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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-19
(45)【発行日】2024-07-29
(54)【発明の名称】シャトル車両を備えた棚システム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/04 20060101AFI20240722BHJP
【FI】
B65G1/04 555A
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020526328
(86)(22)【出願日】2018-10-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-01-14
(86)【国際出願番号】 EP2018079653
(87)【国際公開番号】W WO2019086420
(87)【国際公開日】2019-05-09
【審査請求日】2021-10-04
(31)【優先権主張番号】102017219432.4
(32)【優先日】2017-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】520150809
【氏名又は名称】エフベー・インダストリー・オートメーション・ゲーエムベーハー
(73)【特許権者】
【識別番号】522032408
【氏名又は名称】フライゼンビヒラー・ゲーエーエスエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ヴェルナー・フリッセンビッヒラー
【審査官】須山 直紀
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-531060(JP,A)
【文献】特開2006-176300(JP,A)
【文献】特開平11-208821(JP,A)
【文献】特開2015-166286(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0023772(US,A1)
【文献】国際公開第2012/011219(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
棚システムの収納品を移送するためのシャトル車両(10)であって、
前記シャトル車両を前記棚システムのガイドレール(16-1,16-2)に沿って移動するために取り付けられたホイール(14-1…14-4)を有する走行ギア(12)と、
移動方向が前記棚システムの前記ガイドレール(16-1,16-2)から、ゼロより大きい所定の角度それるように前記走行ギア(12)に取り付けられた少なくとも1つの伸縮式ガイドレール(18-1,18-2)と、
少なくとも1つの伸縮式ガイドレール(18-1,18-2)に沿って前記走行ギア(12)に対して伸縮式システム(20)を平面内で収縮および伸長するために、取り付けられた伸縮用ホイール(22-1…22-4)を有する少なくとも1つの伸縮式システム(20)と、
を備え
積込エリア(30)をベースキャリア部材(26)に高さ調整可能な方法で取り付けるために、前記少なくとも1つの伸縮式システム(20)が昇降システムを備え、
前記昇降システムが、前記ベースキャリア部材(26)および前記積込エリア(30)に取り付けられた複数のせん断クロスストラット(34)と、前記ベースキャリア部材(26)に対して前記積込エリア(30)を配置するための複数の昇降カラムとを備えるシャトル車両。
【請求項2】
少なくとも1つの伸縮式システム(20)が、
ホイールサスペンション(28-1,28-2,28-3)によって前記ホイール(22-1,…,22-4)が取り付けられたベースキャリア部材(26)と、
前記ベースキャリア部材(26)に取り付けられた積込エリア(30)と、
を備えることを特徴とする、請求項1に記載のシャトル車両。
【請求項3】
前記昇降システムが、機械、電気、および/または油圧の昇降システムであることを特徴とする、請求項またはに記載のシャトル車両。
【請求項4】
収納品は、所定の長さ、高さおよび幅の荷物キャリアで運ばれることができ、前記少なくとも1つの伸縮式システム(20)の前記積込エリア(30)は、前記荷物キャリアの長さおよび/または幅の整数倍の長さを有することを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載のシャトル車両。
