験装置であるサーバ10には、サーバ専用のパーソナルコンピュータ等が好適に使用される。また、端末20には、体験者が所有するスマートフォン、タブレット等が好適に使用される。
【0033】
応対体験装置であるサーバ10は、画像提供部11と、選択肢受付部12と、記憶部13と、制御部14と、機械学習部15と、通信部19と、を備えている。
【0034】
画像提供部11は、端末20の表示部21に応対する仮想応対相手の画像を表示させるためのものである。
【0035】
選択肢受付部12は、端末20の表示部21で選択された仮想応対相手に対する応対の複数の異なる選択肢のうちのいずれか一つを受け付けるためのものである。
【0036】
記憶部13は、選択肢受付部12で受け付ける選択肢、この選択肢の評価得点、及びこの選択肢にそれぞれ対応する仮想応対相手の表情の画像等が記憶されるデータベース等からなるものである。
【0037】
制御部14は、画像提供部11、選択肢受付部12、及び記憶部13等を統括して制御する中央演算処理装置等からなるものである。
【0038】
機械学習部15は、人工知能の機械学習部であり、この機械学習部15で、記憶部13に記憶させる選択肢と評価得点とのそれぞれの対応関係、及びこの選択肢と仮想応対相手の表情の画像とのそれぞれの対応関係等を学習させる。
【0039】
通信部19は、端末20の通信部25との間でデータや電気信号の通信を行うためのものである。
【0040】
以下、
図2に例示したフローチャートに基づいて、一例として、家電量販店で家電等を販売する場合の接客体験の具体的な構成について説明する。
【0041】
まず、体験者は、端末20の表示部21のホーム画面から、この応対体験システム1のアイコンを立ち上げる。
【0042】
すると、端末20の表示部21には、最初の画面として、仮想応対相手である仮想顧客を応対するシチュエーションの選択画面が表示される。
【0043】
そして、体験者は、表示部21の中から、仮想応対相手である仮想顧客を応対する季節、時間帯、天候等の記憶部13に記憶され、画像提供部11から出力されたシチュエーションを選択する(ステップS1)。
【0044】
具体的には、このシチュエーションとしては、例えば、
図3に示すように、一般的な晴れの日の日中31、
図4に示すように、夏の晴れの日の日中32、
図5に示すように、春の雨の日の日中33、
図6に示すように、春の晴れの日の夜34、
図7に示すように、冬の雪の日の日中35等が端末20の表示部21に表示される。これら
図3~
図7に示したような異なる様々なシチュエーションは、指でスライドして表示される。そして、スタートボタン30を指で押すと、選択される。
【0045】
ここでは、一例として、
図5の春の雨の日の日中33を選択して開始した場合について説明する。
【0046】
なお、仮想応対相手である仮想顧客を応対するシチュエーションの選択画面の選択方式は、上記したスライド型の選択方式ではなく、
図3~
図7に示したような様々な複数のシチュエーションの選択画面を縮小して配列し、一つの画面に表示されたものの中から任意のものをピックアップして選択するピックアップ型の選択方式等として実施してもよい。
【0047】
また、例えば、
図3に示すような一般的な晴れの日の日中31をデフォルトの設定として、仮想応対相手である仮想顧客を応対する季節、時間帯、天候等のシチュエーションはあまり考慮せずに実施することもできる。
【0048】
続いて、端末20の表示部21には、仮想応対相手である仮想顧客の選択画面が表示される。
【0049】
そして、体験者は、表示部21の中から、記憶部13に記憶され、画像提供部11から出力された対象となる仮想応対相手である仮想顧客を選択する(ステップS2)。
【0050】
具体的には、この対象となる仮想応対相手である仮想顧客としては、例えば、
図8に示すように、30代女性の仮想顧客P1、
図9に示すように、20代男性の仮想顧客P2、
図10に示すように、50代男性の仮想顧客P3等が端末20の表示部21に表示される。これら
図8~
