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特許7523769楽器の再構成方法、及びこれに関連したステッカー
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-19
(45)【発行日】2024-07-29
(54)【発明の名称】楽器の再構成方法、及びこれに関連したステッカー
(51)【国際特許分類】
   G10G 7/00 20060101AFI20240722BHJP
   G10D 3/22 20200101ALI20240722BHJP
   G10D 9/08 20200101ALI20240722BHJP
【FI】
G10G7/00
G10D3/22
G10D9/08
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021574174
(86)(22)【出願日】2020-06-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-31
(86)【国際出願番号】 IB2020055556
(87)【国際公開番号】W WO2020250203
(87)【国際公開日】2020-12-17
【審査請求日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】1906389
(32)【優先日】2019-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】521544229
【氏名又は名称】ダール,アイメリク
【氏名又は名称原語表記】DAHL, Aymeric
【住所又は居所原語表記】Batiment A 9 place du general de Gaulle 78160 Marly Le Roy,France
(74)【代理人】
【識別番号】100167818
【弁理士】
【氏名又は名称】蓑和田 登
(72)【発明者】
【氏名】ダール,アイメリク
【審査官】山下 剛史
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-62783(JP,A)
【文献】特開2009-139902(JP,A)
【文献】登録実用新案第3156118(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2005/0106969(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0167746(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0174748(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10G 7/00
G10D 3/22,9/08
C09J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
楽器(1)を再構成するための方法であって、
前記楽器(1)の少なくとも1の技術表面部(2)上にステッカー(3)を貼り付けるステップを含み、
前記貼り付けは接着剤なしに行われることを特徴とし、及び、
前記ステッカー(3)は、前記技術表面部(2)に接触するため、及び接着剤を用いることなしに裏返しできる手法で前記技術表面部(2)に粘着するために構成されたエラストマー層を有する、ことを特徴とする楽器(1)を再構成するための方法。
【請求項2】
前記ステッカーの配置の間に、伸長する伸長ステップを含む、ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記ステッカーの貼り付け前又は後に切断する切断ステップを含む、ことを特徴とする請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
楽器(1)を再構成するためのステッカー(3)であって、
前記楽器(1)の少なくとも1の技術表面部(2)上に接触し、接着剤を使用することなしに前記技術表面部(2)に裏返し可能に粘着するよう構成されたエラストマー層を備える、ことを特徴とする楽器(1)を再構成するためのステッカー(3)。
【請求項5】
前記エラストマー層は、シリコン、アルギン酸、天然ゴム又は合成ゴム、天然乳液又は合成乳液、ネオプレン、ポリウレタン、ニトリル、EPDM、ブチル(ポリイソブチレン)、パテで塗られたりクロロスルホン化されたポリエチレン、パラブロンド、フッ化炭素ゴムから選択される少なくとも1のエラストマーを含む、ことを特徴とする請求項4記載のステッカー(3)。
【請求項6】
前記エラストマー層は、RVT重付加シリコンを有する、ことを特徴とする請求項4又は5記載のステッカー(3)。
【請求項7】
前記ステッカー(3)は、幾つかの隣接する構造の関連を有する、ことを特徴とする請求項4乃至6の何れか一項に記載のステッカー(3)。
【請求項8】
前記ステッカー(3)は、特にレリーフ及び/又は関連した質感によって、複雑な3次元構造を有する、ことを特徴とする請求項4乃至7の何れか一項に記載のステッカー(3)。
【請求項9】
前記請求項4乃至8の何れかに記載のステッカー(3)の製造方法であって、
少なくとも1のエラストマーの合成物を準備するステップと、
前記合成物を、ステッカーを形成するためのサポートに流し込むステップとを含み、
前記流し込みは、前記エラストマーの合成物を囲む、少なくとも1のステッカーの型(5b、5c;6)の上に、プレス及び/又はスキージの手段によって、行われる、ことを特徴とするステッカー(3)の製造方法。
【請求項10】
幾つかの構造は、1以上のエラストマーの合成物の手段によって製造され、1以上のステッカーの型(5b、5c;6)の手段によって適用される、ことを特徴とする請求項9記載のステッカー(3)の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は楽器の再構成の分野に関連する。本願において、再構成は、テーマ、視覚効果、質感、例えば楽譜名又は符号による音楽学習への視覚的補助、又はコミュニケーション及び/又は促進媒体の確立の手段によって、特に装飾又はパーソナライズ(カスタマイズ)を含むものとして理解される。