【請求項5】
前記シャトル車両のための少なくとも1つの駆動部(38-1,…,38-4)、および前記昇降システムのための少なくとも1つの駆動部を備えることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載のシャトル車両。
【請求項6】
前記伸縮式システム(20)を伸長するための少なくとも1つの駆動モーターを備え、前記少なくとも1つの駆動モーターが前記シャトル車両(10)または前記伸縮式システム(20)に取り付けられていることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載のシャトル車両。
【請求項7】
外部制御システムとデータ通信を行うために無線通信のためのインターフェースを有するコントローラを備えることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載のシャトル車両。
【請求項8】
エネルギー貯蔵または摺動接点を備えることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載のシャトル車両。
【請求項9】
少なくとも1つの伸縮式システム(20)の積込エリア(30)の各長手方向側に沿って二重ベルトコンベヤ技術のコンベヤベルトが設けられ、コンベヤベルトの走行面が前記伸縮式システム(20)の前記積込エリア(30)の表面に対してゼロより大きい所定の距離離間していることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載のシャトル車両。
【請求項10】
複数の収納スペースが直角に配置された少なくとも1つの収納平面と、
前記棚システムの対向する外側の間をまっすぐに通る、収納平面ごとに少なくとも1つのシャトル通路であって、前記収納平面の収納スペースに沿って走る、少なくも1つのシャトル通路と、
収納品を収納および回収するために、収納システムの少なくとも1つのシャトル通路内で移動することができる請求項1~のいずれか一項に記載のシャトル車両と、
を備える、棚システム。
【請求項11】
前記シャトル車両(10)の前記伸縮式システム(20)が伸長する場合に、前記伸縮式システム(20)の伸縮用ホイール(22-1,…,22-4)が前記伸縮式ガイドレールに載置されるように、少なくとも1つの収納スペースのための底側の伸縮式ガイドレールが設けられていることを特徴とする、請求項10に記載の棚システム。
【請求項12】
前記シャトル車両(10)にエネルギーを供給するために各シャトル通路に沿って導体レールが設けられることを特徴とする、請求項10または11に記載の棚システム。
【請求項13】
高さ方向における異なる収納高さの間でシャトル車両(10)および/または収納品を移送するために、前記棚システム(40)の外側に少なくとも1つのコンベヤシステムを備えることを特徴とする、請求項1012のいずれか一項に記載の棚システム。
【請求項14】
前記昇降システム(44-2,44-4)が前記棚システム(40)の前部ゾーン(46)を作動的に提供し、前記前部ゾーン(46)が前記コンベヤシステム(44-2,44-4)の反対に配置された供給および排出コンベヤ技術(48)を有することを特徴とする、請求項13に記載の棚システム。
【請求項15】
前記棚システムに沿ってコンベヤ棚(50)が配置され、前記コンベヤ棚は、上側においてシャトル車両(10)によって充填され、下部において収納品がシャトル車両(10)によって回収されることが特徴とする、請求項1014のいずれか一項に記載の棚システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャトル車両を有する棚システムに関し、特に、シャトル車両を有する棚システムであって、伸縮式アンダーフィード技術を用いて重量物を収納および回収するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
既存の収納システムでは、地上運搬車両ならびに収納および回収システムは、収納システムの収納スペースから物品を積み込み、回収するためのベースを提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、このような地上運搬車両ならびに収納および回収装置は、通常、多くのスペースを必要とし、収納深度に関して制限されている。
【0004】