図10に示したような異なる様々な仮想応対相手である仮想顧客P1~P3は、指でスライドして表示される。そして、お客様に声をかけるボタン40を指で押すと、選択される。
【0051】
なお、仮想応対相手である仮想顧客の選択画面の選択方式は、上記したスライド型の選択方式ではなく、
図8~
図10に示したような様々な複数の仮想顧客P1~P3の選択画面を縮小して配列し、一つの画面に表示されたものの中から任意のものをピックアップして選択するピックアップ型の選択方式等として実施してもよい。
【0052】
ここでは、一例として、30代女性の仮想顧客P1を選択して開始した場合について説明する。
【0053】
続いて、体験者は、シナリオ選択へボタン41を押すと、様々な商品の項目からなるプルダウンメニューが表示される。これらの項目の中から、記憶部13に記憶された対象となる商品を選択する(ステップS3)。
【0054】
ここでは、一例として、対象となる商品として冷蔵庫を選択した場合について説明する。
【0055】
なお、対象となる商品は、家電等に限らず、例えば携帯電話契約、インターネットの加入、その他の各種サービスも含む。
【0056】
また、商品を指で押し選択すると、体験可能な様々な応対体験である接客体験の種類の項目からなる更なるプルダウンメニューが表示される。これらの項目の中から、既に選択したこの接客体験で扱う商品毎に、接客の最初から最後までの全体の接客体験、或いは、接客の最初から最後までを複数段階に区切った段階別の接客体験を選択する。すなわち、仮想顧客P1等に対する接客の最初から最後までの全体の接客体験だけではなく、例えば、仮想顧客P1等に接して商品の紹介を行うアクセス段階や、商品を仮想顧客P1等に販売できるか否かが決まるクロージング段階等を、個別に体験することもできるようになっている。
【0057】
ここでは、一例として、接客の最初から最後までの全体を選択した場合について説明する。
【0058】
プルダウンメニューの中から、この接客体験で扱う商品である冷蔵庫を選択し、更なるプルダウンメニューの中から接客の最初から最後までの全体を選択して押すと、
図11に示すように、端末20の表示部21に、記憶部13に記憶され、画像提供部11から出力された冷蔵庫コーナーの前に立った仮想応対相手である仮想顧客P1と、この仮想応対相手である仮想顧客P1に対して、どのような応対が適切かを選択するための複数の異なる選択肢C1~C5とが表示される(ステップS4)。
【0059】
ここで、選択肢C1~C5は、端末20の表示部21に文字で選択可能に列記して表示されたものである。
【0060】
続いて、体験者は、複数の異なる選択肢C1~C5のうちから、適切と思う一つを指で押して選択し、仮想応対相手である仮想顧客P1を応対する(ステップS5)。すると、この一つの選択肢が、選択肢受付部12で受け付けられる。
【0061】
ここでは、具体的には、仮想応対相手である仮想顧客P1の考え込んだ表情を見て、体験者は、選択肢C1の「いらっしゃいませ。おはようございます。お足元の悪い中ご来店ありがとうございます。冷蔵庫でお悩みでしたか?」を適切だと思って選択して応対した場合について説明する。
【0062】
この際、体験者が選択した選択肢C1及び他の選択肢C2~C5には、対応した評価得点がそれぞれ与えられており、これらの評価得点も、記憶部13に記憶されている。
【0063】
続いて、この体験者による応対に対応した仮想応対相手である仮想顧客P1の表情の変化やジェスチャー等の動作、及び反応としての返事が返ってくる(ステップS6)。
【0064】
この際、サーバ10の制御部14により、選択肢受付部12で受け付けた一つの選択肢C1に対応する仮想応対相手である仮想顧客P1の表情の画像を、記憶部13から引き出し、画像提供部11で、端末20の表示部21に表示させる処理がなされる。
【0065】
ここでは、具体的には、
図12に示すように、仮想応対相手である仮想顧客P1は、困惑した表情で、「そうなんです。急に壊れてしまって・・・。」との返事の台詞L1が返ってくる。
【0066】