【0002】
より詳細には、本発明は、楽器の再構成の目的のための1以上のステッカーの利用に関する。
【背景技術】
【0003】
従来はステッカーを提供するが、楽器の再構成でのそれらのステッカーの使用は完全に満足するものではない。
【0004】
一般的に、楽器は複数の技術表面部を有する。特に、表面部の振動が楽器の音を整えることができ、デリケートで壊れやすい表面部であり、及び/又は呼吸を必要とするリビングタイプの原料で作られる表面部、すなわち、直ぐに劣化しないよう空気によってトラバースされる。幾つかの技術表面部は、壊れやすいコーティングや、ステッカーを使用することが難しいニスを有する。
【0005】
ステッカーに接着剤を使用することは、接着剤の残渣が、永久に、技術表面部の孔を詰め、又はそのコーティングを劣化するという問題となる。
【0006】
加えて、商用のステッカーを使用すると、被覆された技術表面部の音を変えてしまう。
【0007】
加えて、幾つかの技術表面部において、ステッカーがレリーフ中に含む美しい表面を覆う。
【0008】
さらに、商用ステッカーは、幾つかの他の欠点を有する。
【0009】
幾つかのステッカーは、硬く、より好ましくは単一成分を有し、高分子構造を有し、とても乾燥し、とても清潔でスムーズな表面部上でのみ粘りの有る粘弾性を有し、その結果、使用で空気泡を含むこととなる。それらの多くは、完全に清潔でない、均一熱ではない、及び裏返せないしわを生成する貧しいストレージ(本発明の適切で非制限な優位点に比べて)ではない表面部には付着しない。硬い側は、複雑な表面部への貼り付け(なぜならそれは変形可能で伸長可能ではないため)を防止し、及び表面部上のほぼ完全な減少の粘着が、軽い汚れ又は汚れた状態となることを防止する。
【0010】
加えて、幾つかのステッカーは、マイクロミシン目の接着構造、又は小さな中空、又はスムーズな粘着がわずかにスムーズなサポートとすることを許容することによって付着している吸引効果を有する複数の孔を有し、しかし、それらは、汚れにとても敏感であり、埃が素早くそれに付着する。また、この特徴は、ステッカーの完成の美を避ける効果を有する輝かない最終的な表面部を示す。加えて、この原料は、伸長せず、裂けやすい。最終的に、この同じ原料は、触ったときに好ましくない接着感を残し、強く油分や汚れを吸収する効果を残す。
【0011】
他のステッカーは、小さな隙間を有する複数層のポリプロピレンフィルム構造を有し、そのため使用中に、幾つかは安定せず、表面部でズレる。他は、艶消し及び多孔性の表面部を受け付けない。硬い側は、複雑な表面部への貼り付けを防止する(伸長状態で変形可能及び基本的に伸長可能ではないステッカー)。ステッカーのなめらかさは、容量、3次元効果、及び質感の可能性を無くす。また、取り剥がすために剥離すると、最初に持ち上げられた部分が、持ち上げ行為から被害を受ける。剥がす力が働いている間、ステッカーの基板への粘着、ステッカーの良さ、ステッカーの原料の変形可能性は、不幸にも未だ存在する。
【0012】
他のステッカーは、静電気力又はガラス静電気力に基づく接着を有し、及び水及び貼り付けられた布張りを必要とし、これは退屈である。加えて、それらは、特にそれらの剛性及び良さの力で、また変形可能、非伸長である。容量の少なさは、異なる容量及び表面部上の質感を製造することの不可能さに、直接影響を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本願発明の第一の目的は、楽器の技術表面部の孔の永久の障害を取り除く再構成手段を供し、及び/又はそのコーティングを保存することである。
【0014】
本願の第二の目的は、技術表面部の共鳴をなるべく変化させない再構成手段を提供し、又は特別な方法で、共鳴を再構築することである。
【0015】
第三の目的は、技術表面部のレリーフを美的に覆うことである。
【0016】
第四の目的は、無限に再使用可能な手段を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記目的を達成するために、本願発明は、楽器を再構築するための方法であって、楽器の少なくとも1の技術表面部にステッカーを貼り付けるステップを含む。
【0018】
第一の観点において、貼り付けは接着材無しで行われ、ステッカーは、技術表面部に接触するため、及び接着剤を用いることなしに裏返しできる手法で技術表面部に粘着するために構成されたエラストマー層を有する。特に、ステッカーは、楽器を再構成するため楽器の少なくとも1の技術表面部に貼り付けられるために構成される。
【0019】
有利な点は、接着剤を使用しないステッカーの貼り付けは、楽器の技術表面部の孔の永遠の障害を制限することができ、そのコーティングを保持する。
【0020】
加えて、ステッカーは、裏返し可能に貼り付けられ、つまり、楽器の表面を掃除するために、又は呼吸させるために取り除かれる。
【0021】
加えて、ステッカーは、特にニスの保存を有する技術表面部の振動を許容する充分な弾性を有し、その結果、音が変化しない。さらに、特に、より経験のある音楽家(良い耳を有する)のため、故意に共鳴を調整する1以上の特定のステッカーを構成することを可能にする。
【0022】
これは例えば、楽器の本体部上のステッカーのセット(可能なデザインを有する)であり、例えば、より籠った、ソフトな及び丸い異なる音のサーチのためであり、幾つかの異なる厚さ(0.5~2mm厚、2mmは最も籠った丸い音を有する厚さ)及びこの演奏を特定するサイズを有し、また、本体部の次元に合わせて又は楽器のベルに応じる。
【0023】
ステッカーの粘弾性は、美的にフィットするための伸長を可能にし、レリーフと同じ形となり、技術表面部の輪郭に合わせることができる。
【0024】
好ましくは、本方法は、ステッカーの配置の間に亘って、伸長する伸長ステップを含む。
