(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-19
(45)【発行日】2024-07-29
(54)【発明の名称】遊技情報表示装置
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20240722BHJP
【FI】
A63F7/02 350Z
(21)【出願番号】P 2020213862
(22)【出願日】2020-12-23
【審査請求日】2023-09-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000101204
【氏名又は名称】株式会社oneA
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川元 敬太
(72)【発明者】
【氏名】泰原 啓
【審査官】武田 知晋
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-330781(JP,A)
【文献】特開平11-333116(JP,A)
【文献】特開2001-353338(JP,A)
【文献】特開2006-141879(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技情報を表示するための遊技情報表示装置であって、
遊技情報表示装置用のリモコンのボタン操作がされた際に、当該リモコンから機種を識別するためのリモコン識別コードと当該リモコンの操作内容を示す操作コードとを含む操作信号を受信する通信部と、
互いに機種が異なる複数の前記リモコンについて、それぞれの前記リモコン識別コードに当該リモコンの前記操作コードを紐づけて記憶する記憶部と、
前記通信部で受信された前記操作信号から前記リモコン識別コード及び前記操作コードを読み取り、当該操作信号と前記記憶部に記憶された前記リモコン識別コード及び前記操作コードとに基づいて、前記操作信号の送信元のリモコンと当該リモコンへのボタン操作の内容を特定し、当該特定された操作内容に応じた処理をする制御部とを備える、
遊技情報表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技情報を表示するための遊技情報表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技場では、例えば、遊技台の新台入替や新台追加に伴って遊技情報表示装置についても入れ替えが行われたり、新たに増設される場合がある。このような場合に、同じ遊技場に、互いに異なるメーカーの遊技情報表示装置が設置される場合がある。
【0003】
遊技場の各ホールスタッフは、遊技情報表示装置の各種操作(例えば、表示設定や遊技機の開錠設定等)を行うために、遊技情報表示装置を操作するためのリモコンを常時携帯して業務にあたっている。このリモコンは、メーカーごとに仕様が異なるため、例えば、異なるメーカーの遊技情報表示装置が遊技場に設置されている場合、ホールスタッフは複数のリモコンを常時携帯する必要があり煩わしいという問題がある。また、複数のリモコンを持っていることで、メーカーや機種の異なるリモコンを誤って使用するなど混乱をきたすおそれがある。さらに、遊技場のスタッフは、遊技台を解錠するための金属製の鍵と、遊技情報表示装置用のリモコンとを1つのキーホルダーに取り付けて腰などにぶら下げているケースが多い。一般的に遊技情報表示装置用のリモコンは、鍵より大きいので、リモコンの数が増えるとかさばって動きにくかったり、リモコン同士がぶつかりあうことで破損する原因となる。
【0004】
特許文献1には、電子機器において、リモートコントロールコードを受信した場合に、リモートコントロールコードに対応する動作を行う判別モードと、リモートコントロールコードの内容に関わらず、所定の動作を行う無判別モードとを選択的に設定できる技術が示されている。
【0005】
特許文献2には、カラオケ装置用のリモコン装置において、A社、B社、C社の選曲指令信号、取消指令信号を選曲と取消の機能別に記憶する機能別メモリバンクを設けて、機能スイッチが入力されたときに、その機能に対応するメモリバンクが記憶する複数の指令信号を順次カラオケ機器に送信する技術が示されている。
【0006】
特許文献3には、家電機器付属のリモコン装置において、コードデータがデータベースに記憶されているか否かを確認し、データベースに未記憶の場合、ユーザにこれらのデータの操作情報を問い合わせ、操作情報とコードとの紐づけを行う技術が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2004-333665号公報