すなわち、体験者は、仮想応対相手である仮想顧客P1の表情を見て、言葉だけでは察することのできない場合もある仮想応対相手である仮想顧客P1の気持ちや感情等も考慮して、今後、仮想応対相手である仮想顧客P1とのやり取りを行う。
【0067】
なお、記憶部13に記憶される仮想応対相手である仮想顧客P1の表情の画像データは、
図13に示すように、通常時の顔、困惑時の顔、ひらめき時の顔、笑顔時の顔、無関心時の顔、及び不機嫌時の顔等、様々なものがある。
【0068】
また、記憶部13に記憶される仮想応対相手である仮想顧客P2の表情の画像データも、
図14に示すように、通常時の顔、困惑時の顔、ひらめき時の顔、笑顔時の顔、無関心時の顔、及び不機嫌時の顔等、様々なものがある。
【0069】
また、記憶部13に記憶される仮想応対相手である仮想顧客P3の表情の画像データも、
図15に示すように、通常時の顔、困惑時の顔、ひらめき時の顔、笑顔時の顔、無関心時の顔、及び不機嫌時の顔等、様々なものがある。
【0070】
そして、体験者は、
図12の次へボタン50を指で押すと、
図16に示すように、端末20の表示部21に、記憶部13に記憶され、画像提供部11から出力された冷蔵庫コーナーの前に立った仮想応対相手である仮想顧客P1と、この仮想応対相手である仮想顧客P1に対して、どのような応対が適切かを選択するための複数の更に異なる選択肢C11~C15とが表示される。
【0071】
ここでは、具体的には、困惑した表情の仮想応対相手である仮想顧客P1に対して、体験者は、選択肢C12の「今の冷蔵庫は何年くらい使ってらっしゃったんですか?説明書お持ちですね。良かったら私が確認しましょうか。」を適切だと思って選択して応対した場合について説明する。
【0072】
すると、
図17に示すように、仮想応対相手である仮想顧客P1は、通常の表情となり、「そうですね。大体12年くらいです。説明書みてもわからなくて・・・。」との返事の台詞L2が返ってくる。
【0073】
そして、
図17の次へボタン50を指で押すと、複数の更に異なる選択肢が表示され、最終結果が出るまで、仮想応対相手である仮想顧客P1とこのようなやり取りを繰り返して行う(ステップS7)。
【0074】
例えば、
図18は、仮想応対相手である仮想顧客P1が冷蔵庫の買い替えを望まれた際に、端末20の表示部21に、通常の表情の仮想応対相手である仮想顧客P1と、新たに購入されたい冷蔵庫のタイプを確認する際に、どのような応対が適切かを選択するための複数の選択肢C22~C24が表示された場合を示している。
【0075】
そして、仮想応対相手である仮想顧客P1とのやり取りの終わりとして、
図19に示すように、端末20の表示部21に、接客による応対の最終画面が表示される。
【0076】
なお、
図19に示した接客による応対の最終画面では、仮想応対相手である仮想顧客P1に笑顔の表情で快く冷蔵庫を購入してもらった場合を示している。
【0077】
この最終画面の次へボタン60を指で押すと、
図20に示すように、記憶部13に記憶され、画像提供部11から出力された応対結果としての稽古結果と、この稽古結果に対するコメント70が表示される(ステップS8)。
【0078】
なお、このコメント70は、簡単な励み等となる文章程度であるが、このコメント70に代わり、どの箇所が弱く、強化すべきか等が分かるアドバイスが表示されるように実施してもよい。
【0079】
また、
図20の下段に示されたように、この応対体験である接客体験で扱う商品が冷蔵庫で、接客の最初から最後までの全体を選択した場合における獲得した総評価得点のランキングが表示され、この体験者のランキングは、2位タイに位置していることが分かる(ステップS8)。
【0080】
なお、獲得した評価得点のランキングは、記憶部13に記憶された獲得した総評価得点が制御部14により画像提供部11から出力され、扱う商品別、接客の段階別、及び総合ランキング別で、それぞれ端末20の表示部21に表示可能とされている。
【0081】
また、獲得した総評価得点のランキングは、その実店舗を経営する会社の支店別や、全店総合ランキング別等で、それぞれ端末20の表示部21に表示可能としてもよい。