【0025】
伸長力及び粘着力は、技術表面部とそれとの間の空気泡なしに、簡単にステッカーの貼り付けを可能とする。
【0026】
好ましくは、本発明は、最小で、製品フォーマットの2つのタイプを有する。
【0027】
第一は、A5/A4/A3シート及び他の形式で、製品フォーマットa)を供し、製造、切断及び適応可能である。
【0028】
第二は、既製のステッカーで、前もってスタイルされた形式で、製品フォーマットb)である。
【0029】
好ましくは、本方法は、ステッカーの貼り付け前又は後に切断する切断ステップを含む。
【0030】
本発明は、さらに、楽器を再構成するためのステッカーであって、楽器の少なくとも1の技術表面部上に接触し、接着剤を使用することなしに裏返し可能に粘着するよう構成されたエラストマー層を備える、ことを特徴とする。
【0031】
これは特に、本発明に係る再構成過程のためのステッカーである。
【0032】
他の観点において、単独又は技術的に可能な結合の全ての組み合わせである。
【0033】
エラストマー層は、シリコン、アルギン酸、天然ゴム又は合成ゴム、天然乳液又は合成乳液、ネオプレン、ポリウレタン、ニトリル、EPDM、ブチル(ポリイソブチレン)、パテで塗られたりクロロスルホン化されたポリエチレン、パラブロンド、フッ化炭素ゴムから選択される少なくとも1のエラストマーを含む、及び/又は
【0034】
エラストマー層は、RVT重付加シリコンを有する、及び/又は
【0035】
本ステッカーは、幾つかの似た構造の結合を有する、及び/又は
【0036】
本ステッカーは、特にレリーフ及び/又は関連した質感によって、複雑な3次元構造を有する。
【0037】
本発明は、さらに、ステッカーを製造する方法であって、以下のステップを含み、
【0038】
少なくとも1のエラストマーの合成物を準備するステップと、
【0039】
前記合成物を、ステッカーを形成するための媒体に流し込むステップと、
【0040】
この流し込みは、エラストマーの合成物を囲む、少なくとも1のステッカーの型の上に、圧力及び/又はスキージの手段によって行われる。
【0041】
好ましくは、幾つかの構造は、1以上のエラストマーの合成物を使用して作られ、1以上のステッカーの型を使用して適用される。
【0042】
本発明は、音楽教育の視覚補助として、本発明のステッカーの使用に関連する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
本発明は、限定しない形態の記述、及び本発明のより好ましい形態を示す添付図面に基づいてさらに述べられ、すなわち、
【0044】
図1は、管楽器(ここでは金管楽器)、トロンボーンの技術表面部上の被膜劣化を示す。
【0045】
図2Aは、第一形態(製品タイプa)に応じた方法によって、ステッカーを作るためのボードの斜視図であり、ギターに貼られる。
【0046】
図2Bは、図2Aのボードによって得られるステッカーを有するギターの平面図である。
【0047】
図3Aは、好みによって、追加された背景にレリーフ(本図ではレリーフは省略)(及びこれは、フォーマット及び製品のタイプa)又はb))を有する第二形態、又は第三形態、第三形態はオプション、に応じる方法によるステッカーの第一部分を製造するための第一型の平面図である。
【0048】
図3Bは、図3Aの部分に追加するステッカーの第二部分を作るための第二型の平面図である。
【0049】
図3Cは、第三の形態(レリーフの存在)で、図3A及び図3Bに対応する部分から取られたステッカーの平面図である。
【0051】
図4は、別の製品タイプ(製品タイプb)の第一形態で作られたステッカーの平面図である。
【0052】
図5は、製品タイプb)で、他の型によって得られた、第一形態に応じて作られた他のステッカーの平面図である。
【0053】
図6A及び図6Bは、バイオリンなどの弦楽器上に、第一形態に応じて作られたステッカーの斜視図である
【0054】
図6Cは、図6Bのステッカーの一部の拡大平面図である。
【0055】
図7A~7Cは、製品タイプb)で、管楽器上、ここではトロンボーンで、第一形態に応じて作られた他のステッカーの斜視図である。
【0056】
図8A及び8Bは、ギター上に、第一形態に応じて作られた他のステッカーの斜視図である。
【0057】
図8Cは、図8Bのステッカーの詳細の拡大平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0058】
本発明は、楽器1の再構成に関する。本明細書中において、それは特に楽器の装飾又はパーソナライズ(カスタマイズ)である。
【0059】
楽器のパーソナライズ化は、特に実用化されていない。フランス及び世界の音楽世界は、ユーザに対して、彼らの創作力を解き放ち、楽器の価値を高め、それらを定義し、彼らの世界を見つけ、それを通じて彼ら自身を動機付けるための満足なカスタマイズ化/パーソナライズ化を提供していない。
【0060】
本願発明の範囲内の再構成は、例えば、テーマ、視覚効果及び質感の手段、又はコミュニケーション及び/又はプロモーション媒体の手段によって為される。プロモーションは、例えば音楽グループ又はブランドのプロモーションで、特に、ロゴ、名前、スローガン、価格の存在である。
【0061】
プロセスはさらに以下に詳細される。
【0062】
再構築は、また、1以上のステッカーが、例えば楽譜やシンボルなどによって、音楽学習の視覚の助けとして使用されることを可能にする。
【0063】
文字などを彫ることは、プリンティング(特に重ね合わせ)又は剥落(特に型)の手段によって作られる。
【0064】
市場の幾つかのステッカーは、技術表面部2を有する楽器に適していない、というのもそれらは接着材を有するためである。
【0065】
「技術表面部」によってとは、特に、それの振動が楽器の音を調整することが可能な表面部を意味し、デリケートで、壊れやすい表面部であり、及び/又は例えば木(又は金属)、急速に悪化しないために、空気を吸収して呼吸を必要とする生きている原料から成る表面部である。
【0066】