さらに、このような地上運搬車両は、通常操作のために追加のスペースを必要とするため、これらを使用することにより、収納に利用できる容量が減少する。
【0005】
したがって、本発明の技術的課題は、収納システムの柔軟性および効率を高めることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、この技術的問題は、請求項1に記載のシャトル車両によって解決される。
【0007】
本発明によるシャトル車両は、収納品を移送するための棚システム内で移動することができる。シャトル車両は、棚システムのガイドレールに沿ってシャトル車両を移動させるために、取り付けられたホイールを有する走行ギアを備える。シャトル車両はさらに、走行ギアに取り付けられた少なくとも1つの伸縮式ガイドレールを備え、その移動方向が、棚システムのガイドレールの方向から、ゼロより大きい所定の角度、たとえば、本質的に90°の角度ずれている。
【0008】
さらに、シャトル車両は、各伸縮式ガイドレール用の伸縮式システムを備え、伸縮式システムを、対応する伸縮式ガイドレールに沿って、走行ギアに対して平面内で格納および伸長するために伸縮用ホイールが取り付けられている。
【0009】
さらに、本発明の技術的問題は、請求項12に記載の棚システムによって解決される。
【0010】
棚システムは、複数の収納スペース、作業スペース、または棚スペースが直角に配置されている少なくとも1つの収納面を備える。棚システムは、棚システムの対向する外側面の間を走る、収納面ごとに少なくとも1つのシャトル通路をさらに備える。シャトル通路は、収納面の収納スペースに沿ってまっすぐ通っている。さらに、棚システムは、本発明による少なくとも1つのシャトル車両を備え、これは、収納品を収納および取り出すために、収納システムの少なくとも1つのシャトル通路内を移動することができる。
【0011】
本発明のさらに有利な実施形態は、従属請求項に示されている。
【0012】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】伸長または収縮する伸縮式システムを有する本発明によるシャトル車両の上面図を示す。
図2】本発明による伸縮式システムの斜視図を示す。
図3】輸送コンテナの多深度収納の場合の伸長された伸縮式システムを備えた本発明によるシャトル車両の斜視図を示す。
図4】本発明による収納システムにおける本発明によるシャトル車両の使用を示す。
図5】本発明による収納システムの上面図を示す。
図6】本発明による収納システムの斜視図を示す。
図7】オーダーピッキングコンベヤ棚を備えた本発明による収納システムの斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、図1(A)の収縮した伸縮式システム12、図1(B)の伸長した伸縮式システム12を有する本発明によるシャトルシステム10の上面図を示す。
【0015】
図1に示されるように、シャトル車両10は、棚システムの収納品を移送する役割を果たす。シャトル車両は、棚システムのガイドレール16-1、16-2に沿ってシャトル車両を動かすために、ホイール14-1、14-2、14-3、14-4が取り付けられた走行ギア12を備える。
【0016】
図1(A)および図1(B)に示すように、シャトル車両10は、少なくとも1つの伸縮式ガイドレール18-1、18-2を備え、その移動方向が、棚システムのガイドレール16-1、16-2の方向からゼロより大きい所定の角度ずれるように走行ギア12に取り付けられている。例えば、この角度は本質的に90°の値を有し、その結果、ガイドレール16-1、16-2の移動方向は、シャトル車両10の両側に延びる。しかし、本発明によれば、棚システムのガイドレールに対して斜めの延在方向を実現するために、90°の角度により小さい値またはより大きい値を選択することも可能である。
【0017】
図1(A)および図1(B)に示されるように、シャトル車両10は、伸縮用ホイール22-1、22-2、22-3、22-4がその上に取り付けられた伸縮式システム20をさらに備え、伸縮式システム20を、対応する伸縮式ガイドレールまたは対応するガイドレール18-1、18-2に沿って、走行ギア12に対して平面内で収縮および伸長する。
【0018】
本発明によれば、伸縮式システム20は、単動式に構成されている。これは、伸縮式システム1の伸縮式アームが1つの部品として形成されているため、平面内で移動できることを意味する。これは、シャトル車両10の一般的に非常に簡単な構造につながり、これは棚システムの効率を高めるために特に重要である。