【文献】特開平9-297588号公報
【文献】特開2009-81550号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1の技術は、判別モードが設定されている場合には、受信したリモコンコードと一致しないと遠隔操作は行われない。一方で、無判別モードが設定されている場合には、リモートコントロールコードの内容に関わらず所定の動作をするので、遠隔操作により行われる動作が制限されるという問題がある。また、特許文献1には、無判別モードで互いに異なる複数の動作をさせる場合に、ボタンを押す回数によって異なる動作をさせるようになっている。しかしながら、遊技情報表示装置の専用リモコンの操作には、表示の変更に加えて、遊技機の解錠や施錠の操作も含まれており、ボタン操作の過程で、スタッフが意図しない処理や動作、例えば、遊技機の開錠処理などが行われるおそれがある。
【0009】
特許文献2の技術では、リモコン装置から操作されたスイッチの動作に対応する全ての指令信号を順次送信するというものである。例えば、A社、B社、C社の3社のカラオケ装置がある場合に、選曲のボタンが押されると、3社分の選局信号が送信される。しかしながら、対応するメーカーや機種が増えると、その数に応じた数の送信信号を送信する必要があり、操作ボタンに対する反応が遅くなる恐れがある。また、互いに異なるメーカーや機種間で、同一または類似の送信信号に対して異なる処理が紐づけられていた場合に、誤動作をする恐れがある。さらに、カラオケボックスの従業員等(本願のホールスタッフに相当)は、対応する全ての機種についての指令信号を各動作別に記憶させておく必要があるという問題がある。すなわち、新しい装置が導入される度に設定が必要であり煩わしいという問題がある。
【0010】
特許文献3の技術は、データベースに未記憶の操作について、ユーザ(本願のホールスタッフに相当)にコードデータと操作情報との照合処理を行わせる必要がある。すなわち、新しい装置が導入される度に設定が必要であり煩わしいという問題がある。
【0011】
上記の点に鑑み、本発明は、メーカーや機種が異なる遊技情報表示装置用のリモコンでも操作が可能な遊技情報表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一態様に係る遊技情報表示装置は、遊技情報表示装置用のリモコンのボタン操作がされた際に、当該リモコンから機種を識別するためのリモコン識別コードと当該リモコンの操作内容を示す操作コードとを含む操作信号を受信する通信部と、互いに機種が異なる複数の前記リモコンについて、それぞれの前記リモコン識別コードに当該リモコンの前記操作コードを紐づけて記憶する記憶部と、前記通信部で受信された前記操作信号から前記リモコン識別コード及び前記操作コードを読み取り、当該操作信号と前記記憶部に記憶された前記リモコン識別コード及び前記操作コードとに基づいて、前記操作信号の送信元のリモコンと当該リモコンへのボタン操作の内容を特定し、当該特定された操作内容に応じた処理をする制御部とを備える。
【0013】
本態様の遊技情報表示装置は、リモコンから受信される操作信号に含まれるリモコン識別コードに基づいて送信元のリモコンと、そのリモコン識別コードに紐づけられた操作コードとの照合結果に基づいて処理を実行するので、機種の異なる遊技情報表示装置用のリモコンが使用された場合においても、そのリモコンから送信された操作信号に基づいて、そのリモコンでの操作内容に応じた処理を実行することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の遊技情報表示装置は、メーカーや機種が異なる遊技情報表示装置用のリモコンでも操作が可能であり、従来技術の課題を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】実施形態に係る遊技情報表示装置の使用状態を示すイメージ図
【
図3】リモコン識別コードと操作コードの一例を示す図
【
図4】リモコンから送信される送信信号の一例を示すタイミングチャート
【
図5】遊技情報表示装置の動作例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用範囲あるいはその用途を制限することを意図するものではない。
【0017】
図1に示すように、パチンコホール等の遊技場には、遊技場の管理を行うための管理コンピュータ1と、管理コンピュータ1と双方向通信可能に接続された中継ユニット2と、遊技場の通路Wに沿って遊技機ユニット4が横並びに配置された遊技島Gとが設けられている。各遊技島Gのコーナー部分の上端には、トップランプ8が設けられている。