【0082】
また、体験者は、体験した項目において、未体験のものや、満点をとって習得済みのもの等の履歴の一覧を確認することもできる。
【0083】
さらに、体験者は、体験したそれぞれの項目毎において、自分の選択した応対と、それに対する仮想応対相手である仮想顧客の返事が一連に記載されたものを見ることができ、自分の体験したシナリオの振り返りを行えるようにもなっている。
【0084】
ここで、上述したように、機械学習部15は、人工知能の機械学習部であり、この機械学習部15で、記憶部13に記憶させる選択肢と評価得点とのそれぞれの対応関係、及びこの選択肢と応対相手である仮想顧客の表情の画像とのそれぞれの対応関係等を学習させる。
【0085】
この学習方法としては、記憶部13に記憶させる選択肢と評価得点とのそれぞれの対応関係、及びこの選択肢と応対相手である仮想顧客の表情の画像とのそれぞれの対応関係等を、複数の応対のプロフェッショナルである接客のプロフェッショナルの接客の応対を満点とした基準として学習させるとよい。
【0086】
以上説明した本実施の形態1に係る応対体験システム1によれば、制御部14により、選択肢受付部12で受け付けた一つの選択肢C1等に対応する応対相手である仮想顧客P1等の表情の画像を、記憶部13から引き出し、画像提供部11で、端末20の表示部21に表示させ、続けて端末20の表示部21に次の応対相手である仮想顧客P1等に対する応対の複数の異なる選択肢C11~C15等を表示させ、最終的にこれらの評価得点を演算して総評価得点を出す。これにより、応対相手である仮想顧客P1等への応対に応じて応対相手である仮想顧客P1等の表情が変化する場合があり、体験者は、応対相手である仮想顧客P1等との間のやり取りの機微を感じ取ることができるので、本格的に応対教育に役立つツールとして用いることができる。そのうえ、体験者が所有する端末20を用いて疑似的な応対体験をすることができるので、例えば、店舗の販売員等の体験者は、空いた時間等に、気軽に顧客等の応対相手に対する応対教育を受けることができ、自身の応対スキルである接客スキルを磨くことができる。
【0087】
また、本実施の形態1に係る応対体験システム1によれば、人工知能の機械学習部15を備え、記憶部13に、機械学習部15で機械学習された選択肢C1~C5等、その評価得点、応対相手である仮想顧客P1等の表情の画像が記憶されている。これにより、例えば、これらを応対のプロフェッショナルである接客のプロフェッショナルの接客の応対を基準に学習させることができるので、体験者は、応対のプロフェッショナルである接客のプロフェッショナルに教育されたと同等の効果を得ることができる。
【0088】
また、本実施の形態1に係る応対体験システム1によれば、応対体験は、接客体験であり、この接客体験で扱う商品毎に、接客の最初から最後までの全体、或いは、接客の最初から最後までを複数段階に区切った段階別に体験可能であり、制御部14により、それぞれの総評価得点を出すのが可能とされている。これにより、体験者は、体験してより接客スキルを磨きたいところを、商品毎に、全体、或いは、段階別に体験トレーニングして強化することができる。
【0089】
また、本実施の形態1に係る応対体験システム1によれば、体験者の獲得した総評価得点のランキングが、扱う商品別、接客の段階別、又は総合ランキング別でそれぞれ端末20の表示部21に表示可能とされている。これにより、体験者は、このランキングから、自分の強みと弱みを把握できるので、弱いところは、より体験トレーニングして強化することができ、また、強いところは、それを見て励みとなる。
【0090】
また、本実施の形態1に係る応対体験システム1によれば、商品には、サービスを含む。これにより、体験者は、例えば携帯電話契約、インターネットの加入、その他の各種サービスに関する接客も体験することができる。
【0091】
また、本実施の形態1に係る応対体験システム1によれば、選択肢C1~C5等は、端末20の表示部21に文字で選択可能に列記して表示されたものである。これにより、体験者は、適切だと思う選択肢C1~C5等を目視で確認して選択できるので、分かり易い。