【0019】
さらに、本発明の範囲内で、シャトル車両10は、重量物のためのシャトル車両として構成されることが好ましい。
【0020】
重量物の変形形態では、伸縮システム20の伸縮は、伸縮システム20の荷重によって作用する力に対応するために、収納システムに設けられた割り当てられたガイドレール上で実行される。
【0021】
伸縮式システム20を動かすために、割り当てられた駆動装置、例えばチェーン駆動装置をシャトル車両10に設けることができる。あるいは、伸縮式システムは、それ自体の駆動装置、例えば電気モーターを備えることができ、棚システムへの挿入深さに関して制限がなくなるため、柔軟性が高まる。
【0022】
走行ギア12と伸縮式システム20との組み合わせにより、本発明によれば、任意の可変性で多深度収納を実行することが可能である。
【0023】
この点において、棚の深度に対する仕切りに応じて、多深度収納を行うことができる。これは、伸縮式システムが動作可能に機能できる長さが収納深度と等しい場合、一深度収納となる。したがって、伸縮式システムが動作可能に機能できる長さが、二深度の収納深度と等しい場合、これは二深度収納となる。
【0024】
図1(A)および図1(B)に示されるように、2つの収納品24-1、24-2が、例えば二深度収納のために使用され得る。ここで、シャトル車両は、伸縮式システム20を使用して収納システムに積載するか、伸縮式システム20を使用して収納コンテナを取り出すことができる。
【0025】
重量物の変形例では、伸縮式システム20は、伸縮式アンダーフィード技術によって、収納品を収納し、回収する。
【0026】
重量物の変形例では、伸縮式システム20のホイール22-1、22-2、22-3、22-4は、大きな負荷に対応できるようにするために、棚システムのガイドレール内を走行する。
【0027】
重量物の変形例では、車両シャトル10は、約15トンの重量を有し、最大6mの深さまで商品を収納することができる。チップボードスタックなどの薄く広い製品は、数メートルの深さ収納することができる。一深度技術の場合、例えば長さ最大5.7m、幅2.1m、高さ0.9m、重量約15t、二深度収納の場合、それぞれ長さ2.8m、幅2.1m、高さ0.9m、重量約4.5t~7.5t、四深度収納の場合、例えば長さ2.8m、幅1.1mの二深度横並びが可能である。後者の場合、2つのパッケージを並べて収納でき、2つのパッケージを前後に収納できる。したがって、収納ボックスごとに4個の収納品用のスペースがある。
【0028】
さらに、本発明によるシャトル技術によれば、業界に応じて、伸縮式20をアンダーフィーディング、昇降、回収または収納に使用することにより、動的な棚収納およびオーダーピッキングアプリケーションを15tまでの重い製品に使用することができる。短いパッケージは、前後に収納することができる。必要な深度での収納および回収がされるように、深度に関してアクセスは可変である。たとえば、3個のパッケージのうち3番目のパッケージのみが必要な場合は、パッケージ1と2を反対側に再度収納することができる。
【0029】
さらに、本発明によるシャトル技術では、複数のシャトル車両によって、並列作業により高い効率が可能であるため、従来の収納および回収車両よりも効率が高くなる。以下で詳しく説明するように、棚システムのレベルごとに複数のシャトル車両を使用でき、シャトル車両は、シャトルコンベヤを使用して、棚システムの個々のレベル間で垂直に移動することができる。コンベヤは棚システムの片側または両側に配置することができる。コンベヤを使用して、シャトル車両は追加の荷物の有無にかかわらず移送される。または、製品のみを移送することもできる。その場合、棚システムの前側にあるシャトル用のコンベヤと、反対側または棚に沿った製品専用のコンベヤが実現可能となる。
【0030】
図2は、本発明による伸縮式システム20の斜視図を示す。
【0031】
図2に示すように、伸縮式システム20は、ホイール22-1、22-2、…がホイールサスペンション28-1、28-2、…によって取り付けられるベースキャリア部材26を備える。さらに、伸縮式システム20は、ベースキャリア部材26に取り付けられた積込エリア30を含む。好ましくは、ホイールサスペンション28-1、28-2、…は、ホイール22-1、22-2、…が伸縮システム20の移動方向に沿って傾けることができるように構成される。
【0032】
