(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-19
(45)【発行日】2024-07-29
(54)【発明の名称】皮膚外用剤
(51)【国際特許分類】
A61K 8/19 20060101AFI20240722BHJP
A61K 8/23 20060101ALI20240722BHJP
A61K 8/25 20060101ALI20240722BHJP
A61K 8/64 20060101ALI20240722BHJP
A61K 8/73 20060101ALI20240722BHJP
A61Q 1/02 20060101ALI20240722BHJP
A61Q 1/10 20060101ALI20240722BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20240722BHJP
【FI】
A61K8/19
A61K8/23
A61K8/25
A61K8/64
A61K8/73
A61Q1/02
A61Q1/10
A61Q19/00
(21)【出願番号】P 2019085189
(22)【出願日】2019-04-26
【審査請求日】2022-03-11
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000135324
【氏名又は名称】株式会社ノエビア
(72)【発明者】
【氏名】木崎 寿美子
【審査官】池田 周士郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-020235(JP,A)
【文献】特表2006-508982(JP,A)
【文献】特開平06-321726(JP,A)
【文献】特開2007-077087(JP,A)
【文献】特開2002-087832(JP,A)
【文献】特開2005-060395(JP,A)
【文献】マキアージュ スパークルコントラストアイズ2BL754、資生堂、2007年7月21日、Cosmetic-Info.jp [online], [検索日 2022.12.13], インターネット<https://www.cosmetic-info.jp/prod/detail.php?id=5843>
【文献】&フェイス ドレスメソッド アイカラー(VI2)、資生堂、2011年1月21日、Cosmetic-Info.jp [online],[検索日 2022.12.13], インターネット<https://www.cosmetic-info.jp/prod/detail.php?id=25883>
【文献】Amplitude(アンプリチュード)コンスピキュアス アイズ(01ベージュ)、ACRO、2019年1月23日、Cosmetic-Info.jp [online],[検索日 2022.12.13], インターネット<https://www.cosmetic-info.jp/prod/detail.php?id=70475>
【文献】THREE 4D アイ パレット(09 STAR GUITAR), ACRO、2013年8月14日、Cosmetic-Info.jp [online],[検索日 2022.12.13], インターネット<https://www.cosmetic-info.jp/prod/detail.php?id=28487>
【文献】エチュードハウス スイートレシピ カップケーキ アイシャドウ(BR401メイプルシロップチョコB)、アモーレパシフィックジャパン、2013年4月9日、Cosmetic-Info.jp [online],[検索日 2022.12.13], インターネット<https://www.cosmetic-info.jp/prod/detail.php?id=23339>
【文献】PLAYLIST(プレイリスト)インスタントアイコンプリート マルチプルカラー(BEI30), 資生堂インターナショナル、2017年9月1日、Cosmetic-Info.jp [online],[検索日 2022.12.13], インターネット<https://www.cosmetic-info.jp/prod/detail.php?id=52271>
【文献】AC MAKEUP(エーシーメイクアップ)AC4カラーグラデーションアイズ(01GB), ドゥ・ベスト、2014年4月8日、Cosmetic-Info.jp [online],[検索日 2022.12.13], インターネット<https://www.cosmetic-info.jp/prod/detail.php?id=32233>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00- 8/99