【0092】
さらに、本実施の形態1に係る応対体験システム1によれば、仮想応対相手である仮想顧客P1等に対する応対体験の応対の結果に対する獲得した総評価得点に応じた記憶部13に記憶されたコメント70又はアドバイスが端末20の表示部21に表示可能とされている。これにより、体験者は、このコメント70又はアドバイスを励み又は参考として、自身の応対スキルである接客スキルを磨くことができる。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2について説明する。
図21は、本発明の実施の形態1に係る応対体験システムの概略構成を示すブロック図である。実施の形態2に係る応対体験システム1が上述の実施の形態1に係る応対体験システム1と相違する点は、主に、応対体験装置であるサーバ10が、音声判定部16、表情判定部17、及び音声提供部18を更に備え、端末20,・・・が、音声取得部22、表情取得部23、及び音声変換部24を更に備えることなので、その点について主に説明し、同一構成は同一符号を付し、説明を省略する。
【0093】
本実施の形態2に係る応対体験システム1では、
図21に示すように、上述したが、実施の形態1に係る応対体験システム1の構成に、応対体験装置であるサーバ10が、音声判定部16、表情判定部17、及び音声提供部18を更に備え、端末20,・・・が、音声取得部22、表情取得部23、及び音声変換部24を更に備える。
【0094】
音声判定部16は、端末20のマイク等の音声取得部22で取得した体験者が選択した文字で表示された選択肢C1~C5等を読み上げた体験者が適切だと思う発話による表現の上記した評価得点に付加される付加評価得点を判定させる基準となる声と体験者の声との抑揚等の一致度を確認可能な例えば音声解析技術等を応用した音声確認装置からなるものである。
【0095】
表情判定部17は、端末20のインカメラ等の表情取得部23で取得した体験者の選択肢C1~C5等の読み上げ発話中の体験者が適切だと思う表情による表現の上記した評価得点に付加される付加評価得点を判定させる基準となる表情と体験者の表情との変化等の一致度を確認可能な例えば表情認識技術等を応用した表情確認装置からなるものである。
【0096】
なお、音声判定部16で判定される発話による表現と付加評価得点との関係性、及び表情判定部17で判定される表情による表現と付加評価得点との関係性についても、人工知能の機械学習部15で、複数の応対のプロフェッショナルである接客のプロフェッショナルの接客の応対を満点とした基準として学習させることができる。
【0097】
また、上述の実施の形態1に係る応対体験システム1では、選択肢C1~C5等の選択のみで、体験者に評価得点を与えたが、本実施の形態2に係る応対体験システム1では、発話による表現の追加評価得点と、発話中の表情による表現の追加評価得点とがある。このため、例えば、選択肢の選択による評価得点を採点の7割、発話による表現の追加評価得点を採点の1.5割、発話中の表情による表現の追加評価得点を採点の1.5割に配分し、全て上手くいった場合に、全体を100点満点とする等して実施してもよい。
【0098】
音声提供部18は、仮想応対相手である仮想顧客P1等の表情が端末20の表示部21に表示される際に、記憶部13に記憶した端末20の表示部21に表示させる仮想応対相手である仮想顧客P1等の発する発話の電気信号を発信させ、端末20のスピーカー等の音声変換部24で発話に変換させる。
【0099】
すなわち、本実施の形態2に係る応対体験システム1によれば、音声判定部18で、端末20の音声取得部22で取得した体験者が選択した文字で表示された選択肢C1等を読み上げた発話による表現の評価得点に付加される付加評価得点を判定させる。これにより、体験者は、適切だと思う選択肢C1等の選択だけでなく、適切だと思う発話も判定されて評価されるため、より応対教育に役立つツールとして用いることができる。
【0100】