実際、楽器は、保存のために良い感湿及び温度状態となることを必要とする。このため、空気は、楽器の原料をベストに保存するために必須である。貼り付けられて残っているステッカー又は接着剤を残すステッカーは、健全な空気の流路に影響し、エイジングを加速させる。このため、本願は、使い捨てでないシリコンステッカーを何度も剥がせるという有利点がある。加えて、ニスは、経時的にますます脆くなり、耐性がなくなり、それらは容易に剥がれ、接着剤を有するステッカーの取り外しは、自動的にそのニスの除去を起こす。
【0067】
図1に示すように、ミュージシャンによる接触の集約、しかし、何度もの空気の接触の集約が、ニスの剥がれ落ちや、原料の防御作用(ここでは、酸化による被膜1a、緑青、ニスの剥がれ)を引き起こすことが分かる。幾つかの技術表面部は、ステッカーの使用を難しくする壊れやすいコーティング又はニス又は塗り物を有する。
【0068】
借りる又は購入されている楽器は、音楽家にとって感情及び金銭側面を有する。接着材を有するステッカーは、これらの状況にとってかなり好ましくない。
【0069】
実際、接着剤は問題となりやすい、というのも、接着剤の残渣は、楽器1の技術表面部2の孔を塞ぎ、又はそれのコーティングを悪化させる。
【0070】
加えて、商業用ステッカーは、かなり硬く、覆われる技術表面部2の共鳴を変化する。
【0071】
さらに、或る技術表面部2は、複雑な部分(カーブや鋭利点)、又はポジティブレリーフ(凸部)又はネガティブレリーフ(凹部)を有する。ステッカーがレリーフを有する表面部2、複雑な部分の上を美しく覆い、折り込みを防止することが重要である。
【0072】
実施の形態では、ステッカーデザインの特定の構成はまた、より複雑で、巻き合った部分、大きな形状の上の粘着を助ける。戦略としては、孔のゾーンが、接触中に、表面部の粘着を助け、シリコン材料中で張力を減少している、というのも、それはあまり硬くない材料を有するからである。これは、伸長をより簡単とする。例えば、A4サイズのシリコンマシュラビヤは、同じ厚さの(フル)シリコンのA4シートより、伸長し易い。
【0073】
より詳細には、本願発明の目的は、楽器1の再構成の目的のために、新たなステッカー3を用いることである。
【0074】
このように、本発明は、楽器1の再構成の過程に関し、楽器1は、ギター、ピアノ(本体及び/又はキー)、バイオリン、トランペットなど交響曲の又は交響楽団オーケストラを構成するものを含む。
【0075】
より好ましくは、本方法は、再構成のための技術表面部2を準備するステップを含む。これは、特に例えばゴミ残渣を取り除くために前記表面部2の掃除である。
【0076】
本発明に係る本方法は、1以上のステッカー3を、楽器1の少なくとも1の技術表面部2に貼り付けるステップを含む。
【0077】
楽器1は、或る「生きて呼吸をしている」ものである。木又は金属は、特定のニス(ニトロセルロース、ポリウレタン、ポリエステルなど)又はそれらを呼吸させて早くエイジングしないようにする保護ラックを必要とし、また、音の完全な伝達を許容する。
【0078】
ニスの役目は3つの側面、耐性、美的面及び共鳴をカバーする。
【0079】
より好ましくは、変形可能及び形状記憶ステッカー3を提供することである。より好ましい形態において、ステッカーは、楽器に可能な全ての熱状態、特に-20度から150度まで、好ましくはもっと普通な温度で、変形可能及び形状記憶であることである。加えて、ステッカーは、温度の急激な変化にとても耐性である。
【0080】
また、ステッカーは特に、ステッカーの端部からの剥離を防止できるよい粘着力を有することも重要である。
【0081】
ステッカー3は、これらの目的を満たし、接着剤及び溶媒が原料上に沈殿し、又は貫通することなく、楽器1のカスタマイズを可能にし、さらには、そのヒアリングを歪めることは無い。
【0082】
このように、本発明によると、前記ステッカー3の貼り付けは、接着剤なしに行われる。このため、ステッカーの貼り付けは、技術表面部2の孔を塞ぐ粘着残渣を引き起こさず、デリケートな技術表面部2に損傷を与えない。これは、技術表面部2のより良い保存を実現できる。
【0083】
加えて、ステッカー3は、前記技術表面部2に接触するように、及びそれに接着剤なしに裏返しにして技術表面部2に付着するように構成されるエラストマー層を備える。
【0084】
有利な点として、前記ステッカーは、裏返しに貼り付けされ、楽器1の表面部2を掃除するため、又は表面部2を呼吸させるために取り除かれる。これは、図8Aに示される。
【0085】
加えて、ステッカー3は、技術表面部2が振動することを許容する充分な弾力性を有し、その結果、音が発せられるときにその付着を最大化しながら、共鳴の変化を小さくできる。
【0086】
さらに、前記ステッカーは、技術表面部2のレリーフに美的に合わせるよう、伸長できる。
【0087】
このため、本実施の形態において、本方法はさらに、ステッカー3を配置する間に、伸長するステップを含む。このステップは、ステッカーがフィットして、技術表面部2の凸状又は凹状な複雑部及びレリーフと同じ形になることを可能にする。これは、図6A~7Cに示される。
【0088】
有利な点として、本発明は、伸長、無制限の配置変更、掃除、デザインの変更、3D側面(凸状、質感など)、光反射、蓄光効果、貼り付け、重ね合わせ、積層、ステッカー上への書き込み又は描画の可能性を可能にし、及び貼り付けることに関して、より厚く、及び触る際の質感のある製品となる。
【0089】
伸長は、特に、平面の技術表面部においては特に必要ではない。曲がった表面部にとって、伸長は必要となる。
【0090】
本実施の形態において、本方法はさらに、ステッカーの貼り付けの前で、好ましくは切断ステップを含む。
【0091】
この形態において、覆われる技術表面部2より大きなステッカーが、生産され貼り付けられる。大きなステッカー3は切断可能である。得られた楽器1は、完全で美的な範囲を有する。これは、図2Bにおいて示される。
【0092】