図2に示すように、伸縮式システム20はさらに、昇降システムを備え、それによって積込エリア30は、ベースキャリアシステム26に高さ調節可能に取り付けられる。昇降システムは、ベースキャリア部材26と積込エリア30に取り付けられたいくつかのクロスストラットと、ベースキャリア部材26に対して積込エリア30を位置決めするためのいくつかの昇降カラム36によって形成される。昇降システムの動作モードは、機械的、電気的、および/または油圧的に構成できる。
【0033】
さらに、昇降システムの構成は、クロスストラットに限定されない。直線昇降部材、偏心昇降部材、またはクランク駆動も選択肢である。
【0034】
図3は、伸縮システム20が伸長された場合の二深度収納を有する本発明によるシャトル車両10の斜視図を示す。
【0035】
図3に示されるように、収納品は、所定の長さ、高さ、および幅を有する荷物キャリア24-1、24-2で運ぶことができる。この点において、伸縮システム20の積込エリア30は、一深度収納の場合、荷物キャリアの長さまたは幅の倍数である長さ、特に荷物キャリア24-1、24-2の長さまたは幅の一倍の長さを有する。
【0036】
図3に示すように、重量物の変形例では、伸縮システム20の伸縮用ホイール22-1、22-2、…は、収納システムの対応する伸縮ガイドレールに載置される。
【0037】
本発明によれば、収納および回収は、上昇状態にあるシャトル車両10の伸縮式システム20によって実行される。その後、コンテナ24-1、24-2は、棚システムの作業スペースに下げられ、下降後、伸縮式システム20は、再び収縮する。
【0038】
図3に示すように、シャトル車両10は、右または左に伸ばすことができる単動式伸縮式システム10を備える。この点において、最小構造高さを達成するために、単動式とは、1つの平面に伸びることを意味する。さらに、本発明によるシャトル車両10は、走行ギア12のホイール40-1、40-2、40-3、40-4に割り当てられた駆動モーター38-1、38-2、38-3、38-4を備える。さらに、昇降システムが電気的構成の場合、昇降ドライブ用の駆動モーターと伸縮式システム20用の駆動モーターが設けられる。
【0039】
あるいは、コンベヤ技術は、収納品とチェーン、歯付きベルトなどの重量に応じて、いくつかのコンベヤベルト、たとえば4つのコンベヤベルトで構成できる。
【0040】
さらに、シャトル車両10は、二重ベルトコンベヤ技術を装備することができ、そのために駆動モーターも同様に設けられる。好ましくは、二重ベルトコンベヤ技術の2つのコンベヤベルトが、少なくとも1つの伸縮式システム20の積込エリア30の各長手方向側に沿って設けられる。より好ましくは、二重ベルトコンベヤ技術の走行面も、ゼロよりも大きい所定の距離に従って、伸縮式システム20の積込エリア30の表面に対して離間している。この距離は、たとえば5mm~5cmの値とすることができる。
【0041】
コンベヤ技術の場合、チェーンコンベヤ、歯付きベルト、またはコンベヤベルトを使用することもできる。
【0042】
本発明によれば、構造高さが小さい場合、伸縮式システム20と昇降ドライブとを組み合わせることにより、任意の数の収納品を角型棚に単動式に収納することができ、制限は、伸縮式システム20の長さによってのみ与えられる。
【0043】
本発明のシャトル車両10は、コントローラをさらに備える。好ましくは、コントローラは、無線通信、例えばWLANのインターフェースにより、棚システムの外部制御システムにより提供される移動プロセスおよび積載プロセスに関連するデータを供給される。
【0044】
シャトル車両10の電気消費のエネルギー供給のために、例えばコンデンサ中間貯蔵技術と組み合わせてエネルギー貯蔵装置を設けることができる。別の方法として、シャトル車両10の走行通路に沿った導体レールを介してエネルギーを供給することもできる。
【0045】
本発明によれば、シャトル車両10は、互いに独立して動作することができる可変数の伸縮式システム20を備えることができる。
【0046】
図4は、本発明による収納システムにおける本発明によるシャトル車両の使用を示す。
【0047】
より明確には、図4は、棚システムの収納ボックス32に対する本発明によるシャトルシステム10の配置を示す。
【0048】
図4に示されるように、シャトル車両10は、シャトル車両10のガイドレール18-1、18-2が収納ボックス32の割り当てられたガイドレールと交互に方向付けられるように、収納ボックス32に接近する。この方向が達成されるとすぐに、シャトル車両10が停止し、伸縮式システム20が収納ボックス32に入ることができる。この点で、多深度収納、図4では二深度収納は、伸縮式システム20の長さによってのみ制限される。さらに、重量物により生じる荷重および力が、シャトル車両10に作用する追加の力なしに、収納ボックス32のレールを介して収納システムに直接伝えられるため、重量物の変形例は、本発明の範囲内で実現することができる。