また、本実施の形態2に係る応対体験システム1によれば、表情判定部23で、端末20の表情取得部23で取得した体験者の選択肢C1等の読み上げ発話中の表情による表現の評価得点に付加される付加評価得点を判定させる。これにより、体験者は、適切だと思う選択肢C1等の選択や発話だけでなく、適切だと思う表情も判定されて評価されるので、更により応対教育に役立つツールとして用いることができる。
【0101】
また、本実施の形態2に係る応対体験システム1によれば、音声提供部18で、仮想応対相手である仮想顧客P1等の表情が端末20の表示部21に表示される際に、仮想応対相手である仮想顧客P1等の発する台詞L1等の発話の電気信号を発信させ、端末20の音声変換部24で発話に変換させる。これにより、体験者は、仮想応対相手である仮想顧客P1等の発する台詞L1等を文字の目視だけでなく、発話を聴くことでも仮想応対相手である仮想顧客P1等とのやり取りを体験できるので、仮想応対相手である仮想顧客P1等との間のやり取りの機微をより感じ取ることができる。
【0102】
以上説明した実施の形態は本発明の一例であり、本発明が上記実施の形態のみに限定されるものではないことは、いうまでもない。すなわち、上記実施の形態の具体的な構成や具体的な手順は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において様々な変更が可能である。
【0103】
上記した実施の形態では、応対体験として、家電量販店で家電等を販売する際の接客体験を例示したが、これに限定されず、例えば、家具量販店等で家具等を販売する際の接客体験や、その他、金融機関等で金融サービス等を提供する際の接客体験等、本発明は、様々な接客体験へ適用し、実施することができる。
【0104】
さらに、上記した実施の形態では、応対体験として、接客体験のみを例示したが、これに限定されず、例えば、ビジネスシーンにおいて、部下が上司を応対する際の応対体験や、上司が部下を応対する際の応対体験等、様々な応対体験に本発明を適用して実施してもよい。
【0105】
また、上記した実施の形態では、仮想応答相手としての仮想顧客P1等に対する応答に対応する選択肢を、端末20の表示部21に表示させる選択肢C1~C5等としたが、これに限定されず、例えば、端末20から出力される音声等の選択肢として実施してもよい。
【0106】
さらに、上記した実施の形態では、選択肢C1~C5等に対応する評価度を評価得点としたが、これに限定されず、例えば、二重マル、マル、サンカク、バツ等を評価度として実施してもよい。
【符号の説明】
【0107】
1 応対体験システム
10 サーバ(応対体験装置)
11 画像提供部
12 選択肢受付部
13 記憶部
14 制御部
15 機械学習部
16 音声判定部
17 表情判定部
18 音声提供部
19 通信部
20 端末
21 表示部
22 音声取得部
23 表情取得部
24 音声変換部
25 通信部
30 スタートボタン
31 一般的な晴れの日の日中(シチュエーション)
32 夏の晴れの日の日中(シチュエーション)
33 春の雨の日の日中(シチュエーション)
34 春の晴れの日の夜(シチュエーション)
35 冬の雪の日の日中(シチュエーション)
40 お客様に声をかけるボタン
41 シナリオ選択へボタン
50 次へボタン
60 次へボタン
70 コメント
N ネットワーク
P1,P2,P3 仮想顧客(仮想応対相手)
C1~C5 選択肢
C11~C15 選択肢
C21~C24 選択肢
L1,L2 台詞
【要約】
【課題】本格的に応対教育に役立つツールとして用いることができる応対体験システムを提供する。
【解決手段】応対体験システム1は、端末20の表示部21に応対する仮想応対相手である仮想顧客P1等の画像を表示させる画像提供部11と、仮想応対相手である仮想顧客P1等に対する応対の複数の異なる選択肢C1~C5等のうち、選択された一つを受け付ける選択肢受付部12と、選択肢C1~C5等、その評価度としての評価得点、及び選択肢C1~C5等にそれぞれ対応する仮想応対相手である仮想顧客P1等の表情の画像が記憶された記憶部13と、これらを統括して制御する制御部14とを備える。
【選択図】
図1