特に、それは、特定のデザインをトレースするサインペン又はマーカ/ペンを参照してはさみやカッターなどの道具を用いる切断であり、トレーシングは、特定のクリーニングキットを用いて消すことができる。
【0093】
トレーシングは、楽器に直接できる。シリコンの耐性は、ペンが楽器の材料を傷つけない。ステッカー3の切断は、より好ましくは、楽器から離して別に行われる。
【0094】
切断は、大きなフォーマットボードのために成される。より好ましくは、例えば狼の頭(図5)のような、又は日本の景色(図3C)のような既に描いた及び完成したデザインのために必要とされない。これらは、全ての楽器での使用に準備した異なるサイズで作られる。一般に、我々は、図2A及び2Bに示すように、それらを、これから切るステッカーを製品フォーマット及びタイプb)、既製の切抜ステッカーを製品フォーマット及びタイプa)として参照する。
【0095】
本発明はさらに、楽器1を再構成するためのステッカー3に関する。これは特に、完全に上述の再構成の方法の実行のために構成されたステッカーである。
【0096】
本発明において、ステッカー3は、楽器1の少なくとも1の技術表面部2に接触するために構成されたエラストマー層を備える。ステッカー3は、より好ましくはエラストマーステッカーである。加えて、エラストマー層は、接着剤を用いることなしに、技術的な表面2に裏返して粘着するために構成される。
【0097】
より好ましくは、エラストマー層は、接着材やその他のステッカー3を剥がした後に粘着残渣を残しそうな物質を含まない。より好ましくは、エラストマー層はこの種の接着剤又は物質を用いない。
【0098】
より好ましくは、特にエラストマー層のステッカー3は、特別にスムーズな表面部を有するために構成される。この層は、例えば、垂直に及び上下反対に(地面に対して)さえ保持できる高い摩擦係数を生成しているこの滑らない質感を達成するために探求された特定の型の結果である。
【0099】
より好ましい形態のステッカーは、標準の外の気候条件(風、雨など)や、油っぽい又は埃っぽい楽器の状況でも、良いパフォーマンスを発揮する。
【0100】
より好ましい形態では、ステッカー3の基本的な原理は、それを、完全にスムーズな表面部の少なくとも1の上に置くことであり、それを、木や金属の楽器上のニスやラック、又はプラスチックなど、同じように平らな部のどのようなサポート部にも粘着するようになる。
【0101】
ステッカー3は、貼り付ける表面部に、特に指を用いて、ステッカーの単純な圧力で(その弾力で)形状にフィットし、一致することで完全に粘着し、接着材の跡を残さず(というのも使っていない)、及び常に指を使用して、簡単に貼り付け及び抵抗なしに取り剥がすことができる。
【0102】
ステッカー3は、楽器1のニス、及びステッカーで装飾される又は貼り付けられる他の壊れやすい表面部2の損傷を与えない。
【0103】
貼り付けは、きれいなステッカーでより効果的である。埃は水で洗い流すことができ、グリースはクリーニング溶液で洗い流すことができる。空気で自然乾燥し、又は効果的な粘着力を得るため如何なるファイバーも残さない布(マイクロファイバー)で乾燥できる。
【0104】
一の形態において、ステッカーの構造は、使用における空気泡が発生することを制限する弾力を有する接着剤を用いないエラストマーを含む。完成したステッカーの可能な精巧な出来栄えは(1ミリの半分以下)、視覚的、実用的にレリーフ無し、及び特定の美感の選択(ウルトラ平面)を提供する。ステッカーを有する楽器の使用はまた、レリーフが無いかのような状態によって容易化され、基板(楽器のニス、ラックなど)への例外的な粘着を容易化する。この特徴は、清潔な表面部上にとても良い接着接合を、特に、ステッカーのとても軽い点、及び弾性よりむしろ強力な粘着をメインにターゲットとした粘弾性率を有する原料を介して供する。再配置は、もし変形がないとすると、無限である。水洗は可能である。加えて、容積効果又は異なる質感を与えるため、ステッカー上の接着剤は、重ね合わせで、容量を加えるために為される。より好ましくは、この追加の厚さ機能は、低い部分と同じ弾性を有する追加部を要求する。もし接着(接着剤)の存在が適用されるなら、それはそれらを用いる表面部上のみに保持される。このため、ステッカーは、容積を有する多層となり、この形態の基本的有利点を有する。
【0105】
さらに、他の商業的ステッカーとは異なり、本発明の他の形態に係るステッカーは、とても清潔な表面部上へのかなりの量の接着剤を用いること無しに、粘着を可能とするために選択されるエラストマーを含み、平温で安定である。この第二の形態は、真空部を有するポリマーフィルムの多層のデザインによって、ステッカーが、その中に吸われながら、基板上への接近によって、ほぼ自動的に配置されるステッカーを有することを可能とする。ステッカーの非伸長でかなり硬い側は、仮想的に泡の見た目がないという有利点を提供し、また、ステッカーの中心から外側に手を動かすことによってステッカーは単純に取り除かれる。
【0106】
また、その強固な保持のために、貼り付けは、強固さを有するそれを貼り付けることによって容易に実行でき、全ステッカーのデザインの形状を維持する。接着は、剥がされない限り続く。取り剥がしは、指爪の先端で、ステッカーの一端をちょうど剥がすだけで力を要さずになされる。もし変形がないなら、配置はそのままで続く。水洗は未だ可能である。
【0107】
最後に、音楽家演奏は、ステッカーの精巧な出来栄えによってより簡単となり、動きの間で、如何なる思いがけない障害をも防止する。加えて、容量効果又は異なる質感のため、ステッカー上への接着材が、重ね合わせで、容量を加えるために為される。この方法は、低い部分と同じ弾性を有する追加部分を要求する。接着剤は、それらを接続している表面部上のみに含まれる。このため、ステッカーは、容量を有する多層となり、及びこの形態の基本的有利点を有する。
【0108】
加えて、幾つかの商業的に購入できるステッカーとは異なり、本発明のステッカーは、グリップ(しっかりした掴み)を提供し、及び滑りを防止するエラストマーを含む。
【0109】