【0049】
図5は、本発明による少なくとも1つのシャトル車両10と共に操作される本発明による棚システムの上面図を示す。
【0050】
図5に示すように、棚システム40は、複数の収納ボックスが直角に配置される少なくとも1つの収納面を備える。
【0051】
図5に示すように、棚システム40は、各収納面の収納ボックスに沿って延びる棚システム40の対向する外側の間を真っ直ぐに延びる収納面ごとに少なくとも1つのシャトル通路42-1、42-2を備える。
【0052】
さらに、本発明による棚システム40は、図1から図3に従って説明したように、少なくとも1つのシャトル車両10を備える。シャトル車両10は、本発明による伸縮技術を用いて収納された商品を収納および回収するために、収納システム40の少なくとも1つのシャトル通路42-1、42-2内を移動することができる。
【0053】
さらに、本発明によれば、収納ボックスは、それらの底部に伸縮式ガイドレールを備えており、その結果、重量物の場合、シャトル車両10の伸縮システム20が伸長されている場合に、伸縮用ホイール22-1、22-2、22-3、22-4は、これらの伸縮式ガイドレールに載置される。また、シャトル車両10にエネルギーを供給するために、各シャトル通路に導体レールを設けることができる。
【0054】
図5に示されるように、少なくとも1つの昇降システム44-1、44-2、44-3、44-4が棚システム40の外側に設けられ、棚システム40の個々の収納面に関して高さ方向の異なる収納レベル間でシャトル車両10および/または収納された商品を移送することができる。
【0055】
図5に示されるように、コンベヤシステム44-1、44-2、44-3、44-4は、棚システム40の前部ゾーン46として動作可能に機能する。この点に関して、供給および排出コンベヤ技術48は、昇降システムの反対側に配置される。供給と排出は複数の平面で実行できるため、複数の供給と排出を片側、両側、または複数の側で実行することができる。
【0056】
図5に示されるように、コンベヤ棚50は、棚システム40に沿って配置することができ、コンベヤ棚は、シャトル車両10によって上側から充填され、その底部から、シャトル車両10によって収納品を取り出すことができる。
【0057】
図6は、本発明による棚システムの斜視図を示す。
【0058】
図6に示すように、コンベヤシステム44-1、44-2、44-3、44-4はそれぞれ、シャトル通路の端部に設けられる。コンベヤシステム44-1、44-2、44-3、44-4によって、シャトル車両10を棚システム40の平面間または前部ゾーン46に運ぶことができる。本発明によれば、製品コンベヤとシャトルコンベヤの組み合わせも使用できる。コンベヤベルトは、棚システム40の長手方向側面に沿って積載することができるので、標準化された商品との組み合わせでオーダーピッキング空間を確保することも可能であるという効果が得られる。
【0059】
さらに、本発明によれば、収納品を含むシャトル車両10は、コンベヤシステム44-1、44-2、44-3、44-4によって移送することができる。棚システム40の平面ごとにいくつかのシャトル車両10を使用することができる。商品とシャトル車両移送の組み合わせも可能である。
【0060】
図6に示す棚システム40に関して、以下のような標準化された手順が生じる。
【0061】
シャトルコンベヤまたは昇降システムは、シャトル車両10を前部ゾーン46に運ぶ。そこで、シャトル車両10は、収納すべき製品を収容する。昇降システム44-2、44-4は、製品と一緒にシャトル車両10をロジスティクス的に正しい平面に運び、そこで、シャトル車両10は、平面に乗り入れ、続いて、提供される収納ボックスに収納すべき製品を収納する。この手順は、回収時には逆の順序で適用することができる。
【0062】
いくつかの昇降システムを設けることにより、ルートを最適化し、同様に冗長な手順を保証することができる。
【0063】