A61Q 1/00-90/00
A61K 9/00- 9/72
A61K 47/00-47/69
Mintel GNPD
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)及び(B)を含有する皮膚外用剤(
ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチルクロスポリマー及びナイロン-12から選択される1種又は2種以上の粉体を含有する皮膚外用剤を除く)。
(A):窒化ホウ素、硫酸バリウム
、球状シリカ、球状炭酸カルシウム、球状セルロース、球状スターチ、球状化工デンプン及び球状シルクから選択される1種又は2種以上
(B):平均粒子径が0.1~20μmである球状ガラスビーズ
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚外用剤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、化粧料に毛穴ぼかし効果、素肌感・透明感だけでなく塗布時の感触やすべり性を向上させる目的で、架橋シリコーン粉体(特許文献1参照)、ナイロン粉体(特許文献2参照)、アクリル粉体(特許文献3参照)等の球状ポリマー粉体を配合することが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平1-165509号公報
【文献】特開平7-300410号公報
【文献】特表平10-502389号公報
【文献】特許第3998519号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、これらの球状ポリマー粉体を皮膚外用剤に配合する場合、経時で皮脂を吸着して肌が乾燥すること等の問題があった。
そこで本発明は、化粧持ちが良好で、保湿効果が持続する皮膚外用剤を提供することを課題とする。
【0005】
本発明者らは、かかる課題について鋭意検討した結果、本発明を完成するにいたった。すなわち本発明は、
(A)及び(B)を含有する皮膚外用剤を提供する。
(A):窒化ホウ素、硫酸バリウム、アシルアミノ酸粉体、光輝性粉体、球状シリカ、球状炭酸カルシウム、球状セルロース、球状スターチ、球状化工デンプン及び球状シルクから選択される1種又は2種以上
(B):平均粒子径が0.1~20μmである球状ガラスビーズ
【発明の効果】
【0006】
本発明の皮膚外用剤は、球状粉体の有するなめらかな使用感はそのままに、保湿効果が持続するという効果を発揮する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
【0008】
窒化ホウ素は通常の皮膚外用剤に用いられるものであれば特に制限されずに使用することができる。窒化ホウ素の形態としては、六方晶、ウルツ鉱型構造、立方晶、菱面体晶、乱層構造等のいずれでも良く、使用性の点から、六方晶のものが好ましい。
【0009】
窒化ホウ素は、肌に塗布した際の付きの良さの点から、平均粒子径が3~40μmのものが好ましく、5~30μmのものがより好ましく、12~20μmのものがより好ましい。形状は、板状であることが好ましい。
【0010】
市販の窒化ホウ素としては、SHP-3、SHP-4、SHP-5、SHP-6、SHP-7(以上、水島合金鉄社製)、BORON NITRADE POWDER SA08(NATIONAL NITRADE TECH社製)、Boroneige SF-3Boroneige SF-9、Boroneige SF-12(以上メルク社製)等が挙げられる。
【0011】
窒化ホウ素を配合する場合の含有量は、肌に塗布した際の付きの良さ、伸びの良さ、塗り広げやすさ、塗布後のべたつきを抑制する点から、皮膚外用剤全量に対し、0.1質量%以上が好ましく、0.2質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上がさらに好ましく、35質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。
【0012】
硫酸バリウムは通常の皮膚外用剤に用いられるものであれば特に制限されずに使用することができる。硫酸バリウムの形状としては、板状の他、バタフライ状、アモルファス状、球状等のものを使用することができる。また硫酸バリウムをシリコーン処理、アルキル処理、アルキルシラン処理、金属石鹸処理、水溶性高分子処理、アミノ酸処理、N-アシルアミノ酸処理、レシチン処理、有機チタネート処理、ポリオール処理、アクリル樹脂処理、メタクリル樹脂処理、ウレタン樹脂処理等で表面処理したものを用いることもできる。なお、球状硫酸バリウムについては、別途記載する。板状硫酸バリウムの市販品としては、板状硫酸バリウム H、板状硫酸バリウム HG、板状硫酸バリウム HL(以上堺化学社製)等を用いることができる。