マイクロミシン目又は吸引による接着吸引効果を有する多孔接着構造を有する他の形態は、スムーズで且つより困難な基板、例えば、弱い吸水性、でこぼこ、艶消し、少しの汚れ、少しの使用感及び脂、艶消しニス、艶消し楽器、又はニス無しなどに接着することを許容する。この原料は、厚さを維持し、形状や質感にとって効果良く成型される。
【0110】
さらに、追加のエレメントがまた、表面部上に接着によって、追加される。その原料は、ステッカーを新しくすることを許容するウエットな洗浄を受け入れるものである。原料の柔軟さは、複雑な表面部上への貼り付けを実現する。理想的な粘弾性率は、いわゆる難しい表面部上へ、ステッカーのとても粘着性のあるメインの目的物を維持するために、場所に置かれることであり、技術的に複雑な表面部への付着のための粘度である。加えて、それはまた、接着剤にくっつかない性質を保つ。
【0111】
他の形態において、エラストマー層はシリコンを備える。
【0112】
シリコンステッカー3は、様々な解決のために使用される。それは、広告、情報、、、の媒体となり得る、というのも、如何なるパターン、テキスト、又はデザインがその上にプリントされ又は成形されて一緒にリンクされるからである。
【0113】
他の形態において、エラストマー層はRVT重付加シリコンを備える。以下の特性を有するシリコンは、本発明に適しており、この明細書にリストされる全ての有利な点を実行する。
【0114】
調合量:ベース50%と触媒50%のベースと触媒との混合
【0115】
硬さ(shore A):約33shA
【0116】
23度でのキュアリング:約2時間~3時間
【0117】
離型:3時間半
【0118】
カラーリング:特別なシリコン染料、好ましくはシリコンオイルに溶解するもの
【0119】
希釈液:シリコンオイル
【0120】
離型剤:EC離型ワックス
【0121】
引張破断応力:4.7N/mm2
【0122】
破壊伸び率:約430%
【0123】
ステッカーは、そのサイズに応じて選択され、与えられた厚さを有し、自体の重量(水平、垂直及び上下反対)による接着性での楽器1に対する抵抗力、伸長に対する抵抗力、レリーフ及び質感の生成のための厚みを保ちながらの音への観点、美感、特に演奏のため、全ての湾曲した表面部2に適合する伸長のための精巧な出来栄え、のような観点を重視する。
【0124】
下記は、サイズスケールの無制限数を超えて邪魔されるための典型的な厚みである。
【0125】
スモールサイズ
【0126】
3cm×5cmでは、厚さ1mm±100μm
【0127】
ミディアムサイズ
【0128】
9cm×15cmでは、厚さ1.1mm±100μm
【0129】
ビックサイズ
【0130】
20cm×32cmでは、厚さ1.2mm±200μm
【0131】
より好ましい厚さは、通常で1~1.5mmの間である。
【0132】
特にステッカー3はシリコンであり、20分までに作業で染料を入れ又は無しにできる。得られたステッカーは、透明、単色、複数色(グラデーションや、明瞭な色の遷移とできる)、蛍光色、蓄光、輝き、表面部原料で覆う(例えばパウダー、泡及び繊維)、固定又は重ね合わせの間のカプセル化、又はこれらの視覚効果の幾つかの組み合わせとなる。
【0133】
カプセル化は、原料が深さ方向に重なることを許容し、特に、それらの多孔、絡みつく繊維、及び表面部を介してである。
【0134】
このため、追加のインサートをステッカー内に提供でき、例えば、その中にマーク、画像、ロゴなどをシリコン中に形付け、色付けることができる。例えばこれは、カプセル化又はネガティブプリンティングである。
【0135】
カプセル化は空洞中に、又はステッカーの平面表面部に直接に、プリンティング(シリコン又は他の原料)し、それから、その上に、その縁やその表面部上にそれを閉じ込めるようシリコンを流し込むことによってなされる。カプセル化のこのタイプは、図6Cに示される。最終製品のステッカーは、より好ましくは、接触に強い。
【0136】
ネガティブプリンティングは、鋳造の間に作られた成型によって行われる。これは図8Cに示される。
【0137】
さらに、得られたステッカーの外部/知覚側面は、光沢表面部、マット(無光沢)表面部、ポジティブレリーフ、ネガティブレリーフ、空の領域、質感、又はこれらの側面の幾つかの組み合わせである。
【0138】
有利な点として、おおよそ33 shAの硬さ(shore A)に応じた好ましい粘性は、ステッカーの日々の通常の使用で十分なクッション力を供する。この柔軟性は、その高い粘性及び伸長側のために、求められる。10~60shAの範囲、より好ましくは30~35shAの範囲が使用される。
【0139】
より好ましい引張応力(約4.7N/mm2)は、その貼り付けのステッカーの日々の通常の使用で十分な引張強度を供する。使用中、これは原料の劣化を抑える、というのも、原料中に割れ目がないことは、牽引力によって裂け目の延長を生成しないために、必要となる。2~8N/mm2の範囲が使用される。
【0140】
切れるまでの約430%のより好ましい伸長は、接着を確保するため、楽器1の全ての複雑な形状を覆うために好ましい。この率は、最終製品のステッカーの厚さや如何なる付加物によって変化する。100~800%の伸長が使用される。
【0141】
より好ましくは、とても精巧なディテールの再生のためにとても高い精度を許容するシリコンが選択される。
【0142】
また、平面で、エイジングに強い、高い安定性を有するシリコンが選択される。
【0143】
加えて、シリコンは、接触又は揮発系での有害な粒子を放出しない。
【0144】
本発明において、特にシリコンベースのステッカーを剥がしとることは、基板上の接着する如何なる可視の痕跡(接着剤、汚れ、油の残渣、ニスの取り剥がしの跡や層)も残さない。取り剥がしは力を要さず、剥がし角度を要さず、表面部に損傷を与えずに素早く(好ましい粘性破断率のおかげ)行える。それは楽器1のニスやラックに良く、また楽器自体にも良い。
【0145】
本発明において、特にシリコンベースのステッカーは、楽器1の如何なる形状(波状、湾曲表面部2上)にも貼り付けるために伸長し、ステッカーのその粘弾性による表面部への圧力を有する単なる接触で、伸長された位置を維持する。
