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特許7523754素振り練習器具における金属疲労を抑制する構造
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  • 特許-素振り練習器具における金属疲労を抑制する構造 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-19
(45)【発行日】2024-07-29
(54)【発明の名称】素振り練習器具における金属疲労を抑制する構造
(51)【国際特許分類】
   A63B 69/00 20060101AFI20240722BHJP
   A63B 69/36 20060101ALI20240722BHJP
【FI】
A63B69/00 504C
A63B69/00 505A
A63B69/36 501H
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020039376
(22)【出願日】2020-02-17
(65)【公開番号】P2020131048
(43)【公開日】2020-08-31
【審査請求日】2023-02-13
(31)【優先権主張番号】P 2019043155
(32)【優先日】2019-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】399043417
【氏名又は名称】有限会社内田販売システム
(73)【特許権者】
【識別番号】592047663
【氏名又は名称】斎藤 辰夫
(73)【特許権者】
【識別番号】597030637
【氏名又は名称】内田 広子
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 辰夫
(72)【発明者】
【氏名】内田 広子
【審査官】宮本 昭彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-055671(JP,A)
【文献】特開2013-184041(JP,A)
【文献】特開平07-024096(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 69/00 - 69/40
A63B 49/00 - 60/64
A63B 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項2】
前記管状のシャフトの前記最終端部の径は、前記管状のシャフトに形成した前記鍔の位置の径より大径であることを特徴とする請求項1に記載の素振り練習器具における金属疲労を抑制する構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、野球、ゴルフ、テニス、バドミントンなどで使用する素振り練習器具の内部構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、インパクトで音がする素振り練習器で素振り練習をしていた(例えば特許文献1並びに特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平8-24386号公報
【文献】特開平2013-184041号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1に記載の器具は、素振りをした際にインパクトで音が鳴り、振動、衝撃など実際に打撃した時のような感触を味わうことができた。また、特許文献2に記載の器具は、インパクトで音が鳴り、スイングの際の体の捻じり戻しを強化するものだった。
特許文献1に関しては、インパクト時に被打撃部材の内部にあるフリンジに負荷をかけていた。また、特許文献2に関しても同様に、インパクト時に先端部材の内部にある座金に負荷をかけていた。
【0005】
本発明は、前述した特許文献の器具を改良し、野球、ゴルフ、テニス、バドミントンなどの素振り練習において、インパクト時に素振り練習器具の内部にある金属にかかる負荷を軽減し、金属疲労を抑制する構造にすることで、より安全な素振り練習器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の本発明の素振り練習器具における金属疲労を抑制する構造は、管状のシャフトと、管状のシャフトの軸方向先端側に取り付けられる先端部材と、管状のシャフトの軸方向基端側に取り付けられる把持部と、を有し、把持部を握り野球、ゴルフ、テニス、バトミントンなどの素振り練習をした際に、先端部材が管状のシャフト上を遠心力の働く方向へ移動し、先端部材の内部に形成する制止部に管状のシャフトに形成する鍔が衝突してインパクトの位置でインパクト音を発生させることができる素振り練習器具において、管状のシャフトの軸方向先端側よりさらに先端側の最終端部の、管状のシャフトは解放されていることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の本発明の素振り練習器具における金属疲労を抑制する構造は、管状のシャフトの最終端部の径は、管状のシャフトに形成した前記鍔の位置の径より大径であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の本発明の素振り練習器具における金属疲労を抑制する構造は、管状のシャフトの最終先端部を開放することでインパクト時に鍔の下端に衝撃を受けても振動がこもらずに、最終先端部の開放部分から抜けることができ、金属疲労を抑制することができるという優れた効果を発揮する。
【0010】
また、本発明の素振り練習器具における金属疲労を抑制する構造は、シャフトの最終端部から任意の位置にシャフトの円周に沿って鍔を接合させることで、インパクト時に鍔の下端に衝撃を受けた際に、鍔がたわみを起こし振動を吸収することができ、金属疲労を抑制することができるという優れた効果を発揮する。
【0011】
請求項2に記載の本発明の素振り練習器具における金属疲労を抑制する構造は、シャフトの最終端部の径を、鍔を接合させた位置の径より大径にすることで、シャフトの先端側の形状が管楽器のラッパ様になる。ラッパ様になることで、鍔から振動が伝播した際にラッパ様の先端部から振動が開放され、金属疲労を抑制することができるという優れた効果を発揮する。