【0013】
硫酸バリウムを配合する場合の含有量は、皮膚外用剤全量に対し、0.1質量%以上が好ましく、0.2質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上がさらに好ましく、35質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。
【0014】
アシルアミノ酸粉体は通常の皮膚外用剤に用いられるものであれば特に制限されずに使用することができる。アシルアミノ酸粉体として具体的には、ラウロイルリジン、パルミトイルリジン、カプロイルリジン等のアシルリジン;ステアロイルオルニチン等のアシルオルニチン;ラウロイルアルギニン等のアシルアルギニン;ココイルヒスチジン等のアシルヒスチジン等のアシル塩基性アミノ酸等が挙げられる。市販品としては、ラウロイルリジンであるアミホープLL(味の素社製)等を用いることができる。
【0015】
アシルアミノ酸粉体を配合する場合の含有量は、皮膚外用剤全量に対し、0.01質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、0.3質量%以上がさらに好ましく、15質量%以下が好ましく、12質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。
【0016】
光輝性粉体は、通常の皮膚外用剤に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、マイカ、セリサイト、合成マイカ、合成セリサイト、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、劈開タルク、板状無水ケイ酸、板状酸化アルミニウム、板状カオリン、板状窒化硼素、板状酸化チタン、板状セルロース等の体質粉体、雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、有機顔料処理雲母チタン、二酸化チタン被覆雲母、二酸化チタン被覆合成金雲母、二酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、魚鱗箔、二酸化チタン被覆ガラス末、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等の樹脂積層末等の光輝性粉体等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、マイカ、合成マイカ、ガラス末を母体とする光輝性粉体が光沢が良く好ましい。なお、これらの光輝性粉体は、フッ素系化合物、シリコーン系化合物、金属石鹸、レシチン、水素添加レシチン、コラーゲン、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス、ロウ、界面活性剤、アミノ酸及びその誘導体、多価アルコール等の1種又は2種以上を用いて表面処理を施してあっても良い。
【0017】
光輝性粉体を配合する場合の含有量は、皮膚外用剤全量に対し、0.01質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、0.3質量以上がさらに好ましく、80質量%以下が好ましく、70質量%以下がより好ましい。
【0018】
球状シリカ、球状炭酸カルシウム、球状硫酸バリウム、球状セルロース、球状スターチ及び球状化工デンプンは球状粉体である。球状とは、真球状のほか、楕円状や球状表面の一部又は全体に凹凸を有する略球状のものも用いることができる。また、球状であれば、全体が単一の成分で構成されるもの、コア-シェル型のように内核と外殻が異なる成分で構成されるもの、内部に異なる成分が分散しているもの、内部に空洞を有する中空粉体等であっても特に制限されずに用いることができる。
【0019】
球状粉体を皮膚外用剤に配合する場合、皮膚外用剤全組成中に0.1~40質量%、特に0.5~30質量%の球状粉体を含有することが好ましい。0.1質量%未満の配合では、伸びを軽くする効果が感じられない場合がある。40質量%を超えて配合しても、さらなる伸びの改善効果が認められない場合があり、非経済的である。
【0020】