【0146】
前記ステッカーは、伸長の後、非変形であり、使用後も、オブジェクトを有する又は無い技術表面部2から剥がし取られたとしても、その最初の形状に戻る。加えて、この非変形性は、どんな小さな部分又はステッカー全体の薄厚のエレメントにおいても有効である。
【0147】
加えて、特にシリコンベースの本発明に係るステッカーは、保護機能を有し、すなわち、衝撃吸収(クッション機能)であり、汗、光/放射線、埃から保護する。それは、熱抵抗性であり、ほとんど埃を保持しない。
【0148】
加えて、前記ステッカーは、要望の精巧な出来栄えを有する楽器1(小さく非可聴の吸音減衰)の共鳴に(ほとんど)影響を与えず、温かく、まろやかで、籠ったような音を生成する。
【0149】
レリーフ、面取り、角度や他の質感(質感:マット、スムーズなど)、色(強い、クリアな色)及び正確な色遷移、及び良いエイジングの美観を保持する。それはフェードオフしない。
【0150】
加えて、特にシリコンベースの本発明に係るステッカーは、音振動に影響なく接着し、音楽家や楽器1の大きな移動でさえ影響なく接着する。それは、また、ケースやバック中に楽器を保管するとき、剥がれないので楽器は望ましい位置にいつまでも留まる。
【0151】
カールや変形のリスクに関して、保管中に悪化されない。
【0152】
代わりに又は組み合わせで、エラストマー層はまた、例えば、肌のため又は食品中、シリコンペースト、アルギン酸、天然ゴム又は合成ゴム、天然乳液又は合成乳液、ネオプレン、ポリウレタン、ニトリル、EPDM、ブチル(ポリイソブチレン)、パテで塗られたりクロロスルホン化されたポリエチレン(CSM)やHypalonTM(デュポン社の商標)、パラブロンド、フッ化炭素ゴム又はFKM(バイトン社商標)、又は全てのシリコン化合物(複数のシリコンなどのシリコンや他を含む化学化合物)のような他のRTVシリコンから選択された少なくとも1のエラストマーを備える。もちろん、層はここでリストされた1以上のエラストマーの技術的に可能な共重合を含む。
【0153】
エラストマーの他の形態は、ここで紹介された有利点の幾つか又は全てを含む。
【0154】
本実施の形態において、ステッカー3は、幾つかの隣接する構造4a~4dの関連を含む。この形態は、本発明で述べる1又は他の製造方法の手段によって作られる。有利な点は、これは、関連した美的効果を有するため、異なる並列した構造を有する複数のステッカーを生成することを可能とする。原料は、例えばRTVシリコンなど、異なる構造とくっつくことを可能とするため、均質であることが好ましい。このステッカー3は、図3Cに示される。
【0155】
他の形態において、ステッカーは、特にレリーフ及び/又は関連した質感によって、複雑な3次元の構造を備える。有利な点は、これは、より美しくするため、レリーフ、カーブ又は形状に関して、複雑な構造を有するステッカーの生成を可能とする。このステッカーは、上述のように、異なる型5b、5c又は型の部分6、又はネガティブプリンティングによって、異なるレリーフ/質感を有して実行される。得られたレリーフは図8Cに示される。
【0156】
型は、レリーフエレメントを、このようなステッカーを作るための型(以下の技術及び実施の形態3に詳述)のベースに適用する可能性を供する。如何なる“標準”型が、レリーフ上で現れる背景中の追加エレメントを添えることによってレリーフ又は質感のオプションを有し、最終的に美しいグラフィックを有する。全ての単色鋳造溶液(モード)、モードI(図8C及びディテール3b)又はマルチ質感、モードIIIは、ポジティブ及びネガティブ質感又はレリーフのために効果的である。レリーフ及びステッカーの平均厚(最薄及び最厚のステッカーの層の間)を選択することの困難さ。モードII、多色は、もしわれわれが背景中にレリーフを追加するなら、調整され、そこでそれは、モードIIIに移行され、形態IIはもはや使用されない。
【0157】
さらに、本発明は、特にステッカー3の製造方法に関する。より詳細には、上述のステッカー3を製造する過程である。
【0158】
本発明の方法は、少なくとも1のエラストマーの合成物を準備するステップを備える。エラストマーの合成物は、特に上述の合成物の1つである。
【0159】
本方法は、さらに、エラストマーの合成物を、例えばガラス、ステンレス鋼鉄、樹脂などで作られた接着物形成サポートに適用するステップを含む。
【0160】
本発明において、エラストマーの合成物の適用は、前記エラストマーの合成物を囲む、少なくとも1のステッカーの型5b、5c、6の上に、プレス及び/又はスキージによって、行われる。プレス又はスキージの適用は、それ自体は知られている。本発明は新しい型を提供する。
【0161】
本発明はまた、発明に応じて、音楽学習の視覚補助としてのステッカーの使用に関する。
【0162】
例えば、音符識別、音符名、コード、ニュアンス、又はこれらの組み合わせを含むステッカーを供する。本発明は、技術表面部を損傷しない取り除き可能なマークの製造を供する。
【0163】
楽器に使用する場合、ユーザが楽器を演奏する場所、例えば、ユーザが複数回ピアノのキーを触るような場所にステッカーを有することは好ましくない。これは、演奏の間のステッカーの剥がれ及び指の“ストッピング”(粘着により)を防止することができる。
【0164】
例えば、練習の間、自由な統御手段を指の演奏に与えるため、配置は、音楽家に対してではなく、ピアノに対して、キーの上面となるべきである。
【0165】
ステッカーの型を作ること
【0166】
A:型のベース
【0167】
ベースはスムーズ又はマットで、質感が有り、又は選択された最終ステッカーに応じた凸部を有する。ガラスのような原料は、要求するグリップ、及び光沢のある最終物を有するのにとても効果的である。加えて、ガラスプレートは、透明であって、下側に空気泡の視覚効果を供する。
【0168】
型の下側は、ステッカーの可視部分となる。
【0169】
しかしながら、視覚側上にスムーズ(非無光沢)な表面部2を有するステッカーは、裏返し可能な特性を有し、楽器1の両側に配置可能である。