【0018】
遊技機ユニット4は、遊技機7(例えば、パチンコ機、パチスロ機)と、遊技情報を表示するための遊技情報表示装置6とを備えている。遊技情報表示装置6に表示される遊技情報には、遊技場や遊技に関する情報全般が含まれ、例えば、対応する遊技機7の稼働データ(例えば、スタート回数、大当り回数など)、遊技場のイベント情報、遊技者の休憩状況(例えば、トイレ休憩や食事休憩)、従業者の呼出状況、貯玉情報などが含まれ得る。なお、遊技機7は、従来から知られている構成のものを適用することができるので、ここではその詳細説明を省略する。
【0019】
<遊技情報表示装置>
図2に示すように、遊技情報表示装置6は、通信部61と、表示部62と、操作入力部63と、制御部64と、記憶部65とを備える。
【0020】
-通信部-
通信部61は、ホールスタッフSTが所持するリモコン3からボタン操作に基づいて送信される操作信号を受信する。操作信号は、例えば、赤外線の無線信号である。本実施形態では、互いに機種が異なる複数のリモコン3として、Q社の遊技情報表示装置用のリモコン3Q、XY社の機種が互いに異なる遊技情報表示装置用のリモコン3Xとリモコン3Y、及び、Z社の遊技情報表示装置6Zに対応するリモコン3Zがあるものとして説明する。このように、本開示において、「機種が異なる」とは、メーカー自体が異なるものと、同一メーカーだが機種が異なるものとの両方を含む概念である。
【0021】
なお、リモコン3として赤外線以外の通信方式を採用していても対応が可能である。換言すると、通信部61は、リモコン3(3Q,3X,3Y,3Z)のそれぞれに応じた通信方式で各リモコン3からの操作信号が受信できるようになっている。なお、以下の説明において、リモコン3Q,3X,3Y,3Zを区別せずに説明する場合に、総称して「リモコン3」と呼ぶ場合がある。
【0022】
さらに、通信部61は、入出力ボックス(図示省略)を介して遊技機7と情報通信をしたり、中継ユニット2を介して、管理コンピュータ1との間で情報通信をする機能を有する。具体的に、通信部61は、管理コンピュータ1から表示部62に表示させる情報を受け取ったり、管理コンピュータ1から受けた指示または自機内での処理に基づいて、管理コンピュータ1に遊技情報や呼出情報を送信したりする。通信部61に受信された情報は、制御部64に送られる。
【0023】
-表示部-
図1に戻り、表示部62は、遊技者Pに表示画面が見えるように、遊技情報表示装置6の正面側(遊技者に見える側)に設けられた表示画面を有する。なお、表示部62として、表示画面の周囲に設けられた電飾用光源(図示省略)を含んでいてもよい。
【0024】
-操作入力部-
操作入力部65は、正面視において、例えば、遊技情報表示装置6の下側の領域に設けられ、遊技場のホールスタッフSTを呼び出すための呼出ボタンや、表示部61の表示画面の表示内容を切り替えるためのデータボタンなどを含む。タッチパネル式の遊技情報表示装置6のように、表示部62と操作入力部63とを一体的に構成してもよい。
【0025】
-記憶部-
記憶部65には、上記の制御部64を動作させるためのプログラムが記憶されている。さらに、記憶部65には、リモコンを識別するためのリモコン識別コードと、リモコン3の操作内容を示す操作コードとを紐づけて記憶した操作テーブル651が記憶されている。
【0026】
【0027】
図3の「3Q対応コード」の列(一番左の列)では、リモコン3Qに対応するコードの一例を記載している。具体的に、
図3の例では、リモコン3Qに対応するコードとして、リモコン識別コードRQと、リモコン3Qの各操作ボタン31Qに対応する操作コードQ1~Q7が紐づけされている。Q1は、「リセット」の操作ボタン31Qが押された際に送られてくる識別コードである。同様に、Q2は「空台」、Q3は「食事休憩」、Q4は「開錠」、Q5は「ワイヤー」、Q6は「イベント解除」、及び、Q7は「確認」の操作ボタン31Qが押された際にそれぞれ送られてくる操作コードである。
【0028】
図3の「3X対応コード」の列(左から2番目の列)では、リモコン3Xに対応するコードを記載している。具体的に、
図3の例では、リモコン3Xに対応するコードとして、リモコン識別コードRXと、リモコン3Xの各操作ボタン31Xに対応する操作コードX1~X7が紐づけされている。X1は、「不正解除」の操作ボタン31Xが押された際に送られてくる識別コードである。同様に、X2は「空台」、X3は「休憩中」、X4は「開錠」、X5は「施錠」、X6は「イベント解除」、及び、X7は「一括」の操作ボタン31Xが押された際にそれぞれ送られてくる操作コードである。