【0012】
また、先端側がラッパ様になることで、鍔の下端に衝撃を受けた場合にラッパ様の部位が内側に縮もうと運動を起こす。また内側に縮んだ後は外側に戻ろうとする反動が起き、内外に伸び縮み運動を起こす。これにより、ラッパ様の部位がスプリングの役割を果たし、さらに振動を吸収する働きを助け金属疲労を抑制するという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【00013】
図1】 本発明の素振り練習器具における金属疲労を抑制する構造を有する素振り練習器具の側面図である。
図2】 本発明の素振り練習器具における金属疲労を抑制する構造を有する素振り練習器具が伸長した図である。
図3】 本発明の素振り練習器具における金属疲労を抑制する構造の先端部材の内部構造である。
図4】 本発明の素振り練習器具における金属疲労を抑制する構造の先端部材の内部構造を拡大表現したものである。
図5】 本発明の素振り練習器具における金属疲労を抑制する構造の先端部材の断面図を拡大表現したものである。
図6】 本発明の素振り練習器具における金属疲労を抑制する構造のシャフト先端側の図である。
図7】 本発明の素振り練習器具における金属疲労を抑制する構造のシャフト先端側の図である。
図8】 本発明の素振り練習器具における金属疲労を抑制する構造のシャフトの最終先端部の開放部分と振動の動きを示した図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明を図面に示す実施形態図1~8に基づき説明をする。ただし、以下の実施するための形態は、本発明の素振り練習器具における金属疲労を抑制する構造の一例として説明するものであり、この説明の図の項に限定されるものではない。
【0015】
図1は、本発明の素振り練習器具における金属疲労を抑制する構造を有する素振り練習器具の側面図である。素振り練習器具1、先端部材2、把持部3から構成される。
【0016】
図2は、本発明の素振り練習器具における金属疲労を抑制する構造を有する素振り練習器具が伸長した状態の側面図である。素振り練習器具1、先端部材2、把持部3、シャフト4から構成される。
【0017】
図3は、本発明の素振り練習器具における金属疲労を抑制する構造の先端部材2の内部構造である。先端部材2、シャフト4、接合部5、鍔(つば)6、最終先端部7から構成される。図1に示すように素振り練習器具1が短い状態の先端部材2の内部構造であり、シャフト4の最終先端部7が先端部材2の先端側に位置している。
【0018】
図4は、本発明の素振り練習器具における金属疲労を抑制する構造の先端部材2の内部構造を拡大表現したものである。先端部材2、シャフト4、接合部5、鍔6、最終先端部7、鍔6を押し止める制止部8から構成される。図2に示すように素振り練習器具1が伸長している状態の先端部材2の内部構造であり、シャフト4に接合された鍔6が制止部8に接触して、止まっている状態である。この状態が本発明の素振り練習器具のインパクトの位置であり、鍔6と制止部8が接触することによりインパクト音が発生し、振動が起こる位置である。
【0019】
図5は、本発明の素振り練習器具における金属疲労を抑制する構造の先端部材2の内部構造の断面図を拡大表現したものである。先端部材2、シャフト4、接合部5、鍔(つば)6、最終先端部7、制止部8から構成される。接合部5は、シャフト4と鍔6を溶接等任意の方法で最終先端部7側から接合し、接合部5の突起が最終先端部7側にあるようにする。鍔6の一方が平らに形成され、制止部8に衝突する構造とする。
【0020】
また、図5の最終先端部7の径は、接合部5のシャフト4の径より大径であることが肝要である。さらに、最終先端部7の径は、シャフト4が移動可能な先端部材2の円筒部9の径よりも大径であることが更に肝要である。この構造により、例えば、振動衝撃により鍔6が破損したとしても、最終先端部7の径が、円筒部9の径より大きいことで、先端部2がシャフト4から外れることがなくなる。
【0021】
図6は、本発明の素振り練習器具における金属疲労を抑制する構造のシャフト4の先端側の図である。シャフト4、接合部5、鍔6、最終先端部7、図5に示すように鍔6が制止部8に衝突した際に起こる荷重a、衝撃によって起こる振動bから構成される。
本発明は、荷重aが振動bを起こした際に、ラッパ様に広がった最終先端部7側に振動bが広がるように逃げていく構造にすることが肝要である。これにより金属の接合部5と鍔6にかかる負荷が軽減され金属疲労を抑制することができる。
【0022】
図7は、本発明の素振り練習器具における金属疲労を抑制する構造のシャフト4の先端側の図である。シャフト4、接合部5、鍔6、最終先端部7、ひずみ部10、シャフト4の先端側が伸び縮みする方向cから構成される。図6の荷重aにより鍔6が押されひずみ部10にエネルギーがたまり、その荷重aを押し返そうとひずみ部10が運動を起こすようになる。また、ひずみ部10の運動に呼応して、最終先端側も内外に伸び縮み運動を起こし弾性効果を発揮するようになる。これにより、振動を軽減することが可能となり、金属疲労を抑制することができる。
【0023】
図8は、本発明の素振り練習器具における金属疲労を抑制する構造の最終先端部7の正面図である。シャフト4、接合部5、鍔6、開放部12、鍔6に伝わる振動の流れdから構成される。シャフト4の最終先端部7は、開放部12を有することで、素振り練習の際に発生する衝撃による振動を開放部12から外に解放することができ、振動を軽減することが可能となる。よって、金属疲労を抑制することができるというものである。
【産業上の利用可能性】
【0024】
野球、ゴルフ、テニス、バドミントンの素振り練習をする際に、より安全性の高い素振り練習器具を提供し、打撃を伴う各スポーツの技術の向上を促す。
【符号の説明】
【0025】
1 素振り練習器具
2 先端部材
3 把持部
4 シャフト
5 接合部
6 鍔(つば)
7 最終先端部
8 制止部
9 円筒部
10 衝撃を受ける鍔の底部
11 ひずみ部
12 開放部
a 荷重の方向
b 振動の伝わる方向
c 伸縮する方向
d 振動の流れ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8