【0170】
B:型の概要
【0171】
型5b,5cは、例えば3Dプリンタ(又は他のPVC又は金属プロファイルインジェクション機)で作られる。型は、ステッカー3の鋳造のため最終ステッカーのためのコンテイナーとして、周辺枠を構成する。
【0172】
型の次のステップは、製造の間、物理的な割れ目の上を磨くことによってなされる。
【0173】
得られた型(凸部)の一部は、ここではガラス中となるサポートに、接着され、又は溶接される(原料に依る)。
【0174】
幾つかの部分は、最終ステッカー中、又は、異なる最終色又は質感(後で実行される)の挿入のため、中空を形成する隔離された内部壁(例えばアイランド)を有する。図5に示すステッカーの型は、目7を形成するアイランドを含む。
【0175】
ベース及びアウトラインの両方を備える一回で形成される型も、また作られる。このため、その実現の前に、予定の最終物を決めなくてはいけない。このため、型の原料、鋳造/インジェクション/湾曲などは予定の最終物に応じて選択される。
【0176】
C:型の生成の完了
【0177】
型は、より好ましくは、スキージ8が通過することを許容するために、極度に平面である。このため、シリコンは、均一に、スムーズに、同じ厚さで拡がる。鋳造及び平等化は、手動で又は機械的になされる。
【0178】
D:シリコン鋳造
【0179】
第一の形態
【0180】
第一の形態は、単一最終物/質感又は単一色タイプの最終ステッカーを用いるワンショット鋳造に似ている。
【0181】
第一の好ましい形態では、幾つかの型の部分6を有するボード5a(製品フォーマット/タイプa))を用いる。言い換えると、大きなステッカーを作るための複数の型6のセットである。この形態は、図2A及び2Bに示される。
【0182】
エッセンスとして、第一の形態は、パーツ6,7を用いて又は用いずに単色又は単一質感を得ることを可能とする。それは直接鋳造で作られる。
【0183】
図2Aは、一緒になった複数の型6のセットを備えるA4フォーマットシート(製品フォーマット/タイプa))を示す。ステッカーの形状は、ベース6及び最終ボードを取り除くときに空孔を供するマルチアイランドから成る型に、一回で注がされる。最終生成のステッカーは、図2Bに示すようなギターに貼り付けられる。
【0184】
第一の形態としてまた、製品フォーマットタイプb)の実現は、同じ方法でなされる。ステッカー4, 5,6A, 7A, 7B, 7C, 8A参照のこと。
【0185】
第二の形態
【0186】
第二の好ましい形態において、幾つかの型5b,5cが使用される。この形態は、図3A~3Cにおいて示される。
【0187】
エッセンスとして、第二の形態は、多色構造を得ることを可能にする。それは、2ステージ又はそれ以上で注がれる
【0188】
全ての場合、前記型は、要望のステッカーの厚さを得るため、好ましくは0.7~2mmの厚さ、より好ましくは1~1.5mmの厚さである。
【0189】
最小2色の異なる色のステッカーを作るために、第一の色のエラストマーの合成物が注がれ(例えば図3Aの型)、乾かされる。
【0190】
このようにして得られたステッカーの第一部分が、少なくとも部分的に、例えば図3Bに示すような第二の型の中に置かれる。
【0191】
第二の鋳造は、第一の型より大きな第二の型中でなり、その結果、すでに有る第一のステッカーの周りで新たなシリコンが固まる。
【0192】
従って、固定は連続する。
【0193】
第三の色は、この方法が繰り返されることでできる。
【0194】
第三の形態
【0195】
好ましい第三の形態において、最小で2つの異なる最終物を有するステッカーを生成するため、例えば、マットでスムーズで、又は凸状でスムーズなど、本方法は第二の形態と同じである。我々は、型の底面での凸状及び/又は質感のおかげで、質感の適用の間、第三の形態に関して話すことができる。エッセンスとして、第三の形態は、複数質感の構造を達成する。有利な点は、これは、幾つかの複雑な構造を結合したステッカーを生成可能とする点である。それは2ステージ又はそれ以上で注がれて行われる。特に、スムーズな層は第一に注がれる。
【0196】
スムーズな他に少なくとも第二の表面部を有する最終物のために、描画のスムーズな表面部が最初に作られる。これは、その製造の型に対してはスムーズではない最終物の粘着力が欠けているためである。
【0197】
この方法は、製品(スムーズでない表面部の部分)の第二部分の注入の間、製品の第一の部分のリフトを防止することを可能にする。スムーズな第一部分を作ることの原理は、接着の手段としてのその粘着特性の使用を、型(ガラス)の底面に供することで、このため、第二注入の下にシリコン浸透することを防止する。このように、スムーズではないゾーンの鋳造は、対応して定義された表面部上に為され、型の中にスムーズな製品(ゾーン)に接着される。
【0198】
この技術は、異なる色と共に又は共にではなく適用可能である。
【0199】
好ましくは、この技術は、モード1;単一最終物(マットだけ又はポジティブレリーフ又はネガティブレリーフのみを有する)のステッカーに適用しない、というのも、後者は、一度にすべて注がれ、従って、リフトのリスクがないためである。
【0200】
ィギュア(モードII)スムーズな質感は、ネガティブ(凹部)スムーズレリーフ(モードIII)を含む3D質感とは異なる。同様に、これらの質感は、よりスムーズな質感(モードIII)別のマット質感とは異なる。
【0201】
一の形態では、ステッカーの非スムーズなマルチ質感表面部を作る。このために、型は、1のステップで、鋳造を用いて、質感x(スムーズではない)及び隣接する最小の質感y(スムーズ又はスムーズでない)の表面部を備える。このため、最終物は、その最終の表面部上に好ましくは1以上の非スムーズ質感、及び非スムーズ質感に隣接して構成される可能性を有するステッカーとなる。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6A.6B】
図6C
図7A.7B】
図7C
図8A
図8B.8C】