図6に示されるように、本発明のさらなる利点は、棚システム40および/または棚システム40における別個の構成に基づいて、直接、収納機能と注文ピッキング機能を組み合わせることにある。したがって、インダストリー4.0システムソリューションの環境において、収納、バッファリング、注文ピッキングに関し、およびWLANによる上位通信の最適な解決策に関する増加する要求が満たされる。本発明によるシャトル技術は、エネルギー消費量が少なく、製品に非常に優しいソリューションを特徴としている。
【0064】
任意選択で、チェーンコンベヤを有する、または有しないシャトル車両10の構成も可能であり、これにより、収納品を積載エリアに移送することができる。
【0065】
前部ゾーン46の領域では、シャトル車両10は、昇降によって正しい高さ位置まで運ばれた後、片側の収納品をコンベヤ技術48に引き渡し、反対側の収納品をコンベヤ技術48からピックアップする。この点で、送達と集荷は、伸縮式技術によって、または必要に応じてシャトル車両10に配置されたチェーンコンベヤによって実行される。コンベヤ技術の接続は、複数の層または一つの側で構成することができる。シャトル車両10への移送のための作業空間の位置で、棚の前側の両方での、または棚システム40に沿った接続も可能である。
【0066】
本発明によれば、非常に高い効率が要求される場合、1つまたは複数の昇降システムを、収納品を移送するための棚システム40の片側に設けることができる。この場合、シャトル車両10は、収納品のみを、好ましくはシャトル通路42-1,42-2の端で、規定された移送ステーションにそれぞれの面で移送する。
【0067】
そこから、コンテナ、製品などは、収納品のコンベヤとして構成された昇降システムによって、供給および排出コンベヤ技術48で前部ゾーン46に持ち込まれる。
【0068】
本発明の範囲内で、重量物および軽い荷物の両方の変形例において、シャトル車両10を1つのシャトル通路から別のシャトル通路に水平方向に移送することも可能である。
【0069】
図7は、オーダーピッキング用コンベヤ棚を備えた本発明による収納システムの斜視図を示す。
【0070】
本発明によれば、図7に示されるように、1つまたはいくつかのオーダーピッキング用コンベヤ棚を棚システム40と組み合わせることができる。これにより、システム全体の収納と物質処理の制御が特に有利になる。さらに、効率要件に応じて、棚システムの範囲内で使用されるシャトル車両10の数は、可変的に決定され得る。
【0071】
オーダーピッキングのため、または収納品を配達し発送するために、オーダーピッキング用コンベヤ棚またはコンベヤ棚が棚システム40に沿って配置されている場合、これらは上側、すなわち移動経路の側においてシャトル車両10によって充填される。下部では、製品をコンテナから、または束から、または直接取り出すことができる。空の荷物キャリアは、シャトル通路に対して下降するコンベヤ棚ルートを介して戻すことができる。下端では、収納品は、この場合、伸縮式アンダーフィード技術を使用してシャトル車両10によって順番に回収される。したがって、収納品は、オプションで駆動コンベヤ技術を使用して、ある棚システムから別の棚システムに移送することもできる。シャトル車両10へのインターフェースが駆動コンベヤ技術によって構成されている場合、回収のために二重ベルトコンベヤ技術をシャトル車両10で使用することができる。
【0072】
オーダーピッキングのために、コンベヤ棚は、例えば「光による取り出し」または「声による取り出し」などが表示システムに提供される。さらに、ロボット工学による全自動オーダーピッキングも可能である。
【0073】
全体として、本発明は、棚システム40と組み合わせて多深度収納を可能にする非常に低い単動式のアンダーフィード伸縮の使用を可能にする。その結果、充填および取り出しの際に、伸縮式システム20によってコンベヤ棚をアクティブに操作することができる。結果として、本発明は、シャトル車両10の昇降システムを介して昇降させることができる伸縮式システム20によって多深度収納を達成することができる。
【符号の説明】
【0074】
10 シャトル車両
12 走行ギア
14-1,14-2,14-3,14-4 ホイール
16-1,16-2 ガイドレール
18-1,18-2 伸縮式ガイドレール
20 伸縮式システム
22-1,22-2 ホイール
24-1,24-2 荷物キャリア
26 ベースキャリア部材
28-1,28-2,28-3 ホイールサスペンション
30 積込エリア
32 収納ボックス
34 クロスストラット
36 昇降カラム
38-1,38-2,38-3,38-4 駆動モーター
40 棚システム
42-1,42-2 シャトル通路
図1(A)】
図1(B)】
図2
図3
図4
図5
図6
図7