【0029】
図3の「3Y対応コード」の列(左から3番目の列)では、リモコン3Yに対応するコードを記載している。具体的に、
図3の例では、リモコン3Yに対応するコードとして、リモコン識別コードRYと、リモコン3Yの各操作ボタン31Yに対応する操作コードY1~Y7が紐づけされている。Y1は、「不正解除」の操作ボタン31Yが押された際に送られてくる識別コードである。同様に、Y2は「ID設定」、Y3は「食事中」、Y4は「開錠台枠」、Y5は「施錠ガラス」、及び、Y7は「実行」の操作ボタン31Yが押された際にそれぞれ送られてくる操作コードである。なお、
図3のリモコン3Yに示すように、他のリモコン3Q,3Xにある「イベント解除」に相当する操作ボタンがなくてもよい。
【0030】
図3の「3Z対応コード」の列(左から4番目の列)では、リモコン3Zに対応するコードを記載している。具体的に、
図3の例では、リモコン3Zに対応するコードとして、リモコン識別コードRZと、リモコン3Zの各操作ボタン31Zに対応する操作コードZ1~Z7が紐づけされている。Z1は、「リセット」の操作ボタン31Zが押された際に送られてくる識別コードである。同様に、Z2は「0」、Z3は「食事」、Z4は「F1」、Z5は「A」、Z6は「F3」、及び、Z7は「D」の操作ボタン31Zが押された際にそれぞれ送られてくる操作コードである。なお、
図3のリモコン3Zのように、操作テーブルにリスト化されていないボタン(ここでは「1」のボタン)が設けられていてもよい。
【0031】
-制御部-
制御部64は、例えば、マイクロコンピュータで構成され、記憶部65に記憶されたプログラムに基づいて、遊技情報表示装置6全体の動作を制御する。ここでは、特に本願発明に関連する制御について説明する。
【0032】
まず、制御部64は、通信部61を介してリモコン3から受信された操作信号からリモコン識別コード及び操作コードを読み取る。
【0033】
図4には、リモコン3から通信部61に送信される操作信号の一例を示している。操作信号は、フレーム信号及びリピート信号を含む。
【0034】
図4に示すように、リモコン3のいずれの操作ボタンが押されると、まず、フレーム信号が送信される。フレーム信号の先頭では、フレーム信号の開始を示す同期パターン(以下、「リーダー」と呼ぶ)が送信される。リーダーは、AGCバーストとも呼ばれ、通信部61を構成する受信回路(図示省略)のゲインを適切に設定する役割を有する。
【0035】
さらに、フレーム信号には、リーダーの後に連続するように送信されるリモコン識別コードおよび操作コードが含まれる。リモコン識別コードには、リモコン3を識別するための情報が含まれており、換言すると、リモコン3に対応する遊技情報表示装置6の機種や販売メーカーなどを特定するための情報が含まれる。操作コードには、例えば、従業者によってリモコン3のボタン操作がされた場合には、その操作内容を特定するための情報が含まれる。
【0036】
リピート信号は、フレーム信号が送信された後に、所定時間(例えば、100[ms]程度)をあけて送信される特定パターンの信号である。リピート信号は、リモコン3のボタンが押されている間、所定時間ごと(例えば、約100[ms]ごと)に送られる。リピート信号は、消費電力の削減したり、リモコン3の操作ボタン31の連打の識別を容易にしたり、受信不安定時のダブリングの防止などの目的で送信される。なお、リピート信号を送信せずに、所定の時間毎に、フレーム信号を繰り返し送信するようにしてもよい。
【0037】
次に、制御部64では、記憶部65の操作テーブル651を参照して、操作信号の送信元のリモコンとそのリモコンに対して行われた操作内容を特定し、特定された操作内容に応じた処理を実行する。
【0038】
【0039】
-動作例(1)-
ステップS11において、
図1のホールスタッフST1が、リモコン3Qを遊技情報表示装置6に向けて「食事休憩」の操作ボタン31Qを押した場合、リモコン3Qから遊技情報表示装置6に操作信号が送信される。この操作信号(フレーム信号)には、リモコン3Qに対応するリモコン識別コードRQと、「食事休憩」の操作ボタン31Qに対応する操作コードQ3が含まれる。
【0040】
ステップS12において、制御部64では、通信部61を介して受信された操作信号(フレーム信号)からリモコン識別コードとしてRQが読み取られる。そこで、制御部64は、操作テーブル651の「3Q対応コード」の列を参照し、受信したフレーム信号から読み取られた操作コードと、操作テーブル651のQ1~Q7のコードとを照合する。制御部64での照合の結果、操作コードQ3が読み取られていることが特定される。そうすると、制御部64は、休憩設定処理D3を実行する。具体的に、制御部64は、表示部62の表示画面に遊技者Pが休憩中であることを表示させる表示処理(ステップS13参照)と、管理コンピュータ1に休憩情報を通知する通知処理(ステップS14参照)とを実行する。