球状シリカは、無水ケイ酸、二酸化ケイ素とも呼ばれ、平均粒子径が1~50μmであることが好ましい。球状シリカは多孔質、中空、無孔質のいずれを用いてもよい。かかる球状シリカの市販品として、ゴッドボールE-6C、E-16C、D-11C、D-25C、D11-796C、E2-824C、ゴッドボールE-90C、STパウダーG-MG、STパウダーG-MY(以上鈴木油脂工業社製)、サンスフェアNP-30、H-31、H-51、H-32、H-52、H-121、H-201(AGCエスアイテック社製)、シリカマイクロビードP-500、P-4000(以上日揮触媒化成社製)、シリカビーズSB-150、SB-300、SB-700、SBNP-810(以上、三好化成社製)等があげられる。
【0021】
球状炭酸カルシウムは、平均粒子径が1~50μmであることが好ましい。本発明で用いる球状炭酸カルシウムは市販品でもよく、例えば、「かるまる SCS-M5(堺化学工業社製)」があげられる。
【0022】
球状硫酸バリウムは、平均粒子径が1~50μmであることが好ましい。本発明で用いる球状硫酸バリウムは市販品でもよく、例えば、「ばりまる(堺化学工業社製)」があげられる。
【0023】
球状セルロースは、平均粒子径が1~50μmであることが好ましい。球状セルロースは、結晶セルロースそのものでもよく、またカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等セルロース誘導体であってもよい「CELLULOBEADS D-10(大東化成社製)」、「CELLULOBEADS USF(大東化成社製)」等があげられる。
【0024】
球状スターチは、平均粒子径が1~50μmであることが好ましい。スターチの由来としては特に限定されないが、トウモロコシ、タピオカ、コメ、アマランサス、小麦、馬鈴薯等が例示される。スターチは、疎水化処理を施したものを用いることが好ましい。
【0025】
球状化工デンプンは、デンプンを物理的・化学的あるいは酵素的処理を加えることによって、天然デンプンの特性を改良したデンプンの総称であり、例えばヒドロキシプロピルデンプン、ヒドロキシプロピルリン酸架橋デンプン、リン酸モノエステル化リン酸架橋デンプン、リン酸架橋デンプン、オクテニルコハク酸デンプンナトリウム、オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム、オクテニルコハク酸デンプンカルシウム等が挙げられるが、オクテニルコハク酸澱粉アルミニウムを用いることが好ましい。球状化工デンプンは、疎水化処理を施したものを用いることが好ましい。
【0026】
球状シルクは、シルクを球状に加工したものであり、平均粒子径が1~50μmであることが好ましい。球状シルクは、疎水化処理を施したものを用いることが好ましい。
【0027】
また、本発明における上記球状粉体は、疎水化処理剤を用いて表面処理したものであってもよい。疎水化処理の例としては以下の処理が挙げられ、1種を単独で、もしくは2種以上を併用して処理することができるが、これらに限られるわけではない。
(1)メチルハイドロジェンポリシロキサン(信越化学工業社製シリコンKF99P)、メチルハイドロジェンポリシロキサン・ジメチルポリシロキサンコポリマー(信越化学工業社製シリコンKF-9901)、ジメチルポリシロキサン、特開2001-72891記載の分岐シリコーン系(エトキシ官能)処理剤(信越化学工業社製 商品名:KF9908,KF9909)、WO2004/091563記載のアクリルシリコーン処理剤(信越化学工業社製 商品名:KP574)等のシリコーン類を用いた処理。
(2)オクチルトリエトキシシラン(EVONIK DEGUSSA社製DYNASILAN OCTEO)、ヘキシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン等のアルキルアルコキシシラン化合物を用いた処理。
(3)パルミチン酸、ステアリン酸等の脂肪酸を用いた処理。
(4)デキストリンの水酸基の一部をアルキルエステル化したデキストリンパルミテート等のアルキル化糖類処理;脂肪酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩等を用いた金属セッケン処理。
(5)N-ラウロイル-L-リジン、グルタミン酸或いはそのアルカリ塩、アシル化アミノ酸等のアミノ酸類処理。
(6)パーフルオロアルキルリン酸ジエタノールアミン塩、パーフルオロアルキルリン酸、パーフルオロヘキシルエチルトリエトキシシラン、パーフルオロオクチルエチルトリエトキシシラン、パーフルオロアルキル鎖長がC4~C6の官能基を含んだコポリマー等を用いたフッ素処理。