【0041】
-動作例(2)-
ステップS21において、
図1のホールスタッフST2が、リモコン3Xを遊技情報表示装置6に向けて「開錠」の操作ボタン31Xを押した場合、リモコン3Xから遊技情報表示装置6に操作信号が送信される。この操作信号(フレーム信号)には、リモコン3Xに対応するリモコン識別コードRXと、「開錠」の操作ボタン31Xに対応する操作コードX4が含まれる。
【0042】
ステップS22において、制御部64では、通信部61を介して受信された操作信号(フレーム信号)からリモコン識別コードとしてRXが読み取られる。そこで、制御部64は、操作テーブル651の「3X対応コード」の列を参照し、受信したフレーム信号から読み取られた操作コードと、操作テーブル651のX1~X7のコードとを照合する。制御部64での照合の結果、操作コードX4が読み取られていることが特定される。そうすると、制御部64は、開錠処理D4を実行する。具体的には、制御部64は、例えば、遊技機7のドアが開かないようにロックしているワイヤーロック装置(図示省略)にロック解除信号を送信する。
【0043】
以上のように、本実施形態の遊技情報表示装置6は、リモコン3への操作に基づく操作信号をリモコン3から受信する通信部61と、操作信号に含まれるリモコン3を識別するためのリモコン識別コード(例えば、RQ)及びリモコン3の操作内容を示す操作コード(例えば、Q1~Q7)とを紐づけて記憶する記憶部65と、通信部61で受信された操作信号からリモコン識別コード及び操作コードを読み取り、記憶部65を参照して、操作信号の送信元のリモコン3とリモコン3への操作内容を特定し、特定された操作内容に応じた処理をする制御部64とを備えるようにした。
【0044】
これにより、遊技情報表示装置6とは、メーカーや機種が異なる他の遊技情報表示装置用のリモコン3が使用された場合においても、そのリモコン3から送信された操作信号に基づいて、そのリモコン3での操作内容に応じた処理を実行することができる。これにより、ホールスタッフSTが複数のリモコンを常時携帯する煩わしさが解消される。また、誤った操作やリモコン同士がぶつかることによる破損のおそれもなくなり、従来技術の課題が解消される。
【0045】
さらに、例えば、遊技場において、遊技情報表示装置6の入れ替えが行われた場合においても、ホールスタッフSTが、従前から使用しているなじみのあるリモコン3を継続して使用することができるようになる。また、店舗側においても、保有するリモコンの個数を削減することができるとともに、購入するための費用負担を抑えることができる。
【0046】
上記の実施形態では、リモコン3の単一のボタン操作についての処理について説明したが、本開示の技術は、複数のボタン操作の組み合わせ操作についても対応可能である。具体的に、例えば、「動作例(2)」で示した開錠処理について、「開錠指示」をするためのボタン(例えば、「開錠(3Q,3X)」、「開錠台枠(3Y)、F1(3Z))に加えて、「確定指示」をするためのボタン(例えば、「確認(3Q)」、「一括(3X)」、「実行(3Y)、D(3Z))が押された場合に、はじめて前述の開錠処理D4が実行されるようにすることが可能である。具体的に、制御部64は、リモコン識別コード(例えば、RQ,RX,RY,RZ)に基づいて、操作信号の送信元のリモコンを特定し、操作テーブル651で複数の操作コードが特定されたときに処理を実行するとすればよい。
【0047】
上記実施形態では、リモコン識別コード(例えば、RQ,RX,RY,RZ)にそれぞれのリモコンの操作コードを紐づけて記憶する方法として、テーブルを用いる方法を例示したが、紐づけの方法はこれに限定されない。テーブル以外の方法、例えば、制御部64を動作させるためのプログラムに上記の紐づけされたデータを直接組み込むようにしてもよいし、リモコン識別コードと操作コードとを一連の波形データとして記憶することで両コードを紐づけるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明に係る遊技情報表示装置は、メーカーや機種が異なる遊技情報表示装置用のリモコンでも操作が可能であるため、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。
【符号の説明】
【0049】
3 リモコン
6 遊技情報表示装置
61 通信部
64 制御部
65 記憶部