(7)ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド等の四級アンモニウム塩処理。
【0028】
本発明の皮膚外用剤は、(B)平均粒子径が0.1~20μmである球状ガラスビーズ(以下単にガラスビーズと称する場合がある。)を含有する。球状ガラスビーズの平均粒子径は、0.1μm以上が好ましく、1μm以上がより好ましく、5μm以上がさらに好ましく、7μm以上が一層好ましい。また、球状ガラスビーズの平均粒子径は、20μm以下が好ましく、15μm以下がより好ましく、13μm以下がさらに好ましい。さらに、球状ガラスビーズの平均粒子径は、滑らかさと化粧持ちの観点から、好ましくは1~20μmであり、より好ましくは5~15μmであり、さらに好ましくは7~13μmである。なお、球状ガラスビーズの平均粒子径は、粉体粒子の形状に合わせ、顕微鏡法の原理により個数平均の平均粒子径として測定することができる。
球状ガラスビーズは、中空ガラスビーズ及び中実ガラスビーズのいずれであってもよく、それらを併用して用いてもよいが、中実ガラスビーズを含むことが好ましい。中空ガラスビーズを用いる場合には、製造工程において混合、粉砕、乳化等の工程中でガラスビーズが破損することがあり、皮膚外用剤に中空ガラスビーズとともに破片が混入する可能性がある。
球状ガラスビーズは、化粧品表示名称(INCI名称)としては、ホウケイ酸(Ca/Na;CALCIUM SODIUM BOROSILICATE)、ホウケイ酸(Ca/Al;CALCIUM ALUMINUM BOROSILICATE)等と表示されるが、本発明においてはいずれの表示名称のガラスを用いてもよく、ホウケイ酸(Ca/Na)を用いることがより好ましい。
【0029】
球状ガラスビーズの配合量は特に限定されないが、皮膚外用剤全量に対し、1~30質量%、好ましくは1~20質量%配合することができる。例えば、水媒体又は油媒体の剤型の皮膚外用剤では、球状ガラスビーズは、皮膚外用剤全量に対し1~10質量%がさらに好ましい。また、粉末状又は固形状の剤型の皮膚外用剤では、球状ガラスビーズは、皮膚外用剤全量に対し5~20質量%がさらに好ましい。
球状ガラスビーズはガラスビーズをそのまま用いてもよいし、親水化処理、又は疎水化処理を施したものを用いてもよい。
【0030】
本発明の皮膚外用剤は、通常の製造方法により製造することができる。
本発明の皮膚外用剤の剤型は特に限定されず、ルースタイプの粉末状皮膚外用剤、固形状油性皮膚外用剤、ペースト状油性皮膚外用剤、液状油性皮膚外用剤、油中水乳化型皮膚外用剤、水中油乳化型皮膚外用剤、水性皮膚外用剤、エアゾール等の剤型を採用することができる。
本発明の皮膚外用剤には、通常皮膚外用剤に配合し得る成分を配合することができる。
【実施例】
【0031】
以下、実施例を挙げて本発明についてより具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0032】
以下、実施例を挙げて本発明についてより具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、配合量は、特に指定しない限り質量%を意味する。また、実施例又は比較例は定法により調製した。
【0033】
実施例の評価方法について述べる。
[乾燥感]
前腕内側部をあらかじめ決められた石鹸を用いて洗浄し、前腕の水分をふき取る。左右前腕に4箇所ずつ3.0cm×3.0cmの領域を記し、実施例若しくは比較例をパフを用いて適量塗布し、塗布直後及び塗布後4時間後の角質水分量を測定した。塗布直後と4時間後の水分量の変化率を算出し、下記の基準で判定した。なお、n数は5で、また、角質水分量はIBS社製SKICON-200EXを用いて測定した。
「○」:実施例のほうが、水分量の増加率が高い、または水分量の減少率が低い。
「△」:実施例、比較例が同等である。
「×」:比較例のほうが、水分量の増加率が高い、または水分量の減少率が低い。
[化粧持ち]
4時間後の前腕内側部に残存している実施例又は比較例を目視で観察し、比較評価した。
「○」:実施例のほうが、残存量が多い。
「△」:実施例、比較例が同等である。
「×」:比較例のほうが、残存量が多い。
【0034】
ガラスビーズとしては、化粧品表示名称ホウケイ酸(Ca/Na)である商品名「COVABEAD CRYSTAL」(SENSIENT COSMETIC TECHNOLOGIES社製;平均粒子径11μm)を使用した。
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
【0064】
【0065】
【0066】
【0067】
【0068】
【0069】